JP2004025265A - アークスタート制御方法。 - Google Patents

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Abstract

【課題】アークスタート時の初期短絡電流の通電によって溶接ワイヤが燃え上がりアーク長が長くなると共に溶接が不安定になる。
【解決手段】溶接ワイヤと被溶接物とが接触すると溶接ワイヤの送給を停止すると共に溶接電源装置から予め定めた大電流の初期短絡電流を通電し、上記初期短絡電流の通電によって溶接ワイヤの先端部が溶断してアークが発生し、このアーク発生時点で溶接ワイヤを予め定めた定常の送給速度で送給を開始すると共に定常の溶接電流を通電するアークスタート制御方法において、上記初期短絡電流の通電によって溶接ワイヤの先端部が溶断してアークが発生した時点で、予め定めた燃上り抑制期間を設け、上記燃上り抑制期間中は溶接ワイヤの送給を停止したままで予め定めた小電流の燃上り抑制電流を通電し、燃上り抑制期間終了後に定常の溶接電流を通電することを特徴とするアークスタート制御方法である。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤ送給モータによって、溶接ワイヤを被溶接物へ送給してアークスタートさせる消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来技術のアークスタート制御方法を実施する溶接電源装置のブロック図である。以下、同図を参照して各回路ブロックについて説明する。
【0003】
溶接ワイヤ1は、ワイヤ送給モータWMと直結した送給ロール5によって、溶接トーチ4を通って送給される。溶接電源装置PSからの溶接電圧Vwは、溶接トーチ4の先端に取り付けられた図示省略のコンタクトチップ4aによって溶接ワイヤ1に給電する。
【0004】
出力電流検出回路IDは、溶接電流Iwを検出して、出力電流検出信号Idを出力する。出力電圧検出回路VDは、溶接電圧Vwを検出して、出力電圧検出信号Vdを出力する。
【0005】
短絡検出回路SAは、上記出力電圧検出信号Vdを入力として、溶接ワイヤ1と被溶接物2との接触を検出して、接触状態のとき短絡検出信号SaをHighレベルにして出力する。
【0006】
定常の送給速度設定回路WSは、定常の送給速度設定値Wsを出力する。送給制御回路FCは、外部から溶接開始信号Stが入力されると、溶接ワイヤ1を被溶接物2へ予め定めた初期送給速度設定値Wiに応じた送給制御信号Fcを出力し、続けて上記短絡検出信号SaがHighレベルになった時点で溶接ワイヤ1が被溶接物2に接触したと判別して上記送給制御信号Fcの出力を停止し、続けて上記短絡検出信号SaがHighレベルからLowレベルになったときに溶接ワイヤ1と被溶接物2との接触が解除と判別して、上記定常の送給速度設定値Wsに応じた送給制御信号Fcを出力する。
【0007】
電圧設定回路VSは、電圧設定値Vsを出力する。出力制御回路SCは、外部からの溶接開始信号Stが入力されると動作を開始し、短絡検出信号SaがHighレベルの期間中は初期短絡電流設定値Isに応じた出力制御信号Scを出力し、短絡検出信号SaがLowレベルの期間中は定常の溶接電流設定値Iiに応じた出力制御信号Scを出力する。
【0008】
溶接電源主回路INVは、商用電源を入力として、インバータ制御、サイリスタ位相制御等によってアーク3を安定にするために適した溶接電圧Vw及び溶接電流Iwを出力する。この溶接電源主回路INVは、短絡検出信号SaがHighレベルの期間中は初期短絡電流を通電する定電流特性又は垂下特性を形成し、短絡検出信号SaがLowレベルの期間中は定常の溶接電流を通電し、上記電圧設定値Vsに対応した定電圧特性を形成する。
【0009】
図7は、図6に示す溶接電源装置の動作を説明するための波形図である。図7(A)は溶接開始信号Stの時間変化を示し、図7(B)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、図7(C)は溶接電流Iwの時間変化を示し、図7(D)は短絡検出信号Saの時間変化を示し、図7(E)は送給制御信号Fcの時間変化を示し、図7(F)はワイヤ先端・被溶接物間距離Lwの時間変化を示し、同図のS1〜S5は各時刻における溶接ワイヤ1の送給状態を示している。以下、同図を参照して説明する。
【0010】
図7(A)に示す時刻t=t1において、溶接開始信号Stが外部から入力されると、図7(E)に示す初期送給速度設定値Wiに応じた送給制御信号Fcが出力され、図7(S1)に示すように、溶接ワイヤ1は被溶接物2への送給が開始される。また、同時に溶接電源主回路INVの無負荷電圧が図7(B)に示す溶接電圧Vwとして印加する。次に、時刻t1〜t2の期間中は、上記初期送給速度設定値Wiに応じた速度で溶接ワイヤ1が送給され、図7(F)に示すように、ワイヤ先端・被溶接物間距離Lwは徐々に短くなる。
【0011】
図7(A)に示す時刻t=t2において、図7(S2)に示すように、溶接ワイヤ1が被溶接物2に接触すると、図7(D)に示すように、短絡検出信号SaがLowレベルからHighレベルになる。この短絡検出信号SaがHighレベルになると、図7(E)に示す送給制御信号Fcの出力を停止すると共に溶接ワイヤ1の送給を停止する。同時に図7(C)に示す溶接電流Iwが大電流の初期短絡電流として通電する。次に、時刻t2〜t3の期間中は、溶接ワイヤ1の送給が停止したままで初期短絡電流が通電する。
【0012】
図7(A)に示す時刻t=t3において、図7(S3)に示すように上記溶接ワイヤ1の先端部が初期短絡電流の通電によって溶断してアーク3bが発生する。このとき燃え上がりが生じて、図7(F)に示すワイヤ先端・被溶接物間距離Lwは長くなると共に図7(B)に示す溶接電圧Vwも高くなる。つぎに、アーク3bが発生した時点で短絡検出信号SaがLowレベルになり、この短絡検出信号SaがLowレベルになると、上記溶接ワイヤ1は定常の送給速度設定値Wsに応じた速度で送給される。
【0013】
図7(A)に示す時刻t=t4において、上記溶接ワイヤ1は定常の送給速度設定値Wsに応じた速度で送給され、溶接電源主回路INVは、定電圧特性を形成し定常の溶接電流値Iiに応じた溶接電流を通電する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
溶接ワイヤ(軟質アルミワイヤ)を被溶接物へ送給してアークスタートさせる消耗電極式アーク溶接において、アークスタート時に長期短絡(短絡期間100ms以上)が発生すると、上記溶接ワイヤは初期短絡電流の通電によって、溶接ワイヤの先端部が溶断してアークが発生する。このとき溶接ワイヤが大電流の初期短絡電流の通電によって燃え上りが速くなるためアーク長が非常に長くなる。このアークスタート発生時のアーク長の変化によって定常アークのアーク長への移行に時間がかかり、このためにアークスタート時の溶接ビード外観が悪くなるという課題がある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
出願時の請求項1の発明は、燃上り抑制対応溶接電源装置PCSに溶接開始信号Stが入力されると溶接ワイヤ1を被溶接物2へ送給すると共に前記燃上り抑制対応溶接電源装置PCSの出力を開始し、この送給によって溶接ワイヤ1と被溶接物2とが接触したことを検出すると上記溶接ワイヤ1の送給を停止すると共に上記燃上り抑制対応溶接電源装置PCSから予め定めた大電流の初期短絡電流Isを通電し、上記初期短絡電流Isの通電によって上記溶接ワイヤ1の先端部が溶断してアーク3bが発生した時点で上記溶接ワイヤ1を予め定めた定常の送給速度Wsで被溶接物2への送給を開始すると共に定常の送給速度Wsに対応した定常の溶接電流Iiを通電する消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法において、上記アーク3bが発生した時点から予め定めた燃上り抑制期間T3を設け、上記燃上り抑制期間T3中は前記溶接ワイヤ1の送給を停止したままで予め定めた小電流の燃上り抑制電流Ilを通電し、上記燃上り抑制期間T3終了後に上記定常の送給速度Wsで被溶接物2への送給を開始すると共に上記定常の溶接電流Iiを通電することを特徴とするアークスタート制御方法である。
【0016】
出願時の請求項2の発明は、溶接ワイヤ1と被溶接物2との接触期間T2を算出し、上記算出した接触期間T2の長さが予め定めた基準の接触期間Tr以上のときにはアーク3bが発生した時点から予め定めた燃上り抑制期間T3を設け、上記燃上り抑制期間T3中は上記溶接ワイヤ1の送給を停止したままで予め定めた小電流の燃上り抑制電流Ilを通電し、上記算出した接触期間T2の長さが上記基準の接触期間Tr未満のときには上記アーク3bが発生した時点から予め定めた定常の送給速度Wsで被溶接物1への送給を開始すると共に上記定常の送給速度Wsに対応した定常の溶接電流Iiを通電することを特徴とする請求項1のアークスタート制御方法である。
【0017】
出願時の請求項3の発明は、溶接ワイヤ1と被溶接物2との接触期間T2の長さを算出し、上記算出した接触期間T2の長さに応じて、上記燃上り抑制期間T3を自動設定することを特徴とする請求項2のアークスタート制御方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明のアークスタート制御方法を実施する溶接電源装置のブロック図である。同図において、図6に示す従来技術の電源装置装置のブロック図と同一符号は、同一動作を行なうので説明は省略して相違する動作について説明する。
【0019】
燃上り抑制演算回路CTは、短絡検出信号Saに応じて溶接ワイヤ1と被溶接物2との接触状態を判別し、上記短絡検出信号SaがHighレベルからLowレベルになると溶接ワイヤ1の先端部が被溶接物2から溶断されたと判別して、予め定めた期間の燃上り抑制演算信号Ctを出力する。
【0020】
燃上り抑制対応送給制御回路FCSは、外部から溶接開始信号Stが入力されると、予め定めた初期送給速度設定値Wiに応じた燃上り抑制対応送給制御信号Fcsを出力し、続けて上記短絡検出信号SaがHighレベルの期間中は上記燃上り抑制対応送給制御信号Fcsの出力を停止し、続けて上記燃上り抑制演算信号CtがHighレベルの期間中は上記燃上り抑制対応送給制御信号Fcsの停止を維持する。続いて、上記短絡検出信号Saと燃上り抑制演算信号CtとがLowレベルになると、定常の送給速度設定値Wsに応じた燃上り抑制対応送給制御信号Fcsを出力する。
【0021】
燃上り抑制対応出力制御信号SCSは、外部からの溶接開始信号Stが入力されると動作を開始し、短絡検出信号SaのみがHighレベルの期間中は初期短絡電流設定値Isを選択し、上記初期短絡電流設定値Isに応じた出力制御信号Scを出力し、上記燃上り抑制演算信号CtのみがHighレベルの期間中は燃上り抑制電流設定信号Ilを選択し、上記燃上り抑制電流設定信号Ilに応じた出力制御信号Scを出力し、上記短絡検出信号Saと燃上り抑制演算信号CtとがLowレベルの期間中は定常の溶接電流設定値Iiを選択し、上記定常の溶接電流設定値Iiに応じた出力制御信号Scを出力する。
【0022】
図2は、図1に示す溶接電源装置の動作を説明するための波形図である。図2(A)は溶接開始信号Stの時間変化を示し、図2(B)は溶接電圧Vwの時間変化を示し、図2(C)は溶接電流Iwの時間変化を示し、図2(D)は短絡検出信号Saの時間変化を示し、図2(E)は燃上り抑制演算信号Ctの時間変化を示し、図2(F)は燃上り抑制対応送給制御信号Fcsの時間変化を示し、図2(G)はワイヤ先端・被溶接物間距離Lwの時間変化を示し、同図のS1〜S5は各時刻における溶接ワイヤ1の送給状態を示している。以下、同図を参照して説明する。
【0023】
図2(A)に示す時刻t=t1において、溶接開始信号Stが外部から入力されると、図2(F)に示す初期送給速度設定値Wiに応じた燃上り抑制対応送給制御信号Fcsが出力され、図2(S1)に示すように、溶接ワイヤ1は被溶接物2への送給が開始される。また、同時に溶接電源主回路INVの無負荷電圧が図2(B)に示す溶接電圧Vwとして印加する。次に、時刻t1〜t2の期間中は、上記初期送給速度設定値Wiに応じた速度で溶接ワイヤ1が送給され、図2(G)に示すように、ワイヤ先端・被溶接物間距離Lwは徐々に短くなる。
【0024】
図2(A)に示す時刻t=t2において、図2(S2)に示すように、溶接ワイヤ1が被溶接物2に接触すると、図2(D)に示すように、短絡検出信号SaがLowレベルからHighレベルになる。この短絡検出信号SaがHighレベルになると、図2(F)に示す燃上り抑制対応送給制御信号Fcsの出力を停止すると共に溶接ワイヤ1の送給を停止する。同時に図2(C)に示す溶接電流Iwが大電流の初期短絡電流として通電する。次に、時刻t2〜t3の期間中は、溶接ワイヤ1の送給が停止されたままで初期短絡電流が通電する。
【0025】
図2(A)に示す時刻t=t3において、図2(S3)に示すように上記溶接ワイヤ1の先端部が上記初期短絡電流の通電によって溶断してアーク3aが発生する。このとき燃上り抑制演算回路CTは、入力信号の短絡検出信号SaがHighレベルからLowレベルになり溶接ワイヤ1の先端部が被溶接物2から溶断されたと判別して、図2(E)に示す予め定めた期間の燃上り抑制演算信号CtをHighレベルにして出力する。上記燃上り抑制演算信号CtがHighレベルの燃上り抑制期間中T3は、溶接ワイヤ1の送給を停止すると共に予め定めた小電流の燃上り抑制電流設定信号Ilに応じた溶接電流Iwを出力して溶接ワイヤ1の燃上りを抑制して、図2(G)に示すワイヤ先端・被溶接物間距離Lwが長くなるのを防止する。
【0026】
図2(A)に示す時刻t=t4において、上記燃上り抑制演算信号Ctと短絡検出信号SaとがLowレベルになると燃上り抑制対応送給制御回路FCSは、上記定常の送給速度設定値Wsに応じた速度送給で溶接ワイヤ1を送給すると共に燃上り抑制対応出力制御信号SCSは、定常の溶接電流設定値Iiに応じた出力制御信号Scを出力する。次に、時刻t4〜t5の期間中は、接電源主回路INVは、定電圧特性を形成して定常の溶接電流信号Iiに応じた溶接電流を通電する。
【0027】
[実施例2]
図3は、本発明のアークスタート制御方法を実施する実施例2の溶接電源装置のブロック図である。同図において、図1及び図6に示す電源装置装置のブロック図と同一符号は、同一動作を行なうので説明は省略して相違する動作について説明する。
【0028】
基準の接触時間設定回路TRは、基準の接触時間設定値Trを出力する。
【0029】
燃上り抑制演算比較回路CTCは、図2(B)に示す接触期間T2を算出し、上記算出した接触期間T2と基準の接触時間設定回路TRによって設定された基準の接触時間設定値Trとを比較して、上記算出した接触期間T2が基準の接触期間Tr以上のときに、予め定めた燃上り抑制期間T3の燃上り抑制演算比較信号Ctcを出力する。
【0030】
上記燃上り抑制演算比較信号Ctcが出力期間中、溶接ワイヤ1の送給を停止したままで予め定めて小電流の燃上り抑制電流信号Ilに応じた溶接電流Iwを出力して溶接ワイヤ1の燃上りを抑制して、ワイヤ先端・被溶接物間距離Lwが長くなるのを防止する。
【0031】
上記算出した接触期間T2が予め定めた基準の接触期間設定信号Tr以下のときに、アークが発生した時点で予め定めた定常の送給速度Wsに切り換えて被溶接物1への送給を開始すると共に定常の送給速度Wsに対応した定常の溶接電流Iiを通電する。
【0032】
[実施例3]
実施例3は、実施例2の溶接電源装置のブロック図と同一構成であり、違いは図4に示す接触期間と燃上り抑制時間との関係図より燃上り抑制期間T3を自動設定することにある。
【0033】
燃上り抑制演算比較回路CTCは、接触期間T2を算出し、上記算出した接触期間T2と基準の接触時間設定回路TRによって設定された基準の接触時間設定値Trとを比較して、上記算出した接触期間T2が基準の接触期間Tr以上のとき、図4に示す接触期間と燃上り抑制時間との関係式より燃上り抑制演算比較信号Ctcの燃上り抑制期間T3を自動演算して出力する。
【0034】
図5は、上記実施例3の方法で、溶接ワイヤ1.2[mm]の軟質アルミワイヤを使用し、溶接電流100[A]、溶接電圧17[V]に設定して、溶接スタートを100回行なったとき、スタート時の溶接電圧が定常の溶接電圧17[V]より3[V]以上高くなった回数を測定した溶接電圧上昇比較図である。
【0035】
【発明の効果】
アークスタート時に長期短絡が発生すると、上記溶接ワイヤは初期短絡電流の通電によって溶接ワイヤの先端部が溶断してアークが発生する。このアークが発生した時点で予め定めた燃上り抑制期間を設け、上記燃上り抑制期間中は溶接ワイヤの送給を停止したままで予め定めた小電流の燃上り抑制電流を通電することにより溶接ワイヤの燃え上りを抑制し、アークスタート時のアーク長が長くなるのを防止する。その結果アークスタート部分の溶接ビード外観が良好になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアークスタート制御方法を実施する溶接電源装置のブロック図である。
【図2】図1に示す溶接電源装置の動作を説明するための波形図である。
【図3】本発明のアークスタート制御方法を実施する実施例2の溶接電源装置のブロック図である。
【図4】短絡期間と燃上り抑制期間との関係図である。
【図5】本発明の効果を示すスタート時の溶接電圧上昇比較図である。
【図6】従来技術のアークスタート制御方法を実施する溶接電源装置のブロック図である。
【図7】図5に示す溶接電源装置の動作を説明するための波形図である。
【符号の説明】
1      溶接ワイヤ
2      被溶接物
3      アーク
3a     本発明の初期アーク(発生状態)
3b     従来の初期アーク(発生状態)
3c     定常のアーク(発生状態)
4      溶接トーチ
4a     コンタクトチップ
5      ワイヤ送給装置の送給ロール
CT     燃上り抑制演算回路
CTC    燃上り抑制演算比較回路
FC     送給制御回路
FCS    燃上り抑制対応送給制御回路
ID     出力電流検出回路
INV    溶接電源主回路
PS     溶接電源装置
PSC    燃上り抑制対応溶接電源装置
TR     基準の接触時間設定回路
SA     短絡検出回路
SC     出力制御回路
SCS    燃上り抑制対応出力制御回路
VD     出力電圧検出回路
VS     電圧設定回路
WS     定常の送給速度設定回路
WM     ワイヤ送給モータ
Ct     燃上り抑制演算信号
Ctc    燃上り抑制演算比較信号
Fc     送給制御信号
Fcs    燃上り抑制対応送給制御信号
Id     出力電流検出信号
Ii     定常の溶接電流(値/設定値)
Il     燃上り抑制電流(値/設定値)
Is     初期短絡電流(値/設定値)
Iw     溶接電流
Lw     ワイヤ先端・被溶接物間距離
Sa     短絡検出信号
Sc     出力制御信号
St     溶接開始信号
Tr     基準の接触時間(値/設定値)
Vd     出力電圧検出信号
Vs     電圧設定値
Vw     溶接電圧
Wi     初期送給速度設定値
Ws     定常の送給速度設定値
T1     スローダウン期間
T2     接触期間
T3     燃上り抑制期間

Claims (3)

  1. 溶接電源装置に溶接開始信号が入力されると溶接ワイヤを被溶接物へ送給すると共に前記溶接電源装置の出力を開始し、この送給によって溶接ワイヤと被溶接物とが接触したことを検出すると前記溶接ワイヤの送給を停止すると共に前記溶接電源装置から予め定めた大電流の初期短絡電流を通電し、前記初期短絡電流の通電によって前記溶接ワイヤの先端部が溶断してアークが発生した時点で前記溶接ワイヤを予め定めた定常の送給速度で被溶接物への送給を開始すると共に定常の送給速度に対応した定常の溶接電流を通電する消耗電極式アーク溶接のアークスタート制御方法において、前記アークが発生した時点から予め定めた燃上り抑制期間を設け、前記燃上り抑制期間中は前記溶接ワイヤの送給を停止したままで予め定めた小電流の燃上り抑制電流を通電し、前記燃上り抑制期間終了後に前記定常の送給速度で被溶接物への送給を開始すると共に前記定常の溶接電流を通電することを特徴とするアークスタート制御方法。
  2. 溶接ワイヤと被溶接物との接触期間を算出し、前記算出した接触期間の長さが予め定めた基準の接触期間以上のときにはアークが発生した時点から予め定めた燃上り抑制期間を設け、前記燃上り抑制期間中は前記溶接ワイヤの送給を停止したままで予め定めた小電流の燃上り抑制電流を通電し、前記算出した接触期間の長さが前記基準の接触期間未満のときには前記アークが発生した時点から予め定めた定常の送給速度で被溶接物への送給を開始すると共に前記定常の送給速度に対応した定常の溶接電流を通電することを特徴とする請求項1のアークスタート制御方法。
  3. 溶接ワイヤと被溶接物との接触期間の長さを算出し、前記算出した接触期間の長さに応じて、前記燃上り抑制期間を自動設定することを特徴とする請求項2のアークスタート制御方法。
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