JP2004018838A - ポリオレフィン微多孔膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】透気性、機械的強度および安全性に優れたポリオレフィン微多孔膜を提供する
【解決手段】粘度平均分子量が5万以上から100万以下であるポリエチレンと、ポリプロピレンとを含有し、示差走査熱量計で観察したときに、ポリエチレンに帰属する二つの融点ピークが、125℃以上から140℃未満と140℃以上から155℃以下に現れることを特徴とするポリオレフィン微多孔膜。
【選択図】 選択図なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は透気性、機械的強度に優れるとともに、シャットダウン温度が低く、リチウムイオン電池用セパレータに好適なポリオレフィン微多孔膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、リチウムイオン電池用セパレータには、ポリエチレン微多孔膜が使用されている。ポリエチレンが使用されるのは、電池の安全性確保のために、130℃〜140℃でポリマーを溶融させて連通孔を閉塞させ、電流をシャットダウンさせるのに適しているからである。シャットダウンとは、多孔膜の孔が溶融した樹脂によって閉塞され、膜の電気抵抗が増大することにより、リチウムイオンの流れを遮断する現象である。シャットダウン温度はポリエチレンの低融点結晶の存在により、低くなることが知られている。電池セパレータとして使用する場合、シャットダウン温度ができるだけ低いことが望ましい。
【0003】
さらにセパレータの機能として、孔閉塞後もフィルム形状を維持し、電極間の絶縁を保持する必要がある。しかしながら、従来のポリエチレンセパレータは結晶融解後、強度が急激に低下するため、電極間の導通を生じさせ、電池の安全性を維持することが困難となる。そのため、高温時の膜強度の向上が課題となる。従来から、ポリエチレンセパレータの破膜温度を高くする手段として、ポリエチレンに融点の高いポリプロピレンを混合する試みがなされている。しかし、ポリエチレン単独の場合より高温時の膜強度は高いものの、混合により常温時の膜強度低下が問題であった。
【0004】
特開平7−268118号公報には超高分子量ポリエチレンと超高分子量ポリプロピレンの組成で混合し、DSCにおいて、130℃ないし140℃、140℃ないし152℃にポリエチレンに帰属する二つの融点ピークを有する微多孔膜が開示されており、高い機械強度を達成している。しかし、極限粘度[η]が10dl/g以上のポリエチレンを用いなければ、高強度を発現させる高温側の融点ピークが認められないと記載されている。さらに、極限粘度[η]が3dl/g以上のポリプロピレンを用いなければ、フィルムにしたときにポリエチレンの融点以上の領域で強度を保つことができないとも記載されている。それゆえ使用されているポリマーの分子量がきわめて高いために、シャットダウン温度は140℃と高く、低いシャットダウン温度と高い膜強度を両立してはいない。また、可塑剤との均一混合や押し出しが困難で製造上問題である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ポリエチレンとポリプロピレンの混合組成を主成分とするポリオレフィン微多孔膜において、透気性、機械的強度に優れるとともに、シャットダウン温度が低く、シャットダウン温度での熱収縮率が小さく、高温での膜強度が強い、きわめて安全性に優れたリチウムイオン電池用セパレータに好適なポリオレフィン微多孔膜を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはポリエチレンとポリプロピレンの混合組成を主成分とするポリオレフィン微多孔膜において、粘度平均分子量が5万以上100万以下であるポリエチレンを使用して、ポリエチレンの高融点と低融点の結晶を形成させ、上記課題を解決することを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)粘度平均分子量が5万以上100万以下であるポリエチレンと、ポリプロピレンとを含有し、示差走査熱量計で観察したときに、ポリエチレンに帰属する融点ピークが二つ現れることを特徴とするポリオレフィン微多孔膜、
(2)ポリエチレンに帰属する二つの融点ピーク温度について、一つが125℃以上140℃未満、もう一つが140℃以上155℃以下であることを特徴とする上記(1)記載のポリオレフィン微多孔膜、
(3)上記(1)、(2)記載のポリオレフィン微多孔膜からなるリチウム電池用セパレータ、
に関する。
低分子量のポリエチレンにもかかわらず、高温側の融点ピークが現れる理由は定かではないが、ポリプロピレンがポリエチレン中に非常に細かく分散していることにより、ポリエチレンが拘束されて延伸されているためだと考えられる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のポリオレフィン微多孔膜、およびその製造方法の好ましい態様を中心に、詳細に説明する。
本発明で使用するポリエチレンとしては、中密度および/または高密度ポリエチレンが使用でき、またホモポリマー、コポリマー、あるいはグラフトポリマーなども使用できる。特に無水マレイン酸グラフトポリエチレンなどは、セパレータに使用された場合、電解液との濡れ性を向上させ好ましい。分子量としては、粘度平均分子量が5万以上、好ましくは20万以上、より好ましくは50万以上であり、一種類あるいは二種類以上を混合して使用できる。粘度平均分子量が5万未満では、得られた微多孔膜の強度が低くなり好ましくない。一方粘度平均分子量が100万を超えると、ポリエチレンの低融点結晶が形成されず、シャットダウン温度が高くなり好ましくない。
【0008】
本発明で使用するポリプロピレンは種類が限定されるものでなく、アイソタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体などが使用できる。好ましくは90wt%以上のアイソタクチックインデックスを有するポリプロピレンが挙げられる。共重合ポリプロピレンの場合、結晶融解温度が150℃以上であることが好ましい。
【0009】
ポリエチレンとポリプロピレンの混合比率は、好ましくはポリエチレンが50から90wt%、ポリプロピレンが50から10wt%、より好ましくはポリエチレンが70から85wt%、ポリプロピレンが30から15wt%である。微多孔膜の気孔率確保の点で、ポリエチレンが50wt%以上、高温での膜強度確保の点で、ポリプロピレンが10wt%以上であることが好ましい。
さらに本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で、ポリエチレン、ポリプロピレン以外に、酸化防止剤、ポリエチレン、ポリプロピレン以外のポリマー、例えばエチレンプロピレン共重合体、ポリエチレンワックス、あるいはアルミナやモンモリロナイトなどの無機物などを適量添加してもよい。
【0010】
本発明のポリオレフィン微多孔膜は、押出成形、延伸、熱処理、多孔化、洗浄の工程により得られる。以下、各工程について説明する。
押出成形は、組成物を一軸押出機や二軸押出機で均一に混練して、スリットダイやTダイなどのシートダイ、あるいはスパイラルダイや回転ダイなどのサーキュラーダイから押し出して行われる。混練温度およびダイの温度は、好ましくは160℃以上300℃以下、より好ましくは180℃以上250℃以下である。押し出されたシートの厚さは、次の延伸を行うために0.1mm〜3mmであることが好ましい。
ポリオレフィン微多孔膜を示差走査熱量計で観察したときに、ポリエチレンに帰属する融点ピークが二つ現れるようにするためには、これらの延伸条件を調整することが必要である。
【0011】
押し出されたシートをフラット延伸、あるいはチューブラー延伸によって延伸する。フラット延伸としては一軸延伸または二軸延伸があるが、物性の等方性から二軸延伸が好ましく、同時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれも使用できる。延伸温度は、好ましくは110℃以上160℃以下、より好ましくは120℃以上150℃以下、さらに好ましくは130℃以上140℃以下である。膜強度確保の点で、160℃以下が好ましい。延伸倍率は、好ましくは面積倍率で4倍以上400倍以下であり、より好ましくは25倍以上100倍以下である。膜強度の点で、延伸倍率は4倍以上、延伸性の点で、400倍以下が好ましい。
【0012】
熱処理は、シャットダウン温度での低熱収縮率の達成と、ポリエチレンの低融点結晶の割合を調節して透気性を最適化させるために行うことが好ましい。熱処理は膜の収縮による物性低下を防ぐため、定長拘束下で行うことが好ましい。熱処理温度は、好ましくは135℃以上150℃以下、より好ましくは140℃以上145℃以下の範囲である。熱処理効果発現性の点で、135℃以上、膜強度確保の点で150℃以下が好ましい。熱処理時間は、好ましくは3秒以上10分以下、より好ましくは10秒以上5分以下である。熱処理効果発現性の点で、熱処理時間は3秒以上、膜強度確保の点で10分以下が好ましい。
【0013】
多孔化は熱溶媒に浸漬して、ポリエチレンの非晶部分、低融点結晶部分を選択的に溶融もしくは溶解させることにより行われる。熱溶媒としては、流動パラフィンなどの炭化水素、低級脂肪族アルコール、低級脂肪族ケトン、窒素含有有機化合物、エーテル、グリコール、低級脂肪族エステル、シリコンオイルなどを、単独あるいは組み合わせて用いることができる。安全性、生産設備の観点から、流動パラフィンを使用することが好ましい。処理温度は、好ましくは110℃以上150℃以下、より好ましくは120℃以上140℃以下である。処理時間は、好ましくは3秒以上5分以下、より好ましくは5秒以上2分以下である。
【0014】
洗浄は多孔化の後、上記熱溶媒と相溶性がありポリエチレンを溶解しない溶媒で行われる。洗浄溶媒としては、塩化メチレンなどの塩素系溶剤、ハイドロフロロエーテルやハイドロフロロカーボンなどのフッ素系有機溶剤、メチルエチルケトンなどのケトン類、ヘキサンなどの低沸点炭化水素を用いることができる。フィルムを洗浄して上記熱溶媒を除去して乾燥することにより、微多孔膜を形成することができる。
【0015】
本発明のポリオレフィン微多孔膜は、好ましくは以下の膜物性を示す。
(1)膜厚は5〜100μm、より好ましくは10〜50μmである。電池の絶縁不良抑制の観点から、膜厚は5μm以上、電池容量確保の観点から、100μm以下が好ましい。
(2)気孔率は20〜80%、より好ましくは40〜60%である。リチウムイオン透過性の点で、気孔率は20%以上、機械的強度の点で、気孔率は80%以下が好ましい。
(3)透気度は50〜1000秒/100ccである。機械的強度の点で、透気度は50秒/100cc以上、サイクル特性、レート特性の点で、透気度が1000秒/100cc以下が好ましい。
【0016】
(4)常温突き刺し強度は0.10N/μm以上である。機械的強度の点で、常温突き刺し強度は0.10N/μm以上が好ましい。
(5)高温突き刺し強度は0.005N/μm以上である。シャットダウン時の膜形状維持の点で、高温突き刺し強度は0.005N/μm以上が好ましい。
(6)熱収縮率は135℃の雰囲気下で30%以下である。シャットダウン時の膜形状維持の点で、熱収縮率は30%以下が好ましい。
(7)シャットダウン温度は140℃未満、より好ましくは135℃以下である。
【0017】
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。実施例において示される試験方法は次の通りである。
(1) 膜厚 (μm)
ダイヤルゲージ(尾崎製作所:商品名「PEACOCK」 No.25)にて測定した。
(2) 空孔率 (%)
20cm角のサンプルをとり、その体積と質量から次式を用いて計算した。
気孔率(%)=(体積(cm3 )−質量(g)/ポリマー組成物の密度)/体積(cm )×100
(3) 透気度 (秒)
JIS  P−8117に準拠し、ガーレー式透気度計(東洋精器(株)製、商品名「G−B2」)で測定した
【0018】
(4) 常温突き刺し強度 (N/μm)
カトーテック製ハンディー圧縮試験器「KES−G5」(商品名)を用いて、針先端の曲率半径0.5mm、突き刺し速度2mm/secの条件で突き刺し試験を行い、最大突き刺し荷重(N)を測定した。測定値に1/膜厚(μm)を乗じることによって常温突き刺し強度(N/μm)とした。
(5) 高温突き刺し強度 (N/μm)
微多孔膜を内径13mm、外径25mmのステンレス製ワッシャー2枚で挟み込み、周囲3点をクリップで止めた後、160℃のシリコンオイル(信越化学工業:商品名「KF−96−10CS」)に浸漬し、1分後に(3)と同様の手法で突き刺し強度を測定した。
(6) 熱収縮率 (%)
微多孔膜を135℃の雰囲気下に1時間放置し、MD方向、TD方向のそれぞれの長さ変化から求めた。各サンプルの熱収縮率はMD、TDの大きい方の値を用いた。
【0019】
(7) シャットダウン温度 (℃)
厚さ10μmのNi箔を2枚(A、B)用意し、一方のNi箔Aを縦15mm、横10mmの長方形部分を残して「テフロン」(登録商標)テープでマスキングするとともに、他方のNi箔Bには測定試料のセパレータを置き、セパレータのMD両端を「テフロン」(登録商標)テープで固定した。電解液として1mol/リットルのホウフッ化リチウム溶液(溶媒:プロピレンカーボネート/エチレンカーボネート/γ−ブチルラクトン=1/1/2)を用いた。セパレータに電解液を含浸させた後、Ni箔A、Bを貼り合わせ、2枚のガラス板で両側を押さえた。このような装置で連続的に温度と電気抵抗を測定する。温度は25℃から200℃まで2℃/minの速度にて昇温させ、電気抵抗値は1kHzの交流にて測定した。微多孔膜の電気抵抗値が1000Ωに達するときの温度をシャットダウン温度とした。
【0020】
(8) 示差走査熱量計(DSC)の融点ピーク温度 (℃)
セイコー電子工業(株)製「DSC−220C」(商品名)を用いて測定した。サンプルは直径5mmの円形に打ち抜き、数枚重ね合わせて3mgとし、これを直径5mmのアルミ製オーブンサンプルパンに敷き詰め、クリンピングカバーをのせサンプルシーラーでアルミパン内に固定した。昇温速度10℃/minで、30℃〜180℃まで測定し、融解吸熱曲線の極大点の温度を融点ピーク温度とした。
【0021】
【実施例1】
高密度ポリエチレン(密度0.95、粘度平均分子量25万)75重量部、ポリプロピレン(密度0.90、粘度平均分子量30万)25重量部、および酸化防止剤として該組成物に対して0.3重量部のテトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを、口径25mm、L/D=48の二軸押出機を用いて200℃、100rpmの条件で混練して、押出機先端に設置したTダイから押出した後、ただちに25℃に冷却したキャストロールで冷却固化させ、厚さ0.5mmのシートを成形した。このシートを同時二軸延伸機で135℃の条件で7×7倍に延伸した後、143℃で2分間熱処理した。このフィルムを130℃の流動パラフィンに30秒間浸漬し、続いて塩化メチレンで洗浄することにより微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性を表1に、DSCの結果を図1に示した。
【0022】
【実施例2】
高密度ポリエチレン(密度0.93、粘度平均分子量50万)75重量部、ポリプロピレン(密度0.90、粘度平均分子量30万)25重量部、および酸化防止剤として該組成物に対して0.3重量部のテトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを、口径25mm、L/D=48の二軸押出機を用いて200℃、300rpmの条件で混練して、押出機先端に設置したTダイから押出した後、ただちに25℃に冷却したキャストロールで冷却固化させ、厚さ0.5mmのシートを成形した。このシートを同時二軸延伸機で140℃の条件で7×7倍に延伸した後、143℃で2分間熱処理した。このフィルムを130℃の流動パラフィンに2分間浸漬し、続いて塩化メチレンで洗浄することにより微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性を表1に示した。
【0023】
【比較例1】
高密度ポリエチレン(密度0.95、粘度平均分子量25万)75重量部、ポリプロピレン(密度0.90、粘度平均分子量30万)25重量部、および酸化防止剤として該組成物に対して0.3重量部のテトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを混合し、口径25mm、L/D=48の二軸押出機にフィーダーを介して投入した。さらに流動パラフィン(37.78℃における動粘度75.90cSt)100重量部をサイドフィードで押し出し機に注入し、200℃、100rpmの条件で混練し、押出機先端に設置したTダイから押出した後、ただちに25℃に冷却したキャストロールで冷却固化させ、厚さ1mmのシートを成形した。このシートを同時二軸延伸機で120℃の条件で7×7倍に延伸した後、この延伸フィルムを塩化メチレンに浸漬し、流動パラフィンを抽出除去後、乾燥して微多孔膜を得た。得られた微多孔膜の物性を表1に、DSCの結果を図2に示した。
【0024】
【表1】
Figure 2004018838
【0025】
【発明の効果】
本発明微多孔膜は、透過性、機械的強度に優れ、低いシャットダウン温度および優れた高温強度とを持ち合わせているので、安全性が高く、リチウム電池用セパレータに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のDSC曲線を示すチャート。
【図2】比較例1のDSC曲線を示すチャート。

Claims (3)

  1. 粘度平均分子量が5万以上100万以下であるポリエチレンと、ポリプロピレンとを含有し、示差走査熱量計で観察したときに、ポリエチレンに帰属する融点ピークが二つ現れることを特徴とするポリオレフィン微多孔膜。
  2. ポリエチレンに帰属する二つの融点ピーク温度について、一つが125℃以上140℃未満、もう一つが140℃以上155℃以下であることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン微多孔膜。
  3. 請求項1または2記載のポリオレフィン微多孔膜からなるリチウム電池用セパレータ。
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