JP2004018178A - エレベーター装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一つの昇降路の上層階用と下層階用に配置したかごが上層、下層の共用乗場着床時に制御不良に伴う障害を防ぐエレベーター装置を得る。
【解決手段】一方のかごが共用乗場15に着床する場合に他方のかごが共用乗場15にいるときに、一方のかごは共用乗場15の手前に待機する。しかし、一方のかごが制御系の故障によって共用乗場15に接近するときの進行動作が、可変位緩衝器20の機能により緩衝された後に一方のかごが停止する。
このため、共用乗場15にいる他方のかごと一方のかごとの衝突を未然に防ぎ、制御系の故障による二次的事故の発生を防止する。また、制御系の故障により共用乗場15に進行する一方のかごが、可変位緩衝器15により減速停止するので、一方のかごが急停止することによって乗客に与える不快感を減少する。
【選択図】 図1
【解決手段】一方のかごが共用乗場15に着床する場合に他方のかごが共用乗場15にいるときに、一方のかごは共用乗場15の手前に待機する。しかし、一方のかごが制御系の故障によって共用乗場15に接近するときの進行動作が、可変位緩衝器20の機能により緩衝された後に一方のかごが停止する。
このため、共用乗場15にいる他方のかごと一方のかごとの衝突を未然に防ぎ、制御系の故障による二次的事故の発生を防止する。また、制御系の故障により共用乗場15に進行する一方のかごが、可変位緩衝器15により減速停止するので、一方のかごが急停止することによって乗客に与える不快感を減少する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、一つの昇降路を上下方向に分けて形成された複数の運行区間のそれぞれにかごを配置し、これら複数のかごをそれぞれ運行するエレベーター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来のエレベーター装置を概念的に示す立面図である。図において、1〜3はそれぞれ互いに並列に配置された昇降路で、1は第一昇降路、2は第二昇降路、3は第三昇降路である。4は第一昇降路1、第二昇降路2、第三昇降路3の上下方向の中間に設けられた乗り継ぎ階、5は第一昇降路1の乗り継ぎ階4から上方、すなわち建物の上層階に運行される第一かご、6は第二昇降路2の乗り継ぎ階4から下方、すなわち建物の下層階に運行される第二かご、7は第三昇降路3の上端と下端の間に運行される第三かごである。
【0003】
従来のエレベーター装置は上記のように構成され、第一昇降路1、第二昇降路2、第三昇降路3が設けられて、第一かご5が乗り継ぎ階4から下方に運行され、第二かご6が乗り継ぎ階4から下方に運行され、第三かご3が昇降路の全区間を運行される。これによって、第一かご5、第二かご6及び第三かご7の三台による輸送効率の向上が図られている。
【0004】
また図9は、他の従来のエレベーター装置を概念的に示す立面図である。図において、8〜10はそれぞれ昇降路で、8は第一昇降路、9は第一昇降路8の上方に直列に配置された第二昇降路、10は第三昇降路であり、第一昇降路8及び第二昇降路9と並列に配置されて第一昇降路8の最上階と第二昇降路9の最下階の間に設けられている。11は第一昇降路8を運行される第一かご、12は第二昇降路9を運行される第二かご、13は第三昇降路10を運行される第三かごである。
【0005】
他の従来のエレベーター装置は上記のように構成され、第一昇降路8、第二昇降路9、第三昇降路10が設けられて、建物(図示しない)の下層階は第一かご11が運行され、上層階は第二かご12が運行され、また第三かご13が下層階上端と上層階下端の間に運行される。このような構成によって、第一かご11、第二かご12及び第三かご13の三台による輸送効率の向上が図られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような図8又は図9による従来のエレベーター装置では、互いに並列に配置された複数の昇降路を設けるために、建物の水平投影面における所要スペースが増し建設費が嵩むという問題点があった。また、建物の上層階と下層階の間を乗客が移動する場合に、乗り継ぎ階において並列に配置された他の昇降路のかごに乗り継ぐことになる。
【0007】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、一つの昇降路に建物の上層階用と下層階用のかごを配置した構成であって、上層階、下層階間の共用乗場にかごが着床するときに制御不良に伴う障害が生じないエレベーター装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベーター装置においては、一つの昇降路を上下方向に分けて形成された上運行区間及び下運行区間と、昇降路に設けられて上運行区間の最下乗場であり、かつ下運行区間の最上乗場である共用乗場と、この共用乗場から上運行区間を昇降する上かご及び共用乗場から下運行区間を昇降する下かごと、上かごの下降方向端部及び下かごの上昇方向端部に設けられて作動方向が上下方向に配置された可変位緩衝器と、昇降路に設けられて共用乗場の上方隣接位置及び共用乗場の下方隣接位置にそれぞれ配置されて可変位緩衝器に対向する位置に固定された衝突受け体と、可変位緩衝器に係合されて可変位緩衝器を移動し衝突受け体に対する対向位置及び非対向位置のいずれかに配置する移動機構と、この移動機構を介して常時は可変位緩衝器を衝突受け体に対して非対向位置に配置し、上かご及び下かごの両者の一方が共用乗場に滞留している場合に、上記両者の他方が所定位置を超えて共用乗場に接近するときに、上記両者の他方の可変位緩衝器を衝突受け体に対して対向位置に変位させる指令を移動機構に発する制御装置とが設けられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図7は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1はエレベーター装置を概念的に示す立面図、図2は図1のA部拡大図、図3は図2の衝突受け体を拡大して示す側面図、図4は図3の平面図、図5は図1のエレベーター装置において下かごに上かごが異常接近した状態を示す図であり図1の要部拡大図に相当する図、図6は図5のB部拡大図、図7は図1のエレベーター装置の制御系の動作を説明するフローチャートである。
【0010】
図において、14は昇降路、15は昇降路14の昇降行程の中間に設けられた共用乗場、16は昇降路14を上下方向に分けて共用乗場15を含めて昇降路14の上方に形成された上運行区間、17は昇降路14を上下方向に分けて共用乗場15を含めて昇降路14の下方に形成された下運行区間、18は共用乗場15から上運行区間16を昇降する上かごである。
【0011】
19は共用乗場15から下運行区間17を昇降する下かごである。なお、上かご18と下かご19はそれぞれに対応して設けられた駆動機(図示しない)によって、それぞれの運行区間を昇降運転される。20は上かご18の下降方向端部及び下かご19の上昇方向端部に設けられて作動方向が上下方向に配置された可変位緩衝器、21は昇降路に設けられて共用乗場15の上方隣接位置及び共用乗場15の下方隣接位置にそれぞれ配置されて可変位緩衝器20に対向して固定された衝突受け体である。
【0012】
22は電磁機構からなる移動機構で、L字状をなしL字の屈折部が上かご18又は下かご19に枢着され、L字の一端に可変位緩衝器20が装着された作動片23と、上かご18又は下かご19に取付けられて作動部24が作動片23のL字の他端に枢着された電磁アクチュエータ25とによって構成されている。そして、移動機構22の消勢時に可変位緩衝器20が衝突受け体21に対向する位置に保持され、また移動機構22の作動によって可変位緩衝器20が衝突受け体21に対して非対向位置に移動する。
【0013】
26は昇降路14に立設されて上かご18及び下かご19の両側に配置された案内レール、27は上かご18及び下かご19のそれぞれに設けられて案内レール26に移動可能に係合した案内具、28は昇降路14の底面に立設されて下かご19に対向して配置された昇降路用緩衝器、29は上かご18及び下かご19の移動機構20に接続された制御装置、30は制御装置29に接続されたエレベーター制御盤である。
【0014】
上記のように構成されたエレベーター装置において、上かご18及び下かご19の両者は可変位緩衝器20が衝突受け体21に対して非対向位置に保持された状態で、それぞれの上運行区間16又は下運行区間17を昇降運転される。そして、上記両者の一方が共用乗場15へ着床する場合の制御装置29、エレベーター制御盤30による制御を図7に示すフローチャートによって説明する。
【0015】
すなわち、ステップ101において上記両者の一方に共用乗場15への着床指令が発せられると、ステップ102へ進んで上記両者の一方が共用乗場15近くの乗場まで通常進行する。次いで、ステップ103に進んで周知のかご在否検出手段(図示しない)の出力の有無により共用乗場15に上記両者の他方がいればステップ104へ進み、上記両者の他方がいなければステップ105へ進む。
【0016】
そして、ステップ104において移動機構20の動作によって可変位緩衝器20が衝突受け体21に対して対向位置に移動する。次いで、ステップ106へ進み上記両者の一方は共用乗場15に向かって低速で進行する。そして、ステップ107へ進んで周知のかご在否検出手段(図示しない)の出力の有無により共用乗場15に上記両者の他方がいればステップ108へ進み、上記両者の他方がいなければステップ109へ進む。
【0017】
そして、ステップ108において上記両者の一方は共用乗場15の隣接乗場に停止して、戸開すると共にかご内の乗客に待機する旨を視覚的表示手段、聴覚的表示手段によって報知する。次いで、ステップ110へ進んで上記両者の一方は共用乗場15の隣接乗場において待機する。そして、制御ステップはステップ107へ戻り共用乗場15に上記両者の他方がいればステップ108、ステップ110へ戻り、また上記両者の他方がいなければステップ109へ進む。
【0018】
そして、ステップ109において移動機構20の動作によって可変位緩衝器20が衝突受け体21に対して非対向位置に移動してステップ105へ進む。そして、ステップ105において共用乗場15に上記両者の一方が着床する。
以上説明したように制御装置29等の制御による上記両者の昇降運転において、上記両者の一方が共用乗場15に着床する場合に上記両者の他方が共用乗場15にいるときに、上記両者の一方は共用乗場15の隣接乗場に待機する。
【0019】
しかし、エレベーター制御盤30等の制御系の故障によって上記両者の一方が共用乗場15の隣接乗場に待機せず共用乗場15に進行する場合に、可変位緩衝器20が衝突受け体21に対して対向位置に配置されている。このため、上記両者の一方の共用乗場15への進行動作が可変位緩衝器20の機能によって緩衝されて上記両者の一方が停止する。
【0020】
これによって、共用乗場15に滞留している上記両者の他方と上記両者の一方との衝突を未然に防ぐことができる。したがって、制御系の故障による二次的事故の発生を防止することができる。また、制御系の故障によって共用乗場15に進行する上記両者の一方が、可変位緩衝器20の緩衝機能によって減速停止するので、上記両者の一方が急停止してかご内の乗客に与える不快感を少なくすることができる。
【0021】
また、互いに並列に配置された複数の昇降路を設ける必要がなく、建物の水平投影面における所要スペースが減少して建設費を節減することができる。また、建物の上層階と下層階の間、すなわち上運行区間16と下運行区間17の間を乗客が移動する場合に、共用乗場15から同じ昇降路14のかごに乗り継ぐことができる。
【0022】
なお、昇降路14を複数の運行区間、例えば四運行区間に分けてそれぞれにかごを配置し、上下に隣接した運行区間の端部に共用乗場を設けたエレベーター装置において、共用乗場15に対して上方を上運行区間16とし、また共用乗場15に対して下方を下運行区間17としてエレベーター装置を構成する。このように構成されたエレベーター装置においても、図1〜図7の実施の形態における作用を得ることができる。
【0023】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、一つの昇降路を上下方向に分けて形成された上運行区間及び下運行区間と、昇降路に設けられて上運行区間の最下乗場であり、かつ下運行区間の最上乗場である共用乗場と、この共用乗場から上運行区間を昇降する上かご及び共用乗場から下運行区間を昇降する下かごと、上かごの下降方向端部及び下かごの上昇方向端部に設けられて作動方向が上下方向に配置された可変位緩衝器と、昇降路に設けられて共用乗場の上方隣接位置及び共用乗場の下方隣接位置にそれぞれ配置されて、可変位緩衝器に対向する位置に固定された衝突受け体と、可変位緩衝器に係合されて可変位緩衝器を移動し衝突受け体に対する対向位置及び非対向位置のいずれかに配置する移動機構と、この移動機構を介して常時は可変位緩衝器を衝突受け体に対して非対向位置に配置し、上かご及び下かごの両者の一方が共用乗場に滞留している場合に、上記両者の他方が所定位置を超えて共用乗場に接近するときに、上記両者の他方の可変位緩衝器を衝突受け体に対して対向位置に変位させる指令を移動機構に発する制御装置とを設けたものである。
【0024】
これによって、上記両者の昇降運転時に上記両者の一方が共用乗場に着床する場合に上記両者の他方が共用乗場にいるときに、上記両者の一方は共用乗場の隣接乗場に待機する。しかし、この状態においてエレベーター制御盤等の制御系の故障によって、上記両者の一方が共用乗場の隣接乗場に待機せず共用乗場に進行したときに、可変位緩衝器が衝突受け体に対する対向位置に配置されている。このため、上記両者の一方の共用乗場への進行動作が、可変位緩衝器の機能によって緩衝されて上記両者の一方が停止する。これにより、共用乗場に滞留している上記両者の他方と上記両者の一方との衝突を未然に防ぐことができる。したがって、制御系の故障による二次的事故の発生を防止する効果がある。また、制御系の故障によって共用乗場に進行する上記両者の一方が、可変位緩衝器の緩衝機能によって減速停止するので、上記両者の一方が急停止することによってかご内の乗客に与える不快感を減少する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図で、エレベーター装置を概念的に示す立面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】図2の衝突受け体を拡大して示す側面図。
【図4】図3の平面図。
【図5】図1のエレベーター装置において下かごに上かごが異常接近した状態を示す図であり、図1の要部拡大図に相当する図。
【図6】図5のB部拡大図。
【図7】図1のエレベーター装置の制御系の動作を説明するフローチャート。
【図8】従来のエレベーター装置を概念的に示す立面図。
【図9】他の従来のエレベーター装置を概念的に示す立面図。
【符号の説明】
14 昇降路、15 共用乗場、16 上運行区間、17 下運行区間、18上かご、19 下かご、20 可変位緩衝器、21 衝突受け体、22 移動機構、29 制御装置。
【発明の属する技術分野】
この発明は、一つの昇降路を上下方向に分けて形成された複数の運行区間のそれぞれにかごを配置し、これら複数のかごをそれぞれ運行するエレベーター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来のエレベーター装置を概念的に示す立面図である。図において、1〜3はそれぞれ互いに並列に配置された昇降路で、1は第一昇降路、2は第二昇降路、3は第三昇降路である。4は第一昇降路1、第二昇降路2、第三昇降路3の上下方向の中間に設けられた乗り継ぎ階、5は第一昇降路1の乗り継ぎ階4から上方、すなわち建物の上層階に運行される第一かご、6は第二昇降路2の乗り継ぎ階4から下方、すなわち建物の下層階に運行される第二かご、7は第三昇降路3の上端と下端の間に運行される第三かごである。
【0003】
従来のエレベーター装置は上記のように構成され、第一昇降路1、第二昇降路2、第三昇降路3が設けられて、第一かご5が乗り継ぎ階4から下方に運行され、第二かご6が乗り継ぎ階4から下方に運行され、第三かご3が昇降路の全区間を運行される。これによって、第一かご5、第二かご6及び第三かご7の三台による輸送効率の向上が図られている。
【0004】
また図9は、他の従来のエレベーター装置を概念的に示す立面図である。図において、8〜10はそれぞれ昇降路で、8は第一昇降路、9は第一昇降路8の上方に直列に配置された第二昇降路、10は第三昇降路であり、第一昇降路8及び第二昇降路9と並列に配置されて第一昇降路8の最上階と第二昇降路9の最下階の間に設けられている。11は第一昇降路8を運行される第一かご、12は第二昇降路9を運行される第二かご、13は第三昇降路10を運行される第三かごである。
【0005】
他の従来のエレベーター装置は上記のように構成され、第一昇降路8、第二昇降路9、第三昇降路10が設けられて、建物(図示しない)の下層階は第一かご11が運行され、上層階は第二かご12が運行され、また第三かご13が下層階上端と上層階下端の間に運行される。このような構成によって、第一かご11、第二かご12及び第三かご13の三台による輸送効率の向上が図られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような図8又は図9による従来のエレベーター装置では、互いに並列に配置された複数の昇降路を設けるために、建物の水平投影面における所要スペースが増し建設費が嵩むという問題点があった。また、建物の上層階と下層階の間を乗客が移動する場合に、乗り継ぎ階において並列に配置された他の昇降路のかごに乗り継ぐことになる。
【0007】
この発明は、かかる問題点を解消するためになされたものであり、一つの昇降路に建物の上層階用と下層階用のかごを配置した構成であって、上層階、下層階間の共用乗場にかごが着床するときに制御不良に伴う障害が生じないエレベーター装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベーター装置においては、一つの昇降路を上下方向に分けて形成された上運行区間及び下運行区間と、昇降路に設けられて上運行区間の最下乗場であり、かつ下運行区間の最上乗場である共用乗場と、この共用乗場から上運行区間を昇降する上かご及び共用乗場から下運行区間を昇降する下かごと、上かごの下降方向端部及び下かごの上昇方向端部に設けられて作動方向が上下方向に配置された可変位緩衝器と、昇降路に設けられて共用乗場の上方隣接位置及び共用乗場の下方隣接位置にそれぞれ配置されて可変位緩衝器に対向する位置に固定された衝突受け体と、可変位緩衝器に係合されて可変位緩衝器を移動し衝突受け体に対する対向位置及び非対向位置のいずれかに配置する移動機構と、この移動機構を介して常時は可変位緩衝器を衝突受け体に対して非対向位置に配置し、上かご及び下かごの両者の一方が共用乗場に滞留している場合に、上記両者の他方が所定位置を超えて共用乗場に接近するときに、上記両者の他方の可変位緩衝器を衝突受け体に対して対向位置に変位させる指令を移動機構に発する制御装置とが設けられる。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1〜図7は、この発明の実施の形態の一例を示す図で、図1はエレベーター装置を概念的に示す立面図、図2は図1のA部拡大図、図3は図2の衝突受け体を拡大して示す側面図、図4は図3の平面図、図5は図1のエレベーター装置において下かごに上かごが異常接近した状態を示す図であり図1の要部拡大図に相当する図、図6は図5のB部拡大図、図7は図1のエレベーター装置の制御系の動作を説明するフローチャートである。
【0010】
図において、14は昇降路、15は昇降路14の昇降行程の中間に設けられた共用乗場、16は昇降路14を上下方向に分けて共用乗場15を含めて昇降路14の上方に形成された上運行区間、17は昇降路14を上下方向に分けて共用乗場15を含めて昇降路14の下方に形成された下運行区間、18は共用乗場15から上運行区間16を昇降する上かごである。
【0011】
19は共用乗場15から下運行区間17を昇降する下かごである。なお、上かご18と下かご19はそれぞれに対応して設けられた駆動機(図示しない)によって、それぞれの運行区間を昇降運転される。20は上かご18の下降方向端部及び下かご19の上昇方向端部に設けられて作動方向が上下方向に配置された可変位緩衝器、21は昇降路に設けられて共用乗場15の上方隣接位置及び共用乗場15の下方隣接位置にそれぞれ配置されて可変位緩衝器20に対向して固定された衝突受け体である。
【0012】
22は電磁機構からなる移動機構で、L字状をなしL字の屈折部が上かご18又は下かご19に枢着され、L字の一端に可変位緩衝器20が装着された作動片23と、上かご18又は下かご19に取付けられて作動部24が作動片23のL字の他端に枢着された電磁アクチュエータ25とによって構成されている。そして、移動機構22の消勢時に可変位緩衝器20が衝突受け体21に対向する位置に保持され、また移動機構22の作動によって可変位緩衝器20が衝突受け体21に対して非対向位置に移動する。
【0013】
26は昇降路14に立設されて上かご18及び下かご19の両側に配置された案内レール、27は上かご18及び下かご19のそれぞれに設けられて案内レール26に移動可能に係合した案内具、28は昇降路14の底面に立設されて下かご19に対向して配置された昇降路用緩衝器、29は上かご18及び下かご19の移動機構20に接続された制御装置、30は制御装置29に接続されたエレベーター制御盤である。
【0014】
上記のように構成されたエレベーター装置において、上かご18及び下かご19の両者は可変位緩衝器20が衝突受け体21に対して非対向位置に保持された状態で、それぞれの上運行区間16又は下運行区間17を昇降運転される。そして、上記両者の一方が共用乗場15へ着床する場合の制御装置29、エレベーター制御盤30による制御を図7に示すフローチャートによって説明する。
【0015】
すなわち、ステップ101において上記両者の一方に共用乗場15への着床指令が発せられると、ステップ102へ進んで上記両者の一方が共用乗場15近くの乗場まで通常進行する。次いで、ステップ103に進んで周知のかご在否検出手段(図示しない)の出力の有無により共用乗場15に上記両者の他方がいればステップ104へ進み、上記両者の他方がいなければステップ105へ進む。
【0016】
そして、ステップ104において移動機構20の動作によって可変位緩衝器20が衝突受け体21に対して対向位置に移動する。次いで、ステップ106へ進み上記両者の一方は共用乗場15に向かって低速で進行する。そして、ステップ107へ進んで周知のかご在否検出手段(図示しない)の出力の有無により共用乗場15に上記両者の他方がいればステップ108へ進み、上記両者の他方がいなければステップ109へ進む。
【0017】
そして、ステップ108において上記両者の一方は共用乗場15の隣接乗場に停止して、戸開すると共にかご内の乗客に待機する旨を視覚的表示手段、聴覚的表示手段によって報知する。次いで、ステップ110へ進んで上記両者の一方は共用乗場15の隣接乗場において待機する。そして、制御ステップはステップ107へ戻り共用乗場15に上記両者の他方がいればステップ108、ステップ110へ戻り、また上記両者の他方がいなければステップ109へ進む。
【0018】
そして、ステップ109において移動機構20の動作によって可変位緩衝器20が衝突受け体21に対して非対向位置に移動してステップ105へ進む。そして、ステップ105において共用乗場15に上記両者の一方が着床する。
以上説明したように制御装置29等の制御による上記両者の昇降運転において、上記両者の一方が共用乗場15に着床する場合に上記両者の他方が共用乗場15にいるときに、上記両者の一方は共用乗場15の隣接乗場に待機する。
【0019】
しかし、エレベーター制御盤30等の制御系の故障によって上記両者の一方が共用乗場15の隣接乗場に待機せず共用乗場15に進行する場合に、可変位緩衝器20が衝突受け体21に対して対向位置に配置されている。このため、上記両者の一方の共用乗場15への進行動作が可変位緩衝器20の機能によって緩衝されて上記両者の一方が停止する。
【0020】
これによって、共用乗場15に滞留している上記両者の他方と上記両者の一方との衝突を未然に防ぐことができる。したがって、制御系の故障による二次的事故の発生を防止することができる。また、制御系の故障によって共用乗場15に進行する上記両者の一方が、可変位緩衝器20の緩衝機能によって減速停止するので、上記両者の一方が急停止してかご内の乗客に与える不快感を少なくすることができる。
【0021】
また、互いに並列に配置された複数の昇降路を設ける必要がなく、建物の水平投影面における所要スペースが減少して建設費を節減することができる。また、建物の上層階と下層階の間、すなわち上運行区間16と下運行区間17の間を乗客が移動する場合に、共用乗場15から同じ昇降路14のかごに乗り継ぐことができる。
【0022】
なお、昇降路14を複数の運行区間、例えば四運行区間に分けてそれぞれにかごを配置し、上下に隣接した運行区間の端部に共用乗場を設けたエレベーター装置において、共用乗場15に対して上方を上運行区間16とし、また共用乗場15に対して下方を下運行区間17としてエレベーター装置を構成する。このように構成されたエレベーター装置においても、図1〜図7の実施の形態における作用を得ることができる。
【0023】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、一つの昇降路を上下方向に分けて形成された上運行区間及び下運行区間と、昇降路に設けられて上運行区間の最下乗場であり、かつ下運行区間の最上乗場である共用乗場と、この共用乗場から上運行区間を昇降する上かご及び共用乗場から下運行区間を昇降する下かごと、上かごの下降方向端部及び下かごの上昇方向端部に設けられて作動方向が上下方向に配置された可変位緩衝器と、昇降路に設けられて共用乗場の上方隣接位置及び共用乗場の下方隣接位置にそれぞれ配置されて、可変位緩衝器に対向する位置に固定された衝突受け体と、可変位緩衝器に係合されて可変位緩衝器を移動し衝突受け体に対する対向位置及び非対向位置のいずれかに配置する移動機構と、この移動機構を介して常時は可変位緩衝器を衝突受け体に対して非対向位置に配置し、上かご及び下かごの両者の一方が共用乗場に滞留している場合に、上記両者の他方が所定位置を超えて共用乗場に接近するときに、上記両者の他方の可変位緩衝器を衝突受け体に対して対向位置に変位させる指令を移動機構に発する制御装置とを設けたものである。
【0024】
これによって、上記両者の昇降運転時に上記両者の一方が共用乗場に着床する場合に上記両者の他方が共用乗場にいるときに、上記両者の一方は共用乗場の隣接乗場に待機する。しかし、この状態においてエレベーター制御盤等の制御系の故障によって、上記両者の一方が共用乗場の隣接乗場に待機せず共用乗場に進行したときに、可変位緩衝器が衝突受け体に対する対向位置に配置されている。このため、上記両者の一方の共用乗場への進行動作が、可変位緩衝器の機能によって緩衝されて上記両者の一方が停止する。これにより、共用乗場に滞留している上記両者の他方と上記両者の一方との衝突を未然に防ぐことができる。したがって、制御系の故障による二次的事故の発生を防止する効果がある。また、制御系の故障によって共用乗場に進行する上記両者の一方が、可変位緩衝器の緩衝機能によって減速停止するので、上記両者の一方が急停止することによってかご内の乗客に与える不快感を減少する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図で、エレベーター装置を概念的に示す立面図。
【図2】図1のA部拡大図。
【図3】図2の衝突受け体を拡大して示す側面図。
【図4】図3の平面図。
【図5】図1のエレベーター装置において下かごに上かごが異常接近した状態を示す図であり、図1の要部拡大図に相当する図。
【図6】図5のB部拡大図。
【図7】図1のエレベーター装置の制御系の動作を説明するフローチャート。
【図8】従来のエレベーター装置を概念的に示す立面図。
【図9】他の従来のエレベーター装置を概念的に示す立面図。
【符号の説明】
14 昇降路、15 共用乗場、16 上運行区間、17 下運行区間、18上かご、19 下かご、20 可変位緩衝器、21 衝突受け体、22 移動機構、29 制御装置。
Claims (1)
- 一つの昇降路を上下方向に分けて形成された上運行区間及び下運行区間と、上記昇降路に設けられて上記上運行区間の最下乗場であり、かつ上記下運行区間の最上乗場である共用乗場と、この共用乗場から上記上運行区間を昇降する上かご及び上記共用乗場から上記下運行区間を昇降する下かごと、上記上かごの下降方向端部及び下かごの上昇方向端部に設けられて作動方向が上下方向に配置された可変位緩衝器と、上記昇降路に設けられて上記共用乗場の上方隣接位置及び上記共用乗場の下方隣接位置にそれぞれ配置されて上記可変位緩衝器に対向する位置に固定された衝突受け体と、上記可変位緩衝器に係合されて上記可変位緩衝器を移動し上記衝突受け体に対する対向位置及び非対向位置のいずれかに配置する移動機構と、この移動機構を介して常時は上記可変位緩衝器を上記非対向位置に配置し、上記上かご及び下かごの両者の一方が上記共用乗場に滞留している場合に、上記両者の他方が所定位置を超えて上記共用乗場に接近するときに、上記他方の上記可変位緩衝器を上記対向位置に変位させる指令を上記移動機構に発する制御装置とを備えたエレベーター装置。
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