JP3920735B2 - 光触媒機能性組成物及びその成形品 - Google Patents

光触媒機能性組成物及びその成形品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光触媒機能を有する光触媒機能性組成物、該光触媒機能性組成物を含むマスターバッチ、光触媒機能性成形体、光触媒機能性多層構造体および光触媒機能性多層構造体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アナターゼ型二酸化チタンに代表される光触媒は、悪臭原因物や窒素酸化物(NO)等の分解作用、抗菌作用、防黴作用等の機能を有することから、水処理、脱臭、排ガス処理、ぬめり防止等に応用されている。
光触媒にこれらの機能を発揮させるには、光触媒表面を菌類、汚物、臭成分等と接触させる必要があり、微粒子である光触媒を薄膜として基材表面に固定化して、光触媒表面の少なくとも一部は外部雰囲気に露出させる必要がある。
【0003】
外壁材、タイル、煉瓦、板ガラス、瓦等の基材表面に薄膜を形成させるには、真空蒸着、スパッタリング、CVD(Chemical Vapour Deposition)法 、粒子の焼結等の方法があり、合成樹脂のように柔らかい基材表面に薄膜を形成させるには、光触媒を均一に衝撃力で埋め込んで付着させ、一部表面を析出させて用いる方法(特開平5−96181号公報)がある。
しかし、これらの方法では微粒子である光触媒を基材表面に固定させることはできるが、製造に時間、手間、経費がかかり、生産性が良くない。
【0004】
一方、光触媒をバインダーに混練したものを基材表面に塗布して熱硬化する方法や光触媒を合成樹脂と混合して成形する方法は手間もかからず、種々の形状が容易に得られ、簡易な方法である。しかし、光触媒をバインダーや合成樹脂とを混合して用いると、光触媒表面もバインダーや合成樹脂で覆われてしまうため、触媒効果を発揮させにくい欠点を有する。
そこで、光触媒をバインダーに混練したり、合成樹脂と混合して成形する方法の欠点を改良するため、成形した後で、バインダーや合成樹脂中に埋没した光触媒の一部表面を析出させて光触媒表面を外部雰囲気に露出させるために種々の方法が提案されている。
【0005】
一方、アパレル関連用途や包装材料関連用途においては、透明性、耐候性、しなやかさ等が要求される用途が多くなり、そのような場合には薄いフィルムや細い繊維が求められている。
例えば、ポリエステル樹脂に光触媒を練り込み、紡糸してモノフィラメント糸よりなる糸を作製し、この糸を使用して織物を織り上げた後、得られた織物を所定の減量率となるまで高粘度のアルカリ性溶液に浸漬し、糸の表面のみを溶解して、光触媒粉末の表面を露出させる方法(特開2001−254245号公報)が開示されているが、これも工程が長く生産性が上がらなかった。また、従来の光触媒粉末を含む組成物や成形体は、光触媒性による耐候劣化が避けられず実用的な耐久性を与えることができていない。
また、従来の光触媒粉末には粗大粒子が混在するため、それを含有する樹脂組成物から成形する際においては、マルチフィラメントのような細い繊維を成形すると糸切れが多発したり、極薄インフレーションフィルム成形ではパンクを起こしたり、テープ成形では延伸倍率が上がらなかったりした。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特にバインダーに混合したときに触媒活性を機能する粒子を基材表面に露出させる操作を必要とせず耐久性のある触媒活性の光触媒機能性組成物、熱可塑性樹脂にブレンドした場合においても混練樹脂圧の上昇が少なく薄いフィルムや細い繊維の成形を容易にする特定の光触媒性粒子とを含有する光触媒機能性組成物、該光触媒機能性組成物を含むマスターバッチ、光触媒機能性成形体、光触媒機能性多層構造体および光触媒機能性多層構造体を製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
[1] 一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物と熱可塑性樹脂を含む光触媒機能性組成物であって、一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物のBET比表面積をAm2/g、SiO2含量をB質量%としたときに、B/Aが0.02〜0.5であり、5μm以上の粗粒の含有量が0.1質量%以下である光触媒機能性組成物、
【0008】
[2] 一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物のBET比表面積が10〜200m2/gである上記[1]に記載の光触媒機能性組成物、
[3] 一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物のBET比表面積が15〜50m2/gである上記[1]または[2]に記載の光触媒機能性組成物、
[4] 一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物のBET比表面積をAm2/g、SiO2含量をB質量%としたときに、B/Aが0.2〜0.5である上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の光触媒機能性組成物、
[5] 一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物がアナターゼ型酸化チタンを含むものである上記[1]乃至[4]のいずれかに記載の光触媒機能性組成物、
【0009】
[6] 一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物が、硫化水素を60体積ppm含有する5Lの乾燥空気中で、直径9cmの平面上に均一に敷かれた3.5gの該粉末に、ブラックライトで波長365nmの紫外線強度が0.25mW/cm2となるように光を照射したとき、照射30分後の硫化水素の分解率が70%以上となるものである上記[1]乃至[5]のいずれかに記載の光触媒機能性組成物、
[7] チタンとケイ素以外の金属含有量が、チタンに対して0.5質量%以下である上記[1]乃至[6]のいずれかに記載の光触媒機能性組成物、
[8] 熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートから選ばれたものである上記[1]乃至[7]のいずれかに記載の光触媒機能性組成物、
【0010】
[9] BET比表面積をAm2/g、SiO2含量をB質量%としたときに、B/Aが0.02〜0.5であり、5μm以上の粗粒の含有量が0.1質量%以下である一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混合物を1〜80質量%含む光触媒機能性組成物用マスターバッチ、
【0011】
[10] 上記[1]乃至[8]のいずれかに記載の光触媒機能性組成物を成形してなる光触媒機能性成形体、
[11] 上記[10]に記載の光触媒機能性成形体が、繊維、糸、フィルムから選ばれた成形体である光触媒機能性成形体、
[12] 内外装建材、機械、車両内外装材、ガラス製品、家電製品、農業資材、電子機器、工具、食器、風呂用品、トイレ用品、家具、衣類、織布、不織布、布製品、革製品、紙製品、スポーツ用品、蒲団、容器、眼鏡、看板、配管、配線、金具、衛生資材、自動車用品、テントなどのアウトドア用品、ストッキング、靴下、手袋、マスクからなる群より選ばれた少なくとも1種の物品であって、請求項10乃至11に記載の光触媒機能性成形体を具備した物品、
【0012】
[13] 上記[11]に記載の光触媒機能性成形体に、他の基体を積層してなることを特徴とする光触媒機能性多層構造体、および
[14] 他の基体に対し、上記[11]に記載の光触媒機能性成形体を貼付するか、または前記光触媒機能性成形体に他の基体を積層する事からなる光機能性多層構造体を製造する方法、を開発することにより上記の課題を解決した。
【0013】
【発明の実施の形態】
上記課題は、特定の光触媒性粒子と熱可塑性樹脂を含む光触媒機能性組成物、該光触媒機能性組成物を含むマスターバッチ、光触媒機能性成形体、光触媒機能性多層構造体を提供することにより解決することができる。
従来、光触媒と熱可塑性樹脂とを混合することは行われてきたが、本発明者は、特定の光触媒性粒子と特定の熱可塑性樹脂との組合せることにより、バインダーに混合したときに触媒活性を機能する粒子を基材表面に露出させる操作を必要とせず耐久性のある触媒活性を有する光触媒機能性組成物、熱可塑性樹脂にブレンドした場合においても混練樹脂圧の上昇が少なく、薄いフィルムや細い繊維の成形を容易にできる光触媒機能性組成物を見出し本発明に到達した。この理由はまだ解明できないが、結果として触媒活性を発揮するので上記の特定の光触媒性粒子は熱可塑性樹脂と混合するときはその成形体表面に露出するものと推定している。しかし他の混練樹脂圧を上昇させない効果、熱可塑性樹脂をアタックしない効果など、それら理由は明らかでない。
【0014】
本発明は、以下の発明からなる。
さらに光触媒性粒子としては、一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物であって、BET比表面積をAm2/g、SiO2含量をB質量%としたときに、B/Aは0.02〜0.5の範囲内にあり、好ましくは0.05〜0.3である。B/Aが0.02より小さいと組成物中における超微粒子混晶酸化物の熱可塑性樹脂中への分散性が悪く、かつ成形体の耐候性が悪く、実用性に乏しい。0.5より大きいと粒子表面におけるSiO2相による被覆が多くなり、光触媒能が大幅に低下する。なお該光触媒性粒子としてはSiO2含有量は15質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下の二酸化チタンである。
【0015】
本発明における光触媒性粒子としては、一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物であって、BET比表面積が10〜200m2/gであり、好ましくは、15〜100m2/gである。200m2/gより大きいと効率よく生産するのが困難であり、10m2/gより小さいと光触媒能が大幅に低下する。
【0016】
また、平均一次粒子径は、一般に0.008μm〜0.15μmであり、好ましくは0.015μm〜0.1μmの範囲を有する。0.008μmより小さいと効率よく生産するのが困難であり、0.15μmを越えると光触媒能が大幅に低下する。
【0017】
一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物の製法としては特に制限はないが、溶媒を用いない乾式の合成方法としては、例えば、国際公開WO01/56930号公報に示されたような方法で作ることができる。例えば、チタンの塩化物、臭化物、ヨウ化物から選ばれる1種以上の化合物と、ケイ素の塩化物、臭化物、ヨウ化物から選ばれる1種以上の化合物を含む混合ガスと酸化性ガスをそれぞれ500℃以上に予熱してから気相反応させることにより製造される。これは、溶媒を用いないプロセスなので、粉末を得る際凝集が少ないので好ましいプロセスである。
【0018】
また、溶媒を用いる湿式の合成方法としては、例えば、特開平10−110115号公報に示されたような方法で作ることができる。この場合、乾燥方法は自然乾燥、温風乾燥、真空乾燥、スプレードライ等の一般的な乾燥法を用いて粉末化することができる。
前記の超微粒子混晶酸化物を含む粉末は、乾燥や焼成によって粒子の凝集が起きるので、粗大粒子を低減する工程が必要となる。粗大粒子を低減する方法としては、乾式の分級が好ましい。例えば、日清エンジニアリング株式会社製のターボクラシファイアなどを用いて精密分級することができる。ジェットミルのような強粉砕は、凝集粒子を低減することにおいては有効であるが、粉砕によって、超微粒子混晶酸化物粒子の表面に存在するシリカを含む構造が一部破壊されたり、超微粒子混晶酸化物の粗大粉末の粉砕による新生面(酸化チタン表面)が出現したりして、それを含有する有機重合体組成物の成形性や耐候性を劣化させるので好ましくない。また、溶媒を用いる湿式の静置分級だと、分級後の固液分離・乾燥工程において再凝集を起こすので、好ましくない。
【0019】
また、超微粒子混晶酸化物含有粉末の、5μm以上の粗粒の含有量は次のように測定することができる。
試料20gを正確に秤量し、室温の純水1800mlにいれ、よく攪拌する。ここに分散剤、たとえばヘキサメタリン酸ソーダ10質量%水溶液を、適量(10ml)添加し、攪拌した後、10分間の超音波分散を行う。超音波分散はたとえば株式会社日本精機製作所製超音波ホモジナイザー(型式 US−300T 出力300W 発信周波数20kHz)などを用いることができる。この後、該懸濁液を横浜理化株式会社製極微粉分級機(型式 PS−80)にセットした目開き5μmの高精度マイクロメッシュシーブ上にあけ、該装置に組み込まれた超音波振動器、電磁振動器、および吸引ポンプにより湿式精密分級を実施する。分級終了後、シーブ上の粉体を洗ビンの水を噴射することで集め、ガラス容器に純水と共に入れる。
【0020】
これを110℃乾燥器にいれ、水分を蒸発させたのち、残った残さを集め、秤量する。もとの試料20g中に占める残さの割合が5μm以上の粗粒となる。
このようにして得られた超微粒子混晶酸化物を含有する粉末の、5μm以上の粗粒の含有量は0.1質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、0.0001質量%〜0.05質量%、さらに好ましくは、0.001質量%〜0.03質量%、特に好ましくは0.005質量%〜0.02質量%である。
5μm以上の粗粒の含有量が0.1質量%を越えると、例えば、実質的に光触媒効果を顕現させる配合量で、マルチフィラメントのような細い繊維を成形する際に糸切れが多発したり、極薄インフレーションフィルム成形ではパンクを起こしたり、テープ成形では延伸倍率が上がらなかったりする。また、粗粒の含有量を必要以上に限りなく0に近付けない方が、工業的にはコスト的に有利となる。
【0021】
超微粒子混晶酸化物の中の二酸化チタンの結晶系としては、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のいずれもが使用可能であるが、光触媒として高性能を期待する上からアナターゼ型やブルッカイト型の方が好ましい。
超微粒子混晶酸化物は、好ましくはコア(核)/シェル(殻)構造をとっていてもよく、コアにTiO2相が、シェルにSiO2相が富んだ構造が好ましい。
この時、SiO2相は粒子表面の一部に担持させた状態となっており、点状、島状のように不連続に担持させても、紐状、網状、多孔質状のように連続して担持させても、連続部分と不連続部分とを混在させてもよい。
【0022】
本発明における光触媒性粒子である超微粒子混晶酸化物の光触媒能は次のように測定することができる。
該粉末3.5gを9cm内径のガラスシャーレの底面に均一に敷き詰めたものを5Lの容量の可視光〜紫外光の透過率の良い容器(フッ化ビニルフィルム製の袋等)に入れる。フッ化ビニルフィルム製の袋としては、テドラーバッグ(ジーエルサイエンス株式会社製、AAK−5)があげられる。次いでそこに硫化水素を60体積ppm含有する乾燥空気を5L充填・ブローを少なくとも1回行い、再度同じ濃度の硫化水素を含有する乾燥空気を5L充填し、内部のガスを十分置換する。硫化水素を60体積ppm含有する乾燥空気は、例えば、乾燥空気を用いてパーミエーター(株式会社ガステック製、PD−1B)で調製することができる。また、乾燥空気としては、例えば、市販の圧縮空気(35℃で約14.7MPaになるように圧縮され、結露水やコンプレッサーオイル等を除去した空気)を用いればよい。
【0023】
光源としてブラックライトを用意する。ブラックライトとしては、例えば、ナショナル(株)製、FL20S・BL−B、等が挙げられる。このような蛍光灯の相対エネルギーのスペクトルとして図2のようなスペクトルが知られている(ナショナル株式会社、ブラックライトブルー蛍光灯カタログ)。
光強度の測定には、例えば、アテックス株式会社製、UVA−365を用いる。これを使えば、365nmにおける光強度を測定することができる。
次に初期硫化水素濃度C0T(体積ppm)を検知管(株式会社ガステック製、No.4LL)を用いて測定する。その後、バッグの外から、波長365nmにおける紫外線強度0.25mW/cm2の光が光触媒面に照射されるように光照射を開始する。その時点を起点として30分後の袋中の硫化水素濃度C1T(体積ppm)を測定する。
【0024】
一方、対照実験として、上記と同様な操作にて暗所において30分保持するテストも行う。その時の初期硫化水素濃度をC0B(体積ppm)、30分後の硫化水素濃度C1B(体積ppm)とする。吸着を除く硫化水素の分解率DWHは、
DWH={(C0T−C1T)−(C0B−C1B)}/C0T×100(%)により定義される。
DWHが大きいほど、光触媒性が大きいと判断できる。
本発明における光触媒性粒子のDWHは70%以上であることが好ましい。さらに好ましくは80%以上である。
上述の超微粒子混晶酸化物に熱可塑性樹脂を配合した光触媒機能性組成物を使用することにより、通常使用される成形法により薄いフィルムや細い繊維を容易に成形することができ、成形した後で手間のかかる後処理を必要としないで成形品の表面が光触媒活性を有し、かつ、長期寿命を必要とする用途にも適する機能材料とすることができる。
【0025】
本発明で用いられる超微粒子混晶酸化物は熱可塑性樹脂と混合して光触媒機能性組成物を得ることができる。熱可塑性樹脂は特に制限されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、AS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、ポリ塩化ビニリデン、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアリルエステル、ポリイミド、ポリアセタール、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルオキシド、ポリフェニレンスルフィド等が挙げられる。光触媒機能性組成物中の超微粒子混晶酸化物の含有量は、一般に0.01〜80質量%であり、0.1〜50質量%が好ましく、1〜20質量%が特に好ましい。また、マスターバッチとしては一般に1〜80質量%であり、10〜40質量%が好ましい。
【0026】
熱可塑性樹脂には、必要に応じて、抗酸化剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、炭酸カルシウム、タルク等の充填剤、可塑剤、安定剤、発泡剤、膨張剤、導電性粉末、導電性短繊維、消臭剤、軟化剤、増粘剤、粘度降下剤、希釈剤、撥水剤、撥油剤、架橋剤、硬化剤等の通常使用される添加剤、着色剤や蛍光剤を添加することができる。
ただし、薄いフィルムや細い繊維等の用途には、これらの添加剤、着色剤、蛍光剤は粗大粒子や粗大繊維を含まないことが好ましい。これらの添加剤、着色剤や蛍光剤等は熱可塑性樹脂に練り込んでもよいし、成形加工時に添加して成形してもよい。
【0027】
また、本発明における光触媒機能性組成物のチタンとケイ素以外の金属含有量は、チタンに対して0.5質量%以下であることが、成形性や成形体の耐久性の観点で好ましい。さらに好ましくは、チタンに対して0.2質量%以下である。例えば、亜鉛を含む遷移金属が、チタンに対して0.5質量%より多く存在すると、イオン化した金属がポリエステルやポリアミド、ポリカーボネートの縮合部分を加水分解し、マルチフィラメントのような細い繊維を成形すると糸切れが多発したり、極薄インフレーションフィルム成形ではパンクを起こしたり、テープ成形では延伸倍率が上がらなかったりするとともに、成形体の耐候劣化を促進する傾向があるので、好ましくない。
【0028】
超微粒子混晶酸化物含有粉末と熱可塑性樹脂とからなる有機重合体組成物は、超微粒子混晶酸化物含有粉末と熱可塑性樹脂とを混合してえられる。ただし、超微粒子混晶酸化物含有粉末は微粉であるため、超微粒子混晶酸化物含有粉末と熱可塑性樹脂とを単に混合するだけではなく、混練して均一性を高めることが好ましい。添加剤、着色剤や蛍光剤等は、混合時や混練時に添加して練りこむことができる。
超微粒子混晶酸化物含有粉末と熱可塑性樹脂との混合は、例えばV型混合機、ヘンシェルミキサーのような混合機を用いることができる。また、混練りは、バンバリーミキサーのようなバッチ式混練機、単軸押出機、二軸押出機、連続ミキサーのような連続混練機を用いることができる。
【0029】
超微粒子混晶酸化物含有粉末と熱可塑性樹脂とからなる有機重合体組成物は、単独で使用することもできるが、希釈用熱可塑性樹脂にマスターバッチとして添加して使用することもできる。
かかる希釈用熱可塑性樹脂としては特に制限されるものではないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、AS樹脂、ABS樹脂、AES樹脂、ポリ塩化ビニリデン、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアリルエステル、ポリイミド、ポリアセタール、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルオキシド、ポリフェニレンスルフィド等が挙げられる。
【0030】
本発明の有機重合体組成物は、単独又はマスターバッチとして、射出成形、中空成形、押出成形、カレンダ成形、流動成形、圧縮成形、メルトブローン法、スパンボンド法等の熱可塑性樹脂に通常使用される成形方法に使用することができ、繊維、糸、フィルム、シート、テープ、射出成形品等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等の成形体が製造できる。また、真空成形、圧空成形、積層成形等の熱可塑性樹脂に通常使用される二次成形方法によっても成形体が製造できる。
本発明の有機重合体組成物からなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、射出成形体等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等の成形体は、厚い成形体から薄い成形体、太い成形体から細い成形体まで特に制限はない。しかし、本発明の有機重合体組成物は、特に、通常は得にくい、薄い成形体、細い成形体を製造できることに特徴があり、細い繊維や糸、薄いフィルムやテープ等の製造に最適である。
【0031】
これらの成形体は、単層構造でも多層構造でもよく、多層構造の場合は、本発明の有機重合体組成物からなる層を表面に設けた成形体が、光触媒能の効率がよい。
本発明の有機重合体組成物を単独又はマスターバッチとして各種成形に用いた場合の成形性に対して、小型押出機における成形性を指標として用いることができる。例えば、有機重合体組成物マスターバッチについて、東洋精機(株)製ラボプラストミルを用いて、混練り開始直後の樹脂圧に対して一定量押出したときの樹脂圧上昇は、ラボプラストミルにおける成形性を表すだけではなく、有機重合体組成物マスターバッチをそのまま、または希釈用熱可塑性樹脂で希釈して、インフレーションフィルム成形のような薄いフィルムを成形するときや、マルチフィラメント成形のような細い繊維を成形したときの成形性の指標ともなる。有機重合体組成物マスターバッチの混練樹脂圧の上昇が低いと、ラボプラストミルにおける有機重合体組成物マスターバッチの成形性が良好であるばかりでなく、薄いフィルム成形においてはパンク発生などが抑制され、細い繊維等の成形においては糸切れ等が抑制され、良好な成形性を得ることができる。
【0032】
例えば、熱可塑性樹脂がポリプロピレンである有機重合体組成物マスターバッチの場合、100/630/100/80/60メッシュのスクリーンをつけたフルフライト型20mmφ押出機を45rpmの回転数で、230(入口)−230−230−230℃の温度条件で押出したとき、混練り開始直後の樹脂圧に対して有機重合体組成物マスターバッチを3kg押出したときの樹脂圧上昇は、5MPa以下が好ましく、3MPa以下が更に好ましい。
また、熱可塑性樹脂がポリアミドである有機重合体組成物マスターバッチの場合、100/630/100/80/60メッシュのスクリーンをつけたフルフライト型20mmφ押出機を45rpmの回転数で、270(入口)−270−270−270℃の温度条件で押出したとき、混練り開始直後の樹脂圧に対して有機重合体組成物マスターバッチを3kg押出したときの樹脂圧上昇は、10MPa以下が好ましく、5MPa以下が更に好ましい。
【0033】
本発明の有機重合体組成物からなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、射出成形体等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等、なかでも繊維、フィルム、シート又はテープは、単独に使用されるほかに、他の熱可塑性樹脂と共押し成形したり、基材と一体成形したり、基材の表面に貼付して、有機重合体組成物からなる表面層と基材とからなる多層構造体を形成させることができる。フィルム、シート又はテープの厚さは、特に限定されるものではなく、その用途によって適宜選定されるが、一般に0.0005〜5.0mm、好ましくは0.001〜1.0mm、特に好ましくは0.001〜0.1mmである。また、繊維の太さも特に限定されるものではなく、その用途によって適宜選定されるが、一般に1〜500デニール、好ましくは1〜100、特に好ましくは1〜50デニールである。
【0034】
本発明の有機重合体組成物からなる繊維、フィルム、糸、シート、テープ、射出成形体等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等、なかでも繊維、フィルム、シート又はテープは、接着剤を介して基材表面に貼付することができる。接着剤としては、ウレタン系、アクリル系、ポリビニルアルコール系、酢酸ビニル系などの接着剤が使用できる。また、本発明の有機重合体組成物からなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、射出成形体等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等、なかでも繊維、フィルム、シート又はテープは接着層を介して、剥離可能な保護フィルムを設けることもできる。保護フィルムとしては、シリコン樹脂を離型層として積層したコート紙、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートのフィルム等を使用することができる。このように接着層と保護フィルムとを設けた構造とすることにより、保護フィルムを剥離して任意の基材表面に貼付することができる。
【0035】
上記本発明の有機重合体組成物からなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、射出成形体等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等、なかでも繊維、フィルム、シート又はテープには、絵柄印刷や凹凸模様のエンボス加工を施したり、立体形状とすることもできる。
基材の材質や形状は、特に制限はない。基材の材質としては、例えば、鉄、アルミニウム、銅等の金属、ガラス、陶磁器等のセラミックス、石膏、珪酸カルシウム、セメント等の無機材料、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミド、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリスチレン、フェノール樹脂、FRP等のプラスチックス、木材、合板、紙類などの有機材料、ガラス繊維、炭素繊維、ポリエステル繊維等の繊維等が用いられる。本発明の有機重合体組成物からなる繊維、糸、フィルム、シート、テープ、射出成形体等の型物製品、中空糸、パイプ、瓶等の中空体等の多層構造体を形成させることができる。基材の形状としては、フィルム、シート、板、繊維、織布、不織布、立体形状等任意であり、大きさについても、特に限定されない。
【0036】
以上に述べた光触媒機能性成形体や光触媒機能性多層構造体は、それ単独で用いてもよく、他の構造体の一部に具備させてもよい。このような構造体としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属、コンクリート、ガラス、陶器等の無機物から構成されるものでも良く、紙、プラスチック、木材、皮等の有機物から構成されるものでも良く、あるいは、それらを組み合わせたものであっても良い。これらの物品例としては、例えば、包装材料、建材、機械、車両、ガラス製品、家電製品、農業資材、電子機器、工具、食器、風呂用品、トイレ用品、家具、衣類、布製品、繊維、革製品、紙製品、スポーツ用品、蒲団、容器、眼鏡、看板、配管、配線、金具、衛生資材、自動車用品、テント、ストッキング、靴下、手袋、マスク等が挙げられる。
以下に実施例、比較例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0037】
以下の実施例、比較例において、下記の評価を行った。
(混晶状態の評価)
また、本発明においては混晶状態の確認方法としては、XPS(X線光電子分光法)を採用する。その詳細については、A.Yu.Stakheev et al, J.Phys.Chem.,97(21), 5668−5672(1993) などに記載されている。
【0038】
(超微粒子混晶酸化物含有粉末の光触媒性評価)
粉末3.5gを9cm内径のガラスシャーレの底面に均一に敷き詰めたものを5Lの容量のテドラーバッグ(ジーエルサイエンス株式会社製、AAK−5)内に置く。次いでそこに硫化水素を60体積ppm含有する乾燥空気を5L充填・ブローを少なくとも1回行い、再度同じ濃度の硫化水素を含有する乾燥空気を5L充填し、内部のガスを十分置換する。硫化水素を60体積ppm含有する乾燥空気は、乾燥空気を用いてパーミエーター(株式会社ガステック製、PD−1B)で調製する。また、乾燥空気としては、例えば、市販の圧縮空気(35℃で約14.7MPaになるように圧縮され、結露水やコンプレッサーオイル等を除去した空気)を用いる。
【0039】
光源として、ナショナル(株)製、FL20S・BL−Bを用意する。このような蛍光灯の相対エネルギーのスペクトルとして図2のようなスペクトルが知られている(ナショナル株式会社、ブラックライトブルー蛍光灯カタログ)。
光強度の測定には、アテックス株式会社製、UVA−365を用いる。これを使えば、365nmにおける光強度を測定することができる。
次に初期硫化水素濃度C0T(体積ppm)を検知管(株式会社ガステック製、No.4LL)を用いて測定する。その後、バッグの外から、波長365nmにおける紫外線強度0.25mW/cm2の光が光触媒面に照射されるように光照射を開始する。その時点を起点として30分後の袋中の硫化水素濃度C1T(体積ppm)を測定する。
【0040】
一方、対照実験として、上記と同様な操作にて暗所において30分保持するテストも行う。その時の初期硫化水素濃度をC0B(体積ppm)、30分後の硫化水素濃度C1B(体積ppm)とする。
吸着を除く硫化水素の分解率DWHは、
DWH={(C0T−C1T)−(C0B−C1B)}/C0T×100(%)
により定義される。DWHが大きいほど、光触媒性が大きいと判断できる。
【0041】
(5μm以上の粗粒の含有量)
試料20gを正確に秤量し、室温の純水1800mlにいれ、よく攪拌する。ここに分散剤、たとえばヘキサメタリン酸ソーダ10質量%水溶液を、適量(10ml)添加し、攪拌した後、10分間の超音波分散を行う。超音波分散はたとえば株式会社日本精機製作所製超音波ホモジナイザー(型式 US−300T 出力300W 発信周波数20kHz)などを用いることができる。この後、該懸濁液を横浜理化株式会社製極微粉分級機(型式 PS−80)にセットした目開き5μmの高精度マイクロメッシュシーブ上にあけ、該装置に組み込まれた超音波振動器、電磁振動器、および吸引ポンプにより湿式精密分級を実施する。
【0042】
分級終了後、シーブ上の粉体を洗ビンの水を噴射することで集め、ガラス容器に純水と共に入れる。これを110℃乾燥器にいれ、水分を蒸発させたのち、残った残さを集め、秤量する。もとの試料20g中に占める残さの割合が5μm以上の粗粒の含量となる。
【0043】
(混練樹脂圧)
超微粒子混晶酸化物20部と熱可塑性樹脂80部とを川田(株)製スーパーミキサーで600rpm、3分間混合した後、中谷(株)製30mm異方向2軸押出機にて混練して光触媒機能性組成物を得た。この組成物(マスターバッチ)について、混練樹脂圧を東洋精機(株)製ラボプラストミルを用いて測定し、成形性を評価した。ラボプラストミルの混練条件は、100/630/100/80/60メッシュのスクリーンをつけたフルフライト型20mmφ押出機を45rpmの回転数で、樹脂の種類に合わせて温度条件を揃えた。混練り開始直後の樹脂圧に対して有機重合体組成物マスターバッチを3kg押出したときの樹脂圧上昇によって成形性を評価した。
【0044】
(成形された繊維の光触媒性)
超微粒子混晶酸化物20部を含有する光触媒機能性組成物を超微粒子混晶酸化物が5質量%になるように希釈樹脂に添加し、吉井鐵工(株)製40mmモノフィラメント成形機にて5デニールのモノフィラメントを得る。次に、この得られたモノフィラメント繊維10gを5Lテドラーバッグ(ジーエルサイエンス株式会社製、AAK−5)内に置き、そこに硫化水素を60体積ppm含有する乾燥空気を5L充填・ブローを少なくとも1回行い、再度同じ濃度の硫化水素を含有する乾燥空気を5L充填し、内部のガスを十分置換する。硫化水素を60体積ppm含有する乾燥空気は、乾燥空気を用いてパーミエーター(株式会社ガステック製、PD−1B)で調製する。
【0045】
また、乾燥空気としては、例えば、市販の圧縮空気(35℃で約14.7MPaになるように圧縮され、結露水やコンプレッサーオイル等を除去した空気)を用いる。
光源としてブラックライトを用意する。ブラックライトとしては、ナショナル(株)製、FL20S・BL−Bを用意する。
光強度の測定には、アテックス株式会社製、UVA−365を用いる。これを使えば、365nmにおける光強度を測定することができる。
次に初期硫化水素濃度CM0T(体積ppm)を検知管(株式会社ガステック製、No.4LL)を用いて測定する。その後、バッグの外から、波長365nmにおける紫外線強度0.25mW/cm2の光が光触媒面に照射されるように光照射を開始する。その時点を起点として2時間後の袋中の硫化水素濃度CM1T(体積ppm)を測定する。
【0046】
一方、対照実験として、上記と同様な操作にて暗所において2時間保持するテストも行う。その時の初期硫化水素濃度をCM0B(体積ppm)、2時間後の硫化水素濃度CM1B(体積ppm)とする。
吸着を除く硫化水素の分解率DMWHは、
DMWH={(CM0T−CM1T)−(CM0B−CM1B)}/CM0T×100(%)
により定義される。DMWHが大きいほど、光触媒性が大きいと判断できる。
【0047】
(成形された繊維の、光触媒作用による耐候劣化の抑制)
耐候性テストは、このモノフィラメントをスガ試験機(株)製のサンシャインスーパーロングライフウェザーメーターWEL−SUN−HCH型に48時間かけて行った。 耐候性の評価は、サンシャインスーパーロングライフウェザーメーターにかける前後のモノフィラメントの引張試験を行い、破断伸びを測定し、その保持率によって行った。
保持率の計算は次式で行った。
保持率=耐候後破断伸び/耐候前破断伸び×100(%)
破断伸び保持率が高い方が光触媒作用による耐候劣化が抑制されている、と判断できる。
【0048】
【実施例】
(実施例1)
濃度100体積%のガス状四塩化チタン9.4Nm3/時間(Nは標準状態を意味する。
以下同じ。)及び濃度100体積%のガス状四塩化珪素0.6Nm3/時間を含有するガスを混合後1,000℃に、8Nm3/時間の酸素及び20Nm3/時間の水蒸気の混合ガスを1,000℃にそれぞれ予熱して、同軸平行流ノズルを用いて、それぞれ流速49m/秒、60m/秒で反応管に導入した。ただし、反応は図1に示すような反応管を用い、内管に混合ハロゲン化金属を含有するガスを導入した。
【0049】
反応管の内径は100mmであり、反応温度1,300℃における管内流速は計算値で10m/秒であった。反応管内の高温滞留時間が0.3秒以下となるように、反応後冷却空気を反応管に導入し、その後、ポリテトラフルオロエチレン製バグフィルターを用いて製造された超微粒子粉末を捕集した。その後、オブンにて空気雰囲気下、500℃×1時間加熱し、脱塩処理を実施した。さらに、この粉末をターボクラシファイア(日清エンジニアリング株式会社製)を用いて乾式精密分級した。
得られた超微粒子混晶酸化物は、BET比表面積が54m2/g、SiO2含量は4.2質量%、平均一次粒子径0.027μm、塩素が0.01質量%であり、XPSによって明らかにチタン−酸素−珪素結合が認められた。5μm以上の粗粒が0.02質量%であった。BETをAm2/g、SiO2含量をB質量%としたときのB/Aは0.08であった。
【0050】
また、30分後の硫化水素の吸着を除く分解率DWHは86%であった。
このようにして得られた超微粒子混晶酸化物20部と高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン(株)製「KX880N」)80部とを川田(株)製スーパーミキサーで600rpm、3分間混合した後、中谷(株)製30mm異方向2軸押出機にて混練して光触媒機能性組成物を得た。
【0051】
この光触媒機能性組成物の混練樹脂圧は2.3MPaであった。
また、この光触媒機能性組成物25部と高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン(株)製「KM880A」)75部とを混合した後、吉井鐵工(株)製40mmモノフィラメント成形機にて5デニールのモノフィラメントを安定的に得た。また、2時間後の硫化水素の吸着を除く分解率DMWHは92%であった。
得られたモノフィラメントの耐候性テストを行ったところ、破断伸び保持率は65%であった。
【0052】
(実施例2)
実施例1において、高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン(株)製「KX880N」、「KM880A」)の替わりにポリアミド(三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製ポリアミド「1010J」)を用いた以外は実施例1と同じ操作を行い、光触媒機能性組成物を得た。
この光触媒機能性組成物の混練樹脂圧は2.1MPaであった。
また、2時間後の硫化水素の吸着を除く分解率DMWHは88%であった。
得られたモノフィラメントの耐候性テストを行ったところ、破断伸び保持率は62%であった。
【0053】
(比較例1)
濃度100体積%のガス状四塩化チタン9.4Nm3/時間(Nは標準状態を意味する。以下同じ。)及び濃度100体積%のガス状四塩化珪素0.6Nm3/時間を含有するガスを混合後1,000℃に、8Nm3/時間の酸素及び20Nm3/時間の水蒸気の混合ガスを1,000℃にそれぞれ予熱して、同軸平行流ノズルを用いて、それぞれ流速49m/秒、60m/秒で反応管に導入した。ただし、反応は図1に示すような反応管を用い、内管に混合ハロゲン化金属を含有するガスを導入した。
反応管の内径は100mmであり、反応温度1,300℃における管内流速は計算値で10m/秒であった。反応管内の高温滞留時間が0.3秒以下となるように、反応後冷却空気を反応管に導入し、その後、ポリテトラフロロエチレン製バグフィルターを用いて製造された超微粒子粉末を捕集した。その後、オーブンにて空気雰囲気下、500℃×1時間加熱し、脱塩処理を実施した。
【0054】
得られた超微粒子混晶酸化物は、BET比表面積が52m2/g、SiO2含量は4.0質量%、平均一次粒子径0.027μm、塩素が0.01質量%であり、XPSによって明らかにチタン−酸素−珪素結合が認められた。5μm以上の粗粒が0.2質量%であった。BETをAm2/g、SiO2含量をB質量%としたときのB/Aは0.08であった。
また、30分後の硫化水素の吸着を除く分解率DWHは88%であった。
このようにして得られた超微粒子混晶酸化物20部と高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン(株)製「KX880N」)80部とを川田(株)製スーパーミキサーで600rpm、3分間混合した後、中谷(株)製30mm異方向2軸押出機にて混練して光触媒機能性組成物を得た。
【0055】
この光触媒機能性組成物の混練樹脂圧は45MPaであった。
また、この光触媒機能性組成物25部と高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン(株)製「KM880A」)75部とを混合した後、吉井鐵工(株)製40mmモノフィラメント成形機にて5デニールのモノフィラメントを得ようとしたが、糸切れが激しく安定した紡糸ができなかった。
そういう状況ではあったが、切れた状態の繊維を集めて繊維サンプルとし、その2時間後の硫化水素の吸着を除く分解率DMWHを求めたところ、DMWHは90%であった。
得られたモノフィラメントの耐候性テストを行ったところ、破断伸び保持率は38%であった。
【0056】
(比較例2)
B/Aの大きい粒子⇒混練樹脂圧大、成形性不良、光触媒性なし
濃度100体積%のガス状四塩化チタン2.4Nm3/時間及び濃度100体積%のガス状四塩化珪素2.4Nm3/時間を含有するガスを混合後1,000℃に、8Nm3/時間の酸素及び30Nm3/時間の水蒸気の混合ガスを1,000℃にそれぞれ予熱して、同軸平行流ノズルを用いて、それぞれ流速50m/秒、60m/秒で反応管に導入した。ただし、反応は図1に示すような反応管を用い、同軸平行流ノズルの内管に混合ハロゲン化金属を含有するガスを導入した。
【0057】
反応管内の高温滞留時間が0.3秒以下となるように、反応後冷却空気を反応管に導入し、その後、ポリテトラフロロエチレン製バグフィルターを用いて製造された超微粒子粉末を捕集した。その後、オブンにて空気雰囲気下、500℃×1時間加熱し、脱塩処理を実施した。さらに、この粉末をターボクラシファイア(日清エンジニアリング株式会社製)を用いて乾式精密分級した。
得られた超微粒子混晶酸化物は、BET比表面積が76m2/g、SiO2含量は41質量%、平均一次粒子径0.018μm、塩素が0.005質量%であり、XPSによって明らかにチタン−酸素−珪素結合が認められた。5μm以上の粗粒が0.02質量%であった。BETをAm2/g、SiO2含量をB質量%としたときのB/Aは0.54であった。
【0058】
また、30分後の硫化水素の吸着を除く分解率DWHは3%であった。
このようにして得られた超微粒子混晶酸化物20部と高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン(株)製KX880N)80部とを川田(株)製スーパーミキサーで600rpm、3分間混合した後、中谷(株)製30mm異方向2軸押出機にて混練して光触媒機能性組成物を得た。
この光触媒機能性組成物の混練樹脂圧は7.2MPaであった。
この光触媒機能性組成物25部と高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン(株)製「KM880A」)75部とを混合した後、吉井鐵工(株)製40mmモノフィラメント成形機にて5デニールのモノフィラメントを得た。
また、2時間後の硫化水素の吸着を除く分解率DMWHは2%であった。
得られたモノフィラメントの耐候性テストを行ったところ、破断伸び保持率は82%であった。
【0059】
(比較例3)
濃度100体積%のガス状四塩化チタン9.6Nm3/時間及び濃度100体積%のガス状四塩化珪素0.1Nm3/時間を含有するガスを混合後1,000℃に、8Nm3/時間の酸素及び30Nm3/時間の水蒸気の混合ガスを1,000℃にそれぞれ予熱して、同軸平行流ノズルを用いて、それぞれ流速50m/秒、60m/秒で反応管に導入した。ただし、反応は図1に示すような反応管を用い、同軸平行流ノズルの内管に混合ハロゲン化金属を含有するガスを導入した。
反応管内の高温滞留時間が0.3秒以下となるように、反応後冷却空気を反応管に導入し、その後、ポリテトラフロロエチレン製バグフィルターを用いて製造された超微粒子粉末を捕集した。その後、オーブンにて空気雰囲気下、500℃×1時間加熱し、脱塩処理を実施した。
【0060】
さらに、この粉末をターボクラシファイア(日清エンジニアリング株式会社製)を用いて乾式精密分級した。
得られた超微粒子混晶酸化物は、BET比表面積が48m2/g、SiO2含量は0.7質量%、平均一次粒子径0.028μm、塩素が0.02質量%であり、XPSによって明らかにチタン−酸素−珪素結合が認められた。5μm以上の粗粒が0.03質量%であった。BETをAm2/g、SiO2含量をB質量%としたときのB/Aは0.015であった。
また、30分後の硫化水素の吸着を除く分解率DWH88%であった。
このようにして得られた超微粒子混晶酸化物20部と高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン(株)製「KX880N」)80部とを川田(株)製スーパーミキサーで600rpm、3分間混合した後、中谷(株)製30mm異方向2軸押出機にて混練して光触媒機能性組成物を得た。
【0061】
この光触媒機能性組成物の混練樹脂圧は11MPaであった。
この光触媒機能性組成物25部と高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン(株)製「KM880A」)75部とを混合した後、吉井鐵工(株)製40mmモノフィラメント成形機にて5デニールのモノフィラメントを得た。
また、2時間後の硫化水素の吸着を除く分解率DMWHは95%であった。
得られたモノフィラメントの耐候性テストを行ったところ、破断伸び保持率は25%であった。
【0062】
以上の結果を表にまとめると以下のようになる。
【表1】
Figure 0003920735
【0063】
【表2】
Figure 0003920735
【0064】
【発明の効果】
本発明の特定の光触媒性粒子と熱可塑性樹脂を含む光触媒機能を有する光触媒機能性組成物、該光触媒機能性組成物を含むマスターバッチを用いることにより、熱可塑性樹脂で通常使用される成形法によって容易に、良好な耐久性と光触媒機能を有する薄いフィルムや細い繊維や多層構造体などを成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】超微粒子混晶酸化物の製造に好適に用いられる、同軸平行流ノズルを備えた反応管の概略模式図の一例
【図2】ブラックライトの相対エネルギーのスペクトル例
【符号の説明】
1 同軸平行流ノズル部
2 予熱器
3 反応管
4 バグフィルター

Claims (14)

  1. 一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物と熱可塑性樹脂を含む光触媒機能性組成物であって、一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物のBET比表面積をAm2/g、SiO2含量をB質量%としたときに、B/Aが0.02〜0.5であり、5μm以上の粗粒の含有量が0.1質量%以下、かつSiO2含有量が15質量%以下である光触媒機能性組成物。
  2. 一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物のBET比表面積が10〜200m2/gである請求項1に記載の光触媒機能性組成物。
  3. 一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物のBET比表面積が15〜50m2/gである請求項1または2に記載の光触媒機能性組成物。
  4. 一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物のBET比表面積をAm2/g、SiO2含量をB質量%としたときに、B/Aが0.2〜0.5である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光触媒機能性組成物。
  5. 一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物がアナターゼ型酸化チタンを含むものである請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光触媒機能性組成物。
  6. 一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混晶酸化物が、硫化水素を60体積ppm含有する5Lの乾燥空気中で、直径9cmの平面上に均一に敷かれた3.5gの該粉末に、ブラックライトで波長365nmの紫外線強度が0.25mW/cm2となるように光を照射したとき、照射30分後の硫化水素の分解率が70%以上となるものである請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光触媒機能性組成物。
  7. チタンとケイ素以外の金属含有量が、チタンに対して0.5質量%以下である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光触媒機能性組成物。
  8. 熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネートから選ばれたものである請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光触媒機能性組成物。
  9. BET比表面積をAm2/g、SiO2含量をB質量%としたときに、B/Aが0.02〜0.5であり、5μm以上の粗粒の含有量が0.1質量%以下である一次粒子内にチタン−酸素−珪素結合が存在した混晶を含む超微粒子混合物を1〜80質量%含む光触媒機能性組成物用マスターバッチ。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光触媒機能性組成物を成形してなる光触媒機能性成形体。
  11. 請求項10に記載の光触媒機能性成形体が、繊維、糸、フィルムから選ばれた成形体である光触媒機能性成形体。
  12. 内外装建材、機械、車両内外装材、ガラス製品、家電製品、農業資材、電子機器、工具、食器、風呂用品、トイレ用品、家具、衣類、織布、不織布、布製品、革製品、紙製品、スポーツ用品、蒲団、容器、眼鏡、看板、配管、配線、金具、衛生資材、自動車用品、テントなどのアウトドア用品、ストッキング、靴下、手袋、マスクからなる群より選ばれた少なくとも1種の物品であって、請求項10乃至11に記載の光触媒機能性成形体を具備した物品。
  13. 請求項11に記載の光触媒機能性成形体に、他の基体を積層してなることを特徴とする光触媒機能性多層構造体。
  14. 他の基体に対し、請求項11に記載の光触媒機能性成形体を貼付するか、または前記光触媒機能性成形体に他の基体を積層する事からなる光機能性多層構造体を製造する方法。
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