JP2004038048A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の自動調整中に現像容器中の現像剤が所定量以下となった場合であっても、その現像剤の色に応じて、その後の画像形成が許可されるその他の現像色の画像形成を安定して行うことのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】像担持体11a〜11d上に形成した静電像を複数色の現像剤を用いて現像する画像形成装置1は、複数の現像容器77a〜77dと、現像容器内の現像剤両を検知する検知手段(78a、79a、F)と、装置1の状態を調整する調整手段101と、を有し、調整手段101により調整工程を実行中において検知手段(78a、79a、F)により現像容器内の現像剤量が所定量以下であると検知された場合、この検知された現像剤の色に応じて調整工程を継続して実行するか否かを制御する構成とされる。
【選択図】 図4
【解決手段】像担持体11a〜11d上に形成した静電像を複数色の現像剤を用いて現像する画像形成装置1は、複数の現像容器77a〜77dと、現像容器内の現像剤両を検知する検知手段(78a、79a、F)と、装置1の状態を調整する調整手段101と、を有し、調整手段101により調整工程を実行中において検知手段(78a、79a、F)により現像容器内の現像剤量が所定量以下であると検知された場合、この検知された現像剤の色に応じて調整工程を継続して実行するか否かを制御する構成とされる。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式或いは静電記録方式を利用する画像形成装置に関するものであり、より詳細には、像担持体上に形成した静電像を複数色の現像剤を用いて現像してカラー画像を得ることのできる画像形成装置であって、装置状態の自動調整機能を有する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば電子写真方式の画像形成装置では、像担持体としての電子写真感光体を帯電させた後露光して静電像(潜像)を形成し、この静電像を現像剤を用いて現像剤像(トナー画像)として可視化し、これを記録材に転写した後定着させることにより永久記録画像を得る。
【0003】
又、電子写真方式のカラー画像形成装置として、複数の電子写真感光体に色分解された画像情報に従って形成した静電像を、それぞれ異なる色の現像剤を用いて可視化し、この複数色の現像剤像を記録材に順次転写するか、或いは中間転写体に順次に1次転写した後一括して記録材に2次転写して、例えばフルカラーの画像を形成するものがある。或いは、単一の電子写真感光体に色分解された画像情報に従って形成した静電像を、それぞれ異なる色の現像剤を用いて可視化し、この複数色の現像剤像を記録材に順次転写するか、或いは中間転写体に順次に1次転写した後一括して記録材に2次転写して、例えばフルカラーの画像を形成するものがある。
【0004】
カラー画像形成装置では、現像剤(トナー)が無くなった場合に装置動作を停止する制御を採用したものがある。しかし、このような構成では、例えば黒色の現像剤(黒トナー)以外の色の現像剤(色トナー)が無くなった場合であっても、モノクロ画像形成のみは行うことができるにも拘らず、装置は停止してしまう。
【0005】
そこで、従来、色トナーが無くなった場合であってもモノクロ画像形成のみは許可し、カラー画像形成は不許可にするモードを備えた画像形成装置がある。
【0006】
更に、従来、画像形成装置には常に安定して画像形成を行うために装置状態を自動的に調整する自動調整工程を持つものがある。
【0007】
自動調整工程の中には、例えば、実際に基準画像を現像し、その基準画像の濃度や幅などを検出した結果に基づいて装置状態を変化させるなどの制御(各種バイアス値の変更、現像剤の補給など)を実行するものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような基準画像を現像する自動調整工程においてもトナーを幾らか消費するため、自動調整工程実行中に現像剤が無くなる場合がある。
【0009】
従来の画像形成装置における自動調整工程では、その色に拘わらず、トナーが無くなった場合に装置動作を停止したり、自動調整工程を放棄するなどしていた。このため、上述のように、黒トナー以外の色トナーが無くなった後のモノクロ画像形成を可能とするモードを有する場合、その後のモノクロ画像の安定化について考慮されていなかった。
【0010】
従って、本発明の目的は、装置の自動調整中に現像容器中の現像剤が所定量以下となった場合であっても、その現像剤の色に応じて、その後の画像形成が許可されるその他の現像色の画像形成を安定して行うことを可能とする画像形成装置を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、黒色以外の現像剤が所定量以下となった後にもモノクロ画像形成を許可する場合に、黒色以外の色の現像剤が所定量以下となった後のモノクロ画像形成の安定化を図ることのできる画像形成装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、像担持体上に形成した静電像を複数色の現像剤を用いて現像する画像形成装置において、それぞれ異なる色の現像剤を収納する複数の現像容器と、前記現像容器内の現像剤量を検知する検知手段と、前記装置の状態を調整する調整手段と、を有し、前記調整手段により調整工程を実行中において、前記検知手段により前記現像容器内の現像剤量が所定量以下であると検知された場合、この検知された現像剤の色に応じて調整工程を継続して実行するか否かを制御することを特徴とする画像形成装置である。
【0013】
本発明の一実施態様によると、前記検知手段は、前記現像容器から現像手段への現像剤補給量情報の積算値により前記現像容器内の現像剤量を検知する。
【0014】
又、本発明の一実施態様によると、前記調整手段は、基準画像の形成を介して前記装置の状態を調整する。一実施態様では、画像形成装置は更に、基準画像の濃度を検知するための画像濃度検知手段を有し、前記調整手段は、前記画像濃度検知手段の検知結果に基づいて前記装置の状態を調整する。
【0015】
本発明において、一実施態様では、前記調整手段により調整工程を実行中において、前記検知手段により黒色以外の現像剤が所定量以下であると検知された場合には調整工程の継続を許可し、前記検知手段により黒色の現像剤が所定量以下であると検知された場合には調整工程の継続を不許可とする。又、他の実施態様では、前記調整手段により調整工程を実行中において、前記検知手段により黒色以外の現像剤が所定量以下であると検知された場合には黒色以外の色の画像形成に関する調整工程のみの継続を不許可にし、前記検知手段により黒色の現像剤が所定量以下であると検知された場合には調整工程の継続を不許可とする。そして、画像形成装置は更に、前記調整手段により調整工程実行中において、前記検知手段により現像剤が所定量以下であると検知され、且つ、調整工程の継続が許可された場合に、調整工程の継続が許可された色のみ、調整工程終了後も画像形成を許可する画像形成許可手段を有していてよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0017】
実施例1
図1は、本発明に係る画像形成装置の概略断面を示す。本実施例の画像形成装置は、電子写真方式を用いてフルカラーの画像を形成することのできるレーザビームプリンタである。本実施例では、画像形成装置1は、装置本体に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータなどの外部機器からの画像情報信号に従って画像形成を行う他、装置本体に接続されるリーダ部(図示せず)にて読み取った原稿画像情報に従って画像形成する複写機としても機能し得る。
【0018】
画像形成装置1は、大別して、画像形成部(4つのステーションa、b、c、dが並設されており、その構成は同一である。)、給紙部、中間転写部、搬送部、定着ユニット、操作部、及び制御ユニット(図示せず)から構成される。以下に、プリンタ部100が備える個々のユニットについて詳しく説明する。
【0019】
先ず、画像形成部は、次に述べるような構成になっている。像形成手段としての第1、第2、第3、第4のステーションa、b、c、dでは、像担持体としての感光ドラム11a、11b、11c、11dがその中心で軸支され、図中矢印方向に駆動モータ(図示せず)によって回転駆動される。感光ドラム11a〜11dの外周面に対向して、その回転方向に帯電手段としてのローラ帯電器12a、12b、12c、12d、露光手段としてのスキャナー13a、13b、13c、13d、現像手段としての現像装置14a、14b、14c、14dが配置されている。
【0020】
画像形成時には、ローラ帯電器12a〜12dにより、回転する感光ドラム11a〜11dの表面に均一な帯電量の電荷を与える。ローラ帯電器12a〜12dには、帯電工程時に所定の帯電バイアス電圧が印加される。次いでスキャナー13a〜13dにより、記録画像信号に応じて変調した、例えばレーザービームなどの光線を感光ドラム11a〜11d上に照射して走査露光することによって、感光ドラム11a〜11dの表面に静電像を形成する。更に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)といった4色の現像剤(トナー)をそれぞれ収納した現像装置14a〜14dによって、上記静電像を顕像化する。その後、顕像化された可視画像(トナー画像)を、後述する中間転写体30に転写する。以上に示したプロセスにより、各色のトナーによる画像形成が順次行われる。
【0021】
本実施例では、現像装置14a〜14dは、主に樹脂トナー粒子と磁性キャリア粒子とを備える2成分現像剤を用いて、感光ドラム11a〜11d上に形成した静電像を現像する。つまり、現像装置14a〜14dは、現像装置本体内に2成分現像剤を収容している。又、現像装置14a〜14dの、感光ドラム11a〜11dとの対向部近傍の開口部に位置して、磁界発生手段たるマグネットロールを内蔵した現像剤担持体としての現像ローラが配設されている。そして、現像ローラの回転に伴って、マグネットの磁気力により現像ローラ上に担持され、且つ、その層厚が規制された2成分現像剤から、トナーが感光ドラム11a〜11d上の静電像に応じて感光ドラム11a〜11dに転移し、感光ドラム11a〜11d上の静電像を現像する。現像ローラには、現像時に所定の現像バイアス電圧(通常、交流電圧に直流電圧が重畳された交番電圧)が印加される。
【0022】
トナーは、現像容器としてのトナーボトル77a、77b、77c、77dより現像手段たる現像装置14a〜14dに補給される。又、現像装置14a〜14d内には、現像剤濃度検知手段としてのインダクタンスセンサ(図示せず)が配置されており、現像装置14a〜14d内におけるトナー濃度(トナー対キャリア比、或いは2成分現像剤中のトナーの割合)をモニタしている。トナーボトル77a〜77d内には、現像剤補給手段としての補給スクリュー(図示せず)が設けられており、それぞれは、例えば第1ステーションaについて図3に示す補給モータ78a(他のステーションb〜dに対する補給モータ78b、78c、78dについては、構成が同一であるため図示は省略する。)により独立に回転駆動される。補給モータ78a〜78dには、図示の通り羽Fが取り付けられており、補給モータ78a〜78dの回転に伴って羽Fがフォトインタラプタ79a(他のステーションb〜dに対するフォトインタラプタ79b、79c、79d)の光路を遮るのを検知することにより、その回転数がモニタされている。
【0023】
次に、給紙部について説明する。給紙部は、記録材Pを収納する部分と、記録材Pを搬送するためのローラ、記録材Pの通過を検知するためのセンサ、記録材Pの有無を検知するためのセンサ、記録材Pを搬送路に沿って搬送させるためのガイド(図示せず)などを備えている。
【0024】
本実施例では、記録材Pを収容する部分として、カセット21a、21b、21c、21d、手差しトレイ27、デッキ28を有する。又、ピックアップローラ22a、22b、22c、22dは、カセット21a〜21dから記録材Pを1枚ずつ送り出すために設けられている。ピックアップローラ22a〜22dでは、複数枚の記録材Pが送り出されることがあるが、BCローラ(分離ローラ)23a、23b、23c、23dによって確実に一枚だけ分離される。
【0025】
BCローラ23a〜23dによって1枚だけ分離された記録材Pは、更に引き抜きローラ24a、24b、24c、24d、レジ前ローラ26によって搬送され、レジストローラ25まで搬送される。
【0026】
又、手差しトレイ27に収納された記録材Pは、BCローラ(分離ローラ)29によって1枚分離され、レジ前ローラ26によってレジストローラ25まで搬送される。
【0027】
更に、デッキ28に収納された記録材Pは、ピックアップローラ60によって給紙ローラ61まで複数枚搬送され、給紙ローラ61によって一枚だけ確実に分離され、引き抜きローラ62まで搬送される。更に、記録材Pはレジ前ローラ26によってレジストローラ25まで搬送される。
【0028】
次に、中間転写ユニットについて説明する。本実施例の画像形成装置1は、中間転写体として中間転写ベルト30を有している。中間転写ベルト30の材料としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPVdF(ポリフッ化ビニリデン)などが用いられる。中間転写ベルト30は、駆動ローラ32、テンションローラ33、従動ローラ34に掛け渡されて支持されている。駆動ローラ32は、中間転写ベルト30に駆動を伝達する。テンションローラ33は、ばね(図示せず)の付勢によって中間転写ベルト30に適度な張力を与える。又、従動ローラ34は、中間転写ベルト30を挟んで2次転写領域を形成する。
【0029】
駆動ローラ32は、金属ローラの表面に数mm厚のゴム(ウレタン又はクロロプレン)をコーティングして、中間転写ベルト30とのスリップを防いでいる。駆動ローラ32は、ステッピングモータ(図示せず)によって回転駆動される。
【0030】
各感光ドラム11a〜11dと中間転写ベルト30とが対向する位置の、中間転写ベルト30の裏には、トナー画像を中間転写ベルト30に転写するための1次転写手段として、高圧が印加される1次転写ローラ35a、35b、35c、35dが配置されている。
【0031】
従動ローラ34に対向して2次転写手段としての2次転写ローラ36が配置され、中間転写ベルト30とのニップによって2次転写領域を形成する。2次転写ローラ36は、中間転写ベルト30に対して適度な圧力で加圧されている。又、中間転写ベルト30上の2次転写領域より下流には、中間転写ベルト30の画像形成面をクリーニングするためのクリーニング装置50が配されている。このクリーニング装置50は、クリーナーブレード51及び廃トナーを収納する廃トナーボックス52を備えている。クリーナーブレード51を形成する材料としては、ポリウレタンゴムなどが好適に用いられる。
【0032】
又、中間転写ベルト30の表面移動方向において最下流に位置する感光ドラム11aより下流側には、画像濃度検知手段として、反射型光学センサであるパッチ検知センサ76が配置されており、詳しくは後述するように、中間転写ベルト30上の基準画像(パッチ画像)の濃度を検出する。
【0033】
定着ユニット(定着器)40は、内部にハロゲンヒーターなどの熱源を備えた定着ローラ41aと、この定着ローラ41aに加圧される加圧ローラ41b(このローラにも熱源を備える場合もある)、上記ローラ対41a、41bから排出されてきた記録材Pを搬送する内排紙ローラ44を備えている。
【0034】
レジストローラ25まで搬送された記録材Pは、レジストローラ25よりも記録材Pの搬送方向において上流のローラの回転駆動を止めて一旦停止させる。そして、画像形成部a〜dの画像形成タイミングに合わせてレジストローラ25を含む上流のローラの回転駆動が再開され、2次転写領域へ送り出される。
【0035】
2次転写領域において画像が転写され、定着ユニット40において画像が定着された記録材Pは、内排紙ローラ44を通過した後、切り替えフラッパー73によって搬送先が切り替えられる。切り替えフラッパー73がフェイスアップ排紙側にある場合は、記録材Pは外排紙ローラ45によってフェイスアップ排紙トレイ2に排出される。一方、切り替えフラッパー73がフェイスダウン排紙側にある場合は、記録材Pは反転ローラ72a、72b、72cの方向へ搬送され、フェイスダウン排紙トレイ3へ排出される。
【0036】
又、記録材Pの両面に画像を形成する両面画像形成モードでは、切り替えフラッパー73によってフェイスダウン排紙側に差し向けられた記録材Pは、反転ローラ72aなどによりスイッチバックされて、両面記録搬送ローラ74a、74b、74cによって両面ユニット80へと搬送される。そして、両面ユニット80内の記録材Pは、中間転写ベルト30への2面目の画像形成と同期するように、からレジ前ローラ25、レジストローラ25を介して2次転写領域へと搬送される。
【0037】
尚、記録材Pの搬送路には、記録材Pの通過を検知するために複数のセンサが配置されており、給紙リトライセンサ64a、64b、64c、64d、デッキ給紙センサ65、デッキ引き抜きセンサ66、レジストセンサ67、内排紙センサ68、フェイスダウン排紙センサ69、両面プレレジセンサ70、両面再給紙センサ71などがある。又、記録材Pを収納するカセット21a〜21dには、記録材Pの有無を検知するカセット紙有無センサ63a、63b、63c、63dが配置され、手差しトレイ27には手差しトレイ27上の記録材Pの有無を検知する手差しトレイ紙有無センサ74が配置され、デッキ28にはデッキ28内の記録材Pの有無を検知するデッキ紙有無センサ75が配置されている。
【0038】
又、画像形成装置1が備える制御ユニットは、上記各ユニット内の機構の動作を制御するための制御基板(図示せず)や、モータドライブ基板(図示せず)などを備えている。
【0039】
更に、本実施例では、操作部4は、画像形成装置1の上面に配置されており、記録材Pの収納された給紙部(給紙カセット21a〜21d、手差しトレイ27、デッキ28)の選択、排紙トレイ(フェイスアップトレイ2、フェイスダウントレイ3)の選択、タブ紙束の指定などが可能である。
【0040】
次に、カセット21aから記録材Pを搬送する場合を例に、上記構成の画像形成装置1の動作に即して更に説明する。
【0041】
画像形成動作開始信号が発せられてから所定時間経過後、先ず、ピックアップローラ22aにより、カセット21aから記録材Pが一枚ずつ送り出される。そして、記録材Pは、給紙ローラ23によって引き抜きローラ24a、レジ前ローラ26を経由して、レジストローラ25まで搬送される。その時レジストローラ25は停止されており、記録材Pの先端はニップ部に突き当たる。その後、画像形成部(ステーションa〜d)が画像の形成を開始するタイミングに合わせてレジストローラ25は回転を始める。この回転時期は、記録材Pと画像形成部より中間転写ベルト30上に1次転写されたトナー画像とが2次転写領域において一致するようにそのタイミングが設定されている。
【0042】
一方、画像形成部(ステーションa〜d)では、画像形成動作開始信号が発せられると、前述したプロセスにより中間転写ベルト30の表面移動方向において1番上流にある感光ドラム11d上に形成されたトナー画像が、高電圧が印加された転写ローラ35dによって1次転写領域において中間転写ベルト30に1次転写される。1次転写されたトナー画像は、次の画像形成部の1次転写領域まで搬送される。そこでは各ステーション間を中間転写ベルト30によりトナー画像が搬送される時間だけ遅延して画像形成が行われており、前画像の上に画像先端を合わせて次のトナー画像が転写されることになる。以下も同様の工程が繰り返され、結局4色のトナー画像が中間転写ベルト30上において1次転写される。
【0043】
その後、記録材Pが2次転写領域に進入し、中間転写ベルト30に接触すると、記録材Pの通過タイミングに合わせて2次転写ローラ36に、高電圧が印加される。そして、前述したプロセスにより中間転写ベルト30上に形成された4色のトナー画像が記録材Pの表面に一括して2次転写される。
【0044】
その後、記録材Pは定着ローラ41aと加圧ローラ41bとのニップ部まで案内される。そしてローラ対41a、41bの熱及びニップの圧力によってトナー画像が記録材Pの表面に定着される。その後、記録材Pは、切り替えフラッパーの切り替え方向に応じて、フェイスアップ排紙トレイ2又はフェイスダウントレイ3に排出される。
【0045】
図2は、本実施例の画像形成装置1の制御態様を模式的に示す。
【0046】
制御ユニットに設けられた制御手段としてのCPU101は、画像形成装置1の基本制御を行う。CPU101には、記憶手段として、制御プログラムが書き込まれたROM102及び処理を行うためのワークRAM103が、アドレスバス又はデータバスを介して接続されている。プリンタ部100の画像形成部には、画像形成動作を行うためのモータ(図示せず)、クラッチ、センサなどの各負荷が接続されている。CPU101は、制御プログラムの内容に従って画像形成動作を実行する。
【0047】
又、CPU101には操作部4が接続されている。更に、CPU101には、原稿画像をデジタルデータに変換するリーダー部104と、デジタルデータに対して画像処理を行う画像処理部105、画像処理部105にて処理された画像データを蓄積するためのHDD(ハードディスクドライブ)106が接続されている。
【0048】
ネットワークI/F107は、ネットワークを介して接続された外部のクライアントPC108とのデータ入出力を行うインターフェースである。これにより、例えば、クライアントPC108からネットワークを介して送られたPDL(ページ記述言語)情報をHDD106に蓄積し、画像データとしてプリンタ部100に出力したり、或いはリーダー部104で読取られた画像データをHDD106に蓄積し、ネットワークを介してクライアントPC108に出力することができる。
【0049】
更に、CPU101にはフィニッシャ制御部109が接続されており、プリンタ部100から排出された記録材Pのフィニッシングを指示する。
【0050】
次に、画像形成装置1の自動調整工程について説明する。ここでは、装置状態の自動調整工程として、基準画像(パッチ画像,基準濃度画像)の形成を介した画像濃度調整を一例として挙げる。
【0051】
図4は、本実施例における画像形成装置1の自動調整工程のフローチャートである。
【0052】
先ず、自動調整工程を実行する前に、黒トナー(Bkトナー)があるか否かを判断する(S1)。ここで、トナー無しである場合、自動調整工程は実行しない。黒トナーがトナー無しではない場合、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の何れかのトナーがトナー無しであるか否かを判断する(S2)。ここで、Y、M、Cのうち何れかがトナー無しである場合、黒トナーのみの自動調整工程を実行する(S3)。一方、何れの色のトナーもトナー無しではない場合、4色(Bk、Y、M、C)の自動調整を行う(S4)。以上のステップを調整が完了するまで繰り返す(S5)。
【0053】
尚、黒トナー以外の何れかの色のトナーがトナー無しである場合に、当面全ての色の調整工程の継続を許可してもよい。この場合も、調整工程終了後には、後述するように、黒色の画像形成のみを許可する。
【0054】
図5は、図4における自動調整動作(S3及びS4)のフローチャートである。尚、このフローは各色の制御毎に独立且つ同期して動作する。
【0055】
何れの色のトナーもトナー無しではない場合、基準画像は、前述の画像形成プロセスに従って、中間転写ベルト30上に図6(A)に模式的に示すように形成される(S31)。つまり、Bk、Y、M、Cの各トナーによる所定目標濃度のトナー画像が、所定のパターン(図示の例では帯状画像)として中間転写ベルト30に形成される。こうして、全ての色の画像形成に関して、装置状態の調整工程を実行する。
【0056】
又、黒トナー以外の何れかの色のトナーがトナー無しである場合は、前述の画像形成プロセスに従って、中間転写ベルト30上に図6(B)に模式的に示すような基準画像が形成される(S31)。つまり、黒トナーによる所定目標濃度のトナー画像のみが、所定のパターン(図示の例では帯状画像)として中間転写ベルト30に形成される。こうして、黒色の画像形成に関してのみ、装置状態の調整工程を実行する。
【0057】
そして、この基準画像を、パッチ検知センサ76を用いて、所定タイミングにて所定間隔でサンプリングする(S32)。サンプリング結果と濃度目標値とを比較し、サンプリング結果が濃度目標値近傍の所定範囲内であるか否かを判断する(S33)。範囲内であれば当該色に対応する調整終了ステータスをONにする(S34)。一方、範囲外であれば、現像電圧、帯電電圧或いはトナー補給量、γテーブル(階調補正テーブル)などのパラメータを変更し(S35)、再度基準画像形成を行う。尚、S35において濃度補正が演算などにより一意に決定する場合は、基準画像を再度形成する必要はないため、S34に進んでも良い。S34にて調整終了ステータスがONになったことを検知して、図4における自動調整終了の判断制御S5は調整終了を知覚する。
【0058】
調整工程としては、上述のように、現像電圧、帯電電圧などの各種バイアス条件を含む画像形成条件、トナー補給量或いはγテーブル(階調補正テーブル)などのパラメータを変更することが挙げられる。これら調整工程(制御)自体は、当業者には周知であり、又、本発明においては任意であるので、これ以上の説明は省略する。当業者は、目的に応じて適宜調整対象、手法を選定し得る。
【0059】
又、本実施例では、装置状態の調整工程の制御は、調整手段として機能するCPU101が行う。
【0060】
図7は、本実施例における現像剤補給制御を説明するためのフローチャートである。現像剤補給制御は、図5における画像形成プロセス制御S31と並行して、各色ごとに独立に行われる。
【0061】
画像形成プロセス制御S31の開始に同期して(S41)、補給動作を開始する(S42)。そして、補給動作後に、当該トナーがトナー無しであるか否かを判断する(S43)。ここでトナー無しではない場合、S41に戻り、補給開始を待つ。
【0062】
一方、S43においてトナー無しである場合、当該トナーが黒トナーであるか否かを判断する(S44)。黒トナーである場合、トナー無しステータスをONにする(S45)。又、当該トナーが黒トナー以外の場合には警告ステータスをONにする(S46)。S46にて警告ステータスがONになったことを検知して、図4におけるY、M、Cトナー無し検知制御S2は、Y、M、Cトナーのうち何れかのトナー無しを知覚し、図8(A)のような画面(警告表示)を操作部4上に表示する(図8(A)は、Yトナーがトナー無しになった例を示す。)。
【0063】
又、S45にてトナー無しステータスがONになったことを検知して、図4における黒トナー無し検知制御S1は黒トナー無しを知覚し、図8(B)のような画面(警告表示)を操作部4上に表示する。
【0064】
図8(A)の画面が表示された場合、自動調整は続行され、自動調整終了後は黒トナーのみを用いる、即ち、本実施例では第4ステーションdのみによる画像形成が許可される。そして、トナー無しとなったトナーボトル(77a〜77dのいずれか)が交換されるなどして、トナーが補填されれば、黒トナー以外のトナーを用いた画像形成動作が可能となる。
【0065】
一方、図8(B)の画面が表示された場合、画像形成装置1の動作は停止し、操作部4は入力を受け付けない。そして、黒トナーのトナーボトル77dが交換されるなどして、トナーが補填されれば動作を再開する。
【0066】
尚、上記警告表示は、画像形成装置1が備える操作部4において表示することに限定されるものではなく、警告表示を行わせるための信号をネットワークI/F107を介してクライアントPC108(図2)に送信することができる。そして、所定のドライバソフトウェアを介して、外部制御手段としてのクライアントPC108に接続されたディスプレイ上で警告表示を表示させることができる。又、これら表示と共に或いはその代わりに音声による警告を行ってもよい。
【0067】
本実施例では、トナーの有無の判別は、後述するようなトナーボトル77a〜77d内の現像剤量を検知する検知手段の検知結果に基づいてCPU101が行う。
【0068】
又、調整工程終了後の画像形成動作の許可又は不許可の判断は、本実施例では、画像形成許可手段として機能するCPU101が行う。
【0069】
図9は、図7における補給動作S42を説明するためのフローチャートである。補給制御が開始されると、画像形成装置14a〜14d内に設けられたインダクタンスセンサ(図示せず)にて現像装置14a〜14d内のトナー濃度を検知する(S421)。2成分現像方式を採用した現像装置14a〜14dにおいて、インダクタンスセンサはトナー対キャリア比を検知するため、所定目標比率を維持するよう補給量を決定する(S422)。
【0070】
S422で決定された補給量に対応した回転数を補給モータ78a〜78dに与えることで、補給スクリューを駆動し、トナーが現像装置14a〜14dに補給される(S423)。補給終了後、補給モータ78a〜78dに付けられた羽Fがフォトインタラプタ79a〜79dを通過した回数(補給カウント,現像剤補給量情報)を、各色毎に積算する(S424)。この積算値が第1の所定レベル(例えば、15000)を超えた場合をトナーニアエンド、第2の所定レベル(例えば、20000)を超えた場合をトナー無しとする。これにより、図7におけるトナー無し検知(S43)は当該色トナーがトナー無しになったことを知覚する。
【0071】
本実施例では、現像剤の補給制御は、現像剤補給制御手段として機能するCPU101が行う。
【0072】
以上説明したように、本実施例によれば、カラー画像形成装置で、黒トナー以外がトナー無しの場合にはモノクロ画像形成のみを許可する構成において、装置の自動調整中にトナー無しが発生した場合、トナー無しが発生した色が黒であるならば停止し、黒以外の色ならば自動調整を続行するか、若しくは黒のみの自動調整を実行する。これにより、黒色以外のトナーが無くなった後のモノクロ画像形成の安定化を図ることができる。
【0073】
尚、現像剤が(トナー)が無い、或いはトナー無しとは、トナーボトル(現像容器)77a〜77d内のトナーが完全に無くなった場合のみを意味するものではなく、トナーボトル77a〜77b内にトナーが残っていたとしても、所定品位の画像形成が不可能となる虞があるとして予め設定された量まで減った状態など、検知手段の検知結果と対応付けられるなどして予め設定された、トナーボトル77a〜77dの交換時期として適切である所定量までトナーが減った状態をも意味する。トナーが所定量以下となった際のトナーの補填方法は、トナーボトルの交換に限られるものではなく、トナーを画像形成装置内の現像容器に補充することにより補填する方法でもよいことは言うまでもない。
【0074】
又、上記実施例では、現像容器たるトナーボトル77a〜77d内の現像剤残量を検知するための検知手段として、補給モータ78a〜78dに設けられた羽F、フォトインタラプタ79a〜79dを備えて成る現像剤量検知機構を用い、補給モータ78a〜78dの回転数積算値に基づく例を説明したが、本発明は現像容器内の現像剤量を検知する検知手段をこれに限定するものではない。
【0075】
検知手段としては、例えば、検知光の透過/非透過或いは反射/非反射などを検出して現像剤残量を検知する光学検知方式、現像剤量による静電容量の変化を検出して現像剤残量を検知する静電容量測定方式、或いは形成画像の画素毎の濃度信号など、形成画像情報信号に基づいて現像剤残量を算出する画素信号積算方式など、任意の手段を特に制限なく用いることができる。
【0076】
又、上記実施例では、中間転写方式の画像形成装置を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではないことを理解されたい。当業者には周知にように、複数の像担持体に形成される複数色の現像剤画像若しくは単一の像担持体に順次形成される複数色の現像剤画像を、ベルト体或いはドラム体とされた記録材担持体上の記録材上に順次に転写して例えばフルカラーの画像を形成するカラー画像形成装置がある。斯かる構成の画像形成装置において、例えば、記録材担持体上若しくは記録材担持体に担持された記録材上に基準画像を形成し、その濃度を検知することにより、装置状態を自動調整する機能を有するものがある。本願発明はこのような中間転写方式以外の画像形成装置にも等しく適用可能である。
【0077】
更に、基準画像は、上述のように中間転写体、記録材担持体或いは記録材に形成することに限定されるものではなく、当然、像担持体上にてその濃度を検知した結果に基づいて装置状態を自動調整する構成とされていてもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、黒色以外の現像剤が所定量以下となった後にもモノクロ画像形成を許可する場合に、黒色以外の色の現像剤が所定量以下となった後のモノクロ画像形成の安定化を図ることができる。このように、本発明によれば、装置の自動調整中に現像容器中の現像剤が所定量以下となった場合であっても、その現像剤の色に応じて、その後の画像形成が許可されるその他の現像色の画像形成を安定して行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略断面図である。
【図2】図1の画像形成装置の制御態様を示す制御ブロック図である。
【図3】図1の画像形成装置が備える現像剤補給手段の駆動モータ(補給モータ)を示す模式図である。
【図4】本発明に従う装置状態の自動制御の一実施例を説明するためのフローチャート図である。
【図5】本発明に従う自動調整動作の一実施例を説明するためのフローチャート図である。
【図6】(A)、(B)トナーの有無判別結果に応じて形成される基準画像の模式図である。
【図7】トナーの補給制御の一例を説明するためのフローチャート図である。
【図8】(A)、(B)警告表示の一実施例を示す説明図である。
【図9】トナーの補給動作の一例を説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
11 感光ドラム(像担持体、電子写真感光体)
12 ローラ帯電器(帯電手段)
13 スキャナ(露光手段)
14 現像装置(現像手段)
30 中間転写ベルト(中間転写体)
40 定着ユニット(定着手段)
78a 補給モータ(検知手段)
79a フォトインタラプタ(検知手段)
F 羽(検知手段)
P 記録材
a、b、c、d ステーション(像形成手段、画像形成部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式或いは静電記録方式を利用する画像形成装置に関するものであり、より詳細には、像担持体上に形成した静電像を複数色の現像剤を用いて現像してカラー画像を得ることのできる画像形成装置であって、装置状態の自動調整機能を有する画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば電子写真方式の画像形成装置では、像担持体としての電子写真感光体を帯電させた後露光して静電像(潜像)を形成し、この静電像を現像剤を用いて現像剤像(トナー画像)として可視化し、これを記録材に転写した後定着させることにより永久記録画像を得る。
【0003】
又、電子写真方式のカラー画像形成装置として、複数の電子写真感光体に色分解された画像情報に従って形成した静電像を、それぞれ異なる色の現像剤を用いて可視化し、この複数色の現像剤像を記録材に順次転写するか、或いは中間転写体に順次に1次転写した後一括して記録材に2次転写して、例えばフルカラーの画像を形成するものがある。或いは、単一の電子写真感光体に色分解された画像情報に従って形成した静電像を、それぞれ異なる色の現像剤を用いて可視化し、この複数色の現像剤像を記録材に順次転写するか、或いは中間転写体に順次に1次転写した後一括して記録材に2次転写して、例えばフルカラーの画像を形成するものがある。
【0004】
カラー画像形成装置では、現像剤(トナー)が無くなった場合に装置動作を停止する制御を採用したものがある。しかし、このような構成では、例えば黒色の現像剤(黒トナー)以外の色の現像剤(色トナー)が無くなった場合であっても、モノクロ画像形成のみは行うことができるにも拘らず、装置は停止してしまう。
【0005】
そこで、従来、色トナーが無くなった場合であってもモノクロ画像形成のみは許可し、カラー画像形成は不許可にするモードを備えた画像形成装置がある。
【0006】
更に、従来、画像形成装置には常に安定して画像形成を行うために装置状態を自動的に調整する自動調整工程を持つものがある。
【0007】
自動調整工程の中には、例えば、実際に基準画像を現像し、その基準画像の濃度や幅などを検出した結果に基づいて装置状態を変化させるなどの制御(各種バイアス値の変更、現像剤の補給など)を実行するものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような基準画像を現像する自動調整工程においてもトナーを幾らか消費するため、自動調整工程実行中に現像剤が無くなる場合がある。
【0009】
従来の画像形成装置における自動調整工程では、その色に拘わらず、トナーが無くなった場合に装置動作を停止したり、自動調整工程を放棄するなどしていた。このため、上述のように、黒トナー以外の色トナーが無くなった後のモノクロ画像形成を可能とするモードを有する場合、その後のモノクロ画像の安定化について考慮されていなかった。
【0010】
従って、本発明の目的は、装置の自動調整中に現像容器中の現像剤が所定量以下となった場合であっても、その現像剤の色に応じて、その後の画像形成が許可されるその他の現像色の画像形成を安定して行うことを可能とする画像形成装置を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、黒色以外の現像剤が所定量以下となった後にもモノクロ画像形成を許可する場合に、黒色以外の色の現像剤が所定量以下となった後のモノクロ画像形成の安定化を図ることのできる画像形成装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、像担持体上に形成した静電像を複数色の現像剤を用いて現像する画像形成装置において、それぞれ異なる色の現像剤を収納する複数の現像容器と、前記現像容器内の現像剤量を検知する検知手段と、前記装置の状態を調整する調整手段と、を有し、前記調整手段により調整工程を実行中において、前記検知手段により前記現像容器内の現像剤量が所定量以下であると検知された場合、この検知された現像剤の色に応じて調整工程を継続して実行するか否かを制御することを特徴とする画像形成装置である。
【0013】
本発明の一実施態様によると、前記検知手段は、前記現像容器から現像手段への現像剤補給量情報の積算値により前記現像容器内の現像剤量を検知する。
【0014】
又、本発明の一実施態様によると、前記調整手段は、基準画像の形成を介して前記装置の状態を調整する。一実施態様では、画像形成装置は更に、基準画像の濃度を検知するための画像濃度検知手段を有し、前記調整手段は、前記画像濃度検知手段の検知結果に基づいて前記装置の状態を調整する。
【0015】
本発明において、一実施態様では、前記調整手段により調整工程を実行中において、前記検知手段により黒色以外の現像剤が所定量以下であると検知された場合には調整工程の継続を許可し、前記検知手段により黒色の現像剤が所定量以下であると検知された場合には調整工程の継続を不許可とする。又、他の実施態様では、前記調整手段により調整工程を実行中において、前記検知手段により黒色以外の現像剤が所定量以下であると検知された場合には黒色以外の色の画像形成に関する調整工程のみの継続を不許可にし、前記検知手段により黒色の現像剤が所定量以下であると検知された場合には調整工程の継続を不許可とする。そして、画像形成装置は更に、前記調整手段により調整工程実行中において、前記検知手段により現像剤が所定量以下であると検知され、且つ、調整工程の継続が許可された場合に、調整工程の継続が許可された色のみ、調整工程終了後も画像形成を許可する画像形成許可手段を有していてよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
【0017】
実施例1
図1は、本発明に係る画像形成装置の概略断面を示す。本実施例の画像形成装置は、電子写真方式を用いてフルカラーの画像を形成することのできるレーザビームプリンタである。本実施例では、画像形成装置1は、装置本体に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータなどの外部機器からの画像情報信号に従って画像形成を行う他、装置本体に接続されるリーダ部(図示せず)にて読み取った原稿画像情報に従って画像形成する複写機としても機能し得る。
【0018】
画像形成装置1は、大別して、画像形成部(4つのステーションa、b、c、dが並設されており、その構成は同一である。)、給紙部、中間転写部、搬送部、定着ユニット、操作部、及び制御ユニット(図示せず)から構成される。以下に、プリンタ部100が備える個々のユニットについて詳しく説明する。
【0019】
先ず、画像形成部は、次に述べるような構成になっている。像形成手段としての第1、第2、第3、第4のステーションa、b、c、dでは、像担持体としての感光ドラム11a、11b、11c、11dがその中心で軸支され、図中矢印方向に駆動モータ(図示せず)によって回転駆動される。感光ドラム11a〜11dの外周面に対向して、その回転方向に帯電手段としてのローラ帯電器12a、12b、12c、12d、露光手段としてのスキャナー13a、13b、13c、13d、現像手段としての現像装置14a、14b、14c、14dが配置されている。
【0020】
画像形成時には、ローラ帯電器12a〜12dにより、回転する感光ドラム11a〜11dの表面に均一な帯電量の電荷を与える。ローラ帯電器12a〜12dには、帯電工程時に所定の帯電バイアス電圧が印加される。次いでスキャナー13a〜13dにより、記録画像信号に応じて変調した、例えばレーザービームなどの光線を感光ドラム11a〜11d上に照射して走査露光することによって、感光ドラム11a〜11dの表面に静電像を形成する。更に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)といった4色の現像剤(トナー)をそれぞれ収納した現像装置14a〜14dによって、上記静電像を顕像化する。その後、顕像化された可視画像(トナー画像)を、後述する中間転写体30に転写する。以上に示したプロセスにより、各色のトナーによる画像形成が順次行われる。
【0021】
本実施例では、現像装置14a〜14dは、主に樹脂トナー粒子と磁性キャリア粒子とを備える2成分現像剤を用いて、感光ドラム11a〜11d上に形成した静電像を現像する。つまり、現像装置14a〜14dは、現像装置本体内に2成分現像剤を収容している。又、現像装置14a〜14dの、感光ドラム11a〜11dとの対向部近傍の開口部に位置して、磁界発生手段たるマグネットロールを内蔵した現像剤担持体としての現像ローラが配設されている。そして、現像ローラの回転に伴って、マグネットの磁気力により現像ローラ上に担持され、且つ、その層厚が規制された2成分現像剤から、トナーが感光ドラム11a〜11d上の静電像に応じて感光ドラム11a〜11dに転移し、感光ドラム11a〜11d上の静電像を現像する。現像ローラには、現像時に所定の現像バイアス電圧(通常、交流電圧に直流電圧が重畳された交番電圧)が印加される。
【0022】
トナーは、現像容器としてのトナーボトル77a、77b、77c、77dより現像手段たる現像装置14a〜14dに補給される。又、現像装置14a〜14d内には、現像剤濃度検知手段としてのインダクタンスセンサ(図示せず)が配置されており、現像装置14a〜14d内におけるトナー濃度(トナー対キャリア比、或いは2成分現像剤中のトナーの割合)をモニタしている。トナーボトル77a〜77d内には、現像剤補給手段としての補給スクリュー(図示せず)が設けられており、それぞれは、例えば第1ステーションaについて図3に示す補給モータ78a(他のステーションb〜dに対する補給モータ78b、78c、78dについては、構成が同一であるため図示は省略する。)により独立に回転駆動される。補給モータ78a〜78dには、図示の通り羽Fが取り付けられており、補給モータ78a〜78dの回転に伴って羽Fがフォトインタラプタ79a(他のステーションb〜dに対するフォトインタラプタ79b、79c、79d)の光路を遮るのを検知することにより、その回転数がモニタされている。
【0023】
次に、給紙部について説明する。給紙部は、記録材Pを収納する部分と、記録材Pを搬送するためのローラ、記録材Pの通過を検知するためのセンサ、記録材Pの有無を検知するためのセンサ、記録材Pを搬送路に沿って搬送させるためのガイド(図示せず)などを備えている。
【0024】
本実施例では、記録材Pを収容する部分として、カセット21a、21b、21c、21d、手差しトレイ27、デッキ28を有する。又、ピックアップローラ22a、22b、22c、22dは、カセット21a〜21dから記録材Pを1枚ずつ送り出すために設けられている。ピックアップローラ22a〜22dでは、複数枚の記録材Pが送り出されることがあるが、BCローラ(分離ローラ)23a、23b、23c、23dによって確実に一枚だけ分離される。
【0025】
BCローラ23a〜23dによって1枚だけ分離された記録材Pは、更に引き抜きローラ24a、24b、24c、24d、レジ前ローラ26によって搬送され、レジストローラ25まで搬送される。
【0026】
又、手差しトレイ27に収納された記録材Pは、BCローラ(分離ローラ)29によって1枚分離され、レジ前ローラ26によってレジストローラ25まで搬送される。
【0027】
更に、デッキ28に収納された記録材Pは、ピックアップローラ60によって給紙ローラ61まで複数枚搬送され、給紙ローラ61によって一枚だけ確実に分離され、引き抜きローラ62まで搬送される。更に、記録材Pはレジ前ローラ26によってレジストローラ25まで搬送される。
【0028】
次に、中間転写ユニットについて説明する。本実施例の画像形成装置1は、中間転写体として中間転写ベルト30を有している。中間転写ベルト30の材料としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)やPVdF(ポリフッ化ビニリデン)などが用いられる。中間転写ベルト30は、駆動ローラ32、テンションローラ33、従動ローラ34に掛け渡されて支持されている。駆動ローラ32は、中間転写ベルト30に駆動を伝達する。テンションローラ33は、ばね(図示せず)の付勢によって中間転写ベルト30に適度な張力を与える。又、従動ローラ34は、中間転写ベルト30を挟んで2次転写領域を形成する。
【0029】
駆動ローラ32は、金属ローラの表面に数mm厚のゴム(ウレタン又はクロロプレン)をコーティングして、中間転写ベルト30とのスリップを防いでいる。駆動ローラ32は、ステッピングモータ(図示せず)によって回転駆動される。
【0030】
各感光ドラム11a〜11dと中間転写ベルト30とが対向する位置の、中間転写ベルト30の裏には、トナー画像を中間転写ベルト30に転写するための1次転写手段として、高圧が印加される1次転写ローラ35a、35b、35c、35dが配置されている。
【0031】
従動ローラ34に対向して2次転写手段としての2次転写ローラ36が配置され、中間転写ベルト30とのニップによって2次転写領域を形成する。2次転写ローラ36は、中間転写ベルト30に対して適度な圧力で加圧されている。又、中間転写ベルト30上の2次転写領域より下流には、中間転写ベルト30の画像形成面をクリーニングするためのクリーニング装置50が配されている。このクリーニング装置50は、クリーナーブレード51及び廃トナーを収納する廃トナーボックス52を備えている。クリーナーブレード51を形成する材料としては、ポリウレタンゴムなどが好適に用いられる。
【0032】
又、中間転写ベルト30の表面移動方向において最下流に位置する感光ドラム11aより下流側には、画像濃度検知手段として、反射型光学センサであるパッチ検知センサ76が配置されており、詳しくは後述するように、中間転写ベルト30上の基準画像(パッチ画像)の濃度を検出する。
【0033】
定着ユニット(定着器)40は、内部にハロゲンヒーターなどの熱源を備えた定着ローラ41aと、この定着ローラ41aに加圧される加圧ローラ41b(このローラにも熱源を備える場合もある)、上記ローラ対41a、41bから排出されてきた記録材Pを搬送する内排紙ローラ44を備えている。
【0034】
レジストローラ25まで搬送された記録材Pは、レジストローラ25よりも記録材Pの搬送方向において上流のローラの回転駆動を止めて一旦停止させる。そして、画像形成部a〜dの画像形成タイミングに合わせてレジストローラ25を含む上流のローラの回転駆動が再開され、2次転写領域へ送り出される。
【0035】
2次転写領域において画像が転写され、定着ユニット40において画像が定着された記録材Pは、内排紙ローラ44を通過した後、切り替えフラッパー73によって搬送先が切り替えられる。切り替えフラッパー73がフェイスアップ排紙側にある場合は、記録材Pは外排紙ローラ45によってフェイスアップ排紙トレイ2に排出される。一方、切り替えフラッパー73がフェイスダウン排紙側にある場合は、記録材Pは反転ローラ72a、72b、72cの方向へ搬送され、フェイスダウン排紙トレイ3へ排出される。
【0036】
又、記録材Pの両面に画像を形成する両面画像形成モードでは、切り替えフラッパー73によってフェイスダウン排紙側に差し向けられた記録材Pは、反転ローラ72aなどによりスイッチバックされて、両面記録搬送ローラ74a、74b、74cによって両面ユニット80へと搬送される。そして、両面ユニット80内の記録材Pは、中間転写ベルト30への2面目の画像形成と同期するように、からレジ前ローラ25、レジストローラ25を介して2次転写領域へと搬送される。
【0037】
尚、記録材Pの搬送路には、記録材Pの通過を検知するために複数のセンサが配置されており、給紙リトライセンサ64a、64b、64c、64d、デッキ給紙センサ65、デッキ引き抜きセンサ66、レジストセンサ67、内排紙センサ68、フェイスダウン排紙センサ69、両面プレレジセンサ70、両面再給紙センサ71などがある。又、記録材Pを収納するカセット21a〜21dには、記録材Pの有無を検知するカセット紙有無センサ63a、63b、63c、63dが配置され、手差しトレイ27には手差しトレイ27上の記録材Pの有無を検知する手差しトレイ紙有無センサ74が配置され、デッキ28にはデッキ28内の記録材Pの有無を検知するデッキ紙有無センサ75が配置されている。
【0038】
又、画像形成装置1が備える制御ユニットは、上記各ユニット内の機構の動作を制御するための制御基板(図示せず)や、モータドライブ基板(図示せず)などを備えている。
【0039】
更に、本実施例では、操作部4は、画像形成装置1の上面に配置されており、記録材Pの収納された給紙部(給紙カセット21a〜21d、手差しトレイ27、デッキ28)の選択、排紙トレイ(フェイスアップトレイ2、フェイスダウントレイ3)の選択、タブ紙束の指定などが可能である。
【0040】
次に、カセット21aから記録材Pを搬送する場合を例に、上記構成の画像形成装置1の動作に即して更に説明する。
【0041】
画像形成動作開始信号が発せられてから所定時間経過後、先ず、ピックアップローラ22aにより、カセット21aから記録材Pが一枚ずつ送り出される。そして、記録材Pは、給紙ローラ23によって引き抜きローラ24a、レジ前ローラ26を経由して、レジストローラ25まで搬送される。その時レジストローラ25は停止されており、記録材Pの先端はニップ部に突き当たる。その後、画像形成部(ステーションa〜d)が画像の形成を開始するタイミングに合わせてレジストローラ25は回転を始める。この回転時期は、記録材Pと画像形成部より中間転写ベルト30上に1次転写されたトナー画像とが2次転写領域において一致するようにそのタイミングが設定されている。
【0042】
一方、画像形成部(ステーションa〜d)では、画像形成動作開始信号が発せられると、前述したプロセスにより中間転写ベルト30の表面移動方向において1番上流にある感光ドラム11d上に形成されたトナー画像が、高電圧が印加された転写ローラ35dによって1次転写領域において中間転写ベルト30に1次転写される。1次転写されたトナー画像は、次の画像形成部の1次転写領域まで搬送される。そこでは各ステーション間を中間転写ベルト30によりトナー画像が搬送される時間だけ遅延して画像形成が行われており、前画像の上に画像先端を合わせて次のトナー画像が転写されることになる。以下も同様の工程が繰り返され、結局4色のトナー画像が中間転写ベルト30上において1次転写される。
【0043】
その後、記録材Pが2次転写領域に進入し、中間転写ベルト30に接触すると、記録材Pの通過タイミングに合わせて2次転写ローラ36に、高電圧が印加される。そして、前述したプロセスにより中間転写ベルト30上に形成された4色のトナー画像が記録材Pの表面に一括して2次転写される。
【0044】
その後、記録材Pは定着ローラ41aと加圧ローラ41bとのニップ部まで案内される。そしてローラ対41a、41bの熱及びニップの圧力によってトナー画像が記録材Pの表面に定着される。その後、記録材Pは、切り替えフラッパーの切り替え方向に応じて、フェイスアップ排紙トレイ2又はフェイスダウントレイ3に排出される。
【0045】
図2は、本実施例の画像形成装置1の制御態様を模式的に示す。
【0046】
制御ユニットに設けられた制御手段としてのCPU101は、画像形成装置1の基本制御を行う。CPU101には、記憶手段として、制御プログラムが書き込まれたROM102及び処理を行うためのワークRAM103が、アドレスバス又はデータバスを介して接続されている。プリンタ部100の画像形成部には、画像形成動作を行うためのモータ(図示せず)、クラッチ、センサなどの各負荷が接続されている。CPU101は、制御プログラムの内容に従って画像形成動作を実行する。
【0047】
又、CPU101には操作部4が接続されている。更に、CPU101には、原稿画像をデジタルデータに変換するリーダー部104と、デジタルデータに対して画像処理を行う画像処理部105、画像処理部105にて処理された画像データを蓄積するためのHDD(ハードディスクドライブ)106が接続されている。
【0048】
ネットワークI/F107は、ネットワークを介して接続された外部のクライアントPC108とのデータ入出力を行うインターフェースである。これにより、例えば、クライアントPC108からネットワークを介して送られたPDL(ページ記述言語)情報をHDD106に蓄積し、画像データとしてプリンタ部100に出力したり、或いはリーダー部104で読取られた画像データをHDD106に蓄積し、ネットワークを介してクライアントPC108に出力することができる。
【0049】
更に、CPU101にはフィニッシャ制御部109が接続されており、プリンタ部100から排出された記録材Pのフィニッシングを指示する。
【0050】
次に、画像形成装置1の自動調整工程について説明する。ここでは、装置状態の自動調整工程として、基準画像(パッチ画像,基準濃度画像)の形成を介した画像濃度調整を一例として挙げる。
【0051】
図4は、本実施例における画像形成装置1の自動調整工程のフローチャートである。
【0052】
先ず、自動調整工程を実行する前に、黒トナー(Bkトナー)があるか否かを判断する(S1)。ここで、トナー無しである場合、自動調整工程は実行しない。黒トナーがトナー無しではない場合、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の何れかのトナーがトナー無しであるか否かを判断する(S2)。ここで、Y、M、Cのうち何れかがトナー無しである場合、黒トナーのみの自動調整工程を実行する(S3)。一方、何れの色のトナーもトナー無しではない場合、4色(Bk、Y、M、C)の自動調整を行う(S4)。以上のステップを調整が完了するまで繰り返す(S5)。
【0053】
尚、黒トナー以外の何れかの色のトナーがトナー無しである場合に、当面全ての色の調整工程の継続を許可してもよい。この場合も、調整工程終了後には、後述するように、黒色の画像形成のみを許可する。
【0054】
図5は、図4における自動調整動作(S3及びS4)のフローチャートである。尚、このフローは各色の制御毎に独立且つ同期して動作する。
【0055】
何れの色のトナーもトナー無しではない場合、基準画像は、前述の画像形成プロセスに従って、中間転写ベルト30上に図6(A)に模式的に示すように形成される(S31)。つまり、Bk、Y、M、Cの各トナーによる所定目標濃度のトナー画像が、所定のパターン(図示の例では帯状画像)として中間転写ベルト30に形成される。こうして、全ての色の画像形成に関して、装置状態の調整工程を実行する。
【0056】
又、黒トナー以外の何れかの色のトナーがトナー無しである場合は、前述の画像形成プロセスに従って、中間転写ベルト30上に図6(B)に模式的に示すような基準画像が形成される(S31)。つまり、黒トナーによる所定目標濃度のトナー画像のみが、所定のパターン(図示の例では帯状画像)として中間転写ベルト30に形成される。こうして、黒色の画像形成に関してのみ、装置状態の調整工程を実行する。
【0057】
そして、この基準画像を、パッチ検知センサ76を用いて、所定タイミングにて所定間隔でサンプリングする(S32)。サンプリング結果と濃度目標値とを比較し、サンプリング結果が濃度目標値近傍の所定範囲内であるか否かを判断する(S33)。範囲内であれば当該色に対応する調整終了ステータスをONにする(S34)。一方、範囲外であれば、現像電圧、帯電電圧或いはトナー補給量、γテーブル(階調補正テーブル)などのパラメータを変更し(S35)、再度基準画像形成を行う。尚、S35において濃度補正が演算などにより一意に決定する場合は、基準画像を再度形成する必要はないため、S34に進んでも良い。S34にて調整終了ステータスがONになったことを検知して、図4における自動調整終了の判断制御S5は調整終了を知覚する。
【0058】
調整工程としては、上述のように、現像電圧、帯電電圧などの各種バイアス条件を含む画像形成条件、トナー補給量或いはγテーブル(階調補正テーブル)などのパラメータを変更することが挙げられる。これら調整工程(制御)自体は、当業者には周知であり、又、本発明においては任意であるので、これ以上の説明は省略する。当業者は、目的に応じて適宜調整対象、手法を選定し得る。
【0059】
又、本実施例では、装置状態の調整工程の制御は、調整手段として機能するCPU101が行う。
【0060】
図7は、本実施例における現像剤補給制御を説明するためのフローチャートである。現像剤補給制御は、図5における画像形成プロセス制御S31と並行して、各色ごとに独立に行われる。
【0061】
画像形成プロセス制御S31の開始に同期して(S41)、補給動作を開始する(S42)。そして、補給動作後に、当該トナーがトナー無しであるか否かを判断する(S43)。ここでトナー無しではない場合、S41に戻り、補給開始を待つ。
【0062】
一方、S43においてトナー無しである場合、当該トナーが黒トナーであるか否かを判断する(S44)。黒トナーである場合、トナー無しステータスをONにする(S45)。又、当該トナーが黒トナー以外の場合には警告ステータスをONにする(S46)。S46にて警告ステータスがONになったことを検知して、図4におけるY、M、Cトナー無し検知制御S2は、Y、M、Cトナーのうち何れかのトナー無しを知覚し、図8(A)のような画面(警告表示)を操作部4上に表示する(図8(A)は、Yトナーがトナー無しになった例を示す。)。
【0063】
又、S45にてトナー無しステータスがONになったことを検知して、図4における黒トナー無し検知制御S1は黒トナー無しを知覚し、図8(B)のような画面(警告表示)を操作部4上に表示する。
【0064】
図8(A)の画面が表示された場合、自動調整は続行され、自動調整終了後は黒トナーのみを用いる、即ち、本実施例では第4ステーションdのみによる画像形成が許可される。そして、トナー無しとなったトナーボトル(77a〜77dのいずれか)が交換されるなどして、トナーが補填されれば、黒トナー以外のトナーを用いた画像形成動作が可能となる。
【0065】
一方、図8(B)の画面が表示された場合、画像形成装置1の動作は停止し、操作部4は入力を受け付けない。そして、黒トナーのトナーボトル77dが交換されるなどして、トナーが補填されれば動作を再開する。
【0066】
尚、上記警告表示は、画像形成装置1が備える操作部4において表示することに限定されるものではなく、警告表示を行わせるための信号をネットワークI/F107を介してクライアントPC108(図2)に送信することができる。そして、所定のドライバソフトウェアを介して、外部制御手段としてのクライアントPC108に接続されたディスプレイ上で警告表示を表示させることができる。又、これら表示と共に或いはその代わりに音声による警告を行ってもよい。
【0067】
本実施例では、トナーの有無の判別は、後述するようなトナーボトル77a〜77d内の現像剤量を検知する検知手段の検知結果に基づいてCPU101が行う。
【0068】
又、調整工程終了後の画像形成動作の許可又は不許可の判断は、本実施例では、画像形成許可手段として機能するCPU101が行う。
【0069】
図9は、図7における補給動作S42を説明するためのフローチャートである。補給制御が開始されると、画像形成装置14a〜14d内に設けられたインダクタンスセンサ(図示せず)にて現像装置14a〜14d内のトナー濃度を検知する(S421)。2成分現像方式を採用した現像装置14a〜14dにおいて、インダクタンスセンサはトナー対キャリア比を検知するため、所定目標比率を維持するよう補給量を決定する(S422)。
【0070】
S422で決定された補給量に対応した回転数を補給モータ78a〜78dに与えることで、補給スクリューを駆動し、トナーが現像装置14a〜14dに補給される(S423)。補給終了後、補給モータ78a〜78dに付けられた羽Fがフォトインタラプタ79a〜79dを通過した回数(補給カウント,現像剤補給量情報)を、各色毎に積算する(S424)。この積算値が第1の所定レベル(例えば、15000)を超えた場合をトナーニアエンド、第2の所定レベル(例えば、20000)を超えた場合をトナー無しとする。これにより、図7におけるトナー無し検知(S43)は当該色トナーがトナー無しになったことを知覚する。
【0071】
本実施例では、現像剤の補給制御は、現像剤補給制御手段として機能するCPU101が行う。
【0072】
以上説明したように、本実施例によれば、カラー画像形成装置で、黒トナー以外がトナー無しの場合にはモノクロ画像形成のみを許可する構成において、装置の自動調整中にトナー無しが発生した場合、トナー無しが発生した色が黒であるならば停止し、黒以外の色ならば自動調整を続行するか、若しくは黒のみの自動調整を実行する。これにより、黒色以外のトナーが無くなった後のモノクロ画像形成の安定化を図ることができる。
【0073】
尚、現像剤が(トナー)が無い、或いはトナー無しとは、トナーボトル(現像容器)77a〜77d内のトナーが完全に無くなった場合のみを意味するものではなく、トナーボトル77a〜77b内にトナーが残っていたとしても、所定品位の画像形成が不可能となる虞があるとして予め設定された量まで減った状態など、検知手段の検知結果と対応付けられるなどして予め設定された、トナーボトル77a〜77dの交換時期として適切である所定量までトナーが減った状態をも意味する。トナーが所定量以下となった際のトナーの補填方法は、トナーボトルの交換に限られるものではなく、トナーを画像形成装置内の現像容器に補充することにより補填する方法でもよいことは言うまでもない。
【0074】
又、上記実施例では、現像容器たるトナーボトル77a〜77d内の現像剤残量を検知するための検知手段として、補給モータ78a〜78dに設けられた羽F、フォトインタラプタ79a〜79dを備えて成る現像剤量検知機構を用い、補給モータ78a〜78dの回転数積算値に基づく例を説明したが、本発明は現像容器内の現像剤量を検知する検知手段をこれに限定するものではない。
【0075】
検知手段としては、例えば、検知光の透過/非透過或いは反射/非反射などを検出して現像剤残量を検知する光学検知方式、現像剤量による静電容量の変化を検出して現像剤残量を検知する静電容量測定方式、或いは形成画像の画素毎の濃度信号など、形成画像情報信号に基づいて現像剤残量を算出する画素信号積算方式など、任意の手段を特に制限なく用いることができる。
【0076】
又、上記実施例では、中間転写方式の画像形成装置を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではないことを理解されたい。当業者には周知にように、複数の像担持体に形成される複数色の現像剤画像若しくは単一の像担持体に順次形成される複数色の現像剤画像を、ベルト体或いはドラム体とされた記録材担持体上の記録材上に順次に転写して例えばフルカラーの画像を形成するカラー画像形成装置がある。斯かる構成の画像形成装置において、例えば、記録材担持体上若しくは記録材担持体に担持された記録材上に基準画像を形成し、その濃度を検知することにより、装置状態を自動調整する機能を有するものがある。本願発明はこのような中間転写方式以外の画像形成装置にも等しく適用可能である。
【0077】
更に、基準画像は、上述のように中間転写体、記録材担持体或いは記録材に形成することに限定されるものではなく、当然、像担持体上にてその濃度を検知した結果に基づいて装置状態を自動調整する構成とされていてもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、黒色以外の現像剤が所定量以下となった後にもモノクロ画像形成を許可する場合に、黒色以外の色の現像剤が所定量以下となった後のモノクロ画像形成の安定化を図ることができる。このように、本発明によれば、装置の自動調整中に現像容器中の現像剤が所定量以下となった場合であっても、その現像剤の色に応じて、その後の画像形成が許可されるその他の現像色の画像形成を安定して行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略断面図である。
【図2】図1の画像形成装置の制御態様を示す制御ブロック図である。
【図3】図1の画像形成装置が備える現像剤補給手段の駆動モータ(補給モータ)を示す模式図である。
【図4】本発明に従う装置状態の自動制御の一実施例を説明するためのフローチャート図である。
【図5】本発明に従う自動調整動作の一実施例を説明するためのフローチャート図である。
【図6】(A)、(B)トナーの有無判別結果に応じて形成される基準画像の模式図である。
【図7】トナーの補給制御の一例を説明するためのフローチャート図である。
【図8】(A)、(B)警告表示の一実施例を示す説明図である。
【図9】トナーの補給動作の一例を説明するためのフローチャート図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置
11 感光ドラム(像担持体、電子写真感光体)
12 ローラ帯電器(帯電手段)
13 スキャナ(露光手段)
14 現像装置(現像手段)
30 中間転写ベルト(中間転写体)
40 定着ユニット(定着手段)
78a 補給モータ(検知手段)
79a フォトインタラプタ(検知手段)
F 羽(検知手段)
P 記録材
a、b、c、d ステーション(像形成手段、画像形成部)
Claims (7)
- 像担持体上に形成した静電像を複数色の現像剤を用いて現像する画像形成装置において、
それぞれ異なる色の現像剤を収納する複数の現像容器と、
前記現像容器内の現像剤量を検知する検知手段と、
前記装置の状態を調整する調整手段と、を有し、
前記調整手段により調整工程を実行中において、前記検知手段により前記現像容器内の現像剤量が所定量以下であると検知された場合、この検知された現像剤の色に応じて調整工程を継続して実行するか否かを制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記検知手段は、前記現像容器から現像手段への現像剤補給量情報の積算値により前記現像容器内の現像剤量を検知することを特徴とする請求項1の画像形成装置。
- 前記調整手段は、基準画像の形成を介して前記装置の状態を調整することを特徴とする請求項1の画像形成装置。
- 更に、基準画像の濃度を検知するための画像濃度検知手段を有し、前記調整手段は、前記画像濃度検知手段の検知結果に基づいて前記装置の状態を調整することを特徴とする請求項3の画像形成装置。
- 前記調整手段により調整工程を実行中において、前記検知手段により黒色以外の現像剤が所定量以下であると検知された場合には調整工程の継続を許可し、前記検知手段により黒色の現像剤が所定量以下であると検知された場合には調整工程の継続を不許可とすることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
- 前記調整手段により調整工程を実行中において、前記検知手段により黒色以外の現像剤が所定量以下であると検知された場合には黒色以外の色の画像形成に関する調整工程のみの継続を不許可にし、前記検知手段により黒色の現像剤が所定量以下であると検知された場合には調整工程の継続を不許可とすることを特徴とする請求項1の画像形成装置。
- 更に、前記調整手段により調整工程実行中において、前記検知手段により現像剤が所定量以下であると検知され、且つ、調整工程の継続が許可された場合に、調整工程の継続が許可された色のみ、調整工程終了後も画像形成を許可する画像形成許可手段を有することを特徴とする請求項6の画像形成装置。
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