JP2004025980A - 車両の車体構造 - Google Patents

車両の車体構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2004025980A
JP2004025980A JP2002183947A JP2002183947A JP2004025980A JP 2004025980 A JP2004025980 A JP 2004025980A JP 2002183947 A JP2002183947 A JP 2002183947A JP 2002183947 A JP2002183947 A JP 2002183947A JP 2004025980 A JP2004025980 A JP 2004025980A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
fuel tank
exhaust
vehicle body
body structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002183947A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Yamaguchi
山口 淳一
Koji Miwa
三輪 康治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2002183947A priority Critical patent/JP2004025980A/ja
Publication of JP2004025980A publication Critical patent/JP2004025980A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】前席の下方に配設した燃料タンクの容量を大きくすると共に車体の衝突性能の低下を防止する。
【解決手段】車体10における前席配設位置12の下方に燃料タンク14が配設されており、燃料タンク14の車幅方向左側には排気消音器16が配設されている。排気消音器16の車両前方側端部16Aは、燃料タンク14の車両前方側端部14Aより前方に突出しており、排気消音器16の車両後方側端部16Bは、燃料タンク14の車両後方側端部14Bより後方に突出している。また、燃料タンク14と排気消音器16の車両前方側近傍にはクロスメンバ20が、車両後方側近傍にはクロスメンバ22が、それぞれ車幅方向に沿って配設されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両の車体構造に関し、特に、自動車等の車両において燃料タンクを前席の下方に配設した車両の車体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両において燃料タンクを前席の下方に配設した車両の車体構造おいては、その一例が特開平11−78551号公報に示されている。
【0003】
図15に示される如く、この車両の車体構造においては、フロアパネル100における前席配設位置の下方に、燃料タンク102が配設されており、フロアパネル100は車両前後方向に伸びるトンネル部を有しない構造となっている。また、燃料タンク102は、運転席と助手席とに渡って車幅方向に大きく形成されており、燃料タンク102の燃料パイプ112、ブリーザパイプ114は、給油口としてセンタピラーの外面に向けて開口されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この車両の車体構造では、燃料タンク102の周囲は、左右一対のサイドフレーム104、106と前後一対のクロスメンバ108、110で囲まれている。このため、サイドフレーム104、106を無くし、燃料タンク102を車幅方向外側に拡張し、燃料タンク102の容量を大きくすることが考えられるが、このようにして、燃料タンク102の容量を大きくした場合には、サイドフレーム104、106を無くしたことで、前席下部の車体強度が低下するため、車体の衝突性能が低下するという不具合がある。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、前席の下方に配設した燃料タンクの容量を大きくできると共に車体の衝突性能の低下を防止できる車両の車体構造を提供することが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、前席配設位置の下方に配設した燃料タンクの容量を拡大し、前席の下方にサイドフレームを無くした車両の車体構造において、
該燃料タンクの車幅方向側に車両前後方向に沿って配設され、車両前方側端部が前記燃料タンクより前方に突出し、車両後方側端部が前記燃料タンクより後方に突出した排気消音器と、
前記燃料タンクと前記排気消音器の車両前方側と車両後方側に配設されたクロスメンバと、
を有することを特徴とする。
【0007】
従って、前席配設位置の下方に配設した燃料タンクの容量を拡大し、前席の下方にサイドフレームを無くした車体構造において、車体前後方向から衝突荷重が作用し、燃料タンクと排気消音器の車両前方側に配設されたクロスメンバと車両後方側に配設されたクロスメンバとの間隔が狭くなった場合には、燃料タンクの車幅方向側に車両前後方向に沿って配設され、車両前方側端部が燃料タンクより前方に突出し、車両後方側端部が燃料タンクより後方に突出した排気消音器が、前後のクロスメンバによって挟持される。この結果、衝突荷重の一部を、排気消音器によって分担することができる。このため、前席の下方に配設した燃料タンクの容量を大きくできると共に車体の衝突性能の低下を防止できる。
【0008】
請求項2記載の本発明は、前席配設位置の下方に配設した燃料タンクの容量を拡大し、前席の下方にサイドフレームを無くした車両の車体構造において、
該燃料タンクの車幅方向側に車両前後方向に沿って配設された排気消音器と、
前記燃料タンクの車両後方側に配設されたクロスメンバと、
前記燃料タンクより車両前方側の部位から車両後方へ向って延設され、前記燃料タンクより車両後方側における前記クロスメンバの前側近傍となる部位で折り返され、前記排気消音器に車両後方側から連結された排気管と、
を有することを特徴とする。
【0009】
従って、前席配設位置の下方に配設した燃料タンクの容量を拡大し、前席の下方にサイドフレームを無くした車体構造において、車体前方から衝突荷重が作用した場合には、燃料タンクより車両前方側の部位から車両後方へ向って延設され、燃料タンクより車両後方側におけるクロスメンバの前側近傍となる部位で折り返され、排気消音器に車両後方側から連結された排気管が、車両後方側へ移動しクロスメンバに当接する。この結果、衝突荷重の一部を、排気管によって分担し、クロスメンバに伝達することができる。このため、前席の下方に配設した燃料タンクの容量を大きくできると共に車体の衝突性能の低下を防止できる。
【0010】
請求項3記載の本発明は、請求項1、2の何れかに記載の車両の車体構造において、前記燃料タンクにおける前記排気消音器と車幅方向反対側に配設されたキャニスタを有することを特徴とする。
【0011】
従って、請求項1、2の何れかに記載の内容に加えて、車体におけるキャニスタを配設した側に側突が発生した場合には、車体側方から横荷重がキャニスタに作用する。この結果、横荷重を、キャニスタに分散させ、燃料タンクに直接加わらないようにできるため、車体の側突性能を向上できる。
【0012】
請求項4記載の本発明は、請求項1、2の何れかに記載の車両の車体構造において、前記排気消音器は、車幅方向が上下方向に比べ長い形状となっており、側突時の横荷重により車両前後方向に延びる断面中心線より車幅方向内側に設定された支持部を中心に上方または下方へ回転することを特徴とする。
【0013】
従って、請求項1、2の何れか記載の内容に加えて、車体における排気消音器を配設した側に側突が発生した場合には、車体側方から横荷重が排気消音器に作用する。この際、排気消音器は側突時の横荷重により車両前後方向に延びる断面中心線より車幅方向内側に設定された支持部を中心に上方または下方へ回転する。この結果、側突時に排気消音器が車幅内側方向へ移動し、燃料タンクに当接するのを防止できる。
【0014】
請求項5記載の本発明は、請求項1、2の何れかに記載の車両の車体構造において、前記燃料タンクにおける前記排気消音器と車幅方向反対側にも車両前後方向に沿って排気消音器を配設すると共に、左右の排気消音器をパイプによって連結したことを特徴とする。
【0015】
従って、請求項1、2の何れかに記載の内容に加えて、左右の排気消音器をパイプによって連結することで、側突時に排気消音器が車幅内側方向へ移動し、燃料タンクに当接するのを防止できると共に、左右の排気消音器をパイプで連通させることで、消音性能が向上する。
【0016】
請求項6記載の本発明は、請求項1、2の何れかに記載の車両の車体構造において、前記排気消音器から車両後方へ延びる排気管の締結ジョイントを前記車両後方側のクロスメンバの後方側に隣接配置したことを特徴とする。
【0017】
従って、請求項1、2の何れかに記載の内容に加えて、排気消音器から車両後方へ延びる排気管に車体後方から衝突荷重が作用した場合に、車両後方側のクロスメンバの後方側に隣接配置した排気管の締結ジョイントが、車両後方側のクロスメンバに当接し、衝突荷重を受けるため、後突時の排気消音器の変形を抑制できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明における車両の車体構造の第1実施形態を図1及び図2に従って説明する。
【0019】
なお、図中矢印UPは車体上方方向を示し、図中矢印FRは車体前方方向を示している。
【0020】
図1に示される如く、本実施形態では、自動車車体10における前席配設位置12の下方に燃料タンク14が配設されており、燃料タンク14は平面視において、車幅方向に長い矩形状となっている。
【0021】
燃料タンク14の車幅方向側、本実施形態では車幅方向左側には、車両前後方向に沿って排気消音器(メインマフラ)16が配設されている。この排気消音器16の車両前方側端部16Aは、燃料タンク14の車両前方側端部14Aより前方に突出しており、排気消音器16の車両後方側端部16Bは、燃料タンク14の車両後方側端部14Bより後方に突出している。
【0022】
燃料タンク14と排気消音器16の車両前方側近傍には、クロスメンバ20が車幅方向に沿って配設されており、燃料タンク14と排気消音器16の車両後方側近傍には、クロスメンバ22が車幅方向に沿って配設されている。クロスメンバ20、22の各両端部は、前席配設位置12の車幅方向外側に車両前後方向に沿って配設された左右のロッカ24、26にそれぞれ結合されている。
【0023】
図2に示される如く、クロスメンバ20、22の車幅方向から見た断面形状は、開口部を上方に向けたハット状とされており、開口部に形成されたフランジ20A、20B及びフランジ22A、22Bが、フロア23の下面に接合されている。従って、クロスメンバ20、22はフロア23とで車幅方向に伸びる閉断面構造を形成している。
【0024】
図1に示される如く、前側のクロスメンバ20には、エンジンルーム30内に車両前後方向に沿って配設された左右のフロントサイドメンバ32、34の後端部32A、34Aがそれぞれ結合されている。また、エンジン36から伸びる排気管38は、前側のクロスメンバ20に形成した貫通孔を通り、排気消音器16の車両前方側端部16Aに接続されている。一方、排気消音器16の車両後方側端部16Bから伸びる排気管40は、後側のクロスメンバ22に形成した貫通孔を通り、車体後部に配設された補助排気消音器(サブマフラ)42に接続されている。
【0025】
なお、図1に示す符号44はセカンドシート配設位置であり、符号46はサードシート配設位置である。
【0026】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0027】
本実施形態の車体構造は、自動車車体10における前席配設位置12の下方に、車幅方向に拡大され容量が大きくなった燃料タンク14が配設されており、前席の下方にサイドフレームを無くした車体構造となっている。このため、車体前後方向から衝突荷重が作用し、排気消音器16の車両前方側に配設されたクロスメンバ20と車両後方側に配設されたクロスメンバ22との間隔が狭くなった場合には、排気消音器16が、前後のクロスメンバ20、22によって挟持される。
【0028】
この結果、本実施形態では、車体に前後方向から作用する衝突荷重の一部を、排気消音器16によって分担することで、前後のクロスメンバ20、22が互いに接近し、車体10における前席配設位置12が変形するのを阻止できる。このため、前席の下方に配設した燃料タンク14の容量を大きくできると共に車体10の衝突性能の低下を防止できる。
【0029】
また、本実施形態では、燃料タンク14と排気消音器(メインマフラ)16の双方を並列して自動車車体10における前席配設位置12の下方に配置したため、セカンドシート44、サードシート46における乗員スペース、シートアレンジ及びラゲージスペース等を飛躍的に向上できる。
【0030】
次に、本発明における車両の車体構造の第2実施形態を図3及び図4に従って説明する。
【0031】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0032】
図3に示される如く、本実施形態では、燃料タンク14の車幅方向両端部近傍14C、14Dが、車両前後方向に伸びる左右のタンクバンド50によって下方から支持されている。
【0033】
図4に示される如く、左右のタンクバンド50は矩形閉断面構造とされた棒材で構成されており、前後方向両端部50A、50Bが、ボルト52とナット54とによってクロスメンバ20の下壁部20Cとクロスメンバ22の下壁部22Cとに固定されている。
【0034】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0035】
本実施形態では、第1実施形態の作用効果に加えて、車体前後方向から衝突荷重が作用した場合に、クロスメンバ20とクロスメンバ22とに架設された左右のタンクバンド50にも衝突荷重を分散することができる。この結果、左右のタンクバンド50によっても、前後のクロスメンバ20、22が互いに接近するのを阻止できるため、車体の衝突性能を更に向上できる。
【0036】
次に、本発明における車両の車体構造の第3実施形態を図5に従って説明する。
【0037】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0038】
図5に示される如く、本実施形態では、エンジン36から伸びる排気管56が、燃料タンク14と排気消音器16との間を通り車両後方に向って延設されている。また、排気管56の後部56Aは、燃料タンク14より車両後方側におけるクロスメンバ22の前壁部22Dの前方側近傍となる部位でU字状に折り返されており、排気管56の折り返し端部56Bが、排気消音器16の車両後方側端部16Bに連結されている。
【0039】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0040】
本実施形態では、車体前方から衝突荷重が作用した場合には、エンジン36と排気消音器16とを連結すると共に、燃料タンク14より車両後方側におけるクロスメンバ22の前壁部22Dの前方側近傍となる部位でU字状に折り返さ、排気消音器16の車両後方側端部16Bに車両後方側から連結された排気管56の後部56Aが、車両後方側へ移動しクロスメンバ22に当接する。
【0041】
この結果、本実施形態では、衝突荷重の一部を、排気管56によって分担することで、車体10における前席配設位置12が変形するのを阻止できる。このため、前席の下方に配設した燃料タンク14の容量を大きくできると共に車体10の衝突性能の低下を防止できる。
【0042】
なお、本実施形態では、図5に二点鎖線で示すように、排気消音器16の前後方向の長さL1を燃料タンク14の前後方向の長さL2より短くしても、衝突荷重の一部を、排気管56によって分担することができるため、車体10の衝突性能の低下を防止できる。
【0043】
次に、本発明における車両の車体構造の第4実施形態を図6に従って説明する。
【0044】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0045】
図6に示される如く、本実施形態では、燃料タンク14における排気消音器16の車幅方向反対側に車両前後方向に沿ってキャニスタ60が配設されている。
また、キャニスタ60の車両前方側端部60Aは、燃料タンク14より前方に突出しており、キャニスタ60の車両後方側端部60Bは、燃料タンク14より後方に突出している。
【0046】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0047】
本実施形態では、第1実施形態の作用効果に加えて、車体10におけるキャニスタ60を配設した側に側突が発生した場合には、車体側方から横荷重がキャニスタ60に作用する。この結果、横荷重を、キャニスタ60に分散させ、燃料タンク14に直接加わらないようにできるため、車体の側突性能を向上できる。
【0048】
また、車体前後方向から衝突荷重が作用し、前後のクロスメンバ20、22の間隔が狭くなった場合には、キャニスタ60が、前後のクロスメンバ20、22によって挟持される。この結果、衝突荷重の一部を、キャニスタ60によっても分担することで、前後のクロスメンバ20、22が互いに接近し、車体10における前席配設位置12が変形するのを阻止できる。
【0049】
なお、車体の側突性能向上に対しては、キャニスタ60の車両前方側端部60Aが燃料タンク14より前方に突出していない、または、車両後方側端部60Bが燃料タンク14より後方に突出していない構成としても良い。
【0050】
次に、本発明における車両の車体構造の第5実施形態を図7に従って説明する。
【0051】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。また、図中矢印INは車幅内側方向を示している。
【0052】
図7に示される如く、本実施形態では、排気消音器16の車両前後方向から見た形状が、車幅方向の長さWが上下方向の長さHに比べ長い楕円形状となっており、車幅方向外側部16Cが所定の曲率で湾曲している。また、排気消音器16における車両前後方向に延びる断面中心線Lより車幅方向内側に設定された部位、例えば、上壁部16Dの車幅方向内側部16Eが、サポート62を介してフロア23の下面に固定されている。
【0053】
一方、排気消音器16の車幅方向外側部16Cに対向するフロア23のロッカとの接合部23Aとロッカ24の車幅方向内側壁部24Aは、車幅方向内側上方から車幅方向外側下方へ向って傾斜している。
【0054】
従って、側突時には、図7に二点鎖線で示される如く、ロッカ24及びフロア23のロッカとの接合部23Aが、横荷重Fにより、車幅方向内側へ移動し、排気消音器16の車幅方向外側部16Cに当接するようになっている。
【0055】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0056】
本実施形態では、第1実施形態の作用効果に加えて、車体10における排気消音器16を配設した部位に側突が発生した場合には、図7に二点鎖線で示される如く、ロッカ24及びフロア23のロッカとの接合部23Aが、横荷重Fにより、車幅方向内側へ移動し、排気消音器16の車幅方向外側部16Cに当接する。
【0057】
この際、本実施形態では、排気消音器16は、側突時の横荷重Fにより車両前後方向に延びる断面中心線Lより車幅方向内側に設定されたサポート62による支持部Qを回転中心にして下方へ回転する。
【0058】
この結果、本実施形態では、側突時に排気消音器16が車幅内側方向へ移動し、燃料タンク14に当接するのを防止できる。
【0059】
なお、図8に示される如く、排気消音器16における上壁部16Dの車幅方向内側部16Eに加えて、排気消音器16における車両前後方向に延びる断面中心線Lの車幅方向外側に設定された部位、例えば、上壁部16Dの車幅方向外側部16Fも、サポート64を介してフロア23の下面に固定すると共に、サポート64による排気消音器16の支持部Rの破断荷重を、サポート62による排気消音器16の支持部Qの破断荷重より小さく設定することで、図8に二点鎖線で示すように、側突時に、サポート64が外れ、排気消音器16がサポート62による支持部Qを回転中心にして下方へ回転する構成としても良い。
【0060】
また、排気消音器16の車幅方向外側部16Cに対向するフロア23のロッカとの接合部23Aとロッカ24の車幅方向内側壁部24Aを、車幅方向外側上方から車幅方向内側下方へ向って傾斜させることで、側突時に、サポート64が外れ、排気消音器16がサポート62による支持部Qを回転中心にして上方へ回転する構成としても良い。
【0061】
次に、本発明における車両の車体構造の第6実施形態を図9及び図10に従って説明する。
【0062】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0063】
図9に示される如く、本実施形態では、燃料タンク14における排気消音器16と車幅方向反対側にも、排気消音器16と同形状の排気消音器66が車両前後方向に沿って配設されている。また、左右の排気消音器16、66は、車両前方側端部16A、66A近傍が互いにパイプ68によって連結されており、車両後方側端部16B、66B近傍が互いにパイプ70によって連結されている。
【0064】
図10に示される如く、パイプ68、70の両端部68A、70Aは左右の排気消音器16、66の車幅方向内側端部16G、66Cに溶着されている。
【0065】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0066】
本実施形態では、第1実施形態の作用効果に加えて、左右の排気消音器16、66をパイプ68、70によって連結することで、側突時に排気消音器16または排気消音器66が車幅内側方向へ移動し、燃料タンク14に当接するのを防止できると共に、左右の排気消音器16、66をパイプ68、70で連通させることで、消音性能が向上する。
【0067】
なお、パイプ68、70の何れか1本のみを配設した構成としても良く、3本以上のパイプにより排気消音器16と排気消音器66とを連結した構成としても良い。
【0068】
次に、本発明における車両の車体構造の第7実施形態を図11及び図12に従って説明する。
【0069】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0070】
図11に示される如く、本実施形態では、排気消音器16から車両後方に向って伸びる排気管40が、後方側のクロスメンバ22の前壁部22Dに形成された貫通孔72と後壁部22Eに形成された貫通孔74に挿通されており、後方側のクロスメンバ22における後壁部22Eの車両後方側近傍には、排気管40のジョイント部40Aが配設されている。
【0071】
図12に示される如く、排気管40のジョイント部40Aの外径N1は、排気管40の一般部40Bの外径N2に比べて大きくなっており、排気管40が車両前方側へ移動した場合には、ジョイント部40Aが、クロスメンバ22の後壁部22Eにおける貫通孔74の外周部に当接するようになっている。
【0072】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0073】
本実施形態では、第1実施形態の作用効果に加えて、クロスメンバ22に形成した貫通孔72、74に排気管40を挿通したため、クロスメンバ22に切欠を設け排気管40を挿通した場合に比べて、クロスメンバ22の閉断面が大きく削られることが無く、クロスメンバ22に側突時に変形し易い剛性急変部位が発生するのを防止できる。このため、車体10の側突性能が低下するのを防止できる。
【0074】
また、本実施形態では、後突時の荷重Fで排気管40が車両前方に移動した場合には、排気管40のジョイント部40Aが、クロスメンバ22の後壁部22Eにおける貫通孔74の外周部に当接する。この結果、排気管40に入力された後突時の荷重を後方側のクロスメンバ22に伝えることができ、この荷重が排気消音器16に殆ど作用しないようにできる。このため、後突によるダメージが軽微な場合に、高価な排気消音器16が損傷するのを防止できるため、修理費用の低減が可能である。
【0075】
次に、本発明における車両の車体構造の第8実施形態を図13に従って説明する。
【0076】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0077】
図13に示される如く、本実施形態では、排気消音器16及び排気管38の車両前方側となるクロスメンバ20の部位における前壁部20Dと後壁部20Eに、通風口76が複数形成されている。
【0078】
また、本実施形態では、燃料タンク14の地上高H1、排気消音器16の地上高H2、クロスメンバ20の地上高H3及びクロスメンバ22の地上高H4が同一になっている(H1=H2=H3=H4)。
【0079】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0080】
本実施形態では、第1実施形態の作用効果に加えて、車両走行中に、排気消音器16及び排気管38の車両前方側となるクロスメンバ20の部位における前壁部20Dと後壁部20Eに、複数形成した通風口76を通る風によって、高温となる排気消音器16及び排気管38を効果的に冷却することができる。
【0081】
この結果、排気消音器16の熱及び排気管38の熱により燃料タンク14や周辺部品が悪影響を受けるのを抑制できる。
【0082】
また、本実施形態では、燃料タンク14の地上高H1、排気消音器16の地上高H2、クロスメンバ20の地上高H3及びクロスメンバ22の地上高H4が同一になっているため、車体10の下方を流れる風流が乱れ難いため、車両の空気抵抗値を低減できる。
【0083】
次に、本発明における車両の車体構造の第9実施形態を図14に従って説明する。
【0084】
なお、第1実施形態と同一部材に付いては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0085】
図14に示される如く、本実施形態では、クロスメンバ20、22に少なくとも燃料タンク14と排気消音器16とが組付けられ、モジュール80となっている。即ち、クロスメンバ20、22に少なくとも燃料タンク14と排気消音器16とを、ブラケット等の固定手段82によって取み付けることでモジュール80を組み立て、その後、組み立てたモジュール80をブラケット等の固定手段84によって車体10に固定している。
【0086】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0087】
本実施形態では、第1実施形態の作用効果に加えて、燃料タンク14と排気消音器16とを車体10へ組み込む前に、クロスメンバ20、22に燃料タンク14と排気消音器16とを組付けモジュール80とすることで、これらの部材の車体10への一体搭載が可能となるため、車体10の組付作業性が向上する。
【0088】
また、クロスメンバ20、22に少なくとも燃料タンク14と排気消音器16とを組付けモジュール80とすることで、異なる車両に対しても、共通モジュール80として搭載可能となるため、部品の汎用性が向上する。
【0089】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、車体10におけるクロスメンバ20、ロッカ24、26及びフロントサイドメンバ32、34の位置関係、連結構造等は、上記各実施形態に限定されない。
【0090】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明は、前席配設位置の下方に配設した燃料タンクの容量を拡大し、前席の下方にサイドフレームを無くした車両の車体構造において、燃料タンクの車幅方向側に車両前後方向に沿って配設され、車両前方側端部が燃料タンクより前方に突出し、車両後方側端部が燃料タンクより後方に突出した排気消音器と、燃料タンクと排気消音器の車両前方側と車両後方側に配設されたクロスメンバと、を有するため、前席の下方に配設した燃料タンクの容量を大きくできると共に車体の衝突性能の低下を防止できるという優れた効果を有する。
【0091】
請求項2記載の本発明は、前席配設位置の下方に配設した燃料タンクの容量を拡大し、前席の下方にサイドフレームを無くした車両の車体構造において、燃料タンクの車幅方向側に車両前後方向に沿って配設された排気消音器と、燃料タンクの車両後方側に配設されたクロスメンバと、燃料タンクより車両前方側の部位から車両後方へ向って延設され、燃料タンクより車両後方側におけるクロスメンバの前側近傍となる部位で折り返され、排気消音器に車両後方側から連結された排気管と、を有するため、前席の下方に配設した燃料タンクの容量を大きくできると共に車体の衝突性能の低下を防止できるという優れた効果を有する。
【0092】
請求項3記載の本発明は、請求項1、2の何れかに記載の車両の車体構造において、燃料タンクにおける排気消音器と車幅方向反対側に配設されたキャニスタを有するため、請求項1、2の何れかに記載効果に加えて、車体の側突性能を向上できるという優れた効果を有する。
【0093】
請求項4記載の本発明は、請求項1、2の何れかに記載の車両の車体構造において、排気消音器は、車幅方向が上下方向に比べ長い形状となっており、側突時の横荷重により車両前後方向に延びる断面中心線より車幅方向内側に設定された支持部を中心に上方または下方へ回転するため、請求項1、2の何れか記載の効果に加えて、側突時に排気消音器が車幅内側方向へ移動し、燃料タンクに当接するのを防止できるという優れた効果を有する。
【0094】
請求項5記載の本発明は、請求項1、2の何れかに記載の車両の車体構造において、燃料タンクにおける排気消音器と車幅方向反対側にも車両前後方向に沿って排気消音器を配設すると共に、左右の排気消音器をパイプによって連結したため、請求項1、2の何れかに記載の効果に加えて、側突時に排気消音器が車幅内側方向へ移動し、燃料タンクに当接するのを防止できると共に消音性能が向上するという優れた効果を有する。
【0095】
請求項6記載の本発明は、請求項1、2の何れかに記載の車両の車体構造において、排気消音器から車両後方へ延びる排気管の締結ジョイントを車両後方側のクロスメンバの後方側に隣接配置したため、請求項1、2の何れかに記載の効果に加えて、後突時の排気消音器の変形を抑制できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両の車体構造を示す車両下方から見た概略平面図である。
【図2】図1の2−2線に沿った拡大断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る車両の車体構造を示す車両下方から見た概略平面図である。
【図4】図3の4−4線に沿った拡大断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る車両の車体構造を示す車両下方から見た概略平面図である。
【図6】本発明の第4実施形態に係る車両の車体構造を示す車両下方から見た概略平面図である。
【図7】本発明の第5実施形態に係る車両の車体構造の要部を示す車両後方向から見た断面図である。
【図8】本発明の第5実施形態の変形例に係る車両の車体構造の要部を示す車両後方向から見た断面図である。
【図9】本発明の第5実施形態に係る車両の車体構造を示す車両下方から見た概略平面図である。
【図10】図9の10−10線に沿った拡大断面図である。
【図11】本発明の第6実施形態に係る車両の車体構造を示す図2に対応する断面図である。
【図12】本発明の第6実施形態に係る車両の車体構造の要部を示す車両斜め後方から見た拡大斜視図である。
【図13】本発明の第7実施形態に係る車両の車体構造を示す図2に対応する断面図である。
【図14】本発明の第8実施形態に係る車両の車体構造を示す車両下方から見た概略平面図である。
【図15】従来技術の車両の車体構造を示す車両下方から見た概略平面図である。
【符号の説明】
10  自動車車体
12  車体の前席配設位置
14  燃料タンク
16  排気消音器
20  クロスメンバ
22  クロスメンバ
24  ロッカ
26  ロッカ
38  排気管
40  排気管
56  排気管
56A  排気管の後部
60  キャニスタ
62  サポート
64  サポート
66  排気消音器
68  パイプ
70  パイプ

Claims (6)

  1. 前席配設位置の下方に配設した燃料タンクの容量を拡大し、前席の下方にサイドフレームを無くした車両の車体構造において、
    該燃料タンクの車幅方向側に車両前後方向に沿って配設され、車両前方側端部が前記燃料タンクより前方に突出し、車両後方側端部が前記燃料タンクより後方に突出した排気消音器と、
    前記燃料タンクと前記排気消音器の車両前方側と車両後方側に配設されたクロスメンバと、
    を有することを特徴とする車両の車体構造。
  2. 前席配設位置の下方に配設した燃料タンクの容量を拡大し、前席の下方にサイドフレームを無くした車両の車体構造において、
    該燃料タンクの車幅方向側に車両前後方向に沿って配設された排気消音器と、
    前記燃料タンクの車両後方側に配設されたクロスメンバと、
    前記燃料タンクより車両前方側の部位から車両後方へ向って延設され、前記燃料タンクより車両後方側における前記クロスメンバの前側近傍となる部位で折り返され、前記排気消音器に車両後方側から連結された排気管と、
    を有することを特徴とする車両の車体構造。
  3. 前記燃料タンクにおける前記排気消音器と車幅方向反対側に配設されたキャニスタを有することを特徴とする請求項1、2の何れかに記載の車両の車体構造。
  4. 前記排気消音器は、車幅方向が上下方向に比べ長い形状となっており、側突時の横荷重により車両前後方向に延びる断面中心線より車幅方向内側に設定された支持部を中心に上方または下方へ回転することを特徴とする請求項1、2の何れかに記載の車両の車体構造。
  5. 前記燃料タンクにおける前記排気消音器と車幅方向反対側にも車両前後方向に沿って排気消音器を配設すると共に、左右の排気消音器をパイプによって連結したことを特徴とする請求項1、2の何れかに記載の車両の車体構造。
  6. 前記排気消音器から車両後方へ延びる排気管の締結ジョイントを前記車両後方側のクロスメンバの後方側に隣接配置したことを特徴とする請求項1、2の何れかに記載の車両の車体構造。
JP2002183947A 2002-06-25 2002-06-25 車両の車体構造 Pending JP2004025980A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002183947A JP2004025980A (ja) 2002-06-25 2002-06-25 車両の車体構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002183947A JP2004025980A (ja) 2002-06-25 2002-06-25 車両の車体構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004025980A true JP2004025980A (ja) 2004-01-29

Family

ID=31179968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002183947A Pending JP2004025980A (ja) 2002-06-25 2002-06-25 車両の車体構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004025980A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005306133A (ja) * 2004-04-20 2005-11-04 Nissan Motor Co Ltd 車体構造
EP1559637A3 (en) * 2004-02-02 2005-12-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle underbody structure
US8225899B2 (en) 2006-08-30 2012-07-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle body mounting structure for exhaust system heat exchanger
JP2014141921A (ja) * 2013-01-23 2014-08-07 Honda Motor Co Ltd 車両における蒸発燃料処理装置
CN104349970A (zh) * 2012-06-04 2015-02-11 本田技研工业株式会社 车身构造
JP2017088009A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 三菱自動車エンジニアリング株式会社 蒸散燃料処理装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1559637A3 (en) * 2004-02-02 2005-12-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle underbody structure
JP2005306133A (ja) * 2004-04-20 2005-11-04 Nissan Motor Co Ltd 車体構造
US8225899B2 (en) 2006-08-30 2012-07-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle body mounting structure for exhaust system heat exchanger
CN104349970A (zh) * 2012-06-04 2015-02-11 本田技研工业株式会社 车身构造
US9440530B2 (en) 2012-06-04 2016-09-13 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle body structure
JP2014141921A (ja) * 2013-01-23 2014-08-07 Honda Motor Co Ltd 車両における蒸発燃料処理装置
JP2017088009A (ja) * 2015-11-11 2017-05-25 三菱自動車エンジニアリング株式会社 蒸散燃料処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4207790B2 (ja) 車体下部構造
JP4648790B2 (ja) 小型車両の排気装置
EP1612128B1 (en) Underbody structure of vehicle
JP2005067491A (ja) 車体構造
US7997376B2 (en) Exhaust system for a vehicle
JP3776003B2 (ja) 自動車のフロントピラー部構造
JP2004025980A (ja) 車両の車体構造
JP2008126797A (ja) 車両の前部車体構造
JP2009154860A (ja) 車体の前部構造
JP5807533B2 (ja) 車両用フロア構造
US11571965B2 (en) Side vehicle body structure of vehicle
JP2006015769A (ja) 車両の下部車体構造
JP2005029103A (ja) 車両の車体構造
JP3640240B2 (ja) 車両用フロントピラーのドアヒンジ部補強構造
JP4505781B2 (ja) 車両のフロア構造
JP3636043B2 (ja) シート取付部構造
JP2001130450A (ja) 自動車の車体前部構造
JP4314914B2 (ja) 車両用補機の配設構造
US20230103188A1 (en) Exhaust structure
JP5733514B2 (ja) ステーの架設構造
JP5200612B2 (ja) 車両のパワートレイン配設構造
JP5470732B2 (ja) 車両のパワートレイン配設構造
JP2009241793A (ja) 車体前部構造
JP4370895B2 (ja) 自動車の排気系の遮熱板
JP6451787B2 (ja) 自動車のアンダカバー取付け構造