JP2004017446A - 記録装置 - Google Patents

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横山 孝一郎
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Abstract

【課題】インクカートリッジが非装着状態でも記録ヘッドを良好な状態に維持することができる記録装置を提供すること。
【解決手段】インクカートリッジ146を収納するホルダ31に開閉自在に装着され、収納したインクカートリッジを保持するカバー32の内壁に、インクを導入する導入口21aを封止する蓋体34を格納展開自在に配設する。これにより、インクカートリッジの未装着状態が長期にわたっても、インクの導入口を封止してその導入口からノズル開口に至るインク流路にインクを保持しておくことができるので、インク流路の乾燥を防止することができるとともに、インク流路内へのゴミや埃の侵入を防止することができる。
【選択図】   図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクカートリッジを収納するホルダと、このホルダに開閉自在に装着され、収納したインクカートリッジを保持するカバーとを備え、収納保持したインクカートリッジ内のインクを導入口から記録ヘッドへ供給し、記録ヘッドから記録媒体へ吐出して記録する記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、記録装置の1つであるインクジェット式プリンタは、記録媒体である例えば用紙をオートシートフィーダ(自動連続給紙機構)あるいは手差しにより供給して、紙送りローラと従動ローラとの間に挟み込む。そして、記録ヘッドが搭載されているキャリッジを主走査方向へ移動させるとともに、紙送りローラを回転させて用紙を副走査方向へ搬送する。このとき、インクカートリッジから記録ヘッドの圧力発生室へインクを供給して加圧し、記録ヘッドのノズル開口からインク滴を吐出させて画像等を用紙上に記録する。そして、用紙を排紙ローラと従動ローラとの間に挟み込み、排紙ローラを回転させて用紙を搬送し、排紙スタッカ上に排出するようになっている。
【0003】
フルカラー記録が可能なインクジェット式プリンタは、ブラックのインクが貯留されているインクカートリッジと、シアン、マゼンタ、イエロー等のインクが貯留されている一体型のインクカートリッジもしくは分離型のインクカートリッジが、キャリッジに取り付けられているホルダ内に収納され、このホルダに開閉自在に装着されているカバーにより保持される。そして、インクカートリッジ内のインクは、キャリッジに配設されているインクの導入口から記録ヘッドへ供給されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したインクジェット式プリンタは、インクカートリッジが1つでも装着されていない状態では動作しないようになっている。ところが、インクカートリッジが未装着の状態ではインクの導入口が開放されたままになるため、その導入口からノズル開口に至るインク流路が乾燥してしまったり、ゴミや埃で詰まったりするおそれがある。
【0005】
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたものであり、その目的は、インクカートリッジが非装着状態でも記録ヘッドを良好な状態に維持することができる記録装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため、本発明の請求項1に係る記録装置では、インクカートリッジを収納するホルダと、このホルダに開閉自在に装着され、収納した前記インクカートリッジを保持するカバーとを備え、収納保持した前記インクカートリッジ内のインクを導入口から記録ヘッドへ供給し、前記記録ヘッドから記録媒体へ吐出して記録する記録装置であって、前記導入口を封止する蓋体を前記カバーの内壁に格納展開自在に配設したことを特徴としている。これにより、インクカートリッジの未装着状態が長期にわたっても、インクの導入口を封止してその導入口からノズル開口に至るインク流路にインクを保持しておくことができるので、インク流路の乾燥を防止することができるとともに、インク流路内へのゴミや埃の侵入を防止することができる。
【0007】
請求項2に係る発明では、請求項1に記載の記録装置において、前記蓋体は、前記インクカートリッジが前記ホルダに収納されていないときは、前記カバーの内壁から展開されて前記導入口を封止し、前記インクカートリッジが前記ホルダに収納されているときは、前記カバーの内壁に格納されていることを特徴としている。これにより、インクカートリッジの有無に関わらず蓋体をホルダに常に装着しておくことができるので、蓋体を紛失したり導入口の封止を失念したりすることを防止することができる。
【0008】
請求項3に係る発明では、請求項1または2に記載の記録装置において、前記蓋体が前記カバーの内壁から展開されて前記導入口を封止していることを検出する検出手段を備えたことを特徴としている。請求項4に係る発明では、請求項1〜3の何れか一項に記載の記録装置において、前記検出手段から前記蓋体の検出信号を受けたときは、残りの前記インクカートリッジ内のインクのみで記録が可能となるように制御する制御手段を備えたことを特徴としている。請求項5に係る発明では、請求項1〜4の何れか一項に記載の記録装置において、前記検出手段から前記蓋体の検出信号を受けたときは、前記記録ヘッドのメンテナンス動作を変更して制御する制御手段を備えたことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0010】
図1は、本発明の実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外部構成の全体を排紙口を閉じた状態で斜め前方から見た斜視図、図2は、その排紙口を開いた状態の斜視図ある。このインクジェット式プリンタ100は、全体が幅方向に長く延びる直方体状の上部ハウジング101と下部ハウジング102を備えている。上部ハウジング101と下部ハウジング102は、スナップフィットにより締結されている。
【0011】
上部ハウジング101の後方側には、給紙口103が形成されている。この給紙口103には、給紙される用紙が積層載置される給紙トレイ110が配設されている。給紙トレイ110は、斜め上後方へ突き出るように配設されており、用紙を傾斜した状態で保持するようになっている。上部ハウジング101の前方側には、排紙口104が形成されている。そして、上部ハウジング101と下部ハウジング102の前面側には、排紙される用紙が積層載置される排紙スタッカ120が配設されている。
【0012】
排紙スタッカ120は、その下部の回動軸を中心に上部ハウジング101と下部ハウジング102の前面側に回動可能に取り付けられ、不使用時は起立方向に回動されて排紙口104を閉じ、使用時は倒伏方向に回動されて排紙口104を開け、下部ハウジング102から斜め上前方に突き出る位置で停止して用紙を傾斜した状態で受けるようになっている。この排紙スタッカ120は、基端側の1段目のスタッカ部材121及びこの1段目のスタッカ部材121に格納・引出自在に設けられた先端側の2段目のスタッカ部材122との2段構成となっている。
【0013】
上部ハウジング101の上部から前面にかけて窓部105が形成されている。この窓部105は、透明もしくは半透明な湾曲した開閉自在なカバー106によって覆われている。このカバー106を開放することにより、インクカートリッジの交換作業や内部機構のメンテナンス作業等を容易に行うことができる。また、上部ハウジング101の左後方側には、押しボタン式のパワー系のスイッチ131と操作系のスイッチ132、133が配設されている。
【0014】
図3は、図1のインクジェット式プリンタ100の上部ハウジング101を取り外したときの内部構成の全体を斜め前方から見た斜視図、図4は、その主要部の断面側面図である。下部ハウジング102上には、プリンタコントローラを構成する図3に示すメイン基板130が縦置きに配置されていると共に、プリントエンジンを構成する図3に示す記録手段140と、図4に示す用紙の供給手段150及び搬送手段160等が配設されている。
【0015】
メイン基板130には、図示しないCPU、ROM、RAM、ASIC等の制御素子や記憶素子、及びその他の各種回路素子が装着されており、その上端には、上述したパワー系のスイッチ131や操作系のスイッチ132、133が押された時にそれぞれ発光することによりユーザがスイッチONを確認し得るように配置された発光ダイオード134、135、136が突設されている。
【0016】
記録手段140は、キャリッジ141、記録ヘッド142、キャリッジモータ143、タイミングベルト144、吸引ポンプ145等を備えている。搬送手段160により搬送される用紙は、キャリッジモータ143とタイミングベルト144により走査されるキャリッジ141に搭載された記録ヘッド142により記録されるようになっている。この記録ヘッド142は、フルカラー記録が可能なように、キャリッジ141に取り付けられているホルダ内に収納された例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの計4色のインクカートリッジ146から各色インクが供給されるようになっている。
【0017】
供給手段150は、給紙トレイ110、給紙ガイド111、給紙ローラ151、ホッパ152、分離パッド153等を備えている。給紙トレイ110に積層載置され給紙ガイド111により揃えられた用紙Pは、給紙ローラ151の回転に伴うホッパ152の上昇により分離パッド153で給紙ローラ151に押付けられ、最上位の用紙Pから1枚ずつ分離されて搬送手段160へ給送されるようになっている。
【0018】
搬送手段160は、紙送り用駆動ローラ161と紙送り用従動ローラ162、排紙用駆動ローラ163と排紙用従動ローラ164、紙送りモータ165、排紙スタッカ120等を備えている。供給手段150から供給される用紙Pは、紙送りモータ165により駆動されている紙送り用駆動ローラ161と紙送り用従動ローラ162に挟持されて記録手段140へ搬送され、さらに紙送りモータ165により駆動されている排紙用駆動ローラ163と排紙用従動ローラ164に挟持されて排紙スタッカ120へ搬送されるようになっている。
【0019】
図5〜図7は、インクカートリッジ146が収納保持されるホルダ及びカバーの構成を示す断面図である。ホルダ31の底部には、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの計4色の中空状のインク導入針21が直立状態に配置されており、各インク導入針21の頂部付近には、インク導入口21aが形成されている。ホルダ31の後方上部には、カバー32が開閉自在に装着されており、カバー32の基端部には、鉤状の突起32aが形成されている。また、ホルダ31の後方には、インクカートリッジ146に装着された回路基板30の電極端子に接触することができる接触端子33が配設されている。
【0020】
そして、カバー32の内壁には、インク導入口21aを封止する蓋体34が格納展開自在に配設されている。すなわち、蓋体34は、基端部がカバー32の内壁後方にリンク34aにより接続されており、図5に示すように、インクカートリッジ146がホルダ31内に収納されているときはカバー32の内壁に格納され、図6に示すように、インクカートリッジ146がホルダ31内に収納されていないときはカバー32の内壁から展開されるようになっている。
【0021】
そして、蓋体34は、先端部に例えばゴムにより形成されたシール部材34bが嵌め込まれており、図7に示すように、インクカートリッジ146がホルダ31内に収納されていないときにシール部材34bがインク導入針21の周囲に接合してインク導入口21aを封止するようになっている。これにより、インクカートリッジ146の未装着状態が長期にわたっても、インク導入口21aを封止してそのインク導入口21aからノズル開口に至るインク流路にインクを保持しておくことができるので、インク流路の乾燥を防止することができるとともに、インク流路内へのゴミや埃の侵入を防止することができる。
【0022】
さらに、蓋体34は、先端部にレバー34cが形成されており、図7に示すように、インクカートリッジ146がホルダ31内に収納されていないときにレバー34cがホルダ31に配設された接触端子33に接触するようになっている。これにより、メイン基板130は、蓋体34がカバー32の内壁から展開されてインク導入口21aを封止しているという検出信号を接触端子33から受けたときは、残りのインクカートリッジ146内のインク、例えばブラックのインクが無いときはイエロー、マゼンタ、シアンのカラーのインクによりコンポジットブラックにて記録が可能となるように、あるいはカラーのインクが無いときはブラックのインクのみにて記録が可能となるように制御したり、記録ヘッド142のメンテナンス動作を変更してインクの吸引動作やフラッシング動作を制御したりすることが可能となる。
【0023】
なお、インクカートリッジ146のケース146aの底部には、ホルダ31に配設されたインク導入針21に填め込まれるインク供給口146bが形成され、ケース146aの後方上部には、ホルダ31に配設されたカバー32の突起32aに係合する張出し部146cが一体形成されている。また、ケース146aの後方に沿って回路基板30が装着されている。この回路基板30の表面には、ホルダ31に配設された接触端子33に接触する複数個の電極端子が形成されていると共に、記憶素子としての例えばEEPROM等によるICメモリが実装されている。このICメモリには、インクの供給が可能であることを示すデータやインクの種類を示すデータ等でなるカートリッジデータが格納されている。
【0024】
図8は、メイン基板130における制御回路の一例を示すブロック図である。ホストコンピュータ40に搭載されているプリンタドライバ41は、入力装置42からの印刷指令により、印刷データを印刷制御手段44に送出する。印刷制御手段44は、印刷データに基づいてビットマップデータを生成し、このデータに基づいた駆動信号をヘッド駆動手段45に発生させて、キャリッジ141に搭載された記録ヘッド142からインク滴を吐出させる。また、ヘッド駆動手段45は、フラッシング制御手段46からのフラッシング指令により、フラッシング操作のための駆動信号を記録ヘッド142に出力する。
【0025】
クリーニング制御手段47は、ポンプ駆動手段48を起動させて、吸引ポンプ145を動作させる。そして、クリーニング制御手段47は、例えば操作パネルに配置されたクリーニング指令スイッチ49のオン操作を受けたクリーニング指令検知手段50からのクリーニング指令により、クリーニング動作を実行する。また、クリーニング制御手段47は、中央制御手段51を介してホストコンピュータ40からクリーニング指令を受けた場合においても、同様にクリーニング動作を実行する。
【0026】
中央制御手段51は、制御信号をキャリッジモータ制御手段52に送出し、キャリッジモータ143を駆動させてキャリッジ141を所定の位置に移動させる。さらに、中央制御手段51は、表示信号を表示手段53に送出し、例えば各インクがエンド状態に至った場合あるいは用紙がなくなった場合等において点灯表示させる。また、中央制御手段51は、表示手段53が例えばドットマトリックス表示が可能であれば、ホルダ31におけるインクカートリッジ146及び蓋体34の組み合わせに応じて、警告または印刷可能な状態等の印刷制御に関する情報をメッセージとして表示させる。
【0027】
読み出し書き込み手段54は、ホルダ31に搭載されている接触端子33が電気的に導通状態であるか否かを認識し、さらにインクカートリッジ146に搭載されている回路基板30におけるEEPROMに格納されたカートリッジデータを電気的に読み出すことができるか否かを認識することで、各インクカートリッジ146がホルダ31に装着されているか否か、もしくは蓋体34がインク導入口21aを封止しているか否かを検知する。また、読み出し書き込み手段54は、必要に応じてインクジェット式プリンタ100側において生成されるデータを、回路基板30におけるEEPROMに格納する。
【0028】
このような構成において、印刷制御の報知機能を図9及び図10のフローチャートを参照して説明する。印刷指令が入力されると、ホルダ31に搭載されている接触端子33が電気的に導通状態であるか否かが判定される(ステップS11)。そして、接触端子33が電気的に導通状態であると判定されると、カートリッジデータの読み込みがトライされ(ステップS12)、蓋体34の状態が検出される(ステップS13)。すなわち、ブラックのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止しているか否かが判定される(ステップS131)。
【0029】
そして、ブラックのカートリッジデータが読み込まれたことにより、ブラックのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止していないと判定されると、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止しているか否かが判定される(ステップS132)。そして、カラーのカートリッジデータが読み込まれたことにより、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止していないと判定されると、ブラック及びカラーのインクによる印刷が実行される(ステップS14)。
【0030】
一方、ステップS132において、カラーのカートリッジデータが読み込めないことにより、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止していると判定されると、メッセージ*1が選択されてディスプレイ43において表示される(ステップS15)。
【0031】
メッセージ*1としては、例えば「カラーのインクカートリッジが装着されていません。このまま印刷を実行しますか?」等の警告のメッセージが表示される。この状態で、印刷希望のコマンドがさらに入力された場合には(ステップS16)、ブラックインクのみによる印刷が実行される(ステップS17)。一方、ステップS16において、印刷の取り消しコマンドが入力された場合には、この状態で終了する。
【0032】
一方、ステップS131において、ブラックのカートリッジデータが読み込めないことにより、ブラックのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止していると判定されると、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止しているか否かが判定される(ステップS133)。そして、カラーのカートリッジデータが読み込まれたことにより、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止していないと判定されると、メッセージ*2が選択されてディスプレイ43において表示される(ステップS18)。
【0033】
メッセージ*2としては、例えば「ブラックインクカートリッジが装着されていません。このまま印刷を実行しますか?」等の警告のメッセージが表示される。この状態で、印刷希望のコマンドがさらに入力された場合には(ステップS19)、カラーインクのみによる印刷が実行される(ステップS20)。一方、ステップS19において、印刷の取り消しコマンドが入力された場合には、この状態で終了する。
【0034】
一方、ステップS133において、カラーのカートリッジデータが読み込めないことにより、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止していると判定されると、メッセージ*3が選択されてディスプレイ43において表示される(ステップS21)。メッセージ*3としては、例えば「ブラック及びカラーインクカートリッジが装着されていません。印刷できません。」等の警告のメッセージが表示され、この状態で終了する。
【0035】
一方、ステップS11において、接触端子33が電気的に導通状態にないと判定されると、メッセージ*4が選択されてディスプレイ43において表示される(ステップS22)。メッセージ*4としては、例えば「プリンタにカートリッジを装着してください。」等の警告のメッセージが表示され、この状態で終了する。
【0036】
図11は、図8に示すメイン基板130における制御回路によってなされるフラッシング動作または記録ヘッド142の吸引動作を含むメンテナンス機能の制御形態を説明する図である。ここでは、インクジェット式プリンタ100の休止時間を計測する計時手段が利用される。この計時手段としては、前回の印刷動作終了時からの経過時間を計測するプリントタイマー及び前回における記録ヘッド142のメンテナンス動作実行後からの経過時間を計測するメンテナンスタイマーが用いられる。これらのタイマーは、特に図には示していないが図8における例えば中央制御手段51に内蔵されている。
【0037】
そして、プリントタイマーの計測値が所定の値Xに達せず、かつメンテナンスタイマーの計測値がYに達しない場合においては、メンテナンス動作Aが選択されるようになっている。また、プリントタイマーの計測値が所定の値Xに達せず、メンテナンスタイマーの計測値がYを超えた場合においては、メンテナンス動作Bが選択されるようになっている。さらに、プリントタイマーの計測値が所定の値Xを超えた場合においては、メンテナンス動作Cが選択されるようになっている。
【0038】
メンテナンス動作Aは、図11の下欄に示したようにフラッシング動作であり、メンテナンス動作B及びメンテナンス動作Cは、それぞれキャッピング手段を利用したインクの吸引動作、すなわちクリーニング動作である。ここで、メンテナンス動作Bは、その吸引量が比較的小さく制御されるモードであり、また、メンテナンス動作Cは、その吸引量が比較的大きく制御されるモードである。要するに、記録ヘッド142におけるインクの増粘度合いが少ない場合においては、フラッシング動作がなされ、時間経過に伴い記録ヘッド142におけるインクの増粘度合いが大きくなるにしたがって、クリーニング動作におけるインクの吸引度合いが大きくなるように制御される。
【0039】
そして、図11に示す制御形態は、インクジェット式プリンタ100に動作電源が投入された時、インクジェット式プリンタ100が印刷指令を受けた時、またはインクジェット式プリンタ100がクリーニング指令を受けた時においてそれぞれ実行されるようになっている。以下においてそれぞれのケースにしたがったメンテナンス制御のシーケンスについて説明する。
【0040】
図12は、インクジェット式プリンタ100の動作電源が投入された場合になされるメンテナンス制御を示すフローチャートである。インクジェット式プリンタ100の動作電源がONされた場合には、インクジェット式プリンタ100のイニシャライズ動作が実行される(ステップS31)。このイニシャライズ動作においては、例えば各インクカートリッジ146が装着されていることのチェック及びその他の基本チェック等が実行される。そして、中央制御手段51は、プリントタイマーによる計測時間(TPR)を参照する(ステップS32)。ここで、当該計測値がXに至らないと判定された場合には、中央制御手段51は、メンテナンスタイマーによる計測時間(TMA)を参照する(ステップS33)。
【0041】
そして、メンテナンスタイマーによる計測時間(TMA)がYに至らないと判定された場合には、メンテナンス動作A、すなわちフラッシング動作が実行される(ステップS34)。このメンテナンス動作Aが実行されるにあたっては、図13に示すように、蓋体34の状態検出が実行される。この蓋体34の状態検出はすでに図9においてステップS13として説明したものと同様であり、その概要は図10に示されている。
【0042】
ステップS13において、ブラック及びカラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止していないと判定されると、フラッシング動作にあたりインクジェット式プリンタ100の全てのノズルよりフラッシング動作がなされるように制御される(ステップS341)。換言すれば、中央制御手段51は、フラッシング制御手段46に対してフラッシング指令を送出し、各ノズルに対応して配置された各アクチュエータに対してそれぞれ予め定められたショット数を吐出する駆動信号を送出させるように制御する。
【0043】
また、ステップS13において、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、ブラックインクのノズルよりフラッシング動作がなされるように制御される(ステップS342)。さらに、ステップS13において、ブラックのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、カラーインクのノズルよりフラッシング動作がなされるように制御される(ステップS343)。
【0044】
一方、ステップS33において、メンテナンスタイマーによる計測時間(TMA)がY以上であると判定された場合には、メンテナンス動作B、すなわち吸引動作Bが実行される(ステップS35)。このメンテナンス動作Bが実行されるにあたっては、図14に示すように、蓋体34の状態検出が実行される。この蓋体34の状態検出はすでに図9においてステップS13として説明したものと同様であり、その概要は図10に示されている。
【0045】
ステップS13において、ブラック及びカラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止していないと判定されると、吸引動作Bに対応する負圧により、記録ヘッド142よりインクの吸引排出操作が実行される(ステップS351)。これにより、全てのノズルよりほぼ同量のブラック及び各カラーのインクが排出される。
【0046】
また、ステップS13において、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、吸引動作Bに対応する負圧に対して、E/G倍の負圧が印加されるように制御される(ステップS352)。ここで、ブラックインクを吐出するノズル数はEであり、また、各カラーインクを吐出するノズル数はFであり、これらの総和がGである。すなわち、E+F=Gの関係になっている。
【0047】
したがって、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、ブラックインクの吐出ノズル数に対応した負圧が印加されることになり、この負圧により必要な量のブラックインクが吸引排出される。これにより、過剰にブラックインクが排出され、浪費されるのを防ぐことができる。
【0048】
さらに、ステップS13において、ブラックのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、吸引動作Bに対応する負圧に対して、F/G倍の負圧が印加されるように制御される(ステップS353)。したがって、ブラックのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、カラーインクの吐出ノズル数に対応した負圧が印加されることになり、この負圧により必要な量のカラーインクが吸引排出される。これにより、過剰にカラーインクが排出され、浪費されるのを防ぐことができる。
【0049】
一方、ステップS32において、プリントタイマーによる計測時間(TPR)がX以上であると判定された場合には、メンテナンス動作C、すなわち吸引動作Cが実行される(ステップS36)。このメンテナンス動作Cが実行されるにあたっては、図15に示すように、蓋体34の状態検出が実行される。この蓋体34の状態検出はすでに図9においてステップS13として説明したものと同様であり、その概要は図10に示されている。
【0050】
ステップS13において、ブラック及びカラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止していないと判定されると、吸引動作Cに対応する負圧により、記録ヘッド142よりインクの吸引排出操作が実行される(ステップS361)。これにより、全てのノズルよりほぼ同量のブラック及び各カラーのインクが排出される。
【0051】
また、ステップS13において、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、吸引動作Cに対応する負圧に対して、E/G倍の負圧が印加されるように制御される(ステップS362)。したがって、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、ブラックインクの吐出ノズル数に対応した負圧が印加されることになり、この負圧により必要な量のブラックインクが吸引排出される。これにより、過剰にブラックインクが排出され、浪費されるのを防ぐことができる。
【0052】
さらに、ステップS13において、ブラックのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、吸引動作Cに対応する負圧に対して、F/G倍の負圧が印加されるように制御される(ステップS363)。したがって、ブラックのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、カラーインクの吐出ノズル数に対応した負圧が印加されることになり、この負圧により必要な量のカラーインクが吸引排出される。これにより、過剰にカラーインクが排出され、浪費されるのを防ぐことができる。そして、上述した各ステップS34、S35、S36のいずれかが実行された場合においては、プリントタイマーによる計測時間(TPR)及びメンテナンスタイマーによる計測時間(TMA)がリセットされ(ステップS37)、待機状態となる。
【0053】
図16は、インクジェット式プリンタ100が印刷指令を受けた場合になされるメンテナンス制御を示すフローチャートである。この図16に示す制御シーケンスは、図12に示す制御シーケンスと基本的にはほぼ同一の態様になされている。すなわち、ステップS32〜S36は、図12に示すそれと同様の制御態様となる。この場合においても、ステップS34、S35、S36においては、蓋体34の状態検出に基づいて、図13、図14、図15に示した各ステップが選択的に実行される。
【0054】
一方、各ステップS34、S35、S36に続くステップS38においては、メンテナンスタイマーによる計測時間(TMA)がリセットされ、印刷動作が実行される(ステップS39)。この時の印刷動作の実行にあたっては、図9に基づいて説明したように、警告等のメッセージの表示がなされる。そして、印刷動作の終了に伴い、プリントタイマーによる計測時間(TPR)がリセットされ(ステップS40)、待機状態となる。
【0055】
図17は、インクジェット式プリンタ100がクリーニング指令を受けた場合になされるメンテナンス制御を示すフローチャートである。この図17に示す制御シーケンスにおいては、クリーニング動作の指令があった場合、前回のクリーニング動作後の印字量に応じてメンテナンス動作が選択されるようになっている。すなわち、ユーザが無意識にまたは無闇にクリーニング操作ボタン49を操作したのか、またはユーザが印字状態を確認した上でクリーニング操作の指令を行ったのかを識別し、これによってそれぞれの状態に応じた最適なメンテナンス動作が実行され、また、クリーニング指令を受けた場合に、一律に吸引動作を実行することによるインクの浪費を抑えることができるようになっている。
【0056】
クリーニング指令を受けた場合には、例えば中央制御手段51に格納されている印字履歴が参照され、インクジェット式プリンタ100の動作電源がオンされて以来、1パス以上の印字がなされたか否かが判定される(ステップS51)。そして、1パス以上の印字がなされていないと判定されると、メンテナンスAが実行されるようになっている(ステップS34)。この場合、インクジェット式プリンタ100の動作電源の投入後に、1パス以上の印字がなされていない状態でクリーニング指令を受けるということは、ユーザが無意識にまたは無闇にクリーニング操作ボタンを操作したことが考えられる。したがって、この場合においては吸引動作を伴わないフラッシング動作のみのメンテナンス動作Aが実行される。
【0057】
一方、ステップS51において、1パス以上の印字がなされていると判定された場合には、前回のクリーニング動作後から1パス以上の印字がなされたか否かが判定される(ステップS52)。ここで、1パス以上の印字がなされていないと判定されると、同じくメンテナンス動作Aが実行される(ステップS34)。このように、前回のクリーニング動作後から1パス以上の印字がなされていない状態でクリーニング指令を受けるということは、同様にユーザが無意識にまたは無闇にクリーニング操作ボタンを操作したことが考えられる。したがって、インクの浪費を避けるためにメンテナンス動作Aが実行される。
【0058】
一方、ステップS52において、前回のクリーニング動作後から1パス以上の印字がなされたと判定された場合には、前回のクリーニング動作後からの印字量が5ページ以下であるか否かが判定される(ステップS53)。そして、前回のクリーニング動作実行後における印字ページ数が5ページ以下であると判定される場合には、ユーザが印字状態が不良であることを認識してクリーニング指令がなされたものと見ることができる。したがって、この場合には、メンテナンス動作Cが実行される。これにより、記録ヘッドからのインクの吸引動作(吸引量大の動作モード)が実行される。
【0059】
また、ステップS53において、前回のクリーニング動作後における印字ページ数が5ページ以下ではないと判定される場合において、再びユーザによりクリーニング指令が入力される場合は、先のクリーニング動作で印字状態の回復が成し遂げたものの、新たな不具合の発生によりクリーニング動作が必要になったものと判断して、ステップS32及びステップS33の組み合わせによる判定がなされる。このステップS32及びステップS33は、図12に示したそれと同様である。
【0060】
そして、ステップS32及びステップS33による判定結果に応じて、ステップS34、S35、S36のいずれかのメンテナンス動作が実行される。なお、このステップS34、S35、S36は、図12に基づいて説明した同一符号の各ステップと同様のメンテナンス動作となる。そして、ステップS34、S35、S36のいずれかのメンテナンス動作の実行後においては、プリントタイマーによる計測時間(TPR)及びメンテナンスタイマーによる計測時間(TMA)がリセットされ(ステップS54)、待機状態となる。
【0061】
以上の説明はブラック及び各カラーのインクが、1つの記録ヘッド142に形成された各ノズル開口から吐出されるように構成したインクジェット式プリンタ100に基づいて説明したが、この発明は例えば2つの記録ヘッドと、これを封止する2つのキャッピング手段を備えたインクジェット式プリンタに適用することができる。図18はその構成を示したものであり、キャリッジ141にはキャリッジ141の走査方向に沿って第1の記録ヘッド142Aと第2の記録ヘッド142Bが装填されている。
【0062】
また、キャッピング手段として、各記録ヘッド142A、142Bのノズル形成面を封止する第1のキャッピング手段9Aと第2のキャッピング手段9Bが配置されている。そして、各キャッピング手段9A、9Bに対して個別に負圧を加えることができる吸引ポンプ10A、10Bが配置されている。なお、図18において他の構成は図8の構成と同一であり、それぞれ相当するブロックは同一符号で示している。
【0063】
この図18に示した構成においては、説明の便宜上、第1の記録ヘッド142Aは、ブラックインクを吐出することができるブラックインク記録ヘッド、第2の記録ヘッド142Bは、各カラーインクを吐出することができるカラーインク記録ヘッドであるとする。この構成において、中央制御手段51は、プリントタイマーによる計測値(TPR)及びメンテナンスタイマーによる計測値(TMA)に基づいて、図11と同様なメンテナンス制御を実行する。
【0064】
この場合、プリントタイマーによる計測値(TPR)及びメンテナンスタイマーによる計測値(TMA)に基づいて、メンテナンス動作Aが選択された場合になされるフラッシング動作を、図19にステップS34’、すなわちメンテナンス動作A’として示している。この図19はすでに説明した図13に対応するものであり、蓋体34の状態検出により、ブラック及びカラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止していないと判定されると、第1と第2の記録ヘッド142A、142Bの各ノズルよりフラッシング動作がなされるように制御される(ステップS341’)。
【0065】
換言すれば、中央制御手段51は、フラッシング制御手段46に対してフラッシング指令を送出し、第1と第2の記録ヘッド142A、142Bの各ノズルに対応して配置された各アクチュエータに対してそれぞれ予め定められたショット数を吐出する駆動信号を送出させるように制御する。
【0066】
また、ステップS13において、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、第1の記録ヘッド142A、すなわちブラックインク記録ヘッドのノズルよりフラッシング動作がなされるように制御される(ステップS342’)。さらに、ステップS13において、ブラックのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、第2の記録ヘッド142B、すなわちカラーインク記録ヘッドのノズルよりフラッシング動作がなされるように制御される(ステップS343’)。
【0067】
また、プリントタイマーによる計測値(TPR)及びメンテナンスタイマーによる計測値(TMA)に基づいて、メンテナンス動作Bが選択された場合になされる吸引動作を、図20にステップS35’、すなわちメンテナンス動作B’として示している。この図20はすでに説明した図14に対応するものであり、蓋体34の状態検出により、ブラック及びカラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止していないと判定されると、第1と第2のキャッピング手段9A、9Bに対して吸引動作Bに対応する負圧が印加される(ステップS351’)。これにより、第1と第2の各記録ヘッド142A、142Bの全てのノズルより、吸引動作Bに対応するほぼ同量のブラック及び各カラーインクが排出される。
【0068】
また、ステップS13において、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、第1のキャッピング手段9Aに対して吸引動作Bに対応する負圧が与えられる(ステップS352’)。これにより、第1の記録ヘッド142Aより必要な量のブラックインクが吸引排出される。したがって、過剰にブラックインクが排出され、浪費されるのを防ぐことができる。
【0069】
さらに、ステップS13において、ブラックのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、第2のキャッピング手段9Bに対して吸引動作Bに対応する負圧が与えられる(ステップS353’)。これにより、第2の記録ヘッド142Aより必要な量の各カラーインクが吸引排出される。したがって、同様に過剰にカラーインクが排出され、浪費されるのを防ぐことができる。
【0070】
さらに、プリントタイマーによる計測値(TPR)及びメンテナンスタイマーによる計測値(TMA)に基づいて、メンテナンス動作Cが選択された場合になされる吸引動作を、図21にステップS36’、すなわちメンテナンス動作C’として示している。この図21はすでに説明した図15に対応するものであり、蓋体34の状態検出により、ブラック及びカラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34がインク導入口21aを封止していないと判定されると、第1と第2のキャッピング手段9A、9Bに対して吸引動作Cに対応する負圧が印加される(ステップS361’)。これにより、第1と第2の各記録ヘッド142A、142Bの全てのノズルより、吸引動作Cに対応するほぼ同量のブラック及び各カラーのインクが排出される。
【0071】
また、ステップS13において、カラーのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、第1のキャッピング手段9Aに対して吸引動作Cに対応する負圧が与えられる(ステップS362’)。これにより、第1の記録ヘッド142Aより必要な量のブラックインクが吸引排出される。
【0072】
さらに、ステップS13において、ブラックのインクカートリッジ146が収納されるホルダ31の蓋体34のみがインク導入口21aを封止していると判定されると、第2のキャッピング手段9Bに対して吸引動作Cに対応する負圧が与えられる。これにより、第2の記録ヘッド20Aより必要な量の各カラーインクが吸引排出される(ステップS363’)。
【0073】
以上、本発明を種々の実施形態に関して述べたが、本発明は以上の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、他の実施形態についても適用されるのは勿論である。例えば、記録装置としてプリンタを例に説明したが、これに限られるものではなく、例えばファクシミリ装置やコピー装置等にも適用可能である。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、インクカートリッジの未装着状態が長期にわたっても、インクの導入口を封止してその導入口からノズル開口に至るインク流路にインクを保持しておくことができるので、インク流路の乾燥を防止することができるとともに、インク流路内へのゴミや埃の侵入を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外部構成の全体を排紙口を閉じた状態で斜め前方から見た斜視図である。
【図2】図1のインクジェット式プリンタの排紙口を開いた状態の斜視図ある。
【図3】図1のインクジェット式プリンタの上部ハウジングを取り外したときの内部構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。
【図4】図3のインクジェット式プリンタの主要部の断面側面図である。
【図5】図3のインクカートリッジが収納保持されるホルダ及びカバーの構成を示す第1の断面図である。
【図6】図3のインクカートリッジが収納保持されるホルダ及びカバーの構成を示す第2の断面図である。
【図7】図3のインクカートリッジが収納保持されるホルダ及びカバーの構成を示す第3の断面図である。
【図8】図3のメイン基板における制御回路の一例を示すブロック図である。
【図9】図8の制御回路による印刷制御の報知機能を説明するためのフローチャートである。
【図10】図9に示す制御フローにおけるさらに詳細な判定ステップの一例を示したフローチャートである。
【図11】図8の制御回路によってなされるフラッシング動作または記録ヘッドの吸引動作を含むメンテナンス機能の制御形態を説明する図である。
【図12】図1のインクジェット式プリンタの動作電源が投入された場合になされるメンテナンス制御を示すフローチャートである。
【図13】図12に示す制御フローにおけるさらに詳細な第1の動作ステップを示したフローチャートである。
【図14】図12に示す制御フローにおけるさらに詳細な第2の動作ステップを示したフローチャートである。
【図15】図12に示す制御フローにおけるさらに詳細な第3の動作ステップを示したフローチャートである。
【図16】図1のインクジェット式プリンタが印刷指令を受けた場合になされるメンテナンス制御を示すフローチャートである。
【図17】図1のインクジェット式プリンタがクリーニング指令を受けた場合になされるメンテナンス制御を示すフローチャートである。
【図18】図3のメイン基板における制御回路の別の一例を示すブロック図である。
【図19】図18の制御回路の制御フローにおけるさらに詳細な第1の動作ステップを示したフローチャートである。
【図20】図18の制御回路の制御フローにおけるさらに詳細な第2の動作ステップを示したフローチャートである。
【図21】図18の制御回路の制御フローにおけるさらに詳細な第3の動作ステップを示したフローチャートである。
【符号の説明】
21   インク導入針
21a  インク導入口
30   回路基板
31   ホルダ
32   カバー
33   接触端子
34   蓋体
34a  リンク
34b  シール部材
34c  レバー
40   ホストコンピュータ
41   プリンタドライバ
42   入力装置
43   ディスプレイ
44   印刷制御手段
45   ヘッド駆動手段
46   フラッシング制御手段
47   クリーニング制御手段
48   ポンプ駆動手段
51   中央制御手段
53   表示手段
54   読み出し書き込み手段
100  インクジェット式プリンタ
101  上部ハウジング
102  下部ハウジング
103  給紙口
104  排紙口
105  窓部
106  カバー
110  給紙トレイ
111  給紙ガイド
120  排紙スタッカ
130  メイン基板
140  記録手段
141  キャリッジ
142  記録ヘッド
143  キャリッジモータ
144  タイミングベルト
145  吸引ポンプ
146  インクカートリッジ
150  供給手段
151  給紙ローラ
160  搬送手段
161  紙送り用駆動ローラ
162  紙送り用従動ローラ
163  排紙用従動ローラ
164  排紙用駆動ローラ
165  紙送りモータ

Claims (5)

  1. インクカートリッジを収納するホルダと、このホルダに開閉自在に装着され、収納した前記インクカートリッジを保持するカバーとを備え、収納保持した前記インクカートリッジ内のインクを導入口から記録ヘッドへ供給し、前記記録ヘッドから記録媒体へ吐出して記録する記録装置であって、
    前記導入口を封止する蓋体を前記カバーの内壁に格納展開自在に配設したことを特徴とする記録装置。
  2. 前記蓋体は、前記インクカートリッジが前記ホルダに収納されていないときは、前記カバーの内壁から展開されて前記導入口を封止し、前記インクカートリッジが前記ホルダに収納されているときは、前記カバーの内壁に格納されていることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記蓋体が前記カバーの内壁から展開されて前記導入口を封止していることを検出する検出手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記検出手段から前記蓋体の検出信号を受けたときは、残りの前記インクカートリッジ内のインクのみで記録が可能となるように制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の記録装置。
  5. 前記検出手段から前記蓋体の検出信号を受けたときは、前記記録ヘッドのメンテナンス動作を変更して制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の記録装置。
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