JP2004028965A - 試料薄切装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】試料ブロック1は試料ホルダ2の上に保持される。試料ホルダ2に隣接してナイフ3が配置され、試料ブロック1の上方にはキャリアテープ供給機構4が配置されている。試料ブロック1及びナイフ3等の周囲は、上方から傾動式のカバー10で覆われている。カバー10の内側には湿度センサ13及び温度センサ14が配置されている。加湿器11は、試料ブロック1の周囲が所定の湿度で保たれるように、カバー10内に水を霧状に噴霧する。冷却器12は、試料ブロック1の周囲が所定の温度で保たれるように、カバー10内に冷風を供給する。これによって、試料ブロック1の周囲の湿度及び温度を適切な条件で維持することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体組織等の検査のために試料ブロックを薄切りして検査用の薄片を作製する試料薄切装置において、疵や変形のない良好な薄片を得るための改良に係る。
【0002】
【従来の技術】
理科学試料の分析や生体組織の顕微鏡観察の際、検体をパラフィン等の包埋材に埋め込み、これをミクロト−ムなどの試料薄切装置を用いて薄く切断して、検査用の薄片を作製している。
【0003】
図2に、従来の試料薄切装置の一例を示す。試料ブロック1は試料ホルダ2の上に保持される。試料ホルダ2に隣接してナイフ3が配置されている。試料ブロック1の上方にはキャリアテープ供給機構4が配置されている。キャリアテープ供給機構4は、キャリアテープ5を試料ブロック1の表面の近くで試料ブロック1の表面に対して平行に走行させる。更に、この例では、加湿器6が設けられている。加湿器6は、試料ブロック1の近傍に配置されたノズル7を介して、試料ブロック1の表面の近傍に水を霧状に噴霧する。
【0004】
試料ブロック1をナイフ3に向けて送リ出すとともに、試料ブロック1の動きに同期させてその上方でキャリアテープ5を走行させると、試料ブロック1の表層部分がナイフ3により切断され、切り取られた薄片がキャリアテープ5の下面に吸着されて回収される。
【0005】
切断の際、試料ブロック1の表面が乾燥していると切断面に疵や変形が生ずるので、試料ブロック1の表面が乾燥しないように、その周囲の湿度を調整しておく必要がある。なお、試料ブロック1の周囲の湿度に関しては、比較的高め(85相対%以上)である方がうまく薄切りができることが知られている。このため、図2の中に示したように、試料ホルダ2に隣接して加湿器6のノズル7を設置し、水を霧状に噴霧することにより試料ブロックの周囲の加湿を行っている。
【0006】
また、試料ブロックの周囲の温度に関しては、20℃以下であるとうまく薄切りができることが確認されている。
【0007】
(従来の加湿の問題点)
試料ブロックの周囲を加湿する際、比較的強めのミスト(霧状の混合流体)を切断箇所の近傍で試料ブロックの表面に吹き付けることが多い。しかし、切断の際に試料ブロックが固定されナイフが走行するタイプの装置では、ミストを常時供給していると、試料ブロックの表面で結露が生ずるという問題がある。一方、ミストを常時供給しない場合には、時間またはナイフ(若しくは試料ホルダ)の位置の情報から工程の進行段階を判断し、加湿が必要となる期間のみミストを供給する。しかし、そのような場合には、制御システムが複雑になるという問題がある。
【0008】
なお、湿度、さらには温度の調整が可能な部屋内に、薄切装置を設備することも考えられるが、その場合には、雰囲気調整が可能な部屋を設けなければならず、設置スペース及びコストの面での問題が大きい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来の試料薄切装置の問題点に鑑み成されたもので、本発明の目的は、試料ブロックの周囲を特定して雰囲気を一定の状態に保ち、それによって、常に適切な条件で試料ブロックの薄切りを行うことができる試料薄切装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の試料薄切装置は、
試料ブロックをナイフで薄切りして検査用の薄片を作製する試料薄切装置において、
試料ブロック及びナイフの周囲を上方から覆うカバーと、
このカバーの内側の湿度が目標の値に保たれるように制御する湿度制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明の試料薄切装置によれば、前記カバーの内側の湿度を制御することによって、薄切りの際の試料ブロックの表面状態を一定に維持することができる。従って、制御システムを複雑にすることなく且つ装置の設置コストを余りかけることなく、試料ブロックの表面で結露が生ずる等の問題を解決することができる。
【0012】
好ましくは、前記湿度制御装置は、前記カバーの中にミスト(霧状の混合流体)を噴射する加湿器を備える。
【0013】
その場合、好ましくは、前記加湿器として、水に超音波振動を与えてミストを発生させる方式の加湿器を使用する。
【0014】
加湿器としては、水を加熱して蒸気を発生させ、この蒸気をミスト状にして噴射する方式が一般的である。しかし、試料ブロックの周囲にミストを噴射して加湿する際、ミストの温度が変化すると、試料ブロックの温度も変化する。その結果、試料ブロックが膨張または収縮し、設定した目標厚さと実際に切り取られた薄片の厚さの間に誤差が生ずる。従って、試料薄切装置用の加湿器には、ミストの温度の変動が比較的少ない超音波振動式の加湿器が好ましい。
【0015】
好ましくは、本発明の試料薄切装置は、前記湿度制御装置に加えて、前記カバーの内側の温度が目標の値に保たれるように制御する温度制御装置を備える。
【0016】
このよう構成にすれば、前記カバーの内側の湿度及び温度を調整することによって、切断の際の試料ブロックの状態を適切な条件に合わせることができる。その結果、切り取られる薄片の品質を高め且つ安定させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に基づく試料薄切装置の一例を示す概略構成図である。なお、図1(a)は一部破断正面図、図1(b)は図1(a)のB−B断面図である。図中、1は試料ブロック、3はナイフ、10はカバー、11は加湿器、12は冷却器(温度制御装置)を表す。
【0018】
試料ブロック1は試料ホルダ2の上に保持される。試料ホルダ2に隣接してナイフ3が配置されている。試料ブロック1の上方にはキャリアテープ供給機構4が配置されている。キャリアテープ供給機構4は、キャリアテープ5を試料ブロック1の表面の近くで試料ブロック1の表面に対して平行に走行させる。
【0019】
試料ブロック1、ナイフ3及びキャリアテープ供給機構4の周囲は、上方からカバー10によって覆われている。図1(b)に示すように、このカバー10は、装置の側壁19にヒンジによって取り付けられ、上下面内で傾動できるように構成されている。従って、試料ブロック1の交換の際などには、カバー10を上方に跳ね上げることによって、試料ホルダ2及びナイフ3などの周囲を開放することができる。
【0020】
カバー10の内側には、試料ホルダ2の上方に湿度センサ13及び温度センサ14が配置されている。試料ブロック1の側方に当るカバー10の側壁部分には、フレキシブルチューブ15を介して加湿器11が接続されている。この例では、加湿器11に、水に超音波振動を与えてミストを発生させる方式の加湿器が使用されている。更に、試料ブロック1の上方に当るカバー10の天井部分には、フレキシブルチューブ16を介して冷却器12が接続されている。
【0021】
加湿器11は、湿度センサ13の出力に基づいて制御され、試料ブロック1の周囲が所定の目標湿度で保たれるように、フレキシブルチューブ15を介してカバー10内に水を霧状に噴霧する。冷却器12は、温度センサ14の出力に基づいて制御され、試料ブロック1の周囲が所定の目標温度で保たれるように、フレキシブルチューブ16を介してカバー10内に冷風を供給する。これによって、試料ブロック1の周囲の湿度及び温度を適切な条件で維持することができる。
【0022】
試料ブロック1から薄片状の標本を切り取る際には、先ず、試料ホルダ2を間欠的に所定量上方に繰り出して試料ブロック1の表面の高さを変え、切断される薄片の厚さを設定する。次いで、試料ブロック1をナイフ3に向けて送リ出すとともに、試料ブロック1の動きに同期させてその上方でキャリアテープ5を走行させる。これにより、試料ブロック1の表層部分がナイフ3で切断され、切り取られた薄片が静電気でキャリアテープ5の下面に吸着されて回収される。
【0023】
【発明の効果】
本発明の試料薄切装置によれば、カバー内の湿度、さらには温度が適切な条件で維持され、その結果として、試料ブロックから検査用の薄片を良好な状態で切り取ることができる。また、本発明の試料薄切装置によれば、広い設置スペースを必要とせず、また、湿度、さらには温度の調整機構の追加によるコストの増大を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく試料薄切装置の一例を示す概略構成図で、(a)は一部破断正面図、(b)は(a)のB−B断面図。
【図2】従来の試料薄切装置の一例を示す概略構成図。
【符号の説明】
1・・・試料ブロック、
2・・・試料ホルダ、
3・・・ナイフ、
4・・・キャリアテープ走行機構、
5・・・キャリアテープ、
6・・・加湿器、
7・・・ノズル
10・・・カバー、
11・・・加湿器、
12・・・冷却器、
13・・・湿度センサ、
14・・・温度センサ、
15、16・・・プレキシブルチューブ、
19・・・装置の側壁。
Claims (4)
- 試料ブロックをナイフで薄切りして検査用の薄片を作製する試料薄切装置において、
試料ブロック及びナイフの周囲を上方から覆うカバーと、
このカバーの内側の湿度が目標の値に保たれるように制御する湿度制御装置とを備えたことを特徴とする試料薄切装置。 - 前記湿度制御装置は、前記カバーの中にミストを噴射する加湿器を備えていることを特徴とする請求項1に記載の試料薄切装置。
- 前記加湿器は、水に超音波振動を与えてミストを発生させる方式の加湿器であることを特徴とする請求項2に記載の試料薄切装置。
- 前記カバーの内側の温度が目標の値に保たれるように制御する温度制御装置を、更に備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の試料薄切装置。
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2002
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