JP2004029129A - 画像形成装置、画像形成間隔制御方法、コンピュータ読み取り可能なプログラム、及び記憶媒体 - Google Patents
画像形成装置、画像形成間隔制御方法、コンピュータ読み取り可能なプログラム、及び記憶媒体 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】定着手段の温度と残りの画像形成枚数と自動調整タイミングから画像形成間隔を決定することにより、連続画像形成時に定着手段の温度が徐々に下がることで発生する記録材の分離不良を回避しながら、画像形成装置の生産性を最大限に発揮させることを可能とした画像形成装置、画像形成間隔制御方法、コンピュータ読み取り可能なプログラム、及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】画像形成装置の画像形成間隔制御手段107は、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、定着温度検知手段103で検知した定着手段102の温度と、残画像形成枚数計数手段108で計数した残りの画像形成枚数と、自動調整タイミング生成手段105で生成する自動調整手段104の動作タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する。
【選択図】 図1
【解決手段】画像形成装置の画像形成間隔制御手段107は、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、定着温度検知手段103で検知した定着手段102の温度と、残画像形成枚数計数手段108で計数した残りの画像形成枚数と、自動調整タイミング生成手段105で生成する自動調整手段104の動作タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱及び加圧により画像を記録材上に定着させる定着ユニットを備えた画像形成装置、画像形成装置における画像形成間隔制御方法、コンピュータ読み取り可能なプログラム、及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
代表的な電子写真方式の画像形成装置を後述の本発明の実施の形態における図2を参照しながら説明する。画像形成装置1は、大別して、画像形成部(4つのステーションa、b、c、dが並設されており、その構成は同一である)、給紙部、中間転写部、搬送部、定着ユニット、操作部、及び制御ユニット(不図示)から構成される。
【0003】
次に、画像形成装置1の個々のユニットについて詳しく説明する。画像形成部は次に述べるような構成になっている。即ち、像担持体としての感光ドラム11a、11b、11c、11dがその中心で軸支され、図中矢印方向に不図示の駆動モータによって回転駆動される。感光ドラム11a〜11dの外周面に対向してその回転方向に、ローラ帯電器12a、12b、12c、12d、スキャナ13a、13b、13c、13d、現像装置14a、14b、14c、14dが配置されている。ローラ帯電器12a〜12dにおいて感光ドラム11a〜11dの表面に均一な帯電量の電荷を与える。
【0004】
次いで、スキャナ13a〜13dにより、記録画像信号に応じて変調した、例えばレーザビームなどの光線を感光ドラム11a〜11d上に露光させることによって、ドラム表面に静電潜像を形成する。更に、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックといった4色の現像剤(トナー)をそれぞれ収納した現像装置14a〜14dによって、上記静電潜像を顕像化する。顕像化された可視画像を中間転写体30に転写する。以上に示したプロセスにより、各トナーによる画像形成が順次行われる。
【0005】
次に、給紙部は、記録材Pを収納する部分と、記録材Pを搬送するためのローラ、記録材Pの通過を検知するためのセンサ、記録材Pの有無を検知するためのセンサ、記録材Pを搬送路に沿って搬送させるためのガイド(不図示)から構成される。21a、21b、21c、21dは記録材Pを収納するカセット、27は記録材Pを手差しで給紙するための手差しトレイ、28はデッキであり、多数枚の記録材Pを収納する。22a、22b、22c、22dは、カセット21a〜21dから記録材Pを一枚ずつ送り出すためのピックアップローラである。ピックアップローラ22a〜22dでは、複数枚の記録材Pが送り出されることがあるが、BCローラ23a、23b、23c、23dによって確実に一枚だけ分離される。
【0006】
BCローラ23a〜23dによって一枚だけ分離された記録材Pは、更に引き抜きローラ24a〜24d、レジ前ローラ26によって搬送され、レジストローラ25まで搬送される。また、手差しトレイ27に載置された記録材Pは、BCローラ29によって一枚分離され、レジ前ローラ26によってレジストローラ25まで搬送される。また、デッキ28に収納された記録材Pは、ピックアップローラ60によって給紙ローラ61まで複数枚搬送され、給紙ローラ61によって一枚だけ確実に分離され、引き抜きローラ62まで搬送される。更に、記録材Pはレジ前ローラ26によってレジストローラ25まで搬送される。
【0007】
次に、中間転写ユニットについて詳細に説明する。30は中間転写ベルトであり、その材料として例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)やPVdF(ポリフッ化ビニリデン)などが用いられる。32は中間転写ベルト30に駆動を伝達する駆動ローラであり、駆動ローラ32は、ばね(不図示)の付勢によって中間転写ベルト30に適度な張力を与えるテンションローラ33、中間転写ベルト30を挟んで二次転写領域を形成する従動ローラ34によって支持されている。駆動ローラ32は金属ローラの表面に数mm厚のゴム(ウレタンまたはクロロプレン)をコーティングしたものであり、中間転写ベルト30とのスリップを防いでいる。駆動ローラ32はステッピングモータ(不図示)によって回転駆動される。
【0008】
各感光ドラム11a〜11dと中間転写ベルト30が対向する位置の、中間転写ベルト30の裏には、トナー像を中間転写ベルト30に転写するための高圧が印可されている一次転写ローラ35a〜35dが配置されている。また、従動ローラ34に対向して二次転写ローラ36が配置され、中間転写ベルト30とのニップによって二次転写領域を形成する。二次転写ローラ36は中間転写ベルト30に対して適度な圧力で加圧されている。また、中間転写ベルト30上で二次転写領域の下流には、中間転写ベルト30の画像形成面をクリーニングするためのクリーニング装置50が配置され、クリーニング装置50は、クリーナブレード51(材質としてはポリウレタンゴムなどが用いられる)及び廃トナーを収納する廃トナーボックス52から構成される。
【0009】
定着ユニット(定着器)40は、内部にハロゲンヒータなどの熱源を備えた定着ローラ41a、その定着ローラ41aに対し加圧される加圧ローラ41b(この加圧ローラ41bにも熱源を備える場合もある)、上記ローラ対41a、41bから排出されてきた記録材Pを搬送する内排紙ローラ44から構成される。
【0010】
一方、レジストローラ25まで搬送された記録材Pは、レジストローラ25よりも上流のローラの回転駆動を止めることで一旦停止させ、画像形成部の画像形成タイミングに合わせてレジストローラ25を含む上流のローラの回転駆動が再開される。記録材Pは後述の二次転写領域へ送り出される。二次転写領域において画像が転写され、定着ユニット40において画像が定着された記録材Pは、内排紙ローラ44を通過した後、切り替えフラッパ73によって搬送先が切り替えられる。
【0011】
切り替えフラッパ73がフェイスアップ排紙側(記録材Pの画像形成面を上にした状態で排紙する側)にある場合は、記録材Pは外排紙ローラ45によってフェイスアップ排紙トレイ2に排出される。一方、切り替えフラッパ73がフェイスダウン排紙側(記録材Pの画像形成面を下にした状態で排紙する側)にある場合は、記録材Pは反転ローラ72a、72b、72cの方向へ搬送され、フェイスダウン排紙トレイ3へ排出される。なお、記録材Pの搬送路には、記録材Pの通過を検知するために複数のセンサが配置されており、給紙リトライセンサ64a、64b、64c、64d、デッキ給紙センサ65、デッキ引き抜きセンサ66、レジストセンサ67、内排紙センサ68、フェイスダウン排紙センサ69、両面プレレジセンサ70、両面再給紙センサ71等がある。
【0012】
また、記録材Pを収納するカセット21a〜21dには、記録材Pの有無を検知するカセット紙有無検知センサ63a、63b、63c、63dが配置され、手差しトレイ27には、手差しトレイ27上の記録材Pの有無を検知する手差しトレイ紙有無検知センサ74が配置され、デッキ28には、デッキ28内の記録材Pの有無を検知するデッキ紙有無検知センサ75が配置されている。
【0013】
制御ユニットは、上記各ユニット内の機構の動作を制御するための制御基板(不図示)や、モータドライブ基板(不図示)などから構成される。操作部4は、画像形成装置1の上面に配置されており、記録材Pが収納された給紙部(給紙カセット21a〜21d、手差しトレイ27、デッキ28)の選択、排紙トレイ(フェイスアップ排紙トレイ2、フェイスダウン排紙トレイ3)の選択、タブ紙束の指定等が可能である。
【0014】
次に、画像形成装置の動作に即して説明を加える。一例として、カセット21aから記録材Pを搬送する場合を説明する。画像形成動作開始信号が発せられてから所定時間経過後、まず、ピックアップローラ22aにより、カセット21aから記録材Pが一枚ずつ送り出される。そして、給紙ローラ23によって記録材Pが引き抜きローラ24a、レジ前ローラ26を経由して、レジストローラ25まで搬送される。その時、レジストローラ25は停止されており、記録材Pの先端はニップ部に突き当たる。その後、画像形成部が画像の形成を開始するタイミングに合わせてレジストローラ25は回転を始める。この回転時期は、記録材Pと画像形成部より中間転写ベルト30上に一次転写されたトナー画像とが二次転写領域においてちょうど一致するようにそのタイミングが設定されている。
【0015】
一方、画像形成部では、画像形成動作開始信号が発せられると、前述したプロセスにより中間転写ベルト30の回転方向において一番上流にある感光ドラム11d上に形成されたトナー画像が、高電圧が印加された一次転写ローラ35dによって一次転写領域において中間転写ベルト30に一次転写される。一次転写されたトナー像は次の一次転写領域まで搬送される。次の一次転写領域では各画像形成部間をトナー像が搬送される時間だけ遅延して画像形成が行われており、前画像の上に画像先端を合わせて次のトナー像が転写されることになる。以下も同様の工程が繰り返され、結局4色のトナー像が中間転写ベルト30上において一次転写される。
【0016】
その後、記録材Pが二次転写領域に進入し、中間転写ベルト30に接触すると、記録材Pの通過タイミングに合わせて二次転写ローラ36に高電圧が印加される。そして、前述したプロセスにより中間転写ベルト30上に形成された4色のトナー画像が記録材Pの表面に転写される。その後、記録材Pは定着ユニット40の定着ローラ41aと加圧ローラ41bのニップ部まで案内される。そしてローラ対41a、41bの熱及びニップの圧力によってトナー画像が記録材表面に定着される。その後、切り替えフラッパ73の切り替え方向に応じて、フェイスアップ排紙トレイ2またはフェイスダウン排紙トレイ3に排出される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては次のような問題があった。図9は定着ユニット(定着器)40の定着ローラ41aの温度遷移を示したグラフであり、グラフの横軸が時間T、縦軸が定着器温度(定着ローラ41aの温度)Fを表している。P1〜P3はそれぞれ1ページ目〜3ページ目の記録材が通過する時のタイミング、Pnはnページ目の記録材が通過する時のタイミングである。定着器温度Fは開始温度F1からスタートしており、温度F2は、それ以上温度が下がると定着不良により画質の劣化や記録材の分離不良(定着ローラ41aや加圧ローラ41bへ記録材が巻き付く)境界の温度である。図9のグラフではタイミングPnでの記録材通過時に定着器温度Fが境界温度F2を下回り、タイミングPnでの記録材の定着不良が発生する可能性があることを示唆している。
【0018】
そこで、従来例では、図10のグラフに示すように、一般的には、境界温度F2より高い温度で且つ記録材が1枚通過しても境界温度F2を下回らない温度である限界温度F3を設け、記録材の通過中に定着器温度Fが限界温度F3を下回ったら、一旦画像形成動作を中断して定着器温度(定着ローラ41aの温度)Fが再び開始温度F1に達するまで待ってから(Tdelay:画像形成を中断している間の時間)、画像形成動作を再開する方法が採られていた。しかしながら、上記従来例においては、図10のグラフに示したように画像形成を中断している間の時間Tdelayが画像形成動作全体に大きく影響を与え、画像形成装置の生産性を著しく低下させる原因となっていた。
【0019】
本発明は、上述した点に鑑みなされたものであり、定着手段の温度と残りの画像形成枚数と自動調整タイミングから画像形成間隔を決定することにより、連続画像形成時に定着手段の温度が徐々に下がることで発生する記録材の分離不良を回避しながら、画像形成装置の生産性を最大限に発揮させることを可能とした画像形成装置、画像形成間隔制御方法、コンピュータ読み取り可能なプログラム、及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、電子写真方式の画像形成装置であって、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う画像形成手段と、記録材上に形成された画像を記録材表面に定着させる定着手段と、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、前記定着手段の温度と、残りの画像形成枚数と、画像形成品位に関わる自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する画像形成装置間隔制御手段とを有することを特徴とする。
【0021】
また、本発明は、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う画像形成手段と、記録材上に形成された画像を記録材表面に定着させる定着手段を備えた画像形成装置における画像形成間隔制御方法であって、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、前記定着手段の温度と、残りの画像形成枚数と、画像形成品位に関わる自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する画像形成装置間隔制御工程を有することを特徴とする。
【0022】
また、本発明は、コンピュータに、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う画像形成手段と記録材上に形成された画像を記録材表面に定着させる定着手段を備えた画像形成装置における、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、前記定着手段の温度と、残りの画像形成枚数と、画像形成品位に関わる自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する画像形成装置間隔制御機能を実行させるコンピュータ読み取り可能なプログラムであることを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う画像形成手段と、記録材上に形成された画像を記録材表面に定着させる定着手段を備えた画像形成装置に適用される画像形成間隔制御方法を実行するプログラムを記憶したコンピュータにより読み出し可能な記憶媒体であって、前記画像形成間隔制御方法は、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、前記定着手段の温度と、残りの画像形成枚数と、画像形成品位に関わる自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する画像形成装置間隔制御ステップを有することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0025】
[第1の実施の形態]
図2は本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の内部構造を示す構成図である。第1の実施の形態、後述の第2及び第3の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成方式は電子写真方式とする。画像形成装置は、感光ドラム11a〜11d、ローラ帯電器12a、12b、12c、12d、スキャナ13a、13b、13c、13d、現像装置14a、14b、14c、14d等を備えた画像形成部と、カセット21a、21b、21c、21d、手差しトレイ27、デッキ28、各種給紙ローラ等を備えた給紙部と、中間転写ベルト30等を備えた中間転写部と、記録材搬送路、各種搬送ローラ等を備えた搬送部と、定着ローラ41a、加圧ローラ41b等を備えた定着ユニット40と、各種キー、表示部等を備えた操作部4と、及び制御ユニット(不図示)から構成されている。詳細構成は上述したので説明を省略する。
【0026】
図1は第1の実施の形態に係る画像形成装置の制御部の一部の構成を示すものであり、本発明に関わるブロック図である。画像形成装置の制御部は、電子写真画像形成手段101、定着手段102、定着温度検知手段103、自動調整手段104、自動調整タイミング生成手段105、画像形成間隔制御手段107、残画像形成枚数計数手段108を備えている。
【0027】
電子写真画像形成手段101は、帯電、現像、転写など電子写真画像形成に必要な手段であり、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う。定着手段102は、記録材上に形成されたトナー画像を記録材表面に定着させる。定着温度検知手段103は、例えばサーミスタ等の感温素子等により定着手段102(定着ローラ41a)の温度を検知する。自動調整手段104は、画像形成品位に関わる後述の自動調整を行う。自動調整タイミング生成手段105は、自動調整手段104の動作タイミングを生成する。画像形成間隔制御手段107は、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う時における、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御する。残画像形成枚数計数手段108は、画像形成装置の残りの画像形成枚数を計数する。
【0028】
また、自動調整手段104は、例えば上記4つのステーションにより構成される画像形成部で形成される4つの画像のレジストを調整する自動レジスト調整シーケンスや、画像形成部の各ステーションの画像濃度を調整する自動画像濃度調整シーケンス、あるいは画像形成部の4つのステーションにより形成された画像の階調を調整する自動階調補正シーケンスなどを受け持つ。これらの自動調整シーケンスは数分間の時間を要するのが一般的である。
【0029】
また、自動調整タイミング生成手段105は、上記の自動調整シーケンスが必要となるタイミングを生成するものであり、例えば、画像形成枚数、連続する画像形成時間、画像形成装置の待機時間や前記待機時間を含めた動作時間、不図示の環境センサにより得られる温度、湿度、及びそれらの変移により各々の自動調整が必要か否かを決定する。本実施の形態においては簡便な説明のために画像形成枚数を用いることとし、本実施の形態ではm=100枚毎に全ての自動調整を行い、その実行時間はTc=5分間とする。
【0030】
本発明の特徴は次の通りである。即ち、画像形成間隔制御手段107は、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を、定着温度検知手段103で検知した温度と、残画像形成枚数計数手段108で計数した残りの画像形成枚数と、自動調整タイミング生成手段105で生成する自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する。
【0031】
また、画像形成間隔制御手段107は、定着温度検知手段102で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測し、定着不良が生じる可能性があると判断した場合に、記録材の材質、表面性、大きさなどの特性により決定される画像形成間隔よりも長い画像形成間隔になるように画像形成間隔変更制御を行う(第1の実施の形態)。
【0032】
また、画像形成間隔制御手段107は、定着温度検知手段102で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測し、定着不良が生じる可能性があると判断した場合で、自動調整タイミング生成手段105が自動調整手段104による自動調整が必要であると判断するタイミングの近傍である場合に、自動調整を行った後に画像形成動作を再開するように画像形成動作再開制御を行う(第2の実施の形態)。
【0033】
また、画像形成間隔制御手段107は、定着温度検知手段102で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測し、定着不良が生じる可能性があると判断した場合に、残画像形成枚数計数手段108が計数した残りの画像形成枚数の画像形成を完了するために、前記画像形成間隔変更制御と前記画像形成動作再開制御のどちらかを選択して画像形成間隔を決定する(第3の実施の形態)。
【0034】
図3は第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着ユニット40(定着ローラ41aと加圧ローラ41bの間のニップ)を記録材1枚が通過する時に降下する温度を記録材の種類(記録材の材質、表面性、大きさ(面積)など)に応じて表した一例であり、ある温度Fα、湿度Hαにおけるデータを示す図である。本例では、記録材A通過時の降下温度がFa、記録材B通過時の降下温度がFb、記録材C通過時の降下温度がFc、記録材D通過時の降下温度がFdとなっている。また、降下温度は記録材上の画像の濃度やトナーの量、あるいは重ね合わせた色の数、画像を形成した面により変化するので、それらのパラメータを考慮した場合の方がより良好な結果が得られる。更に、画像形成装置ごとのばらつきも考慮するならば、動作中に上記の各条件下での降下温度の統計をとりながら降下温度の修正を行っても良い。なお、図3に関するデータは画像形成間隔制御手段107が保持している。
【0035】
図4は第1の実施の形態に係る画像形成装置におけるいくつかの環境区分(温度、湿度の組合せによる区分)において、定着ユニット40の定着ローラ41aの温度が単位時間当たりにどれ位上昇するかを表した一例を示す図である。本例では、環境区分1の単位時間あたりの上昇温度がG1、環境区分2の単位時間あたりの上昇温度がG2、・・・環境区分10の単位時間あたりの上昇温度がG10となっている。もちろん、定着ローラ41aの目標温度設定を変更したり、定着ローラ41aの加熱のための電力供給を増加させればそれに応じて上昇温度は変化する。なお、図4に関するデータは画像形成間隔制御手段107が保持している。
【0036】
図5は第1の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成動作に伴う定着ユニット(定着器)40の定着ローラ41aの温度遷移を示した図であり、グラフの横軸が時間T、縦軸が定着器温度(定着ローラ41aの温度)Fを表している。P1〜P3はそれぞれ1ページ目〜3ページ目の記録材が通過する時のタイミングであり、Pnはnページ目の記録材が通過する時のタイミングであり、Pn−1はn−1ページ目の記録材が通過するタイミングである。定着器温度は開始温度F1からスタートしており、温度F2は、それ以上温度が下がると定着不良により画質の劣化や記録材の分離不良(定着ローラ41aや加圧ローラ41bへ記録材が巻き付く)境界の温度である。
【0037】
F3は限界温度であり、境界温度F2より高い温度で且つ記録材が1枚通過しても境界温度F2を下回らない温度である。限界温度F3は画像形成で使用する記録材の種類により変化し、上記図3によれば、例えば記録材AであればF3=F2+Faである。なお、上記図3の降下温度はばらつきが発生することが考えられるので、場合によっては更にマージンαを加算することでF3=F2+Fa+αとしている。
【0038】
図5のTi1は通常の場合の画像形成間隔であり、この間に上記図4で示した分だけ定着ローラ41aの温度は上昇する。例えば環境区分5であればG5×Ti1となる。図5の場合、タイミングPn−1における記録材が通過前の定着ローラ41aの温度は限界温度F3よりも高いので画像形成を開始するが、タイミングPn−1における記録材通過後の温度F4に対し、
F4+G5×Ti1<F3 (但し、環境区分5の場合)
であり、タイミングPn−1における記録材を画像形成間隔Ti1で画像形成開始しようとするとき、定着ローラ41aの温度が境界温度F2を下回るため、定着不良が生じる可能性があり、画像形成を開始することができない。そのため、画像形成間隔をTi2(記録材の材質、表面性、大きさなどの特性により決定される画像形成間隔Ti1よりも長い画像形成間隔)としている。画像形成間隔Ti2は、
Ti2=(F3−F4)÷G5 (但し、環境区分5の場合)
により求めることができる。
【0039】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、画像形成装置の画像形成間隔を、定着温度検知手段103で検知した定着手段102(定着ローラ41a)の温度と、残画像形成枚数計数手段108で計数した残りの画像形成枚数と、自動調整タイミング生成手段105で生成する自動調整タイミングとから決定することにより、画像形成装置における連続画像形成時に定着手段102の温度が徐々に下がることで発生する記録材の分離不良(定着ローラ41aや加圧ローラ41bに記録材が巻き付く現象)を回避しながら、画像形成装置の生産性を最大限に発揮させることが可能となる。
【0040】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置は、感光ドラム11a〜11d、ローラ帯電器12a、12b、12c、12d、スキャナ13a、13b、13c、13d、現像装置14a、14b、14c、14d等を備えた画像形成部と、カセット21a、21b、21c、21d、手差しトレイ27、デッキ28、各種給紙ローラ等を備えた給紙部と、中間転写ベルト30等を備えた中間転写部と、記録材搬送路、各種搬送ローラ等を備えた搬送部と、定着ローラ41a、加圧ローラ41b等を備えた定着ユニット40と、各種キー、表示部等を備えた操作部4と、及び制御ユニット(不図示)から構成されている。から構成されている(図2参照)。また、画像形成装置の制御部は、電子写真画像形成手段101、定着手段102、定着温度検知手段103、自動調整手段104、自動調整タイミング生成手段105、画像形成間隔制御手段107、残画像形成枚数計数手段108を備えている(図1参照)。詳細構成は上述したので説明を省略する。
【0041】
図6は第2の実施の形態に係る画像形成装置の自動調整動作を挟んだ画像形成動作の一例を示す図である。第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様に、タイミングPn−1での記録材通過時に定着ユニット40の定着ローラ41aの温度が境界温度F2を下回り、定着不良が発生する可能性がある場合で、更にnが、
β1<m (不等号は等号を含んでも良い)
の範囲近傍である場合にnページ目の前に上述した自動調整(自動レジスト調整、自動画像濃度調整、自動階調補正)を行う。この自動調整の間は記録材が定着ユニット40を通過することが無いので、自動調整動作の間(図6のCalで示した期間)に十分に定着ユニット40の定着ローラ41aの加熱が可能である。
【0042】
即ち、記録材への定着中に定着不良が生じる可能性があると判断した場合で、自動調整タイミング生成手段105が自動調整手段104による自動調整が必要であると判断するタイミングの近傍である場合に、自動調整動作の間に十分に定着ローラ41aを加熱しておき、自動調整を行った後に画像形成動作を再開するものである。
【0043】
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に、画像形成装置の画像形成間隔を、定着温度検知手段103で検知した定着手段102(定着ローラ41a)の温度と、残画像形成枚数計数手段108で計数した残りの画像形成枚数と、自動調整タイミング生成手段105で生成する自動調整タイミングとから決定することにより、画像形成装置における連続画像形成時に定着手段102の温度が徐々に下がることで発生する記録材の分離不良(定着ローラ41aや加圧ローラ41bに記録材が巻き付く現象)を回避しながら、画像形成装置の生産性を最大限に発揮させることが可能となる。
【0044】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置は、感光ドラム11a〜11d、ローラ帯電器12a、12b、12c、12d、スキャナ13a、13b、13c、13d、現像装置14a、14b、14c、14d等を備えた画像形成部と、カセット21a、21b、21c、21d、手差しトレイ27、デッキ28、各種給紙ローラ等を備えた給紙部と、中間転写ベルト30等を備えた中間転写部と、記録材搬送路、各種搬送ローラ等を備えた搬送部と、定着ローラ41a、加圧ローラ41b等を備えた定着ユニット40と、各種キー、表示部等を備えた操作部4と、及び制御ユニット(不図示)から構成されている(図2参照)。また、画像形成装置の制御部は、電子写真画像形成手段101、定着手段102、定着温度検知手段103、自動調整手段104、自動調整タイミング生成手段105、画像形成間隔制御手段107、残画像形成枚数計数手段108を備えている(図1参照)。詳細構成は上述したので説明を省略する。
【0045】
図7、図8は第3の実施の形態に係る画像形成装置の処理を示すフローチャートである。第3の実施の形態における本シーケンスは、記録材Pが定着ユニット40の定着ローラ41aを通過完了時に画像形成間隔制御手段107において実行される。タイミングPn−1での記録材、即ちPn−1ページ目の記録材の通過完了時点において、まず、画像形成間隔制御手段107は定着温度検知手段103により現在の定着ローラ41aの温度F4を得る(ステップS1)。続いて、画像形成間隔制御手段107はPnページ目の記録材が定着ローラ41aを通過し始めるときの温度を推定し、限界温度F3と比較する(ステップS2)。
【0046】
前記温度の推定は、第2の実施の形態でも述べたように
F4+G5×Ti1 (但し、環境区分5の場合)
によって算出することで推定される。画像形成間隔制御手段107は前記温度が限界温度F3よりも高い温度であると推定した場合は、画像形成間隔はTi1のまま動作を続行する(ステップS10)。他方、画像形成間隔制御手段107は前記温度が限界温度F3よりも低い温度であると推定した場合には、残画像形成枚数計数手段108が計数した残りの画像形成枚数(ページ数)kを得る(ステップS3)。
【0047】
更に、画像形成間隔制御手段107は自動調整タイミング生成手段105により、自動調整手段104で次に自動調整が行われるまでのページ数mを得て(ステップS4)、残ページ数kが、
m‐β1<k<m+β2
の範囲内であるかどうかを判断する(ステップS5)。そして、残ページ数kが前記範囲外であれば、画像形成間隔制御手段107は画像形成間隔をTi2として動作を継続する(ステップS9)。もし、残ページ数kが前記範囲内であれば、画像形成間隔制御手段107は自動調整手段104により時間Tcを要する自動調整を実行した後に、画像形成間隔Ti1で画像形成を継続した場合の残り時間Tl1と、画像形成間隔Ti2で画像形成を継続した場合の残り時間Tl2を算出し(ステップS6)、残り時間Tl1と残り時間Tl2を比較する(ステップS7)。
【0048】
残り時間Tl1と残り時間Tl2の比較結果、残り時間Tl2の方が大きい(長い)と判断した場合は、画像形成間隔制御手段107は自動調整手段104に自動調整の実行を指示し、自動調整を実行した上で画像形成間隔Ti1で動作を再開する(ステップS8)。もし、残り時間Tl2の方が残り時間Tl1よりも小さい(短い)と判断した場合は、画像形成間隔制御手段107は画像形成間隔Ti2で動作を継続する(ステップS9)。以後、記録材が定着ローラ41aを通過するたびに上記シーケンスを実行する。
【0049】
即ち、記録材への定着中に定着不良が生じる可能性があると判断した場合に、残画像形成枚数計数手段108が計数した残りの画像形成枚数の画像形成を完了するために、画像形成間隔Ti1で画像形成を継続した場合の残り時間Tl1と、画像形成間隔Ti2で画像形成を継続した場合の残り時間Tl2との比較結果に基づき、上記ステップS8の画像形成動作再開制御と上記ステップS9の画像形成間隔変更制御のどちらかを選択して画像形成間隔を決定するものである。
【0050】
なお、上記シーケンスの実行タイミングは記録材の通過完了時としたが、上記図3に示した記録材の通過による降下温度や上記図4に示した単位時間当たりの上昇温度を加味すれば、上記のタイミングに限定されるものではない。
【0051】
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に、画像形成装置の画像形成間隔を、定着温度検知手段103で検知した定着手段102(定着ローラ41a)の温度と、残画像形成枚数計数手段108で計数した残りの画像形成枚数と、自動調整タイミング生成手段105で生成する自動調整タイミングとから決定することにより、画像形成装置における連続画像形成時に定着手段102の温度が徐々に下がることで発生する記録材の分離不良(定着ローラ41aや加圧ローラ41bに記録材が巻き付く現象)を回避しながら、画像形成装置の生産性を最大限に発揮させることが可能となる。
【0052】
[他の実施の形態]
第1乃至第3の実施の形態では、本発明の画像形成間隔制御を適用する画像形成装置の形態は特定の形態に限定されるものではなく、画像形成機能を有するプリンタ、画像読取機能・画像形成機能を有する複写機、画像読取機能・画像形成機能・画像通信機能を有する複合機の何れにも本発明の画像形成間隔制御を適用することが可能である。
【0053】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。上述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体等の媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本発明が達成されることは言うまでもない。
【0054】
この場合、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体は本発明を構成することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体等の媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、或いはネットワークを介したダウンロードなどを用いることができる。
【0055】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0056】
更に、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像形成装置の画像形成間隔を、温度検知手段で検知した定着手段の温度と、残画像形成枚数計数手段で計数した残りの画像形成枚数と、自動調整タイミング生成手段で生成する自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定することにより、画像形成装置における連続画像形成時に定着手段の温度が徐々に下がることで発生する記録材の分離不良(定着手段を構成するローラに記録材が巻き付く現象)を回避しながら、画像形成装置の生産性を最大限に発揮させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1乃至第3の実施の形態に係る画像形成装置の制御部の一部の構成を示すブロック図である。
【図2】第1乃至第3の実施の形態に係る画像形成装置の内部構造を示す構成図である。
【図3】第1の実施の形態に係る画像形成装置で使用する記録材の種類に応じた定着ローラの降下温度の一例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係る画像形成装置における環境区分に応じた定着ローラの単位時間当たりの上昇温度の一例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成間隔を変更した場合の画像形成動作の一例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の自動調整動作を挟んだ画像形成動作の一例を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態に係る画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【図9】従来例に係る画像形成装置の定着ローラの温度遷移の一例を示す図である。
【図10】従来例に係る画像形成装置の定着ローラの温度遷移に対する画像形成動作の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
40 定着ユニット(定着手段)
41a 定着ローラ(定着手段)
101 電子写真画像形成手段(画像形成手段)
102 定着手段(定着手段)
103 定着温度検知手段(温度検知手段)
104 自動調整手段(自動調整手段)
105 自動調整タイミング生成手段(自動調整タイミング生成手段)
107 画像形成間隔制御手段(画像形成間隔制御手段、温度推測手段)
108 残画像形成枚数計数手段(残画像形成枚数計数手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱及び加圧により画像を記録材上に定着させる定着ユニットを備えた画像形成装置、画像形成装置における画像形成間隔制御方法、コンピュータ読み取り可能なプログラム、及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
代表的な電子写真方式の画像形成装置を後述の本発明の実施の形態における図2を参照しながら説明する。画像形成装置1は、大別して、画像形成部(4つのステーションa、b、c、dが並設されており、その構成は同一である)、給紙部、中間転写部、搬送部、定着ユニット、操作部、及び制御ユニット(不図示)から構成される。
【0003】
次に、画像形成装置1の個々のユニットについて詳しく説明する。画像形成部は次に述べるような構成になっている。即ち、像担持体としての感光ドラム11a、11b、11c、11dがその中心で軸支され、図中矢印方向に不図示の駆動モータによって回転駆動される。感光ドラム11a〜11dの外周面に対向してその回転方向に、ローラ帯電器12a、12b、12c、12d、スキャナ13a、13b、13c、13d、現像装置14a、14b、14c、14dが配置されている。ローラ帯電器12a〜12dにおいて感光ドラム11a〜11dの表面に均一な帯電量の電荷を与える。
【0004】
次いで、スキャナ13a〜13dにより、記録画像信号に応じて変調した、例えばレーザビームなどの光線を感光ドラム11a〜11d上に露光させることによって、ドラム表面に静電潜像を形成する。更に、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックといった4色の現像剤(トナー)をそれぞれ収納した現像装置14a〜14dによって、上記静電潜像を顕像化する。顕像化された可視画像を中間転写体30に転写する。以上に示したプロセスにより、各トナーによる画像形成が順次行われる。
【0005】
次に、給紙部は、記録材Pを収納する部分と、記録材Pを搬送するためのローラ、記録材Pの通過を検知するためのセンサ、記録材Pの有無を検知するためのセンサ、記録材Pを搬送路に沿って搬送させるためのガイド(不図示)から構成される。21a、21b、21c、21dは記録材Pを収納するカセット、27は記録材Pを手差しで給紙するための手差しトレイ、28はデッキであり、多数枚の記録材Pを収納する。22a、22b、22c、22dは、カセット21a〜21dから記録材Pを一枚ずつ送り出すためのピックアップローラである。ピックアップローラ22a〜22dでは、複数枚の記録材Pが送り出されることがあるが、BCローラ23a、23b、23c、23dによって確実に一枚だけ分離される。
【0006】
BCローラ23a〜23dによって一枚だけ分離された記録材Pは、更に引き抜きローラ24a〜24d、レジ前ローラ26によって搬送され、レジストローラ25まで搬送される。また、手差しトレイ27に載置された記録材Pは、BCローラ29によって一枚分離され、レジ前ローラ26によってレジストローラ25まで搬送される。また、デッキ28に収納された記録材Pは、ピックアップローラ60によって給紙ローラ61まで複数枚搬送され、給紙ローラ61によって一枚だけ確実に分離され、引き抜きローラ62まで搬送される。更に、記録材Pはレジ前ローラ26によってレジストローラ25まで搬送される。
【0007】
次に、中間転写ユニットについて詳細に説明する。30は中間転写ベルトであり、その材料として例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)やPVdF(ポリフッ化ビニリデン)などが用いられる。32は中間転写ベルト30に駆動を伝達する駆動ローラであり、駆動ローラ32は、ばね(不図示)の付勢によって中間転写ベルト30に適度な張力を与えるテンションローラ33、中間転写ベルト30を挟んで二次転写領域を形成する従動ローラ34によって支持されている。駆動ローラ32は金属ローラの表面に数mm厚のゴム(ウレタンまたはクロロプレン)をコーティングしたものであり、中間転写ベルト30とのスリップを防いでいる。駆動ローラ32はステッピングモータ(不図示)によって回転駆動される。
【0008】
各感光ドラム11a〜11dと中間転写ベルト30が対向する位置の、中間転写ベルト30の裏には、トナー像を中間転写ベルト30に転写するための高圧が印可されている一次転写ローラ35a〜35dが配置されている。また、従動ローラ34に対向して二次転写ローラ36が配置され、中間転写ベルト30とのニップによって二次転写領域を形成する。二次転写ローラ36は中間転写ベルト30に対して適度な圧力で加圧されている。また、中間転写ベルト30上で二次転写領域の下流には、中間転写ベルト30の画像形成面をクリーニングするためのクリーニング装置50が配置され、クリーニング装置50は、クリーナブレード51(材質としてはポリウレタンゴムなどが用いられる)及び廃トナーを収納する廃トナーボックス52から構成される。
【0009】
定着ユニット(定着器)40は、内部にハロゲンヒータなどの熱源を備えた定着ローラ41a、その定着ローラ41aに対し加圧される加圧ローラ41b(この加圧ローラ41bにも熱源を備える場合もある)、上記ローラ対41a、41bから排出されてきた記録材Pを搬送する内排紙ローラ44から構成される。
【0010】
一方、レジストローラ25まで搬送された記録材Pは、レジストローラ25よりも上流のローラの回転駆動を止めることで一旦停止させ、画像形成部の画像形成タイミングに合わせてレジストローラ25を含む上流のローラの回転駆動が再開される。記録材Pは後述の二次転写領域へ送り出される。二次転写領域において画像が転写され、定着ユニット40において画像が定着された記録材Pは、内排紙ローラ44を通過した後、切り替えフラッパ73によって搬送先が切り替えられる。
【0011】
切り替えフラッパ73がフェイスアップ排紙側(記録材Pの画像形成面を上にした状態で排紙する側)にある場合は、記録材Pは外排紙ローラ45によってフェイスアップ排紙トレイ2に排出される。一方、切り替えフラッパ73がフェイスダウン排紙側(記録材Pの画像形成面を下にした状態で排紙する側)にある場合は、記録材Pは反転ローラ72a、72b、72cの方向へ搬送され、フェイスダウン排紙トレイ3へ排出される。なお、記録材Pの搬送路には、記録材Pの通過を検知するために複数のセンサが配置されており、給紙リトライセンサ64a、64b、64c、64d、デッキ給紙センサ65、デッキ引き抜きセンサ66、レジストセンサ67、内排紙センサ68、フェイスダウン排紙センサ69、両面プレレジセンサ70、両面再給紙センサ71等がある。
【0012】
また、記録材Pを収納するカセット21a〜21dには、記録材Pの有無を検知するカセット紙有無検知センサ63a、63b、63c、63dが配置され、手差しトレイ27には、手差しトレイ27上の記録材Pの有無を検知する手差しトレイ紙有無検知センサ74が配置され、デッキ28には、デッキ28内の記録材Pの有無を検知するデッキ紙有無検知センサ75が配置されている。
【0013】
制御ユニットは、上記各ユニット内の機構の動作を制御するための制御基板(不図示)や、モータドライブ基板(不図示)などから構成される。操作部4は、画像形成装置1の上面に配置されており、記録材Pが収納された給紙部(給紙カセット21a〜21d、手差しトレイ27、デッキ28)の選択、排紙トレイ(フェイスアップ排紙トレイ2、フェイスダウン排紙トレイ3)の選択、タブ紙束の指定等が可能である。
【0014】
次に、画像形成装置の動作に即して説明を加える。一例として、カセット21aから記録材Pを搬送する場合を説明する。画像形成動作開始信号が発せられてから所定時間経過後、まず、ピックアップローラ22aにより、カセット21aから記録材Pが一枚ずつ送り出される。そして、給紙ローラ23によって記録材Pが引き抜きローラ24a、レジ前ローラ26を経由して、レジストローラ25まで搬送される。その時、レジストローラ25は停止されており、記録材Pの先端はニップ部に突き当たる。その後、画像形成部が画像の形成を開始するタイミングに合わせてレジストローラ25は回転を始める。この回転時期は、記録材Pと画像形成部より中間転写ベルト30上に一次転写されたトナー画像とが二次転写領域においてちょうど一致するようにそのタイミングが設定されている。
【0015】
一方、画像形成部では、画像形成動作開始信号が発せられると、前述したプロセスにより中間転写ベルト30の回転方向において一番上流にある感光ドラム11d上に形成されたトナー画像が、高電圧が印加された一次転写ローラ35dによって一次転写領域において中間転写ベルト30に一次転写される。一次転写されたトナー像は次の一次転写領域まで搬送される。次の一次転写領域では各画像形成部間をトナー像が搬送される時間だけ遅延して画像形成が行われており、前画像の上に画像先端を合わせて次のトナー像が転写されることになる。以下も同様の工程が繰り返され、結局4色のトナー像が中間転写ベルト30上において一次転写される。
【0016】
その後、記録材Pが二次転写領域に進入し、中間転写ベルト30に接触すると、記録材Pの通過タイミングに合わせて二次転写ローラ36に高電圧が印加される。そして、前述したプロセスにより中間転写ベルト30上に形成された4色のトナー画像が記録材Pの表面に転写される。その後、記録材Pは定着ユニット40の定着ローラ41aと加圧ローラ41bのニップ部まで案内される。そしてローラ対41a、41bの熱及びニップの圧力によってトナー画像が記録材表面に定着される。その後、切り替えフラッパ73の切り替え方向に応じて、フェイスアップ排紙トレイ2またはフェイスダウン排紙トレイ3に排出される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては次のような問題があった。図9は定着ユニット(定着器)40の定着ローラ41aの温度遷移を示したグラフであり、グラフの横軸が時間T、縦軸が定着器温度(定着ローラ41aの温度)Fを表している。P1〜P3はそれぞれ1ページ目〜3ページ目の記録材が通過する時のタイミング、Pnはnページ目の記録材が通過する時のタイミングである。定着器温度Fは開始温度F1からスタートしており、温度F2は、それ以上温度が下がると定着不良により画質の劣化や記録材の分離不良(定着ローラ41aや加圧ローラ41bへ記録材が巻き付く)境界の温度である。図9のグラフではタイミングPnでの記録材通過時に定着器温度Fが境界温度F2を下回り、タイミングPnでの記録材の定着不良が発生する可能性があることを示唆している。
【0018】
そこで、従来例では、図10のグラフに示すように、一般的には、境界温度F2より高い温度で且つ記録材が1枚通過しても境界温度F2を下回らない温度である限界温度F3を設け、記録材の通過中に定着器温度Fが限界温度F3を下回ったら、一旦画像形成動作を中断して定着器温度(定着ローラ41aの温度)Fが再び開始温度F1に達するまで待ってから(Tdelay:画像形成を中断している間の時間)、画像形成動作を再開する方法が採られていた。しかしながら、上記従来例においては、図10のグラフに示したように画像形成を中断している間の時間Tdelayが画像形成動作全体に大きく影響を与え、画像形成装置の生産性を著しく低下させる原因となっていた。
【0019】
本発明は、上述した点に鑑みなされたものであり、定着手段の温度と残りの画像形成枚数と自動調整タイミングから画像形成間隔を決定することにより、連続画像形成時に定着手段の温度が徐々に下がることで発生する記録材の分離不良を回避しながら、画像形成装置の生産性を最大限に発揮させることを可能とした画像形成装置、画像形成間隔制御方法、コンピュータ読み取り可能なプログラム、及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、電子写真方式の画像形成装置であって、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う画像形成手段と、記録材上に形成された画像を記録材表面に定着させる定着手段と、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、前記定着手段の温度と、残りの画像形成枚数と、画像形成品位に関わる自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する画像形成装置間隔制御手段とを有することを特徴とする。
【0021】
また、本発明は、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う画像形成手段と、記録材上に形成された画像を記録材表面に定着させる定着手段を備えた画像形成装置における画像形成間隔制御方法であって、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、前記定着手段の温度と、残りの画像形成枚数と、画像形成品位に関わる自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する画像形成装置間隔制御工程を有することを特徴とする。
【0022】
また、本発明は、コンピュータに、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う画像形成手段と記録材上に形成された画像を記録材表面に定着させる定着手段を備えた画像形成装置における、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、前記定着手段の温度と、残りの画像形成枚数と、画像形成品位に関わる自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する画像形成装置間隔制御機能を実行させるコンピュータ読み取り可能なプログラムであることを特徴とする。
【0023】
また、本発明は、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う画像形成手段と、記録材上に形成された画像を記録材表面に定着させる定着手段を備えた画像形成装置に適用される画像形成間隔制御方法を実行するプログラムを記憶したコンピュータにより読み出し可能な記憶媒体であって、前記画像形成間隔制御方法は、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、前記定着手段の温度と、残りの画像形成枚数と、画像形成品位に関わる自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する画像形成装置間隔制御ステップを有することを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0025】
[第1の実施の形態]
図2は本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の内部構造を示す構成図である。第1の実施の形態、後述の第2及び第3の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成方式は電子写真方式とする。画像形成装置は、感光ドラム11a〜11d、ローラ帯電器12a、12b、12c、12d、スキャナ13a、13b、13c、13d、現像装置14a、14b、14c、14d等を備えた画像形成部と、カセット21a、21b、21c、21d、手差しトレイ27、デッキ28、各種給紙ローラ等を備えた給紙部と、中間転写ベルト30等を備えた中間転写部と、記録材搬送路、各種搬送ローラ等を備えた搬送部と、定着ローラ41a、加圧ローラ41b等を備えた定着ユニット40と、各種キー、表示部等を備えた操作部4と、及び制御ユニット(不図示)から構成されている。詳細構成は上述したので説明を省略する。
【0026】
図1は第1の実施の形態に係る画像形成装置の制御部の一部の構成を示すものであり、本発明に関わるブロック図である。画像形成装置の制御部は、電子写真画像形成手段101、定着手段102、定着温度検知手段103、自動調整手段104、自動調整タイミング生成手段105、画像形成間隔制御手段107、残画像形成枚数計数手段108を備えている。
【0027】
電子写真画像形成手段101は、帯電、現像、転写など電子写真画像形成に必要な手段であり、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う。定着手段102は、記録材上に形成されたトナー画像を記録材表面に定着させる。定着温度検知手段103は、例えばサーミスタ等の感温素子等により定着手段102(定着ローラ41a)の温度を検知する。自動調整手段104は、画像形成品位に関わる後述の自動調整を行う。自動調整タイミング生成手段105は、自動調整手段104の動作タイミングを生成する。画像形成間隔制御手段107は、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う時における、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御する。残画像形成枚数計数手段108は、画像形成装置の残りの画像形成枚数を計数する。
【0028】
また、自動調整手段104は、例えば上記4つのステーションにより構成される画像形成部で形成される4つの画像のレジストを調整する自動レジスト調整シーケンスや、画像形成部の各ステーションの画像濃度を調整する自動画像濃度調整シーケンス、あるいは画像形成部の4つのステーションにより形成された画像の階調を調整する自動階調補正シーケンスなどを受け持つ。これらの自動調整シーケンスは数分間の時間を要するのが一般的である。
【0029】
また、自動調整タイミング生成手段105は、上記の自動調整シーケンスが必要となるタイミングを生成するものであり、例えば、画像形成枚数、連続する画像形成時間、画像形成装置の待機時間や前記待機時間を含めた動作時間、不図示の環境センサにより得られる温度、湿度、及びそれらの変移により各々の自動調整が必要か否かを決定する。本実施の形態においては簡便な説明のために画像形成枚数を用いることとし、本実施の形態ではm=100枚毎に全ての自動調整を行い、その実行時間はTc=5分間とする。
【0030】
本発明の特徴は次の通りである。即ち、画像形成間隔制御手段107は、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を、定着温度検知手段103で検知した温度と、残画像形成枚数計数手段108で計数した残りの画像形成枚数と、自動調整タイミング生成手段105で生成する自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する。
【0031】
また、画像形成間隔制御手段107は、定着温度検知手段102で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測し、定着不良が生じる可能性があると判断した場合に、記録材の材質、表面性、大きさなどの特性により決定される画像形成間隔よりも長い画像形成間隔になるように画像形成間隔変更制御を行う(第1の実施の形態)。
【0032】
また、画像形成間隔制御手段107は、定着温度検知手段102で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測し、定着不良が生じる可能性があると判断した場合で、自動調整タイミング生成手段105が自動調整手段104による自動調整が必要であると判断するタイミングの近傍である場合に、自動調整を行った後に画像形成動作を再開するように画像形成動作再開制御を行う(第2の実施の形態)。
【0033】
また、画像形成間隔制御手段107は、定着温度検知手段102で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測し、定着不良が生じる可能性があると判断した場合に、残画像形成枚数計数手段108が計数した残りの画像形成枚数の画像形成を完了するために、前記画像形成間隔変更制御と前記画像形成動作再開制御のどちらかを選択して画像形成間隔を決定する(第3の実施の形態)。
【0034】
図3は第1の実施の形態に係る画像形成装置の定着ユニット40(定着ローラ41aと加圧ローラ41bの間のニップ)を記録材1枚が通過する時に降下する温度を記録材の種類(記録材の材質、表面性、大きさ(面積)など)に応じて表した一例であり、ある温度Fα、湿度Hαにおけるデータを示す図である。本例では、記録材A通過時の降下温度がFa、記録材B通過時の降下温度がFb、記録材C通過時の降下温度がFc、記録材D通過時の降下温度がFdとなっている。また、降下温度は記録材上の画像の濃度やトナーの量、あるいは重ね合わせた色の数、画像を形成した面により変化するので、それらのパラメータを考慮した場合の方がより良好な結果が得られる。更に、画像形成装置ごとのばらつきも考慮するならば、動作中に上記の各条件下での降下温度の統計をとりながら降下温度の修正を行っても良い。なお、図3に関するデータは画像形成間隔制御手段107が保持している。
【0035】
図4は第1の実施の形態に係る画像形成装置におけるいくつかの環境区分(温度、湿度の組合せによる区分)において、定着ユニット40の定着ローラ41aの温度が単位時間当たりにどれ位上昇するかを表した一例を示す図である。本例では、環境区分1の単位時間あたりの上昇温度がG1、環境区分2の単位時間あたりの上昇温度がG2、・・・環境区分10の単位時間あたりの上昇温度がG10となっている。もちろん、定着ローラ41aの目標温度設定を変更したり、定着ローラ41aの加熱のための電力供給を増加させればそれに応じて上昇温度は変化する。なお、図4に関するデータは画像形成間隔制御手段107が保持している。
【0036】
図5は第1の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成動作に伴う定着ユニット(定着器)40の定着ローラ41aの温度遷移を示した図であり、グラフの横軸が時間T、縦軸が定着器温度(定着ローラ41aの温度)Fを表している。P1〜P3はそれぞれ1ページ目〜3ページ目の記録材が通過する時のタイミングであり、Pnはnページ目の記録材が通過する時のタイミングであり、Pn−1はn−1ページ目の記録材が通過するタイミングである。定着器温度は開始温度F1からスタートしており、温度F2は、それ以上温度が下がると定着不良により画質の劣化や記録材の分離不良(定着ローラ41aや加圧ローラ41bへ記録材が巻き付く)境界の温度である。
【0037】
F3は限界温度であり、境界温度F2より高い温度で且つ記録材が1枚通過しても境界温度F2を下回らない温度である。限界温度F3は画像形成で使用する記録材の種類により変化し、上記図3によれば、例えば記録材AであればF3=F2+Faである。なお、上記図3の降下温度はばらつきが発生することが考えられるので、場合によっては更にマージンαを加算することでF3=F2+Fa+αとしている。
【0038】
図5のTi1は通常の場合の画像形成間隔であり、この間に上記図4で示した分だけ定着ローラ41aの温度は上昇する。例えば環境区分5であればG5×Ti1となる。図5の場合、タイミングPn−1における記録材が通過前の定着ローラ41aの温度は限界温度F3よりも高いので画像形成を開始するが、タイミングPn−1における記録材通過後の温度F4に対し、
F4+G5×Ti1<F3 (但し、環境区分5の場合)
であり、タイミングPn−1における記録材を画像形成間隔Ti1で画像形成開始しようとするとき、定着ローラ41aの温度が境界温度F2を下回るため、定着不良が生じる可能性があり、画像形成を開始することができない。そのため、画像形成間隔をTi2(記録材の材質、表面性、大きさなどの特性により決定される画像形成間隔Ti1よりも長い画像形成間隔)としている。画像形成間隔Ti2は、
Ti2=(F3−F4)÷G5 (但し、環境区分5の場合)
により求めることができる。
【0039】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、画像形成装置の画像形成間隔を、定着温度検知手段103で検知した定着手段102(定着ローラ41a)の温度と、残画像形成枚数計数手段108で計数した残りの画像形成枚数と、自動調整タイミング生成手段105で生成する自動調整タイミングとから決定することにより、画像形成装置における連続画像形成時に定着手段102の温度が徐々に下がることで発生する記録材の分離不良(定着ローラ41aや加圧ローラ41bに記録材が巻き付く現象)を回避しながら、画像形成装置の生産性を最大限に発揮させることが可能となる。
【0040】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置は、感光ドラム11a〜11d、ローラ帯電器12a、12b、12c、12d、スキャナ13a、13b、13c、13d、現像装置14a、14b、14c、14d等を備えた画像形成部と、カセット21a、21b、21c、21d、手差しトレイ27、デッキ28、各種給紙ローラ等を備えた給紙部と、中間転写ベルト30等を備えた中間転写部と、記録材搬送路、各種搬送ローラ等を備えた搬送部と、定着ローラ41a、加圧ローラ41b等を備えた定着ユニット40と、各種キー、表示部等を備えた操作部4と、及び制御ユニット(不図示)から構成されている。から構成されている(図2参照)。また、画像形成装置の制御部は、電子写真画像形成手段101、定着手段102、定着温度検知手段103、自動調整手段104、自動調整タイミング生成手段105、画像形成間隔制御手段107、残画像形成枚数計数手段108を備えている(図1参照)。詳細構成は上述したので説明を省略する。
【0041】
図6は第2の実施の形態に係る画像形成装置の自動調整動作を挟んだ画像形成動作の一例を示す図である。第2の実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様に、タイミングPn−1での記録材通過時に定着ユニット40の定着ローラ41aの温度が境界温度F2を下回り、定着不良が発生する可能性がある場合で、更にnが、
β1<m (不等号は等号を含んでも良い)
の範囲近傍である場合にnページ目の前に上述した自動調整(自動レジスト調整、自動画像濃度調整、自動階調補正)を行う。この自動調整の間は記録材が定着ユニット40を通過することが無いので、自動調整動作の間(図6のCalで示した期間)に十分に定着ユニット40の定着ローラ41aの加熱が可能である。
【0042】
即ち、記録材への定着中に定着不良が生じる可能性があると判断した場合で、自動調整タイミング生成手段105が自動調整手段104による自動調整が必要であると判断するタイミングの近傍である場合に、自動調整動作の間に十分に定着ローラ41aを加熱しておき、自動調整を行った後に画像形成動作を再開するものである。
【0043】
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に、画像形成装置の画像形成間隔を、定着温度検知手段103で検知した定着手段102(定着ローラ41a)の温度と、残画像形成枚数計数手段108で計数した残りの画像形成枚数と、自動調整タイミング生成手段105で生成する自動調整タイミングとから決定することにより、画像形成装置における連続画像形成時に定着手段102の温度が徐々に下がることで発生する記録材の分離不良(定着ローラ41aや加圧ローラ41bに記録材が巻き付く現象)を回避しながら、画像形成装置の生産性を最大限に発揮させることが可能となる。
【0044】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置は、感光ドラム11a〜11d、ローラ帯電器12a、12b、12c、12d、スキャナ13a、13b、13c、13d、現像装置14a、14b、14c、14d等を備えた画像形成部と、カセット21a、21b、21c、21d、手差しトレイ27、デッキ28、各種給紙ローラ等を備えた給紙部と、中間転写ベルト30等を備えた中間転写部と、記録材搬送路、各種搬送ローラ等を備えた搬送部と、定着ローラ41a、加圧ローラ41b等を備えた定着ユニット40と、各種キー、表示部等を備えた操作部4と、及び制御ユニット(不図示)から構成されている(図2参照)。また、画像形成装置の制御部は、電子写真画像形成手段101、定着手段102、定着温度検知手段103、自動調整手段104、自動調整タイミング生成手段105、画像形成間隔制御手段107、残画像形成枚数計数手段108を備えている(図1参照)。詳細構成は上述したので説明を省略する。
【0045】
図7、図8は第3の実施の形態に係る画像形成装置の処理を示すフローチャートである。第3の実施の形態における本シーケンスは、記録材Pが定着ユニット40の定着ローラ41aを通過完了時に画像形成間隔制御手段107において実行される。タイミングPn−1での記録材、即ちPn−1ページ目の記録材の通過完了時点において、まず、画像形成間隔制御手段107は定着温度検知手段103により現在の定着ローラ41aの温度F4を得る(ステップS1)。続いて、画像形成間隔制御手段107はPnページ目の記録材が定着ローラ41aを通過し始めるときの温度を推定し、限界温度F3と比較する(ステップS2)。
【0046】
前記温度の推定は、第2の実施の形態でも述べたように
F4+G5×Ti1 (但し、環境区分5の場合)
によって算出することで推定される。画像形成間隔制御手段107は前記温度が限界温度F3よりも高い温度であると推定した場合は、画像形成間隔はTi1のまま動作を続行する(ステップS10)。他方、画像形成間隔制御手段107は前記温度が限界温度F3よりも低い温度であると推定した場合には、残画像形成枚数計数手段108が計数した残りの画像形成枚数(ページ数)kを得る(ステップS3)。
【0047】
更に、画像形成間隔制御手段107は自動調整タイミング生成手段105により、自動調整手段104で次に自動調整が行われるまでのページ数mを得て(ステップS4)、残ページ数kが、
m‐β1<k<m+β2
の範囲内であるかどうかを判断する(ステップS5)。そして、残ページ数kが前記範囲外であれば、画像形成間隔制御手段107は画像形成間隔をTi2として動作を継続する(ステップS9)。もし、残ページ数kが前記範囲内であれば、画像形成間隔制御手段107は自動調整手段104により時間Tcを要する自動調整を実行した後に、画像形成間隔Ti1で画像形成を継続した場合の残り時間Tl1と、画像形成間隔Ti2で画像形成を継続した場合の残り時間Tl2を算出し(ステップS6)、残り時間Tl1と残り時間Tl2を比較する(ステップS7)。
【0048】
残り時間Tl1と残り時間Tl2の比較結果、残り時間Tl2の方が大きい(長い)と判断した場合は、画像形成間隔制御手段107は自動調整手段104に自動調整の実行を指示し、自動調整を実行した上で画像形成間隔Ti1で動作を再開する(ステップS8)。もし、残り時間Tl2の方が残り時間Tl1よりも小さい(短い)と判断した場合は、画像形成間隔制御手段107は画像形成間隔Ti2で動作を継続する(ステップS9)。以後、記録材が定着ローラ41aを通過するたびに上記シーケンスを実行する。
【0049】
即ち、記録材への定着中に定着不良が生じる可能性があると判断した場合に、残画像形成枚数計数手段108が計数した残りの画像形成枚数の画像形成を完了するために、画像形成間隔Ti1で画像形成を継続した場合の残り時間Tl1と、画像形成間隔Ti2で画像形成を継続した場合の残り時間Tl2との比較結果に基づき、上記ステップS8の画像形成動作再開制御と上記ステップS9の画像形成間隔変更制御のどちらかを選択して画像形成間隔を決定するものである。
【0050】
なお、上記シーケンスの実行タイミングは記録材の通過完了時としたが、上記図3に示した記録材の通過による降下温度や上記図4に示した単位時間当たりの上昇温度を加味すれば、上記のタイミングに限定されるものではない。
【0051】
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に、画像形成装置の画像形成間隔を、定着温度検知手段103で検知した定着手段102(定着ローラ41a)の温度と、残画像形成枚数計数手段108で計数した残りの画像形成枚数と、自動調整タイミング生成手段105で生成する自動調整タイミングとから決定することにより、画像形成装置における連続画像形成時に定着手段102の温度が徐々に下がることで発生する記録材の分離不良(定着ローラ41aや加圧ローラ41bに記録材が巻き付く現象)を回避しながら、画像形成装置の生産性を最大限に発揮させることが可能となる。
【0052】
[他の実施の形態]
第1乃至第3の実施の形態では、本発明の画像形成間隔制御を適用する画像形成装置の形態は特定の形態に限定されるものではなく、画像形成機能を有するプリンタ、画像読取機能・画像形成機能を有する複写機、画像読取機能・画像形成機能・画像通信機能を有する複合機の何れにも本発明の画像形成間隔制御を適用することが可能である。
【0053】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。上述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体をシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体等の媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本発明が達成されることは言うまでもない。
【0054】
この場合、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体等の媒体は本発明を構成することになる。プログラムコードを供給するための記憶媒体等の媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、或いはネットワークを介したダウンロードなどを用いることができる。
【0055】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0056】
更に、記憶媒体等の媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像形成装置の画像形成間隔を、温度検知手段で検知した定着手段の温度と、残画像形成枚数計数手段で計数した残りの画像形成枚数と、自動調整タイミング生成手段で生成する自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定することにより、画像形成装置における連続画像形成時に定着手段の温度が徐々に下がることで発生する記録材の分離不良(定着手段を構成するローラに記録材が巻き付く現象)を回避しながら、画像形成装置の生産性を最大限に発揮させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1乃至第3の実施の形態に係る画像形成装置の制御部の一部の構成を示すブロック図である。
【図2】第1乃至第3の実施の形態に係る画像形成装置の内部構造を示す構成図である。
【図3】第1の実施の形態に係る画像形成装置で使用する記録材の種類に応じた定着ローラの降下温度の一例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係る画像形成装置における環境区分に応じた定着ローラの単位時間当たりの上昇温度の一例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成間隔を変更した場合の画像形成動作の一例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る画像形成装置の自動調整動作を挟んだ画像形成動作の一例を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【図8】第3の実施の形態に係る画像形成装置の処理を示すフローチャートである。
【図9】従来例に係る画像形成装置の定着ローラの温度遷移の一例を示す図である。
【図10】従来例に係る画像形成装置の定着ローラの温度遷移に対する画像形成動作の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
40 定着ユニット(定着手段)
41a 定着ローラ(定着手段)
101 電子写真画像形成手段(画像形成手段)
102 定着手段(定着手段)
103 定着温度検知手段(温度検知手段)
104 自動調整手段(自動調整手段)
105 自動調整タイミング生成手段(自動調整タイミング生成手段)
107 画像形成間隔制御手段(画像形成間隔制御手段、温度推測手段)
108 残画像形成枚数計数手段(残画像形成枚数計数手段)
Claims (20)
- 電子写真方式の画像形成装置であって、
電子写真方式で記録材上に画像形成を行う画像形成手段と、記録材上に形成された画像を記録材表面に定着させる定着手段と、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、前記定着手段の温度と、残りの画像形成枚数と、画像形成品位に関わる自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する画像形成装置間隔制御手段とを有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記定着手段の温度を検知する温度検知手段と、残りの画像形成枚数を計数する残画像形成枚数計数手段と、画像形成品位に関わる自動調整を行う自動調整手段と、前記自動調整手段の動作タイミングを生成する自動調整タイミング生成手段とを有し、前記画像形成間隔制御手段は、前記画像形成間隔を、前記温度検知手段で検知した温度と、前記残画像形成枚数計数手段で計数した残りの画像形成枚数と、前記自動調整タイミング生成手段で生成する前記自動調整手段の動作タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記温度検知手段で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測する温度推測手段を有し、前記画像形成間隔制御手段は、前記温度推測手段により定着不良が生じる可能性があると判断された場合に、記録材の材質、表面性、大きさなどの特性により決定される画像形成間隔よりも長い画像形成間隔になるように画像形成間隔変更制御を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
- 前記温度検知手段で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測する温度推測手段を有し、前記画像形成間隔制御手段は、前記温度推測手段により定着不良が生じる可能性があると判断された場合で、前記自動調整タイミング生成手段が前記自動調整手段による自動調整が必要であると判断するタイミングの近傍である場合に、自動調整を行った後に画像形成動作を再開するように画像形成動作再開制御を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
- 前記温度検知手段で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測する温度推測手段を有し、前記画像形成間隔制御手段は、前記温度推測手段により定着不良が生じる可能性があると判断された場合に、前記残画像形成枚数計数手段が計数した残りの画像形成枚数の画像形成を完了するために、前記画像形成間隔変更制御と前記画像形成動作再開制御のどちらかを選択して画像形成間隔を決定することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置。
- 電子写真方式で記録材上に画像形成を行う画像形成手段と、記録材上に形成された画像を記録材表面に定着させる定着手段を備えた画像形成装置における画像形成間隔制御方法であって、
記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、前記定着手段の温度と、残りの画像形成枚数と、画像形成品位に関わる自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する画像形成装置間隔制御工程を有することを特徴とする画像形成間隔制御方法。 - 前記定着手段の温度を検知する温度検知工程と、残りの画像形成枚数を計数する残画像形成枚数計数工程と、画像形成品位に関わる自動調整を行う自動調整工程と、前記自動調整工程の動作タイミングを生成する自動調整タイミング生成工程とを有し、前記画像形成間隔制御工程は、前記画像形成間隔を、前記温度検知工程で検知した温度と、前記残画像形成枚数計数工程で計数した残りの画像形成枚数と、前記自動調整タイミング生成工程で生成する前記自動調整工程の動作タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定することを特徴とする請求項6記載の画像形成間隔制御方法。
- 前記温度検知工程で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測する温度推測工程を有し、前記画像形成間隔制御工程は、前記温度推測工程により定着不良が生じる可能性があると判断された場合に、記録材の材質、表面性、大きさなどの特性により決定される画像形成間隔よりも長い画像形成間隔になるように画像形成間隔変更制御を行うことを特徴とする請求項6又は7記載の画像形成間隔制御方法。
- 前記温度検知工程で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測する温度推測工程を有し、前記画像形成間隔制御工程は、前記温度推測工程により定着不良が生じる可能性があると判断された場合で、前記自動調整タイミング生成工程が前記自動調整工程による自動調整が必要であると判断するタイミングの近傍である場合に、自動調整を行った後に画像形成動作を再開するように画像形成動作再開制御を行うことを特徴とする請求項6又は7記載の画像形成間隔制御方法。
- 前記温度検知工程で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測する温度推測工程を有し、前記画像形成間隔制御工程は、前記温度推測工程により定着不良が生じる可能性があると判断された場合に、前記残画像形成枚数計数工程が計数した残りの画像形成枚数の画像形成を完了するために、前記画像形成間隔変更制御と前記画像形成動作再開制御のどちらかを選択して画像形成間隔を決定することを特徴とする請求項6乃至9の何れかに記載の画像形成間隔制御方法。
- コンピュータに、電子写真方式で記録材上に画像形成を行う画像形成手段と記録材上に形成された画像を記録材表面に定着させる定着手段を備えた画像形成装置における、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、前記定着手段の温度と、残りの画像形成枚数と、画像形成品位に関わる自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する画像形成装置間隔制御機能を実行させるコンピュータ読み取り可能なプログラム。
- コンピュータに、前記定着手段の温度を検知する温度検知機能と、残りの画像形成枚数を計数する残画像形成枚数計数機能と、画像形成品位に関わる自動調整を行う自動調整機能と、前記自動調整機能の動作タイミングを生成する自動調整タイミング生成機能とを実行させ、前記画像形成間隔制御機能は、前記画像形成間隔を、前記温度検知機能で検知した温度と、前記残画像形成枚数計数機能で計数した残りの画像形成枚数と、前記自動調整タイミング生成機能で生成する前記自動調整機能の動作タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定することを特徴とする請求項11記載のコンピュータ読み取り可能なプログラム。
- コンピュータに、前記温度検知機能で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測する温度推測機能を実行させ、前記画像形成間隔制御機能は、前記温度推測機能により定着不良が生じる可能性があると判断された場合に、記録材の材質、表面性、大きさなどの特性により決定される画像形成間隔よりも長い画像形成間隔になるように画像形成間隔変更制御を行うことを特徴とする請求項11又は12記載のコンピュータ読み取り可能なプログラム。
- コンピュータに、前記温度検知機能で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測する温度推測機能を実行させ、前記画像形成間隔制御機能は、前記温度推測機能により定着不良が生じる可能性があると判断された場合で、前記自動調整タイミング生成機能が前記自動調整機能による自動調整が必要であると判断するタイミングの近傍である場合に、自動調整を行った後に画像形成動作を再開するように画像形成動作再開制御を行うことを特徴とする請求項11又は12記載のコンピュータ読み取り可能なプログラム。
- コンピュータに、前記温度検知機能で検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測する温度推測機能を実行させ、前記画像形成間隔制御機能は、前記温度推測機能により定着不良が生じる可能性があると判断された場合に、前記残画像形成枚数計数機能が計数した残りの画像形成枚数の画像形成を完了するために、前記画像形成間隔変更制御と前記画像形成動作再開制御のどちらかを選択して画像形成間隔を決定することを特徴とする請求項11乃至14の何れかに記載のコンピュータ読み取り可能なプログラム。
- 電子写真方式で記録材上に画像形成を行う画像形成手段と、記録材上に形成された画像を記録材表面に定着させる定着手段を備えた画像形成装置に適用される画像形成間隔制御方法を実行するプログラムを記憶したコンピュータにより読み出し可能な記憶媒体であって、
前記画像形成間隔制御方法は、記録材に対する画像形成と次の記録材に対する画像形成の間の画像形成間隔を制御すると共に、前記画像形成間隔を、前記定着手段の温度と、残りの画像形成枚数と、画像形成品位に関わる自動調整タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定する画像形成装置間隔制御ステップを有することを特徴とする記憶媒体。 - 前記画像形成間隔制御方法は、前記定着手段の温度を検知する温度検知ステップと、残りの画像形成枚数を計数する残画像形成枚数計数ステップと、画像形成品位に関わる自動調整を行う自動調整ステップと、前記自動調整ステップの動作タイミングを生成する自動調整タイミング生成ステップとを有し、前記画像形成間隔制御ステップは、前記画像形成間隔を、前記温度検知ステップで検知した温度と、前記残画像形成枚数計数ステップで計数した残りの画像形成枚数と、前記自動調整タイミング生成ステップで生成する前記自動調整ステップの動作タイミングとの少なくとも2つの組合せから決定することを特徴とする請求項16記載の記憶媒体。
- 前記画像形成間隔制御方法は、前記温度検知ステップで検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測する温度推測ステップを有し、前記画像形成間隔制御ステップは、前記温度推測ステップにより定着不良が生じる可能性があると判断された場合に、記録材の材質、表面性、大きさなどの特性により決定される画像形成間隔よりも長い画像形成間隔になるように画像形成間隔変更制御を行うことを特徴とする請求項16又は17記載の記憶媒体。
- 前記画像形成間隔制御方法は、前記温度検知ステップで検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測する温度推測ステップを有し、前記画像形成間隔制御ステップは、前記温度推測ステップにより定着不良が生じる可能性があると判断された場合で、前記自動調整タイミング生成ステップが前記自動調整ステップによる自動調整が必要であると判断するタイミングの近傍である場合に、自動調整を行った後に画像形成動作を再開するように画像形成動作再開制御を行うことを特徴とする請求項16又は17記載の記憶媒体。
- 前記画像形成間隔制御方法は、前記温度検知ステップで検知した温度が、記録材への定着中に定着不良を生じる温度になるかどうかを推測する温度推測ステップを有し、前記画像形成間隔制御ステップは、前記温度推測ステップにより定着不良が生じる可能性があると判断された場合に、前記残画像形成枚数計数ステップが計数した残りの画像形成枚数の画像形成を完了するために、前記画像形成間隔変更制御と前記画像形成動作再開制御のどちらかを選択して画像形成間隔を決定することを特徴とする請求項16乃至19の何れかに記載の記憶媒体。
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JP (1) | JP2004029129A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010011100A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置 |
US20120093533A1 (en) * | 2010-10-13 | 2012-04-19 | Canon Kabushiki Kaisha | Fixing apparatus that reduces deterioration in productivity |
JP2015034952A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-02-19 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置 |
-
2002
- 2002-06-21 JP JP2002181500A patent/JP2004029129A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010011100A (ja) * | 2008-06-27 | 2010-01-14 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置 |
US20120093533A1 (en) * | 2010-10-13 | 2012-04-19 | Canon Kabushiki Kaisha | Fixing apparatus that reduces deterioration in productivity |
US8768193B2 (en) * | 2010-10-13 | 2014-07-01 | Canon Kabushiki Kaisha | Fixing apparatus and image forming apparatus that switches fixing operation |
JP2015034952A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-02-19 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置 |
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