JP2004023132A - 画像音声処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ビデオ信号が入出力される入出力部と;内部機能が変更可能であり,ビデオ信号を処理する少なくとも1つのリコンフィギュアラブルプロセッサと;リコンフィギュアラブルプロセッサの機能を決定する機能データに基づいて,リコンフィギュアラブルプロセッサの機能を設定するコンフィグ部と;リコンフィギュアラブルプロセッサおよびコンフィグ部を制御するユニット制御部と;を有する少なくとも1つのリコンフィギュアラブル処理ユニットを備えることを特徴とする,画像音声処理装置が提供される。かかる構成により,リコンフィギュアラブル処理ユニットは,機能が可変となるので,汎用性が高まりハードウエアの共通化を図ることができる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,画像音声処理装置にかかり,特に,多様な機能を実現可能な画像音声処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
映画・TV番組制作プロダクションや放送局等では,複数のVTRやTVカメラ等から入力されたビデオ信号を処理する画像音声処理装置が多用されている。この画像音声処理装置は,近年の映像メディア・通信技術の発達に伴い,HDTV(高精細度TV)などの大容量のデータを高速処理可能であることだけでなく,スイッチャ,エフェクタ装置などの多様な機能を実現可能であることが求められている。
【0003】
このため,かかる画像音声処理装置は,周辺装置も含め種々多様な商品(ハードウエア)群から構成されており,個々のハードウエアは目的とする機能を得るべく,ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を専用設計して製作されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の画像音声処理装置では,機種ごとに専用ハードウエアを設計制作して,商品化しなければならないという問題があった。このため,その都度,試作設計などに膨大な開発時間が必要となり,コストダウンを妨げる要因となっていた。
【0005】
また,専用設計されたハードウエアは,機能が固定的であり,汎用性に欠けるという問題があった。稀に,共通基板化していたケースでも,機能はASICなどが使用可能な範囲内など非常に限られていた。このため,異なる機能が必要となった場合には,ハードウエアの入れ替えや,接続し直しなどの作業が必要であった。
【0006】
さらに,多様な機能を実現可能とするためには,特定の処理に特化したハードウエアを多数組合せなければならないという問題があった。また,2重化構成の際は,同一のハードウエアを2組用意する必要があり,柔軟な組替えも難しかった。
【0007】
また,同一のハードウエアの機能を時間的に切り替えることができないという問題もあった。このため,ある時間帯には必要なくとも,別の時間帯には必要なハードウエアの全てを用意しなければならないので,ハードウエア総量が多くなるだけでなく,設備投資の負担や環境負荷も大きかった。
【0008】
本発明は,従来の画像音声処理装置が有する上記問題点に鑑みてなされたものであり,本発明の目的は,汎用性が高く,機能が可変であり,少量のハードウエアを用いて,多様な機能を効率的に実現することが可能な,新規かつ改良された画像音声処理装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため,本発明の第1の観点によれば,ビデオ信号及び/又はオーディオ信号が入出力される入出力部と;内部機能が変更可能であり,ビデオ信号及び/又はオーディオ信号を処理する少なくとも1つのリコンフィギュアラブルプロセッサと;リコンフィギュアラブルプロセッサの機能を決定する機能データに基づいて,リコンフィギュアラブルプロセッサの機能を設定するコンフィグ部と;リコンフィギュアラブルプロセッサおよびコンフィグ部を制御するユニット制御部と;を有する少なくとも1つのリコンフィギュアラブル処理ユニットを備えることを特徴とする,画像音声処理装置が提供される。
【0010】
かかる構成により,ユニット制御部は,機能データに基づいてリコンフィギュアラブルプロセッサの機能を設定するようにコンフィグ部を制御するとともに,設定された機能に基づいてビデオ信号を処理するようにリコンフィギュアラブルプロセッサを制御する。これにより,リコンフィギュアラブル処理ユニットは,再構成可能な汎用処理装置であるリコンフィギュアラブルプロセッサを,機能データに基づいて設定して動作させることで,目的とする処理機能を達成することができる。このため,リコンフィギュアラブル処理ユニットの汎用性が高まり,ハードウエアの共通化を図ることができる。従って,画像音声処理装置の機種展開などを行う場合,専用ハードウエアの試作設計などがほとんど不要となり,機能データの再設計を行うだけで商品化が実現できる。
【0011】
また,上記リコンフィギュアラブル処理ユニットは,機能データを切り替えて,リコンフィギュアラブルプロセッサの機能を再設定できる,如く構成すれば,多様な機能データに基づいてリコンフィギュアラブルプロセッサを再設定することで,ハードウエアの交換や再設計をすることなく,リコンフィギュアラブル処理ユニットの処理機能を変更することができる。
【0012】
さらに,上記リコンフィギュアラブル処理ユニットは,リコンフィギュアラブルプロセッサおよびコンフィグ部を複数組有しており,ユニット制御部は,複数組のリコンフィギュアラブルプロセッサおよびコンフィグ部を制御する,如く構成すれば,1つのリコンフィギュアラブル処理ユニット内で,各コンフィグ部が対応するリコンフィギュアラブルプロセッサの機能をそれぞれ設定できる。これにより,小規模のリコンフィギュアラブルプロセッサを組み合わせて,処理機能を分散させることができる。さらに,1つのリコンフィギュアラブル処理ユニット内で,多様な処理機能を実現し,部分的に当該機能を変更することもできる。
【0013】
また,上記画像音声処理装置は,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットと;複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットを統一制御するシステム制御装置と;を備える,如く構成すれば,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットのそれぞれが多様な処理機能を実現できる。さらに,システム制御装置がこれら複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を統一制御することで,処理機能の分担,連続的な処理機能の切替など,画像音声処理装置全体が効率的に動作できる。このため,画像音声処理措置全体の処理能力を向上できるとともに,より多様な機能を実現可能となる。
【0014】
この場合,上記システム制御装置は,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットを,略同一の基準クロック(ビデオフィールド時間単位など)に基づいて動作させるよう構成してもよい。
【0015】
さらに,上記画像音声処理装置は,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットに入出力されるビデオ信号の経路を切り替える経路切替装置を備える,如く構成すれば,経路切替装置は,ビデオ信号の経路を自由に切り替えることが可能なスイッチ装置として機能し,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットを相互に多様な態様で接続することができる。これにより,画像音声処理装置全体として,より複雑な信号処理を行ったり,リコンフィギュアラブル処理ユニットを二重・三重化したりすることができる。
【0016】
さらに,上記複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットは,経路切替に伴うビデオ信号の遅延量を補正する遅延装置を備えるるよう構成してもよい。
【0017】
また,上記複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットのうち少なくとも2つは,経路切替装置によって並列的に接続される,如く構成すれば,リコンフィギュアラブル処理ユニットを二重化などして,1つのリコンフィギュアラブル処理ユニットが故障などした場合にも,即時,他のリコンフィギュアラブル処理ユニットで処理機能を代用できる。
【0018】
また,上記複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットのうち少なくとも2つは,経路切替装置によって直列的に接続される,如く構成すれば,処理対象であるビデオ信号に,順次多様な機能による処理を施すことができる。
【0019】
さらに,上記システム制御装置は,1のリコンフィギュアラブル処理ユニットから他のリコンフィギュアラブル処理ユニットに処理機能を切り替える際には,他のリコンフィギュアラブル処理ユニットのリコンフィギュアラブルプロセッサが,切替タイミングより前にコンフィグされて動作可能となるよう制御する,如く構成すれば,リコンフィギュアラブル処理ユニット間での機能処理の受け渡し時に,リコンフィギュアラブルプロセッサのコンフィグに所定の時間を要することが原因で,処理機能が中断することがない。
【0020】
また,上記画像音声処理装置は,機能データの使用の可否を制御する機能データ管理装置を備える,如く構成すれば,リコンフィギュアラブル処理ユニットのコンフィグ部は,機能データ管理装置の許可がなければ,機能データを使用することができない。これにより,画像音声処理装置は,機能データの使用状況に応じた時間課金や,機能データの使用権限の設定などを行うことができる。
【0021】
さらに,上記リコンフィギュアラブル処理ユニットは,外部から転送された画像データ及び/又は音声データを一時的に記憶する転送データ用記憶装置を備える,如く構成すれば,画像音声処理装置は,画像フレームストア機能や音声サンプルストア機能を有することができる。即ち,画像音声処理装置は,動作中であっても転送データを随時更新することができるので,外部から転送されたデータを用いて,ビデオ・オーディオ信号に対してより多様な処理を施すことができる。
【0022】
また,上記画像音声処理装置は,リコンフィギュアラブル処理ユニットの処理情報を待避可能な待避用記憶装置を備える,如く構成すれば,リコンフィギュアラブル処理ユニット相互間で処理機能を移し換える際に,ユニット制御部は,先に動作していたリコンフィギュアラブル処理ユニットの処理情報を読み込んで,一時記憶することで待避させ,さらに,次に動作するリコンフィギュアラブル処理ユニットに当該処理情報を送出することができる。これにより,リコンフィギュアラブル処理ユニット間での処理機能の連続的な切替がより円滑になる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0024】
(第1の実施の形態)
以下に,本発明の第1の実施形態にかかる画像音声処理装置について説明する。
【0025】
まず,図1に基づいて,本実施形態にかかる画像音声処理装置の概容について説明する。なお,図1は,本実施形態にかかる画像音声処理装置100の概容を示すブロック図である。
【0026】
図1に示すように,画像音声処理装置100は,入力された例えばSDI(Serial Digital Interface)フォーマットのビデオ信号(以下では,単にビデオ信号という。)に多様な信号処理を施す画像処理装置であり,例えば,スイッチャ,エフェクタ装置などの多様な機能を実現することできる。この画像音声処理装置100は,SDTV用のビデオ信号だけでなく,HDTV用の大容量のビデオ信号も処理することができる。また,かかる画像音声処理装置100は,図示しない例えばAES/EBU(Audio Engineering Society/European BroadcastingUnion)フォーマットのデジタルオーディオ信号(以下では,単に音声信号という。)を信号処理して,音声データのエフェクタ装置として,混合,リバーブ,フィルタ,キーコントロール,標本化周波数変換などの多様な機能を実現する音声処理装置としても機能することができる。
【0027】
かかる画像音声処理装置100は,例えば複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10−1,10−2,・・,10−N(以下では,リコンフィギュアラブル処理ユニット10という場合もある。)と,システム制御装置20と,経路切替装置30などから構成される。かかる画像音声処理装置100の筐体(Main Frame)は,例えば,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の基板,システム制御装置20の基板,経路切替装置30の基板などが挿抜可能な構成となっており,多様な基板を用途に応じて自由に脱着して,回路構成を組み替えることができる。また,かかる各基板間はバス1などで結ばれており,ビデオ信号,オーディオ信号,データ,各種の制御信号等を相互に入出力できる。
【0028】
以下に,このような画像音声処理装置100を構成する各部について詳細に分説する。
【0029】
まず,システム制御装置20は,上位の例えば管理装置40からの命令に基づいて,画像処理装置100の各部を統一制御するシステムコントローラ(Main CPU)である。具体的には,システム制御装置20は,例えば,個々のリコンフィギュアラブル処理ユニット10の処理機能の切替や設定,1のリコンフィギュアラブル処理ユニット10から他のリコンフィギュアラブル処理ユニット10への処理動作の切替,または経路切替装置30のスイッチ切替などを制御するべく,制御信号を各部に出力する。
【0030】
また,このシステム制御装置20は,基準クロック(リファレンス信号)に基づいて例えばビデオ信号のフィールド単位(またはフレーム単位など)で各部の遅延時間管理を行い,画像音声処理装置100全体を同期させて制御する機能も有する。
【0031】
また,上記の管理装置40は,システム制御装置20とは例えば別体に構成されるコントロールパネル及び/又は管理PC(Personal Computer)などであり,ユーザはこの管理装置40を操作して,画像音声処理装置100の動作のON/OF,処理内容または機能などを決定することができる。また,かかる管理装置40は,後述する機能データを入力または作成し,システム制御装置20を介して,リコンフィギュアラブル処理ユニット10に送出して,機能データの更新を行うこともできる。
【0032】
さらに,この管理装置40は,後述するリコンフィギュアラブル処理ユニット10で使用される機能データを管理する機能データ管理装置42を有する。この機能データ管理装置42は,例えば時間帯や使用権限の有無などに応じて,リコンフィギュアラブル処理ユニット10での機能データの使用を禁止または許可することができる。これにより,機能データの種類や使用時間などに基づいて,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の動作に対する課金処理を行うことが可能になる。
【0033】
次に,図2〜4に基づいて,本実施形態にかかるリコンフィギュアラブル処理ユニットについて説明する。なお,図2は,本実施形態にかかるリコンフィギュアラブル処理ユニット10の全体構成を示すブロック図である。また,図3は,本実施形態にかかるリコンフィギュアラブル処理ユニット10の入出力部12の構成を示すブロック図である。また,図4は,本実施形態にかかるリコンフィギュアラブル処理ユニット10のコンフィグ部16の構成を示すブロック図である。
【0034】
図2に示すように,リコンフィギュアラブル処理ユニット10は,例えば1つの基板上に,入出力部12と,リコンフィギュアラブルプロセッサ14と,コンフィグ部16と,ユニット制御部18と,周辺装置19とを備える。
【0035】
まず,入力部12は,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の外部から入力されたビデオ信号及び音声信号をリコンフィギュアラブルプロセッサ14に出力するとともに,リコンフィギュアラブルプロセッサ14から入力されたビデオ信号及び音声信号を外部に出力する機能を有する。
【0036】
この入出力部12は,図3に示すように,外部機器から入力されたビデオ信号をシリアル・パラレル変換するデシリアライザ122と,外部機器に出力するビデオ信号をパラレル・シリアル変換するシリアライザ124とを,例えば複数組(図3では2組)有する。これにより,異なる経路で入力された複数のビデオ信号を,それぞれリコンフィギュアラブルプロセッサ14に入力できる。さらに,入出力部12は,外部機器から音声信号が入力される音声入力部126と,外部機器に音声信号を出力する音声出力部128とを,例えば複数組(図3では2組)有する。これにより,ビデオ信号に含まれる音声信号以外にも外部からの音声信号を単独でリコンフィギュアラブルプロセッサ14に対して入出力できる。
【0037】
また,リコンフィギュアラブルプロセッサ14は,例えばFPGA(Field Programmable Gate Array),DSP(Digital Signal Processor),機能が可変な特別なASICなどのプログラマブルデバイスからなる信号処理装置である。即ち,リコンフィギュアラブルプロセッサ14は,リコンフィギュアラブル(reconfigurable:再構成可能)な汎用ハードウエアであり,後述する機能データに基づいて処理機能が可変である。かかるリコンフィギュアラブルプロセッサ14は,上記の入出力部12から入力されたビデオ信号および音声信号に所定の信号処理を行って,再び入出力部12に出力する。
【0038】
また,コンフィグ部16は,上記リコンフィギュアラブルプロセッサ14の機能を設定する機能を有し,図4に示すように,例えば,機能データ記憶部162と,コンフィグ装置164とからなる。
【0039】
機能データ記憶部162は,フラッシュメモリなどの不揮発性メモリであり,例えば複数の機能データを記憶する機能を有する。この機能データは,リコンフィギュアラブルプロセッサ14の機能を決定するためのデータであり,機能データ記憶部162に複数種類記憶されていれば切り替えることが可能であるが,機能を変えない場合には1種類のみ記憶されてもよい。なお,かかる機能データ記憶部162は,コンフィグ部16以外の,リコンフィギュアラブル処理ユニット10内の各部(例えば周辺機器19のメモリ部品など),またはシステム制御装置20若しくは管理装置40などに設けられてもよい。
【0040】
コンフィグ装置164は,ユニット制御部18からの制御信号に応じて,上記機能データ記憶部162から所定の機能データを読み出し,この機能データに基づいてリコンフィギュアラブルプロセッサ14の機能を高速に設定(コンフィグ)するハードウエアである。このコンフィグ速度は,リコンフィギュアラブルプロセッサ14およびコンフィグ装置164の能力に依るが,例えば10〜100ms程度である。さらに,コンフィグ速度が例えば1μs以下のより高速設定可能なデバイスを用いれば,例えば,ビデオブランキング期間内に機能変更することも可能となる。
【0041】
また,このコンフィグ装置164が用いる機能データは,上記のように,機能データ管理装置42によって使用の可否が管理されており,コンフィグ装置164は,許可された機能データだけをコンフィグ使用できる。なお,コンフィグ装置164が利用する機能データは,機能データ記憶部162に記憶されている機能データだけでなく,管理装置40などから送信された機能データなどであってもよい。
【0042】
また,ユニット制御部18は,システム制御装置20からの制御信号や,ビデオシステム同期に必要な同期信号が入力され,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の各部の動作を制御する機能を有する。即ち,上位のシステム制御装置20からの例えば抽象的な命令などに基づいて,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の各部に対しより具体的な制御信号を送る。例えば,コンフィグ部16に対しては,設定する機能データの選定や設定タイミングなどについての制御信号を与える。また,リコンフィギュアラブルプロセッサ14に対しては,処理対象であるビデオ信号の選定や処理内容に関する制御信号を与える。
【0043】
また,周辺装置(Peripheral Device)19は,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の処理機能に応じて搭載される各種デバイスである。この周辺装置19は,例えば,リコンフィギュアラブルプロセッサ14の内部では構成することが現実的でない大容量メモリや,専用コプロセッサ等の特殊機能のための専用部品などからなる。さらに,周辺装置19は,例えば,外部から転送された画像データ及び/又は音声データを一時的に記憶する転送データ用記憶装置(図示せず。)を備える。このような周辺装置19の各種デバイスを使用するか否かは,機能データによって設定されたリコンフィギュアラブルプロセッサ14内部での接続態様によって選択することができる。
【0044】
以上のような構成のリコンフィギュアラブル処理ユニット10は,汎用性が高く,コンフィグ部16が機能データを切り替えてリコンフィギュアラブルプロセッサ14の機能を設定することで,少量のハードウエアを用いて多様な機能を実現することが可能なる。ここで,リコンフィギュアラブル処理ユニット10が実現する機能(処理動作)の具体例について説明する。
【0045】
リコンフィギュアラブル処理ユニット10は,例えば,複数のビデオ信号を処理するスイッチャとして機能することができる。より詳細には,例えば,複数のテレビ用画像のビデオ信号を,スイッチングすることで,画像の切替,重ね合わせ,分割表示などができる。また,ビデオ信号とキー信号を利用することで,キー信号に従ってビデオ信号などを合成し,画像に文字や図形,模様などを挿入するKeyer機能も実現できる。
【0046】
また,ビデオ信号の画像データなどを加工,調整するエフェクタ装置としても機能する。例えば,画像の合成,輝度・色相の調整(カラーコレクト処理),画像の部分的な縮小拡大や立体化,画像全体をうねらせるように変化させるなど,多様な画像処理ができる。
【0047】
また,ビデオ信号に含まれる音声信号や独立して入力された音声信号などを処理する音声処理装置としても機能する。例えば,音声信号を画像信号に合成したり,画像信号から分離したりする音声混合分離器,音声信号同士を混合するミキサ,音声信号の周波数変換処置器,遅延器などを構成できる。
【0048】
また,リコンフィギュアラブルプロセッサ14は,上記周辺機器19のメモリなどを画像データ等の一時記憶装置として利用し,入出力クロックを柔軟に使用できるよう接続を配慮することことにより,フレームシンクロナイザ等の同期化装置や遅延装置などとして機能することもできる。また,リコンフィギュアラブル処理ユニット10は,上記周辺機器19の転送データ用記憶装置に,外部から転送された画像データや音声データなどの転送データを一時的に保存して,フレームストア器として機能することもできる。この場合,かかる転送データを利用して,ビデオ信号に多用な処理を施すことができる。
【0049】
次に,図5に基づいて,本実施形態にかかる別の態様のリコンフィギュアラブル処理ユニットの構成について説明する。なお,図5は,本実施形態にかかる別の態様のリコンフィギュアラブル処理ユニット10の構成を示すブロック図である。
【0050】
図5に示すように,リコンフィギュアラブル処理ユニット10は,例えば2組のリコンフィギュアラブルプロセッサ14,入出力部12およびコンフィグ部16を備えている。このような例えば2組のリコンフィギュアラブルプロセッサ14等は,例えば局所的なバスで相互に並列的に接続されている。なお,具備されるリコンフィギュアラブルプロセッサ14等は2組に限られず,3組以上など複数組であってもよい。また,入出力部12は1つだけ具備されてもよい。
【0051】
このように,複数組のリコンフィギュアラブルプロセッサ14等を備えることで,リコンフィギュアラブルプロセッサ10の処理能力・機能を分散させ,個々の規模を小さくしてコストを低減することができる。即ち,リコンフィギュアラブルプロセッサ14として,要求される全機能を実現する唯一のハードウエアを製作すると,その規模は一度に行う最大機能により決まるため,コスト上の無駄が多い。そこで,処理するビデオ信号や制御信号などの入出力数や,内部信号ロジックサイズなどに応じて,上記のように,複数種類のリコンフィギュアラブルプロセッサ14を準備することが,コスト面などからも現実的である。
【0052】
また,それぞれのリコンフィギュアラブルプロセッサ14等は,例えば1つのユニット制御部18によって,独立または連動して制御されている。よって,このユニット制御部18は,例えば並列的に配されたコンフィグ部16の一部または全部の動作を指示できる。
【0053】
このため,上記のように並列的に配されたコンフィグ部16は,共通のユニット制御部18からのコンフィグ命令を順次または同時に行えるように命令を準備することができる。また,例えば,あるリコンフィギュアラブルプロセッサ14の機能を変更し,別のリコンフィギュアラブルプロセッサ14の機能を変更しないようにすることもできる。即ち,リコンフィギュアラブルプロセッサ14の機能を部分的にのみ変更する場合などに対応でき,より柔軟な機能変更が可能となる。なお,かかる複数のコンフィグ部16は,各々の機能データが独立して管理できれば,例えばハード的に共通化されていてもよい。
【0054】
かかる構成のリコンフィギュアラブル処理ユニット10は,その動作中に任意の機能データの書き換えができるため,一部または全部の機能データが準備できた後,すみやかに機能データをコンフィグして機能変更を行える。
【0055】
また,動作中に書き換える対象としては,上記機能データに限られず,例えば,上記転送データなどであってもよい。即ち,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の動作中に,かかる転送データを,リコンフィギュアラブルプロセッサ14に接続された周辺機器19の転送データ用記憶装置に書き換える場合にも適用できる。例えば,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の動作中に,同時並行して画像または音声データ等を転送し,処理動作の途中から,転送した画像や音声データを利用して処理を行うこともできる。
【0056】
より具体的な例として,リコンフィギュアラブル処理ユニット10が,画像の挿入作業を行う場合について説明する。なお,リコンフィギュアラブル処理ユニット10は,挿入対象画像データを例えば2枚以上保存可能なメモリを備えているものとする。かかるリコンフィギュアラブル処理ユニット10は,画像の挿入動作途中に,外部から順次転送されてくる挿入対象画像データを受信すると,当該メモリに一時記憶しておき,所定のタイミングで新しいデータに更新することで,挿入対象画像データを次々と切り替えることができる。また,挿入対象画像データをシステムの外部に送信して,外部装置で加工,再利用する操作にも対応できる。
【0057】
次に,図6および図7に基づいて,本実施形態にかかる経路切替装置について説明する。なお,図6は,本実施形態にかかる経路切替装置30の構成を示す説明図であり,図7は,本実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を相互に接続した経路切替装置30の構成を示すブロック図である。
【0058】
図6に示すように,経路切替装置30は,マトリックス構造を有する切替えスイッチであり,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の入出力信号を自由に切り替えられるよう,シリアルデジタルビデオ信号規格帯域(例えば270Mbps〜1.5Gbps)がスイッチできるような構成である。また,オーディオについても同様の機能を有したAES信号の切替装置を構成している。
【0059】
このような経路切替装置30を,図7に示すように,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10と接続することで,各リコンフィギュアラブル処理ユニット10に入出力されるビデオ信号などの経路を多様に切り替えることができる。図示はしないが,音声信号や外部データなどを接続して,かかる信号が入出力される経路を切り替えることもできる。
【0060】
このような経路切替装置30の動作をビデオ信号の例を挙げて説明する。経路切替装置30には,外部から入力されたビデオ信号群と,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10の出力であるビデオ信号群とが入力される。経路切替装置30は,かかる複数のビデオ信号の経路を多様に切り替えて出力する。経路切替装置30から出力された信号の一部は,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10のうち例えば1または2以上に入力され,その他は外部に出力される。各リコンフィギュアラブル処理ユニット10は,入力されたビデオ信号をそれぞれの機能で処理して,再び経路切替装置30に対して出力する。
【0061】
また,上記のように経路を切り替えることにより,リコンフィギュアラブル処理ユニット10を経由したビデオ信号には時間遅延が発生するため,経由しないビデオ信号との間に遅延時間を補正する必要がある。このため,各リコンフィギュアラブル処理ユニット10の入出力部などには,例えば遅延回路(図示せず。)が設けられており,システム制御装置20が基準クロックに基づいて当該遅延回路を制御することで,ビデオ信号の遅延調整がなされる。
【0062】
次に,以上のような経路切替装置30を用いて複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を多様に経路設定した構成及びその動作について説明する。
【0063】
経路切替装置30は,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を例えば直並列的,直列的,並列的など多様な経路で接続できるので,画像音声処理装置100は,外部から入力されたビデオ信号に多様な処理を施すことができる。
【0064】
より具体的には,例えば,当該ビデオ信号を,▲1▼1つのリコンフィギュアラブル処理ユニット10のみで1度だけ処理する場合,▲2▼直並列的に接続された複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10に複合的に入力して,複数回処理する場合,▲3▼直列的に接続された複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10に順次入力して,それぞれの機能で連続的に複数回処理する場合,▲4▼並列的に接続された複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10でそれぞれの機能で1度だけ処理する場合,▲5▼いずれのリコンフィギュアラブル処理ユニット10にも入力せず処理を施さない場合,などである。以下に,上記▲2▼,▲3▼および▲4▼の場合について,それぞれ詳細に説明する。
【0065】
まず,図8に基づいて,本実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットを直並列的に接続した構成(上記▲2▼)およびその動作について説明する。なお,図8は,本実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を直並列的に接続した状態を示すブロック図である。
【0066】
図8に示すように,外部からのビデオ信号は,まず,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−1に入力されて,所定の機能で処理される。次いで,並列的に接続されたリコンフィギュアラブル処理ユニット10−2,10−3,10−4のそれぞれに入力され,例えば異なる機能でそれぞれ処理がなされる。さらに,後続のリコンフィギュアラブル処理ユニット10−5,…,Nなどに入力されて追加処理がなされてもよい。
【0067】
このように,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を直並列的に複合的に接続することで,複雑な処理を複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10−1,2,…,Nで分割して行うことができる。この場合,全てのリコンフィギュアラブル処理ユニット10は,システム制御装置20によりビデオフィールド時間単位で管理されているため,例えば1つの大規模なビデオ信号処理装置が存在する場合と,ほぼ等価な処理を行うことが可能になる。
【0068】
このような構成は,例えば,フィルタ処理等におけるオーバーサンプル並列演算処理などに応用できる。即ち,1つのリコンフィギュアラブル処理ユニット10ではサンプリング能力に限界がある場合であっても,上記のように複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を並列的に接続し,それぞれでオーバーサンプル処理をすることで,結果的には複数倍のサンプリング能力を発揮できる。
【0069】
次に,図9に基づいて,本実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットを直列的に接続した構成(上記▲3▼)およびその動作について説明する。なお,図9は,本実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットを直列的に接続した状態を示すブロック図である。
【0070】
図9に示すように,外部からのビデオ信号は,まず,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−1に入力されて,所定の機能で処理される。次いで,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−1の出力と,新たなビデオ信号(キー信号など)が,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−2に入力され,さらに別の処理がなされる。さらに,同様の処理を繰り返すことで,ビデオ信号が順次処理されていく。
【0071】
このように,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を直列的に接続することで,上記▲2▼の場合と同様に,大きなビデオ信号処理装置と同程度の処理能力が得られるが,特にこの構成は,例えば,文字サブタイトル等の挿入処理を順次行う際などに適している。即ち,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−1で例えばタイトル挿入した画像を,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−2に引き渡してさらに次のタイトルを挿入するといった作業を繰り返すことで,画像に異なるタイトルを次々に挿入していくことができる。また,図9のような直列的に接続した同一な構成を2組用意することにより,例えば,プレビュー機能を得ることも可能である。
【0072】
次に,図10および図11に基づいて,本実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットを並列的に接続して2重化した構成(上記▲4▼)およびその動作について説明する。なお,図10は,本実施形態にかかる2重化されたリコンフィギュアラブル処理ユニット10を示すブロック図であり,図11は,本実施形態にかかる2重化されたリコンフィギュアラブル処理ユニット10の処理切替動作を示すタイミングチャートである。
【0073】
なお,図11において,上段の「R処理ユニット#1」は,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−1(R処理ユニット#1と表示する。)に設定されている機能を,次段の「R処理ユニット#2」は,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−2(R処理ユニット#2と表示する。)に設定されている機能を示す。また,「セレクタ出力」は,外部に出力されるビデオ信号がいずれのリコンフィギュアラブル処理ユニット10によって処理されたものであるかを示す。また,「▲印」は,ビデオフィールド境界を示しており,下段の「全体」は,画像音声処理装置100が全体として実現する機能を示す。(以下,図13および図14においても同様とする。)
【0074】
図10に示すように,例えば2つのリコンフィギュアラブル処理ユニット10−1,10−2が並列的に接続されており,これらの出力はセレクタ50によって切替可能な構成となっている。かかる構成は,上記のような複雑化ではなく,冗長化のための接続を行った例であり,処理装置の例えば2重化を行うことができる。即ち,同一の機能データを設定することで同一の機能を発揮することの可能な2つのリコンフィギュアラブル処理ユニット10を並列接続することで,画像音声処理装置10の動作中に,一方のリコンフィギュアラブル処理ユニット10が故障などした際にも,即時,もう一方のリコンフィギュアラブル処理ユニット10に処理動作を切り替えて,同一の機能でのビデオ信号処理を継続することができる。
【0075】
より詳細には,図11に示すように,当初,リコンフィギュアラブル処理ユニット10で行っていた機能#1の処理動作が,所定のビデオフィールド境界(図11では左から2番目の境界)のタイミングで,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−2に切り替えられている。この処理動作の切替は,セレクタ50がシステム制御装置20の制御信号に基づいて上記タイミングで出力を切り替えることにより行われる。なお,このセレクタ50は,例えば複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10が出力したビデオ信号のうちいずれかを選択して出力する機能を有し,本実施形態においては例えば経路切替装置30の一部で構成される。
【0076】
出力を切り替える際には,リコンフィギュアラブルプロセッサ14をコンフィグするには所定時間を要するため,当該切替タイミングの手前からリコンフィギュアラブル処理ユニット10−2のコンフィグ作業を行い,当該切替タイミング時点では確実に処理動作の切替が可能なように準備しておく必要がある。従って,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−2は,切替タイミングより前には機能#1が設定され動作可能となっており,切替タイミング以降からリコンフィギュアラブル処理ユニット10−2が処理したビデオ信号が実際に外部に出力される。
【0077】
以上のようにして,例えば故障やデバイス交換等の場合でも,機能#1の処理を中断することなく,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の処理動作を好適に切り替えることができる。なお,上記では,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の2重化の例について説明したが,例えば3つ以上のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を並列接続することで,例えば3重化以上が可能な構成にしてもよい。
【0078】
次に,本実施形態にかかる画像音声処理装置100における,処理機能の連続的な切替動作について説明する。
【0079】
まず,図12および図13に基づいて,本実施形態にかかる画像音声処理装置の活電挿抜対応(hot insertion)について説明する。なお,図12は,本実施形態にかかる画像音声処理装置100の活電挿抜に対応した構成を示すブロック図であり,図13は,本実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10の活電挿抜対応した処理切替動作を示すタイミングチャートである。
【0080】
図12に示すように,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10が並列的に接続されており,システム制御装置20によって統一制御されている。各リコンフィギュアラブル処理ユニット10には,外部からのビデオ信号が上記では図示しなかった外部入出力部60を介して入力されている。この構成では,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の基板と,外部入出力部60の基板とが,例えば2つに分離されている点が特徴である。
【0081】
より詳細には,外部入出力部60は,ビデオ信号の入出力に関わるイコライザ62およびケーブルドライバ64と,音声信号の入出力に関わるAESトランス66などから構成されており,リコンフィギュアラブル処理ユニット10に入出力される画像信号の波形を整える,若しくは音声信号を変換するなどして,外部との間で好適な形態の信号を提供・送出する機能を有する。この外部入出力部60は,外部からの信号の入出力のための配線等が接続されている。
【0082】
よって,故障の可能性が相対的に低く配線等の作業が必要な外部入出力部60と,故障の可能性が比較的高くデバイス等の交換が必要なリコンフィギュアラブル処理ユニット10を分離することにより,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の基板の入れ替え作業を簡単にすることができる。即ち,例えば故障したリコンフィギュアラブル処理ユニット10を交換する場合であっても,外部入出力部60の基板は設置したままで,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の基板のみを音声画像処理装置100の筐体に挿抜すればよいので,配線等を繋ぎ直す必要がなく,交換・修理作業が容易になる。
【0083】
また,図12に示す画像音声処理装置100の別の特徴としては,システム制御装置20がユニット制御部18での処理情報を一時的に待避させるための待避用記憶装置22を具備していることである。即ち,活電挿抜に対応すべく,システム制御装置20は,あるリコンフィギュアラブル処理ユニット10の動作中に,当該ユニット制御部18での処理情報を吸い上げて,待避用記憶装置22に例えば一時的に保存して待避させることができる。さらに,待避用記憶装置22に待避された処理情報を,別のリコンフィギュアラブル処理ユニット10に送出することができる。
【0084】
以上のような構成により,画像音声処理装置100は,通電運用状態のまま,例えば故障したリコンフィギュアラブル処理ユニット10を入れ替える動作(即ち,活電挿抜対応)が可能になる。
【0085】
具体的には,例えば,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−1によって所定の機能での処理中に,例えばリコンフィギュアラブル処理ユニット10−1に不具合が生じ,デバイスの交換または修理などが必要な場合を想定する。
【0086】
図13に示すように,まず,当初はリコンフィギュアラブル処理ユニット10−1によって行われていた機能#1の処理動作が,図11に示した例と同様にして,所定の切替タイミングで,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−2に切り替えられる。
【0087】
この際,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−1を筐体から抜く前に,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−1のコンフィグ部18でのセットアップ情報などの処理情報が,上記退避用記憶装置22に待避して格納されている。次いで,機能#1がコンフィグされたリコンフィギュアラブル処理ユニット10−2に処理機能を移し換える際には,当該処理情報がリコンフィギュアラブル処理ユニット10−2のユニット制御部18に送出される。このため,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−2は,当該処理情報を利用してリコンフィギュアラブル処理ユニット10−1と同様な動作を継続的に行うことができる。
【0088】
次いで,不具合のあるリコンフィギュアラブル処理ユニット10−1を筐体から取り出して,修理などされる。この間は,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−2によって処理が継続されている。その後,かかるリコンフィギュアラブル処理ユニット10−2での処理動作中に,修理が完了したリコンフィギュアラブル処理ユニット10−1を再び筐体に装着すると,上記と逆の動作で,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−2からリコンフィギュアラブル処理ユニット10−1に処理機能が切り替えられる。
【0089】
以上のようにして,画像音声処理装置100は,通電運用状態のままリコンフィギュアラブル処理ユニット10の処理動作を連続して複数回切り替えることで,ハードウエアのみならず設定内容等のソフトウエアをも含めた活電挿抜対応が可能になる。このとき,異なるリコンフィギュアラブル処理ユニット10であっても,例えば同一の機能データによって設定された同一の処理機能を維持できるので,外部に出力されるビデオ信号の処理内容などには影響がない。
【0090】
図14に基づいて,本実施形態にかかる画像音声処理装置が複数の機能データを利用して処理動作および処理機能を連続的に切り替える動作について説明する。なお,図14は,本実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を用いた処理動作および処理機能の切替動作を示すタイミングチャートである。
【0091】
リコンフィギュアラブル処理ユニット10は,上記のように,機能データ記憶部162に保存された複数の機能データを切り替えて,高速コンフィグすることができる。このため,画像音声処理装置100は,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を用いることで,ビデオ信号の処理動作を継続しながら,その処理機能を連続的に切り替えることができる。
【0092】
より具体的には,図14に示すように,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−1による機能#1の処理動作を,まず,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−2に移し換える。次いで,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−2による機能#1の処理動作中に,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−1をコンフィグして機能#2の処理動作を実行可能にする。さらに,所定の切替タイミング(図14では左から3番目のビデオフィールド境界)で,経路切替装置30などにより,リコンフィギュアラブル処理ユニット10−2による処理動作からリコンフィギュアラブル処理ユニット10−1による処理動作に切り替える。これにより,音声画像処理装置100の処理機能が,機能#1から機能#2に連続的に切り替わる。
【0093】
このような処理機能の連続切替は,例えば,ビデオまたは音声信号処理回路などが,ハードウエア規模の制約などが原因で,1つの機能データだけでは複数の処理アルゴリズムや多くの演算方式に対応できない場合などに適用できる。即ち,かかる場合には,機能データを分割して複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10に処理機能を分散して対応することで,より高機能の信号処理を実現できる。これにより,限られたハードウエア資源において,処理能力の向上と効率化を図ることができる。
【0094】
以上のように,本実施形態にかかる画像音声処理装置100は,従来では大変更として捉えられていた処理機能の入れ替えを,機能を拡張するためのサポート手段として利用しており,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の長所を積極的に応用したものとなっている。
【0095】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0096】
例えば,上記実施形態にかかる画像音声処理装置100は,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を具備していたが,本発明はかかる例に限定されない。例えば,画像音声処理装置100は,リコンフィギュアラブル処理ユニット10を例えば1つだけ具備する構成であってもよい。かかる構成により,連続的な処理機能の切替はできないが,同一のリコンフィギュアラブル処理ユニット10を異なる機能データを用いてコンフィグすることで,多機能を実現させることはできる。
【0097】
また,上記実施形態では,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の機能データ記憶部162には,複数の機能データが記憶されていたが,例えば1つの記憶データのみを記憶していてもよい。また,かかる機能データ記憶部162は,必ずしも具備されなくともよい。この場合には,例えば管理装置40がシステム制御装置20を介してリコンフィギュアラブル処理ユニット10に機能データを送信し,コンフィグ部16は送信された機能データを用いてリコンフィギュアラブルプロセッサ14のコンフィグを行ってもよい。
【0098】
また,機能データ記憶部162は,フラッシュメモリに限定されず,例えば,電池で電源供給されているRAM,電源無しでも内容を保存できるSRAM等の不揮発性メモリや,EEPROM,EPROM等の書き換え可能なメモリなどで構成されてもよい。
【0099】
また,上記実施形態では,リコンフィギュアラブル処理ユニット10の入出力部12には,例えば2つのビデオ信号が入出力されていたが,本発明はかかる例に限定されず,例えば,1または3以上のビデオ信号が入出力されてもよい。また,この入出力部12には,ビデオ信号とは独立した例えば2つの外部音声信号が入力されていたが,かかる例に限定されず,1または3以上の外部音声信号が入力されてもよい。また,外部音声信号は必ずしも入力されなくともよい。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,汎用性が高いリコンフィギュアラブル処理ユニットと機能変更用の機能データとを用いて,画像音声処理装置を構成することにより,多様な画像音声処理装置の商品化を行う上で,ハードウエアを共通化して,部品数および実装規模を低減できるとともに,機能データを再設計するだけで多様な機能を実現できる。さらに,機種展開する場合,ハードウエアの試作設計が不要または確認作業だけとなり,開発時間を短縮できるとともに,コストダウンを図ることができる。
【0101】
また,複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットと,経路切替装置を組み合わせることにより,大規模な装置と同程度の処理能力・機能を実現することができる。また,複雑な信号処理が可能になるとともに,処理装置の2重・3重化などの構成が容易に実現できる。さらに,画像音声処理装置の動作中における,連続的な処置機能の変更や,リコンフィギュアラブル処理ユニットの保守入替え作業が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は,第1の実施形態にかかる画像音声処理装置の概容を示すブロック図である。
【図2】図2は,第1の実施形態にかかるリコンフィギュアラブル処理ユニットの全体構成を示すブロック図である。
【図3】図3は,第1の実施形態にかかるリコンフィギュアラブル処理ユニットの入出力部の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は,第1の実施形態にかかるリコンフィギュアラブル処理ユニットのコンフィグ部の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は,第1の実施形態にかかる別の態様のリコンフィギュアラブル処理ユニットの構成を示すブロック図である。
【図6】図6は,第1の実施形態にかかる経路切替装置の構成を示す説明図である。
【図7】図7は,第1の実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットを相互に接続した経路切替装置の構成を示すブロック図である。
【図8】図8は,第1の実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットを直並列的に接続した状態を示すブロック図である。
【図9】図9は,第1の実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットを直列的に接続した状態を示すブロック図である。
【図10】図10は,第1の実施形態にかかる2重化されたリコンフィギュアラブル処理ユニットを示すブロック図である。
【図11】図11は,第1の実施形態にかかる2重化されたリコンフィギュアラブル処理ユニットの処理切替動作を示すタイミングチャートである。
【図12】図12は,第1の実施形態にかかる画像音声処理装置の活電挿抜に対応した構成を示すブロック図である。
【図13】図13は,第1の実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットの活電挿抜対応した処理切替動作を示すタイミングチャートである。
【図14】図14は,第1の実施形態にかかる複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットを用いた処理動作および処理機能の切替動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
10 : リコンフィギュアラブル処理ユニット
12 : 入出力部
14 : リコンフィギュアラブルプロセッサ
16 : コンフィグ部
18 : ユニット制御部
19 : 周辺機器
20 : システム制御装置
22 : 退避用記憶装置
30 : 経路切替装置
40 : 管理装置
42 : 機能データ管理装置
162 : 機能データ記憶部
Claims (11)
- ビデオ信号及び/又はオーディオ信号が入出力される入出力部と;
内部機能が変更可能であり,前記ビデオ信号及び/又は前記オーディオ信号を処理する少なくとも1つのリコンフィギュアラブルプロセッサと;
前記リコンフィギュアラブルプロセッサの機能を決定する機能データに基づいて,前記リコンフィギュアラブルプロセッサの機能を設定するコンフィグ部と;前記リコンフィギュアラブルプロセッサおよび前記コンフィグ部を制御するユニット制御部と;
を有する少なくとも1つのリコンフィギュアラブル処理ユニットを備えることを特徴とする,画像音声処理装置。 - 前記リコンフィギュアラブル処理ユニットは,前記機能データを切り替えて,前記リコンフィギュアラブルプロセッサの機能を再設定できることを特徴とする,請求項1に記載の画像音声処理装置。
- 前記リコンフィギュアラブル処理ユニットは,前記リコンフィギュアラブルプロセッサおよび前記コンフィグ部を複数組有しており,
前記ユニット制御部は,前記複数組のリコンフィギュアラブルプロセッサおよびコンフィグ部を制御することを特徴とする,請求項1に記載の画像音声処理装置。 - 前記画像音声処理装置は,
複数の前記リコンフィギュアラブル処理ユニットと;
前記複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットを統一制御するシステム制御装置と;
を備えることを特徴とする,請求項1に記載の画像音声処理装置。 - 前記画像音声処理装置は,前記複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットに入出力される前記ビデオ信号の経路を切り替える経路切替装置を備えることを特徴とする,請求項4に記載の画像音声処理装置。
- 前記複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットのうち少なくとも2つは,前記経路切替装置によって並列的に接続されることを特徴とする,請求項5に記載の画像音声処理装置。
- 前記複数のリコンフィギュアラブル処理ユニットのうち少なくとも2つは,前記経路切替装置によって直列的に接続されることを特徴とする,請求項5に記載の画像音声処理装置。
- 前記システム制御装置は,1の前記リコンフィギュアラブル処理ユニットから他の前記リコンフィギュアラブル処理ユニットに処理機能を切り替える際には,前記他のリコンフィギュアラブル処理ユニットの前記リコンフィギュアラブルプロセッサが,切替タイミングより前にコンフィグされて動作可能となるよう制御することを特徴とする,請求項5に記載の画像音声処理装置。
- 前記画像音声処理装置は,前記機能データの使用の可否を制御する機能データ管理装置を備えることを特徴とする,請求項1に記載の画像音声処理装置。
- 前記リコンフィギュアラブル処理ユニットは,外部から転送された画像データ及び/又は音声データを一時的に記憶する転送データ用記憶装置を備えることを特徴とする,請求項1に記載の画像音声処理装置。
- 前記画像音声処理装置は,前記リコンフィギュアラブル処理ユニットの処理情報を待避可能な待避用記憶装置を備えることを特徴とする,請求項1に記載の画像音声処理装置。
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