JP2004024492A - 遊技機 - Google Patents

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Yoshiro Ishii
石井 義郎
Fumiaki Tokugawa
徳川 史明
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Abstract

【課題】光源を点灯しないときには、鏡面状態になって装飾性を高められるとともに、光源を点灯したときには、装飾版全体をほぼ均一に照明することができる遊技機の提供を目的としている。
【解決手段】遊技部1を正面側に配設した遊技機において、その遊技部1周囲の全部又は一部を、光透過性を備えた不透明な基材10の外面側にハーフミラー機能層11を形成した装飾版5,6で形成しているとともに、その装飾版5,6の背面側に光源a…を配設していることを特徴としているものである。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ぱちんこ機やスロットマシン等の遊技機に係り、特に、遊技部周囲の装飾構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として、例えば第2977429号特許公報に記載されたものがある。
その遊技機は、これの前面ドアの所定部分を光透過性の装飾部とし、かつ、その内側に発光手段を配置しているとともに、当該装飾部を、通常は外部からの光を反射するが、上記発光手段から発生した光が透過するように金属被覆を施したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の構成では、発光手段から光を発したときに、当該発光手段の輪郭やその周囲の構造が識別されてしまうことについての配慮がなされておらず、装飾的効果が損なわれるとともに体裁が悪いという欠点がある。
【0004】
そこで本発明は、光源を点灯しないときには、鏡面状態になって装飾性を高められるとともに、光源を点灯したときには、装飾版全体をほぼ均一に照明することができる遊技機の提供を目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、遊技部を正面側に配設した遊技機において、前記遊技部周囲の全部又は一部を、光透過性を備えた不透明な基材の外面にハーフミラー機能層を有した装飾版で形成しているとともに、その装飾版の背面側に光源を配設していることを特徴としている。
【0006】
請求項2記載の発明は、遊技部を正面側に配設した遊技機において、前記遊技部周囲の全部又は一部を、光拡散性を備えた基材の外面にハーフミラー機能層を有した装飾版で形成しているとともに、その装飾版の背面側に光源を配設していることを特徴としている。
【0007】
請求項3記載の発明は、ハーフミラー機能層が、光源を点灯しないときには、基材の背面側に配設した光源を含めた内部構造を視認することができない程度に形成されているものである。
【0008】
請求項4記載の発明は、ハーフミラー機能層が、銀鏡メッキで形成されているものである。
【0009】
請求項5記載の発明は、装飾版の外面側に表面保護層を形成しているものである。
【0010】
請求項6記載の発明は、基材の外面にプライマー層を形成した構成になっている。
【0011】
請求項7記載の発明は、遊技演出に対応する所定の点滅態様で光源を点滅制御する点滅制御手段を設けているので、装飾効果を高められるとともに遊技意欲を向上させられる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明遊技機の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、一実施形態に係る本発明遊技機の正面側から見た外観斜視図、図2は、その遊技機の正面図、図3は、装飾版の部分断面図である。なお、本実施形態においては、ぱちんこ機を遊技機の一実施形態として説明する。
【0013】
一実施形態に係るぱちんこ機Aは、遊技部である遊技盤1を正面側に固定した縦長の遊技機本体2に、その遊技盤1の正面を覆うガラス扉3と受け皿付扉4とを上下にしかつ開閉自在に取り付けた外観構成になっている。
【0014】
遊技盤1は正面略方形に形成されており、これの正面には、ゲージと、これを囲繞するようにしてガイドレール(いずれも図示しない)とが配設されている。
【0015】
ガラス扉3は、側部装飾版5,5、上部装飾版6及び下部装飾版7により略楕円形の窓穴3aを区画形成した縦長の方形枠8に、前記遊技盤1を視認できるガラス9を嵌め込んだものである。
【0016】
側部装飾版5は、上部側から下部側に向けて次第に細幅になる縦長に形成されており、本実施形態においては、図3に示すように、透過性を備えた不透明な基材10の外面側(正面側)に、プライマー層11、ハーフミラー機能層12及び表面保護層13を背面側から正面側に向けて順に積層形成した構成になっている。
【0017】
基材10は、光透過性を備えた不透明な材質、着色した例えばABS樹脂等の合成樹脂で形成されており、所要の版厚にして形成されている。なお、基材10の材質としては、光拡散性を備えたものを採用することもできる。
【0018】
ハーフミラー機能層12は、スプレーガンにより銀鏡メッキを吹付け塗装することにより形成したものであり、外面が光沢を有する光反射面となっているとともに、基材10の背面側に配設された後記する光源a…から発せられた光を外面側に透過させる機能を備えているものである。
【0019】
表面保護層13は透明な公知の合成樹脂製のものであり、所要の厚みにして形成されている。
【0020】
本実施形態においては、上記ハーフミラー機能層12を、光源a…を点灯しないときには、基材10の背面側に配設した当該光源a…を含めた内部構造を視認することができない程度に形成している。
【0021】
上部装飾版6は、これの中央部に枠ランプ14が、また、左右にスピーカ15,15が配設されたものであり、前記側部装飾版5と同等の材質で形成されている。
【0022】
下部装飾版7は、公知の合成樹脂製のものであり、所要の版厚にして形成されている。
【0023】
前記側部装飾版5,5と上部装飾版6の背面側には、例えばLED等からなる光源a…が互いに所要の間隔で配設されている。
【0024】
受け皿付扉4の上半部側には、払い出された遊技球を貯留する受け皿16が突設されているとともに、下半部側には、遊技球を1発ずつ射出するための操作ハンドルHaと灰皿17とが、受け皿16を挟む両側下方に配設されている。
【0025】
灰皿17の上側には、遊技球払出し用釦18と貸し球用釦19を配設した凸部20が形成されているとともに、操作ハンドルHaの上側には凸部20と線対称の位置に凸部21が形成されている。
【0026】
前記した受け皿16、操作ハンドルHa、灰皿17及び凸部20,21は、互いに別体のカバー部材23、24,24及び25,25に形成されている。
【0027】
上記各カバー部材23、24,24及び25,25のうち、凸部20,21を形成したカバー部材25,25は、光透過性を備えた不透明な基材の外面側(正面側)に、上記したプライマー層、ハーフミラー機能層及び表面保護層(いずれも図示しない)を背面側から正面側に向けて順に積層形成した構成にしている。すなわち、カバー部材25は、前記側部装飾版5と同等の構成からなる装飾版である。
【0028】
また、凸部20を形成したカバー部材25の背面側、詳しくは、当該凸部20に対向する位置に、LED等からなる光源aを配設している。すなわち、当該光源aを点灯させれば、凸部20が全体的に照明されるようになっている。
【0029】
ところで、受け皿付扉4で覆われる遊技機本体2の正面には、後記する発射装置Hがやや左側部寄りに配設され、また、ほぼ中央部分には遊技球貯溜部(いずれも図示しない)が配設されている。
【0030】
次に、回路系統について説明する。図4は、上記ぱちんこ機Aの制御回路を示すブロック図である。
【0031】
26は主制御装置であり、これには、制御プログラムに従って本ぱちんこ機Aの主要部を制御する機能を有するコンピュータであるCPU27、ROM(ReadOnly Memory)28及びRAM(Random access Memory)29が搭載されている。
【0032】
ROM28は、本実施形態においては、上記制御プログラム等に加え、確率変動テーブル,演出テーブル(ストック演出用テーブル),確変大当たり演出用テーブル,単発大当たり演出用テーブル等の必要な参照テーブルを記憶している。
【0033】
RAM29は、CPU27のワーク用メモリ(状態データテーブル、乱数メモリを含む)として機能するようになっている。
【0034】
ところで、前記CPU27には、電源回路30による電源供給、集中管理装置31による情報交換のための接続がなされている他、入力インターフェース32を介して、遊技盤1の始動口(図示しない)に入賞した遊技球を検知する始動入賞球検知センサ33、大入賞球検知センサ34、継続球検知センサ35、その他入賞球検知センサ36、通過入賞球検知センサ37及び遊技球払出検知センサ38及びエラー検知センサ39等が接続されている。
【0035】
また、前記CPU27の出力側には、出力インターフェース40を介して、図柄制御装置41,ランプ制御装置42,音声制御装置43,払出制御装置44,発射制御装置45,及び入賞球装置46を有してなる副制御装置が接続されており、それらの詳細は次の通りである。
【0036】
図柄制御装置41は、CPU41A、このCPU41Aに接続されたROM41B及びRAM41Cが搭載されてなるものであり、これの出力側には、ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ(VDP:Video Display Processor)47を介し、前記遊技盤1に配設したディスプレイ48が、また、ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ47を介することなく、前記遊技盤1に配設した普通図柄左右LED49,50が接続されている。
【0037】
すなわち、図柄制御装置41は、上記CPU27から送信される制御信号に基づき、ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ47を介してディスプレイ48を表示制御するとともに、普通図柄左右LED49,50を表示制御する。
【0038】
ランプ制御装置42は、CPU42A、このCPU42Aに接続されたROM42B及びRAM42Cを搭載してなるものであり、上記CPU27から送信される制御信号に基づいて、遊技盤1に配設されたセンター装飾LED,袖LED,サイドLED,特別図柄記憶LED,普通図柄記憶LED(いずれも図示しない)等からなる盤面ランプ51、前記枠ランプ14及び光源a…を点滅制御する機能を有している。
【0039】
本実施形態においては、CPU42Aが、例えば大当たり時等の遊技演出に対応する所定の点滅態様で、光源a…を点滅制御する機能(点滅制御手段)を有している。
所定の点滅態様としては、例えば大当たりになったときに、側部装飾版5,5の光源a…を一斉に点滅させること等が考えられる。また、遊技球払出し用釦18と貸し球用釦19の操作が必要になったときに、凸部20の背面側に配設した光源aを所定のパターンで点滅させるようにしてもよい。
【0040】
音声制御装置43は、CPU43A、このCPU43Aに接続されたROM43B及びRAM43Cを搭載してなるものであり、上記CPU27から送信される制御信号に基づいて、ガラス扉3に配設された前記スピーカ15,15を含む音声発生装置52を制御する機能を有するものである。
【0041】
払出制御装置44は、CPU44A、このCPU44Aに接続されたROM44B及びRAM44Cを搭載してなるものであり、上記CPU27から送信される制御信号に基づいて、払出装置53及びCR(Card Reader)ユニット54を制御する機能を有している。
なお、球貸し信号制御装置55は、上記払出制御装置44と直接通信できる回路構成になっている。
【0042】
発射制御装置45は、操作ハンドルHaによる遊技球発射信号、及び上記CPU27から送信される制御信号に基づき、遊技球を発射する発射装置Hを制御する機能を有しているものである。
【0043】
入賞球装置46は、遊技盤1に配設した電動チューリップ用,大入賞口用,大入賞継続領域用の各ソレノイド等(いずれも図示しない)を駆動制御する機能を有しているものである。
【0044】
前述した構成からなる遊技機では、光源a…が点灯されないとき、側部装飾版5,5、上部装飾版6及びカバー部材25,25は銀鏡面になっている。
【0045】
光源a…が点灯されると、側部装飾版5,5、上部装飾版6及びカバー部材25,25のうちの一方のものの凸部20が全体として内部から照明された状態になる。
また、内部から照明された状態であっても、基材10の背面側に配設した光源a…を含めた内部構造を視認することができないので、高い装飾性を保つことができる。
【0046】
さらに、ランプ制御装置42によって、例えば大当たり時等の遊技演出に対応する所定の点滅態様又は所定の遊技利益払出し時の利益量に応じた点滅態様で、光源a…を点滅制御することにより、高い装飾性を保ちながら、遊技意欲の継続と向上を図ることができる。
【0047】
装飾版として光透過性、又は光拡散性のものを採用したときには、次の効果を得ることができる。
装飾版として、光透過性を備えた不透明な基材の外面側にハーフミラー機能層を形成したものを採用したとき、換言すると、光透過性を有する基材の外面(遊技機正面側)側に、ハーフミラー機能層からなる背面側に設けた光源を認識させない光反射面を備えた構成のものを採用したとき、光源を作動させない状態の時でも、前記光反射面による輝き(光沢)により高い装飾性を持たせ、遊技者への興味を抱かせることができるとともに、光源を作動させて発光させることにより、所定の識別可能な図柄や模様等を前記光反射面に表示させることができる。
よって、必要に応じて所定情報を提供するときだけ、光源を作動させればよく、所定表示部の省スペース化又は自由なレイアウトを図れるとともに、高い装飾性を維持することができるようになる。
【0048】
装飾版として、光拡散性を備えた基材の外面側にハーフミラー機能層を形成したしたものを採用したとき、換言すると、光拡散性を有する基材の外面(遊技機正面側)に、ハーフミラー機能層からなる背面側に設けた光源を認識させない光反射面を備えた構成のものを採用したとき、光源を作動させない状態の時でも、前記光反射面による輝き(光沢)により高い装飾性を持たせた遊技者への興味を抱かせることができるとともに、光源を作動させて発光させることにより、所定の識別可能な図柄や模様等を前記光反射面にムラ無く均一に表示させることができる。
よって、必要に応じて光源を作動させると、前記光反射面による輝きのイメージを高い装飾性を維持しつつ変更させることができるため、飽きることのない興趣向上を図ることができる。
【0049】
なお、本発明は前述した実施形態に限るものではなく、次のような変形実施が可能である。
前記実施形態ではぱちんこ機を例として説明したが、スロットマシンにも適用できることは勿論である。
また、上記においては、遊技部周囲の一部について装飾版で形成した例について説明したが、当該遊技部全部(全体)を装飾版で形成することもできる。
【0050】
上記においては、表面保護層を透明にした例について説明したが、任意の色彩に着色することができる。この場合、銀鏡色を基調としつつ色彩を変化させられる。
【0051】
【発明の効果】
請求項1〜7記載の発明によれば、遊技部周囲の全部又は一部を、光透過性を備えた不透明な基材又は光拡散性を備えた基材の外面側にハーフミラー機能層を形成した装飾版で形成しているとともに、その装飾版の背面側に光源を配設しているので、光源が点灯されないとき、装飾版は銀鏡面になり、また、光源が点灯されると、装飾版が全体として内部から照明された状態になって高い装飾性を得ることができる。
【0052】
請求項1〜7記載の発明で得られる上記共通の効果に加え、各請求項記載の発明によれば次の効果を得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、ハーフミラー機能層を、光源を点灯しないときには、基材の背面側に配設した光源を含めた内部構造を視認することができない程度に形成しているので、装飾版が全体として内部から照明された状態になっているときにも、装飾性を損なうことがない。
【0053】
請求項5記載の発明によれば、装飾版の外面側に表面保護層を形成しているので、容易に傷つかないようにできるとともに、当該表面保護層を着色することにより、銀鏡色を基調としつつ色彩に変化をつけることができる。
【0054】
請求項7記載の発明によれば、遊技演出に対応する所定の点滅態様で光源を点滅させることができ、遊技の単調さを避けつつ遊技意欲の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態に係る本発明遊技機の外観斜視図である。
【図2】同上の遊技機の正面図である。
【図3】装飾版の部分断面図である。
【図4】遊技機の制御回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
1      遊技部である遊技盤
5,6,25 装飾版
10     基材
11     プライマー層
12     ハーフミラー機能層
13     表面保護層
42A    点滅制御手段としてのCPU
a      光源

Claims (7)

  1. 遊技部を正面側に配設した遊技機において、
    前記遊技部周囲の全部又は一部を、光透過性を備えた不透明な基材の外面側にハーフミラー機能層を形成した装飾版で形成しているとともに、その装飾版の背面側に光源を配設していることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技部を正面側に配設した遊技機において、
    前記遊技部周囲の全部又は一部を、光拡散性を備えた基材の外面側にハーフミラー機能層を形成した装飾版で形成しているとともに、その装飾版の背面側に光源を配設していることを特徴とする遊技機。
  3. ハーフミラー機能層は、光源を点灯しないときには、基材の背面側に配設した光源を含めた内部構造を視認することができない程度に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
  4. ハーフミラー機能層は、銀鏡メッキであることを特徴とする請求項1,2又は3記載の遊技機。
  5. 装飾版の外面側に表面保護層を形成していることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の遊技機。
  6. 基材の外面にプライマー層を形成していることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の遊技機。
  7. 遊技演出に対応する所定の点滅態様で光源を点滅制御する点滅制御手段を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の遊技機。
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