JP2004024247A - 遺伝子変異検出用プローブ及び遺伝子変異検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】HLA−DRB1のエクソン2の一部において、変異を明確に検出しうるプローブを提供することである。
【解決手段】DRB1*のエクソン2の一部の変異を標的核酸とプローブとのハイブリダイゼーションにより検出するにあたり、本来の変異箇所の他にミスマッチの塩基配列を設けたプローブを構築する。具体的には配列番号1〜62に表されるいずれかのオリゴヌクレオチド又はこれらの相補鎖、あるいは置換、欠失、挿入若しくは付加といった変異された塩基配列を含むオリゴヌクレオチドを含むプローブによる。これらのプローブは、単独で又は2以上を使用することにより、変異を明確に検出することが可能となる。
【解決手段】DRB1*のエクソン2の一部の変異を標的核酸とプローブとのハイブリダイゼーションにより検出するにあたり、本来の変異箇所の他にミスマッチの塩基配列を設けたプローブを構築する。具体的には配列番号1〜62に表されるいずれかのオリゴヌクレオチド又はこれらの相補鎖、あるいは置換、欠失、挿入若しくは付加といった変異された塩基配列を含むオリゴヌクレオチドを含むプローブによる。これらのプローブは、単独で又は2以上を使用することにより、変異を明確に検出することが可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は臨床化学、薬物化学、生化学、食品化学の分野において、ハイブリダイゼーションの手法により核酸の塩基配列の変異を検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子の塩基配列における塩基の変異を検出する方法として、(1)SSCP(single strand conformational polymorphism)法、(2)HET法(Heteroduplex Analysis)、(3)RNAse A Cleavasge Method、(4)CCM法(Chemical Cleavage Method)、(5)CFLP法(Cleavase Fragment Length Polymorphism)等の手法が数多く報告されている。
【0003】
ハイブリダイゼーションにより遺伝子の変異を検出する方法では、標的核酸とハイブリダイズしうるプローブを使用する。変異位置の塩基を各種多型の塩基に置き換えた配列に相補的な配列を有するプローブを用いて検出を行う場合に、多型に基づく配列にもかかわらず各反応系で交差反応を起こすことから、核酸配列の多型を明確に判別することが困難であった。標的核酸の変異標的を感度良く区別するために、変異があると分かっている位置とは別の少なくとも1つの位置において改変した塩基を人工的に設けたプローブを用いる方法が既に開示されている。
【0004】
しかしながら、高度に多型のHLA−DRB遺伝子座における複雑に関連した遺伝子座間では、従来のハイブリダイゼーションによっては互いに区別が困難であることが知られ、かつ示されてきた。この領域において、すぐれた解析能を有するプローブについては報告されていないものも多い。
【0005】
【先行文献】
【特許文献1】
特表2000−511434号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、HLA−DRB1のエクソン2の一部において、変異を明確に検出しうるプローブを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、DRB1のエクソン2の一部の変異を標的核酸とプローブとのハイブリダイゼーションにより検出するにあたり、本来の変異箇所の他にミスマッチの塩基配列を設けることにより、核酸の塩基配列の多型が明確に判別可能となることに着目し、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、
1.オリゴヌクレオチドを標的核酸にハイブリダイズさせて遺伝子多型を検出する方法において使用する以下の群より選択されるオリゴヌクレオチドを含むプローブ;
1)標的核酸と相補的な核酸配列を有する塩基配列であって、標的核酸に対しては少なくとも1以上のミスマッチ(人為的ミスマッチ)を有し、さらに標的核酸のアリル変異体の核酸配列に対しては前記人為的ミスマッチの他に少なくとも1以上のミスマッチ(本来のミスマッチ)を有するオリゴヌクレオチドであって、人為的ミスマッチ及び本来のミスマッチが異なる塩基位置にあり、配列番号2〜5又は7〜62のいずれか1に表される配列からなるオリゴヌクレオチド、
2)前記1)に記載の本来のミスマッチ位置と人為的ミスマッチの位置の間に、0〜15個のいずれかからなる塩基配列を有するオリゴヌクレオチド、
3)前記1)又は2)に記載のオチゴヌクレオチドの相補鎖、
4)前記1)〜3)のいずれか1)に記載のオリゴヌクレオチドのうち、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加といった変異された塩基配列を含み、プローブ機能を有するオリゴヌクレオチド、
2.前項1に記載のオリゴヌクレオチドを含むプローブを使用することを特徴とする遺伝子変異検出方法、
3.前項1に記載のオリゴヌクレオチドを含むプローブから少なくとも2以上のプローブを選択し、組み合わせて使用することを特徴とする遺伝子変異検出方法、
4.遺伝子変異の検出が、変異特異遺伝子増幅方法、変異特異DNAシークエンシング、変異特異DNAチップ又はインベーダアッセイ法である前項3に記載の検出方法、
5.前項1に記載のプローブを含む遺伝子変異検出用試薬、
6.前項2〜4のいずれか1に記載の方法に使用する遺伝子変異検出用試薬を含む遺伝子変異検出キット、からなる。
【0009】
【発明の実施の態様】
本発明において、「標的核酸」は、HLA遺伝子に関し、DRB1アリルのエクソン2の一部に関する領域を含むものであれば良く、天然に現れるものであっても良く、核酸断片のような組換え核酸分子でも良く、又は化学的に合成されたものであっても良い。標的核酸の長さは、プローブ又はプライマーを相補するに足る長さであれば特に限定されるものではない。標的核酸はDNA又はRNAであっても良い。本発明で選択される標的核酸は、高度に多型のヒトHLA−DRB1領域から選択され、好ましくはDRB1アリルのエクソン2の一部から選択される配列を有する。より具体的には図1〜48に示す配列が例示される。
【0010】
また、発明において、「変異」とは対照あるいは正常な標的核酸に対して、標的配列中のいかなる変化も含み得るものである。相違は1個の塩基の多型であっても良く、2以上の隣接する又は隣接しない塩基の変異であっても良い。
【0011】
また本特許出願で「相補的な核酸配列」とは、互いに正常な塩基対を作る逆方向鎖上の配列をいう。「ミスマッチ」は2本の鎖の間の相補的な領域において、オリゴヌクレオチドと標的核酸の間の、直接のワトソン−クリック塩基対(A/T,G/C, C/G, T/A)対応が存在しないものをいう。人為的ミスマッチは、オリゴヌクレオチド中の1の塩基位置に形成しても良く、より広範な範囲で形成しても良い。
【0012】
(プローブの選択)
本発明において選択されるプローブの一態様は、DRB1アリルのエクソン2の一部を標的核酸として、該標的核酸と相補的な核酸配列を有する塩基配列が標的に対して少なくとも1つの本来のミスマッチと、標的核酸に対して少なくとも1つの人為的ミスマッチを含み、人為的ミスマッチ及び本来のミスマッチが異なる塩基位置にあるオリゴヌクレオチドを含んでなるものである。本来のミスマッチ位置と人為的ミスマッチの位置の間に、0〜15のいずれか、好ましくは0〜5のいずれかの塩基数の塩基配列を有していても良い。また、上記のオリゴヌクレオチドの相補鎖であっても良い。さらにはこれらのオリゴヌクレオチドに対し、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加といった変異された塩基配列を含むものであっても良い。具体的には、配列番号2〜5、7〜10で表されるオリゴヌクレオチドを含むプローブが例示される。又、配列番号11〜62で表されるオリゴヌクレオチドを含むプローブが例示される。また、配列番号2〜5及び/又は配列番号7〜62に表される塩基配列に対し、相補的配列であっても良く、これらのオリゴヌクレオチドに対し、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加といった変異された塩基配列を含むものであっても良い。これらのオリゴヌクレオチドはプローブとしての機能を有するものであり、使用の態様によってはプライマー機能を有していても良い。プライマー機能を有する場合には、プライマー機能を利用して検査に供することも可能である。
【0013】
(オリゴヌクレオチドの製造)
オリゴヌクレオチドは、自体公知の方法により製造することができ、例えば化学的に合成することができる。あるいは、天然の核酸を制限酵素などによって切断し、上記のような塩基配列で構成されるように改変し、あるいは連結することも可能である。具体的には、オリゴヌクレオチド合成装置(アプライドバイオシステムズ社製 Expedite Model 8909 DNA合成機)等を用いて合成することができる。また、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入もしくは付加といった変異させたオリゴヌクレオチドの合成法も、自体公知の製法を使用することができる。例えば、部位特異的変異導入法、遺伝子相同組換え法、プライマー伸長法又はPCR法を単独又は適宜組み合わせて、例えば、Molecular Cloning;A Laboratory Manual、2版、Sambrookら編、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨーク、1989年;[ラボマニュアル遺伝子工学]、村松正實編、丸善株式会社、1988年;[PCRテクノロジー、DNA増幅の原理と応用]、Ehrlich, HE.編、ストックトンプレス、1989年等に記載の方法に準じて、あるいはそれらの方法を改変して実施することができ、例えばUlmerの技術(Science(1983)219:666)を利用することができる。
【0014】
(プローブの使用)
本発明で選択されるプローブは、ハイブリダイゼーションステップを含む変異検出方法であれば、いかなる既存の方法又はその応用にも適用される。例えば、固相に上記プローブを固定化して使用することもできるし、試験管内でプローブを遊離させた状態で使用することもできる。具体的には、変異特異PCR、変異特異DNAシークエンシング、変異特異DNAチップ、インベーダアッセイあるいは変異特異LAMP法などの手法に適用することができる。選択されるプローブは、単独で使用しても良く、変異をより正確に検出するために、適宜組み合わせて使用しても良い。
【0015】
例えば、変異特異的PCR及び変異特異的DNAシーケンシングによる手法では、本発明のプライマーは1つのアリルとの間に安定な二重鎖を形成し、該プライマーと他のアリル間では二重鎖を形成しないハイブリダイゼーション条件(例えば、温度、pH、及び塩)のもとで使用することができる。安定な二重鎖を形成した後、増幅又はシーケンシング反応は既存のプロトコルにより進行させることができ、単一アリルの選択的増幅(例えば、PCRあるいは他の増幅方法)又は、例えば、プライマー伸長にDNAポリメラーゼを使用して連鎖伸長シーケンシングを行うことができる。
【0016】
本発明のハイブリダイゼーションにおいて形成される安定二重鎖は、利用できるどんな方法又は手段によっても検出することができる。例えば、検出は、PCR増幅断片の産生産物を確認することにより、又は、オリゴヌクレオチドを標識してしその存在を確認すること等により行うことができる。例えば、両二重鎖は、両者間の安定性の差異を監視、例えば、反応中の結合又は分裂の動力学を監視することにより検出することができる。さらに具体的には、例えば二重鎖情報の視覚的、聴覚的、又は他の知覚的確証を提供し得る自動化システムに検出することができる。
【0017】
(DRB1遺伝子群における変異の検出)
本発明の理解を容易にするために、配列番号1〜10に表される配列を例示し、ヒトHLAのDRB1*遺伝子群A及びBについて具体的に説明する。DRB1*遺伝子群A及びBでは、図1に示す塩基配列中矢印で示した箇所にアデニン(A)又はチミン(T)の塩基について多型を示す。尚、本発明のプローブは以下に示するオリゴヌクレオチドに限定されるものではなく、人為的に導入するミスマッチの位置や、プローブの長さ等は任意に選択することができる。
【0018】
DRB1*遺伝子群Aに属する遺伝子を検出するためにDRB1*遺伝子群Aと相補的なオリゴヌクレオチドプローブ(10−1(1):配列番号1)を作成し、該プローブに対する標的核酸であるDRB1*遺伝子群A及びBとの反応性について検討すると、DRB1*遺伝子群Aの反応性はDRB1*遺伝子群Bの1.6倍〜1.8倍程度である。これより、単に相補的な配列を用いてもDRB1*遺伝子群AとBを明確に識別することが出来ないことが示唆される。
次にDRB1*遺伝子群Aに対して、図1に示す矢印の位置とは別の位置に1塩基ミスマッチを有する4つの相補的なオリゴヌクレオチドプローブ(10−1(2)〜10−1(5):配列番号2〜5)を作成する。配列番号2〜5に表される各配列は、標的核酸DRB1*遺伝子群Aに対して1塩基ミスマッチを有し、標的核酸DRB1*遺伝子群Bに対しては図1の矢印の位置及び別の位置にミスマッチを有する。これらのオリゴヌクレオチドプローブのDRB1*遺伝子群Aに対する反応性の強さは、DRB1*遺伝子群Bに対する反応性の強さの約6倍〜11倍に増大する。
【0019】
同様に、DRB1*遺伝子群Bと相補的なオリゴヌクレオチドプローブ(10−2(1):配列番号6)プローブを作成して検討すると、DRB1*遺伝子群Bとの反応性の強さは、DRB1*遺伝子群Aとの反応性の強さの1.7倍程度である。次に、配列番号7〜10に表される塩基配列からなる10−2(1)プローブに1塩基の変異を導入したプローブを作成し、反応性を調べると、DRB1*遺伝子群Bに対する反応性の強さはDRB1*遺伝子群Aに対する反応性の強さの約7倍〜13倍に増大する。
このように、プローブに1塩基のミスマッチを人為的に導入することにより、反応する遺伝子群と反応しない遺伝子群を明確に区別することが可能となることが示唆される。
【0020】
上記により、1又は複数の変異の配列を有するアリル変異体を、他のアリル変異体と区別して認識させるために、検出したい配列と相補的な配列のプローブに人為的にミスマッチを有するプローブを構築し、使用することが有効であることが示唆された。DRB1*遺伝子群には、数多くのアリル変異体が存在する。これらの変異体から、ある特定の変異体を区別して検出するために、例えば配列番号11〜62に表される配列のオリゴヌクレオチドを含むプローブを使用することができる。これらのプローブは、標的核酸であるDRB1*遺伝子群のうち、図47及び48に示す位置から選択することができる。
【0021】
本発明において特定されるプローブは、1つ又は2つ以上を組合わせて使用することができる。複数のプローブを使用することで、より確実にDRB1遺伝子群における変異の検出を行うことができる。
【0022】
(検査用試薬及び遺伝子変異検出キット)
本発明はまた、HLA−DRB1の遺伝子検査に使用する検査試薬及び遺伝子変異検出キットも含むものである。検査試薬としては、例えば被検試料増幅用プライマー、被検用試料の塩基配列決定用プライマー、各種ポリメラーゼ、塩基基質、標識物質など本発明の方法に使用されるあらゆる試薬のいずれであっても良い。また、検査用試薬キットは本発明の方法に使用されるあらゆる試薬のうち少なくとも2以上をキットとして使用するものを含むものであれば良い。
【0023】
【実施例】
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0024】
(実施例1)変異検出用プローブ(10−1シリーズ及び10−2シリーズ)
本実施例で使用するプローブは、以下の配列番号1〜10に表される塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。各プローブについて、5’末端側から9位の位置に、多型に係る変異(アデニン又はチミン)が認められる。配列番号2〜5及び7〜10で表されるプローブは、多型に係る変異の他に、標的核酸に対し、人為的にミスマッチを生じる塩基を導入したものである。各プローブについて、変異及び人為的ミスマッチに係る位置に下線を施した。
【0025】
プローブ10−1(1) : 5’− GGGGGAGTACCGGGCG (配列番号1)
プローブ10−1(2) : 5’− GGGGGAATACCGGGCG (配列番号2)
プローブ10−1(3) : 5’− GGGGGCGTACCGGGCG (配列番号3)
プローブ10−1(4) : 5’− GGGGAAGTACCGGGCG (配列番号4)
プローブ10−1(5) : 5’− GGGAGAGTACCGGGCG (配列番号5)
プローブ10−2(1) : 5’− GGGGGAGTTCCGGGCG (配列番号6)
プローブ10−2(2) : 5’− GGGGGAATTCCGGGCG (配列番号7)
プローブ10−2(3) : 5’− GGGGGCGTTCCGGGCG (配列番号8)
プローブ10−2(4) : 5’− GGGGAAGTTCCGGGCG (配列番号9)
プローブ10−2(5) : 5’− GGGAGAGTTCCGGGCG (配列番号10)
【0026】
(実施例2)変異検出用プローブ(RB1−1−4)
プローブRB1−1−4 : 5’−GTGGCAGCTTAAGTTTGTAT (配列番号11)
配列番号11に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図2表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101を検出するためにデザインしたプローブである。図2に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブでは、これらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号11の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にTに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0027】
(実施例3)変異検出用プローブ(RB1−2−4)
プローブRB1−2−4 : 5’−TACTCAACGTCTGAGTGTCA (配列番号12)
配列番号12に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図3表中右上に示すに示す遺伝子型DRB1*03011, 11011, 13011, 13021, 13022, 14011, 1402, 1403, 1405, 1406, 1407を検出するためにデザインしたプローブである。図3に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号12の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0028】
(実施例4)変異検出用プローブ(RB1−3−4)
プローブRB1−3−4 : 5’−GGAGCTGGTTAAACATGAGT (配列番号13)
配列番号13に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図4表中右上に示す遺伝子型DRB1*04011, 04012, 04031, 04032, 0404, 04051, 04052, 0406, 0407, 0410, 0417を検出するためにデザインしたプローブである。図4に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号13の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にTに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0029】
(実施例5)変異検出用プローブ(RB1−4−4)
プローブRB1−4−4 : 5’−GTGGCTGGGTAAGTATAAGT (配列番号14)
配列番号14に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図5表中右上に示す遺伝子型DRB1*07011, 07012 を検出するためにデザインしたプローブである。図5に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号14の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にTに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0030】
(実施例6)変異検出用プローブ(RB1−6−5)
プローブRB1−6−5 : 5’−TACTCAACGGGTGAGTGTTA (配列番号15)
配列番号15に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図6表中右上に示す遺伝子型DRB1*08021, 08022, 08032, 1201, 12021, 12022を検出するためにデザインしたプローブである。図6示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号15の下線を施した位置が通常Tであるところ人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0031】
(実施例7)変異検出用プローブ(RB1−7−4)
プローブRB1−7−4 : 5’−GAAGCTGGATAAGTTTGAGT (配列番号16)
配列番号16に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図7表中右上に示す遺伝子型DRB1*09012を検出するためにデザインしたプローブである。図7に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号16の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にTに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0032】
(実施例8)変異検出用プローブ(RB1−8−4)
プローブRB1−8−4 : 5’−GGAGGTGGTTAAGTTTGAGT (配列番号17)
配列番号17に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図8表中右上に示す遺伝子型DRB1*10011, 10012を検出するためにデザインしたプローブである。図8に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号17の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にTに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0033】
(実施例9)変異検出用プローブ(RB1−9−4)
プローブRB1−9−4 : 5’−GTGGCTGCCTAAGAGGGAGT (配列番号18)
配列番号18に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図9表中右上に示す遺伝子型DRB1*15011, 15012, 15021, 15022, 15023, 16021, 16022を検出するためにデザインしたプローブである。図9に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号18の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にTに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0034】
(実施例10)変異検出用プローブ(2−1(1))
プローブ2−1(1) : 5’−GGTGCGGTTGCCGGAAAG (配列番号19)
配列番号19に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図10表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101, 10011, 10012を検出するためにデザインしたプローブである。図10に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号19の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0035】
(実施例11)変異検出用プローブ(2−5(1))
プローブ2−5(1) : 5’−GGTGCGGTATCTACACAG (配列番号20)
配列番号20に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図11表中右上に示す遺伝子型DRB1*09012を検出するためにデザインしたプローブである。図11に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号20の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0036】
(実施例12)変異検出用プローブ(3−7(1))
プローブ3−7(1) : 5’−GTTGCTGCAAAGACGCGTCC (配列番号21)
配列番号21に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図12表中右上に示す遺伝子型DRB1*10011, 10012を検出するためにデザインしたプローブである。図12に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号21の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0037】
(実施例13)変異検出用プローブ(4−1(2))
プローブ4−1(2) : 5’−GCTGGAAAGATGCACCTATAAC (配列番号22)
配列番号22に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図13表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101を検出するためにデザインしたプローブである。図13に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号21の下線を施し位置が通常Tであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0038】
(実施例14)変異検出用プローブ(4−4(3),4−4(4))
プローブ4−4(3) : 5’−TCCTGGAAAGACTCTTATATAACC (配列番号23)
プローブ4−4(4) : 5’−CCTGGAAAGACTCTTATATAAC (配列番号24)
配列番号23及び24に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図14表中右上に示す遺伝子型DRB1*07011, 07012を検出するためにデザインしたプローブである。これらは、いずれも等しい位置を認識するプローブであり、変異の位置も同一であるが、長さが異なる点で相違する。図14に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号23及び24の下線を施した位置が通常Cであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0039】
(実施例15)変異検出用プローブ(4−6(2))
プローブ4−6(2) : 5’−TCTGCACAGAGGCACCTATAAC (配列番号25)
配列番号25に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図15表中右上に示す遺伝子型DRB1*09012を検出するためにデザインしたプローブである。図15に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号25の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0040】
(実施例16)変異検出用プローブ(2−1(1))
プローブ4−7(1) : 5’−CTGGAAAGACGCGCCCATAA (配列番号26)
配列番号26に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図16表中右上に示す遺伝子型DRB1*10011, 10012を検出するためにデザインしたプローブである。図16のに示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号26の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0041】
(実施例17)変異検出用プローブ(2−1(1))
プローブ4−8(2) : 5’−ACTGGAGAGACACTCCCATAAC (配列番号27)
配列番号27に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図17表中右上に示す遺伝子型DRB1*1201, 12021, 12022を検出するためにデザインしたプローブである。図17に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブでは、これらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号27の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0042】
(実施例18)変異検出用プローブ(5−2(2))
プローブ5−2(2) : 5’−TACTTCCATAACGAGGAGGA (配列番号28)
配列番号28に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図18表中右上に示す遺伝子型DRB1*03011, 1201, 12021, 12022, 13011, 13021, 13022, 14011, 1402, 1403, 1405, 1406, 1407を検出するためにデザインしたプローブである。図18に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号28の下線を施した位置が通常Cであるところ、人為的にGに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0043】
(実施例19)変異検出用プローブ(5−3(2))
プローブ5−3(2) : 5’−TACTTCTCTCACCAAGAGGA (配列番号29)
配列番号29に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図19表中右上に示す遺伝子型DRB1*04011, 04031, 04032, 0404, 04051, 04052, 0406, 0407, 0410, 0417を検出するためにデザインしたプローブである。図29に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号29の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0044】
(実施例20)変異検出用プローブ(7−10(2),7−10(4))
プローブ7−10(2) : 5’−ATAACCAGGAGAAGTCCGTG (配列番号30)
プローブ7−10(4) : 5’−ATAACCAGGAAGAGTCCGTG (配列番号31)
配列番号30及び31に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図20表中右上に示す遺伝子型DRB1*15011, 15012, 15021, 15022, 16021, 16022を検出するためにデザインしたプローブである。図20に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号30及び31の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0045】
(実施例21)変異検出用プローブ(8−1(2),8−1(4))
プローブ8−1(2) : 5’−CCAAGAGAAGTCCGTGCGCT (配列番号32)
プローブ8−1(4) : 5’−ACCAAGAGAAGTCCGTGCG (配列番号33)
配列番号32及び33に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図21表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101, 0406を検出するためにデザインしたプローブである。図21に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブでは、これらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号32の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0046】
(実施例22)変異検出用プローブ(8−2(2))
プローブ8−2(2) : 5’−ACCAGGAGAAGAACGTGCG (配列番号34)
配列番号34に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図22表中右上に示す遺伝子型DRB1*03011, 13011, 13021, 13022,1402, 1403, 1406を検出するためにデザインしたプローブである。図22に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号34の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0047】
(実施例23)変異検出用プローブ(8−6(2))
プローブ8−6(2) : 5’−CCAGGAGAAGTTCGTGCGCT (配列番号35)
配列番号35に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図23表中右上に示す遺伝子型DRB1*07011, 07012, 14011, 1405, 1407を検出するためにデザインしたプローブである。図23に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号35の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0048】
(実施例24)変異検出用プローブ(2−1(1))
プローブ8−9(2) : 5’−CCAGGAGAAGCTCCTGCGCT (配列番号36)
配列番号36に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図24表中右上に示す遺伝子型DRB1*1201, 12021, 12022を検出するためにデザインしたプローブである。図24に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号36の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0049】
(実施例25)変異検出用プローブ(8a−1(2))
プローブ8a−1(2) : 5’−GGAGGAATCCGTGCGCTTCG (配列番号37)
配列番号37に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図25表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101, 0406, 15011, 15012, 15021, 15022, 15023, 16021, 16022を検出するためにデザインしたプローブである。図25に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号37の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0050】
(実施例26)変異検出用プローブ(12−1(2))
プローブ12−1(2) : 5’−GGGCGACCTGATGCCGAGTA (配列番号38)
配列番号38に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図26表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101, 03011, 04011, 04012, 04031, 0404, 0406, 0407, 08021, 08022, 10011, 10012, 13011, 13021, 13022, 1402, 1403, 1406, 15022を検出するためにデザインしたプローブである。図26に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号38の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0051】
(実施例27)変異検出用プローブ(12−2(2))
プローブ12−2(2) : 5’−GGGCGACCTGACGCTGAGTA (配列番号39)
配列番号39に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図27表中右上に示す遺伝子型DRB1*04032, 15011, 15012, 15021,15023, 16021, 16022を検出するためにデザインしたプローブである。図27に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号39の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0052】
(実施例28)変異検出用プローブ(12−3(2))
プローブ12−3(2) : 5’−GGGCAGCCTAGCGCCGAGTA (配列番号40)
配列番号40に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図28表中右上に示す遺伝子型DRB1*04051, 04052, 0410, 0417, 08032を検出するためにデザインしたプローブである。図28に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号40の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0053】
(実施例29)変異検出用プローブ(13−5(2),13−5(4))
プローブ13−5(2) : 5’−GCCTGAAGAGGAGTACTGGA (配列番号41)
プローブ13−5(4) : 5’−GCCTGATGAGGAATACTGGA (配列番号42)
配列番号41及び42に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図29表中右上に示す遺伝子型DRB1*11011を検出するためにデザインしたプローブである。図29に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号41の下線を施した位置が通常Gであるところに人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブ及び配列番号42の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0054】
(実施例30)変異検出用プローブ(13−6(1),13−6(2))
プローブ13−6(1) : 5’−CCTGCTGCGGAACACTGG (配列番号43)
プローブ13−6(2) : 5’−GCCTGCTGCGGAACACTGGA (配列番号44)
配列番号43及び44に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図30表中右上に示す遺伝子型DRB1*14011, 1407を検出するためにデザインしたプローブである。図30に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号43及び44の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0055】
(実施例31)変異検出用プローブ(15−4(3))
プローブ15−4(3) : 5’−AAGGACATCATGGAAGAC (配列番号45)
配列番号45に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図31表中右上に示す遺伝子型DRB1*08032, 1201, 13011, 13021, 13022を検出するためにデザインしたプローブである。図31に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号45の下線を施した位置が通常Cであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0056】
(実施例32)変異検出用プローブ(15−5(2),15−5(4))
プローブ15−5(2) : 5’−GAAGGACTTACTGGAGCG (配列番号46)
プローブ15−5(4) : 5’−AGGACTTACTGGAGCGGA (配列番号47)
配列番号46及び47に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図32表中右上に示す遺伝子型DRB1*09012を検出するためにデザインしたプローブである。図32に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号46及び47の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0057】
(実施例33)変異検出用プローブ(17−10(1),17−10(2))
プローブ17−10(1) : 5’−CCTGGAAGACGAACGGGC (配列番号48)
プローブ17−10(2) : 5’−CCTGGAAGTCGAGCGGGC (配列番号49)
配列番号48及び49に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図33表中右上に示す遺伝子型DRB1*13011, 13021を検出するためにデザインしたプローブである。図33に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号48の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブ、及び配列番号49の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0058】
(実施例34)変異検出用プローブ(17−12(1))
プローブ17−12(1) : 5’−CCTGGAGCCGGCGCGGGC (配列番号50)
配列番号50に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図34表中右上に示す遺伝子型DRB1*15011, 15012, 15021, 15022,15023を検出するためにデザインしたプローブである。図34に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号50の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0059】
(実施例35)変異検出用プローブ(18−11(1))
プローブ18−11(1) : 5’−TGGAAGACGACCGGGCCG (配列番号51)
配列番号51に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図35表中右上に示す遺伝子型DRB1*13011, 13021を検出するためにデザインしたプローブである。図35に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号51の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0060】
(実施例36)変異検出用プローブ(18−13(1))
プローブ18−13(1) : 5’−TGGAGCAGGCCCGGGCCG (配列番号52)
配列番号52に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図36表中右上に示す遺伝子型DRB1*15011, 15012, 15021, 15022,15023を検出するためにデザインしたプローブである。図36に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号52の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0061】
(実施例37)変異検出用プローブ(18a−2(1))
プローブ18a−2(1) : 5’−CAGAAGCGGAGCCGGGTG (配列番号53)
配列番号53に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図37表中右上に示す遺伝子型DRB1*03011を検出するためにデザインしたプローブである。図37に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号52の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0062】
(実施例38)変異検出用プローブ(18a−6(1))
プローブ18a−6(1) : 5’−GACAGGCGGACCCTGGTG (配列番号54)
配列番号54に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図38表中右上に示す遺伝子型DRB1*08021, 08022, 08032, 1403を検出するためにデザインしたプローブである。図38に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号52の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0063】
(実施例39)変異検出用プローブ(18a−10(1))
プローブ18a−10(1): 5’−GACAGGCGGACCGCGGTG (配列番号55)
配列番号55に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図39表中右上に示す遺伝子型DRB1*11011, 16022を検出するためにデザインしたプローブである。図39に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブでは、これらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号55の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0064】
(実施例40)変異検出用プローブ(18a−11(1))
プローブ18a−11(1): 5’−GACAGGCGCACCGCGGTG (配列番号56)
配列番号56に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図40表中右上に示す遺伝子型DRB1*1201, 12021, 12022, 16021を検出するためにデザインしたプローブである。図40に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号56の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0065】
(実施例41)変異検出用プローブ(18a−12(1))
プローブ18a−12(1): 5’−GACGAGCGGACCGCGGTG (配列番号57)
配列番号57に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図41表中右上に示す遺伝子型DRB1*13011, 13021を検出するためにデザインしたプローブである。図41に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号57の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0066】
(実施例42)変異検出用プローブ(19−5(1))
プローブ19−5(1) : 5’−CGGGCCCTGGAGGACACC (配列番号58)
配列番号58に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図42表中右上に示す遺伝子型DRB1*08021, 08022, 08032, 1403を検出するためにデザインしたプローブである。図42に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号58の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0067】
(実施例43)変異検出用プローブ(19−7(1))
プローブ19−7(1) : 5’−GCGCGCCGCAGTGGACAC (配列番号59)
配列番号59に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図43表中右上に示す遺伝子型DRB1*10012, 1201, 12021, 12022, 13022, 16021を検出するためにデザインしたプローブである。図43に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号59の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0068】
(実施例44)変異検出用プローブ(20−2(2))
プローブ20−2(2) : 5’−GGACACCGTGAGCAGACA (配列番号60)
配列番号60に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図44表中右上に示す遺伝子型DRB1*07011, 07012, 09012を検出するためにデザインしたプローブである。図44に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号60の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0069】
(実施例45)変異検出用プローブ(20−3(2))
プローブ20−3(2) : 5’−GACACCTATTGAAGACA (配列番号61)
配列番号61に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図45表中右上に示す遺伝子型DRB1*1201, 12021, 14011, 1405, 1407を検出するためにデザインしたプローブである。図45に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号61の下線を施した位置が通常Cであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0070】
(実施例46)変異検出用プローブ(22−1(1))
プローブ22−1(1) : 5’−CGGGGTTGGTAAGAGCTT (配列番号62)
配列番号62に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図46表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101, 04011, 04012, 04051, 04052, 0407, 0417, 07011, 07012, 08021, 08022, 08032, 09012, 10011, 10012, 11011, 13021, 、13022, 1402, 1403, 1407, 15021, 15022, 15023, 16021, 16022を検出するためにデザインしたプローブである。図46に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号62の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0071】
(実験例1)
実施例1に示す各プローブの効果を以下に従い確認した。
1)材料及び方法
a) 試薬:
TE
トレハロース 20%(w/v)
10 × Ex Taq buffer (宝酒造製)
Ex Taq ポリメラーゼ(宝酒造製)
dNTPs (宝酒造製) 2.5mM
20 × SSPE (pH7.4)
SDS 5%
b) 標的核酸:
DRB1*アリル(0101, 04051, 08022, 11011, 1201, 13011)
【0072】
c) オリゴアレイの作成
まず、5’末端をチオール化修飾したオリゴヌクレオチドプローブ(日本バイオサービス社製)を、20μMとなるように10%(w/v)トレハロース/TE溶液に溶解した。この溶液をスポッティング溶液として、Affymetrix 417 Arrayer(宝酒造製)を用いてEMCSコートスライドグラスにスポットした。室温で一晩静置した後、2%BSA(ウシ血清アルブミン)/PBS溶液を加え、室温で3時間ブロッキングした。その後、流水洗浄し、風乾し、オリゴアレイとした。
【0073】
d) ハイブリダイゼーション用の試料(標的核酸)をPCRにて調製した。クローン化したDRB1*アリル(プラスミドDNA)を鋳型(Template)とし、次の条件でPCRを行った。
【0074】
PCR用プライマー:
DR−F1 : 5’− CCGGATCCTTCGTGTCCCCACAGCACG(配列番号63)
DR−R1(Cy5) : 5’− CCGCTGCACTGTGAAGCTCT (配列番号64)
混合割合:
10×Ex Taq Buffer 10μL
MgCl2 (25mM) 8μL
dNTPs (2.5mM) 8μL
DR−F1 (10μM) 0.5μL
DR−R1(Cy5)(10μM) 5μL
Ex Taq polymerase 0.5μL
鋳型 1μL
H2O 100μL
条件:
94℃5分
94℃20秒、59℃20秒、72℃20秒を40サイクル
72℃7分
その後4℃
【0075】
e) ハイブリダイゼーション
以下の条件で、標的核酸と各プローブとのハイブリダイゼーションを行った。
20×SSPE 45μL
5 % SDS 15μL
PCR産物(標的核酸) 50μL
H2O 40μL
95℃で5分間加温後、直接オリゴアレイ上に添加した。
その後、45℃で2時間加温し、2×SSPE (45℃)で6回洗浄した。
【0076】
f) 解析方法
GenePix 4000Bスキャナー(Axon Instruments社製)を用いてスライドをスキャンし、GenePix Proソフトウェアを用いてシグナル強度を測定した。
【0077】
2)配列比較
まず、日本人集団に見られるDRB1*アリルを10−1(1)プローブ(配列番号1)と完全マッチする群(DRB1*遺伝子群A)、及び10−2(1)プローブ(配列番号5)と完全マッチする群(DRB1*遺伝子群B)に分けた(表1)。
上記のうち、遺伝子型DRB1*0101、DRB1*04051、DRB1*08022、DRB1*11011のexon2の配列の一部を比較したものを図1に示した。
【0078】
【表1】
【0079】
3)各プローブとの反応性比較
配列番号1〜10に表される各オリゴヌクレオチドプローブを、スライドグラス上に固定化したオリゴアレイを用いて、各アリルとの反応性を検討した。各プローブと各アリルとの反応の強さ、及び、DRB1*遺伝群AとBに対する反応性の比を結果を表2に示した。
【0080】
【表2】
【0081】
オリゴプローブ10−1(1)(配列番号1)に対する反応についてみてみると、DRB1*遺伝子群Aに属するアリル(DRB1*0101, *04051, *08022)の反応性の強さは、DRB1*遺伝子群Bに属するアリル(DRB1*11011)の反応性の強さの1.6倍〜1.8倍であった。同様に、プローブ10−2(1)(配列番号5)に対しては、DRB1*遺伝子群Bに属するアリルの方が、DRB1*遺伝子群Aに属するアリルよりも1.7倍〜2.0倍強く反応した。しかしながら、(10−1(2)〜10−1(5)(配列番号2〜4)及び10−2(2)〜10−2(5)(配列番号6〜10))に示すようにプローブに1塩基の変異を導入することによって、DRB1*遺伝子群AとBに対する反応性の比が約6倍〜13倍に増大した。
【0082】
(実験例2)
本実施例2〜46に示す配列番号11〜62に示す塩基配列を有するプローブの効果を確認した。
1)材料及び方法は、次に示す事項の他は、実験例1に従った。
遺伝子型DRB1*アリル
(*0101, *0301, *0403, *0405, *0406, *0410, *0701, *0802, *0803, *0901, *1001, *1101, *1201, *1202, *1301, *1302, *1401, *1405, *1406, *1501, *1502, *1602)
2)配列比較
図2〜46に、各プローブ及び標的核酸の配列比較を示した。表中最上段の配列は、検出すべき核酸配列を示した。表中2段目以降の配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示す。
【0083】
3)各プローブとの反応性比較
表3に、各部ローブと各遺伝子型DRB1*アリルとの反応値を示した。強い陽性反応を示した部分を表中、太線及び下線を施して示した。その結果、非特異的な反応が抑えられ、特異的な変異体の検出が確認された。
【0084】
【発明の効果】
上記説明したように、本発明のプローブを用いると、HLAのDRB1*の特定領域における遺伝子変異の検出を容易に行うことができる。
【0085】
【表3】
【0086】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】DRB1*アリルのexon 2(一部)の配列比較を示す図である。(実施例1)
【符号の説明】図1の↓:DRB1*遺伝子群AとBで塩基が異なる位置を示す。
(アデニン又はチミン)
図1の下線部分はプローブの位置を示す。
【図2】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例2)
【図3】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例3)
【図4】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例4)
【図5】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例5)
【図6】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例6)
【図7】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例7)
【図8】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例8)
【図9】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例9)
【図10】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例10)
【図11】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例11)
【図12】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例12)
【図13】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例13)
【図14】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例14)
【図15】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例15)
【図16】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例16)
【図17】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例17)
【図18】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例18)
【図19】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例19)
【図20】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例20)
【図21】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例21)
【図22】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例22)
【図23】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例23)
【図24】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例24)
【図25】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例25)
【図26】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例26)
【図27】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例27)
【図28】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例28)
【図29】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例29)
【図30】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例30)
【図31】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例31)
【図32】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例32)
【図33】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例33)
【図34】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例34)
【図35】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例35)
【図36】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例36)
【図37】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例37)
【図38】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例38)
【図39】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例39)
【図40】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例40)
【図41】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例41)
【図42】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例42)
【図43】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例43)
【図44】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例44)
【図45】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例45)
【図46】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例46)
【図47】アリル変異体に特異的なプローブの位置を示す図である。(実施例2〜46)
【図48】アリル変異体に特異的なプローブの位置を示す図である。(実施例2〜46)
【発明の属する技術分野】
本発明は臨床化学、薬物化学、生化学、食品化学の分野において、ハイブリダイゼーションの手法により核酸の塩基配列の変異を検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子の塩基配列における塩基の変異を検出する方法として、(1)SSCP(single strand conformational polymorphism)法、(2)HET法(Heteroduplex Analysis)、(3)RNAse A Cleavasge Method、(4)CCM法(Chemical Cleavage Method)、(5)CFLP法(Cleavase Fragment Length Polymorphism)等の手法が数多く報告されている。
【0003】
ハイブリダイゼーションにより遺伝子の変異を検出する方法では、標的核酸とハイブリダイズしうるプローブを使用する。変異位置の塩基を各種多型の塩基に置き換えた配列に相補的な配列を有するプローブを用いて検出を行う場合に、多型に基づく配列にもかかわらず各反応系で交差反応を起こすことから、核酸配列の多型を明確に判別することが困難であった。標的核酸の変異標的を感度良く区別するために、変異があると分かっている位置とは別の少なくとも1つの位置において改変した塩基を人工的に設けたプローブを用いる方法が既に開示されている。
【0004】
しかしながら、高度に多型のHLA−DRB遺伝子座における複雑に関連した遺伝子座間では、従来のハイブリダイゼーションによっては互いに区別が困難であることが知られ、かつ示されてきた。この領域において、すぐれた解析能を有するプローブについては報告されていないものも多い。
【0005】
【先行文献】
【特許文献1】
特表2000−511434号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、HLA−DRB1のエクソン2の一部において、変異を明確に検出しうるプローブを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、DRB1のエクソン2の一部の変異を標的核酸とプローブとのハイブリダイゼーションにより検出するにあたり、本来の変異箇所の他にミスマッチの塩基配列を設けることにより、核酸の塩基配列の多型が明確に判別可能となることに着目し、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、
1.オリゴヌクレオチドを標的核酸にハイブリダイズさせて遺伝子多型を検出する方法において使用する以下の群より選択されるオリゴヌクレオチドを含むプローブ;
1)標的核酸と相補的な核酸配列を有する塩基配列であって、標的核酸に対しては少なくとも1以上のミスマッチ(人為的ミスマッチ)を有し、さらに標的核酸のアリル変異体の核酸配列に対しては前記人為的ミスマッチの他に少なくとも1以上のミスマッチ(本来のミスマッチ)を有するオリゴヌクレオチドであって、人為的ミスマッチ及び本来のミスマッチが異なる塩基位置にあり、配列番号2〜5又は7〜62のいずれか1に表される配列からなるオリゴヌクレオチド、
2)前記1)に記載の本来のミスマッチ位置と人為的ミスマッチの位置の間に、0〜15個のいずれかからなる塩基配列を有するオリゴヌクレオチド、
3)前記1)又は2)に記載のオチゴヌクレオチドの相補鎖、
4)前記1)〜3)のいずれか1)に記載のオリゴヌクレオチドのうち、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加といった変異された塩基配列を含み、プローブ機能を有するオリゴヌクレオチド、
2.前項1に記載のオリゴヌクレオチドを含むプローブを使用することを特徴とする遺伝子変異検出方法、
3.前項1に記載のオリゴヌクレオチドを含むプローブから少なくとも2以上のプローブを選択し、組み合わせて使用することを特徴とする遺伝子変異検出方法、
4.遺伝子変異の検出が、変異特異遺伝子増幅方法、変異特異DNAシークエンシング、変異特異DNAチップ又はインベーダアッセイ法である前項3に記載の検出方法、
5.前項1に記載のプローブを含む遺伝子変異検出用試薬、
6.前項2〜4のいずれか1に記載の方法に使用する遺伝子変異検出用試薬を含む遺伝子変異検出キット、からなる。
【0009】
【発明の実施の態様】
本発明において、「標的核酸」は、HLA遺伝子に関し、DRB1アリルのエクソン2の一部に関する領域を含むものであれば良く、天然に現れるものであっても良く、核酸断片のような組換え核酸分子でも良く、又は化学的に合成されたものであっても良い。標的核酸の長さは、プローブ又はプライマーを相補するに足る長さであれば特に限定されるものではない。標的核酸はDNA又はRNAであっても良い。本発明で選択される標的核酸は、高度に多型のヒトHLA−DRB1領域から選択され、好ましくはDRB1アリルのエクソン2の一部から選択される配列を有する。より具体的には図1〜48に示す配列が例示される。
【0010】
また、発明において、「変異」とは対照あるいは正常な標的核酸に対して、標的配列中のいかなる変化も含み得るものである。相違は1個の塩基の多型であっても良く、2以上の隣接する又は隣接しない塩基の変異であっても良い。
【0011】
また本特許出願で「相補的な核酸配列」とは、互いに正常な塩基対を作る逆方向鎖上の配列をいう。「ミスマッチ」は2本の鎖の間の相補的な領域において、オリゴヌクレオチドと標的核酸の間の、直接のワトソン−クリック塩基対(A/T,G/C, C/G, T/A)対応が存在しないものをいう。人為的ミスマッチは、オリゴヌクレオチド中の1の塩基位置に形成しても良く、より広範な範囲で形成しても良い。
【0012】
(プローブの選択)
本発明において選択されるプローブの一態様は、DRB1アリルのエクソン2の一部を標的核酸として、該標的核酸と相補的な核酸配列を有する塩基配列が標的に対して少なくとも1つの本来のミスマッチと、標的核酸に対して少なくとも1つの人為的ミスマッチを含み、人為的ミスマッチ及び本来のミスマッチが異なる塩基位置にあるオリゴヌクレオチドを含んでなるものである。本来のミスマッチ位置と人為的ミスマッチの位置の間に、0〜15のいずれか、好ましくは0〜5のいずれかの塩基数の塩基配列を有していても良い。また、上記のオリゴヌクレオチドの相補鎖であっても良い。さらにはこれらのオリゴヌクレオチドに対し、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加といった変異された塩基配列を含むものであっても良い。具体的には、配列番号2〜5、7〜10で表されるオリゴヌクレオチドを含むプローブが例示される。又、配列番号11〜62で表されるオリゴヌクレオチドを含むプローブが例示される。また、配列番号2〜5及び/又は配列番号7〜62に表される塩基配列に対し、相補的配列であっても良く、これらのオリゴヌクレオチドに対し、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加といった変異された塩基配列を含むものであっても良い。これらのオリゴヌクレオチドはプローブとしての機能を有するものであり、使用の態様によってはプライマー機能を有していても良い。プライマー機能を有する場合には、プライマー機能を利用して検査に供することも可能である。
【0013】
(オリゴヌクレオチドの製造)
オリゴヌクレオチドは、自体公知の方法により製造することができ、例えば化学的に合成することができる。あるいは、天然の核酸を制限酵素などによって切断し、上記のような塩基配列で構成されるように改変し、あるいは連結することも可能である。具体的には、オリゴヌクレオチド合成装置(アプライドバイオシステムズ社製 Expedite Model 8909 DNA合成機)等を用いて合成することができる。また、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入もしくは付加といった変異させたオリゴヌクレオチドの合成法も、自体公知の製法を使用することができる。例えば、部位特異的変異導入法、遺伝子相同組換え法、プライマー伸長法又はPCR法を単独又は適宜組み合わせて、例えば、Molecular Cloning;A Laboratory Manual、2版、Sambrookら編、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨーク、1989年;[ラボマニュアル遺伝子工学]、村松正實編、丸善株式会社、1988年;[PCRテクノロジー、DNA増幅の原理と応用]、Ehrlich, HE.編、ストックトンプレス、1989年等に記載の方法に準じて、あるいはそれらの方法を改変して実施することができ、例えばUlmerの技術(Science(1983)219:666)を利用することができる。
【0014】
(プローブの使用)
本発明で選択されるプローブは、ハイブリダイゼーションステップを含む変異検出方法であれば、いかなる既存の方法又はその応用にも適用される。例えば、固相に上記プローブを固定化して使用することもできるし、試験管内でプローブを遊離させた状態で使用することもできる。具体的には、変異特異PCR、変異特異DNAシークエンシング、変異特異DNAチップ、インベーダアッセイあるいは変異特異LAMP法などの手法に適用することができる。選択されるプローブは、単独で使用しても良く、変異をより正確に検出するために、適宜組み合わせて使用しても良い。
【0015】
例えば、変異特異的PCR及び変異特異的DNAシーケンシングによる手法では、本発明のプライマーは1つのアリルとの間に安定な二重鎖を形成し、該プライマーと他のアリル間では二重鎖を形成しないハイブリダイゼーション条件(例えば、温度、pH、及び塩)のもとで使用することができる。安定な二重鎖を形成した後、増幅又はシーケンシング反応は既存のプロトコルにより進行させることができ、単一アリルの選択的増幅(例えば、PCRあるいは他の増幅方法)又は、例えば、プライマー伸長にDNAポリメラーゼを使用して連鎖伸長シーケンシングを行うことができる。
【0016】
本発明のハイブリダイゼーションにおいて形成される安定二重鎖は、利用できるどんな方法又は手段によっても検出することができる。例えば、検出は、PCR増幅断片の産生産物を確認することにより、又は、オリゴヌクレオチドを標識してしその存在を確認すること等により行うことができる。例えば、両二重鎖は、両者間の安定性の差異を監視、例えば、反応中の結合又は分裂の動力学を監視することにより検出することができる。さらに具体的には、例えば二重鎖情報の視覚的、聴覚的、又は他の知覚的確証を提供し得る自動化システムに検出することができる。
【0017】
(DRB1遺伝子群における変異の検出)
本発明の理解を容易にするために、配列番号1〜10に表される配列を例示し、ヒトHLAのDRB1*遺伝子群A及びBについて具体的に説明する。DRB1*遺伝子群A及びBでは、図1に示す塩基配列中矢印で示した箇所にアデニン(A)又はチミン(T)の塩基について多型を示す。尚、本発明のプローブは以下に示するオリゴヌクレオチドに限定されるものではなく、人為的に導入するミスマッチの位置や、プローブの長さ等は任意に選択することができる。
【0018】
DRB1*遺伝子群Aに属する遺伝子を検出するためにDRB1*遺伝子群Aと相補的なオリゴヌクレオチドプローブ(10−1(1):配列番号1)を作成し、該プローブに対する標的核酸であるDRB1*遺伝子群A及びBとの反応性について検討すると、DRB1*遺伝子群Aの反応性はDRB1*遺伝子群Bの1.6倍〜1.8倍程度である。これより、単に相補的な配列を用いてもDRB1*遺伝子群AとBを明確に識別することが出来ないことが示唆される。
次にDRB1*遺伝子群Aに対して、図1に示す矢印の位置とは別の位置に1塩基ミスマッチを有する4つの相補的なオリゴヌクレオチドプローブ(10−1(2)〜10−1(5):配列番号2〜5)を作成する。配列番号2〜5に表される各配列は、標的核酸DRB1*遺伝子群Aに対して1塩基ミスマッチを有し、標的核酸DRB1*遺伝子群Bに対しては図1の矢印の位置及び別の位置にミスマッチを有する。これらのオリゴヌクレオチドプローブのDRB1*遺伝子群Aに対する反応性の強さは、DRB1*遺伝子群Bに対する反応性の強さの約6倍〜11倍に増大する。
【0019】
同様に、DRB1*遺伝子群Bと相補的なオリゴヌクレオチドプローブ(10−2(1):配列番号6)プローブを作成して検討すると、DRB1*遺伝子群Bとの反応性の強さは、DRB1*遺伝子群Aとの反応性の強さの1.7倍程度である。次に、配列番号7〜10に表される塩基配列からなる10−2(1)プローブに1塩基の変異を導入したプローブを作成し、反応性を調べると、DRB1*遺伝子群Bに対する反応性の強さはDRB1*遺伝子群Aに対する反応性の強さの約7倍〜13倍に増大する。
このように、プローブに1塩基のミスマッチを人為的に導入することにより、反応する遺伝子群と反応しない遺伝子群を明確に区別することが可能となることが示唆される。
【0020】
上記により、1又は複数の変異の配列を有するアリル変異体を、他のアリル変異体と区別して認識させるために、検出したい配列と相補的な配列のプローブに人為的にミスマッチを有するプローブを構築し、使用することが有効であることが示唆された。DRB1*遺伝子群には、数多くのアリル変異体が存在する。これらの変異体から、ある特定の変異体を区別して検出するために、例えば配列番号11〜62に表される配列のオリゴヌクレオチドを含むプローブを使用することができる。これらのプローブは、標的核酸であるDRB1*遺伝子群のうち、図47及び48に示す位置から選択することができる。
【0021】
本発明において特定されるプローブは、1つ又は2つ以上を組合わせて使用することができる。複数のプローブを使用することで、より確実にDRB1遺伝子群における変異の検出を行うことができる。
【0022】
(検査用試薬及び遺伝子変異検出キット)
本発明はまた、HLA−DRB1の遺伝子検査に使用する検査試薬及び遺伝子変異検出キットも含むものである。検査試薬としては、例えば被検試料増幅用プライマー、被検用試料の塩基配列決定用プライマー、各種ポリメラーゼ、塩基基質、標識物質など本発明の方法に使用されるあらゆる試薬のいずれであっても良い。また、検査用試薬キットは本発明の方法に使用されるあらゆる試薬のうち少なくとも2以上をキットとして使用するものを含むものであれば良い。
【0023】
【実施例】
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0024】
(実施例1)変異検出用プローブ(10−1シリーズ及び10−2シリーズ)
本実施例で使用するプローブは、以下の配列番号1〜10に表される塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。各プローブについて、5’末端側から9位の位置に、多型に係る変異(アデニン又はチミン)が認められる。配列番号2〜5及び7〜10で表されるプローブは、多型に係る変異の他に、標的核酸に対し、人為的にミスマッチを生じる塩基を導入したものである。各プローブについて、変異及び人為的ミスマッチに係る位置に下線を施した。
【0025】
プローブ10−1(1) : 5’− GGGGGAGTACCGGGCG (配列番号1)
プローブ10−1(2) : 5’− GGGGGAATACCGGGCG (配列番号2)
プローブ10−1(3) : 5’− GGGGGCGTACCGGGCG (配列番号3)
プローブ10−1(4) : 5’− GGGGAAGTACCGGGCG (配列番号4)
プローブ10−1(5) : 5’− GGGAGAGTACCGGGCG (配列番号5)
プローブ10−2(1) : 5’− GGGGGAGTTCCGGGCG (配列番号6)
プローブ10−2(2) : 5’− GGGGGAATTCCGGGCG (配列番号7)
プローブ10−2(3) : 5’− GGGGGCGTTCCGGGCG (配列番号8)
プローブ10−2(4) : 5’− GGGGAAGTTCCGGGCG (配列番号9)
プローブ10−2(5) : 5’− GGGAGAGTTCCGGGCG (配列番号10)
【0026】
(実施例2)変異検出用プローブ(RB1−1−4)
プローブRB1−1−4 : 5’−GTGGCAGCTTAAGTTTGTAT (配列番号11)
配列番号11に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図2表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101を検出するためにデザインしたプローブである。図2に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブでは、これらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号11の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にTに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0027】
(実施例3)変異検出用プローブ(RB1−2−4)
プローブRB1−2−4 : 5’−TACTCAACGTCTGAGTGTCA (配列番号12)
配列番号12に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図3表中右上に示すに示す遺伝子型DRB1*03011, 11011, 13011, 13021, 13022, 14011, 1402, 1403, 1405, 1406, 1407を検出するためにデザインしたプローブである。図3に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号12の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0028】
(実施例4)変異検出用プローブ(RB1−3−4)
プローブRB1−3−4 : 5’−GGAGCTGGTTAAACATGAGT (配列番号13)
配列番号13に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図4表中右上に示す遺伝子型DRB1*04011, 04012, 04031, 04032, 0404, 04051, 04052, 0406, 0407, 0410, 0417を検出するためにデザインしたプローブである。図4に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号13の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にTに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0029】
(実施例5)変異検出用プローブ(RB1−4−4)
プローブRB1−4−4 : 5’−GTGGCTGGGTAAGTATAAGT (配列番号14)
配列番号14に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図5表中右上に示す遺伝子型DRB1*07011, 07012 を検出するためにデザインしたプローブである。図5に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号14の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にTに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0030】
(実施例6)変異検出用プローブ(RB1−6−5)
プローブRB1−6−5 : 5’−TACTCAACGGGTGAGTGTTA (配列番号15)
配列番号15に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図6表中右上に示す遺伝子型DRB1*08021, 08022, 08032, 1201, 12021, 12022を検出するためにデザインしたプローブである。図6示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号15の下線を施した位置が通常Tであるところ人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0031】
(実施例7)変異検出用プローブ(RB1−7−4)
プローブRB1−7−4 : 5’−GAAGCTGGATAAGTTTGAGT (配列番号16)
配列番号16に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図7表中右上に示す遺伝子型DRB1*09012を検出するためにデザインしたプローブである。図7に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号16の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にTに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0032】
(実施例8)変異検出用プローブ(RB1−8−4)
プローブRB1−8−4 : 5’−GGAGGTGGTTAAGTTTGAGT (配列番号17)
配列番号17に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図8表中右上に示す遺伝子型DRB1*10011, 10012を検出するためにデザインしたプローブである。図8に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号17の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にTに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0033】
(実施例9)変異検出用プローブ(RB1−9−4)
プローブRB1−9−4 : 5’−GTGGCTGCCTAAGAGGGAGT (配列番号18)
配列番号18に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図9表中右上に示す遺伝子型DRB1*15011, 15012, 15021, 15022, 15023, 16021, 16022を検出するためにデザインしたプローブである。図9に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号18の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にTに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0034】
(実施例10)変異検出用プローブ(2−1(1))
プローブ2−1(1) : 5’−GGTGCGGTTGCCGGAAAG (配列番号19)
配列番号19に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図10表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101, 10011, 10012を検出するためにデザインしたプローブである。図10に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号19の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0035】
(実施例11)変異検出用プローブ(2−5(1))
プローブ2−5(1) : 5’−GGTGCGGTATCTACACAG (配列番号20)
配列番号20に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図11表中右上に示す遺伝子型DRB1*09012を検出するためにデザインしたプローブである。図11に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号20の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0036】
(実施例12)変異検出用プローブ(3−7(1))
プローブ3−7(1) : 5’−GTTGCTGCAAAGACGCGTCC (配列番号21)
配列番号21に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図12表中右上に示す遺伝子型DRB1*10011, 10012を検出するためにデザインしたプローブである。図12に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号21の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0037】
(実施例13)変異検出用プローブ(4−1(2))
プローブ4−1(2) : 5’−GCTGGAAAGATGCACCTATAAC (配列番号22)
配列番号22に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図13表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101を検出するためにデザインしたプローブである。図13に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号21の下線を施し位置が通常Tであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0038】
(実施例14)変異検出用プローブ(4−4(3),4−4(4))
プローブ4−4(3) : 5’−TCCTGGAAAGACTCTTATATAACC (配列番号23)
プローブ4−4(4) : 5’−CCTGGAAAGACTCTTATATAAC (配列番号24)
配列番号23及び24に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図14表中右上に示す遺伝子型DRB1*07011, 07012を検出するためにデザインしたプローブである。これらは、いずれも等しい位置を認識するプローブであり、変異の位置も同一であるが、長さが異なる点で相違する。図14に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号23及び24の下線を施した位置が通常Cであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0039】
(実施例15)変異検出用プローブ(4−6(2))
プローブ4−6(2) : 5’−TCTGCACAGAGGCACCTATAAC (配列番号25)
配列番号25に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図15表中右上に示す遺伝子型DRB1*09012を検出するためにデザインしたプローブである。図15に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号25の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0040】
(実施例16)変異検出用プローブ(2−1(1))
プローブ4−7(1) : 5’−CTGGAAAGACGCGCCCATAA (配列番号26)
配列番号26に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図16表中右上に示す遺伝子型DRB1*10011, 10012を検出するためにデザインしたプローブである。図16のに示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号26の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0041】
(実施例17)変異検出用プローブ(2−1(1))
プローブ4−8(2) : 5’−ACTGGAGAGACACTCCCATAAC (配列番号27)
配列番号27に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図17表中右上に示す遺伝子型DRB1*1201, 12021, 12022を検出するためにデザインしたプローブである。図17に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブでは、これらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号27の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0042】
(実施例18)変異検出用プローブ(5−2(2))
プローブ5−2(2) : 5’−TACTTCCATAACGAGGAGGA (配列番号28)
配列番号28に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図18表中右上に示す遺伝子型DRB1*03011, 1201, 12021, 12022, 13011, 13021, 13022, 14011, 1402, 1403, 1405, 1406, 1407を検出するためにデザインしたプローブである。図18に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号28の下線を施した位置が通常Cであるところ、人為的にGに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0043】
(実施例19)変異検出用プローブ(5−3(2))
プローブ5−3(2) : 5’−TACTTCTCTCACCAAGAGGA (配列番号29)
配列番号29に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図19表中右上に示す遺伝子型DRB1*04011, 04031, 04032, 0404, 04051, 04052, 0406, 0407, 0410, 0417を検出するためにデザインしたプローブである。図29に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号29の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0044】
(実施例20)変異検出用プローブ(7−10(2),7−10(4))
プローブ7−10(2) : 5’−ATAACCAGGAGAAGTCCGTG (配列番号30)
プローブ7−10(4) : 5’−ATAACCAGGAAGAGTCCGTG (配列番号31)
配列番号30及び31に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図20表中右上に示す遺伝子型DRB1*15011, 15012, 15021, 15022, 16021, 16022を検出するためにデザインしたプローブである。図20に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号30及び31の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0045】
(実施例21)変異検出用プローブ(8−1(2),8−1(4))
プローブ8−1(2) : 5’−CCAAGAGAAGTCCGTGCGCT (配列番号32)
プローブ8−1(4) : 5’−ACCAAGAGAAGTCCGTGCG (配列番号33)
配列番号32及び33に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図21表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101, 0406を検出するためにデザインしたプローブである。図21に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブでは、これらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号32の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0046】
(実施例22)変異検出用プローブ(8−2(2))
プローブ8−2(2) : 5’−ACCAGGAGAAGAACGTGCG (配列番号34)
配列番号34に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図22表中右上に示す遺伝子型DRB1*03011, 13011, 13021, 13022,1402, 1403, 1406を検出するためにデザインしたプローブである。図22に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号34の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0047】
(実施例23)変異検出用プローブ(8−6(2))
プローブ8−6(2) : 5’−CCAGGAGAAGTTCGTGCGCT (配列番号35)
配列番号35に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図23表中右上に示す遺伝子型DRB1*07011, 07012, 14011, 1405, 1407を検出するためにデザインしたプローブである。図23に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号35の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0048】
(実施例24)変異検出用プローブ(2−1(1))
プローブ8−9(2) : 5’−CCAGGAGAAGCTCCTGCGCT (配列番号36)
配列番号36に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図24表中右上に示す遺伝子型DRB1*1201, 12021, 12022を検出するためにデザインしたプローブである。図24に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号36の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0049】
(実施例25)変異検出用プローブ(8a−1(2))
プローブ8a−1(2) : 5’−GGAGGAATCCGTGCGCTTCG (配列番号37)
配列番号37に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図25表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101, 0406, 15011, 15012, 15021, 15022, 15023, 16021, 16022を検出するためにデザインしたプローブである。図25に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号37の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0050】
(実施例26)変異検出用プローブ(12−1(2))
プローブ12−1(2) : 5’−GGGCGACCTGATGCCGAGTA (配列番号38)
配列番号38に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図26表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101, 03011, 04011, 04012, 04031, 0404, 0406, 0407, 08021, 08022, 10011, 10012, 13011, 13021, 13022, 1402, 1403, 1406, 15022を検出するためにデザインしたプローブである。図26に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号38の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0051】
(実施例27)変異検出用プローブ(12−2(2))
プローブ12−2(2) : 5’−GGGCGACCTGACGCTGAGTA (配列番号39)
配列番号39に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図27表中右上に示す遺伝子型DRB1*04032, 15011, 15012, 15021,15023, 16021, 16022を検出するためにデザインしたプローブである。図27に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号39の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0052】
(実施例28)変異検出用プローブ(12−3(2))
プローブ12−3(2) : 5’−GGGCAGCCTAGCGCCGAGTA (配列番号40)
配列番号40に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図28表中右上に示す遺伝子型DRB1*04051, 04052, 0410, 0417, 08032を検出するためにデザインしたプローブである。図28に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号40の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0053】
(実施例29)変異検出用プローブ(13−5(2),13−5(4))
プローブ13−5(2) : 5’−GCCTGAAGAGGAGTACTGGA (配列番号41)
プローブ13−5(4) : 5’−GCCTGATGAGGAATACTGGA (配列番号42)
配列番号41及び42に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図29表中右上に示す遺伝子型DRB1*11011を検出するためにデザインしたプローブである。図29に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号41の下線を施した位置が通常Gであるところに人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブ及び配列番号42の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0054】
(実施例30)変異検出用プローブ(13−6(1),13−6(2))
プローブ13−6(1) : 5’−CCTGCTGCGGAACACTGG (配列番号43)
プローブ13−6(2) : 5’−GCCTGCTGCGGAACACTGGA (配列番号44)
配列番号43及び44に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図30表中右上に示す遺伝子型DRB1*14011, 1407を検出するためにデザインしたプローブである。図30に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号43及び44の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0055】
(実施例31)変異検出用プローブ(15−4(3))
プローブ15−4(3) : 5’−AAGGACATCATGGAAGAC (配列番号45)
配列番号45に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図31表中右上に示す遺伝子型DRB1*08032, 1201, 13011, 13021, 13022を検出するためにデザインしたプローブである。図31に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号45の下線を施した位置が通常Cであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0056】
(実施例32)変異検出用プローブ(15−5(2),15−5(4))
プローブ15−5(2) : 5’−GAAGGACTTACTGGAGCG (配列番号46)
プローブ15−5(4) : 5’−AGGACTTACTGGAGCGGA (配列番号47)
配列番号46及び47に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図32表中右上に示す遺伝子型DRB1*09012を検出するためにデザインしたプローブである。図32に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号46及び47の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0057】
(実施例33)変異検出用プローブ(17−10(1),17−10(2))
プローブ17−10(1) : 5’−CCTGGAAGACGAACGGGC (配列番号48)
プローブ17−10(2) : 5’−CCTGGAAGTCGAGCGGGC (配列番号49)
配列番号48及び49に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、いずれも図33表中右上に示す遺伝子型DRB1*13011, 13021を検出するためにデザインしたプローブである。図33に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号48の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブ、及び配列番号49の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0058】
(実施例34)変異検出用プローブ(17−12(1))
プローブ17−12(1) : 5’−CCTGGAGCCGGCGCGGGC (配列番号50)
配列番号50に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図34表中右上に示す遺伝子型DRB1*15011, 15012, 15021, 15022,15023を検出するためにデザインしたプローブである。図34に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号50の下線を施した位置が通常Aであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0059】
(実施例35)変異検出用プローブ(18−11(1))
プローブ18−11(1) : 5’−TGGAAGACGACCGGGCCG (配列番号51)
配列番号51に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図35表中右上に示す遺伝子型DRB1*13011, 13021を検出するためにデザインしたプローブである。図35に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号51の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0060】
(実施例36)変異検出用プローブ(18−13(1))
プローブ18−13(1) : 5’−TGGAGCAGGCCCGGGCCG (配列番号52)
配列番号52に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図36表中右上に示す遺伝子型DRB1*15011, 15012, 15021, 15022,15023を検出するためにデザインしたプローブである。図36に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号52の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にCに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0061】
(実施例37)変異検出用プローブ(18a−2(1))
プローブ18a−2(1) : 5’−CAGAAGCGGAGCCGGGTG (配列番号53)
配列番号53に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図37表中右上に示す遺伝子型DRB1*03011を検出するためにデザインしたプローブである。図37に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号52の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0062】
(実施例38)変異検出用プローブ(18a−6(1))
プローブ18a−6(1) : 5’−GACAGGCGGACCCTGGTG (配列番号54)
配列番号54に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図38表中右上に示す遺伝子型DRB1*08021, 08022, 08032, 1403を検出するためにデザインしたプローブである。図38に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号52の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0063】
(実施例39)変異検出用プローブ(18a−10(1))
プローブ18a−10(1): 5’−GACAGGCGGACCGCGGTG (配列番号55)
配列番号55に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図39表中右上に示す遺伝子型DRB1*11011, 16022を検出するためにデザインしたプローブである。図39に示す配列は、下線を施した箇所において、表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブでは、これらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号55の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0064】
(実施例40)変異検出用プローブ(18a−11(1))
プローブ18a−11(1): 5’−GACAGGCGCACCGCGGTG (配列番号56)
配列番号56に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図40表中右上に示す遺伝子型DRB1*1201, 12021, 12022, 16021を検出するためにデザインしたプローブである。図40に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号56の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0065】
(実施例41)変異検出用プローブ(18a−12(1))
プローブ18a−12(1): 5’−GACGAGCGGACCGCGGTG (配列番号57)
配列番号57に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図41表中右上に示す遺伝子型DRB1*13011, 13021を検出するためにデザインしたプローブである。図41に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号57の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0066】
(実施例42)変異検出用プローブ(19−5(1))
プローブ19−5(1) : 5’−CGGGCCCTGGAGGACACC (配列番号58)
配列番号58に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図42表中右上に示す遺伝子型DRB1*08021, 08022, 08032, 1403を検出するためにデザインしたプローブである。図42に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号58の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0067】
(実施例43)変異検出用プローブ(19−7(1))
プローブ19−7(1) : 5’−GCGCGCCGCAGTGGACAC (配列番号59)
配列番号59に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図43表中右上に示す遺伝子型DRB1*10012, 1201, 12021, 12022, 13022, 16021を検出するためにデザインしたプローブである。図43に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号59の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0068】
(実施例44)変異検出用プローブ(20−2(2))
プローブ20−2(2) : 5’−GGACACCGTGAGCAGACA (配列番号60)
配列番号60に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図44表中右上に示す遺伝子型DRB1*07011, 07012, 09012を検出するためにデザインしたプローブである。図44に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号60の下線を施した位置が通常Tであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0069】
(実施例45)変異検出用プローブ(20−3(2))
プローブ20−3(2) : 5’−GACACCTATTGAAGACA (配列番号61)
配列番号61に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図45表中右上に示す遺伝子型DRB1*1201, 12021, 14011, 1405, 1407を検出するためにデザインしたプローブである。図45に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号61の下線を施した位置が通常Cであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0070】
(実施例46)変異検出用プローブ(22−1(1))
プローブ22−1(1) : 5’−CGGGGTTGGTAAGAGCTT (配列番号62)
配列番号62に示す塩基配列からなるオリゴヌクレオチドプローブである。本プローブは、図46表中右上に示す遺伝子型DRB1*0101, 04011, 04012, 04051, 04052, 0407, 0417, 07011, 07012, 08021, 08022, 08032, 09012, 10011, 10012, 11011, 13021, 、13022, 1402, 1403, 1407, 15021, 15022, 15023, 16021, 16022を検出するためにデザインしたプローブである。図46に示す配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示すが、通常のプローブではこれらのアリル変異体も検出してしまう可能性がある。そこで、配列番号62の下線を施した位置が通常Gであるところ、人為的にAに変異させ、ミスマッチ部分を有するプローブを構築した。
【0071】
(実験例1)
実施例1に示す各プローブの効果を以下に従い確認した。
1)材料及び方法
a) 試薬:
TE
トレハロース 20%(w/v)
10 × Ex Taq buffer (宝酒造製)
Ex Taq ポリメラーゼ(宝酒造製)
dNTPs (宝酒造製) 2.5mM
20 × SSPE (pH7.4)
SDS 5%
b) 標的核酸:
DRB1*アリル(0101, 04051, 08022, 11011, 1201, 13011)
【0072】
c) オリゴアレイの作成
まず、5’末端をチオール化修飾したオリゴヌクレオチドプローブ(日本バイオサービス社製)を、20μMとなるように10%(w/v)トレハロース/TE溶液に溶解した。この溶液をスポッティング溶液として、Affymetrix 417 Arrayer(宝酒造製)を用いてEMCSコートスライドグラスにスポットした。室温で一晩静置した後、2%BSA(ウシ血清アルブミン)/PBS溶液を加え、室温で3時間ブロッキングした。その後、流水洗浄し、風乾し、オリゴアレイとした。
【0073】
d) ハイブリダイゼーション用の試料(標的核酸)をPCRにて調製した。クローン化したDRB1*アリル(プラスミドDNA)を鋳型(Template)とし、次の条件でPCRを行った。
【0074】
PCR用プライマー:
DR−F1 : 5’− CCGGATCCTTCGTGTCCCCACAGCACG(配列番号63)
DR−R1(Cy5) : 5’− CCGCTGCACTGTGAAGCTCT (配列番号64)
混合割合:
10×Ex Taq Buffer 10μL
MgCl2 (25mM) 8μL
dNTPs (2.5mM) 8μL
DR−F1 (10μM) 0.5μL
DR−R1(Cy5)(10μM) 5μL
Ex Taq polymerase 0.5μL
鋳型 1μL
H2O 100μL
条件:
94℃5分
94℃20秒、59℃20秒、72℃20秒を40サイクル
72℃7分
その後4℃
【0075】
e) ハイブリダイゼーション
以下の条件で、標的核酸と各プローブとのハイブリダイゼーションを行った。
20×SSPE 45μL
5 % SDS 15μL
PCR産物(標的核酸) 50μL
H2O 40μL
95℃で5分間加温後、直接オリゴアレイ上に添加した。
その後、45℃で2時間加温し、2×SSPE (45℃)で6回洗浄した。
【0076】
f) 解析方法
GenePix 4000Bスキャナー(Axon Instruments社製)を用いてスライドをスキャンし、GenePix Proソフトウェアを用いてシグナル強度を測定した。
【0077】
2)配列比較
まず、日本人集団に見られるDRB1*アリルを10−1(1)プローブ(配列番号1)と完全マッチする群(DRB1*遺伝子群A)、及び10−2(1)プローブ(配列番号5)と完全マッチする群(DRB1*遺伝子群B)に分けた(表1)。
上記のうち、遺伝子型DRB1*0101、DRB1*04051、DRB1*08022、DRB1*11011のexon2の配列の一部を比較したものを図1に示した。
【0078】
【表1】
【0079】
3)各プローブとの反応性比較
配列番号1〜10に表される各オリゴヌクレオチドプローブを、スライドグラス上に固定化したオリゴアレイを用いて、各アリルとの反応性を検討した。各プローブと各アリルとの反応の強さ、及び、DRB1*遺伝群AとBに対する反応性の比を結果を表2に示した。
【0080】
【表2】
【0081】
オリゴプローブ10−1(1)(配列番号1)に対する反応についてみてみると、DRB1*遺伝子群Aに属するアリル(DRB1*0101, *04051, *08022)の反応性の強さは、DRB1*遺伝子群Bに属するアリル(DRB1*11011)の反応性の強さの1.6倍〜1.8倍であった。同様に、プローブ10−2(1)(配列番号5)に対しては、DRB1*遺伝子群Bに属するアリルの方が、DRB1*遺伝子群Aに属するアリルよりも1.7倍〜2.0倍強く反応した。しかしながら、(10−1(2)〜10−1(5)(配列番号2〜4)及び10−2(2)〜10−2(5)(配列番号6〜10))に示すようにプローブに1塩基の変異を導入することによって、DRB1*遺伝子群AとBに対する反応性の比が約6倍〜13倍に増大した。
【0082】
(実験例2)
本実施例2〜46に示す配列番号11〜62に示す塩基配列を有するプローブの効果を確認した。
1)材料及び方法は、次に示す事項の他は、実験例1に従った。
遺伝子型DRB1*アリル
(*0101, *0301, *0403, *0405, *0406, *0410, *0701, *0802, *0803, *0901, *1001, *1101, *1201, *1202, *1301, *1302, *1401, *1405, *1406, *1501, *1502, *1602)
2)配列比較
図2〜46に、各プローブ及び標的核酸の配列比較を示した。表中最上段の配列は、検出すべき核酸配列を示した。表中2段目以降の配列は、下線を施した箇所において表中最上に示す配列とは相違するアリル変異体を示す。
【0083】
3)各プローブとの反応性比較
表3に、各部ローブと各遺伝子型DRB1*アリルとの反応値を示した。強い陽性反応を示した部分を表中、太線及び下線を施して示した。その結果、非特異的な反応が抑えられ、特異的な変異体の検出が確認された。
【0084】
【発明の効果】
上記説明したように、本発明のプローブを用いると、HLAのDRB1*の特定領域における遺伝子変異の検出を容易に行うことができる。
【0085】
【表3】
【0086】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】DRB1*アリルのexon 2(一部)の配列比較を示す図である。(実施例1)
【符号の説明】図1の↓:DRB1*遺伝子群AとBで塩基が異なる位置を示す。
(アデニン又はチミン)
図1の下線部分はプローブの位置を示す。
【図2】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例2)
【図3】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例3)
【図4】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例4)
【図5】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例5)
【図6】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例6)
【図7】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例7)
【図8】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例8)
【図9】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例9)
【図10】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例10)
【図11】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例11)
【図12】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例12)
【図13】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例13)
【図14】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例14)
【図15】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例15)
【図16】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例16)
【図17】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例17)
【図18】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例18)
【図19】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例19)
【図20】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例20)
【図21】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例21)
【図22】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例22)
【図23】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例23)
【図24】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例24)
【図25】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例25)
【図26】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例26)
【図27】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例27)
【図28】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例28)
【図29】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例29)
【図30】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例30)
【図31】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例31)
【図32】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例32)
【図33】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例33)
【図34】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例34)
【図35】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例35)
【図36】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例36)
【図37】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例37)
【図38】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例38)
【図39】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例39)
【図40】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例40)
【図41】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例41)
【図42】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例42)
【図43】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例43)
【図44】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例44)
【図45】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例45)
【図46】検出用プローブ及び関連するアリル変異体を示す図である。(実施例46)
【図47】アリル変異体に特異的なプローブの位置を示す図である。(実施例2〜46)
【図48】アリル変異体に特異的なプローブの位置を示す図である。(実施例2〜46)
Claims (6)
- オリゴヌクレオチドを標的核酸にハイブリダイズさせて遺伝子多型を検出する方法において使用する以下の群より選択されるオリゴヌクレオチドを含むプローブ;
1)標的核酸と相補的な核酸配列を有する塩基配列であって、標的核酸に対しては少なくとも1以上のミスマッチ(人為的ミスマッチ)を有し、さらに標的核酸のアリル変異体の核酸配列に対しては前記人為的ミスマッチの他に少なくとも1以上のミスマッチ(本来のミスマッチ)を有するオリゴヌクレオチドであって、人為的ミスマッチ及び本来のミスマッチが異なる塩基位置にあり、配列番号2〜5又は7〜62のいずれか1に表される配列からなるオリゴヌクレオチド。
2)前記1)に記載の本来のミスマッチ位置と人為的ミスマッチの位置の間に、0〜15個のいずれかからなる塩基配列を有するオリゴヌクレオチド。
3)前記1)又は2)に記載のオチゴヌクレオチドの相補鎖。
4)前記1)〜3)のいずれか1)に記載のオリゴヌクレオチドのうち、1ないし数個の塩基が置換、欠失、挿入若しくは付加といった変異された塩基配列を含み、プローブ機能を有するオリゴヌクレオチド。 - 請求項1に記載のオリゴヌクレオチドを含むプローブを使用することを特徴とする遺伝子変異検出方法。
- 請求項1に記載のオリゴヌクレオチドを含むプローブから少なくとも2以上のプローブを選択し、組み合わせて使用することを特徴とする遺伝子変異検出方法。
- 遺伝子変異の検出が、変異特異遺伝子増幅方法、変異特異DNAシークエンシング、変異特異DNAチップ又はインベーダアッセイ法である請求項3に記載の検出方法。
- 請求項1に記載のプローブを含む遺伝子変異検出用試薬。
- 請求項2〜4のいずれか1に記載の方法に使用する遺伝子変異検出用試薬を含む遺伝子変異検出キット。
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