JP2004018466A - ルテニウム化合物及びその製造方法並びに該化合物により得られたルテニウム含有薄膜 - Google Patents

ルテニウム化合物及びその製造方法並びに該化合物により得られたルテニウム含有薄膜 Download PDF

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平社 英之
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Abstract

【課題】固体昇華法を用いた有機金属化学蒸着法により良好な気化特性が得られるルテニウム化合物を提供する。段差塗布性及び表面モフォロジーに優れ、電気的特性の良好なルテニウム含有薄膜を提供する。
【解決手段】ビス(シクロペンタジエニル)ルテニウム錯体からなるルテニウム化合物であって、この化合物中に含まれる亜鉛の含有量が5ppm以下であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機金属化学蒸着(Metal Organic Chemical Vapor Deposition、以下、MOCVDという。)法に適したルテニウム化合物及びその製造方法並びに該化合物により得られたルテニウム含有薄膜に関する。更に詳しくは、固体昇華法を用いたMOCVD法に最適なルテニウム化合物及びその製造方法並びに該化合物により得られたルテニウム含有薄膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ、ワークステーションのメインメモリーとして使われるDRAM(Dynamic Random Access Memory)は高集積化の動きがめまぐるしく、高集積化に対応可能な誘電体材料や電極材料の技術開発が盛んである。
誘電体材料に所定の誘電特性を付与するためには、酸化雰囲気下での結晶化熱処理が必須である。誘電体と積層される電極の材質には、従来ポリシリコン、タングステン、窒化チタン等が使われてきたが、酸素雰囲気で高温熱処理を行うと電極が酸化してしまうため、電極の耐熱性に問題があった。そこで高融点で酸素と反応しにくいPtや酸化しても電気伝導性を有するRu、RuO、Ir、IrOが注目されている。RuやRuOの成膜する方法は、現在スパッタ法が広く用いられているが、今後更に進む高集積化に伴って要求される微細加工のためにMOCVD法が検討されている。
【0003】
Ruを用いたMOCVD材料としてはシクロペンタジエン系のビス(シクロペンタジエニル)ルテニウム(以下、Ru(Cp)という。)錯体やビスエチルシクロペンタジエニルルテニウム(以下、Ru(EtCp)という。)錯体、βジケトン系のトリス2,2,6,6テトラメチル3,5ヘプタジオナートルテニウム(以下、Ru(DPM)という。)錯体等が用いられている。
このうち、Ru(DPM)錯体はRu(Cp)錯体やRu(EtCp)錯体と比較すると蒸気圧が低いため、MOCVD原料として使用される頻度は低い。またRu(EtCp)錯体は室温付近で液体として存在するため、従来の成膜装置を利用でき、また従来のマスフローコントローラによる流量制御が可能であるために、原料供給の安定化が図れるという利点がある。しかし、空気に対して不安定であり、その取扱いが難しい問題点があった。Ru(Cp)錯体は、室温付近では固体として存在し、更に有機溶媒に殆ど溶解しないことから成膜室への供給を昇華法に頼らなければならないため、供給量の増加と安定性に問題があるが、空気に対して安定であり、取扱いが容易であるという有利な点を有している。
【0004】
Ru(Cp)錯体を用いたMOCVD法による成膜についての研究は、Thin Solid Films 287(1996)P.74−79(P.C.Liaoら)、Jpn.J.Appl.Physics. 38(1999)2194−2199(青山ら)、第47回応用物理学会学術講演会講演予稿集P515(門島ら)、特開2001−234347号公報(元ら)によってそれぞれ報告されている。これらによると固体昇華法を用いたMOCVD法により、RuやRuO膜を成膜し、特性の優れた膜を得ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述したRu(Cp)錯体を用いたMOCVD法による成膜についての研究報告は、成膜したRuやRuO膜の特性及び成膜法を評価することに主眼を置いており、原料であるRu(Cp)錯体中に含まれる不純物含有量等が成膜に及ぼす影響についての記述はない。
従来の製造方法により得られるRu(Cp)錯体には亜鉛の不純物が少なからず含まれている。本発明者らは、Ru(Cp)錯体中に含まれる亜鉛の含有量が多い場合、Ru(Cp)錯体の気化特性が悪化することを突き止めた。
【0006】
Ru(Cp)錯体中に不純物として混入している亜鉛が、シクロペンタジエン(以下、Cpという。)と錯体を形成しているか、或いは塩化物のような形態をとっているかは不明であるが、亜鉛とCp或いは塩素の複合体或いは遊離したCpや塩素が加熱保存中にRu(Cp)のCpと相互作用を起こし、Ru(Cp)の変質が誘起されるため、Ru(Cp)の特性の劣化が起こると考えられる。
【0007】
本発明の目的は、気化特性の劣化を抑制し得るルテニウム化合物を提供することにある。
本発明の別の目的は、段差塗布性及び表面モフォロジーに優れ、電気的特性の良好なルテニウム含有薄膜を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、Ru(Cp)錯体からなるルテニウム化合物の改良であり、その特徴ある構成は、化合物中に含まれる亜鉛の含有量が5ppm以下であるところにある。
請求項1に係る発明では、化合物中に含まれる亜鉛の含有量を上記数値範囲内とすることにより、ルテニウム含有薄膜形成時において、亜鉛とCp或いは塩素の複合体或いは遊離したCpや塩素が加熱保存中にRu(Cp)のCpと相互作用を起こし難くなるため、Ru(Cp)錯体の気化特性の劣化を抑制できる。
【0009】
請求項2に係る発明は、図1に示すように、ルテニウム含有化合物とCpを用いてRu(Cp)錯体の粗生成物を得る工程11と、得られた粗生成物を含む溶液をろ過する工程12と、ろ別した粗生成物を溶媒で抽出する工程13と、抽出した粗生成物を含む溶液をアルミナカラムに通過させて精製を行う工程14と、粗生成物を含む溶液を再結晶する工程15とを含むルテニウム化合物の製造方法の改良である。
その特徴ある構成は、抽出工程13に用いる溶媒がテトラヒドロフラン(以下、THFという。)とn−ペンタンをそれぞれ含む混合溶媒であり、混合溶媒に含まれるTHFとn−ペンタンとの重量比(THF/n−ペンタン)が5/5〜2/8であるところにある。
請求項2に係る発明では、抽出工程13に用いる溶媒をTHFとn−ペンタンをそれぞれ含む混合溶媒とし、THFとn−ペンタンとの重量比(THF/n−ペンタン)を5/5〜2/8の範囲内とすることにより、従来抽出溶媒に用いられているn−ペンタンからなる溶媒よりも、亜鉛化合物をよく溶解するため、またアルミナカラムの充填材であるアルミナと溶媒との極性が適当であるため、アルミナカラムを通過させた後の不純物である亜鉛の量を大幅に低減できる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1記載のルテニウム化合物又は請求項2記載の製造方法により得られたルテニウム化合物により成膜されたルテニウム含有薄膜である。
請求項3に係る発明では、請求項1記載のルテニウム化合物又は請求項2記載の製造方法により得られたルテニウム化合物は、その特性の劣化を抑制したルテニウム化合物であるため、むらのない均一なルテニウム含有薄膜が得られる。従って、得られたルテニウム含有薄膜は段差塗布性及び表面モフォロジーに優れ、電気的特性に優れる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。
本発明者らは、ルテニウム化合物において、この化合物に含まれる不純物が成膜に及ぼす影響に関して鋭意検討した結果、ルテニウム化合物に含まれる不純物のうち、亜鉛の含有量を最適化することによって、ルテニウム化合物の特性を改善できることを確認した。
本発明のルテニウム化合物は、Ru(Cp)錯体からなるルテニウム化合物であって、この化合物中に含まれる亜鉛の含有量が5ppm以下であることを特徴とする。不純物である亜鉛の量が5ppmを越えると、Ru(Cp)錯体の気化特性が劣化する。不純物の含有量は0〜5ppmが好ましい。より好ましくは0〜4ppmである。更に好ましくは0〜0.1ppmである。
【0012】
次に本発明のルテニウム化合物の製造方法を説明する。
先ず、図1に示すように、ルテニウム含有化合物とCpを用いてRu(Cp)錯体の粗生成物を得る(工程11)。この工程11では、従来より行われている合成方法を用いて粗生成物を得る。
第1溶媒中に塩化ルテニウム水和物RuCl・nHOを溶解する。第1溶媒としては、エタノール、イソプロパノール、メタノール等のアルコールが挙げられる。この溶解液にCpを添加し、更に金属亜鉛粉末を添加して次の式(1)に示すような反応を行わせる。
【0013】
【化1】
Figure 2004018466
反応液を濾過して第1溶媒と溶媒に溶解した塩化亜鉛を取除いた後、ろ別した反応物を第2溶媒に溶解して抽出する。第2溶媒としては、テトラヒドロフラン、ベンゼン、n−ペンタンが挙げられる。抽出液から第2溶媒を除去することにより、Ru(Cp)錯体の粗生成物が得られる。
なお、本実施の形態では工程11の粗生成物を得る反応として前述した方法を記載したが、この合成方法に規定されるものではない。
【0014】
次いで、得られた粗生成物を含む溶液をろ過する(工程12)。
この工程12では、粗生成物を合成する際に用いられていた反応溶媒を除去する。
次に、ろ別した粗生成物を溶媒で抽出する(工程13)。
本発明の製造方法の特徴ある構成は、抽出工程13に用いる溶媒をTHFとn−ペンタンをそれぞれ含む混合溶媒とし、THFとn−ペンタンとの重量比(THF/n−ペンタン)を5/5〜2/8の範囲内とするところにある。抽出溶媒を上記範囲内の混合溶媒とすることにより、従来の抽出溶媒を用いた場合に比べて、ろ別した粗生成物中に含まれる亜鉛化合物をよりよく溶解することができる。重量比が5/5未満であるとTHFにより粗生成物に含まれる塩化亜鉛が溶解されてしまうため、十分な精製を行うことができない。2/8を越えると、亜鉛の有機錯化合物が溶媒に十分に溶解しない不具合が生じる。好ましい重量比は5/5〜2/8である。より好ましい重量比は3/7〜2/8である。
【0015】
次に、抽出した粗生成物を含む溶液をアルミナカラムに通過させて精製を行う(工程14)。
アルミナカラムに通過させることにより、抽出溶液中の無機不純物、有機不純物を取除く。アルミナカラムの充填材であるアルミナと前述した抽出工程13で用いた溶媒との極性が適当であるため、アルミナカラムを通過させた後の不純物である亜鉛の量を大幅に低減できる。
粗生成物を含む溶液を再結晶する(工程15)。
再結晶により、抽出溶媒を除去してRu(Cp)錯体の精製物を得る。
このように上記工程11〜工程15を経ることにより、本発明のルテニウム化合物である亜鉛の含有量が5ppm以下であるRu(Cp)錯体が得られる。
【0016】
図2に示すように、固体昇華法を用いたMOCVD装置は、成膜室20を備え、装置全体を加熱装置21により覆った構成となっている。成膜室20の内部にはヒータ22が設けられ、ヒータ22上には基板23が保持される。この成膜室20の内部は圧力計24及びニードルバルブ26を備える配管27により真空引きされる。加熱装置21は原料タンク28を備え、この原料タンク28には常温で固体の鉄又はニッケルのいずれか一方又は双方の含有量が5ppm以下に制御されたRu(Cp)錯体を貯蔵する。原料タンク28にはガス流量調節装置29を介してキャリアガス導入管31が接続され、また原料タンク28には供給管32が接続される。供給管32にはフィルタ33、ニードルバルブ34及びガス流量調節装置36がそれぞれ設けられ、供給管32は成膜室20に接続される。成膜室20にはニードルバルブ37、ガス流量調節装置38を介して酸素ガス導入管39が接続される。
【0017】
この装置では、加熱装置21により原料タンク28が約180℃に加熱されてタンク28内に貯蔵されたRu(Cp)錯体が徐々に昇華する。キャリアガスが導入管31から原料タンク28内に導入され、原料タンク28内で昇華したRu(Cp)錯体を供給管32により成膜室20に搬送する。キャリアガスとしては、アルゴン、ヘリウム、窒素等が挙げられる。また、酸素ガスが酸素ガス導入管39から成膜室20内に供給される。成膜室20内において、Ru(Cp)錯体の蒸気が酸素とともに熱分解され、生成したRu或いはRuOが基板23上に堆積する。これにより均一なルテニウム含有薄膜が形成される。
【0018】
【実施例】
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
THFのみからなる溶媒と、THFとn−ペンタンとの重量比(THF/n−ペンタン)を7/3、5/5、3/7及び2/8としてそれぞれ調製した混合溶媒と、n−ペンタンからなる溶媒とを、抽出溶媒として用意した。
先ず、塩化ルテニウムとCpからRu(Cp)錯体の粗生成物を得た。次いで得られた粗生成物を含む溶液をフィルターに通過させてろ過した。次に、ろ別した粗生成物を6分割し、分割した粗生成物を6種類の抽出溶媒にそれぞれ添加して抽出液を作製した。抽出した粗生成物を含む抽出液をアルミナカラムに通過させて精製を行い、粗生成物を含む抽出液を再結晶してRu(Cp)錯体を製造した。得られたRu(Cp)錯体中に含まれるZnの含有量をそれぞれ測定した。得られた結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
Figure 2004018466
【0020】
表1より明らかなように、THFだけの溶媒、n−ペンタンだけの溶媒を抽出溶媒として製造したRu(Cp)錯体には、Zn量が多く含まれていた。また、THFとn−ペンタンとの混合溶媒を抽出溶媒として製造したRu(Cp)錯体では、THFとn−ペンタンとの重量比(THF/n−ペンタン)を7/3とした溶媒は、本発明で規定したZn濃度範囲外となった。重量比を5/5、3/7及び2/8とした溶媒を抽出溶媒として製造したRu(Cp)錯体のうち、重量比を3/7とした溶媒がRu(Cp)錯体中に含まれるZn含有量を低減することが判った。
【0021】
<実施例2>
亜鉛の含有量を0.1ppm以下としたRu(Cp)錯体をアルゴン雰囲気下でアンプル瓶に封管した。このアンプル瓶を加熱炉で200℃に加熱し、そのまま72時間保持した。アンプル瓶を加熱炉から取出して、空冷して室温まで戻した。室温に戻したアンプル瓶中のルテニウム化合物をTG−DTA装置(MAC−science社製)により気化率を測定した。TG−DTA装置による測定条件を表2に示す。
【0022】
【表2】
Figure 2004018466
【0023】
<実施例2>
亜鉛の含有量を3.1ppmとしたRu(Cp)錯体を用いた以外は実施例1と同様にしてTG−DTA装置で気化率を測定した。
<実施例3>
亜鉛の含有量を4.0ppmとしたRu(Cp)錯体を用いた以外は実施例1と同様にしてTG−DTA装置で気化率を測定した。
<比較例1>
亜鉛の含有量を5.8ppmとしたRu(Cp)錯体を用いた以外は実施例1と同様にしてTG−DTA装置で気化率を測定した。
【0024】
<比較試験及び評価>
実施例1、2及び比較例1、2で得られたTG−DTA装置による気化率を表3に示す。
【0025】
【表3】
Figure 2004018466
【0026】
表3より明らかなように、Ru(Cp)錯体中の不純物含有量が5ppmを越える比較例1は、実施例1〜3よりも気化率の減少幅が大きくなる結果が得られた。このことから本発明で規定した範囲以上の不純物を含むRu(Cp)錯体は、高温保存をした後では、気化特性が悪化することが判った。これに対して、Ru(Cp)錯体中に含まれる亜鉛の含有量を本発明で規定した範囲内に制御した実施例1〜3では、気化率の減少が少なかった。これはZn化合物の分解物或いは遊離したCpや塩素が少なく、Ru(Cp)錯体の変質が誘起される度合いが小さく、Ru(Cp)錯体の気化特性の劣化が小さかったためと考えられる。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、Ru(Cp)錯体からなるルテニウム化合物であって、この化合物中に含まれる亜鉛の含有量が5ppm以下であることを特徴とする。ルテニウム化合物中に含まれる亜鉛の含有量を上記範囲内とすることにより、ルテニウム含有薄膜形成時において、亜鉛とCp或いは塩素の複合体或いは遊離したCpや塩素が加熱保存中にRu(Cp)のCpと相互作用を起こし難くなるため、Ru(Cp)錯体の気化特性の劣化を抑制できる。また、このように不純物含有量を規定したルテニウム化合物は、固体昇華法を用いたMOCVD法により良好な気化特性が得られるため、むらのない均一なルテニウム含有薄膜が得られる。従って、得られたルテニウム含有薄膜は段差塗布性及び表面モフォロジーに優れ、電気的特性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のルテニウム化合物の製造方法の各工程を示す図。
【図2】固体昇華法を用いたMOCVD装置の概略図。
【符号の説明】
20 成膜室
21 加熱装置
22 ヒータ
23 基板
24 圧力計
26 ニードルバルブ
27 配管
28 原料タンク
29 ガス流量調節装置
31 キャリアガス導入管
32 供給管
33 フィルタ
34 ニードルバルブ
36 ガス流量調節装置
37 ニードルバルブ
38 ガス流量調節装置
39 酸素ガス導入管

Claims (3)

  1. ビス(シクロペンタジエニル)ルテニウム錯体からなるルテニウム化合物であって、
    前記化合物中に含まれる亜鉛の含有量が5ppm以下であることを特徴とするルテニウム化合物。
  2. ルテニウム含有化合物とシクロペンタジエンを用いてビス(シクロペンタジエニル)ルテニウム錯体の粗生成物を得る工程(11)と、
    前記得られた粗生成物を含む溶液をろ過する工程(12)と、
    前記ろ別した粗生成物を溶媒で抽出する工程(13)と、
    前記抽出した粗生成物を含む溶液をアルミナカラムに通過させて精製を行う工程(14)と、
    前記粗生成物を含む溶液を再結晶する工程(15)と
    を含むルテニウム化合物の製造方法において、
    前記抽出工程(13)に用いる溶媒がテトラヒドロフランとn−ペンタンをそれぞれ含む混合溶媒であり、
    前記混合溶媒に含まれるテトラヒドロフランとn−ペンタンとの重量比(テトラヒドロフラン/n−ペンタン)が5/5〜2/8である
    ことを特徴とするルテニウム化合物の製造方法。
  3. 請求項1記載のルテニウム化合物又は請求項2記載の製造方法により得られたルテニウム化合物により成膜されたルテニウム含有薄膜。
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