JP2004019222A - 真空体を用いた防音工法及び防音部品部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】防音性能の高い真空体と、低い面材が薄い空気層を隔てて配してある場合の遮音性能は、面材の分は殆ど加味されない遮音性能となるが、防音性能の低い面材を真空体の防音性能が向上するように用いる。
【解決手段】建物や船の内壁の構造材3の両面に壁材として合板や石膏ボードの面材4,5を留付け、弾性のある粘着層6で面材4,5と真空体7を貼り合わせたもので、真空体7端部を押縁8で留め付け、粘着層6の弾性を保持した状態で落下を防止している。
【選択図】図1
【解決手段】建物や船の内壁の構造材3の両面に壁材として合板や石膏ボードの面材4,5を留付け、弾性のある粘着層6で面材4,5と真空体7を貼り合わせたもので、真空体7端部を押縁8で留め付け、粘着層6の弾性を保持した状態で落下を防止している。
【選択図】図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、建物、防音壁、機械装置、船、車両、航空機等の防音に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の真空体は、防音ドアを例にすると、枠に溝を設け、溝に真空体をはめ込んで固定し、枠の両面に化粧面材を取り付けた構造となっているが、防音性能の高い真空体と、低い面材を薄い空気層で隔てて配した場合、遮音性能は、面材の分は殆ど加味されずに、真空体の遮音性能がほぼ防音ドア全体の性能となる。
【0003】これは面材が軽量で振動し易く、また支持材間で自由振動すること、および面材と真空体間の空気層が薄く、空気層によるエネルギーの損失が殆どないことによる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
真空体と僅かな空気層で隔ててある面材は遮音性能には殆ど効果がないことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
面材が支持材間で自由振動すること、および相対する真空体の気密材の振動を抑制することにより遮音性能を向上させる。
【0006】
【発明の実施の形態】
真空体と相対する面材間に弾性のある粘着層を設けて貼り合わせることにより、面材は真空体の気密材を、気密材は面材の振動を相互に抑制する。
【0007】粘着層にはブチルゴムなどの未加硫ゴム、粘弾性接着剤、シーリング剤、アスファルトを含浸させた発泡プラスチック、粘着テープなどの弾性粘接着材を用いる。硬質な面材は、木質板、石膏ボード、金属板、プラスチック板、ケイ酸カルシウム板などの窯業材が対象となる。
【0008】対象となる部位は、建物や船では床・壁・天井・出窓などの屋根・移動壁・防音室などの組み立て式パネル・屋内外の建具・空調用ダクト、道路や鉄道の防音壁、機械装置や電気製品では機械のケーシング・防音カバー、車・鉄道車両・航空機の壁等がある。
【0009】
【実施例】
図1(a)は、建物や船の床面から、隣室の天井2の高さまでの内壁1に真空体7を取り付けた場合を示している。構造材3の両面に留付けられた壁材に合板や石膏ボードを面材4,5として用い、粘着層6を真空体7との間に貼り付け、真空体7端部を押縁8で粘着層6の弾性を保持した状態で落下を防止している。
【0010】このような壁の面材4が、隣室側から受音すると、音は面材4で振動に変わって粘着層6、真空体7の気密材9、間隔保持材10、裏面の気密材11へと伝達し、裏面気密材11の振動は壁体内空気へ音となって放散される。
【0011】この時、仮に受音側面材4と真空体7間に空気層があると、面材4は構造材3などの支持材間で自由振動し、壁体内空気を振動させるのに対し、本図では粘着層6で気密材9と面材4が全面で粘着しているため、粘着層6は面材4及び気密材9により拘束された状態で振動すること、および面材4と真空体7が付加質量として粘着層6に対して相互に作用して振動が減衰するため、放散音が小さくなって防音性能が向上する。
【0012】一方、反対側の面材5からの受音に対しては、面材5の振動が放散音となって真空体7の気密材11で振動に変わり、間隔保持材10、裏面側気密材9、粘着層6、面材4へと伝達され、面材4の振動が音となって隣室へ放散されるが、粘着層6の作用については同様である。尚、真空体7は真空部分が音を伝達しないので、外周の枠材12と気密材9,11間の間隔保持材10からの個体振動伝達のみとなる。
【0013】図1(b)は、凸形状のある気密材13を相対させて空間14を形成し、空間部を真空にした真空体15である。
このような気密材が平らでない場合は、面材に粘着剤を貼った場合と比べると真空体の凸形状の頂部のみが粘着するため、制振効果は低下するが相応の制振性による防音効果が得られる。
【0014】尚、真空体の曲面に沿って粘着剤を貼り付け粘着層とすることにより、真空体自体の振動を小さくすることができ、防音性能は向上する。また真空体が面材の下面に取り付く場合は、粘着層に真空体が粘着状態で保持できるように取付け部品を用いて面材に留付ける。
【0015】図2は、機械カバーや空調用ダクト等に用いる外周部が曲折された面材17に、周囲の枠材18と間隔保持材19で真空層を成形した真空体16の気密材20が弾性粘着層22で貼り合わされた防音部品23で、所定寸法のパネルを組み立てて使用する。尚、気密材21側にも弾性粘着層を設けて面材を貼り合せることにより防音性能は向上する。
【0016】
【発明の効果】
弾性粘着層により面材と真空体を粘着することのメリットは、面材と真空体間に空気層がある場合は、ほぼ性能の高い真空体のみの防音性能となるのに対し、粘着層により面材と真空体を一体化することによる制振性の付与により、単体では防音効果が得られない合板や薄い金属板など小さな質量の面材であっても、真空体の防音性能を向上させることができる。
【0017】真空体が面材の補強材となるので、面材の支持材を少なくすることができる。又、面材と真空体が一体になった防音部品や部材は、工場内生産ができる分、現場での作業が減少し、作業性や精度が向上するほか、コストダウンが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】建物等の内壁の一部内部を示す断面斜視図および真空体の断面斜視図
【図2】面材に一部内部を示す真空体を貼り付けた防音部品の外観斜視図
【符号の説明】
1:内壁 3:構造材 4: 面材
6:粘着層 7:真空体 9:気密材
10:間隔保持材 11:気密材 13:気密材
15:真空体 16:真空体 17:面材
18:枠材 19:間隔保持材 20:気密材
22:粘着層 23:防音部品
【産業上の利用分野】
本発明は、建物、防音壁、機械装置、船、車両、航空機等の防音に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の真空体は、防音ドアを例にすると、枠に溝を設け、溝に真空体をはめ込んで固定し、枠の両面に化粧面材を取り付けた構造となっているが、防音性能の高い真空体と、低い面材を薄い空気層で隔てて配した場合、遮音性能は、面材の分は殆ど加味されずに、真空体の遮音性能がほぼ防音ドア全体の性能となる。
【0003】これは面材が軽量で振動し易く、また支持材間で自由振動すること、および面材と真空体間の空気層が薄く、空気層によるエネルギーの損失が殆どないことによる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
真空体と僅かな空気層で隔ててある面材は遮音性能には殆ど効果がないことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
面材が支持材間で自由振動すること、および相対する真空体の気密材の振動を抑制することにより遮音性能を向上させる。
【0006】
【発明の実施の形態】
真空体と相対する面材間に弾性のある粘着層を設けて貼り合わせることにより、面材は真空体の気密材を、気密材は面材の振動を相互に抑制する。
【0007】粘着層にはブチルゴムなどの未加硫ゴム、粘弾性接着剤、シーリング剤、アスファルトを含浸させた発泡プラスチック、粘着テープなどの弾性粘接着材を用いる。硬質な面材は、木質板、石膏ボード、金属板、プラスチック板、ケイ酸カルシウム板などの窯業材が対象となる。
【0008】対象となる部位は、建物や船では床・壁・天井・出窓などの屋根・移動壁・防音室などの組み立て式パネル・屋内外の建具・空調用ダクト、道路や鉄道の防音壁、機械装置や電気製品では機械のケーシング・防音カバー、車・鉄道車両・航空機の壁等がある。
【0009】
【実施例】
図1(a)は、建物や船の床面から、隣室の天井2の高さまでの内壁1に真空体7を取り付けた場合を示している。構造材3の両面に留付けられた壁材に合板や石膏ボードを面材4,5として用い、粘着層6を真空体7との間に貼り付け、真空体7端部を押縁8で粘着層6の弾性を保持した状態で落下を防止している。
【0010】このような壁の面材4が、隣室側から受音すると、音は面材4で振動に変わって粘着層6、真空体7の気密材9、間隔保持材10、裏面の気密材11へと伝達し、裏面気密材11の振動は壁体内空気へ音となって放散される。
【0011】この時、仮に受音側面材4と真空体7間に空気層があると、面材4は構造材3などの支持材間で自由振動し、壁体内空気を振動させるのに対し、本図では粘着層6で気密材9と面材4が全面で粘着しているため、粘着層6は面材4及び気密材9により拘束された状態で振動すること、および面材4と真空体7が付加質量として粘着層6に対して相互に作用して振動が減衰するため、放散音が小さくなって防音性能が向上する。
【0012】一方、反対側の面材5からの受音に対しては、面材5の振動が放散音となって真空体7の気密材11で振動に変わり、間隔保持材10、裏面側気密材9、粘着層6、面材4へと伝達され、面材4の振動が音となって隣室へ放散されるが、粘着層6の作用については同様である。尚、真空体7は真空部分が音を伝達しないので、外周の枠材12と気密材9,11間の間隔保持材10からの個体振動伝達のみとなる。
【0013】図1(b)は、凸形状のある気密材13を相対させて空間14を形成し、空間部を真空にした真空体15である。
このような気密材が平らでない場合は、面材に粘着剤を貼った場合と比べると真空体の凸形状の頂部のみが粘着するため、制振効果は低下するが相応の制振性による防音効果が得られる。
【0014】尚、真空体の曲面に沿って粘着剤を貼り付け粘着層とすることにより、真空体自体の振動を小さくすることができ、防音性能は向上する。また真空体が面材の下面に取り付く場合は、粘着層に真空体が粘着状態で保持できるように取付け部品を用いて面材に留付ける。
【0015】図2は、機械カバーや空調用ダクト等に用いる外周部が曲折された面材17に、周囲の枠材18と間隔保持材19で真空層を成形した真空体16の気密材20が弾性粘着層22で貼り合わされた防音部品23で、所定寸法のパネルを組み立てて使用する。尚、気密材21側にも弾性粘着層を設けて面材を貼り合せることにより防音性能は向上する。
【0016】
【発明の効果】
弾性粘着層により面材と真空体を粘着することのメリットは、面材と真空体間に空気層がある場合は、ほぼ性能の高い真空体のみの防音性能となるのに対し、粘着層により面材と真空体を一体化することによる制振性の付与により、単体では防音効果が得られない合板や薄い金属板など小さな質量の面材であっても、真空体の防音性能を向上させることができる。
【0017】真空体が面材の補強材となるので、面材の支持材を少なくすることができる。又、面材と真空体が一体になった防音部品や部材は、工場内生産ができる分、現場での作業が減少し、作業性や精度が向上するほか、コストダウンが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】建物等の内壁の一部内部を示す断面斜視図および真空体の断面斜視図
【図2】面材に一部内部を示す真空体を貼り付けた防音部品の外観斜視図
【符号の説明】
1:内壁 3:構造材 4: 面材
6:粘着層 7:真空体 9:気密材
10:間隔保持材 11:気密材 13:気密材
15:真空体 16:真空体 17:面材
18:枠材 19:間隔保持材 20:気密材
22:粘着層 23:防音部品
Claims (3)
- 硬質な面材からなる構成物の防音箇所に弾性粘着層を設けて真空体を貼り付けた防音工法。
- 粘着層がゴムシートまたは弾性接合材である請求項1の防音工法。
- 硬質な面材と真空体を弾性粘着材で貼り付けた防音部品部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002174785A JP2004019222A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 真空体を用いた防音工法及び防音部品部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002174785A JP2004019222A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 真空体を用いた防音工法及び防音部品部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004019222A true JP2004019222A (ja) | 2004-01-22 |
Family
ID=31173666
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002174785A Withdrawn JP2004019222A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 真空体を用いた防音工法及び防音部品部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004019222A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106836540A (zh) * | 2017-03-24 | 2017-06-13 | 李洪臣 | 一种卧室墙体用隔音结构 |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002174785A patent/JP2004019222A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106836540A (zh) * | 2017-03-24 | 2017-06-13 | 李洪臣 | 一种卧室墙体用隔音结构 |
CN106836540B (zh) * | 2017-03-24 | 2018-12-07 | 李洪臣 | 一种卧室墙体用隔音结构 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050906 |