JP2004034316A - 情報隠蔽装置および情報隠蔽方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、使用済みの熱転写リボンに残っている印字跡を隠蔽することができ、印字した文字や画像、バーコード等の情報漏洩を防止することができる情報隠蔽装置および情報隠蔽方法を提供することを課題とする。
【解決手段】巻出し軸3から巻出された使用済み熱転写リボン2は、ガイドローラ4の膨隆部41によって中央部に折り目が付けられ、ニップ部5によって加圧されて折り目部分から折り曲げられ、インキ面同士が密着されて2つ折りにされる。ニップ部5によって2つ折りにされた使用済み熱転写リボン2は、貼り合わせ部6によって加熱および加圧され、2つ折りにされてインキ面同士が密着された状態で残存インキ10(印刷に用いられなかったインキ)が融解されるため、インキ面を内側にして2つ折りにされた状態で貼り合わされ、巻取り軸7に巻取られる。
【選択図】 図2
【解決手段】巻出し軸3から巻出された使用済み熱転写リボン2は、ガイドローラ4の膨隆部41によって中央部に折り目が付けられ、ニップ部5によって加圧されて折り目部分から折り曲げられ、インキ面同士が密着されて2つ折りにされる。ニップ部5によって2つ折りにされた使用済み熱転写リボン2は、貼り合わせ部6によって加熱および加圧され、2つ折りにされてインキ面同士が密着された状態で残存インキ10(印刷に用いられなかったインキ)が融解されるため、インキ面を内側にして2つ折りにされた状態で貼り合わされ、巻取り軸7に巻取られる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済み熱転写リボンに残る情報を隠蔽する情報隠蔽装置および情報隠蔽方法に関し、特に使用済み熱転写リボンに残る印字跡を隠蔽する情報隠蔽装置および情報隠蔽方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱転写リボンを使用する熱転写方式で紙やラベルに印字した場合、使用済みの熱転写リボンには、印字した文字や画像、バーコード等の印字跡がネガ状の反転画像として残り、使用済みの熱転写リボンを巻き戻して印字跡を目視することにより、印字した文字や画像、バーコード等の情報を読み取ることができる。印字した文字や画像、バーコード等の内容(情報)は、様々であるが、なかには守秘義務のある個人情報等の情報漏洩を防止する必要がある情報が含まれている場合があり、このような場合には、使用済みの熱転写リボンを人目に触れないように産業廃棄物として埋め立てるか、焼却処分することによって情報漏洩を防止していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、熱転写リボンは、PETフィルムにワックス、合成樹脂、カーボンからなるインキ等の組成物を塗工したものであるため、使用済みの熱転写リボンを埋め立て処分する場合には、埋め立てても腐敗・分解しにくく、いつまでも印字跡が残っているため、掘り起こされると情報が漏洩してしまうという問題点がある。また、使用済みの熱転写リボンは、可燃性の材料で作られているが、ロール状に巻かれているため、焼却に時間がかかるという問題点がある。
【0004】
本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、使用済みの熱転写リボンに残っている印字跡を隠蔽することができ、印字した文字や画像、バーコード等の情報漏洩を防止することができる情報隠蔽装置および情報隠蔽方法を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項1記載の発明の要旨は、使用済み熱転写リボンのインキ面同士を密着させるインキ面密着手段と、該インキ面密着手段によってインキ面が密着された前記使用済み熱転写リボンを加熱してインキを融解させる加熱手段と、前記インキ面密着手段によってインキ面が密着された前記使用済み熱転写リボンを加圧して前記加熱手段によって融解されたインキを一体化させる加圧手段とを具備することを特徴とする情報隠蔽装置に存する。
また請求項2記載の発明の要旨は、前記加熱手段による加熱と、前記加圧手段による加圧とを同時に行うことを特徴とする請求項1記載の情報隠蔽装置に存する。
また請求項3記載の発明の要旨は、前記加熱手段は、加熱ローラであり、前記加圧手段は、前記加熱ローラに圧接された加圧ローラであることを特徴とする請求項1又は2記載の情報隠蔽装置に存する。
また請求項4記載の発明の要旨は、前記インキ面密着手段は、前記使用済み熱転写リボンを折ることによりインキ面同士を密着させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の情報隠蔽装置に存する。
また請求項5記載の発明の要旨は、使用済み熱転写リボンのインキ面同士を密着させた状態で加熱してインキを融解させ、融解させたインキを加圧して一体化させることを特徴とする情報隠蔽方法に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0007】
図1は、本発明に係る情報隠蔽装置の実施の形態の構成を示す斜視図であり、図2は、図1に示す情報隠蔽装置に使用済み熱転写リボンを装着した状態を示す斜視図である。
【0008】
本実施の形態の情報隠蔽装置1は、図1および図2を参照すると、ロール状の使用済み熱転写リボン2を軸支する巻出し軸3と、使用済み熱転写リボン2の走行をガイドするガイドローラ4と、ガイドローラ4を通過した使用済み熱転写リボン2を挟み込んで2つ折りにするニップ部5と、ニップ部5により2つ折りにされた使用済み熱転写リボン2を貼り合わせる貼り合わせ部6と、貼り合わせ部6により2つ折りに貼り合わせられた使用済み熱転写リボン2を巻取る巻取り軸7とで構成される。
【0009】
巻出し軸3は、基台8の上面に対して平行になるように側壁9に立設され、セットされたロール状の使用済み熱転写リボン2を回転可能に軸支する軸である。巻出し軸3の回転には、図示しないブレーキ手段によって所定の摩擦力が加えられており、巻出される使用済み熱転写リボン2に所定のテンションを与える。
【0010】
ガイドローラ4は、基台8の上面に対して平行になるように配置され、使用済み熱転写リボン2の走行をガイドするフリーローラであり、ガイドする使用済み熱転写リボン2の中央部に対応する位置に、使用済み熱転写リボン2の中央部に折り目を付けるための膨隆部41が設けられている。膨隆部41は、ガイドローラ4の一部に設けられた円盤状の凸部であり、その外周部分が使用済み熱転写リボン2に当接することにより、使用済み熱転写リボン2の中央部に折り目を付ける。
【0011】
ニップ部5は、基台8の上面に対して垂直に立設された金属ローラ51とゴムローラ52とからなるローラ対であり、ゴムローラ52は、金属ローラ51を圧接する図2に示す圧接位置と、金属ローラ51から離れた図1に示す離間位置との間を移動可能に構成されている。図2に示すように、ゴムローラ52が圧接位置に位置する状態では、金属ローラ51とゴムローラ52とで、ガイドローラ4により中央に折り目が付けられた使用済み熱転写リボン2を折り目部分から折り曲げて挟み込み、使用済み熱転写リボン2のインキ面を密着させて2つ折りにする。なお、金属ローラ51とゴムローラ52とは、フリーローラでも良く、外周が使用済み熱転写リボン2の走行速度と同じ速度になるように回転駆動しても良い。
【0012】
貼り合わせ部6は、基台8の上面に対して垂直に立設された加熱ローラ61と耐熱ゴムローラ62とからなるローラ対であり、耐熱ゴムローラ62は、加熱ローラ61を圧接する図2に示す圧接位置と、金属ローラ51から離れた図1に示す離間位置との間を移動可能に構成されている。図2に示すように、耐熱ゴムローラ62が圧接位置に位置する状態では、加熱ローラ61と耐熱ゴムローラ62とで、ニップ部5により2つ折りにされた使用済み熱転写リボン2を加熱および加圧して貼り合わせる。なお、加熱ローラ61の温度は、使用済み熱転写リボン2のインキの融点よりも高く設定されており、使用済み熱転写リボン2の種類によってインキの融点が異なる場合には、加熱ローラ61の温度を異なる温度に設定できるように構成すると好適である。また、加熱ローラ61と耐熱ゴムローラ62とは、フリーローラでも良く、外周が使用済み熱転写リボン2の走行速度と同じ速度になるように回転駆動しても良い。
【0013】
巻取り軸7は、基台8の上面に対して垂直に立設され、貼り合わせ部6により2つ折りに貼り合わせられた使用済み熱転写リボン2を巻取る駆動軸であり、図示しないモータによって回転駆動される。
【0014】
次に、本実施の形態の情報隠蔽装置1の動作について詳細に説明する。
【0015】
まず、ゴムローラ52と耐熱ゴムローラ62とが図1に示す離間位置に位置する状態で、ロール状の使用済み熱転写リボン2を巻出し軸3にセットし、使用済み熱転写リボン2を巻出し、ガイドローラ4と基台8の上面との間と、ニップ部5、すなわち金属ローラ51とゴムローラ52との間と、貼り合わせ部6、すなわち加熱ローラ61と耐熱ゴムローラ62との間とを通し、巻取り軸7もしくは巻取り軸7にセットした支管に端留めする。ロール状の使用済み熱転写リボン2のセット方向は、インキ面がガイドローラ4に当接する方向にセットし、巻取り軸7もしくは巻取り軸7にセットした支管には、使用済み熱転写リボン2のインキ面を内側にして2つ折りした状態で端留めする。
【0016】
次に、ゴムローラ52と耐熱ゴムローラ62と図2に示す圧接位置に移動させ、加熱ローラ61の温度をセットした使用済み熱転写リボン2のインキの融点よりも高い温度に設定した後、巻取り軸7を回転駆動して使用済み熱転写リボン2を走行させる。
【0017】
巻出し軸3から巻出された使用済み熱転写リボン2は、図2に示すように、ガイドローラ4の膨隆部41によって中央部に折り目が付けられ、ニップ部5によって加圧されて折り目部分から折り曲げられ、インキ面同士が密着されて2つ折りにされる。
【0018】
ニップ部5によって2つ折りにされた使用済み熱転写リボン2は、貼り合わせ部6によって加熱および加圧され、2つ折りにされてインキ面同士が密着された状態で残存インキ10(印刷に用いられなかったインキ)が融解されるため、インキ面を内側にして2つ折りにされた状態で貼り合わされ、巻取り軸7に巻取られる。
【0019】
貼り合わせ部6によって2つ折りに貼り合わされた使用済み熱転写リボン2は、対向するインキ面が残存インキ10の融解によって一体化されているため、印字跡11(印刷に用いられたインキ跡)の多くが融解されたインキによって穴埋めされ、印字跡11を判読することが困難になる。なお、2つ折りに貼り合わされた使用済み熱転写リボン2は、PETフィルム、融解後一体化したインキ層、PETフィルムの3層構造となり、開いて印字跡11を判読しようとしても、融解後一体化したインキ層がいずれか一方のPETフィルムに付着した状態となるため、印字跡11を判読することが困難である。
【0020】
以上説明したように、本実施の形態によれば、使用済みの熱転写リボン2をインキ面を内側にして二つ折りした状態で、加熱および加圧して貼り合わせるため、融解されたインキで多くの印字跡11を穴埋めすることで使用済みの熱転写リボン2に残っている印字跡11を隠蔽することができ、印字した文字や画像、バーコード等の情報漏洩を防止することができる。
【0021】
図3は、本発明に係る情報隠蔽装置の他の実施の形態の構成を示す斜視図である。
先に説明した本実施の形態では、1巻の使用済み熱転写リボン2を二つ折りにして対向するインキ面を貼り合わせるように構成したが、他の実施の形態として、2巻の使用済み熱転写リボン2のインキ面を対向させて貼り合わすように構成しても良い。
【0022】
他の実施の形態は、図3を参照すると、基台8の上面に対して垂直に立設された一対の巻出し軸12と、2巻の使用済み熱転写リボン2のインキ面を対向させて密着させるニップ部5と、2つ使用済み熱転写リボン2のインキ面を貼り合わせる貼り合わせ部6と、貼り合わせ部6により貼り合わせられた使用済み熱転写リボン2を巻取る巻取り軸7とで構成される。
【0023】
他の実施の形態において、一対の巻出し軸12のそれぞれにセットされた使用済み熱転写リボン2は、巻出し軸12から巻出され、ニップ部5によって2つの使用済み熱転写リボン2のインキ面同士が密着され、貼り合わせ部6による加熱および加圧によりインキ面の残存インキ10が融解して2つ使用済み熱転写リボン2が貼り合わされ、融解されたインキで多くの印字跡11を穴埋めすることで使用済みの熱転写リボン2に残っている印字跡11を隠蔽することができ、印字した文字や画像、バーコード等の情報漏洩を防止することができる。
【0024】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
【0025】
【発明の効果】
本発明の情報隠蔽装置および情報隠蔽方法は、使用済みの熱転写リボンのインキ面同士を加熱および圧接して貼り合わせるため、融解されたインキで多くの印字跡を穴埋めすることで使用済みの熱転写リボンに残っている印字跡を隠蔽することができ、印字した文字や画像、バーコード等の情報漏洩を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報隠蔽装置の実施の形態の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示す情報隠蔽装置に使用済み熱転写リボンを装着した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る情報隠蔽装置の他の実施の形態の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 情報隠蔽装置
2 使用済み熱転写リボン
3、12 巻出し軸
4 ガイドローラ
41 膨隆部
5 ニップ部
51 金属ローラ
52 ゴムローラ
6 貼り合わせ部
61 加熱ローラ
62 耐熱ゴムローラ
7 巻取り軸
8 基台
9 側壁
10 残存インキ
11 印字跡
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済み熱転写リボンに残る情報を隠蔽する情報隠蔽装置および情報隠蔽方法に関し、特に使用済み熱転写リボンに残る印字跡を隠蔽する情報隠蔽装置および情報隠蔽方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱転写リボンを使用する熱転写方式で紙やラベルに印字した場合、使用済みの熱転写リボンには、印字した文字や画像、バーコード等の印字跡がネガ状の反転画像として残り、使用済みの熱転写リボンを巻き戻して印字跡を目視することにより、印字した文字や画像、バーコード等の情報を読み取ることができる。印字した文字や画像、バーコード等の内容(情報)は、様々であるが、なかには守秘義務のある個人情報等の情報漏洩を防止する必要がある情報が含まれている場合があり、このような場合には、使用済みの熱転写リボンを人目に触れないように産業廃棄物として埋め立てるか、焼却処分することによって情報漏洩を防止していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、熱転写リボンは、PETフィルムにワックス、合成樹脂、カーボンからなるインキ等の組成物を塗工したものであるため、使用済みの熱転写リボンを埋め立て処分する場合には、埋め立てても腐敗・分解しにくく、いつまでも印字跡が残っているため、掘り起こされると情報が漏洩してしまうという問題点がある。また、使用済みの熱転写リボンは、可燃性の材料で作られているが、ロール状に巻かれているため、焼却に時間がかかるという問題点がある。
【0004】
本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、使用済みの熱転写リボンに残っている印字跡を隠蔽することができ、印字した文字や画像、バーコード等の情報漏洩を防止することができる情報隠蔽装置および情報隠蔽方法を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項1記載の発明の要旨は、使用済み熱転写リボンのインキ面同士を密着させるインキ面密着手段と、該インキ面密着手段によってインキ面が密着された前記使用済み熱転写リボンを加熱してインキを融解させる加熱手段と、前記インキ面密着手段によってインキ面が密着された前記使用済み熱転写リボンを加圧して前記加熱手段によって融解されたインキを一体化させる加圧手段とを具備することを特徴とする情報隠蔽装置に存する。
また請求項2記載の発明の要旨は、前記加熱手段による加熱と、前記加圧手段による加圧とを同時に行うことを特徴とする請求項1記載の情報隠蔽装置に存する。
また請求項3記載の発明の要旨は、前記加熱手段は、加熱ローラであり、前記加圧手段は、前記加熱ローラに圧接された加圧ローラであることを特徴とする請求項1又は2記載の情報隠蔽装置に存する。
また請求項4記載の発明の要旨は、前記インキ面密着手段は、前記使用済み熱転写リボンを折ることによりインキ面同士を密着させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の情報隠蔽装置に存する。
また請求項5記載の発明の要旨は、使用済み熱転写リボンのインキ面同士を密着させた状態で加熱してインキを融解させ、融解させたインキを加圧して一体化させることを特徴とする情報隠蔽方法に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0007】
図1は、本発明に係る情報隠蔽装置の実施の形態の構成を示す斜視図であり、図2は、図1に示す情報隠蔽装置に使用済み熱転写リボンを装着した状態を示す斜視図である。
【0008】
本実施の形態の情報隠蔽装置1は、図1および図2を参照すると、ロール状の使用済み熱転写リボン2を軸支する巻出し軸3と、使用済み熱転写リボン2の走行をガイドするガイドローラ4と、ガイドローラ4を通過した使用済み熱転写リボン2を挟み込んで2つ折りにするニップ部5と、ニップ部5により2つ折りにされた使用済み熱転写リボン2を貼り合わせる貼り合わせ部6と、貼り合わせ部6により2つ折りに貼り合わせられた使用済み熱転写リボン2を巻取る巻取り軸7とで構成される。
【0009】
巻出し軸3は、基台8の上面に対して平行になるように側壁9に立設され、セットされたロール状の使用済み熱転写リボン2を回転可能に軸支する軸である。巻出し軸3の回転には、図示しないブレーキ手段によって所定の摩擦力が加えられており、巻出される使用済み熱転写リボン2に所定のテンションを与える。
【0010】
ガイドローラ4は、基台8の上面に対して平行になるように配置され、使用済み熱転写リボン2の走行をガイドするフリーローラであり、ガイドする使用済み熱転写リボン2の中央部に対応する位置に、使用済み熱転写リボン2の中央部に折り目を付けるための膨隆部41が設けられている。膨隆部41は、ガイドローラ4の一部に設けられた円盤状の凸部であり、その外周部分が使用済み熱転写リボン2に当接することにより、使用済み熱転写リボン2の中央部に折り目を付ける。
【0011】
ニップ部5は、基台8の上面に対して垂直に立設された金属ローラ51とゴムローラ52とからなるローラ対であり、ゴムローラ52は、金属ローラ51を圧接する図2に示す圧接位置と、金属ローラ51から離れた図1に示す離間位置との間を移動可能に構成されている。図2に示すように、ゴムローラ52が圧接位置に位置する状態では、金属ローラ51とゴムローラ52とで、ガイドローラ4により中央に折り目が付けられた使用済み熱転写リボン2を折り目部分から折り曲げて挟み込み、使用済み熱転写リボン2のインキ面を密着させて2つ折りにする。なお、金属ローラ51とゴムローラ52とは、フリーローラでも良く、外周が使用済み熱転写リボン2の走行速度と同じ速度になるように回転駆動しても良い。
【0012】
貼り合わせ部6は、基台8の上面に対して垂直に立設された加熱ローラ61と耐熱ゴムローラ62とからなるローラ対であり、耐熱ゴムローラ62は、加熱ローラ61を圧接する図2に示す圧接位置と、金属ローラ51から離れた図1に示す離間位置との間を移動可能に構成されている。図2に示すように、耐熱ゴムローラ62が圧接位置に位置する状態では、加熱ローラ61と耐熱ゴムローラ62とで、ニップ部5により2つ折りにされた使用済み熱転写リボン2を加熱および加圧して貼り合わせる。なお、加熱ローラ61の温度は、使用済み熱転写リボン2のインキの融点よりも高く設定されており、使用済み熱転写リボン2の種類によってインキの融点が異なる場合には、加熱ローラ61の温度を異なる温度に設定できるように構成すると好適である。また、加熱ローラ61と耐熱ゴムローラ62とは、フリーローラでも良く、外周が使用済み熱転写リボン2の走行速度と同じ速度になるように回転駆動しても良い。
【0013】
巻取り軸7は、基台8の上面に対して垂直に立設され、貼り合わせ部6により2つ折りに貼り合わせられた使用済み熱転写リボン2を巻取る駆動軸であり、図示しないモータによって回転駆動される。
【0014】
次に、本実施の形態の情報隠蔽装置1の動作について詳細に説明する。
【0015】
まず、ゴムローラ52と耐熱ゴムローラ62とが図1に示す離間位置に位置する状態で、ロール状の使用済み熱転写リボン2を巻出し軸3にセットし、使用済み熱転写リボン2を巻出し、ガイドローラ4と基台8の上面との間と、ニップ部5、すなわち金属ローラ51とゴムローラ52との間と、貼り合わせ部6、すなわち加熱ローラ61と耐熱ゴムローラ62との間とを通し、巻取り軸7もしくは巻取り軸7にセットした支管に端留めする。ロール状の使用済み熱転写リボン2のセット方向は、インキ面がガイドローラ4に当接する方向にセットし、巻取り軸7もしくは巻取り軸7にセットした支管には、使用済み熱転写リボン2のインキ面を内側にして2つ折りした状態で端留めする。
【0016】
次に、ゴムローラ52と耐熱ゴムローラ62と図2に示す圧接位置に移動させ、加熱ローラ61の温度をセットした使用済み熱転写リボン2のインキの融点よりも高い温度に設定した後、巻取り軸7を回転駆動して使用済み熱転写リボン2を走行させる。
【0017】
巻出し軸3から巻出された使用済み熱転写リボン2は、図2に示すように、ガイドローラ4の膨隆部41によって中央部に折り目が付けられ、ニップ部5によって加圧されて折り目部分から折り曲げられ、インキ面同士が密着されて2つ折りにされる。
【0018】
ニップ部5によって2つ折りにされた使用済み熱転写リボン2は、貼り合わせ部6によって加熱および加圧され、2つ折りにされてインキ面同士が密着された状態で残存インキ10(印刷に用いられなかったインキ)が融解されるため、インキ面を内側にして2つ折りにされた状態で貼り合わされ、巻取り軸7に巻取られる。
【0019】
貼り合わせ部6によって2つ折りに貼り合わされた使用済み熱転写リボン2は、対向するインキ面が残存インキ10の融解によって一体化されているため、印字跡11(印刷に用いられたインキ跡)の多くが融解されたインキによって穴埋めされ、印字跡11を判読することが困難になる。なお、2つ折りに貼り合わされた使用済み熱転写リボン2は、PETフィルム、融解後一体化したインキ層、PETフィルムの3層構造となり、開いて印字跡11を判読しようとしても、融解後一体化したインキ層がいずれか一方のPETフィルムに付着した状態となるため、印字跡11を判読することが困難である。
【0020】
以上説明したように、本実施の形態によれば、使用済みの熱転写リボン2をインキ面を内側にして二つ折りした状態で、加熱および加圧して貼り合わせるため、融解されたインキで多くの印字跡11を穴埋めすることで使用済みの熱転写リボン2に残っている印字跡11を隠蔽することができ、印字した文字や画像、バーコード等の情報漏洩を防止することができる。
【0021】
図3は、本発明に係る情報隠蔽装置の他の実施の形態の構成を示す斜視図である。
先に説明した本実施の形態では、1巻の使用済み熱転写リボン2を二つ折りにして対向するインキ面を貼り合わせるように構成したが、他の実施の形態として、2巻の使用済み熱転写リボン2のインキ面を対向させて貼り合わすように構成しても良い。
【0022】
他の実施の形態は、図3を参照すると、基台8の上面に対して垂直に立設された一対の巻出し軸12と、2巻の使用済み熱転写リボン2のインキ面を対向させて密着させるニップ部5と、2つ使用済み熱転写リボン2のインキ面を貼り合わせる貼り合わせ部6と、貼り合わせ部6により貼り合わせられた使用済み熱転写リボン2を巻取る巻取り軸7とで構成される。
【0023】
他の実施の形態において、一対の巻出し軸12のそれぞれにセットされた使用済み熱転写リボン2は、巻出し軸12から巻出され、ニップ部5によって2つの使用済み熱転写リボン2のインキ面同士が密着され、貼り合わせ部6による加熱および加圧によりインキ面の残存インキ10が融解して2つ使用済み熱転写リボン2が貼り合わされ、融解されたインキで多くの印字跡11を穴埋めすることで使用済みの熱転写リボン2に残っている印字跡11を隠蔽することができ、印字した文字や画像、バーコード等の情報漏洩を防止することができる。
【0024】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
【0025】
【発明の効果】
本発明の情報隠蔽装置および情報隠蔽方法は、使用済みの熱転写リボンのインキ面同士を加熱および圧接して貼り合わせるため、融解されたインキで多くの印字跡を穴埋めすることで使用済みの熱転写リボンに残っている印字跡を隠蔽することができ、印字した文字や画像、バーコード等の情報漏洩を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報隠蔽装置の実施の形態の構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示す情報隠蔽装置に使用済み熱転写リボンを装着した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る情報隠蔽装置の他の実施の形態の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 情報隠蔽装置
2 使用済み熱転写リボン
3、12 巻出し軸
4 ガイドローラ
41 膨隆部
5 ニップ部
51 金属ローラ
52 ゴムローラ
6 貼り合わせ部
61 加熱ローラ
62 耐熱ゴムローラ
7 巻取り軸
8 基台
9 側壁
10 残存インキ
11 印字跡
Claims (5)
- 使用済み熱転写リボンのインキ面同士を密着させるインキ面密着手段と、
該インキ面密着手段によってインキ面が密着された前記使用済み熱転写リボンを加熱してインキを融解させる加熱手段と、
前記インキ面密着手段によってインキ面が密着された前記使用済み熱転写リボンを加圧して前記加熱手段によって融解されたインキを一体化させる加圧手段とを具備することを特徴とする情報隠蔽装置。 - 前記加熱手段による加熱と、前記加圧手段による加圧とを同時に行うことを特徴とする請求項1記載の情報隠蔽装置。
- 前記加熱手段は、加熱ローラであり、
前記加圧手段は、前記加熱ローラに圧接された加圧ローラであることを特徴とする請求項1又は2記載の情報隠蔽装置。 - 前記インキ面密着手段は、前記使用済み熱転写リボンを折ることによりインキ面同士を密着させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の情報隠蔽装置。
- 使用済み熱転写リボンのインキ面同士を密着させた状態で加熱してインキを融解させ、
融解させたインキを加圧して一体化させることを特徴とする情報隠蔽方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002190341A JP2004034316A (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 情報隠蔽装置および情報隠蔽方法 |
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JP2004034316A true JP2004034316A (ja) | 2004-02-05 |
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ID=31700284
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2004034316A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011016239A (ja) * | 2009-07-07 | 2011-01-27 | Toppan Printing Co Ltd | 熱転写リボン処理装置及び画像形成装置 |
JP2012056128A (ja) * | 2010-09-07 | 2012-03-22 | Citizen Holdings Co Ltd | 熱転写プリンタ |
JP2017047571A (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | 大日本印刷株式会社 | 熱転写型画像形成装置、インクリボンの処理方法 |
CN114290817A (zh) * | 2021-12-29 | 2022-04-08 | 厦门汉印电子技术有限公司 | 一种打印机 |
-
2002
- 2002-06-28 JP JP2002190341A patent/JP2004034316A/ja active Pending
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