JP2004028433A - 空気清浄機 - Google Patents
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Abstract
【課題】オゾン発生手段(2)と脱臭手段(4,7)とを組み合わせることにより、オゾン発生手段(2)で発生させたオゾンによって室内の臭気成分を分解するとともに、臭気成分が分解されたときに発生する酸性物質をも確実に分解することができる空気清浄機を提供する。
【解決手段】フィルタ(6)と、オゾン発生手段(2)と、光触媒式脱臭手段(4,7)と、制御回路(11)とを備え、ファン(18)により室内の空気を強制的に吸入して循環させる空気清浄機(1)において、制御回路(11)は、オゾン発生手段(2)のオゾン発生能力とファン(18)の吸引能力を連動させて制御し、空気清浄機(1)から放出される空気に混入させるオゾン量を調節する。室内に放出されたオゾンは、室内の臭気成分を分解する。オゾンの分解作用で室内に生じた物質は、空気清浄機(1)に吸入され脱臭手段(4,7)により無臭化される。
【選択図】 図1
【解決手段】フィルタ(6)と、オゾン発生手段(2)と、光触媒式脱臭手段(4,7)と、制御回路(11)とを備え、ファン(18)により室内の空気を強制的に吸入して循環させる空気清浄機(1)において、制御回路(11)は、オゾン発生手段(2)のオゾン発生能力とファン(18)の吸引能力を連動させて制御し、空気清浄機(1)から放出される空気に混入させるオゾン量を調節する。室内に放出されたオゾンは、室内の臭気成分を分解する。オゾンの分解作用で室内に生じた物質は、空気清浄機(1)に吸入され脱臭手段(4,7)により無臭化される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内にオゾンガスを放出することにより、室内の脱臭、殺菌を行なう空気清浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、フィルタや触媒反応器を備えた空気清浄機が使用されている。これらの空気清浄機は、室内の空気を強制的に吸入循環させてフィルタや触媒式反応器などに通し、空気中の臭気物質や有害物質を吸着し、分解して無臭化ないし無害化するものである。
【0003】
また、室内にオゾンを放出するオゾンガス燻蒸装置も空気清浄機として使用されている。このオゾンガス燻蒸装置は、オゾンガスを室内の空気中に積極的に放出し、オゾンガスの酸化作用により臭気成分や有害成分を分解するものである。前記空気を強制的に吸入する空気清浄機が空気中に含まれる臭気成分しか分解できないのに対して、このオゾンガス燻蒸装置は空気中に含まれる臭気成分のみならず壁、床あるいは天井等に付着した臭気成分をも分解することができるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のオゾンガス燻蒸装置を用いた場合には、次のような問題が発生していた。
【0005】
即ち、従来のオゾンガス燻蒸装置では、壁や床などに付着した臭気成分の分解は可能であるものの、その分解による副生成物が室内へ拡散してしまって、室内環境の十分な改善が困難であるという問題があった。つまり、オゾンガスによりタバコ臭に代表されるアセトアルデヒド等が分解された場合、副生成物として酢酸などのカルボン酸が発生する。そして、発生したカルボン酸が室内に拡散し、酸性物質特有の酸っぱい臭気が室内に残ってしまうおそれがあった。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みて創作されたものであり、その目的とするところは、オゾン発生手段と脱臭手段とを組み合わせることにより、オゾン発生手段で発生させたオゾンによって室内の臭気成分を分解するとともに、臭気成分が分解されたときに発生する酸性物質をも確実に分解することができる空気清浄機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ファン(18)と、空気を脱臭する脱臭手段(4,7)とを備えた空気清浄機(1)であって、オゾンを発生させるオゾン発生手段(2)を備え、上記オゾン発生手段(2)で発生したオゾンを空気と共に室内へ放出する空気清浄機である。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の空気清浄機であって、集塵用のフィルタ(5,6)を備える一方、脱臭手段(4,7)は、フィルタ(5,6)の下流に配置され、上記脱臭手段(4,7)の下流で空気にオゾンを供給する空気清浄機である。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、オゾン発生手段(2)の停止に連動して脱臭手段(4,7)を作動させる制御手段(11)を備えている空気清浄機である。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、室内のオゾン濃度を検出するためのオゾン濃度センサ(16)と、オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づきオゾン発生手段(2)を停止させたり作動させたりする制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、室内のオゾン濃度を検出するためのオゾン濃度センサ(16)と、オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づきオゾン発生手段(2)でのオゾン発生量を調節する制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0012】
請求項6の発明は、請求項5に記載の空気清浄機であって、オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づきファン(18)による空気吸入量を調節する制御手段(11)を備えている空気清浄機である。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に基づきファン(18)による空気吸入量を調節する制御手段(11)を備えている空気清浄機である。
【0014】
請求項8の発明は、請求項7に記載の空気清浄機であって、室内へ吹き出される空気のオゾン濃度が所定値以下となるようにファン(18)による空気吸入量を調節する制御手段(11)を備えている空気清浄機である。
【0015】
請求項9の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、室内の人の有無を感知する人感知センサ(17)と、人感知センサ(17)の出力信号に基づき、室内に人が不在のときにオゾン発生手段(2)を作動させ、室内に人がいるときはオゾン発生手段(2)を停止させる制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0016】
請求項10の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、室内の酸性物質の濃度を検出するための酸性物質センサ(22)と、酸性物質センサ(22)の検出値に基づきファン(18)による空気吸入量を調節する制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0017】
請求項11の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、室内のオゾン濃度を検出するためのオゾン濃度センサ(16)と、室内の酸性物質の濃度を検出するための酸性物質センサ(22)と、オゾン濃度センサ(16)の検出値と酸性物質センサ(22)の検出値との双方が所定値以下になったときに脱臭手段(4,7)を停止させる制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0018】
請求項12の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、オゾン発生手段(2)の作動を禁止する禁止信号を入力するための入力手段(23)と、上記禁止信号が入力された状態ではオゾン発生手段(2)の作動を禁止する制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0019】
請求項13の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、指令信号が入力された時点からの経過時間を計時するタイマ手段(19)と、上記タイマ手段(19)で計時された経過時間が所定値になるとオゾン発生手段(2)を停止させたり作動させたりする制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0020】
−作用−
請求項1の発明では、ファン(18)により室内の空気を強制的に空気清浄機(1)内に吸入するとともに、オゾン発生手段(2)で発生したオゾンを室内に放出する。室内に放出されたオゾンは、空気中に含まれている臭気成分のみならず、壁やカーテン等に付着した臭気成分やバクテリアなどをその酸化作用により分解、殺菌する。一方、空気清浄機(1)に吸入された空気は、脱臭手段(4,7)に送られる。脱臭手段(4,7)では、空気中に含まれている臭気成分や、オゾンの酸化作用によって室内に発生した酸性物質などが分解される。脱臭手段(4,7)により脱臭された空気は、オゾン発生手段(2)で発生したオゾンと混合され、再び室内に放出される。
【0021】
請求項2の発明では、空気清浄機に吸入された空気に含まれる塵埃が集塵用のフィルタ(5,6)により除去される。脱臭手段(4,7)は、フィルタ(5,6)の下流側に配置されており、塵埃の除去された空気を脱臭処理する。オゾン発生手段(2)で発生したオゾンは、脱臭手段(4,7)の下流で脱臭処理を経た空気と混合される。このようにオゾンが脱臭手段(4,7)を通過せずに空気と混合されて室内に放出されるため、脱臭手段(4,7)の触媒作用を受けてオゾンが分解されてしまうことがない。
【0022】
請求項3の発明では、オゾン発生手段(2)が停止すると、それに連動して脱臭手段(4,7)が作動する。オゾンの酸化作用により副生成物として生成した酸性物質などは、脱臭手段を作動させることにより分解されて無臭化される。なお、オゾン発生手段(2)の停止と同時に脱臭手段(4,7)を起動する必要はなく、オゾン発生手段(2)が停止する少し前に脱臭手段(4,7)を起動してもよいし、オゾン発生手段(2)が停止した少し後に脱臭手段(4,7)を起動してもよい。
【0023】
請求項4の発明では、オゾン濃度センサ(16)が室内のオゾン濃度を逐次検出し、検出値を出力信号として制御手段(11)に出力する。制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)からの検出値に基づき、オゾン発生手段(2)を停止させたり作動させたりする。例えば、空気清浄機(1)の起動時や室内のオゾン濃度が所定の濃度よりも低いときにはオゾン発生手段(2)を作動させ、一方、室内のオゾン濃度が所定のオゾン濃度よりも高くなるとオゾン発生手段(2)を停止させる。
【0024】
請求項5の発明では、オゾン濃度センサ(16)が室内のオゾン濃度を逐次検出し、検出値を出力信号として制御手段(11)に出力する。制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)からの検出値に基づき、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量を調節する。例えば、室内のオゾン濃度が所定の濃度よりもかなり低いときにはオゾン発生手段(2)のオゾン発生能力を向上させ、一方、室内のオゾン濃度が所定のオゾン濃度に近づいたときにはオゾン発生手段(2)のオゾン発生能力を低下させる。
【0025】
請求項6の発明では、オゾン濃度センサ(16)が室内のオゾン濃度を逐次検出し、検出値を出力信号として制御手段(11)に出力する。制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)からの検出値に基づき、ファン(18)による空気吸入量を調整し、放出される空気量を調整する。
【0026】
例えば、本発明の制御手段(11)は、室内のオゾン濃度が所定の濃度よりもかなり低いときには前記オゾン発生手段(2)のオゾン発生能力を向上させるとともに、ファン(18)の空気吸入量も増大させる。これにより、比較的オゾン濃度の高い空気が勢いよく室内へ放出される。一方、室内のオゾン濃度が所定のオゾン濃度に近づいたときには前記オゾン発生手段(2)のオゾン発生能力を低下させるとともに、ファン(18)の空気吸入量も減少させる。これにより、比較的オゾン濃度の低い空気が徐々に室内へ放出される。
【0027】
請求項7の発明では、制御手段(11)は、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に基づきファン(18)による空気吸入量を調整する。例えば、制御手段(11)は、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に対して適正な空気吸入量を調節することにより、放出される空気のオゾン濃度を調整する。
【0028】
請求項8の発明では、制御手段(11)は、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に基づき、ファン(18)の空気吸入量を調節し、放出される空気のオゾン濃度が予め設定された所定値以下となるようにファンの空気吸入量を調節する。
【0029】
請求項9の発明では、人感知センサ(17)が室内の人の有無を検知し、出力信号を制御手段(11)に出力する。制御手段(11)は、人感知センサ(17)からの出力信号に基づき、オゾン発生手段(2)の運転を制御する。具体的には、人が室内に居るときは、オゾン発生手段(2)を停止させ、室内に人が居ないときにオゾン発生手段(2)を作動させる。
【0030】
請求項10の発明では、制御手段(11)は、酸性物質センサ(22)の検出する室内の酸性物質濃度に基づき、ファン(18)の空気吸入量を調節する。具体的には、制御手段(11)は、室内の酸性物質濃度が高い場合、ファン(18)の空気吸入量を増加させる。空気と共に空気清浄機(1)に吸入された酸性物質は、脱臭手段(4,7)の分解作用により、分解され無害化される。従って、短時間で室内の酸性物質濃度を低減させることができる。
【0031】
請求項11の発明によれば、制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)が検出する室内のオゾン濃度と酸性物質センサ(22)が検出する酸性物質濃度に基づき脱臭手段の作動を制御する。具体的には、制御手段は、室内のオゾン濃度と酸性物質濃度が所定値より下がり、脱臭手段(4,7)を作動させる必要がなくなると、脱臭手段の作動を停止する。
【0032】
請求項12の発明では、制御手段(11)は、禁止信号が入力された状態では、オゾン発生手段(2)を作動させることはない。
【0033】
請求項13の発明では、タイマ手段(19)に指令信号が入力されるとタイマ手段(19)は、上記指令信号が入力された時点から計時を開始する。タイマ手段(19)で計時された時間が所定時間になると、制御手段(11)は、作動していたオゾン発生手段を停止させたり、あるいは、停止していたオゾン発生手段(2)を作動させたりする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0035】
この実施形態は、被処理空気中の臭気成分または有害物質を酸化、分解などにより処理して空気を浄化する空気清浄機(1)に関するものである。
【0036】
《空気清浄機の構成》
図1に示すように、本実施形態に係る空気清浄機(1)は、ケーシング(10)を備える。このケーシング(10)の内部には、プレフィルタ(5)と、光触媒式脱臭部(3)と、オゾン発生手段であるオゾン発生部(2)と、ファン(18)とが収納されている。
【0037】
上記ケーシング(10)は、直方体状に形成されている。ケーシング(10)の一つの側面には、ケーシング(10)内に空気を吸い込むための空気吸入口(8)が形成されている。また、ケーシング(10)の上面には清浄空気を吹き出すための空気放出口(9)が形成されている。
【0038】
ケーシング(10)の内部には、被処理空気の流通空間が形成されている。この流通空間には、空気吸入口(8)から空気放出口(9)に向かって順に、プレフィルタ(5)、光触媒式脱臭部(3)、オゾン発生部(2)、及びファン(18)が配置されている。
【0039】
プレフィルタ(5)は、空気吸入口(8)の後方に配置される。プレフィルタ(5)は、気体は通過させるが、塵埃などの固形物は捕捉するメッシュ体を備える。メッシュ体は、金属細線、天然繊維あるいは合成繊維の編織布などからなる。
【0040】
上記光触媒式脱臭部(3)は、静電フィルタ(6)、光触媒フィルタ(7)及び紫外線ランプ(4)を備えている。このうち光触媒フィルタ(7)と紫外線ランプ(4)とは、脱臭手段を構成している。
【0041】
また、光触媒式脱臭部(3)には、図示はしないがイオン化部が設けられている。このイオン化部は、前記プレフィルタ(5)を通り抜けた細かい塵埃を帯電させる。そして、静電フィルタ(6)は、イオン化部で帯電させられた塵埃を吸着する。
【0042】
光触媒フィルタ(7)は、酸化チタン等の光触媒作用を有する物質がメッシュ状の基材の表面に担持されて構成されている。また、基材の表面には、触媒とともに吸着剤も担持されている。吸着剤は、被処理空気中に含まれる臭気物質や有害物質などの被処理成分を吸着するものであり、例えば活性炭やゼオライトなどが用いられる。
【0043】
紫外線ランプ(4)は、光触媒フィルタ(7)に対向して設置されている。この紫外線ランプ(4)には、インバータ回路基板(13)が接続されている。紫外線ランプ(4)は、インバータ回路基板(13)から給電を受けて点灯する。光触媒フィルタ(7)の光触媒は、紫外線ランプ(4)から放射された紫外線を受けて活性化する。そして、光触媒フィルタ(7)に吸着された臭気成分は、活性化した光触媒の作用により酸化分解される。
【0044】
上記オゾン発生部(2)は、吸入された空気中の酸素を原料にしてオゾンを発生するものである。このオゾン発生部(2)は、被処理空気の流通空間内であって、上記光触媒式脱臭部(3)の下流側に設けられる。
【0045】
オゾン発生部(2)は、流通空間内の空気が流れ込むように複数のスリット(2b)が形成された基板(2a)を備えている。該基板(2a)の下流側には、前記スリット(2b)の出口部分に沿って、セラミック等の絶縁素材からなる複数本の絶縁体(2e)が配置されている。該絶縁体(2e)には、前記スリット(2b)を挟んで放電電極(2c)と対向電極(2d)が互いに向かい合った状態で設置される。
【0046】
これら両電極に対しては、回路基板(12)から数kVの高周波高電圧を印加すると沿面放電を生じる。沿面放電を生じている両電極間を空気が通過することにより、空気中に含まれる酸素の一部がオゾンに変化する。発生したオゾンは、周囲の空気と共に空気放出口(9)へ向かって流れてゆく。
【0047】
上記ファン(18)は、羽根車の回転運動により流通空間内の空気を空気放出口(9)へ圧送するものである。ファン(18)は、電動機により駆動する。この電動機は、回路基板(14)から給電を受けて駆動する。
【0048】
また、空気清浄機(1)は、制御手段として制御回路(11)を備える。本実施形態に係る制御回路(11)は、オゾン発生部(2)、光触媒式脱臭部(3)及びファン(18)のそれぞれについて、その作動及び停止、又は能力調節を制御する。
【0049】
具体的には、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)を作動させ又は停止させ、あるいはオゾン発生量を調節する。また、制御回路(11)は、光触媒式脱臭部(3)を作動させ又は停止させ、あるいは脱臭能力を調節する。更に、制御回路(11)は、ファン(18)を作動させ又は停止させ、あるいはファン(18)の空気吸入量を調節する。
【0050】
本実施形態に係る制御回路(11)には、前記ファン(18)の空気吸入量とオゾン発生部(2)のオゾン発生能力を連動させて制御するプログラムが組み込まれている。
【0051】
図2に示すように、この制御回路(11)には、オゾン発生部(2)を作動する回路基板(12)、光触媒式脱臭部(3)の紫外線ランプ(4)を作動させるインバータ回路基板(13)、ファン(18)を駆動する回路基板(14)がそれぞれ接続されている。また、この制御回路(11)には、においセンサ(15)、オゾン濃度センサ(16)、人感知センサ(17)、酸性物質センサ(22)が接続されている。
【0052】
さらに、制御回路(11)には、切換スイッチ(20)、タイマ手段であるタイマ部(19)と、入力部(23)とが接続されている。この入力部(23)は、オゾン発生部(2)に禁止信号を入力するための入力手段を構成している。制御回路(11)は、上記各センサからの信号や切換スイッチ(20)、タイマ部(19)又は入力部(23)等の操作に基づき、オゾン発生部(2)、光触媒式脱臭部(3)又はファン(18)の始動、停止、出力調整を行なう。
【0053】
空気清浄機(1)は、オゾン濃度センサ(16)を備える。オゾン濃度センサ(16)は、室内のオゾン濃度を逐次検出し、検出値を制御回路(11)に伝達する。また、空気清浄機(1)は、においセンサ(15)を備える。においセンサ(15)は、空気清浄機(1)や室内の所定の位置に設置されており、室内の臭気成分の濃度を逐次検出し、検出値を制御回路(11)に伝達する。更に、空気清浄機(1)は、酸性物質センサ(22)を備える。酸性物質センサ(22)は、室内の酸性物質の濃度を逐次検出して、検出値を制御回路の伝達する。これら各センサは、半導体素子を備えており、該半導体素子にオゾンや酸性物質などが接触することで電気抵抗が変化する性質を利用したものである。
【0054】
《運転動作》
上記空気清浄機(1)の運転動作について説明する。
【0055】
この空気清浄機(1)では、オゾン発生部(2)を作動させる運転と、光触媒式脱臭部(3)を作動させる運転とが行なわれる。
【0056】
まず、オゾン発生部(2)を作動させる運転において、メインスイッチを入れると、制御回路(11)は、ファン(18)の回路基板(14)に通電し、ファン(18)を駆動させる。また、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)の回路基板(12)に通電し、オゾン発生部(2)がオゾンを生成し始める。ケーシング(10)の空気吸入口(8)から吸入された空気は、プレフィルタ(5)によって塵埃が除去される。プレフィルタ(5)を通過した空気は、作動していない光触媒式脱臭部(3)を通過してオゾン発生部(2)へ送られる。
【0057】
この空気は、オゾン発生部(2)の基板(2a)に形成されたスリット(2b)から放電電極(2c)と対向電極(2d)の間に生じる放電場に流れ込む。放電場では、空気中に含まれる酸素の一部が、放電のエネルギーによりオゾン化される。発生したオゾンは、空気の流れに乗ってケーシング(10)の空気放出口(9)へ運ばれる。空気と混合されたオゾンは、ケーシング(10)の空気放出口(9)から室内に放出される。
【0058】
室内に放出されたオゾンは、徐々に室内に充満してゆき、室内の空気中に含まれる臭気成分のみならず、壁、天井、あるいはカーテン等に付着した臭気成分や有害物質を酸化してゆく。この酸化作用により、大半の臭気成分や有害物質は分解され、無害化される。
【0059】
この場合、被処理空気中にアルコール類やアルデヒド類が含まれていると、これらの成分がオゾンによって酸化されて、酢酸等の酸性物質を生じる場合がある。これら酸性物質は、光触媒式脱臭部(3)を作動させる運転時に空気清浄機(1)へ吸入され、光触媒式脱臭部(3)の酸化作用によって水と二酸化炭素に分解され、脱臭、無害化される。
【0060】
次に、光触媒式脱臭部(3)を作動させる運転において、メインスイッチを入れると、制御回路(11)は、ファン(18)の回路基板(14)に通電し、ファン(18)が駆動する。また、制御回路(11)は、紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)に通電する。紫外線ランプ(4)は、インバータ回路基板(13)から給電されて点灯する。ケーシング(10)の空気吸入口(8)から吸入された空気は、プレフィルタ(5)によって塵埃が除去される。
【0061】
プレフィルタ(5)を通過した空気は、光触媒式脱臭部(3)の静電フィルタ(6)に通され、微細な塵埃が吸着除去される。静電フィルタ(6)を通過した空気は、光触媒フィルタ(7)に通される。光触媒フィルタ(7)は、空気中に含まれる臭気成分や有害成分を吸着する。この状態において、光触媒フィルタ(7)には、紫外線ランプ(4)から紫外線が照射されているため、光触媒が活性化されており、吸着された臭気成分や有害物質が光触媒の酸化作用により分解され、脱臭、無害化される。光触媒式脱臭部(3)で清浄化された空気は、ケーシング(10)空気放出口(9)から室内に放出される。
【0062】
上記運転動作は、オゾン発生部(2)と光触媒式脱臭部(3)を別々に作動させる場合であるが、オゾン発生部(2)と光触媒式脱臭部(3)を同時に作動させて運転することも可能である。
【0063】
《制御方法》
次に本実施形態に係る空気清浄機(1)の制御方法について説明する。
【0064】
−室内に人が居る状態で本発明に係る空気清浄機を運転する場合−
室内に人が居る状態でオゾンガスを放出する場合、人体への影響を考慮して、オゾン濃度を安全基準値の0.1ppm以下に調整する必要がある。そのため、以下のように制御される。
【0065】
空気清浄機(1)の起動は、作業者が入室して手動で行なう。空気清浄機(1)のメインスイッチが入ると制御回路(11)に通電される。制御回路(11)は、ファン(18)の回路基板(14)にファン(18)を駆動させるように指示を出す。この指示を受けた回路基板(14)は、ファン(18)の電動機に通電してファン(18)を駆動させる。
【0066】
空気清浄機(1)には、オゾン発生部(2)の誤動作を防止する目的で、安全機構が設置されている。安全機構は、ロック機構や暗証番号入力用のテンキー機構などの入力部(23)を備える。この入力部(23)を操作することで、制御回路(11)へ禁止信号が入力される。そして、制御回路(11)は、入力部(23)から禁止信号が入力された状態では、オゾン発生部(2)の作動を禁止する。
【0067】
作業者は、安全機構を解除し、制御回路(11)に対する禁止信号の入力を停止させる。その後、作業者は、切換スイッチ(20)を操作し、オゾン発生部(2)のみの運転に設定する。そうすると、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)の回路基板(12)にオゾン発生部(2)を作動させるように指示を出す。この指示を受けた回路基板(12)は、オゾン発生部(2)の放電電極(2c)と対向電極(2d)に高周波高電圧を印加する。また、タイマ部(19)に対して、計時を開始するように指令信号が入力される。この時点では、光触媒式脱臭部(3)は作動しておらず、オゾン発生部(2)のみが作動している。
【0068】
なお、空気清浄機(1)の起動は、タイマ部(19)を用いて所定の時刻に自動的に起動させることも可能である。この場合、予め設定した時刻になると、タイマ部(19)が空気清浄機(1)の制御回路(11)に通電する。
【0069】
制御回路(11)には、室内のオゾン濃度や空気清浄機(1)から放出される空気のオゾン濃度を安全基準値の0.1ppm以下に保つため、予め室内の広さに関する情報や、オゾン発生量と空気吸入量を制御するプログラムが記憶されている。このようにオゾン発生部(2)とファン(18)が作動した状態で、制御回路(11)は、プログラムに基づき、室内のオゾン濃度が基準値の0.1ppmに到達したと推定されるまでオゾン発生部(2)を作動させる。このとき、室内には人がいるため、人への安全性を考慮する必要がある。そこで、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)のオゾン発生量に基づいてファン(18)の空気吸入量を調節し、空気放出口(9)から放出される空気のオゾン濃度を0.1ppm以下となるように調整する。
【0070】
制御回路(11)は、オゾン発生部(2)が所定量のオゾンを放出することで、室内のオゾン濃度が基準値の0.1ppmに到達したと推定される状態になると、その濃度を維持するようにオゾン発生部(2)とファン(18)を連動させて制御する。つまり、所定量のオゾンを放出すると、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて低下させる。そして、制御回路(11)は、室温や湿度との関係から予め記憶されたオゾンの消失速度に関する情報に基づき、オゾン濃度が低下し始めるタイミングで、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて上昇させる。
【0071】
このように、制御回路(11)は、予め記憶された各情報に基づき、室内のオゾン濃度が所定の値に維持されるように、オゾン発生部(2)とファン(18)に対する制御を行なう。従って、室内のオゾン濃度が安全基準値以下に保たれるため、空気清浄機(1)が作動している室内においても、作業者などは安全に執務することができる。
【0072】
このように、室内のオゾン濃度を一定に保った状態で所定の時間が経過すると、制御回路(11)に接続されたタイマ部(19)が作動する。タイマ部(19)からの時間に関する出力信号を受けた制御回路(11)は、切換スイッチ(20)によりオゾン発生部(2)を停止させるとともに、それに連動して光触媒式脱臭部(3)を起動する。つまり、制御回路(11)は、光触媒式脱臭部(3)の静電フィルタ(6)に通電するとともに、インバータ回路基板(13)に紫外線ランプ(4)を点灯するように指示を出す。
【0073】
このように光触媒式脱臭部(3)が作動すると、オゾンによる分解を免れ室内の空気中に残存する臭気成分や、オゾンの酸化作用により副生成物として発生した酸性物質などが、光触媒式脱臭部(3)によって分解、脱臭される。
【0074】
臭気成分や酸性物質を含む室内の空気は、空気清浄機(1)の空気吸入口(8)から吸い込まれる。吸い込まれた空気に含まれる塵埃は、プレフィルタ(5)によって捕集される。
【0075】
プレフィルタ(5)を通過した空気は、光触媒式脱臭部(3)の静電フィルタ(6)に通され、更に微細な塵埃が吸着除去される。静電フィルタ(6)を通過した空気は、光触媒フィルタ(7)に通される。光触媒フィルタ(7)は、空気中に残存する臭気成分や酢酸などの酸性物質を吸着する。この状態において、光触媒フィルタ(7)は、紫外線ランプ(4)から紫外線が照射されているため、その表面に担持された光触媒が活性化されている。従って、吸着された臭気成分や酸性物質は、光触媒の酸化作用により完全に分解され、脱臭、無害化される。また、空気中に残存する未反応のオゾンも、光触媒式脱臭部(3)によって完全に分解され、酸素に還元される。
【0076】
このように、塵埃が除去されるとともに臭気成分や有害成分が分解され清浄化された清浄空気は、ファン(18)により空気放出口(9)から室内に放出される。
【0077】
この光触媒式脱臭部(3)の作動は、においセンサ(15)の検出値に基づき制御回路(11)によって制御される。においセンサ(15)は、空気清浄機(1)や室内の所定の位置に設置されており、室内の臭気成分の濃度に関する情報を逐次制御回路(11)に伝達している。
【0078】
制御回路(11)は、においセンサ(15)からの臭気成分の濃度の情報に基づき、光触媒式脱臭部(3)の脱臭能力を制御する。室内の臭気成分の濃度がかなり高いとき、制御回路(11)は、紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)に紫外線の照射量を増加するよう指示する。紫外線の照射量が増加すると光触媒フィルタ(7)の活性が向上し、臭気成分等の分解が促進される。
【0079】
一方、室内の臭気成分の濃度が目標の値を下回ると、においセンサ(15)からの信号に基づき、制御回路(11)は、紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)に紫外線の照射を停止するように指示する。
【0080】
また、室内にいる作業者の喫煙などにより、室内の臭気成分の濃度が再び上昇した場合には、においセンサ(15)からの信号に基づき、制御回路(11)は、再び紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)に紫外線ランプ(4)を点灯するように指示し、臭気成分の濃度に応じてその照射量を制御する。
【0081】
上記室内に人がいる状態における制御方法の変形例として、以下の方法を採ることもできる。
【0082】
先ず、室内のオゾン濃度を一定に制御するために、オゾン濃度センサ(16)を利用することもできる。オゾン濃度センサ(16)は、空気清浄機(1)又は室内の適当な位置に設置される。オゾン濃度センサ(16)は、逐次オゾン濃度の検出値を信号に変換して制御回路(11)に伝達する。制御回路(11)は、オゾン濃度センサ(16)から得られた室内のオゾン濃度の情報に基づき、室内のオゾン濃度を基準値の0.1ppm以下に保つようオゾン発生部(2)とファン(18)を連動させて制御する。
【0083】
つまり、オゾン濃度センサ(16)で検出される室内のオゾン濃度が、基準値の0.1ppmに達していないとき、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて増加させる。室内のオゾン濃度が0.1ppmに達した後は、オゾン濃度センサ(16)から逐次伝達されるオゾン濃度の情報に基づき、室内のオゾン濃度を基準値に維持するようにオゾン発生部(2)とファン(18)を連動させて制御する。
【0084】
次に、オゾン発生部(2)の停止は、上記タイマ部(19)による方法の他、オゾン濃度センサ(16)による方法や、作業者が手動で行なう方法などがある。オゾン濃度センサ(16)による方法によれば、室内のオゾン濃度が予め設定された0.1ppmに達すると、制御回路(11)は、オゾン濃度センサ(16)の検出値によってそれを感知する。そして、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)の回路基板(12)にオゾン発生部(2)を停止させる指示を出す。
【0085】
また、作業者が手動で行なう方法によれば、例えば、室内のオゾン濃度が0.1ppmに達する以前であっても、室内の作業者がオゾン臭を感じるような場合には、作業者が手動で切換スイッチ(20)を操作してオゾン発生部(2)を停止させることも可能である。
【0086】
次に、光触媒式脱臭部(3)の作動は、制御回路(11)の指示に従って行なう方法の他、作業者が手動で行なう方法、タイマ部(19)で行なう方法、あるいはにおいセンサ(15)を用いて行なう方法などがある。
【0087】
例えば、作業者が副次的に生成する酸性物質の臭気を感じるようになったときには、作業者自ら光触媒式脱臭部(3)を起動させることができる。また、タイマ部(19)を予め設定しておき、オゾン発生部(2)が停止する時刻、オゾン発生部(2)が停止する前、あるいは停止後所定時間経過後に光触媒式脱臭部(3)を起動させることもできる。あるいは、においセンサ(15)の検出値が、予め設定された所定値以上となったときに光触媒式脱臭部(3)を起動させることもできる。
【0088】
また、光触媒式脱臭部(3)の作動は、においセンサ(15)又は酸性物質センサ(22)の検出値に基づく制御回路(11)による制御の他、オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づく制御回路(11)による制御も可能である。具体的には、酸性物質センサ(22)とオゾン濃度センサ(16)の検出値が共に所定値以下の値になったときに光触媒式脱臭部(3)を停止させる。
【0089】
また、光触媒式脱臭部(3)は、臭気成分を分解するほかオゾンを分解して酸素に還元する作用をも有する。従って、何らかの原因により室内のオゾン濃度を安全基準値を上回ってしまった場合など、オゾン濃度センサ(16)の検出値が所定値を越えると制御回路(11)は、紫外線ランプ(4)の照射量を増加するよう指示を出し、速やかに室内のオゾン濃度を下げる。その後、オゾン濃度センサ(16)の検出値が所定値以下の値になったときに光触媒式脱臭部(3)を停止させる。
【0090】
また、光触媒式脱臭部(3)は、室内の作業者が適宜調節したり、停止させることも可能である。
【0091】
更に、光触媒式脱臭部(3)は、タイマ部(19)により、予め設定された時刻に作動させたり、一定時間毎に周期的に作動させることなども可能である。
【0092】
−室内に人が居ない状態で本発明に係る空気清浄機を運転する場合−
次に、室内に人がいない状態で本発明に係る空気清浄機(1)を運転する場合について説明する。室内に人がいない場合は、室内のオゾン濃度を安全基準値以上に上昇させることができる。しかし、オゾンによる脱臭が完了した後、作業者などが入室して執務を開始する時点で、オゾン濃度が安全基準値以下に低下していなければならない。そのため、以下のように制御される。
【0093】
空気清浄機(1)の起動は、作業者が手動で行なう。つまり、空気清浄機(1)のメインスイッチが入った状態で、切換スイッチ(20)により、オゾン発生部(2)のみの運転に設定する。制御回路(11)は、回路基板(12)にオゾン発生部(2)を作動させるように指示を出す。この状態で、作業者は、速やかに退室する。
【0094】
空気清浄機(1)のオゾン発生部(2)で生成されたオゾンは、ファン(18)により空気放出口(9)から室内に放出される。この場合、室内には人がいないため、室内のオゾン濃度を安全基準値よりも高濃度にまで上げることができる。従って、制御回路(11)は、予め記憶された室内の広さの情報などに基づいて、急速にオゾンガスを室内に充満させるように、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて比較的高濃度のオゾンを勢いよく放出する。
【0095】
制御回路(11)は、所定量のオゾンを放出することで室内のオゾン濃度が所定の濃度(たとえば、1ppm程度)に到達したと推定される状態になると、その濃度を維持するようにオゾン発生部(2)とファン(18)を連動させて制御する。つまり、所定量のオゾンガスを放出すると、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて低下させる。
【0096】
さらに、制御回路(11)は、室温や湿度との関係から予め記憶されたオゾンの消失速度に関する情報に基づき、オゾン濃度が低下し始めるタイミングで、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて上昇させる。
【0097】
このように、制御回路(11)は、予め記憶された各種情報に基づき、室内のオゾン濃度が所定の値に維持されるように、オゾン発生部(2)やファン(18)に対する制御を行なう。そのため、比較的高濃度のオゾンが室内に充満することになり、室内の空気中に含まれる臭気成分のみならず、壁、天井あるいはカーテンなどに付着した臭気成分や有害成分を強力に酸化、分解することができる。
【0098】
このように、室内のオゾン濃度を所定の濃度で一定に保ち、所定の時間が経過するとタイマ部(19)が作動する。タイマ部(19)から時間に関する信号を受けた制御回路(11)は、切換スイッチ(20)により、オゾン発生部(2)を停止させるとともに、それに連動して光触媒式脱臭部(3)を起動する。
【0099】
オゾン発生部(2)が停止した直後において室内の空気中には、オゾンによる分解を免れた若干の臭気成分、オゾンの酸化作用により副生成物として発生した酸性物質、及びかなり高濃度のオゾンが残存している。従って、これら臭気成分や酸性物質を分解するとともに、作業者が就業する時刻までに室内のオゾン濃度を安全基準値以下にまで除去しておく必要がある。
【0100】
そこで、制御回路(11)は、ファン(18)の回路基板(14)にファン(18)の空気吸入量を増大させる指示を出すとともに、光触媒式脱臭部(3)の触媒能力を向上させる指示を出し、室内の空気を急速に無害化するように制御する。
【0101】
臭気成分、副次的に生成した酸性物質、及び高濃度のオゾンガスを含む室内の空気は、空気清浄機(1)の空気吸入口(8)から吸い込まれる。吸い込まれた空気は、プレフィルタ(5)と光触媒式脱臭部(3)の静電フィルタ(6)とを順に通過し、その後に光触媒フィルタ(7)へ送られる。プレフィルタ(5)は、吸い込まれた空気に含まれる塵埃を除去する。
【0102】
光触媒フィルタ(7)は、空気中に残存する臭気成分や酢酸などの酸性物質及びオゾンを吸着する。この状態において、制御回路(11)は、紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)へ、紫外線の照射を増大させる指示をだす。そのため、光触媒フィルタ(7)には、強い紫外線が照射されているため、光触媒は充分に活性化されて触媒作用が向上している。従って、吸着された臭気成分、酸性物質及びオゾンは光触媒の酸化作用により完全に分解され、速やかに脱臭、無害化される。このように、臭気成分や有害成分が分解された清浄空気は、ファン(18)により空気放出口(9)から室内に放出される。
【0103】
この光触媒式脱臭部(3)の作動は、においセンサ(15)とオゾン濃度センサ(16)の検出値に基づき制御回路(11)によって制御される。においセンサ(15)は、空気清浄機(1)や室内の所定の位置に設置されており、室内の臭気成分の濃度に関する情報を逐次制御回路(11)に伝達している。制御回路(11)は、においセンサ(15)からの臭気成分の濃度の情報に基づき、光触媒式脱臭部(3)を制御している。すなわち、においセンサ(15)からの情報により、室内の臭気成分の濃度がかなり高い状態では、制御回路(11)は、紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)に紫外線の照射量を増加するよう指示する。紫外線の照射量が増加すると光触媒フィルタ(7)の活性が向上し、臭気成分等の分解が促進される。
【0104】
また、オゾン濃度センサ(16)も、空気清浄機(1)又は室内の適当な位置に設置される。オゾン濃度センサ(16)は、検出した残存オゾン濃度の情報を逐次制御回路(11)に伝達している。制御回路(11)は、オゾン濃度センサ(16)から得られた室内のオゾン濃度の情報に基づき、室内のオゾン濃度を安全基準値以下の濃度にまで下げるように光触媒式脱臭部(3)とファン(18)を連動させて制御する。
【0105】
室内の臭気成分の濃度が目標の値を下回るとともに、残存オゾン濃度が安全基準値以下に低下すると、においセンサ(15)及びオゾン濃度センサ(16)からの情報に基づき、制御回路(11)は紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)に紫外線の照射を停止するように指示する。
【0106】
上記室内に人が居ない状態における制御方法の変形例として、以下の方法を採ることもできる。
【0107】
先ず、オゾン発生部(2)の起動をタイマ部(19)と人感知センサ(17)によるとって行なうことも可能である。空気清浄機(1)のメインスイッチが入った状態で、作業者はタイマ部(19)により所定時間経過後にオゾン発生部(2)が起動するようにセットして退出する。セットされた所定時間が経過すると、制御回路(11)は、人感知センサ(17)の出力信号により室内に人がないかどうかを確認する。制御回路(11)は、人感知センサ(17)の出力信号により人の在室を感知すると、人感知センサ(17)から人の不在を感知した信号が入力されるまでオゾン発生部(2)の起動を待機するか、あるいは、室内の人に知覚できるような警告を発し、全員の退室を人感知センサ(17)で確認した後にオゾン発生部(2)を起動する。
【0108】
次に、室内のオゾン濃度を制御するために、オゾン濃度センサ(16)を利用することもできる。オゾン濃度センサ(16)は、検出した室内のオゾン濃度の検出値を逐次制御回路(11)に伝達する。制御回路(11)は、オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づき、室内のオゾン濃度を所定の濃度に保つようオゾン発生部(2)とファン(18)を連動させて制御する。つまり、オゾン濃度センサ(16)で検出される室内のオゾン濃度が、設定濃度に達していないとき、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて増加させる。室内のオゾン濃度が設定濃度に達した後は、オゾン濃度センサ(16)から逐次伝達されるオゾン濃度の情報に基づき、室内のオゾン濃度を基準値に維持するようにオゾン発生部(2)とファン(18)を連動させて制御する。
【0109】
次に、光触媒式脱臭部(3)の起動は、制御回路(11)の指示に従って行なう方法の他、タイマ部(19)を独立させて行なう方法、あるいはにおいセンサ(15)を用いて行なう方法などがある。
【0110】
例えば、タイマ部(19)に光触媒式脱臭部(3)の起動時刻を予め設定しておき、オゾン発生部(2)が停止する時刻、オゾン発生部(2)が停止する前、あるいは停止後所定時間経過後に光触媒式脱臭部(3)を起動させることもできる。または、においセンサ(15)の検出値が予め設定された所定値以上となったときに、光触媒式脱臭部(3)を起動させることもできる。
【0111】
《変形例》
本発明に係る他の実施形態として、図3に示すように、オゾン発生部(2)を光触媒式脱臭部(3)の上流側に配置することも可能である。
【0112】
オゾン発生部(2)を光触媒式脱臭部(3)の上流側に配置した空気清浄機(1)において、ケーシング(10)の空気吸入口(8)から被処理空気が吸い込まれると、この空気に含まれる塵埃がプレフィルタ(5)によって捕集される。
【0113】
プレフィルタ(5)を通過した空気は、オゾン発生部(2)の放電場に流れ込む。放電場では、空気中に含まれる酸素の一部が、放電のエネルギによりオゾン化される。発生したオゾンは、周囲の空気と共に光触媒式脱臭部(3)へ運ばれるが、途中、空気中に含まれる臭気成分を分解しながら運ばれてゆく。従って、本実施形態に係る空気清浄機(1)においては、空気清浄機(1)の機内においてもオゾンによる臭気成分の分解が可能となる。
【0114】
光触媒式脱臭部(3)では、オゾンによる分解を免れた臭気成分や、オゾンの酸化作用により副次的発生した酸性物質などを含む空気が、静電フィルタ(6)に通され微細な塵埃が吸着除去される。静電フィルタ(6)を通過した空気は、光触媒フィルタ(7)に通される。光触媒フィルタ(7)は、空気中に含まれる臭気成分や有害成分を吸着する。この状態において、光触媒フィルタ(7)には、紫外線ランプ(4)から紫外線が照射されているため、光触媒が活性化されており、吸着された臭気成分や有害物質が光触媒の酸化作用により分解され、脱臭、無害化される。
【0115】
このように、塵埃が除去され、臭気成分や有害物質が分解され清浄化された空気は、機内で臭気成分の酸化、分解に使われた後の余剰のオゾンとともに、空気の流れに乗ってケーシング(10)の空気放出口(9)へ運ばれる。そして、オゾンと混合された清浄空気は、ケーシング(10)の空気放出口(9)から室内に放出される。
【0116】
室内に放出されたオゾンは、室内の空気中に含まれる臭気成分のみならず、壁、天井、あるいはカーテン等に付着した臭気成分や有害物質を酸化してゆく。この酸化作用により、副次的に発生した酸性物質やオゾンによる分解を免れた臭気成分は、空気清浄機(1)に吸入され光触媒式脱臭部(3)の酸化作用により、水と二酸化炭素に分解され、脱臭、無害化される。
【0117】
また、本発明の他の実施形態として、図4に示すように、オゾン発生部(2)で発生したオゾンが空気へ混入する位置を、光触媒式脱臭部(3)の上流側と下流側とに切換可能に構成することも可能である。この場合、オゾン発生部(2)で発生したオゾンを空気へ混入する位置は、切替弁(21)を操作することによって切り換えられる。
【0118】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、オゾン発生手段(2)で発生したオゾンを室内に放出する。室内に放出されたオゾンは、空気中に含まれている臭気成分のみならず、壁やカーテン等に付着した臭気成分やバクテリアなどをその酸化作用により効果的に分解、殺菌することができる。一方、空気清浄機(1)に吸入された空気に含まれる臭気成分やオゾンの酸化作用によって室内に発生した酸性物質などは、脱臭手段(4,7)において分解される。従って、本発明に係る空気清浄機(1)は、室内の臭気成分やバクテリアのみならず、副生成物として発生した酸性物質をも分解、無毒化することができ、極めて清浄な空気を得ることができる。
【0119】
請求項2の発明によれば、オゾン発生手段(2)で発生したオゾンは、脱臭手段(4,7)の下流で脱臭処理を経た空気と混合される。このようにオゾンは、脱臭手段(4,7)を通過せずに空気と混合されて室内に放出されるため、脱臭手段(4,7)の触媒作用を受けてオゾンが分解されてしまうことがない。従って、本発明によればオゾンを効率よく利用することができる。
【0120】
請求項3の発明によれば、制御手段(11)は、オゾン発生手段(2)の停止に連動して脱臭手段(4,7)を作動させることができる。従って、オゾンの酸化作用により副生成物として生成した酸性物質などは、脱臭手段を作動させることにより分解されて無臭化される。なお、オゾン発生手段(2)の停止と同時に脱臭手段(4,7)を起動する必要はなく、オゾン発生手段(2)が停止する少し前に脱臭手段(4,7)を起動してもよいし、オゾン発生手段(2)が停止した少し後に脱臭手段(4,7)を起動してもよい。
【0121】
請求項4の発明によれば、オゾン濃度センサ(16)は、室内のオゾン濃度を逐次検出し、検出値を出力信号として制御手段(11)に出力する。制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)からの検出値に基づき、オゾン発生手段(2)を停止させたり作動させたりする。従って、本発明に係る空気清浄機(1)は、必要に応じてオゾンを発生させることができる。
【0122】
請求項5の発明によれば、オゾン濃度センサ(16)は、室内のオゾン濃度を逐次検出し、検出値を出力信号として制御手段(11)に出力する。制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)からの検出値に基づき、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量を調節する。従って、本発明に係る空気清浄機(1)によれば、必要に応じて室内のオゾン濃度を調節することができる。
【0123】
請求項6の発明によれば、制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)からの検出値に基づき、ファン(18)による空気吸入量を調整し、放出される空気量を調整する。従って、本発明によれば、室内のオゾン濃度に基づいて放出される空気に含まれるオゾン濃度を調節することができる。
【0124】
請求項7の発明によれば、制御手段(11)は、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に基づき、ファン(18)による空気吸入量を調整し、放出される空気量を調節する。従って、本発明によれば、室内のオゾン濃度に関わらず、オゾン発生量に対して適正な空気吸入量を調節することにより、放出される空気のオゾン濃度を調整することができる。
【0125】
請求項8の発明によれば、制御手段(11)は、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に基づき、ファン(18)の空気吸入量を調節し、放出される空気のオゾン濃度が予め設定された所定値以下となるようにファンの空気吸入量を調節する。従って、室内に人が居る場合であっても、放出される空気のオゾン濃度を安全基準値以下に保ちことができ、人体に悪影響を及ぼすことがない。
【0126】
請求項9の発明によれば、制御手段(11)は、人感知センサ(17)の信号に基づき人が室内に居るときはオゾン発生手段(2)を停止させ、室内に人が居ないときにオゾン発生手段(2)を作動させる。従って、室内にいる人の安全性を向上させることができる。
【0127】
請求項10の発明によれば、制御手段(11)は、酸性物質センサ(22)の検出する室内の酸性物質濃度に基づき、ファン(18)の空気吸入量を調節する。従って、短時間で室内の酸性物質濃度を低減させることができる。
【0128】
請求項11の発明によれば、制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)が検出する室内のオゾン濃度と酸性物質センサ(22)が検出する酸性物質濃度に基づき脱臭手段の作動を制御する。従って、本発明に係る空気清浄機(1)は、室内のオゾン濃度と酸性物質濃度が所定値より下がり、脱臭手段(4,7)を作動させる必要がなくなると、脱臭手段(4,7)の作動を停止させることができる。
【0129】
請求項12の発明によれば、制御手段(11)は、禁止信号が入力された状態では、オゾン発生手段(2)を作動させることはない。従って、本発明に係る空気清浄機(1)は、誤作動によりオゾンを発生することがなく、室内にいる人の安全性を向上させることができる。
【0130】
請求項13の発明によれば、タイマ手段(19)は、予め入力された所定時間が経過すると、作動していたオゾン発生手段(2)を自動的に停止させたり、あるいは、停止していたオゾン発生手段(2)を自動的に作動させたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る空気清浄機の構造を示す概略斜視図である。
【図2】実施形態に係る空気清浄機の構成を示すブロック図である。
【図3】他の実施形態に係る空気清浄機の構成を示すブロック図である。
【図4】他の実施形態に係る空気清浄機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
(1) 空気清浄機
(2) オゾン発生部(オゾン発生手段)
(4) 紫外線ランプ(脱臭手段)
(5) プレフィルタ(フィルタ)
(5) 静電フィルタ(フィルタ)
(7) 光触媒フィルタ(脱臭手段)
(11) 制御手段(制御回路)
(16) オゾン濃度センサ
(17) 人感知センサ
(18) ファン
(19) タイマ部(タイマ手段)
(22) 酸性物質センサ
(23) 入力部(入力手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内にオゾンガスを放出することにより、室内の脱臭、殺菌を行なう空気清浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、フィルタや触媒反応器を備えた空気清浄機が使用されている。これらの空気清浄機は、室内の空気を強制的に吸入循環させてフィルタや触媒式反応器などに通し、空気中の臭気物質や有害物質を吸着し、分解して無臭化ないし無害化するものである。
【0003】
また、室内にオゾンを放出するオゾンガス燻蒸装置も空気清浄機として使用されている。このオゾンガス燻蒸装置は、オゾンガスを室内の空気中に積極的に放出し、オゾンガスの酸化作用により臭気成分や有害成分を分解するものである。前記空気を強制的に吸入する空気清浄機が空気中に含まれる臭気成分しか分解できないのに対して、このオゾンガス燻蒸装置は空気中に含まれる臭気成分のみならず壁、床あるいは天井等に付着した臭気成分をも分解することができるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のオゾンガス燻蒸装置を用いた場合には、次のような問題が発生していた。
【0005】
即ち、従来のオゾンガス燻蒸装置では、壁や床などに付着した臭気成分の分解は可能であるものの、その分解による副生成物が室内へ拡散してしまって、室内環境の十分な改善が困難であるという問題があった。つまり、オゾンガスによりタバコ臭に代表されるアセトアルデヒド等が分解された場合、副生成物として酢酸などのカルボン酸が発生する。そして、発生したカルボン酸が室内に拡散し、酸性物質特有の酸っぱい臭気が室内に残ってしまうおそれがあった。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑みて創作されたものであり、その目的とするところは、オゾン発生手段と脱臭手段とを組み合わせることにより、オゾン発生手段で発生させたオゾンによって室内の臭気成分を分解するとともに、臭気成分が分解されたときに発生する酸性物質をも確実に分解することができる空気清浄機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ファン(18)と、空気を脱臭する脱臭手段(4,7)とを備えた空気清浄機(1)であって、オゾンを発生させるオゾン発生手段(2)を備え、上記オゾン発生手段(2)で発生したオゾンを空気と共に室内へ放出する空気清浄機である。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載の空気清浄機であって、集塵用のフィルタ(5,6)を備える一方、脱臭手段(4,7)は、フィルタ(5,6)の下流に配置され、上記脱臭手段(4,7)の下流で空気にオゾンを供給する空気清浄機である。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、オゾン発生手段(2)の停止に連動して脱臭手段(4,7)を作動させる制御手段(11)を備えている空気清浄機である。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、室内のオゾン濃度を検出するためのオゾン濃度センサ(16)と、オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づきオゾン発生手段(2)を停止させたり作動させたりする制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、室内のオゾン濃度を検出するためのオゾン濃度センサ(16)と、オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づきオゾン発生手段(2)でのオゾン発生量を調節する制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0012】
請求項6の発明は、請求項5に記載の空気清浄機であって、オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づきファン(18)による空気吸入量を調節する制御手段(11)を備えている空気清浄機である。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に基づきファン(18)による空気吸入量を調節する制御手段(11)を備えている空気清浄機である。
【0014】
請求項8の発明は、請求項7に記載の空気清浄機であって、室内へ吹き出される空気のオゾン濃度が所定値以下となるようにファン(18)による空気吸入量を調節する制御手段(11)を備えている空気清浄機である。
【0015】
請求項9の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、室内の人の有無を感知する人感知センサ(17)と、人感知センサ(17)の出力信号に基づき、室内に人が不在のときにオゾン発生手段(2)を作動させ、室内に人がいるときはオゾン発生手段(2)を停止させる制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0016】
請求項10の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、室内の酸性物質の濃度を検出するための酸性物質センサ(22)と、酸性物質センサ(22)の検出値に基づきファン(18)による空気吸入量を調節する制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0017】
請求項11の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、室内のオゾン濃度を検出するためのオゾン濃度センサ(16)と、室内の酸性物質の濃度を検出するための酸性物質センサ(22)と、オゾン濃度センサ(16)の検出値と酸性物質センサ(22)の検出値との双方が所定値以下になったときに脱臭手段(4,7)を停止させる制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0018】
請求項12の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、オゾン発生手段(2)の作動を禁止する禁止信号を入力するための入力手段(23)と、上記禁止信号が入力された状態ではオゾン発生手段(2)の作動を禁止する制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0019】
請求項13の発明は、請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、指令信号が入力された時点からの経過時間を計時するタイマ手段(19)と、上記タイマ手段(19)で計時された経過時間が所定値になるとオゾン発生手段(2)を停止させたり作動させたりする制御手段(11)とを備えている空気清浄機である。
【0020】
−作用−
請求項1の発明では、ファン(18)により室内の空気を強制的に空気清浄機(1)内に吸入するとともに、オゾン発生手段(2)で発生したオゾンを室内に放出する。室内に放出されたオゾンは、空気中に含まれている臭気成分のみならず、壁やカーテン等に付着した臭気成分やバクテリアなどをその酸化作用により分解、殺菌する。一方、空気清浄機(1)に吸入された空気は、脱臭手段(4,7)に送られる。脱臭手段(4,7)では、空気中に含まれている臭気成分や、オゾンの酸化作用によって室内に発生した酸性物質などが分解される。脱臭手段(4,7)により脱臭された空気は、オゾン発生手段(2)で発生したオゾンと混合され、再び室内に放出される。
【0021】
請求項2の発明では、空気清浄機に吸入された空気に含まれる塵埃が集塵用のフィルタ(5,6)により除去される。脱臭手段(4,7)は、フィルタ(5,6)の下流側に配置されており、塵埃の除去された空気を脱臭処理する。オゾン発生手段(2)で発生したオゾンは、脱臭手段(4,7)の下流で脱臭処理を経た空気と混合される。このようにオゾンが脱臭手段(4,7)を通過せずに空気と混合されて室内に放出されるため、脱臭手段(4,7)の触媒作用を受けてオゾンが分解されてしまうことがない。
【0022】
請求項3の発明では、オゾン発生手段(2)が停止すると、それに連動して脱臭手段(4,7)が作動する。オゾンの酸化作用により副生成物として生成した酸性物質などは、脱臭手段を作動させることにより分解されて無臭化される。なお、オゾン発生手段(2)の停止と同時に脱臭手段(4,7)を起動する必要はなく、オゾン発生手段(2)が停止する少し前に脱臭手段(4,7)を起動してもよいし、オゾン発生手段(2)が停止した少し後に脱臭手段(4,7)を起動してもよい。
【0023】
請求項4の発明では、オゾン濃度センサ(16)が室内のオゾン濃度を逐次検出し、検出値を出力信号として制御手段(11)に出力する。制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)からの検出値に基づき、オゾン発生手段(2)を停止させたり作動させたりする。例えば、空気清浄機(1)の起動時や室内のオゾン濃度が所定の濃度よりも低いときにはオゾン発生手段(2)を作動させ、一方、室内のオゾン濃度が所定のオゾン濃度よりも高くなるとオゾン発生手段(2)を停止させる。
【0024】
請求項5の発明では、オゾン濃度センサ(16)が室内のオゾン濃度を逐次検出し、検出値を出力信号として制御手段(11)に出力する。制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)からの検出値に基づき、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量を調節する。例えば、室内のオゾン濃度が所定の濃度よりもかなり低いときにはオゾン発生手段(2)のオゾン発生能力を向上させ、一方、室内のオゾン濃度が所定のオゾン濃度に近づいたときにはオゾン発生手段(2)のオゾン発生能力を低下させる。
【0025】
請求項6の発明では、オゾン濃度センサ(16)が室内のオゾン濃度を逐次検出し、検出値を出力信号として制御手段(11)に出力する。制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)からの検出値に基づき、ファン(18)による空気吸入量を調整し、放出される空気量を調整する。
【0026】
例えば、本発明の制御手段(11)は、室内のオゾン濃度が所定の濃度よりもかなり低いときには前記オゾン発生手段(2)のオゾン発生能力を向上させるとともに、ファン(18)の空気吸入量も増大させる。これにより、比較的オゾン濃度の高い空気が勢いよく室内へ放出される。一方、室内のオゾン濃度が所定のオゾン濃度に近づいたときには前記オゾン発生手段(2)のオゾン発生能力を低下させるとともに、ファン(18)の空気吸入量も減少させる。これにより、比較的オゾン濃度の低い空気が徐々に室内へ放出される。
【0027】
請求項7の発明では、制御手段(11)は、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に基づきファン(18)による空気吸入量を調整する。例えば、制御手段(11)は、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に対して適正な空気吸入量を調節することにより、放出される空気のオゾン濃度を調整する。
【0028】
請求項8の発明では、制御手段(11)は、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に基づき、ファン(18)の空気吸入量を調節し、放出される空気のオゾン濃度が予め設定された所定値以下となるようにファンの空気吸入量を調節する。
【0029】
請求項9の発明では、人感知センサ(17)が室内の人の有無を検知し、出力信号を制御手段(11)に出力する。制御手段(11)は、人感知センサ(17)からの出力信号に基づき、オゾン発生手段(2)の運転を制御する。具体的には、人が室内に居るときは、オゾン発生手段(2)を停止させ、室内に人が居ないときにオゾン発生手段(2)を作動させる。
【0030】
請求項10の発明では、制御手段(11)は、酸性物質センサ(22)の検出する室内の酸性物質濃度に基づき、ファン(18)の空気吸入量を調節する。具体的には、制御手段(11)は、室内の酸性物質濃度が高い場合、ファン(18)の空気吸入量を増加させる。空気と共に空気清浄機(1)に吸入された酸性物質は、脱臭手段(4,7)の分解作用により、分解され無害化される。従って、短時間で室内の酸性物質濃度を低減させることができる。
【0031】
請求項11の発明によれば、制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)が検出する室内のオゾン濃度と酸性物質センサ(22)が検出する酸性物質濃度に基づき脱臭手段の作動を制御する。具体的には、制御手段は、室内のオゾン濃度と酸性物質濃度が所定値より下がり、脱臭手段(4,7)を作動させる必要がなくなると、脱臭手段の作動を停止する。
【0032】
請求項12の発明では、制御手段(11)は、禁止信号が入力された状態では、オゾン発生手段(2)を作動させることはない。
【0033】
請求項13の発明では、タイマ手段(19)に指令信号が入力されるとタイマ手段(19)は、上記指令信号が入力された時点から計時を開始する。タイマ手段(19)で計時された時間が所定時間になると、制御手段(11)は、作動していたオゾン発生手段を停止させたり、あるいは、停止していたオゾン発生手段(2)を作動させたりする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0035】
この実施形態は、被処理空気中の臭気成分または有害物質を酸化、分解などにより処理して空気を浄化する空気清浄機(1)に関するものである。
【0036】
《空気清浄機の構成》
図1に示すように、本実施形態に係る空気清浄機(1)は、ケーシング(10)を備える。このケーシング(10)の内部には、プレフィルタ(5)と、光触媒式脱臭部(3)と、オゾン発生手段であるオゾン発生部(2)と、ファン(18)とが収納されている。
【0037】
上記ケーシング(10)は、直方体状に形成されている。ケーシング(10)の一つの側面には、ケーシング(10)内に空気を吸い込むための空気吸入口(8)が形成されている。また、ケーシング(10)の上面には清浄空気を吹き出すための空気放出口(9)が形成されている。
【0038】
ケーシング(10)の内部には、被処理空気の流通空間が形成されている。この流通空間には、空気吸入口(8)から空気放出口(9)に向かって順に、プレフィルタ(5)、光触媒式脱臭部(3)、オゾン発生部(2)、及びファン(18)が配置されている。
【0039】
プレフィルタ(5)は、空気吸入口(8)の後方に配置される。プレフィルタ(5)は、気体は通過させるが、塵埃などの固形物は捕捉するメッシュ体を備える。メッシュ体は、金属細線、天然繊維あるいは合成繊維の編織布などからなる。
【0040】
上記光触媒式脱臭部(3)は、静電フィルタ(6)、光触媒フィルタ(7)及び紫外線ランプ(4)を備えている。このうち光触媒フィルタ(7)と紫外線ランプ(4)とは、脱臭手段を構成している。
【0041】
また、光触媒式脱臭部(3)には、図示はしないがイオン化部が設けられている。このイオン化部は、前記プレフィルタ(5)を通り抜けた細かい塵埃を帯電させる。そして、静電フィルタ(6)は、イオン化部で帯電させられた塵埃を吸着する。
【0042】
光触媒フィルタ(7)は、酸化チタン等の光触媒作用を有する物質がメッシュ状の基材の表面に担持されて構成されている。また、基材の表面には、触媒とともに吸着剤も担持されている。吸着剤は、被処理空気中に含まれる臭気物質や有害物質などの被処理成分を吸着するものであり、例えば活性炭やゼオライトなどが用いられる。
【0043】
紫外線ランプ(4)は、光触媒フィルタ(7)に対向して設置されている。この紫外線ランプ(4)には、インバータ回路基板(13)が接続されている。紫外線ランプ(4)は、インバータ回路基板(13)から給電を受けて点灯する。光触媒フィルタ(7)の光触媒は、紫外線ランプ(4)から放射された紫外線を受けて活性化する。そして、光触媒フィルタ(7)に吸着された臭気成分は、活性化した光触媒の作用により酸化分解される。
【0044】
上記オゾン発生部(2)は、吸入された空気中の酸素を原料にしてオゾンを発生するものである。このオゾン発生部(2)は、被処理空気の流通空間内であって、上記光触媒式脱臭部(3)の下流側に設けられる。
【0045】
オゾン発生部(2)は、流通空間内の空気が流れ込むように複数のスリット(2b)が形成された基板(2a)を備えている。該基板(2a)の下流側には、前記スリット(2b)の出口部分に沿って、セラミック等の絶縁素材からなる複数本の絶縁体(2e)が配置されている。該絶縁体(2e)には、前記スリット(2b)を挟んで放電電極(2c)と対向電極(2d)が互いに向かい合った状態で設置される。
【0046】
これら両電極に対しては、回路基板(12)から数kVの高周波高電圧を印加すると沿面放電を生じる。沿面放電を生じている両電極間を空気が通過することにより、空気中に含まれる酸素の一部がオゾンに変化する。発生したオゾンは、周囲の空気と共に空気放出口(9)へ向かって流れてゆく。
【0047】
上記ファン(18)は、羽根車の回転運動により流通空間内の空気を空気放出口(9)へ圧送するものである。ファン(18)は、電動機により駆動する。この電動機は、回路基板(14)から給電を受けて駆動する。
【0048】
また、空気清浄機(1)は、制御手段として制御回路(11)を備える。本実施形態に係る制御回路(11)は、オゾン発生部(2)、光触媒式脱臭部(3)及びファン(18)のそれぞれについて、その作動及び停止、又は能力調節を制御する。
【0049】
具体的には、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)を作動させ又は停止させ、あるいはオゾン発生量を調節する。また、制御回路(11)は、光触媒式脱臭部(3)を作動させ又は停止させ、あるいは脱臭能力を調節する。更に、制御回路(11)は、ファン(18)を作動させ又は停止させ、あるいはファン(18)の空気吸入量を調節する。
【0050】
本実施形態に係る制御回路(11)には、前記ファン(18)の空気吸入量とオゾン発生部(2)のオゾン発生能力を連動させて制御するプログラムが組み込まれている。
【0051】
図2に示すように、この制御回路(11)には、オゾン発生部(2)を作動する回路基板(12)、光触媒式脱臭部(3)の紫外線ランプ(4)を作動させるインバータ回路基板(13)、ファン(18)を駆動する回路基板(14)がそれぞれ接続されている。また、この制御回路(11)には、においセンサ(15)、オゾン濃度センサ(16)、人感知センサ(17)、酸性物質センサ(22)が接続されている。
【0052】
さらに、制御回路(11)には、切換スイッチ(20)、タイマ手段であるタイマ部(19)と、入力部(23)とが接続されている。この入力部(23)は、オゾン発生部(2)に禁止信号を入力するための入力手段を構成している。制御回路(11)は、上記各センサからの信号や切換スイッチ(20)、タイマ部(19)又は入力部(23)等の操作に基づき、オゾン発生部(2)、光触媒式脱臭部(3)又はファン(18)の始動、停止、出力調整を行なう。
【0053】
空気清浄機(1)は、オゾン濃度センサ(16)を備える。オゾン濃度センサ(16)は、室内のオゾン濃度を逐次検出し、検出値を制御回路(11)に伝達する。また、空気清浄機(1)は、においセンサ(15)を備える。においセンサ(15)は、空気清浄機(1)や室内の所定の位置に設置されており、室内の臭気成分の濃度を逐次検出し、検出値を制御回路(11)に伝達する。更に、空気清浄機(1)は、酸性物質センサ(22)を備える。酸性物質センサ(22)は、室内の酸性物質の濃度を逐次検出して、検出値を制御回路の伝達する。これら各センサは、半導体素子を備えており、該半導体素子にオゾンや酸性物質などが接触することで電気抵抗が変化する性質を利用したものである。
【0054】
《運転動作》
上記空気清浄機(1)の運転動作について説明する。
【0055】
この空気清浄機(1)では、オゾン発生部(2)を作動させる運転と、光触媒式脱臭部(3)を作動させる運転とが行なわれる。
【0056】
まず、オゾン発生部(2)を作動させる運転において、メインスイッチを入れると、制御回路(11)は、ファン(18)の回路基板(14)に通電し、ファン(18)を駆動させる。また、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)の回路基板(12)に通電し、オゾン発生部(2)がオゾンを生成し始める。ケーシング(10)の空気吸入口(8)から吸入された空気は、プレフィルタ(5)によって塵埃が除去される。プレフィルタ(5)を通過した空気は、作動していない光触媒式脱臭部(3)を通過してオゾン発生部(2)へ送られる。
【0057】
この空気は、オゾン発生部(2)の基板(2a)に形成されたスリット(2b)から放電電極(2c)と対向電極(2d)の間に生じる放電場に流れ込む。放電場では、空気中に含まれる酸素の一部が、放電のエネルギーによりオゾン化される。発生したオゾンは、空気の流れに乗ってケーシング(10)の空気放出口(9)へ運ばれる。空気と混合されたオゾンは、ケーシング(10)の空気放出口(9)から室内に放出される。
【0058】
室内に放出されたオゾンは、徐々に室内に充満してゆき、室内の空気中に含まれる臭気成分のみならず、壁、天井、あるいはカーテン等に付着した臭気成分や有害物質を酸化してゆく。この酸化作用により、大半の臭気成分や有害物質は分解され、無害化される。
【0059】
この場合、被処理空気中にアルコール類やアルデヒド類が含まれていると、これらの成分がオゾンによって酸化されて、酢酸等の酸性物質を生じる場合がある。これら酸性物質は、光触媒式脱臭部(3)を作動させる運転時に空気清浄機(1)へ吸入され、光触媒式脱臭部(3)の酸化作用によって水と二酸化炭素に分解され、脱臭、無害化される。
【0060】
次に、光触媒式脱臭部(3)を作動させる運転において、メインスイッチを入れると、制御回路(11)は、ファン(18)の回路基板(14)に通電し、ファン(18)が駆動する。また、制御回路(11)は、紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)に通電する。紫外線ランプ(4)は、インバータ回路基板(13)から給電されて点灯する。ケーシング(10)の空気吸入口(8)から吸入された空気は、プレフィルタ(5)によって塵埃が除去される。
【0061】
プレフィルタ(5)を通過した空気は、光触媒式脱臭部(3)の静電フィルタ(6)に通され、微細な塵埃が吸着除去される。静電フィルタ(6)を通過した空気は、光触媒フィルタ(7)に通される。光触媒フィルタ(7)は、空気中に含まれる臭気成分や有害成分を吸着する。この状態において、光触媒フィルタ(7)には、紫外線ランプ(4)から紫外線が照射されているため、光触媒が活性化されており、吸着された臭気成分や有害物質が光触媒の酸化作用により分解され、脱臭、無害化される。光触媒式脱臭部(3)で清浄化された空気は、ケーシング(10)空気放出口(9)から室内に放出される。
【0062】
上記運転動作は、オゾン発生部(2)と光触媒式脱臭部(3)を別々に作動させる場合であるが、オゾン発生部(2)と光触媒式脱臭部(3)を同時に作動させて運転することも可能である。
【0063】
《制御方法》
次に本実施形態に係る空気清浄機(1)の制御方法について説明する。
【0064】
−室内に人が居る状態で本発明に係る空気清浄機を運転する場合−
室内に人が居る状態でオゾンガスを放出する場合、人体への影響を考慮して、オゾン濃度を安全基準値の0.1ppm以下に調整する必要がある。そのため、以下のように制御される。
【0065】
空気清浄機(1)の起動は、作業者が入室して手動で行なう。空気清浄機(1)のメインスイッチが入ると制御回路(11)に通電される。制御回路(11)は、ファン(18)の回路基板(14)にファン(18)を駆動させるように指示を出す。この指示を受けた回路基板(14)は、ファン(18)の電動機に通電してファン(18)を駆動させる。
【0066】
空気清浄機(1)には、オゾン発生部(2)の誤動作を防止する目的で、安全機構が設置されている。安全機構は、ロック機構や暗証番号入力用のテンキー機構などの入力部(23)を備える。この入力部(23)を操作することで、制御回路(11)へ禁止信号が入力される。そして、制御回路(11)は、入力部(23)から禁止信号が入力された状態では、オゾン発生部(2)の作動を禁止する。
【0067】
作業者は、安全機構を解除し、制御回路(11)に対する禁止信号の入力を停止させる。その後、作業者は、切換スイッチ(20)を操作し、オゾン発生部(2)のみの運転に設定する。そうすると、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)の回路基板(12)にオゾン発生部(2)を作動させるように指示を出す。この指示を受けた回路基板(12)は、オゾン発生部(2)の放電電極(2c)と対向電極(2d)に高周波高電圧を印加する。また、タイマ部(19)に対して、計時を開始するように指令信号が入力される。この時点では、光触媒式脱臭部(3)は作動しておらず、オゾン発生部(2)のみが作動している。
【0068】
なお、空気清浄機(1)の起動は、タイマ部(19)を用いて所定の時刻に自動的に起動させることも可能である。この場合、予め設定した時刻になると、タイマ部(19)が空気清浄機(1)の制御回路(11)に通電する。
【0069】
制御回路(11)には、室内のオゾン濃度や空気清浄機(1)から放出される空気のオゾン濃度を安全基準値の0.1ppm以下に保つため、予め室内の広さに関する情報や、オゾン発生量と空気吸入量を制御するプログラムが記憶されている。このようにオゾン発生部(2)とファン(18)が作動した状態で、制御回路(11)は、プログラムに基づき、室内のオゾン濃度が基準値の0.1ppmに到達したと推定されるまでオゾン発生部(2)を作動させる。このとき、室内には人がいるため、人への安全性を考慮する必要がある。そこで、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)のオゾン発生量に基づいてファン(18)の空気吸入量を調節し、空気放出口(9)から放出される空気のオゾン濃度を0.1ppm以下となるように調整する。
【0070】
制御回路(11)は、オゾン発生部(2)が所定量のオゾンを放出することで、室内のオゾン濃度が基準値の0.1ppmに到達したと推定される状態になると、その濃度を維持するようにオゾン発生部(2)とファン(18)を連動させて制御する。つまり、所定量のオゾンを放出すると、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて低下させる。そして、制御回路(11)は、室温や湿度との関係から予め記憶されたオゾンの消失速度に関する情報に基づき、オゾン濃度が低下し始めるタイミングで、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて上昇させる。
【0071】
このように、制御回路(11)は、予め記憶された各情報に基づき、室内のオゾン濃度が所定の値に維持されるように、オゾン発生部(2)とファン(18)に対する制御を行なう。従って、室内のオゾン濃度が安全基準値以下に保たれるため、空気清浄機(1)が作動している室内においても、作業者などは安全に執務することができる。
【0072】
このように、室内のオゾン濃度を一定に保った状態で所定の時間が経過すると、制御回路(11)に接続されたタイマ部(19)が作動する。タイマ部(19)からの時間に関する出力信号を受けた制御回路(11)は、切換スイッチ(20)によりオゾン発生部(2)を停止させるとともに、それに連動して光触媒式脱臭部(3)を起動する。つまり、制御回路(11)は、光触媒式脱臭部(3)の静電フィルタ(6)に通電するとともに、インバータ回路基板(13)に紫外線ランプ(4)を点灯するように指示を出す。
【0073】
このように光触媒式脱臭部(3)が作動すると、オゾンによる分解を免れ室内の空気中に残存する臭気成分や、オゾンの酸化作用により副生成物として発生した酸性物質などが、光触媒式脱臭部(3)によって分解、脱臭される。
【0074】
臭気成分や酸性物質を含む室内の空気は、空気清浄機(1)の空気吸入口(8)から吸い込まれる。吸い込まれた空気に含まれる塵埃は、プレフィルタ(5)によって捕集される。
【0075】
プレフィルタ(5)を通過した空気は、光触媒式脱臭部(3)の静電フィルタ(6)に通され、更に微細な塵埃が吸着除去される。静電フィルタ(6)を通過した空気は、光触媒フィルタ(7)に通される。光触媒フィルタ(7)は、空気中に残存する臭気成分や酢酸などの酸性物質を吸着する。この状態において、光触媒フィルタ(7)は、紫外線ランプ(4)から紫外線が照射されているため、その表面に担持された光触媒が活性化されている。従って、吸着された臭気成分や酸性物質は、光触媒の酸化作用により完全に分解され、脱臭、無害化される。また、空気中に残存する未反応のオゾンも、光触媒式脱臭部(3)によって完全に分解され、酸素に還元される。
【0076】
このように、塵埃が除去されるとともに臭気成分や有害成分が分解され清浄化された清浄空気は、ファン(18)により空気放出口(9)から室内に放出される。
【0077】
この光触媒式脱臭部(3)の作動は、においセンサ(15)の検出値に基づき制御回路(11)によって制御される。においセンサ(15)は、空気清浄機(1)や室内の所定の位置に設置されており、室内の臭気成分の濃度に関する情報を逐次制御回路(11)に伝達している。
【0078】
制御回路(11)は、においセンサ(15)からの臭気成分の濃度の情報に基づき、光触媒式脱臭部(3)の脱臭能力を制御する。室内の臭気成分の濃度がかなり高いとき、制御回路(11)は、紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)に紫外線の照射量を増加するよう指示する。紫外線の照射量が増加すると光触媒フィルタ(7)の活性が向上し、臭気成分等の分解が促進される。
【0079】
一方、室内の臭気成分の濃度が目標の値を下回ると、においセンサ(15)からの信号に基づき、制御回路(11)は、紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)に紫外線の照射を停止するように指示する。
【0080】
また、室内にいる作業者の喫煙などにより、室内の臭気成分の濃度が再び上昇した場合には、においセンサ(15)からの信号に基づき、制御回路(11)は、再び紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)に紫外線ランプ(4)を点灯するように指示し、臭気成分の濃度に応じてその照射量を制御する。
【0081】
上記室内に人がいる状態における制御方法の変形例として、以下の方法を採ることもできる。
【0082】
先ず、室内のオゾン濃度を一定に制御するために、オゾン濃度センサ(16)を利用することもできる。オゾン濃度センサ(16)は、空気清浄機(1)又は室内の適当な位置に設置される。オゾン濃度センサ(16)は、逐次オゾン濃度の検出値を信号に変換して制御回路(11)に伝達する。制御回路(11)は、オゾン濃度センサ(16)から得られた室内のオゾン濃度の情報に基づき、室内のオゾン濃度を基準値の0.1ppm以下に保つようオゾン発生部(2)とファン(18)を連動させて制御する。
【0083】
つまり、オゾン濃度センサ(16)で検出される室内のオゾン濃度が、基準値の0.1ppmに達していないとき、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて増加させる。室内のオゾン濃度が0.1ppmに達した後は、オゾン濃度センサ(16)から逐次伝達されるオゾン濃度の情報に基づき、室内のオゾン濃度を基準値に維持するようにオゾン発生部(2)とファン(18)を連動させて制御する。
【0084】
次に、オゾン発生部(2)の停止は、上記タイマ部(19)による方法の他、オゾン濃度センサ(16)による方法や、作業者が手動で行なう方法などがある。オゾン濃度センサ(16)による方法によれば、室内のオゾン濃度が予め設定された0.1ppmに達すると、制御回路(11)は、オゾン濃度センサ(16)の検出値によってそれを感知する。そして、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)の回路基板(12)にオゾン発生部(2)を停止させる指示を出す。
【0085】
また、作業者が手動で行なう方法によれば、例えば、室内のオゾン濃度が0.1ppmに達する以前であっても、室内の作業者がオゾン臭を感じるような場合には、作業者が手動で切換スイッチ(20)を操作してオゾン発生部(2)を停止させることも可能である。
【0086】
次に、光触媒式脱臭部(3)の作動は、制御回路(11)の指示に従って行なう方法の他、作業者が手動で行なう方法、タイマ部(19)で行なう方法、あるいはにおいセンサ(15)を用いて行なう方法などがある。
【0087】
例えば、作業者が副次的に生成する酸性物質の臭気を感じるようになったときには、作業者自ら光触媒式脱臭部(3)を起動させることができる。また、タイマ部(19)を予め設定しておき、オゾン発生部(2)が停止する時刻、オゾン発生部(2)が停止する前、あるいは停止後所定時間経過後に光触媒式脱臭部(3)を起動させることもできる。あるいは、においセンサ(15)の検出値が、予め設定された所定値以上となったときに光触媒式脱臭部(3)を起動させることもできる。
【0088】
また、光触媒式脱臭部(3)の作動は、においセンサ(15)又は酸性物質センサ(22)の検出値に基づく制御回路(11)による制御の他、オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づく制御回路(11)による制御も可能である。具体的には、酸性物質センサ(22)とオゾン濃度センサ(16)の検出値が共に所定値以下の値になったときに光触媒式脱臭部(3)を停止させる。
【0089】
また、光触媒式脱臭部(3)は、臭気成分を分解するほかオゾンを分解して酸素に還元する作用をも有する。従って、何らかの原因により室内のオゾン濃度を安全基準値を上回ってしまった場合など、オゾン濃度センサ(16)の検出値が所定値を越えると制御回路(11)は、紫外線ランプ(4)の照射量を増加するよう指示を出し、速やかに室内のオゾン濃度を下げる。その後、オゾン濃度センサ(16)の検出値が所定値以下の値になったときに光触媒式脱臭部(3)を停止させる。
【0090】
また、光触媒式脱臭部(3)は、室内の作業者が適宜調節したり、停止させることも可能である。
【0091】
更に、光触媒式脱臭部(3)は、タイマ部(19)により、予め設定された時刻に作動させたり、一定時間毎に周期的に作動させることなども可能である。
【0092】
−室内に人が居ない状態で本発明に係る空気清浄機を運転する場合−
次に、室内に人がいない状態で本発明に係る空気清浄機(1)を運転する場合について説明する。室内に人がいない場合は、室内のオゾン濃度を安全基準値以上に上昇させることができる。しかし、オゾンによる脱臭が完了した後、作業者などが入室して執務を開始する時点で、オゾン濃度が安全基準値以下に低下していなければならない。そのため、以下のように制御される。
【0093】
空気清浄機(1)の起動は、作業者が手動で行なう。つまり、空気清浄機(1)のメインスイッチが入った状態で、切換スイッチ(20)により、オゾン発生部(2)のみの運転に設定する。制御回路(11)は、回路基板(12)にオゾン発生部(2)を作動させるように指示を出す。この状態で、作業者は、速やかに退室する。
【0094】
空気清浄機(1)のオゾン発生部(2)で生成されたオゾンは、ファン(18)により空気放出口(9)から室内に放出される。この場合、室内には人がいないため、室内のオゾン濃度を安全基準値よりも高濃度にまで上げることができる。従って、制御回路(11)は、予め記憶された室内の広さの情報などに基づいて、急速にオゾンガスを室内に充満させるように、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて比較的高濃度のオゾンを勢いよく放出する。
【0095】
制御回路(11)は、所定量のオゾンを放出することで室内のオゾン濃度が所定の濃度(たとえば、1ppm程度)に到達したと推定される状態になると、その濃度を維持するようにオゾン発生部(2)とファン(18)を連動させて制御する。つまり、所定量のオゾンガスを放出すると、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて低下させる。
【0096】
さらに、制御回路(11)は、室温や湿度との関係から予め記憶されたオゾンの消失速度に関する情報に基づき、オゾン濃度が低下し始めるタイミングで、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて上昇させる。
【0097】
このように、制御回路(11)は、予め記憶された各種情報に基づき、室内のオゾン濃度が所定の値に維持されるように、オゾン発生部(2)やファン(18)に対する制御を行なう。そのため、比較的高濃度のオゾンが室内に充満することになり、室内の空気中に含まれる臭気成分のみならず、壁、天井あるいはカーテンなどに付着した臭気成分や有害成分を強力に酸化、分解することができる。
【0098】
このように、室内のオゾン濃度を所定の濃度で一定に保ち、所定の時間が経過するとタイマ部(19)が作動する。タイマ部(19)から時間に関する信号を受けた制御回路(11)は、切換スイッチ(20)により、オゾン発生部(2)を停止させるとともに、それに連動して光触媒式脱臭部(3)を起動する。
【0099】
オゾン発生部(2)が停止した直後において室内の空気中には、オゾンによる分解を免れた若干の臭気成分、オゾンの酸化作用により副生成物として発生した酸性物質、及びかなり高濃度のオゾンが残存している。従って、これら臭気成分や酸性物質を分解するとともに、作業者が就業する時刻までに室内のオゾン濃度を安全基準値以下にまで除去しておく必要がある。
【0100】
そこで、制御回路(11)は、ファン(18)の回路基板(14)にファン(18)の空気吸入量を増大させる指示を出すとともに、光触媒式脱臭部(3)の触媒能力を向上させる指示を出し、室内の空気を急速に無害化するように制御する。
【0101】
臭気成分、副次的に生成した酸性物質、及び高濃度のオゾンガスを含む室内の空気は、空気清浄機(1)の空気吸入口(8)から吸い込まれる。吸い込まれた空気は、プレフィルタ(5)と光触媒式脱臭部(3)の静電フィルタ(6)とを順に通過し、その後に光触媒フィルタ(7)へ送られる。プレフィルタ(5)は、吸い込まれた空気に含まれる塵埃を除去する。
【0102】
光触媒フィルタ(7)は、空気中に残存する臭気成分や酢酸などの酸性物質及びオゾンを吸着する。この状態において、制御回路(11)は、紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)へ、紫外線の照射を増大させる指示をだす。そのため、光触媒フィルタ(7)には、強い紫外線が照射されているため、光触媒は充分に活性化されて触媒作用が向上している。従って、吸着された臭気成分、酸性物質及びオゾンは光触媒の酸化作用により完全に分解され、速やかに脱臭、無害化される。このように、臭気成分や有害成分が分解された清浄空気は、ファン(18)により空気放出口(9)から室内に放出される。
【0103】
この光触媒式脱臭部(3)の作動は、においセンサ(15)とオゾン濃度センサ(16)の検出値に基づき制御回路(11)によって制御される。においセンサ(15)は、空気清浄機(1)や室内の所定の位置に設置されており、室内の臭気成分の濃度に関する情報を逐次制御回路(11)に伝達している。制御回路(11)は、においセンサ(15)からの臭気成分の濃度の情報に基づき、光触媒式脱臭部(3)を制御している。すなわち、においセンサ(15)からの情報により、室内の臭気成分の濃度がかなり高い状態では、制御回路(11)は、紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)に紫外線の照射量を増加するよう指示する。紫外線の照射量が増加すると光触媒フィルタ(7)の活性が向上し、臭気成分等の分解が促進される。
【0104】
また、オゾン濃度センサ(16)も、空気清浄機(1)又は室内の適当な位置に設置される。オゾン濃度センサ(16)は、検出した残存オゾン濃度の情報を逐次制御回路(11)に伝達している。制御回路(11)は、オゾン濃度センサ(16)から得られた室内のオゾン濃度の情報に基づき、室内のオゾン濃度を安全基準値以下の濃度にまで下げるように光触媒式脱臭部(3)とファン(18)を連動させて制御する。
【0105】
室内の臭気成分の濃度が目標の値を下回るとともに、残存オゾン濃度が安全基準値以下に低下すると、においセンサ(15)及びオゾン濃度センサ(16)からの情報に基づき、制御回路(11)は紫外線ランプ(4)のインバータ回路基板(13)に紫外線の照射を停止するように指示する。
【0106】
上記室内に人が居ない状態における制御方法の変形例として、以下の方法を採ることもできる。
【0107】
先ず、オゾン発生部(2)の起動をタイマ部(19)と人感知センサ(17)によるとって行なうことも可能である。空気清浄機(1)のメインスイッチが入った状態で、作業者はタイマ部(19)により所定時間経過後にオゾン発生部(2)が起動するようにセットして退出する。セットされた所定時間が経過すると、制御回路(11)は、人感知センサ(17)の出力信号により室内に人がないかどうかを確認する。制御回路(11)は、人感知センサ(17)の出力信号により人の在室を感知すると、人感知センサ(17)から人の不在を感知した信号が入力されるまでオゾン発生部(2)の起動を待機するか、あるいは、室内の人に知覚できるような警告を発し、全員の退室を人感知センサ(17)で確認した後にオゾン発生部(2)を起動する。
【0108】
次に、室内のオゾン濃度を制御するために、オゾン濃度センサ(16)を利用することもできる。オゾン濃度センサ(16)は、検出した室内のオゾン濃度の検出値を逐次制御回路(11)に伝達する。制御回路(11)は、オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づき、室内のオゾン濃度を所定の濃度に保つようオゾン発生部(2)とファン(18)を連動させて制御する。つまり、オゾン濃度センサ(16)で検出される室内のオゾン濃度が、設定濃度に達していないとき、制御回路(11)は、オゾン発生部(2)のオゾン発生量とファン(18)の空気吸入量を連動させて増加させる。室内のオゾン濃度が設定濃度に達した後は、オゾン濃度センサ(16)から逐次伝達されるオゾン濃度の情報に基づき、室内のオゾン濃度を基準値に維持するようにオゾン発生部(2)とファン(18)を連動させて制御する。
【0109】
次に、光触媒式脱臭部(3)の起動は、制御回路(11)の指示に従って行なう方法の他、タイマ部(19)を独立させて行なう方法、あるいはにおいセンサ(15)を用いて行なう方法などがある。
【0110】
例えば、タイマ部(19)に光触媒式脱臭部(3)の起動時刻を予め設定しておき、オゾン発生部(2)が停止する時刻、オゾン発生部(2)が停止する前、あるいは停止後所定時間経過後に光触媒式脱臭部(3)を起動させることもできる。または、においセンサ(15)の検出値が予め設定された所定値以上となったときに、光触媒式脱臭部(3)を起動させることもできる。
【0111】
《変形例》
本発明に係る他の実施形態として、図3に示すように、オゾン発生部(2)を光触媒式脱臭部(3)の上流側に配置することも可能である。
【0112】
オゾン発生部(2)を光触媒式脱臭部(3)の上流側に配置した空気清浄機(1)において、ケーシング(10)の空気吸入口(8)から被処理空気が吸い込まれると、この空気に含まれる塵埃がプレフィルタ(5)によって捕集される。
【0113】
プレフィルタ(5)を通過した空気は、オゾン発生部(2)の放電場に流れ込む。放電場では、空気中に含まれる酸素の一部が、放電のエネルギによりオゾン化される。発生したオゾンは、周囲の空気と共に光触媒式脱臭部(3)へ運ばれるが、途中、空気中に含まれる臭気成分を分解しながら運ばれてゆく。従って、本実施形態に係る空気清浄機(1)においては、空気清浄機(1)の機内においてもオゾンによる臭気成分の分解が可能となる。
【0114】
光触媒式脱臭部(3)では、オゾンによる分解を免れた臭気成分や、オゾンの酸化作用により副次的発生した酸性物質などを含む空気が、静電フィルタ(6)に通され微細な塵埃が吸着除去される。静電フィルタ(6)を通過した空気は、光触媒フィルタ(7)に通される。光触媒フィルタ(7)は、空気中に含まれる臭気成分や有害成分を吸着する。この状態において、光触媒フィルタ(7)には、紫外線ランプ(4)から紫外線が照射されているため、光触媒が活性化されており、吸着された臭気成分や有害物質が光触媒の酸化作用により分解され、脱臭、無害化される。
【0115】
このように、塵埃が除去され、臭気成分や有害物質が分解され清浄化された空気は、機内で臭気成分の酸化、分解に使われた後の余剰のオゾンとともに、空気の流れに乗ってケーシング(10)の空気放出口(9)へ運ばれる。そして、オゾンと混合された清浄空気は、ケーシング(10)の空気放出口(9)から室内に放出される。
【0116】
室内に放出されたオゾンは、室内の空気中に含まれる臭気成分のみならず、壁、天井、あるいはカーテン等に付着した臭気成分や有害物質を酸化してゆく。この酸化作用により、副次的に発生した酸性物質やオゾンによる分解を免れた臭気成分は、空気清浄機(1)に吸入され光触媒式脱臭部(3)の酸化作用により、水と二酸化炭素に分解され、脱臭、無害化される。
【0117】
また、本発明の他の実施形態として、図4に示すように、オゾン発生部(2)で発生したオゾンが空気へ混入する位置を、光触媒式脱臭部(3)の上流側と下流側とに切換可能に構成することも可能である。この場合、オゾン発生部(2)で発生したオゾンを空気へ混入する位置は、切替弁(21)を操作することによって切り換えられる。
【0118】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、オゾン発生手段(2)で発生したオゾンを室内に放出する。室内に放出されたオゾンは、空気中に含まれている臭気成分のみならず、壁やカーテン等に付着した臭気成分やバクテリアなどをその酸化作用により効果的に分解、殺菌することができる。一方、空気清浄機(1)に吸入された空気に含まれる臭気成分やオゾンの酸化作用によって室内に発生した酸性物質などは、脱臭手段(4,7)において分解される。従って、本発明に係る空気清浄機(1)は、室内の臭気成分やバクテリアのみならず、副生成物として発生した酸性物質をも分解、無毒化することができ、極めて清浄な空気を得ることができる。
【0119】
請求項2の発明によれば、オゾン発生手段(2)で発生したオゾンは、脱臭手段(4,7)の下流で脱臭処理を経た空気と混合される。このようにオゾンは、脱臭手段(4,7)を通過せずに空気と混合されて室内に放出されるため、脱臭手段(4,7)の触媒作用を受けてオゾンが分解されてしまうことがない。従って、本発明によればオゾンを効率よく利用することができる。
【0120】
請求項3の発明によれば、制御手段(11)は、オゾン発生手段(2)の停止に連動して脱臭手段(4,7)を作動させることができる。従って、オゾンの酸化作用により副生成物として生成した酸性物質などは、脱臭手段を作動させることにより分解されて無臭化される。なお、オゾン発生手段(2)の停止と同時に脱臭手段(4,7)を起動する必要はなく、オゾン発生手段(2)が停止する少し前に脱臭手段(4,7)を起動してもよいし、オゾン発生手段(2)が停止した少し後に脱臭手段(4,7)を起動してもよい。
【0121】
請求項4の発明によれば、オゾン濃度センサ(16)は、室内のオゾン濃度を逐次検出し、検出値を出力信号として制御手段(11)に出力する。制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)からの検出値に基づき、オゾン発生手段(2)を停止させたり作動させたりする。従って、本発明に係る空気清浄機(1)は、必要に応じてオゾンを発生させることができる。
【0122】
請求項5の発明によれば、オゾン濃度センサ(16)は、室内のオゾン濃度を逐次検出し、検出値を出力信号として制御手段(11)に出力する。制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)からの検出値に基づき、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量を調節する。従って、本発明に係る空気清浄機(1)によれば、必要に応じて室内のオゾン濃度を調節することができる。
【0123】
請求項6の発明によれば、制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)からの検出値に基づき、ファン(18)による空気吸入量を調整し、放出される空気量を調整する。従って、本発明によれば、室内のオゾン濃度に基づいて放出される空気に含まれるオゾン濃度を調節することができる。
【0124】
請求項7の発明によれば、制御手段(11)は、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に基づき、ファン(18)による空気吸入量を調整し、放出される空気量を調節する。従って、本発明によれば、室内のオゾン濃度に関わらず、オゾン発生量に対して適正な空気吸入量を調節することにより、放出される空気のオゾン濃度を調整することができる。
【0125】
請求項8の発明によれば、制御手段(11)は、オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に基づき、ファン(18)の空気吸入量を調節し、放出される空気のオゾン濃度が予め設定された所定値以下となるようにファンの空気吸入量を調節する。従って、室内に人が居る場合であっても、放出される空気のオゾン濃度を安全基準値以下に保ちことができ、人体に悪影響を及ぼすことがない。
【0126】
請求項9の発明によれば、制御手段(11)は、人感知センサ(17)の信号に基づき人が室内に居るときはオゾン発生手段(2)を停止させ、室内に人が居ないときにオゾン発生手段(2)を作動させる。従って、室内にいる人の安全性を向上させることができる。
【0127】
請求項10の発明によれば、制御手段(11)は、酸性物質センサ(22)の検出する室内の酸性物質濃度に基づき、ファン(18)の空気吸入量を調節する。従って、短時間で室内の酸性物質濃度を低減させることができる。
【0128】
請求項11の発明によれば、制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)が検出する室内のオゾン濃度と酸性物質センサ(22)が検出する酸性物質濃度に基づき脱臭手段の作動を制御する。従って、本発明に係る空気清浄機(1)は、室内のオゾン濃度と酸性物質濃度が所定値より下がり、脱臭手段(4,7)を作動させる必要がなくなると、脱臭手段(4,7)の作動を停止させることができる。
【0129】
請求項12の発明によれば、制御手段(11)は、禁止信号が入力された状態では、オゾン発生手段(2)を作動させることはない。従って、本発明に係る空気清浄機(1)は、誤作動によりオゾンを発生することがなく、室内にいる人の安全性を向上させることができる。
【0130】
請求項13の発明によれば、タイマ手段(19)は、予め入力された所定時間が経過すると、作動していたオゾン発生手段(2)を自動的に停止させたり、あるいは、停止していたオゾン発生手段(2)を自動的に作動させたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る空気清浄機の構造を示す概略斜視図である。
【図2】実施形態に係る空気清浄機の構成を示すブロック図である。
【図3】他の実施形態に係る空気清浄機の構成を示すブロック図である。
【図4】他の実施形態に係る空気清浄機の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
(1) 空気清浄機
(2) オゾン発生部(オゾン発生手段)
(4) 紫外線ランプ(脱臭手段)
(5) プレフィルタ(フィルタ)
(5) 静電フィルタ(フィルタ)
(7) 光触媒フィルタ(脱臭手段)
(11) 制御手段(制御回路)
(16) オゾン濃度センサ
(17) 人感知センサ
(18) ファン
(19) タイマ部(タイマ手段)
(22) 酸性物質センサ
(23) 入力部(入力手段)
Claims (13)
- ファン(18)と、空気を脱臭する脱臭手段(4,7)とを備えた空気清浄機(1)であって、
オゾンを発生させるオゾン発生手段(2)を備え、上記オゾン発生手段(2)で発生したオゾンを空気と共に室内へ放出する空気清浄機。 - 請求項1に記載の空気清浄機であって、
集塵用のフィルタ(5,6)を備える一方、
脱臭手段(4,7)は、フィルタ(5,6)の下流に配置され、
上記脱臭手段(4,7)の下流で空気にオゾンを供給する空気清浄機。 - 請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、
オゾン発生手段(2)の停止に連動して脱臭手段(4,7)を作動させる制御手段(11)を備えている空気清浄機。 - 請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、
室内のオゾン濃度を検出するためのオゾン濃度センサ(16)と、
オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づきオゾン発生手段(2)を停止させたり作動させたりする制御手段(11)とを備えている空気清浄機。 - 請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、
室内のオゾン濃度を検出するためのオゾン濃度センサ(16)と、
オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づきオゾン発生手段(2)でのオゾン発生量を調節する制御手段(11)とを備えている空気清浄機。 - 請求項5に記載の空気清浄機であって、
制御手段(11)は、オゾン濃度センサ(16)の検出値に基づきファン(18)による空気吸入量を調節する空気清浄機。 - 請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、
オゾン発生手段(2)のオゾン発生量に基づきファン(18)による空気吸入量を調節する制御手段(11)を備えている空気清浄機。 - 請求項7に記載の空気清浄機であって、
前記制御手段(11)は、室内へ吹き出される空気のオゾン濃度が所定値以下となるようにファン(18)による空気吸入量を調節する空気清浄機。 - 請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、
室内の人の有無を感知する人感知センサ(17)と、
人感知センサ(17)の出力信号に基づき、室内に人が不在のときにオゾン発生手段(2)を作動させ、室内に人がいるときはオゾン発生手段(2)を停止させる制御手段(11)とを備えている空気清浄機。 - 請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、
室内の酸性物質の濃度を検出するための酸性物質センサ(22)と、
酸性物質センサ(22)の検出値に基づきファン(18)による空気吸入量を調節する制御手段(11)とを備えている空気清浄機。 - 請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、
室内のオゾン濃度を検出するためのオゾン濃度センサ(16)と、
室内の酸性物質の濃度を検出するための酸性物質センサ(22)と、
オゾン濃度センサ(16)の検出値と酸性物質センサ(22)の検出値との双方が所定値以下になったときに脱臭手段(4,7)を停止させる制御手段(11)とを備えている空気清浄機。 - 請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、
オゾン発生手段(2)の作動を禁止する禁止信号を入力するための入力手段(23)と、
上記禁止信号が入力された状態ではオゾン発生手段(2)の作動を禁止する制御手段(11)とを備えている空気清浄機。 - 請求項1又は2に記載の空気清浄機であって、
指令信号が入力された時点からの経過時間を計時するタイマ手段(19)と、
上記タイマ手段(19)で計時された経過時間が所定値になるとオゾン発生手段(2)を停止させたり作動させたりする制御手段(11)とを備えている空気清浄機。
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