JP2004031199A - 燃料電池および電気機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型燃料電池に搭載可能な、非常に小型に製作したバルブである小型減圧弁を使用し、減圧弁の微小な圧力変化による振動を抑制し、発電電力を安定して供給することが可能な燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を利用して、燃料タンクからの燃料の供給量を制御する制御機構を備え、該制御機構として小型バルブを燃料タンクと燃料電池セルの間に設けることにより、燃料電池セルを大きな圧力差による破断から防ぎ、発電の起動、停止を制御し、発電電力を安定に保つ。燃料供給路と酸化剤供給路との境界にダイヤフラムを使用し、バルブに直結することで、電気を使用しないで、燃料供給路と酸化剤供給路との差圧により駆動し、燃料電池セルに供給する燃料圧を最適に制御する減圧弁を有する。
【選択図】        なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池および電気機器に関し、特に小型の燃料電池における圧力制御弁に関するものであり、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、小型プロジェクタ、小型プリンタ、ノート型パソコンなどの持ち運び可能な小型電気機器に搭載可能な発電量が数ミリワットから数百ワットまでの固体高分子型燃料電池に有効である。
【0002】
【従来の技術】
従来、小型の電気機器を持ち運んで使用するためには、種々の一次電池、二次電池が使用されてきた。しかし、最近の小型電気機器の高性能化に伴い、消費電力が大きくなり、一次電池では、小型軽量で、十分なエネルギーを供給できなくなっている。一方、二次電池においては、繰り返し充電して使用できるという利点はあるものの、一回の充電で使用できるエネルギーは一次電池よりも更に少ない。今後、電気機器のますますの小型、軽量化が進み、ワイヤレスのネットワーク環境が整うことにより、機器を持ち運んで使用する傾向が高まる中で、従来の一次電池、二次電池では機器の駆動に十分なエネルギーを供給することは困難である。
【0003】
このような問題の解決策として、小型の燃料電池が注目されている。燃料電池は従来、大型の発電機、自動車用の駆動源として開発が進められてきた。これは燃料電池が、従来の発電システムに比べて、発電効率が高く、しかも廃棄物がクリーンであることが主な理由である。一方、燃料電池が小型電気機器の駆動源として有用な理由に体積当たり、重量当たりの供給可能なエネルギー量が従来の電池に比べて、数倍から十倍近くであることが挙げられる。
【0004】
燃料電池には、様々な方式のものが発明されているが、小型電気機器、とりわけ持ち運びして使用する機器に対しては、固体高分子型燃料電池が適している。これは、常温に近い温度で使用でき、また、電解質が液体ではなく固体であるので、安全に持ち運べるという利点を有しているためである。
【0005】
小型電気機器用の燃料電池の燃料としては、従来メタノールが検討されてきた。これは、出力は小さいものの、メタノールが保存しやすく、また入手しやすい燃料であることが主な理由であった。
【0006】
大きな出力を得るための燃料電池には、水素を燃料に使用するのが最適である。しかし、水素は常温で気体であり、小型の燃料タンクの中に高密度に水素を貯蔵するための技術が必要である。第一の方法は水素を圧縮して高圧ガスとして保存する方法であるが、ガスの圧力を200気圧まで高めても体積水素密度は18mg/cm 程度である。その上、高圧のガスタンクを安全に扱うためには、タンクの肉厚を大きくする必要があり、小型化には向かない。
【0007】
第二の方法は水素を低温にして、液体として貯蔵する方法である。この方法では、高密度な保存が可能であるが、水素を液化するためには、大きなエネルギーが必要であること、また、液体水素が自然気化して、漏れだしてしまうことが問題である。
【0008】
第三の方法は水素吸蔵合金を使用して水素を貯蔵する方法である。この方法では、水素吸蔵合金の比重が大きいため、重量ベースでは、2wt%程度の水素しか吸蔵できず、燃料タンクが重たくなってしまうという問題点があるが、体積ベースでの吸蔵量は大きいので、小型化には有効である。
【0009】
第四の方法では、メタノールやガソリンなどを燃料タンクに積み、改質して水素に変換し使用するという方法があるが、改質反応は100℃以上の高温であること、改質器が必要となることから、小型電気機器用には向かない。これらの方式に比べ、燃料を高密度に貯蔵するために、カーボンナノチューブ、グラファイトナノファイバー、カーボンナノホーンなどの炭素系材料が注目されている。これらの炭素系材料では、重量当たり約10wt%の水素が吸蔵可能であるといわれている。
【0010】
また、同様に高密度に水素を吸蔵する方法として、ケミカルハイドライドを用いるものがある。ケミカルハイドライドは化学反応を利用して、水素を吸蔵、放出する化合物で、大きく分けて有機系と無機系の材料がある。無機系のケミカルハイドライドとしては、ボロハイドライドがある。また、有機系のケミカルハイドライドとしては、シクロヘキサンやデカリンなどがある。これらの化合物は5〜10wt%程度の水素を吸蔵可能である。
【0011】
これにより、例えばデジタルカメラ用の電源として使用する場合、従来のリチウムイオン電池を用いた場合に比べ、3〜5倍程度の撮影が可能である。
ただし、炭素系材料やケミカルハイドライドを用いた水素貯蔵方式は重量当たりの水素吸蔵能力は高いが、吸蔵材料自体の密度が小さいため、小型の燃料タンクには、水素吸蔵合金が適している。
【0012】
一方、固体高分子型燃料電池の発電は以下の様にして行われる。高分子電解質膜には、パーフルオロスルホン酸系の陽イオン交換樹脂がよく用いられる。例えば、このような膜としては、デュポン社のナフィヨンなどがよく知られている。固体高分子電解質膜を、白金などの触媒を担持した一対の多孔質電極、すなわち、燃料極と酸化剤極とで狭持した膜電極複合体が発電セルとなる。この発電セルに対して、酸化剤極には酸化剤を、燃料極には燃料を供給することにより、高分子電解質膜中をプロトンが移動し、発電が行われる。
【0013】
高分子電解質膜は機械的強度を保ち、また、燃料ガスが透過しないようにするために通常50〜100μm程度の厚さのものが使用される。これらの固体高分子電解質膜の強度は0.3〜0.5MPa程度である。従って、差圧による膜の破断を防ぐためには、燃料電池の酸化剤極室と燃料極室との差圧が、平常時には0.05MPa、非常時でも0.1MPa以下になるように制御することが好ましい。
【0014】
燃料タンク圧と酸化剤極室との差圧が上記圧力よりも小さい場合、燃料タンクと燃料極室とを直結し、特に減圧の必要はないが、酸化剤極室が大気に解放されており、また、より高密度に燃料を充填する場合においては、燃料タンクから燃料極室に燃料を供給する過程において、減圧する事が必要となる。また、発電の起動・停止操作や、発電電力を安定させるためにも、上記機構は必要となる。
通常、発電所、家庭用発電システム、車載用燃料電池など大型の燃料電池システムにおいては、燃料極室、および酸化剤極室に圧力センサを設け、これらの信号を元に、燃料供給路の圧力バルブの制御を行っていた。
【0015】
しかし、小型化の燃料電池システムにこれらのセンサおよび配線類を具備させることはシステムの大型化、複雑化の原因となっていた。そこで、これらのセンサを排除し、小型の燃料流量制御機構を実現しようとした試みもある。特開2002−33112においては、プロトン導電体の積層体を、該積層体とバルブが連動して移動可能な様にし、プロトン導電体膜が燃料極室と酸化剤極室の差圧によってたわむことを利用して、弁の駆動を行っている。また、同発明の別の実施例においては、バルブにヒーターコイルが巻回され、バイメタルによって構成された開閉部材が、燃料電池の発電量に応じてヒーターコイルに電流が流れることによって変形することを利用して、燃料流量を制御しようとしている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来燃料電池に使用されるバルブは大型であり、持ち運んで使用可能な小型電気機器に搭載可能な小型の燃料電池システムを実現することは困難であった。また、バルブの他にも制御信号を送る圧力センサが必要であり、システムの小型化、簡素化を妨げていた。
【0017】
さらには、燃料電池は発電機関であるにも関わらず、バルブやセンサを駆動するためや信号を伝達するために電力が必要であり、外に取り出し可能な発電量を低下させていた。
【0018】
また、差圧によるダイヤフラム駆動型の小型減圧弁に関しては、設定圧付近での微小な圧力変化に起因する弁の振動が発生したり、また、弁での流量を発電により消費される燃料の量と等しくなるように調節する機能を有していないため、頻繁にバルブをON/OFFする必要があり、バルブの寿命を著しく損なうばかりか、安定した発電を困難にしていた。
【0019】
また、燃料電池セルを減圧弁のダイヤフラムとして使用する発明(特開2002−33112)においては、燃料電池セルが振動するため燃料電池セルにダメージを与えてしまう、大きな力が働いた場合に膜が破断する、燃料電池セルを支える構造部材がないためタンクの圧力に耐えられない、燃料電池セル自体が3層構造になっているため、バルブの開閉に伴って接合部から燃料がリーク(漏れ)する、燃料電池セルの一部が弁の支持部として使用されるため発電効率が低下する、工程が複雑でコストが高くなる、複数のセルを積層して用いる場合には適用できない、といった問題を有していた。
【0020】
本発明は、この様な従来技術に鑑みてなされたものであり、小型燃料電池に搭載可能な、非常に小型に製作したバルブである小型減圧弁を使用し、減圧弁の微小な圧力変化による振動を抑制し、発電電力を安定して供給することが可能な燃料電池を提供することを目的とするものである。
【0021】
また、本発明は、燃料タンクからの圧力を最適に減圧して燃料電池セルに供給することができ、燃料電池セルを大きな差圧による破断から防ぎ、発電の起動、停止および安定した電力が提供できる燃料電池を提供することを目的とするものである。
さらに、本発明は上記の燃料電池を搭載した電気機器を提供することを目的とするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力との差圧を利用して、燃料タンクからの燃料の供給量を制御する制御機構を備えることを特徴とする燃料電池である。
【0023】
前記燃料の供給量を制御する制御機構が、差圧を検出するための差圧検出機構、燃料流量を制御するためのバルブおよび前記差圧検出機構とバルブとを連結するための連結機構からなることが好ましい。
前記酸化剤極室が外気に解放されていることが好ましい。
前記燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構がダイヤフラムまたはベローズであり、該ダイヤフラムまたはベローズの片面が燃料極室に、もう一方の面が酸化剤極室または外気に接していることが好ましい。
【0024】
前記ダイヤフラムまたはベローズがステンレス、ベリリウム、ハステロイ、カンタル、真鍮、アルミニウム、リン青銅から選ばれる金属、シリコーンゴム、フッ素ゴム、NBR、EPT、ウレタンゴムから選ばれる非金属材料、シリコンからなる半導体材料のいずれかの材料よりなることが好ましい。
前記ダイヤフラムの表面が波形形状を有することが好ましい。
前記燃料極室の圧力が燃料極室の圧力に対し、過剰になった場合に燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構を保護するストッパー機構を有することが好ましい。
【0025】
前記ストッパー機構が燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構の酸化剤極室または外気と接している側に配置されていることが好ましい。
前記ストッパー機構が多孔質体かまたは通気穴を有する構造であることが好ましい。
外気の圧力が燃料極室の圧力に対し、過剰になった場合に燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構を保護するストッパー機構を有することが好ましい。
【0026】
前記ストッパー機構が燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構の燃料流路と接している側に配置されていることが好ましい。
前記ストッパー機構が燃料流路の内壁であることが好ましい。
前記ストッパー機構が燃料流量を制御するバルブと接することにより作動することが好ましい。
【0027】
燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構と、燃料タンクからの燃料の流量を制御するバルブとを連結する連結機構が軸からなり、差圧検出機構の変位によって弁体が駆動することが好ましい。
燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構と、燃料タンクからの燃料流量を制御するためのバルブとを連結する連結機構の軸の長さによって、バルブが開く圧力を調節することが好ましい。
燃料流量を制御するためのバルブの軸と軸穴との摩擦を低減する機構を有することが好ましい。
【0028】
前記バルブの軸と軸穴との摩擦を低減する機構は、軸及び軸穴の少なくとも一方の表面に摩擦を低減する性質を持つ材料をコーティングしてなることが好ましい。
前記バルブの軸と軸穴との摩擦を低減する機構は、軸と軸穴の間を通る燃料の流れを利用した気体軸受けであることが好ましい。
燃料流量を制御するためのバルブを有する流路に絞り機構を有することが好ましい。
【0029】
バルブの燃料の流量を制御するための絞り機構が、オリフィス構造となっていることが好ましい。
前記オリフィス構造を持つバルブの弁体が実質的に球形をしていることが好ましい。
前記バルブの燃料の流量を制御するための絞り機構がチョーク構造となっていることが好ましい。
【0030】
前記チョーク構造として、バルブの軸に対して平行な溝を1つ以上有することが好ましい。
前記チョーク構造として、バルブの軸に対して垂直に凸凹溝を有することが好ましい。
前記チョーク構造として、バルブの軸にスクリュー状の溝を有することが好ましい。
前記チョーク構造として、バルブの軸に多孔質材料からなる部分を有することが好ましい。
【0031】
燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力との差圧および燃料タンクの圧力に応じて、燃料タンクからの燃料の流量を制御するバルブの開度が変化することで、燃料の流量を制御し、燃料の供給量が燃料の消費量に等しくなるように制御される制御機構を備えることが好ましい。
前記バルブがチョーク構造を有し、該バルブの開度によって流量が変化する機構として、弁体および軸穴がテーパー状となっているこことが好ましい。
前記バルブがチョーク構造を有し、該バルブの開度によって流量が変化する機構として、バルブ軸がテーパー状となっていることが好ましい。
【0032】
前記バルブがチョーク構造を有し、該バルブの開度によって流量が変化する機構として、テーパー状の溝を1つ以上有することが好ましい。
前記バルブがチョーク構造を有し、該バルブの開度によって流量が変化する機構として、バルブの径が途中で変化する段差を有することが好ましい。
前記バルブがチョーク構造を有し、該バルブの開度によって流量が変化する機構として、上記の絞り構造の機構を複数組み合わせてなることが好ましい。
【0033】
バルブが燃料の流路をふさぐ部分において、バルブまたは流路の少なくとも一方の表面がシリコーンゴム、フッ素ゴム、NBR、EPT、ウレタンゴムから選ばれる燃料のリーク(漏れ)を軽減する性質を持つ材料からなることが好ましい。
軸穴の弁体が接する部分にテーパーを有することが好ましい。
燃料極室に燃料を一時的に蓄えておく燃料バッファを有することが好ましい。
燃料タンクとバルブとの間にバルブの目詰まりを防止するためのフィルタを有することが好ましい。
燃料タンクとバルブとの間に燃料圧力を減圧するための減圧機構を有することが好ましい。
【0034】
前記減圧機構が燃料抵抗膜からなることが好ましい。
前記減圧機構が絞り形状からなることが好ましい。
燃料タンクにリリーフ弁を有することが好ましい。
燃料極室の過剰な燃料を減らす機構を有することが好ましい。
燃料極室の過剰な燃料を減らす機構としてリリーフ弁を有することが好ましい。
燃料極室の過剰な燃料を減らす機構として、燃料電池の発電を行うことが好ましい。
【0035】
燃料タンクからの燃料の流量を制御するバルブの開閉がヒステリシスを持つことが好ましい。
燃料タンクからの燃料の流量を制御するバルブの開閉がヒステリシスを持つための機構として、バルブの弁体に隣接した燃料タンク側に電磁石または永久磁石を有し、バルブの弁体が鉄、ニッケル、コバルトから選ばれる磁性体または永久磁石からなることが好ましい。
【0036】
燃料タンクからの燃料の流量を制御するバルブの開閉がヒステリシスを持つための機構として、バルブの弁体に隣接した燃料タンク側または弁体の一方にエレクトレット材料を有し、またもう一方にエレクトレット材料または誘電体からなることが好ましい。
【0037】
また、本発明は、上記の燃料電池を使用した電気機器である。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明の燃料電池は、燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を利用して、燃料タンクからの燃料の供給量を制御する制御機構を備えることを特徴とする。
【0039】
本発明では、上記の構成により、小型バルブを燃料タンクと燃料電池セルの間に設けることにより、燃料電池セルを大きな圧力差による破断から防ぎ、発電の起動、停止を制御し、発電電力を安定に保つことができる。
【0040】
特に、本発明では、燃料供給路と酸化剤供給路との境界にダイヤフラムを使用し、バルブに直結することで、電気を使用しないで、燃料供給路と酸化剤供給路との差圧により駆動し、燃料電池セルに供給する燃料圧を最適に制御する減圧弁を実現する。
【0041】
また、本発明は、燃料タンク圧、発電に伴う燃料の消費量にあわせて、弁での流路抵抗を最適に変化させ、燃料の流量を制御することにより、弁の駆動を最低限にすることができる。
また、本発明は、燃膜の大きさ、厚さ、材質、流路幅、バルブサイズなどを最適に設計することができ、微小な圧力差に起因する弁の振動を抑制することができる。
【0042】
【実施例】
本発明のマイクロバルブを搭載した燃料電池について説明する。
図1は本発明の燃料電池の概観を表す斜視図である。図2は本発明の燃料電池のシステムの概要図である。図3は本発明の燃料電池の平面図、および図4は本発明の燃料電池の正面図である。燃料電池の外寸法は50mm×30mm×10mmであり、通常コンパクトデジタルカメラで使用されているリチウムイオン電池の大きさとほぼ同じである。
【0043】
図20は本発明の燃料電池50をデジタルカメラ51に搭載した場合の概要図である。このように本発明のデジタルカメラは小型で一体化されているため、携帯機器に組み込みやすい形状となっている。
【0044】
本発明の燃料電池は、酸化剤として反応に用いる酸素を外気から取り入れるため、上下面、及び側面に外気を取り入れるための通気孔13を有する。また、この通気孔13は生成した水を水蒸気として逃がしたり、反応により発生した熱を外に逃がす働きもしている。また、一方の側面には、電気を取り出すための電極12がある。内部は、高分子電解質膜112、セル電極の酸化剤極111、燃料極113、触媒からなる燃料電池セル11と、燃料を貯蔵する燃料タンク16、燃料タンクと各セルの燃料極とをつなぎ、燃料の流量を制御する燃料供給部15によって構成されている。燃料供給部15は燃料極に燃料を供給する燃料極室27と酸化剤極に酸化剤を供給する酸化剤極室28の圧力差を測定する差圧検出機構17、燃料流路で燃料の供給を制御するマイクロバルブ18によって構成されている。また、発電に伴い生成する水が多い場合には、生成した水を蓄えておく保水部14を有する場合もある。
【0045】
本発明の燃料電池セルは起電力0.8V、電流密度300mA/cm であり、単位セルの大きさは1.2cm×2cmである。この燃料電池セルを8枚直列につなぐことで、電池全体の出力は6.4V、720mAで4.6Wである。
【0046】
燃料タンク16について説明する。タンクの内部には水素を吸蔵することが可能な水素吸蔵合金が充填されている。燃料電池に用いる高分子電解質膜の耐圧が0.3〜0.5MPaであることから、外気との差圧が0.1MPa以内の範囲で用いる必要がある。
【0047】
水素吸蔵合金として、例えばLaNi などを用いると、水素の解放圧は常温で0.2MPa程度である。燃料タンクの容積を燃料電池全体の半分とし、タンク肉厚を1mm、タンク材質をチタンとすると、この時、燃料タンクの重量は50g程度となり、また、燃料タンク体積は5.2cm になる。LaNi は重量当たり1.1wt%の水素を吸脱着可能なので、燃料タンクに蓄えられている水素量は0.4gであり、発電可能なエネルギーは、約11.3[W・hr]であり、従来のリチウムイオン電池の約4倍である。また、燃料タンクには温度変化などにより、燃料圧が増加しすぎることを防ぐために、リリーフバルブを設けることも可能である。
【0048】
一方、水素の解放圧が常温で0.2MPaを超えるような水素吸蔵材料を用いる場合には、燃料タンクと燃料極との間に減圧のためのマイクロバルブ18を設ける必要がある。
【0049】
タンクに蓄えられた水素は燃料供給部15を通って、燃料極113に供給される。また酸化剤極111には通気孔13から外気が供給される。燃料電池セルで発電された電気は電極12から小型電気機器に供給される。
【0050】
図5は本発明に用いられるバルブの一例として減圧弁を示す断面図である。減圧バルブはダイヤフラム23、弁体21、弁体とダイヤフラムを直結するバルブ軸22、バルブ軸が通り、燃料が通過する軸穴24からなっている。ダイヤフラムの代わりにベローズを使用しても良い。ダイヤフラムは片面を燃料極室27と接し、もう片面を酸化剤極室(外気)と接している。弁体21は燃料タンク16から燃料極室27までの燃料流路30をふさぐ形で取り付けられている。バルブ全体のサイズは1cm角以内であり、弁体の大きさは1mm角以内となっている。このように小さなバルブ機構を実現することにより、小型燃料電池に燃料流量の制御機構を組み込むことが可能になっている。
【0051】
弁体と流路の接する部分にはリーク(漏れ)を抑えるために、シール部材25をコーティングする。シール部材には、シリコーンゴムなどの弾性体が有効である。シール部材は流路か弁体の片方につけても、両方につけても良い。
【0052】
以下に燃料電池の発電に伴うバルブの開閉動作を説明する。発電停止中図6(b)に示す通りバルブは閉じている。発電が始まると燃料極室の燃料は消費され、燃料極室の燃料の圧力は下がっていく。ダイヤフラムは、外気圧と燃料極室の圧力との差圧から、燃料極室側にたわむ(図の下方向)。これにより、ダイヤフラムにバルブ軸で直結されたバルブは押し下げられ、バルブは開く(図6(a))。これにより、燃料タンクから、燃料極室に燃料が供給される。燃料極室の圧力が回復すると、ダイヤフラムは上に押し上げられ、それとともにバルブも閉じる。
【0053】
バルブは燃料極室の圧力が外圧よりも低くならない限り開かないため、燃料極室が破損して燃料が漏れたり、バルブが壊れた場合においてもバルブは閉じた状態になり、タンクからの燃料漏れを防ぐことができる。
【0054】
差圧検知部分には、ダイヤフラムまたはベローズを用いることができる。ベローズ31は図7(c)に示す構造で、小さな圧力差で大きな変位が得られるという特徴がある。ベローズの材料には、ステンレス、リン青銅、ベリリウムなどがある。
【0055】
一方、ダイヤフラム23は、構造が単純で製作しやすい。ダイヤフラムは材料・構造によって非金属ダイヤフラム図7(a)と金属ダイヤフラム図7(b)に大きく分かれる。非金属材料ダイヤフラムはゴムなどの弾性体材料を用いるもので、構造が非常に単純であるが、強度や支持部材との接合部でのリーク(漏れ)しにくさという点では金属ダイヤフラムの方が優れている。また、バルブ軸との接合部での強度も金属ダイヤフラムが優れている。金属ダイヤフラムは、より大きな変位を得るために、波形に成形される場合が多い。非金属料ダイヤフラムの材料には、シリコーンゴム、フッ素ゴム、NBR、EPT、ウレタンゴムなどがある。金属ダイヤフラムの材料にはステンレス、ベリリウム、ハステロイ、カンタル、真鍮などがある。
【0056】
ダイヤフラムは、半径を1[mm]とすると、材料がシリコーンゴムの場合には厚さが0.6[μm]程度、アルミの場合には厚さが0.06[μm]以上であれば、十分な強度を有する。これらの材料は以下に述べる設計指針や形状、製造方法により、適宜選択することができる。
【0057】
差圧検知機構の特性を、シリコーンゴム製のダイヤフラムを用いた場合を例に述べる。半径r、厚さhの周辺固定円盤に均等圧力がかかる場合の中心部の変位ωは次式で表される。
【0058】
【数1】
Figure 2004031199
【0059】
ただし、
【0060】
【数2】
Figure 2004031199
である。
【0061】
ここで、Eはヤング率、mはポアッソン比(−1)、Pは圧力である。ダイヤフラム半径を1[mm]、厚さを0.1[mm]とすると、シリコーンゴムのヤング率4.95[MPa]、m−1=0.45より、ダイヤフラムに差圧が0.01MPa(約0.1[atm])かかった場合の中心部のたわみは、0.3[mm]程度となる。従って、ダイヤフラムのばね定数k=P×πr /ω=103.9[N/m]となる。
【0062】
また、シリコーンゴムの密度は1.2[g/cm ]程度であることから、ダイヤフラム質量は0.38[mg]となる。従って、ダイヤフラムの固有振動数fは16.6[kHz]程度となる。
【0063】
軸の長さを調節することにより、バルブが開く時の燃料極室の圧力P20を変えることができる。差圧検出機構からバルブまでの距離と軸の長さとの差をx とすると、バルブは燃料極室の圧力が、
【0064】
【数3】
Figure 2004031199
となった時に開くようになる。
【0065】
バルブ軸と軸穴との摩擦を低減するために、軸及び軸穴の表面にテフロン(登録商標)など摩擦を低減する性質を持つ材料でコーティングしたり、軸と軸穴の間を通る燃料の流れを利用して気体軸受けとして用いることも可能である。気体軸受けについては、通常のバルブ、軸穴、軸の構成であっても、効果は期待できるが、図8(a)〜図8(c)のような構造を用いれば更に軸受けの効果が高まる。
【0066】
また、燃料極室の圧力が過剰に上がってしまった場合に、ダイヤフラムおよびバルブの破損を防ぐために、ダイヤフラムの酸化剤極室側にストッパー機構26を備えることも可能である。ストッパー機構によって、ダイヤフラムに酸化剤極室(外気)の圧力が伝わらなくなることと防ぐために、ストッパー機構は多孔質材料からなるか通気口を有する。また、該ストッパー機構は燃料電池の発電セル同士が接することを防ぐ支持部材と兼ねることも可能である。
【0067】
一方、酸化剤極室の圧力が燃料極室の圧力に対して過剰である場合にも、ストッパー機構を設けることが可能である。ストッパー機構26は図19(a)に示すように、ダイヤフラム23の燃料極室側にダイヤフラムの動きを止めるように設置することができる。また、図19(b)に示すように燃料流路壁を利用することも可能である。また、図19(c)に示すように、マイクロバルブ18の動きを止めるように設置することも可能である。
【0068】
材料の強度について以下に述べる。燃料タンクはタンク内圧力が0.5MPa(約5気圧)とし、安全率を5として計算すると、材料がステンレスの場合は1mm程度、チタンの場合は0.8mm程度まで薄くすることが可能である。バルブの軸穴を有する板部材に関しては0.5mm程度の厚さで十分である。さらに、穴板に補強部材29をつければ、穴板自体の厚さはステンレスを用いた場合で、0.2[mm]まで薄くすることが可能である。
【0069】
燃料電池での水素消費量は以下の通りである。燃料極での反応がH →2H +2e である。従って、1[A]の電流を流した場合の水素消費量は、5.1×10−6  [mol/s]、すなわち標準状態で、114[mm /s]である。一方、タンクにLaNi を充填し、容積が5.15[cm ]の場合の各温度における水素放出速度は下記の表1に示す通りである。従って、本燃料電池においては、水素消費量に比べて十分速くタンクから水素を供給できる。
【0070】
【表1】
Figure 2004031199
【0071】
本実施例では、燃料電池セル間の燃料極室体積は、燃料電池全体が非常に小さくかつ薄いため、750[mm ]程度であり、発電に伴う水素流量に比べて小さい。そこで、燃料電池のセルに、燃料極室には燃料流量の急激な変化を和らげるためのバッファー機構をもうけることもできる。例えば発電セルと燃料タンクとの間にバッファーとして、8×28×3.6[mm]の領域を設けると、バッファー領域の体積は805[mm ]となり、燃料極室全体の体積を2倍にまで広げることができる。
【0072】
また、燃料極室で燃料圧が急激に増加した場合に、圧力を下げるための機構を設けることが可能である。減圧には、リリーフバルブを設ける方法や、余分に発電を行い、燃料を消費する方法が有効である。
【0073】
LaNi の温度による解離圧の変化を下記の表2に示す。この表2から、本発明の燃料電池をデジタルカメラなどの小型電気機器に搭載して用いる場合、燃料タンクの圧力は0.1〜0.4MPa程度である。
【0074】
【表2】
Figure 2004031199
【0075】
図9に示すように、外気の圧力をP 、燃料タンクの圧力をP 、燃料極室の圧力をP とし、バルブの底面の面積をS 、ダイヤフラム面積をS とすると、圧力の釣り合いから、バルブが開く条件は、Pを0.1MPa(約1[atm])、(P −P )S <(P −P )S となる。従って、S およびS を決定することにより、バルブが開くときの燃料極室の圧力P20を最適に設計することができる。例えば、S :S =1:16にしたときの、様々なP でのP20を表にすると、下記の表3に示すようになる。この場合、P が0.4MPa(約4[atm])以下程度であれば、バルブは適切に動作し、一方、過剰な加熱などにより、P が著しく高くなった場合には、バルブが開かなくなり、発電が停止するので、バルブが安全装置として働く。
【0076】
【表3】
Figure 2004031199
【0077】
バルブの形状には様々なものが考えられる。例えば、バルブの絞り形状を図10のようにオリフィスにすることも可能である。燃料を比圧縮流体と仮定した場合、バルブの通過流量QとP とP の差圧ΔPとの関係は次式で表される。
【0078】
【数4】
Figure 2004031199
【0079】
ただし、Aは絞り面積、C は流量係数、ρは流体の密度である。C =0.7、ρ=0.0899[kg/m ](水素標準状態)としたときのAとQとΔPの関係を示したのが下記の表4である。十分な発電を行うための流量を得るためには、オリフィス径は10[μm]程度であることが分かる。
【0080】
【表4】
Figure 2004031199
【0081】
また、オリフィスの形状の一つとして、バルブ形状を図11に示すように、球形にすることも可能である。
さらに大きな減圧効果を得るために、バルブの絞り形状を図12に示すようにチョーク絞りにすることも可能である。この場合、バルブでの流量と圧力との関係は以下のように表される。
【0082】
【数5】
Figure 2004031199
【0083】
ここで、μは粘性係数、ΔPは絞り前後の圧力差、Dは絞り穴径、Lは絞り部の長さである。μ=8.8×10−6[Pa/s]、L=0.5[mm]とすると、様々な穴径での流量と絞り部での差圧(P とP の圧力差)は下記の表5に示すようになる。従って、適当な穴径は25〜75μm程度となる。
【0084】
【表5】
Figure 2004031199
【0085】
チョーク絞りの形状32は、必要な絞りの抵抗に合わせて、軸に対して平行な溝33を1つ以上設ける方法(図13(a))や、軸穴の中心にバルブ軸が通り、その隙間34を流路として用いる方法(図13(b))、軸に対して垂直に凸凹溝35を設ける方法(図13(c))や、軸にスクリュー状の溝36を設ける方法(図13(d))や、軸に多孔質材料37からなる部分を設ける方法(図13(e))を用いることも可能である。例えば、図13(a)の場合、穴径dの小流路がn個あるとすると、流量と差圧との関係は以下のように表される。
【0086】
【数6】
Figure 2004031199
【0087】
また、図13(b)の場合、円形流路の幅をh、半径をrとすると流量と差圧との関係は以下のように表される。
【0088】
【数7】
Figure 2004031199
【0089】
しかしながら、これらのバルブ機構だけでは、絞り部での抵抗が変化しないため、燃料の流量を段階的に制御することが難しく、燃料の流量が多すぎて、頻繁にバルブを閉じなければならなかったり、十分な流量を得ることが難しかったりという問題が生じる。そこで、本発明のバルブは、燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧および燃料タンクの圧力に応じて、燃料タンクからの燃料の流量を制御するバルブの開度が変化することで、燃料の流量を制御し、燃料の供給量が燃料の消費量に等しくなるように制御される。本機能が実現される仕組みを以下に詳細に説明する。
【0090】
本発明のバルブはバルブが開くに従って、バルブ部分での流路抵抗が小さくなるようになっている。これは通常のオリフィス、チョーク弁でも弁体の抵抗により有る程度は実現は可能であるが、例えば、図14(a)に示すように、弁体21およびバルブ軸穴24がテーパーを有して接している方法を用いればより効果的である。この場合、バルブが開くに従って、流路幅が広くなるので、流量が増加する。その他にバルブが開くに従って、バルブ部分での流路抵抗が小さくなるような機構としては、図14(b)のように、バルブ軸径がテーパー状に変化するする方法がある。この場合、テーパー構造を有する溝を複数設けてもよい。また、図14(c)のように、バルブの径が途中で変化する段差を設ける方法もある。また、図14(d)のようにバルブの一部にのみ、絞り効果を持たせる機構を持たせることもできる。その他にも絞り効果の異なる形状を複数組み合わせることによっても可能である。
【0091】
これらの機構は以下のように動作する。燃料極室と酸化剤極室(外気)との差圧が大きくなるか燃料タンクの圧力が低下すると、ダイヤフラムのたわみ量も大きくなり、それに従って、バルブも大きく移動する。バルブが開くに従って、バルブ部分での流路抵抗が小さくなるため、より流量が多くなる。バルブは、燃料極室と酸化剤極室(外気)との差圧とダイヤフラムのたわみによりバネの力が釣り合う位置、すなわち、発電による燃料の消費量と燃料タンクからの燃料の流量が等しくなる位置で安定に静止する。従って、本バルブは、燃料電池が発電を開始すると、バルブを開き、燃料消費量と等しい量の燃料を燃料タンクから燃料極室へ供給する位置で釣り合って静止し、発電を停止すると閉じる。このため、発電の最中に頻繁にバルブの開閉を繰り返したり、発電量が多くなったときに、燃料の供給が不足したりということなく、燃料を供給することが可能である。
【0092】
図15のように弁体およびバルブ軸がテーパーを有して接している場合のダイヤフラムの変位と流量の関係を具体的に述べる。バルブでの流量Qとバルブの変位xとの関係は以下のように表される。ここで、kはダイヤフラムのばね定数、rは流路穴半径、φはバルブテーパー角度、L はテーパー部高さである。
【0093】
【数8】
Figure 2004031199
【0094】
一方、弁が開くときの圧力P20は以下のように表される。
【0095】
【数9】
Figure 2004031199
また、
【0096】
【数10】
Figure 2004031199
従って、
【0097】
【数11】
Figure 2004031199
となる。
【0098】
上式をもとに、具体的な絞り形状の大きさを示す。
 =0.1[Mpa](約1atm)、μ=8.8×10−6[Pa/s]、k=104[N/m]、S =0.196[mm ](直径500[μm])、S =3.14[mm ](直径2[mm])、D=300[μm](r=200[μm])、L=500[m]、L =100[μm]=45°とすると(図16)、
バルブが最も小さく変位する場合(P =0.4[MPa](約4atm)、Q=22.8[mm ](1[W]発電))で、P20=0.081[MPa](約0.8atm)、x=0.93[μm]となる。
【0099】
また、バルブが最も大きく変位する場合(P =0.15[MPa](約1.5atm)、Q=228[mm ](10[W]発電))で、P20=0.097[MPa](約0.97atm)、x=4.95[μm]となる。
【0100】
また、P =0.1[Mpa](約1atm)、μ=8.8×10−6[Pa/s]、k=104[N/m]、S =0.196[mm ](直径500[μm])、S =3.14[mm ](直径2[mm])、D=200[μm](r=175[μm])、L=500[m]、L =100[μm]=60°とすると(図17)、
バルブが最も小さく変位する場合(P =0.4[MPa](約4atm)、Q=22.8[mm ](1[W]発電))で、P20=0.081[MPa](約0.8atm)、x=1.02[μm]となる。
【0101】
また、バルブが最も大きく変位する場合(P =0.15[MPa](約1.5atm)、Q=228[mm ](10[W]発電))で、P20=0.097[MPa](約0.97atm)、x=5.44[μm]となる。
【0102】
バルブが開く圧力と閉じる圧力とに差を持たせるために、バルブにヒステリシス機構を備えることも可能である。具体的な方法には図18(a)に示すように、バルブの弁体に隣接した燃料タンク側に電磁石または永久磁石41を設置し、またバルブの弁体に永久磁石、または鉄、ニッケル、コバルトなどの磁性体からなる部分40を設けたり、図18(b)に示すように、バルブの弁体および弁体に隣接した燃料タンク側に両方ともエレクトレットからなる部分42、または片方が誘電体からなる部分を設けることにより、バルブが開いた際に両者が引き合い、バルブがとじにくくなる。
【0103】
本発明の燃料電池は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、小型プロジェクタ、小型プリンタ、ノート型パソコンなどの持ち運び可能な小型電気機器に特に好適に用いられることができる。
【0104】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明の燃料電池によれば、小型燃料電池に搭載可能な、非常に小型に製作したバルブである小型減圧弁を使用し、減圧弁の微小な圧力変化による振動を抑制し、発電電力を安定して供給することが可能になる。
【0105】
特に、持ち運んで使用できる小型電気機器に搭載可能でかつ大容量、高出力の燃料電池において、制御及び駆動に電気を使用せずに、燃料タンクからの圧力を最適に減圧して燃料電池セルに供給することができるようになり、燃料電池セルを大きな差圧による破断から防ぎ、発電の起動、停止および安定した電力が提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料電池を示す斜視図である。
【図2】本発明の燃料電池のシステムを示す概要図である。
【図3】図1の本発明の燃料電池の平面図である。
【図4】図1の本発明の燃料電池の正面図である。
【図5】本発明に用いられるバルブ(減圧弁)の概要図である。
【図6】本発明に用いられるバルブの動作図である。
【図7】本発明に用いられるダイヤフラムの概略図である。
【図8】本発明に用いられるラジアル気体軸受けの概略図である。
【図9】本発明に用いられるバルブの概略図である。
【図10】本発明に用いられるオリフィス絞りを有するバルブの概略図である。
【図11】本発明における球形弁体を有するバルブの概略図である。
【図12】本発明におけるチョーク絞りを有するバルブの概略図である。
【図13】本発明における複数の流路溝を有するチョーク絞りの構造を示す概略図である。
【図14】本発明におけるバルブの弁体と軸穴の関係を示す概略図である。
【図15】本発明におけるバルブの弁体と軸穴がテーパーを有して接しているチョーク弁を示す概略図である。
【図16】本発明におけるバルブの弁体と軸穴がテーパーを有して接しているチョーク弁を示す概略図である。
【図17】本発明におけるバルブの弁体と軸穴がテーパーを有して接しているチョーク弁を示す概略図である。
【図18】本発明におけるバルブの弁体およびタンク側に磁石または磁性体の部分を設けたヒステリシス機構を示す概略図である。
【図19】本発明における酸化剤極室圧が燃料極室圧に対して過剰な場合のストッパー例を示す概略図である。
【図20】本発明の燃料電池にデジタルカメラに搭載する場合の概要図である。
【符号の説明】
11 燃料電池セル
111 酸化剤極
112 高分子電解質膜
113 燃料極
12 電極
13 通気孔
14 保水部
15 燃料供給部
16 燃料タンク
161 燃料注入口
17 差圧検出機構
18 マイクロバルブ
21 弁体
22 バルブ軸(弁軸)
23 ダイヤフラム
24 軸穴
25 シール部材
26 ストッパー機構
27 燃料極室
28 酸化剤極室
29 補強部材
30 燃料流路
31 ベローズ
32 チョーク絞りの形状
33 溝
34 隙間
35 凸凹溝
36 スクリュー状の溝
37 多孔質材料
50 燃料電池
51 デジタルカメラ

Claims (47)

  1. 燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力との差圧を利用して、燃料タンクからの燃料の供給量を制御する制御機構を備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記燃料の供給量を制御する制御機構が、差圧を検出するための差圧検出機構、燃料流量を制御するためのバルブおよび前記差圧検出機構とバルブとを連結するための連結機構からなることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記酸化剤極室が外気に解放されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
  4. 前記燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構がダイヤフラムまたはベローズであり、該ダイヤフラムまたはベローズの片面が燃料極室に、もう一方の面が酸化剤極室または外気に接していることを特徴とする請求項2または3に記載の燃料電池。
  5. 前記ダイヤフラムまたはベローズがステンレス、ベリリウム、ハステロイ、カンタル、真鍮、アルミニウム、リン青銅から選ばれる金属、シリコーンゴム、フッ素ゴム、NBR、EPT、ウレタンゴムから選ばれる非金属材料、シリコンからなる半導体材料のいずれかの材料よりなることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池。
  6. 前記ダイヤフラムの表面が波形形状を有することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池。
  7. 前記燃料極室の圧力が燃料極室の圧力に対し過剰になった場合に、燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構を保護するストッパー機構を有することを特徴とする請求項2乃至7のいずれかの項に記載の燃料電池。
  8. 前記ストッパー機構が燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構の酸化剤極室または外気と接している側に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池。
  9. 前記ストッパー機構が多孔質体かまたは通気穴を有する構造であることを特徴とする請求項7または8に記載の燃料電池。
  10. 外気の圧力が燃料極室の圧力に対し過剰になった場合に、燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構を保護するストッパー機構を有することを特徴とする請求項2乃至9のいずれかの項に記載の燃料電池。
  11. 前記ストッパー機構が燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構の燃料流路と接している側に配置されていることを特徴とする請求項10に記載の燃料電池。
  12. 前記ストッパー機構が燃料流路の内壁であることを特徴とする請求項11に記載の燃料電池。
  13. 前記ストッパー機構が燃料流量を制御するバルブと接することにより機能することを特徴とする請求項10に記載の燃料電池。
  14. 燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構と、燃料タンクからの燃料の流量を制御するバルブとを連結する連結機構が軸からなり、差圧検出機構の変位によって弁体が駆動することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
  15. 燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力の差圧を検出する差圧検出機構と、燃料タンクからの燃料流量を制御するためのバルブとを連結する連結機構の軸の長さによって、バルブが開く圧力を調節することを特徴とする請求項14に記載の燃料電池。
  16. 燃料流量を制御するためのバルブの軸と軸穴との摩擦を低減する機構を有することを特徴とする請求項14または15に記載の燃料電池。
  17. 前記バルブの軸と軸穴との摩擦を低減する機構は、軸及び軸穴の少なくとも一方の表面に摩擦を低減する性質を持つ材料をコーティングしてなることを特徴とする請求項16に記載の燃料電池。
  18. 前記バルブの軸と軸穴との摩擦を低減する機構は、軸と軸穴の間を通る燃料の流れを利用した気体軸受けであることを特徴とする請求項16記載の燃料電池。
  19. 燃料流量を制御するためのバルブを有する流路に絞り機構を有することを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
  20. バルブの燃料の流量を制御するための絞り機構が、オリフィス構造となっていることを特徴とする請求項19に記載の燃料電池。
  21. 前記オリフィス構造を持つバルブの弁体が実質的に球形をしていることを特徴とする請求項20に記載の燃料電池。
  22. 前記バルブの燃料の流量を制御するための絞り機構がチョーク構造となっていることを特徴とする請求項19に記載の燃料電池。
  23. 前記チョーク構造として、バルブの軸に対して平行な溝を1つ以上有することを特徴とする請求項22に記載の燃料電池。
  24. 前記チョーク構造として、バルブの軸に対して垂直に凸凹溝を有することを特徴とする請求項22に記載の燃料電池。
  25. 前記チョーク構造として、バルブの軸にスクリュー状の溝を有することを特徴とする請求項22に記載の燃料電池。
  26. 前記チョーク構造として、バルブの軸に多孔質材料からなる部分を有することを特徴とする請求項22に記載の燃料電池。
  27. 燃料極室の圧力と酸化剤極室または外気の圧力との差圧および燃料タンクの圧力に応じて、燃料タンクからの燃料の流量を制御するバルブの開度が変化することで、燃料の流量を制御し、燃料の供給量が燃料の消費量に等しくなるように制御される制御機構を備えることを特徴とする請求項1乃至26のいずれかの項に記載の燃料電池。
  28. 前記バルブがチョーク構造を有し、該バルブの開度によって流量が変化する機構として、弁体および軸穴がテーパー状となっていることを特徴とする請求項27に記載の燃料電池。
  29. 前記バルブがチョーク構造を有し、該バルブの開度によって流量が変化する機構として、バルブ軸がテーパー状となっていることを特徴とする請求項27に記載の燃料電池。
  30. 前記バルブがチョーク構造を有し、該バルブの開度によって流量が変化する機構として、テーパー状の溝を1つ以上有することを特徴とする請求項27に記載の燃料電池。
  31. 前記バルブがチョーク構造を有し、該バルブの開度によって流量が変化する機構として、バルブの径が途中で変化する段差を有することを特徴とする請求項27に記載の燃料電池。
  32. 前記バルブがチョーク構造を有し、該バルブの開度によって流量が変化する機構として、請求項20乃至26のいずれかに記載の絞り構造および請求項28乃至31のいずれかに記載の機構を複数組み合わせてなることを特徴とする請求項27に記載の燃料電池。
  33. バルブが燃料の流路をふさぐ部分において、バルブまたは流路の少なくとも一方の表面がシリコーンゴム、フッ素ゴム、NBR、EPT、ウレタンゴムから選ばれる燃料の漏れを軽減する性質を持つ材料からなることを特徴とする請求項19乃至32に記載の燃料電池。
  34. 軸穴の弁体が接する部分にテーパーを有することを特徴とする請求項19乃至33のいずれかの項に記載の燃料電池。
  35. 燃料極室に燃料を一時的に蓄えておく燃料バッファを有することを特徴とする請求項1乃至34のいずれかの項に記載の燃料電池。
  36. 燃料タンクとバルブとの間にバルブの目詰まりを防止するためのフィルタを有することを特徴とする請求項1乃至35のいずれかの項に記載の燃料電池。
  37. 燃料タンクとバルブとの間に燃料圧力を減圧するための減圧機構を有することを特徴とする請求項1乃至36のいずれかの項に記載の燃料電池。
  38. 前記減圧機構が燃料抵抗膜からなることを特徴とする請求項37に記載の燃料電池。
  39. 前記減圧機構が絞り形状からなることを特徴とする請求項37に記載の燃料電池。
  40. 燃料タンクにリリーフ弁を有することを特徴とする請求項1乃至39のいずれかの項に記載の燃料電池。
  41. 燃料極室の過剰な燃料を減らす機構を有することを特徴とする請求項1乃至40のいずれかの項に記載の燃料電池。
  42. 燃料極室の過剰な燃料を減らす機構としてリリーフ弁を有することを特徴とする請求項41に記載の燃料電池。
  43. 燃料極室の過剰な燃料を減らす機構として、燃料電池の発電を行うことを特徴とする請求項41に記載の燃料電池。
  44. 燃料タンクからの燃料の流量を制御するバルブの開閉がヒステリシスを持つことを特徴とする請求項1乃至43のいずれかの項に記載の燃料電池。
  45. 燃料タンクからの燃料の流量を制御するバルブの開閉がヒステリシスを持つための機構として、バルブの弁体に隣接した燃料タンク側に電磁石または永久磁石を有し、バルブの弁体が鉄、ニッケル、コバルトから選ばれる磁性体または永久磁石からなることを特徴とする請求項44に記載の燃料電池。
  46. 燃料タンクからの燃料の流量を制御するバルブの開閉がヒステリシスを持つための機構として、バルブの弁体に隣接した燃料タンク側または弁体の一方にエレクトレット材料を有し、またもう一方にエレクトレット材料または誘電体からなることを特徴とする請求項44に記載の燃料電池。
  47. 請求項1乃至46のいずれかの項に記載の燃料電池を使用した電気機器。
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