JP2004016549A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来にない面白みのある遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機(1)は、複数の図柄を変動表示するリール(3L,3C,3R)と、変動表示を開始させることが可能なスタートレバー(6)と、スタートレバー(6)の操作方向に基づいて変動表示を停止制御する主制御回路(71)とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】遊技機(1)は、複数の図柄を変動表示するリール(3L,3C,3R)と、変動表示を開始させることが可能なスタートレバー(6)と、スタートレバー(6)の操作方向に基づいて変動表示を停止制御する主制御回路(71)とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段と、その変動表示を制御するマイクロコンピュータ等の制御手段とを備えたスロットマシン、パチンコ機その他の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にメダル、又はコイン等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与する。
【0003】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の役の入賞が成立したときは、1回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームを所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与えるゲームを所定回数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、メダル、コイン等が払出される入賞が成立するためには、内部的な抽選処理(以下「内部抽選」という)により役に当選(以下「内部当選」という)し、且つその内部当選した役(以下「内部当選役」という)の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作をタイミングよく行う技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0005】
また、現在主流の遊技機では、リールを停止制御する方法としてテーブル制御と称されるものを採用している。このテーブル制御では、基本的に内部当選役に応じて予め用意された停止テーブルと、リールを停止させるための停止ボタンの操作タイミングとによってリールの停止位置を決定するようにしている。更に、このテーブル制御では、内部当選役に対応する停止テーブルを複数設け、同じ操作タイミングであってもリールの停止位置を異ならせたりしている。また、テーブル制御では、停止ボタンの停止順序が異なるとき、同じ操作タイミングであってもリールの停止位置を異ならせる、例えば内部当選役の入賞の成否を変化させることも可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、停止ボタンの操作タイミング或いはその操作順序以外の要素によって遊技結果等が変化する等の新たな遊技性を備えた遊技機の提供が望まれている。
【0007】
本発明の目的は、従来にない面白みのある遊技機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技機は、複数の図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R)と、変動表示を開始させることが可能な変動開始用操作手段(例えば、後述のスタートレバー6)と、変動開始用操作手段の操作態様(例えば、後述のスタートレバー6の操作方向)に基づいて変動表示を停止制御する停止制御手段(例えば、後述の図13のST42の判別結果に基づいて停止制御を行う主制御回路71)とを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の具体的態様では、変動表示の停止態様が所定の停止態様となることを許可する変動開始用操作手段の操作態様(例えば、後述の許可方向)を決定する操作態様決定手段(例えば、後述のCPU31)を備え、停止制御手段は、操作態様決定手段の決定結果に基づいて変動表示を停止制御することを特徴とする。
【0010】
本発明の具体的態様では、変動開始用操作手段の操作に基づいて内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、後述のCPU31)を備え、所定の停止態様は、所定の役(例えば、後述のベルの小役)の入賞成立を示す停止態様であり、停止制御手段は、内部当選役決定手段の決定結果に基づいて変動表示を停止制御する(例えば、後述の停止テーブル群決定処理(図13)に基づいて停止制御する)ことを特徴とする。
【0011】
本発明の具体的態様では、所定の停止態様は、所定の遊技価値(例えば、15枚のメダル)が付与される停止態様であることを特徴とする。
【0012】
本発明の具体的態様では、操作態様決定手段は、遊技者が変動開始用操作手段を操作する前の所定の時点(例えば、変動表示の停止時)において操作態様を決定することを特徴とする。
【0013】
本発明の具体的態様では、所定の時点は、遊技者が遊技価値を遊技のために賭ける行為時(例えば、後述のBET操作時)であることを特徴とする。
【0014】
本発明の具体的態様では、操作態様決定手段の決定結果を報知する報知手段(例えば、後述の液晶表示装置5)を備えたことを特徴とする。
【0015】
本発明の具体的態様では、変動開始用操作手段は、複数の方向へ操作可能な操作レバー(例えば、後述のスタートレバー6)であることを特徴とする。
【0016】
本発明の具体的態様では、変動表示を停止させることが可能な変動停止用操作手段(例えば、後述の停止ボタン7L,7C,7R)を備え、停止制御手段は、変動停止用操作手段の操作態様に基づいて変動表示を停止制御することを特徴とする。
【0017】
【作用及び効果】
本発明の遊技機では、停止制御手段は、変動開始用操作手段の操作態様に基づいて変動表示を停止制御する。従って、変動開始操作手段の操作態様により、例えば変動表示の停止態様が変化し得るので、従来にない面白みのある遊技性を備えた遊技機を提供することができる。
【0018】
本発明の実施態様では、操作態様決定手段は、変動表示の停止態様が所定の停止態様となることを許可する変動開始用操作手段の操作態様を決定し、停止制御手段は、その決定結果に基づいて変動表示を停止制御する。従って、変動表示の停止態様が所定の停止態様となるか否かは、変動開始用操作手段の操作態様により変化し得るという従来にない面白みを遊技に付加することができる。
【0019】
また、所定の停止態様は、所定の役の入賞成立を示す停止態様であり、停止制御手段は、内部当選役決定手段の決定結果に基づいて変動表示を停止制御する。従って、例えば所定の役の入賞成立を示す停止態様となることを許可された変動開始用操作手段の操作態様で変動開始用操作手段を操作することにより、所定の役が内部当選役として決定されることを条件として所定の役の入賞成立を実現し得る。
【0020】
また、所定の停止態様として所定の遊技価値が付与される停止態様を用いることができる。
【0021】
また、操作態様決定手段による操作態様の決定時期を、遊技者が変動開始用操作手段を操作する前の所定の時点とすることができる。
【0022】
また、所定の時点を遊技者が遊技価値を遊技のために賭ける行為時とすることができる。所定の時点が明確となり、遊技者も所定の時点を認識することができる。
【0023】
また、報知手段は、操作態様決定手段の決定結果を報知する。従って、変動開始用操作手段の操作態様の報知が行われるという従来にない面白みのある遊技機を提供することができる。また、技術介入性が高い遊技機では、熟練者と初心者との間でメダル等の獲得数に差が生じやすく、初心者は、技術介入性の高い遊技機を敬遠しがちである。そこで、例えば変動開始用操作手段の操作態様の報知を行うことにより、その操作態様が報知に従ったものであれば所定の役の入賞成立を実現可能であり、初心者も安心して遊技を楽める遊技機を提供することができる。
【0024】
また、変動開始用操作手段として複数の方向へ操作可能な操作レバーを用いることができる。
【0025】
また、変動表示を停止させることが可能な変動停止用操作手段を設けることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0027】
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスダウンライン8a及びクロスアップライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入すること(遊技に遊技価値を賭ける遊技操作であり、以下「BET操作」という)により、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
【0028】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
【0029】
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、クレジット表示部19が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、本実施例では、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【0030】
表示窓4L,4C,4Rの右側には、WINランプ17及び払出表示部18が設けられる。WINランプ17は、BB又はRBの入賞が成立した場合に点灯し、BB又はRBに内部当選した場合に所定確率で点灯する。払出表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
【0031】
パネル表示部2aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられる。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDから成り、後で説明するRBゲーム可能回数及びRBゲーム入賞可能回数等を表示する。表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。ここで、図1に示す遊技機1は、後述の「補助期間」中であり、BET操作後、スタートレバー6が操作される前の状態にある。この液晶表示装置5の表示画面5aには、後で説明する「ベルの小役」に内部当選した場合においてその入賞成立が実現可能となるスタートレバー6の操作方向(操作態様)を報知する画像が表示されている。具体的には、「スタートレバーを上方向へ操作して下さい」という文章が表示されている。
【0032】
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、遊技者が遊技価値を遊技に賭ける(投入する)ための賭け操作手段としての1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、および最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
【0033】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、BET操作が行われていることを条件として遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始(ゲームを開始)するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。このスタートレバー6の操作可能な方向は、上方向、下方向、左方向、及び右方向の“4方向”である。スタートレバー6の操作は、上方向操作検知センサ6U、下方向操作検知センサ6D、左方向操作検知センサ6L又は右方向検知センサ6Rにより検知される(後述の図5,図6)。
【0034】
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L,21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。
【0035】
図2は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図6)に格納されている。各リール3L,3C,3R上には、“青7(図柄91)”、“赤7(図柄92)”、“BAR(図柄93)”、“ベル(図柄94)”、“プラム(図柄95)”、“Replay(図柄96)”及び“チェリー(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0036】
図3は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する役及び払出枚数を示す。
【0037】
ここで、実施例では、BB又はRBが作動しているか否かによって区別するようにしている。一般に、内部当選する可能性のある役の種類は、いわゆる確率抽選テーブルによって定まるものであるが、確率抽選テーブルは、各遊技状態毎に設けられている。すなわち、同一の遊技状態のゲームでは、内部当選する可能性のある役の種類が同一となる。ただし、「BB遊技状態」は、「BB中一般遊技状態」及び「RB遊技状態」を含むものであり、内部当選する可能性のある役の種類が異なる状態を含む。
【0038】
図3に示すように、一般遊技状態において、有効ラインに沿って“青7−青7−青7”、又は“赤7−赤7−赤7”が並んだときは、BBの入賞が成立し、15枚のメダルが払出されると共に、次のゲームの遊技状態が「BB遊技状態」となる。
【0039】
「RB遊技状態」は、「一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが“BAR−BAR−BAR”であるとき、又は「BB中一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが“Replay−Replay−Replay”であるとき(いわゆる「JAC IN」)に発生する。このとき、15枚のメダルが払出される。「RB遊技状態」は、メダルを1枚賭けることにより所定の図柄組合せ“Replay−Replay−Replay”が揃い、15枚のメダルを獲得できる役物に当たりやすい遊技状態である。1回の「RB遊技状態」において可能な最大のゲーム回数(これを「RBゲーム可能回数」という)は、12回である。また、このRB遊技状態において、入賞できる回数(これを「RBゲーム入賞可能回数」という)は、8回までである。即ち、この「RB遊技状態」は、ゲーム回数が12回に達するか、又は入賞回数が8回に達した場合に終了する。なお、BB遊技状態は、所定のゲームで第3停止操作が行われたとき、終了する。例えば、3回目のRB遊技状態の最後のゲームにおいて第3停止操作が行われたとき、BB遊技状態が終了する。
【0040】
一般遊技状態において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが“Replay−Replay−Replay”であるときは、再遊技の入賞が成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく遊技を行うことができる。
【0041】
一般遊技状態又はBB中一般遊技状態において、有効ラインに沿って図柄組合せ“ベル−ベル−ベル”が並ぶことにより、「ベルの小役」の入賞が成立する。ここで、各ゲームのBET操作時には、「ベルの小役」に内部当選することを条件としてその入賞成立を許可するスタートレバー6の操作方向(以下「許可方向」という)が決定される(後述の図10のST6)。ベルの小役に内部当選した場合には、その「許可方向」と遊技者によるスタートレバー6の操作方向とが一致するか否かの判別が行われる(後述の図13のST42)。両者が一致する場合には、例えば、後述のベル入賞成立停止テーブル(図8)を用いたリール3L,3C,3Rの停止制御が行われ、「ベルの小役」の入賞が成立する。他方、「許可方向」と遊技者の操作方向とが一致しない場合には、例えば、後述の入賞不成立停止テーブル(図9)を用いたリール3L,3C,3Rの停止制御が行われ、「ベルの小役」の入賞が不成立となる。
【0042】
また、一般遊技状態及びBB中一般遊技状態では、「プラムの小役」、「BARの小役」、及び「チェリーの小役」の入賞成立を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示のとおりである。
【0043】
「一般遊技状態」では、「BET操作」が行われたとき、「許可方向」が報知される期間(以下「報知期間」という)が設けられる。「報知期間」では、報知された「許可方向」へスタートレバー6を操作することにより、「ベルの小役」に内部当選することを条件として、その「ベルの小役」の入賞成立を確実に実現することができる。報知期間は、連続する複数回(実施例では、“35回”)のゲームにより構成される。
【0044】
報知期間の発生条件は、「プラムの小役」に内部当選したことを契機として行われる抽選(後述の図16)において、報知期間の発生回数として“1回以上”が選択されることである。ここで、報知期間の発生回数は、上記発生条件の成立と同時に決定される。そして、上記発生条件が成立した後、実際に報知期間を発生(顕在化)させるか否かは、報知期間発生抽選処理(後述の図18)で決定される。上記発生条件の成立後、報知期間が発生する可能性のある期間(具体的には、一般遊技状態において、後述の発生回数貯留カウンタの値が“1以上”であり、且つ報知期間でない期間)を、以下「潜伏期間」という。
【0045】
図4は、スタートレバー6を含む遊技機操作装置を遊技機1に取付けた状態を示す側断面図、図5は、スタートレバー6と各検知センサ6U,6D,6L,6Rとの位置関係を示す斜視図である。
【0046】
スタートレバー6は、グリップ6aとシャフト6bにより構成される。スタートレバー6の握り部であるグリップ6aは、中空球状の透明プラスチックで形成され、開口に固着されたナット61を備える。スタートレバー6のアーム部を構成する筒状のシャフト6bは、管状の部材であり、その外面には必要に応じ鍔あるいは段が形成される。シャフト6bの先端部(外端部)には雄ネジが形成され、グリップ6aのナット61が螺合され、シャフト6bの鍔62に押付けるようにグリップ6aが螺合装着される。
【0047】
シャフト6bには、スリーブ63と外球面を有する滑動体64が遊嵌される。滑動体64は、機台のフレーム(図示せず)に螺合し固定される取付部材65の貫通孔に形成された球面受け座66に当接する。圧縮ばね67は、取付部材65に固定されたばね座68とシャフト6bに嵌着した止め輪69に当接して係止されている円板座70との間に装着され、シャフト6bを図4の右方向の力を付勢している。
【0048】
シャフト6bは、この付勢力により右方向に押付けられ、この力が、鍔62、スリーブ63を介して滑動体64を球面受け座66に押付けるので、グリップ6aに力を作用させないときスタートレバー6は水平の中立位置に弾性的に保持され、圧縮ばね67に抗してシャフト6bを引いたり、回動させたりすることができる。
【0049】
シャフト6bの後端(内端部)には、スタートレバー6の操作態様等を判別するための操作態様検知手段としての上方向操作検知センサ(以下「上方向センサ」という)6U、下方向操作検知センサ(以下「下方向センサ」という)6D、左方向操作検知センサ(以下「左方向センサ」という)6L又は右方向検知センサ(以下「右方向センサ」という)6Rが近接して設けられている。これらの検知センサ(スタートスイッチ)は、シャフト6bの後端の変位(図の中立位置からの移動)を検出して“ON”するフォトセンサである。
【0050】
上方向センサ6Uは、スタートレバー6が上方向へ操作されたことを検知する。下方向センサ6Dは、スタートレバー6が下方向へ操作されたことを検知する。左方向センサ6Lは、スタートレバー6が左方向へ操作されたことを検知する。右方向センサ6Rは、スタートレバー6が右方向へ操作されたことを検知する。BET操作後、いずれかの検知センサが“ON”することにより、所定の信号が後述の主制御回路71へ入力され、リール3L,3C,3Rが回転し、ゲームが開始する。いずれの検知センサが“ON”してゲームが開始したか、すなわち遊技者によるスタートレバー6の操作方向の情報は、後述の図10のST8で記憶され、図13のST42の判別に用いられる。
【0051】
図6は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5及びスピーカ21L,21Rを制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
【0052】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
【0053】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0054】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。このコマンドには、「BETコマンド」、「スタートコマンド」、「全リール停止コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。なお、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
【0055】
図6の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、WINランプ17)と、各種表示部(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
【0056】
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0057】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、上方向センサ6U、下方向センサ6D、左方向センサ6L、右方向センサ6R、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。これらも、I/Oポート38を介してCPU31に接続されている。
【0058】
上方向センサ6U、下方向センサ6D、左方向センサ6L、及び右方向センサ6Rは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0059】
図6の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。内部当選役が決定された後、「停止テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
【0060】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0061】
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0062】
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0063】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0064】
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU31は、払出し指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダルの払出し処理」を終了する。
【0065】
図7は、副制御回路72の構成を示す。副制御回路72は、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御及びスピーカ21L,21Rからの音の出力制御を行う。この副制御回路72は、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)73を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路81、スピーカ21L,21Rにより出音される音を制御する音源IC78、及び増幅器としてのパワーアンプ79で構成されている。
【0066】
サブマイクロコンピュータ73は、主制御回路71から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU74と、記憶手段としてのプログラムROM75と、ワークRAM76とを含む。副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU74の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。この乱数サンプリングにより、報知期間の発生等が決定される。サブCPU74は、発生回数貯留カウンタ及び報知期間ゲーム回数カウンタを備える。発生回数貯留カウンタは、報知期間の発生回数を記憶する。報知期間ゲーム回数カウンタは、一の報知期間におけるゲーム回数に関する情報を記憶するものであり、このカウンタの値が“1以上”であるとき、報知期間である。プログラムROM75は、サブCPU74で実行する制御プログラムを格納する。ワークRAM76は、上記制御プログラムをサブCPU74で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【0067】
画像制御回路81は、画像制御CPU82、画像制御ワークRAM83、画像制御プログラムROM84、画像ROM86、ビデオRAM87及び画像制御IC88で構成される。画像制御CPU82は、サブマイクロコンピュータ73で設定されたパラメータに基き、画像制御プログラムROM84内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。画像制御プログラムROM84は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークRAM83は、上記画像制御プログラムを画像制御CPU82で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC88は、画像制御CPU82で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力する。画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM87は、画像制御IC88で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0068】
次に、図8及び図9を参照して、ベルの小役に内部当選したときに使用される停止テーブルについて説明する。
【0069】
「停止テーブル」には、各リール3L,3C,3Rの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。ここで、本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“4コマ”としている。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー“12”の“チェリー(図2の図柄97)”がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“08”の“青7(図2の図柄91)”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
【0070】
図8は、ベル入賞成立停止テーブルを示す。このテーブルは、ベル入賞成立停止テーブル群に含まれ、「ベルの小役」に内部当選した後、“ベル−ベル−ベル”が有効ラインに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。
【0071】
図8において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”,“08”,“11”,“15”又は“19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル”である。
【0072】
図8において、中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”,“07”,“11”,“15”又は“19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル”である。
【0073】
図8において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“01”,“05”,“10”,“14”又は“18”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル(図柄94)”である。
【0074】
以上のように、図8に示すベル入賞成立停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、センターライン8cの位置、すなわち表示窓4L,4C,4R内の中央の位置に“ベル”が停止表示され、入賞が成立することとなる。
【0075】
図9は、入賞不成立停止テーブルを示す。このテーブルは、入賞不成立停止テーブル群に含まれ、「ベルの小役」に内部当選した後、“ベル−ベル−ベル”が有効ラインに沿って並ばないように(ベルの小役の入賞が不成立となるように)リールを停止制御する際に使用される。ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図8に示すものと同じである。
【0076】
図9において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“02”,“06”,“11”,“15”又は“19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“Replay(図柄96)”である。
【0077】
以上のように、図9に示す入賞不成立停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、表示窓4L,4C内の中央の位置に“ベル”が停止表示され、表示窓4R内の中央の位置に“Replay”が停止表示されるので、ベルの小役の入賞が不成立となる。
【0078】
次に、主制御回路71のCPU31の制御動作について、図10〜図12に示すメインフローチャートを参照して説明する。
【0079】
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップ[以下、STと表記する]1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAM33の記憶内容を消去する(ST2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
【0080】
次に、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームで再遊技(リプレイ)の入賞が成立したか否かを判別する(ST3)。この判別が“YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ST4)、ST6に移る。ST3の判別が“NO”のときは、投入メダルセンサ22S又はBETスイッチ11,12,13からの入力があるか否かを判別する(ST5)。この判別が“YES”のときは、ST6に移り、“NO”のときは、ST3に移る。ここで、実施例では、BET操作が行われた場合、そのBET操作を取消すことができないようにしている。つまり、一旦遊技に賭けられた遊技価値は、遊技機から取り出すことができないようにしている。
【0081】
ST6では、ベルの小役のに内部当選したことを条件として、その入賞成立を許可するスタートレバー6の操作方向(許可方向)を抽選により決定し、その決定結果の情報を含む「BETコマンド」を副制御回路72へ送信する。この「BETコマンド」は、BET操作を取消すことができないことから、ゲームが開始される前に“1回”送信され、後述の図17で用いられる。「許可方向」の抽選では、“0”〜“127”の範囲から乱数を抽出し、抽出した乱数値が“0”〜“31”のいずれかであるとき、「許可方向」として「上方向」を選択(決定)する。乱数値が“32”〜“63”のいずれかであるとき、「許可方向」として「下方向」を選択する。乱数値が“64”〜“95”のいずれかであるとき、「許可方向」として「左方向」を選択する。乱数値が“96”〜“127”のいずれかであるとき、「許可方向」として「右方向」を選択する。
【0082】
次に、CPU31は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチからの入力があるか否か、すなわち上方向センサ6U、下方向センサ6D、左方向センサ6L、又は右方向センサ6Rからの入力があるか否かを判別する(ST7)。この判別が“YES”のときは、所定の信号を入力したセンサの種別に基づいて遊技者によるスタートレバー6の操作方向の情報をRAM33に格納する(ST8)。例えば、上方向センサ6Uからの入力があった場合には、遊技者の操作方向が「上方向」であったことを示す情報を格納する。この情報は、後述の図13のST42で用いられる。
【0083】
次に、CPU31は、前回のゲームが開始してから“4.1”秒経過しているか否かを判別し(ST9)、この判別が“YES”のときはST11に移り、“NO”のときはST10に移る。ST10では、「ゲーム開始待ち時間消化処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから“4.1”秒経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0084】
次に、CPU31は、リールの回転処理を行い(ST11)、同時に抽選用の乱数を抽出し(ST12)、1ゲーム監視用タイマをセットする(ST13)。ST12で抽出した乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。ST13の処理の1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
【0085】
図11のST14では、CPU31は、上記ST12において抽出した乱数値に基づいて確率抽選処理を行う。この確率抽選処理は、遊技状態に応じて確率抽選テーブルを使用し、乱数値がどの役の乱数値範囲に属するか否かを判別し、内部当選役(成立フラグ)を決定するものである。次に、後で図13を参照して説明する停止テーブル群決定処理を行う(ST15)。停止テーブル群とは、図8或いは図9に示すような停止テーブルの集合をいう。
【0086】
次に、「スタートコマンド」を副制御回路72へ送信する(ST16)。「スタートコマンド」は、内部当選役の情報を含む。続いて、「メイン側演出選択処理」を行う(ST17)。この「メイン側演出選択処理」では、副制御回路72が直接的に制御する液晶表示装置5における演出に関連する事項を決定する。例えば、全てのリールが停止した後に、表示画面5a上で継続して行われる演出の時間(以下「演出時間」という)を決定する。続いて、CPU31は、停止ボタンが“オン”かどうかを判別する(ST18)。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が“YES”のときは、ST20に移り、“NO”のときは、ST19に移る。ST19では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別し、この判別が“YES”のときは、ST20に移り、“NO”のときは、ST18に移る。
【0087】
ST20では、CPU31は、ST15で選択された停止テーブル群に含まれる停止テーブルに基づいて滑りコマ数決定処理を行う。ここで、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に移動した図柄の数を示す。また、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作されたとき、所定の入賞ラインに位置していた図柄のコードナンバーと、実際にリールが停止したときに、その入賞ラインに停止した図柄のコードナンバーとの差の絶対値により表わされる。この「滑りコマ数」は、「引き込み数」と称されることもある。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる(ST21)。
【0088】
ST22では、CPU31は、全てのリールが停止したかどうかを判別し、この判別が“YES”のときは、ST23に移り、“NO”のときは、ST18に移る。ST23では、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を送信し、図12のST24に移る。
【0089】
図12のST24では、CPU31は入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(ST25)。この判別が“NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(ST26)。この場合、遊技は中止となる。ST25の判別が“YES”のときは、遊技状態に応じてメダルのクレジット、又は払出しを行う(ST27)。続いて、入賞役及びメダルの払出し枚数を示す「入賞役コマンド」を送信し(ST28)、「ロック時間処理」を行う(ST29)。この「ロック時間処理」では、全リールが停止した後、「演出時間」が経過するまでの間、次のゲームを開始するための操作を無効とする。具体的には、スタートレバー6の操作を無効とする。続いて、CPU31は、「WINランプ点灯処理」を行い(ST30)、一のゲームが終了したことを示す「1ゲーム終了コマンド」を送信する(ST31)。「WINランプ点灯処理」においては、所定の条件下で、「演出時間」経過後WINランプ17を点灯させる処理を行う。
【0090】
次に、BB遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する(ST32)。この判別が“YES”のときは、BB又はRBの「遊技数チェック処理」を行う(ST33)。この「遊技数チェック処理」では、RB遊技状態が発生した回数、BB中一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、及びRB遊技状態におけるゲーム回数をチェックする。
【0091】
次に、BB遊技状態又はRB遊技状態の終了時であるか否かを判別する(ST34)。具体的には、RB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又はBB中一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判別する。ST34の判別が“YES”のときは、BB遊技状態又はRB遊技状態の終了時のRAM33をクリアする(ST35)。続いて、「ボーナス終了コマンド」を副制御回路72へ送信する(ST36)。続いて、ST2に移る。
【0092】
次に、図13を参照して、停止テーブル群決定処理について説明する。
【0093】
初めに、CPU31は、内部当選役が「ベルの小役」であるか否かを判別する(ST41)。この判別が“YES”のときは、ST42に移り、“NO”のときは、ST45に移る。ST42では、「許可方向」と遊技者のスタートレバー6の操作方向とが一致するか否かを判別(照合)する。この判別が“YES”のときは、ST43に移り、“NO”のときは、ST44に移る。ST43では、ベル入賞成立停止テーブル群を選択する。ST44では、入賞不成立停止テーブル群を選択する。従って、「許可方向」と遊技者のスタートレバー6の操作方向とが一致する場合には、「ベルの小役」の入賞が成立するが、一致しない場合には、入賞が不成立となる。続いて、図11のST16に移る。ST45では、遊技状態及び内部当選役に基づいて停止テーブル群を選択し、図11のST16に移る。
【0094】
次に、図14を参照して、副制御回路72に設けられた発生回数決定テーブルについて説明する。
【0095】
図14に示すテーブルでは、報知期間の発生回数である“0回”、“1回”、“2回”、“5回”、“10回”及び“30回”に当選となる乱数範囲が定められている。この発生回数決定テーブルは、後述の図16の処理で使用される。なお、後述の図16のST53で抽出した乱数値が“16330”〜“16383”の範囲内の値であるとき、発生条件が成立すると共に、発生回数が決定される。
【0096】
次に、図15を参照して、副制御回路72に設けられた報知期間発生抽選テーブルについて説明する。
【0097】
図15に示すテーブルでは、報知期間の「発生」及び「潜伏」に当選となる乱数範囲が定められている。報知期間の「発生」に当選した場合には、その次のゲームにおいて「報知期間」が発生する。他方、「潜伏」に当選した場合には、「潜伏期間」が発生又は継続することとなる。この報知期間発生抽選テーブルは、報知期間ゲーム回数カウンタの値が“0”であり(図17のST62の判別が“NO”)、発生回数貯留カウンタの値が“1以上”であるとき(図17のST65の判別が“YES”)、後述の図18の処理で使用される。
【0098】
次に、図16を参照して、副制御回路72による報知期間抽選処理について説明する。
【0099】
初めに、サブCPU74は、「プラムの小役」に内部当選したか否かを判別する(ST51)。具体的には、主制御回路71によりスタートコマンドに含まれる内部当選役の情報に基づいて判別する。この判別が“YES”のときは、ST52に移る。ST52では、発生回数決定テーブル(図14)をセットする。続いて、乱数抽選を行う(ST53)。具体的には、発生回数決定テーブル及び“0”〜“16383”の範囲から抽出した乱数値に基づいて報知期間の発生回数を決定する。次に、上記抽選結果に基づいて発生回数貯留カウンタに発生回数を加算し(ST54)、ST51に移る。
【0100】
次に、図17を参照して、副制御回路72による報知期間実行処理について説明する。
【0101】
初めに、サブCPU74は、「BETコマンド」を受信したか否かを判別する(ST61)。この判別が“YES”のときは、ST62に移る。ST62では、報知期間ゲーム回数カウンタの値が“1”以上であるか否か、すなわち現在報知期間であるか否かを判別する。ここで、報知期間ゲーム回数カウンタの値は、後述の図18のST73で“35”にセットされ、ST64で“1”減算される。ST62の判別が“YES”のときは、ST63に移り、“NO”のときは、ST65に移る。ST63では、スタートレバー6の操作方向(許可方向)を報知する。続いて、報知期間ゲーム回数カウンタの値を“1”減算し(ST64)、ST61に移る。
【0102】
ST65では、発生回数貯留カウンタの値が“1”以上であるか否か、すなわち現在潜伏期間であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ST66に移り、“NO”のときは、ST61に移る。ST66では、後で図18を参照して説明する報知期間発生抽選処理を行い、ST61に移る。ここで、前述のようにBET操作を取消すことができないことから、「BETコマンド」はゲームが開始される前に“1回”送信される。そして、報知期間発生抽選処理は、ゲームが開始される前に“1回”行われる。つまり、BET操作を取消すことができないようにすることにより、BET操作及びそのBET操作を取消す行為を繰り返し行うことにより図18のST71を複数回行わせ、「報知期間」の発生に当選(図18のST72の判別が“YES”)するという行為を防止することができる。なお、報知期間発生処理は、スタート操作後、全てのリール3L,3C,3Rが停止する前のいずれかの時点で行うこともできる。
【0103】
次に、図18を参照して、副制御回路72による報知期間発生抽選処理について説明する。
【0104】
初めに、サブCPU74は、報知期間発生抽選テーブル(図15)に基づいて乱数抽選を行う(ST71)。具体的には、“0”〜“255”の範囲から乱数を抽出し、その乱数値に基づいて「発生」又は「潜伏」のいずれかを当選とする。次に、発生に当選か否かを判別する(ST72)。この判別が“YES”のときは、ST73に移り、“NO”のときは、図17のST61に移る。ST73では、報知期間の発生に当選したことから報知期間ゲーム回数カウンタに“35”をセットし、ST74に移る。ST74では、発生回数貯留カウンタの値を“1”減算し、図17のST61に移る。
【0105】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0106】
実施例では、変動開始用操作手段として、スタートレバー6を採用しているが、これに限られるものではない。例えば、図柄の変動表示を開始させることが可能な一の又は複数のスタートボタン等、任意の操作手段を用いることができる。
【0107】
実施例では、変動開始用操作手段の操作態様として、スタートレバー6の操作方向を採用しているがこれに限られるものではない。また、操作方向として「上下左右」の“4方向”を採用しているが、例えば“2方向”、“6方向”等、任意の方向を採用することができる。変動開始用操作手段の操作態様として、スタートレバー6の「操作回数」或いは「操作時間」、スタートレバー6を「押す操作」或いは「引く操作」を採用することもできる。また、変動開始用操作手段として一のスタートボタンを用いた場合には、スタートボタンを連続して操作した(押した)回数或いは押している時間(操作時間)、複数のスタートボタンを用いた場合には、操作された(押された)スタートボタンの種別、操作されたスタートボタンの組合せ等を採用することもできる。
【0108】
実施例では、スタートレバー6が操作される前に、リール3L,3C,3Rの停止態様が所定の停止態様となることを許可するスタートレバー6の操作態様を決定しているが、これに限られるものではない。例えば、スタートレバー6が操作された後、リール3L,3C,3Rが停止する前に決定することもできる。この場合、スタートレバー6の操作態様と、その後に決定された所定の停止態様となることを許可する操作態様とに基づいてリール3L,3C,3Rの停止制御を行うことができる。例えば、上記2つの操作態様が一致する場合には、「ベルの小役」の入賞を成立させることもできる。
【0109】
実施例では、所定の時点として「BET操作時」を採用しているが、これに限られるものではない。例えば、各ゲームにおけるリール3L,3C,3Rの停止時に、次のゲームにおけるリール3L,3C,3Rの停止態様が所定の停止態様となることを許可するスタートレバー6の操作態様を決定することもできる。また、電源投入時、設定変更時等に、所定回数分のゲームにおけるリール3L,3C,3Rの停止態様が所定の停止態様となることを許可するスタートレバー6の操作態様を予め決定することもできる。
【0110】
実施例では、リール3L,3C,3Rの停止態様が所定の停止態様となることを許可するスタートレバー6の操作態様として、一の操作態様を決定するようにしているがこれに限られるものではなく、二以上の操作態様を決定することもできる。例えば、許可方向として上方向及び下方向を決定したり、上方向、下方向、及び左方向を許可方向とすることもできる。また、全ての操作方向を許可方向とすることもできる。この場合、許可方向に遊技者の操作方向が含まれるとき、「ベルの小役」の入賞が成立することとなる。なお、許可方向の数或いは許可方向として採用する方向は、抽選により決定することもできる。
【0111】
実施例では、操作態様決定手段の決定結果である「許可方向」のみを報知するようにしているが、これに限られるものではない。その決定結果の示す操作態様及びそれ以外の操作態様を一緒に報知することもできる。例えば、「許可方向」が「上方向」である場合に、「許可方向は、上方向又は右方向です」のような報知を行うこともできる。これにより、報知が行われた場合における「ベルの小役」の入賞が成立する確率等を変化させることができる。
【0112】
実施例では、所定の役として「ベルの小役」を採用しているが、これに限られるものではない。例えば、「BB」、「RB」、「シングルボーナス」、「再遊技」等、任意の役を採用することができる。また、所定の役として複数種類の役を採用することもできる。
【0113】
実施例では、所定の停止態様として、「ベルの小役」の入賞成立を示す停止態様を採用し、内部当選役の決定前に、スタートレバー6の操作態様(許可方向)を報知するようにしているが、これに限られるものではない。予め定めた複数の役毎に「許可方向」を決定し、各役の「許可方向」を報知することもできる。例えば、「許可方向は、ベルの小役では左方向、プラムの小役では上方向、BBでは右方向、RBでは上方向です」のような報知を行うこともできる。つまり、報知対象となる役を複数設定することができる。この場合、内部当選役を予想してスタートレバー6を操作するという従来にない面白みを遊技に付加することができる。また、一の役(例えば「ベルの小役」)の入賞成立を示す停止態様を複数設定し、停止態様毎に付与される遊技価値(払出枚数)が異なる場合には、いずれかの遊技価値(例えば、最大の遊技価値)が付与される操作態様を報知することもできる。
【0114】
また、変動開始用操作手段の操作態様に基づいて遊技状況の移行、所定の遊技状況の発生、継続、終了等を決定することもできる。また、遊技状況の移行、所定の遊技状況の発生、継続、終了等を許可する変動開始用操作手段の操作態様を決定する操作態様決定手段を設けることもできる。また、その決定結果を報知することもできる。遊技状況(所定の遊技状況)としては、例えば「再遊技に内部当選する確率が高い状況(高確率再遊技状態)」、「高確率再遊技状態であってBB、RB、シングルボーナス等のボーナスを持ち越す状態」、「ボーナスの蹴飛ばし制御、或いは引き込み制御を行う状態」、「ボーナス(シングルボーナス等)に内部当選する確率が高い状況」、「所定の小役に内部当選する確率が高い状況」、「基本的に遊技者の操作タイミングのみに基づいてリールの停止制御が行われる、すなわち停止操作位置と停止制御位置が一致することとなる状況(いわゆる「チャレンジタイム(CT)」)」等、任意の遊技状況を採用することができる。また、変動表示の停止態様が上記所定の停止態様となることに基づいて、上述のような遊技状況の移行、所定の遊技状況の発生、継続、終了等を決定することもできる。
【0115】
また、実施例では、スタートレバー6の操作態様(操作方向)を検知する検知手段としてフォトセンサを用いているが、これに限られず任意の検知手段を用いることができる。また、報知期間の発生条件及び終了条件は、任意の条件を採用することができる。また、スタートレバー6の操作方向及び停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序に基づいてリールの停止制御を行うこともできる。つまり、実施例では、「ベルの小役」は、スタートレバー6の操作方向が適切(許可方向と同一)であれば、その入賞成立が実現するが、操作方向及び停止ボタンの操作順序が適切な場合にのみ、入賞成立を許可(実現)するようにしてもよい。また、操作方向及び停止ボタンの操作タイミングが適切な場合にのみ、入賞成立を許可(実現)するようにしてもよい。また、操作順序と操作タイミングを組合せることもできる。
【0116】
また、実施例では、報知手段として液晶表示装置5を用いて説明しているが、これに限られるものではない。例えば、演出用のリール、模型等の動作物(いわゆる「役物」等)、音(スピーカ)、光(ランプ)、LEDドットマトリクス等を用いるようにしてもよい。
【0117】
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のスロットマシンの斜視図。
【図2】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図3】入賞図柄組合せに対応する役及び払出枚数を示す図。
【図4】スタートレバーを遊技機に取付けた状態を示す側断面図。
【図5】スタートレバーと各検知センサとの位置関係を示す斜視図。
【図6】実施例の電気回路の構成を示すブロック図。
【図7】実施例の副制御回路の構成を示すブロック図。
【図8】停止テーブルの例を示す図。
【図9】停止テーブルの例を示す図。
【図10】主制御回路のメインフローチャート。
【図11】図10に続くフローチャート。
【図12】図11に続くフローチャート。
【図13】停止テーブル群決定処理を示すフローチャート。
【図14】発生回数決定テーブルを示す図。
【図15】報知期間発生抽選テーブルを示す図。
【図16】報知期間抽選処理を示すフローチャート。
【図17】報知期間実行処理を示すフローチャート。
【図18】報知期間発生抽選処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…遊技機、2…キャビネット、2a…パネル表示部、3L,3C,3R…リール、4L,4C,4R…表示窓、5…液晶表示装置、5a…液晶表示画面、6…スタートレバー、6U…上方向検知センサ、6D…下方向操作検知センサ、6L…左方向操作検知センサ、6R…右方向検知センサ、7L,7C,7R…停止ボタン、8a…クロスダウンライン、8b…トップライン、8c…センターライン、8d…ボトムライン、8e…クロスアップライン、9a…1−BETランプ、9b…2−BETランプ、9c…最大BETランプ、10…台座部、11…1−BETスイッチ、12…2−BETスイッチ、13…最大BETスイッチ、14…C/Pスイッチ、15…メダル払出口、16…メダル受け部、17…WINランプ、18…払出表示部、19…クレジット表示部、20…ボーナス遊技情報表示部、21L,21R…スピーカ、22…メダル投入口、22S…投入メダルセンサ、23…配当表パネル、30…マイクロコンピュータ、31…CPU、32…ROM、33…RAM、34…クロックパルス発生回路、35…分周器、36…乱数発生器、37…サンプリング回路、38…I/Oポート、39…モータ駆動回路、40…ホッパー、41…ホッパー駆動回路、45…ランプ駆動回路、46…リール停止信号回路、48…表示部駆動回路、49L,49C,49R…ステッピングモータ、50…リール位置検出回路、51…払出完了信号回路、71…主制御回路、72…副制御回路、73…サブマイクロコンピュータ、74…サブCPU、75…プログラムROM、76…ワークRAM、77…INポート、78…音源IC、79…パワーアンプ、80…OUTポート、81…画像制御回路、82…画像制御CPU、83…画像制御ワークRAM、84…画像制御プログラムROM、85…INポート、86…画像ROM、87…ビデオRAM、88…画像制御IC。
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段と、その変動表示を制御するマイクロコンピュータ等の制御手段とを備えたスロットマシン、パチンコ機その他の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にメダル、又はコイン等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与する。
【0003】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の役の入賞が成立したときは、1回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームを所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与えるゲームを所定回数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、メダル、コイン等が払出される入賞が成立するためには、内部的な抽選処理(以下「内部抽選」という)により役に当選(以下「内部当選」という)し、且つその内部当選した役(以下「内部当選役」という)の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作をタイミングよく行う技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0005】
また、現在主流の遊技機では、リールを停止制御する方法としてテーブル制御と称されるものを採用している。このテーブル制御では、基本的に内部当選役に応じて予め用意された停止テーブルと、リールを停止させるための停止ボタンの操作タイミングとによってリールの停止位置を決定するようにしている。更に、このテーブル制御では、内部当選役に対応する停止テーブルを複数設け、同じ操作タイミングであってもリールの停止位置を異ならせたりしている。また、テーブル制御では、停止ボタンの停止順序が異なるとき、同じ操作タイミングであってもリールの停止位置を異ならせる、例えば内部当選役の入賞の成否を変化させることも可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、停止ボタンの操作タイミング或いはその操作順序以外の要素によって遊技結果等が変化する等の新たな遊技性を備えた遊技機の提供が望まれている。
【0007】
本発明の目的は、従来にない面白みのある遊技機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技機は、複数の図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R)と、変動表示を開始させることが可能な変動開始用操作手段(例えば、後述のスタートレバー6)と、変動開始用操作手段の操作態様(例えば、後述のスタートレバー6の操作方向)に基づいて変動表示を停止制御する停止制御手段(例えば、後述の図13のST42の判別結果に基づいて停止制御を行う主制御回路71)とを備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の具体的態様では、変動表示の停止態様が所定の停止態様となることを許可する変動開始用操作手段の操作態様(例えば、後述の許可方向)を決定する操作態様決定手段(例えば、後述のCPU31)を備え、停止制御手段は、操作態様決定手段の決定結果に基づいて変動表示を停止制御することを特徴とする。
【0010】
本発明の具体的態様では、変動開始用操作手段の操作に基づいて内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、後述のCPU31)を備え、所定の停止態様は、所定の役(例えば、後述のベルの小役)の入賞成立を示す停止態様であり、停止制御手段は、内部当選役決定手段の決定結果に基づいて変動表示を停止制御する(例えば、後述の停止テーブル群決定処理(図13)に基づいて停止制御する)ことを特徴とする。
【0011】
本発明の具体的態様では、所定の停止態様は、所定の遊技価値(例えば、15枚のメダル)が付与される停止態様であることを特徴とする。
【0012】
本発明の具体的態様では、操作態様決定手段は、遊技者が変動開始用操作手段を操作する前の所定の時点(例えば、変動表示の停止時)において操作態様を決定することを特徴とする。
【0013】
本発明の具体的態様では、所定の時点は、遊技者が遊技価値を遊技のために賭ける行為時(例えば、後述のBET操作時)であることを特徴とする。
【0014】
本発明の具体的態様では、操作態様決定手段の決定結果を報知する報知手段(例えば、後述の液晶表示装置5)を備えたことを特徴とする。
【0015】
本発明の具体的態様では、変動開始用操作手段は、複数の方向へ操作可能な操作レバー(例えば、後述のスタートレバー6)であることを特徴とする。
【0016】
本発明の具体的態様では、変動表示を停止させることが可能な変動停止用操作手段(例えば、後述の停止ボタン7L,7C,7R)を備え、停止制御手段は、変動停止用操作手段の操作態様に基づいて変動表示を停止制御することを特徴とする。
【0017】
【作用及び効果】
本発明の遊技機では、停止制御手段は、変動開始用操作手段の操作態様に基づいて変動表示を停止制御する。従って、変動開始操作手段の操作態様により、例えば変動表示の停止態様が変化し得るので、従来にない面白みのある遊技性を備えた遊技機を提供することができる。
【0018】
本発明の実施態様では、操作態様決定手段は、変動表示の停止態様が所定の停止態様となることを許可する変動開始用操作手段の操作態様を決定し、停止制御手段は、その決定結果に基づいて変動表示を停止制御する。従って、変動表示の停止態様が所定の停止態様となるか否かは、変動開始用操作手段の操作態様により変化し得るという従来にない面白みを遊技に付加することができる。
【0019】
また、所定の停止態様は、所定の役の入賞成立を示す停止態様であり、停止制御手段は、内部当選役決定手段の決定結果に基づいて変動表示を停止制御する。従って、例えば所定の役の入賞成立を示す停止態様となることを許可された変動開始用操作手段の操作態様で変動開始用操作手段を操作することにより、所定の役が内部当選役として決定されることを条件として所定の役の入賞成立を実現し得る。
【0020】
また、所定の停止態様として所定の遊技価値が付与される停止態様を用いることができる。
【0021】
また、操作態様決定手段による操作態様の決定時期を、遊技者が変動開始用操作手段を操作する前の所定の時点とすることができる。
【0022】
また、所定の時点を遊技者が遊技価値を遊技のために賭ける行為時とすることができる。所定の時点が明確となり、遊技者も所定の時点を認識することができる。
【0023】
また、報知手段は、操作態様決定手段の決定結果を報知する。従って、変動開始用操作手段の操作態様の報知が行われるという従来にない面白みのある遊技機を提供することができる。また、技術介入性が高い遊技機では、熟練者と初心者との間でメダル等の獲得数に差が生じやすく、初心者は、技術介入性の高い遊技機を敬遠しがちである。そこで、例えば変動開始用操作手段の操作態様の報知を行うことにより、その操作態様が報知に従ったものであれば所定の役の入賞成立を実現可能であり、初心者も安心して遊技を楽める遊技機を提供することができる。
【0024】
また、変動開始用操作手段として複数の方向へ操作可能な操作レバーを用いることができる。
【0025】
また、変動表示を停止させることが可能な変動停止用操作手段を設けることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0027】
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスダウンライン8a及びクロスアップライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入すること(遊技に遊技価値を賭ける遊技操作であり、以下「BET操作」という)により、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
【0028】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
【0029】
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、クレジット表示部19が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、本実施例では、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。クレジット表示部19は、7セグメントLEDから成り、貯留されているメダルの枚数を表示する。
【0030】
表示窓4L,4C,4Rの右側には、WINランプ17及び払出表示部18が設けられる。WINランプ17は、BB又はRBの入賞が成立した場合に点灯し、BB又はRBに内部当選した場合に所定確率で点灯する。払出表示部18は、7セグメントLEDから成り、入賞成立時のメダルの払出枚数を表示する。
【0031】
パネル表示部2aの右側上部には、ボーナス遊技情報表示部20が設けられる。ボーナス遊技情報表示部20は、7セグメントLEDから成り、後で説明するRBゲーム可能回数及びRBゲーム入賞可能回数等を表示する。表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。ここで、図1に示す遊技機1は、後述の「補助期間」中であり、BET操作後、スタートレバー6が操作される前の状態にある。この液晶表示装置5の表示画面5aには、後で説明する「ベルの小役」に内部当選した場合においてその入賞成立が実現可能となるスタートレバー6の操作方向(操作態様)を報知する画像が表示されている。具体的には、「スタートレバーを上方向へ操作して下さい」という文章が表示されている。
【0032】
液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、遊技者が遊技価値を遊技に賭ける(投入する)ための賭け操作手段としての1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、および最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
【0033】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、BET操作が行われていることを条件として遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始(ゲームを開始)するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。このスタートレバー6の操作可能な方向は、上方向、下方向、左方向、及び右方向の“4方向”である。スタートレバー6の操作は、上方向操作検知センサ6U、下方向操作検知センサ6D、左方向操作検知センサ6L又は右方向検知センサ6Rにより検知される(後述の図5,図6)。
【0034】
キャビネット2の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられ、その2台のスピーカ21L,21Rの間には、入賞図柄の組合せ及びメダルの配当枚数等を表示する配当表パネル23が設けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。
【0035】
図2は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図6)に格納されている。各リール3L,3C,3R上には、“青7(図柄91)”、“赤7(図柄92)”、“BAR(図柄93)”、“ベル(図柄94)”、“プラム(図柄95)”、“Replay(図柄96)”及び“チェリー(図柄97)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0036】
図3は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する役及び払出枚数を示す。
【0037】
ここで、実施例では、BB又はRBが作動しているか否かによって区別するようにしている。一般に、内部当選する可能性のある役の種類は、いわゆる確率抽選テーブルによって定まるものであるが、確率抽選テーブルは、各遊技状態毎に設けられている。すなわち、同一の遊技状態のゲームでは、内部当選する可能性のある役の種類が同一となる。ただし、「BB遊技状態」は、「BB中一般遊技状態」及び「RB遊技状態」を含むものであり、内部当選する可能性のある役の種類が異なる状態を含む。
【0038】
図3に示すように、一般遊技状態において、有効ラインに沿って“青7−青7−青7”、又は“赤7−赤7−赤7”が並んだときは、BBの入賞が成立し、15枚のメダルが払出されると共に、次のゲームの遊技状態が「BB遊技状態」となる。
【0039】
「RB遊技状態」は、「一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが“BAR−BAR−BAR”であるとき、又は「BB中一般遊技状態」において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが“Replay−Replay−Replay”であるとき(いわゆる「JAC IN」)に発生する。このとき、15枚のメダルが払出される。「RB遊技状態」は、メダルを1枚賭けることにより所定の図柄組合せ“Replay−Replay−Replay”が揃い、15枚のメダルを獲得できる役物に当たりやすい遊技状態である。1回の「RB遊技状態」において可能な最大のゲーム回数(これを「RBゲーム可能回数」という)は、12回である。また、このRB遊技状態において、入賞できる回数(これを「RBゲーム入賞可能回数」という)は、8回までである。即ち、この「RB遊技状態」は、ゲーム回数が12回に達するか、又は入賞回数が8回に達した場合に終了する。なお、BB遊技状態は、所定のゲームで第3停止操作が行われたとき、終了する。例えば、3回目のRB遊技状態の最後のゲームにおいて第3停止操作が行われたとき、BB遊技状態が終了する。
【0040】
一般遊技状態において、有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが“Replay−Replay−Replay”であるときは、再遊技の入賞が成立する。再遊技の入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者は、メダルを消費することなく遊技を行うことができる。
【0041】
一般遊技状態又はBB中一般遊技状態において、有効ラインに沿って図柄組合せ“ベル−ベル−ベル”が並ぶことにより、「ベルの小役」の入賞が成立する。ここで、各ゲームのBET操作時には、「ベルの小役」に内部当選することを条件としてその入賞成立を許可するスタートレバー6の操作方向(以下「許可方向」という)が決定される(後述の図10のST6)。ベルの小役に内部当選した場合には、その「許可方向」と遊技者によるスタートレバー6の操作方向とが一致するか否かの判別が行われる(後述の図13のST42)。両者が一致する場合には、例えば、後述のベル入賞成立停止テーブル(図8)を用いたリール3L,3C,3Rの停止制御が行われ、「ベルの小役」の入賞が成立する。他方、「許可方向」と遊技者の操作方向とが一致しない場合には、例えば、後述の入賞不成立停止テーブル(図9)を用いたリール3L,3C,3Rの停止制御が行われ、「ベルの小役」の入賞が不成立となる。
【0042】
また、一般遊技状態及びBB中一般遊技状態では、「プラムの小役」、「BARの小役」、及び「チェリーの小役」の入賞成立を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示のとおりである。
【0043】
「一般遊技状態」では、「BET操作」が行われたとき、「許可方向」が報知される期間(以下「報知期間」という)が設けられる。「報知期間」では、報知された「許可方向」へスタートレバー6を操作することにより、「ベルの小役」に内部当選することを条件として、その「ベルの小役」の入賞成立を確実に実現することができる。報知期間は、連続する複数回(実施例では、“35回”)のゲームにより構成される。
【0044】
報知期間の発生条件は、「プラムの小役」に内部当選したことを契機として行われる抽選(後述の図16)において、報知期間の発生回数として“1回以上”が選択されることである。ここで、報知期間の発生回数は、上記発生条件の成立と同時に決定される。そして、上記発生条件が成立した後、実際に報知期間を発生(顕在化)させるか否かは、報知期間発生抽選処理(後述の図18)で決定される。上記発生条件の成立後、報知期間が発生する可能性のある期間(具体的には、一般遊技状態において、後述の発生回数貯留カウンタの値が“1以上”であり、且つ報知期間でない期間)を、以下「潜伏期間」という。
【0045】
図4は、スタートレバー6を含む遊技機操作装置を遊技機1に取付けた状態を示す側断面図、図5は、スタートレバー6と各検知センサ6U,6D,6L,6Rとの位置関係を示す斜視図である。
【0046】
スタートレバー6は、グリップ6aとシャフト6bにより構成される。スタートレバー6の握り部であるグリップ6aは、中空球状の透明プラスチックで形成され、開口に固着されたナット61を備える。スタートレバー6のアーム部を構成する筒状のシャフト6bは、管状の部材であり、その外面には必要に応じ鍔あるいは段が形成される。シャフト6bの先端部(外端部)には雄ネジが形成され、グリップ6aのナット61が螺合され、シャフト6bの鍔62に押付けるようにグリップ6aが螺合装着される。
【0047】
シャフト6bには、スリーブ63と外球面を有する滑動体64が遊嵌される。滑動体64は、機台のフレーム(図示せず)に螺合し固定される取付部材65の貫通孔に形成された球面受け座66に当接する。圧縮ばね67は、取付部材65に固定されたばね座68とシャフト6bに嵌着した止め輪69に当接して係止されている円板座70との間に装着され、シャフト6bを図4の右方向の力を付勢している。
【0048】
シャフト6bは、この付勢力により右方向に押付けられ、この力が、鍔62、スリーブ63を介して滑動体64を球面受け座66に押付けるので、グリップ6aに力を作用させないときスタートレバー6は水平の中立位置に弾性的に保持され、圧縮ばね67に抗してシャフト6bを引いたり、回動させたりすることができる。
【0049】
シャフト6bの後端(内端部)には、スタートレバー6の操作態様等を判別するための操作態様検知手段としての上方向操作検知センサ(以下「上方向センサ」という)6U、下方向操作検知センサ(以下「下方向センサ」という)6D、左方向操作検知センサ(以下「左方向センサ」という)6L又は右方向検知センサ(以下「右方向センサ」という)6Rが近接して設けられている。これらの検知センサ(スタートスイッチ)は、シャフト6bの後端の変位(図の中立位置からの移動)を検出して“ON”するフォトセンサである。
【0050】
上方向センサ6Uは、スタートレバー6が上方向へ操作されたことを検知する。下方向センサ6Dは、スタートレバー6が下方向へ操作されたことを検知する。左方向センサ6Lは、スタートレバー6が左方向へ操作されたことを検知する。右方向センサ6Rは、スタートレバー6が右方向へ操作されたことを検知する。BET操作後、いずれかの検知センサが“ON”することにより、所定の信号が後述の主制御回路71へ入力され、リール3L,3C,3Rが回転し、ゲームが開始する。いずれの検知センサが“ON”してゲームが開始したか、すなわち遊技者によるスタートレバー6の操作方向の情報は、後述の図10のST8で記憶され、図13のST42の判別に用いられる。
【0051】
図6は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5及びスピーカ21L,21Rを制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
【0052】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
【0053】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0054】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。このコマンドには、「BETコマンド」、「スタートコマンド」、「全リール停止コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。なお、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。
【0055】
図6の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、WINランプ17)と、各種表示部(払出表示部18、クレジット表示部19、ボーナス遊技情報表示部20)と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
【0056】
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がI/Oポート38を介してCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0057】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、上方向センサ6U、下方向センサ6D、左方向センサ6L、右方向センサ6R、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、投入メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。これらも、I/Oポート38を介してCPU31に接続されている。
【0058】
上方向センサ6U、下方向センサ6D、左方向センサ6L、及び右方向センサ6Rは、スタートレバー6の操作を検出する。投入メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0059】
図6の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。内部当選役が決定された後、「停止テーブル」を選択するために再び乱数のサンプリングが行われる。
【0060】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0061】
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0062】
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0063】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0064】
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU31は、払出し指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダルの払出し処理」を終了する。
【0065】
図7は、副制御回路72の構成を示す。副制御回路72は、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御及びスピーカ21L,21Rからの音の出力制御を行う。この副制御回路72は、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)73を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路81、スピーカ21L,21Rにより出音される音を制御する音源IC78、及び増幅器としてのパワーアンプ79で構成されている。
【0066】
サブマイクロコンピュータ73は、主制御回路71から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU74と、記憶手段としてのプログラムROM75と、ワークRAM76とを含む。副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU74の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。この乱数サンプリングにより、報知期間の発生等が決定される。サブCPU74は、発生回数貯留カウンタ及び報知期間ゲーム回数カウンタを備える。発生回数貯留カウンタは、報知期間の発生回数を記憶する。報知期間ゲーム回数カウンタは、一の報知期間におけるゲーム回数に関する情報を記憶するものであり、このカウンタの値が“1以上”であるとき、報知期間である。プログラムROM75は、サブCPU74で実行する制御プログラムを格納する。ワークRAM76は、上記制御プログラムをサブCPU74で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【0067】
画像制御回路81は、画像制御CPU82、画像制御ワークRAM83、画像制御プログラムROM84、画像ROM86、ビデオRAM87及び画像制御IC88で構成される。画像制御CPU82は、サブマイクロコンピュータ73で設定されたパラメータに基き、画像制御プログラムROM84内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。画像制御プログラムROM84は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークRAM83は、上記画像制御プログラムを画像制御CPU82で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC88は、画像制御CPU82で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力する。画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM87は、画像制御IC88で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0068】
次に、図8及び図9を参照して、ベルの小役に内部当選したときに使用される停止テーブルについて説明する。
【0069】
「停止テーブル」には、各リール3L,3C,3Rの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。ここで、本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“4コマ”としている。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー“12”の“チェリー(図2の図柄97)”がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“08”の“青7(図2の図柄91)”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
【0070】
図8は、ベル入賞成立停止テーブルを示す。このテーブルは、ベル入賞成立停止テーブル群に含まれ、「ベルの小役」に内部当選した後、“ベル−ベル−ベル”が有効ラインに沿って並び、ベルの小役の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。
【0071】
図8において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”,“08”,“11”,“15”又は“19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル”である。
【0072】
図8において、中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”,“07”,“11”,“15”又は“19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル”である。
【0073】
図8において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“01”,“05”,“10”,“14”又は“18”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル(図柄94)”である。
【0074】
以上のように、図8に示すベル入賞成立停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、センターライン8cの位置、すなわち表示窓4L,4C,4R内の中央の位置に“ベル”が停止表示され、入賞が成立することとなる。
【0075】
図9は、入賞不成立停止テーブルを示す。このテーブルは、入賞不成立停止テーブル群に含まれ、「ベルの小役」に内部当選した後、“ベル−ベル−ベル”が有効ラインに沿って並ばないように(ベルの小役の入賞が不成立となるように)リールを停止制御する際に使用される。ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図8に示すものと同じである。
【0076】
図9において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“02”,“06”,“11”,“15”又は“19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“Replay(図柄96)”である。
【0077】
以上のように、図9に示す入賞不成立停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、表示窓4L,4C内の中央の位置に“ベル”が停止表示され、表示窓4R内の中央の位置に“Replay”が停止表示されるので、ベルの小役の入賞が不成立となる。
【0078】
次に、主制御回路71のCPU31の制御動作について、図10〜図12に示すメインフローチャートを参照して説明する。
【0079】
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップ[以下、STと表記する]1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAM33の記憶内容を消去する(ST2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
【0080】
次に、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームで再遊技(リプレイ)の入賞が成立したか否かを判別する(ST3)。この判別が“YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ST4)、ST6に移る。ST3の判別が“NO”のときは、投入メダルセンサ22S又はBETスイッチ11,12,13からの入力があるか否かを判別する(ST5)。この判別が“YES”のときは、ST6に移り、“NO”のときは、ST3に移る。ここで、実施例では、BET操作が行われた場合、そのBET操作を取消すことができないようにしている。つまり、一旦遊技に賭けられた遊技価値は、遊技機から取り出すことができないようにしている。
【0081】
ST6では、ベルの小役のに内部当選したことを条件として、その入賞成立を許可するスタートレバー6の操作方向(許可方向)を抽選により決定し、その決定結果の情報を含む「BETコマンド」を副制御回路72へ送信する。この「BETコマンド」は、BET操作を取消すことができないことから、ゲームが開始される前に“1回”送信され、後述の図17で用いられる。「許可方向」の抽選では、“0”〜“127”の範囲から乱数を抽出し、抽出した乱数値が“0”〜“31”のいずれかであるとき、「許可方向」として「上方向」を選択(決定)する。乱数値が“32”〜“63”のいずれかであるとき、「許可方向」として「下方向」を選択する。乱数値が“64”〜“95”のいずれかであるとき、「許可方向」として「左方向」を選択する。乱数値が“96”〜“127”のいずれかであるとき、「許可方向」として「右方向」を選択する。
【0082】
次に、CPU31は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチからの入力があるか否か、すなわち上方向センサ6U、下方向センサ6D、左方向センサ6L、又は右方向センサ6Rからの入力があるか否かを判別する(ST7)。この判別が“YES”のときは、所定の信号を入力したセンサの種別に基づいて遊技者によるスタートレバー6の操作方向の情報をRAM33に格納する(ST8)。例えば、上方向センサ6Uからの入力があった場合には、遊技者の操作方向が「上方向」であったことを示す情報を格納する。この情報は、後述の図13のST42で用いられる。
【0083】
次に、CPU31は、前回のゲームが開始してから“4.1”秒経過しているか否かを判別し(ST9)、この判別が“YES”のときはST11に移り、“NO”のときはST10に移る。ST10では、「ゲーム開始待ち時間消化処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから“4.1”秒経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0084】
次に、CPU31は、リールの回転処理を行い(ST11)、同時に抽選用の乱数を抽出し(ST12)、1ゲーム監視用タイマをセットする(ST13)。ST12で抽出した乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。ST13の処理の1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
【0085】
図11のST14では、CPU31は、上記ST12において抽出した乱数値に基づいて確率抽選処理を行う。この確率抽選処理は、遊技状態に応じて確率抽選テーブルを使用し、乱数値がどの役の乱数値範囲に属するか否かを判別し、内部当選役(成立フラグ)を決定するものである。次に、後で図13を参照して説明する停止テーブル群決定処理を行う(ST15)。停止テーブル群とは、図8或いは図9に示すような停止テーブルの集合をいう。
【0086】
次に、「スタートコマンド」を副制御回路72へ送信する(ST16)。「スタートコマンド」は、内部当選役の情報を含む。続いて、「メイン側演出選択処理」を行う(ST17)。この「メイン側演出選択処理」では、副制御回路72が直接的に制御する液晶表示装置5における演出に関連する事項を決定する。例えば、全てのリールが停止した後に、表示画面5a上で継続して行われる演出の時間(以下「演出時間」という)を決定する。続いて、CPU31は、停止ボタンが“オン”かどうかを判別する(ST18)。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が“YES”のときは、ST20に移り、“NO”のときは、ST19に移る。ST19では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別し、この判別が“YES”のときは、ST20に移り、“NO”のときは、ST18に移る。
【0087】
ST20では、CPU31は、ST15で選択された停止テーブル群に含まれる停止テーブルに基づいて滑りコマ数決定処理を行う。ここで、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作された後、リールが停止するまでの間に移動した図柄の数を示す。また、「滑りコマ数」は、停止ボタンが操作されたとき、所定の入賞ラインに位置していた図柄のコードナンバーと、実際にリールが停止したときに、その入賞ラインに停止した図柄のコードナンバーとの差の絶対値により表わされる。この「滑りコマ数」は、「引き込み数」と称されることもある。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールを回転させてから停止させる(ST21)。
【0088】
ST22では、CPU31は、全てのリールが停止したかどうかを判別し、この判別が“YES”のときは、ST23に移り、“NO”のときは、ST18に移る。ST23では、全てのリールが停止したことを示す「全リール停止コマンド」を送信し、図12のST24に移る。
【0089】
図12のST24では、CPU31は入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(ST25)。この判別が“NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(ST26)。この場合、遊技は中止となる。ST25の判別が“YES”のときは、遊技状態に応じてメダルのクレジット、又は払出しを行う(ST27)。続いて、入賞役及びメダルの払出し枚数を示す「入賞役コマンド」を送信し(ST28)、「ロック時間処理」を行う(ST29)。この「ロック時間処理」では、全リールが停止した後、「演出時間」が経過するまでの間、次のゲームを開始するための操作を無効とする。具体的には、スタートレバー6の操作を無効とする。続いて、CPU31は、「WINランプ点灯処理」を行い(ST30)、一のゲームが終了したことを示す「1ゲーム終了コマンド」を送信する(ST31)。「WINランプ点灯処理」においては、所定の条件下で、「演出時間」経過後WINランプ17を点灯させる処理を行う。
【0090】
次に、BB遊技状態又はRB遊技状態であるか否かを判別する(ST32)。この判別が“YES”のときは、BB又はRBの「遊技数チェック処理」を行う(ST33)。この「遊技数チェック処理」では、RB遊技状態が発生した回数、BB中一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、及びRB遊技状態におけるゲーム回数をチェックする。
【0091】
次に、BB遊技状態又はRB遊技状態の終了時であるか否かを判別する(ST34)。具体的には、RB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又はBB中一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判別する。ST34の判別が“YES”のときは、BB遊技状態又はRB遊技状態の終了時のRAM33をクリアする(ST35)。続いて、「ボーナス終了コマンド」を副制御回路72へ送信する(ST36)。続いて、ST2に移る。
【0092】
次に、図13を参照して、停止テーブル群決定処理について説明する。
【0093】
初めに、CPU31は、内部当選役が「ベルの小役」であるか否かを判別する(ST41)。この判別が“YES”のときは、ST42に移り、“NO”のときは、ST45に移る。ST42では、「許可方向」と遊技者のスタートレバー6の操作方向とが一致するか否かを判別(照合)する。この判別が“YES”のときは、ST43に移り、“NO”のときは、ST44に移る。ST43では、ベル入賞成立停止テーブル群を選択する。ST44では、入賞不成立停止テーブル群を選択する。従って、「許可方向」と遊技者のスタートレバー6の操作方向とが一致する場合には、「ベルの小役」の入賞が成立するが、一致しない場合には、入賞が不成立となる。続いて、図11のST16に移る。ST45では、遊技状態及び内部当選役に基づいて停止テーブル群を選択し、図11のST16に移る。
【0094】
次に、図14を参照して、副制御回路72に設けられた発生回数決定テーブルについて説明する。
【0095】
図14に示すテーブルでは、報知期間の発生回数である“0回”、“1回”、“2回”、“5回”、“10回”及び“30回”に当選となる乱数範囲が定められている。この発生回数決定テーブルは、後述の図16の処理で使用される。なお、後述の図16のST53で抽出した乱数値が“16330”〜“16383”の範囲内の値であるとき、発生条件が成立すると共に、発生回数が決定される。
【0096】
次に、図15を参照して、副制御回路72に設けられた報知期間発生抽選テーブルについて説明する。
【0097】
図15に示すテーブルでは、報知期間の「発生」及び「潜伏」に当選となる乱数範囲が定められている。報知期間の「発生」に当選した場合には、その次のゲームにおいて「報知期間」が発生する。他方、「潜伏」に当選した場合には、「潜伏期間」が発生又は継続することとなる。この報知期間発生抽選テーブルは、報知期間ゲーム回数カウンタの値が“0”であり(図17のST62の判別が“NO”)、発生回数貯留カウンタの値が“1以上”であるとき(図17のST65の判別が“YES”)、後述の図18の処理で使用される。
【0098】
次に、図16を参照して、副制御回路72による報知期間抽選処理について説明する。
【0099】
初めに、サブCPU74は、「プラムの小役」に内部当選したか否かを判別する(ST51)。具体的には、主制御回路71によりスタートコマンドに含まれる内部当選役の情報に基づいて判別する。この判別が“YES”のときは、ST52に移る。ST52では、発生回数決定テーブル(図14)をセットする。続いて、乱数抽選を行う(ST53)。具体的には、発生回数決定テーブル及び“0”〜“16383”の範囲から抽出した乱数値に基づいて報知期間の発生回数を決定する。次に、上記抽選結果に基づいて発生回数貯留カウンタに発生回数を加算し(ST54)、ST51に移る。
【0100】
次に、図17を参照して、副制御回路72による報知期間実行処理について説明する。
【0101】
初めに、サブCPU74は、「BETコマンド」を受信したか否かを判別する(ST61)。この判別が“YES”のときは、ST62に移る。ST62では、報知期間ゲーム回数カウンタの値が“1”以上であるか否か、すなわち現在報知期間であるか否かを判別する。ここで、報知期間ゲーム回数カウンタの値は、後述の図18のST73で“35”にセットされ、ST64で“1”減算される。ST62の判別が“YES”のときは、ST63に移り、“NO”のときは、ST65に移る。ST63では、スタートレバー6の操作方向(許可方向)を報知する。続いて、報知期間ゲーム回数カウンタの値を“1”減算し(ST64)、ST61に移る。
【0102】
ST65では、発生回数貯留カウンタの値が“1”以上であるか否か、すなわち現在潜伏期間であるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ST66に移り、“NO”のときは、ST61に移る。ST66では、後で図18を参照して説明する報知期間発生抽選処理を行い、ST61に移る。ここで、前述のようにBET操作を取消すことができないことから、「BETコマンド」はゲームが開始される前に“1回”送信される。そして、報知期間発生抽選処理は、ゲームが開始される前に“1回”行われる。つまり、BET操作を取消すことができないようにすることにより、BET操作及びそのBET操作を取消す行為を繰り返し行うことにより図18のST71を複数回行わせ、「報知期間」の発生に当選(図18のST72の判別が“YES”)するという行為を防止することができる。なお、報知期間発生処理は、スタート操作後、全てのリール3L,3C,3Rが停止する前のいずれかの時点で行うこともできる。
【0103】
次に、図18を参照して、副制御回路72による報知期間発生抽選処理について説明する。
【0104】
初めに、サブCPU74は、報知期間発生抽選テーブル(図15)に基づいて乱数抽選を行う(ST71)。具体的には、“0”〜“255”の範囲から乱数を抽出し、その乱数値に基づいて「発生」又は「潜伏」のいずれかを当選とする。次に、発生に当選か否かを判別する(ST72)。この判別が“YES”のときは、ST73に移り、“NO”のときは、図17のST61に移る。ST73では、報知期間の発生に当選したことから報知期間ゲーム回数カウンタに“35”をセットし、ST74に移る。ST74では、発生回数貯留カウンタの値を“1”減算し、図17のST61に移る。
【0105】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0106】
実施例では、変動開始用操作手段として、スタートレバー6を採用しているが、これに限られるものではない。例えば、図柄の変動表示を開始させることが可能な一の又は複数のスタートボタン等、任意の操作手段を用いることができる。
【0107】
実施例では、変動開始用操作手段の操作態様として、スタートレバー6の操作方向を採用しているがこれに限られるものではない。また、操作方向として「上下左右」の“4方向”を採用しているが、例えば“2方向”、“6方向”等、任意の方向を採用することができる。変動開始用操作手段の操作態様として、スタートレバー6の「操作回数」或いは「操作時間」、スタートレバー6を「押す操作」或いは「引く操作」を採用することもできる。また、変動開始用操作手段として一のスタートボタンを用いた場合には、スタートボタンを連続して操作した(押した)回数或いは押している時間(操作時間)、複数のスタートボタンを用いた場合には、操作された(押された)スタートボタンの種別、操作されたスタートボタンの組合せ等を採用することもできる。
【0108】
実施例では、スタートレバー6が操作される前に、リール3L,3C,3Rの停止態様が所定の停止態様となることを許可するスタートレバー6の操作態様を決定しているが、これに限られるものではない。例えば、スタートレバー6が操作された後、リール3L,3C,3Rが停止する前に決定することもできる。この場合、スタートレバー6の操作態様と、その後に決定された所定の停止態様となることを許可する操作態様とに基づいてリール3L,3C,3Rの停止制御を行うことができる。例えば、上記2つの操作態様が一致する場合には、「ベルの小役」の入賞を成立させることもできる。
【0109】
実施例では、所定の時点として「BET操作時」を採用しているが、これに限られるものではない。例えば、各ゲームにおけるリール3L,3C,3Rの停止時に、次のゲームにおけるリール3L,3C,3Rの停止態様が所定の停止態様となることを許可するスタートレバー6の操作態様を決定することもできる。また、電源投入時、設定変更時等に、所定回数分のゲームにおけるリール3L,3C,3Rの停止態様が所定の停止態様となることを許可するスタートレバー6の操作態様を予め決定することもできる。
【0110】
実施例では、リール3L,3C,3Rの停止態様が所定の停止態様となることを許可するスタートレバー6の操作態様として、一の操作態様を決定するようにしているがこれに限られるものではなく、二以上の操作態様を決定することもできる。例えば、許可方向として上方向及び下方向を決定したり、上方向、下方向、及び左方向を許可方向とすることもできる。また、全ての操作方向を許可方向とすることもできる。この場合、許可方向に遊技者の操作方向が含まれるとき、「ベルの小役」の入賞が成立することとなる。なお、許可方向の数或いは許可方向として採用する方向は、抽選により決定することもできる。
【0111】
実施例では、操作態様決定手段の決定結果である「許可方向」のみを報知するようにしているが、これに限られるものではない。その決定結果の示す操作態様及びそれ以外の操作態様を一緒に報知することもできる。例えば、「許可方向」が「上方向」である場合に、「許可方向は、上方向又は右方向です」のような報知を行うこともできる。これにより、報知が行われた場合における「ベルの小役」の入賞が成立する確率等を変化させることができる。
【0112】
実施例では、所定の役として「ベルの小役」を採用しているが、これに限られるものではない。例えば、「BB」、「RB」、「シングルボーナス」、「再遊技」等、任意の役を採用することができる。また、所定の役として複数種類の役を採用することもできる。
【0113】
実施例では、所定の停止態様として、「ベルの小役」の入賞成立を示す停止態様を採用し、内部当選役の決定前に、スタートレバー6の操作態様(許可方向)を報知するようにしているが、これに限られるものではない。予め定めた複数の役毎に「許可方向」を決定し、各役の「許可方向」を報知することもできる。例えば、「許可方向は、ベルの小役では左方向、プラムの小役では上方向、BBでは右方向、RBでは上方向です」のような報知を行うこともできる。つまり、報知対象となる役を複数設定することができる。この場合、内部当選役を予想してスタートレバー6を操作するという従来にない面白みを遊技に付加することができる。また、一の役(例えば「ベルの小役」)の入賞成立を示す停止態様を複数設定し、停止態様毎に付与される遊技価値(払出枚数)が異なる場合には、いずれかの遊技価値(例えば、最大の遊技価値)が付与される操作態様を報知することもできる。
【0114】
また、変動開始用操作手段の操作態様に基づいて遊技状況の移行、所定の遊技状況の発生、継続、終了等を決定することもできる。また、遊技状況の移行、所定の遊技状況の発生、継続、終了等を許可する変動開始用操作手段の操作態様を決定する操作態様決定手段を設けることもできる。また、その決定結果を報知することもできる。遊技状況(所定の遊技状況)としては、例えば「再遊技に内部当選する確率が高い状況(高確率再遊技状態)」、「高確率再遊技状態であってBB、RB、シングルボーナス等のボーナスを持ち越す状態」、「ボーナスの蹴飛ばし制御、或いは引き込み制御を行う状態」、「ボーナス(シングルボーナス等)に内部当選する確率が高い状況」、「所定の小役に内部当選する確率が高い状況」、「基本的に遊技者の操作タイミングのみに基づいてリールの停止制御が行われる、すなわち停止操作位置と停止制御位置が一致することとなる状況(いわゆる「チャレンジタイム(CT)」)」等、任意の遊技状況を採用することができる。また、変動表示の停止態様が上記所定の停止態様となることに基づいて、上述のような遊技状況の移行、所定の遊技状況の発生、継続、終了等を決定することもできる。
【0115】
また、実施例では、スタートレバー6の操作態様(操作方向)を検知する検知手段としてフォトセンサを用いているが、これに限られず任意の検知手段を用いることができる。また、報知期間の発生条件及び終了条件は、任意の条件を採用することができる。また、スタートレバー6の操作方向及び停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序に基づいてリールの停止制御を行うこともできる。つまり、実施例では、「ベルの小役」は、スタートレバー6の操作方向が適切(許可方向と同一)であれば、その入賞成立が実現するが、操作方向及び停止ボタンの操作順序が適切な場合にのみ、入賞成立を許可(実現)するようにしてもよい。また、操作方向及び停止ボタンの操作タイミングが適切な場合にのみ、入賞成立を許可(実現)するようにしてもよい。また、操作順序と操作タイミングを組合せることもできる。
【0116】
また、実施例では、報知手段として液晶表示装置5を用いて説明しているが、これに限られるものではない。例えば、演出用のリール、模型等の動作物(いわゆる「役物」等)、音(スピーカ)、光(ランプ)、LEDドットマトリクス等を用いるようにしてもよい。
【0117】
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のスロットマシンの斜視図。
【図2】リール上に配列された図柄の例を示す図。
【図3】入賞図柄組合せに対応する役及び払出枚数を示す図。
【図4】スタートレバーを遊技機に取付けた状態を示す側断面図。
【図5】スタートレバーと各検知センサとの位置関係を示す斜視図。
【図6】実施例の電気回路の構成を示すブロック図。
【図7】実施例の副制御回路の構成を示すブロック図。
【図8】停止テーブルの例を示す図。
【図9】停止テーブルの例を示す図。
【図10】主制御回路のメインフローチャート。
【図11】図10に続くフローチャート。
【図12】図11に続くフローチャート。
【図13】停止テーブル群決定処理を示すフローチャート。
【図14】発生回数決定テーブルを示す図。
【図15】報知期間発生抽選テーブルを示す図。
【図16】報知期間抽選処理を示すフローチャート。
【図17】報知期間実行処理を示すフローチャート。
【図18】報知期間発生抽選処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…遊技機、2…キャビネット、2a…パネル表示部、3L,3C,3R…リール、4L,4C,4R…表示窓、5…液晶表示装置、5a…液晶表示画面、6…スタートレバー、6U…上方向検知センサ、6D…下方向操作検知センサ、6L…左方向操作検知センサ、6R…右方向検知センサ、7L,7C,7R…停止ボタン、8a…クロスダウンライン、8b…トップライン、8c…センターライン、8d…ボトムライン、8e…クロスアップライン、9a…1−BETランプ、9b…2−BETランプ、9c…最大BETランプ、10…台座部、11…1−BETスイッチ、12…2−BETスイッチ、13…最大BETスイッチ、14…C/Pスイッチ、15…メダル払出口、16…メダル受け部、17…WINランプ、18…払出表示部、19…クレジット表示部、20…ボーナス遊技情報表示部、21L,21R…スピーカ、22…メダル投入口、22S…投入メダルセンサ、23…配当表パネル、30…マイクロコンピュータ、31…CPU、32…ROM、33…RAM、34…クロックパルス発生回路、35…分周器、36…乱数発生器、37…サンプリング回路、38…I/Oポート、39…モータ駆動回路、40…ホッパー、41…ホッパー駆動回路、45…ランプ駆動回路、46…リール停止信号回路、48…表示部駆動回路、49L,49C,49R…ステッピングモータ、50…リール位置検出回路、51…払出完了信号回路、71…主制御回路、72…副制御回路、73…サブマイクロコンピュータ、74…サブCPU、75…プログラムROM、76…ワークRAM、77…INポート、78…音源IC、79…パワーアンプ、80…OUTポート、81…画像制御回路、82…画像制御CPU、83…画像制御ワークRAM、84…画像制御プログラムROM、85…INポート、86…画像ROM、87…ビデオRAM、88…画像制御IC。
Claims (9)
- 複数の図柄を変動表示する変動表示手段と、
前記変動表示を開始させることが可能な変動開始用操作手段と、
前記変動開始用操作手段の操作態様に基づいて前記変動表示を停止制御する停止制御手段と
を備えたことを特徴とする遊技機。 - 請求項1記載の遊技機において、
前記変動表示の停止態様が所定の停止態様となることを許可する前記変動開始用操作手段の操作態様を決定する操作態様決定手段を備え、
前記停止制御手段は、前記操作態様決定手段の決定結果に基づいて前記変動表示を停止制御することを特徴とする遊技機。 - 請求項2記載の遊技機において、
前記変動開始用操作手段の操作に基づいて内部当選役を決定する内部当選役決定手段を備え、
前記所定の停止態様は、所定の役の入賞成立を示す停止態様であり、
前記停止制御手段は、前記内部当選役決定手段の決定結果に基づいて前記変動表示を停止制御することを特徴とする遊技機。 - 請求項2又は3記載の遊技機において、
前記所定の停止態様は、所定の遊技価値が付与される停止態様であることを特徴とする遊技機。 - 請求項1乃至4のいずれか記載の遊技機において、前記操作態様決定手段は、遊技者が前記変動開始用操作手段を操作する前の所定の時点において前記操作態様を決定することを特徴とする遊技機。
- 請求項5記載の遊技機において、前記所定の時点は、遊技者が遊技価値を遊技のために賭ける行為時であることを特徴とする遊技機。
- 請求項5又は6記載の遊技機において、前記操作態様決定手段の決定結果を報知する報知手段を備えたことを特徴とする遊技機。
- 請求項1乃至7のいずれか記載の遊技機において、前記変動開始用操作手段は、複数の方向へ操作可能な操作レバーであることを特徴とする遊技機。
- 請求項1乃至8のいずれか記載の遊技機において、
前記変動表示を停止させることが可能な変動停止用操作手段を備え、
前記停止制御手段は、前記変動停止用操作手段の操作態様に基づいて前記変動表示を停止制御することを特徴とする遊技機。
Priority Applications (1)
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JP2002177066A JP2004016549A (ja) | 2002-06-18 | 2002-06-18 | 遊技機 |
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JP2002177066A Withdrawn JP2004016549A (ja) | 2002-06-18 | 2002-06-18 | 遊技機 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007143713A (ja) * | 2005-11-25 | 2007-06-14 | Olympia:Kk | スロットマシン |
JP2015029643A (ja) * | 2013-08-01 | 2015-02-16 | 株式会社北電子 | スロットマシン |
-
2002
- 2002-06-18 JP JP2002177066A patent/JP2004016549A/ja not_active Withdrawn
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