JP2004027317A - 環状焼結部品、そのサイジング方法及びサイジング装置 - Google Patents
環状焼結部品、そのサイジング方法及びサイジング装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004027317A JP2004027317A JP2002187618A JP2002187618A JP2004027317A JP 2004027317 A JP2004027317 A JP 2004027317A JP 2002187618 A JP2002187618 A JP 2002187618A JP 2002187618 A JP2002187618 A JP 2002187618A JP 2004027317 A JP2004027317 A JP 2004027317A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sizing
- main body
- engagement portion
- peripheral surface
- annular
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
【課題】従来の環状焼結部品は、本体の一端面とサイジングされた内周面側の第1係合部及び/又は外周面側の第2係合部とが正確に所定角度を成し、安価であるとは言えない。
【解決手段】環状を呈し、断面矩形状の本体11と、その内周面及び外周面それぞれに形成された第1係合部15及び第2係合部17を備え、焼結された焼結体10を、第1サイジング部22を備えたコアロッド21部及びダイス21にセットする。本体の他端面19をパンチ35により加圧し、第1係合部22を第1サイジング部22によりサイジングする。サイジング時、本体の一端面12を第1サイジング部と所定角度を成す第1支持面24により成形する。
【選択図】図2
【解決手段】環状を呈し、断面矩形状の本体11と、その内周面及び外周面それぞれに形成された第1係合部15及び第2係合部17を備え、焼結された焼結体10を、第1サイジング部22を備えたコアロッド21部及びダイス21にセットする。本体の他端面19をパンチ35により加圧し、第1係合部22を第1サイジング部22によりサイジングする。サイジング時、本体の一端面12を第1サイジング部と所定角度を成す第1支持面24により成形する。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、環状焼結部品、そのサイジング方法及びサイジング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯車等の環状部品は、熱間鍛造及び切削により製造されることが多い。しかし、歯形が複雑な場合や切削が困難な材料を含む場合は、粉末成形体を焼き固めた焼結体で製造されることがある。
【0003】
図7(a)(b)に示すように、焼結歯車100の一つに、内周面にインボリュート曲線のヘリカルギヤー102が形成され、外周面に断面台形状の平ギヤー104が形成されたものがある。
【0004】
この焼結歯車を製造する場合、複数の金属粉を所定比で混合して所定の形状、大きさの粉末成形体110を焼き固めて焼結体とする。焼結体110は 内周面、外周面、上端面117及び下端面116を持ち、内周面にインボリュート曲線の歯部112を、外周面に断面台形状の平ギヤー114をそれぞれ備えている。次に、焼結体110をサイジング用金型(以下、単に「金型」と呼ぶ)によりサイジングする。
【0005】
金型は一般にコアロッド及びダイスと、上パンチ及び下パンチとから成る。図8に要部を示した従来の金型120は固定されたコアロッド121及びダイス123と、移動可能な上パンチ127及び下パンチ125とから成る。コアロッド121はその外周面に第1サイジング部122を有する。ダイス123は中空孔を備え、その内周面に第2サイジング部124が形成されている。下パンチ125は円筒形状で上端に平坦な支持部126を持ち、上パンチ127は円筒形状で下端に平坦な加圧部128を持つ。
【0006】
サイジング時は、コアロッド121とダイス123との間に下パンチ125を位置決めしておき、環状空間の上方入口に焼結体110をセットし、コアロッド121及び上パンチ127を回転させつつ上パンチ127を下降させる。すると、上パンチ127の下降につれて、ヘリカルギヤー112が第1サイジング部122により、平ギヤー114が第2サイジング部124によりそれぞれサイジングされる。また、上端面117が加圧面128により加圧され、下端面116が支持面126により整形される。サイジングの終了した粉末成形体110は下パンチ125により上方に押し出される。
【0007】
このような金型の具体例としては、例えば特開平6−212208号公報に開示されたものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記ヘリカルギヤー102及び平ギヤー104を備えた焼結歯車100が自動車の伝達系ユニット(例えば、自動変速機の遊星歯車)で使用される場合、強度・信頼性及びノイズ等の点から、二つのことが要求される。
【0009】
第1の要求は、歯車精度が高いこと、即ち歯車の歯形及び歯すじ精度が高いことである。近年の金型の精度の向上及び熱処理技術の向上等により、高い歯車精度への要求はある程度満たされている。
【0010】
一方、第2の要求は、基準面(例えば一端面106)に対するヘリカルギヤー102の相対的な位置精度が高いことである。内歯がヘリカルギヤー102であるので、歯車のトルク伝達時には焼結歯車110には軸方向(スラスト)力が作用し、その一端面106が周辺の部材に押圧される。端面に対する歯車の相対的な位置関係が正しくないと、実質的に歯車の精度が悪くなり、スムーズな噛合いが困難となる。即ち、一端面116に対して各ヘリカルギヤー112の長手方向の各部分が一定の位置にあることが大事である。換言すれば、図7(b)及び図9において、測定基準(ヘリカルギヤー112の頂部を通る平面p)に対して、一端面116の端面振れΔがないか、又は極力小さいことである。
【0011】
この点、上記金型120では、コアロッド121の第1サイジング部122と下パンチ125の上端面126とが一端面116とヘリカルギヤー112との直角度を決める。下パンチ125はその内周面をコアロッド121の外周面に嵌合されているが、両者の間には一定の大きさのクリアランスが不可避的に存在する。そのため、下パンチ125の上端面126とコアロッド121の第1サイジング部122とが正確に直角を成さない場合がある。
【0012】
一端面116の整形が不十分であると、端面振れが生ずる。例えば端面振れΔが0.20mmであると、図9に示すように、各ヘリカルギヤー112にねじれ角誤差が生ずる。「ねじれ角誤差」とは所定のねじれ角に対する誤差であり、各ヘリカルギヤー112の加速側(Rで表示)と減速側(Lで表示)とで異なる。両者の平均はaveで示したようになる。
【0013】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、本体の一端面とサイジングされた内周面側の第1係合部及び/又は外周面側の第2係合部とが正確に所定角度を成し、安価に製造できる環状焼結部品を提供することを目的とする。
【0014】
本発明はまた、そのような環状焼結部品を製造する焼結体をサイジングするサイジング方法及びサイジング装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、従来の金型において、本体の一端面を支持する下パンチの上端面と、コアロッドの第1サイジング部との関係に注目した。その結果、一端面と第1係合部とが直角を成さないのは両者が別の部材(コアロッド及び下パンチ)で成形されるからであるとの知見を得て、両者を一つの部材で成形することを思いついて、本発明を完成した。
【0016】
本願の第1発明による環状焼結部品は、請求項1に記載したように、環状を呈し、断面矩形状の本体と、本体の内周面に形成された第1係合部及び/又は本体の外周面に形成された第2係合部を備える。そして、第1係合部及び/又は第2係合部がサイジングされ、サイジングされた第1係合部及び/又は第2係合部に対して一端面が所定角度を成している。
【0017】
請求項2の環状焼結部品は、請求項1において、環状焼結部品は焼結歯車であり、第1係合部は軸線に対してねじれた複数の歯部から成り、所定角度とは直角である。
【0018】
本願の第2発明によるサイジング方法は、請求項3に記載したように、環状を呈し、断面矩形状の本体と、本体の内周面に形成された第1係合部及び/又は本体の外周面に形成された第2係合部を備えた焼結体を、第1サイジングを備えたコアロッド及び/又は第2サイジングを備えたダイスにセットし;本体の他端面を第1パンチにより加圧し、第1係合部及び/又は第2係合部を第1サイジング部及び/又は第2サイジング部によりサイジングし;サイジング時、本体の一端面を第1サイジング部と所定角度を成す第1支持面又は第2サイジング部と所定角度を成す第2支持面で支持する;ことを特徴とする。
【0019】
このサイジング方法において、セットした本体の他端面(例えば上端面)を第1パンチで加圧して下方に移動させる。すると、第1係合部及び/又は第2係合部が第1サイジング部及び/又は第2サイジング部によりサイジングされる。そして、サイジングの最終段階において、一端面が第1サイジング部と所定角度を成す第1支持面又は該第2サイジング部と所定角度を成す第2支持面に強く押圧され、第1サイジング部及び第1支持面、又は第2サイジング部及び第2支持面が粉末成形体に転写される。よって、一端面の円周方向の各部分において該各部分と各ヘリカルギヤーとは所定角度を成すことになる。
【0020】
請求項4のサイジング方法は、請求項3において、本体の前記一端面の内周縁又は外周縁には円周方向に面圧増加部が形成されている。
【0021】
請求項5のサイジング方法は、請求項4において、面圧増加部は円周方向に延びる突条であり、請求項6のサイジング方法は、請求項4において、面圧増加部は円周方向に隔設された複数の突起である。
【0022】
本願の第3発明によるサイジング装置は、請求項7に記載したように、環状を呈し、断面矩形状の本体と、本体の内周面に形成された第1係合部及び/又は本体の外周面に形成された第2係合部を備えた焼結体の第1係合部及び/又は該第2係合部をサイジングするサイジング装置であって、第1係合部をサイジングする第1サイジング部をその外周面に備えた丸棒状のコアロッド及び/又は第2係合部をサイジングする第2サイジング部をその内周面が形成された中空部を備えたダイスと;本体の他端面を加圧する加圧部を備え、コアロッド及び/又はダイスに対して焼結体を移動させる円筒形状の第1パンチと;コアロッドに形成され第1サイジング部に対して所定角度を成し本体の一端面の内周縁を支持する第1支持面又はダイスに形成され第2サイジング部に対して所定角度を成し本体の一端面の外周縁を支持する第2支持面と;から成ることを特徴とする。
【0023】
このサイジング装置において、第1パンチにより本体の他端面を加圧すると、コアロッドの第1サイジング部が第1係合部をサイジング及び/又はダイスの第2サイジング部が第2係合部をサイジングする。そして、サイジングの最終段階において、コアロッドの第1支持面又はダイスの第2支持面に焼結体の一端面が強く押圧され、第1支持面又は第2支持面が一端面を第1係合部及び/又は第2係合部に対して所定角度に成形する。
【0024】
請求項8のサイジング装置は、請求項7において、第1支持面は第1サイジングに対して直角を成す環状の平坦面から成り、又は第2支持面は第2サイジングに対して直角を成す環状の平坦面から成る。
【0025】
【発明の実施の形態】
<環状焼結部品>
環状焼結部品は全体的に環状で、軸線を含む平面で切断した縦断面が内周面、外周面、一端面及び他端面により区画され矩形状を持つ。所定形状、大きさの粉末成形体を焼結、サイジング及び熱処理等することにより製造される。環状焼結部品は3つの態様を含む。第1態様は、内周面に第1係合部のみが形成されたもの、第2態様は外周面に第2係合部のみが形成されたもの、そして第3態様は内周面に第1係合部が形成され外周面に第2係合部が形成されたものである。
【0026】
環状焼結部品は例えば、自動車の伝達系ユニット(自動変速機の遊星歯車)に使用される焼結歯車である。
<サイジング方法>
サイジング方法では、焼結体をコアロッド及び/又はダイスにセットする。焼結体は、上記環状焼結部品に対応して、断面矩形状の本体と、本体の内周面に形成された第1係合部及び/又は本体の外周面に形成された第2係合部と、を備える。
【0027】
サイジングの態様は3つあり、第1態様では第1係合部をコアロッドの第1サイジング部によりサイジングする。これは焼結体が第1係合部を持つ場合である。第2態様では第2係合部をダイスの第2サイジング部でサイジングし、これは焼結体が第2係合部を持つ場合である。第3態様では第1係合部及び第2係合部をそれぞれ第1サイジング部及び第2サイジング部でサイジングする。これは焼結体が第1係合部及び第2係合部を持つ場合である。何れの態様を採用するかは、焼結体の本体の形状、大きさや、第1係合部及び/又は第2係合部の形状、大きさ及び個数等を考慮して決める。
【0028】
尚、第1態様及び第3態様において、第1係合部が複数のヘリカルギヤーから成る場合、第1パンチによる加圧時、コアロッド及び焼結体等を回転させる。
【0029】
一端面の成形の態様は2つあり、第1態様では第1サイジング部に対して所定角度を成す第1支持面が一端面の内周縁を第1サイジングに対して所定角度に成形する。これは焼結体が第1係合部のみを持つ場合と、第1係合部及び第2係合部を持つ場合とである。第2態様では、第2サイジング部に対して所定角度を成す第2支持面が一端面の外周縁を第2係合部に対して所定角度に成形する。これは焼結体が第2係合部を持つ場合と、第1係合部及び第2係合部を持つ場合とである。
【0030】
尚、第1支持面及び第2支持面の何れか一方で良いのは、第1係合部と第1支持面とが交差する角部、又は第2係合部と第2支持面とが交差する角部の直角度が特に問題になるからである。また、尚、面圧増加部は焼結体の一端面のみに形成しても良いし、一端面及び他端面に形成しても良い。
<サイジング装置>
▲1▼コアロッド
粉末成形体の第1係合部をサイジングする場合、コアロッドは外周面に第1サイジング部を備える。第1サイジング部は、第1係合部の形状、モジュール及び歯数に対応する形状、大きさ及び個数の複数の第1突条から成る。第1突条の横断面形状は三角形(インボリュート曲線)とでき、コアロッドの軸線に対して所定角度で傾斜させる(ねじれる)ことができる。第1突条はコアロッドの円周方向に全体に亘って、軸方向には他端側(上半分)に形成することができる。
【0031】
尚、第1係合部をサイジングする場合、コアロッドは更に第1支持面を備えるが、これについては後述する。
【0032】
第1係合部がヘリカルギヤーである場合、コアロッドは回転可能な構成とする。また、焼結体が第1係合部を備えない場合、コアロッドは不要である。但し、適当なバックアップ部材で焼結体の内周面を支持することが望ましい。
▲2▼ダイス
焼結体の第2係合部をサイジングする場合、ダイスは内周面に第2サイジング部を備える。第2サイジング部は、第2係合部の形状、大きさ及び個数に対応する形状、大きさ及び個数の複数の第2突条から成る。第2突条の横断面形状は台形状とでき、ダイスの軸線と平行とすることができる。また、各第2突条の大きさは各第1突条の大きさよりも大きく、第2突条の個数は第1突条の個数よりも少なくすることができる。更に、第2突条はダイスの円周方向に全体に亘って、軸方向には他端側(上半分)に形成することができる。
【0033】
尚、第2係合部をサイジングする場合、ダイスは更に第2支持面を備えることができるが、これについは後述する。
【0034】
第2係合部がヘリカルギヤーである場合、ダイスは回転可能な構成とする。また、焼結体が第2係合部を備えない場合、ダイスは不要である。但し、適当なバックアップ部材で焼結体の外周面を支持することが望ましい。
▲3▼パンチ
円筒形状のパンチは、その下端に本体の他端面を加圧する加圧部を備える。コアロッドが第1サイジング部を持つ場合、パンチの内周面は該第1サイジング部と干渉せず、ダイスが第2サイジング部を持つ場合、パンチの外周面は該第2サイジング部と干渉しない。
▲4▼第1支持面、第2支持面
第1支持面は、コアロッドの外周面の軸方向中間部に形成されている。軸方向においてどの位置に形成するかは成形時の型構成(分割位置)等を考慮して決める。また、第1支持面は半径方向及び円周方向に延びる環状の平坦面とできる。半径方向長さ(幅)をどの程度にするかはサイジング時の発生面圧等を考慮して決める。第1支持面は複数の第1突状の頂部を通る平面と所定角度をなす。所定角度としては望ましくは90度であるが、90度以外の角度でも良い。
【0035】
尚、上述した事情は第2支持面についても同様に当てはまる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面を基にして説明する。
<第1実施例>
この実施例は、内周面及び外周面にギヤーを備えた焼結体をサイジングして焼結歯車を製造する場合である。
(1) 粉末成形体
複数の金属粉末を所定比で混合した混合粉末を汎用の成形用金型で成形し、図1に示すような環状の粉末成形体10を得た。粉末成形体10は断面矩形状の本体11と、その内周面側のヘリカルギヤー15と、その外周面側の平ギヤー17とを備え、内径が102.1 mm、外径が130.0 mm、そして高さが22.0mmである。本体11の上端面(他端面)12及び下端面(一端面)13の内周縁には面圧増加部として環状の突条(段部)14が形成されている。突条14の幅は1mmで、高さは0.05mmである。
【0037】
ヘリカルギヤー15は断面インボリュート形状で、そのモジュールは1.3である。平ギヤー17は断面台形状でその歯厚は約6mmである。各ヘリカルギヤー15は各平ギヤー17よりも小さく、ヘリカルギヤー15の歯数は平ギヤー17よりも少ない。各ヘリカルギヤー15は軸線に対して所定角度で傾斜しているが、各平ギヤー17は軸線と平行に延びている。
(2) サイジング金型
図2に示したサイジング金型(以下単に「金型」と呼ぶ)20は、固定されたコアロッド21及びダイス27と、移動可能な上パンチ35及び下パンチ38とから成る。丸棒状で回転可能なコアロッド21は、その外周面に第1サイジング部22が形成されている。第1サイジング部22は、外周面の上半分に全円周に亘って形成された断面三角形の多数の小さな第1突条から成り、軸線に対して所定角度で傾斜している。
【0038】
コアロッド21の外周面の軸方向(高さ方向)中間部には第1支持面24が形成されている。第1支持面24は半径方向に一定長さ(幅)を有し円周方向に延びる環状の平坦面から成り、該平坦面は複数の第1突条の頂部を通る平面に対して直角を成している。第1支持面24の下側には外周円筒面から成る第1案内面25が形成されている。
【0039】
ブロック状のダイス27は断面円形状の中空孔を備え、その内周面の上半分に第2サイジング部28が形成されている。第2サイジング部28は、断面台形状の多数の大きな第2突条から成り、軸線と平行である。外周面の下半分には内周円筒面からなる第2案内面30が形成されている。
【0040】
円筒形状で回転可能な上パンチ35は、その下端部に環状で平坦な加圧部36を備える。内周面の内径はコアロッド21の第1サイジング部22の外径よりも少し大きく、外周面の外径はダイス27の第2サイジング部28の内径よりも少し小さい。よって、上パンチ35はコアロッド21とダイス27との間の環状空間に上方から侵入可能であり、駆動装置(不図示)により駆動される。
【0041】
一方、下パンチ38は円筒形状を有し、その上端部に環状で平坦な支持部39を備える。その内周面の内径はコアロッド21の第1案内面25の外径よりも少し大きく、その外周面の外径はダイス27の第2案内面30の内径よりも少し小さい。下パンチ38はコアロッド21とダイス27との間の環状空間に下方から侵入しており、駆動装置(不図示)により駆動される。
(3) サイジング方法
▲1▼実施例
上記粉末成形体を焼き固めた焼結体10を上記金型20を用いてサイジングする。下パンチ38を環状空間の途中まで侵入させ、焼結体10をコアロッド21とダイス27との間の環状空間の上方入口にセットし、コアロッド21及び上パンチ35を回転させつつ、上パンチ35を加圧力190tで下降させる。すると、下降につれて、粉末成形体10のヘリカルギヤー15の表面がコアロッド21の第1サイジング部22により0.12mmサイジングされる。一方、平ギヤー17の表面がダイス27の第2サイジング部28により0.13mmサイジングされる。
【0042】
サイジングの最終段階において、本体11の下端面13(特にその内周縁)がコアロッド21の第1支持面24に強く押圧される。これにより、焼結体10のヘリカルギヤー15及び下端面13にはコアロッド21の第1サイジング部22及び第1支持面24の形状が転写される。その結果、下端面13は円周方向のどの部分においても、対応するヘリカルギヤー15の頂部を通る平面に対して正確に直角を成す。換言すれば、該平面に対する下端面13の端面振れが小さくなる。
【0043】
サイジングされた焼結体10はその後熱処理され、それにより焼結歯車が完成する。図3に示すように、焼結歯車40は全体的に環状で、本体41の内周面にはインボリュート形状でねじれたヘリカルギヤー42が形成され、外周面には断面台形状でまっすくな平ギヤー43が形成されている。
▲2▼比較例
上記図7に示した従来の焼結体を、図8に示す従来の金型でサイジングし、比較例を得た。
(4) 効果
図4に本実施例及び比較例の効果を示し、横軸はサイジング前の焼結体10の端面振れであり、縦軸はサイジング後の焼結体10の端面振れである。実施例の測定結果を直線Xの下側に黒丸で示した。これから明らかなように、殆どのサンプルにおいて、サイジング後の端面振れはサイジング前の端面振れよりも大幅に減少している。よって、コアロッド21及びダイス27に対する下パンチ38のクリアランスの管理を緩やかにできる。
【0044】
これに対して、直線Xの上側に白丸で示した比較例では、全てのサンプルにおいて、サイジング後の端面振れはサイジング前の端面振れと同等か、増加している。
<第2実施例>
第2実施例では、粉末成形体の外周面の第2係合部と一端面との直角度が問題になり、それ故金型ではダイスに第2支持面が形成されている。
【0045】
詳述すると、図5に示すように、粉末成形体45は環状で断面矩形状の本体46と、その内周面の軸方向に延びるギヤー47と、その外周面のはすばギヤー48とを備える。
▲1▼金型
図5に示す金型50は固定されたコアロッド51及びダイス54と、移動可能な上パンチ61及び下パンチ63とから成る。このうち、丸棒状のコアロッド51は、その外周面の上半分に全円周に亘って軸線方向に延びる第1サイジング部52が形成されている。
【0046】
ブロック状で回転可能なダイス54は断面円形状の中空孔を備え、その内周面の上半分に全円周に亘って第2サイジング部55が軸線に対し傾斜して形成されている。ダイス54の内周面の軸方向中間部に形成された第2支持面56は半径方向に一定長さ(幅)を有し円周方向に延びる環状の平坦面から成り、該平坦面は第2サイジング部54の頂部を通る平面に対して直角を成している。
【0047】
円筒形状で回転可能な上パンチ61はその下端部に環状で平坦な加圧部62を備え、円筒形状の下パンチ63はその上端部に環状で平坦な支持部64を備える。
▲2▼サイジング方法
金型50による焼結体45のサイジング時、下パンチ63を環状空間の途中まで侵入させ、焼結体45をコアロッド51とダイス54との間の環状空間にセットし、ダイス54及び上パンチ61を回転させつつ、上パンチ61を下降させる。すると、下降につれて、焼結体45のギヤー47の表面が第1サイジング部52により、はすばギヤー48の表面が第2サイジング部55によりそれぞれサイジングされる。
【0048】
サイジングの最終段階において、本体46の下端面49(特にその外周縁)がダイス54の第2支持面56に強く押圧される。これにより、焼結体45の下端面49にはコアロッド51の第2支持面56の形状が転写される。その結果、下端面49は円周方向のどの部分においても、対応するはすばギヤー48の頂部を通る平面に対して正確に直角を成す。換言すれば、該平面に対する下端面49の端面振れが小さくなる。
<変形例>
変形例は、第1実施例を変形したもので、面圧増加部の構成が異なる。図6に示すように、上記内周面側にヘリカルギヤー71を、外周面に平ギヤー72を備えた焼結体65において、本体66の上端面67及び下端面68の内周縁に複数の突起68が円周方向に隔設されている。突起68の直径は2mm程度であり、高さは1mm程度である。
【0049】
複数の突起68の形成により、上記第1変形例とほぼ同様の効果が得られる。即ち、焼結体65の下端面69は複数の突起68を介して図2に示すコアロッド21の第1支持面24に押圧される。よって、複数の突起68が変形するまでの間、下端面69には高い面圧が加わり、第1支持面24の形状が下端面69に転写されることになる。
【0050】
【発明の効果】
以上述べてきたように、第1発明の環状焼結部品によれば、第1係合部及び/又は第2係合部に対して一端面が所定角度を成し、安価である。
【0051】
請求項2によれば、内歯としてのヘリカルギヤーに対して一端面が直角を成す焼結歯車が得られる。
【0052】
また、第2発明のサイジング方法によれば、第1係合部及び/又は第2係合部に対して一端面が所定角度を成す環状焼結部品が安価に得られる。
【0053】
請求項4、5及び6によれば、焼結体の一端面に形成した面圧増加部により、該一端面の面圧が増加しその整形が更に確実になる。
【0054】
更に、第3発明のサイジング装置によれば、第1係合部及び/又は第2係合部に対して一端面が所定角度を成す環状焼結部品が安価に得られる。
【0055】
請求項8によれば、第1支持面及び/又は第2支持面の形成により、焼結体の一端面が平坦にしかも第1係合部及び/又は第2係合部に対して所定角度で形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施例でサイジングの対象となる焼結体を示す平面図、(b)はその断面図である。
【図2】本発明の第1実施例のサイジング金型を示す要部縦断面図である。
【図3】(a)本発明の第1実施例による環状焼結部品を示す平面図、(b)はその断面図である。
【図4】サイジング前後の第1実施例及び比較例の端面振れを示すグラフである。
【図5】本発明の第2実施例のサイジング用金型を示す要部縦断面図である。
【図6】(a)は変形例でサイジングの対象となる焼結体を示す平面図、(b)はその断面図である。
【図7】(a)は従来のサイジングの対象となる焼結体を示す平面図、(b)はその断面図である。
【図8】従来のサイジング用金型を示す要部縦断面図である。
【図9】従来の粉末成形体の端面振れを示す説明図である。
【図10】従来の焼結体のサイジング前後における端面振れの変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10:粉末成形体、焼結体
11:本体 12:他端面
13:一端面 14:面圧増加部
15:第1係合部 17:第2係合部
20:サイジング用金型
21:コアロッド 22:第1サイジング部
24:第1支持面 27:ダイス
28:第2サイジング部
35:上パンチ 36:加圧部
38:下パンチ
40:環状焼結部品
41:本体 42:第1係合部
43:第2係合部
【発明の属する技術分野】
本発明は、環状焼結部品、そのサイジング方法及びサイジング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯車等の環状部品は、熱間鍛造及び切削により製造されることが多い。しかし、歯形が複雑な場合や切削が困難な材料を含む場合は、粉末成形体を焼き固めた焼結体で製造されることがある。
【0003】
図7(a)(b)に示すように、焼結歯車100の一つに、内周面にインボリュート曲線のヘリカルギヤー102が形成され、外周面に断面台形状の平ギヤー104が形成されたものがある。
【0004】
この焼結歯車を製造する場合、複数の金属粉を所定比で混合して所定の形状、大きさの粉末成形体110を焼き固めて焼結体とする。焼結体110は 内周面、外周面、上端面117及び下端面116を持ち、内周面にインボリュート曲線の歯部112を、外周面に断面台形状の平ギヤー114をそれぞれ備えている。次に、焼結体110をサイジング用金型(以下、単に「金型」と呼ぶ)によりサイジングする。
【0005】
金型は一般にコアロッド及びダイスと、上パンチ及び下パンチとから成る。図8に要部を示した従来の金型120は固定されたコアロッド121及びダイス123と、移動可能な上パンチ127及び下パンチ125とから成る。コアロッド121はその外周面に第1サイジング部122を有する。ダイス123は中空孔を備え、その内周面に第2サイジング部124が形成されている。下パンチ125は円筒形状で上端に平坦な支持部126を持ち、上パンチ127は円筒形状で下端に平坦な加圧部128を持つ。
【0006】
サイジング時は、コアロッド121とダイス123との間に下パンチ125を位置決めしておき、環状空間の上方入口に焼結体110をセットし、コアロッド121及び上パンチ127を回転させつつ上パンチ127を下降させる。すると、上パンチ127の下降につれて、ヘリカルギヤー112が第1サイジング部122により、平ギヤー114が第2サイジング部124によりそれぞれサイジングされる。また、上端面117が加圧面128により加圧され、下端面116が支持面126により整形される。サイジングの終了した粉末成形体110は下パンチ125により上方に押し出される。
【0007】
このような金型の具体例としては、例えば特開平6−212208号公報に開示されたものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記ヘリカルギヤー102及び平ギヤー104を備えた焼結歯車100が自動車の伝達系ユニット(例えば、自動変速機の遊星歯車)で使用される場合、強度・信頼性及びノイズ等の点から、二つのことが要求される。
【0009】
第1の要求は、歯車精度が高いこと、即ち歯車の歯形及び歯すじ精度が高いことである。近年の金型の精度の向上及び熱処理技術の向上等により、高い歯車精度への要求はある程度満たされている。
【0010】
一方、第2の要求は、基準面(例えば一端面106)に対するヘリカルギヤー102の相対的な位置精度が高いことである。内歯がヘリカルギヤー102であるので、歯車のトルク伝達時には焼結歯車110には軸方向(スラスト)力が作用し、その一端面106が周辺の部材に押圧される。端面に対する歯車の相対的な位置関係が正しくないと、実質的に歯車の精度が悪くなり、スムーズな噛合いが困難となる。即ち、一端面116に対して各ヘリカルギヤー112の長手方向の各部分が一定の位置にあることが大事である。換言すれば、図7(b)及び図9において、測定基準(ヘリカルギヤー112の頂部を通る平面p)に対して、一端面116の端面振れΔがないか、又は極力小さいことである。
【0011】
この点、上記金型120では、コアロッド121の第1サイジング部122と下パンチ125の上端面126とが一端面116とヘリカルギヤー112との直角度を決める。下パンチ125はその内周面をコアロッド121の外周面に嵌合されているが、両者の間には一定の大きさのクリアランスが不可避的に存在する。そのため、下パンチ125の上端面126とコアロッド121の第1サイジング部122とが正確に直角を成さない場合がある。
【0012】
一端面116の整形が不十分であると、端面振れが生ずる。例えば端面振れΔが0.20mmであると、図9に示すように、各ヘリカルギヤー112にねじれ角誤差が生ずる。「ねじれ角誤差」とは所定のねじれ角に対する誤差であり、各ヘリカルギヤー112の加速側(Rで表示)と減速側(Lで表示)とで異なる。両者の平均はaveで示したようになる。
【0013】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、本体の一端面とサイジングされた内周面側の第1係合部及び/又は外周面側の第2係合部とが正確に所定角度を成し、安価に製造できる環状焼結部品を提供することを目的とする。
【0014】
本発明はまた、そのような環状焼結部品を製造する焼結体をサイジングするサイジング方法及びサイジング装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、従来の金型において、本体の一端面を支持する下パンチの上端面と、コアロッドの第1サイジング部との関係に注目した。その結果、一端面と第1係合部とが直角を成さないのは両者が別の部材(コアロッド及び下パンチ)で成形されるからであるとの知見を得て、両者を一つの部材で成形することを思いついて、本発明を完成した。
【0016】
本願の第1発明による環状焼結部品は、請求項1に記載したように、環状を呈し、断面矩形状の本体と、本体の内周面に形成された第1係合部及び/又は本体の外周面に形成された第2係合部を備える。そして、第1係合部及び/又は第2係合部がサイジングされ、サイジングされた第1係合部及び/又は第2係合部に対して一端面が所定角度を成している。
【0017】
請求項2の環状焼結部品は、請求項1において、環状焼結部品は焼結歯車であり、第1係合部は軸線に対してねじれた複数の歯部から成り、所定角度とは直角である。
【0018】
本願の第2発明によるサイジング方法は、請求項3に記載したように、環状を呈し、断面矩形状の本体と、本体の内周面に形成された第1係合部及び/又は本体の外周面に形成された第2係合部を備えた焼結体を、第1サイジングを備えたコアロッド及び/又は第2サイジングを備えたダイスにセットし;本体の他端面を第1パンチにより加圧し、第1係合部及び/又は第2係合部を第1サイジング部及び/又は第2サイジング部によりサイジングし;サイジング時、本体の一端面を第1サイジング部と所定角度を成す第1支持面又は第2サイジング部と所定角度を成す第2支持面で支持する;ことを特徴とする。
【0019】
このサイジング方法において、セットした本体の他端面(例えば上端面)を第1パンチで加圧して下方に移動させる。すると、第1係合部及び/又は第2係合部が第1サイジング部及び/又は第2サイジング部によりサイジングされる。そして、サイジングの最終段階において、一端面が第1サイジング部と所定角度を成す第1支持面又は該第2サイジング部と所定角度を成す第2支持面に強く押圧され、第1サイジング部及び第1支持面、又は第2サイジング部及び第2支持面が粉末成形体に転写される。よって、一端面の円周方向の各部分において該各部分と各ヘリカルギヤーとは所定角度を成すことになる。
【0020】
請求項4のサイジング方法は、請求項3において、本体の前記一端面の内周縁又は外周縁には円周方向に面圧増加部が形成されている。
【0021】
請求項5のサイジング方法は、請求項4において、面圧増加部は円周方向に延びる突条であり、請求項6のサイジング方法は、請求項4において、面圧増加部は円周方向に隔設された複数の突起である。
【0022】
本願の第3発明によるサイジング装置は、請求項7に記載したように、環状を呈し、断面矩形状の本体と、本体の内周面に形成された第1係合部及び/又は本体の外周面に形成された第2係合部を備えた焼結体の第1係合部及び/又は該第2係合部をサイジングするサイジング装置であって、第1係合部をサイジングする第1サイジング部をその外周面に備えた丸棒状のコアロッド及び/又は第2係合部をサイジングする第2サイジング部をその内周面が形成された中空部を備えたダイスと;本体の他端面を加圧する加圧部を備え、コアロッド及び/又はダイスに対して焼結体を移動させる円筒形状の第1パンチと;コアロッドに形成され第1サイジング部に対して所定角度を成し本体の一端面の内周縁を支持する第1支持面又はダイスに形成され第2サイジング部に対して所定角度を成し本体の一端面の外周縁を支持する第2支持面と;から成ることを特徴とする。
【0023】
このサイジング装置において、第1パンチにより本体の他端面を加圧すると、コアロッドの第1サイジング部が第1係合部をサイジング及び/又はダイスの第2サイジング部が第2係合部をサイジングする。そして、サイジングの最終段階において、コアロッドの第1支持面又はダイスの第2支持面に焼結体の一端面が強く押圧され、第1支持面又は第2支持面が一端面を第1係合部及び/又は第2係合部に対して所定角度に成形する。
【0024】
請求項8のサイジング装置は、請求項7において、第1支持面は第1サイジングに対して直角を成す環状の平坦面から成り、又は第2支持面は第2サイジングに対して直角を成す環状の平坦面から成る。
【0025】
【発明の実施の形態】
<環状焼結部品>
環状焼結部品は全体的に環状で、軸線を含む平面で切断した縦断面が内周面、外周面、一端面及び他端面により区画され矩形状を持つ。所定形状、大きさの粉末成形体を焼結、サイジング及び熱処理等することにより製造される。環状焼結部品は3つの態様を含む。第1態様は、内周面に第1係合部のみが形成されたもの、第2態様は外周面に第2係合部のみが形成されたもの、そして第3態様は内周面に第1係合部が形成され外周面に第2係合部が形成されたものである。
【0026】
環状焼結部品は例えば、自動車の伝達系ユニット(自動変速機の遊星歯車)に使用される焼結歯車である。
<サイジング方法>
サイジング方法では、焼結体をコアロッド及び/又はダイスにセットする。焼結体は、上記環状焼結部品に対応して、断面矩形状の本体と、本体の内周面に形成された第1係合部及び/又は本体の外周面に形成された第2係合部と、を備える。
【0027】
サイジングの態様は3つあり、第1態様では第1係合部をコアロッドの第1サイジング部によりサイジングする。これは焼結体が第1係合部を持つ場合である。第2態様では第2係合部をダイスの第2サイジング部でサイジングし、これは焼結体が第2係合部を持つ場合である。第3態様では第1係合部及び第2係合部をそれぞれ第1サイジング部及び第2サイジング部でサイジングする。これは焼結体が第1係合部及び第2係合部を持つ場合である。何れの態様を採用するかは、焼結体の本体の形状、大きさや、第1係合部及び/又は第2係合部の形状、大きさ及び個数等を考慮して決める。
【0028】
尚、第1態様及び第3態様において、第1係合部が複数のヘリカルギヤーから成る場合、第1パンチによる加圧時、コアロッド及び焼結体等を回転させる。
【0029】
一端面の成形の態様は2つあり、第1態様では第1サイジング部に対して所定角度を成す第1支持面が一端面の内周縁を第1サイジングに対して所定角度に成形する。これは焼結体が第1係合部のみを持つ場合と、第1係合部及び第2係合部を持つ場合とである。第2態様では、第2サイジング部に対して所定角度を成す第2支持面が一端面の外周縁を第2係合部に対して所定角度に成形する。これは焼結体が第2係合部を持つ場合と、第1係合部及び第2係合部を持つ場合とである。
【0030】
尚、第1支持面及び第2支持面の何れか一方で良いのは、第1係合部と第1支持面とが交差する角部、又は第2係合部と第2支持面とが交差する角部の直角度が特に問題になるからである。また、尚、面圧増加部は焼結体の一端面のみに形成しても良いし、一端面及び他端面に形成しても良い。
<サイジング装置>
▲1▼コアロッド
粉末成形体の第1係合部をサイジングする場合、コアロッドは外周面に第1サイジング部を備える。第1サイジング部は、第1係合部の形状、モジュール及び歯数に対応する形状、大きさ及び個数の複数の第1突条から成る。第1突条の横断面形状は三角形(インボリュート曲線)とでき、コアロッドの軸線に対して所定角度で傾斜させる(ねじれる)ことができる。第1突条はコアロッドの円周方向に全体に亘って、軸方向には他端側(上半分)に形成することができる。
【0031】
尚、第1係合部をサイジングする場合、コアロッドは更に第1支持面を備えるが、これについては後述する。
【0032】
第1係合部がヘリカルギヤーである場合、コアロッドは回転可能な構成とする。また、焼結体が第1係合部を備えない場合、コアロッドは不要である。但し、適当なバックアップ部材で焼結体の内周面を支持することが望ましい。
▲2▼ダイス
焼結体の第2係合部をサイジングする場合、ダイスは内周面に第2サイジング部を備える。第2サイジング部は、第2係合部の形状、大きさ及び個数に対応する形状、大きさ及び個数の複数の第2突条から成る。第2突条の横断面形状は台形状とでき、ダイスの軸線と平行とすることができる。また、各第2突条の大きさは各第1突条の大きさよりも大きく、第2突条の個数は第1突条の個数よりも少なくすることができる。更に、第2突条はダイスの円周方向に全体に亘って、軸方向には他端側(上半分)に形成することができる。
【0033】
尚、第2係合部をサイジングする場合、ダイスは更に第2支持面を備えることができるが、これについは後述する。
【0034】
第2係合部がヘリカルギヤーである場合、ダイスは回転可能な構成とする。また、焼結体が第2係合部を備えない場合、ダイスは不要である。但し、適当なバックアップ部材で焼結体の外周面を支持することが望ましい。
▲3▼パンチ
円筒形状のパンチは、その下端に本体の他端面を加圧する加圧部を備える。コアロッドが第1サイジング部を持つ場合、パンチの内周面は該第1サイジング部と干渉せず、ダイスが第2サイジング部を持つ場合、パンチの外周面は該第2サイジング部と干渉しない。
▲4▼第1支持面、第2支持面
第1支持面は、コアロッドの外周面の軸方向中間部に形成されている。軸方向においてどの位置に形成するかは成形時の型構成(分割位置)等を考慮して決める。また、第1支持面は半径方向及び円周方向に延びる環状の平坦面とできる。半径方向長さ(幅)をどの程度にするかはサイジング時の発生面圧等を考慮して決める。第1支持面は複数の第1突状の頂部を通る平面と所定角度をなす。所定角度としては望ましくは90度であるが、90度以外の角度でも良い。
【0035】
尚、上述した事情は第2支持面についても同様に当てはまる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明の実施例を添付図面を基にして説明する。
<第1実施例>
この実施例は、内周面及び外周面にギヤーを備えた焼結体をサイジングして焼結歯車を製造する場合である。
(1) 粉末成形体
複数の金属粉末を所定比で混合した混合粉末を汎用の成形用金型で成形し、図1に示すような環状の粉末成形体10を得た。粉末成形体10は断面矩形状の本体11と、その内周面側のヘリカルギヤー15と、その外周面側の平ギヤー17とを備え、内径が102.1 mm、外径が130.0 mm、そして高さが22.0mmである。本体11の上端面(他端面)12及び下端面(一端面)13の内周縁には面圧増加部として環状の突条(段部)14が形成されている。突条14の幅は1mmで、高さは0.05mmである。
【0037】
ヘリカルギヤー15は断面インボリュート形状で、そのモジュールは1.3である。平ギヤー17は断面台形状でその歯厚は約6mmである。各ヘリカルギヤー15は各平ギヤー17よりも小さく、ヘリカルギヤー15の歯数は平ギヤー17よりも少ない。各ヘリカルギヤー15は軸線に対して所定角度で傾斜しているが、各平ギヤー17は軸線と平行に延びている。
(2) サイジング金型
図2に示したサイジング金型(以下単に「金型」と呼ぶ)20は、固定されたコアロッド21及びダイス27と、移動可能な上パンチ35及び下パンチ38とから成る。丸棒状で回転可能なコアロッド21は、その外周面に第1サイジング部22が形成されている。第1サイジング部22は、外周面の上半分に全円周に亘って形成された断面三角形の多数の小さな第1突条から成り、軸線に対して所定角度で傾斜している。
【0038】
コアロッド21の外周面の軸方向(高さ方向)中間部には第1支持面24が形成されている。第1支持面24は半径方向に一定長さ(幅)を有し円周方向に延びる環状の平坦面から成り、該平坦面は複数の第1突条の頂部を通る平面に対して直角を成している。第1支持面24の下側には外周円筒面から成る第1案内面25が形成されている。
【0039】
ブロック状のダイス27は断面円形状の中空孔を備え、その内周面の上半分に第2サイジング部28が形成されている。第2サイジング部28は、断面台形状の多数の大きな第2突条から成り、軸線と平行である。外周面の下半分には内周円筒面からなる第2案内面30が形成されている。
【0040】
円筒形状で回転可能な上パンチ35は、その下端部に環状で平坦な加圧部36を備える。内周面の内径はコアロッド21の第1サイジング部22の外径よりも少し大きく、外周面の外径はダイス27の第2サイジング部28の内径よりも少し小さい。よって、上パンチ35はコアロッド21とダイス27との間の環状空間に上方から侵入可能であり、駆動装置(不図示)により駆動される。
【0041】
一方、下パンチ38は円筒形状を有し、その上端部に環状で平坦な支持部39を備える。その内周面の内径はコアロッド21の第1案内面25の外径よりも少し大きく、その外周面の外径はダイス27の第2案内面30の内径よりも少し小さい。下パンチ38はコアロッド21とダイス27との間の環状空間に下方から侵入しており、駆動装置(不図示)により駆動される。
(3) サイジング方法
▲1▼実施例
上記粉末成形体を焼き固めた焼結体10を上記金型20を用いてサイジングする。下パンチ38を環状空間の途中まで侵入させ、焼結体10をコアロッド21とダイス27との間の環状空間の上方入口にセットし、コアロッド21及び上パンチ35を回転させつつ、上パンチ35を加圧力190tで下降させる。すると、下降につれて、粉末成形体10のヘリカルギヤー15の表面がコアロッド21の第1サイジング部22により0.12mmサイジングされる。一方、平ギヤー17の表面がダイス27の第2サイジング部28により0.13mmサイジングされる。
【0042】
サイジングの最終段階において、本体11の下端面13(特にその内周縁)がコアロッド21の第1支持面24に強く押圧される。これにより、焼結体10のヘリカルギヤー15及び下端面13にはコアロッド21の第1サイジング部22及び第1支持面24の形状が転写される。その結果、下端面13は円周方向のどの部分においても、対応するヘリカルギヤー15の頂部を通る平面に対して正確に直角を成す。換言すれば、該平面に対する下端面13の端面振れが小さくなる。
【0043】
サイジングされた焼結体10はその後熱処理され、それにより焼結歯車が完成する。図3に示すように、焼結歯車40は全体的に環状で、本体41の内周面にはインボリュート形状でねじれたヘリカルギヤー42が形成され、外周面には断面台形状でまっすくな平ギヤー43が形成されている。
▲2▼比較例
上記図7に示した従来の焼結体を、図8に示す従来の金型でサイジングし、比較例を得た。
(4) 効果
図4に本実施例及び比較例の効果を示し、横軸はサイジング前の焼結体10の端面振れであり、縦軸はサイジング後の焼結体10の端面振れである。実施例の測定結果を直線Xの下側に黒丸で示した。これから明らかなように、殆どのサンプルにおいて、サイジング後の端面振れはサイジング前の端面振れよりも大幅に減少している。よって、コアロッド21及びダイス27に対する下パンチ38のクリアランスの管理を緩やかにできる。
【0044】
これに対して、直線Xの上側に白丸で示した比較例では、全てのサンプルにおいて、サイジング後の端面振れはサイジング前の端面振れと同等か、増加している。
<第2実施例>
第2実施例では、粉末成形体の外周面の第2係合部と一端面との直角度が問題になり、それ故金型ではダイスに第2支持面が形成されている。
【0045】
詳述すると、図5に示すように、粉末成形体45は環状で断面矩形状の本体46と、その内周面の軸方向に延びるギヤー47と、その外周面のはすばギヤー48とを備える。
▲1▼金型
図5に示す金型50は固定されたコアロッド51及びダイス54と、移動可能な上パンチ61及び下パンチ63とから成る。このうち、丸棒状のコアロッド51は、その外周面の上半分に全円周に亘って軸線方向に延びる第1サイジング部52が形成されている。
【0046】
ブロック状で回転可能なダイス54は断面円形状の中空孔を備え、その内周面の上半分に全円周に亘って第2サイジング部55が軸線に対し傾斜して形成されている。ダイス54の内周面の軸方向中間部に形成された第2支持面56は半径方向に一定長さ(幅)を有し円周方向に延びる環状の平坦面から成り、該平坦面は第2サイジング部54の頂部を通る平面に対して直角を成している。
【0047】
円筒形状で回転可能な上パンチ61はその下端部に環状で平坦な加圧部62を備え、円筒形状の下パンチ63はその上端部に環状で平坦な支持部64を備える。
▲2▼サイジング方法
金型50による焼結体45のサイジング時、下パンチ63を環状空間の途中まで侵入させ、焼結体45をコアロッド51とダイス54との間の環状空間にセットし、ダイス54及び上パンチ61を回転させつつ、上パンチ61を下降させる。すると、下降につれて、焼結体45のギヤー47の表面が第1サイジング部52により、はすばギヤー48の表面が第2サイジング部55によりそれぞれサイジングされる。
【0048】
サイジングの最終段階において、本体46の下端面49(特にその外周縁)がダイス54の第2支持面56に強く押圧される。これにより、焼結体45の下端面49にはコアロッド51の第2支持面56の形状が転写される。その結果、下端面49は円周方向のどの部分においても、対応するはすばギヤー48の頂部を通る平面に対して正確に直角を成す。換言すれば、該平面に対する下端面49の端面振れが小さくなる。
<変形例>
変形例は、第1実施例を変形したもので、面圧増加部の構成が異なる。図6に示すように、上記内周面側にヘリカルギヤー71を、外周面に平ギヤー72を備えた焼結体65において、本体66の上端面67及び下端面68の内周縁に複数の突起68が円周方向に隔設されている。突起68の直径は2mm程度であり、高さは1mm程度である。
【0049】
複数の突起68の形成により、上記第1変形例とほぼ同様の効果が得られる。即ち、焼結体65の下端面69は複数の突起68を介して図2に示すコアロッド21の第1支持面24に押圧される。よって、複数の突起68が変形するまでの間、下端面69には高い面圧が加わり、第1支持面24の形状が下端面69に転写されることになる。
【0050】
【発明の効果】
以上述べてきたように、第1発明の環状焼結部品によれば、第1係合部及び/又は第2係合部に対して一端面が所定角度を成し、安価である。
【0051】
請求項2によれば、内歯としてのヘリカルギヤーに対して一端面が直角を成す焼結歯車が得られる。
【0052】
また、第2発明のサイジング方法によれば、第1係合部及び/又は第2係合部に対して一端面が所定角度を成す環状焼結部品が安価に得られる。
【0053】
請求項4、5及び6によれば、焼結体の一端面に形成した面圧増加部により、該一端面の面圧が増加しその整形が更に確実になる。
【0054】
更に、第3発明のサイジング装置によれば、第1係合部及び/又は第2係合部に対して一端面が所定角度を成す環状焼結部品が安価に得られる。
【0055】
請求項8によれば、第1支持面及び/又は第2支持面の形成により、焼結体の一端面が平坦にしかも第1係合部及び/又は第2係合部に対して所定角度で形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1実施例でサイジングの対象となる焼結体を示す平面図、(b)はその断面図である。
【図2】本発明の第1実施例のサイジング金型を示す要部縦断面図である。
【図3】(a)本発明の第1実施例による環状焼結部品を示す平面図、(b)はその断面図である。
【図4】サイジング前後の第1実施例及び比較例の端面振れを示すグラフである。
【図5】本発明の第2実施例のサイジング用金型を示す要部縦断面図である。
【図6】(a)は変形例でサイジングの対象となる焼結体を示す平面図、(b)はその断面図である。
【図7】(a)は従来のサイジングの対象となる焼結体を示す平面図、(b)はその断面図である。
【図8】従来のサイジング用金型を示す要部縦断面図である。
【図9】従来の粉末成形体の端面振れを示す説明図である。
【図10】従来の焼結体のサイジング前後における端面振れの変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10:粉末成形体、焼結体
11:本体 12:他端面
13:一端面 14:面圧増加部
15:第1係合部 17:第2係合部
20:サイジング用金型
21:コアロッド 22:第1サイジング部
24:第1支持面 27:ダイス
28:第2サイジング部
35:上パンチ 36:加圧部
38:下パンチ
40:環状焼結部品
41:本体 42:第1係合部
43:第2係合部
Claims (8)
- 環状を呈し、断面矩形状の本体と、該本体の内周面に形成された第1係合部及び/又は該本体の外周面に形成された第2係合部を備えた環状焼結部品であって、
該第1係合部及び/又は該第2係合部がサイジングされ、サイジングされた該第1係合部及び/又は該第2係合部に対して一端面が所定角度を成していることを特徴とする環状焼結部品。 - 前記環状焼結部品は焼結歯車であり、前記第1係合部は軸線に対してねじれた複数の第1歯部から成り、前記所定角度は直角である請求項1に記載の環状焼結部品。
- 環状を呈し、断面矩形状の本体と、該本体の内周面に形成された第1係合部及び/又は該本体の外周面に形成された第2係合部を備えた焼結体を、第1サイジング部を備えたコアロッド及び/又は第2サイジング部を備えたダイスにセットし、
該本体の他端面を第1パンチにより加圧し、該第1係合部及び/又は該第2係合部を該第1サイジング部及び/又は該第2サイジング部によりサイジングし、サイジング時、該本体の一端面を該第1サイジング部と所定角度を成す第1支持面又は該第2サイジング部と所定角度を成す第2支持面により成形する、
ことを特徴とする環状焼結部品のサイジング方法。 - 前記本体の前記一端面の内周縁及び/又は外周縁に円周方向に面圧増加部が形成されている請求項3に記載のサイジング方法。
- 前記面圧増加部は円周方向に延びる突条である請求項4に記載のサイジング方法。
- 前記面圧増加部は円周方向に隔設された複数の突起である請求項4に記載のサイジング方法。
- 環状を呈し、断面矩形状の本体と、該本体の内周面に形成された第1係合部及び/又は該本体の外周面に形成された第2係合部を備えた焼結体の該第1係合部及び/又は該第2係合部をサイジングするサイジング装置であって、
該第1係合部をサイジングするための第1サイジング部をその外周面に備えた丸棒状のコアロッド及び/又は該第2係合部をサイジングするための第2サイジング部がその内周面に形成された中空部を備えたダイスと、
該本体の他端面を加圧する加圧部を備え、該焼結体を該コアロッド及び/又は該ダイスに対して移動させる円筒形状のパンチと、
該コアロッドに形成され該第1サイジング部に対して所定角度を成し該本体の一端面を整形する第1支持面、又は該ダイス形成されに該第2サイジング部に対して所定角度を成し該本体の一端面を整形する第2支持面と、
から成ることを特徴とするサイジング装置。 - 前記第1支持面は前記第1サイジングに対して直角を成す環状の平坦面から成り、又は前記第2支持面は前記第2サイジングに対して直角を成す環状の平坦面から成る請求項7に記載のサイジング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002187618A JP2004027317A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 環状焼結部品、そのサイジング方法及びサイジング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002187618A JP2004027317A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 環状焼結部品、そのサイジング方法及びサイジング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004027317A true JP2004027317A (ja) | 2004-01-29 |
Family
ID=31182597
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002187618A Pending JP2004027317A (ja) | 2002-06-27 | 2002-06-27 | 環状焼結部品、そのサイジング方法及びサイジング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004027317A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009162105A (ja) * | 2008-01-07 | 2009-07-23 | Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd | 内接歯車ポンプ用ロータと同ロータの製造方法 |
JP2009162106A (ja) * | 2008-01-07 | 2009-07-23 | Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd | 内接歯車ポンプ用ロータと同ロータの製造方法 |
-
2002
- 2002-06-27 JP JP2002187618A patent/JP2004027317A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009162105A (ja) * | 2008-01-07 | 2009-07-23 | Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd | 内接歯車ポンプ用ロータと同ロータの製造方法 |
JP2009162106A (ja) * | 2008-01-07 | 2009-07-23 | Sumitomo Electric Sintered Alloy Ltd | 内接歯車ポンプ用ロータと同ロータの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101547741B1 (ko) | 치형 부품의 제조 방법 및 치형 부품의 제조 장치 | |
US8898903B2 (en) | Form rolling method for involute gear | |
JP2826913B2 (ja) | ドライブプレートの製造方法 | |
JPH0712509B2 (ja) | アウトサイドリングの製造方法 | |
JPH035251B2 (ja) | ||
JP3389593B2 (ja) | クラッチドラムの製造方法および歯形成形装置 | |
US6016602A (en) | Method of producing a sheet metal gear | |
JP2004027317A (ja) | 環状焼結部品、そのサイジング方法及びサイジング装置 | |
JP6516126B2 (ja) | リング状焼結体のサイジング方法 | |
JP2009061503A (ja) | 金属部品製造方法とコアメタルとインジェクションギヤ | |
JPH049243A (ja) | 回転体の製造方法 | |
WO2006040840A1 (ja) | 歯形部品の製造方法 | |
JPS62142040A (ja) | スナップリング用溝を備えた歯付き円筒部材の製造方法及びその装置 | |
JP2011177740A (ja) | 板金プレートの歯形成形方法と歯形製品 | |
JPS5911374B2 (ja) | エンジンのタイミングベルト用歯付プ−リ−の製造方法 | |
JP4900713B2 (ja) | 冷間鍛造による平歯車の製造方法 | |
JPH0249817B2 (ja) | ||
US9999916B2 (en) | Method for machining a functional part | |
JP3560175B2 (ja) | 歯形付きリング状品の冷間成形方法 | |
JP5039809B2 (ja) | キャリア及びその製造方法 | |
JP3662902B2 (ja) | 特殊形状円筒状部品のサイジング方法 | |
JPH04327335A (ja) | シンクロナイザコーンの製造方法 | |
JPH0510982Y2 (ja) | ||
JP2001259782A (ja) | クラウニングの成形方法及びその方法に用いるクラウニングの成形型装置 | |
JP2003170236A (ja) | スプライン部を有する円筒部材並びにその製造装置及び製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050217 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060525 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060613 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20061110 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |