JP2004029207A - エンドレスベルト及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンドレスベルトの波うちに起因する画像不良やベルトの破断を防止すること。
【解決手段】樹脂に導電性フィラーを含有して成るエンドレスベルトにおいて、応力―ひずみ曲線で記録される最大応力値を印加したときのひずみをεmax、破断点でのひずみをεbreakとすると、1.5≦εbreak /εmax≦10、を満たすことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真方式にて、各色成分トナー像を転写材上に転写して画像を得る画像形成装置の中間転写ベルト、或いは転写材搬送ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来のタンデム型のフルカラー画像形成装置(例えばフルカラー複写機)の一例を示す概略構成図である。
【0003】
この画像形成装置は、各感光体ドラム100a、100b、100c、100dが所定の周速度で回転駆動され、各感光体ドラム100a、100b、100c、100dの表面を各帯電器101a、101b、101c、101dにより一様にそれぞれ帯電し、各露光装置102a、102b、102c、102dにより画像情報に応じて走査露光して、各感光体ドラム100a、100b、100c、100d上にそれぞれ静電潜像が形成する。
【0004】
そして、各静電潜像を各現像器103a、103b、103c、103dにより現像する。各現像器103a、103b、103c、103dには、イエロートナー、マゼンダトナー、シアントナー、ブラックトナーがそれぞれ収容されている。感光体ドラム100a上の1色目の静電潜像は、イエロー用の現像器103aにより現像して、イエロートナー像として可視化される。
【0005】
形成されたイエロートナー像は、無端状の転写ベルト105と感光体ドラム103aが接触する転写部N1において、転写バイアスが印加された転写ブレード107aにより、転写ベルト105上に吸着されて搬送される用紙などの転写材Pに転写される。転写ベルト105は、駆動ローラ106aと従動ローラ106b、106c、106dによって張架されており、駆動ローラ106aの駆動によって矢印方向に回転(移動)される。転写が終了した感光体ドラム100aは、その表面に残存する残留トナーをクリーニング器108aにより除去した後、次の画像形成に供される。
【0006】
そして、前記同様に、感光体ドラム100bに対し、帯電器101bによる帯電、露光装置102bにより画像情報に応じて走査露光を行って2色目の静電潜像を形成し、その感光体ドラム100b上の静電潜像をマゼンダ用の現像器103bにより現像して、感光体ドラム100b上にマゼンダトナー像を形成する。そのマゼンダトナー像は、転写ベルト105上に吸着されて搬送される転写材P上に転写されているイエロートナー像の上から重ねて転写される。
【0007】
上記の工程を感光体ドラム100c、100dにおけるシアン、ブラックについても繰り返し、転写ベルト105上に吸着されて搬送される転写材P上へ順次重ね合わせて転写される。これにより、転写ベルト105上に吸着されて搬送される転写材P上に、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色のトナー像を積層したカラー画像が形成される。4色のトナー像が転写された転写材Pは、転写ベルト105から分離されて定着器109へ搬送され、定着器109で4色のトナー像を加熱、加圧して転写材P表面に熱定着した後に外部に排出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような画像形成装置において、テンションを印加して回転駆動を行う転写ベルト(エンドレスベルト)には次のような2つの課題が発生するおそれがある。1つめの課題は、ベルトの永久変形によって画像不良が起こるおそれがあることである。図6のように、転写ベルト105は、駆動手段によって回転駆動される駆動ローラ106aや、ベルトを張架するためにテンションを印加するテンションローラ106bなど、少なくとも2本以上のローラによって張架されている。
【0009】
駆動を受けていない状態において、テンションを印加しつづけると、図7に示すように、ベルト材質の応力緩和によって、ベルトのローラに巻きかけられている部分の周囲で、ベルトのスラスト方向について、波打ち状のクリープ(永久変形)Cが発生する。このような波打ちの発生した箇所においては、画像不良が発生するおそれがある。ベルトの波打ちによって、転写ニップにおいて抵抗ムラが発生することに起因する。図8のように、波打ちの発生したベルトを用いた場合、転写材Pはベルト105に正しく吸着されず、さらには転写ブレード107aと転写ベルト105の裏面との間に空隙ができる。
【0010】
このように、スラスト方向にいくつかの空隙が形成されると、空隙が形成されたところでは、きちんとニップが形成されている箇所に比べて電界が小さくなってしまうことによるものである。
【0011】
2つめの課題は、局所的に印加されるテンションによってベルトが破断してしまうおそれがあることである。マクロには、ベルトに印加されているテンションは、各ローラの駆動時のトルクを測定することでその大きさを知ることが可能である。通常ローラのトルクは、駆動中の安定動作時よりも、駆動開始時に極大値をとることから、ベルトに印加されるテンションは駆動開始時が最も大きいといえる。このような駆動開始時の大きなテンションを印加されても破断してしまわないように、相応の弾性限界を持つ材質が用いられる。
【0012】
しかしながら、印加されているマクロなテンションが、ベルトの張架面内で均一であることは難しい。これは、エンドレスベルトの材質面での不均一性、ベルト張架機構のアラインメントのわずかなずれなどに起因するためである。ベルト材質の不均一性とは、たとえばベルトの厚みムラ、導電性フィラーの不均一な分散、樹脂の結晶化の不均一性などを指す。
【0013】
ベルトの厚みムラによって、ベルトの張架面内での応力ムラが生じ、特に薄くなっている箇所では局所的に抗張力を超えて永久変形、最悪の場合破断のおそれが生ずる。また導電性フィラーを混入することで、フィラーの存在箇所では分子構造上欠陥が存在することと同義であるとみなすことができることから、局所的に強度がダウンする可能性があり、導電性フィラーが不均一に分布している状態では、フィラーが集中している箇所で破断がおきやすくなる可能性がある。
【0014】
また樹脂の結晶化が局所的に進んでおり、ムラを持っている材質においては、結晶化が進んでいる箇所でエネルギー弾性を示すことから、本来のエントロピー弾性に起因する高い弾性限界よりも低下しており、破断がおきる可能性がある。
【0015】
一方、ベルト張架機構のアラインメントのずれによっても応力ムラが生じるおそれがある。アラインメントのずれは、シームレスベルトのスラスト方向の寄りを促すため、リブなどで規制をすることで対応している。しかしリブがリブガイドに押し当たった状態になってしまうと、リブがリブガイドを押すようなせん断応力を印加するため、リブガイドに乗り上げるような状態で回転駆動をうけることになり、リブとリブガイドの摺擦によるトルクムラが生じ、面内でのテンションムラの一因となる。
【0016】
ガイドによる規制を行わなくても、アラインメントのずれを無視することはできず、張架面内で対角線上に大きなテンションが印加され、テンションムラの一因となることも考えられる。これらに起因する応力ムラによって局所的に大きな応力が発生し、この局所的な応力が引張破壊強さを超えた場合、ベルトが破断してしまうおそれがある。
【0017】
本発明は、エンドレスベルトの波うちに起因する画像不良やベルトの破断を防止することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための、本発明の代表的な構成は、樹脂に導電性フィラーを含有して成るエンドレスベルトにおいて、応力―ひずみ曲線で記録される最大応力値を印加したときのひずみをεmax、破断点でのひずみをεbreakとすると、1.5≦εbreak /εmax≦10、を満たすことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面を用いて説明する。本発明のエンドレスベルトは、基材となる樹脂中に導電性フィラーを含有して成るものである。
【0020】
基材となる樹脂としては、たとえばポリイミド、ポリエステル、ポリエーテルケトン、ナイロン(ポリアミド)、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フロロエチレン―エチレン共重合体(ETFE)などの樹脂材料が挙げられる。一方、導電性を付与する導電性フィラーとしては、たとえばカーボンブラック、金属(アルミニウム、ニッケル、銅など)及びそれらの合金、金属酸化物(酸化スズ、酸化亜鉛など)や無機酸化物(チタン酸カリウムなど)が挙げられる。とくにカーボンブラックが好ましく、たとえばファーネスブラック、ケッチェンブラック、チャネルブラックなどが挙げられる。
【0021】
また、イオン導電性を有するポリマーをフィラーとして混合させることも可能であり、たとえばポリアニリン(エメラルディンベースなど)、ポリチオフェンなどを、ヨウ素などのドーパントとともに充填して用いることが可能である。更に、イオン電解質をフィラーとして含有させることも可能であり、たとえばチオシアン酸カリウム、過塩素酸カリウムなどが挙げられる。
【0022】
本発明のエンドレスベルトの厚さは、使用目的などから適宜決定できるが、一般的には、機械的な強度や可撓性の両立の観点から、20〜500μm程度が好ましく、特に50〜130μmが好ましい。本発明のエンドレスベルトは、像担持体に形成されたトナー像を一時的に担持し、その後転写材上に二次転写する中間転写ベルトとして用いられる。また、本発明のエンドレスベルトは、像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写領域に、転写材Pを搬送する転写材搬送ベルトとしても用いてもよい。
【0023】
また、本発明の半導電性ベルトは、以下のような画像形成装置(例えばフルカラー複写機)に投入することが可能である。像担持体に形成されたトナー像を中間転写体上に一次転写する第一転写手段、及び該中間転写体上に転写されたトナー像を転写材に二次転写する第二転写手段を備え、該中間転写体として前記本発明のエンドレスベルトを用いる中間転写方式の画像形成装置である。また、本発明のエンドレスベルトを、トナー画像を転写材に転写する転写領域に、転写材を搬送する転写搬送ベルトとして備えた画像形成装置でもよい。
【0024】
画像形成装置としては、特に限定されるものではなく、例えば、現像装置内に単色のトナーのみを収容する通常のモノカラー画像形成装置や、像担持体上に担持されたトナー像を中間転写体に順次一次転写を繰り返すカラー画像形成装置、各色毎の現像器を備えた複数の像担持体を中間転写体上に直列に配置したタンデム型カラー画像形成装置等が挙げられる。
【0025】
具体的には、像担持体、像担持体表面を均一に帯電する帯電手段、像担持体表面を露光し静電潜像を形成する露光手段、像担持体表面に形成された潜像を現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像手段、被転写材上のトナー像を定着する定着手段、像担持体に付着したトナーやゴミ等を除去するクリーニング手段、像担持体表面に残留している静電潜像を除去する除電手段、など必要に応じて公知の方法で任意に備えることができる。
【0026】
像担持体としては、従来公知のものを用いることができ、その感光層としては、有機系、アモルファスシリコン等公知のものを用いることができる。前記像担持体が円筒状の場合は、アルミニウム又はアルミニウム合金を押出し成型後、表面加工する等の公知の製法により得られる。またベルト状の前記像担持体を用いることも可能である。
【0027】
帯電手段としては、特に制限はなく、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器などのそれ自体公知の帯電器が挙げられる。これらの中でも、帯電補償能力に優れる点で接触型帯電器が好ましい。前記帯電手段は、前記電子写真感光体に対し、通常、直流電流を印加するが、交流電流をさらに重畳させて印加してもよい。
【0028】
露光手段としては、特に制限はなく、例えば、前記電子写真感光体表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光源、或いはこれらの光源からポリゴンミラーを介して所望の像様に露光できる光学系機器などが挙げられる。
【0029】
現像手段としては、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、一成分系現像剤又は二成分系現像剤をブラシ、ローラ等を用い接触あるいは非接触させて現像する公知の現像器等が挙げられる。
【0030】
第一転写手段としては、例えば、ベルト、ローラ、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器などのそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。これらの中でも、転写帯電補償能力に優れる点で接触型転写帯電器が好ましい。なお、本発明においては、前記転写帯電器の外、剥離帯電器等を併用することもできる。
【0031】
第二転写手段としては、前記第一転写手段として例示した転写ローラ等の接触型転写帯電器、スコロトロン転写帯電器、コロトロン転写帯電器などが挙げられる。これらの中でも、前記第1転写手段と同様に接触型転写帯電器が好ましい。転写ローラ等の接触型転写帯電器により強く押圧するようにすると、画像の転写状態を良好な状態に維持させることができる。また、中間転写体を案内するローラの位置で転写ローラ等の接触型転写帯電器を押圧すると、中間転写体から転写材に対してトナー像を移転させる作用を良好な状態で行うことが可能になる。
【0032】
光除電手段としては、例えば、タングステンランプ、LEDなどが挙げられ、該光除電プロセスに用いる光質としては、例えば、タングステンランプ等の白色光、LED光等の赤色光などが挙げられる。該光除電プロセスにおける照射光強度としては、通常、電子写真感光体の半減露光感度を示す光量の数倍乃至30倍程度になるように出力設定される。
【0033】
定着手段としては、特に制限はなく、それ自体公知の定着器、例えば熱ローラ定着器、オーブン定着器、あるいはベルト定着器などが挙げられる。クリーニング手段としては、特に制限はなく、それ自体公知のクリーニング装置などを用いればよい。
【0034】
【実施例】
以下では、本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明する。
(実施例1)
基材としてポリイミドを、導電性フィラーとしてカーボンブラックを充填したエンドレスベルトを得た。
(実施例2)
基材としてPC(ポリカーボネート)を、導電性フィラーとしてカーボンブラックを充填したエンドレスベルトを得た。
(実施例3)
基材としてSiにて変性処理を行ったポリカーボネート(SiPCと略記)を、導電性フィラーとしてカーボンブラックを充填したシームレスベルトを得た。この際、カーボンブラックは6重量部混合した。
シリコンによる変性は、導電性フィラーの分散性を向上させるために行った処理である。
(実施例4)
基材としてSiにて変性処理を行ったポリカーボネート(SiPC)を、導電性フィラーとしてカーボンブラックを充填したシームレスベルトを得た。この際、カーボンブラックは8重量部混合した。
(比較例1)
基材としてPET(ポリエチレンテレフタラート)を、導電性フィラーとしてカーボンブラックを充填したシームレスベルトを得た。
(比較例2)
基材としてPVDF(ポリフッ化ビニリデン)を、導電性フィラーとしてカーボンブラックを充填したシームレスベルトを得た。
(比較例3)
基材としてナイロンを、導電性フィラーとしてカーボンブラックを充填したシームレスベルトを得た。
【0035】
(評価)
実施例1〜4、比較例1〜3で得られたエンドレスベルトについて、切り出した試験片の応力―ひずみ曲線(S−Sカーブ)、および画像形成装置中にて通常画像形成動作を繰り返し行う耐久試験後の破断の有無・永久変形(クリープ)による画像不良の有無を調べた。なお、各評価は以下に示すとおりに行った。
【0036】
本実施例におけるS−Sカーブの測定は、(株)オリエンテック製卓上型材料試験機STA−1225を用いて行った。試験方法はJIS K7161に準じ、試験片はJIS K7262に準じる。具体的な試験条件としては、クロスヘッド速度100mm/min、試験片幅5mm、試験片長さ100mmであり、23℃、50%Rh環境下で行った。本実施例において、上記の実施例1〜4、比較例1〜3のエンドレスベルトを中間転写ベルトとして、下記の画像形成装置に搭載し、15万枚の画像形成を間欠で行って、ベルトの破断・永久変形の有無を目視にて確認した。
【0037】
以下に、本実施例の検証のために用いた画像形成装置の概略を示す。図1は画像形成装置の概略図である。図中1a〜1dは感光体ドラムであり、2a〜2dは帯電装置、3a〜3dは画像情報を担持する露光、4a〜4dはそれぞれイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの現像装置であり、5は張架された中間転写ベルトである。7a〜7dは現像されたイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの画像を中間転写ベルトに転写するための転写ブレードであり、定電圧制御がなされている。
【0038】
図1に示すような電子写真方式の画像形成装置において、まず感光体ドラム1a〜1dが帯電装置2a〜2dによって例えば負極性に帯電され、露光3a〜3dによって感光体ドラム上に静電潜像が形成され、現像器4a〜4dにより、顕像化される。このようにして現像された各色のトナー像は、転写帯電器7a〜7dによって中間転写ベルト5に順次一次転写され、さらに中間転写ベルト上のトナー像は定電流制御された転写帯電ローラ8によって、転写材9に二次転写され、定着装置10へ搬送されることで、転写材上に画像形成を行う。画像形成後の中間転写ベルト5は、ベルトクリーナー6によりクリーニングされる。
【0039】
図中21はテンションローラであり、図示しないバネによって中間転写ベルト5にテンションを印加しており、このテンションは非画像形成動作時も解除されることはない。ばねによって、総圧で7kgfのテンションがベルトに印加されている。22は駆動ローラである。
【0040】
以上の評価について、図2及び図3に示す。図3に示すように、比較例1〜3のベルトで破断、永久変形による画像不良が発生した。これらの理由は、図2に示す各材質のS−Sカーブを用いて説明することができる。
【0041】
すなわち、図2中の実線で示した比較例1の基材がPETのシームレスベルトは、応力を印加すると、ほぼ線形に歪みが生じ、降伏応力になった瞬間に破断しており、延性が全く無いことがわかる。これは、材質のPETを結晶化させているため、延性の担い手であるエントロピー弾性が無いことから、降伏した瞬間に破断したためであると推測できる。
【0042】
一方で、比較例2のPVDFベルト、比較例3のPAベルトは延性が極めて大きく、PVDFベルトは700mm程度、ナイロンベルトは50mm程度まで伸びてはじめて破断した。ナイロンやPVDFといった、側鎖を伴なわず、主鎖中にベンゼン環などの比較的大きな官能基を伴わない直鎖型のポリマーは、分子内自由度が極めて大きく、さらに外場によって分子の再配置も容易に行われることから、一旦クリープが発生すると大変形を引き起こすことがS−Sカーブより推測される。ベルト材質の永久変形によって引き起こされる画像不良は、その変形の度合いに大きく関係しており、したがって大変形を引き起こすナイロン、PVDFを基材とするベルトで画像不良が発生したものと考えられる。
【0043】
したがって、目的である、波うちによる画像不良やベルトの破断を防ぐことのできるベルトとは、小さ過ぎもせず大き過ぎもしない、「適度な延性」を持つベルトであると推測できる。
【0044】
この「適度な延性」は、図3に示すように、εbreak /εmaxというパラメータを用いて表現することが可能である。ここで、εbreakとは、図4に示すように、試験片に応力を印加したときの、破断点でのひずみを表す。また、εmaxとは、応力―ひずみ曲線(S−Sカーブ)で記録される最大応力値(抗張力)を印加したときのひずみをあらわす。
【0045】
εbreak /εmaxというパラメータは1以上の値をとる。εbreak /εmaxが1のときは、全く変形を起こすことなく破断する材質であることを示しており、全く延性を持たないことを指している。また、εbreak /εmaxがより大きい値をもつことは、より大きな変形を引き起こすことを示しており、上記の考察からは好ましい材質でないことを表現することのできるパラメータである。図3によれば、実施例1〜4に示した、破断や永久変形による画像不良の起きないベルト材質のεbreak /εmax値は4〜6程度の値をとることがわかる。
【0046】
一方で、破断を起こした比較例1の結晶化させたPETのシームレスベルトは、εbreak /εmax値は1.09という極めて1に近い値を示しており、変形を起こさない材質であることがわかる。このように変形を起こさない基材を用いたベルトに対してテンションを印加した状態で回転駆動を行うと、前述したような応力ムラによって、局所的に大きなテンションが印加されたときに、その場所で裂傷を生じ、その後の回転駆動によって亀裂が成長し、破断に至るものと考えられる。すなわち、弾性限界を超える大きなテンションが印加されても、亀裂を生じないという観点から、小さ過ぎない延性が必要となる。そしてその小さ過ぎない延性とは、εbreak /εmax値でおよそ1.5以上と推測され、より好ましくは3程度以上の値となる。
【0047】
また、永久変形を起こし、なおかつ画像不良を起こした比較例2、3のシームレスベルトは、εbreak /εmax値で10.48、110と非常に大きな値であることがわかる。このような延性の大きな材質は、前述したように応力緩和による変形が画像劣化をひきおこすことから、大き過ぎない延性として、εbreak /εmax値で10を超えてはならず、より好ましくは7程度以下の値となる。
【0048】
したがって、図3より、「適度な延性」として、
1.5≦εbreak /εmax≦10、
となる材質を選択することで、画像形成装置の中間転写ベルト、または転写材搬送ベルトとして、ベルトの変形に起因する画像劣化や、ベルトの破断の起きないエンドレスベルトを得ることができる。
【0049】
(他の実施形態)
前述した実施形態においては、画像形成装置としてフルカラー複写機を例示して説明したが、これに限るものではなく、プリンタや複写機等に具現化できる。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明においては、樹脂に導電性フィラーを含有して成るエンドレスベルトにおいて、応力―ひずみ曲線で記録される最大応力値を印加したときのひずみをεmax、破断点でのひずみをεbreakとすると、1.5≦εbreak /εmax≦10、を満たすため、エンドレスベルトの波うちに起因する画像不良やベルトの破断を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の説明図である。
【図2】本発明の実施例及び比較例の応力−ひずみ曲線を示す図である。
【図3】本発明の実施例及び比較例の評価の結果を示した図表である。
【図4】パラメータεbreak /εmaxの説明図である。
【図5】従来の画像形成装置の一例の説明図である。
【図6】ベルトの変形の説明図である。
【図7】ベルトの波うち(変形)の説明図である。
【図8】ベルトの波うちによる画像劣化の説明図である。
【符号の説明】
P  …転写材、1  …感光体ドラム、2  …帯電装置、
3  …露光、4  …現像装置、5  …中間転写ベルト、
6  …ベルトクリーナー、7  …転写ブレード、8  …転写帯電ローラ、
9  …転写材、10  …定着装置、
21  …テンションローラ、22    …駆動ローラ

Claims (7)

  1. 樹脂に導電性フィラーを含有して成るエンドレスベルトにおいて、
    応力―ひずみ曲線で記録される最大応力値を印加したときのひずみをεmax、破断点でのひずみをεbreakとすると、
    1.5≦εbreak /εmax≦10、
    を満たすことを特徴とするエンドレスベルト。
  2. 画像形成装置の中間転写ベルトとして使用することを特徴とする請求項1に記載のエンドレスベルト。
  3. 前記エンドレスベルトの非画像担持面から当接する複数のローラによって張架されている状態で回転駆動を受けることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンドレスベルト。
  4. 画像形成装置の転写材搬送ベルトとして使用することを特徴とする請求項1に記載のエンドレスベルト。
  5. 前記エンドレスベルトの非転写材担持面から当接する複数のローラによって張架されている状態で回転駆動を受けることを特徴とする請求項1又は請求項4に記載のエンドレスベルト。
  6. 中間転写ベルトに像を転写し、該中間転写ベルトに転写された像を転写材に転写する画像形成装置において、
    前記中間転写ベルトとして、請求項2又は請求項3に記載のエンドレスベルトを使用することを特徴とする画像形成装置。
  7. 搬送手段で搬送した転写材に画像形成を行う画像形成装置において、
    前記転写材を搬送する転写材搬送ベルトとして、請求項4又は請求項5に記載のエンドレスベルトを有することを特徴とする画像形成装置。
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