JP2004016920A - 光触媒機能性組成物およびその成形品 - Google Patents

光触媒機能性組成物およびその成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】成形加工が容易であり、かつ、十分な光触媒活性及び耐候性を有する成形品を得ることができる機能材料、その機能材料を利用した光触媒機能性成形体、光触媒機能性多層構造体および光触媒機能性多層構造体を製造する方法を提供する。
【解決の手段】一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含み、BET比表面積をAm2/g、SiO2含量をB質量%としたときに、B/Aが0.02〜0.5である超微粒子混晶酸化物の光触媒性粒子とポリスチレンとを含む光触媒機能性組成物を用いて該光触媒機能性組成物を得、これを成形し光触媒機能性成形体又は光触媒機能性多層構造体および該光触媒機能性多層構造体を得る。
【選択図】
なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光触媒機能を有する光触媒機能性組成物、該光触媒機能性組成物を含むマスターバッチ、光触媒機能性成形体、光触媒機能性多層構造体および光触媒機能性多層構造体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アナターゼ型二酸化チタンに代表される光触媒は、悪臭原因物や窒素酸化物(NO)等の分解作用、抗菌作用、防黴作用等の機能を有することから、水処理、脱臭、排ガス処理、ぬめり防止等に応用されている。
【0003】
光触媒にこれらの機能を発揮させるには、光触媒表面を菌類、汚物、臭成分等と接触させる必要があり、微粒子である光触媒を薄膜として基材表面に固定化して、光触媒表面の少なくとも一部は外部雰囲気に露出させる必要がある。
【0004】
外壁材、タイル、煉瓦、板ガラス、瓦等の基材表面に薄膜を形成させるには、真空蒸着、スパッタリング、CVD(Chemical Vapour Deposition)法、粒子の焼結等の方法があり、合成樹脂のように柔らかい基材表面に薄膜を形成させるには、光触媒を均一に衝撃力で埋め込んで付着させ、一部表面を析出させて用いる方法(特開平5−96181号公報)がある。しかし、これらの方法では微粒子である光触媒を基材表面に固定させることはできるが、製造に時間、手間、経費がかかり、生産性が良くない。
【0005】
一方、光触媒をバインダーに混練したものを基材表面に塗布して熱硬化する方法や光触媒を合成樹脂と混合して成形する方法は手間もかからず、種々の形状が容易に得られ、簡易な方法である。しかし、光触媒をバインダーや合成樹脂とを混合して用いると、光触媒表面もバインダーや合成樹脂で覆われてしまうため、触媒効果を発揮させにくい欠点を有する。
【0006】
そこで、光触媒をバインダーに混練したり、合成樹脂と混合して成形する方法の欠点を改良するため、成形した後で、バインダーや合成樹脂中に埋没した光触媒の一部表面を析出させて光触媒表面を外部雰囲気に露出させるために種々の方法が提案されている。
【0007】
例えば、基材表面に、主として光触媒粒子と熱硬化性樹脂からなる層を形成後、一定波長の光を照射することにより不要となる樹脂等を光触媒作用で分解することによって光触媒活性を有する部材を作製する方法(特開平8−131842号公報)、光触媒粉末を混練した熱可塑性合成樹脂を基材にコーティングし、そのコーティング表面を加熱することによって溶融させ、光触媒粉末の一部分をコーティング表面に露出させる方法(特開2001−29796号公報)、ポリエステル樹脂に光触媒を練り込み、紡糸してモノフィラメント糸よりなる糸を作製し、この糸を使用して織物を織り上げた後、得られた織物を所定の減量率となるまで高粘度のアルカリ性溶液に浸漬し、糸の表面のみを溶解して、光触媒粉末の表面を露出させる方法(特開2001−254245号公報)、薬剤溶解性セラミックス膜で被覆された光触媒粒子を、基材中に練り込んで担持させ、目的とする形状に仮成形させた後、セラミックス膜及び基材を溶解させる薬剤によって、成形体表層を溶解させて成形する方法(特開平11−290692号公報)等である。
【0008】
しかし、これらの方法は、いずれも、成形したあとで手間のかかる後処理を必要としたり、光が光触媒層を覆う樹脂等に吸収されて光触媒層が十分表面に露出しないことがある方法であった。
【0009】
たとえ、これらの方法により光触媒を表面に露出させ光触媒作用を十分に得たとしても、その光触媒作用で基材の樹脂自身が分解されるため、基材の耐候性が低下することを避けられなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、成形加工が容易であり、かつ、十分な光触媒活性及び耐候性を有する成形品を得ることができる機能材料、その機能材料を利用した光触媒機能性成形体、光触媒機能性多層構造体および光触媒機能性多層構造体を製造する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含み、BET比表面積をAm/g、SiO含量をB質量%としたとき、B/Aが0.02〜0.5である超微粒子混晶酸化物の光触媒性粒子とポリスチレンとを含む光触媒機能性組成物を用いて、光触媒機能性成形体、光触媒機能性多層構造体または該光触媒機能性多層構造体を得ることにより解決することができる。
【0012】
従来、光触媒と熱可塑性樹脂とを混合することは行われてきたが、本発明者らは、特定の光触媒性粒子と特定の熱可塑性樹脂との組合せにより、成形後、後処理をしなくても、成形品が、光触媒活性表面を有し、耐候性も有することを見出し、本発明に到達したのである。
【0013】
即ち、本発明は、以下の(1)〜(17)に関する。
(1)光触媒粒子と熱可塑性樹脂とを含む光触媒機能性組成物であって、光触媒粒子が、一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含み、BET比表面積をAm2/g、SiO2含量をB質量%としたとき、B/Aが0.02〜0.5である超微粒子混晶酸化物であり、熱可塑性樹脂がポリスチレンであることを特徴とする光触媒機能性組成物。
(2)光触媒粒子のBET比表面積が、10〜200m2/gである前項1に記載の光触媒機能性組成物。
(3)光触媒粒子が、アナターゼ型酸化チタンを含むものである前項1または2に記載の光触媒機能性組成物。
(4)光触媒粒子が、硫化水素を60体積ppm含有する5Lの乾燥空気中で、直径9cmの平面上に均一に敷かれた3.5gの該粉末に、ブラックライトで波長365nmの紫外線強度が0.25mW/cm2となるように光を照射したとき、照射30分後の硫化水素の分解率が70%以上となる光触媒活性を有するものである前項1乃至3に記載の光触媒機能性組成物。
(5)前項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる光触媒機能性成形体。
(6)前項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物からなる層を基材の表面に形成した光触媒機能性成形体。
(7)光触媒機能性成形体が、繊維、糸、フィルム、シート、テープ、型物製品、及び中空体から選ばれる前項5または6に記載の光触媒機能性成形体。
(8)前項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、型物製品又は中空体を表面層とした光触媒機能性多層構造体。
(9)前項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる繊維、フィルム、シート又はテープを表面層とした光触媒機能性多層構造体。
(10)前項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、型物製品又は中空体と接着剤層とからなる光触媒機能性多層構造体。
(11)前項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる繊維、フィルム、シート又はテープからなる表面層と接着剤層とからなる光触媒機能性多層構造体。
(12)前項8乃至9に記載の光触媒機能性多層構造体において、接着層を介して剥離可能な保護フィルムを設けたことを特徴とする、光触媒機能性多層構造体。
(13)物品が、内外装建材、機械、車両内外装材、ガラス製品、家電製品、農業資材、電子機器、工具、食器、風呂用品、トイレ用品、家具、衣類、織布、不織布、布製品、革製品、紙製品、スポーツ用品、蒲団、容器、眼鏡、看板、配管、配線、金具、衛生資材、自動車用品からなる群より選ばれた少なくとも1種である、前項5乃至7に記載の光触媒機能性成形体又は前項8乃至12に記載の光触媒機能性多層構造体。
(14)前項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を他の熱可塑性樹脂と共に成形機に供給して成形することにより、前項8乃至9に記載の光触媒機能性多層構造体を製造する方法。
(15)前項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を、成形機内において基材と一体化させることにより、前項8乃至9に記載の光触媒機能性多層構造体を製造する方法。
(16)前項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、型物製品又は中空体を、他の熱可塑性樹脂又は他の熱可塑性樹脂からなる成形体と成形機内において一体化させることにより、前項8乃至9に記載の光触媒機能性多層構造体を製造する方法。
(17)前項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、型物製品又は中空体を、接着剤を介して基体に貼付することを特徴とする、前項8乃至9に記載の光触媒機能性多層構造体を製造する方法。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる光触媒性粒子としては、一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物が好ましい。一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物の製法としては特に制限はないが、例えば、国際公開WO01/56930号公報に示されたような方法で作ることができる。
【0015】
本発明に用いる光触媒性粒子は、一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含み、BET比表面積をAm/g、SiO含量をB質量%としたとき、B/Aは0.02〜0.5となる超微粒子混晶酸化物の光触媒性粒子である(以下、特に断りのない限り「本発明に用いる光触媒性粒子」と記する。)。B/Aは、さらに好ましくは0.05〜0.3である。B/Aが0.02より小さいと成形体の耐候性が悪く、実用性に乏しい。0.5より大きいと粒子表面におけるSiOが多くなり、光触媒能が大幅に低下する。
【0016】
本発明に用いる光触媒性粒子のBET比表面積は、通常、10〜200m/gであり、好ましくは、15〜100m/gである。200m/gより大きいと効率よく生産するのが困難であり、10m/gより小さいと光触媒能が大幅に低下する。また、この光触媒性粒子の平均一次粒子径は、一般に0.008μm〜0.15μmであり、好ましくは0.015μm〜0.1μmの範囲である。0.008μmより小さいと効率よく生産するのが困難であり、0.1μmを越えると光触媒能が大幅に低下する。
【0017】
本発明に用いる光触媒性粒子の混晶酸化物中の二酸化チタンの結晶系としては、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のいずれもが使用可能であるが、光触媒として高性能を期待する上からアナターゼ型やブルッカイト型の方が好ましい。
【0018】
本発明に光触媒性粒子として用いる超微粒子混晶酸化物は、好ましくはコア(核)/シェル(殻)構造をとり、コアがTiO相、シェルがSiO相となった構造が好ましい。この時、SiO相は、通常、粒子表面の一部に担持された状態となっており、点状、島状のように不連続に担持されても、紐状、網状、多孔質状のように連続して担持されても、連続部分と不連続部分とが混在してもよい。
【0019】
このような混晶を含む超微粒子混晶酸化物の製造方法としては特に制限はないが、溶媒を用いない乾式の合成方法や溶媒を用いる湿式の合成方法が挙げられる。一般的に、溶媒を用いない乾式の合成方法は、得られる粉末の凝集が小さく、有機重合体に分散させるためには好ましい粉体を得やすい。
【0020】
溶媒を用いない乾式の合成方法としては、例えば、国際公開WO01/56930号公報に示された方法が挙げられる。この方法は、ハロゲン化金属がチタン及び珪素の塩化物、臭化物、沃化物からなる群より選ばれた少なくとも2種以上の化合物を含む混合ガス(以下「混合ハロゲン化金属ガス」と称する。)及び酸化性ガスをそれぞれ500℃以上に予熱してから反応させることにより、BET比表面積が10〜200m/gで混晶状態の一次粒子を含む超微粒子酸化物を製造する方法である。この方法では、混合ハロゲン化金属ガス及び酸化性ガスのそれぞれを反応管に10m/秒以上の流速、好ましくは30m/秒以上の流速で供給することが望ましく、また、反応管内においては600℃を越える高温度条件下でガスが滞留し反応する時間が1秒以内となるように、これらのガスを反応させることが好ましい。
【0021】
溶媒を用いる湿式の合成方法としては、例えば、特開平10−110115号公報に示された方法が挙げられる。この方法は、二酸化チタンの水性スラリーのpHを1〜4に保持しながらケイ酸塩と酸を添加し、その後アルカリを添加して多孔質シリカを被覆する製造方法である。この場合、乾燥方法は自然乾燥、温風乾燥、真空乾燥、スプレードライ等の一般的な乾燥法を用いて粉末化することができる。必要に応じて乾式粉砕などの工程を、通常ジェットミルやマイクロナイザーなどの気流粉砕機、ローラーミル、パルペライザーなどを用いて、前記コア/シェル構造構造を破壊しない範囲内で行うことができる。
【0022】
光触媒性粒子の光触媒能は次のように測定することができる。
【0023】
光触媒粒子の粉末3.5gを9cm内径のガラスシャーレの底面に均一に敷き詰めたものを5Lの容量の可視光〜紫外光の透過率の良い容器(ポリフッ化ビニルフィルム製の袋等)に入れる。ポリフッ化ビニルフィルム製の袋としては、テドラーバッグ(ジーエルサイエンス株式会社製、AAK−5)があげられる。
【0024】
次いでそこに硫化水素を60体積ppm含有する乾燥空気を5L充填・ブローを少なくとも1回行い、再度同じ濃度の硫化水素を含有する乾燥空気を5L充填し、内部のガスを十分置換する。硫化水素を60体積ppm含有する乾燥空気は、例えば、乾燥空気を用いてパーミエーター(株式会社ガステック製、PD−1B)で調製することができる。一方、乾燥空気としては、例えば、市販の圧縮空気(35℃で約14.7MPaになるように圧縮され、結露水やコンプレッサーオイル等を除去した空気)を用いればよい。
【0025】
容器の外から光を照射して30分後の硫化水素の吸着を除く分解率(以下、単に「分解率」と称する。)を測定する。この時、光源としてブラックライトを用い、波長365nmにおける紫外線強度0.25mW/cmの光が敷き詰めた光触媒性粒子に照射されるようにする。ブラックライトとしては、例えば、ナショナル(株)製、FL20S・BL−B、等が挙げられる。このような蛍光灯の相対エネルギーのスペクトルとして図2のようなスペクトルが知られている(ナショナル株式会社、ブラックライトブルー蛍光灯カタログ)。光強度の測定には、例えば、アテックス株式会社製、UVA−365を用いる。これを使えば、365nmにおける光強度を測定することができる。
【0026】
次に容器の外から所定の光強度で光照射を開始した時点の容器中の硫化水素濃度C0T(体積ppm)と、その30分後の容器中の硫化水素濃度C1T(体積ppm)を測定する。
【0027】
一方、対照実験として、上記と同様な操作にて暗所において30分間保持するテストも行う。その時の初期硫化水素濃度をC0B(体積ppm)、30分後の硫化水素濃度C1B(体積ppm)とする。
吸着を除く分解率Dは、
={(C0T−C1T)−(C0B−C1B)}/C0T×100(%)
により定義される。
【0028】
本発明に用いる光触媒性粒子のDは70%以上であることが好ましい。さらに好ましくは80%以上である。
【0029】
上述の超微粒子混晶酸化物とポリスチレンを使用することにより、通常使用される成形法により容易に成形することができ、成形した後で手間のかかる後処理を必要としないで成形品の表面が光触媒活性を有し、かつ、長期寿命を必要とする用途にも適する機能材料とすることができる。
【0030】
光触媒機能性組成物中の超微粒子混晶酸化物の含有量は、一般に0.01〜80質量%であり、0.1〜50質量%が好ましく、1〜20質量%が特に好ましい。また、マスターバッチとしては一般に1〜80質量%であり、10〜40質量%が好ましい。
【0031】
本発明で用いられるポリスチレンは、ポリスチレン一般グレードでも耐衝撃性ポリスチレンでもよい。また、メルトフローレイト(JIS K6871)については、成形方法により最適なメルトフローレイトを採用することができ、特に制限はない。
【0032】
本発明に用いる光触媒粒子とポリスチレンとの組み合わせにより、特異的に容易に光触媒効果が成形体でも発現する理由は定かではないが、ポリスチレンのフェニル基の存在による疎水性の高さや立体障害により、親水性表面を持つ本発明に用いる光触媒粒子が成形時に比較的表面へブリードアウトしやすいためと考えられる。
【0033】
ポリスチレン一般グレードは、スチレンの単独重合体であり、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、配位重合等により得えられる。耐衝撃性ポリスチレンは、ポリスチレンの単独重合体に天然ゴム、スチレンーブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム等を機械的にブレンドしたり、重合工程においてこれらのゴムをスチレンモノマーに溶解させてグラフト重合させたりして得られる。
【0034】
ポリスチレンには、必要に応じて、抗酸化剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、炭酸カルシウム、タルク等の充填剤、可塑剤、安定剤、発泡剤、膨張剤、導電性粉末、導電性短繊維、消臭剤、軟化剤、増粘剤、粘度降下剤、希釈剤、撥水剤、撥油剤、架橋剤、硬化剤等の通常使用される添加剤、着色剤や蛍光剤を添加することができる。
【0035】
特に、ポリオキシエチレンアミン系、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル系、ソルビタン脂肪酸エステル系、アルキルアルカノールアミン系等の界面活性剤の添加は、汚染物質の付着防止効果を付与することができるので好ましい。
【0036】
また、光触媒の機能を補強する為に、光触媒以外の触媒、抗菌剤、防黴剤を添加しても良い。光触媒以外の触媒としては、鉄酸化物、銅酸化物、亜鉛酸化物等が挙げられる。抗菌剤としては、銀イオンを担持したゼオライトが、防黴剤としては、10,10´−オキシビスフェノキシアルシンが例示される。さらに、悪臭物質の除去効果を高めるために活性炭、ゼオライトのような吸収剤を添加しても良い。これらの添加剤、着色剤や蛍光剤等はポリスチレンに練り込んでもよいし、成形加工時に添加して成形してもよい。
【0037】
本発明に用いる光触媒性粒子とポリスチレンとを含む光触媒機能性組成物は、例えば、本発明に用いる光触媒性粒子とポリスチレンとを混合して得られる。ただし、本発明に用いる光触媒性粒子は微粉であるため、光触媒性粒子とポリスチレンとを単に混合するだけではなく、混練して均一性を高めることが必要である。添加剤、着色剤や蛍光剤、光触媒以外の触媒、抗菌剤、防黴剤、ゼオライトのような吸収剤等は、この混練時に添加して練りこむことができる。
【0038】
超微粒子混晶酸化物とポリスチレンとを含む光触媒機能性組成物は、単独で使用することもできるが、希釈用熱可塑性樹脂にマスターバッチとして添加して使用することもできる。係る希釈用熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン一般グレード、耐衝撃性ポリスチレン又はこれらの混合物が好ましく使用される。
【0039】
本発明の光触媒機能性組成物は、単独又はマスターバッチとして、射出成形、中空成形、押出成形、カレンダ成形、流動成形、圧縮成形、メルトブローン法、スパンボンド法等の熱可塑性樹脂に通常使用される成形方法に使用することができ、繊維、糸、フィルム、シート、テープ、射出成形品等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等の光触媒機能性成形体が製造できる。また、真空成形、圧空成形、積層成形等の熱可塑性樹脂に通常使用される二次成形方法によっても光触媒機能性成形体が製造できる。
【0040】
これらの成形体は、単層構造でも多層構造でもよいが、本発明の光触媒機能性組成物を表面層に設ければよい。この本発明の光触媒機能性組成物の層は、成形体表面の一部を形成していても、表面全部を覆っていてもよい。
【0041】
本発明の光触媒機能性組成物を表面層とした光触媒機能性多層構造体は、射出成形、中空成形、押出し成形、圧縮成形等において、例えば、2色成形法や共押出し法のように、本発明の光触媒機能性組成物を他の熱可塑性樹脂と共に成形機に供給して成形する方法により得ることができる。
【0042】
他の熱可塑性樹脂としては、スチレン系樹脂に限らず、オレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート等のカーボネート系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂等の熱可塑性樹脂やこれらの混合物を用いることができる。
【0043】
また、本発明の光触媒機能性組成物を表面層とした光触媒機能性多層構造体は、射出成形、中空成形、押出し成形、圧縮成形、真空成形、圧空成形等において、インサート成形法のように、本発明の光触媒機能性組成物を、成形機内において基材と一体化させることにより得ることもできる。
【0044】
基材の材質や形状は、成形に支障を起こさなければよい。基材の材質としては、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属、ガラス、陶磁器等のセラミックス、石膏、珪酸カルシウム、セメント等の無機材料、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミド、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン、フェノール樹脂、FRP等のプラスチックス、木材、合板、紙類などの有機材料、ガラス繊維、炭素繊維、ポリエステル繊維等の繊維等が用いられる。基材の形状としては、フィルム、シート、板、繊維、織布、不織布、立体形状等任意である。
【0045】
さらに、本発明の光触媒機能性組成物からなる成形体を他の熱可塑性樹脂又は他の熱可塑性樹脂からなる成形体と成形機内において一体化させることにより、光触媒機能性多層構造体を形成させることもできる。成形方法としては、射出成形、中空成形、押出し成形、圧縮成形、真空成形、圧空成形等が使用できる。特に、本発明の光触媒機能性組成物からなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、射出成形品等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等、なかでも繊維、フィルム、シート又はテープを表面層として、他の熱可塑性樹脂又は他の熱可塑性樹脂成形体とともに成形して一体化すると、他の熱可塑性樹脂からなる成形体の表面に本発明の光触媒機能性組成物を表面層とした光触媒機能性多層構造体を容易に形成させることができる。
【0046】
本発明の光触媒機能性組成物からなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、射出成形体等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等、なかでも繊維、フィルム、シート又はテープは、単独に使用されるほかに、基材の表面に貼付して、光触媒機能性組成物からなる表面層と基材とからなる多層構造体を形成させることができる。このような多層構造体とすることにより、構造上の強度は基材にもたせ、表面の薄層のみに光触媒機能を持たせることができる。フィルム、シート又はテープの厚さは、特に限定されるものではなく、その用途によって適宜選定されるが、一般に0.001〜5.0mm、好ましくは0.005〜1.0mmである。また、繊維の太さも、特に限定されるものではなく、その用途によって適宜選定されるが、一般に1〜1000デニール、好ましくは2〜500デニールである。
【0047】
本発明の光触媒機能性組成物からなる繊維、フィルム、糸、シート、テープ、射出成形体等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等、なかでも繊維、フィルム、シート又はテープは、接着剤を介して基材表面に貼付することができる。接着剤としては、ウレタン系、アクリル系、ポリビニルアルコール系、酢酸ビニル系などの接着剤が使用できる。また、本発明の光触媒機能性組成物からなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、射出成形体等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等、なかでも繊維、フィルム、シート又はテープは接着層を介して、剥離可能な保護フィルムを設けることもできる。保護フィルムとしては、シリコン樹脂を離型層として積層したコート紙、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートのフィルム等を使用することができる。このように接着層と保護フィルムとを設けた構造とすることにより、保護フィルムを剥離して任意の基材表面に貼付することができる。
【0048】
上記本発明の光触媒機能性組成物からなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、射出成形体等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等、なかでも繊維、フィルム、シート又はテープには、光触媒機能を阻害しない範囲内で、絵柄印刷や凹凸模様のエンボス加工を施したり、立体形状とすることもできる。
【0049】
基材の材質や形状は、その表面に光活性層を形成できるものであれば、特に制限はない。基材の材質としては、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属、ガラス、陶磁器等のセラミックス、石膏、珪酸カルシウム、セメント等の無機材料、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミド、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン、フェノール樹脂、FRP等のプラスチックス、木材、合板、紙類などの有機材料、ガラス繊維、炭素繊維、ポリエステル繊維等の繊維等が挙げられる。基材の形状としては、フィルム、シート、板、繊維、織布、不織布、立体形状等任意であり、大きさについても、特に限定されない。
【0050】
以上に述べた光触媒機能性成形体や光触媒機能性多層構造体は、それ単独で用いてもよく、他の構造体の一部に具備させてもよい。このような構造体としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属、コンクリート、ガラス、陶器等の無機物から構成されるものでも良く、紙、プラスチック、木材、皮等の有機物から構成されるものでも良く、あるいは、それらを組み合わせたものであっても良い。これらの物品例としては、例えば、包装材料、建材、機械、車両、ガラス製品、家電製品、農業資材、電子機器、工具、食器、風呂用品、トイレ用品、家具、衣類、布製品、繊維、革製品、紙製品、スポーツ用品、蒲団、容器、眼鏡、看板、配管、配線、金具、衛生資材、自動車用品、テント、ストッキング、靴下、手袋、マスク等が挙げられる。
【0051】
また、本発明の光触媒機能性成形体や光触媒機能性多層構造体、もしくはそれを構造体の一部として具備する物品(以下、これらを「本発明の構造体」と称する)の光触媒性を示す表面(以下、「光触媒面」と称する。)は以下のような光触媒性と耐候性を同時に有する、という特徴を有する。
【0052】
本発明の構造体の光触媒性について説明する。
硫化水素を60体積ppm含有する5Lの乾燥空気中で、表面積400cmの光触媒面に、ブラックライトで波長365nmの紫外線強度が0.5mW/cmとなるように光を照射したとき、照射4時間後の硫化水素の分解率(以下、単に「D」と称することがある)が20%以上である。好ましくは40%以上である。
【0053】
この分解率は、例えば次のようにして測定できる。光触媒面の面積が400cmとなるように、検体を5Lの容量のポリフッ化ビニルフィルム製の袋に入れる。次いでそこに硫化水素を60体積ppm含有する乾燥空気を5L充填・ブローを少なくとも1回行い、再度同じ濃度の硫化水素を含有する乾燥空気を5L充填し、容器内部のガスを十分置換する。次に、バッグの外から光を照射して4時間後の硫化水素の吸着を除く分解率を測定する。この時、光源としてブラックライトを用い、波長365nmにおける紫外線強度0.5mW/cmの光が光触媒面に照射されるようにする。
【0054】
次に、本発明の構造体の耐候性について説明する。
耐候性テストは、光触媒面をスガ試験機(株)製のサンシャインスーパーロングライフウェザーメーターWEL−SUN−HCH型で48時間行なう。サンシャインスーパーロングライフウェザーメーターにかける前後の光触媒面の光沢をスガ試験機(株)製SandMカラーコンピューターSM−2により測定して、光沢保持率を求める。
【0055】
本発明の構造体の光触媒面は、通常、その光沢保持率が50%以上である。好ましくは、70%以上であり、これは光触媒活性をほとんど有しない構造体の耐候性と同程度である。
【0056】
【実施例】
以下に実施例、比較例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0057】
以下の実施例、比較例において、下記の評価を行った。
1)混練樹脂圧(成形性、超微粒子混晶酸化物の樹脂への分散性)
所定比率の超微粒子混晶酸化物と樹脂を川田(株)製スーパーミキサーで600rpm、3分間混合した後、目開き45μmのステンレススクリーンを備えた中谷(株)製30mm異方向2軸押出機にて混練し、ステンレススクリーンを通過した光触媒機能性組成物1kgを得た時点の樹脂圧と混練り開始直後の樹脂圧とを測定し、混練り開始直後の樹脂圧に対して光触媒機能性組成物1kgを得た時点の樹脂圧の上昇により、成形性を評価した。混練樹脂圧上昇の低いものが、成形性が良好であると判断できる。また、同一樹脂に同一濃度の超微粒子混晶酸化物を用いた組成物における比較においては、混練樹脂圧上昇の低いものが超微粒子混晶酸化物の樹脂への分散性も良好であると判断できる。
【0058】
2)成形体の光触媒性
(1)インキ消色テスト
テスト用の試料30gを150mm×160mm、厚さ1mmの金枠を用いて、200℃の熱プレス機にて15MPaの加圧下で予熱処理をを5分間行った後に、15MPaの加圧下で200℃の加熱処理を2分間行った。この後、30℃の冷却プレス機にて15MPaの加圧下で、2分間の冷却を行って平板を得た。
【0059】
この平板上に、試験インキを直径約2cmの円状になるように垂らして、インキ消色テスト試料とした。試験インキとしては、カラープリンター用インキ(キャノン(株)製のBJI201M−マジェンタ)1gをエタノール99gに溶解したものを使用した。
【0060】
インキ消色テスト試料をガラス窓から5cmの位置に置き、ガラス越しに太陽光に当てて、晴天が累積3日目に観察して、消色の程度を目視により判定した。
【0061】
(2)硫化水素消臭テスト
検体の光照射される光触媒面の合計面積が400cmとなるように、検体を5Lの容量のテドラーバッグ(ジーエルサイエンス株式会社製、AAK−5)に入れた。次いでそこに硫化水素を60体積ppm含有する乾燥空気を5L充填・ブローを少なくとも1回行い、再度同じ濃度の硫化水素を含有する乾燥空気を5L充填し、内部のガスを十分置換した。硫化水素を60体積ppm含有する乾燥空気は、市販の圧縮空気を用いてパーミエーター(株式会社ガステック製、PD−1B)で調製した。
【0062】
次に初期硫化水素濃度C0T(体積ppm)を検知管(株式会社ガステック製、No.4LL)を用いて測定した。その後、袋の外から、波長365nmにおける紫外線強度0.5mW/cmの光が光触媒面に照射されるように光照射を開始した。その時点を起点として4時間後の袋中の硫化水素濃度C1T(体積ppm)を測定した。一方、対照実験として、上記と同様な操作にて暗所において4時間保持するテストも行なった。その時の初期硫化水素濃度をC0B(体積ppm)、4時間後の硫化水素濃度C1B(体積ppm)とした。
【0063】
なお、光源としてブラックライト(ナショナル(株)製、FL20S・BL−B)を用い、365nmにおける光強度の測定には、アテックス株式会社製、UVA−365を用いた。
【0064】
吸着を除く硫化水素の分解率Dは、
={(C0T−C1T)−(C0B−C1B)}/C0T×100(%)
により定義される。Dが大きいほど、光触媒性が大きいと判断できる。
【0065】
3)耐候性テスト(成形体の耐候性)
インキ消色テスト用に製造した平板の一部を耐候性テストに使用した。耐候性テストは、平板をスガ試験機(株)製のサンシャインスーパーロングライフウェザーメーターWEL−SUN−HCH型に48時間かけて行った。JIS K 7350−4(プラスチック−実験室光源による暴露試験方法 オープンフレームカーボンアークランプ)に従い、I形フィルタを使用し、ブラックパネル温度63±3℃、水噴霧時間18±0.5分/120分の条件で試験を行った。
【0066】
耐候性の評価は、サンシャインスーパーロングライフウェザーメーターにかける前後の平板の光沢度をスガ試験機(株)製SandMカラーコンピューターSM−2により測定して、光沢保持率によって行った。光沢保持率は、耐候性テスト前の平板の光沢度をBL(%)、耐候性テスト後の平板の光沢度をBL(%)とすると、
光沢保持率=BL/BL×100(%)
により算出した。
【0067】
4)混晶状態の評価
混晶状態の確認方法としては、XPS(X線光電子分光法)を用いて行った。その詳細については、A.Yu.Stakheev et al, J.Phys.Chem.,97(21), 5668−5672(1993) などに記載されている。
【0068】
実施例1:
濃度100体積%のガス状四塩化チタン9.4Nm/時間(Nは標準状態を意味する。以下同じ。)及び濃度100体積%のガス状四塩化珪素0.6Nm/時間を含有するガスを混合後1,000℃に、8Nm/時間の酸素及び20Nm/時間の水蒸気の混合ガスを1,000℃にそれぞれ予熱して、同軸平行流ノズルを用いて、それぞれ流速49m/秒、60m/秒で反応管に導入した。
【0069】
なお、反応は図1に示した装置を用い、同軸平行流ノズルの内管側が四塩化チタン−四塩化珪素の混合ガスとなるようにガスを導入した。反応管の内径は100mmであり、反応温度1,300℃における管内流速は計算値で10m/秒であった。
【0070】
反応管内の高温滞留時間が0.3秒以下となるように、反応後、冷却空気を反応管に導入し、その後、ポリテトラフルオロエチレン製バグフィルターを用いて製造された超微粒子粉末を捕集した。捕集した粉末を、オーブンにて空気雰囲気下、500℃×1時間加熱し、脱塩素処理を実施した。
【0071】
得られた超微粒子混晶酸化物は、BET比表面積が54m/g、SiO含量は4.2質量%、平均一次粒子径0.027μm、塩素が0.01質量%であり、XPSによってチタン−酸素−珪素結合が認められた。また、X線回折によって、酸化チタンのアナターゼ型比率が90質量%であることが確認された。BETをAm/g、SiO含量をB質量%としたときのB/Aは0.07であった。また、硫化水素の吸着を除く分解率Dは86%であった。
【0072】
このようにして得られた超微粒子混晶酸化物20部とにポリスチレン一般グレード(エー・アンド・エムスチレン(株)製「HH203」)80部とを川田(株)製スーパーミキサーで600rpm、3分間混合した後、中谷(株)製30mm異方向2軸押出機にて混練して光触媒機能性組成物を得た。光触媒機能性組成物1kgを得た時点の樹脂圧上昇は0.6MPaと小さく、超微粒子混晶酸化物の分散性良好な光触媒機能性組成物が得られた。
【0073】
得られた光触媒機能性組成物を用いて平板を作成し、インキ消色テストを行ったところ、マジェンタ色はほぼ消えていた。なお、消色テストを暗所にて同じ時間行ったが、消色は見られなかった。したがって、上述のインキ消色テストにおける消色は光触媒効果によるものであることが確認された。また、得られた平板のDは、50%であり、光沢保持率は77%と良好であった。
【0074】
実施例2:
実施例1において、ポリスチレン一般グレード(エー・アンド・エムスチレン(株)製「HH203」の替わりに耐衝撃性ポリスチレン(エー・アンド・エムスチレン(株)製「HT516」)を用いた以外は実施例1と同じ操作を行い、光触媒機能性組成物を得た。光触媒機能性組成物1kgを得た時点の樹脂圧上昇は0.5MPaと小さく、超微粒子混晶酸化物の分散性良好な光触媒機能性組成物が得られた。
【0075】
得られた光触媒機能性組成物を用いて平板を作成し、インキ消色テストを行ったところ、マジェンタ色はほぼ消えて、光触媒効果が認められた。なお、消色テストを暗所にて同じ時間行ったが、消色は見られなかった。したがって、上述のインキ消色テストにおける消色は光触媒効果によるものであることが確認された。また、得られた平板のDは45%、光沢保持率は85%と良好であった。
【0076】
比較例1:
光触媒粒子の添加なしに、ポリスチレン一般グレード(エー・アンド・エムスチレン(株)製「HH203」)のみを用いて、実施例1と同じ操作を行い、光触媒機能性組成物及び平板を得た。
同様に行ったた。
【0077】
インキ消色テストの結果、消色は見られなかった。また、得られた平板のDは、0%であった。光沢保持率は90%と良好であった。
【0078】
比較例2:
実施例1において、ポリスチレン一般グレード(エー・アンド・エムスチレン(株)製「HH203」)の替わりに耐衝撃性ポリプロピレン(サンアロマー(株)製「PX961N」)を用いた以外は実施例1と同じ操作を行い、光触媒機能性組成物及び平板を得た。
【0079】
消色テストの結果、消色は見られなかった。また、得られた平板のDは、5%であった。光沢保持率は80%と良好であった。
【0080】
比較例3:
実施例1において、ポリスチレン一般グレード(エー・アンド・エムスチレン(株)製「HH203」)の替わりにポリプロピレンホモポリマー(サンアロマー(株)製「PW600N」)を用いた以外は実施例1と同じ操作を行い、光触媒機能性組成物及び平板を得た。
【0081】
消色テストの結果、消色は見られなかった。また、得られた平板のDは、2%であった。光沢保持率は79%と良好であった。
【0082】
比較例4:
実施例1において、ポリスチレン一般グレード(エー・アンド・エムスチレン(株)製「HH203」)の替わりにポリプロピレンコポリマー(サンアロマー(株)製「PW822N」)を用いた以外は実施例1と同じ操作を行い、光触媒機能性組成物及び平板を得た。
【0083】
消色テストの結果、消色は見られなかった。また、得られた平板のDは、4%であった。光沢保持率は79%と良好であった。
【0084】
比較例5:
濃度100体積%のガス状四塩化チタン2.4Nm/時間及び濃度100体積%のガス状四塩化珪素2.4Nm/時間を含有するガスを混合後1,000℃に、8Nm/時間の酸素及び30Nm/時間の水蒸気の混合ガスを1,000℃にそれぞれ予熱して、同軸平行流ノズルを用いて、それぞれ流速50m/秒、60m/秒で反応管に導入した。
【0085】
なお、反応は図1に示した装置を用い、同軸平行流ノズルの内管側が四塩化チタン−四塩化珪素の混合ガスとなるようにガスを導入した。
反応管内の高温滞留時間が0.3秒以下となるように、反応後、冷却空気を反応管に導入し、その後、ポリテトラフルオロエチレン製バグフィルターを用いて製造された超微粒子粉末を捕集した。捕集した粉末を、オーブンにて空気雰囲気下、500℃×1時間加熱し、脱塩素処理を実施した。
【0086】
得られた超微粒子混晶酸化物は、BET比表面積が76m/g、SiO含量は41質量%、平均一次粒子径0.018μm、塩素が0.005質量%であり、XPSによってチタン−酸素−珪素結合が認められた。また、X線回折によって、酸化チタンのアナターゼ型比率が95質量%であることが確認された。BETをAm/g、SiO含量をB質量%としたときのB/Aは0.54であった。また、30分後の硫化水素の吸着を除く分解率Dは3%であった。
【0087】
このようにして得られた超微粒子混晶酸化物20部とにポリスチレン一般グレード(エー・アンド・エムスチレン(株)製「HH203」)80部とを川田(株)製スーパーミキサーで600rpm、3分間混合した後、中谷(株)製30mm異方向2軸押出機にて混練して光触媒機能性組成物を得た。光触媒機能性組成物1kgを得た時点の樹脂圧上昇は5.3MPaと大きかった。
【0088】
得られた光触媒機能性組成物を用いて平板を作成し、インキ消色テストを行ったところ、消色は見られなかった。また、得られた平板のDは、2%であった。光沢保持率は83%と良好であった。
【0089】
比較例6:
濃度100体積%のガス状四塩化チタン9.6Nm/時間及び濃度100体積%のガス状四塩化珪素0.1Nm/時間を含有するガスを混合後1,000℃に、8Nm/時間の酸素及び30Nm/時間の水蒸気の混合ガスを1,000℃にそれぞれ予熱して、同軸平行流ノズルを用いて、それぞれ流速50m/秒、60m/秒で反応管に導入した。
【0090】
なお、反応は図1に示した装置を用い、同軸平行流ノズルの内管側が四塩化チタン−四塩化珪素の混合ガスとなるようにガスを導入した。
【0091】
反応管内の高温滞留時間が0.3秒以下となるように、反応後、冷却空気を反応管に導入し、その後、ポリテトラフルオロエチレン製バグフィルターを用いて製造された超微粒子粉末を捕集した。捕集した粉末を、オーブンにて空気雰囲気下、500℃×1時間加熱し、脱塩素処理を実施した。
【0092】
得られた超微粒子混晶酸化物は、BET比表面積が48m/g、SiO含量は0.7質量%、平均一次粒子径0.028μm、塩素が0.02質量%であり、XPSによってチタン−酸素−珪素結合が認められた。また、X線回折によって、酸化チタンのアナターゼ型比率が80質量%であることが確認された。BETをAm/g、SiO含量をB質量%としたときのB/Aは0.015であった。また、硫化水素の吸着を除く分解率Dは88%であった。
【0093】
このようにして得られた超微粒子混晶酸化物20部とにポリスチレン一般グレード(エー・アンド・エムスチレン(株)製「HH203」)80部とを川田(株)製スーパーミキサーで600rpm、3分間混合した後、中谷(株)製30mm異方向2軸押出機にて混練して光触媒機能性組成物を得た。光触媒機能性組成物1kgを得た時点の樹脂圧上昇は0.5MPaと小さく、超微粒子混晶酸化物の分散性良好な光触媒機能性組成物が得られた。
【0094】
得られた光触媒機能性組成物を用いて平板を作成し、インキ消色テストを行ったところ、マジェンタ色はほぼ消えていた。また、消色テストを暗所にて同じ時間行ったが、消色は見られなかった。したがって、上述のインキ消色テストにおける消色は光触媒効果によるものであることが確認された。また、得られた平板のDは、59%であった。光沢保持率は5%と悪かった。
【0095】
【表1】
Figure 2004016920
【0096】
【発明の効果】
本発明の光触媒機能及び耐候性を有する光触媒機能性組成物、該光触媒機能性組成物を含むマスターバッチを用いることにより、熱可塑性樹脂で通常使用される成形法によって、光触媒機能を有する光触媒機能性成形体、多層構造体を得ることができる。本発明の光触媒機能性組成物、該光触媒機能性組成物を含むマスターバッチ、光触媒機能性成形体、多層構造体は手間のかかる後処理をしなくても、光触媒機能を発揮することができ、かつ優れた耐候性が得られる。
【0097】
【図面の簡単な説明】
【図1】超微粒子混晶酸化物の製造に好適に用いられる、同軸平行流ノズルを備えた反応管の概略模式図の一例
【図2】ブラックライトの相対エネルギーのスペクトル例
【符号の説明】
1 同軸平行流ノズル部
2  予熱器
3  反応管
4  バグフィルター

Claims (17)

  1. 光触媒粒子と熱可塑性樹脂とを含む光触媒機能性組成物であって、光触媒粒子が、一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含み、BET比表面積をAm/g、SiO含量をB質量%としたとき、B/Aが0.02〜0.5である超微粒子混晶酸化物であり、熱可塑性樹脂がポリスチレンであることを特徴とする光触媒機能性組成物。
  2. 光触媒粒子のBET比表面積が、10〜200m/gである請求項1に記載の光触媒機能性組成物。
  3. 光触媒粒子が、アナターゼ型酸化チタンを含むものである請求項1または2に記載の光触媒機能性組成物。
  4. 光触媒粒子が、硫化水素を60体積ppm含有する5Lの乾燥空気中で、直径9cmの平面上に均一に敷かれた3.5gの該粉末に、ブラックライトで波長365nmの紫外線強度が0.25mW/cmとなるように光を照射したとき、照射30分後の硫化水素の分解率が70%以上となる光触媒活性を有するものである請求項1乃至3に記載の光触媒機能性組成物。
  5. 請求項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる光触媒機能性成形体。
  6. 請求項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物からなる層を基材の表面に形成した光触媒機能性成形体。
  7. 光触媒機能性成形体が、繊維、糸、フィルム、シート、テープ、型物製品、及び中空体から選ばれる請求項5または6に記載の光触媒機能性成形体。
  8. 請求項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、型物製品又は中空体を表面層とした光触媒機能性多層構造体。
  9. 請求項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる繊維、フィルム、シート又はテープを表面層とした光触媒機能性多層構造体。
  10. 請求項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、型物製品又は中空体と接着剤層とからなる光触媒機能性多層構造体。
  11. 請求項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる繊維、フィルム、シート又はテープからなる表面層と接着剤層とからなる光触媒機能性多層構造体。
  12. 請求項8乃至9に記載の光触媒機能性多層構造体において、接着層を介して剥離可能な保護フィルムを設けたことを特徴とする、光触媒機能性多層構造体。
  13. 物品が、内外装建材、機械、車両内外装材、ガラス製品、家電製品、農業資材、電子機器、工具、食器、風呂用品、トイレ用品、家具、衣類、織布、不織布、布製品、革製品、紙製品、スポーツ用品、蒲団、容器、眼鏡、看板、配管、配線、金具、衛生資材、自動車用品からなる群より選ばれた少なくとも1種である、請求項5乃至7に記載の光触媒機能性成形体又は請求項8乃至12に記載の光触媒機能性多層構造体。
  14. 請求項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を他の熱可塑性樹脂と共に成形機に供給して成形することにより、請求項8乃至9に記載の光触媒機能性多層構造体を製造する方法。
  15. 請求項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を、成形機内において基材と一体化させることにより、請求項8乃至9に記載の光触媒機能性多層構造体を製造する方法。
  16. 請求項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、型物製品又は中空体を、他の熱可塑性樹脂又は他の熱可塑性樹脂からなる成形体と成形機内において一体化させることにより、請求項8乃至9に記載の光触媒機能性多層構造体を製造する方法。
  17. 請求項1乃至4に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、型物製品又は中空体を、接着剤を介して基体に貼付することを特徴とする、請求項8乃至9に記載の光触媒機能性多層構造体を製造する方法。
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