JP2004019775A - 伸縮棒 - Google Patents
伸縮棒 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004019775A JP2004019775A JP2002174980A JP2002174980A JP2004019775A JP 2004019775 A JP2004019775 A JP 2004019775A JP 2002174980 A JP2002174980 A JP 2002174980A JP 2002174980 A JP2002174980 A JP 2002174980A JP 2004019775 A JP2004019775 A JP 2004019775A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- outer cylinder
- movable shaft
- holder
- tapered
- hole
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Supports For Plants (AREA)
- Mutual Connection Of Rods And Tubes (AREA)
Abstract
【目的】所望の長さを保持でき、しかも簡易構造にして伸縮操作を容易に行え得る伸縮棒を提供する。
【構成】所定の長さを有する外筒1、その内側に挿入される可動軸2、並びに外筒1及び可動軸2の軸方向への相対移動を規制するロック手段5とを備えた伸縮棒である。ロック手段5は、外筒1の外周部に固設される受座6と該受座に嵌合する保持具7とで構成され、その保持具7は可動軸2の軸方向に移動可能に設けられる。又、受座6の外周にはテーパ部6Aが形成されると共に、保持具7にはテーパ部6Aを受け入れるテーパ穴7Bが形成される。そして、受座6と保持具7との嵌合時に、テーパ部6Aとテーパ穴7Bとが相対的に偏心してテーパ部6Aがテーパ穴7Bに内接し、これにより保持具7が可動軸2を半径方向に加圧してその外面部2Aを外筒の内壁1Aに圧接せしめる。
【選択図】 図2
【構成】所定の長さを有する外筒1、その内側に挿入される可動軸2、並びに外筒1及び可動軸2の軸方向への相対移動を規制するロック手段5とを備えた伸縮棒である。ロック手段5は、外筒1の外周部に固設される受座6と該受座に嵌合する保持具7とで構成され、その保持具7は可動軸2の軸方向に移動可能に設けられる。又、受座6の外周にはテーパ部6Aが形成されると共に、保持具7にはテーパ部6Aを受け入れるテーパ穴7Bが形成される。そして、受座6と保持具7との嵌合時に、テーパ部6Aとテーパ穴7Bとが相対的に偏心してテーパ部6Aがテーパ穴7Bに内接し、これにより保持具7が可動軸2を半径方向に加圧してその外面部2Aを外筒の内壁1Aに圧接せしめる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は園芸用の支柱などとして用いられる可変長の伸縮棒に係わり、詳細には所望の長さにして其の状態を確実に保持でき、しかも簡易構造にして伸縮操作を容易に行えるようにした伸縮棒に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、可変長の伸縮棒として、例えばラジオの受信アンテナのように口径の異なるパイプをその各下端に固定されるスライド金具を介して順次嵌合せしめたものが知られる。又、2つのパイプを嵌合し、その内外何れか一方のパイプに一つの穴を穿設すると共に、他方のパイプの長手方向に沿って複数の穴を等間隔に穿設し、その内外パイプの穴に外部からピンを差し込み得るようにしたものが知られる。
【0003】
然し、前者の伸縮棒はパイプ同士を固定する手段を有しないので、僅かな軸力が作用するだけで伸縮する。このため、軸力を受ける支柱などに適用することはできない。
【0004】
一方、後者の伸縮棒は内外のパイプをピンにて相対的に固定することができるものの、その長さは一方のパイプに穿設した穴の間隔でしか調整できず、しかもピンの挿入に際して内外のパイプの穴を合致させることが難しく、その作業に手間取るという難点があった。
【0005】
そこで、図10のようにパイプP1の一端に内側のパイプP2を通すための穴h1があけられた枠Cを取り付け、その枠CにパイプP2の通し穴h2をもつレバーLを揺動自在にして取り付け、そのレバーLと枠Cの上部との間に圧縮バネSを介在せしめて成る伸縮棒が一般に広く利用されている。この種の伸縮棒によれば、圧縮バネSの押圧力でレバーLがパイプP2に対して傾斜されるために、パイプP2の外面部が図11に示すよう通し穴h2の2点が支持され、これによってパイプP2の軸方向への移動が規制されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、図10のような伸縮棒は構造が複雑でコスト高になり、しかも圧縮バネSの押圧力がレバーLの支点側に偏重するため、パイプP2の外面部に穴h2の縁が強力に密着せず、パイプP2が使用中に上方からの荷重を受けて下方にずり落ちてしまうことがあった。尚、パイプP2の保持力を上げるために弾性の強い圧縮バネSを使用すると、ロック解除をすべくレバーLの先端を上方に押し上げることが困難になるという問題があった。
【0007】
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その目的は所望の長さを保持でき、しかも簡易構造にして伸縮操作を容易に行え得る伸縮棒を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、外筒及び該外筒内に挿入される可動軸と、前記外筒及び可動軸の軸方向への相対移動を規制するロック手段とを備えた伸縮棒において、前記ロック手段は外筒の一端外周部に嵌合する保持具を有し、その保持具は前記可動軸の軸方向に移動可能に設けられて前記外筒の一端外周部との嵌合時に可動軸の外面部を外筒の内壁に圧接せしめることを特徴とする。
【0009】
又、外筒及び該外筒内に挿入される可動軸と、前記外筒及び可動軸の軸方向への相対移動を規制するロック手段とを備えた伸縮棒において、前記ロック手段は外筒の外周部に固設される受座と該受座に嵌合する保持具とを有し、その保持具は前記可動軸の軸方向に移動可能に設けられて前記受座との嵌合時に可動軸の外面部を外筒の内壁に圧接せしめることを特徴とし、好ましくは受座と保持具の何れか一方が外周にテーパ部を有すると共に他方には前記テーパ部を受け入れるテーパ穴が形成され、そのテーパ部とテーパ穴とが相対的に偏心して前記テーパ部がテーパ穴に内接するようにして成ることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の適用例を図面に基づいて詳細に説明する。先ず、図1は本発明に係る伸縮棒の使用例を示す。図1において、1は所定の長さを有する外筒、2は外筒内に挿入される円筒状の可動軸であり、この可動軸2は外筒1と同程度の長さを有すると共に、その外径が外筒1の内径より稍小さく設定されて軸方向に移動可能とされる。このうち、外筒1は下段側に位置してその下端に石突き3が取り付けられる一方、可動軸2は外筒1の上方に伸長されてその上端にY字形のブラケット4が取り付けられる。又、外筒1と可動軸2との間には軸方向への相対移動を規制するロック手段5が介在される。そして、係る伸縮棒によれば、例えば枝受け支柱として、ブラケット4で果樹の枝Eを挟んだ状態で地面との間に立てられ、果実の重みよる枝Eの垂れ下がりを防止することができる。特に、枝Eの高さに応じて全長を調整し、その長さをロック手段5により保持することができる。
【0011】
図2は同伸縮棒を部分的に破断して示した部分断面図である。この図で明らかなように、ロック手段5は互いに嵌合する受座6と保持具7とで構成される。本例において、受座6は外筒1の上方の一端外周部に同心状に嵌着されるスリーブで成り、その一端外周には保持具7側に向かって外径が漸次小さくなるテーパ部6Aが形成される。尚、図3は受座を拡大して示した平面図であり、図4には図3におけるX−X線断面を示す。これらの図で明らかなように、受座6の内側には外筒1を嵌め込む大径穴6Bほか、その大径穴6Bに嵌め込まれた外筒1の内径に合致する小径穴6Cが形成される。
【0012】
一方、図2において、保持具7は可動軸2の外側に設けられる円環状の部品で成り、これは可動軸2を通す円形の穴7Aが可動軸2の外径より0.1〜1mm程度大きく設定されて可動軸2の軸方向に移動可能とされている。又、保持具7の内側には可動軸を通す穴7Aほか、その穴7Aから受座6側に向かって口径が漸次広がるテーパ穴7Bが形成される。尚、図5は保持具を拡大して示した底面図であり、図6には図5におけるX−X線断面を示す。これらの図で明らかなように、穴7Aは保持具7の中心に形成される一方、テーパ穴7Bは穴7Aの半径方向に1〜2mm程度偏心して形成される。よって、保持具7自体は可動軸2の外周に同心状に設けられるが、テーパ穴7Bは可動軸2、外筒1、並びに受座のテーパ部6Aに対して偏心状を成す。
【0013】
そして、係るロック手段5によれば、保持具7を受座6から離間させたとき外筒1と可動軸2とを軸方向に相対移動させて全長を伸縮させることができ、受座6と保持具7の嵌合時には外筒1と可動軸2の相対移動が規制されるようになっている。
【0014】
特に、受座6と保持具7の嵌合時には、テーパ穴7Bの全周のうちで可動軸2の中心に最も近い部分がテーパ部6Aに接触し、そのテーパ部6Aとテーパ穴7Bとが相対的に偏心してテーパ部6Aがテーパ穴7Bに内接する一方、テーパ部6Aとテーパ穴7Bとの非接触側(実際には保持具7が傾いてテーパ穴7Bの全周がテーパ部6Aに接触する場合もあるが、上記の非接触側とはテーパ穴7Bの周面のうち穴7Aの中心から最も遠い部分を指す)で穴7Aが可動軸2を半径方向に加圧し、これによってテーパ部6Aとテーパ穴7Bとの接触側で可動軸2の外面部2Aが外筒1の内壁1Aに圧接するようにしてある。よって、可動軸2は上方から軸力を受けても下方にずり落ちず、保持具7から与えられる半径方向の作用力により定位置に保持される。
【0015】
尚、係るロック手段5によれば、保持具7を持ち上げるだけで外筒1内への可動軸2の押し込みが可能となり、全長を伸長させる際には可動軸2を手で持ち上げれば、その作用力によって保持具7が浮上するため、保持具7に触れる事なく可動軸2を外筒1から順次繰り出すことができ、しかもその繰り出しを停止した時点で保持具7がその自重によって直ぐさま受座6に嵌合して可動軸2を外筒1に対して固定するため、伸縮操作を容易かつ迅速に行うことができる。
【0016】
以上、本発明の好適な一例を説明したが、係る伸縮棒は果樹の枝受け支柱としてだけでなく、そのほか枝打ちするためのノコギリの柄、果実など高所の物品を取るための竿、又は家具の倒伏を防止するための突張り棒など数多くの用途がある。 一方、係る伸縮棒は外筒1と此れに挿入する可動軸2との二段構造に限らず、可動軸2の内側にそれより小径な別の可動軸を挿入して多段状と成し、その各可動軸の間にそれぞれロック手段を設けるようにしてもよい。
【0017】
又、ロック手段の構造は上記例に限らず、図7〜図9のような構造に変更することもできる。ここで、図7のロック手段15は、外周にテーパ部16Aを形成する受座16を外筒1の一端外周部に偏心状に固設した例である。尚、本例において、保持具17は受座16のテーパ部16Aを受け入れるテーパ穴17Bが可動軸2を通す穴17Aと同心状に形成される。そして、係るロック手段15によれば、受座16と保持具17の嵌合時において、テーパ部16Aの全周のうちで外筒1の中心から最も遠い部分にテーパ穴17Bが接触し、そのテーパ部16Aとテーパ穴17Bとが相対的に偏心してテーパ部16Aがテーパ穴17Bに内接する一方、テーパ部16Aとテーパ穴17Bとの非接触側で穴17Aが可動軸2を半径方向に加圧し、これによってテーパ部16Aとテーパ穴17Bとの接触側で可動軸2の外面部2Aが外筒1の内壁1Aに圧接するようにしてある。よって、このロック手段15でも可動軸2を保持具17による半径方向の作用力によって定位置に保持することができる。
【0018】
次に、図8はロック手段25として、外筒1の一端外周部に固設される受座26にテーパ穴26Aを同心状に形成し、可動軸2に設けられる移動自在な保持具27の外周にテーパ部27Bを形成した例である。尚、本例では保持具27のテーパ部27Bが可動軸2を通す穴27Aに対して偏心されている。そして、係るロック手段25によれば、受座26と保持具27の嵌合時において、テーパ部27Bの全周のうちで可動軸2の中心から最も遠い部分がテーパ穴26Aに接触し、そのテーパ部27Bとテーパ穴26Aとが相対的に偏心してテーパ部27Bがテーパ穴26Aに内接する一方、テーパ部27Bとテーパ穴26Aとの接触側で穴27Aが可動軸2を半径方向に加圧し、これによってテーパ部27Bとテーパ穴26Aとの非接触側で可動軸2の外面部2Aが外筒1の内壁1Aに圧接するようにしてある。よって、このロック手段25でも可動軸2を保持具27による半径方向の作用力によって定位置に保持することができる。
【0019】
又、図9のロック手段35は、外筒1と別体に形成される受座を省略し、外筒1の一端外周部に保持具37が直に嵌合するようにした例である。尚、本例の保持具37も可動軸2を通す穴37Aに対し、外筒1の一端外周部に嵌合するテーパ穴37Bが偏心状に形成される。そして、係るロック手段35によれば、外筒1の一端外周部に保持具37を嵌合させたとき、テーパ穴37Bの全周のうちで可動軸2の中心に最も近い部分が外筒1の一端外周部に接触し、そのテーパ穴37Bと外筒1とが相対的に偏心して外筒1の一端がテーパ穴37Bに内接する一方、テーパ穴37Bと外筒1との非接触側で穴37Aが可動軸2を半径方向に加圧し、これによってテーパ穴37Bと外筒1との接触側で可動軸2の外面部2Aが外筒1の内壁1Aに圧接するようにしてある。よって、このロック手段35でも可動軸2を保持具37による半径方向の作用力によって定位置に保持することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば外筒とその内側に挿入される可動軸を有し、その可動軸に軸方向へ移動可能な保持具が設けられ、その保持具と外筒の一端外周部、又は外筒の外周部に固設される受座との嵌合により、外筒と可動軸の軸方向への相対移動が規制されるようにしていることから、使用場所によって長さを自由に調整でき、その伸縮操作も容易に行え得る。
【0021】
特に、ロック手段は保持具だけで足り、多くても保持具とこれに嵌合する受座とで構成されることから、簡易構造にして生産コストを大幅に低減することができる。
【0022】
又、受座と保持具の何れか一方が外周にテーパ部を有すると共に他方にはテーパ部を受け入れるテーパ穴が形成され、そのテーパ部とテーパ穴とが相対的に偏心してテーパ部がテーパ穴に内接するようにしていることから、受座と保持具の嵌脱に大きな操作力が要らず、しかも可動軸を定位置に保ったままこれを回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る伸縮棒の使用例を示した概略図
【図2】同伸縮棒の部分断面図
【図3】受座を拡大して示した平面図
【図4】図3におけるX−X線断面図
【図5】保持具を拡大して示した底面図
【図6】図におけるX−X線断面図
【図7】ロック手段の変更例を示した部分断面図
【図8】ロック手段の変更例を示した部分断面図
【図9】ロック手段の変更例を示した部分断面図
【図10】従来の伸縮棒を示す部分断面図
【図11】図10のX−X線における断面概略図
【符号の説明】
1 外筒
2 可動軸
5,15,25,35 ロック手段
6,16,26 受座
6A,16A,27B テーパ部
7,17,27,37 保持具
7B,17B,26A,37B テーパ穴
【発明の属する技術分野】
本発明は園芸用の支柱などとして用いられる可変長の伸縮棒に係わり、詳細には所望の長さにして其の状態を確実に保持でき、しかも簡易構造にして伸縮操作を容易に行えるようにした伸縮棒に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、可変長の伸縮棒として、例えばラジオの受信アンテナのように口径の異なるパイプをその各下端に固定されるスライド金具を介して順次嵌合せしめたものが知られる。又、2つのパイプを嵌合し、その内外何れか一方のパイプに一つの穴を穿設すると共に、他方のパイプの長手方向に沿って複数の穴を等間隔に穿設し、その内外パイプの穴に外部からピンを差し込み得るようにしたものが知られる。
【0003】
然し、前者の伸縮棒はパイプ同士を固定する手段を有しないので、僅かな軸力が作用するだけで伸縮する。このため、軸力を受ける支柱などに適用することはできない。
【0004】
一方、後者の伸縮棒は内外のパイプをピンにて相対的に固定することができるものの、その長さは一方のパイプに穿設した穴の間隔でしか調整できず、しかもピンの挿入に際して内外のパイプの穴を合致させることが難しく、その作業に手間取るという難点があった。
【0005】
そこで、図10のようにパイプP1の一端に内側のパイプP2を通すための穴h1があけられた枠Cを取り付け、その枠CにパイプP2の通し穴h2をもつレバーLを揺動自在にして取り付け、そのレバーLと枠Cの上部との間に圧縮バネSを介在せしめて成る伸縮棒が一般に広く利用されている。この種の伸縮棒によれば、圧縮バネSの押圧力でレバーLがパイプP2に対して傾斜されるために、パイプP2の外面部が図11に示すよう通し穴h2の2点が支持され、これによってパイプP2の軸方向への移動が規制されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、図10のような伸縮棒は構造が複雑でコスト高になり、しかも圧縮バネSの押圧力がレバーLの支点側に偏重するため、パイプP2の外面部に穴h2の縁が強力に密着せず、パイプP2が使用中に上方からの荷重を受けて下方にずり落ちてしまうことがあった。尚、パイプP2の保持力を上げるために弾性の強い圧縮バネSを使用すると、ロック解除をすべくレバーLの先端を上方に押し上げることが困難になるという問題があった。
【0007】
本発明は以上のような事情に鑑みて成されたものであり、その目的は所望の長さを保持でき、しかも簡易構造にして伸縮操作を容易に行え得る伸縮棒を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、外筒及び該外筒内に挿入される可動軸と、前記外筒及び可動軸の軸方向への相対移動を規制するロック手段とを備えた伸縮棒において、前記ロック手段は外筒の一端外周部に嵌合する保持具を有し、その保持具は前記可動軸の軸方向に移動可能に設けられて前記外筒の一端外周部との嵌合時に可動軸の外面部を外筒の内壁に圧接せしめることを特徴とする。
【0009】
又、外筒及び該外筒内に挿入される可動軸と、前記外筒及び可動軸の軸方向への相対移動を規制するロック手段とを備えた伸縮棒において、前記ロック手段は外筒の外周部に固設される受座と該受座に嵌合する保持具とを有し、その保持具は前記可動軸の軸方向に移動可能に設けられて前記受座との嵌合時に可動軸の外面部を外筒の内壁に圧接せしめることを特徴とし、好ましくは受座と保持具の何れか一方が外周にテーパ部を有すると共に他方には前記テーパ部を受け入れるテーパ穴が形成され、そのテーパ部とテーパ穴とが相対的に偏心して前記テーパ部がテーパ穴に内接するようにして成ることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の適用例を図面に基づいて詳細に説明する。先ず、図1は本発明に係る伸縮棒の使用例を示す。図1において、1は所定の長さを有する外筒、2は外筒内に挿入される円筒状の可動軸であり、この可動軸2は外筒1と同程度の長さを有すると共に、その外径が外筒1の内径より稍小さく設定されて軸方向に移動可能とされる。このうち、外筒1は下段側に位置してその下端に石突き3が取り付けられる一方、可動軸2は外筒1の上方に伸長されてその上端にY字形のブラケット4が取り付けられる。又、外筒1と可動軸2との間には軸方向への相対移動を規制するロック手段5が介在される。そして、係る伸縮棒によれば、例えば枝受け支柱として、ブラケット4で果樹の枝Eを挟んだ状態で地面との間に立てられ、果実の重みよる枝Eの垂れ下がりを防止することができる。特に、枝Eの高さに応じて全長を調整し、その長さをロック手段5により保持することができる。
【0011】
図2は同伸縮棒を部分的に破断して示した部分断面図である。この図で明らかなように、ロック手段5は互いに嵌合する受座6と保持具7とで構成される。本例において、受座6は外筒1の上方の一端外周部に同心状に嵌着されるスリーブで成り、その一端外周には保持具7側に向かって外径が漸次小さくなるテーパ部6Aが形成される。尚、図3は受座を拡大して示した平面図であり、図4には図3におけるX−X線断面を示す。これらの図で明らかなように、受座6の内側には外筒1を嵌め込む大径穴6Bほか、その大径穴6Bに嵌め込まれた外筒1の内径に合致する小径穴6Cが形成される。
【0012】
一方、図2において、保持具7は可動軸2の外側に設けられる円環状の部品で成り、これは可動軸2を通す円形の穴7Aが可動軸2の外径より0.1〜1mm程度大きく設定されて可動軸2の軸方向に移動可能とされている。又、保持具7の内側には可動軸を通す穴7Aほか、その穴7Aから受座6側に向かって口径が漸次広がるテーパ穴7Bが形成される。尚、図5は保持具を拡大して示した底面図であり、図6には図5におけるX−X線断面を示す。これらの図で明らかなように、穴7Aは保持具7の中心に形成される一方、テーパ穴7Bは穴7Aの半径方向に1〜2mm程度偏心して形成される。よって、保持具7自体は可動軸2の外周に同心状に設けられるが、テーパ穴7Bは可動軸2、外筒1、並びに受座のテーパ部6Aに対して偏心状を成す。
【0013】
そして、係るロック手段5によれば、保持具7を受座6から離間させたとき外筒1と可動軸2とを軸方向に相対移動させて全長を伸縮させることができ、受座6と保持具7の嵌合時には外筒1と可動軸2の相対移動が規制されるようになっている。
【0014】
特に、受座6と保持具7の嵌合時には、テーパ穴7Bの全周のうちで可動軸2の中心に最も近い部分がテーパ部6Aに接触し、そのテーパ部6Aとテーパ穴7Bとが相対的に偏心してテーパ部6Aがテーパ穴7Bに内接する一方、テーパ部6Aとテーパ穴7Bとの非接触側(実際には保持具7が傾いてテーパ穴7Bの全周がテーパ部6Aに接触する場合もあるが、上記の非接触側とはテーパ穴7Bの周面のうち穴7Aの中心から最も遠い部分を指す)で穴7Aが可動軸2を半径方向に加圧し、これによってテーパ部6Aとテーパ穴7Bとの接触側で可動軸2の外面部2Aが外筒1の内壁1Aに圧接するようにしてある。よって、可動軸2は上方から軸力を受けても下方にずり落ちず、保持具7から与えられる半径方向の作用力により定位置に保持される。
【0015】
尚、係るロック手段5によれば、保持具7を持ち上げるだけで外筒1内への可動軸2の押し込みが可能となり、全長を伸長させる際には可動軸2を手で持ち上げれば、その作用力によって保持具7が浮上するため、保持具7に触れる事なく可動軸2を外筒1から順次繰り出すことができ、しかもその繰り出しを停止した時点で保持具7がその自重によって直ぐさま受座6に嵌合して可動軸2を外筒1に対して固定するため、伸縮操作を容易かつ迅速に行うことができる。
【0016】
以上、本発明の好適な一例を説明したが、係る伸縮棒は果樹の枝受け支柱としてだけでなく、そのほか枝打ちするためのノコギリの柄、果実など高所の物品を取るための竿、又は家具の倒伏を防止するための突張り棒など数多くの用途がある。 一方、係る伸縮棒は外筒1と此れに挿入する可動軸2との二段構造に限らず、可動軸2の内側にそれより小径な別の可動軸を挿入して多段状と成し、その各可動軸の間にそれぞれロック手段を設けるようにしてもよい。
【0017】
又、ロック手段の構造は上記例に限らず、図7〜図9のような構造に変更することもできる。ここで、図7のロック手段15は、外周にテーパ部16Aを形成する受座16を外筒1の一端外周部に偏心状に固設した例である。尚、本例において、保持具17は受座16のテーパ部16Aを受け入れるテーパ穴17Bが可動軸2を通す穴17Aと同心状に形成される。そして、係るロック手段15によれば、受座16と保持具17の嵌合時において、テーパ部16Aの全周のうちで外筒1の中心から最も遠い部分にテーパ穴17Bが接触し、そのテーパ部16Aとテーパ穴17Bとが相対的に偏心してテーパ部16Aがテーパ穴17Bに内接する一方、テーパ部16Aとテーパ穴17Bとの非接触側で穴17Aが可動軸2を半径方向に加圧し、これによってテーパ部16Aとテーパ穴17Bとの接触側で可動軸2の外面部2Aが外筒1の内壁1Aに圧接するようにしてある。よって、このロック手段15でも可動軸2を保持具17による半径方向の作用力によって定位置に保持することができる。
【0018】
次に、図8はロック手段25として、外筒1の一端外周部に固設される受座26にテーパ穴26Aを同心状に形成し、可動軸2に設けられる移動自在な保持具27の外周にテーパ部27Bを形成した例である。尚、本例では保持具27のテーパ部27Bが可動軸2を通す穴27Aに対して偏心されている。そして、係るロック手段25によれば、受座26と保持具27の嵌合時において、テーパ部27Bの全周のうちで可動軸2の中心から最も遠い部分がテーパ穴26Aに接触し、そのテーパ部27Bとテーパ穴26Aとが相対的に偏心してテーパ部27Bがテーパ穴26Aに内接する一方、テーパ部27Bとテーパ穴26Aとの接触側で穴27Aが可動軸2を半径方向に加圧し、これによってテーパ部27Bとテーパ穴26Aとの非接触側で可動軸2の外面部2Aが外筒1の内壁1Aに圧接するようにしてある。よって、このロック手段25でも可動軸2を保持具27による半径方向の作用力によって定位置に保持することができる。
【0019】
又、図9のロック手段35は、外筒1と別体に形成される受座を省略し、外筒1の一端外周部に保持具37が直に嵌合するようにした例である。尚、本例の保持具37も可動軸2を通す穴37Aに対し、外筒1の一端外周部に嵌合するテーパ穴37Bが偏心状に形成される。そして、係るロック手段35によれば、外筒1の一端外周部に保持具37を嵌合させたとき、テーパ穴37Bの全周のうちで可動軸2の中心に最も近い部分が外筒1の一端外周部に接触し、そのテーパ穴37Bと外筒1とが相対的に偏心して外筒1の一端がテーパ穴37Bに内接する一方、テーパ穴37Bと外筒1との非接触側で穴37Aが可動軸2を半径方向に加圧し、これによってテーパ穴37Bと外筒1との接触側で可動軸2の外面部2Aが外筒1の内壁1Aに圧接するようにしてある。よって、このロック手段35でも可動軸2を保持具37による半径方向の作用力によって定位置に保持することができる。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば外筒とその内側に挿入される可動軸を有し、その可動軸に軸方向へ移動可能な保持具が設けられ、その保持具と外筒の一端外周部、又は外筒の外周部に固設される受座との嵌合により、外筒と可動軸の軸方向への相対移動が規制されるようにしていることから、使用場所によって長さを自由に調整でき、その伸縮操作も容易に行え得る。
【0021】
特に、ロック手段は保持具だけで足り、多くても保持具とこれに嵌合する受座とで構成されることから、簡易構造にして生産コストを大幅に低減することができる。
【0022】
又、受座と保持具の何れか一方が外周にテーパ部を有すると共に他方にはテーパ部を受け入れるテーパ穴が形成され、そのテーパ部とテーパ穴とが相対的に偏心してテーパ部がテーパ穴に内接するようにしていることから、受座と保持具の嵌脱に大きな操作力が要らず、しかも可動軸を定位置に保ったままこれを回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る伸縮棒の使用例を示した概略図
【図2】同伸縮棒の部分断面図
【図3】受座を拡大して示した平面図
【図4】図3におけるX−X線断面図
【図5】保持具を拡大して示した底面図
【図6】図におけるX−X線断面図
【図7】ロック手段の変更例を示した部分断面図
【図8】ロック手段の変更例を示した部分断面図
【図9】ロック手段の変更例を示した部分断面図
【図10】従来の伸縮棒を示す部分断面図
【図11】図10のX−X線における断面概略図
【符号の説明】
1 外筒
2 可動軸
5,15,25,35 ロック手段
6,16,26 受座
6A,16A,27B テーパ部
7,17,27,37 保持具
7B,17B,26A,37B テーパ穴
Claims (3)
- 外筒及び該外筒内に挿入される可動軸と、前記外筒及び可動軸の軸方向への相対移動を規制するロック手段とを備えた伸縮棒において、前記ロック手段は外筒の一端外周部に嵌合する保持具を有し、その保持具は前記可動軸の軸方向に移動可能に設けられて前記外筒の一端外周部との嵌合時に可動軸の外面部を外筒の内壁に圧接せしめることを特徴とする伸縮棒。
- 外筒及び該外筒内に挿入される可動軸と、前記外筒及び可動軸の軸方向への相対移動を規制するロック手段とを備えた伸縮棒において、前記ロック手段は外筒の外周部に固設される受座と該受座に嵌合する保持具とを有し、その保持具は前記可動軸の軸方向に移動可能に設けられて前記受座との嵌合時に可動軸の外面部を外筒の内壁に圧接せしめることを特徴とする伸縮棒。
- 受座と保持具の何れか一方が外周にテーパ部を有すると共に他方には前記テーパ部を受け入れるテーパ穴が形成され、そのテーパ部とテーパ穴とが相対的に偏心して前記テーパ部がテーパ穴に内接するようにして成る請求項2記載の伸縮棒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002174980A JP2004019775A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 伸縮棒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002174980A JP2004019775A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 伸縮棒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004019775A true JP2004019775A (ja) | 2004-01-22 |
Family
ID=31173792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002174980A Pending JP2004019775A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 伸縮棒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004019775A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006322585A (ja) * | 2005-05-20 | 2006-11-30 | Spacio Kk | パイプの継手部材 |
JP2007231666A (ja) * | 2006-03-02 | 2007-09-13 | Masaaki Miyajima | スライド棒体のロック構造 |
KR101022492B1 (ko) | 2010-10-20 | 2011-03-16 | 이기섭 | 행거용 지주대 |
JP5155491B1 (ja) * | 2012-10-25 | 2013-03-06 | 末則 辻本 | 果樹棚用支柱 |
JP2013060153A (ja) * | 2011-09-14 | 2013-04-04 | Kubota Corp | ステアリング装置 |
JP5204345B1 (ja) * | 2012-11-15 | 2013-06-05 | 末則 辻本 | 果樹棚用支柱 |
JP5204336B1 (ja) * | 2012-07-11 | 2013-06-05 | 末則 辻本 | 補助支柱 |
US8807265B2 (en) | 2011-09-14 | 2014-08-19 | Kubota Corporation | Tractor |
CN104214177A (zh) * | 2013-05-31 | 2014-12-17 | 深圳市海洋王照明工程有限公司 | 锁紧装置及伸缩杆 |
CN105387042A (zh) * | 2015-12-02 | 2016-03-09 | 珠海格力电器股份有限公司 | 限位套管组件及落地扇 |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002174980A patent/JP2004019775A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006322585A (ja) * | 2005-05-20 | 2006-11-30 | Spacio Kk | パイプの継手部材 |
JP4731997B2 (ja) * | 2005-05-20 | 2011-07-27 | スペーシア株式会社 | パイプの継手部材 |
JP2007231666A (ja) * | 2006-03-02 | 2007-09-13 | Masaaki Miyajima | スライド棒体のロック構造 |
JP4570578B2 (ja) * | 2006-03-02 | 2010-10-27 | 正明 宮嶋 | スライド棒体のロック構造 |
KR101022492B1 (ko) | 2010-10-20 | 2011-03-16 | 이기섭 | 행거용 지주대 |
JP2013060153A (ja) * | 2011-09-14 | 2013-04-04 | Kubota Corp | ステアリング装置 |
US8807265B2 (en) | 2011-09-14 | 2014-08-19 | Kubota Corporation | Tractor |
JP5204336B1 (ja) * | 2012-07-11 | 2013-06-05 | 末則 辻本 | 補助支柱 |
JP5155491B1 (ja) * | 2012-10-25 | 2013-03-06 | 末則 辻本 | 果樹棚用支柱 |
JP5204345B1 (ja) * | 2012-11-15 | 2013-06-05 | 末則 辻本 | 果樹棚用支柱 |
CN104214177A (zh) * | 2013-05-31 | 2014-12-17 | 深圳市海洋王照明工程有限公司 | 锁紧装置及伸缩杆 |
CN105387042A (zh) * | 2015-12-02 | 2016-03-09 | 珠海格力电器股份有限公司 | 限位套管组件及落地扇 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2004019775A (ja) | 伸縮棒 | |
US5465529A (en) | Support stand for decorative tree | |
US20040107754A1 (en) | Expansion tool for expanding tube ends and pressing device comprising such an expansion tool | |
KR101134611B1 (ko) | 압입기를 구비한 스냅링 자동조립체결장치 | |
JP3174226U (ja) | 軸受用取外し工具 | |
EP1703010B1 (en) | Device for coupling the tub supporting arms in linen washing machines and the like | |
KR20070103572A (ko) | 수납 선반용 신축 지주 | |
KR200483116Y1 (ko) | 높이조절구용 관 성형장치 | |
JP3968622B2 (ja) | 絶縁筒の拡径装置及び拡径方法 | |
US6553899B1 (en) | Juicer with an easy-to-assemble pivotal connection for the handle | |
CN205098623U (zh) | 圆筒状本体与底座的卡接结构及硬币状物体整理装置 | |
CN212004005U (zh) | 一种单列圆柱滚子轴承滚动体安装装置 | |
KR200223142Y1 (ko) | 거푸집 지지장치 | |
KR200473489Y1 (ko) | 조립식가구의 고정지주 압착장치 | |
CN201593542U (zh) | 一种弹扣定位结构 | |
JP2007068674A (ja) | 突張具 | |
JP3241818U (ja) | 指輪類の拡径装置 | |
JP2010203180A (ja) | 支柱部材取付け装置 | |
KR200476588Y1 (ko) | 다단 파이프 인출식 지팡이의 이중 고정장치 | |
JPS5941030Y2 (ja) | リング嵌着装置 | |
CN113696138B (zh) | 一种可伸缩钩针 | |
CN211759441U (zh) | 一种利用膨胀销定位套管的夹具结构 | |
JP5380274B2 (ja) | ガイド棒固定用冶具の延長部材およびこの延長部材を用いたガイド棒固定用冶具 | |
CN213166074U (zh) | 一种混凝土管道内瓦片支撑结构 | |
JPH0710521U (ja) | 伸縮棒 |