JP2004022391A - 医療機器用コネクタとこのコネクタに用いられるロック装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、コネクタプラグの意図しない抜去力に対して強力な保持耐性力を有するにも関わらず、コネクタプラグの外装面上の洗浄性に優れ、かつ、ロック解除作業が容易で、片手で簡単にコネクタプラグの着脱作業を行なえる医療機器用コネクタとそのロック装置を提供することを最も主要な特徴とする。
【解決手段】ロック機構23は、コネクタプラグ8aにおけるコネクタレセプタクル10との連結部に凹陥状の係止溝24を設け、コネクタレセプタクル10に磁性体材料からなる係止部材26を係止溝24内に挿入される挿入位置から係止溝24から外れる引き抜き位置まで移動可能に設けるとともに、コネクタプラグ8aには係止溝24に対して磁力を付加可能な磁石部材31と、磁石部材31から係止溝24に対して磁力を付加して係止溝24と嵌合部材との間の嵌合状態の保持又は解除の操作を行う押しボタン27とを設けたものである。
【選択図】 図3
【解決手段】ロック機構23は、コネクタプラグ8aにおけるコネクタレセプタクル10との連結部に凹陥状の係止溝24を設け、コネクタレセプタクル10に磁性体材料からなる係止部材26を係止溝24内に挿入される挿入位置から係止溝24から外れる引き抜き位置まで移動可能に設けるとともに、コネクタプラグ8aには係止溝24に対して磁力を付加可能な磁石部材31と、磁石部材31から係止溝24に対して磁力を付加して係止溝24と嵌合部材との間の嵌合状態の保持又は解除の操作を行う押しボタン27とを設けたものである。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に医療機器間で電気的或いは光学的に着脱自在に接続・固定する医療機器用コネクタとこのコネクタに用いられるロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、医療用電気機器においては、滅菌域で使用する操作部を、非滅菌域に属する筐体部に対し着脱自在に接続・固定する手段として電気コネクタを使用する方法が一般的に行なわれている。例えば、次のような組み合わせの接続部分で使用されている。
【0003】
(1)操作部としての電子内視鏡や、内視鏡用撮像装置カメラヘッドなどの観察装置に対する筐体部としてのプロセッサ装置との接続部分。
【0004】
(2)操作部としての高周波処置用プローブや、電気メス処置具および鉗子類に対する筐体部としての高周波焼灼電源装置との接続部分。
【0005】
(3)操作部としての超音波駆動メス(振動子)に対する筐体部としての超音波駆動ジェネレータとの接続部分。
【0006】
などである。
【0007】
さらに、電気コネクタ以外の接続部分の例としても、例えば操作部としての内視鏡ライトガイドに対する筐体部としての光源装置のように、光コネクタを使用する例が知られている。
【0008】
ところで、電子内視鏡に代表される医療用電気機器の操作部は消毒液や滅菌ガス、あるいはオートクレーブなどの手段により滅菌、洗浄可能となるよう水密に構成されている。さらに、操作性を確保するため、可能な限り小型軽量であることが望まれる。
【0009】
これに対し、プロセッサ装置や、光源装置のような、医療用電気機器の筐体部は、操作部を小型軽量化するため、該操作部とは別体に設けられている。また、滅菌・洗浄に耐性を有しない構成とし、非滅菌域に配置される。このため、操作部と筐体部とは、該操作部を滅菌・洗浄する毎に取外し・取付けを繰り返すこととなる。この着脱部(接続部)に使用するのがライトガイドコネクタや、ビデオコネクタである。
【0010】
また、例えば従来のビデオコネクタは、操作部側に設けられたコネクタプラグと筐体側に設けられた凹陥状のコネクタレセプタクルとにより構成されている。そして、コネクタプラグをコネクタレセプタクルの開口部に挿入固定することで、コネクタプラグとコネクタレセプタクルとは電気的な接続が達成されることになる。
【0011】
また、ライトガイドコネクタや、ビデオコネクタには機械的なロック機構が設けられており、医療用電気機器の使用中に異常な外力などにより意図しない脱却などが起きないようになっている。このようなロック機構の例としては、例えば特公平5−43089号公報や、特願2000−386370号明細書,特願2001−12028明細書,特開平10−137179号公報などに示されている。
【0012】
ここで、特願2000−386370号明細書の従来技術や、特公平5−43089号公報にはコネクタプラグに機械的なロック機構を組み込んだ方式が示されている。また、特開平10−137179号公報や、特願2000−386370号明細書や、特願2001−12028号明細書のコネクタでは、機械的なロック機構をコネクタレセプタクルに設ける構成が示されている。
【0013】
さらに、特開平7−191268号公報にはフォトセンサや、超音波モータなどを使用するコネクタのロック機構が示されている。また、特開昭56−156133号公報には電磁石によりコネクタプラグを吸着保持するコネクタレセプタクルが示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
特願2000−386370号明細書の従来技術や、特公平5−43089号公報のようにコネクタプラグに機械的なロック機構を組み込んだ構成ではコネクタプラグの外装面上に可動部材を設ける必要がある。この場合には、コネクタプラグの外装面と可動部材との間に機械的な隙間が生じるので、この隙間に体液や血液、灌流液、洗浄液などが入り込むため、その洗浄に手間がかかるという不具合がある。
【0015】
また、特開平10−137179号公報や、特願2000−386370号明細書や、特願2001−12028号明細書のコネクタでは、ロック機構をコネクタレセプタクルに設けることによってコネクタプラグの外装面上の稼動部材をなくし、これに伴ってコネクタプラグの外表面を洗浄しやすい形状としている。
【0016】
しかしながら、これらの例で示されたコネクタは、コネクタプラグとコネクタレセプタクルとの着脱時(特に抜去時)において筐体上でコネクタレセプタクルのロック機構を解除する作業を必要とする。すなわち、使用者はコネクタプラグを引き抜く作業を行いながら同時にコネクタレセプタクルのロック機構を解除する作業を行う必要があるので、その作業が煩雑化する問題がある。
【0017】
また、特開平7−191268号公報のコネクタのロック機構ではフォトセンサや超音波モータなどを必要とするため、ロック機構全体が高価なものとなる問題がある。
【0018】
さらに、特開昭56−156133号公報のコネクタレセプタクルの場合にはコネクタプラグの接続時に電磁石の磁力のみでコネクタプラグを吸着保持する構成になっている。そのため、電磁石の磁力よりも大きい意図しない過大な抜去力がコネクタプラグに加えられた場合には、コネクタプラグの接続保持が維持できなくなるおそれがある。
【0019】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、コネクタプラグの意図しない抜去力に対して強力な保持耐性力を有するにも関わらず、コネクタプラグの外装面上の洗浄性に優れ、かつ、ロック解除作業が容易で、片手で簡単にコネクタプラグの着脱作業を行なうことができる医療機器用コネクタとこのコネクタに用いられるロック装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、医療機器相互間の電気的あるいは光による信号ないしエネルギーの授受を行うための接続部における一方の前記医療機器に設けられたコネクタプラグと、
他方の前記医療機器に設けられ、前記コネクタプラグが挿脱可能に挿入されるコネクタレセプタクルと、
前記コネクタプラグと前記コネクタレセプタクルとの連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック位置と、前記コネクタプラグと前記コネクタレセプタクルとの連結部間のロックを解除するロック解除位置とに切換え可能なロック機構とを備えた医療機器用コネクタにおいて、
前記ロック機構は、前記コネクタプラグにおける前記コネクタレセプタクルとの連結部に凹陥状の受部を設け、
前記受部内に挿入される挿入位置から前記受部から外れる引き抜き位置まで移動可能な磁性体材料からなる嵌合部材を前記コネクタレセプタクルに設けるとともに、
前記受部に対して磁力を付加可能な磁石手段と、
前記コネクタプラグにおける前記コネクタレセプタクルとの連結部以外の部分に配置され、前記磁石手段から前記受部に対して磁力を付加して前記受部と前記嵌合部材との間の嵌合状態の保持又は解除の操作を行う操作手段とを前記コネクタプラグに設けたことを特徴とする医療機器用コネクタである。
【0021】
そして、本請求項1の発明では、コネクタレセプタクルにコネクタプラグが挿入される挿入操作時にはコネクタプラグがコネクタレセプタクル内の連結位置まで挿入された時点で、コネクタレセプタクルの嵌合部材がコネクタプラグの受部内に挿入される挿入位置に移動され、受部と嵌合部材との間の嵌合状態が保持されることにより、コネクタレセプタクルからコネクタプラグが引き抜き不能な状態にロックされる。また、コネクタプラグにおけるコネクタレセプタクルとの連結部以外の部分に配置された操作手段の操作時には磁石手段から受部に対して磁力を付加させることにより、受部内の嵌合部材を受部から外れる引き抜き位置まで移動させて受部と嵌合部材との間の嵌合状態を解除し、コネクタレセプタクルからコネクタプラグが引き抜き可能なロック解除状態に切換える操作を行うようにしたものである。
【0022】
請求項2の発明は、コネクタレセプタクルとこのコネクタレセプタクルの穴部に挿脱可能に挿入されるコネクタプラグとが連結して構成される連結部分に設けられ、前記連結部分の連結を解除不能なロック状態に維持するロック位置と、前記連続部分の連結を解除可能なロック解除位置とに切換え可能なロック機構を備えたロック装置において、
前記連結部分における前記コネクタプラグ側に凹陥状に形成された受部と、この前記受部に対して磁力を付加可能に構成された磁石手段とを設け、
前記受部内に挿入される挿入位置から前記受部から外れる引き抜き位置まで移動可能に構成された磁性体材料からなる嵌合部材を前記連結部分における前記コネクタレセプタクル側に設けるとともに、
前記受部に対して前記磁石手段から磁力を付加して前記受部と前記嵌合部材との間に生じる磁力に応じて、前記受部と前記嵌合部材との間の嵌合状態の保持又は解除の操作を行う操作手段とを前記コネクタプラグに設けたことを特徴とするロック装置である。
【0023】
そして、本請求項2の発明では、コネクタレセプタクルにコネクタプラグが挿入される挿入操作時にはコネクタプラグがコネクタレセプタクル内の連結位置まで挿入された時点で、コネクタレセプタクルの嵌合部材がコネクタプラグの受部内に挿入される挿入位置に移動され、受部と嵌合部材との間の嵌合状態が保持されることにより、コネクタレセプタクルからコネクタプラグが引き抜き不能な状態にロックされる。また、コネクタプラグにおけるコネクタレセプタクルとの連結部以外の部分に配置された操作手段の操作時には磁石手段から受部に対して磁力を付加させることにより、受部内の嵌合部材を受部から外れる引き抜き位置まで移動させて受部と嵌合部材との間の嵌合状態を解除し、コネクタレセプタクルからコネクタプラグが引き抜き可能なロック解除状態に切換える操作を行うようにしたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図3を参照して説明する。図1は、医療用電気機器の一例として、電子内視鏡装置の概略構成を示すものである。電子内視鏡装置は操作部としての電子内視鏡1と、筐体部としてのプロセッサ装置2と、同様に筐体部としての光源装置3と、モニター4とから構成されている。電子内視鏡1には体内に挿入される細長い挿入部1aと、この挿入部1aの基端部に連結された手元側の操作部1bとが設けられている。
【0025】
また、手元側操作部1bにはユニバーサルケーブル5の一端部が連結されている。このユニバーサルケーブル5の他端部にはライトガイドコネクタ(接続部)6のコネクタプラグ6aが連結されている。さらに、このコネクタプラグ6aには電気ケーブル7の一端部が連結されている。この電気ケーブル7の他端部にはビデオコネクタ(接続部)8のコネクタプラグ8aが連結されている。
【0026】
また、光源装置3にはライトガイドコネクタ6のコネクタレセプタクル9、プロセッサ装置2にはビデオコネクタ8のコネクタレセプタクル10がそれぞれ設けられている。そして、ライトガイドコネクタ6のコネクタプラグ6aは光源装置3のコネクタレセプタクル9に、またビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aはプロセッサ装置2のコネクタレセプタクル10にそれぞれ挿脱可能に挿入され、着脱可能に接続されるようになっている。
【0027】
また、ビデオコネクタ8は、図2に示すように医療用電気機器の操作部側である電子内視鏡1側に設けられたコネクタプラグ8aと、筐体側のプロセッサ装置2に設けられたコネクタレセプタクル10とから構成される。
【0028】
図3はこのビデオコネクタ8の内部構成を示すものである。ここで、コネクタプラグ8aには、略箱型のプラグケース11が設けられている。このプラグケース11の先端部には接点部材12が配設されている。さらに、このプラグケース11の基端部にはケーブル挿入孔13が形成されている。このケーブル挿入孔13には電気ケーブル7の端末部が挿入されている。そして、電気ケーブル7は、プラグケース11のケーブル挿入孔13を通ってプラグケース11内に挿通・固定されている。
【0029】
なお、ケーブル挿入孔13の周縁部位にはOリング14が設けられており、電気ケーブル7とプラグケース11との間を水密に保持している。さらに、プラグケース11と接点部材12との間の接合面間にもOリング14が設けられており、接点部材12とプラグケース11との間を水密に保持している。
【0030】
また、電気ケーブル7内の電気信号線16は図示しない電気基板を介して接点部材12に電気的に接続されている。この接点部材12の外面には薄板状の突設部15が突設されている。この突設部15には電気的接点17が設けられている。
【0031】
また、ビデオコネクタ8のコネクタレセプタクル10には前面が開口された凹陥状のレセプタクルハウジング18が設けられている。このレセプタクルハウジング18の前面側にはコネクタプラグ8aの接点部材12およびプラグケース11の先端側部分が嵌合する嵌合穴18aが設けられている。そして、ビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aがレセプタクルハウジング18の嵌合穴18aの前面開口部から挿脱可能に挿入されるようになっている。
【0032】
さらに、このレセプタクルハウジング18の嵌合穴18aの最奥部にはコネクタプラグ8aの突設部15と対応する形状の連結穴部19が設けられている。この連結穴部19には電気的接点20が設けられている。この電気的接点20は電気基板21によってプロセッサ装置2の筐体22内の電気回路などに接続されている。
【0033】
そして、ビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aがコネクタレセプタクル10に挿脱可能に挿入される際に、コネクタプラグ8aがコネクタレセプタクル10の最奥部まで挿入されるとコネクタプラグ8aの突設部15がコネクタレセプタクル10の連結穴部19に挿入されるようになっている。このとき、コネクタプラグ8aの電気的接点17がコネクタレセプタクル10の電気的接点20に接続されるようになっている。
【0034】
また、本実施の形態のビデオコネクタ8にはコネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック機構23が設けられている。このロック機構23にはコネクタプラグ8aのプラグケース11におけるコネクタレセプタクル10との連結部にロック用の係止溝(受部)24が設けられている。この係止溝24はプラグケース11の上面に形成されている。
【0035】
さらに、コネクタレセプタクル10のレセプタクルハウジング18の上面には係止部材挿入孔25が設けられている。この係止部材挿入孔25はコネクタプラグ8aがコネクタレセプタクル10に連結された際に、コネクタプラグ8aの係止溝24と対応する位置に配置されている。この係止部材挿入孔25には磁石などの磁性体材料により形成された係止部材(嵌合部材)26が上下方向に移動可能に嵌装されている。ここで、係止部材26は係止部材挿入孔25内で自重によって下方向(重力方向)に向けて付勢されている。そして、係止部材26はコネクタプラグ8aの係止溝24内に挿入される挿入位置とこの係止溝24から外れる引き抜き位置まで移動可能な状態でコネクタレセプタクル10に支持されている。ここで、係止部材26がコネクタプラグ8aの係止溝24内に挿入されることにより、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック位置で保持されるようになっている。さらに、係止部材26が係止溝24から外れる引き抜き位置まで移動されることにより、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間のロックを解除するロック解除位置に切換え可能になっている。
【0036】
また、コネクタプラグ8aのプラグケース11には可撓性材料により形成されたロック解除用の押しボタン(操作手段)27が、接着または一体成型などによりプラグケース11と一体的に形成されている。この押しボタン27はコネクタプラグ8aにおけるコネクタレセプタクル10との連結部以外の部分に配置されている。
【0037】
この押しボタン27には略円形状のボタン本体27aが設けられている。このボタン本体27aの軸心部には棒状の押圧部27bが下向きに突設されている。さらに、ボタン本体27aの外周部には押しボタン27をプラグケース11の外側に突出された突出位置で保持する円筒状の弾性壁部27cが設けられている。そして、この押しボタン27は弾性壁部27cの弾力によってプラグケース11の外側に突出された突出位置で保持されている通常状態と、弾性壁部27cの弾力に抗してプラグケース11の内部に押込み操作された押込み操作位置とに移動操作可能に支持されている。
【0038】
さらに、コネクタプラグ8aのプラグケース11の内部には押しボタン27によって支点28を中心に回動操作される回動レバー29が設けられている。ここで、支点28はプラグケース11に固定されている。
【0039】
また、回動レバー29の一端部にはボタン受部30が設けられている。このボタン受部30は図3中に実線で示すように押しボタン27が押込み操作されていない状態では押しボタン27の押圧部27bと離間対向配置されている。そして、押しボタン27の押込み操作時には押しボタン27の押圧部27bによって回動レバー29のボタン受部30が下向きに押圧され、回動レバー29が支点28を中心に図3中で反時計回り方向に回動操作されるようになっている。
【0040】
また、回動レバー29におけるボタン受部30とは反対側の端部には磁石などの磁性体により形成された磁石部材(磁石手段)31が設けられている。この磁石部材31はコネクタレセプタクル10の係止部材26の磁性体と同じ極性を有する。さらに、この磁石部材31は押しボタン27の押込み操作時に回動レバー29が支点28を中心に回動する際に図3中に仮想線で示すように係止溝24に近接する位置まで移動されるようになっている。
【0041】
また、回動レバー29には磁石部材31を係止溝24から引き離す方向に付勢するコイルばねなどによる付勢部材32が設けられている。そして、回動レバー29はこの付勢部材32によって図3中に実線で示すようにボタン受部30を押しボタン27に接近させる方向に付勢されている。
【0042】
また、コネクタプラグ8aの押しボタン27の押込み操作時には付勢部材32に抗して回動レバー29が支点28を中心に回動し、図3中に仮想線で示すように係止溝24に近接する位置まで移動することにより、磁石部材31から係止溝24に対して磁力を付加可能になっている。このとき、磁石部材31と係止部材26は共に磁化されており、互いに反発力を生じるよう構成されているため、磁石部材31によって係止部材26は重力に逆らって上へと移動して係止溝24と係止部材26との間の嵌合状態を解除する操作を行うようになっている。
【0043】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。ここでは、内視鏡1のビデオコネクタ8の着脱作業について説明する。ビデオコネクタ8のコネクタレセプタクル10にコネクタプラグ8aを連結する操作時にはコネクタプラグ8aの接点部材12及びプラグケース11の先端部分を、コネクタレセプタクル10の嵌合穴18aに挿入する。ここで、コネクタプラグ8aがコネクタレセプタクル10の最奥部まで挿入されるとコネクタプラグ8aの突設部15がコネクタレセプタクル10の連結穴部19に挿入される。このとき、コネクタプラグ8aの電気的接点17がコネクタレセプタクル10の電気的接点20に接続され、電気ケーブル7と電気基板21との間に電気的接続が達成される。
【0044】
さらに、このコネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との接続時には同時にハウジング18の係止部材26が自重によってプラグケース11の係止溝24に落ち込む。このように、係止部材26がコネクタプラグ8aの係止溝24内に挿入されることにより、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック位置で保持され、コネクタレセプタクル10からコネクタプラグ8aが外れることが防止される。
【0045】
また、ビデオコネクタ8のコネクタレセプタクル10からコネクタプラグ8aを引き抜く場合にはコネクタプラグ8aの押しボタン27を押圧する操作が行なわれる。この押しボタン27の押込み操作時には押しボタン27の押圧部27bによって回動レバー29のボタン受部30が下向きに押圧され、回動レバー29が支点28を中心に図3中で反時計回り方向に回動操作される。この回動レバー29の回動によって、図3中に仮想線で示すように磁石部材31が係止溝24に近接する位置まで移動する。これにより、磁石部材31から係止溝24に対して磁力が付加される。このとき、磁石部材31と係止部材26は共に磁化されており、互いに反発力を生じるよう構成されているため、磁石部材31によって係止部材26は重力に逆らって上へと移動する。これにより、係止溝24から係止部材26が外れ、係止溝24と係止部材26との間がロック解除状態に切換えられる。そのため、コネクタプラグ8aをコネクタレセプタクル10から抜去することが可能となる。
【0046】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡1のビデオコネクタ8ではコネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との接続時には同時にハウジング18の係止部材26が自重によってプラグケース11の係止溝24に落ち込み、係止部材26がコネクタプラグ8aの係止溝24内に挿入される。これにより、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック位置で保持され、コネクタレセプタクル10からコネクタプラグ8aが外れることが防止されるので、コネクタプラグ8aの意図しない抜去力に対して強力な保持耐性力を有する。
【0047】
さらに、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間のロック解除時にはコネクタプラグ8aの押しボタン27を押込み操作し、磁石部材31からコネクタプラグ8aの係止溝24に対して磁力を付加させる。これにより、磁石部材31と係止部材26との磁力の反発力により、コネクタプラグ8aの係止溝24内の係止部材26を係止溝24から外れる引き抜き位置まで移動させて係止溝24と係止部材26との間の嵌合状態を解除し、コネクタレセプタクル10からコネクタプラグが引き抜き可能なロック解除状態に切換える操作を行うようにしている。そのため、本実施の形態のコネクタレセプタクル10とコネクタプラグ8aとのロック機構23では、コネクタプラグ8aの外装面に係止溝24及び水密な押しボタン27を設けるのみでビデオコネクタ8にロック機構23を構成することが可能となる。この時、コネクタプラグ8aの外装面には押しボタン27以外の他の可動部材や、それに伴う隙間が存在しないため、ビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aは洗浄性に優れる。
【0048】
さらに、ビデオコネクタ8のコネクタレセプタクル10からコネクタプラグ8aを引き抜く場合にはコネクタプラグ8aの押しボタン27を押圧することにより、コネクタレセプタクル10とコネクタプラグ8aとのロック機構23のロック解除作業を行なうことができる。そのため、ロック解除作業が容易で、片手で簡単にコネクタプラグ8aの着脱作業を行なうことができる効果がある。
【0049】
また、図4は本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図3参照)の内視鏡1のビデオコネクタ8の構成を次の通り変更したものである。なお、本実施の形態では電子内視鏡装置の他の部分の構成は第1の実施形態とほぼ同様なので、第1の実施形態と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0050】
すなわち、本実施の形態のビデオコネクタ8ではコネクタプラグ8aのプラグケース11内に電気基板41が配設されている。この電気基板41には電気信号線16と電気的接点17とが接続されている。そして、電気的接点17から電源供給されるように構成されている。なお、電気信号線16の一部、例えば前述の電源以外に関わる電気信号線16は必ずしも電気基板41を介さずに接点部材12に接続しても良い。
【0051】
また、電気基板41上には押しボタン27の押圧部27bと当接する部分に電気スイッチ42が設けられている。さらに、本実施の形態ではコネクタプラグ8aのロック用の係止溝24はプラグケース11の下面側に設けられている。そして、電気基板41上における係止溝24と対向配置される部分には電磁石43が設けられている。
【0052】
また、本実施の形態ではコネクタレセプタクル10のレセプタクルハウジング18の下面側に係止部材挿入孔25が設けられている。この係止部材挿入孔25に上下方向に移動可能に嵌装されている係止部材26は自重によって下方向に付勢されている。なお、レセプタクルハウジング18の下面側には係止部材挿入孔25の下方に係止部材26の落下を防ぐストッパ44が固定されている。さらに、係止部材26は磁石等の磁性体あるいは金属などの着磁材により形成されている。
【0053】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。本実施の形態では、ビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aをプロセッサ装置2のコネクタレセプタクル10に挿入すると、第1実施の形態と同様に、コネクタプラグ8aがコネクタレセプタクル10の最奥部まで挿入されるとコネクタプラグ8aの突設部15がコネクタレセプタクル10の連結穴部19に挿入される。このとき、コネクタプラグ8aの電気的接点17がコネクタレセプタクル10の電気的接点20に接続され、電気ケーブル7と電気基板21との間に電気的接続が達成される。この状態で、電気的接点20と電気的接点17との接触部を介して電気基板41及び電気ケーブル7には電源が供給される。
【0054】
この電源により電磁石43は励磁される。このとき、電磁石43の磁力によって係止部材26が重力に逆らって上側へ移動し、係止溝24に挿入された状態で係止される。従って、この状態ではコネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック位置で保持され、コネクタレセプタクル10からコネクタプラグ8aを抜去することは不可能となる。
【0055】
この状態で、押しボタン27を押すと電気スイッチ42が押される。このとき、電気スイッチ42は押されることにより、電磁石43への電源供給を遮断する。従って、電磁石43の励磁は中断される。そのため、係止部材26は自重によって下側へ移動する。これにより、係止溝24から係止部材26が外れ、係止溝24と係止部材26との間がロック解除状態に切換えられる。そのため、コネクタプラグ8aをコネクタレセプタクル10から抜去することが可能となる。
【0056】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態では第1実施の形態と同様に、ビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aの外周面に押しボタン27と係止溝24とを設けるだけでビデオコネクタ8のロック機構を構成することが可能となる。従って、洗浄性の優れたビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aを提供することができる。
【0057】
なお、本実施の形態においては、第1実施の形態におけるボタン受部30や、付勢部材32、回動レバー29、磁石部材31、支点28などを設ける必要がない。そのため、第1実施の形態に比べて単純な構成でビデオコネクタ8のロック機構が構成できるので、ビデオコネクタ8のロック機構の組立て性や、リペア性が第1実施の形態よりも向上する効果がある。
【0058】
また、本実施の形態においては、電気スイッチ42によって電気基板41を伝達する電気信号、電源などを操作することが可能である。そのため、ビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aをコネクタレセプタクル10から抜去する前に操作部(内視鏡1)側の電源を、遮断することができる。これにより、例えば電子内視鏡装置のような例では、撮像素子であるのCCDのラッチアップ現象による故障を防止することができる。
【0059】
また、図5および図6は本発明の第3の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図3参照)の内視鏡1のビデオコネクタ8のコネクタレセプタクル10の構成を次の通り変更したものである。
【0060】
すなわち、本実施の形態では第1の実施の形態のコネクタレセプタクル10の係止部材26の前面に図6に示すように表示板51が設けられている。この表示板51上には、下側にビデオコネクタ8のロック機構がロック解除状態であることを示す「UNLOCKED」の文字を記載したUNLOCK表示52、上側にビデオコネクタ8のロック機構がロック状態であることを示す「LOCKED」の文字を記載したロック表示53がそれぞれ表示されている。
【0061】
また、コネクタレセプタクル10におけるレセプタクルハウジング18の前面に配置されるプロセッサ装置2の筐体22の外装面54には、透光窓55が設けられている。そして、ビデオコネクタ8のロック機構がロック解除状態である場合には透光窓55には係止部材26の表示板51上のUNLOCK表示52が対向配置され、ビデオコネクタ8のロック機構がロック状態である場合には透光窓55には係止部材26の表示板51上のロック表示53が対向配置されるようになっている。そのため、プロセッサ装置2の筐体22の外装面54の外側からこの透光窓55を通して係止部材26の表示板51上のUNLOCK表示52及びロック表示53のいずれか一方が選択的に視認可能になっている。
【0062】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。本実施の形態では、ビデオコネクタ8のロック機構がロック解除状態である場合、すなわちコネクタレセプタクル10の係止部材26とコネクタプラグ8aの係止溝24とが係止している場合には、係止部材26と共に表示板51が下側へ移動し、ロック表示53が透光窓55から視認される。
【0063】
また、コネクタプラグ8aの押しボタン27を押すことにより、係止部材26が係止溝24から外れている場合には係止部材26と共に表示板51が上側へと移動し、UNLOCK表示52が透光窓55から視認される。なお、コネクタレセプタクル10にコネクタプラグ8aが接続されていない状態では係止部材26が図5中に仮想線で示すように上方向に移動してUNLOCK表示52が透光窓55から視認される構成にしてもよい。
【0064】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態ではプロセッサ装置2の筐体22の外装面54の外側から透光窓55を通して係止部材26のUNLOCK表示52またはロック表示53が目視によって視認できる。そのため、第2実施の形態におけるビデオコネクタ8のロック機構の状態を外部から知ることができる。したがって、例えば、故障などにより係止部材26が係止溝24に係止していない状態でビデオコネクタ8を接続し、医療用電気機器を使用しているような場合でも、故障を事前に簡便に検知することが可能となる。なお、本実施の形態の構成を第2実施の形態に組み合わせてもよい。
【0065】
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 医療用機器相互間の接続に使用され、電気的あるいは光による信号ないしエネルギーの授受を行うための、互いに着脱自在であるプラグとレセプタクルの2つの部分により構成され、前記プラグと前記レセプタクルとの接続状態を保持または解除するためのロック機構を備えたコネクタにおいて、該ロック機構は
前記プラグ外表面上に設けられた操作部および凹部と、
前記プラグ内部に設けられ、前記操作部の操作に連動して前記プラグ内部を移動する磁性体部材と、
前記レセプタクルに構成されており、前記プラグの接続ロック時には前記凹部に係止するよう付勢され、磁性体により形成された係止部材と、から成り、
前記操作部を操作することでプラグ内部の磁性体部材が移動し、該磁性体部材の磁力によって前記係止部材が前記凹部から移動してロックを解除せしめるよう構成されている
ことを特徴とするコネクタ。
【0066】
(付記項2) 長尺のケーブルの一端に設けられたコネクタプラグと、
前記コネクタプラグを嵌合可能に構成されたコネクタレセプタクルと、
前記コネクタプラグに設けられた凹部と、
前記コネクタレセプタクルに設けられ、前記コネクタプラグが前記コネクタレセプタクルに嵌合された状態で、前記凹部に対して挿脱可能に構成された磁性体材料からなる凸部材と、
前記コネクタプラグが前記コネクタレセプタクルに挿入された状態で、前記凹部に対して前記凸部が挿脱して前記コネクタプラグと前記コネクタレセプタクルとの嵌合状態の保持又は解除をするためのロック機構と、
前記コネクタプラグに設けられて磁力を発生する磁石手段と、
前記コネクタプラグに設けられ、前記磁石手段から前記凹部に対して任意に磁力を付加可能に構成することで、前記ロック機構による前記コネクタプラグと前記コネクタレセプタクルとの嵌合状態の保持又は解除の操作を行う操作手段と、
を具備したことを特徴とする医療機器用コネクタ。
【0067】
(付記項1、2の従来技術) 従来、医療用電気機器においては、滅菌域で使用する操作部を、非滅菌域に属する筐体部に対し着脱自在に接続・固定する手段として電気コネクタを使用する方法が一般的に知られている。このようなものの例として、例えば、操作部としての電子内視鏡や内視鏡用撮像装置カメラヘッドに対する筐体部としてのプロセッサ装置、操作部としての高周波処置用プローブや電気メス処置具および鉗子類に対する筐体部としての高周波焼灼電源装置、操作部としての超音波駆動メス(振動子)に対する筐体部としての超音波駆動ジェネレータなどが知られている。また、電気コネクタ以外の例としても、例えば操作部としての内視鏡ライトガイドに対する筐体部としての光源装置のように、光コネクタを使用する例が知られている。
【0068】
図1には、このような医療用電気機器の一例として、電子内視鏡装置の例を示す。電子内視鏡装置は電子内視鏡1,プロセッサ装置2,光源装置3,モニター4とから構成され、電子内視鏡1はユニバーサルケーブル5を介して、ライトガイドコネクタ6を光源装置3に、ビデオコネクタ8をプロセッサ装置2に、着脱自在に接続するようになっている。ライトガイドコネクタ6は光源装置3から出射された照診光を受光し、ユニバーサルケーブル5を介して電子内視鏡1に伝達する。ビデオコネクタ8はプロセッサ装置2と電気的な接続を達成し、電子内視鏡1に内蔵された撮像素子との間で、電源や電気信号の授受を行う。本発明は、ライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8に関するものである。
【0069】
図1の電子内視鏡1に代表される医療用電気機器の操作部は消毒液や滅菌ガス、あるいはオートクレーブなどの手段により滅菌、洗浄可能となるよう水密に構成されており、また、操作性を確保するため、可能な限り小型軽量であることが望まれる。
【0070】
図1のプロセッサ装置2のような、医療用電気機器の筐体部は、操作部を小型軽量化するため、該操作部とは別に設けられ、また、滅菌・洗浄に耐性を有しない構成とし、非滅菌域に配置される。このため、操作部と筐体部とは、該操作部を滅菌・洗浄する毎に取外し・取付けを繰り返すこととなる。この着脱部に使用するのがライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8である。
【0071】
図2にはビデオコネクタ8の概略図が示してある。ビデオコネクタ8は、操作部側に設けられたコネクタプラグ8aと筐体側に設けられたコネクタレセプタクル10とにより構成される。ここでコネクタプラグ8aをコネクタレセプタクル10に挿入固定することで、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10とは電気的な接続が達成されることになる。
【0072】
ライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8には機械的なロック機構が設けられており、医療用電気機器の使用中に異常な外力などにより意図しない脱却などが起きないようになっている。このようなロック機構の例としては、例えば特公平5−43089号公報に示されたような方式や特願2000−386370号明細書,特願2001−12028号明細書,特開平10−137179号公報などに示された方式が開示されている。
【0073】
(付記項1、2が解決しようとする課題) ライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8のようなコネクタに設けられる機械的なロック機構は、一般的には特願2000−386370号明細書に従来例(図6〜図9)に示されたものである。一般的にライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8は、図2のように、操作部側に設けられたコネクタプラグ8aと、筐体側に設けられたコネクタレセプタクル10とにより構成されるが、特願2000−386370号明細書の従来例に開示されたようなロック機構ではコネクタプラグ8aの外装上に可動部材を設ける必要がある。従って外装と可動部材との間に機械的な隙間が生じ、この隙間に体液や血液、灌流液、洗浄液などが入り込み、汚れとなって残留するため、洗浄性が損なわれるという不具合を生じていた。これは特公平5−43089号公報に提案された例も同様である。
【0074】
特願2000−386370号明細書や特願2001−12028号明細書に提案された内容のコネクタでは、ロック機構をコネクタレセプタクル10に設けることによってコネクタプラグ8a外装上の稼動部材をなくし、これに伴ってコネクタプラグ8aの外表面を洗浄しやすい形状とすることに成功している。しかしながら、これらの例で提案されたコネクタは、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との着脱時(特に抜抜時)において筐体上コネクタレセプタクル10のロック機構を解除するという作業を必要とする。すなわち使用者はコネクタプラグ8aを引き抜きつつコネクタレセプタクル10のロック機構を解除せねばならず、作業が煩雑化していた。この点は特開平10−137179号公報に提案された内容のコネクタでも同様である。
【0075】
また参考までに、コネクタのロック機構としては特開平7−191268号公報のような例も提案されているが、ここで開示された構造はフォトセンサや超音波モータなどを必要とするため、自ずから高価なものとなってしまう。
【0076】
さらに特開昭56−156133号公報には電磁石によりコネクタプラグ8aを吸着保持するコネクタレセプタクル10が提案されているが、この場合コネクタプラグ8aの接続時保持力は磁力のみによるものとなってしまうため、意図しない過大な抜去力がコネクタプラグ8aに加えられた際には、コネクタプラグ8aの接続保持が維持できなくなる可能性を持っている。
【0077】
(付記項1、2の目的) 本発明では、意図しない抜去力に対して強力な保持耐性力を有するロック機構を設けているにも関わらず、外装上に先述のような隙間を生じないために洗浄性が向上しており、かつ、ロック機構の解除構造がコネクタプラグ8aに設けられているために、前記のような着脱作業の煩雑さを生じず、片手で着脱の可能なコネクタを安価に提供することを目的としている。
【0078】
(付記項1、2の課題を解決するための手段および作用) ライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8を構成するコネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10とを接続固定するロック機構において、ロックの際の係止部材を磁性体により形成し、コネクタプラグ8a上の操作部を操作することでコネクタプラグ8aに内蔵された磁石部材が移動し、該磁石部材と前記係止部材との間に生じる磁力によって該係止部材を移動せしめ、ロック機構の解除を行うようにした。
【0079】
(付記項1、2の効果) 以上のような構成によれば、医用電気機器において、意図しない外力に対する抜去力量が高く、かつ洗滌性に優れたライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8を提供することが可能となる。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、コネクタプラグの意図しない抜去力に対して強力な保持耐性力を有するにも関わらず、コネクタプラグの外装面上の洗浄性に優れ、かつ、ロック解除作業が容易で、片手で簡単にコネクタプラグの着脱作業を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電子内視鏡装置全体の概略構成を示す斜視図。
【図2】第1の実施の形態の内視鏡におけるビデオコネクタを示す要部の斜視図。
【図3】第1の実施の形態の内視鏡におけるビデオコネクタの内部構成を示す要部の縦断面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の内視鏡におけるビデオコネクタの内部構成を示す要部の縦断面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の内視鏡におけるビデオコネクタのコネクタレセプタクルの内部構成を示す要部の縦断面図。
【図6】第3の実施の形態のコネクタレセプタクルの係止部材を示す斜視図。
【符号の説明】
1 電子内視鏡(操作部)
2 プロセッサ装置(筐体部)
3 光源装置(筐体部)
6 ライトガイドコネクタ(接続部)
8 ビデオコネクタ(接続部)
8a コネクタプラグ
10 コネクタレセプタクル
23 ロック機構
24 係止溝(受部)
26 係止部材(嵌合部材)
27 押しボタン(操作手段)
31 磁石部材(磁石手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に医療機器間で電気的或いは光学的に着脱自在に接続・固定する医療機器用コネクタとこのコネクタに用いられるロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、医療用電気機器においては、滅菌域で使用する操作部を、非滅菌域に属する筐体部に対し着脱自在に接続・固定する手段として電気コネクタを使用する方法が一般的に行なわれている。例えば、次のような組み合わせの接続部分で使用されている。
【0003】
(1)操作部としての電子内視鏡や、内視鏡用撮像装置カメラヘッドなどの観察装置に対する筐体部としてのプロセッサ装置との接続部分。
【0004】
(2)操作部としての高周波処置用プローブや、電気メス処置具および鉗子類に対する筐体部としての高周波焼灼電源装置との接続部分。
【0005】
(3)操作部としての超音波駆動メス(振動子)に対する筐体部としての超音波駆動ジェネレータとの接続部分。
【0006】
などである。
【0007】
さらに、電気コネクタ以外の接続部分の例としても、例えば操作部としての内視鏡ライトガイドに対する筐体部としての光源装置のように、光コネクタを使用する例が知られている。
【0008】
ところで、電子内視鏡に代表される医療用電気機器の操作部は消毒液や滅菌ガス、あるいはオートクレーブなどの手段により滅菌、洗浄可能となるよう水密に構成されている。さらに、操作性を確保するため、可能な限り小型軽量であることが望まれる。
【0009】
これに対し、プロセッサ装置や、光源装置のような、医療用電気機器の筐体部は、操作部を小型軽量化するため、該操作部とは別体に設けられている。また、滅菌・洗浄に耐性を有しない構成とし、非滅菌域に配置される。このため、操作部と筐体部とは、該操作部を滅菌・洗浄する毎に取外し・取付けを繰り返すこととなる。この着脱部(接続部)に使用するのがライトガイドコネクタや、ビデオコネクタである。
【0010】
また、例えば従来のビデオコネクタは、操作部側に設けられたコネクタプラグと筐体側に設けられた凹陥状のコネクタレセプタクルとにより構成されている。そして、コネクタプラグをコネクタレセプタクルの開口部に挿入固定することで、コネクタプラグとコネクタレセプタクルとは電気的な接続が達成されることになる。
【0011】
また、ライトガイドコネクタや、ビデオコネクタには機械的なロック機構が設けられており、医療用電気機器の使用中に異常な外力などにより意図しない脱却などが起きないようになっている。このようなロック機構の例としては、例えば特公平5−43089号公報や、特願2000−386370号明細書,特願2001−12028明細書,特開平10−137179号公報などに示されている。
【0012】
ここで、特願2000−386370号明細書の従来技術や、特公平5−43089号公報にはコネクタプラグに機械的なロック機構を組み込んだ方式が示されている。また、特開平10−137179号公報や、特願2000−386370号明細書や、特願2001−12028号明細書のコネクタでは、機械的なロック機構をコネクタレセプタクルに設ける構成が示されている。
【0013】
さらに、特開平7−191268号公報にはフォトセンサや、超音波モータなどを使用するコネクタのロック機構が示されている。また、特開昭56−156133号公報には電磁石によりコネクタプラグを吸着保持するコネクタレセプタクルが示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
特願2000−386370号明細書の従来技術や、特公平5−43089号公報のようにコネクタプラグに機械的なロック機構を組み込んだ構成ではコネクタプラグの外装面上に可動部材を設ける必要がある。この場合には、コネクタプラグの外装面と可動部材との間に機械的な隙間が生じるので、この隙間に体液や血液、灌流液、洗浄液などが入り込むため、その洗浄に手間がかかるという不具合がある。
【0015】
また、特開平10−137179号公報や、特願2000−386370号明細書や、特願2001−12028号明細書のコネクタでは、ロック機構をコネクタレセプタクルに設けることによってコネクタプラグの外装面上の稼動部材をなくし、これに伴ってコネクタプラグの外表面を洗浄しやすい形状としている。
【0016】
しかしながら、これらの例で示されたコネクタは、コネクタプラグとコネクタレセプタクルとの着脱時(特に抜去時)において筐体上でコネクタレセプタクルのロック機構を解除する作業を必要とする。すなわち、使用者はコネクタプラグを引き抜く作業を行いながら同時にコネクタレセプタクルのロック機構を解除する作業を行う必要があるので、その作業が煩雑化する問題がある。
【0017】
また、特開平7−191268号公報のコネクタのロック機構ではフォトセンサや超音波モータなどを必要とするため、ロック機構全体が高価なものとなる問題がある。
【0018】
さらに、特開昭56−156133号公報のコネクタレセプタクルの場合にはコネクタプラグの接続時に電磁石の磁力のみでコネクタプラグを吸着保持する構成になっている。そのため、電磁石の磁力よりも大きい意図しない過大な抜去力がコネクタプラグに加えられた場合には、コネクタプラグの接続保持が維持できなくなるおそれがある。
【0019】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、コネクタプラグの意図しない抜去力に対して強力な保持耐性力を有するにも関わらず、コネクタプラグの外装面上の洗浄性に優れ、かつ、ロック解除作業が容易で、片手で簡単にコネクタプラグの着脱作業を行なうことができる医療機器用コネクタとこのコネクタに用いられるロック装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、医療機器相互間の電気的あるいは光による信号ないしエネルギーの授受を行うための接続部における一方の前記医療機器に設けられたコネクタプラグと、
他方の前記医療機器に設けられ、前記コネクタプラグが挿脱可能に挿入されるコネクタレセプタクルと、
前記コネクタプラグと前記コネクタレセプタクルとの連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック位置と、前記コネクタプラグと前記コネクタレセプタクルとの連結部間のロックを解除するロック解除位置とに切換え可能なロック機構とを備えた医療機器用コネクタにおいて、
前記ロック機構は、前記コネクタプラグにおける前記コネクタレセプタクルとの連結部に凹陥状の受部を設け、
前記受部内に挿入される挿入位置から前記受部から外れる引き抜き位置まで移動可能な磁性体材料からなる嵌合部材を前記コネクタレセプタクルに設けるとともに、
前記受部に対して磁力を付加可能な磁石手段と、
前記コネクタプラグにおける前記コネクタレセプタクルとの連結部以外の部分に配置され、前記磁石手段から前記受部に対して磁力を付加して前記受部と前記嵌合部材との間の嵌合状態の保持又は解除の操作を行う操作手段とを前記コネクタプラグに設けたことを特徴とする医療機器用コネクタである。
【0021】
そして、本請求項1の発明では、コネクタレセプタクルにコネクタプラグが挿入される挿入操作時にはコネクタプラグがコネクタレセプタクル内の連結位置まで挿入された時点で、コネクタレセプタクルの嵌合部材がコネクタプラグの受部内に挿入される挿入位置に移動され、受部と嵌合部材との間の嵌合状態が保持されることにより、コネクタレセプタクルからコネクタプラグが引き抜き不能な状態にロックされる。また、コネクタプラグにおけるコネクタレセプタクルとの連結部以外の部分に配置された操作手段の操作時には磁石手段から受部に対して磁力を付加させることにより、受部内の嵌合部材を受部から外れる引き抜き位置まで移動させて受部と嵌合部材との間の嵌合状態を解除し、コネクタレセプタクルからコネクタプラグが引き抜き可能なロック解除状態に切換える操作を行うようにしたものである。
【0022】
請求項2の発明は、コネクタレセプタクルとこのコネクタレセプタクルの穴部に挿脱可能に挿入されるコネクタプラグとが連結して構成される連結部分に設けられ、前記連結部分の連結を解除不能なロック状態に維持するロック位置と、前記連続部分の連結を解除可能なロック解除位置とに切換え可能なロック機構を備えたロック装置において、
前記連結部分における前記コネクタプラグ側に凹陥状に形成された受部と、この前記受部に対して磁力を付加可能に構成された磁石手段とを設け、
前記受部内に挿入される挿入位置から前記受部から外れる引き抜き位置まで移動可能に構成された磁性体材料からなる嵌合部材を前記連結部分における前記コネクタレセプタクル側に設けるとともに、
前記受部に対して前記磁石手段から磁力を付加して前記受部と前記嵌合部材との間に生じる磁力に応じて、前記受部と前記嵌合部材との間の嵌合状態の保持又は解除の操作を行う操作手段とを前記コネクタプラグに設けたことを特徴とするロック装置である。
【0023】
そして、本請求項2の発明では、コネクタレセプタクルにコネクタプラグが挿入される挿入操作時にはコネクタプラグがコネクタレセプタクル内の連結位置まで挿入された時点で、コネクタレセプタクルの嵌合部材がコネクタプラグの受部内に挿入される挿入位置に移動され、受部と嵌合部材との間の嵌合状態が保持されることにより、コネクタレセプタクルからコネクタプラグが引き抜き不能な状態にロックされる。また、コネクタプラグにおけるコネクタレセプタクルとの連結部以外の部分に配置された操作手段の操作時には磁石手段から受部に対して磁力を付加させることにより、受部内の嵌合部材を受部から外れる引き抜き位置まで移動させて受部と嵌合部材との間の嵌合状態を解除し、コネクタレセプタクルからコネクタプラグが引き抜き可能なロック解除状態に切換える操作を行うようにしたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図3を参照して説明する。図1は、医療用電気機器の一例として、電子内視鏡装置の概略構成を示すものである。電子内視鏡装置は操作部としての電子内視鏡1と、筐体部としてのプロセッサ装置2と、同様に筐体部としての光源装置3と、モニター4とから構成されている。電子内視鏡1には体内に挿入される細長い挿入部1aと、この挿入部1aの基端部に連結された手元側の操作部1bとが設けられている。
【0025】
また、手元側操作部1bにはユニバーサルケーブル5の一端部が連結されている。このユニバーサルケーブル5の他端部にはライトガイドコネクタ(接続部)6のコネクタプラグ6aが連結されている。さらに、このコネクタプラグ6aには電気ケーブル7の一端部が連結されている。この電気ケーブル7の他端部にはビデオコネクタ(接続部)8のコネクタプラグ8aが連結されている。
【0026】
また、光源装置3にはライトガイドコネクタ6のコネクタレセプタクル9、プロセッサ装置2にはビデオコネクタ8のコネクタレセプタクル10がそれぞれ設けられている。そして、ライトガイドコネクタ6のコネクタプラグ6aは光源装置3のコネクタレセプタクル9に、またビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aはプロセッサ装置2のコネクタレセプタクル10にそれぞれ挿脱可能に挿入され、着脱可能に接続されるようになっている。
【0027】
また、ビデオコネクタ8は、図2に示すように医療用電気機器の操作部側である電子内視鏡1側に設けられたコネクタプラグ8aと、筐体側のプロセッサ装置2に設けられたコネクタレセプタクル10とから構成される。
【0028】
図3はこのビデオコネクタ8の内部構成を示すものである。ここで、コネクタプラグ8aには、略箱型のプラグケース11が設けられている。このプラグケース11の先端部には接点部材12が配設されている。さらに、このプラグケース11の基端部にはケーブル挿入孔13が形成されている。このケーブル挿入孔13には電気ケーブル7の端末部が挿入されている。そして、電気ケーブル7は、プラグケース11のケーブル挿入孔13を通ってプラグケース11内に挿通・固定されている。
【0029】
なお、ケーブル挿入孔13の周縁部位にはOリング14が設けられており、電気ケーブル7とプラグケース11との間を水密に保持している。さらに、プラグケース11と接点部材12との間の接合面間にもOリング14が設けられており、接点部材12とプラグケース11との間を水密に保持している。
【0030】
また、電気ケーブル7内の電気信号線16は図示しない電気基板を介して接点部材12に電気的に接続されている。この接点部材12の外面には薄板状の突設部15が突設されている。この突設部15には電気的接点17が設けられている。
【0031】
また、ビデオコネクタ8のコネクタレセプタクル10には前面が開口された凹陥状のレセプタクルハウジング18が設けられている。このレセプタクルハウジング18の前面側にはコネクタプラグ8aの接点部材12およびプラグケース11の先端側部分が嵌合する嵌合穴18aが設けられている。そして、ビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aがレセプタクルハウジング18の嵌合穴18aの前面開口部から挿脱可能に挿入されるようになっている。
【0032】
さらに、このレセプタクルハウジング18の嵌合穴18aの最奥部にはコネクタプラグ8aの突設部15と対応する形状の連結穴部19が設けられている。この連結穴部19には電気的接点20が設けられている。この電気的接点20は電気基板21によってプロセッサ装置2の筐体22内の電気回路などに接続されている。
【0033】
そして、ビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aがコネクタレセプタクル10に挿脱可能に挿入される際に、コネクタプラグ8aがコネクタレセプタクル10の最奥部まで挿入されるとコネクタプラグ8aの突設部15がコネクタレセプタクル10の連結穴部19に挿入されるようになっている。このとき、コネクタプラグ8aの電気的接点17がコネクタレセプタクル10の電気的接点20に接続されるようになっている。
【0034】
また、本実施の形態のビデオコネクタ8にはコネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック機構23が設けられている。このロック機構23にはコネクタプラグ8aのプラグケース11におけるコネクタレセプタクル10との連結部にロック用の係止溝(受部)24が設けられている。この係止溝24はプラグケース11の上面に形成されている。
【0035】
さらに、コネクタレセプタクル10のレセプタクルハウジング18の上面には係止部材挿入孔25が設けられている。この係止部材挿入孔25はコネクタプラグ8aがコネクタレセプタクル10に連結された際に、コネクタプラグ8aの係止溝24と対応する位置に配置されている。この係止部材挿入孔25には磁石などの磁性体材料により形成された係止部材(嵌合部材)26が上下方向に移動可能に嵌装されている。ここで、係止部材26は係止部材挿入孔25内で自重によって下方向(重力方向)に向けて付勢されている。そして、係止部材26はコネクタプラグ8aの係止溝24内に挿入される挿入位置とこの係止溝24から外れる引き抜き位置まで移動可能な状態でコネクタレセプタクル10に支持されている。ここで、係止部材26がコネクタプラグ8aの係止溝24内に挿入されることにより、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック位置で保持されるようになっている。さらに、係止部材26が係止溝24から外れる引き抜き位置まで移動されることにより、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間のロックを解除するロック解除位置に切換え可能になっている。
【0036】
また、コネクタプラグ8aのプラグケース11には可撓性材料により形成されたロック解除用の押しボタン(操作手段)27が、接着または一体成型などによりプラグケース11と一体的に形成されている。この押しボタン27はコネクタプラグ8aにおけるコネクタレセプタクル10との連結部以外の部分に配置されている。
【0037】
この押しボタン27には略円形状のボタン本体27aが設けられている。このボタン本体27aの軸心部には棒状の押圧部27bが下向きに突設されている。さらに、ボタン本体27aの外周部には押しボタン27をプラグケース11の外側に突出された突出位置で保持する円筒状の弾性壁部27cが設けられている。そして、この押しボタン27は弾性壁部27cの弾力によってプラグケース11の外側に突出された突出位置で保持されている通常状態と、弾性壁部27cの弾力に抗してプラグケース11の内部に押込み操作された押込み操作位置とに移動操作可能に支持されている。
【0038】
さらに、コネクタプラグ8aのプラグケース11の内部には押しボタン27によって支点28を中心に回動操作される回動レバー29が設けられている。ここで、支点28はプラグケース11に固定されている。
【0039】
また、回動レバー29の一端部にはボタン受部30が設けられている。このボタン受部30は図3中に実線で示すように押しボタン27が押込み操作されていない状態では押しボタン27の押圧部27bと離間対向配置されている。そして、押しボタン27の押込み操作時には押しボタン27の押圧部27bによって回動レバー29のボタン受部30が下向きに押圧され、回動レバー29が支点28を中心に図3中で反時計回り方向に回動操作されるようになっている。
【0040】
また、回動レバー29におけるボタン受部30とは反対側の端部には磁石などの磁性体により形成された磁石部材(磁石手段)31が設けられている。この磁石部材31はコネクタレセプタクル10の係止部材26の磁性体と同じ極性を有する。さらに、この磁石部材31は押しボタン27の押込み操作時に回動レバー29が支点28を中心に回動する際に図3中に仮想線で示すように係止溝24に近接する位置まで移動されるようになっている。
【0041】
また、回動レバー29には磁石部材31を係止溝24から引き離す方向に付勢するコイルばねなどによる付勢部材32が設けられている。そして、回動レバー29はこの付勢部材32によって図3中に実線で示すようにボタン受部30を押しボタン27に接近させる方向に付勢されている。
【0042】
また、コネクタプラグ8aの押しボタン27の押込み操作時には付勢部材32に抗して回動レバー29が支点28を中心に回動し、図3中に仮想線で示すように係止溝24に近接する位置まで移動することにより、磁石部材31から係止溝24に対して磁力を付加可能になっている。このとき、磁石部材31と係止部材26は共に磁化されており、互いに反発力を生じるよう構成されているため、磁石部材31によって係止部材26は重力に逆らって上へと移動して係止溝24と係止部材26との間の嵌合状態を解除する操作を行うようになっている。
【0043】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。ここでは、内視鏡1のビデオコネクタ8の着脱作業について説明する。ビデオコネクタ8のコネクタレセプタクル10にコネクタプラグ8aを連結する操作時にはコネクタプラグ8aの接点部材12及びプラグケース11の先端部分を、コネクタレセプタクル10の嵌合穴18aに挿入する。ここで、コネクタプラグ8aがコネクタレセプタクル10の最奥部まで挿入されるとコネクタプラグ8aの突設部15がコネクタレセプタクル10の連結穴部19に挿入される。このとき、コネクタプラグ8aの電気的接点17がコネクタレセプタクル10の電気的接点20に接続され、電気ケーブル7と電気基板21との間に電気的接続が達成される。
【0044】
さらに、このコネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との接続時には同時にハウジング18の係止部材26が自重によってプラグケース11の係止溝24に落ち込む。このように、係止部材26がコネクタプラグ8aの係止溝24内に挿入されることにより、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック位置で保持され、コネクタレセプタクル10からコネクタプラグ8aが外れることが防止される。
【0045】
また、ビデオコネクタ8のコネクタレセプタクル10からコネクタプラグ8aを引き抜く場合にはコネクタプラグ8aの押しボタン27を押圧する操作が行なわれる。この押しボタン27の押込み操作時には押しボタン27の押圧部27bによって回動レバー29のボタン受部30が下向きに押圧され、回動レバー29が支点28を中心に図3中で反時計回り方向に回動操作される。この回動レバー29の回動によって、図3中に仮想線で示すように磁石部材31が係止溝24に近接する位置まで移動する。これにより、磁石部材31から係止溝24に対して磁力が付加される。このとき、磁石部材31と係止部材26は共に磁化されており、互いに反発力を生じるよう構成されているため、磁石部材31によって係止部材26は重力に逆らって上へと移動する。これにより、係止溝24から係止部材26が外れ、係止溝24と係止部材26との間がロック解除状態に切換えられる。そのため、コネクタプラグ8aをコネクタレセプタクル10から抜去することが可能となる。
【0046】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡1のビデオコネクタ8ではコネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との接続時には同時にハウジング18の係止部材26が自重によってプラグケース11の係止溝24に落ち込み、係止部材26がコネクタプラグ8aの係止溝24内に挿入される。これにより、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック位置で保持され、コネクタレセプタクル10からコネクタプラグ8aが外れることが防止されるので、コネクタプラグ8aの意図しない抜去力に対して強力な保持耐性力を有する。
【0047】
さらに、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間のロック解除時にはコネクタプラグ8aの押しボタン27を押込み操作し、磁石部材31からコネクタプラグ8aの係止溝24に対して磁力を付加させる。これにより、磁石部材31と係止部材26との磁力の反発力により、コネクタプラグ8aの係止溝24内の係止部材26を係止溝24から外れる引き抜き位置まで移動させて係止溝24と係止部材26との間の嵌合状態を解除し、コネクタレセプタクル10からコネクタプラグが引き抜き可能なロック解除状態に切換える操作を行うようにしている。そのため、本実施の形態のコネクタレセプタクル10とコネクタプラグ8aとのロック機構23では、コネクタプラグ8aの外装面に係止溝24及び水密な押しボタン27を設けるのみでビデオコネクタ8にロック機構23を構成することが可能となる。この時、コネクタプラグ8aの外装面には押しボタン27以外の他の可動部材や、それに伴う隙間が存在しないため、ビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aは洗浄性に優れる。
【0048】
さらに、ビデオコネクタ8のコネクタレセプタクル10からコネクタプラグ8aを引き抜く場合にはコネクタプラグ8aの押しボタン27を押圧することにより、コネクタレセプタクル10とコネクタプラグ8aとのロック機構23のロック解除作業を行なうことができる。そのため、ロック解除作業が容易で、片手で簡単にコネクタプラグ8aの着脱作業を行なうことができる効果がある。
【0049】
また、図4は本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図3参照)の内視鏡1のビデオコネクタ8の構成を次の通り変更したものである。なお、本実施の形態では電子内視鏡装置の他の部分の構成は第1の実施形態とほぼ同様なので、第1の実施形態と同一部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0050】
すなわち、本実施の形態のビデオコネクタ8ではコネクタプラグ8aのプラグケース11内に電気基板41が配設されている。この電気基板41には電気信号線16と電気的接点17とが接続されている。そして、電気的接点17から電源供給されるように構成されている。なお、電気信号線16の一部、例えば前述の電源以外に関わる電気信号線16は必ずしも電気基板41を介さずに接点部材12に接続しても良い。
【0051】
また、電気基板41上には押しボタン27の押圧部27bと当接する部分に電気スイッチ42が設けられている。さらに、本実施の形態ではコネクタプラグ8aのロック用の係止溝24はプラグケース11の下面側に設けられている。そして、電気基板41上における係止溝24と対向配置される部分には電磁石43が設けられている。
【0052】
また、本実施の形態ではコネクタレセプタクル10のレセプタクルハウジング18の下面側に係止部材挿入孔25が設けられている。この係止部材挿入孔25に上下方向に移動可能に嵌装されている係止部材26は自重によって下方向に付勢されている。なお、レセプタクルハウジング18の下面側には係止部材挿入孔25の下方に係止部材26の落下を防ぐストッパ44が固定されている。さらに、係止部材26は磁石等の磁性体あるいは金属などの着磁材により形成されている。
【0053】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。本実施の形態では、ビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aをプロセッサ装置2のコネクタレセプタクル10に挿入すると、第1実施の形態と同様に、コネクタプラグ8aがコネクタレセプタクル10の最奥部まで挿入されるとコネクタプラグ8aの突設部15がコネクタレセプタクル10の連結穴部19に挿入される。このとき、コネクタプラグ8aの電気的接点17がコネクタレセプタクル10の電気的接点20に接続され、電気ケーブル7と電気基板21との間に電気的接続が達成される。この状態で、電気的接点20と電気的接点17との接触部を介して電気基板41及び電気ケーブル7には電源が供給される。
【0054】
この電源により電磁石43は励磁される。このとき、電磁石43の磁力によって係止部材26が重力に逆らって上側へ移動し、係止溝24に挿入された状態で係止される。従って、この状態ではコネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック位置で保持され、コネクタレセプタクル10からコネクタプラグ8aを抜去することは不可能となる。
【0055】
この状態で、押しボタン27を押すと電気スイッチ42が押される。このとき、電気スイッチ42は押されることにより、電磁石43への電源供給を遮断する。従って、電磁石43の励磁は中断される。そのため、係止部材26は自重によって下側へ移動する。これにより、係止溝24から係止部材26が外れ、係止溝24と係止部材26との間がロック解除状態に切換えられる。そのため、コネクタプラグ8aをコネクタレセプタクル10から抜去することが可能となる。
【0056】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態では第1実施の形態と同様に、ビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aの外周面に押しボタン27と係止溝24とを設けるだけでビデオコネクタ8のロック機構を構成することが可能となる。従って、洗浄性の優れたビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aを提供することができる。
【0057】
なお、本実施の形態においては、第1実施の形態におけるボタン受部30や、付勢部材32、回動レバー29、磁石部材31、支点28などを設ける必要がない。そのため、第1実施の形態に比べて単純な構成でビデオコネクタ8のロック機構が構成できるので、ビデオコネクタ8のロック機構の組立て性や、リペア性が第1実施の形態よりも向上する効果がある。
【0058】
また、本実施の形態においては、電気スイッチ42によって電気基板41を伝達する電気信号、電源などを操作することが可能である。そのため、ビデオコネクタ8のコネクタプラグ8aをコネクタレセプタクル10から抜去する前に操作部(内視鏡1)側の電源を、遮断することができる。これにより、例えば電子内視鏡装置のような例では、撮像素子であるのCCDのラッチアップ現象による故障を防止することができる。
【0059】
また、図5および図6は本発明の第3の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図3参照)の内視鏡1のビデオコネクタ8のコネクタレセプタクル10の構成を次の通り変更したものである。
【0060】
すなわち、本実施の形態では第1の実施の形態のコネクタレセプタクル10の係止部材26の前面に図6に示すように表示板51が設けられている。この表示板51上には、下側にビデオコネクタ8のロック機構がロック解除状態であることを示す「UNLOCKED」の文字を記載したUNLOCK表示52、上側にビデオコネクタ8のロック機構がロック状態であることを示す「LOCKED」の文字を記載したロック表示53がそれぞれ表示されている。
【0061】
また、コネクタレセプタクル10におけるレセプタクルハウジング18の前面に配置されるプロセッサ装置2の筐体22の外装面54には、透光窓55が設けられている。そして、ビデオコネクタ8のロック機構がロック解除状態である場合には透光窓55には係止部材26の表示板51上のUNLOCK表示52が対向配置され、ビデオコネクタ8のロック機構がロック状態である場合には透光窓55には係止部材26の表示板51上のロック表示53が対向配置されるようになっている。そのため、プロセッサ装置2の筐体22の外装面54の外側からこの透光窓55を通して係止部材26の表示板51上のUNLOCK表示52及びロック表示53のいずれか一方が選択的に視認可能になっている。
【0062】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。本実施の形態では、ビデオコネクタ8のロック機構がロック解除状態である場合、すなわちコネクタレセプタクル10の係止部材26とコネクタプラグ8aの係止溝24とが係止している場合には、係止部材26と共に表示板51が下側へ移動し、ロック表示53が透光窓55から視認される。
【0063】
また、コネクタプラグ8aの押しボタン27を押すことにより、係止部材26が係止溝24から外れている場合には係止部材26と共に表示板51が上側へと移動し、UNLOCK表示52が透光窓55から視認される。なお、コネクタレセプタクル10にコネクタプラグ8aが接続されていない状態では係止部材26が図5中に仮想線で示すように上方向に移動してUNLOCK表示52が透光窓55から視認される構成にしてもよい。
【0064】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態ではプロセッサ装置2の筐体22の外装面54の外側から透光窓55を通して係止部材26のUNLOCK表示52またはロック表示53が目視によって視認できる。そのため、第2実施の形態におけるビデオコネクタ8のロック機構の状態を外部から知ることができる。したがって、例えば、故障などにより係止部材26が係止溝24に係止していない状態でビデオコネクタ8を接続し、医療用電気機器を使用しているような場合でも、故障を事前に簡便に検知することが可能となる。なお、本実施の形態の構成を第2実施の形態に組み合わせてもよい。
【0065】
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 医療用機器相互間の接続に使用され、電気的あるいは光による信号ないしエネルギーの授受を行うための、互いに着脱自在であるプラグとレセプタクルの2つの部分により構成され、前記プラグと前記レセプタクルとの接続状態を保持または解除するためのロック機構を備えたコネクタにおいて、該ロック機構は
前記プラグ外表面上に設けられた操作部および凹部と、
前記プラグ内部に設けられ、前記操作部の操作に連動して前記プラグ内部を移動する磁性体部材と、
前記レセプタクルに構成されており、前記プラグの接続ロック時には前記凹部に係止するよう付勢され、磁性体により形成された係止部材と、から成り、
前記操作部を操作することでプラグ内部の磁性体部材が移動し、該磁性体部材の磁力によって前記係止部材が前記凹部から移動してロックを解除せしめるよう構成されている
ことを特徴とするコネクタ。
【0066】
(付記項2) 長尺のケーブルの一端に設けられたコネクタプラグと、
前記コネクタプラグを嵌合可能に構成されたコネクタレセプタクルと、
前記コネクタプラグに設けられた凹部と、
前記コネクタレセプタクルに設けられ、前記コネクタプラグが前記コネクタレセプタクルに嵌合された状態で、前記凹部に対して挿脱可能に構成された磁性体材料からなる凸部材と、
前記コネクタプラグが前記コネクタレセプタクルに挿入された状態で、前記凹部に対して前記凸部が挿脱して前記コネクタプラグと前記コネクタレセプタクルとの嵌合状態の保持又は解除をするためのロック機構と、
前記コネクタプラグに設けられて磁力を発生する磁石手段と、
前記コネクタプラグに設けられ、前記磁石手段から前記凹部に対して任意に磁力を付加可能に構成することで、前記ロック機構による前記コネクタプラグと前記コネクタレセプタクルとの嵌合状態の保持又は解除の操作を行う操作手段と、
を具備したことを特徴とする医療機器用コネクタ。
【0067】
(付記項1、2の従来技術) 従来、医療用電気機器においては、滅菌域で使用する操作部を、非滅菌域に属する筐体部に対し着脱自在に接続・固定する手段として電気コネクタを使用する方法が一般的に知られている。このようなものの例として、例えば、操作部としての電子内視鏡や内視鏡用撮像装置カメラヘッドに対する筐体部としてのプロセッサ装置、操作部としての高周波処置用プローブや電気メス処置具および鉗子類に対する筐体部としての高周波焼灼電源装置、操作部としての超音波駆動メス(振動子)に対する筐体部としての超音波駆動ジェネレータなどが知られている。また、電気コネクタ以外の例としても、例えば操作部としての内視鏡ライトガイドに対する筐体部としての光源装置のように、光コネクタを使用する例が知られている。
【0068】
図1には、このような医療用電気機器の一例として、電子内視鏡装置の例を示す。電子内視鏡装置は電子内視鏡1,プロセッサ装置2,光源装置3,モニター4とから構成され、電子内視鏡1はユニバーサルケーブル5を介して、ライトガイドコネクタ6を光源装置3に、ビデオコネクタ8をプロセッサ装置2に、着脱自在に接続するようになっている。ライトガイドコネクタ6は光源装置3から出射された照診光を受光し、ユニバーサルケーブル5を介して電子内視鏡1に伝達する。ビデオコネクタ8はプロセッサ装置2と電気的な接続を達成し、電子内視鏡1に内蔵された撮像素子との間で、電源や電気信号の授受を行う。本発明は、ライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8に関するものである。
【0069】
図1の電子内視鏡1に代表される医療用電気機器の操作部は消毒液や滅菌ガス、あるいはオートクレーブなどの手段により滅菌、洗浄可能となるよう水密に構成されており、また、操作性を確保するため、可能な限り小型軽量であることが望まれる。
【0070】
図1のプロセッサ装置2のような、医療用電気機器の筐体部は、操作部を小型軽量化するため、該操作部とは別に設けられ、また、滅菌・洗浄に耐性を有しない構成とし、非滅菌域に配置される。このため、操作部と筐体部とは、該操作部を滅菌・洗浄する毎に取外し・取付けを繰り返すこととなる。この着脱部に使用するのがライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8である。
【0071】
図2にはビデオコネクタ8の概略図が示してある。ビデオコネクタ8は、操作部側に設けられたコネクタプラグ8aと筐体側に設けられたコネクタレセプタクル10とにより構成される。ここでコネクタプラグ8aをコネクタレセプタクル10に挿入固定することで、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10とは電気的な接続が達成されることになる。
【0072】
ライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8には機械的なロック機構が設けられており、医療用電気機器の使用中に異常な外力などにより意図しない脱却などが起きないようになっている。このようなロック機構の例としては、例えば特公平5−43089号公報に示されたような方式や特願2000−386370号明細書,特願2001−12028号明細書,特開平10−137179号公報などに示された方式が開示されている。
【0073】
(付記項1、2が解決しようとする課題) ライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8のようなコネクタに設けられる機械的なロック機構は、一般的には特願2000−386370号明細書に従来例(図6〜図9)に示されたものである。一般的にライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8は、図2のように、操作部側に設けられたコネクタプラグ8aと、筐体側に設けられたコネクタレセプタクル10とにより構成されるが、特願2000−386370号明細書の従来例に開示されたようなロック機構ではコネクタプラグ8aの外装上に可動部材を設ける必要がある。従って外装と可動部材との間に機械的な隙間が生じ、この隙間に体液や血液、灌流液、洗浄液などが入り込み、汚れとなって残留するため、洗浄性が損なわれるという不具合を生じていた。これは特公平5−43089号公報に提案された例も同様である。
【0074】
特願2000−386370号明細書や特願2001−12028号明細書に提案された内容のコネクタでは、ロック機構をコネクタレセプタクル10に設けることによってコネクタプラグ8a外装上の稼動部材をなくし、これに伴ってコネクタプラグ8aの外表面を洗浄しやすい形状とすることに成功している。しかしながら、これらの例で提案されたコネクタは、コネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10との着脱時(特に抜抜時)において筐体上コネクタレセプタクル10のロック機構を解除するという作業を必要とする。すなわち使用者はコネクタプラグ8aを引き抜きつつコネクタレセプタクル10のロック機構を解除せねばならず、作業が煩雑化していた。この点は特開平10−137179号公報に提案された内容のコネクタでも同様である。
【0075】
また参考までに、コネクタのロック機構としては特開平7−191268号公報のような例も提案されているが、ここで開示された構造はフォトセンサや超音波モータなどを必要とするため、自ずから高価なものとなってしまう。
【0076】
さらに特開昭56−156133号公報には電磁石によりコネクタプラグ8aを吸着保持するコネクタレセプタクル10が提案されているが、この場合コネクタプラグ8aの接続時保持力は磁力のみによるものとなってしまうため、意図しない過大な抜去力がコネクタプラグ8aに加えられた際には、コネクタプラグ8aの接続保持が維持できなくなる可能性を持っている。
【0077】
(付記項1、2の目的) 本発明では、意図しない抜去力に対して強力な保持耐性力を有するロック機構を設けているにも関わらず、外装上に先述のような隙間を生じないために洗浄性が向上しており、かつ、ロック機構の解除構造がコネクタプラグ8aに設けられているために、前記のような着脱作業の煩雑さを生じず、片手で着脱の可能なコネクタを安価に提供することを目的としている。
【0078】
(付記項1、2の課題を解決するための手段および作用) ライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8を構成するコネクタプラグ8aとコネクタレセプタクル10とを接続固定するロック機構において、ロックの際の係止部材を磁性体により形成し、コネクタプラグ8a上の操作部を操作することでコネクタプラグ8aに内蔵された磁石部材が移動し、該磁石部材と前記係止部材との間に生じる磁力によって該係止部材を移動せしめ、ロック機構の解除を行うようにした。
【0079】
(付記項1、2の効果) 以上のような構成によれば、医用電気機器において、意図しない外力に対する抜去力量が高く、かつ洗滌性に優れたライトガイドコネクタ6ないしビデオコネクタ8を提供することが可能となる。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、コネクタプラグの意図しない抜去力に対して強力な保持耐性力を有するにも関わらず、コネクタプラグの外装面上の洗浄性に優れ、かつ、ロック解除作業が容易で、片手で簡単にコネクタプラグの着脱作業を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電子内視鏡装置全体の概略構成を示す斜視図。
【図2】第1の実施の形態の内視鏡におけるビデオコネクタを示す要部の斜視図。
【図3】第1の実施の形態の内視鏡におけるビデオコネクタの内部構成を示す要部の縦断面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の内視鏡におけるビデオコネクタの内部構成を示す要部の縦断面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の内視鏡におけるビデオコネクタのコネクタレセプタクルの内部構成を示す要部の縦断面図。
【図6】第3の実施の形態のコネクタレセプタクルの係止部材を示す斜視図。
【符号の説明】
1 電子内視鏡(操作部)
2 プロセッサ装置(筐体部)
3 光源装置(筐体部)
6 ライトガイドコネクタ(接続部)
8 ビデオコネクタ(接続部)
8a コネクタプラグ
10 コネクタレセプタクル
23 ロック機構
24 係止溝(受部)
26 係止部材(嵌合部材)
27 押しボタン(操作手段)
31 磁石部材(磁石手段)
Claims (2)
- 医療機器相互間の電気的あるいは光による信号ないしエネルギーの授受を行うための接続部における一方の前記医療機器に設けられたコネクタプラグと、
他方の前記医療機器に設けられ、前記コネクタプラグが挿脱可能に挿入されるコネクタレセプタクルと、
前記コネクタプラグと前記コネクタレセプタクルとの連結部間を連結解除不能なロック状態で保持するロック位置と、前記コネクタプラグと前記コネクタレセプタクルとの連結部間のロックを解除するロック解除位置とに切換え可能なロック機構とを備えた医療機器用コネクタにおいて、
前記ロック機構は、前記コネクタプラグにおける前記コネクタレセプタクルとの連結部に凹陥状の受部を設け、
前記受部内に挿入される挿入位置から前記受部から外れる引き抜き位置まで移動可能な磁性体材料からなる嵌合部材を前記コネクタレセプタクルに設けるとともに、
前記受部に対して磁力を付加可能な磁石手段と、
前記コネクタプラグにおける前記コネクタレセプタクルとの連結部以外の部分に配置され、前記磁石手段から前記受部に対して磁力を付加して前記受部と前記嵌合部材との間の嵌合状態の保持又は解除の操作を行う操作手段とを前記コネクタプラグに設けたことを特徴とする医療機器用コネクタ。 - コネクタレセプタクルとこのコネクタレセプタクルの穴部に挿脱可能に挿入されるコネクタプラグとが連結して構成される連結部分に設けられ、前記連結部分の連結を解除不能なロック状態に維持するロック位置と、前記連続部分の連結を解除可能なロック解除位置とに切換え可能なロック機構を備えたロック装置において、
前記連結部分における前記コネクタプラグ側に凹陥状に形成された受部と、この前記受部に対して磁力を付加可能に構成された磁石手段とを設け、
前記受部内に挿入される挿入位置から前記受部から外れる引き抜き位置まで移動可能に構成された磁性体材料からなる嵌合部材を前記連結部分における前記コネクタレセプタクル側に設けるとともに、
前記受部に対して前記磁石手段から磁力を付加して前記受部と前記嵌合部材との間に生じる磁力に応じて、前記受部と前記嵌合部材との間の嵌合状態の保持又は解除の操作を行う操作手段とを前記コネクタプラグに設けたことを特徴とするロック装置。
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