JP2004030480A - 盗難防止システム、盗難防止装置、盗難防止連携装置、及びマルチメディア装置 - Google Patents
盗難防止システム、盗難防止装置、盗難防止連携装置、及びマルチメディア装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】防犯性の向上を図ることはもちろんであるが、操作性の向上も図ることのできる盗難防止システムを提供すること。
【解決手段】全てのドアがロックされているときに、携帯用送信機26から送信されるIDコードを受信すると、警戒モードMを設定する手段と、他方、ドアのロックが解除されているときに、携帯用送信機26から送信されるIDコードを受信し、なおかつ別の条件が満たされたと判断すると、警戒モードMを解除する手段と、警戒モードMのレベルの設定を可能とする手段とを備えると共に、別の条件を警戒モードMのレベルに応じて設定すること。
【選択図】 図1
【解決手段】全てのドアがロックされているときに、携帯用送信機26から送信されるIDコードを受信すると、警戒モードMを設定する手段と、他方、ドアのロックが解除されているときに、携帯用送信機26から送信されるIDコードを受信し、なおかつ別の条件が満たされたと判断すると、警戒モードMを解除する手段と、警戒モードMのレベルの設定を可能とする手段とを備えると共に、別の条件を警戒モードMのレベルに応じて設定すること。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は盗難防止システム、盗難防止装置、盗難防止連携装置、及びマルチメディア装置に関し、より詳細には、車両盗難の防止を図るための盗難防止システム、盗難防止装置、該盗難防止装置と連携させることによって、盗難防止を図るための盗難防止連携装置、及びマルチメディア装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両盗難、車中荒しなどの事件は発生件数、発生率とも増加の傾向にあり、社会問題となっている。このため近年、車両盗難(車上盗難も含む)を防止するための盗難防止装置が種々提案されている。
【0003】
図15は、従来の盗難防止装置の要部を概略的に示したブロック図である。図中1は盗難防止装置を示しており、盗難防止装置1はCPU3、ROM4、及びRAM5を含むマイコン2と、各車両毎に設定されたIDコードが記憶されたEEPROM6と、正規の運転者が携帯する携帯用送信機13から送信される信号(IDコードを含む信号)を受信するための受信手段7とを含んで構成されている。
【0004】
マイコン2は、ドアの開閉状態を検出するドア開閉状態検出センサ8と、ドアのロック、アンロック状態を検出するドアロック状態検出センサ9と、車両への侵入者を検出するための侵入者検出センサ10と、警報音を発生するための警報音発生装置11と、警察や警備会社などへ通報するための通信手段12と接続されている。
【0005】
また、マイコン2は携帯用送信機13から送信されてくる信号と、EEPROM6に記憶されているIDコードと、ドアの開閉状態と、ドアのロック、アンロック状態とに基づいて、車両盗難などを警戒するための警戒モードを設定したり、あるいは解除したりするようになっている。
【0006】
例えば、全てのドアがロックされているときに、正しいIDコード、すなわちEEPROM6に記憶されているIDコードを受信すると、前記警戒モードを設定し、他方、ドアのロックが解除されているときに、正しいIDコードを受信すると、前記警戒モードを解除するようになっている。
【0007】
また、マイコン2は前記警戒モードが設定されているときに、侵入者検出センサ10により車両への侵入者が検出されると、警報音発生装置11を制御することによって警報音を発生したり、通信手段12を制御することによって車両盗難が発生したことを警備会社などへ通報するようになっている。このように、警報音を鳴らしたり、警備会社などへ通報したりすることによって、もし仮に車両盗難などの被害にあったとしても、その被害の大きさを最小限に抑えることが可能になるものと思われる。
【0008】
しかしながら、上記した従来の盗難防止装置1では、正規の運転者であるか否かの判断は、単に携帯用送信機13を所持しているか否かといったことだけであるため、携帯用送信機13を盗んだ者であったとしても、簡単に前記警戒モードを解除することができてしまうといった問題がある。
【0009】
このような問題を解決する方法の一つとして、携帯用送信機13から送信されるIDコードの一致だけでなく、運転者に入力してもらうパスワードの一致、すなわち予め登録しておいたパスワードを正しく入力することができるか否かを前記警戒モードの解除条件に加えるといったものがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、携帯用送信機13の所持だけでなく、パスワードの正しい入力を前記警戒モードの解除条件に加えることによって、防犯性に非常に優れたものとすることができる。ところが、防犯性の向上が図られる一方、正規の運転者にとっては操作が煩わしいといった問題や、乗車後すぐの発進ができないといった問題がある。
【0011】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、防犯性の向上を図ることはもちろんであるが、操作性の向上も図ることのできる盗難防止システム、盗難防止装置、該盗難防止装置と連携させることによって、盗難防止を図るための盗難防止連携装置、及びマルチメディア装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するために本発明に係る盗難防止システム(1)は、車両盗難を警戒する警戒モードを設定するための条件が満たされたと判断すると、前記警戒モードを設定する警戒モード設定手段と、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされ、かつ残りの条件が満たされたと判断すると、前記警戒モードを解除する警戒モード解除手段と、前記警戒モードのレベルの設定を可能とするレベル設定手段とを備えた盗難防止システムであって、前記残りの条件が、前記警戒モードのレベルに応じて設定されていることを特徴としている。
【0013】
上記盗難防止システム(1)によれば、前記警戒モードを設定するための条件が満たされた(例えば、全てのドアがロックされているときに、携帯用送信機から送信されるIDコードを受信した)と判断すると、前記警戒モードが設定され、他方、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされ、かつ残りの条件が満たされたと判断すると、前記警戒モードが解除される。
【0014】
例えば、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が、ドアのロックが解除されているときに、前記携帯用送信機から送信されるIDコードを受信することであり、また前記残りの条件が、正しいパスワードが入力されることである場合、前記警戒モードの解除には、前記携帯用送信機から送信されるIDコードを受信するだけでなく、正しいパスワードが入力されることが必要となるため、前記携帯用送信機を所持しているだけでは、前記警戒モードを解除することはできなくなる。
【0015】
従って、前記携帯用送信機の所持だけでなく、パスワードの正しい入力を前記警戒モードの解除条件に加えることによって、防犯性に非常に優れたものとすることができる。ところで、防犯性の向上が図られる一方、正規の運転者にとっては操作が煩わしくなるといった問題や、乗車後すぐの発進ができなくなるといった新たな問題を生じる。
【0016】
しかしながら、上記盗難防止システム(1)によれば、前記警戒モードのレベルの設定が可能であり、さらに、前記警戒モードの解除に必要となる前記残りの条件が、前記警戒モードのレベルに応じて設定されるので、例えば、前記警戒モードのレベルが高度である場合には、複雑なパスワード(例えば、6文字)の入力を前記残りの条件とし、他方、前記警戒モードのレベルが低度である場合には、簡易なパスワード(例えば、1文字)の入力を前記残りの条件とすることができる。
【0017】
なお、前記警戒モードのレベルの設定方法としては、例えば、時間帯に基づいて22時から翌朝7時までの人通りの少ない時間帯(すなわち、車両盗難の危険性の高い時間帯)を高度に設定し、7時から22時までを低度に設定するといった方法が挙げられる。このように、車両盗難の被害に遭う可能性の低いときには、操作の簡易化が図られるので、操作が煩わしいといった問題を解消、あるいは軽減することができる。
【0018】
また、本発明に係る盗難防止システム(2)は、上記盗難防止システム(1)において、前記警戒モード解除手段が、ユーザーがデータ入力するための入力手段、又はユーザーを識別するための識別手段を介して得られた情報に基づいて、前記残りの条件が満たされたか否かを判断することによって、前記警戒モードを解除するものであることを特徴としている。
【0019】
上記盗難防止システム(2)によれば、ユーザーにより入力されることによって得られる情報(例えば、パスワード)、又は前記識別手段を介して得られた情報(例えば、ICカードからの情報、携帯電話などの通信機から得られる情報など)に基づいて、前記残りの条件が満たされたか否かが判断される。従って、前記警戒モードの解除には、ユーザーによるデータの入力などが必要となるので、防犯性の向上が図られる。
【0020】
また、本発明に係る盗難防止システム(3)は、上記盗難防止システム(1)又は(2)において、前記警戒モードにおける所定のレベルに対応する前記残りの条件が、無条件であることを特徴としている。
【0021】
上記盗難防止システム(3)によれば、前記警戒モードにおける前記所定のレベルに対応する前記残りの条件が、無条件であるので、前記警戒モードが前記所定のレベル(例えば、最も低度のレベル)に設定されている場合には、パスワードの入力などを必要としないので、操作が煩わしいといった問題や、乗車後すぐの発進ができないといった問題を解決することができる。
【0022】
また、本発明に係る盗難防止システム(4)は、上記盗難防止システム(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記残りの条件が満たされるべき時に、前記残りの条件が満たされなかったと判断すると、車両盗難が発生していると判断するものであることを特徴としている。
【0023】
上記盗難防止システム(4)によれば、前記残りの条件が満たされるべき時に(例えば、全てのドアがロックされているときに、携帯用送信機から送信されるIDコードを受信し、ユーザーが正しいパスワードを入力すべき状態になっている時に)、前記残りの条件が満たされなかった(例えば、正しいパスワードが入力されなかった)場合、車両盗難が発生したと判断されるので、車両盗難の発生を適切に検出することができる。
【0024】
また、本発明に係る盗難防止システム(5)は、上記盗難防止システム(4)において、車両盗難が発生していると判断すると、車両盗難が発生していることを示す信号を車両外部へ通信する第1の通信手段を備えていることを特徴としている。
【0025】
上記盗難防止システム(5)によれば、車両盗難が発生した場合、車両盗難が発生していることを車両外部へ通報することができるので、防犯性の向上を図ることができる。
【0026】
ところで、正しいパスワードが入力されたか否かの判断を行うには、予め登録されたパスワードを記憶しておくための記憶装置や、パスワードの入力に用いる入力装置などが必要となる。また、パスワードの入力には、入力を容易にするために、表示装置に設けられた画面を通じて入力誘導を行うことができるようにすることが好ましく、より好ましいのはタッチパネルを採用することである。
【0027】
しかしながら、入力装置や表示装置は安価ではなく、特に表示装置については数十万円もするといった非常に高価なものである。従って、盗難防止装置(数千円程度)にこれら装置を組み込むことは現実的でなく、また、盗難防止装置のためだけにこれら装置を車両に搭載することも現実的でない。また、盗難防止装置というのはその性質上、役割が非常に重要であるため、本来の機能以外のものをあまり付加したくないといった実状もある。
【0028】
また近年、オーディオ装置はもちろんのこと、ナビゲーション装置が搭載された車両が非常に増えてきている。当然のことではあるが、ナビゲーション装置には入力装置や表示装置が装備されている。また最近では、単なるナビゲーション機能を有した装置に留まらず、テレビ放送を表示したり、ゲームを楽しんだり、インターネットなどを通じて各種情報を取り入れたり、コンサートのチケットを購入したりといった、いわゆるマルチメディア化されている。
このようにマルチメディア化された装置は、入力装置や表示装置はもちろんのこと、通信装置なども装備され、また組み込まれているマイコンの処理能力も非常に高く、また記憶装置の容量も非常に大きい。
【0029】
そこで本発明者は、入力装置や表示装置、通信装置が装備され、処理能力も高く、また記憶容量も大きいマルチメディア化された装置に注目し、この装置と盗難防止装置とを連携させることによって、非常に有益な盗難防止システムが構築できることを見い出した。
【0030】
すなわち、本発明に係る盗難防止装置(1)は、車両盗難の防止を図るための盗難防止装置において、車両盗難を警戒する警戒モードを設定するための条件が満たされたと判断すると、前記警戒モードを設定する警戒モード設定手段と、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされたと判断すると、残りの条件が満たされているか否かの判断を行う機能を有する盗難防止連携装置に対し、第1の所定信号を送信する第1の送信手段とを備えていることを特徴としている。
【0031】
上記盗難防止装置(1)によれば、前記警戒モードを設定するための条件が満たされた(例えば、全てのドアがロックされているときに、携帯用送信機から送信されるIDコードを受信した)と判断すると、前記警戒モードが設定され、他方、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされたと判断すると、前記残りの条件が満たされているか否かの判断を行う機能を有する前記盗難防止連携装置(例えば、マルチメディア機器)に対し、前記第1の所定信号が送信される。
【0032】
例えば、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が、ドアのロックが解除されているときに、前記携帯用送信機から送信されるIDコードを受信することであり、また前記残りの条件が、正しいパスワードが入力されることである場合、前記警戒モードの解除には、前記携帯用送信機から送信されるIDコードを受信するだけでなく、正しいパスワードが入力されることが必要となる。そのため、前記携帯用送信機を所持しているだけでは、前記警戒モードを解除することはできなくなる。従って、前記携帯用送信機の所持だけでなく、パスワードの正しい入力を前記警戒モードの解除条件に加えることによって、防犯性に非常に優れたものとすることができる。
【0033】
また、上記盗難防止装置(1)によれば、前記残りの条件が満たされているか否かの判断については、前記盗難防止連携装置で行わせるようにしているため、正しいパスワードが入力されているか否かの判断はもちろんのこと、パスワードを入力するための入力装置を設ける必要がないので、装置の簡易化を図ることができる。
【0034】
また、本発明に係る盗難防止装置(2)は、上記盗難防止装置(1)において、前記残りの条件が満たされたと判断された場合に前記盗難防止連携装置から送信されてくる第2の所定信号を受信すると、前記警戒モードを解除する警戒モード解除手段を備えていることを特徴としている。
【0035】
上記盗難防止装置(2)によれば、前記残りの条件が満たされた(例えば、正しいパスワードが入力された)と判断された場合に、前記盗難防止連携装置(例えば、マルチメディア機器)から送信されてくる前記第2の所定信号を受信すると、前記警戒モードが解除される。従って、盗難防止装置自体で、前記残りの条件が満たされたか否かの判断を行わなくても、例えば、正しいパスワードが入力された場合には、前記警戒モードを解除することができるので、装置の簡略化を図ることができる。
【0036】
また、本発明に係る盗難防止装置(3)は、上記盗難防止装置(1)又は(2)において、前記残りの条件が満たされるべき時に、前記残りの条件が満たされなかったと判断された場合に、前記盗難防止連携装置から送信されてくる第3の所定信号を受信すると、車両盗難が発生していると判断するものであることを特徴としている。
【0037】
上記盗難防止装置(3)によれば、前記残りの条件が満たされるべき時に(例えば、全てのドアがロックされているときに、携帯用送信機から送信されるIDコードを受信し、ユーザーが正しいパスワードを入力すべき状態になっている時に)、前記残りの条件が満たされなかった(例えば、正しいパスワードが入力されなかった)場合、車両盗難が発生したと判断されるので、車両盗難の発生を適切に検出することができる。
【0038】
また、本発明に係る盗難防止装置(4)は、上記盗難防止装置(3)において、車両盗難が発生していると判断すると、車両盗難が発生していることを示す信号を車両外部へ通信する第2の通信手段を備えていることを特徴としている。
【0039】
上記盗難防止装置(4)によれば、車両盗難が発生した場合、車両盗難が発生していることを車両外部へ通報することができるので、防犯性の向上を図ることができる。
【0040】
また、本発明に係る盗難防止装置(5)は、車両盗難の防止を図るための盗難防止装置において、車両盗難の発生を検出する盗難発生検出手段からの信号に基づいて、車両盗難が発生していると判断すると、車両盗難時に行うべき機能を有する盗難防止連携装置に対し、第4の所定信号を送信する第2の送信手段を備えていることを特徴としている。
【0041】
通常、盗難防止装置には、侵入者を検出するための侵入者検出センサなどが接続されており、前記盗難防止装置は前記侵入者検出センサから送信されてくる信号に基づいて、車両盗難が発生したと判断すれば、警報音を発生させたり、警察や警備会社へ通報するといった制御を行うようになっている。
【0042】
警察などへ通報するには、通信装置が必要であり、また、該通信装置を用いて必要な情報を送信するといった処理が必要となるが、先程も説明したように、通信装置を盗難防止装置に組み込むことは現実的でなく、また情報を送信するための前記処理を行う機能を盗難防止装置へ付加することもあまり好ましくない。
【0043】
上記盗難防止装置(5)によれば、車両盗難が発生していると判断すると、車両盗難時に行うべき機能を有する前記盗難防止連携装置(例えば、マルチメディア機器)に対し、前記第4の所定信号が送信される。従って、盗難防止装置が本来行うべき以外の処理については、別の装置(前記盗難防止連携装置)に任せることができるので、盗難防止装置として非常に信頼性の高いものとすることができる。
【0044】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(1)は、上記盗難防止装置(1)〜(4)のいずれかから送信されてくる前記第1の所定信号の受信後、前記残りの条件が満たされたか否かの判断を行う第1の判断手段と、該第1の判断手段により前記残りの条件が満たされたと判断されると、前記盗難防止装置に対し、第2の所定信号を送信する第3の送信手段とを備えていることを特徴としている。
【0045】
上記盗難防止連携装置(1)によれば、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされた場合に送信される前記第1の所定信号の受信後、前記残りの条件が満たされた(例えば、正しいパスワードが入力された)か否かが判断される。
【0046】
すなわち、前記警戒モードの解除条件が満たされたか否かの判断を、前記盗難防止装置と上記盗難防止連携装置(1)との連携により行うことができるので、前記警戒モードの解除条件を複雑にしたとしても、前記盗難防止装置の簡略化を図ることができる。
【0047】
また、前記警戒モードの解除条件が満たされたと判断されると、前記盗難防止装置に対し、前記第2の所定信号が送信されるので、前記盗難防止装置では前記第2の所定信号を受信することによって、前記警戒モードの解除条件が満たされたか否かを把握することができる。
【0048】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(2)は、上記盗難防止装置(1)〜(4)のいずれかから送信されてくる前記第1の所定信号の受信後、前記残りの条件が満たされたか否かの判断を行う第1の判断手段と、該第1の判断手段により前記残りの条件が満たされなかったと判断されると、車両盗難時に行うべき処理を行う処理手段とを備えていることを特徴としている。
【0049】
上記盗難防止連携装置(2)によれば、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされた場合に送信される前記第1の所定信号の受信後、前記残りの条件が満たされた(例えば、正しいパスワードが入力された)か否かが判断される。
【0050】
すなわち、前記警戒モードの解除条件が満たされたか否かの判断を、前記盗難防止装置と上記盗難防止連携装置(2)との連携により行うことができるので、前記警戒モードの解除条件を複雑にしたとしても、前記盗難防止装置の簡略化を図ることができる。
【0051】
また、前記警戒モードの解除条件が満たされなかったと判断されると、車両盗難が発生したと看做し、車両盗難時に行うべき処理(例えば、警察や警備会社への通報)が行われるので、防犯性の向上を図ることができる。また、車両盗難時に行うべき前記処理が、前記盗難防止連携装置で行われるため、警察への通報などの複雑な処理についても容易に行うことができる。
【0052】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(3)は、上記盗難防止連携装置(1)又は(2)において、前記第1の判断手段が、ユーザーがデータ入力するための入力手段、又はユーザーを識別するための識別手段を介して得られた情報に基づいて、前記残りの条件が満たされたか否かを判断するものであることを特徴としている。
【0053】
上記盗難防止連携装置(3)によれば、ユーザーにより入力されることによって得られる情報(例えば、パスワード)、又は前記識別手段を介して得られた情報(例えば、ICカードからの情報、携帯電話などの通信機から得られる情報など)に基づいて、前記残りの条件が満たされたか否かが判断される。従って、前記警戒モードの解除には、ユーザーによるデータの入力などが必要となるので、防犯性の向上が図られる。
【0054】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(4)は、上記盗難防止連携装置(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記警戒モードのレベルの設定を可能とするレベル設定手段を備えると共に、前記残りの条件が、前記警戒モードのレベルに応じて設定されていることを特徴としている。
【0055】
上記盗難防止連携装置(4)によれば、前記警戒モードのレベルの設定が可能であり、さらに、前記警戒モードの解除に必要となる前記残りの条件が、前記警戒モードのレベルに応じて設定されるので、例えば、前記警戒モードのレベルが高度である場合には、複雑なパスワード(例えば、6文字)の入力を前記残りの条件とし、他方、前記警戒モードのレベルが低度である場合には、簡易なパスワード(例えば、1文字)の入力を前記残りの条件とすることができる。
【0056】
なお、前記警戒モードのレベルの設定については、例えば、時間帯に基づいて22時から翌朝7時までの人通りの少ない時間帯(すなわち、車両盗難の危険性の高い時間帯)を高度に設定し、7時から22時までを低度に設定するといった方法が挙げられる。このように、車両盗難の被害に遭う可能性の低いときには、操作の簡易化が図られるので、操作が煩わしいといった問題を解消、あるいは軽減することができる。
【0057】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(5)は、上記盗難防止連携装置(4)において、前記警戒モードにおける所定のレベルに対応する前記残りの条件が、無条件であることを特徴としている。
【0058】
上記盗難防止連携装置(5)によれば、前記警戒モードにおける前記所定のレベルに対応する前記残りの条件が、無条件であるので、前記警戒モードが前記所定のレベル(例えば、最も低度のレベル)に設定されている場合には、パスワードの入力などを必要としないので、操作が煩わしいといった問題や、乗車後すぐの発進ができないといった問題を解決することができる。
【0059】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(6)は、上記盗難防止連携装置(4)又は(5)において、前記レベル設定手段が、ユーザーがデータ入力するための入力手段を介して入力されたデータに基づいて、前記警戒モードのレベルを設定するものであることを特徴としている。
【0060】
上記盗難防止連携装置(6)によれば、前記入力手段を介して入力されたデータに基づいて、前記警戒モードのレベル(例えば、高度、標準)が設定されるので、前記警戒モードのレベルをユーザーの好みに自由に設定することができ、ユーザーにとって非常に使い勝手の良いものとすることができる。
【0061】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(7)は、上記盗難防止連携装置(4)又は(5)において、前記警戒モードのレベル設定に関するスケジュールを示すデータを記憶するスケジュールデータ記憶手段を備え、前記レベル設定手段が、前記スケジュールデータ記憶手段に記憶されているデータに基づいて、前記警戒モードのレベルを設定するものであることを特徴としている。
【0062】
上記盗難防止連携装置(7)によれば、前記スケジュールデータ記憶手段に記憶されているデータ(すなわち、前記警戒モードのレベル設定に関する前記スケジュールを示すデータ)に基づいて、前記警戒モードのレベル(例えば、高度、標準)が設定されるので、例えば、後述する図3に示したようなデータを、前記スケジュールデータ記憶手段へ記憶させておくことによって、曜日、時間帯に基づいて、適切なレベルへの自動切替を実現することができる。
【0063】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(8)は、上記盗難防止連携装置(4)又は(5)において、車両、及び/又は該車両に搭載されている機器の利用状況を示すデータを記憶する利用状況データ記憶手段を備え、前記レベル設定手段が、前記利用状況記憶手段に記憶されているデータに基づいて、前記警戒モードのレベルを設定するものであることを特徴としている。
【0064】
上記盗難防止連携装置(8)によれば、前記利用状況データ記憶手段に記憶されているデータ(すなわち、前記警戒モードのレベル設定に関する利用状況を示すデータ)に基づいて、前記警戒モードのレベル(例えば、高度、標準)が設定されるので、例えば、後述する図13に示したようなデータを、前記利用状況データ記憶手段へ記憶させておくことによって、曜日、時間帯に基づいて、適切なレベルへの自動切替を実現することができる。
【0065】
また、本発明に係るマルチメディア装置(1)は、ユーザーに各種情報を提供するマルチメディア装置において、ユーザー特有のデータを入力するための入力手段を介して入力されたデータに基づいて、正規のユーザーであるか否かを判断する第2の判断手段と、車両状態に基づいて車両盗難防止のための所定の処理を行う機能を有する盗難防止処理手段に対し、前記第2の判断手段による判断結果を示す信号を送信する第4の送信手段とを備えていることを特徴としている。
【0066】
上記マルチメディア装置(1)によれば、正規のユーザーであるか否かの判断を行うことができ、この判断結果を前記盗難防止処理手段(例えば、セキュリティECUなど)へ伝えることができる。従って、前記盗難防止処理手段については、何ら複雑化することなく、高度な盗難防止処置を図ることができる。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る盗難防止システム、盗難防止装置、及び盗難防止連携装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0068】
図1は実施の形態(1)に係る盗難防止システムの要部を概略的に示したブロック図である。図中21はドアECU(Electronic Control Unit )を示しており、ドアECU21はマイコン22と、各車両毎に設定されたIDコードを示すデータが記憶されるEEPROM23と、正規の運転者が携帯すべき携帯用送信機26から送信されてくる信号(IDコードと、ロック指令コード、又はアンロック指令コードとを含んで構成される信号)を受信するための受信手段24と、アンテナ25とを含んで構成されている。
【0069】
マイコン22にはドアの開閉状態を検出するためのドア開閉状態検出センサ27と、ドアのロック、アンロック状態を検出するためのドアロック状態検出センサ28と、ドアロックアクチュエータ29とが接続されており、マイコン22ではドアの開閉状態、及びドアのロック状態を把握することができるようになっている。また、マイコン22はバスラインBLに接続されている。
【0070】
バスラインBLにはドアECU21(のマイコン22)以外に、本発明の盗難防止装置に対応するセキュリティECU31(のマイコン32)と、各種車両を制御するためのエンジンECU41やエアコンECU42などと、データの受け渡しがスムースに行われるように制御するためのゲートウェイECU51とが接続されている。
ゲートウェイECU51には、本発明の盗難防止連携装置に対応するマルチメディア機器61(のマイコン62)と、車速を検出するための車速センサ81と、車両の進行方向を取得するためのジャイロセンサ82とが接続されている。
【0071】
ドアECU21のマイコン22は全てのドアが閉じているときに、正しいIDコード(すなわちEEPROM23に記憶されているIDコード)とロック指令コードとを含んで構成される信号を受信すると、ドアロックアクチュエータ29を制御することによって、全てのドアをロック状態にすると共に、バスラインBLを介して、セキュリティECU31(のマイコン32)に対し、ロック信号を送信するようになっている。
【0072】
また、マイコン22は全てのドアが閉じているときに、正しいIDコードとアンロック指令コードとを含んで構成される信号を受信すると、ドアロックアクチュエータ29を制御することによって、全てのドアをアンロック状態にすると共に、バスラインBLを介して、セキュリティECU31に対し、アンロック信号を送信するようになっている。
【0073】
また、ドアECU31のマイコン22は、マルチメディア機器61のマイコン62から送信されてくるドアロック信号を受信すると、全てのドアをロック状態にし、逆にドアアンロック信号を受信すると、全てのドアをアンロック状態にするようになっている。
【0074】
セキュリティECU31はマイコン32を含んで構成され、マイコン32には車両への侵入者を検出するための侵入者検出センサ33と、インジケータ34と、警報音を発生させるための警報音発生装置35とが接続されている。
【0075】
マルチメディア機器61はCPU63、ROM64、及びRAM65を含むマイコン62と、車両番号やパスワードを示すデータが記憶されるEEPROM66と、地図データが記憶されたDVD−ROM67から地図データを読み出すためのDVDデッキ68と、ボタンスイッチ69aを有したリモコン69と、ボタンスイッチ70a、及び表示パネル70bを有した表示装置70とを含んで構成されている。
【0076】
また、表示パネル70bの上下左右には複数の赤外線LEDと複数のフォトトランジスタ(図示せず)とが対向して配置され、指が表示パネル70bに触れた位置を検出することができるように構成され、検出された結果についてはマイコン62で取得することができるようになっている。
【0077】
マイコン62に接続されているGPS受信機71は、アンテナ72を介して衛星からのGPS信号を受信するものであり、マイコン62はGPS信号に基づいて自車位置を割り出すことができるようになっている。また、マイコン62には携帯電話などの移動体通信装置73が接続されており、移動体通信装置73を用いて、通話を行ったり、インターネットなどの通信網に繋いで情報のやり取りを行うことができるようになっている。また、マイコン62はACCスイッチ(図示せず)がONされたことを検出することができるようになっている。
【0078】
マルチメディア機器61では、表示パネル70bに表示された画面を通じて、ユーザーが各種設定を行うことができ、例えば、図2に示したような『セキュリティシステムの設定』画面を通じて、車両盗難を警戒するための警戒モードのレベル設定などを行うことができるようになっている。
【0079】
すなわち『セキュリティシステムの設定』画面を通じて、「標準警戒モード」、「高度警戒モード」、「自動切替モード」、「詳細設定」を選択することができるようになっており、「標準警戒モード」が選択されると、前記警戒モードが標準警戒モードに設定され、「高度警戒モード」が選択されると、前記警戒モードが高度警戒モードに設定されるようになっている。
【0080】
また、「自動切替モード」が選択されると、モード切替スケジュールに基づいて、モードの切替が行われるようになっている。なお、RAM65には、前記モード切替スケジュールを示すデータを記憶するためのテーブルが形成されており、図3は前記テーブルに前記データを記憶させた状態を示した一例であり、例えば、日曜日の4時から6時は高度警戒モードに設定することが示されており、また月曜日の6時から8時は標準警戒モードに設定することが示されている。
また、「詳細設定」が選択されると、図4に示したような『詳細設定』画面が表示され、『詳細設定』画面を通じて、モード切替スケジュールをユーザー自身が自由に作成することができるようになっている。
【0081】
次に、実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するセキュリティECU31におけるマイコン32の行う処理動作▲1▼を図5に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、処理動作▲1▼はドアECU21から送信されてくるロック信号を受信した場合に行われる動作である。
【0082】
まず、警戒モードが設定されていることを示す警戒モード用フラグf1が0であるか否かを判断し(ステップS1)、警戒モード用フラグf1が0である、すなわち前記警戒モードが設定されていないと判断すれば、車両盗難を警戒するために、侵入者検出センサ33をON状態にし(ステップS2)、その後、警戒モード用フラグf1を1にして、前記警戒モードを設定する(ステップS3)。
一方、警戒モード用フラグf1が1である、すなわち前記警戒モードが設定されていると判断すれば、ステップS2、S3における処理動作を行う必要がないので、そのまま処理動作▲1▼を終了する。
【0083】
次に、実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するセキュリティECU31におけるマイコン32の行う処理動作▲2▼を図6に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、処理動作▲2▼は侵入者検出センサ33により侵入者が検出された場合に行われる動作である。
【0084】
まず、エンジンECU41やエアコンECU42などのECUを作動させないように凍結させる(ステップS11)。例えば、エンジンECU41に対しては、エンジンを始動させないようにする。次に、マルチメディア機器61に対し、車両盗難が発生したことを示す盗難発生信号を送信し(ステップS12)、その後、侵入者を威嚇するために、インジケータ34を点灯させたり(ステップS13)、警報音発生装置35を制御することによって、警報音を発生させる(ステップS14)。
【0085】
次に、実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器61におけるマイコン62の行う処理動作▲3▼を図7に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、処理動作▲3▼はセキュリティECU31から送信されてくる前記盗難発生信号(図6のステップS12参照)を受信した場合に行われる動作である。
【0086】
まず、表示装置70を制御することによって、表示パネル70bを赤色で点滅表示させる(ステップS21)。次に、GPS信号などに基づいて車両の位置情報を求め(ステップS22)、求めた車両の位置情報と、EEPROM66に記憶されている車両番号を示すデータと、盗難が発生していることを示すデータとを含んで構成される信号を、移動体通信装置73を用いて、警備会社へ送信し(ステップS23)、その後、タイマt1を0にしてスタートさせる(ステップS24)。
【0087】
次に、タイマt1が所定の期間T1(例えば、2分間)経過したか否かを判断し(ステップS25)、タイマt1が所定の期間T1経過したと判断すれば、ステップS22へ戻り、再び、車両の位置情報を求め、更新した位置情報を警備会社へ送信する。
【0088】
一方、タイマt1が所定の期間T1経過していないと判断すれば、次に、車両が確保され、盗難状態が解除されたか否かを判断し(ステップS26)、前記盗難状態が解除されたと判断すれば、そのまま処理動作▲3▼を終了する。他方、前記盗難状態が解除されていないと判断すれば、ステップS25へ戻る。なお、前記盗難状態が解除されたか否かを判断する方法については、例えば、車両の正規の所有者によって所定の入力操作が行われたか否かを判断するといった方法が挙げられる。
【0089】
次に、実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するセキュリティECU31におけるマイコン32の行う処理動作▲4▼を図8に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、処理動作▲4▼はドアECU21から送信されてくるアンロック信号を受信した場合に行われる動作である。
【0090】
まず、前記警戒モードが設定されていることを示す警戒モード用フラグf1が1であるか否かを判断し(ステップS31)、警戒モード用フラグf1が1である、すなわち前記警戒モードが設定されていると判断すれば、マルチメディア機器61に対し、前記警戒モードの解除信号を送信し(ステップS32)、タイマt2を0にしてスタートさせて(ステップS33)、その後、ステップS34へ進む。
【0091】
なお、マルチメディア機器61が、セキュリティECU31から送信される前記解除信号を受信した場合における処理動作については、図9に示したフローチャートに基づいて後で詳しく説明するが、マルチメディア機器61では、前記解除信号の受信後、前記警戒モードを解除しても良いと判断した場合には、セキュリティECU31に対し、前記警戒モードの解除許可信号を送信するようになっている。
【0092】
ステップS34では、マルチメディア機器61から送信されてくる前記解除許可信号を受信したか否かを判断し、前記解除許可信号を受信したと判断すれば、侵入者検出センサ33をOFF状態にし(ステップS35)、その後、警戒モード用フラグf1を0にして、前記警戒モードを解除する(ステップS36)。
【0093】
一方、前記解除許可信号を受信していないと判断すれば、タイマt2が所定の期間T2(例えば、6分間)経過したか否かを判断し(ステップS37)、タイマt2が所定の期間T2経過していると判断すれば、マルチメディア機器61から前記解除許可信号は送信されてこないと看做し、そのまま処理動作▲4▼を終了する。他方、タイマt2が所定の期間T2経過していないと判断すれば、ステップS34へ戻り、前記解除許可信号を待つ。
また、ステップS31において、警戒モード用フラグf1が1でない、すなわち前記警戒モードが設定されていないと判断すれば、ステップS32以降の処理動作を行う必要がないので、そのまま処理動作▲4▼を終了する。
【0094】
次に、実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器61におけるマイコン62の行う処理動作▲5▼を図9に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、処理動作▲5▼はセキュリティECU31から送信されてくる前記解除信号(図8のステップS32参照)を受信した場合に行われる動作である。また、セキュリティECU31から前記解除信号が送信されるのは、携帯用送信機26からアンロック信号が送信され、ドアのロックが解除された場合である。
【0095】
まず、タイマt3を0にしてスタートさせ(ステップS41)、次に、ACCスイッチがONされたか否かを判断し(ステップS42)、ACCスイッチがONされたと判断すれば、ステップS45へ進む。一方、ACCスイッチがONされていないと判断すれば、タイマt3が所定の期間T3(例えば、5分間)経過しているか否かを判断する(ステップS43)。
【0096】
タイマt3が所定の期間T3経過している、すなわちドアのロックが解除されてから所定の期間T3が経過しても、今なおACCスイッチがONされていないと判断すれば、安全のために、ドアECU21に対し、ドアロック信号を送信する(ステップS44)。他方、タイマt3が所定の期間T3経過していないと判断すれば、ステップS42へ戻り、ACCスイッチがONされるのを待つ。
【0097】
ステップS45では、前記警戒モードが高度警戒モードに設定されているか否かを判断する。なお、この判断については、『セキュリティシステムの設定』画面(図2参照)を通じて設定された内容に基づいて行うことができる。
【0098】
前記警戒モードが高度警戒モードに設定されていると判断すれば、まずカウンタcを0にし(ステップS46)、次に、図10に示したような『パスワード入力』画面を表所パネル70bへ表示し(ステップS47)、タイマt4を0にしてスタートさせ(ステップS48)、その後、パスワードが入力されたか否かを判断する(ステップS49)。
【0099】
パスワードが入力されたと判断すれば、入力されたパスワードがEEPROM66に記憶されているパスワードと一致するか否かを判断し(ステップS50)、パスワードが一致すると判断すれば、パスワードを入力した者は正規の運転者であると看做し、セキュリティECU31に対し、前記警戒モードの解除許可信号を送信する(ステップS51)。
【0100】
一方、パスワードが一致しないと判断すれば、カウンタcに1を加算し(ステップS52)、次に1を加算したカウンタcがn(例えば、3)になったか否かを判断する(ステップS53)。カウンタcがnになった、すなわち正しくないパスワードがn回連続入力されたと判断すれば、パスワードを入力した者は正規の運転者でないと看做し、盗難発生処理を要求する(ステップS54)。なお、前記盗難発生処理が要求されると、後述する処理動作▲6▼(図12参照)が行われるようになっている。他方、ステップS53において、カウンタcがnになっていないと判断すれば、図11に示したように、「もう一度、パスワードを入力して下さい」といったコメントを画面上に表示し(ステップS55)、その後、ステップS48へ戻る。
【0101】
また、ステップS49において、パスワードが入力されていないと判断すれば、タイマt4が所定の期間T4(例えば、1分間)経過しているか否かを判断し(ステップS56)、タイマt4が所定の期間T4経過している、すなわち所定の期間T4が経過してもパスワードが入力されなかったと判断すれば、ACCスイッチをONした者は正規の運転者でないと看做し、前記盗難発生処理を要求する(ステップS57)。一方、タイマt4が所定の期間T4経過していないと判断すれば、ステップS49へ戻り、パスワードが入力されるのを待つ。
【0102】
また、ステップS45において、前記警戒モードが高度警戒モードに設定されていないと判断すれば、次に、前記警戒モードが標準警戒モードに設定されているか否かを判断し(ステップS58)、標準警戒モードに設定されていると判断すれば、パスワードの確認を行わずに、直ちにセキュリティECU31に対し、前記警戒モードの解除許可信号を送信する(ステップS59)。
【0103】
一方、前記警戒モードが高度警戒モード、標準警戒モードのいずれにも設定されていないと判断すれば、『セキュリティシステムの設定』画面(図2参照)で「自動切替モード」が選択されたこととなるので、まず、その日の日付けを示すデータと、現在の時刻を示すデータとを取り込み(ステップS60)、次に、図3に示したテーブルに記憶されているデータと、その日の曜日、及び現在の時刻とに基づいて、現在設定すべきモード(高度警戒モード、標準警戒モード)を決定する(ステップS61)。
【0104】
次に、決定したモードが高度警戒モードであるか否かを判断し(ステップS62)、決定したモードが高度警戒モードであると判断すれば、ステップS46へ進み、パスワードの確認を行っていく。一方、決定したモードが標準警戒モードであると判断すれば、パスワードの確認を行わずに、直ちにセキュリティECU31に対し、前記警戒モードの解除許可信号を送信する(ステップS63)。
【0105】
なお、ここでは正しいパスワードがn回連続して入力されない場合、正規の運転者でない者が乗車している、すなわち車両盗難が発生していると判断するようになっているが、正規の運転者であったとしても、パスワードなどを忘れることもあると思われるため、自分や家族の名前や生年月日などを入力することによって、正しいパスワードが入力されたと判断するようにしても良い。
【0106】
また、ここではACCがON状態となり、そして高度警戒モードである場合にパスワードの入力を要求するようにしているが、イグニッションキーなどの破壊や配線の直結などを検出できるようにしておき、このような不正操作があった場合にも、パスワードの入力を要求するようにしても良い。
【0107】
次に、実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器61におけるマイコン62の行う処理動作▲6▼を図12に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、処理動作▲6▼は前記盗難発生処理が要求された場合(図9のステップS54、S57参照)に行われる動作である。
【0108】
まず、エンジンECU41やエアコンECU42などのECUを作動させないように凍結させる(ステップS71)。例えば、エンジンECU41に対しては、エンジンを始動させないようにする。次に、セキュリティECU31に対し、車両盗難が発生したことを示す盗難発生信号を送信する(ステップS72)。なお、セキュリティECU31は、マルチメディア機器61から送信されてくる前記盗難発生信号を受信すると、侵入者を威嚇するために、インジケータ34を点灯させたり、警報音発生装置35を制御することによって、警報音を発生させるようになっている。
【0109】
次に、表示装置70を制御することによって、表示パネル70bを赤色で点滅表示させ(ステップS73)、GPS信号などに基づいて車両の位置情報を求め(ステップS74)、求めた車両の位置情報と、EEPROM66に記憶されている車両番号を示すデータと、盗難が発生していることを示すデータとを含んで構成される信号を、移動体通信装置73を用いて、警備会社へ送信し(ステップS75)、その後、タイマt1を0にしてスタートさせる(ステップS76)。
【0110】
次に、タイマt1が所定の期間T1(例えば、2分間)経過したか否かを判断し(ステップS77)、タイマt1が所定の期間T1経過したと判断すれば、ステップS74へ戻り、再び、車両の位置情報を求め、更新した位置情報を警備会社へ送信する。
【0111】
一方、タイマt1が所定の期間T1経過していないと判断すれば、次に、車両が確保され、盗難状態が解除されたか否かを判断し(ステップS78)、前記盗難状態が解除されたと判断すれば、そのまま処理動作▲6▼を終了する。他方、前記盗難状態が解除されていないと判断すれば、ステップS77へ戻る。
【0112】
上記実施の形態(1)に係る盗難防止システムによれば、全てのドアがロックされているときに、携帯用送信機26から送信されるIDコードを受信すると、前記警戒モードが設定され、他方、全てのドアのロックが解除されているときに、携帯用送信機26から送信されるIDコードを受信し、なおかつ正しいパスワードが入力されると、前記警戒モードが解除される。
【0113】
すなわち、前記警戒モードの解除には、携帯用送信機26から送信されるIDコードを受信するだけでなく、正しいパスワードが入力されることが必要となるため、携帯用送信機26を所持しているだけでは、前記警戒モードを解除することはできなくなる。従って、携帯用送信機26の所持だけでなく、パスワードの正しい入力を前記警戒モードの解除条件に加えることによって、防犯性に非常に優れたものとすることができる。
【0114】
このように、前記警戒モードの解除条件に、パスワードの入力を加えることによって、防犯性の向上が図られる一方、正規の運転者にとっては操作が煩わしくなるが、パスワードの入力が必要となるのでは、高度警戒モードが設定されている場合、つまり車両盗難の被害に遭う可能性が高い場合であり、標準警戒モードが設定されている場合には、パスワードの入力は不要である。従って、防犯性と操作の簡易性とのバランスのとれたシステムを実現することができる。
【0115】
また、上記実施の形態(1)に係る盗難防止システムでは、前記警戒モードのレベルの設定をユーザーに行わせたり、あるいは予め作成されたモード切替スケジュールに基づいて、前記警戒モードのレベルの切り替えを行うようにしているが、別の実施の形態に係る盗難防止システムでは、車両、又は該車両に搭載される機器の利用状況に基づいて、前記警戒モードのレベルを設定するようにしても良い。
【0116】
例えば、マルチメディア機器61のマイコン62で、ACCスイッチがONされる回数を時間帯、曜日毎にカウントさせ、時間帯、曜日毎にACCスイッチがONされる平均回数(移動平均)に基づいて、前記平均回数が所定の回数以上の場合、前記警戒モードを標準警戒モードに設定し、他方、前記平均回数が前記所定の回数未満の場合、前記警戒モードを高度警戒モードに設定する。図13は、曜日、時間帯、週毎にカウントした結果の一例を示した表である。
【0117】
また、上記実施の形態(1)に係る盗難防止システムでは、セキュリティECU31が盗難発生を検出すると、セキュリティECU31がエンジンECU41などの作動を停止させるといった制御を行い、マルチメディア機器61が盗難発生を検出すると、マルチメディア機器61が前記制御を行うようになっているが、別の実施の形態に係る盗難防止システムでは、セキュリティECU31が盗難発生を検出した場合に、マルチメディア機器61が前記制御を行い、その逆にマルチメディア機器61が盗難を検出した場合に、セキュリティECU31が前記制御を行うようにしても良い。
【0118】
また、上記実施の形態(1)に係る盗難防止システムでは、セキュリティECU31がインジケータ34や警報音発生装置35の制御を行うようにしているが、別の実施の形態では、これら制御をセキュリティECU31以外の例えば、マルチメディア機器61が行うようにしても良い。
【0119】
また、上記実施の形態(1)に係る盗難防止システムでは、マルチメディア機器61が前記警戒モードのレベル設定や、正しいパスワードが入力されたか否かの判断を行うようにしているが、別の実施の形態では、これら設定や判断をマルチメディア機器61以外の例えば、セキュリティECU31で行うようにしても良い。但し、マルチメディア機器61でこれら設定や判断を行わせる方が好ましい。
【0120】
また、さらに別の実施の形態では、パスワード入力ではなく、ユーザーIDをメモリしたICカードや記憶媒体などを用いても良く、また、携帯電話などの通信機を介してユーザーIDを送信するようにしても良い。また、指紋識別装置などを利用すれば、正規のユーザーであるか否かの判別をより正確に行うことができる。また、これら以外の個人識別が可能なものを利用してももちろん良い。
【0121】
図14は、実施の形態(2)に係る盗難防止システムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、図1に示した盗難防止システムと同様の構成部分については同符号を付し、ここではその説明を省略する。
【0122】
図中61Aはマルチメディア機器を示しており、マルチメディア機器61AはCPU63A、ROM64A、及びRAM65Aを含むマイコン62Aを含んで構成されている。マイコン62AはゲートウェイECU51に接続されており、バスラインBL、及びゲートウェイECU51を介して、ドアECU21やセキュリティECU31、エンジンECU41、エアコンECU42との間でデータのやり取りを行うことができるようになっている。
【0123】
また、マイコン62Aには車室内を撮像するための撮像装置(例えば、CCDカメラ)91と、車室内で生じる音声を拾い上げるマイクロホン92とが接続されており、マイコン62Aは車室内を撮影した画像データや、車室内で生じる音声データを取得することができるようになっている。
【0124】
また、マルチメディア機器61Aのマイコン62Aは、セキュリティECU31から送信されてくる盗難発生信号(図6のステップS12参照)を受信した場合や、自らが盗難発生処理の要求を行った場合には、車両の位置情報だけでなく、前記画像データや前記音声データを移動体通信装置73を用いて警備会社などへ送信するようになっている。
【0125】
上記実施の形態(2)に係る盗難防止システムによれば、盗難が発生すると、車室内を撮影した画像データや、車室内で生じる音声データを警備会社などへ送信することができるので、警備会社側の人間が車両盗難の状況をより詳細に把握することができるようになる。また、車両盗難が発生していないのに、万一誤って警備会社へ通報してしまう可能性もあるが、車室内の様子を画像と音声で把握することができるので、誤報であるか否かの判断についても容易に行うことができる。
【0126】
また、上記実施の形態(1)又は(2)に係る盗難防止システムでは、車両盗難の発生後、前記盗難防止システム側のタイミングで、車両の位置情報や、前記画像データや前記音声データなどを警備会社などへ送信するようにしているが、別の実施の形態に係る盗難防止システムでは、情報の受け手側(例えば、警備会社など)からの指示を移動体通信装置73を介して、マルチメディア機器61で受けるようにし、情報の受け手側からの指示で、情報を送信するようにしても良い。なお、外部からの指示に基づいた処理を行うには、例えば、ある特定の指示コードを含んだ信号を受信した場合に起動させるプログラムをROM64に格納しておき、その信号を受信すると、前記プログラムを起動させるようにすれば良い。
【0127】
さらに、別の実施の形態に係る盗難防止システムでは、外部からドアのアンロック指示を移動体通信装置73を介して、マルチメディア機器61で受けると、ドアECU21に対し、アンロック信号を送信するようにしても良い。これにより、もし仮に正規の運転者が携帯用送信機26を紛失したとしても、ドアのロックを解除させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係る盗難防止システムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図2】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器の表示パネルに表示される操作画面を示した図である。
【図3】マルチメディア機器のマイコン内のRAMに形成されるテーブルにデータを記憶させた状態を示した一例である。
【図4】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器の表示パネルに表示される操作画面を示した図である。
【図5】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するセキュリティECUにおけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図6】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するセキュリティECUにおけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図7】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図8】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するセキュリティECUにおけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図9】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図10】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器の表示パネルに表示される操作画面を示した図である。
【図11】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器の表示パネルに表示される操作画面を示した図である。
【図12】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図13】車両の利用回数を曜日、時間帯、週毎にカウントした結果の一例を示した表である。
【図14】実施の形態(1)に係る盗難防止システムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図15】従来の盗難防止装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【符号の説明】
21 ドアECU
22、32、62 マイコン
23 EEPROM
31 セキュリティECU
33 侵入者検出センサ
61 マルチメディア機器
70 表示装置
73 移動体通信装置
【発明の属する技術分野】
本発明は盗難防止システム、盗難防止装置、盗難防止連携装置、及びマルチメディア装置に関し、より詳細には、車両盗難の防止を図るための盗難防止システム、盗難防止装置、該盗難防止装置と連携させることによって、盗難防止を図るための盗難防止連携装置、及びマルチメディア装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両盗難、車中荒しなどの事件は発生件数、発生率とも増加の傾向にあり、社会問題となっている。このため近年、車両盗難(車上盗難も含む)を防止するための盗難防止装置が種々提案されている。
【0003】
図15は、従来の盗難防止装置の要部を概略的に示したブロック図である。図中1は盗難防止装置を示しており、盗難防止装置1はCPU3、ROM4、及びRAM5を含むマイコン2と、各車両毎に設定されたIDコードが記憶されたEEPROM6と、正規の運転者が携帯する携帯用送信機13から送信される信号(IDコードを含む信号)を受信するための受信手段7とを含んで構成されている。
【0004】
マイコン2は、ドアの開閉状態を検出するドア開閉状態検出センサ8と、ドアのロック、アンロック状態を検出するドアロック状態検出センサ9と、車両への侵入者を検出するための侵入者検出センサ10と、警報音を発生するための警報音発生装置11と、警察や警備会社などへ通報するための通信手段12と接続されている。
【0005】
また、マイコン2は携帯用送信機13から送信されてくる信号と、EEPROM6に記憶されているIDコードと、ドアの開閉状態と、ドアのロック、アンロック状態とに基づいて、車両盗難などを警戒するための警戒モードを設定したり、あるいは解除したりするようになっている。
【0006】
例えば、全てのドアがロックされているときに、正しいIDコード、すなわちEEPROM6に記憶されているIDコードを受信すると、前記警戒モードを設定し、他方、ドアのロックが解除されているときに、正しいIDコードを受信すると、前記警戒モードを解除するようになっている。
【0007】
また、マイコン2は前記警戒モードが設定されているときに、侵入者検出センサ10により車両への侵入者が検出されると、警報音発生装置11を制御することによって警報音を発生したり、通信手段12を制御することによって車両盗難が発生したことを警備会社などへ通報するようになっている。このように、警報音を鳴らしたり、警備会社などへ通報したりすることによって、もし仮に車両盗難などの被害にあったとしても、その被害の大きさを最小限に抑えることが可能になるものと思われる。
【0008】
しかしながら、上記した従来の盗難防止装置1では、正規の運転者であるか否かの判断は、単に携帯用送信機13を所持しているか否かといったことだけであるため、携帯用送信機13を盗んだ者であったとしても、簡単に前記警戒モードを解除することができてしまうといった問題がある。
【0009】
このような問題を解決する方法の一つとして、携帯用送信機13から送信されるIDコードの一致だけでなく、運転者に入力してもらうパスワードの一致、すなわち予め登録しておいたパスワードを正しく入力することができるか否かを前記警戒モードの解除条件に加えるといったものがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、携帯用送信機13の所持だけでなく、パスワードの正しい入力を前記警戒モードの解除条件に加えることによって、防犯性に非常に優れたものとすることができる。ところが、防犯性の向上が図られる一方、正規の運転者にとっては操作が煩わしいといった問題や、乗車後すぐの発進ができないといった問題がある。
【0011】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、防犯性の向上を図ることはもちろんであるが、操作性の向上も図ることのできる盗難防止システム、盗難防止装置、該盗難防止装置と連携させることによって、盗難防止を図るための盗難防止連携装置、及びマルチメディア装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するために本発明に係る盗難防止システム(1)は、車両盗難を警戒する警戒モードを設定するための条件が満たされたと判断すると、前記警戒モードを設定する警戒モード設定手段と、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされ、かつ残りの条件が満たされたと判断すると、前記警戒モードを解除する警戒モード解除手段と、前記警戒モードのレベルの設定を可能とするレベル設定手段とを備えた盗難防止システムであって、前記残りの条件が、前記警戒モードのレベルに応じて設定されていることを特徴としている。
【0013】
上記盗難防止システム(1)によれば、前記警戒モードを設定するための条件が満たされた(例えば、全てのドアがロックされているときに、携帯用送信機から送信されるIDコードを受信した)と判断すると、前記警戒モードが設定され、他方、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされ、かつ残りの条件が満たされたと判断すると、前記警戒モードが解除される。
【0014】
例えば、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が、ドアのロックが解除されているときに、前記携帯用送信機から送信されるIDコードを受信することであり、また前記残りの条件が、正しいパスワードが入力されることである場合、前記警戒モードの解除には、前記携帯用送信機から送信されるIDコードを受信するだけでなく、正しいパスワードが入力されることが必要となるため、前記携帯用送信機を所持しているだけでは、前記警戒モードを解除することはできなくなる。
【0015】
従って、前記携帯用送信機の所持だけでなく、パスワードの正しい入力を前記警戒モードの解除条件に加えることによって、防犯性に非常に優れたものとすることができる。ところで、防犯性の向上が図られる一方、正規の運転者にとっては操作が煩わしくなるといった問題や、乗車後すぐの発進ができなくなるといった新たな問題を生じる。
【0016】
しかしながら、上記盗難防止システム(1)によれば、前記警戒モードのレベルの設定が可能であり、さらに、前記警戒モードの解除に必要となる前記残りの条件が、前記警戒モードのレベルに応じて設定されるので、例えば、前記警戒モードのレベルが高度である場合には、複雑なパスワード(例えば、6文字)の入力を前記残りの条件とし、他方、前記警戒モードのレベルが低度である場合には、簡易なパスワード(例えば、1文字)の入力を前記残りの条件とすることができる。
【0017】
なお、前記警戒モードのレベルの設定方法としては、例えば、時間帯に基づいて22時から翌朝7時までの人通りの少ない時間帯(すなわち、車両盗難の危険性の高い時間帯)を高度に設定し、7時から22時までを低度に設定するといった方法が挙げられる。このように、車両盗難の被害に遭う可能性の低いときには、操作の簡易化が図られるので、操作が煩わしいといった問題を解消、あるいは軽減することができる。
【0018】
また、本発明に係る盗難防止システム(2)は、上記盗難防止システム(1)において、前記警戒モード解除手段が、ユーザーがデータ入力するための入力手段、又はユーザーを識別するための識別手段を介して得られた情報に基づいて、前記残りの条件が満たされたか否かを判断することによって、前記警戒モードを解除するものであることを特徴としている。
【0019】
上記盗難防止システム(2)によれば、ユーザーにより入力されることによって得られる情報(例えば、パスワード)、又は前記識別手段を介して得られた情報(例えば、ICカードからの情報、携帯電話などの通信機から得られる情報など)に基づいて、前記残りの条件が満たされたか否かが判断される。従って、前記警戒モードの解除には、ユーザーによるデータの入力などが必要となるので、防犯性の向上が図られる。
【0020】
また、本発明に係る盗難防止システム(3)は、上記盗難防止システム(1)又は(2)において、前記警戒モードにおける所定のレベルに対応する前記残りの条件が、無条件であることを特徴としている。
【0021】
上記盗難防止システム(3)によれば、前記警戒モードにおける前記所定のレベルに対応する前記残りの条件が、無条件であるので、前記警戒モードが前記所定のレベル(例えば、最も低度のレベル)に設定されている場合には、パスワードの入力などを必要としないので、操作が煩わしいといった問題や、乗車後すぐの発進ができないといった問題を解決することができる。
【0022】
また、本発明に係る盗難防止システム(4)は、上記盗難防止システム(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記残りの条件が満たされるべき時に、前記残りの条件が満たされなかったと判断すると、車両盗難が発生していると判断するものであることを特徴としている。
【0023】
上記盗難防止システム(4)によれば、前記残りの条件が満たされるべき時に(例えば、全てのドアがロックされているときに、携帯用送信機から送信されるIDコードを受信し、ユーザーが正しいパスワードを入力すべき状態になっている時に)、前記残りの条件が満たされなかった(例えば、正しいパスワードが入力されなかった)場合、車両盗難が発生したと判断されるので、車両盗難の発生を適切に検出することができる。
【0024】
また、本発明に係る盗難防止システム(5)は、上記盗難防止システム(4)において、車両盗難が発生していると判断すると、車両盗難が発生していることを示す信号を車両外部へ通信する第1の通信手段を備えていることを特徴としている。
【0025】
上記盗難防止システム(5)によれば、車両盗難が発生した場合、車両盗難が発生していることを車両外部へ通報することができるので、防犯性の向上を図ることができる。
【0026】
ところで、正しいパスワードが入力されたか否かの判断を行うには、予め登録されたパスワードを記憶しておくための記憶装置や、パスワードの入力に用いる入力装置などが必要となる。また、パスワードの入力には、入力を容易にするために、表示装置に設けられた画面を通じて入力誘導を行うことができるようにすることが好ましく、より好ましいのはタッチパネルを採用することである。
【0027】
しかしながら、入力装置や表示装置は安価ではなく、特に表示装置については数十万円もするといった非常に高価なものである。従って、盗難防止装置(数千円程度)にこれら装置を組み込むことは現実的でなく、また、盗難防止装置のためだけにこれら装置を車両に搭載することも現実的でない。また、盗難防止装置というのはその性質上、役割が非常に重要であるため、本来の機能以外のものをあまり付加したくないといった実状もある。
【0028】
また近年、オーディオ装置はもちろんのこと、ナビゲーション装置が搭載された車両が非常に増えてきている。当然のことではあるが、ナビゲーション装置には入力装置や表示装置が装備されている。また最近では、単なるナビゲーション機能を有した装置に留まらず、テレビ放送を表示したり、ゲームを楽しんだり、インターネットなどを通じて各種情報を取り入れたり、コンサートのチケットを購入したりといった、いわゆるマルチメディア化されている。
このようにマルチメディア化された装置は、入力装置や表示装置はもちろんのこと、通信装置なども装備され、また組み込まれているマイコンの処理能力も非常に高く、また記憶装置の容量も非常に大きい。
【0029】
そこで本発明者は、入力装置や表示装置、通信装置が装備され、処理能力も高く、また記憶容量も大きいマルチメディア化された装置に注目し、この装置と盗難防止装置とを連携させることによって、非常に有益な盗難防止システムが構築できることを見い出した。
【0030】
すなわち、本発明に係る盗難防止装置(1)は、車両盗難の防止を図るための盗難防止装置において、車両盗難を警戒する警戒モードを設定するための条件が満たされたと判断すると、前記警戒モードを設定する警戒モード設定手段と、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされたと判断すると、残りの条件が満たされているか否かの判断を行う機能を有する盗難防止連携装置に対し、第1の所定信号を送信する第1の送信手段とを備えていることを特徴としている。
【0031】
上記盗難防止装置(1)によれば、前記警戒モードを設定するための条件が満たされた(例えば、全てのドアがロックされているときに、携帯用送信機から送信されるIDコードを受信した)と判断すると、前記警戒モードが設定され、他方、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされたと判断すると、前記残りの条件が満たされているか否かの判断を行う機能を有する前記盗難防止連携装置(例えば、マルチメディア機器)に対し、前記第1の所定信号が送信される。
【0032】
例えば、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が、ドアのロックが解除されているときに、前記携帯用送信機から送信されるIDコードを受信することであり、また前記残りの条件が、正しいパスワードが入力されることである場合、前記警戒モードの解除には、前記携帯用送信機から送信されるIDコードを受信するだけでなく、正しいパスワードが入力されることが必要となる。そのため、前記携帯用送信機を所持しているだけでは、前記警戒モードを解除することはできなくなる。従って、前記携帯用送信機の所持だけでなく、パスワードの正しい入力を前記警戒モードの解除条件に加えることによって、防犯性に非常に優れたものとすることができる。
【0033】
また、上記盗難防止装置(1)によれば、前記残りの条件が満たされているか否かの判断については、前記盗難防止連携装置で行わせるようにしているため、正しいパスワードが入力されているか否かの判断はもちろんのこと、パスワードを入力するための入力装置を設ける必要がないので、装置の簡易化を図ることができる。
【0034】
また、本発明に係る盗難防止装置(2)は、上記盗難防止装置(1)において、前記残りの条件が満たされたと判断された場合に前記盗難防止連携装置から送信されてくる第2の所定信号を受信すると、前記警戒モードを解除する警戒モード解除手段を備えていることを特徴としている。
【0035】
上記盗難防止装置(2)によれば、前記残りの条件が満たされた(例えば、正しいパスワードが入力された)と判断された場合に、前記盗難防止連携装置(例えば、マルチメディア機器)から送信されてくる前記第2の所定信号を受信すると、前記警戒モードが解除される。従って、盗難防止装置自体で、前記残りの条件が満たされたか否かの判断を行わなくても、例えば、正しいパスワードが入力された場合には、前記警戒モードを解除することができるので、装置の簡略化を図ることができる。
【0036】
また、本発明に係る盗難防止装置(3)は、上記盗難防止装置(1)又は(2)において、前記残りの条件が満たされるべき時に、前記残りの条件が満たされなかったと判断された場合に、前記盗難防止連携装置から送信されてくる第3の所定信号を受信すると、車両盗難が発生していると判断するものであることを特徴としている。
【0037】
上記盗難防止装置(3)によれば、前記残りの条件が満たされるべき時に(例えば、全てのドアがロックされているときに、携帯用送信機から送信されるIDコードを受信し、ユーザーが正しいパスワードを入力すべき状態になっている時に)、前記残りの条件が満たされなかった(例えば、正しいパスワードが入力されなかった)場合、車両盗難が発生したと判断されるので、車両盗難の発生を適切に検出することができる。
【0038】
また、本発明に係る盗難防止装置(4)は、上記盗難防止装置(3)において、車両盗難が発生していると判断すると、車両盗難が発生していることを示す信号を車両外部へ通信する第2の通信手段を備えていることを特徴としている。
【0039】
上記盗難防止装置(4)によれば、車両盗難が発生した場合、車両盗難が発生していることを車両外部へ通報することができるので、防犯性の向上を図ることができる。
【0040】
また、本発明に係る盗難防止装置(5)は、車両盗難の防止を図るための盗難防止装置において、車両盗難の発生を検出する盗難発生検出手段からの信号に基づいて、車両盗難が発生していると判断すると、車両盗難時に行うべき機能を有する盗難防止連携装置に対し、第4の所定信号を送信する第2の送信手段を備えていることを特徴としている。
【0041】
通常、盗難防止装置には、侵入者を検出するための侵入者検出センサなどが接続されており、前記盗難防止装置は前記侵入者検出センサから送信されてくる信号に基づいて、車両盗難が発生したと判断すれば、警報音を発生させたり、警察や警備会社へ通報するといった制御を行うようになっている。
【0042】
警察などへ通報するには、通信装置が必要であり、また、該通信装置を用いて必要な情報を送信するといった処理が必要となるが、先程も説明したように、通信装置を盗難防止装置に組み込むことは現実的でなく、また情報を送信するための前記処理を行う機能を盗難防止装置へ付加することもあまり好ましくない。
【0043】
上記盗難防止装置(5)によれば、車両盗難が発生していると判断すると、車両盗難時に行うべき機能を有する前記盗難防止連携装置(例えば、マルチメディア機器)に対し、前記第4の所定信号が送信される。従って、盗難防止装置が本来行うべき以外の処理については、別の装置(前記盗難防止連携装置)に任せることができるので、盗難防止装置として非常に信頼性の高いものとすることができる。
【0044】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(1)は、上記盗難防止装置(1)〜(4)のいずれかから送信されてくる前記第1の所定信号の受信後、前記残りの条件が満たされたか否かの判断を行う第1の判断手段と、該第1の判断手段により前記残りの条件が満たされたと判断されると、前記盗難防止装置に対し、第2の所定信号を送信する第3の送信手段とを備えていることを特徴としている。
【0045】
上記盗難防止連携装置(1)によれば、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされた場合に送信される前記第1の所定信号の受信後、前記残りの条件が満たされた(例えば、正しいパスワードが入力された)か否かが判断される。
【0046】
すなわち、前記警戒モードの解除条件が満たされたか否かの判断を、前記盗難防止装置と上記盗難防止連携装置(1)との連携により行うことができるので、前記警戒モードの解除条件を複雑にしたとしても、前記盗難防止装置の簡略化を図ることができる。
【0047】
また、前記警戒モードの解除条件が満たされたと判断されると、前記盗難防止装置に対し、前記第2の所定信号が送信されるので、前記盗難防止装置では前記第2の所定信号を受信することによって、前記警戒モードの解除条件が満たされたか否かを把握することができる。
【0048】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(2)は、上記盗難防止装置(1)〜(4)のいずれかから送信されてくる前記第1の所定信号の受信後、前記残りの条件が満たされたか否かの判断を行う第1の判断手段と、該第1の判断手段により前記残りの条件が満たされなかったと判断されると、車両盗難時に行うべき処理を行う処理手段とを備えていることを特徴としている。
【0049】
上記盗難防止連携装置(2)によれば、前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされた場合に送信される前記第1の所定信号の受信後、前記残りの条件が満たされた(例えば、正しいパスワードが入力された)か否かが判断される。
【0050】
すなわち、前記警戒モードの解除条件が満たされたか否かの判断を、前記盗難防止装置と上記盗難防止連携装置(2)との連携により行うことができるので、前記警戒モードの解除条件を複雑にしたとしても、前記盗難防止装置の簡略化を図ることができる。
【0051】
また、前記警戒モードの解除条件が満たされなかったと判断されると、車両盗難が発生したと看做し、車両盗難時に行うべき処理(例えば、警察や警備会社への通報)が行われるので、防犯性の向上を図ることができる。また、車両盗難時に行うべき前記処理が、前記盗難防止連携装置で行われるため、警察への通報などの複雑な処理についても容易に行うことができる。
【0052】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(3)は、上記盗難防止連携装置(1)又は(2)において、前記第1の判断手段が、ユーザーがデータ入力するための入力手段、又はユーザーを識別するための識別手段を介して得られた情報に基づいて、前記残りの条件が満たされたか否かを判断するものであることを特徴としている。
【0053】
上記盗難防止連携装置(3)によれば、ユーザーにより入力されることによって得られる情報(例えば、パスワード)、又は前記識別手段を介して得られた情報(例えば、ICカードからの情報、携帯電話などの通信機から得られる情報など)に基づいて、前記残りの条件が満たされたか否かが判断される。従って、前記警戒モードの解除には、ユーザーによるデータの入力などが必要となるので、防犯性の向上が図られる。
【0054】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(4)は、上記盗難防止連携装置(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記警戒モードのレベルの設定を可能とするレベル設定手段を備えると共に、前記残りの条件が、前記警戒モードのレベルに応じて設定されていることを特徴としている。
【0055】
上記盗難防止連携装置(4)によれば、前記警戒モードのレベルの設定が可能であり、さらに、前記警戒モードの解除に必要となる前記残りの条件が、前記警戒モードのレベルに応じて設定されるので、例えば、前記警戒モードのレベルが高度である場合には、複雑なパスワード(例えば、6文字)の入力を前記残りの条件とし、他方、前記警戒モードのレベルが低度である場合には、簡易なパスワード(例えば、1文字)の入力を前記残りの条件とすることができる。
【0056】
なお、前記警戒モードのレベルの設定については、例えば、時間帯に基づいて22時から翌朝7時までの人通りの少ない時間帯(すなわち、車両盗難の危険性の高い時間帯)を高度に設定し、7時から22時までを低度に設定するといった方法が挙げられる。このように、車両盗難の被害に遭う可能性の低いときには、操作の簡易化が図られるので、操作が煩わしいといった問題を解消、あるいは軽減することができる。
【0057】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(5)は、上記盗難防止連携装置(4)において、前記警戒モードにおける所定のレベルに対応する前記残りの条件が、無条件であることを特徴としている。
【0058】
上記盗難防止連携装置(5)によれば、前記警戒モードにおける前記所定のレベルに対応する前記残りの条件が、無条件であるので、前記警戒モードが前記所定のレベル(例えば、最も低度のレベル)に設定されている場合には、パスワードの入力などを必要としないので、操作が煩わしいといった問題や、乗車後すぐの発進ができないといった問題を解決することができる。
【0059】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(6)は、上記盗難防止連携装置(4)又は(5)において、前記レベル設定手段が、ユーザーがデータ入力するための入力手段を介して入力されたデータに基づいて、前記警戒モードのレベルを設定するものであることを特徴としている。
【0060】
上記盗難防止連携装置(6)によれば、前記入力手段を介して入力されたデータに基づいて、前記警戒モードのレベル(例えば、高度、標準)が設定されるので、前記警戒モードのレベルをユーザーの好みに自由に設定することができ、ユーザーにとって非常に使い勝手の良いものとすることができる。
【0061】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(7)は、上記盗難防止連携装置(4)又は(5)において、前記警戒モードのレベル設定に関するスケジュールを示すデータを記憶するスケジュールデータ記憶手段を備え、前記レベル設定手段が、前記スケジュールデータ記憶手段に記憶されているデータに基づいて、前記警戒モードのレベルを設定するものであることを特徴としている。
【0062】
上記盗難防止連携装置(7)によれば、前記スケジュールデータ記憶手段に記憶されているデータ(すなわち、前記警戒モードのレベル設定に関する前記スケジュールを示すデータ)に基づいて、前記警戒モードのレベル(例えば、高度、標準)が設定されるので、例えば、後述する図3に示したようなデータを、前記スケジュールデータ記憶手段へ記憶させておくことによって、曜日、時間帯に基づいて、適切なレベルへの自動切替を実現することができる。
【0063】
また、本発明に係る盗難防止連携装置(8)は、上記盗難防止連携装置(4)又は(5)において、車両、及び/又は該車両に搭載されている機器の利用状況を示すデータを記憶する利用状況データ記憶手段を備え、前記レベル設定手段が、前記利用状況記憶手段に記憶されているデータに基づいて、前記警戒モードのレベルを設定するものであることを特徴としている。
【0064】
上記盗難防止連携装置(8)によれば、前記利用状況データ記憶手段に記憶されているデータ(すなわち、前記警戒モードのレベル設定に関する利用状況を示すデータ)に基づいて、前記警戒モードのレベル(例えば、高度、標準)が設定されるので、例えば、後述する図13に示したようなデータを、前記利用状況データ記憶手段へ記憶させておくことによって、曜日、時間帯に基づいて、適切なレベルへの自動切替を実現することができる。
【0065】
また、本発明に係るマルチメディア装置(1)は、ユーザーに各種情報を提供するマルチメディア装置において、ユーザー特有のデータを入力するための入力手段を介して入力されたデータに基づいて、正規のユーザーであるか否かを判断する第2の判断手段と、車両状態に基づいて車両盗難防止のための所定の処理を行う機能を有する盗難防止処理手段に対し、前記第2の判断手段による判断結果を示す信号を送信する第4の送信手段とを備えていることを特徴としている。
【0066】
上記マルチメディア装置(1)によれば、正規のユーザーであるか否かの判断を行うことができ、この判断結果を前記盗難防止処理手段(例えば、セキュリティECUなど)へ伝えることができる。従って、前記盗難防止処理手段については、何ら複雑化することなく、高度な盗難防止処置を図ることができる。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る盗難防止システム、盗難防止装置、及び盗難防止連携装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0068】
図1は実施の形態(1)に係る盗難防止システムの要部を概略的に示したブロック図である。図中21はドアECU(Electronic Control Unit )を示しており、ドアECU21はマイコン22と、各車両毎に設定されたIDコードを示すデータが記憶されるEEPROM23と、正規の運転者が携帯すべき携帯用送信機26から送信されてくる信号(IDコードと、ロック指令コード、又はアンロック指令コードとを含んで構成される信号)を受信するための受信手段24と、アンテナ25とを含んで構成されている。
【0069】
マイコン22にはドアの開閉状態を検出するためのドア開閉状態検出センサ27と、ドアのロック、アンロック状態を検出するためのドアロック状態検出センサ28と、ドアロックアクチュエータ29とが接続されており、マイコン22ではドアの開閉状態、及びドアのロック状態を把握することができるようになっている。また、マイコン22はバスラインBLに接続されている。
【0070】
バスラインBLにはドアECU21(のマイコン22)以外に、本発明の盗難防止装置に対応するセキュリティECU31(のマイコン32)と、各種車両を制御するためのエンジンECU41やエアコンECU42などと、データの受け渡しがスムースに行われるように制御するためのゲートウェイECU51とが接続されている。
ゲートウェイECU51には、本発明の盗難防止連携装置に対応するマルチメディア機器61(のマイコン62)と、車速を検出するための車速センサ81と、車両の進行方向を取得するためのジャイロセンサ82とが接続されている。
【0071】
ドアECU21のマイコン22は全てのドアが閉じているときに、正しいIDコード(すなわちEEPROM23に記憶されているIDコード)とロック指令コードとを含んで構成される信号を受信すると、ドアロックアクチュエータ29を制御することによって、全てのドアをロック状態にすると共に、バスラインBLを介して、セキュリティECU31(のマイコン32)に対し、ロック信号を送信するようになっている。
【0072】
また、マイコン22は全てのドアが閉じているときに、正しいIDコードとアンロック指令コードとを含んで構成される信号を受信すると、ドアロックアクチュエータ29を制御することによって、全てのドアをアンロック状態にすると共に、バスラインBLを介して、セキュリティECU31に対し、アンロック信号を送信するようになっている。
【0073】
また、ドアECU31のマイコン22は、マルチメディア機器61のマイコン62から送信されてくるドアロック信号を受信すると、全てのドアをロック状態にし、逆にドアアンロック信号を受信すると、全てのドアをアンロック状態にするようになっている。
【0074】
セキュリティECU31はマイコン32を含んで構成され、マイコン32には車両への侵入者を検出するための侵入者検出センサ33と、インジケータ34と、警報音を発生させるための警報音発生装置35とが接続されている。
【0075】
マルチメディア機器61はCPU63、ROM64、及びRAM65を含むマイコン62と、車両番号やパスワードを示すデータが記憶されるEEPROM66と、地図データが記憶されたDVD−ROM67から地図データを読み出すためのDVDデッキ68と、ボタンスイッチ69aを有したリモコン69と、ボタンスイッチ70a、及び表示パネル70bを有した表示装置70とを含んで構成されている。
【0076】
また、表示パネル70bの上下左右には複数の赤外線LEDと複数のフォトトランジスタ(図示せず)とが対向して配置され、指が表示パネル70bに触れた位置を検出することができるように構成され、検出された結果についてはマイコン62で取得することができるようになっている。
【0077】
マイコン62に接続されているGPS受信機71は、アンテナ72を介して衛星からのGPS信号を受信するものであり、マイコン62はGPS信号に基づいて自車位置を割り出すことができるようになっている。また、マイコン62には携帯電話などの移動体通信装置73が接続されており、移動体通信装置73を用いて、通話を行ったり、インターネットなどの通信網に繋いで情報のやり取りを行うことができるようになっている。また、マイコン62はACCスイッチ(図示せず)がONされたことを検出することができるようになっている。
【0078】
マルチメディア機器61では、表示パネル70bに表示された画面を通じて、ユーザーが各種設定を行うことができ、例えば、図2に示したような『セキュリティシステムの設定』画面を通じて、車両盗難を警戒するための警戒モードのレベル設定などを行うことができるようになっている。
【0079】
すなわち『セキュリティシステムの設定』画面を通じて、「標準警戒モード」、「高度警戒モード」、「自動切替モード」、「詳細設定」を選択することができるようになっており、「標準警戒モード」が選択されると、前記警戒モードが標準警戒モードに設定され、「高度警戒モード」が選択されると、前記警戒モードが高度警戒モードに設定されるようになっている。
【0080】
また、「自動切替モード」が選択されると、モード切替スケジュールに基づいて、モードの切替が行われるようになっている。なお、RAM65には、前記モード切替スケジュールを示すデータを記憶するためのテーブルが形成されており、図3は前記テーブルに前記データを記憶させた状態を示した一例であり、例えば、日曜日の4時から6時は高度警戒モードに設定することが示されており、また月曜日の6時から8時は標準警戒モードに設定することが示されている。
また、「詳細設定」が選択されると、図4に示したような『詳細設定』画面が表示され、『詳細設定』画面を通じて、モード切替スケジュールをユーザー自身が自由に作成することができるようになっている。
【0081】
次に、実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するセキュリティECU31におけるマイコン32の行う処理動作▲1▼を図5に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、処理動作▲1▼はドアECU21から送信されてくるロック信号を受信した場合に行われる動作である。
【0082】
まず、警戒モードが設定されていることを示す警戒モード用フラグf1が0であるか否かを判断し(ステップS1)、警戒モード用フラグf1が0である、すなわち前記警戒モードが設定されていないと判断すれば、車両盗難を警戒するために、侵入者検出センサ33をON状態にし(ステップS2)、その後、警戒モード用フラグf1を1にして、前記警戒モードを設定する(ステップS3)。
一方、警戒モード用フラグf1が1である、すなわち前記警戒モードが設定されていると判断すれば、ステップS2、S3における処理動作を行う必要がないので、そのまま処理動作▲1▼を終了する。
【0083】
次に、実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するセキュリティECU31におけるマイコン32の行う処理動作▲2▼を図6に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、処理動作▲2▼は侵入者検出センサ33により侵入者が検出された場合に行われる動作である。
【0084】
まず、エンジンECU41やエアコンECU42などのECUを作動させないように凍結させる(ステップS11)。例えば、エンジンECU41に対しては、エンジンを始動させないようにする。次に、マルチメディア機器61に対し、車両盗難が発生したことを示す盗難発生信号を送信し(ステップS12)、その後、侵入者を威嚇するために、インジケータ34を点灯させたり(ステップS13)、警報音発生装置35を制御することによって、警報音を発生させる(ステップS14)。
【0085】
次に、実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器61におけるマイコン62の行う処理動作▲3▼を図7に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、処理動作▲3▼はセキュリティECU31から送信されてくる前記盗難発生信号(図6のステップS12参照)を受信した場合に行われる動作である。
【0086】
まず、表示装置70を制御することによって、表示パネル70bを赤色で点滅表示させる(ステップS21)。次に、GPS信号などに基づいて車両の位置情報を求め(ステップS22)、求めた車両の位置情報と、EEPROM66に記憶されている車両番号を示すデータと、盗難が発生していることを示すデータとを含んで構成される信号を、移動体通信装置73を用いて、警備会社へ送信し(ステップS23)、その後、タイマt1を0にしてスタートさせる(ステップS24)。
【0087】
次に、タイマt1が所定の期間T1(例えば、2分間)経過したか否かを判断し(ステップS25)、タイマt1が所定の期間T1経過したと判断すれば、ステップS22へ戻り、再び、車両の位置情報を求め、更新した位置情報を警備会社へ送信する。
【0088】
一方、タイマt1が所定の期間T1経過していないと判断すれば、次に、車両が確保され、盗難状態が解除されたか否かを判断し(ステップS26)、前記盗難状態が解除されたと判断すれば、そのまま処理動作▲3▼を終了する。他方、前記盗難状態が解除されていないと判断すれば、ステップS25へ戻る。なお、前記盗難状態が解除されたか否かを判断する方法については、例えば、車両の正規の所有者によって所定の入力操作が行われたか否かを判断するといった方法が挙げられる。
【0089】
次に、実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するセキュリティECU31におけるマイコン32の行う処理動作▲4▼を図8に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、処理動作▲4▼はドアECU21から送信されてくるアンロック信号を受信した場合に行われる動作である。
【0090】
まず、前記警戒モードが設定されていることを示す警戒モード用フラグf1が1であるか否かを判断し(ステップS31)、警戒モード用フラグf1が1である、すなわち前記警戒モードが設定されていると判断すれば、マルチメディア機器61に対し、前記警戒モードの解除信号を送信し(ステップS32)、タイマt2を0にしてスタートさせて(ステップS33)、その後、ステップS34へ進む。
【0091】
なお、マルチメディア機器61が、セキュリティECU31から送信される前記解除信号を受信した場合における処理動作については、図9に示したフローチャートに基づいて後で詳しく説明するが、マルチメディア機器61では、前記解除信号の受信後、前記警戒モードを解除しても良いと判断した場合には、セキュリティECU31に対し、前記警戒モードの解除許可信号を送信するようになっている。
【0092】
ステップS34では、マルチメディア機器61から送信されてくる前記解除許可信号を受信したか否かを判断し、前記解除許可信号を受信したと判断すれば、侵入者検出センサ33をOFF状態にし(ステップS35)、その後、警戒モード用フラグf1を0にして、前記警戒モードを解除する(ステップS36)。
【0093】
一方、前記解除許可信号を受信していないと判断すれば、タイマt2が所定の期間T2(例えば、6分間)経過したか否かを判断し(ステップS37)、タイマt2が所定の期間T2経過していると判断すれば、マルチメディア機器61から前記解除許可信号は送信されてこないと看做し、そのまま処理動作▲4▼を終了する。他方、タイマt2が所定の期間T2経過していないと判断すれば、ステップS34へ戻り、前記解除許可信号を待つ。
また、ステップS31において、警戒モード用フラグf1が1でない、すなわち前記警戒モードが設定されていないと判断すれば、ステップS32以降の処理動作を行う必要がないので、そのまま処理動作▲4▼を終了する。
【0094】
次に、実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器61におけるマイコン62の行う処理動作▲5▼を図9に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、処理動作▲5▼はセキュリティECU31から送信されてくる前記解除信号(図8のステップS32参照)を受信した場合に行われる動作である。また、セキュリティECU31から前記解除信号が送信されるのは、携帯用送信機26からアンロック信号が送信され、ドアのロックが解除された場合である。
【0095】
まず、タイマt3を0にしてスタートさせ(ステップS41)、次に、ACCスイッチがONされたか否かを判断し(ステップS42)、ACCスイッチがONされたと判断すれば、ステップS45へ進む。一方、ACCスイッチがONされていないと判断すれば、タイマt3が所定の期間T3(例えば、5分間)経過しているか否かを判断する(ステップS43)。
【0096】
タイマt3が所定の期間T3経過している、すなわちドアのロックが解除されてから所定の期間T3が経過しても、今なおACCスイッチがONされていないと判断すれば、安全のために、ドアECU21に対し、ドアロック信号を送信する(ステップS44)。他方、タイマt3が所定の期間T3経過していないと判断すれば、ステップS42へ戻り、ACCスイッチがONされるのを待つ。
【0097】
ステップS45では、前記警戒モードが高度警戒モードに設定されているか否かを判断する。なお、この判断については、『セキュリティシステムの設定』画面(図2参照)を通じて設定された内容に基づいて行うことができる。
【0098】
前記警戒モードが高度警戒モードに設定されていると判断すれば、まずカウンタcを0にし(ステップS46)、次に、図10に示したような『パスワード入力』画面を表所パネル70bへ表示し(ステップS47)、タイマt4を0にしてスタートさせ(ステップS48)、その後、パスワードが入力されたか否かを判断する(ステップS49)。
【0099】
パスワードが入力されたと判断すれば、入力されたパスワードがEEPROM66に記憶されているパスワードと一致するか否かを判断し(ステップS50)、パスワードが一致すると判断すれば、パスワードを入力した者は正規の運転者であると看做し、セキュリティECU31に対し、前記警戒モードの解除許可信号を送信する(ステップS51)。
【0100】
一方、パスワードが一致しないと判断すれば、カウンタcに1を加算し(ステップS52)、次に1を加算したカウンタcがn(例えば、3)になったか否かを判断する(ステップS53)。カウンタcがnになった、すなわち正しくないパスワードがn回連続入力されたと判断すれば、パスワードを入力した者は正規の運転者でないと看做し、盗難発生処理を要求する(ステップS54)。なお、前記盗難発生処理が要求されると、後述する処理動作▲6▼(図12参照)が行われるようになっている。他方、ステップS53において、カウンタcがnになっていないと判断すれば、図11に示したように、「もう一度、パスワードを入力して下さい」といったコメントを画面上に表示し(ステップS55)、その後、ステップS48へ戻る。
【0101】
また、ステップS49において、パスワードが入力されていないと判断すれば、タイマt4が所定の期間T4(例えば、1分間)経過しているか否かを判断し(ステップS56)、タイマt4が所定の期間T4経過している、すなわち所定の期間T4が経過してもパスワードが入力されなかったと判断すれば、ACCスイッチをONした者は正規の運転者でないと看做し、前記盗難発生処理を要求する(ステップS57)。一方、タイマt4が所定の期間T4経過していないと判断すれば、ステップS49へ戻り、パスワードが入力されるのを待つ。
【0102】
また、ステップS45において、前記警戒モードが高度警戒モードに設定されていないと判断すれば、次に、前記警戒モードが標準警戒モードに設定されているか否かを判断し(ステップS58)、標準警戒モードに設定されていると判断すれば、パスワードの確認を行わずに、直ちにセキュリティECU31に対し、前記警戒モードの解除許可信号を送信する(ステップS59)。
【0103】
一方、前記警戒モードが高度警戒モード、標準警戒モードのいずれにも設定されていないと判断すれば、『セキュリティシステムの設定』画面(図2参照)で「自動切替モード」が選択されたこととなるので、まず、その日の日付けを示すデータと、現在の時刻を示すデータとを取り込み(ステップS60)、次に、図3に示したテーブルに記憶されているデータと、その日の曜日、及び現在の時刻とに基づいて、現在設定すべきモード(高度警戒モード、標準警戒モード)を決定する(ステップS61)。
【0104】
次に、決定したモードが高度警戒モードであるか否かを判断し(ステップS62)、決定したモードが高度警戒モードであると判断すれば、ステップS46へ進み、パスワードの確認を行っていく。一方、決定したモードが標準警戒モードであると判断すれば、パスワードの確認を行わずに、直ちにセキュリティECU31に対し、前記警戒モードの解除許可信号を送信する(ステップS63)。
【0105】
なお、ここでは正しいパスワードがn回連続して入力されない場合、正規の運転者でない者が乗車している、すなわち車両盗難が発生していると判断するようになっているが、正規の運転者であったとしても、パスワードなどを忘れることもあると思われるため、自分や家族の名前や生年月日などを入力することによって、正しいパスワードが入力されたと判断するようにしても良い。
【0106】
また、ここではACCがON状態となり、そして高度警戒モードである場合にパスワードの入力を要求するようにしているが、イグニッションキーなどの破壊や配線の直結などを検出できるようにしておき、このような不正操作があった場合にも、パスワードの入力を要求するようにしても良い。
【0107】
次に、実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器61におけるマイコン62の行う処理動作▲6▼を図12に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、処理動作▲6▼は前記盗難発生処理が要求された場合(図9のステップS54、S57参照)に行われる動作である。
【0108】
まず、エンジンECU41やエアコンECU42などのECUを作動させないように凍結させる(ステップS71)。例えば、エンジンECU41に対しては、エンジンを始動させないようにする。次に、セキュリティECU31に対し、車両盗難が発生したことを示す盗難発生信号を送信する(ステップS72)。なお、セキュリティECU31は、マルチメディア機器61から送信されてくる前記盗難発生信号を受信すると、侵入者を威嚇するために、インジケータ34を点灯させたり、警報音発生装置35を制御することによって、警報音を発生させるようになっている。
【0109】
次に、表示装置70を制御することによって、表示パネル70bを赤色で点滅表示させ(ステップS73)、GPS信号などに基づいて車両の位置情報を求め(ステップS74)、求めた車両の位置情報と、EEPROM66に記憶されている車両番号を示すデータと、盗難が発生していることを示すデータとを含んで構成される信号を、移動体通信装置73を用いて、警備会社へ送信し(ステップS75)、その後、タイマt1を0にしてスタートさせる(ステップS76)。
【0110】
次に、タイマt1が所定の期間T1(例えば、2分間)経過したか否かを判断し(ステップS77)、タイマt1が所定の期間T1経過したと判断すれば、ステップS74へ戻り、再び、車両の位置情報を求め、更新した位置情報を警備会社へ送信する。
【0111】
一方、タイマt1が所定の期間T1経過していないと判断すれば、次に、車両が確保され、盗難状態が解除されたか否かを判断し(ステップS78)、前記盗難状態が解除されたと判断すれば、そのまま処理動作▲6▼を終了する。他方、前記盗難状態が解除されていないと判断すれば、ステップS77へ戻る。
【0112】
上記実施の形態(1)に係る盗難防止システムによれば、全てのドアがロックされているときに、携帯用送信機26から送信されるIDコードを受信すると、前記警戒モードが設定され、他方、全てのドアのロックが解除されているときに、携帯用送信機26から送信されるIDコードを受信し、なおかつ正しいパスワードが入力されると、前記警戒モードが解除される。
【0113】
すなわち、前記警戒モードの解除には、携帯用送信機26から送信されるIDコードを受信するだけでなく、正しいパスワードが入力されることが必要となるため、携帯用送信機26を所持しているだけでは、前記警戒モードを解除することはできなくなる。従って、携帯用送信機26の所持だけでなく、パスワードの正しい入力を前記警戒モードの解除条件に加えることによって、防犯性に非常に優れたものとすることができる。
【0114】
このように、前記警戒モードの解除条件に、パスワードの入力を加えることによって、防犯性の向上が図られる一方、正規の運転者にとっては操作が煩わしくなるが、パスワードの入力が必要となるのでは、高度警戒モードが設定されている場合、つまり車両盗難の被害に遭う可能性が高い場合であり、標準警戒モードが設定されている場合には、パスワードの入力は不要である。従って、防犯性と操作の簡易性とのバランスのとれたシステムを実現することができる。
【0115】
また、上記実施の形態(1)に係る盗難防止システムでは、前記警戒モードのレベルの設定をユーザーに行わせたり、あるいは予め作成されたモード切替スケジュールに基づいて、前記警戒モードのレベルの切り替えを行うようにしているが、別の実施の形態に係る盗難防止システムでは、車両、又は該車両に搭載される機器の利用状況に基づいて、前記警戒モードのレベルを設定するようにしても良い。
【0116】
例えば、マルチメディア機器61のマイコン62で、ACCスイッチがONされる回数を時間帯、曜日毎にカウントさせ、時間帯、曜日毎にACCスイッチがONされる平均回数(移動平均)に基づいて、前記平均回数が所定の回数以上の場合、前記警戒モードを標準警戒モードに設定し、他方、前記平均回数が前記所定の回数未満の場合、前記警戒モードを高度警戒モードに設定する。図13は、曜日、時間帯、週毎にカウントした結果の一例を示した表である。
【0117】
また、上記実施の形態(1)に係る盗難防止システムでは、セキュリティECU31が盗難発生を検出すると、セキュリティECU31がエンジンECU41などの作動を停止させるといった制御を行い、マルチメディア機器61が盗難発生を検出すると、マルチメディア機器61が前記制御を行うようになっているが、別の実施の形態に係る盗難防止システムでは、セキュリティECU31が盗難発生を検出した場合に、マルチメディア機器61が前記制御を行い、その逆にマルチメディア機器61が盗難を検出した場合に、セキュリティECU31が前記制御を行うようにしても良い。
【0118】
また、上記実施の形態(1)に係る盗難防止システムでは、セキュリティECU31がインジケータ34や警報音発生装置35の制御を行うようにしているが、別の実施の形態では、これら制御をセキュリティECU31以外の例えば、マルチメディア機器61が行うようにしても良い。
【0119】
また、上記実施の形態(1)に係る盗難防止システムでは、マルチメディア機器61が前記警戒モードのレベル設定や、正しいパスワードが入力されたか否かの判断を行うようにしているが、別の実施の形態では、これら設定や判断をマルチメディア機器61以外の例えば、セキュリティECU31で行うようにしても良い。但し、マルチメディア機器61でこれら設定や判断を行わせる方が好ましい。
【0120】
また、さらに別の実施の形態では、パスワード入力ではなく、ユーザーIDをメモリしたICカードや記憶媒体などを用いても良く、また、携帯電話などの通信機を介してユーザーIDを送信するようにしても良い。また、指紋識別装置などを利用すれば、正規のユーザーであるか否かの判別をより正確に行うことができる。また、これら以外の個人識別が可能なものを利用してももちろん良い。
【0121】
図14は、実施の形態(2)に係る盗難防止システムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、図1に示した盗難防止システムと同様の構成部分については同符号を付し、ここではその説明を省略する。
【0122】
図中61Aはマルチメディア機器を示しており、マルチメディア機器61AはCPU63A、ROM64A、及びRAM65Aを含むマイコン62Aを含んで構成されている。マイコン62AはゲートウェイECU51に接続されており、バスラインBL、及びゲートウェイECU51を介して、ドアECU21やセキュリティECU31、エンジンECU41、エアコンECU42との間でデータのやり取りを行うことができるようになっている。
【0123】
また、マイコン62Aには車室内を撮像するための撮像装置(例えば、CCDカメラ)91と、車室内で生じる音声を拾い上げるマイクロホン92とが接続されており、マイコン62Aは車室内を撮影した画像データや、車室内で生じる音声データを取得することができるようになっている。
【0124】
また、マルチメディア機器61Aのマイコン62Aは、セキュリティECU31から送信されてくる盗難発生信号(図6のステップS12参照)を受信した場合や、自らが盗難発生処理の要求を行った場合には、車両の位置情報だけでなく、前記画像データや前記音声データを移動体通信装置73を用いて警備会社などへ送信するようになっている。
【0125】
上記実施の形態(2)に係る盗難防止システムによれば、盗難が発生すると、車室内を撮影した画像データや、車室内で生じる音声データを警備会社などへ送信することができるので、警備会社側の人間が車両盗難の状況をより詳細に把握することができるようになる。また、車両盗難が発生していないのに、万一誤って警備会社へ通報してしまう可能性もあるが、車室内の様子を画像と音声で把握することができるので、誤報であるか否かの判断についても容易に行うことができる。
【0126】
また、上記実施の形態(1)又は(2)に係る盗難防止システムでは、車両盗難の発生後、前記盗難防止システム側のタイミングで、車両の位置情報や、前記画像データや前記音声データなどを警備会社などへ送信するようにしているが、別の実施の形態に係る盗難防止システムでは、情報の受け手側(例えば、警備会社など)からの指示を移動体通信装置73を介して、マルチメディア機器61で受けるようにし、情報の受け手側からの指示で、情報を送信するようにしても良い。なお、外部からの指示に基づいた処理を行うには、例えば、ある特定の指示コードを含んだ信号を受信した場合に起動させるプログラムをROM64に格納しておき、その信号を受信すると、前記プログラムを起動させるようにすれば良い。
【0127】
さらに、別の実施の形態に係る盗難防止システムでは、外部からドアのアンロック指示を移動体通信装置73を介して、マルチメディア機器61で受けると、ドアECU21に対し、アンロック信号を送信するようにしても良い。これにより、もし仮に正規の運転者が携帯用送信機26を紛失したとしても、ドアのロックを解除させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係る盗難防止システムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図2】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器の表示パネルに表示される操作画面を示した図である。
【図3】マルチメディア機器のマイコン内のRAMに形成されるテーブルにデータを記憶させた状態を示した一例である。
【図4】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器の表示パネルに表示される操作画面を示した図である。
【図5】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するセキュリティECUにおけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図6】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するセキュリティECUにおけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図7】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図8】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するセキュリティECUにおけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図9】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図10】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器の表示パネルに表示される操作画面を示した図である。
【図11】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器の表示パネルに表示される操作画面を示した図である。
【図12】実施の形態(1)に係る盗難防止システムを構成するマルチメディア機器におけるマイコンの行う処理動作を示したフローチャートである。
【図13】車両の利用回数を曜日、時間帯、週毎にカウントした結果の一例を示した表である。
【図14】実施の形態(1)に係る盗難防止システムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図15】従来の盗難防止装置の要部を概略的に示したブロック図である。
【符号の説明】
21 ドアECU
22、32、62 マイコン
23 EEPROM
31 セキュリティECU
33 侵入者検出センサ
61 マルチメディア機器
70 表示装置
73 移動体通信装置
Claims (19)
- 車両盗難を警戒する警戒モードを設定するための条件が満たされたと判断すると、前記警戒モードを設定する警戒モード設定手段と、
前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされ、かつ残りの条件が満たされたと判断すると、前記警戒モードを解除する警戒モード解除手段と、
前記警戒モードのレベルの設定を可能とするレベル設定手段とを備えた盗難防止システムであって、
前記残りの条件が、前記警戒モードのレベルに応じて設定されていることを特徴とする盗難防止システム。 - 前記警戒モード解除手段が、ユーザーがデータ入力するための入力手段、又はユーザーを識別するための識別手段を介して得られた情報に基づいて、前記残りの条件が満たされたか否かを判断することによって、前記警戒モードを解除するものであることを特徴とする請求項1記載の盗難防止システム。
- 前記警戒モードにおける所定のレベルに対応する前記残りの条件が、無条件であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の盗難防止システム。
- 前記残りの条件が満たされるべき時に、前記残りの条件が満たされなかったと判断すると、車両盗難が発生していると判断するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の盗難防止システム。
- 車両盗難が発生していると判断すると、車両盗難が発生していることを示す信号を車両外部へ通信する第1の通信手段を備えていることを特徴とする請求項4記載の盗難防止システム。
- 車両盗難の防止を図るための盗難防止装置において、
車両盗難を警戒する警戒モードを設定するための条件が満たされたと判断すると、前記警戒モードを設定する警戒モード設定手段と、
前記警戒モードの解除に必要となる条件の一部が満たされたと判断すると、残りの条件が満たされているか否かの判断を行う機能を有する盗難防止連携装置に対し、第1の所定信号を送信する第1の送信手段とを備えていることを特徴とする盗難防止装置。 - 前記残りの条件が満たされたと判断された場合に前記盗難防止連携装置から送信されてくる第2の所定信号を受信すると、前記警戒モードを解除する警戒モード解除手段を備えていることを特徴とする請求項6記載の盗難防止装置。
- 前記残りの条件が満たされるべき時に、前記残りの条件が満たされなかったと判断された場合に、前記盗難防止連携装置から送信されてくる第3の所定信号を受信すると、車両盗難が発生していると判断するものであることを特徴とする請求項6又は請求項7記載の盗難防止装置。
- 車両盗難が発生していると判断すると、車両盗難が発生していることを示す信号を車両外部へ通信する第2の通信手段を備えていることを特徴とする請求項8記載の盗難防止装置。
- 車両盗難の防止を図るための盗難防止装置において、
車両盗難の発生を検出する盗難発生検出手段からの信号に基づいて、車両盗難が発生していると判断すると、車両盗難時に行うべき機能を有する盗難防止連携装置に対し、第4の所定信号を送信する第2の送信手段を備えていることを特徴とする盗難防止装置。 - 請求項6〜9のいずれかの項に記載の盗難防止装置から送信されてくる前記第1の所定信号の受信後、前記残りの条件が満たされたか否かの判断を行う第1の判断手段と、
該第1の判断手段により前記残りの条件が満たされたと判断されると、前記盗難防止装置に対し、第2の所定信号を送信する第3の送信手段とを備えていることを特徴とする盗難防止連携装置。 - 請求項6〜9のいずれかの項に記載の盗難防止装置から送信されてくる前記第1の所定信号の受信後、前記残りの条件が満たされたか否かの判断を行う第1の判断手段と、
該第1の判断手段により前記残りの条件が満たされなかったと判断されると、車両盗難時に行うべき処理を行う処理手段とを備えていることを特徴とする盗難防止連携装置。 - 前記第1の判断手段が、ユーザーがデータ入力するための入力手段、又はユーザーを識別するための識別手段を介して得られた情報に基づいて、前記残りの条件が満たされたか否かを判断するものであることを特徴とする請求項11又は請求項12記載の盗難防止連携装置。
- 前記警戒モードのレベルの設定を可能とするレベル設定手段を備えると共に、
前記残りの条件が、前記警戒モードのレベルに応じて設定されていることを特徴とする請求項11〜13のいずれかの項に記載の盗難防止連携装置。 - 前記警戒モードにおける所定のレベルに対応する前記残りの条件が、無条件であることを特徴とする請求項14記載の盗難防止連携装置。
- 前記レベル設定手段が、ユーザーがデータ入力するための入力手段を介して入力されたデータに基づいて、前記警戒モードのレベルを設定するものであることを特徴とする請求項14又は請求項15記載の盗難防止連携装置。
- 前記警戒モードのレベル設定に関するスケジュールを示すデータを記憶するスケジュールデータ記憶手段を備え、
前記レベル設定手段が、前記スケジュールデータ記憶手段に記憶されているデータに基づいて、前記警戒モードのレベルを設定するものであることを特徴とする請求項14又は請求項15記載の盗難防止連携装置。 - 車両、及び/又は該車両に搭載されている機器の利用状況を示すデータを記憶する利用状況データ記憶手段を備え、
前記レベル設定手段が、前記利用状況記憶手段に記憶されているデータに基づいて、前記警戒モードのレベルを設定するものであることを特徴とする請求項14又は請求項15記載の盗難防止連携装置。 - ユーザーに各種情報を提供するマルチメディア装置において、
ユーザー特有のデータを入力するための入力手段を介して入力されたデータに基づいて、正規のユーザーであるか否かを判断する第2の判断手段と、
車両状態に基づいて車両盗難防止のための所定の処理を行う機能を有する盗難防止処理手段に対し、前記第2の判断手段による判断結果を示す信号を送信する第4の送信手段とを備えていることを特徴とするマルチメディア装置。
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070116 |