JP2004024102A - 発現ベクター、宿主、融合タンパク質、タンパク質、融合タンパク質の製造方法及びタンパク質の製造方法 - Google Patents

発現ベクター、宿主、融合タンパク質、タンパク質、融合タンパク質の製造方法及びタンパク質の製造方法 Download PDF

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Tadashi Maruyama
丸山 正
Masahiro Furuya
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Abstract

【課題】超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質を効率的に生産することのできる発現ベクターを提供する。
【解決手段】目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を組み込んで発現させることにより、古細菌由来FKBP型PPIaseと目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との融合タンパク質が得られる発現ベクターであって、(a)古細菌由来FKBP型PPIaseをコードし、プロモーターに有効に連結する第1コード領域、(b)第1コード領域と同じ解読枠内であって、第1コード領域の下流にあり、目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を挿入することができる少なくとも1つの制限酵素サイトを有する領域、及び、(c)第1コード領域と目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を挿入することができる少なくとも1つの制限酵素サイトを有する領域との間にあり、同じ解読枠内で翻訳されてプロテアーゼ消化アミノ酸配列となる領域からなる発現ベクター。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性に優れ、産業上有用な超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質を効率的に生産することのできる発現ベクター、宿主、融合タンパク質、タンパク質、融合タンパク質の製造方法及びタンパク質の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、種々の生物のゲノム解析が終了しつつあり、今後は遺伝子の発現産物であるタンパク質の網羅的な機能解析へと進むと考えられている。個々のタンパク質の性質を明らかにするとともに、タンパク質同士の相互作用を網羅的に解析することで、生命現象解明の一助としようとする研究が急速に増えつつある。一方、各種の生理活性物質と特異的に結合し、その作用を伝達する細胞内受容体タンパク質も、その受容体タンパク質と結合する活性物質が、新規医薬品の候補物質となり得ることから、その3次元構造決定に重大な関心が持たれ、新規医薬品のスクリーニングにおいて注目されている。このようなタンパク質の性質を決定しようとする場合、該当する遺伝子をベクター遺伝子上に組み込み、バクテリア、酵母、昆虫細胞等の宿主にトランスフォーメーションし、発現させて得られる組み換えタンパク質の性質を調べる方法が一般的である。
【0003】
タンパク質の正しい性質を評価する際、そのタンパク質が、正しい立体構造に折り畳まれているか否かが非常に重要となる。しかしながら、異種生物由来のタンパク質を、上述の宿主発現系を用いたタンパク質発現法で作製しようとする場合、しばしばタンパク質のフォールディング異常により、立体構造の異なった異常型タンパク質しか得られないケースに遭遇する。このようなタンパク質は宿主内で封入体と呼ばれる凝集体として発現したり、宿主細胞のプロテアーゼにより、分解されたりすることが知られている。これらを解決するためには、目的タンパク質の宿主細胞内での折り畳み反応が正確に行われるよう制御することが極めて重要であると考えられる。
【0004】
超好熱性菌又は好熱菌由来のタンパク質は一般に耐熱性が高く、また、有機溶剤に強い等、極めて高い安定性を有していることから、安定性が必要とされている酵素反応プロセスへの応用や、バイオセンサー等への応用が期待されている。しかし、上述のような常温性の宿主を用いて発現させようとすると、やはり、フォールディング異常による封入体形成の問題に直面するのが現状である。これらを解決するためには、目的タンパク質の宿主細胞内での折り畳み反応が正確に行われるよう制御することが極めて重要であると考えられる。
【0005】
目的タンパク質が異常型タンパク質である封入体として発現した場合、その正常型を得る手段として、それをインビトロで正常型に変換する方法が一般的であった。即ち、宿主から封入体を回収し、高濃度の塩酸グアニジンや尿素等で可溶化後、適当な緩衝液等で30〜100倍程度に希釈することで、可溶化した目的タンパク質をリフォールディングさせる方法である。しかしながら、これらインビトロでリフォールディングさせる方法は、非常に手間がかかる割には、得られる収量は低い。
【0006】
また、超好熱性菌又は好熱菌由来のタンパク質は、常温性生物種由来のタンパク質と比較して、リフォールディングに要する時間が長いことが明らかになりつつある。それに起因しているかどうかは不明であるが、特に超好熱性菌由来のタンパク質をインビトロでリフォールディングしようとしても凝集塊を形成してしまい、天然型の構造を持つタンパク質を得た例はこれまで報告がない。そのため、産業上有用と期待されている好熱菌由来タンパク質を効率的に生産する方法の確立が強く望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状に鑑み、耐熱性に優れ、産業上有用な超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質を効率的に生産することのできる発現ベクター、宿主、融合タンパク質、タンパク質、融合タンパク質の製造方法及びタンパク質の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、超好熱性菌又は好熱菌由来タンパク質を、古細菌由来FKBP型PPIaseとリンカーで連結させた融合タンパク質として発現させることで、本来、異常型として発現されるタンパク質を天然型の可溶体として大量に発現できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
本発明は、目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を組み込んで発現させることにより、古細菌由来FKBP型PPIaseと目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との融合タンパク質が得られる発現ベクターであって、(a)古細菌由来FKBP型PPIaseをコードし、プロモーターに有効に連結する第1コード領域、(b)前記第1コード領域と同じ解読枠内であって、前記第1コード領域の下流にあり、前記目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を挿入することができる少なくとも1つの制限酵素サイトを有する領域、及び、(c)前記第1コード領域と前記目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を挿入することができる少なくとも1つの制限酵素サイトを有する領域との間にあり、同じ解読枠内で翻訳されてプロテアーゼ消化アミノ酸配列となる領域からなる発現ベクターである。
以下に本発明を詳述する。
【0009】
本発明の発現ベクターは、目的タンパク質である超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質を第1コード領域がコードする古細菌由来FKBP型PPIaseとの融合タンパク質として発現するものであり、第1コード領域、目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質を挿入するための少なくとも1つの制限酵素サイトを有する領域、及び、プロテアーゼ消化アミノ酸配列となる領域からなるものである。
【0010】
上記第1コード領域は、古細菌由来FKBP型PPIaseをコードし、プロモーターに有効に連結するものである。
上記PPIase(Peptidyl−prolyl cis−trans isomerase)は、タンパク質のフォールディングに関与する分子シャペロンの1つであり、細胞内でフォールディング途上のターゲットタンパク質中のアミノ酸のうち、プロリン残基のN末端側ペプチド結合のシストランス異性化反応を触媒する活性(PPIase活性)を有するものである。
【0011】
PPIaseはその阻害剤に対する感受性から、FK506 Binding Protein型(FKBP型)、シクロフィリン型及びパーブリン型の3種類に分類される。FKBP型PPIaseは免疫阻害剤の1つであるFK506により活性が阻害されるPPIase及びそのホモログである。シクロフィリン型PPIaseは、別の免疫阻害剤であるシクロスポリンに対して感受性を持つPPIase又はそのホモログである。一方、パーブリン型PPIaseは、いずれの免疫阻害剤に対しても感受性を示さず、jugloneによりその活性が阻害されるものである。この3種類のPPIaseは、アミノ酸一次配列上の相同性はほとんどない。
【0012】
本発明で用いられるPPIaseは、これらのうち、古細菌由来FKBP型PPIaseである。
本発明者らは、古細菌のFKBP型PPIaseの機能について、鋭意検討した結果、興味深いことに、古細菌のFKBP型PPIaseが上記PPIase活性だけでなく、タンパク質の不可逆的凝集を抑制すると同時に、変性タンパク質のリフォールディングを促進させる分子シャペロン活性を有することを明らかにした(Furutani、 Biochemistry 39,453−,2000年;Ideno、 Eur.J.Biochem. 267,3139−,2000年;Ideno、Biochem.J.357,465−,2001年;Ideno、 Appl. Env.Microbiol.68,464−、2002)。
【0013】
上記分子シャペロン活性とは、変性したタンパク質を元の天然型にリフォールディングさせる活性、又は、変性したタンパク質の不可逆的な凝集を抑制する活性を意味する。例えば、ロダネーゼ、クエン酸合成酵素、リンゴ酸脱水素酵素、グルコース−6−リン酸脱水素酵素等をモデル酵素とし(河田、バイオサイエンスとインダストリー 56, 593−、1998年)、これらを6M塩酸グアニジン等のタンパク質変性剤で変性処理後、検定対象物質を含む緩衝液で変性剤を希釈した際に開始する変性タンパク質の再生率や、変性タンパク質の凝集の抑制率でその検定対象物の分子シャペロン活性を評価することができる。なお、変性タンパク質の再生率を評価する方法としては、例えばロダネーゼの場合、ホロビッチらの方法(Horowitz、Methods Mol.Biol. 40、361−、1995年)が挙げられ、変性タンパク質の凝集抑制を評価する方法としては田口らの方法(Taguchi、J.Biol.Chem. 269、8529−、1994年)等が挙げられる。
【0014】
上記分子シャペロン活性は、本来、分子シャペロンの1つとして知られるシャペロニンやDnaK/DnaJ/GrpE系のタンパク質折り畳みシステムに見いだされた活性である。これらは、細胞内で生合成されたポリペプチドが正しい形に折り畳まれるよう、サポートする機能を果たしている。その際、ATP等の高エネルギー物質の加水分解を必要とする。古細菌のFKBP型PPIaseは、そのシャペロン活性を発揮する際、上記高エネルギー物質の加水分解反応を必要としない点で優れている。
【0015】
上記古細菌由来FKBP型PPIaseは、その分子量の違いにより、2種類に大別できる。一方は分子量が16〜18kDa程度のショートタイプであり、他方は26〜33kDa程度のロングタイプである。本発明におけるPPIaseは、ショートタイプ、ロングタイプのいずれの古細菌由来FKBP型PPIaseであってもよい。しかしながら、一般的に、ショートタイプの方がより強い分子シャペロン活性を有する傾向にあること、タンパク質の分子量が大きくなるにつれて、その組み換えタンパク質の発現量が低下する傾向があること、の2点を考慮すると、本発明ではショートタイプの古細菌由来FKBP型PPIaseの方が好ましい。なお、上記した分子量の幅はこれまで見いだされているPPIaseの分子量幅であり、本発明で用いる古細菌由来FKBP型PPIaseは、この分子量幅に限定されず、実質的に同じグループに属するものであればいずれであってもよい。
【0016】
本発明における古細菌由来FKBP型PPIaseとしては特に限定されず、いずれの古細菌由来のものであってもよく、例えば、これまで見いだされている古細菌由来FKBP型PPIaseのうち、ショートタイプとしては、Methanococcus thermolithotrophicus由来、Thermococcus sp.KS−1由来、Methanococcus jannaschii由来のもの等が挙げられる(Maruyama、Front.Biosci 5、821−、2000)。一方、ロングタイプは、ゲノム解析やその他の解析の結果、ほとんどの古細菌のゲノム上で見いだされており、例えば、Pyrococcus horikoshii由来、Aeropyrum pernix由来、Sulfolobus solfataricus由来、Methanococcus jannaschii由来、Archaeoglobus fulgidus由来、Methanobacterium autotrophicum Thermoplasma acidophilum由来、Halobacterium cutirubrum由来のもの等が挙げられる(Maruyama、Front.Biosci 5、821−、2000年)。ロングタイプFKBP型PPIaseの一例として、Pyrococcus horikoshii由来のアミノ酸配列を配列番号1に、ショートタイプFKBP型PPIaseの一例として、Methanococcus jannaschii由来のアミノ酸配列を配列番号2にそれぞれ示す。
【0017】
上記古細菌由来FKBP型PPIaseとしては、なかでも超好熱菌又は好熱菌由来FKBP型PPIaseが好ましい。超好熱菌又は好熱菌由来FKBP型PPIaseを用いると、後述するように、得られた融合タンパク質の精製が容易になる。
【0018】
本発明において第1コード領域が有効に連結するプロモーターとしては特に限定されず、例えば、Placプロモーター、Ptacプロモーター、xylAプロモーター、AraBプロモーター、lambdaプロモーター、T7プロモータ−、gal1/gal10プロモーター、nmt1プロモーター、ポリヘドリンプロモーター、マウスメタロチオネインプロモーター等が挙げられる。
【0019】
本発明の発現ベクターは、上記第1コード領域と同じ解読枠内であって、第1コード領域の下流、即ち3’側にあって目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を挿入することができる少なくとも1つの制限酵素サイトを有する領域を有する。このような制限酵素サイトはマルチクローニングサイトとも呼ばれる。この領域は、目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を第2コード領域として挿入する領域である。
本発明の発現ベクターでは、これらのマルチクローニングサイトに目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を挿入することにより、第1コード領域とそれに続く目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子が上記プロモーターにより翻訳されて、目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質は古細菌由来FKBP型PPIaseとの融合タンパク質として発現される。
【0020】
本発明の発現ベクターは、上記第1コード領域と上記目的とする超好熱性菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を挿入することができる少なくとも1つの制限酵素サイトを有する領域との間にあり、同じ解読枠内で翻訳されてプロテアーゼ消化アミノ酸配列となる領域を有する。
上記プロテアーゼ消化アミノ酸配列は、本発明の発現ベクターの発現により得られる古細菌由来FKBP型PPIaseと目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との融合タンパク質において、両タンパク質をつなぐペプチドリンカーとなるものである。両タンパク質をつなぐペプチドリンカーがプロテアーゼ消化アミノ酸配列を有することにより、プロテアーゼを作用させることによって容易に融合タンパク質を消化して、目的とする超好熱性菌又は好熱菌由来タンパク質を得ることができる。
【0021】
上記プロテアーゼとしては特に限定されず、例えば、トロンビン、ファクターXa、プレシジョンプロテアーゼ等が挙げられる。これらのプロテアーゼはファルマシアバイオテク社等から市販されている。上記ペプチドリンカーとなるべき塩基配列の長さは特に限定されないが、15〜90塩基程度であることが好ましく、翻訳されてグリシンやセリン等の中性アミノ酸となる塩基配列を多く含むことが好ましい。
【0022】
本発明の発現ベクターには他の公知の塩基配列が含まれていてもよい。上記他の公知の塩基配列としては特に限定されず、例えば、発現産物の安定性を付与する安定性リーダー配列、発現産物の分泌を付与するシグナル配列、ネオマイシン耐性遺伝子、カナマイシン耐性遺伝子、クロラムフェニコール耐性遺伝子、アンピシリン耐性遺伝子、ハイグロマイシン耐性遺伝子等の形質転換された宿主において表現型選択を付与することが可能なマーキング配列等が挙げられる。
【0023】
本発明の発現ベクターに目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を第2コード領域として組み込んで発現させることにより、第1コード領域にコードされる古細菌由来FKBP型PPIase、即ち、分子シャペロン活性を有するポリペプチドと第2コード領域にコードされる目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との融合タンパク質が得られる。更に、両者の間にプロテアーゼ消化アミノ酸配列を含むリンカーペプチドが含まれることから、得られた融合タンパク質をプロテアーゼで消化すれば、目的タンパク質を容易に融合タンパク質から切り出すことができる。
このような、本発明の発現ベクターに目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を組み込んでなる発現ベクターもまた、本発明の1つである。
また、古細菌由来FKBP型PPIaseと目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との融合タンパク質であって、古細菌由来FKBP型PPIaseと目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との間にプロテアーゼ消化アミノ酸配列を有する融合タンパク質、及び、超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質であって、上記融合タンパク質をプロテアーゼ消化アミノ酸配列を消化するプロテアーゼで消化して得られるタンパク質もまた、本発明の1つである。
【0024】
上記目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質としては特に限定されず、例えば、Pyrococcus horikoshii由来アミラーゼ、Pyrococcus horikoshii由来セルラーゼ、Aeropyrum pernix由来ロダネーゼホモログ、Archaeoglobus furgidus由来リパーゼ、Pyrococcus horikoshii由来アミノアシルシンセターゼ、Thermoanaerobium brockii由来アルコールデヒドロゲナーゼ、Pyrococcus horikoshii由来乳酸脱水素酵素、Bacillus thermoproteolyticus由来サーモライシン等のプロテアーゼ、Bacillus stearothermophilus由来CGTase等が挙げられる。
【0025】
本発明の発現ベクターは宿主に導入されて目的タンパク質の発現に供される。上記宿主としては特に限定されず、例えば、細菌等の原核生物、酵母、真菌、植物、昆虫細胞、ほ乳類細胞等が挙げられるが、使用される宿主と発現ベクターの特性は適合しなければならない。例えば、ほ乳類細胞系において融合タンパク質を発現する場合、発現ベクターは、ほ乳類細胞のゲノムから単離された、例えばマウスメタロチオネインプロモーター等のプロモーターや、これらの細胞で成長するウイルスから単離された、例えばバキュロウイルスプロモーター、ワクシニアウイルス7.5Kプロモーター等のプロモーターを用いることが好ましい。
【0026】
上記宿主としては、なかでも大腸菌等の原核生物が好適に用いられる。グラム陰性細菌を宿主として用いる場合、融合タンパク質の発現は、細胞質であっても、ペリプラズム領域への発現であっても良い。
【0027】
本発明の発現ベクターを宿主に導入する方法としては特に限定されず、公知の種々の方法を用いることができ、例えば、トランスフェクションとしてリン酸カルシウム沈殿法、電気穿孔、リポソーム融合、核注入、ウイルス又はファージ感染等が挙げられる。本発明の発現ベクターを内包する宿主もまた、本発明の1つである。
【0028】
本発明の発現ベクターを適切な宿主に導入し、宿主を大量の融合タンパク質を発現させる条件下で培養する。
古細菌由来FKBP型PPIaseと目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との融合タンパク質を製造する方法であって、本発明の発現ベクターを内包する宿主を、前記発現ベクターの発現条件下で培養する融合タンパク質の製造方法、及び、超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質の製造方法であって、本発明の発現ベクターを内包する宿主を、前記発現ベクターの発現条件下で培養し、得られた融合タンパク質をプロテアーゼ消化アミノ酸配列を消化するプロテアーゼで消化するタンパク質の製造方法もまた、本発明の1つである。
【0029】
本発明の発現ベクターを用いて得られた融合タンパク質を精製する方法としては特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
第1コード領域にコードされた古細菌由来FKBP型PPIaseが超好熱菌又は好熱菌由来FKBP型PPIaseである場合には、上記融合タンパク質は、超好熱菌又は好熱菌由来FKBP型PPIaseも、目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質も、いずれも熱に対して安定である。従って、宿主の破砕液を加熱処理することにより、簡単に融合タンパク質を精製することができる。即ち、宿主は大腸菌等の常温生物が主であるから、宿主由来のタンパク質は、加熱処理によって熱凝集するので、遠心分離等により固形物として回収される。一方、可溶性画分に発現した上記融合タンパク質は変性せず、可溶画分にとどまったままとなる。
超好熱菌又は好熱菌由来FKBP型PPIaseと目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との融合タンパク質を製造する方法であって、少なくとも、本発明の発現ベクターを内包する宿主を、発現ベクターの発現条件下で培養することにより融合タンパク質を得る工程と、加熱処理によって宿主由来タンパク質を熱変性し沈殿除去することにより融合タンパク質を精製する工程とを有する融合タンパク質の製造方法もまた、本発明の1つである。
【0030】
その他の精製手段としては、例えば、融合タンパク質を適当なリガンドを介して固定化担体に結合する形態に設計する方法が挙げられる。例えば、古細菌由来FKBP型PPIaseのN末端側に、ヒスチジン6残基程度のタグを有するようベクターを設計すると、得られた融合タンパク質は、ニッケル等の金属をキレートした担体に、ヒスチジン残基を介して結合することができる。この担体を用いれば、宿主由来のタンパク質と融合タンパク質とを簡単に分離できる。担体に結合した融合タンパク質は、プロテアーゼでリンカーを切断することにより、目的タンパク質のみを簡単に担体から遊離させることができる。もちろん、切断することなく、融合タンパク質のまま担体から遊離させることも、イミダゾールで溶出すれば可能である。上記ヒスチジンタグ以外にも、グルタチオン−s−トランスフェラーゼ又はその一部分をタグとし、グルタチオン樹脂によるアフィニティーにより精製する方法や、マルトース結合タンパク質又はその一部をタグとし、マルトース樹脂により精製する方法等を適用してもかまわない。
また、本発明で用いられる古細菌由来FKBP型PPIaseはFK506結合型であるので、FK506が結合した担体を用いれば、FKBPとFK506の両者のアフィニティーで精製が簡便化される。その他、抗体とのアフィニティーを用いてもかまわない。上記の精製タグは、PPIaseのN端側に設計しても、目的タンパク質のC末端側に設計してもいずれであってもかまわない。これらの遺伝子操作や、アフィニティー精製方法は、当業者には一般的に理解されているものである。
【0031】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0032】
(実施例1)超好熱性古細菌Thermococcus sp.KS−1由来ショートタイプFKBP型PPIase(TcFKBP18)と融合するための発現ベクター構築
分子シャペロン活性を有するTcFKBP18(Ideno、Biochem.J.357、465−、2001年)の発現プラスミドpEFE1−3(Iida、Gene 222、249−、1998)を鋳型とし、そのTcFKBP18遺伝子断片をPCR法により増幅した。PCR用のプライマーとして、表1に示したTcFu―F1及びTcFu―R2を用いることにより増幅産物の両端に制限酵素サイトを設けた。一方、TcFKBP18融合タンパク質をプロテアーゼによりTcFKBP18と目的タンパク質とに切断するためのリンカーをコードする塩基配列として、Throm−F2及びその相補鎖を設計した。Throm−F2は、その5’側にSpeIサイトを、3’側にEcoRIサイトをそれぞれ有している(図1)。Throm−F2のトロンビン切断部分のDNA配列の下流には、BamHIサイト、NdeIサイトを有しているため、目的タンパク質の遺伝子断片はこれらの制限酵素サイトを利用して導入することにより、TcFKBP18との融合タンパク質を得ることができる(図1)。
上記TcFKBP18の遺伝子断片と、トロンビン切断部分をコードするDNA断片を、各々の制限酵素で処理し、あらかじめNcoI/EcoRIにて処理したpET21dプラスミドDNA(ノバジェン社製)に、TcFKBP18遺伝子−Thermo−F2の順でライゲーションした。得られたTcFKBP18融合タンパク質発現用プラスミドをTcFKfusion2とした。
【0033】
【表1】
Figure 2004024102
【0034】
(実施例2)TcFKfusion2を用いたTcFKBP18の発現
TcFKfusion2をE.coli BL21(DE3)株にトランスフォーメーションした。2Lの三角フラスコに2×YT培地(Yeast Extruct 16g/L、 BACTO TRYPTON 20g/L、 NaCl5g/L、アンピシリン 100マイクロg/mL、 pH7.5)700mLを入れ、組み換え大腸菌2〜3白金耳を接種した。35℃で24時間回転培養(110rpm)した後、遠心分離(10000rpm×10min)にて菌体を回収した。得られた菌体は1mM EDTAを含む25mM HEPES緩衝液(pH6.8)20mLに懸濁し、−20℃にて凍結保存した。
【0035】
得られた菌液を超音波破砕後、遠心分離し、その上清(可溶性画分)と沈殿部(沈殿画分)に分離した。沈殿画分は、更に封入体画分に精製するため、4% Triton X−100を含む25mM HEPES/1mM EDTA緩衝液(pH6.8)に懸濁後、30分間反応させることで膜成分を可溶化し、遠心分離にて沈殿する封入体成分を回収した。この操作を2回繰り返し、得られた沈殿部を封入体画分とした。可溶性画分10μgと、それに相当する封入体画分の容量をそれぞれ16%SDS−PAGEに供した。その結果、TcFKBP18に相当するバンドは、可溶性画分のみに見られた。本来TcFKBP18が検出させる位置よりも見かけ上高分子量の位置に検出されたが(図2、レーン1)、これは、TcFKBP18の構造遺伝子の3’末端に終止コドンが存在せず、マルチクローニングサイトが存在するため、その翻訳産物がTcFKBP18のC末端に連なっているためであると考えられる。
【0036】
(実施例3) TcFKBP18と超好熱性古細菌Aeropyrum pernix由来ロダネーゼホモログからなる融合タンパク質の発現
Aeropyrum pernixのゲノムを鋳型とし、そのロダネーゼホモログの構造遺伝子断片をPCR法により増幅した。プライマーには表1に示したrho―F2及びrho―R2を用いることによりロダネーゼホモログ遺伝子断片の両端に制限酵素サイトを設けた。
得られたPCR産物をNdeI/SacIにより処理し、アガローズゲルを用いた電気泳動法により精製した。あらかじめNdeI/SacI処理しておいたTcFKfusion2に、このDNA断片をライゲーション後、実施例2と同様の方法により組み換え大腸菌を得た。得られた大腸菌を実施例2と同様の方法で培養・回収し、−20℃にて凍結保存した。
得られた菌液を超音波破砕後、遠心分離し、その上清(可溶性画分)と沈殿部(沈殿画分)に分離し、沈殿画分から、更に実施例2と同様の方法により、封入体画分を得た。可溶性画分、封入体画分は、実施例2と同様の方法によりSDS−PAGEに供した。その結果、TcFKBP18とロダネーゼホモログの融合タンパク質は、一部封入体として発現するものの、ほとんどが可溶性画分に発現していた(図2、レーン2)。
【0037】
(比較例1)超好熱性古細菌Aeropyrum pernix由来ロダネーゼホモログの単体での発現
実施例2で得られたPCR産物を、あらかじめNdeI/SacI処理しておいたpET21aにライゲーション後、実施例2と同様の方法で組み換え大腸菌を得た。
得られた大腸菌を実施例2と同様の方法で培養・回収し、−20℃にて凍結保存した。菌体は実施例2に記載した方法により、可溶性画分と封入体画分に分離し、同様の方法によりSDS−PAGEに供した。その結果、ロダネーゼホモログは、単体では可溶性画分には発現せず、すべて封入体画分に発現した(図2、レーン3)。
【0038】
(比較例2)ロダネーゼホモログとグルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)からなる融合タンパク質の発現
実施例3で用いたプライマーの代わりに、表1に示したrho―F1及びrho―R1を用いることにより、ロダネーゼホモログ遺伝子断片の両端に制限酵素サイトを設けた。得られたPCR産物をBamHI/EcoRIにより処理し、アガローズゲルを用いた電気泳動法により上記遺伝子断片を精製した。あらかじめBamHI/EcoRI処理しておいた、GST融合タンパク質生産用プラスミド pGEX−4T−1(アマシャム・ファルマシア)にライゲーションすることにより、GST融合ロダネーゼホモログの発現系を構築した。実施例2と同様の方法で組み換え大腸菌を取得した後、本菌を同様の方法で培養・回収し、−20℃にて凍結保存した。
菌体は実施例2と同様の方法により、可溶性画分と封入体画分に分離し、同様の方法によりSDS−PAGEに供した。その結果、ロダネーゼホモログは、GSTと融合させても可溶性画分に発現せず、すべて封入体画分に発現することがわかった(図2、レーン4)。
【0039】
(実施例4) TcFKBP18とロダネーゼホモログの融合タンパク質の精製
実施例2で得られた可溶性画分を下記の(a)及び(b)の陰イオン交換クロマトグラフィー及びゲル濾過の順でカラム精製を繰り返すことにより、TcFKBP18−ロダネーゼホモログの融合タンパク質を単一にまで精製した(図3、レーン1)。精製の結果得られた融合タンパク質の量は、培地1リットルあたり約100mgと大量に得ることができた。
【0040】
(a)DEAE Toyopearl column(16mm x 60cm;TOSOH Co.、Ltd.)
A液:25mM HEPES−KOH 緩衝液(pH 6.8)
B液:0.5M NaClを含む25mM HEPES−KOH 緩衝液(pH
6.8)
(0−300min:B液0−100%の直線グラジエント、300−420 min:B液100%)
流速:1mL/min
【0041】
(b)HiLoad 26/60 Superdex 200pg column(26mm x 60cm;Amersham Pharmacia)
溶離液:100mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0;0.15M NaCl含有)
流速:3mL/min
【0042】
(実施例5) 融合タンパク質のトロンビンによる切断
実施例3で精製した融合型タンパク質1mg当たり、1Uのトロンビンを加え、22℃にて16時間処理することにより、融合タンパク質のトロンビンサイトを切断した。SDS−PAGEの結果、融合タンパク質は確かにTcFKBP18とロダネーゼホモログに切断されることが確認された(図3、レーン2)。
【0043】
【発明の効果】
本発明は、上述の構成よりなるので、これまで発現が困難であった好熱菌由来のタンパク質を、大腸菌をはじめとするバクテリアや、酵母、昆虫細胞等の常温性宿主細胞を用い、簡単に発現することが困難となった。これにより、従来は、封入体として得られていたタンパク質をインビトロでリフォールディングするといった手間が不要となり、簡便かつ安価に製造することが可能となる。
【配列表】
Figure 2004024102
Figure 2004024102
Figure 2004024102
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【図面の簡単な説明】
【図1】Thermococcus sp. KS−1由来ショートタイプFKBP型PPIaseと融合タンパク質を作製するためのベクターTcFKfusion2の遺伝子配置を示す図である。
【図2】TcFKfusion2を用いた場合のタンパク質の発現を示す図である。
【図3】精製した超好熱性古細菌Aeropyrum pernix由来ロダネーゼ−TcFKBP18融合タンパク質と、それをトロンビン処理した結果を示す図である。

Claims (11)

  1. 目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を組み込んで発現させることにより、古細菌由来FKBP型PPIaseと目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との融合タンパク質が得られる発現ベクターであって、
    (a)古細菌由来FKBP型PPIaseをコードし、プロモーターに有効に連結する第1コード領域、
    (b)前記第1コード領域と同じ解読枠内であって、前記第1コード領域の下流にあり、前記目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を挿入することができる少なくとも1つの制限酵素サイトを有する領域、及び、
    (c)前記第1コード領域と前記目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を挿入することができる少なくとも1つの制限酵素サイトを有する領域との間にあり、同じ解読枠内で翻訳されてプロテアーゼ消化アミノ酸配列となる領域からなる
    ことを特徴とする発現ベクター。
  2. 請求項1記載の発現ベクターに目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質をコードする遺伝子を組み込んでなることを特徴とする発現ベクター。
  3. 古細菌由来FKBP型PPIaseは、ショートタイプFKBP型PPIaseであることを特徴とする請求項1又は2記載の発現ベクター。
  4. 古細菌由来FKBP型PPIaseは、超好熱菌又は好熱菌由来FKBP型PPIaseであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の発現ベクター。
  5. 請求項1、2、3又は4記載の発現ベクターを内包することを特徴とする宿主。
  6. 大腸菌であることを特徴とする請求項5記載の宿主。
  7. 古細菌由来FKBP型PPIaseと目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との融合タンパク質であって、前記古細菌由来FKBP型PPIaseと前記目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との間にプロテアーゼ消化アミノ酸配列を有することを特徴とする融合タンパク質。
  8. 超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質であって、請求項7記載の融合タンパク質をプロテアーゼ消化アミノ酸配列を消化するプロテアーゼで消化して得られることを特徴とするタンパク質。
  9. 古細菌由来FKBP型PPIaseと目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との融合タンパク質を製造する方法であって、請求項2、3又は4記載の発現ベクターを内包する宿主を、前記発現ベクターの発現条件下で培養することを特徴とする融合タンパク質の製造方法。
  10. 超好熱菌又は好熱菌由来FKBP型PPIaseと目的とする超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質との融合タンパク質を製造する方法であって、少なくとも、
    請求項4記載の発現ベクターを内包する宿主を、前記発現ベクターの発現条件下で培養することにより前記融合タンパク質を得る工程と、
    加熱処理によって宿主由来タンパク質を熱変性し沈殿除去することにより前記融合タンパク質を精製する工程とを有する
    ことを特徴とする融合タンパク質の製造方法。
  11. 超好熱菌又は好熱菌由来タンパク質の製造方法であって、請求項2、3又は4記載の発現ベクターを内包する宿主を、前記発現ベクターの発現条件下で培養し、得られた融合タンパク質をプロテアーゼ消化アミノ酸配列を消化するプロテアーゼで消化することを特徴とするタンパク質の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004092221A1 (ja) * 2003-04-18 2004-10-28 Sekisui Chemical Co. Ltd. 免疫原及び免疫用組成物、並びにそれらを使用する抗体の製造方法
JP2005278637A (ja) * 2004-03-04 2005-10-13 Marine Biotechnol Inst Co Ltd シトクロムp450モノオキシゲナーゼの生産方法
CN1858507B (zh) * 2005-05-03 2010-06-09 Lg电子株式会社 具有湿度调节和杀菌装置的通风设备及其控制方法

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