JP2004023404A - 音響ノイズ低減装置及び低減方法 - Google Patents

音響ノイズ低減装置及び低減方法 Download PDF

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Kazuhiko Ozawa
小沢 一彦
Yuji Hirasawa
平澤 裕司
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Abstract

【課題】音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する専用スピーカを新たに設けずして、音響ノイズを低減させる。
【解決手段】音響ノイズ発生源20のノイズ音を参照する参照マイク21からの信号を参照入力とする適応フィルタからの疑似ノイズ信号を、音声再生用の内蔵スピーカ54に供給して、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生させ、エラーマイク24に音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音させ、参照マイクからの信号を、所定の伝達関数を有する遅延手段に供給して、内蔵スピーカ及びエラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させ、その遅延手段の出力を参照入力とし、最小二乗平均演算手段に供給すると共に、エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって適応フィルタの適応フィルタ係数を決定する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音響ノイズ低減装置及び低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のノートパソコン、液晶プロジェクタ、ビデオカメラ等の民生用電子機器の小型化には、めざましい進歩が見られる。しかし、電子機器の高性能化、高機能化の要求により、電子機器内部での消費電力は、電子機器の小型化の割には減少しないため、相対的に電子機器内部での発熱が内部部品の許容温度を越えることが問題となっていた。
【0003】
これらの対策として、小型電子機器にも、放熱対策のために冷却ファンを取り付けることが増えてきている。しかし、特に民生用電子機器においては、冷却ファンによる騒音の発生が、静かな家庭内での電子機器の使用に対し、無視できない程度に問題となってきている。
【0004】
そこで、以前より、このような騒音による音響ノイズを適応処理で打ち消す技術の提案が成されており、その場合には、キャンセル音を発生するスピーカを電子機器内に設ける必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特に、小型電子機器の場合は、このようなキャンセル音を発生するスピーカを新たに設けるのは、取付けスペースの点で問題があった。
【0006】
かかる点に鑑み、本発明は、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する専用スピーカを新たに設けずして、音響ノイズを低減させることのできる音響ノイズ低減装置及び低減方法を提案しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、音響ノイズを発生する音響ノイズ発生源と、その音響ノイズ発生源の近傍に配置された参照マイクと、その参照マイクからの信号を参照入力とする適応フィルタと、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号が供給されることによって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する音声再生用の内蔵スピーカと、音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音するエラーマイクと、参照マイクからの信号を、内蔵スピーカ及びエラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させる、所定の伝達関数を有する遅延手段と、その遅延手段の出力を参照入力とし、エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって適応フィルタの適応フィルタ係数を決定する最小二乗平均演算手段とを有する音響ノイズ低減装置である。
【0008】
第1の発明によれば、音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを参照マイクによって収音させ、参照マイクからの信号を参照入力として適応フィルタに供給し、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号を音声再生用の内蔵スピーカに供給して、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生させ、エラーマイクによって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音させ、参照マイクからの信号を、内蔵スピーカ及びエラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させ、その遅延信号を参照入力として最小二乗平均演算手段に供給し、この最小二乗平均演算手段によって、エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって適応フィルタの適応フィルタ係数を決定する
【0009】
第2の発明は、駆動手段によって駆動されて、音響ノイズを発生する音響ノイズ発生源と、駆動手段の駆動周波数を検出する駆動周波数検出手段と、その駆動周波数検出手段よりの駆動周波数検出信号を参照入力とする適応フィルタと、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号が供給されることによって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する音声再生用の内蔵スピーカとを有する音響ノイズ低減装置である。
【0010】
第3の発明は、駆動手段によって駆動されて、音響ノイズを発生する音響ノイズ発生源と、駆動手段の駆動周波数を検出する駆動周波数検出手段と、その駆動周波数検出手段よりの駆動周波数検出信号を参照入力とする適応フィルタと、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号が供給されることによって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する音声再生用の内蔵スピーカと、音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音するエラーマイクと、駆動周波数検出手段よりの駆動周波数検出信号を、内蔵スピーカ及びエラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させる、所定の伝達関数を有する遅延手段と、その遅延手段の出力を参照入力とし、エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって適応フィルタの適応フィルタ係数を決定する最小二乗平均演算手段とを有する音響ノイズ低減装置である。
【0011】
第4、第5及び第6の発明は、それぞれ第1、第2及び第3の発明の音響ノイズ低減装置において、所定の音声信号と適応フィルタからの疑似ノイズ信号を加算する加算器を設けてなり、その加算器の加算出力を内蔵スピーカに供給することによって、音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを低減するようにした音響ノイズ低減装置である。
【0012】
第7及び第8の発明は、それぞれ第1及び第3の発明の音響ノイズ低減装置において、エラーマイクよりの残差信号をリミットするリミット手段を設けてなり、そのリミット手段の出力を、最小二乗平均演算手段によって、最小二乗平均演算するようにした音響ノイズ低減装置である。
【0013】
第9の発明は、第2の発明の音響ノイズ低減装置において、予め事前学習により求められた、適応フィルタの適応フィルタ係数を記憶する記憶手段を設けてなり、その記憶手段に記憶されている適応フィルタ係数を適宜読み出して使用するようにした音響ノイズ低減装置である。
【0014】
第10の発明は、音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを参照マイクによって収音させ、参照マイクからの信号を参照入力として適応フィルタに供給し、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号を音声再生用の内蔵スピーカに供給して、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生させ、エラーマイクによって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音させ、参照マイクからの信号を、内蔵スピーカ及びエラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させ、その遅延信号を参照入力とし、エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって適応フィルタの適応フィルタ係数を決定するようにした音響ノイズ低減方法である。
【0015】
第11の発明は、音響ノイズを発生する音響ノイズ発生源を駆動する駆動手段の駆動周波数を検出し、その駆動周波数検出信号を参照入力として適応フィルタに供給し、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号を音声再生用の内蔵スピーカに供給して、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生させるようにした音響ノイズ低減方法である。
【0016】
第12の発明は、駆動手段によって駆動される音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを参照マイクによって収音させ、駆動手段の駆動周波数を検出し、その駆動周波数検出信号を参照入力として適応フィルタに供給し、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号を音声再生用の内蔵スピーカに供給して、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生させ、エラーマイクによって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音させ、参照マイクからの信号を、内蔵スピーカ及びエラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させ、その遅延信号を参照入力とし、エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって適応フィルタの適応フィルタ係数を決定するようにした音響ノイズ低減方法である。
【0017】
第13、第14及び第15の発明は、それぞれ第10、第11及び第12の発明の音響ノイズ低減方法において、所定の音声信号と適応フィルタからの疑似ノイズ信号を加算し、その加算出力を内蔵スピーカに供給することによって、音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを低減するようにした音響ノイズ低減方法である。
【0018】
第16の発明は、第10の発明の音響ノイズ低減方法において、エラーマイクよりの残差信号をリミットし、そのリミット出力を最小二乗平均演算するようにした音響ノイズ低減方法である。
【0019】
第17の発明は、第12の発明の音響ノイズ低減方法において、エラーマイクよりの残差信号をリミットし、そのリミット出力を最小二乗平均演算するようにした音響ノイズ低減方法である。
【0020】
第18の発明は、第11の発明の音響ノイズ低減方法において、予め事前学習により求められた、適応フィルタの適応フィルタ係数を記憶手段に記憶しておき、その記憶されている適応フィルタ係数を適宜読み出して使用するようにした音響ノイズ低減方法である。
【0021】
第19、第20及び第21の発明は、それぞれ第1、第2及び第3の発明のノイズ低減装置において、音響ノイズ発生源は、冷却ファンである。
【0022】
第22、第23及び第24の発明は、それぞれ第10、第11及び第12の発明のノイズ低減方法において、音響ノイズ発生源は、冷却ファンである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、図1を参照して、本発明を、記録再生装置付きデジタルビデオカメラに適用した実施の形態の音響ノイズ低減装置の例を、その音響ノイズ低減方法と共に説明する。48は、ヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装置等の記録再生装置で、記録/再生用切り換えスイッチ47を通じて、記録系及び再生系に接続されている。この記録再生装置48は、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスク等のディスク記録再生装置や、半導体メモリを記録再生媒体とした記録再生装置等も可能である。
【0024】
記録(REC)モード時は、切り換えスイッチ47はREC側に切換えられる。固体撮像素子としてのCCD(チャージ・カプルド・デバイス)41からの撮像信号は、カメラ系信号処理回路42に供給されて、アナログ/デジタル変換されると共に、γ処理、エンコード処理等が行われる。
【0025】
このカメラ系信号処理回路42からのデジタル映像信号は、記録系映像/音声信号処理回路43に入力される。又、音声マイク44からの音声信号が、前段増幅器(AMP)45を通じて、A/D変換器46に供給されて、アナログ/デジタル変換された後、記録系映像/音声信号処理回路43に入力される。記録系映像/音声信号処理回路43では、デジタル映像信号及びデジタル音声信号のシャフリング処理、圧縮処理等が行われた後、マルチプレクス化され、そのマルチプレクス化信号が切り換えスイッチ47のREC側を通じて、記録再生装置48に入力されて、記録媒体、即ち、磁気テープに記録される。
【0026】
次に、音響ノイズ発生源としての冷却ファン20について説明する。この冷却ファン20は、電子機器の内部を冷却するためのものである。この冷却ファン20は、駆動手段としての内蔵モータ(図示せず)により任意の回転数で回転せしめられる。そして、この冷却ファン20の近傍に参照入力マイク21を設けて、冷却ファン20よりの放射ノイズ音を、この参照入力マイク21によって収音(ピックアップ)させるようにする。参照入力マイク21よりのノイズ音信号は、増幅器(AMP)22を通じてA/D変換器23に供給されてデジタルノイズ信号に変換された後、破線で囲まれた適応処理回路30内のLMS(最小二乗平均)アルゴリズムによって信号処理を行う適応信号処理回路31に、参照入力信号として入力される。
【0027】
又、54は、音声再生用の内蔵スピーカ54で、電子機器、即ち、ここでは、記録再生装置付きデジタルビデオカメラに内蔵されている。そして、冷却ファン20の吹き出し口付近が、内蔵スピーカ54の前面側の近傍に位置するように、冷却ファン20を配置する。又、内蔵スピーカ54の前面側の近傍で、且つ、冷却ファン20の吹き出し口側の近傍に、エラーマイク24を配置する。冷却ファン20からのノイズ音(騒音)をキャンセルするように、冷却ファン20より発生するノイズ音に対し逆位相の音を内蔵スピーカ54から放声させるようにする。そして、そのキャンセル時の残留音は、エラーマイク24でピックアップ(収音)された後、その残留音信号は増幅器(AMP)25を通じてA/D変換器26に供給されて、デジタル残留音信号に変換された後、破線で囲まれた適応処理回路30内のリミッタ33に入力される。
【0028】
適応処理回路30内の適応信号処理回路31において、デジタル参照入力信号から騒音キャンセルのための疑似ノイズ信号を生成せしめ、その疑似ノイズ信号が加算器51の一方の+端子に入力される。切り換えスイッチ47が再生(PB)側に切換えられているときに、加算器51の他方の+端子には、再生系映像/音声信号処理回路50からの再生系音声信号が入力される。尚、切り換えスイッチ47が記録(REC)側に切り換えられているときは、再生系映像/音声信号処理回路50から音声信号は出力されない。
【0029】
加算器51の出力側には、疑似ノイズ信号単独、又は、疑似ノイズ信号及びデジタル音声信号の和信号が出力され、疑似ノイズ信号単独、又は、疑似ノイズ信号及びデジタル音声信号の和信号が、D/A変換器52に供給されてアナログ信号に変換された後、増幅器(AMP)53を通じて、内蔵スピーカ54に入力される。又、エラーマイク24からの残留音信号は、増幅器(AMP)25を通じて、A/D変換器26に供給されて、デジタル残留音信号に変換され、そのデジタル残留音信号が、適応処理回路30内のリミッタ33に供給されて、冷却ファン20よりの通常のノイズレベルと比較してレベルが大きいときにのみ、そのデジタル残留音信号の外乱音信号がレベル制限(レベルクリップ)されて、その外乱音信号がレベル制限されたデジタル残留音信号が、ステップゲイン手段32を通じて、適応信号処理回路31に入力されて、後述するLMS演算処理のパラメータであるステップゲイン係数が設定される。
【0030】
適応信号処理回路31では、LMS(最小二乗平均)アルゴリズムに従って、エラーマイク24からの残留音信号が最小化されるように、内部の適応係数を更新し、上述の疑似ノイズ信号を生成する。この適応信号処理回路31については後述する。
【0031】
次に、再生(PB)モード時は、切り換えスイッチ47が再生(PB)側に切換えられて、記録再生装置48からテープ等の記録媒体に記録された再生映像/音声信号が、その切り換えスイッチ47を通じて、再生系映像/音声信号処理回路50に入力される。再生系映像/音声信号処理回路50では、マルチプレクス化信号がデマルチプレクス化されて、デジタル映像信号及びデジタル音声信号に分離されると共に、これらデジタル映像信号及びデジタル音声信号が、デシャフリング処理、伸張処理、デコード処理等が行われて、デジタル映像信号及びデジタル音声信号が出力される。又、デジタル音声信号は加算器51に入力されて、適応信号処理回路31からの疑似ノイズ信号と加算され、その加算信号がD/A変換器52に供給されて、アナログ信号に変換され、そのアナログ信号が増幅器(AMP)53を通じて、内蔵スピーカ54に入力される。尚、再生系映像/音声信号処理回路50より出力されたデジタル映像信号については、本発明とは無関係であるため、説明を省略する。
【0032】
図1においては、特に、音声再生用に用意された内蔵スピーカ54を、騒音キャンセル用のスピーカとして兼用し、記録(REC)及び再生(PB)時の冷却ファン20の騒音を低減することが出来る。
【0033】
次に、図2を参照して、本発明を、記録再生装置付きデジタルビデオカメラに適用した実施の形態の音響ノイズ低減装置の他の例を、その音響ノイズ低減方法と共に説明するも、図2において、図1と対応する部分には、同一符号を付して、重複説明を省略する。
【0034】
図2の例では、冷却ファン20を駆動する内蔵モータ(図示せず)に、ホール素子センサ等でモータの回転数を検出して出力するFG(Frequency Generator)(回転数検出手段)27を取り付けて、この冷却ファン20を駆動する内蔵モータの回転数を検出し、この回転数検出信号が、増幅器(AMP)22を通じて、A/D変換器23に供給されて、デジタル回転数検出信号に変換され、そのデジタル回転数検出信号が、適応処理回路30における適応信号処理回路31に入力される。
【0035】
従って、この図2の例では、図1の例で使用した参照入力マイク21は不要になる。そして、破線で囲まれる適応処理回路30では、FG27よりの冷却ファンの回転数に依存する信号を参照入力として、適応信号処理回路31で疑似ノイズ信号を生成し、図1の例と同様に、冷却ファン20による騒音をキャンセルするように内蔵スピーカ54より騒音と逆位相の音を放声することによって、冷却ファン20よりの騒音をキャンセルし、そのキャンセル時の残留音がエラーマイク24によってピックアップ(収音)され、その残留音信号が増幅器(AMP)25を通じて、A/D変換器26に供給されて、デジタル残留音信号に変換され、そのデジタル残留音信号が破線で囲まれた適応処理回路30に入力されて、図1の例と同様に信号処理される。その他の構成及び動作は、図1の例と同様であるので、重複説明を省略する。
【0036】
次に、図3を参照して、本発明を、記録再生装置付きデジタルビデオカメラに適用した実施の形態の音響ノイズ低減装置の更に他の例を、その音響ノイズ低減方法と共に説明するも、図3において、図1及び図2と対応する部分には、同一符号を付して、重複説明を省略する。
【0037】
図3の例では、図4を参照して、後に詳述する適応信号処理回路31における適応フィルタ6と同様に構成される適応フィルタ34を設け、その適応フィルタ34の内部適応係数を事前学習にて、あらかじめ求めて、その係数をマイコン(マイクロコンピュータ)60内のROMに書き込んで記憶させておき、適宜このマイコン60のROMから適応係数を読み出して、適応フィルタ34に使用するようにする。
【0038】
図3の例は、エラーマイク24を不要とすることに特徴がある。適応フィルタ34への参照入力信号は、図2の例と同様のFG27よりの冷却ファンの回転数に依存する信号を使用するために、回転数が同じであれば、冷却ファン20より発生する騒音も同じであるために、図2の例と同様に、冷却ファン20より発生する騒音を、内蔵スピーカ54からの疑似音響波によって、キャンセルすることができる。
【0039】
次に、図4を参照して、図1及び図2の例における適応信号処理回路30において行う信号処理のアルゴリズムの例、即ち、フィルタード(Filtered)−X LMS(最小二乗平均)アルゴリズムを説明する。先ず、入力端子1への主要入力Sは希望信号であり、具体的には、内蔵スピーカ54から放出される、記録再生装置48の磁気テープから再生された再生信号に基づく再生音声である。又、入力端子2へのノイズNは、冷却ファン20から発生する放射ノイズ音(騒音)である。入力端子3への参照入力Xは、ノイズNと相関のある信号である。
【0040】
Plant 7は、ある任意の伝達関数をもつ伝達経路であり、例えば、ある空間に放射された音響信号の伝達経路をモデル化したものと考えることができる。この伝達経路は、本例では、図1及び図2における内蔵スピーカ54からエラーマイク24までの音響経路を示す。このアルゴリズムは、参照入力Xに、このPlant 7の伝達関数をFIR(有限インパルス応答)フィルタ4で同定して、LMS(最小二乗平均)演算部5に入力することから、フィルタード(Filtered)X LMSアルゴリズムと呼ばれる。上述の内蔵スピーカ54からエラーマイク24までの音響経路が非常に小さい場合には、FIRフィルタ4をスルーにすることも可能である。
【0041】
先ず、入力端子1からの主要入力Sが、加算器8の一方の+側端子に入力され、他方の+側端子に、入力端子2よりノイズNが入力されて、この加算器8によって、両者が音響的に単純加算されて空間に放出される。又、この音響出力が加算器(減算器)9の+側端子に入力され、この音響出力から、加算器9の−側端子に入力される適応フィルタ6よりの適応フィルタ出力Y、つまり、本例では内蔵スピーカ54から放出される疑似ノイズ音が減算される。加算器(減算器)9よりの減算出力は、Plant 7を通じて、出力端子10より出力され、即ち、エラーマイク24より出力されると共に、残差信号EとしてLMS演算部5に入力される。入力端子3よりの参照入力Xが、所定の伝達関数を有する遅延手段としてのFIRフィルタ4を通じて、LMS演算部5に入力される。又、参照入力Xは、適応フィルタ6にも入力される。
【0042】
この適応フィルタ6は、一般的には、図5について後述するFIRフィルタから構成され、そのフィルタ係数が、LMS演算部5の演算結果により適応制御されることによって、加算器(減算器)9によって、ノイズNが減算されて、希望信号が出力されるように構成される。
【0043】
次に、図5を参照して、図4の適応フィルタ(FIRフィルタ)6の具体的構成例を説明する。先ず、図5における参照入力Xは、図4の参照入力Xに相当し、破線で囲まれた適応フィルタ6に入力されるとともに、遅延手段としてのFIRフィルタ4を通じてLMS演算処理部5に入力される。適応フィルタ6は、一般的にはタップ数が数百程度のFIRデジタルフィルタで構成されており、それぞれのタップにある適応フィルタ係数Wを、LMSアルゴリズムにしたがって適応的に更新していく。
【0044】
この適応フィルタ6は、ここでは(m+1)タップのFIRフィルタを示しており、111 〜11m は単位サンプリング時間の遅延器である。X0 〜Xm は、それぞれ参照入力X及び遅延器111 〜11m の各遅延出力である。信号X0 〜Xm は、それぞれ係数がW0 〜Wm である係数乗算器120 〜12m に供給されて、それぞれの係数W0 〜Wm が乗算される。係数乗算器120 〜12m よりの各出力は、加算器13に供給されて加算されて、適応フィルタ出力Yとして出力される。その適応フィルタ出力Yは、次の数1の式で表わされる。
【0045】
【数1】
Figure 2004023404
【0046】
ここで、Yは図4の適応フィルタ出力Yに相当する。更に、LMS演算処理部5では、参照入力Xと、残差信号Eとから、次の数2に示す式に従って、それぞれの適応フィルタ係数W0 〜Wm をサンプリング毎に更新していく。
【0047】
【数2】
Figure 2004023404
【0048】
ここで、数2の式において、添え字kは時間経過を表わしており、kを、例えば、単位サンプリング番号とし、(k+1)サンプリング目のWk+1 が現在の適応フィルタ係数とすれば、Wk はkサンプリング目、即ち、1サンプリング過去の適応フィルタ係数を表わしている。又、μは、ステップゲイン手段32のステップゲインを示し、このステップゲインは、ステップサイズとも呼ばれる。このステップゲインは、LMSアルゴリズムにおける収束スピードを決定するパラメータであり、大きいと収束が早くなるが収束後の精度が落ち、逆に小さいと収束は遅くなるが収束後の精度が上がるため、使用する適応システム条件により最適化して設定される。また、Ek とXk は夫々kサンプリング目の残差信号Eと参照入力Xである。従って、数2の式においては、(k+1)サンプリング目のWk+1 をkサンプリング目のWk と、Ek と、Xk とから逐次演算して更新していく処理が行われる。
【0049】
そして、図4のフィルタード−X LMSアルゴリズムにおいては、適応フィルタ6内の適応係数と、残差信号Eとの間には、Plant 7による時間遅延が存在するため、参照入力Xにも同様の時間遅延をFIRフィルタ4によって与えた後、LMS演算部5に入力して同一サンプリング内の逐次演算を満足させている。しかし、適応フィルタ6の処理タイミングと、LMS演算部5の処理タイミングとの間には、やはり時間遅延分のずれが生じている。しかし、適応フィルタは、一般的には非線形、時変システムであるが、ターゲットのノイズNがサンプリング時間に対して十分に長い時間で変化し、適応動作がこれに合わせてゆっくりと進むために、線形、時不変システムとして扱うことができ、数2の式を当てはめることができる。
【0050】
従って、図4におけるLMS演算部5は、適応フィルタ6における適応フィルタ係数Wを、残差信号Eに含まれる参照入力Xに相関の高い信号であるノイズN成分を常に最小にするように、数2の式で更新していくため、出力端子10からは常にノイズ低減が成された出力が得られる。
【0051】
以上のように、本発明の実施の形態の例では、内蔵スピーカを内蔵する電子機器において、本来の内蔵スピーカの出力音声信号に疑似ノイズ信号を加算して内蔵スピーカから音響波として出力しても、適応処理回路に入力する参照入力を音響ノイズと相関性の高い信号とすることにより、本来の音声信号に影響を及ぼさずに音響ノイズだけをキャンセルすることが可能である。
【0052】
尚、本発明の実施の形態の例における冷却ファン20、内蔵スピーカ54、エラーマイク24、参照入力マイク21それぞれの位置関係は、図示したものに限られず、様々な変形、変更が可能である。
【0053】
音響ノイズ発生源としては、上述の冷却ファンの他に、ヘリカルスキャン方式の磁気記録再生装置の回転ドラム、パーソナルコンピュータのハードディスク等が可能で、それぞれの駆動手段は、モータである。
【0054】
【発明の効果】
第1の発明によれば、音響ノイズを発生する音響ノイズ発生源と、その音響ノイズ発生源の近傍に配置された参照マイクと、その参照マイクからの信号を参照入力とする適応フィルタと、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号が供給されることによって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する音声再生用の内蔵スピーカと、音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音するエラーマイクと、参照マイクからの信号を、内蔵スピーカ及びエラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させる、所定の伝達関数を有する遅延手段と、その遅延手段の出力を参照入力とし、エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって適応フィルタの適応フィルタ係数を決定する最小二乗平均演算手段とを有するので、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する専用スピーカを新たに設けずして、音響ノイズを低減させることのできる音響ノイズ低減装置を得ることができる。
【0055】
第2の発明によれば、駆動手段によって駆動されて、音響ノイズを発生する音響ノイズ発生源と、駆動手段の駆動周波数を検出する駆動周波数検出手段と、その駆動周波数検出手段よりの駆動周波数検出信号を参照入力とする適応フィルタと、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号が供給されることによって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する音声再生用の内蔵スピーカとを有するので、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する専用スピーカを新たに設けずして、音響ノイズを低減させることができると共に、第1の発明における参照マイク及びエラーマイクを不要とする、構成の簡単な音響ノイズ低減装置を得ることができる。
【0056】
第3の発明によれば、駆動手段によって駆動されて、音響ノイズを発生する音響ノイズ発生源と、駆動手段の駆動周波数を検出する駆動周波数検出手段と、その駆動周波数検出手段よりの駆動周波数検出信号を参照入力とする適応フィルタと、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号が供給されることによって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する音声再生用の内蔵スピーカと、音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音するエラーマイクと、駆動周波数検出手段よりの駆動周波数検出信号を、内蔵スピーカ及びエラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させる、所定の伝達関数を有する遅延手段と、その遅延手段の出力を参照入力とし、エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって適応フィルタの適応フィルタ係数を決定する最小二乗平均演算手段とを有するので、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する専用スピーカを新たに設けずして、音響ノイズを低減させることができると共に、第1の発明における参照マイクを不要とする、構成の簡単な音響ノイズ低減装置を得ることができる。
【0057】
第4、第5及び第6の発明によれば、それぞれ第1、第2及び第3の発明の音響ノイズ低減装置において、所定の音声信号と適応フィルタからの疑似ノイズ信号を加算する加算器を設けてなり、その加算器の加算出力を内蔵スピーカに供給することによって、音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを低減するようにしたので、それぞれ第1、第2及び第3の発明と同様の効果が得られると共に、内蔵スピーカよりの疑似ノイズ音響波によって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減し得、しかもその内蔵スピーカより、これに供給された音声信号に基づく音声を放声させることのできる音響ノイズ低減装置を得ることができる。
【0058】
第7及び第8の発明によれば、それぞれ第1及び第3の発明の音響ノイズ低減装置において、エラーマイクよりの残差信号をリミットするリミット手段を設けてなり、そのリミット手段の出力を、最小二乗平均演算手段によって、最小二乗平均演算するようにしたので、それぞれ第1及び第3の発明と同様の効果が得られると共に、最小二乗平均演算手段に大きなレベルの残差信号が入力するのが回避されるので、適応処理の収束速度が速くなると共に、誤動作が減少する音響ノイズ低減装置を得ることができる。
【0059】
第9の発明によれば、第2の発明の音響ノイズ低減装置において、予め事前学習により求められた、適応フィルタの適応フィルタ係数を記憶する記憶手段を設けてなり、その記憶手段に記憶されている適応フィルタ係数を適宜読み出して使用するようにしたので、第2の発明と同様の効果が得られると共に、複雑な最小二乗平均演算処理を行わなくも、適応フィルタの適応フィルタ係数を容易に決定することのできる音響ノイズ低減装置を得ることができる。
【0060】
第10の発明によれば、音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを参照マイクによって収音させ、参照マイクからの信号を参照入力として適応フィルタに供給し、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号を音声再生用の内蔵スピーカに供給して、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生させ、エラーマイクによって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音させ、参照マイクからの信号を、内蔵スピーカ及びエラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させ、その遅延信号を参照入力とし、エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって適応フィルタの適応フィルタ係数を決定するようにしたので、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する専用スピーカを新たに設けずして、音響ノイズを低減させることのできる音響ノイズ低減方法を得ることができる。
【0061】
第11の発明によれば、音響ノイズを発生する音響ノイズ発生源を駆動する駆動手段の駆動周波数を検出し、その駆動周波数検出信号を参照入力として適応フィルタに供給し、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号を音声再生用の内蔵スピーカに供給して、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生させるようにしたので、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する専用スピーカを新たに設けずして、音響ノイズを低減させることができると共に、第10の発明における参照マイク及びエラーマイクを不要とする、構成の簡単な音響ノイズ低減方法を得ることができる。
【0062】
第12の発明によれば、駆動手段によって駆動される音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを参照マイクによって収音させ、駆動手段の駆動周波数を検出し、その駆動周波数検出信号を参照入力として適応フィルタに供給し、その適応フィルタからの疑似ノイズ信号を音声再生用の内蔵スピーカに供給して、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生させ、エラーマイクによって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音させ、参照マイクからの信号を、内蔵スピーカ及びエラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させ、その遅延信号を参照入力とし、エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって適応フィルタの適応フィルタ係数を決定するようにしたので、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する専用スピーカを新たに設けずして、音響ノイズを低減させることができると共に、第10の発明における参照マイクを不要とする音響ノイズ低減方法を得ることができる。
【0063】
第13、第14及び第15の発明によれば、それぞれ第10、第11及び第12の発明の音響ノイズ低減方法において、所定の音声信号と適応フィルタからの疑似ノイズ信号を加算し、その加算出力を内蔵スピーカに供給することによって、音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを低減するようにしたので、それぞれ第1、第2及び第3の発明と同様の効果が得られると共に、内蔵スピーカよりの疑似ノイズ音響波によって、音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減し得、しかもその内蔵スピーカより、これに供給された音声信号に基づく音声を放声させることのできる音響ノイズ低減方法を得ることができる。
【0064】
第16及び第17の発明によれば、それぞれ第10及び第12の発明の音響ノイズ低減方法において、エラーマイクよりの残差信号をリミットし、そのリミット出力を最小二乗平均演算するようにしたので、それぞれ第10及び第12の発明と同様の効果が得られるとと共に、最小二乗平均演算手段に大きなレベルの残差信号が入力するのが回避されるので、適応処理の収束速度が速くなると共に、誤動作が減少する音響ノイズ低減方法を得ることができる。
【0065】
第18の発明によれば、第11の発明の音響ノイズ低減方法において、予め事前学習により求められた、適応フィルタの適応フィルタ係数を記憶手段に記憶しておき、その記憶されている適応フィルタ係数を適宜読み出して使用するようにしたので、第11の発明と同様の効果が得られると共に、複雑な最小二乗平均演算処理を行わなくも、適応フィルタの適応フィルタ係数を容易に決定することのできる音響ノイズ低減方法を得ることができる。
【0066】
第19、第20及び第21の発明によれば、それぞれ第1、第2及び第3の発明のノイズ低減装置において、音響ノイズ発生源は、冷却ファンであるので、それぞれ第1、第2及び第3の発明の効果に加えて、本発明のノイズ低減装置が適用される電子機器内を冷却することのできるノイズ低減装置を得ることができる。
【0067】
第22、第23及び第24の発明によれば、それぞれ第10、第11及び第12の発明のノイズ低減方法において、音響ノイズ発生源は、冷却ファンであるので、それぞれ第10、第11及び第12の発明の効果に加えて、本発明のノイズ低減方法が適用される電子機器内を冷却することのできるノイズ低減方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の音響ノイズ低減装置の例を示すブロック線図である。
【図2】本発明の実施の形態の音響ノイズ低減装置の他の例を示すブロック線図である。
【図3】本発明の実施の形態の音響ノイズ低減装置の更に他の例を示すブロック線図である。
【図4】適応信号処理回路の例としてのフィルタード−X LMSアルゴリズムの例を示すブロック線図である。
【図5】LMS適応フィルタの例を示すブロック線図である。
【符号の説明】
4 FIRフィルタ、5 LMS演算部、6 適応フィルタ、7 Plant、8 加算器、9 加算器、20 冷却ファン、21 参照入力マイク、22 増幅器(AMP)、23 A/D変換器、25 増幅器(AMP)、26 A/D変換器、30 適応処理回路、31 適応信号処理回路、32 ステップゲイン回路、33 リミッタ、41 CCD(撮像素子)、42 カメラ系信号処理回路、43 記録系映像/音声信号処理回路、44 音声マイク、45 増幅器(AMP)、46 A/D変換器、47 切り換えスイッチ、48 記録再生装置、50 再生系映像/音声信号処理装置、51 加算器、52 D/A変換器、53 増幅器(AMP)、54 内蔵スピーカ。

Claims (24)

  1. 音響ノイズを発生する音響ノイズ発生源と、
    該音響ノイズ発生源の近傍に配置された参照マイクと、
    該参照マイクからの信号を参照入力とする適応フィルタと、
    該適応フィルタからの疑似ノイズ信号が供給されることによって、上記音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する音声再生用の内蔵スピーカと、
    上記音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音するエラーマイクと、
    上記参照マイクからの信号を、上記内蔵スピーカ及び上記エラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させる、所定の伝達関数を有する遅延手段と、
    該遅延手段の出力を参照入力とし、上記エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって上記適応フィルタの適応フィルタ係数を決定する最小二乗平均演算手段とを有することを特徴とする音響ノイズ低減装置。
  2. 駆動手段によって駆動されて、音響ノイズを発生する音響ノイズ発生源と、
    上記駆動手段の駆動周波数を検出する駆動周波数検出手段と、
    該駆動周波数検出手段よりの駆動周波数検出信号を参照入力とする適応フィルタと、
    該適応フィルタからの疑似ノイズ信号が供給されることによって、上記音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する音声再生用の内蔵スピーカとを有することを特徴とする音響ノイズ低減装置。
  3. 駆動手段によって駆動されて、音響ノイズを発生する音響ノイズ発生源と、
    上記駆動手段の駆動周波数を検出する駆動周波数検出手段と、
    該駆動周波数検出手段よりの駆動周波数検出信号を参照入力とする適応フィルタと、
    該適応フィルタからの疑似ノイズ信号が供給されることによって、上記音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生する音声再生用の内蔵スピーカと、
    上記音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音するエラーマイクと、
    上記駆動周波数検出手段よりの駆動周波数検出信号を、上記内蔵スピーカ及び上記エラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させる、所定の伝達関数を有する遅延手段と、
    該遅延手段の出力を参照入力とし、上記エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって上記適応フィルタの適応フィルタ係数を決定する最小二乗平均演算手段とを有することを特徴とする音響ノイズ低減装置。
  4. 請求項1に記載の音響ノイズ低減装置において、
    所定の音声信号と上記適応フィルタからの疑似ノイズ信号を加算する加算器を設けてなり、
    該加算器の加算出力を上記内蔵スピーカに供給することによって、上記音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを低減することを特徴とする音響ノイズ低減装置。
  5. 請求項2に記載の音響ノイズ低減装置において、
    所定の音声信号と上記適応フィルタからの疑似ノイズ信号を加算する加算器を設けてなり、
    該加算器の加算出力を上記内蔵スピーカに供給することによって、上記音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを低減することを特徴とする音響ノイズ低減装置。
  6. 請求項3に記載の音響ノイズ低減装置において、
    所定の音声信号と上記適応フィルタからの疑似ノイズ信号を加算する加算器を設けてなり、
    該加算器の加算出力を上記内蔵スピーカに供給することによって、上記音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを低減することを特徴とする音響ノイズ低減装置。
  7. 請求項1に記載の音響ノイズ低減装置において、
    上記エラーマイクよりの残差信号をリミットするリミット手段を設けてなり、該リミット手段の出力を、上記最小二乗平均演算手段によって、最小二乗平均演算することを特徴とする音響ノイズ低減装置。
  8. 請求項3に記載の音響ノイズ低減装置において、
    上記エラーマイクよりの残差信号をリミットするリミット手段を設けてなり、該リミット手段の出力を、上記最小二乗平均演算手段によって、最小二乗平均演算することを特徴とする音響ノイズ低減装置。
  9. 請求項2に記載の音響ノイズ低減装置において、
    予め事前学習により求められた、上記適応フィルタの適応フィルタ係数を記憶する記憶手段を設けてなり、
    該記憶手段に記憶されている上記適応フィルタ係数を適宜読み出して使用することを特徴とする音響ノイズ低減装置。
  10. 音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを参照マイクによって収音させ、
    上記参照マイクからの信号を参照入力として適応フィルタに供給し、
    該適応フィルタからの疑似ノイズ信号を音声再生用の内蔵スピーカに供給して、上記音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生させ、
    エラーマイクによって、上記音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音させ、
    上記参照マイクからの信号を、上記内蔵スピーカ及び上記エラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させ、
    該遅延信号を参照入力とし、上記エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって上記適応フィルタの適応フィルタ係数を決定することを特徴とする音響ノイズ低減方法。
  11. 音響ノイズを発生する音響ノイズ発生源を駆動する駆動手段の駆動周波数を検出し、
    該駆動周波数検出信号を参照入力として適応フィルタに供給し、
    該適応フィルタからの疑似ノイズ信号を音声再生用の内蔵スピーカに供給して、上記音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生させることを特徴とする音響ノイズ低減方法。
  12. 駆動手段によって駆動される音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを参照マイクによって収音させ、
    上記駆動手段の駆動周波数を検出し、
    該駆動周波数検出信号を参照入力として適応フィルタに供給し、
    該適応フィルタからの疑似ノイズ信号を音声再生用の内蔵スピーカに供給して、上記音響ノイズ発生源からの音響ノイズを低減するための疑似ノイズ音響波を発生させ、
    エラーマイクによって、上記音響ノイズ発生源からの音響ノイズの残差成分を収音させ、
    上記参照マイクからの信号を、上記内蔵スピーカ及び上記エラーマイク間の音響経路に相当する遅延時間だけ遅延させ、
    該遅延信号を参照入力とし、上記エラーマイクからの残差信号の最小二乗平均演算を行い、その演算結果によって上記適応フィルタの適応フィルタ係数を決定することを特徴とする音響ノイズ低減方法。
  13. 請求項10に記載の音響ノイズ低減方法において、
    所定の音声信号と上記適応フィルタからの疑似ノイズ信号を加算し、該加算出力を上記内蔵スピーカに供給することによって、上記音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを低減することを特徴とする音響ノイズ低減方法。
  14. 請求項11に記載の音響ノイズ低減方法において、
    所定の音声信号と上記適応フィルタからの疑似ノイズ信号を加算し、該加算出力を上記内蔵スピーカに供給することによって、上記音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを低減することを特徴とする音響ノイズ低減方法。
  15. 請求項12に記載の音響ノイズ低減方法において、
    所定の音声信号と上記適応フィルタからの疑似ノイズ信号を加算し、該加算出力を上記内蔵スピーカに供給することによって、上記音響ノイズ発生源よりの音響ノイズを低減することを特徴とする音響ノイズ低減方法。
  16. 請求項10に記載の音響ノイズ低減方法において、
    上記エラーマイクよりの残差信号をリミットし、該リミット出力を最小二乗平均演算することを特徴とする音響ノイズ低減方法。
  17. 請求項12に記載の音響ノイズ低減方法において、
    上記エラーマイクよりの残差信号をリミットし、該リミット出力を最小二乗平均演算することを特徴とする音響ノイズ低減方法。
  18. 請求項11に記載の音響ノイズ低減方法において、
    予め事前学習により求められた、上記適応フィルタの適応フィルタ係数を記憶手段に記憶しておき、該記憶されている適応フィルタ係数を適宜読み出して使用することを特徴とする音響ノイズ低減方法。
  19. 請求項1に記載の音響ノイズ低減装置において、
    上記音響ノイズ発生源は、冷却ファンであることを特徴とする音響ノイズ低減装置。
  20. 請求項2に記載の音響ノイズ低減装置において、
    上記音響ノイズ発生源は、冷却ファンであることを特徴とする音響ノイズ低減装置。
  21. 請求項3に記載の音響ノイズ低減装置において、
    上記音響ノイズ発生源は、冷却ファンであることを特徴とする音響ノイズ低減装置。
  22. 請求項10に記載の音響ノイズ低減方法において、
    上記音響ノイズ発生源は、冷却ファンであることを特徴とする音響ノイズ低減方法。
  23. 請求項11に記載の音響ノイズ低減方法において、
    上記音響ノイズ発生源は、冷却ファンであることを特徴とする音響ノイズ低減方法。
  24. 請求項12に記載の音響ノイズ低減方法において、
    上記音響ノイズ発生源は、冷却ファンであることを特徴とする音響ノイズ低減方法。
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