JP2004018127A - 用紙の厚さ検知方法、用紙搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の紙厚検知方法は静置した用紙をPSD等のセンサを用いて測定するものであり、検知精度が低く、しかも、用紙を静止状態に置く必要があり、用紙搬送装置に用いるのに適さない等の問題があった。
【解決手段】用紙を用紙停止手段に突き当ててループを形成し、ループ形成時に用紙搬送の駆動源であるモータに流れる駆動電流を測定することにより、用紙の厚さを検知する。
【選択図】 図2
【解決手段】用紙を用紙停止手段に突き当ててループを形成し、ループ形成時に用紙搬送の駆動源であるモータに流れる駆動電流を測定することにより、用紙の厚さを検知する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は用紙搬送装置及び画像形成装置に関し、特に、搬送する用紙の厚さを検知する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置においては、最適な転写条件や定着条件が画像を担持する用紙の厚さに応じて変化する。また、画像形成部内における用紙の搬送条件や後処理装置内における用紙の搬送条件が用紙の厚さに応じて異なる。
【0003】
画像形成装置を含む用紙処理装置の多くは、通常使用される用紙の厚さの大部分に対して問題なく処理できるように構成されているが、用紙処理装置へのニーズが多様化するに従って、用紙の厚さの変化に対応して用紙処理条件を変更することが必要になる場合が生じている。また、より高い画質を達成するために、用紙の厚さのデータを画像形成条件に取り込むことが必要な場合が生じている。
【0004】
このために、画像形成装置等の用紙処理装置に用紙の厚さを検知する厚さ検知手段を組み込むことが提案されている。
【0005】
従来の厚さ検知手段は、PSD(Positon Sensing Device)等のように光学的に用紙の厚さを検知するものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の厚さ検知手段は、静止状態にある用紙の厚さを検知するものであり、搬送中の用紙の厚さを検知することができない、検知精度が低い等の問題があった。
【0007】
本発明は、従来の用紙の厚さ検知技術における前記の問題を解決し、搬送中の用紙の厚さを検知することが可能であり、検知精度の高い用紙の厚さ検知技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記した本発明の目的は下記の発明により達成される。
【0009】
1.用紙搬送手段をモータにより駆動して用紙の先端を用紙停止手段に突き当て、突き当て後更に前記モータにより前記用紙搬送手段を駆動して用紙を搬送することにより、前記用紙停止手段の上流部に用紙のループを形成し、ループ形成時に前記モータに供給されるモータ駆動電流を測定することにより、用紙の厚さを検知することを特徴とする用紙の厚さ検知方法。
【0010】
2.用紙搬送手段、
該用紙搬送手段により搬送される用紙の先端を止める用紙停止手段、
前記用紙搬送手段を駆動するモータ及び、
前記モータの駆動電流を測定する電流測定手段、を有し、
前記用紙停止手段の上流部に用紙のループが形成されるように前記モータにより前記用紙搬送手段を駆動し、ループ形成時における前記モータの駆動電流を前記電流測定手段により検知することを特徴とする用紙搬送装置。
【0011】
3.前記モータは、DCモータ又はACモータからなることを特徴とする前記2に記載の用紙搬送装置。
【0012】
4.前記電流測定手段により測定された電流のデータを記憶する記憶手段を有することを特徴とする前記2又は前記3に記載の用紙搬送装置。
【0013】
5.前記データの補正手段を有することを特徴とする前記4に記載の用紙搬送装置。
【0014】
6.前記2〜5のいずれか1項に記載の用紙搬送装置を有することを特徴とする画像形成装置。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態に係る用紙搬送装置を示す。1は用紙搬送手段としてのループ形成ローラであり、駆動ローラである下ローラと従動ローラである上ローラとからなる。2は用紙停止手段としてのレジストローラであり駆動ローラである下ローラと従動ローラである上ローラとからなる。
【0016】
用紙Pの搬送において、図1(a)に示すように用紙Pは矢印Wの方向に走行する。レジストローラ2までの用紙Pの搬送においては、ループ形成ローラ1が用紙を搬送し、レジストローラ2は停止している。用紙Pの先端がセンサ3により検知された時点から所定時間ループ形成ローラ1が回転を継続し用紙Pを搬送することにより、図1(b)に示すように用紙の先端部においてループPLが形成される。このループ形成により、用紙Pの先端位置が一定に規制されるとともに、用紙の傾き等が補正されて用紙の姿勢矯正が行われる。
【0017】
レジストローラ2は、用紙Pのループ形成後に所定のタイミングで起動して用紙Pを搬送する。
【0018】
図2は本発明の実施の形態に係る用紙搬送装置における紙厚検知回路を示す。
図において、4はループ形成ローラ1の駆動ローラを駆動するモータである。モータ4には、DCモータ、ACモータ、ステッピングモータ等を用いることができるが、高速搬送性、ループ形成量の制御性等の面からDCブラシレスモータが好ましく、機械的時定数が比較的少ないインナーロータ型のDCブラシレスモータが特に好ましい。
【0019】
5はモータ4を制御し、また、モータ4の駆動電流のデータを取り込む制御手段、6は差動アンプからなり、モータ4の駆動電流を測定する電流測定手段、7は記憶手段としての不揮発性のメモリである。
【0020】
一般にモータの駆動電流はモータのトルクの変動、言い換えると、モータにかかる負荷の変動に対応して変化する。しかるに、図1に示す用紙搬送装置においては、用紙PのループPLを形成する際に、用紙Pのコシの強さ、言い換えると用紙Pの厚さの違いによりモータ4の負荷が変化するので、モータ4の駆動電流は搬送する用紙Pの厚さの違いにより変化する。
【0021】
図3はループ形成時における駆動電流の変化を示す。
図3における時間TにおいてループPLの形成が開始されるが、ループ形成開始前においては、普通紙から厚紙3までに対して同一の駆動電流であるが、ループ形成開始とともに、駆動電流が増加し、普通紙よりも厚紙1においてより大きな電流が流れ、厚紙1よりも厚い厚紙2において、更には、厚紙2よりも厚い厚紙3においてより大きな電流が流れる。このように用紙のループ形成時におけるモータ4の駆動電流を計測することにより用紙の厚さを検知することができる。
【0022】
図4は、前記に説明した原理を用いて用紙の厚さを検知し、検知した用紙の厚さのデータを画像形成工程に反映する制御のフローチャートである。
【0023】
次に、用紙の厚さ検知制御を説明するが、この検知制御のために、予め図2におけるモータ4の駆動電流と用紙の厚さの対応関係のデータがメモリ7に蓄積されている。このデータは厚さが既知の用紙を図1の搬送装置において搬送してループを形成し、モータ4の駆動電流を測定することにより用意され、例えば、図5に示すLUT(ルックアップテーブル)としてメモリ7に格納される。
【0024】
図4のステップS1でモータ4等の搬送系の駆動部を作動させて用紙の搬送を開始する。そして、センサ3による用紙先端の検知信号により、ループ形成を開始する(S2、S3)。制御手段5は電流測定手段6の測定値をサンプリングし(S4)、ステップS3のループ形成開始から一定時間経過して所定量のループが形成された時点(S5のY)において、測定した駆動電流を処理して図5の電流値データに相当するデータを作成する。作成データに基づいて紙厚を決定し(S7)、紙厚のデータを画像形成条件等に取り込む(S8)。即ち、ステップS7において決定された紙厚データは、転写工程における転写電流の制御、定着装置における定着温度制御等に用いられる。
【0025】
用紙搬送装置の搬送性能は搬送ローラの劣化等の原因で経時変化し、図2における駆動モータ4の駆動電流と搬送される用紙の厚さとの対応関係も変化する。図6はこのようなループ形成時における駆動電流の変化を示す。
【0026】
図6において、実線で示す曲線は駆動電流の初期値であり、点線で示す曲線は経時変化したときの駆動電流を示す。図示のように、経時変化により同一の紙厚の用紙でも、長時間使用後はより大きな駆動電流が流れる。
【0027】
本実施の形態においては、このような用紙搬送装置の経時変化の補正を行って、常に正確な紙厚データが得られるようにしており、図7は補正手段としての制御手段5が行う補正制御のフローチャートである。補正は、紙厚が既知の用紙を用いて行われる。
【0028】
ステップS10において、厚さ既知の用紙を図1に示す用紙搬送装置を用いて搬送しループ形成して、図2のモータ4の駆動電流を測定する。ステップS11において、測定した駆動電流から補正値を算出し、ステップS12において図5のLUTを書き換える。ステップS10からS12までを種々の厚さの用紙について繰り返すことにより補正データを作成し、LUTを書き換える。図8はこのようにして書き換えられたLUTの例を示す。
【0029】
図7の補正は、例えば、画像形成装置の定期的なメンテナンスにおいて行われる。
【0030】
図9は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を示す図である。
10は電子写真方式により用紙上に画像を形成する画像形成部、20は原稿の画像を読み取って、画像データを生成する画像読取部、30は用紙を収納する用紙収納部である。
【0031】
画像形成部10は感光体11を有し、該感光体11上に、帯電、露光、現像によりトナー像を形成し、感光体11に形成されたトナー像を用紙に転写する像形成ユニット12、感光体11上にトナー像を形成する画像形成と同期させ姿勢を制御して転写位置にシートを供給するレジスト部RB、転写された未定着の画像を定着する定着装置13、画像が形成され排紙された用紙を支持する排紙部14、片面に画像が形成されたシートを表裏反転する反転搬送部15、シート収納部30から用紙を送り出す給紙手段16a、16b、16c及び手差し給紙部17を有する。
【0032】
画像読取部20は原稿を照明するランプとミラーからなり移動可能な走査ユニット21、2枚のミラーからなり、走査ユニット21の2分の1の速度で移動可能な走査ユニット22、レンズ及び撮像素子からなり画像信号を生成する受光部23及び原稿が載置されるプラテンガラス24を有する。
【0033】
用紙収納部30は、個々に画像形成装置本体に挿脱可能な複数の用紙収納部からなり、用紙収納部は図示の例では給紙トレイ31a、31b、31cである。
【0034】
自動原稿搬送装置JHは原稿が積載される原稿給紙台41、原稿を搬送して画像読取位置を通過させる原稿搬送部42、排紙された原稿が積載される原稿排紙台43及び両面読取において原稿の表裏を反転する原稿反転搬送部44を有する。
【0035】
画像読取部20は自動原稿搬送装置JHにおいて搬送される原稿を読み取るモードとプラテンガラス24に載置された原稿を読み取るモードを有する。
【0036】
図1〜8に示し前記に説明した用紙搬送装置は、画像形成装置において代表的にはレジスト部RBに使用されるが、給紙手段16a、16b、16cからレジスト部RBに至る給紙路の所望の位置に設けて用紙の厚さを検知し、検知した厚さのデータを画像形成条件及び他の条件に取り込むことができる。
【0037】
【発明の効果】
用紙の厚さはそのコシの強さにほぼ対応する。用紙の種類によっては、厚さとコシの強さとの対応関係が異なるが、画像形成装置等において用いられる用紙では、用紙の厚さとコシの強さとの対応関係はほぼ一定している。従って、用紙のコシの強さを測定することにより用紙の厚さを測定することが可能であり、画像形成装置において必要な紙厚データ、例えば、転写工程や定着工程における制御のための紙厚データを得ることができる。
【0038】
請求項1〜5の発明により、用紙の搬送過程において、用紙の厚さを測定することができるとともに、高精度で正確な紙厚データが得られる。
【0039】
請求項6の発明により、紙厚の違いに対して適切に画像形成工程中の条件を補正することが可能になり、高画質の画像を安定して形成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る用紙搬送装置を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る用紙搬送装置の紙厚検知回路図である。
【図3】ループ形成時における駆動電流の変化を示す図である。
【図4】用紙の厚さを検知し、検知した用紙の厚さのデータを画像形成工程に反映する制御のフローチャートである。
【図5】駆動電流のLUTを示す図である。
【図6】ループ形成時における駆動電流の変化を示す図である。
【図7】補正制御のフローチャートである。
【図8】書き換えられたLUTを示す。
【図9】本発明の実施の形態に係る画像形成装置を示す図である。
【符号の説明】
1 ループ形成ローラ
2 レジストローラ
3 センサ
4 モータ
5 制御手段
6 電流測定手段
7 メモリ
P 用紙
PL ループ
【発明の属する技術分野】
本発明は用紙搬送装置及び画像形成装置に関し、特に、搬送する用紙の厚さを検知する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置においては、最適な転写条件や定着条件が画像を担持する用紙の厚さに応じて変化する。また、画像形成部内における用紙の搬送条件や後処理装置内における用紙の搬送条件が用紙の厚さに応じて異なる。
【0003】
画像形成装置を含む用紙処理装置の多くは、通常使用される用紙の厚さの大部分に対して問題なく処理できるように構成されているが、用紙処理装置へのニーズが多様化するに従って、用紙の厚さの変化に対応して用紙処理条件を変更することが必要になる場合が生じている。また、より高い画質を達成するために、用紙の厚さのデータを画像形成条件に取り込むことが必要な場合が生じている。
【0004】
このために、画像形成装置等の用紙処理装置に用紙の厚さを検知する厚さ検知手段を組み込むことが提案されている。
【0005】
従来の厚さ検知手段は、PSD(Positon Sensing Device)等のように光学的に用紙の厚さを検知するものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の厚さ検知手段は、静止状態にある用紙の厚さを検知するものであり、搬送中の用紙の厚さを検知することができない、検知精度が低い等の問題があった。
【0007】
本発明は、従来の用紙の厚さ検知技術における前記の問題を解決し、搬送中の用紙の厚さを検知することが可能であり、検知精度の高い用紙の厚さ検知技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記した本発明の目的は下記の発明により達成される。
【0009】
1.用紙搬送手段をモータにより駆動して用紙の先端を用紙停止手段に突き当て、突き当て後更に前記モータにより前記用紙搬送手段を駆動して用紙を搬送することにより、前記用紙停止手段の上流部に用紙のループを形成し、ループ形成時に前記モータに供給されるモータ駆動電流を測定することにより、用紙の厚さを検知することを特徴とする用紙の厚さ検知方法。
【0010】
2.用紙搬送手段、
該用紙搬送手段により搬送される用紙の先端を止める用紙停止手段、
前記用紙搬送手段を駆動するモータ及び、
前記モータの駆動電流を測定する電流測定手段、を有し、
前記用紙停止手段の上流部に用紙のループが形成されるように前記モータにより前記用紙搬送手段を駆動し、ループ形成時における前記モータの駆動電流を前記電流測定手段により検知することを特徴とする用紙搬送装置。
【0011】
3.前記モータは、DCモータ又はACモータからなることを特徴とする前記2に記載の用紙搬送装置。
【0012】
4.前記電流測定手段により測定された電流のデータを記憶する記憶手段を有することを特徴とする前記2又は前記3に記載の用紙搬送装置。
【0013】
5.前記データの補正手段を有することを特徴とする前記4に記載の用紙搬送装置。
【0014】
6.前記2〜5のいずれか1項に記載の用紙搬送装置を有することを特徴とする画像形成装置。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態に係る用紙搬送装置を示す。1は用紙搬送手段としてのループ形成ローラであり、駆動ローラである下ローラと従動ローラである上ローラとからなる。2は用紙停止手段としてのレジストローラであり駆動ローラである下ローラと従動ローラである上ローラとからなる。
【0016】
用紙Pの搬送において、図1(a)に示すように用紙Pは矢印Wの方向に走行する。レジストローラ2までの用紙Pの搬送においては、ループ形成ローラ1が用紙を搬送し、レジストローラ2は停止している。用紙Pの先端がセンサ3により検知された時点から所定時間ループ形成ローラ1が回転を継続し用紙Pを搬送することにより、図1(b)に示すように用紙の先端部においてループPLが形成される。このループ形成により、用紙Pの先端位置が一定に規制されるとともに、用紙の傾き等が補正されて用紙の姿勢矯正が行われる。
【0017】
レジストローラ2は、用紙Pのループ形成後に所定のタイミングで起動して用紙Pを搬送する。
【0018】
図2は本発明の実施の形態に係る用紙搬送装置における紙厚検知回路を示す。
図において、4はループ形成ローラ1の駆動ローラを駆動するモータである。モータ4には、DCモータ、ACモータ、ステッピングモータ等を用いることができるが、高速搬送性、ループ形成量の制御性等の面からDCブラシレスモータが好ましく、機械的時定数が比較的少ないインナーロータ型のDCブラシレスモータが特に好ましい。
【0019】
5はモータ4を制御し、また、モータ4の駆動電流のデータを取り込む制御手段、6は差動アンプからなり、モータ4の駆動電流を測定する電流測定手段、7は記憶手段としての不揮発性のメモリである。
【0020】
一般にモータの駆動電流はモータのトルクの変動、言い換えると、モータにかかる負荷の変動に対応して変化する。しかるに、図1に示す用紙搬送装置においては、用紙PのループPLを形成する際に、用紙Pのコシの強さ、言い換えると用紙Pの厚さの違いによりモータ4の負荷が変化するので、モータ4の駆動電流は搬送する用紙Pの厚さの違いにより変化する。
【0021】
図3はループ形成時における駆動電流の変化を示す。
図3における時間TにおいてループPLの形成が開始されるが、ループ形成開始前においては、普通紙から厚紙3までに対して同一の駆動電流であるが、ループ形成開始とともに、駆動電流が増加し、普通紙よりも厚紙1においてより大きな電流が流れ、厚紙1よりも厚い厚紙2において、更には、厚紙2よりも厚い厚紙3においてより大きな電流が流れる。このように用紙のループ形成時におけるモータ4の駆動電流を計測することにより用紙の厚さを検知することができる。
【0022】
図4は、前記に説明した原理を用いて用紙の厚さを検知し、検知した用紙の厚さのデータを画像形成工程に反映する制御のフローチャートである。
【0023】
次に、用紙の厚さ検知制御を説明するが、この検知制御のために、予め図2におけるモータ4の駆動電流と用紙の厚さの対応関係のデータがメモリ7に蓄積されている。このデータは厚さが既知の用紙を図1の搬送装置において搬送してループを形成し、モータ4の駆動電流を測定することにより用意され、例えば、図5に示すLUT(ルックアップテーブル)としてメモリ7に格納される。
【0024】
図4のステップS1でモータ4等の搬送系の駆動部を作動させて用紙の搬送を開始する。そして、センサ3による用紙先端の検知信号により、ループ形成を開始する(S2、S3)。制御手段5は電流測定手段6の測定値をサンプリングし(S4)、ステップS3のループ形成開始から一定時間経過して所定量のループが形成された時点(S5のY)において、測定した駆動電流を処理して図5の電流値データに相当するデータを作成する。作成データに基づいて紙厚を決定し(S7)、紙厚のデータを画像形成条件等に取り込む(S8)。即ち、ステップS7において決定された紙厚データは、転写工程における転写電流の制御、定着装置における定着温度制御等に用いられる。
【0025】
用紙搬送装置の搬送性能は搬送ローラの劣化等の原因で経時変化し、図2における駆動モータ4の駆動電流と搬送される用紙の厚さとの対応関係も変化する。図6はこのようなループ形成時における駆動電流の変化を示す。
【0026】
図6において、実線で示す曲線は駆動電流の初期値であり、点線で示す曲線は経時変化したときの駆動電流を示す。図示のように、経時変化により同一の紙厚の用紙でも、長時間使用後はより大きな駆動電流が流れる。
【0027】
本実施の形態においては、このような用紙搬送装置の経時変化の補正を行って、常に正確な紙厚データが得られるようにしており、図7は補正手段としての制御手段5が行う補正制御のフローチャートである。補正は、紙厚が既知の用紙を用いて行われる。
【0028】
ステップS10において、厚さ既知の用紙を図1に示す用紙搬送装置を用いて搬送しループ形成して、図2のモータ4の駆動電流を測定する。ステップS11において、測定した駆動電流から補正値を算出し、ステップS12において図5のLUTを書き換える。ステップS10からS12までを種々の厚さの用紙について繰り返すことにより補正データを作成し、LUTを書き換える。図8はこのようにして書き換えられたLUTの例を示す。
【0029】
図7の補正は、例えば、画像形成装置の定期的なメンテナンスにおいて行われる。
【0030】
図9は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を示す図である。
10は電子写真方式により用紙上に画像を形成する画像形成部、20は原稿の画像を読み取って、画像データを生成する画像読取部、30は用紙を収納する用紙収納部である。
【0031】
画像形成部10は感光体11を有し、該感光体11上に、帯電、露光、現像によりトナー像を形成し、感光体11に形成されたトナー像を用紙に転写する像形成ユニット12、感光体11上にトナー像を形成する画像形成と同期させ姿勢を制御して転写位置にシートを供給するレジスト部RB、転写された未定着の画像を定着する定着装置13、画像が形成され排紙された用紙を支持する排紙部14、片面に画像が形成されたシートを表裏反転する反転搬送部15、シート収納部30から用紙を送り出す給紙手段16a、16b、16c及び手差し給紙部17を有する。
【0032】
画像読取部20は原稿を照明するランプとミラーからなり移動可能な走査ユニット21、2枚のミラーからなり、走査ユニット21の2分の1の速度で移動可能な走査ユニット22、レンズ及び撮像素子からなり画像信号を生成する受光部23及び原稿が載置されるプラテンガラス24を有する。
【0033】
用紙収納部30は、個々に画像形成装置本体に挿脱可能な複数の用紙収納部からなり、用紙収納部は図示の例では給紙トレイ31a、31b、31cである。
【0034】
自動原稿搬送装置JHは原稿が積載される原稿給紙台41、原稿を搬送して画像読取位置を通過させる原稿搬送部42、排紙された原稿が積載される原稿排紙台43及び両面読取において原稿の表裏を反転する原稿反転搬送部44を有する。
【0035】
画像読取部20は自動原稿搬送装置JHにおいて搬送される原稿を読み取るモードとプラテンガラス24に載置された原稿を読み取るモードを有する。
【0036】
図1〜8に示し前記に説明した用紙搬送装置は、画像形成装置において代表的にはレジスト部RBに使用されるが、給紙手段16a、16b、16cからレジスト部RBに至る給紙路の所望の位置に設けて用紙の厚さを検知し、検知した厚さのデータを画像形成条件及び他の条件に取り込むことができる。
【0037】
【発明の効果】
用紙の厚さはそのコシの強さにほぼ対応する。用紙の種類によっては、厚さとコシの強さとの対応関係が異なるが、画像形成装置等において用いられる用紙では、用紙の厚さとコシの強さとの対応関係はほぼ一定している。従って、用紙のコシの強さを測定することにより用紙の厚さを測定することが可能であり、画像形成装置において必要な紙厚データ、例えば、転写工程や定着工程における制御のための紙厚データを得ることができる。
【0038】
請求項1〜5の発明により、用紙の搬送過程において、用紙の厚さを測定することができるとともに、高精度で正確な紙厚データが得られる。
【0039】
請求項6の発明により、紙厚の違いに対して適切に画像形成工程中の条件を補正することが可能になり、高画質の画像を安定して形成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る用紙搬送装置を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る用紙搬送装置の紙厚検知回路図である。
【図3】ループ形成時における駆動電流の変化を示す図である。
【図4】用紙の厚さを検知し、検知した用紙の厚さのデータを画像形成工程に反映する制御のフローチャートである。
【図5】駆動電流のLUTを示す図である。
【図6】ループ形成時における駆動電流の変化を示す図である。
【図7】補正制御のフローチャートである。
【図8】書き換えられたLUTを示す。
【図9】本発明の実施の形態に係る画像形成装置を示す図である。
【符号の説明】
1 ループ形成ローラ
2 レジストローラ
3 センサ
4 モータ
5 制御手段
6 電流測定手段
7 メモリ
P 用紙
PL ループ
Claims (6)
- 用紙搬送手段をモータにより駆動して用紙の先端を用紙停止手段に突き当て、突き当て後更に前記モータにより前記用紙搬送手段を駆動して用紙を搬送することにより、前記用紙停止手段の上流部に用紙のループを形成し、ループ形成時に前記モータに供給されるモータ駆動電流を測定することにより、用紙の厚さを検知することを特徴とする用紙の厚さ検知方法。
- 用紙搬送手段、
該用紙搬送手段により搬送される用紙の先端を止める用紙停止手段、
前記用紙搬送手段を駆動するモータ及び、
前記モータの駆動電流を測定する電流測定手段、を有し、
前記用紙停止手段の上流部に用紙のループが形成されるように前記モータにより前記用紙搬送手段を駆動し、ループ形成時における前記モータの駆動電流を前記電流測定手段により検知することを特徴とする用紙搬送装置。 - 前記モータは、DCモータ又はACモータからなることを特徴とする請求項2に記載の用紙搬送装置。
- 前記電流測定手段により測定された電流のデータを記憶する記憶手段を有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の用紙搬送装置。
- 前記データの補正手段を有することを特徴とする請求項4に記載の用紙搬送装置。
- 請求項2〜5のいずれか1項に記載の用紙搬送装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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