JP2004029070A - 光導波路及びその作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】3次元接続が容易で全固体的に簡単に精度良くかつ耐久性良く光接続可能な光導波路とその作製方法。
【解決手段】光導波路を構成するコアパターン9がクラッド15中に埋め込まれてなるスラブ型の光導波路201 〜203 において、コアパターン9の少なくとも一端がスラブ面に対して略45°の角度をなす斜面に形成され、その斜面に反射層8が形成されている光導波路。
【選択図】 図4
【解決手段】光導波路を構成するコアパターン9がクラッド15中に埋め込まれてなるスラブ型の光導波路201 〜203 において、コアパターン9の少なくとも一端がスラブ面に対して略45°の角度をなす斜面に形成され、その斜面に反射層8が形成されている光導波路。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路及びその作製方法に関し、特に、2次元的な光導波路同志を積層して層間で3次元接続が可能な光導波路及びその作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光導波路を3次元的あるいは立体的に配置して光導波路の集積度を上げる試みが多くなされるようになってきた。
【0003】
このような中、平面光導波路同士あるいは発光素子と平面光導波路を3次元的に光接続するには、一方の光導波路あるいは発光素子からレンズを介して光を一旦平行にして空気中に出し、その光をレンズで再度集光して他方の光導波路の入射端に集光することにより3次元的に接続していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように一旦空気中に光を出して光接続する場合には、全固体化されていなために耐久性が劣ったり、振動に弱い等の問題があるだけでなく、レンズ等の余分な部品を必要とする等の問題がある。
【0005】
本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、3次元接続が容易で全固体的に簡単に精度良くかつ耐久性良く光接続可能な光導波路とその作製方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明の光導波路は、光導波路を構成するコアパターンがクラッド中に埋め込まれてなるスラブ型の光導波路において、コアパターンの少なくとも一端がスラブ面に対して略45°の角度をなす斜面に形成され、その斜面に反射層が形成されていることを特徴とするものである。
【0007】
この場合、クラッド及びコアパターンが高分子樹脂から構成されていることが望ましい。
【0008】
また、反射層が金属膜又は多層反射コーティングからなることが望ましい。
【0009】
また、光導波路のクラッドを介して、そのクラッド中のコアパターンの端部の反射層に面して別のコアパターンの端部の反射層が整列するように別のコアパターンが形成されていることが望ましい。
【0010】
さらに、コアパターンの端部の反射層相互が整列するように以上の複数の光導波路が積層されているものとすることができる。
【0011】
本発明の光導波路作製方法は、光導波路を構成するコアパターンに対応する溝が表面に形成された下側クラッド部分を紫外線硬化樹脂を用いて成形し、次いで、前記下側クラッド部分の表面にその屈折率より大きな屈折率を持つ第2の紫外線硬化樹脂を塗布してスキージを用いてその第2の紫外線硬化樹脂を掻き取ることにより、コアパターンに対応する溝中に前記第2の紫外線硬化樹脂を充填し、その後、紫外線を照射することにより前記溝中の前記第2の紫外線硬化樹脂を硬化させてコアパターンを形成し、さらに、前記下側クラッド部分のコアパターンを形成した表面に、前記第2の紫外線硬化樹脂の屈折率より小さな屈折率を持つ第3の紫外線硬化樹脂を塗布し、その後、紫外線を照射することにより前記第3の紫外線硬化樹脂を硬化させて上側クラッドを形成することを特徴とする方法である。
【0012】
この場合、コアパターンはその少なくとも一端が表面に対して略45°の角度をなす斜面を持つコアパターンからなり、下側クラッド部分のコアパターンに対応する溝には、コアパターンの端部の斜面に対応する斜面が形成されており、第2の紫外線硬化樹脂をコアパターンに対応する溝中に充填する前に、溝のコアパターンの端部の斜面に対応する斜面に反射層を形成するようにすることが望ましい。
【0013】
本発明においては、コアパターンの少なくとも一端がスラブ面に対して略45°の角度をなす斜面に形成され、その斜面に反射層が形成されているので、光導波路を複数枚積層し、何れかの光導波路の光入射出部である反射層の部分と、それに積層される光導波路の光入射出部である反射層の部分とを整列させて接着することにより、2次元光導波路相互を空気層を介せず、また、レンズ等の余分な部品を用いることなく、全固体的に簡単に精度良く耐久性良く接続することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による光導波路をその作製方法の実施例に基づいて説明する。
【0015】
図1に本発明による光導波路を作製するための1つの凸型の斜視図を示す。この凸型1は、上面フラットなベース2上に光導波路のコア形状に従ったパターンの線状突起3が設けられている。線状突起3を垂直に横切る断面形状は、形成する光導波路のコアの断面形状になるように形成されており、図1の場合は矩形となっている。そして、その線状突起3の一端は、ベース2の面に対して角度45°をなす斜面4で終端している。
【0016】
このような凸型1を用いて本発明による光導波路を作製するには、凸型1の線状突起3が設けられたベース2の上に、線状突起3を埋めて十分な所定厚さに例えば紫外線硬化型樹脂を塗布し、その紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射して硬化させ、凸型1から分離することにより、図2(a)に斜視図を、図2(b)に図2(a)の直線A−A’に沿う断面図を、図2(c)に図2(a)の直線B−B’に沿う断面図を示すような、スラブ型の光導波路の下側クラッド部分5が得られる。この下側クラッド部分5表面には、凸型1の線状突起3の形状と同じパターンの線状溝6が形成され、その線状溝6の一端は、線状突起3の終端の斜面4に対応する下側クラッド部分5に対して角度45°をなす斜面7で終端している。
【0017】
次いで、以上のようにして得られた下側クラッド部分5の線状溝6の終端の斜面7上に、図3(a1)に示すように、アルミニウム等の金属膜あるいは多層反射コーティングからなる反射層8を形成する。なお、図3(a1)、(c1)は図2(b)に対応する断面図、図3(a2)、(b)、(c2)は図2(c)に対応する断面図である。
【0018】
その後、図3(a1)、(a2)に示すように、下側クラッド部分5の線状溝6を満たして十分の量の例えば無溶媒型の紫外線硬化型樹脂11をその下側クラッド部分5の表面に塗布する。ここで、この紫外線硬化型樹脂11はコアとなるもので、その屈折率は下側クラッド部分5の屈折率より大きなものが選択される。
【0019】
そして、図3(b)に示すように、下側クラッド部分5の表面に塗布した紫外線硬化型樹脂11の余分な部分を正確に除去するために、スキージ(掻き取りへら)12で下側クラッド部分5の表面を掻いて、線状溝6中に紫外線硬化型樹脂11を満たした状態で余分な紫外線硬化型樹脂11を掻き取り除去する。
【0020】
その後、紫外線を照射して線状溝6中の紫外線硬化型樹脂11を硬化させ、光導波路のコア9(図3(c))を形成する。
【0021】
さらに、図3(c1)、(c2)に示すように、下側クラッド部分5のコア9を形成した表面に、下側クラッド部分5を構成する紫外線硬化型樹脂と同じ紫外線硬化型樹脂、あるいは、下側クラッド部分5の屈折率に略等しくコア9より屈折率の低い紫外線硬化型樹脂を塗布し、その紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射して硬化させて上側クラッド10を形成する。
【0022】
以上のようにして、図3(c1)、(c2)に示すように、スラブの面に対して角度45°をなす斜面7に反射層8が形成された端部を持つコア9が、クラッド5、10の中に埋め込まれてなるスラブ型光導波路20が得られる。この光導波路20は、反射層8と反対の端部側からコア9中をガイドされた光は、その反射層8で反射されてクラッド10を横断して光導波路20の表面に略垂直に出射したり、あるいは、反射層8部分の光導波路20の表面に略垂直に入射する光がコア9中に導波光として結合される特性を持つものである。
【0023】
さて、このようなスラブ型光導波路20を複数枚用いて3次元接続することにより立体光導波路を構成することが可能なことを説明する。複数のスラブ型光導波路20をそれぞれ201 、202 、203 として、図4に示すように積層して貼り付ける。なお、図4中、図3におけるクラッド5とクラッド10はまとめてクラッド15としている。その際、光導波路201 の光入射出部である反射層8の部分と、光導波路202 の光入射出部である反射層8の部分と、光導波路203 の光入射出部である反射層8の部分とを、図示のように相互に整列させて接着する。このようにすることにより、2次元光導波路相互を空気層を介せず、また、レンズ等の余分な部品を用いることなく、全固体的に簡単に精度良く耐久性良く接続することができる。
【0024】
なお、立体光導波路を構成する別の例としては、図5(a)に示すように、まず、上記のような1枚のスラブ型光導波路201 を用意し、その光導波路201 の表面のクラッド15上に、3次元接続する別のコア9’を終端の斜面7と共に、光導波路201 のコア9の反射層8に整列させて形成する。その形成方法は、光導波路201 の表面に形成するコア9’の形状の溝を持つ凹型を用意し、光導波路201 の表面に無溶媒型の紫外線硬化型樹脂を塗布し、その塗布面にその凹型を押し付けて形成するコア9’部分にのみその紫外線硬化型樹脂を残し、その状態で紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させ、凹型を分離することにより別のコア9’が形成される。
【0025】
次いで、コア9’の終端の斜面7に反射層8を形成し、その後、図5(b)に示すように、その別のコア9’を覆うようにクラッドを構成する紫外線硬化型樹脂を塗布して、その紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射して硬化させてクラッド15を形成することにより、1枚のスラブ型光導波路201 上に積層した第2のスラブ型光導波路202 を形成して、光導波路を3次元接続した立体光導波路が構成される。
【0026】
以上、本発明の光導波路及びその作製方法を実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例には限定されず種々の変形、展開が可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の光導波路及びその作製方法をによると、コアパターンの少なくとも一端がスラブ面に対して略45°の角度をなす斜面に形成され、その斜面に反射層が形成されているので、光導波路を複数枚積層し、何れかの光導波路の光入射出部である反射層の部分と、それに積層される光導波路の光入射出部である反射層の部分とを整列させて接着することにより、2次元光導波路相互を空気層を介せず、また、レンズ等の余分な部品を用いることなく、全固体的に簡単に精度良く耐久性良く接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による1実施例の光導波路を作製するための凸型の斜視図である。
【図2】図1の凸型を用いて作製される下側クラッド部分の斜視図と断面図である。
【図3】図2の下側クラッド部分を用いて本発明による1実施例の光導波路を作製する工程を説明するための図である。
【図4】図3で作製されたスラブ型光導波路を複数枚用いて形成した立体光導波路を示す断面図である。
【図5】図3で作製されたスラブ型光導波路を用いて形成した立体光導波路の別の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…凸型
2…ベース
3…線状突起
4…斜面
5…下側クラッド部分
6…線状溝
7…斜面
8…反射層
9…コア
9’…別のコア
10…上側クラッド
11…紫外線硬化型樹脂
12…スキージ(掻き取りへら)
15…クラッド
20、201 、202 、203 …スラブ型光導波路
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路及びその作製方法に関し、特に、2次元的な光導波路同志を積層して層間で3次元接続が可能な光導波路及びその作製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光導波路を3次元的あるいは立体的に配置して光導波路の集積度を上げる試みが多くなされるようになってきた。
【0003】
このような中、平面光導波路同士あるいは発光素子と平面光導波路を3次元的に光接続するには、一方の光導波路あるいは発光素子からレンズを介して光を一旦平行にして空気中に出し、その光をレンズで再度集光して他方の光導波路の入射端に集光することにより3次元的に接続していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように一旦空気中に光を出して光接続する場合には、全固体化されていなために耐久性が劣ったり、振動に弱い等の問題があるだけでなく、レンズ等の余分な部品を必要とする等の問題がある。
【0005】
本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、3次元接続が容易で全固体的に簡単に精度良くかつ耐久性良く光接続可能な光導波路とその作製方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本発明の光導波路は、光導波路を構成するコアパターンがクラッド中に埋め込まれてなるスラブ型の光導波路において、コアパターンの少なくとも一端がスラブ面に対して略45°の角度をなす斜面に形成され、その斜面に反射層が形成されていることを特徴とするものである。
【0007】
この場合、クラッド及びコアパターンが高分子樹脂から構成されていることが望ましい。
【0008】
また、反射層が金属膜又は多層反射コーティングからなることが望ましい。
【0009】
また、光導波路のクラッドを介して、そのクラッド中のコアパターンの端部の反射層に面して別のコアパターンの端部の反射層が整列するように別のコアパターンが形成されていることが望ましい。
【0010】
さらに、コアパターンの端部の反射層相互が整列するように以上の複数の光導波路が積層されているものとすることができる。
【0011】
本発明の光導波路作製方法は、光導波路を構成するコアパターンに対応する溝が表面に形成された下側クラッド部分を紫外線硬化樹脂を用いて成形し、次いで、前記下側クラッド部分の表面にその屈折率より大きな屈折率を持つ第2の紫外線硬化樹脂を塗布してスキージを用いてその第2の紫外線硬化樹脂を掻き取ることにより、コアパターンに対応する溝中に前記第2の紫外線硬化樹脂を充填し、その後、紫外線を照射することにより前記溝中の前記第2の紫外線硬化樹脂を硬化させてコアパターンを形成し、さらに、前記下側クラッド部分のコアパターンを形成した表面に、前記第2の紫外線硬化樹脂の屈折率より小さな屈折率を持つ第3の紫外線硬化樹脂を塗布し、その後、紫外線を照射することにより前記第3の紫外線硬化樹脂を硬化させて上側クラッドを形成することを特徴とする方法である。
【0012】
この場合、コアパターンはその少なくとも一端が表面に対して略45°の角度をなす斜面を持つコアパターンからなり、下側クラッド部分のコアパターンに対応する溝には、コアパターンの端部の斜面に対応する斜面が形成されており、第2の紫外線硬化樹脂をコアパターンに対応する溝中に充填する前に、溝のコアパターンの端部の斜面に対応する斜面に反射層を形成するようにすることが望ましい。
【0013】
本発明においては、コアパターンの少なくとも一端がスラブ面に対して略45°の角度をなす斜面に形成され、その斜面に反射層が形成されているので、光導波路を複数枚積層し、何れかの光導波路の光入射出部である反射層の部分と、それに積層される光導波路の光入射出部である反射層の部分とを整列させて接着することにより、2次元光導波路相互を空気層を介せず、また、レンズ等の余分な部品を用いることなく、全固体的に簡単に精度良く耐久性良く接続することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による光導波路をその作製方法の実施例に基づいて説明する。
【0015】
図1に本発明による光導波路を作製するための1つの凸型の斜視図を示す。この凸型1は、上面フラットなベース2上に光導波路のコア形状に従ったパターンの線状突起3が設けられている。線状突起3を垂直に横切る断面形状は、形成する光導波路のコアの断面形状になるように形成されており、図1の場合は矩形となっている。そして、その線状突起3の一端は、ベース2の面に対して角度45°をなす斜面4で終端している。
【0016】
このような凸型1を用いて本発明による光導波路を作製するには、凸型1の線状突起3が設けられたベース2の上に、線状突起3を埋めて十分な所定厚さに例えば紫外線硬化型樹脂を塗布し、その紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射して硬化させ、凸型1から分離することにより、図2(a)に斜視図を、図2(b)に図2(a)の直線A−A’に沿う断面図を、図2(c)に図2(a)の直線B−B’に沿う断面図を示すような、スラブ型の光導波路の下側クラッド部分5が得られる。この下側クラッド部分5表面には、凸型1の線状突起3の形状と同じパターンの線状溝6が形成され、その線状溝6の一端は、線状突起3の終端の斜面4に対応する下側クラッド部分5に対して角度45°をなす斜面7で終端している。
【0017】
次いで、以上のようにして得られた下側クラッド部分5の線状溝6の終端の斜面7上に、図3(a1)に示すように、アルミニウム等の金属膜あるいは多層反射コーティングからなる反射層8を形成する。なお、図3(a1)、(c1)は図2(b)に対応する断面図、図3(a2)、(b)、(c2)は図2(c)に対応する断面図である。
【0018】
その後、図3(a1)、(a2)に示すように、下側クラッド部分5の線状溝6を満たして十分の量の例えば無溶媒型の紫外線硬化型樹脂11をその下側クラッド部分5の表面に塗布する。ここで、この紫外線硬化型樹脂11はコアとなるもので、その屈折率は下側クラッド部分5の屈折率より大きなものが選択される。
【0019】
そして、図3(b)に示すように、下側クラッド部分5の表面に塗布した紫外線硬化型樹脂11の余分な部分を正確に除去するために、スキージ(掻き取りへら)12で下側クラッド部分5の表面を掻いて、線状溝6中に紫外線硬化型樹脂11を満たした状態で余分な紫外線硬化型樹脂11を掻き取り除去する。
【0020】
その後、紫外線を照射して線状溝6中の紫外線硬化型樹脂11を硬化させ、光導波路のコア9(図3(c))を形成する。
【0021】
さらに、図3(c1)、(c2)に示すように、下側クラッド部分5のコア9を形成した表面に、下側クラッド部分5を構成する紫外線硬化型樹脂と同じ紫外線硬化型樹脂、あるいは、下側クラッド部分5の屈折率に略等しくコア9より屈折率の低い紫外線硬化型樹脂を塗布し、その紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射して硬化させて上側クラッド10を形成する。
【0022】
以上のようにして、図3(c1)、(c2)に示すように、スラブの面に対して角度45°をなす斜面7に反射層8が形成された端部を持つコア9が、クラッド5、10の中に埋め込まれてなるスラブ型光導波路20が得られる。この光導波路20は、反射層8と反対の端部側からコア9中をガイドされた光は、その反射層8で反射されてクラッド10を横断して光導波路20の表面に略垂直に出射したり、あるいは、反射層8部分の光導波路20の表面に略垂直に入射する光がコア9中に導波光として結合される特性を持つものである。
【0023】
さて、このようなスラブ型光導波路20を複数枚用いて3次元接続することにより立体光導波路を構成することが可能なことを説明する。複数のスラブ型光導波路20をそれぞれ201 、202 、203 として、図4に示すように積層して貼り付ける。なお、図4中、図3におけるクラッド5とクラッド10はまとめてクラッド15としている。その際、光導波路201 の光入射出部である反射層8の部分と、光導波路202 の光入射出部である反射層8の部分と、光導波路203 の光入射出部である反射層8の部分とを、図示のように相互に整列させて接着する。このようにすることにより、2次元光導波路相互を空気層を介せず、また、レンズ等の余分な部品を用いることなく、全固体的に簡単に精度良く耐久性良く接続することができる。
【0024】
なお、立体光導波路を構成する別の例としては、図5(a)に示すように、まず、上記のような1枚のスラブ型光導波路201 を用意し、その光導波路201 の表面のクラッド15上に、3次元接続する別のコア9’を終端の斜面7と共に、光導波路201 のコア9の反射層8に整列させて形成する。その形成方法は、光導波路201 の表面に形成するコア9’の形状の溝を持つ凹型を用意し、光導波路201 の表面に無溶媒型の紫外線硬化型樹脂を塗布し、その塗布面にその凹型を押し付けて形成するコア9’部分にのみその紫外線硬化型樹脂を残し、その状態で紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させ、凹型を分離することにより別のコア9’が形成される。
【0025】
次いで、コア9’の終端の斜面7に反射層8を形成し、その後、図5(b)に示すように、その別のコア9’を覆うようにクラッドを構成する紫外線硬化型樹脂を塗布して、その紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射して硬化させてクラッド15を形成することにより、1枚のスラブ型光導波路201 上に積層した第2のスラブ型光導波路202 を形成して、光導波路を3次元接続した立体光導波路が構成される。
【0026】
以上、本発明の光導波路及びその作製方法を実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例には限定されず種々の変形、展開が可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の光導波路及びその作製方法をによると、コアパターンの少なくとも一端がスラブ面に対して略45°の角度をなす斜面に形成され、その斜面に反射層が形成されているので、光導波路を複数枚積層し、何れかの光導波路の光入射出部である反射層の部分と、それに積層される光導波路の光入射出部である反射層の部分とを整列させて接着することにより、2次元光導波路相互を空気層を介せず、また、レンズ等の余分な部品を用いることなく、全固体的に簡単に精度良く耐久性良く接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による1実施例の光導波路を作製するための凸型の斜視図である。
【図2】図1の凸型を用いて作製される下側クラッド部分の斜視図と断面図である。
【図3】図2の下側クラッド部分を用いて本発明による1実施例の光導波路を作製する工程を説明するための図である。
【図4】図3で作製されたスラブ型光導波路を複数枚用いて形成した立体光導波路を示す断面図である。
【図5】図3で作製されたスラブ型光導波路を用いて形成した立体光導波路の別の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…凸型
2…ベース
3…線状突起
4…斜面
5…下側クラッド部分
6…線状溝
7…斜面
8…反射層
9…コア
9’…別のコア
10…上側クラッド
11…紫外線硬化型樹脂
12…スキージ(掻き取りへら)
15…クラッド
20、201 、202 、203 …スラブ型光導波路
Claims (7)
- 光導波路を構成するコアパターンがクラッド中に埋め込まれてなるスラブ型の光導波路において、コアパターンの少なくとも一端がスラブ面に対して略45°の角度をなす斜面に形成され、その斜面に反射層が形成されていることを特徴とする光導波路。
- 前記クラッド及び前記コアパターンが高分子樹脂から構成されていることを特徴とする請求項1記載の光導波路。
- 前記反射層が金属膜又は多層反射コーティングからなることを特徴とする請求項1又は2記載の記載の光導波路。
- 前記光導波路のクラッドを介して、そのクラッド中のコアパターンの端部の反射層に面して別のコアパターンの端部の反射層が整列するように別のコアパターンが形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の光導波路。
- コアパターンの端部の反射層相互が整列するように請求項1から3の何れか1項記載の複数の光導波路が積層されていることを特徴とする光導波路。
- 光導波路を構成するコアパターンに対応する溝が表面に形成された下側クラッド部分を紫外線硬化樹脂を用いて成形し、次いで、前記下側クラッド部分の表面にその屈折率より大きな屈折率を持つ第2の紫外線硬化樹脂を塗布してスキージを用いてその第2の紫外線硬化樹脂を掻き取ることにより、コアパターンに対応する溝中に前記第2の紫外線硬化樹脂を充填し、その後、紫外線を照射することにより前記溝中の前記第2の紫外線硬化樹脂を硬化させてコアパターンを形成し、さらに、前記下側クラッド部分のコアパターンを形成した表面に、前記第2の紫外線硬化樹脂の屈折率より小さな屈折率を持つ第3の紫外線硬化樹脂を塗布し、その後、紫外線を照射することにより前記第3の紫外線硬化樹脂を硬化させて上側クラッドを形成することを特徴とする光導波路の作製方法。
- 前記コアパターンはその少なくとも一端が表面に対して略45°の角度をなす斜面を持つコアパターンからなり、前記下側クラッド部分の前記コアパターンに対応する溝には、前記コアパターンの端部の前記斜面に対応する斜面が形成されており、前記第2の紫外線硬化樹脂を前記コアパターンに対応する溝中に充填する前に、前記溝の前記コアパターンの端部の前記斜面に対応する斜面に反射層を形成することを特徴とする請求項6記載の光導波路の作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002180868A JP2004029070A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 光導波路及びその作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002180868A JP2004029070A (ja) | 2002-06-21 | 2002-06-21 | 光導波路及びその作製方法 |
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Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
JP2006323319A (ja) * | 2005-05-20 | 2006-11-30 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 光導波路構造体 |
JP2010091781A (ja) * | 2008-10-08 | 2010-04-22 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 多段光導波路 |
JP2011013362A (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-20 | Nippon Shokubai Co Ltd | 光導波路の製造方法 |
-
2002
- 2002-06-21 JP JP2002180868A patent/JP2004029070A/ja active Pending
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JP2006323319A (ja) * | 2005-05-20 | 2006-11-30 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 光導波路構造体 |
JP2010091781A (ja) * | 2008-10-08 | 2010-04-22 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 多段光導波路 |
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