JP2004031193A - 組電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】組電池の部品点数削減と軽量化を図る。
【解決手段】積層された複数の薄型電池10−1〜10−16を複数のバスバー20〜26で並列接続する。複数のバスバー20〜26により並直列接続された複数個の薄型電池10の積層体は筐体30に収容される。並列電池のうち最大電池電圧を出力する並列電池10H−3のバスバー26には突設部26aが設けられ、その上部に正極端子41が形成される。また、最小電池電圧を出力する並列電池10H−1のバスバー20には突設部20aが設けられ、その上部に負極端子42が形成される。正負極端子41および42はそれぞれ蓋32の開口32aを貫通して外部に露出する。開口32aと突設部20aとの間の隙間にはシール材33が充填される。
【選択図】図8
【解決手段】積層された複数の薄型電池10−1〜10−16を複数のバスバー20〜26で並列接続する。複数のバスバー20〜26により並直列接続された複数個の薄型電池10の積層体は筐体30に収容される。並列電池のうち最大電池電圧を出力する並列電池10H−3のバスバー26には突設部26aが設けられ、その上部に正極端子41が形成される。また、最小電池電圧を出力する並列電池10H−1のバスバー20には突設部20aが設けられ、その上部に負極端子42が形成される。正負極端子41および42はそれぞれ蓋32の開口32aを貫通して外部に露出する。開口32aと突設部20aとの間の隙間にはシール材33が充填される。
【選択図】図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状薄型電池を積層してなる組電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラミネート電池(以下、セル若しくは薄型電池とも呼ぶ)の両端からシート状の正極端子および負極端子が引き出される両端子型セルとしては、特開平9−259859号公報に開示されている薄型電池が知られている。これらのセルを用いて高電圧、高容量な電池を得るためには、複数セルを直列接続や並列接続して組電池とする必要がある。例えば、上述した特開平9−259859号公報には、複数の薄型電池を積層して並列接続する例や、複数の薄型電池を端子の伸延方向に直列接続する例が記載されている。
【0003】
上述したように組電池は、複数の薄型電池を電気的に接続する複数のバスバーと、バスバーにより電気的に直並列接続された薄型電池を収容する筐体と、筐体の外面に固定された正極端子および負極端子とを有する。正極端子は最大電圧を出力する薄型電池に接続され、負極端子は最小電圧を出力する薄型電池に接続される。これら正負極端子にモータなどの負荷がケーブルにより接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような組電池では、正負極端子はバスバーとは別部材として形成されるので部品点数および重量が増加する要因となっている。
【0005】
本発明は、バスバーと正負極端子を一体化して部品点数を削減し、かつ軽量化を図ることができる薄型電池を積層した組電池を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明による組電池は、積層された複数の薄型電池と、積層された複数の薄型電池を直並列接続する複数のバスバーと、複数のバスバーにより並直列接続された複数個の薄型電池を収容する筐体と、筐体の外部に設けられ、正極端子および負極端子とを有する。そして、組電池の最大電圧を出力する電池が接続されるバスバーに正極端子を一体に形成するとともに、最小電圧を出力する電池が接続されるバスバーに負極端子を一体に形成することを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
本発明によれば、バスバーと正負極端子を一体化したので、部品点数を削減し、かつ軽量化を図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図9を参照して、本発明による組電池の一実施の形態を説明する。
この実施の形態では、電気自動車やハイブリッド車両の二次電池として薄型電池であるラミネート電池を使用した組電池について説明する。
【0009】
ラミネート電池10について図1〜3に基づいて詳細に説明する。ラミネート電池10はシート状リチウムイオン二次電池である。可撓性の袋状外装材100は上側外装材100Uと下側外装材100Lをフランジ部103で熱溶着して密閉容器とされている。袋状外装材100の内部には、内部電極対101および電解液102が真空密封状態で収容されている。内部電極対101はシート状の正電極101aおよび負電極101bを備えている。
【0010】
図3(b)に示すように、電極101aは、アルミ箔の正極集電体(正極箔)104の両面に正極活物質104aを積層したものである。一方、負電極101bは銅箔の負極集電体(負極箔)105の両面に負極活物質105aを積層したものである。正電極101aと負電極101bとは、セパレータ101cを介して交互に積層されている。これら積層体が上述した内部電極対101を構成する。
【0011】
図3(a)に示すように、負電極101bの負極箔105はそれぞれ負極タブ11cに連結されている。負極タブ11cは、袋状外装材100のヒートシール部103(図2参照)を気密に貫通するとともに、ヒートシール部103に固着される。なお、図示していないが、正極タブ11bも負極タブ11cと同様となっており、正極タブ11bには正電極101aの正極箔104がそれぞれ連結されている。
【0012】
袋状外装材100は、内面層100a、中間層100bおよび外面層100cの三層構造のラミネートフィルムで形成されている。内面層100aには、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドなどの耐電解液性およびヒートシール性に優れた熱可塑性樹脂が使用される。中間層100bには、アルミ箔やステンレス箔等の可撓性および強度に優れた金属箔が使用される。外面層100cには、ポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂等の電気絶縁性に優れた絶縁樹脂が使用される。
【0013】
次いで、このようなラミネート電池10を用いた組電池について説明する。図4はラミネート電池を並直列接続して構成した組電池の内部構成を示す図5のIV−IV断面図、図5は図4の上面図、図6は図4のVI−VI断面図、図7は組電池の内部構成を示す概略斜視図、図8(a),(b)は積層されたラミネート電池の概略斜視図、図8(c),(d)は並列電池を説明する図、図9(a)〜(d)は正負極端子を示すそれぞれ平面図、正面図、底面図、側面図である。
【0014】
図に示すように、この組電池は、積層された複数の薄型電池10−1〜10−16(以下、総称して符号10で示す場合もある)と、複数の薄型電池10を直並列接続するバスバー20〜26と、複数個の薄型電池10を収容する筐体(電槽)30と、バスバー20の凸部20aに設けられた負極端子42と、バスバー26の凸部26aに設けられた正極端子41とを有する。
【0015】
筐体30の内部には横4列、上下4段、計16個のラミネート電池10−1〜10−16が収容されている。図7および図8(a),(b)に示すように、第1電池列10Aでは4つの電池10−1〜10−4が、第2電池列10Bでは4つの電池10−5〜10−8が、第3電池列10Cでは4つの電池10−9〜10−12が、第4電池列10Dでは、4つの電池10−13〜10−16が厚み方向に積層されている。横4列とは、第1電池列10A,第2電池列10B,第3電池列10C,第4電池列10Dである。
【0016】
図5に示すように、第1電池列10Aおよび第2電池列10Bでは、正極タブ11bが図5において上側になるように電池10−1〜10−4と電池10−5〜10−8を配置する。第3電池列10Cおよび第4電池列10Dでは、正極タブ11bが図5において下側になるように電池10−9〜10−12と電池10−13〜10−16を配置する。すなわち、電池の正負極のタブ11bと11cの方向は各列ごとにすべての段で同じ向きである。このように正負極タブ11b,11cの向きを揃えるため、奇数段と偶数段では電池の表裏を逆にして重ね合わせて積層している。
【0017】
積層されたラミネート電池10の正極タブ11bと負極タブ11cの間にはそれぞれバスバー20〜26が介在され、16個の電池を直並列接続している。図4、図6、図7および図8(a)〜(d)を参照してバスバー20〜26による直並列接続を説明する。
【0018】
−第1および第2電池列10A,10B−
図4および図8(a),(c)を参照して説明する。第1電池列10Aの第1段目の電池10−1と第2段目の電池10−2の負極タブ11cの間、第2電池列10Bの第1段目の電池10−5と第2段目の電池10−6の負極タブ11cの間にはバスバー20が介在している。それぞれのタブ11cはバスバー20に溶接されている。バスバー20の中央部には突設部20aが設けられ、これが負極端子42として利用される。
【0019】
図6および図8(a)を参照して説明する。第1電池列10Aの第1段目の電池10−1と第2段目の電池10−2の正極タブ11bの間、第2電池列10Bの第1段目の電池10−5と第2段目の電池10−6の正極タブ11bの間にはバスバー21が介在している。それぞれのタブ11bはバスバー21に溶接されている。
【0020】
図8(c)に示すように、バスバー21および20により、第1電池列10Aの電池10−1と10−2および第2電池列10Bの電池10−5と10−6を並列接続することにより並列電池10H−1が形成される。
【0021】
図6および図8(a)を参照して説明する。第1電池列10Aの第3段目の電池10−3と第4段目の電池10−4の正極タブ11bの間、第2電池列10Bの第3段目の電池10−7と第4段目の電池10−8の正極タブ11bの間にはバスバー22が介在している。それぞれのタブ11bはバスバー22に溶接されている。バスバー22は中央部に凸部22aが形成され、この凸部22aが上段のバスバー21と接続されている。
【0022】
図4および図8(a)を参照して説明する。第1電池列10Aの第3段目の電池10−3と第4段目の電池10−4の負極タブ11cの間、第2電池列10Bの第3段目の電池10−7と第2段目の電池10−8の負極タブ11cの間にはバスバー23が介在している。それぞれのタブ11cはバスバー23に溶接されている。
【0023】
図8(c)に示すように、バスバー22および23により、第1電池列10Aの電池10−3と10−4および第2電池列10Bの電池10−7と10−8を並列接続することにより並列電池10H−2が形成される。また、バスバー22の突設部22aにより、並列電池10H−1と並列電池10H−2が直列接続される。並列電池10H−1から取り出される電圧は組電池の最小電圧である。
【0024】
−第3および第4電池列10C,10D−
図4および図8図(b),(d)を参照して説明する。第3電池列10Cの第1段目の電池10−9と第2段目の電池10−10の正極タブ11bの間、第4電池列10Dの第1段目の電池10−13と第2段目の電池10−14の正極タブ11bの間にはバスバー26が介在している。それぞれのタブ11bはバスバー26に溶接されている。バスバー26の中央部には突設部26aが設けられ、これが正極端子41として利用される。
【0025】
図6および図8(b)を参照して説明する。第3電池列10Cの第1段目の電池10−9と第2段目の電池10−10の負極タブ11cの間、第4電池列10Dの第1段目の電池10−13と第2段目の電池10−14の負極タブ11cの間にはバスバー25が介在している。それぞれのタブ11cはバスバー25に溶接されている。
【0026】
図8(d)に示すように、バスバー25および26により、第3電池列10Cの電池10−9と10−10および第4電池列10Dの電池10−13と10−14を並列接続することにより並列電池10H−3が形成される。
【0027】
図6および図8(b)を参照して説明する。第3電池列10Cの第3段目の電池10−11と第4段目の電池10−12の負極タブ11cの間、第4電池列10Dの第3段目の電池10−15と第4段目の電池10−16の負極タブ11cの間にはバスバー24が介在している。それぞれのタブ11cはバスバー24に溶接されている。バスバー24は中央部に凸部24aが形成され、この凸部24aが上段のバスバー25と接続されている。
【0028】
図4および図8(b)を参照して説明する。第3電池列10Cの第3段目の電池10−11と第4段目の電池10−12の正極タブ11bの間、第4電池列10Dの第3段目の電池10−15と第4段目の電池10−16の正極タブ11bの間にはバスバー23が介在している。それぞれのタブ11bはバスバー23に溶接されている。
【0029】
図8(d)に示すように、バスバー24および23により、第3電池列10Cの電池10−11と10−12および第4電池列10Dの電池10−15と10−16を並列接続することにより並列電池10H−4が形成される。また、バスバー24の突設部24aにより、並列電池10H−3と並列電池10H−4が直列接続される。並列電池10H−3から取り出される電圧は組電池の最大電圧である。
【0030】
図9(a)〜(d)は、バスバー20と26にそれぞれ設けられた正負極端子41および42を説明する図である。バスバー20と26は素材が異なるだけで同一形状、同一寸法であり、バスバー20について説明する。
【0031】
バスバー20の中央部を(b)に示すように折り曲げることにより突設部20aが形成され、その上面にねじ孔42aが設けられている。突設部20aには、電池筐体30の蓋32に形成された開口32aに挿入される樹脂製の栓体20bが、バスバー20と一体成形されている。栓体20bは、栓本体21とフランジ22とを有する。栓本体21の大きさは開口32aよりも一回り小さく、フランジ22は開口32aよりも一回り大きい。
【0032】
図4に示すように、図7のように積層されて組み立てられた電池積層体を筐体30内に設置するとき、バスバー20の突設部20aが蓋32の開口32aから突出する。開口32aには栓体20bが挿入され、フランジ22と蓋32内面との間に弾性体であるシール材33が充填される。バスバー26も同様である。
【0033】
このようにして組み立てられる組電池では次のような効果を奏することができる。
(1)バスバー20および26に正負極端子41および42をそれぞれ一体に設けるようにした。したがって、部品点数が削減され、軽量化が図れる。
(2)バスバー20の突設部20aに筐体蓋32の開口32aを塞ぐ栓体20bを一体に成形し、開口32aと栓体20bとの間には弾性体であるシール材33を充填した。バスバー26の正極端子41のついても同様である。したがって、複数の電池を積層して組み付ける時に、端子位置と開口32aの位置との相対位置関係がバラツイても、シール材33の変形により吸収することができる。
(3)その結果、従来のように筐体に正負極端子を固定した場合には不可欠であった、筐体内の電池組立体の入出力端子タブと固定端子との間に弾性変形する中間体を設ける必要がなく、部品点数の削減、軽量化、コスト低減が可能となる。
【0034】
本発明は上述したシート状のラミネート電池に限らず両端子型のセルであれば角形セルなどにも適用することができる。電池の数量や直並列接続の方式も以上の説明に限定されない。すなわち、本発明は、電池最大電圧を示す単電池のバスバーに正極端子を一体に設け、電池最小電圧を示す単電池のバスバーに負極端子を一体に設けることが特徴であり、このような特徴的な機能を発揮できるものであれば、どのような構成を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による組電池の一実施の形態によるラミネート電池を示す上面図
【図2】図1の側面図
【図3】(a)は図2の符号IIIで示す部分の拡大断面図、(b)はさらにその部分拡大図
【図4】複数のラミネート電池による組電池の内部構成図であり、図5のIV−IV断面図
【図5】図4の組電池の上面図
【図6】図5の組電池のVI−VI断面図
【図7】図4〜図6に示した組電池の内部構成を示す斜視図
【図8】(a),(b)は複数のラミネート電池の接続状態を説明する斜視図、(c),(d)は直並列接続を説明する図
【図9】バスバーと一体の負極端子を説明する図であり、(a)〜(d)は負極端子を示すそれぞれ平面図、正面図、底面図、側面図である。
【符号の説明】
10,10−1〜10−16:ラミネート電池
11b:正極端子
11c:負極端子
20〜26:バスバー
20b:栓体
30:筐体
31:基体
32:蓋
32a:開口
41:正極端子
42:負極端子
101:内部電極対
101a:正電極
101b:負電極
101c:セパレータ
104:正極箔
104a:正極活物質
105:負極箔
105a:負極活物質
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状薄型電池を積層してなる組電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラミネート電池(以下、セル若しくは薄型電池とも呼ぶ)の両端からシート状の正極端子および負極端子が引き出される両端子型セルとしては、特開平9−259859号公報に開示されている薄型電池が知られている。これらのセルを用いて高電圧、高容量な電池を得るためには、複数セルを直列接続や並列接続して組電池とする必要がある。例えば、上述した特開平9−259859号公報には、複数の薄型電池を積層して並列接続する例や、複数の薄型電池を端子の伸延方向に直列接続する例が記載されている。
【0003】
上述したように組電池は、複数の薄型電池を電気的に接続する複数のバスバーと、バスバーにより電気的に直並列接続された薄型電池を収容する筐体と、筐体の外面に固定された正極端子および負極端子とを有する。正極端子は最大電圧を出力する薄型電池に接続され、負極端子は最小電圧を出力する薄型電池に接続される。これら正負極端子にモータなどの負荷がケーブルにより接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような組電池では、正負極端子はバスバーとは別部材として形成されるので部品点数および重量が増加する要因となっている。
【0005】
本発明は、バスバーと正負極端子を一体化して部品点数を削減し、かつ軽量化を図ることができる薄型電池を積層した組電池を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明による組電池は、積層された複数の薄型電池と、積層された複数の薄型電池を直並列接続する複数のバスバーと、複数のバスバーにより並直列接続された複数個の薄型電池を収容する筐体と、筐体の外部に設けられ、正極端子および負極端子とを有する。そして、組電池の最大電圧を出力する電池が接続されるバスバーに正極端子を一体に形成するとともに、最小電圧を出力する電池が接続されるバスバーに負極端子を一体に形成することを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
本発明によれば、バスバーと正負極端子を一体化したので、部品点数を削減し、かつ軽量化を図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図9を参照して、本発明による組電池の一実施の形態を説明する。
この実施の形態では、電気自動車やハイブリッド車両の二次電池として薄型電池であるラミネート電池を使用した組電池について説明する。
【0009】
ラミネート電池10について図1〜3に基づいて詳細に説明する。ラミネート電池10はシート状リチウムイオン二次電池である。可撓性の袋状外装材100は上側外装材100Uと下側外装材100Lをフランジ部103で熱溶着して密閉容器とされている。袋状外装材100の内部には、内部電極対101および電解液102が真空密封状態で収容されている。内部電極対101はシート状の正電極101aおよび負電極101bを備えている。
【0010】
図3(b)に示すように、電極101aは、アルミ箔の正極集電体(正極箔)104の両面に正極活物質104aを積層したものである。一方、負電極101bは銅箔の負極集電体(負極箔)105の両面に負極活物質105aを積層したものである。正電極101aと負電極101bとは、セパレータ101cを介して交互に積層されている。これら積層体が上述した内部電極対101を構成する。
【0011】
図3(a)に示すように、負電極101bの負極箔105はそれぞれ負極タブ11cに連結されている。負極タブ11cは、袋状外装材100のヒートシール部103(図2参照)を気密に貫通するとともに、ヒートシール部103に固着される。なお、図示していないが、正極タブ11bも負極タブ11cと同様となっており、正極タブ11bには正電極101aの正極箔104がそれぞれ連結されている。
【0012】
袋状外装材100は、内面層100a、中間層100bおよび外面層100cの三層構造のラミネートフィルムで形成されている。内面層100aには、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミドなどの耐電解液性およびヒートシール性に優れた熱可塑性樹脂が使用される。中間層100bには、アルミ箔やステンレス箔等の可撓性および強度に優れた金属箔が使用される。外面層100cには、ポリアミド系樹脂やポリエステル系樹脂等の電気絶縁性に優れた絶縁樹脂が使用される。
【0013】
次いで、このようなラミネート電池10を用いた組電池について説明する。図4はラミネート電池を並直列接続して構成した組電池の内部構成を示す図5のIV−IV断面図、図5は図4の上面図、図6は図4のVI−VI断面図、図7は組電池の内部構成を示す概略斜視図、図8(a),(b)は積層されたラミネート電池の概略斜視図、図8(c),(d)は並列電池を説明する図、図9(a)〜(d)は正負極端子を示すそれぞれ平面図、正面図、底面図、側面図である。
【0014】
図に示すように、この組電池は、積層された複数の薄型電池10−1〜10−16(以下、総称して符号10で示す場合もある)と、複数の薄型電池10を直並列接続するバスバー20〜26と、複数個の薄型電池10を収容する筐体(電槽)30と、バスバー20の凸部20aに設けられた負極端子42と、バスバー26の凸部26aに設けられた正極端子41とを有する。
【0015】
筐体30の内部には横4列、上下4段、計16個のラミネート電池10−1〜10−16が収容されている。図7および図8(a),(b)に示すように、第1電池列10Aでは4つの電池10−1〜10−4が、第2電池列10Bでは4つの電池10−5〜10−8が、第3電池列10Cでは4つの電池10−9〜10−12が、第4電池列10Dでは、4つの電池10−13〜10−16が厚み方向に積層されている。横4列とは、第1電池列10A,第2電池列10B,第3電池列10C,第4電池列10Dである。
【0016】
図5に示すように、第1電池列10Aおよび第2電池列10Bでは、正極タブ11bが図5において上側になるように電池10−1〜10−4と電池10−5〜10−8を配置する。第3電池列10Cおよび第4電池列10Dでは、正極タブ11bが図5において下側になるように電池10−9〜10−12と電池10−13〜10−16を配置する。すなわち、電池の正負極のタブ11bと11cの方向は各列ごとにすべての段で同じ向きである。このように正負極タブ11b,11cの向きを揃えるため、奇数段と偶数段では電池の表裏を逆にして重ね合わせて積層している。
【0017】
積層されたラミネート電池10の正極タブ11bと負極タブ11cの間にはそれぞれバスバー20〜26が介在され、16個の電池を直並列接続している。図4、図6、図7および図8(a)〜(d)を参照してバスバー20〜26による直並列接続を説明する。
【0018】
−第1および第2電池列10A,10B−
図4および図8(a),(c)を参照して説明する。第1電池列10Aの第1段目の電池10−1と第2段目の電池10−2の負極タブ11cの間、第2電池列10Bの第1段目の電池10−5と第2段目の電池10−6の負極タブ11cの間にはバスバー20が介在している。それぞれのタブ11cはバスバー20に溶接されている。バスバー20の中央部には突設部20aが設けられ、これが負極端子42として利用される。
【0019】
図6および図8(a)を参照して説明する。第1電池列10Aの第1段目の電池10−1と第2段目の電池10−2の正極タブ11bの間、第2電池列10Bの第1段目の電池10−5と第2段目の電池10−6の正極タブ11bの間にはバスバー21が介在している。それぞれのタブ11bはバスバー21に溶接されている。
【0020】
図8(c)に示すように、バスバー21および20により、第1電池列10Aの電池10−1と10−2および第2電池列10Bの電池10−5と10−6を並列接続することにより並列電池10H−1が形成される。
【0021】
図6および図8(a)を参照して説明する。第1電池列10Aの第3段目の電池10−3と第4段目の電池10−4の正極タブ11bの間、第2電池列10Bの第3段目の電池10−7と第4段目の電池10−8の正極タブ11bの間にはバスバー22が介在している。それぞれのタブ11bはバスバー22に溶接されている。バスバー22は中央部に凸部22aが形成され、この凸部22aが上段のバスバー21と接続されている。
【0022】
図4および図8(a)を参照して説明する。第1電池列10Aの第3段目の電池10−3と第4段目の電池10−4の負極タブ11cの間、第2電池列10Bの第3段目の電池10−7と第2段目の電池10−8の負極タブ11cの間にはバスバー23が介在している。それぞれのタブ11cはバスバー23に溶接されている。
【0023】
図8(c)に示すように、バスバー22および23により、第1電池列10Aの電池10−3と10−4および第2電池列10Bの電池10−7と10−8を並列接続することにより並列電池10H−2が形成される。また、バスバー22の突設部22aにより、並列電池10H−1と並列電池10H−2が直列接続される。並列電池10H−1から取り出される電圧は組電池の最小電圧である。
【0024】
−第3および第4電池列10C,10D−
図4および図8図(b),(d)を参照して説明する。第3電池列10Cの第1段目の電池10−9と第2段目の電池10−10の正極タブ11bの間、第4電池列10Dの第1段目の電池10−13と第2段目の電池10−14の正極タブ11bの間にはバスバー26が介在している。それぞれのタブ11bはバスバー26に溶接されている。バスバー26の中央部には突設部26aが設けられ、これが正極端子41として利用される。
【0025】
図6および図8(b)を参照して説明する。第3電池列10Cの第1段目の電池10−9と第2段目の電池10−10の負極タブ11cの間、第4電池列10Dの第1段目の電池10−13と第2段目の電池10−14の負極タブ11cの間にはバスバー25が介在している。それぞれのタブ11cはバスバー25に溶接されている。
【0026】
図8(d)に示すように、バスバー25および26により、第3電池列10Cの電池10−9と10−10および第4電池列10Dの電池10−13と10−14を並列接続することにより並列電池10H−3が形成される。
【0027】
図6および図8(b)を参照して説明する。第3電池列10Cの第3段目の電池10−11と第4段目の電池10−12の負極タブ11cの間、第4電池列10Dの第3段目の電池10−15と第4段目の電池10−16の負極タブ11cの間にはバスバー24が介在している。それぞれのタブ11cはバスバー24に溶接されている。バスバー24は中央部に凸部24aが形成され、この凸部24aが上段のバスバー25と接続されている。
【0028】
図4および図8(b)を参照して説明する。第3電池列10Cの第3段目の電池10−11と第4段目の電池10−12の正極タブ11bの間、第4電池列10Dの第3段目の電池10−15と第4段目の電池10−16の正極タブ11bの間にはバスバー23が介在している。それぞれのタブ11bはバスバー23に溶接されている。
【0029】
図8(d)に示すように、バスバー24および23により、第3電池列10Cの電池10−11と10−12および第4電池列10Dの電池10−15と10−16を並列接続することにより並列電池10H−4が形成される。また、バスバー24の突設部24aにより、並列電池10H−3と並列電池10H−4が直列接続される。並列電池10H−3から取り出される電圧は組電池の最大電圧である。
【0030】
図9(a)〜(d)は、バスバー20と26にそれぞれ設けられた正負極端子41および42を説明する図である。バスバー20と26は素材が異なるだけで同一形状、同一寸法であり、バスバー20について説明する。
【0031】
バスバー20の中央部を(b)に示すように折り曲げることにより突設部20aが形成され、その上面にねじ孔42aが設けられている。突設部20aには、電池筐体30の蓋32に形成された開口32aに挿入される樹脂製の栓体20bが、バスバー20と一体成形されている。栓体20bは、栓本体21とフランジ22とを有する。栓本体21の大きさは開口32aよりも一回り小さく、フランジ22は開口32aよりも一回り大きい。
【0032】
図4に示すように、図7のように積層されて組み立てられた電池積層体を筐体30内に設置するとき、バスバー20の突設部20aが蓋32の開口32aから突出する。開口32aには栓体20bが挿入され、フランジ22と蓋32内面との間に弾性体であるシール材33が充填される。バスバー26も同様である。
【0033】
このようにして組み立てられる組電池では次のような効果を奏することができる。
(1)バスバー20および26に正負極端子41および42をそれぞれ一体に設けるようにした。したがって、部品点数が削減され、軽量化が図れる。
(2)バスバー20の突設部20aに筐体蓋32の開口32aを塞ぐ栓体20bを一体に成形し、開口32aと栓体20bとの間には弾性体であるシール材33を充填した。バスバー26の正極端子41のついても同様である。したがって、複数の電池を積層して組み付ける時に、端子位置と開口32aの位置との相対位置関係がバラツイても、シール材33の変形により吸収することができる。
(3)その結果、従来のように筐体に正負極端子を固定した場合には不可欠であった、筐体内の電池組立体の入出力端子タブと固定端子との間に弾性変形する中間体を設ける必要がなく、部品点数の削減、軽量化、コスト低減が可能となる。
【0034】
本発明は上述したシート状のラミネート電池に限らず両端子型のセルであれば角形セルなどにも適用することができる。電池の数量や直並列接続の方式も以上の説明に限定されない。すなわち、本発明は、電池最大電圧を示す単電池のバスバーに正極端子を一体に設け、電池最小電圧を示す単電池のバスバーに負極端子を一体に設けることが特徴であり、このような特徴的な機能を発揮できるものであれば、どのような構成を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による組電池の一実施の形態によるラミネート電池を示す上面図
【図2】図1の側面図
【図3】(a)は図2の符号IIIで示す部分の拡大断面図、(b)はさらにその部分拡大図
【図4】複数のラミネート電池による組電池の内部構成図であり、図5のIV−IV断面図
【図5】図4の組電池の上面図
【図6】図5の組電池のVI−VI断面図
【図7】図4〜図6に示した組電池の内部構成を示す斜視図
【図8】(a),(b)は複数のラミネート電池の接続状態を説明する斜視図、(c),(d)は直並列接続を説明する図
【図9】バスバーと一体の負極端子を説明する図であり、(a)〜(d)は負極端子を示すそれぞれ平面図、正面図、底面図、側面図である。
【符号の説明】
10,10−1〜10−16:ラミネート電池
11b:正極端子
11c:負極端子
20〜26:バスバー
20b:栓体
30:筐体
31:基体
32:蓋
32a:開口
41:正極端子
42:負極端子
101:内部電極対
101a:正電極
101b:負電極
101c:セパレータ
104:正極箔
104a:正極活物質
105:負極箔
105a:負極活物質
Claims (3)
- 積層された複数の薄型電池と、
積層された複数の薄型電池を直並列接続する複数のバスバーと、
前記複数のバスバーにより並直列接続された複数個の薄型電池を収容する筐体と、
前記筐体の外部に突出する正極端子および負極端子とを有し、
組電池の最大電圧を出力する電池が接続されるバスバーに前記正極端子を一体に形成するとともに、最小電圧を出力する電池が接続されるバスバーに前記負極端子を一体に形成することを特徴とする組電池。 - 請求項1の組電池において、
前記筐体は、少なくとも筐体内部から前記正負極端子が突出する開口を有し、前記正極端子が形成される前記バスバーおよび前記負極端子が形成される前記バスバーには、それぞれ前記開口に挿入される栓体が一体成形され、
前記開口と栓体との間に弾性シール材を介在させることにより前記開口を塞ぐことを特徴とする組電池。 - 請求項1または2の組電池において、
前記薄型電池は、両面に活物質が塗布された正極箔と負極箔とをセパレータを介して複数層に積層して内部電極対を構成し、この内部電極対を電解液に浸漬させた状態で外装材で密封し、各層の正極箔と負極箔をそれぞれ正極端子と負極端子に接合し、正極端子と負極端子を外装材から突出させたラミネート電池であることを特徴とする組電池。
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JP2002187440A JP2004031193A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 組電池 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009041735A1 (en) * | 2007-09-27 | 2009-04-02 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Bus bar |
JP2009087761A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Toshiba Corp | バスバー |
EP2535962A2 (en) * | 2010-02-09 | 2012-12-19 | LG Chem, Ltd. | Battery module having enhanced welding reliability and medium or large battery pack including same |
-
2002
- 2002-06-27 JP JP2002187440A patent/JP2004031193A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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