JP2008064141A - ホイールモータ装置及び作業車輌 - Google Patents

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Abstract

【課題】油圧モータ本体及び減速ギヤ機構を有するホイールモータ装置を備えた作業車輌において、HSTの作動油と減速ギヤ機構の潤滑油とにそれぞれ適した粘性の油を使用可能としつつ、油圧モータ本体の冷却効率を向上させる。
【解決手段】油圧モータ本体、前記油圧モータ本体の回転出力を減速する減速ギヤ機構、前記減速ギヤ機構によって減速された回転出力を対応する駆動輪へ向けて出力する出力部材、並びに、前記油圧モータ本体及び前記減速ギヤ機構を収容するケーシングを有するホイールモータ装置と、補助ポンプ本体とを備える。前記ケーシングは、前記油圧モータ本体を収容する油貯留可能なモータ空間が前記減速ギヤ機構を収容するギヤ空間に対して液密に区画されている。前記補助ポンプ本体から吐出された油の少なくとも一部が、前記モータ空間を通って前記補助ポンプ本体の吸引側へ戻るように構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、対応する駆動輪を駆動するホイールモータ装置、及び前記ホイールモータ装置を備えた作業車輌に関する。
駆動源によって作動的に駆動される油圧ポンプ本体と共働してHSTを形成する油圧モータ本体と、前記油圧モータ本体の回転出力を減速する減速ギヤ機構と、前記減速ギヤ機構によって減速された回転出力を対応する駆動輪へ向けて出力する出力部材と、前記油圧モータ本体及び前記減速ギヤ機構を収容するケーシングとを備えたホイールモータ装置は、従来から公知である(例えば、下記特許文献1参照)。
斯かるホイールモータ装置は、対応する駆動輪に近接設置可能である為、例えば、一対の駆動輪を差動的に接続する機械式ディファレンシャルギヤ装置を備えた作業車輌に比して、一対の駆動輪の間に自由空間を確保でき、設計自由度を向上できるという利点がある。
ところで、前記油圧モータ本体は前記油圧ポンプ本体からの作動油圧によって駆動されるが、その際、摩擦等の影響で油圧ポンプ本体及び油圧モータ本体が温度上昇する。
斯かる油圧モータ本体の温度上昇は、HST作動油の温度上昇等を招き、HSTの伝動効率を悪化させる。
この点に関し、前記特許文献1には、前記油圧モータ本体を収容するモータケースに、内部空間を外方へ開放する単一のドレンポートを設け、前記単一のドレンポートを、オイルクーラーを介して、前記油圧ポンプ本体及び前記油圧モータ本体によって形成されるHSTのチャージ油源となる油タンクに流体接続させる構造が記載されている。
つまり、前記特許文献1に記載のホイールモータ装置は、前記油圧モータ本体からのリーク油のうち前記モータケースからオーバーフローするリーク油を、前記オイルクーラーによって冷却させ、前記油タンクへ流入させている。
しかしながら、斯かる構成では、前記モータケースは、常に、前記油圧モータ本体からリークする比較的高温なHST作動油によって充満されることになり、前記油圧モータ本体を十分には冷却させることができない。
さらに、前記特許文献に記載のホイールモータ装置においては、前記油圧モータ本体を収容するモータ空間と前記減速ギヤ機構を収容するギヤ空間とが油通路によって連通されており、前記減速ギヤ機構の潤滑油とHST作動油とを区別することができず、それぞれに適した粘性の油を使用することができない。
米国特許第6,811,510号明細書
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、油圧モータ本体と、前記油圧モータ本体の回転出力を減速する減速ギヤ機構と、前記減速ギヤ機構によって減速された回転出力を対応する駆動輪へ向けて出力する出力部材と、前記油圧モータ本体及び前記減速ギヤ機構を収容するケーシングとを備えたホイールモータ装置であって、前記油圧モータ本体及び油圧ポンプ本体によって形成されるHSTの作動油と前記減速ギヤ機構の潤滑油とにそれぞれ適した粘性の油を使用可能としつつ、前記油圧モータ本体を効率的に冷却させ得るホイールモータ装置の提供を、一の目的とする。
又、本発明は、油圧モータ本体と、前記油圧モータ本体の回転出力を減速する減速ギヤ機構と、前記減速ギヤ機構によって減速された回転出力を対応する駆動輪へ向けて出力する出力部材と、前記油圧モータ本体及び前記減速ギヤ機構を収容するケーシングとを有するホイールモータ装置を備えた作業車輌において、前記油圧モータ本体及び油圧ポンプ本体によって形成されるHSTの作動油と前記減速ギヤ機構の潤滑油とにそれぞれ適した粘性の油を使用可能としつつ、前記油圧モータ本体を効率的に冷却させ得る作業車輌の提供を、他の目的とする。
本発明は前記目的を達成する為に、駆動源によって作動的に駆動される油圧ポンプ本体と共働してHSTを形成する油圧モータ本体と、前記油圧モータ本体の回転出力を減速する減速ギヤ機構と、前記減速ギヤ機構によって減速された回転出力を対応する駆動輪へ向けて出力する出力部材と、前記油圧モータ本体及び前記減速ギヤ機構を収容するケーシングとを備えたホイールモータ装置であって、前記ケーシングは、前記油圧モータ本体を収容する油貯留可能なモータ空間が前記減速ギヤ機構を収容するギヤ空間に対して液密に区画されており、前記ケーシングには、前記モータ空間へ油を流入させる為の流入ポートと、前記モータ空間から油を流出させる為の流出ポートとが設けられているホイールモータ装置を提供する。
一態様においては、前記ホイールモータ装置は、油圧モータユニット及び減速ギヤユニットを有し得る。
前記油圧モータユニットは、前記油圧モータ本体と、前記モータ空間を形成するモータケースと、前記油圧モータ本体を相対回転不能に支持するモータ軸とを有する。
前記減速ギヤユニットは、前記減速ギヤ機構と、前記ギヤ空間を形成するように前記モータケースに連結されるギヤケースとを有する。
前記モータケースには、前記モータ軸が前記ギヤ空間へ突入することを許容する貫通孔が形成されている。前記貫通孔の内周面と前記モータ軸の外周面との間にはオイルシール部材が配設されている。
又、本発明は、前記目的を達成する為に、駆動源によって作動的に駆動される油圧ポンプ本体と共働してHSTを形成する油圧モータ本体、前記油圧モータ本体の回転出力を減速する減速ギヤ機構、前記減速ギヤ機構によって減速された回転出力を対応する駆動輪へ向けて出力する出力部材、並びに、前記油圧モータ本体及び前記減速ギヤ機構を収容するケーシングを備えたホイールモータ装置と、前記駆動源によって作動的に駆動される補助ポンプ本体とを備えた作業車輌であって、前記ケーシングは、前記油圧モータ本体を収容する油貯留可能なモータ空間が前記減速ギヤ機構を収容するギヤ空間に対して液密に区画されており、前記補助ポンプ本体から吐出された油の少なくとも一部が、前記モータ空間を通って前記補助ポンプ本体の吸引側へ戻るように構成されている作業車輌を提供する。
好ましくは、前記補助ポンプ本体は、前記油圧ポンプ本体を駆動し得るように前記駆動源に作動連結されたポンプ軸によって直接又は間接的に駆動される。
好ましくは、前記補助ポンプ本体の油源となる外部タンクと、前記外部タンク、前記補助ポンプ本体及び前記モータ空間を含む循環経路を形成する循環ラインと、前記循環ラインに介挿されたオイルクーラーと、をさらに備え得る。
より好ましくは、前記循環ラインは、一端部が前記外部タンクに流体接続され且つ他端部が前記補助ポンプ本体の吸引側に流体接続された吸引ラインと、一端部が前記補助ポンプ本体の吐出側に流体接続され且つ他端部が前記モータ空間に流体接続された吐出ラインと、一端部が前記モータ空間に流体接続され且つ他端部が前記外部タンクに流体接続された戻しラインとを含む。
前記吐出ラインは、油圧アクチュエータへ作動油を供給すると共に、前記油圧アクチュエータからの戻り油を前記モータ空間へ供給するように構成される。
さらに好ましくは、前記吐出ラインは、前記油圧アクチュエータからの戻り油に加えて、前記油圧アクチュエータに対する余剰油を前記モータ空間へ供給するように構成され得る。
これに代えて、前記吐出ラインは、前記油圧アクチュエータへ作動油を供給すると共に、前記油圧アクチュエータに対する余剰油のみを前記モータ空間へ供給するように構成することも可能である。
より好ましくは、前記オイルクーラーは前記戻しラインに介挿される。斯かる態様において、一端部が前記吐出ラインに流体接続され且つ他端部が前記オイルクーラーよりも油流れ方向下流側において前記戻しラインに流体接続されたバイパスラインと、前記吐出ラインの最大油圧を設定するように前記バイパスラインに介挿されたリリーフ弁と、をさらに備え得る。
左右一対の駆動輪をそれぞれ駆動し得るように前記ホイールモータ装置が一対備えられている態様においては、前記吐出ラインは、一端部が前記補助ポンプ本体の吐出側に流体接続され且つ他端部が前記一方のホイールモータ装置におけるモータ空間に流体接続された第1吐出ラインと、前記一方のホイールモータ装置におけるモータ空間を他方のホイールモータ装置におけるモータ空間に流体接続させる第2吐出ラインとを含み、前記戻しラインは、前記他方のホイールモータ装置におけるモータ空間を前記外部タンクに流体接続させるように構成される。
本発明に係るホイールモータ装置によれば、油圧モータ本体を収容するモータ空間が減速ギヤ機構を収容するギヤ空間に対して液密に区画されているので、HST作動油及び前記減速ギヤ機構の潤滑油にそれぞれ適した粘性の油を使用しつつ、前記潤滑油が前記HST作動油中に混入することを有効に防止できる。
さらに、前記油圧モータ本体及び前記減速ギヤ機構を収容するケーシングに前記モータ空間へ油を流入させる為の流入ポート及び前記モータ空間から油を流出させる為の流出ポートを設けたので、前記油圧モータ本体からのリーク油が前記モータ空間に滞留することを防止できる。従って、前記油圧モータ本体の冷却効率を向上させることができる。
又、本発明に係る作業車輌は、油圧モータ本体を収容するモータ空間が減速ギヤ機構を収容するギヤ空間に対して液密に区画されているホイールモータ装置を備えている。従って、HST作動油及び前記減速ギヤ機構の潤滑油にそれぞれ適した粘性の油を使用しつつ、前記潤滑油が前記HST作動油中に混入することを有効に防止できる。
さらに、本発明に係る作業車輌は、駆動源によって作動的に駆動される補助ポンプ本体からの圧油の少なくとも一部が、前記モータ空間を通って前記補助ポンプ本体の吸引側へ戻るように構成されている。従って、前記モータ空間内の貯留油を積極的に循環させることができ、これにより、前記油圧モータ本体からのリーク油が前記モータ空間に滞留することを防止して、前記油圧モータ本体の冷却効率を向上させることができる。
前記補助ポンプ本体の油源となる外部タンクを備えた構成において、前記外部タンク、前記補助ポンプ本体及び前記モータ空間を含む循環経路を形成する循環ラインにオイルクーラーを介挿すれば、前記油圧モータ本体の冷却効率をさらに向上させることができる。
又、前記循環ラインの一部を構成する吐出ラインであって、一端部が前記補助ポンプ本体の吐出側に流体接続され且つ他端部が前記モータ空間に流体接続された吐出ラインを、油圧アクチュエータへ作動油を供給すると共に、前記油圧アクチュエータからの戻り油及び又は前記油圧アクチュエータからの戻り油を前記モータ空間へ供給するように構成すれば、前記油圧モータ本体の冷却効率の向上を図りつつ、前記補助ポンプ本体からの圧油を有効利用することができる。
又、前記オイルクーラーを前記戻しラインに介挿すると共に、一端部が前記吐出ラインに流体接続され且つ他端部が前記オイルクーラーよりも油流れ方向下流側において前記戻しラインに流体接続されたバイパスラインと、前記吐出ラインの最大油圧を設定するように前記バイパスラインに介挿されたリリーフ弁とを、さらに備えれば、前記モータ空間内の油圧が上昇した場合において前記オイルクーラーに過大な油圧が作用することを有効に防止できる。従って、前記オイルクーラーの損傷を有効に防止できる。
実施の形態1
以下に、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3に、それぞれ、本実施の形態が適用された作業車輌1Aの側面図,平面図及び油圧回路図を示す。
本実施の形態においては、前記作業車輌1Aは、図1及び図2に示すように、胴体屈折式(articulate)の乗用芝刈り機とされている。
具体的には、前記作業車輌1Aは、車輌前後方向一方側(本実施の形態においては前方)に配設された第1フレーム11と、車輌前後方向他方側(本実施の形態においては後方)に配設された第2フレーム12であって、前記第1フレーム11に対して略垂直方向に沿った枢支軸10回り揺動自在に連結された第2フレーム12と、車輌前後方向一方側に配設された左右一対の第1駆動輪21L,21Rと、車輌前後方向他方側に配設された左右一対の第2駆動輪22L,22Rと、前記第2フレーム12に支持された駆動源30と、前記駆動源30によって作動的に駆動される少なくとも一つの油圧ポンプ本体420を有する油圧ポンプユニット40と、前記左右一対の第1駆動輪21L,21Rを駆動する少なくとも一つの油圧モータ本体120を有する第1車軸駆動装置50であって、前記第1フレーム11に連結された第1車軸駆動装置50と、前記左右一対の第2駆動輪22L,22Rを駆動する少なくとも一つの油圧モータ本体620を有する第2車軸駆動装置60であって、前記第2フレーム12に連結された第2車軸駆動装置60とを備えている。
本実施の形態においては、前記作業車輌1Aは、図1〜図3に示すように、さらに、ステアリングホイール等の人為操作可能な操舵部材5に連動して、前記第1フレーム11を前記第2フレーム12に対して前記枢支軸10回りに揺動させる油圧操舵機構70と、前記第1駆動輪21よりも車輌車輌前後方向外方(本実施の形態においては前方)に位置するように前記第1フレーム11に支持されたモア装置80とを備えている。
前記油圧ポンプユニット40は、図3に示すように、前記駆動源30に作動連結されたポンプ軸410と、前記ポンプ軸410に相対回転不能に支持された油圧ポンプ本体420と、前記ポンプ軸410を支持すると共に前記油圧ポンプ本体420を収容するポンプ空間を形成するポンプケース430とを備えている。
前記油圧ポンプ本体420は、前記第1車軸駆動装置50における少なくとも一つの前記油圧モータ本体120、及び、前記第2車軸駆動装置60における少なくとも一つの前記油圧モータ本体620と共働してHSTを形成するように、前記各油圧モータ本体120,620と流体接続されている。
詳しくは、前記ポンプケース430には、図3に示すように、前記油圧ポンプ本体420に流体接続されたポンプ側第1作動油路441及びポンプ側第2作動油路442が設けられている。
前記ポンプ側第1作動油路441及び前記ポンプ側第2作動油路442は、それぞれ、少なくとも一端部が外表面に開口されている。前記ポンプ側第1作動油路441及び前記ポンプ側第2作動油路442の前記開口端部は、それぞれ、作動油ポート441(P)及び作動油ポート442(P)を形成している。
本実施の形態においては、前記油圧ポンプ本体420は吸引/吐出量が可変とされた可変容積型とされている。
即ち、前記油圧ポンプユニット40は、前記構成に加えて、外部操作に基づき前記油圧ポンプ本体420の吸引/吐出量を変更させる出力調整部材450(図3参照)を有している。
前記出力調整部材450は、例えば、前記油圧ポンプ本体420におけるピストンの進退動作範囲を画する可動斜板(図示せず)と、前記可動斜板を傾転動作させ得るように該可動斜板に作動連結された制御軸451(図1参照)とを有している。
前記制御軸451は、図1に示すように、制御アーム455及び連結部材(図示せず)を介して、人為操作可能な走行変速操作部材15に作動連結されている。
なお、本実施の形態においては、前記可動斜板は、中立位置を挟んで正逆双方向に傾転可能とされている。
即ち、前記走行変速操作部材15を前進方向へ操作すると前記可動斜板は前進方向へ傾転し、且つ、前記走行変速操作部材15を後進方向へ操作すると前記可動斜板は後進方向へ傾転するようになっている。なお、本実施の形態においては、前記変速操作部材15をシーソーペダル式に構成したが、前進専用、後進専用それぞれの2ペダル式でも構わない。
さらに、前記ポンプケース430には、図3に示すように、前記ポンプ側第1及び第2作動油路441及び442の間を連通するバイパス油路480と、一端部が前記ポンプケース430の内部空間に開口されたドレン油路485と、前記バイパス油路480に介挿された外部操作可能な回転弁490とが設けられている。
前記回転弁490は、前記バイパス油路480を遮断し且つ前記ドレン油路485を前記バイパス油路480に対して遮断する遮断位置と、前記バイパス油路480を連通し且つ前記ドレン油路485を前記バイパス油路480に対して連通させる連通位置とをとり得るように構成されている。
前記作業車輌1Aにおいては、図3に示すように、前記油圧ポンプ本体420は、前記第1車軸駆動装置50における前記油圧モータ本体120及び前記第2車軸駆動装置60における前記油圧モータ本体620の双方を油圧的に駆動するように構成されている。
前記油圧ポンプ本体420と前記第1及び第2車軸駆動装置50,60における前記油圧モータ本体120,620との流体接続構造については、後述する。
さらに、本実施の形態においては、前記油圧ポンプユニット40は、前記構成に加えて、前記ポンプ軸410によって作動的に駆動される第1補助ポンプ本体460及び第2補助ポンプ本体470を備えている。
図3に示すように、前記第1補助ポンプ本体460は、前記HSTに対して作動油を補給するチャージポンプとして作用している。
前記第2補助ポンプ本体470は、前記油圧操舵機構70に対して作動油を供給している。
前記第1補助ポンプ本体460は、例えば、トロコイドポンプとされ、前記第2補助ポンプ本体470は、例えば、ギヤポンプとされ得る。
なお、前記作業車輌1Aは、図3に示すように、外部タンク90を有しており、前記第1及び第2補助ポンプ本体460,470は前記外部タンク90を油源として作用するように構成されている。
なお、図3中の符号435は、前記ポンプケース430の内部空間を前記外部タンク90に流体接続させるドレン配管である。
前記第1車軸駆動装置50は、前記左右の第1駆動輪21L,21Rをそれぞれ駆動する左右の第1ホイールモータ装置500L,500Rを備えている。
前記左右の第1ホイールモータ装置500L,500Rは互いに同一構成を有しており、一方を他方に対して180度反転させた状態でそれぞれが前記第1フレーム11に装着されている。
前記第1ホイールモータ装置500は、図3に示すように、前記油圧ポンプ本体420と共働してHSTを形成する油圧モータ本体120と、前記油圧モータ本体120の回転出力を減速する減速ギヤ機構210と、前記減速ギヤ機構210によって減速された回転出力を対応する駆動輪21へ向けて出力する出力部材290と、前記油圧モータ本体120及び前記減速ギヤ機構210を収容するケーシング300とを備えている。
前記ケーシング300は、前記油圧モータ本体120を収容する油貯留可能なモータ空間300Mが前記減速ギヤ機構210を収容するギヤ空間300Gに対して液密に区画されている。
斯かる構成の前記左右の第1ホイールモータ装置500L,500Rを備えた前記作業車輌1Aは、図3に示すように、前記第2補助ポンプ本体470から吐出された油の少なくとも一部が前記左右の第1ホイールモータ装置500L,500Rにおける各モータ空間300Mを通って前記第2補助ポンプ本体470の吸引側へ戻るように構成されており、これにより、前記油圧モータ本体120及び油圧ポンプ本体420によって形成されるHSTの作動油と前記減速ギヤ機構210の潤滑油とにそれぞれ適した粘性の油を使用可能としつつ、前記油圧モータ本体120を効率的に冷却させ得るようになっている。
即ち、油圧モータ本体からのリーク油を該油圧モータ本体を収容するモータケースに貯留しつつ、該モータケースからオーバーフローする貯留油を外部タンクに戻すように構成されていた従来のホイールモータ装置においては、前記モータケースが、常に、前記油圧モータ本体からリークする比較的高温なHST作動油によって充満されることになり、前記油圧モータ本体を十分には冷却させることができない。
これに対し、本実施の形態においては、前述の通り、前記第2補助ポンプ本体470からの圧油を利用して、前記左右の第1ホイールモータ装置500L,500Rにおける前記モータ空間300M内の貯留油を積極的に循環させている。
従って、前記左右の第1ホイールモータ装置500L,500Rにおける前記油圧モータ本体120の冷却効率を向上させることができる。
好ましくは、前記第2補助ポンプ本体470の吐出側と前記左右の第1ホイールモータ装置500L,500Rにおけるモータ空間300Mと前記第2補助ポンプ本体470の吸引側とを流体接続させる循環ライン700に、オイルクーラー790を介挿させることができる。
斯かる構成を備えることにより、前記油圧モータ本体120の冷却効率をさらに向上させることができる。
本実施の形態においては、前記作業車輌1Aは、図3に示すように、一端部が前記外部タンク90に流体接続され且つ他端部が前記補助ポンプ本体470の吸引側に流体接続された吸引ライン710と、一端部が前記補助ポンプ本体470の吐出側に流体接続され且つ他端部が前記モータ空間300Mに流体接続された吐出ライン720と、一端部が前記モータ空間300Mに流体接続され且つ他端部が前記外部タンク90に流体接続された戻しライン730とを備えており、前記吸引ライン710,前記吐出ライン720及び前記戻しライン730が前記循環ライン700を形成している。
前記吸引ライン710には、好ましくは、フィルタ715が介挿される。
本実施の形態においては、図3に示すように、前記吐出ライン720は、前記第2補助ポンプ本体470からの吐出油を前記左右一対の第1ホイールモータ装置500L,500Rの一方(本実施の形態においては、右側第1ホイールモータ装置装置500R)のモータ空間300Mへ導入する第1吐出ライン721と、前記一方の第1ホイールモータ装置500Rにおけるモータ空間300Mを他方の第1ホイールモータ装置500Lのモータ空間300Mに流体接続させる第2吐出ライン722とを含んでいる。
そして、前記戻しライン730は、前記他方の第1ホイールモータ装置500Lのモータ空間300Mを前記外部タンク90に流体接続させるように構成されている。
前記第1吐出ライン721は、前記油圧操舵機構70からの戻り油及び前記油圧操作機構70に対する余剰油を、前記一方のホイールモータ装置500Rのモータ空間300Mへ供給するように構成されている。
具体的には、前記第1吐出ライン721は、前記油圧操舵機構用油圧回路75に作動油を供給する油圧操舵機構用供給ライン721aと、前記油圧操舵機構用油圧回路75からの戻り油を前記一方のホイールモータ装置500Rのモータ空間300Mへ供給する油圧操舵機構用排出ライン721bと、一端部が前記供給ライン721aに流体接続され且つ他端部が前記排出ライン721bに流体接続された油圧操舵機構用油圧設定ライン721cであって、リリーフ弁725が介挿された油圧設定ライン721cとを備えている。
このように、前記第2補助ポンプ本体470を油圧アクチュエータ(本実施の形態においては前記油圧操舵機構70)の油圧源として利用しつつ、前記油圧アクチュエータからの戻り油及び前記油圧アクチュエータに対する余剰油を前記モータ空間300Mへ供給することにより、専用の補助ポンプ本体を備えることなく前記油圧モータ本体120の冷却効率を向上させることができる。
なお、当然ながら、前記油圧アクチュエータからの戻り油又は前記油圧アクチュエータに対する余剰油の何れか一方のみを前記モータ空間300Mへ供給するように構成することも可能である。
より好ましくは、図3に示すように、前記オイルクーラー790を前記戻しライン730に介挿させると共に、一端部が前記吐出ライン720に流体接続され且つ他端部が前記オイルクーラー790よりも油流れ方向下流側において前記戻しライン730に流体接続されたバイパスライン740と、前記吐出ライン720の最大油圧を設定するように前記バイパスライン740に介挿されたリリーフ弁745とをさらに備えることができる。
斯かる構成を備えることにより、例えば、低温時等において前記モータ空間300M内の油の粘性が上昇し、これにより、前記モータ空間300M内の油圧が上昇した場合において、前記オイルクーラー790に過大な油圧が作用することを有効に防止でき、前記オイルクーラーの損傷を防止できる。
ここで、前記第1ホイールモータ装置500の具体的構成について説明する。
図4に、前記左側第1ホイールモータ装置500Lの縦断面図を示す。
図4に示すように、前記第1ホイールモータ装置500Lは、前記油圧ポンプ本体420と流体接続される前記油圧モータ本体120を有する油圧モータユニット100と、前記油圧モータ本体120の回転出力を減速する前記減速ギヤ機構210を有する減速ギヤユニット200と、前記減速ギヤ機構200によって減速された回転出力を対応する駆動輪21Lへ向けて出力する前記出力部材290とを備えている。
前記油圧モータユニット100は、図3及び図4に示すように、前記油圧モータ本体120と、前記モータ空間300Mを形成するモータケース150と、前記油圧モータ本体120を相対回転不能に支持するモータ軸110とを備えている。
前記油圧モータ本体120は、図4に示すように、前記モータ軸110に相対回転不能に支持されたモータ側シリンダブロック121と、前記モータ側シリンダブロック121に軸線回り相対回転不能且つ軸線方向進退可能に支持された複数のモータ側ピストン122とを備えている。
本実施の形態においては、前記油圧モータ本体120は吸引/吐出量が一定とされた固定容積型とされている。
従って、前記油圧モータユニット100は、前記構成に加えて、前記モータ側ピストン122の自由端部と直接又は間接的に係合して該モータ側ピストン122の進退動作範囲を画する固定斜板130を備えている。
ところで、前記モータ側ピストンには、一般的に、自由端部がシューを介して対応する斜板に係合されるシュー型のピストンと、自由端部がスラストベアリング等を介して対応する斜板に係合されるシューレス型のピストンとが存在する。
製造コスト等の観点からはシューレス型が有利であるが、本実施の形態においては、下記理由により、図4に示すように、前記モータ側ピストン122はシュー型とされている。
即ち、本実施の形態においては、図3に示すように、前記第1車軸駆動装置50における前記油圧モータ本体120及び前記第2車軸駆動装置60における前記油圧モータ本体620が、前記単一の油圧ポンプ本体420に対して直列的に流体接続されている。
斯かる構成においては、HST作動油の流れ方向上流側に位置する油圧モータ本体へは、HST作動油の流れ方向下流側に位置する油圧モータ本体よりも高圧の作動油が作用する。
この点に鑑み、本実施の形態においては、車輌前進時を基準にしてHST作動油の流れ方向上流側に位置する前記第1車軸駆動装置50においてはシュー型モータ側ピストン122を採用し、後述するように、車輌前進時を基準にしてHST作動油の流れ方向下流側に位置する前記第2車軸駆動装置60においてはシューレス型モータ側ピストン122’(下記図11参照)を採用しており、これにより、製造コストの高騰を防止しつつ、前記油圧ポンプ本体420,前記第1車軸駆動装置50における油圧モータ本体120及び前記第2車軸駆動装置60における油圧モータ本体620によって形成されるHST伝動効率の向上を図っている。
本実施の形態におけるように、前記モア装置80等の作業機が前記第1駆動輪21又は前記第2駆動輪22の何れか一方よりも車輌前後方向外方に配設されている場合には、好ましくは、前記第1車軸駆動装置50又は前記第2車軸駆動装置60のうち前記作業機に近接する側の車軸駆動装置における油圧モータ本体をHST作動油の車輌前進時流れ方向上流側に位置させることができる。
斯かる構成を備えることにより、重量物である前記作業機に起因する負荷が大きく作用する油圧モータ本体に、前記油圧ポンプ本体420からの高圧の作動油を供給することができる。
本実施の形態においては、前述のとおり、前記モア装置80が車輌前方側に配置されている。従って、前記第1車軸駆動装置50における前記油圧モータ本体120をHST作動油の車輌前進時流れ方向上流側に位置させている。
前記モータケース150は、後述する減速ギヤケース250と共に前記ケーシング300を構成している。
詳しくは、前記モータケース150は、前記油圧モータ本体120が挿通可能な開口165が設けられたモータケース本体160と、前記開口165を閉塞するように前記モータケース本体160に着脱可能に連結されるモータ側ポートブロック170Lとを備えている。
前記モータケース本体160には、図4に示すように、該モータケース本体160及び前記モータ側ポートブロック170Lによって形成される前記モータ空間300Mへ油を導入させる為の流入ポート300M(in)と、前記モータ空間300Mから油を流出させる為の流出ポート300M(out)とを含む少なくとも2つのポートが設けられている。
本実施の形態においては、図3に示すように、前記右側第1ホイールモータ装置500Rにおける前記流入ポート300M(in)に前記第1吐出ライン721が流体接続され、前記右側第1ホイールモータ装置500Rにおける前記流出ポート300M(out)及び前記左側第1ホイールモータ装置500Lにおける前記流入ポート300M(in)が前記第2吐出ライン722によって流体接続され、前記左側第1ホイールモータ装置500Lにおける前記流出ポート300M(out)に前記戻しライン730が流体接続されている。
図3に示すように、前記モータケース150には、前記油圧モータ本体120に流体接続されたモータ側第1作動油路511であって、少なくとも一端部が外方に開口されてモータ側作動油ポート511(P)を形成する第1作動油路511と、前記油圧モータ本体120に流体接続されたモータ側第2作動油路512であって、少なくとも一端部が外方に開口されてモータ側作動油ポート512(P)を形成するモータ側第2作動油路512とが形成されている。
本実施の形態においては、前記モータ側第1及び第2作動油路511,512は前記モータ側ポートブロック170Lに形成されている。
なお、前述したように図4には表示されない右第1ホイールモータ装置500Rは左第1ホイールモータ装置500Lに対して180度反転されるものであり、そこに含まれるモータ側ポートブロック170Rと前記モータ側ポートブロック170Lとは左右共通の部品としている。
図5に、前記モータ側ポートブロック170の縦断面図を示す。
図5(a)は、図4のV-V線に沿った前記左側第1ホイールモータ装置500Lにおける前記モータ側ポートブロック170(以下、適宜、左モータ側ポートブロック170Lという)の縦断面図を示し、図5(b)は、前記右側第1ホイールモータ装置500Rにおける前記モータ側ポートブロック170(以下、適宜、右モータ側ポートブロック170Rという)の縦断面図を示している。
図5に示すように、前記モータ側ポートブロック170には、
前記油圧モータ本体120が摺接するモータ摺接面に開口された第1キドニーポート501と、前記モータ軸110を挟んで前記第1キドニーポート501とは反対側において前記モータ摺接面に開口された第2キドニーポート502と、前記第1キドニーポート501に流体接続された前記第モータ側1作動油路511と、前記第2キドニーポート502に流体接続された前記モータ側第2作動油路512とが形成されている。
好ましくは、前記モータ側第1作動油路511及び前記モータ側第2作動油路512の少なくとも一方は、前記モータ側ポートブロック170の外表面に複数箇所で開口される。
このように、前記モータ側第1作動油路511及び記モータ側第2作動油路512の少なくとも一方が複数の作動油ポートを有するように構成することにより、該モータ側の作動油ポートと前記ポンプ側の作動油ポート441(P),442(P)とを流体接続する作動油配管の配置に関し設計自由度を向上させることができる。
即ち、前記ポンプ側の作動油ポート441(P),442(P)の位置は前記ポンプケース430の設置姿勢によって決められる。同様に、前記モータ側の作動油ポートの位置は前記モータケース150の設置姿勢によって決められる。従って、前記モータ側第1作動油路511及び前記モータ側第2作動油路512の双方が単一の作動油ポートのみを有する場合には、前記ポンプケース430の設置姿勢によって一義的に画される位置の前記ポンプ側の作動油ポートと前記モータケース150の設置姿勢によって一義的に画される位置の前記モータ側の作動油ポートとを前記作動油配管によって流体接続させなければならない。
これに対し、前述のように、前記モータ側第1作動油路511及び前記モータ側第2作動油路512の少なくとも一方が複数の前記作動油ポートを有するように構成すれば、圧力バランスを崩すことなく、前記作動油配管の設置に関し設計自由度を向上させることができる。
より好ましくは、前記複数の前記モータ側の作動油ポートは、互いに対して異なる方向を向くように構成され得る。
さらに、前記作業車輌1Aにおけるように、単一の前記油圧ポンプ本体420によって、前記左側第1ホイールモータ装置500Lにおける前記油圧モータ本体120(以下、左側第1油圧モータ本体120Lという)及び前記右側第1ホイールモータ装置500Rにおける前記油圧モータ本体120(以下、右側第1油圧モータ本体120Rという)の双方を油圧的で且つ差動可能に駆動する場合(図3参照)においては、前記モータ側第1作動油路511及び前記モータ側第2作動油路512の少なくとも一方が複数の前記作動油ポートを有するように構成することで、T型継ぎ手等の分岐構造を前記作動油配管に備える必要なく、前記単一の油圧ポンプ本体420を一対の前記油圧モータ本体120L,120Rに、圧力バランスを崩すことなく流体接続させることができ、配管作業効率も向上させることができる。
本実施の形態においては、図5に示すように、前記モータ側第1作動油路511が複数の前記作動油ポートを有し、前記モータ側第2作動油路512は単一の前記作動油ポートを有している。
詳しくは、前記モータ側第1作動油路511は、前記モータ軸110と直交する方向のうちの一方向である第1方向D1を向く第1作動油ポート511(P1)と、前記モータ軸110と直交し且つ前記第1方向D1とも直交する第2方向D2を向く第2作動油ポート511(P2)とを有している。
一方、前記モータ側第2作動油路512は、前記第1方向D1を向く第1作動油ポート512(P1)のみを有している。
ここで、前記ポンプ側第1作動油路441が前進時に高圧側となり、且つ、前記ポンプ側第2作動油路442が前進時に低圧側となる場合を例に、前記油圧ポンプ本体420と前記左側第1油圧モータ本体120L及び前記右側第1油圧モータ本体120Rとの配管接続構造について説明する。
図1〜図3及び図5に示すように、前記作業車輌1Aは、一端部が前記ポンプ側第1作動油路441の作動油ポート441(P)に流体接続されたポンプ側前進時高圧配管311Fと、一端部が前記ポンプ側第2作動油路442の作動油ポート442(P)に流体接続されたポンプ側後進時高圧配管311Rと、一端部が可撓配管315(図2参照)を介して前記ポンプ側前進時高圧配管311Fの他端部に流体接続され且つ他端部が前記左モータ側ポートブロック170Lにおける前記モータ側第1作動油路511の前記第2作動油ポート511(P2)に流体接続された第1車軸側前進時高圧配管321Fと、一端部が前記左モータ側ポートブロック170Lにおける前記モータ側第1作動油路511の前記第1作動油ポート511(P1)に流体接続され且つ他端部が記右モータ側ポートブロック170Rにおける前記モータ側第2作動油路512の前記第1作動油ポート512(P1)に流体接続された第1車軸側前進時高圧接続配管322Fと、一端部が前記左モータ側ポートブロック170Lにおける前記モータ側第2作動油路512の前記第1作動油ポート512(P1)に流体接続され且つ他端部が前記右モータ側ポートブロック170Rにおける前記モータ側第1作動油路511の前記第2作動油ポート511(P2)に流体接続された第1車軸側後進時高圧接続配管322Rと、一端部が前記右モータ側ポートブロック170Rにおける前記モータ側第1作動油路511の前記第1作動油ポート511(P1)に流体接続され且つ他端部が前記ポンプ側後進時高圧配管311Rに直接又は間接的に流体接続される第1車軸側後進時高圧配管321Rとを備えている。
即ち、前記左モータ側ポートブロック170Lにおいては前記モータ側第1作動油路511が前進時高圧側作動油路となり、これに対し、前記右モータ側ポートブロック170Rにおいては前記モータ側第2作動油路512が前進時高圧側作動油路となる。
なお、本実施の形態においては、前述の通り、前記単一の油圧ポンプ本体420によって、前記第1車軸駆動装置50の油圧モータ本体120(即ち、前記左側第1油圧モータ本体120L及び前記右側第1油圧モータ本体120R)並びに前記第2車軸駆動装置60の油圧モータ本体620が油圧的に駆動されている。従って、前記第1車軸側後進時高圧配管321Rの他端部と前記ポンプ側後進時高圧配管311Rの他端部との間には、前記第2車軸駆動装置60における油圧モータ本体620が介挿されている。
好ましくは、前記モータケース150に、前記モータ側第1作動油路511及び前記モータ側第2作動油路512の間を連通するバイパス油路520と、前記バイパス油路520を選択的に連通又は遮断させる外部操作可能なバイパス弁530とを設けることができる。
本実施の形態においては、図3及び図5に示すように、前記バイパス油路520及び前記バイパス弁530は前記モータ側ポートブロック170に設けられている。
このように、前記モータケース150に、前記バイパス油路520及び前記バイパス弁530を設けることにより、前記HSTや前記駆動源30の故障時等において車輌を強制的に牽引する際に、前記油圧モータ本体120から吐出される作動油が前記油圧ポンプ本体420を油圧的に駆動するように作用することを防止できる。
さらに、前記構成によれば、車輌を強制的に牽引する際に必要とされる牽引力を可及的に低減させることができる。
即ち、互いに離間配置された油圧ポンプユニット及びホイールモータ装置を備えた従来の作業車輌においては、前記ホイールモータ装置における油圧モータ本体と共働してHSTを形成する油圧ポンプ本体を有する前記油圧ポンプユニットに、バイパス油路及びバイパス弁が備えられている。
この従来構成によっても、車輌の強制牽引時に前記油圧ポンプ本体及び前記油圧モータ本体を流体接続する一対の作動油ライン間に油圧差が生じることを防止できる。
しかしながら、前記従来構成においては、車輌の強制牽引に伴って前記油圧モータ本体によって吸引及び吐出される作動油は、モータ側第1作動油路、第1作動油配管、ポンプ側第1作動油路、ポンプ側のバイパス油路、ポンプ側第2作動油路、第2作動油配管、及び、モータ側第2作動油路を通って循環することになる。
つまり、前記従来構成においては、車輌の強制牽引に伴って前記油圧モータ本体によって吸引/吐出される作動油は、該油圧モータ本体及び前記油圧ポンプ本体を流体接続する一対の作動油ラインのほぼ全体に亘って循環されることになり、この作動油を循環させる為の力が車輌牽引力に対してパワーロスとなる。
これに対し、本実施の形態においては、前述の通り、前記モータケース150に前記バイパス油路520及び前記バイパス弁530を設けている。
従って、車輌強制牽引時において前記油圧モータ本体120によって吸引/吐出される作動油は、前記モータ側第1作動油路511,前記バイパス油路520及び前記モータ側第2作動油路512を通って循環され、これにより、作動油の循環に起因する牽引パワーロスを低減させることができる。
本実施の形態においては、図5に示すように、前記モータ側第1作動油路511は、前記第1方向D1に沿ったメイン油路511aと、前記メイン油路511aから直交する方向に分岐された分岐油路511bとを有している。前記メイン油路511aは、前記第1キドニーポート501に流体接続された状態で、一端部が外表面に開口して前記第1作動油ポート511(P1)を形成している。前記分岐油路511bは、一端部が外表面に開口して前記第2作動油ポート511(P2)を形成している。
前記モータ側第2作動油路512は、前記モータ軸110を挟んで前記モータ側第1作動油路511の前記メイン油路511aと略平行とされたメイン油路512aを有している。前記メイン油路512aは、前記第2キドニーポート502に流体接続された状態で、一端部が外表面に開口して前記第1作動油ポート512(P1)を形成している。
前記バイパス油路520は、第1端部520aが外表面に開口された状態で、前記モータ側第1作動油路511のメイン油路511a及び前記モータ側第2作動油路512のメイン油路512aの双方と交差するように形成されている。
前記バイパス弁530は前記バイパス油路520の第1端部520aから挿入されている。
好ましくは、図5に示すように、前記バイパス油路520は、前記モータ軸110を基準にして前記分岐油路511bとは反対側において、前記モータ側第1及び第2作動油路511,512の前記メイン油路511a,512aと略直交するように形成される。
斯かる構成によれば、前記モータ側ポートブロック170の大型化を可及的に防止しつつ、前記分岐油路511b及び前記バイパス弁520を形成することができる。
好ましくは、図6に示すように、前記バイパス油路520の第2端部520bを、前記第1端部510aが開口された側面とは反対側の側面に開口させることができる。
斯かる構成によれば、前記左右一対の第1ホイールモータ装置500L,500Rの双方において、前記バイパス弁530へのアクセス容易化を図ることができる。
即ち、図5に示す形態においては、前記左側第1ホイールモータ装置500Lにおける前記バイパス弁530は基端部(操作端部)が前記モータ側ポートブロック170の車輌前方側の側面に位置しているが、その一方、前記右側第1ホイールモータ装置500Rにおける前記バイパス弁530は基端部が前記モータ側ポートブロック170の車輌後方側の側面に位置している。
本実施の形態におけるように、前記左右一対のホイールモータ装置500L,500Rが車輌前方側に位置する第1駆動輪21を駆動する場合、前記左側第1ホイールモータ装置500Lにおける前記バイパス弁530へは車輌前方側から容易にアクセスできるものの、前記右側第1ホイールモータ装置500Rにおける前記バイパス弁530へは車輌フレームの下方へもぐりこまないとアクセスできない。
これに対し、図6に示す形態においては、前記左右一対の第1ホイールモータ装置500L,500Rの双方において、前記バイパス弁530の基端部を車輌前方側に位置させることができ、これにより、双方のバイパス弁530へのアクセス容易化を図ることができる。
なお、前記バイパス油路520の両端開口のうち前記バイパス油路530が挿入されない側の開口は、プラグ525によって閉塞される。
図6に示す形態においては、前記左側第1ホイールモータ装置500Lにおいては、前記バイパス油路520の第1端部520aから前記バイパス油路530が挿入され且つ前記バイパス油路520の第2端部520bはプラグ525によって閉塞されている。
一方、前記右側第1ホイールモータ装置500Rにおいては、前記バイパス油路520の第2端部520bから前記バイパス弁530が挿入され且つ前記バイパス油路520の第1端部520aはプラグ525によって閉塞されている。
図7に、異なる形態のモータ側ポートブロック170’の縦断面図を示す。
なお、図7(a)及び(b)は、それぞれ、前記左側第1ホイールモータ装置500Lにおける前記モータ側ポートブロック170’(以下、適宜、左モータ側ポートブロック170’Lという)及び前記右側第1ホイールモータ装置500Rにおける前記モータ側ポートブロック170’(以下、適宜、右モータ側ポートブロック170’Rという)を示している。
前記モータ側ポートブロック170’は、前記第1及び第2キドニーポート501,502と、前記第1及び第2キドニーポート501,502にそれぞれ流体接続されたモータ側第1及び第2作動油路511’,512’と、前記バイパス油路520と、前記バイパス弁530とを有している。
前記モータ側第1作動油路511’は、前記第1方向D1を向く前記第1作動油ポート511(P1)及び前記第2方向D2を向く前記第2作動油ポート511(P2)に加えて、前記第1方向D1とは反対方向である第3方向D3を向く第3作動油ポート511(P3)を有している。
詳しくは、前記モータ側第1作動油路511’は、一端部が前記第1方向D1に向かって開口して前記第1作動油ポート511(P1)を形成し且つ他端部が前記第3方向D3に向かって開口して前記第3作動油ポート511(P3)を形成するように、前記第1及び第3方向D1,D3に沿ったメイン油路511a’と、前記メイン油路511a’から直交する方向へ分岐され且つ先端部が前記第2方向に向かって開口して前記第2作動油ポート511(P2)を形成する前記分岐油路511bとを有している。
前記モータ側第2作動油路512’は、前記第1方向D1を向く前記第1作動油ポート512(P1)に加えて、前記第2方向D2とは反対方向である第4方向D4を向く第2作動油ポート512(P2)と、前記第3方向D3を向く第3作動油ポート512(P3)とを有している。
詳しくは、前記モータ側第2作動油路512’は、一端部が前記第1方向D1に向かって開口して前記第1作動油ポート512(P1)を形成し且つ他端部が前記第3方向D3に向かって開口して前記第3作動油ポート512(P3)を形成するように、前記第1及び第3方向D1,D3に沿ったメイン油路512a’と、前記メイン油路512a’から直交する方向へ分岐され且つ先端部が前記第2方向に向かって開口して前記第2作動油ポート512(P2)を形成する分岐油路512bとを有している。
前記バイパス油路520は、第1端部512aが前記第4方向D4に開口された状態で、前記モータ側第1及び第2作動油路511’,512’と交差している。
前記モータ側ポートブロック170’は、前記モータ軸110の軸線回り第1位置と前記第1位置から前記モータ軸110の軸線回りに変位された第2位置とにおいて、前記モータケース本体160に連結可能とされている。
図7に示す前記モータ側ポートブロック170’においては、前記モータケース本体160に対する4つの取付孔179が、前記モータ軸110の軸線を基準にして同一半径で且つ軸線回りに90度間隔で設けられている。
従って、前記モータ側ポートブロック170’は、一の連結姿勢と、該一の連結姿勢から前記モータ軸110の軸線回りに90度毎変位された他の3つの連結姿勢とをとり得るようになっている。
なお、図7に示す形態においては、前記右モータ側ポートブロック170’R(図7(b)参照)は、前記左モータ側ポートブロック170’L(図7(a)参照)に対して前記モータ軸110の軸線回りに180度変位された状態で前記モータケース本体160に連結されている。
図7に示す前記モータ側ポートブロックに170’おいても、単一の前記油圧ポンプ本体420と前記左側第1油圧モータ本体120L及び前記右側第1油圧モータ本体120Rとを流体接続させる外部配管構造の簡略化を図りつつ、前記左右一対の第1ホイールモータ装置500L,500Rにおける前記バイパス弁530へのアクセス容易化を図ることができる。
ここで、前記モータ側ポートブロック170’を用いた場合の配管接続構造について、前記ポンプ側第1作動油路441が前進時に高圧側となり、且つ、前記ポンプ側第2作動油路442が後進時に高圧側となる場合を例に説明する。
前記左モータ側ポートブロック170’Lにおける前記モータ側第1作動油路511’の前記第2作動油ポート511(P2)には、前記第1車軸側前進時高圧配管321Fの他端部が流体接続される。前記左モータ側ポートブロック170’Lにおける前記モータ側第1作動油路511の前記第1作動油ポート511(P1)は、前記第1車軸側前進時高圧接続配管322Fを介して、前記左モータ側ポートブロック170’Lに対して前記モータ軸110回りに180度変位配置された前記右モータ側ポートブロック170’Rにおける前記モータ側第1作動油路511’の前記第3作動ポート511(P3)に流体接続されている。
なお、前記左モータ側ポートブロック170’Lにおける前記モータ側第1作動油路511’の前記第3作動油ポート511(P3)、並びに、前記右モータ側ポートブロック170’Rにおける前記モータ側第1作動油路511’の前記第1及び第2作動油ポート511(P1),511(P2)は、プラグ515によって閉塞される。
前記左モータ側ポートブロック170’Lにおける前記モータ側第2作動油路512’の前記第1作動油ポート512(P1)は、前記第1車軸側後進時高圧接続配管322Rを介して、前記右モータ側ポートブロック170’Rにおける前記モータ側第2作動油路512’の前記第2作動油ポート512(P2)に流体接続されている。そして、前記右モータ側ポートブロック170’Rにおける前記モータ側第2作動油路512’の前記第3作動油ポート512(P3)には、前記第1車軸側後進時高圧配管321Rが接続されている。
なお、前記左モータ側ポートブロック170’Lにおける前記モータ側第2作動油路512’の前記第2及び第3作動油ポート512(P2),512(P3)、並びに、前記右モータ側ポートブロック170’Rにおける前記モータ側第2作動油路512’の前記第1作動油ポート512(P1)は、プラグ515によって閉塞されている。
図5〜図7に示す前記モータ側ポートブロック170,170’に代えて、図8に示すモータ側ポートブロック170''を採用することも可能である。
詳しくは、図5〜図7に示す前記モータ側ポートブロック170,170’は、外部操作に基づき、前記モータ側第1作動油路511及び前記モータ側第2作動油路512の間の遮断させるHST作動可能状態と、HST作動油ラインの閉回路を維持しつつ前記両作動油路511,512の間を連通させるHST非作動状態とを切り換え可能に構成されていたが、図8に示すモータ側ポートブロック170''は、外部操作に基づき、前記HST作動可能状態と、HST作動油ラインの閉回路を解放させるHST非作動状態とを切り換え可能に構成されている。
なお、図8(a)は前記左第1ホイールモータ装置500Lにおける前記モータ側ポートブロック170''(以下、適宜、左モータ側ポートブロック170''Lという)を示し、図8(b)は前記右第1ホイールモータ装置500Rにおける前記モータ側ポートブロック170''(以下、適宜、右モータ側ポートブロック170''Rという)を示している。
詳しくは、図8に示すように、前記モータ側ポートブロック170''には、前記第1及び第2キドニーポート501,502と、前記モータ側第1及び第2作動油路511,512と、前記モータ側第1作動油路511及び前記モータ側第2作動油路512の間を連通する前記バイパス油路520と、前記バイパス油路520に介挿された回転弁540と、一端部が前記モータ空間300Mに開口されたドレン油路550とが設けられている。
前記回転弁540は、外部操作に基づいて軸線回りに回転するように構成されており、前記バイパス油路520を遮断する遮断位置と、前記バイパス油路520を連通させる連通位置とをとり得るようになっている。
さらに、前記回転弁540は、遮断位置に位置する際には前記ドレン油路550を前記バイパス油路520に対して遮断し、且つ、連通位置に位置する際には前記ドレン油路550を前記バイパス油路520に対して連通させるように構成されている。
斯かる構成を備えることにより、車輌の強制牽引に伴って前記油圧モータ本体120が回転しても、前記油圧モータ本体120から吐出される油圧が前記油圧ポンプ本体420へ伝達されることを防止できると共に、前記油圧モータ本体120及び前記油圧ポンプ本体420を流体接続する一対の作動油ライン中にエアが混入した場合に該エアを可及的速やかに抜き取ることができる。
本実施の形態においては、前述の通り、前記単一の油圧ポンプ本体420からの圧油を、前記左側第1油圧モータ本体120L及び前記右側第1油圧モータ本体120Rに振り分けている。
斯かる構成においては、前記左右の第1駆動輪21L,21Rの何れか一方が溝又は泥地に入り込んだ場合に、前記油圧ポンプ本体420からの圧油が、低負荷となっている前記一方の第1駆動輪21に対応した油圧モータ本体120へ流れ易くなり、結果として、他方の第1駆動輪21を駆動する油圧モータ本体120へ圧油が供給され難くなる。
この点を考慮して、好ましくは、前記第1ホイールモータ装置500には、油圧デフロック機構560を設けることができる。
図9に、前記油圧デフロック機構560を備えた前記第1車軸駆動装置50近傍の油圧回路図を示す。
図9に示す形態においては、前記油圧デフロック機構560は、前進時用切換弁565F及び後進時用切換弁565Rを有している。
前記前進時用切換弁565Fは、前進時に高圧となり且つ作動油ポートが複数設けられたモータ側作動油路に介挿されている。
前記後進時用切換弁565Rは、後進時に高圧となり且つ作動油ポートが複数設けられたモータ側作動油路に介挿されている。
好ましくは、前記切換弁565F、565Rは、第1ホイールモータ装置500の前記モータ側ポートブロック170の外表面に装着、或いは、収容され得る。
前記切換弁565F,565Rは、前記油圧ポンプ420からの圧油を、前記左側第1油圧ポンプ本体120L及び前記右側第1油圧モータ本体120Rへそのまま分流させる油圧的なデフ状態と、前記圧油を、前記左側第1油圧ポンプ本体120L及び前記右側第1油圧モータ本体120Rへそれぞれ絞りを介して所定の分流比で分流させる油圧的なデフロック状態とを切り換え得るように構成されている。
なお、仕様に応じて、前記前進時用切換弁565F又は前記後進時用切換弁565Rの何れか一方を削除することも可能である。
次に、前記減速ギヤユニット200について説明する。
前記減速ギヤユニットは、図3及び図4に示すように、前記減速ギヤ機構210と、前記減速ギヤ機構210を収容するギヤ空間300Gを形成するように前記モータケース150に着脱可能に連結されるギヤケース250とを備えている。
本実施の形態においては、前記減速ギヤ機構210は、互いに対して直列配置された第1及び第2遊星ギヤ機構220a,220bを有している。
詳しくは、前記モータケース150には、前記モータ軸110の一端部(本実施の形態においては車輌幅方向外方側の端部)が前記ギヤ空間300Gへ突入することを許容する貫通孔155(図4参照)が形成されている。そして、前記減速ギヤ機構210は、前記モータ軸110の前記一端部からの回転動力を減速するように構成されている。
なお、図4に示すように、前記貫通孔155には、前記モータ軸110を軸線回り回転自在に支持するベアリング部材115に加えて、オイルシール部材116が配設されており、該オイルシール部材116によって前記モータ空間300M及び前記ギヤ空間300Gが互いに液密に区画されている。
詳しくは、前記第1遊星ギヤ機構220aは、前記モータ軸110の前記一端部に相対回転不能に支持された第1サンギヤ221aと、前記第1サンギヤ221aの回りを公転し得るように該第1サンギヤ221aと噛合する第1遊星ギヤ224aと、前記第1遊星ギヤ224aを相対回転自在に支持すると共に該第1遊星ギヤ224aの公転に従って前記第1サンギヤ221aの回りを公転する第1キャリア222aと、前記第1遊星ギヤ224aと噛合する第1インターナルギヤ223aとを備えている。
前記第2遊星ギヤ機構220bは、前記第1キャリア222aに作動連結された第2サンギヤ221bと、前記第2サンギヤ221bの回りを公転し得るように該第2サンギヤ221bと噛合する第2遊星ギヤ224bと、前記第2遊星ギヤ224bを相対回転自在に支持すると共に該第2遊星ギヤ224bの公転に従って前記第2サンギヤ221bの回りを公転する第1キャリア222bと、前記第2遊星ギヤ224bと噛合する第2インターナルギヤ223bとを備えている。
前記ギヤケース250は、前記モータケース150と共働して前記ケーシング300を構成している。
本実施の形態においては、前記ギヤケース250は、前記モータケース150に連結される第1ギヤケース260と、前記第1ギヤケース260を挟んだ状態で前記モータケース150に連結される第2ギヤケース270とを有している。
前記第1ギヤケース260は、前記モータケース150に当接される車輌幅方向内方側及び前記モータケース150とは反対側の車輌幅方向外方側が共に開口とされた中空形状とされており、内周面に前記第1及び第2インターナルギヤ223a,223bが一体形成されている。
前記第2ギヤケース270は、前記第1ギヤケース260と当接される車輌幅方向内方側が開口とされ且つ前記第1ギヤケース260とは反対側の車輌幅方向外方側が端壁によって閉塞された中空形状とされている。
なお、前記第2ギヤケース270の端壁には、前記出力部材290が挿通される貫通孔275が設けられている。
前記出力部材290は、前記第2キャリア222bの前記第2サンギヤ221b回りの回転に伴って軸線回りに回転するように該第2キャリア222bに連結されたフランジ部291と、前記フランジ部291から車輌幅方向外方へ延びる出力軸部292とを有している。
本実施の形態においては、前記出力部材290は、前記第2ギヤケース270の内周面と前記フランジ部291の外周面との間に配設された第1ベアリング部材295と、前記第2ギヤケース270の前記端壁に形成された前記貫通孔275の内周面と前記出力軸部292の外周面との間に配設された第2ベアリング部材296とによって2点支持されており、これにより、軸線回りに安定的に回転し得るようになっている。
このように、前記油圧モータ本体120の回転動力を前記減速ギヤ機構210によって減速させ、この減速された回転動力を対応する駆動輪21に伝達することにより、前記油圧モータ本体120として低トルク・高回転型油圧モータ本体を用いることができる。従って、前記油圧モータ本体120の小型化と共に、該油圧モータ本体120からの作動油リーク量の減少を図り、HSTの伝動効率を向上させることができる。
さらに、本実施の形態においては、前記第1ホイールモータ装置500には、ブレーキユニット310が備えられている。
前記ブレーキユニット310は、前記減速ギヤ機構210によって減速される前の前記モータ軸110に対して制動力を付加し得るように構成されている。
詳しくは、図4に示すように、前記モータ軸110は、車輌幅方向外方側の前記一端部とは反対側の他端部が、前記モータケース150から車輌幅方向内方側へ突出されており、前記他端部に、前記ブレーキユニット310のブレーキロータが装着されている。
前記ブレーキユニット310は、外部操作に基づき、前記モータ軸110の他端部に選択的に制動力を付加し得るように前記モータケース150に連結されている。
なお、本実施の形態においては、前記ブレーキユニット310は、ブレーキケースに内装された内拡式ドラムブレーキとされているが、これに代えて、ドラム形のブレーキロータが外部に露出されているバンドブレーキとすることも可能であるし、若しくは、ディスクブレーキとすることも可能である。
次に、前記第2車軸駆動装置60について説明する。
前記第2車軸駆動装置60は、前記油圧ポンプ本体420からの圧油を利用して油圧的に前記左右一対の第2駆動輪22L,22Rを駆動するように構成されている。
なお、本実施の形態においては、前述の通り、前記第1車軸駆動装置50及び前記第2車軸駆動装置60は、前記油圧ポンプ本体420に対して直列状態で流体接続されている。従って、前記第2車軸駆動装置60は、前記第1車軸駆動装置50からの戻り油によって駆動されるようになっている。
前記第2車軸駆動装置60は、種々の形態をとることができる。
図10(a)〜(c)に、種々の形態の前記第2車軸駆動装置60の油圧回路図を示す。
なお、図10において、前述した部材と同一部材は同一符号を付している。
図10(a)に示す第2車軸駆動装置60Aは、機械式ディファレンシャルギヤ機構640Aを介して前記左右一対の第2駆動輪22L,22Rを差動的に駆動するように構成されている。
具体的には、前記第2車軸駆動装置60Aは、前記油圧ポンプ本体420に直接又は間接的に流体接続される単一の第2油圧モータ本体620と、前記第2油圧モータ本体620の回転を出力するモータ軸610と、前記モータ軸610の回転を減速する減速ギヤ機構630Aと、前記減速ギヤ機構630Aによって減速された回転を左右一対の第2駆動輪22L,22Rへ差動伝達する機械式ディファレンシャルギヤ機構640Aと、前記油圧モータ本体620,前記モータ軸610,前記減速ギヤ機構630A及び前記ディファレンシャルギヤ機構640Aを収容するアクスルケース650Aとを備えている。
図10(a)に示すように、前記アクスルケース650Aには、前記第2油圧モータ本体620に流体接続された一対の第2モータ側第1及び第2作動油路661,662であって、一方が前進時に高圧となり且つ他方が後進時に高圧となる一対の第2モータ側第1及び第2作動油路661,662が設けられている。
前進時に高圧なる前記第2モータ側作動油路(例えば、前記第2モータ側第1作動油路661)には第2車軸側前進時高圧配管331Fが流体接続され、且つ、後進時に高圧となる前記第2モータ側作動油路(例えば、前記第2モータ側第2作動油路662)には第2車軸側後進高圧配管331Rが流体接続されている。
前述の通り、本実施の形態においては、前記第1及び第2車軸駆動装置50,60は前記油圧モータ本体420に対して直列的に流体接続されている。
従って、前記第2車軸側前進時高圧配管331Fは前記第1車軸側後進時高圧配管321Rに流体接続されており、且つ、前記第2車軸側後進時高圧配管331Rは前記ポンプ側後進時高圧配管311Rに流体接続されている。
なお、前記第2車軸側前進時高圧配管331Fと前記第1車軸側後進時高圧配管321Rとの間には可撓配管335(図2参照)が介挿されている。
さらに、前記第2車軸駆動装置60Aには、図10(a)に示すように、前記第2モータ側第1及び第2作動油路611,612の間に介挿された前記回転弁540と、前記アクスルケース650Aの内部空間を前記油タンク90に流体接続させるドレン配管750とが設けられている。
図10(b)に示す第2車軸駆動装置60Bは、左右一対の前記第2駆動輪22L,22Rをそれぞれ駆動する左右一対の第2ホイールモータ装置600L,600Rを備えている。
前記左右一対の第2ホイールモータ装置600L,600Rは互いに同一構成とされている。
前記第2ホイールモータ装置600は、前記油圧モータユニット100が油圧モータユニット100Bに置換されている点を除き、前記第1ホイールモータ装置500と実質的に同一構成を有している。
即ち、前記第2ホイールモータ装置600は、油圧モータユニット100Bと、前記減速ギヤユニット200と、前記出力部材290とを備えている。
前記左側の第2ホイールモータ装置600Lにおける前記油圧モータユニット100Bは、前記第2油圧モータ本体620(以下、左側第2油圧モータ本体620Lという)と、前記左側第2油圧モータ本体620Lに流体接続された一対の第2モータ側第1及び第2作動油路661,662とを有している。
前記第2モータ側第1作動油路661は第1作動油ポート661(P1)を有し、前記第2モータ側第2作動油路662は第1作動油ポート662(P1)を有している。
前記右側の第2ホイールモータ装置600Rにおける前記油圧モータユニット100Bは、前記第2油圧モータ本体620(以下、右側第2油圧モータ本体620Rという)と、前記右側第2油圧モータ本体620Rに流体接続された一対の第2モータ側第1及び第2作動油路661,662とを有している。
前記第2モータ側第1作動油路661は第1作動油ポート661(P1)を有し、前記第2モータ側第2作動油路662は第1作動油ポート662(P1)を有している。
前記左第2ホイールモータ装置600Lにおける前進時高圧側の第2モータ側作動油路(例えば前記第2モータ側第1作動油路661)及び前記右第2ホイールモータ装置600Rにおける前進時高圧側の第2モータ側作動油路(例えば前記第2モータ側第1作動油路661)は、第2車軸側前進時高圧接続配管332Fを介して流体接続されている。
同様に、前記左第2ホイールモータ装置600Lにおける後進時高圧側の第2モータ側作動油路(例えば前記第2モータ側第2作動油路662)及び前記右第2ホイールモータ装置600Rにおける後進時高圧側の第2モータ側作動油路(例えば前記第2モータ側第2作動油路662)は、第2車軸側後進時高圧接続配管332Rを介して流体接続されている。
さらに、前記左右一対の第2ホイールモータ装置600L,600Rの少なくとも一方(図10(b)においては右側第2ホイールモータ装置600R)には、前進時高圧側の第2モータ側作動油路611に流体接続された前進時高圧側第2作動油ポート661(P2)が設けられている。
そして、前記前進時高圧側第2作動油ポート661(P2)には、前記第2車軸側前進時高圧配管331Fが流体接続されている。
さらに、前記左右一対の第2ホイールモータ装置600L,600Rの少なくとも一方(図10(b)においては左側第2ホイールモータ装置600L)には、後進時高圧側の第2モータ側作動油路662に流体接続された後進時高圧側第2作動油ポート662(P2)が設けられている。これにより、単一の前記油圧ポンプ本体420によって、第1ホイールモータ装置500L,500Rと同様、右側第2油圧モータ本体620R及び左側第1油圧モータ本体620Lの双方が油圧的でかつ差動可能に駆動される。
そして、前記後進時高圧側第2作動油ポート662(P2)には、前記第2車軸側後進時高圧配管331Rが流体接続されている。
なお、図10(b)における符号755は、前記左側第2ホイールモータ装置600Lにおけるモータ空間600M及び前記右側第2ホイールモータ装置600Rにおけるモータ空間600Mを流体接続させる接続配管である。
図10(c)に示す第2車軸駆動装置60Cは、前記左側第2油圧モータ本体620L及び前記右側第2油圧モータ本体620Rが一体的に収容されている。
詳しくは、前記第2車軸駆動装置60Cは、一対の第2モータ側作動油ライン340を介して閉回路を形成するように流体接続された前記左側第2油圧モータ本体620L及び前記右側第2油圧モータ本体620Rと、前記一対の第2油圧モータ本体620L,620Rを収容するモータケース650Cとを備えている。
前記一対の第2モータ側作動油ライン340のうち前進時に高圧となる第2モータ側作動油ラインには、前記第2車軸側前進時高圧配管331Fが流体接続されている。
前記一対の第2モータ側作動油ライン340のうち後進時に高圧となる第2モータ側作動油ラインには、前記第2車軸側後進時高圧配管331Rが流体接続されている。
なお、前記第2車軸駆動装置60Cには、さらに、前記モータケース650Cの車輌幅方向両側に一対の減速ギヤユニット660が設けられている。
前記減速ギヤユニット660は、上下方向に沿うキングピン軸661と、前記キングピン軸661の上端側に相対回転不能に設けられた第1傘歯車式減速ギヤ662であって、対応する前記第2油圧モータ本体620に作動連結される第一傘歯車式減速ギヤ662と、前記キングピン軸661の下端側に設けられた第2傘歯車式減速ギヤ663であって、対応する前記第2駆動輪22に作動連結される第2傘歯車式減速歯車663とを有しており、対応する前記第2駆動輪22を前記キングピン軸661まわりに操舵自在に支持している。
ここで、図10(b)に示す前記第2車軸駆動装置60Bを例に、前記第2油圧モータ本体620について説明する。
図11に、前記左側第2ホイールモータ装置600Lの縦断面図を示す。
なお、図中、前記第1ホイールモータ装置500と同一部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
前記第2ホイールモータ装置600における前記油圧モータユニット100Bは、図11に示すように、前記第2油圧モータ本体620と、モータケース150Bと、前記モータ軸110とを備えている。
前記第2油圧モータ本体620は、図11に示すように、前記モータ軸110に相対回転不能に支持された前記モータ側シリンダブロック121と、前記モータ側シリンダブロック121に軸線回り相対回転不能且つ軸線方向進退可能に支持された複数のモータ側ピストン122’とを備えている。
前記第2油圧モータ本体620のモータ側ピストン122’は、図11に示すように、自由端部がスラストベアリング125’を介して、対応する斜板130Bに係合されるシューレス型とされており、これにより、コストの低廉化を図っている。
即ち、前述の通り、本実施の形態においては、車輌前進時を基準にして、前記第1車軸駆動装置50がHST作動油流れ方向上流側に位置し、且つ、前記第2車軸駆動装置60がHST作動油流れ方向下流側に位置している。
従って、前記第1車軸駆動装置50における前記油圧モータ本体120には高圧の作動油が作用するものの、前記第2油圧モータ本体620にはそれ程高圧の作動油は作用しない。
斯かる点に着目し、本実施の形態においては、前記第1車軸駆動装置50における前記油圧モータ本体120をシュー型とし、且つ、前記第2油圧モータ本体620をシューレス型としている。
本実施の形態においては、前記第2油圧モータ本体620の吸引/吐出量は、人為的かつ、任意に変更されるように構成されており、これにより、前記第1駆動輪21L,21Rに対する、前記第2駆動輪22L,22Rの駆動回転数を相対的に増速、或いは減速させ得るようになっている。
斯かる構成を備えることにより、直進時での第1、第2駆動輪の回転数を適宜調整して走行安定性の向上、タイヤの異常磨耗低減を図ることができる。更には、前記操舵部材5の操作量に応じて前記第2駆動輪22L,22Rの前記第1駆動輪21L,21Rに対する速度を随時変更させることが可能となり、車輌が旋回する際の前記第2駆動輪22及び前記第1駆動輪21の間に生じ得る旋回半径差を補償することが可能となる。
従って、前記油圧モータユニット100Bは、前記構成に加えて、前記モータ側ピストン122’の自由端部と直接又は間接的に係合する可動斜板130Bであって、傾転位置に応じて該モータ側ピストン122’の進退動作範囲を変更させる可動斜板130Bと、外部操作に基づき軸線回りに回転される支軸131Bとを備えている。
なお、本実施の形態においては、前記可動斜板130Bはクレイドル型としたが、トラニオン型であってもよい。
図12に、前記支軸131B及び前記可動斜板130B近傍の詳細図を示す。
前記モータケース150Bは、モータケース本体160B及び前記モータ側ポートブロック170を有している。
前記モータケース本体160Bには、側部に開口(図示せず)が形成されている。そして、前記モータケース本体160Bには、図12に示すように、前記開口を閉塞するサイドカバー161Bが着脱自在に連結されている。
前記支軸131Bは、前記モータ軸110と直交する方向に延びるように前記サイドカバー161Bに軸線回り回転自在に支持されている。
前記可動斜板130Bは、前記支軸131Bの軸線回りの回転に応じて揺動中心回りに揺動し得るようになっている。
詳しくは、図12に示すように、前記油圧モータユニット100Bは、前記支軸131B及び前記可動斜板130Bを作動連結する揺動アーム132Bと、前記支軸131Bの操作端部に設けられた制御アーム135Bとを備えている。
前記揺動アーム132Bは、基端部が前記支軸131Bに相対回転不能に支持され、且つ、先端部には前記可動斜板130Bの側部と凹凸係合する係合部132B’が設けられている。
本実施の形態においては、前記可動斜板130Bの側部には係合溝130B’が形成されており、前記係合部132Bは前記係合溝130B’内に係入される係合突起とされている。
前記制御アーム135Bは、基端部が前記支軸131Bに相対回転不能に支持され、且つ、先端部が前記操舵部材5に作動連結されるようになっている。
斯かる構成により、前記操舵部材5の操作に応じて前記制御アーム135Bが前記支軸131B回りに揺動操作されると前記支軸131Bが軸線回りに回転し、これにより、前記揺動アーム132Bを介して前記可動斜板130Bが揺動中心回りに揺動するようになっている。
好ましくは、前記油圧モータユニット100Bには、前記制御アーム135Bへの操作力が解除された際には前記可動斜板130Bを基準傾転位置に保持する基準位置戻し機構180Bを備えることができる。
前記基準位置戻し機構180Bは、図12に示すように、前記可動斜板130Bを揺動中心回り一方側へ付勢する付勢部材と、前記付勢部材によって付勢される前記可動斜板130Bの揺動中心回り一方側の揺動端を画する基準位置設定部材とを備えている。
前記付勢部材は、例えば、軸線回り回転自在とされた前記支軸131Bと、前記支軸の軸線回りの回転によって前記可動斜板130Bが揺動中心回りに傾転するように前記支軸及び前記可動斜板130Bを作動連結させる連結部材(図示の形態においては前記揺動アーム132B)と、の間に介在される。
本実施の形態においては、前記付勢部材は、前記揺動アーム132Bに設けられた可動ピン181と、前記サイドカバー161Bに設けられた固定ピン182と、前記支軸131Bに巻き回された弦巻バネ183とを備えている。
前記弦巻バネ183は、一端部及び他端部が前記固定ピン182及び前記可動ピン181によって挟まれるように配置されている。
即ち、前記弦巻バネ183は、一端部が前記固定ピン182に係止された状態で、他端部が前記可動ピン181と係合されており、これにより、前記揺動アーム132Bを前記支軸131Bの軸線回り一方側(図12においては反時計回り方向)へ付勢している。
本実施の形態においては、図12に示すように、前記基準位置設定部材は、前記揺動アーム132Bと係合することで、前記付勢部材によって付勢される前記可動斜板130Bの揺動中心回り一方側の揺動端を画している。
具体的には、本実施の形態においては、前記基準位置設定部材として、前記揺動アーム132Bと係合し得るように前記サイドカバー161Bに設けられたストッパーピン185が備えられている。
好ましくは、前記基準位置設定部材は、前記可動斜板の揺動中心回り一方側の揺動端位置を前記モータケースの外方から変更操作可能に構成される。
詳しくは、前記ストッパーピン185は、外部操作に応じて軸線回りに回転し得るように前記モータケース160に支持された基部187と、前記基部187と共に該基部187の軸線回りに回転する係合部186であって、前記揺動アーム132Bと係合する係合部186とを備えており、前記係合部186が前記基部187に対して偏心された偏心ピンとされる。
斯かる構成を備えることにより、前記基部187を軸線回りに回転させて任意回転位置で固定することにより、前記係合部186の位置を調整することが可能となる。従って、前記揺動アーム132Bの揺動端(即ち、前記可動斜板130Bの基準位置)を容易に調整することができる。
斯かる構成の前記基準位置戻し機構180Bを備えることにより、前記弦巻バネ183の付勢力に抗して前記制御アーム135Bが前記支軸131Bの軸線回り他方側へ揺動されると、これに応じて前記可動斜板130Bが揺動中心回り一方側へ傾転する。従って、前記可動斜板130Bの傾転位置を、前記操舵部材5の操作量に応じて容易に変更させることができる。
さらに、前記構成によれば、前記操舵部材5への操作力が付加されていない状態においては、前記可動斜板130Bは基準傾転位置に保持される。従って、前記操舵部材5の操作量に拘わらず前記第2油圧モータ本体620の吸引/吐出量を所定値に調整固定する装置としても、利用することができる。
好ましくは、前記制御アーム135Bは前記支軸131Bに対して着脱可能とすることができ、前記第2油圧モータ本体620の吸引/吐出量を略一定とする場合には、前記制御アーム135Bを取り外すことができる。
実施の形態2
以下、本発明の他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図13に、本発明の実施の形態2が適用された作業車輌1Bの油圧回路図を示す。
なお、前記実施の形態1におけると同一部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
前記実施の形態1が適用された前記作業車輌1Aは、前記第1車軸駆動装置50及び前記第2車軸駆動装置60が前記油圧ポンプ本体420に対して直列状態で常時流体接続されてなるフルタイム4輪駆動型とされていたが、本実施の形態が適用された作業車輌1Bは、前記第1及び第2車軸駆動装置50,60をそれぞれ駆動状態又は非駆動状態に切替可能とされた2輪駆動/4輪駆動切替可能型とされている。
詳しくは、前記作業車輌1Bは、前記作業車輌1Aの構成に加えて、前記第1車軸駆動装置50を選択的に駆動状態又は非駆動状態とする第1車軸用ON/OFF弁910と、前記第2車軸駆動装置60を選択的に駆動状態又は非駆動状態とする第2車軸用ON/OFF弁920とを備えている。
前記第1車軸用ON/OFF弁910は、前記ポンプ側前進時高圧配管311Fを前記第1車軸側前進時高圧配管321Fに流体接続させ且つ前記第1車軸側後進時高圧配管321Rを前記第2車軸側前進時高圧配管331Fに流体接続させて前記第1車軸駆動装置50を駆動状態とさせる第1車軸駆動位置と、前記ポンプ側前進時高圧配管311Fを前記第2車軸側前進時高圧配管331Fに流体接続させ且つ前記第1車軸側前進時高圧配管321F及び前記第1車軸側後進時高圧配管321Rをドレン接続させて前記第1車軸駆動装置50を非駆動状態とさせる第1車軸非駆動位置とをとり得るように構成されている。
前記第2車軸用ON/OFF弁920は、前記第1車軸側後進時高圧配管321Rを前記第2車軸側前進時高圧配管331Fに流体接続させ且つ前記第2車軸側後進時高圧配管331Rを前記ポンプ側後進時高圧配管311Rに流体接続させて前記第2車軸駆動装置60を駆動状態とさせる第2車軸駆動位置と、前記第1車軸側後進時高圧配管321Rを前記ポンプ側後進時高圧配管311Rに流体接続させ且つ前記第2車軸側前進時高圧配管331F及び前記第2車軸側後進時高圧配管331Rをドレン接続させて前記第2車軸駆動装置を非駆動状態とさせる第2車軸非駆動位置とをとり得るように構成されている。
なお、本実施の形態においては、前記第1車軸用ON/OFF弁910及び前記第2車軸駆動用ON/OFF弁920を備えたが、仕様に応じて、何れか一方のON/OFF弁を削除することも可能である。
実施の形態3
以下に、本発明のさらに他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図14〜図16に、それぞれ、本実施の形態が適用された作業車輌1Cの側面図,平面図及び油圧回路図を示す。
なお、前記実施の形態1又は2と同一部材には、同一符号を付してその説明を省略する。
前記実施の形態1及び2がそれぞれ適用された前記作業車輌1A,1Bにおいては、前記第1車軸駆動装置50及び前記第2車軸駆動装置60が前記油圧ポンプ本体420に対して直列的に流体接続されていたが、これに対し、本実施の形態が適用された作業車輌1Cにおいては、図16に示すように、前記第1車軸駆動装置50及び前記第2車軸駆動装置60が前記油圧ポンプ本体420に対して並列的に流体接続されている。
図17に、本実施の形態が適用された前記作業車輌における第1ホイールモータ装置500の縦断面図を示す。
前述の通り、本実施の形態においては、前記第1車軸駆動装置50及び前記第2車軸駆動装置60は前記油圧ポンプ本体420に対して並列的に流体接続されている。
従って、前記実施の形態1及び2におけるように、前記第1車軸駆動装置50における油圧モータ本体120に高圧の作動油圧が作用することはない。
この点に鑑み、本実施の形態においては、前記第1ホイールモータ装置500の油圧モータ本体120はシューレス型とされており、これにより、コスト低廉化を図っている。
図18に、前記第1ホイールモータ装置500の変形例の縦断面図を示す。
前記実施の形態1及び2における前記ホイールモータ装置500、並びに、図17に示す前記第1ホイールモータ装置500においては、前記ブレーキユニット310は、前記モータ軸110の車輌幅方向内端部に制動力を付加するように構成されている。
これに対し、図18に示す前記第1ホイールモータ装置500は、前記油圧モータ本体120及び前記減速ギヤ機構210の間において前記モータ軸110に制動力を付加し得るように構成されたブレーキユニット310Cを備えている。
詳しくは、前記ブレーキユニット310Cは、前記油圧モータ本体120及び前記減速ギヤ機構210の間において前記モータ軸110に相対回転不能に支持されたブレーキディスク311Cと、前記ブレーキディスク311Cと対向配置されたブレーキパッド312Cであって、前記モータ軸110の軸線回り回転不能且つ軸線方向移動可能とされたブレーキパッド312Cと、軸線回り回転可能とされたブレーキ制御軸313Cとを備えている。
前記ブレーキ制御軸313Cは、前記ブレーキパッド312Cと当接する部分が断面非円形状とされており、軸線回りに回転操作されることで前記ブレーキパッド312Cを前記ブレーキディスク311Cへ向けて押動するようになっている。
好ましくは、図18に示す前記第1ホイールモータ装置500には、前記モータ軸110の車輌幅方向内方側の突出部に冷却ファン320を備えることができる。
なお、当然ながら、前記実施の形態1又は2における前記ホイールモータ装置500においても、前記ブレーキユニット310に代えて前記ブレーキユニット310Cを備えることができ、及び/又は、前記冷却ファン320を備えることができる。
前記作業車輌1Cは、図16に示すように、車輌前進時に前記第1駆動輪21又は前記第2駆動輪22の何れか一方が凹部又は泥地等に入り込んで低負荷となった場合に、低負荷側の駆動輪へも作動油を強制的に供給する為の前進時用前後輪油圧デフロック機構960と、車輌後進時に前記第1駆動輪又は前記第2駆動輪の何れか一方が凹部又は泥地等に入り込んで低負荷となった場合に、低負荷側の駆動輪へも作動油を強制的に供給する為の後進時用前後輪油圧デフロック機構970とを備えている。
具体的には、前記前進時用前後輪油圧デフロック機構960は、前記ポンプ側前進時高圧配管311Fと前記第1車軸側前進時高圧配管321F及び前記第2車軸側前進時高圧配管331Fとの間に介挿された前進時用切換弁を有している。
前記前進時用切換弁は、前記ポンプ側前進時高圧配管311Fをそのまま前記第1車軸側前進時高圧配管321F及び前記第2車軸側前進時高圧配管331Fの双方に分岐接続させる油圧的なデフ状態と、前記ポンプ側前進時高圧配管311Fを前記第1車軸側前進時高圧配管321F及び前記第2車軸側前進時高圧配管331Fへそれぞれ絞りを介して所定の分流比で分岐接続させる油圧的なデフロック状態とを選択的にとり得るように構成されている。
前記後進時用前後進油圧デフロック機構970は、前記ポンプ側後進時高圧配管311Rと前記第1車軸側後進時高圧配管321R及び前記第2車軸側後進時高圧配管331Rとの間に介挿された後進時用切換弁を有している。
前記後進用切換弁は、前記ポンプ側後進時高圧配管311Rをそのまま前記第1車軸側後進時高圧配管321R及び前記第2車軸側後進時高圧配管331Rの双方に分岐接続させる油圧的なデフ状態と、前記ポンプ側後進時高圧配管311Rを前記第1車軸側後進時高圧配管321R及び前記第2車軸側後進時高圧配管331Rへそれぞれ絞りを介して所定の分流比で分岐接続させる油圧的なデフロック状態とを選択的にとり得るように構成されている。
なお、本実施の形態においては、前記前進時用前後油圧デフロック機構960及び前記後進時用前後油圧デフロック機構970の双方を備えたが、仕様に応じて、何れか一方を削除することも可能である。
実施の形態4
以下、本発明のさらに他の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図19に、本実施の形態が適用された作業車輌1Dの油圧回路図を示す。
なお、前記実施の形態1〜3におけると同一部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
前記実施の形態3が適用された前記作業車輌1Cは、前記第1車軸駆動装置50及び前記第2車軸駆動装置60が前記油圧ポンプ本体420に対して並列状態で常時流体接続されてなるフルタイム4輪駆動型とされていたが、本実施の形態が適用された前記作業車輌1Dは、前記第1及び第2車軸駆動装置50,60が前記油圧ポンプ本体420に並列接続された状態で、且つ、前記第1及び第2車軸駆動装置50,60をそれぞれ駆動状態又は非駆動状態に選択的に切替可能とされた2輪駆動/4輪駆動切替可能型とされている。
詳しくは、前記作業車輌1Dは、前記作業車輌1Cの構成に加えて、前記第1車軸駆動装置50を選択的に駆動状態又は非駆動状態とする前記第1車軸用ON/OFF弁910と、前記第2車軸駆動装置60を選択的に駆動状態又は非駆動状態とする第2車軸用ON/OFF弁920とを備えている。
なお、本実施の形態においては、前記第1車軸用ON/OFF弁910及び前記第2車軸駆動用ON/OFF弁920を備えたが、仕様に応じて、何れか一方の切替弁を削除することも可能である。
図1は、本発明の第1実施の形態が適用された作業車輌の側面図である。 図2は、図1に示す作業車輌の平面図である。 図3は、図1及び図2に示す作業車輌の油圧回路図である。 図4は、図1〜図3に示す作業車輌における第1ホイールモータ装置の縦断面図である。 図5は、図4に示す前記第1ホイールモータ装置におけるポートブロックの縦断面図である。図5(a)及び(b)は、それぞれ、左側の前記第1ホイールモータ装置のポートブロック及び右側の前記第1ホイールモータ装置のポートブロックを示している。 図6は、前記ポートブロックの変形例の縦断面図である。図6(a)及び(b)は、それぞれ、左側の前記第1ホイールモータ装置のポートブロック及び右側の前記第1ホイールモータ装置のポートブロックを示している。 図7は、前記ポートブロックのさらに他の変形例の縦断面図である。図7(a)及び(b)は、それぞれ、左側の前記第1ホイールモータ装置のポートブロック及び右側の前記第1ホイールモータ装置のポートブロックを示している。 図8は、前記ポートブロックのさらに他の変形例の縦断面図である。図8(a)及び(b)は、それぞれ、左側の前記第1ホイールモータ装置のポートブロック及び右側の前記第1ホイールモータ装置のポートブロックを示している。 図9は、図1〜図3に示す前記作業車輌の変形例の部分油圧回路図であり、前記作業車輌の第1車軸駆動装置がデフロック機構を備えた態様を示している。 図10は、図1〜図3に示す前記作業車輌における第2車軸駆動装置の油圧回路図である。図10(a)〜(c)は、それぞれ、機械式ディファレンシャルギヤ機構を備えた態様、一対のホイールモータ装置を備えた態様、及び、互いに流体接続された一対の油圧モータ本体を備えた態様を示している。 図11は、図10(b)に示す前記第2車軸駆動装置における第2ホイールモータ装置の縦断面図である。 図12は、図11に示す第2ホイールモータ装置における支軸及び可動斜板近傍の詳細図である。 図13は、本発明の第2実施の形態が適用された作業車輌の油圧回路図である。 図14は、本発明の第3実施の形態が適用された作業車輌の側面図である。 図15は、図14に示す前記作業車輌の平面図である。 図16は、図14及び図15に示す前記作業車輌の油圧回路図である。 図17は、図14〜図16に示す前記作業車輌における第1ホイールモータ装置の縦断面図である。 図18は、図17に示す前記第1ホイールモータ装置の変形例の縦断面図である。 図19は、本発明の第4実施の形態が適用された作業車輌の油圧回路図である。
符号の説明
1A〜1D 作業車輌
30 駆動源
70 油圧操舵機構(油圧アクチュエータ)
90 外部タンク
100 油圧モータユニット
110 モータ軸
116 オイルシール部材
120 油圧モータ本体
150 モータケース
155 貫通孔
200 減速ギヤユニット
210 減速ギヤ機構
250 ギヤケース
290 出力部材
300 ケーシング
300M モータ空間
300M(in) 流入ポート
300M(out) 流出ポート
300G ギヤ空間
410 ポンプ軸
420 油圧ポンプ本体
470 第2補助ポンプ本体
500 ホイールモータ装置
700 循環ライン
710 吸引ライン
720 吐出ライン
721 第1吐出ライン
721a 油圧操舵機構用供給ライン
721b 油圧操舵機構用排出ライン
721c 油圧操舵機構用油圧設定ライン
725 リリーフ弁
722 第2吐出ライン
730 戻しライン
740 バイパスライン
745 リリーフ弁
790 オイルクーラー

Claims (10)

  1. 駆動源によって作動的に駆動される油圧ポンプ本体と共働してHSTを形成する油圧モータ本体と、前記油圧モータ本体の回転出力を減速する減速ギヤ機構と、前記減速ギヤ機構によって減速された回転出力を対応する駆動輪へ向けて出力する出力部材と、前記油圧モータ本体及び前記減速ギヤ機構を収容するケーシングとを備えたホイールモータ装置であって、
    前記ケーシングは、前記油圧モータ本体を収容する油貯留可能なモータ空間が前記減速ギヤ機構を収容するギヤ空間に対して液密に区画されており、
    前記ケーシングには、前記モータ空間へ油を流入させる為の流入ポートと、前記モータ空間から油を流出させる為の流出ポートとが設けられていることを特徴とするホイールモータ装置。
  2. 前記油圧モータ本体と、前記モータ空間を形成するモータケースと、前記油圧モータ本体を相対回転不能に支持するモータ軸とを有する油圧モータユニットと、
    前記減速ギヤ機構と、前記ギヤ空間を形成するように前記モータケースに連結されるギヤケースとを有する減速ギヤユニットとを備え、
    前記モータケースには、前記モータ軸が前記ギヤ空間へ突入することを許容する貫通孔が形成されており、
    前記貫通孔の内周面と前記モータ軸の外周面との間にはオイルシール部材が配設されていることを特徴とする請求項1に記載のホイールモータ装置。
  3. 駆動源によって作動的に駆動される油圧ポンプ本体と共働してHSTを形成する油圧モータ本体、前記油圧モータ本体の回転出力を減速する減速ギヤ機構、前記減速ギヤ機構によって減速された回転出力を対応する駆動輪へ向けて出力する出力部材、並びに、前記油圧モータ本体及び前記減速ギヤ機構を収容するケーシングを備えたホイールモータ装置と、前記駆動源によって作動的に駆動される補助ポンプ本体とを備えた作業車輌であって、
    前記ケーシングは、前記油圧モータ本体を収容する油貯留可能なモータ空間が前記減速ギヤ機構を収容するギヤ空間に対して液密に区画されており、
    前記補助ポンプ本体から吐出された油の少なくとも一部が、前記モータ空間を通って前記補助ポンプ本体の吸引側へ戻るように構成されていることを特徴とする作業車輌。
  4. 前記補助ポンプ本体は、前記油圧ポンプ本体を駆動し得るように前記駆動源に作動連結されたポンプ軸によって直接又は間接的に駆動されることを特徴とする請求項3に記載の作業車輌。
  5. 前記補助ポンプ本体の油源となる外部タンクと、
    前記外部タンク、前記補助ポンプ本体及び前記モータ空間を含む循環経路を形成する循環ラインと、
    前記循環ラインに介挿されたオイルクーラーと、をさらに備えていることを特徴とする請求項3又は4に記載の作業車輌。
  6. 前記循環ラインは、一端部が前記外部タンクに流体接続され且つ他端部が前記補助ポンプ本体の吸引側に流体接続された吸引ラインと、一端部が前記補助ポンプ本体の吐出側に流体接続され且つ他端部が前記モータ空間に流体接続された吐出ラインと、一端部が前記モータ空間に流体接続され且つ他端部が前記外部タンクに流体接続された戻しラインとを含み、
    前記吐出ラインは、油圧アクチュエータへ作動油を供給すると共に、前記油圧アクチュエータからの戻り油を前記モータ空間へ供給するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の作業車輌。
  7. 前記吐出ラインは、前記油圧アクチュエータからの戻り油に加えて、前記油圧アクチュエータに対する余剰油を前記モータ空間へ供給するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の作業車輌。
  8. 前記循環ラインは、一端部が前記外部タンクに流体接続され且つ他端部が前記補助ポンプ本体の吸引側に流体接続された吸引ラインと、一端部が前記補助ポンプ本体の吐出側に流体接続され且つ他端部が前記モータ空間に流体接続された吐出ラインと、一端部が前記モータ空間に流体接続され且つ他端部が前記外部タンクに流体接続された戻しラインとを含み、
    前記吐出ラインは、油圧アクチュエータへ作動油を供給すると共に、前記油圧アクチュエータに対する余剰油を前記モータ空間へ供給するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の作業車輌。
  9. 前記オイルクーラーは前記戻しラインに介挿されており、
    一端部が前記吐出ラインに流体接続され且つ他端部が前記オイルクーラーよりも油流れ方向下流側において前記戻しラインに流体接続されたバイパスラインと、前記吐出ラインの最大油圧を設定するように前記バイパスラインに介挿されたリリーフ弁と、をさらに備えていることを特徴とする請求項6から8の何れかに記載の作業車輌。
  10. 左右一対の駆動輪をそれぞれ駆動し得るように前記ホイールモータ装置を一対備え、
    前記吐出ラインは、一端部が前記補助ポンプ本体の吐出側に流体接続され且つ他端部が前記一方のホイールモータ装置におけるモータ空間に流体接続された第1吐出ラインと、前記一方のホイールモータ装置におけるモータ空間を他方のホイールモータ装置におけるモータ空間に流体接続させる第2吐出ラインとを含み、
    前記戻しラインは、前記他方のホイールモータ装置におけるモータ空間を前記外部タンクに流体接続させるように構成されていることを特徴とする請求項6から9の何れかに記載の作業車輌。
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