JP2004019867A - 管継手部の離脱防止装置 - Google Patents

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Komei Kobayashi
小林 功明
Keisuke Omae
大前 圭右
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Suido Gijutsu Kaihatsu Kiko KK
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SUIDO GIJUTSU KAIHATSU KIKO KK
Suido Gijutsu Kaihatsu Kiko KK
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Abstract

【課題】各喰込み突起の喰込み先端縁の合理的な改造をもって、挿口管部の防蝕用ライニング層に割れや剥離等の損傷が発生することを良好に抑制する。
【解決手段】受口管部に挿入接続された挿口管部2に外装する状態で受口管部に固定連結される押輪4の周方向複数箇所の各々に、挿口管部2の外周面2aに喰込み可能な喰込み突起6Bを備えた抜止め部材6が装着され、各抜止め部材6と押輪4との間には、両管部2の相対離脱移動に連れて抜止め部材6を管径方向内方側に喰込み移動させる喰込み誘導手段Aが設けられているとともに、喰込み突起6Bの喰込み先端縁6bが、管軸芯方向視において挿口管部2の外周面2aの半径と同一又は略同一の半径で弧状に形成されている。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受口管部とこれに挿入接続された挿口管部とが、地震や不等沈下等に起因する外力によって管軸芯方向に離脱移動することを防止する管継手部の離脱防止装置に関し、詳しくは、受口管部に挿入接続された挿口管部に外装する状態で受口管部に固定連結される押輪の周方向複数箇所の各々に、挿口管部の外周面に喰込み可能な喰込み突起を備えた抜止め部材が装着されているとともに、各抜止め部材と押輪との間には、両管部の相対離脱移動に連れて抜止め部材を管径方向内方側に喰込み移動させる喰込み誘導手段が設けられている管継手部の離脱防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の管継手部の離脱防止装置では、図9〜図11に示すように、前記抜止め部材6の内側面の管軸芯方向両端部に、周方向長さが長い三角突条の喰込み突起6Aと,周方向長さが短い三角突条の喰込み突起6Bとが一体的に突出形成され、各喰込み突起6A,6Bの喰込み先端縁6a,6bが、管軸芯方向視において、挿口管部2の外周面2aの半径R1よりも+2mm以上の大きな半径Rで弧状に形成されているとともに、一方の喰込み突起6Aの受口管部1側に位置する喰込み傾斜面6dと管軸芯に対して直交する垂直線Yとの成す角度θ1が20度に構成され、他方の喰込み突起6Bの受口管部1側に位置する喰込み傾斜面6fと管軸芯に対して直交する垂直線Yとの成す角度θ3が35度に構成されていた。
【0003】
また、前記喰込み誘導手段Aが、抜止め部材6の外側面に形成された受口管部1側ほど大径となる傾斜受け面6Cと、この傾斜受け面6Cの周方向中央部を加圧して抜止め部材6を挿口管部2側に押圧する状態で押輪4に螺合装着される押圧ネジ部材7とから構成されているとともに、前記押圧ネジ部材7の螺合軸芯Zと管軸芯に対して直交する垂直線Yとの成す角度θ5が、18度の傾斜角度に構成されていた。
【0004】
尚、図中θ2は、受口管部1とは反対側に位置する喰込み傾斜面6eと管軸芯Xに対して直交する垂直線Yとの成す角度θ2であって、50度に構成されている。図中θ4は、受口管部1とは反対側に位置する喰込み傾斜面6gと管軸芯Xに対して直交する垂直線Yとの成す角度であり、63度に構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の管継手部の離脱防止装置では、各喰込み突起6A,6Bの喰込み先端縁6a,6bが、管軸芯方向視において、挿口管部2の外周面2aの半径R1よりも+2mm以上の大なる半径Rで弧状に構成されているため、各喰込み突起6A,6Bの喰込み先端縁6a,6bにおける周方向中央位置が挿口管部2の外周面2aに最初に大きく喰込み、地震や不等沈下等に起因する離脱方向への外力が加わるに従って、喰込み先端縁6a,6bの周方向中央位置での喰込み量が常に最大となる状態で増加するため、喰込み先端縁の周方向中央部での喰込み量と周方向両端部での喰込み量との差が大きくなり、挿口管部2の内周面に施されている防蝕用ライニング層8に割れや剥離等の損傷が発生する可能性があった。
【0006】
また、一方の喰込み突起6Aの受口管部1側に位置する喰込み傾斜面6dと管軸芯に対して直交する垂直線Yとの成す角度θ1が20度に構成され、他方の喰込み突起6Bの受口管部1側に位置する喰込み傾斜面6fと管軸芯に対して直交する垂直線Yとの成す角度θ3が35度に構成されているため、地震や不等沈下等に起因する離脱方向への外力によって、押輪4に螺合された押圧ネジ部材7の先端部と抜止め部材6とが管軸芯方向で相対移動したとき、抜止め部材6に作用する径方向外方への抜け出し分力が大きくなり、離脱阻止機能を充分高めることができなかった。
【0007】
更に、前記抜止め部材6の内側面の管軸芯方向両端部に突出形成れる喰込み突起6A,6Bのうち、受口管部1から最も離れる側に位置する喰込み突起6Bの周方向長さが、他方の喰込み突起6Aにおける周方向長さの約1/4に相当する小寸法に構成されているため、抜止め部材6単位での喰込み突起6A,6Bの総周方向長さが短く、その結果、地震や不等沈下等に起因する離脱方向への外力によって、押輪4に螺合された押圧ネジ部材7の先端部と抜止め部材6とが管軸芯方向で相対移動したとき、抜止め部材6の径方向内方への喰込み量が大きくなり、挿口管部2の内周面に施されている防蝕用ライニング層8 に割れや剥離等の損傷を招来する一つの要因になっていた。
【0008】
更にまた、前記押圧ネジ部材7の螺合軸芯Zと管軸芯に対して直交する垂直線Yとの成す角度θ5が、18度の傾斜角度に構成されているため、地震や不等沈下等に起因する離脱方向への外力によって、押輪4に螺合された押圧ネジ部材7の先端部と抜止め部材6とが管軸芯方向で相対移動したとき、この相対移動量に対する抜止め部材6の径方向内方への喰込み量が大きく、挿口管部2の内周面に施されている防蝕用ライニング層8 に割れや剥離等の損傷を招来する一つの要因になっていた。
【0009】
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、各喰込み突起の喰込み先端縁の合理的な改造をもって、挿口管部の防蝕用ライニング層に割れや剥離等の損傷が発生することを良好に抑制することのできる管継手部の離脱防止装置を提供する点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1による特徴構成は、受口管部に挿入接続された挿口管部に外装する状態で受口管部に固定連結される押輪の周方向複数箇所の各々に、挿口管部の外周面に喰込み可能な喰込み突起を備えた抜止め部材が装着されているとともに、各抜止め部材と押輪との間には、両管部の相対離脱移動に連れて抜止め部材を管径方向内方側に喰込み移動させる喰込み誘導手段が設けられている管継手部の離脱防止装置であって、
前記喰込み突起の喰込み先端縁が、管軸芯方向視において挿口管部の外周面の半径と同一又は略同一の半径で弧状に形成されている点にある。
【0011】
上記特徴構成によれば、喰込み突起の喰込み先端縁が、挿口管部の外周面の半径と同一の半径で弧状に形成されている場合には、喰込み突起の喰込み先端縁全体が、挿口管部の外周面に対して均等に喰込む。
【0012】
また、喰込み突起の喰込み先端縁が、挿口管部の外周面の半径よりも僅かに大きな半径で弧状に形成されている場合には、喰込み突起の喰込み先端縁の周方向中央部が挿口管部の外周面に最初に喰込むものの、喰込み先端縁における周方向中央部での喰込み量と周方向両端部での喰込み量との差を小さくすることができる。
【0013】
更に、喰込み突起の喰込み先端縁が、挿口管部の外周面の半径よりも僅かに小さな半径で弧状に形成されている場合には、喰込み突起の喰込み先端縁の周方向両端部が挿口管部の外周面に最初に喰込むため、喰込み先端縁の周方向中央部が挿口管部の外周面に最初に喰込む場合に比較して、喰込み力を周方向で分散させ易く、しかも、喰込み先端縁における周方向両端部での喰込み量と周方向中央部での喰込み量との差を小さくすることができる。
【0014】
従って、各喰込み突起の喰込み先端縁の形状を挿口管部の外径に基づいて改造するだけの経済的な改造をもって、所定の離脱防止機能を確実に発揮させながらも、挿口管部の内周面に施されている防蝕用ライニング層に割れや剥離等の損傷が発生することを良好に抑制することができる。
【0015】
本発明の請求項2による管継手部の離脱防止装置の特徴構成は、前記喰込み突起が周方向に沿う三角突条に構成されているとともに、それの受口管部側に位置する喰込み傾斜面と管軸芯に対して直交する垂直線との成す角度が、10〜0度の角度範囲内に、好ましくは、5〜0度の角度範囲内に、最も好ましくは0度の角度に構成されている点にある。
【0016】
上記特徴構成によれば、地震や不等沈下等に起因する離脱方向への外力によって、押輪に螺合装着された押圧ネジ部材の先端部と抜止め部材とが管軸芯方向で相対移動したとき、挿口管部の外周面に喰込み状態にある抜止め部材の両喰込み傾斜面のうち、受口管部側に位置する喰込み傾斜面に作用する径方向外方への分力が小さくなり、離脱阻止機能を高めることができる。
【0017】
本発明の請求項3による管継手部の離脱防止装置の特徴構成は、前記喰込み突起が、抜止め部材の管軸芯方向に所定間隔を隔てた複数個所に形成されているとともに、各喰込み突起の管周方向での長さが同一又は略同一に構成されている点にある。
【0018】
上記特徴構成によれば、抜止め部材単位での喰込み突起の総周方向長さを長くすることができるから、地震や不等沈下等に起因する離脱方向への外力によって両管部が管軸芯方向で相対離脱移動したとき、抜止め部材の径方向内方への喰込み量を少なくすることができ、挿口管部の内周面に施されている防蝕用ライニング層に割れや剥離等の損傷が発生することを良好に抑制することができる。
【0019】
本発明の請求項4による管継手部の離脱防止装置の特徴構成は、前記喰込み誘導手段が、抜止め部材の外側面に形成された受口管部側ほど大径となる傾斜受け面と、この傾斜受け面を介して抜止め部材を挿口管部側に押圧する状態で押輪に螺合装着される押圧ネジ部材とから構成されているとともに、前記押圧ネジ部材の螺合軸芯と管軸芯に対して直交する垂直線との成す角度が、15〜11度の傾斜角度範囲内に、好ましくは、14〜12度の傾斜角度範囲内に、最も好ましくは13度の傾斜角度に構成されている点にある。
【0020】
上記特徴構成によれば、地震や不等沈下等に起因する離脱方向への外力によって、押輪に螺合装着された押圧ネジ部材の先端部と抜止め部材とが管軸芯方向で相対移動したとき、この相対移動量に対する抜止め部材の径方向内方への喰込み量を小さくすることができるから、押輪の管軸芯方向での小型化を図りながらも、挿口管部の内周面に施されている防蝕用ライニング層に割れや剥離等の損傷が発生することを良好に抑制することができる。
【0021】
本発明の請求項5による管継手部の離脱防止装置の特徴構成は、前記喰込み突起の喰込み先端縁を弧状に構成する半径Rが、挿口管部の外周面の半径をR1としたとき、(R1+2mm未満)〜(R1−2 mm)の範囲内に、好ましくは、(R1+1mm)〜(R1−1mm)の範囲内に、最も好ましくはR1と同一径に構成されている点にある。
【0022】
上記特徴構成によれば、前記喰込み突起の喰込み先端縁が、挿口管部の外周面の半径R1よりも+2mm未満の僅かに大きな半径で弧状に形成されている場合には、喰込み突起の喰込み先端縁の周方向中央部が挿口管部の外周面に最初に喰込むものの、喰込み先端縁における周方向中央部での喰込み量と周方向両端部での喰込み量との差を小さくすることができ、更に、喰込み突起の喰込み先端縁が、挿口管部の外周面の半径R1よりも+1mm以内の僅かに大きな半径で弧状に形成されている場合には、喰込み先端縁における周方向中央部での喰込み量と周方向両端部での喰込み量との差を更に小さくすることができる。
【0023】
また、喰込み突起の喰込み先端縁が、挿口管部の外周面の半径R1よりも−2 mm以内の僅かに小さな半径で弧状に形成されている場合には、喰込み突起の喰込み先端縁の周方向両端部が挿口管部の外周面に最初に喰込むため、喰込み先端縁の周方向中央部が挿口管部の外周面に最初に喰込む場合に比較して、喰込み力を周方向で分散させ易く、しかも、喰込み先端縁における周方向両端部での喰込み量と周方向中央部での喰込み量との差を小さくすることができ、更に、喰込み突起の喰込み先端縁が、挿口管部の外周面の半径R1よりも−1mm以内の僅かに小さな半径で弧状に形成されている場合には、喰込み先端縁における周方向両端部での喰込み量と周方向中央部での喰込み量との差を更に小さくすることができる。
【0024】
更に、喰込み突起の喰込み先端縁が、挿口管部の外周面の半径R1と同一の半径で弧状に形成されている場合には、喰込み突起の喰込み先端縁全体が、挿口管部の外周面に対して均等に喰込むことになり、喰込み先端縁の周方向中央部での喰込み量と周方向両端部での喰込み量とを等しくすることができる。
【0025】
従って、各喰込み突起の喰込み先端縁の形状を挿口管部の外径に基づいて改造するだけの経済的な改造をもって、所定の離脱防止機能を確実に発揮させながらも、挿口管部の内周面に施される防蝕用ライニング層に割れや剥離等の損傷が発生することを良好に抑制することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1、図2は、流体輸送管(例えば、水道管やガス管等)Pの管継手部の離脱防止装置を示し、一方の流体輸送管Pの受口管部1に挿入接続された他方の流体輸送管Pの挿口管部2に、受口管部1の内周面1aと挿口管部2の外周面2aとの間を密封可能な円環状の合成ゴム製(例えば、スチレンブタジエンゴム)のシール材3と、該シール材3を管軸芯X方向から押圧して密封状態(水密状態)にまで圧縮可能な鋳鉄製の押輪4とが外装されているとともに、前記押輪4と受口管部1とを管軸芯X方向から脱着自在に固定連結する締結手段5が設けられている。
【0027】
前記締結手段5は、受口管部1の連結フランジ部1Aの円周方向複数箇所に形成されたボルト挿通孔1b、及び、押輪4の外周面の周方向複数箇所(当該実施形態では8箇所)に突出形成された連結突片4Aのボルト挿通孔4aとのうち、管軸芯X方向で相対向するボルト挿通孔1b、4aに亘って挿入されるT字状のボルト5Aと、該ボルト5Aのネジ軸部に螺合されるナット5Bとから構成されていて、このボルト5A・ナット5Bの締付け操作に伴う押輪4と受口管部1との管軸芯X方向での相対近接移動により、押輪4の管軸芯X方向の一端部に形成された円環状のシール押圧部4Bでシール材3を圧縮変形させ、受口管部1の内周面1aと挿口管部2の外周面2aとの間を密封する。
【0028】
前記押輪4は、挿口管部2の端部に対して管軸芯X方向から外嵌装着自在な円環状に一体成形されていて、その内周面側の周方向に等間隔を隔てた複数箇所(当該実施形態では8箇所)には、管径方向内方に向って開口する凹部4Cが形成され、各凹部4C内には、挿口管部2の外周面2aに喰い込み可能な金属製の抜止め部材6が装着されているとともに、各抜止め部材6と押輪4との間には、両管部1,2の相対離脱移動に連れて抜止め部材6を管径方向内方側に喰込み移動させる喰込み誘導手段Aが設けられている。
【0029】
前記喰込み誘導手段Aは、抜止め部材6の外側面の周方向中央部に形成された受口管部1側ほど大径となる傾斜受け面6Cと、この傾斜受け面6Cに対する直行方向(垂直方向)に沿って押輪4の各凹部4Cに臨む部位に形成されたネジ孔4b、及び、各ネジ孔4bに対して径方向外方から螺合することにより、傾斜受け面6Cを介して抜止め部材6を挿口管部2側、つまり、径方向内方側に向って押圧する押圧ネジ部材の一例である押圧ボルト7とから構成されている。
【0030】
前記各抜止め部材6の内側面(内周面)の管軸芯X方向両端部には、図4〜図8に示すように、周方向で連続する三角突条の喰込み突起6A、6Bが一体形成され、各喰込み突起6A、6Bの管周方向での長さが同一又は略同一に構成されているとともに、各喰込み突起6A、6Bの喰込み先端縁6a、6bが、管軸芯X方向視において挿口管部3の外周面2aの半径R1と同一又は略同一の半径Rで弧状に形成されている。
【0031】
つまり、各喰込み突起6A、6Bの喰込み先端縁6a、6bを弧状に形成するための半径Rは、挿口管部2の外周面2aの半径をR1としたとき、(R1+2mm未満)〜(R1−2mm)の範囲内に、好ましくは、(R1+1mm)〜(R1−1mm)の範囲内に、最も好ましくはR1と同一径に構成されている。
【0032】
そして、喰込み突起6A、6Bの喰込み先端縁6a、6bが、挿口管部2の外周面2aの半径R1よりも+2mm未満の僅かに大きな半径Rで弧状に形成されている場合には、喰込み突起6A、6Bの喰込み先端縁6a、6bの周方向中央部が挿口管部2の外周面2aに最初に喰込むものの、喰込み先端縁6a、6bにおける周方向中央部での喰込み量と周方向両端部での喰込み量との差を小さくすることができ、更に、喰込み突起6A、6Bの喰込み先端縁6a、6bが、挿口管部2の外周面2aの半径R1よりも+1mm以内の僅かに大きな半径Rで弧状に形成されている場合には、喰込み先端縁6a、6bにおける周方向中央部での喰込み量と周方向両端部での喰込み量との差を更に小さくすることができる。
【0033】
また、喰込み突起6A、6Bの喰込み先端縁6a、6bが、挿口管部2の外周面2aの半径R1よりも−2 mm以内の僅かに小さな半径Rで弧状に形成されている場合には、喰込み突起6A、6Bの喰込み先端縁6a、6bの周方向両端部が挿口管部2の外周面2aに最初に喰込むため、喰込み先端縁6a、6bの周方向中央部が挿口管部2の外周面2aに最初に喰込む場合に比較して、喰込み力を周方向で分散させ易く、しかも、喰込み先端縁6a、6bにおける周方向両端部での喰込み量と周方向中央部での喰込み量との差を小さくすることができ、更に、喰込み突起6A、6Bの喰込み先端縁6a、6bが、挿口管部2の外周面2aの半径R1よりも−1mm以内の僅かに小さな半径Rで弧状に形成されている場合には、喰込み先端縁6a、6bにおける周方向両端部での喰込み量と周方向中央部での喰込み量との差を更に小さくすることができる。
【0034】
更に、喰込み突起6A、6Bの喰込み先端縁6a、6bが、挿口管部2の外周面2aの半径R1と同一の半径Rで弧状に形成されている場合には、喰込み突起6A、6Bの喰込み先端縁6a、6b全体が、挿口管部2の外周面2aに対して均等に喰込むことになり、喰込み先端縁6a、6bにおける周方向中央部での喰込み量と周方向両端部での喰込み量とを等しくすることができる。
【0035】
それ故に、所定の離脱防止機能を確実に発揮させながらも、挿口管部2の内周面に施される防蝕用ライニング層8に割れや剥離等の損傷が発生することを良好に抑制することができる。
【0036】
また、図5に示すように、前記押圧ボルト7の螺合軸芯(ネジ軸芯)Zと管軸芯Xに対して直交する垂直線Yとの成す角度θ5が、15〜11度の傾斜角度範囲内に、好ましくは、14〜12度の傾斜角度範囲内に、最も好ましくは13度の傾斜角度に構成されている。
【0037】
そして、地震や不等沈下等に起因する離脱方向への外力によって、押輪4に螺合装着された押圧ボルト7の先端部と抜止め部材6の傾斜受け面6Cとが管軸芯X方向で相対移動したとき、この相対移動量に対する抜止め部材6の径方向内方への喰込み量を適度に小さくすることができるから、押輪4の管軸芯X方向での小型化(小幅化)を図りながらも、挿口管部2の防蝕用ライニング層8に割れや剥離等の損傷が発生することを良好に抑制することができる。
【0038】
更に、図7、図8に示すように、受口管部1側に位置する一方の喰込み突起6AのV字状側面を構成する両喰込み傾斜面6d,6eのうち、受口管部1側に位置する喰込み傾斜面6dと管軸芯Xに対して直交する垂直線Yとの成す角度θ1が、10〜0度の角度範囲内に、好ましくは、5〜0度の角度範囲内に、最も好ましくは0度の角度に構成されているとともに、受口管部1とは反対側に位置する喰込み傾斜面6eと管軸芯Xに対して直交する垂直線Yとの成す角度θ2が50度に構成されている。
【0039】
他方の喰込み突起6BのV字状側面を構成する両喰込み傾斜面6f,6gのうち、受口管部1側に位置する喰込み傾斜面6fと管軸芯Xに対して直交する垂直線Yとの成す角度θ3が、10〜0度の角度範囲内に、好ましくは、5〜0度の角度範囲内に、最も好ましくは0度の角度に構成されているとともに、受口管部1とは反対側に位置する喰込み傾斜面6gと管軸芯Xに対して直交する垂直線Yとの成す角度θ4が50度に構成されている。
【0040】
尚、図7に示す管継手部の離脱防止装置では、各喰込み突起6A,6Bの受口管部1側に位置する喰込み傾斜面6d,6fと垂直線Yとの成す角度θ1,θ3が5度に構成され、また、図8に示す管継手部の離脱防止装置では、受口管部1側に位置する喰込み傾斜面6d,6fと垂直線Yとの成す角度θ1,θ3が0度に構成されている、換言すれば、受口管部1側に位置する喰込み傾斜面6d,6fが管軸芯Xに対して直交する垂直平面に構成されている。
【0041】
そして、地震や不等沈下等に起因する離脱方向への外力によって、押輪4に螺合装着された押圧ボルト7の先端部と抜止め部材6の傾斜受け面6Cとが管軸芯X方向で相対移動したとき、挿口管部2の外周面2aに喰込み状態にある各喰込み突起6A,6Bの両喰込み傾斜面6d〜6gのうち、受口管部1側に位置する喰込み傾斜面6d,6fに作用する径方向外方への分力が小さくなり、その分だけ離脱阻止機能を高めることができる。
【0042】
〔その他の実施形態〕
(1)上述の第1実施形態では、前記押輪4を、挿口管部2の端部に対して管軸芯X方向から外嵌装着自在な円環状に一体成形したが、この押輪4を円周方向で複数に分割された複数個の分割押輪体から構成しても良い。
【0043】
(2)上述の第1実施形態では、前記喰込み誘導手段Aを、抜止め部材6の外側面に形成された受口管部1側ほど大径となる傾斜受け面6Cと、この傾斜受け面6Cに対する直行方向に沿って押輪4の各凹部4Cに臨む部位に形成されたネジ孔4b、及び、各ネジ孔4bに対して径方向外方から螺合することにより、傾斜受け面6Cを介して抜止め部材6を挿口管部2側に押圧する押圧ボルト7とから構成したが、抜止め部材6の傾斜受け面6Cと押圧ボルト7の先端部との間に、傾斜受け面6Cに摺接する同一勾配の喰込みガイド面を備えた金属製の押え部材を介装して実施しても良い。
要するに、喰込み誘導手段Aとしては、両管部1,2の相対離脱移動に連れて抜止め部材6を管径方向内方側に喰込み移動させることのできるものであれば、如何なる構造のものを用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第1実施形態を示す管継手部の離脱防止装置の断面側面図
【図2】図1におけるII−II線での断面正面図
【図3】押輪の要部の拡大断面正面図
【図4】抜止め部材の拡大斜視図
【図5】押輪の要部の拡大断面側面図
【図6】(イ)は抜止め部材の正面図(ロ)は抜止め部材の底面図
【図7】θ1,θ3が5度に構成されている場合における図6(イ)のVII−VII線での拡大断面側面図
【図8】θ1,θ3が0度に構成されている場合における要部の拡大断面側面図
【図9】従来の管継手部の離脱防止装置を示す押輪の一部の拡大断面正面図
【図10】押輪の一部の拡大断面側面図
【図11】抜止め部材の拡大断面側面図
【符号の説明】
A   喰込み誘導手段
R   半径
R1  半径
X   管軸芯
Y   垂直線
Z   螺合軸芯
θ1  角度
θ3  角度
θ5  角度
1   受口管部
2   挿口管部
2a  外周面
4   押輪
6   抜止め部材
6A  喰込み突起
6B  喰込み突起
6C  傾斜受け面
6a  喰込み先端縁
6b  喰込み先端縁
6d  喰込み傾斜面
6f  喰込み傾斜面
7   押圧ネジ部材(押圧ボルト)

Claims (5)

  1. 受口管部に挿入接続された挿口管部に外装する状態で受口管部に固定連結される押輪の周方向複数箇所の各々に、挿口管部の外周面に喰込み可能な喰込み突起を備えた抜止め部材が装着されているとともに、各抜止め部材と押輪との間には、両管部の相対離脱移動に連れて抜止め部材を管径方向内方側に喰込み移動させる喰込み誘導手段が設けられている管継手部の離脱防止装置であって、
    前記喰込み突起の喰込み先端縁が、管軸芯方向視において挿口管部の外周面の半径と同一又は略同一の半径で弧状に形成されている管継手部の離脱防止装置。
  2. 前記喰込み突起が、周方向に沿う三角突条に構成されているとともに、それの受口管部側に位置する喰込み傾斜面と管軸芯に対して直交する垂直線との成す角度が、10〜0度の角度範囲内に、好ましくは、5〜0度の角度範囲内に、最も好ましくは0度の角度に構成されている請求項1記載の管継手部の離脱防止装置。
  3. 前記喰込み突起が、抜止め部材の管軸芯方向に所定間隔を隔てた複数個所に形成されているとともに、各喰込み突起の管周方向での長さが同一又は略同一に構成されている請求項1又は2記載の管継手部の離脱防止装置。
  4. 前記喰込み誘導手段が、抜止め部材の外側面に形成された受口管部側ほど大径となる傾斜受け面と、この傾斜受け面を介して抜止め部材を挿口管部側に押圧する状態で押輪に螺合装着される押圧ネジ部材とから構成されているとともに、前記押圧ネジ部材の螺合軸芯と管軸芯に対して直交する垂直線との成す角度が、15〜11度の傾斜角度範囲内に、好ましくは、14〜12度の傾斜角度範囲内に、最も好ましくは13度の傾斜角度に構成されている請求項1、2又は3記載の管継手部の離脱防止装置。
  5. 前記喰込み突起の喰込み先端縁を弧状に形成する半径Rが、挿口管部の外周面の半径をR1としたとき、(R1+2mm未満)〜(R1−2mm)の範囲内に、好ましくは、(R1+1mm)〜(R1−1mm)の範囲内に、最も好ましくはR1と同一径に構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の管継手部の離脱防止装置。
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KR102276622B1 (ko) * 2020-12-17 2021-07-14 주식회사 코팅코리아 너트형 이탈방지압륜을 이용한 관의 결합 구조

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