JP2004034724A - 作業機の走行構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】直進クラッチの導入によって直進走行を的確に行うことができるとともに、直進クラッチの入り切りに伴う伝導ショックの発生を抑制することのできるようにする。
【解決手段】左右のクローラ走行装置1をそれぞれ無段変速装21,22によって独立的に駆動するよう構成するととともに、左右の走行用伝動系の間に、両伝動系を一体連結するロックアップ状態と、両伝動系を完全に絶縁するフリー状態とに切換え操作可能な直進クラッチ50を装備し、直進クラッチ50を摩擦クラッチで構成するとともに、この直進クラッチ50に、低トルクでの伝動を可能にする予圧手段を備えてある。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右のクローラ走行装置で走行するよう構成したコンバインなどの作業機の走行構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンバインにおける走行用の主変速装置として操作性に優れた油圧式の無段変速装置(HST)が多く利用されており、例えば特開平11−28944号公報に開示されているように、大型のコンバインでは、左右のクローラ走行装置をそれぞれ油圧式の無段変速装置で独立的に駆動するものが実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記駆動構造は、左右のクローラ走行装置の速度差をもたらして、任意の旋回性能を発揮させることができるものであるが、直進時に、各無段変速装置におけるポンプやモータの特性差、などによって直進性が低下するおそれがあった。
【0004】
また、このような不具合を解消する手段として、左右の走行駆動系の間に、両伝動系を一体連結するロックアップ状態と、両伝動系を完全に絶縁するフリー状態とに切換え操作可能な直進クラッチを導入し、直進走行時にはこの直進クラッチをロックアップ状態に切換えるとともに、旋回走行時には直進クラッチをフリー状態に切換えることも提案されているが、直進クラッチの入り切りのつど、左右の走行駆動系が急激につながったり絶縁されたりして、伝動ショックが発生しやすくなる問題があった。
【0005】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、直進クラッチの導入によって直進走行を的確に行うことができるとともに、直進クラッチの入り切りに伴う伝導ショックの発生を抑制することのできるようにすることを主たる目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1に係る発明の構成、作用、および効果〕
【0007】
請求項1に係る発明の作業機の走行構造は、左右のクローラ走行装置をそれぞれ無段変速装置によって独立的に駆動するよう構成するとともに、左右の走行用伝動系の間に、両伝動系を一体連結するロックアップ状態と、両伝動系を完全に絶縁するフリー状態とに切換え操作可能な直進クラッチを装備し、前記直進クラッチを摩擦クラッチで構成するとともに、この直進クラッチに、低トルクでの伝動を可能にする予圧手段を備えてあることを特徴とする。
【0008】
上記構成によると、直進走行時には直進クラッチが入り操作されて、左右の走行用伝動系を一体連結するロックアップ状態がもたらされ、左右の無段変速装置の出力回転速度誤差が吸収されて、左右のクローラ走行装置は等速で駆動される。また、左右の無段変速装置の出力回転速度に差をつける旋回操作を行うと直進クラッチは切り操作され、両伝動系を完全に絶縁するフリー状態がもたらされ、左右のクローラ走行装置は各無段変速装置の出力回転速度に応じた速度で駆動されて機体が旋回駆動される。
【0009】
ここで、直進クラッチを入り状態から切り状態に切換えて直進状態から旋回状態に切換える際、および、旋直進クラッチを切り状態から入り状態に切換えて旋回状態から直進状態に戻す際、強制的なクラッチ入りおよびクラッチ切りが共に解除された状態、つまり、直進クラッチが予圧手段により低トルクで摩擦伝動する状態を経ることで、走行形態の切換えがショック少なく円滑に行われることになる。
【0010】
従って、請求項1の発明によると、直進クラッチの導入によって直進走行を的確に行うことができるとともに、直進クラッチの入り切りに伴う伝動ショックの発生を抑制することができる。
【0011】
〔請求項2に係る発明の構成、作用、および効果〕
【0012】
請求項2に係る発明のコンバインの伝動構造は、請求項1の発明において、左右の走行駆動系の一方にのみブレーキを備えてある。
【0013】
上記構成によると、直進クラッチが切られている状態でブレーキをかけると、ブレーキを備えていない他方の走行駆動系にも、予圧された直進クラッチを介して低トルクでの摩擦制動力が作用することになる。従って、直進クラッチを油圧によって強制的に入り切り操作する構造の場合、エンジンを停止した状態でブレーキをかけて駐車すると、ブレーキを備えた一方の走行駆動系には十分な制動がかけられるとともに、ブレーキを備えない他方の走行駆動系にも予圧された直進クラッチを介してある程度の制動がかけられることになる。
【0014】
従って、請求項2の発明によると、請求項1の発明による上記効果をもたらすとともに、傾斜地で駐車したような場合でも、ブレーキを備えない側の走行駆動系が自重で遊転してしまって機体の向きが変わってしまうようなことを未然に回避することができる。
【0015】
〔請求項3に係る発明の構成、作用、および効果〕
【0016】
請求項3に係る発明のコンバインの伝動構造は、請求項1または2の発明において、一対の前記無段変速装置からの変速動力をそれぞれギヤ式の副変速機構を介して左右のクローラ走行装置に伝達するよう構成し、両副変速機構を共通の操作機構によって変速操作するよう構成するとともに、両副変速機構による変速タイミングをずらしてある。
【0017】
上記構成によると、作業走行時には両副変速機構を共に低速に切換え、また、移動走行時には両副変速機構を共に高速に切換えることになるが、両副変速機構による変速タイミングをずらしてあるので、両副変速機構の噛合い位相がずれている場合でも、変速タイミングの早い側から順にギヤ噛合いが行われる。
【0018】
従って、請求項3の発明によると、両副変速機構を共通の操作機構によって変速操作するよう構成して、操作系の簡素化を図ることができるものでありながら、噛合い位相のずれに起因する切換え作動不良を未然に回避して、左右の走行駆動系を円滑に変速することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明に係る自脱型のコンバインの全体側面が示されている。このコンバインの基本的な構成は、従来と特に変わることはなく、左右のクローラ走行装置1を備えた走行機体2の前部に多条刈り仕様の刈取り作業部3が駆動昇降可能に連結されるとともに、走行機体2の前部右側には、運転座席4の下方にエンジン5を搭載配備した操縦部6が設けられ、また、走行機体2の上部左側には脱穀装置7が搭載されるとともに、その右横側にはスクリュー式のアンローダ8を備えた穀粒回収タンク9が配備された構造となっている。前記刈取り作業部3は、走行機体2の前部に支点X周りに上下揺動自在に支持された刈取り部フレーム10に、複数の引起し装置11、バリカン型の刈取り装置12、刈取り穀稈を脱穀装置7のフィードチェーン13に向けて搬送する穀稈搬送装置14、等が装備されており、刈取り部3全体が油圧シリンダ15よって駆動昇降されるようになっている。
【0020】
本発明は、前記クローラ走行装置1および刈取り部3への伝動構造に特徴を備えており、以下のその詳細な構成を図面に基づいて説明する。
【0021】
図2は、伝動構造を機体正面から見た概略構成図、また、図3はミッションケース20の縦断正面図である。これらの図において、ミッションケース20の一方の横側面(機体に対しては右横側面)に、左右のクローラ走行装置1を独立に駆動する一対の油圧式の無段変速装置(HST)21,22と、刈取り作業部3を駆動する油圧式の無段変速装置(HST)23とが装備されている。また、ミッションケース20の他方の横側面(機体に対しては左横側面)には入力軸24が突出され、この入力軸24とエンジン5とがベルト連動されている。
【0022】
各無段変速装置21,22,23は、それぞれミッションケース20の右側壁に一体突設されたケーシング部にアキシャルプランジャ式の可変容量型ポンプP(1),P(2),P(3)と定容量型モータM(1),M(2),M(3)とを組み込むとともに、油圧制御用のポートブロック21c,22c,23cをケース外端に取付けて構成されたものであり、入力軸24に入った動力は、カウンタギヤG1からギヤG2,G3を介して走行系の無段変速装置21,22の各ポンプ軸21a,22aに伝達されるとともに、ギヤG4を介して作業系の無段変速装置23のポンプ軸23aに伝達される。そして、各可変容量型ポンプP(1),P(2),P(3)の斜板角を独自に変更して圧油の吐出方向および吐出量を変更操作することで、各モータ軸21b,22b,23bの回転方向の正逆切換えと零速度からの無段変速が行えるようになっている。
【0023】
そして、無段変速装置21のモータ軸21bからの変速出力は、ギヤ式の副変速機構(左)25を介して第1中間軸(左)26に伝達された後、第2中間軸27に遊嵌支持されたギヤ減速機構28を介して車軸(左)29に伝達されて左側のクローラ走行装置1が駆動される。また、無段変速装置22のモータ軸22bからの変速出力は、ギヤ式の副変速機構(右)30を介して第1中間軸(右)31に伝達された後、第2中間軸27に遊嵌支持されたギヤ減速機構32を介して車軸(右)33に伝達されて右側のクローラ走行装置1が駆動される。
【0024】
前記副変速機構(左)25は、モータ軸21bで駆動される大小のギヤG5,G6、第1中間軸(左)26に遊嵌されるとともに前記ギヤG5,G6に咬合された一対のギヤG7,G8、両ギヤG7,G8の間において第1中間軸(左)26にスプライン連結された伝動ボス35、および、伝動ボス35にスプライン外嵌されたシフトスリーブ36を備え、コンスタントメッシュ形式で高低2段に変速可能に構成されており、シフトスリーブ36を伝動ボス35とギヤG8のボスに亘って咬合するようシフトすることで「低速」が得られ、シフトスリーブ36を伝動ボス35とギヤG7のボスに亘って咬合するようシフトすることで「高速」が得られ、また、シフトスリーブ36を伝動ボス35上に位置させて両ギヤG7,G8のボスとの咬合を解除すると、「中立」をもたらすことができるようになっている。
【0025】
前記副変速機構(右)30も、前記副変速機構(左)25と同一の仕様に構成されており、モータ軸22bで駆動される大小のギヤG9,G10、第1中間軸(右)31に遊嵌されるとともに前記ギヤG9,G10に咬合された一対のギヤG11,G12、両ギヤG11,G12の間において第1中間軸(右)31にスプライン連結された伝動ボス37、および、伝動ボス37にスプライン外嵌されたシフトスリーブ38から構成されており、シフトスリーブ38を伝動ボス37とギヤG12のボスに亘って咬合するようシフトすることで「低速」が得られ、シフトスリーブ38を伝動ボス37とギヤG11のボスに亘って咬合するようシフトすることで「高速」が得られ、また、シフトスリーブ38を伝動ボス37上に位置させて両ギヤG11,G12のボスとの咬合を解除すると、「中立」をもたらすことができるようになっている。
【0026】
図4に示すように、両副変速機構25,30の各シフトスリーブ36,38に係合された一対のシフトフォーク40,41は、ミッションケース20に左右移動可能に支承された共通のシフト軸42に連結されるとともに、シフト軸42はミッションケース20に組付けられた変速操作シリンダ43によって駆動シフトされるように構成されており、シフト軸42が変速操作シリンダ43によって3位置に選択移動されることで、両副変速機構25,30が共に作業走行用の「低速」、移動走行用の「高速」、あるいは「中立」に切換えられることになる。なお、図4中に示すように、両副変速機構25,30の各シフトスリーブ36,38が「低速」から「高速」に切換えられる際のシフト量s1,s2、および、「高速」から「低速」に切換えられる際のシフト量(図示せず)がそれぞれ僅かに相違して、両副変速機構25,30の変速タイミングが異なるよう設定されている。これによると、両副変速機構25,30における噛合い位相のずれに起因する切換え作動不良を未然に回避して、左右の走行駆動系を円滑に変速することが可能となる。
【0027】
前記変速操作シリンダ43には、シフト軸42に連結されたピストンロッド44とこれに外嵌支持されたリング状ピストン45が組込まれており、圧油供給パターンを制御することでピストンロッドを3位置に出退作動させることが可能となっている。つまり、図7に示すように、変速操作シリンダ43は、電磁駆動される一対のオンオフ弁46,47に連通接続されており、図7(イ)に示すように、両オンオフ弁46,47が共に通電励磁されない状態では、両オンオフ弁46,47が開かれることで変速操作シリンダ43の2つの圧油ポートa,bに共に圧が印加され、ピストンロッド44が圧油ポートaからの圧によって図中左方向に退入操作されるとともに、リング状ピストン45が圧油ポートbからの圧によって図中右方向の限界まで移動され、受圧面積の差によりピストンロッド44はリング状ピストン45によって移動規制された中立位置に保持される。また、図7(ロ)に示すように、一方のオンオフ弁47のみが通電励磁されると、圧油ポートbからの圧によってピストンロッド44およびリング状ピストン45が図中右方向の限界まで移動され、ピストンロッド44は作業走行用の「低速」まで進出作動する。また、図7(ハ)に示すように、一方のオンオフ弁46のみが通電励磁されると、圧油ポートaからの圧によってピストンロッド44およびリング状ピストン45が図中左方向の限界まで移動され、ピストンロッド44は移動走行用の「高速」まで退入作動する。
【0028】
また、第1中間軸(左)26がミッションケース20の左右側壁に亘って支架されるのに対して、第1中間軸(右)31は第1中間軸(左)26に遊嵌支承されており、かつ、第1中間軸(左)26と第1中間軸(右)31との間には油圧操作される多板式の直進クラッチ50が介在されている。この直進クラッチ50は、左走行用の無段変速装置21と右走行用の無段変速装置22が共に同方向に同量操作されている時、つまり、直進操作状態ではクラッチ入り操作されて、第1中間軸(左)26と第1中間軸(右)31が一体化され、両無段変速装置21,22の出力回転速度に多少の差異があっても、車軸(左)29と車軸(右)33とが同速度で駆動されて確実に直進状態がもたらされる。また、左走行用の無段変速装置21と右走行用の無段変速装置22の操作が同一でない時、つまり、機体の操向操作がなされている状態では直進クラッチ50が切り操作されるように、ステアリング操作に連動して直進クラッチ50が作動制御されるようになっている。
【0029】
図4に示すように、直進クラッチ50は、第1中間軸(左)26に固着された大径ドラム51と、第1中間軸(右)31に端部に固着された小径ドラム52との間に摩擦板53を介在装備するとともに、第1中間軸(左)26と大径ドラム51との間に組込んだピストン部材54を、軸内の油路c,dから供給される圧油によって正あるいは逆に作動させることでクラッチ入り切りを行うよう構成されており、クラッチ入り操作用の油路cとクラッチ切り操作用の油路dが、軸端に装着した回転ジョイント55を介して電磁式のオンオフ弁56,57[図7参照]に接続されている。
【0030】
また、第1中間軸(左)26の端部に、内拡式のブレーキ58が装着されるとともに、直進クラッチ50には、ピストン部材54をクラッチ入り方向に押圧付勢するリング状のバネ59が複数枚重ねて組込まれており、前記油路c,dのいずれにも圧が立っていない状態では、前記摩擦板53がバネ59によって弾性的に押圧されて直進クラッチ50が軽くつながった状態がもたらされるようになっている。
【0031】
従って、直進状態から旋回状態に切換える際、あるいは旋回状態から直進状態に復帰させる場合に、極短時間だけ両油路c,dに圧が立たない状態を現出しておくことで、左右の車軸29,33が直進クラッチ50を介して軽くつながった状態がもたらされ、旋回開始時のショックや、旋回から直進に復帰する場合のショックの発生が抑制される。
【0032】
また、機体を駐車しておく場合には、エンジン5を止めてブレーキ58をかけておくが、エンジン5を止めた状態では油路c,dに圧が立たないので、ピストン部材54は自由となって直進クラッチ50はクラッチ切り状態となり、ブレーキ58は第1中間軸(左)26にのみ作用して左側のクローラ走行装置1だけにしか制動がかからなくなってしまうが、上記のように、第1中間軸(左)26と第1中間軸(右)31とがバネ59を介して適度な摩擦伝動状態にあるので、第1中間軸(左)26に働く制動作用は第1中間軸(右)31にもある程度及ぶことになり、傾斜地で駐車した場合でも、右側のクローラ走行装置1が自由状態になって、機体が自重で勝手に操向してしまうようなことが回避されるようになっている。
【0033】
また、図2,3に示すように、作業系の前記無段変速装置23のモータ軸23bからの変速出力は、ミッションケース20の左横側面に突設された作業用出力軸60にギヤG12,G13を介して伝達されて、刈取り作業部3に図示しないテンション式の刈取りクラッチを介してベルト伝達される。ここで、図5に示すように、走行系の無段変速装置21,22は、そのポンプ軸21a、22aとモータ軸21b,22bが上下に並ぶ縦向き姿勢で前後に並列配置されているのに対して、作業系の無段変速装置23は、そのポンプ軸23aとモータ軸23bが前後方向で略水平(この例ではモータ軸23bがやゝ上方)に並ぶ横向き姿勢で配置されて、これら3つの無段変速装置21,22,23を取り付けたミッションケース20全体が上下に嵩低くまとめられている。その結果、ミッションケース20全体の高さを抑えられて、ミッションケース20の上方空間に余裕が形成され、ミッションケース20の上部がその上方に位置する操縦部6に干渉したり、ミッションケース20の上部が刈取り作業部3における刈取り穀稈搬送径路に干渉するようなことが余裕をもって回避されている。
【0034】
図6に、前記無段変速装置21,22,23に関する油圧回路が示されている。走行系の無段変速装置21,22の各可変容量ポンプP(1),P(2)は、サーボ弁61,62で作動制御されるサーボシリンダ63,64によって変速操作されるようになっている。ここで、両サーボ弁61,62は、操縦部6に備えられた前後揺動自在な単一の主変速レバー65、および、左右揺動自在な単一の操向レバー66に機械的に連係されており、主変速レバー65を中立から前方へ操作することで両無段変速装置21,22の可変容量ポンプP(1),P(2)が共に前進側へ同量づつ操作され、主変速レバー65を中立から後方へ操作することで両無段変速装置21,22の可変容量ポンプP(1),P(2)が共に後進側に同量づつ操作され、直進での前後進変速を行うことができる。また、操向レバー66を中立から左方へ操作するに連れて左走行用の無段変速装置21が減速方向に操作され、中立から右方へ操作するに連れて右走行用の無段変速装置22が減速方向に操作され、機体が操向レバー66の操作された方向に、レバー操作量に応じた強さの旋回機能で旋回してゆくように連係されている。
【0035】
例えば、主変速レバー65で設定した速度で直進前進を行っている状態で操向レバー66を左方に操作すると、一方の無段変速装置21は減速されて左側のクローラ走行装置1の前進速度が遅くなり、左右の速度差によって機体は左側に旋回してゆく。そして、操向レバー66が大きく左方に操作された場合には、減速操作される一方の無段変速装置21は中立に至り、旋回内側となる左側のクローラ走行装置1が停止しての信地旋回が行われる。また、さらに操向レバー66が左方に大きく操作されると、一方の無段変速装置21は中立を越えて後進側にまで変速され、旋回内側となる左側のクローラ走行装置1を逆転させての超信地旋回が行われるのである。
【0036】
図8に示すように、刈取り作業部3の駆動を司る無段変速装置23の可変容量ポンプP(3)は、電動モータなどのアクチュエータ71で操作されるようになっており、主変速レバー65の操作位置がポテンショメータ72で検出され、走行速度と刈取り作業部速度との関係が、例えば図9に示す特性となるように、主変速レバー65の前進変速操作に連動して無段変速装置23が自動的に変速操作されるようになっている。また、操縦部6の足元には掻込み作動用のペダ73ルが設けられており、このペダル73が踏込まれたことがスイッチ74で検出されると、走行速度に関係なく刈取り部3を予め設定された一定の速度で駆動するようアクチュエータ71が制御されるようになっている。これによると、畦際において、主変速レバー65を操作して走行を停止したり後進しても、ペダル73の踏込みによって刈取り部3を一定の速度で駆動することができ、刈り取った穀稈をこぼすことなく搬送することができる。
【0037】
図6に示すように、走行系の一方の無段変速装置22におけるポンプ軸22aには、両無段変速装置21,22のチャージ回路e,fにチャージ圧油を供給するチャージポンプCP(1)が装着されるとともに、作業系の無段変速装置23におけるポンプ軸23aには、無段変速装置23のチャージ回路gにのみチャージ圧油を供給するチャージポンプCP(2)が装着されている。ここで、チャージポンプCP(1)からの圧油は、走行系の無段変速装置21,22を変速操作するための油圧回路、つまり、負荷のかかる油圧サーボ系にも供給されるようになっており、このため、チャージポンプCP(1)はチャージポンプCP(2)より吐出量が多く、かつ、チャージリリーフ弁CR(1),CR(2)によって走行系のチャージ回路e,fの圧が作業系のチャージ回路gの圧より高くなるように設定されている。
【0038】
また、走行系の無段変速装置21,22のケーシングはケース内配管hで連通接続され、左側走行系の無段変速装置21からのドレン油はケース内配管hを介して右側走行系の無段変速装置22のケーシング内に流入した後、外部ドレン配管iを介して取り出され、オイルクーラOCを経て専用の作動油タンクTに回収される。また、作業系の無段変速装置23のドレン油も、外部ドレン配管jおよびオイルクーラOCを介して前記作動油タンクTに回収されるようになっている。
【0039】
〔別実施形態〕
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
【0040】
(1)両副変速機構25,30を操作するシフト軸42、あるいは、変速操作シリンダ43のピストンロッド44の位置をスイッチなどで検出し、検出結果をインジケータで表示したり、変速制御の認識用に利用するとよい。
(2)両副変速機構25,30を操作するシフト軸42を副変速レバーに機械式に連動して、人為操作力で変速する形態で実施することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自脱型コンバインを機体左側から見た全体側面図
【図2】伝動構造の概略構成を示す正面図
【図3】ミッションケースの縦断正面図
【図4】直進クラッチ周辺部の縦断正面図
【図5】ミッションケースの軸配置を機体左側から見た側面図
【図6】油圧回路図
【図7】副変速機構および直進クラッチ操作用の油圧回路図
【図8】作業系無段変速装置の操作構造を示すブロック図
【図9】走行速度と刈取り作業部駆動速度との関係を示す特性線図
【図10】走行装置部の正面図
【符号の説明】
1        クローラ走行装置
21       無段変速装置
22       無段変速装置
25       副変速機構
30       副変速機構
50       直進クラッチ
58       ブレーキ

Claims (3)

  1. 左右のクローラ走行装置をそれぞれ無段変速装置によって独立的に駆動するよう構成するととともに、左右の走行用伝動系の間に、両伝動系を一体連結するロックアップ状態と、両伝動系を完全に絶縁するフリー状態とに切換え操作可能な直進クラッチを装備し、
    前記直進クラッチを摩擦クラッチで構成するとともに、この直進クラッチに、低トルクでの伝動を可能にする予圧手段を備えてあることを特徴とする作業機の走行構造。
  2. 左右の走行駆動系の一方にのみブレーキを備えてある請求項1記載の作業機の走行構造。
  3. 一対の前記無段変速装置からの変速動力をそれぞれギヤ式の副変速機構を介して左右のクローラ走行装置に伝達するよう構成し、両副変速機構を共通の操作機構によって変速操作するよう構成するとともに、両副変速機構による変速タイミングをずらしてある請求項1または2記載の作業機の走行構造。
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