JP2004015595A - デジタルカメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】デジタルカメラにおいてバッテリの有効活用を図り、1枚でも多くの画像撮影を行うことを可能にすること。
【解決手段】ユーザが被写体のリアルタイム画像を視認しつつ撮影操作を行う場合には、EVF22又はLCD23でのライブビュー表示のフレームレートは基準フレームレートに設定される。これに対し、ユーザが被写体のリアルタイム画像を視認しつつ撮影操作を行うものでない場合には、EVF22又はLCD23でのライブビュー表示のフレームレートは基準フレームレートよりも低いフレームレートに設定される。また、バッテリ検知回路63の検知結果に応じてフレームレートを低下させたり、CCD41の露光時間に応じてフレームレートを低下させる。フレームレートを低下させることにより、デジタルカメラにおける内部処理の負担が軽減され、単位時間あたりの電力消費量が低減される。
【選択図】 図4
【解決手段】ユーザが被写体のリアルタイム画像を視認しつつ撮影操作を行う場合には、EVF22又はLCD23でのライブビュー表示のフレームレートは基準フレームレートに設定される。これに対し、ユーザが被写体のリアルタイム画像を視認しつつ撮影操作を行うものでない場合には、EVF22又はLCD23でのライブビュー表示のフレームレートは基準フレームレートよりも低いフレームレートに設定される。また、バッテリ検知回路63の検知結果に応じてフレームレートを低下させたり、CCD41の露光時間に応じてフレームレートを低下させる。フレームレートを低下させることにより、デジタルカメラにおける内部処理の負担が軽減され、単位時間あたりの電力消費量が低減される。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置に対して画像を表示させることの可能なデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のデジタルカメラにおいては、取得される画像データの画素数が増大しており、これに伴ってデジタルカメラで処理すべきデータ量も増加している。このようなデータ量の増加は、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を増加させる一つの要因となっている。
【0003】
一般にデジタルカメラにおける内部処理は、デジタルカメラに搭載されるバッテリの電力を利用して行われるように構成されており、デジタルカメラの電力消費量が増加すると、デジタルカメラにおける撮影可能枚数が減少することになる。
【0004】
そのため、デジタルカメラに搭載されるバッテリの有効活用を図り、デジタルカメラにおける撮影可能枚数を増加させるためには、内部動作における消費電力量を低減することが望まれる。
【0005】
例えば、特開2001−238106公報には、デジタルカメラにおいてライブビュー用の画像データを生成する間隔を通常の1/3に間引きする技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記公報記載のデジタルカメラでは、ライブビュー表示を行うディスプレイのフレームレートは固定されている。このため、生成されて内部メモリに格納された画像データを、常に一定のフレームレートで読み出さなければならず、内部バスを介するデータ転送量は大幅には低下しない。
【0007】
したがって、上記公報に開示される技術を適用しても、デジタルカメラの内部処理全体として消費される電力量を低減させることは依然として困難な状況にある。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、バッテリの有効活用を図り、1枚でも多くの画像撮影を行うことの可能なデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、バッテリから供給される電力を利用して、被写体の撮影動作及び表示装置に対する画像表示動作を行うように構成されたデジタルカメラであって、前記表示装置における表示画像の更新間隔を、第1の更新間隔と、前記第1の更新間隔よりも長い間隔である第2の更新間隔との間で変更する画像更新間隔変更手段と、前記第1の更新間隔が設定された場合には、前記バッテリから供給される供給電圧が第1の閾値よりも低下したときに前記撮影動作及び前記画像表示動作に必要な電圧が供給されないと判断し、前記第2の更新間隔が設定された場合には、前記バッテリから供給される供給電圧が前記第1の閾値より小さな第2の閾値よりも低下したときに前記撮影動作及び前記画像表示動作に必要な電圧が供給されないと判断する判断手段と、を備えて構成される。
【0010】
請求項2に記載の発明は、バッテリから供給される電力を利用して、被写体の撮影動作及び表示装置に対する画像表示動作を行うように構成されたデジタルカメラであって、前記デジタルカメラの動作状態を判定する判定手段と、前記デジタルカメラの動作状態が、ユーザが前記表示装置に表示される被写体のリアルタイム画像を視認しつつ被写体の撮影操作を行うための動作状態でない場合には、ユーザが前記表示装置に表示される被写体のリアルタイム画像を視認しつつ被写体の撮影操作を行うための動作状態である場合と比較して、前記表示装置における表示画像の更新間隔を長く設定する画像更新間隔変更手段と、を備えて構成される。
【0011】
請求項3に記載の発明は、バッテリから供給される電力を利用して、被写体の撮影動作及び表示装置に対する画像表示動作を行うように構成されたデジタルカメラであって、省電力モード移行条件が満たされたか否かを判定する判定手段と、前記省電力モード移行条件が満たされた場合、前記表示装置における表示画像の更新間隔を、前記省電力モードへの移行前の更新間隔よりも長く設定する画像更新間隔変更手段と、を備えて構成される。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のデジタルカメラにおいて、前記画像更新間隔変更手段は、前記表示装置のフレームレートを変更することによって、前記表示装置における表示画像の更新間隔を変更することを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の発明は、撮影待機状態において、バッテリから供給される電力を利用して、表示装置に被写体のリアルタイム画像を表示するように構成されたデジタルカメラであって、前記撮影待機状態において露光動作を繰り返すことによって、前記表示装置に表示すべき前記リアルタイム画像を取得する撮像手段と、前記撮像手段における前記露光動作を規定するための露光時間を設定する露光時間設定手段と、前記露光時間設定手段によって設定される前記露光時間が所定時間よりも長くなる場合には、前記露光時間が前記所定時間よりも短い場合に比べて、前記表示装置のフレームレートを低下させるフレームレート変更手段と、を備えて構成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0015】
<1.デジタルカメラの外観構成>
図1乃至図3は、本発明の実施の形態に係るデジタルカメラ1の要部構成を示す図であり、図1乃至図3はそれぞれ正面図、上面図及び背面図に相当する。図1及び図2に示すように、デジタルカメラ1は主としてカメラ本体部2と撮影レンズ3とから構成されている。
【0016】
撮影レンズ3は複数のレンズ群を含むズームレンズとして構成され、その周縁部に設けられるズームリング31を回転させることにより撮影倍率(焦点距離)を変更することが可能とされている。撮影レンズ3にはマクロ切り替えレバー32が設けられており、マクロ切り替えレバー32をスライドさせることによりマクロ撮影が可能となる。
【0017】
図1に示すように、カメラ本体部2の前面には、左端部にグリップ部4、右方上部に内蔵フラッシュ5がそれぞれ設けられ、また、図2に示すように、グリップ部4の上面にはシャッタボタン11が設けられている。シャッタボタン11は銀塩カメラで採用されているような半押し状態(S1状態)と全押し状態(S2状態)とが検出可能な2段階スイッチとなっている。
【0018】
図2に示すように、カメラ本体部2の上面右方には、電源のオン/オフを切り替えるとともに、「撮影モード」、「再生モード」、「通信モード」及び「セットアップモード」の間で動作モードを切り替えるダイヤル式のメインスイッチ15が設けられている。
【0019】
撮影モードは、被写体の撮影を行い画像データ(以下、適宜「画像」ともいう。)を取得しメモリカード9に記録する動作モードである。再生モードは、メモリカード9に記録された画像データを読み出して再生表示する動作モードである。また、通信モードは、カメラ本体部2背面に設けられるUSB端子27を介して外部のコンピュータに画像データを転送する等の通信を行う動作モードである。さらに、セットアップモードは、デジタルカメラ1の各種設定状態(例えば、後述するEVF22やLCD23等の明るさ設定等)をユーザが希望する設定状態に変更操作するための動作モードである。
【0020】
メインスイッチ15の左方には、例えばデジタルカメラ1の撮影動作時に適用される各種の設定情報を表示するデータパネル21が設けられており、ユーザが撮影操作を行う際に、それらの設定情報を容易かつ迅速に把握することができるようにされている。
【0021】
また、デジタルカメラ1の側面上方には、取得される画像データの「露出モード」、「画像圧縮率」、「ホワイトバランス」及び「ドライブモード」等の項目を設定するためのファンクションダイヤル16及びファンクションボタン16aが設けられている。ファンクションダイヤル16によって設定を行う項目にセットした後、ファンクションボタン16aを押下しつつ、グリップ部4上部の選択ダイヤル12を回転させることにより、セットされた項目の設定内容を順次変更することができる。このようにして変更される設定内容は、上記のデータパネル21に反映される。なお、「ドライブモード」の項目では、撮影モード時において、シャッタボタン11が全押し操作された時に記録用の撮影動作を開始する「通常撮影」と、シャッタボタン11の全押し操作から数秒経過した時点で記録用の撮影動作を行う「セルフタイマ撮影」と、リモートコントローラから遠隔操作で、シャッタボタン11の全押しと同様の撮影指示を行う「リモート撮影」との間で設定内容を切り替えることができる。
【0022】
図3に示すように、カメラ本体部2の背面左方には、被写体の画像データのライブビュー表示、記録された画像データの再生表示、及び、セットアップモード時の案内画面表示等を行うための表示装置として、電子ビューファインダ(EVF)22及び液晶ディスプレイ(LCD)23が設けられている。EVF22及びLCD23には、R(赤),G(緑),B(青)の各色を順次に高速表示する面順次表示方式の液晶が採用されている。また、EVF22及びLCD23は、そのフレームレートを変更することが可能であり、フレームレートは必要に応じて変更される。
【0023】
EVF22の表示とLCD23の表示とは、EVF22の右方にあるディスプレイ切り替えレバー17の操作により切り替えを行うことができるようにされている。また、ディスプレイ切り替えレバー17の中央部分は情報表示切り替えボタン17aとなっており、LCD23又はEVF22に画像データが表示されているときに、設定情報等を同時に表示するか否かを切り替えることができるようになっている。
【0024】
また、LCD23の右方にはメニューボタン18及び十字キー19が設けられている。十字キー19は上スイッチ19U、下スイッチ19D、左スイッチ19L及び右スイッチ19Rからなる4連スイッチ、並びに、中央ボタン19Cから構成される。メニューボタン18を押下するとLCD23に設定メニューが表示され、設定メニューを参照しつつ、十字キー19を操作することによって、デジタルカメラ1の基本的な設定を行うことができる。
【0025】
十字キー19の下部には、クイックビュー/消去ボタン20が設けられている。クイックビュー/消去ボタン20は、撮影モードにおいては直前に撮影した画像データの簡易再生表示を行うクイックビューボタンとして機能し、再生モードにおいては再生している画像データをメモリカード9から消去する消去ボタンとして機能する。
【0026】
カメラ本体部2の下部には電池室24が設けられている。電池室24は、電池室解放レバー24aでその蓋が解放され、例えば4本の単三形乾電池等のバッテリが装填される。ユーザがデジタルカメラ1を携行する時は、電池室24に装填されるバッテリが通常の駆動源となり、各部に電力供給が行われる。このため、電池室24に装填されるバッテリの電力容量が、デジタルカメラ1を携行した時の動作可能時間又は撮影可能枚数を規定する一つの要因となる。
【0027】
なお、電池室24の右方に設けられる電源入力端子25を介して供給される外部からの直流電源を駆動源とすることも可能とされている。
【0028】
電源入力端子25の右方には、ビデオ出力端子26が設けられており、外部の表示装置(外部モニタ)に対してビデオ信号を転送して画像を表示させることができるようにされている。
【0029】
また、カメラ本体部2の内部にはカードスロット29が設けられ、カメラ本体部2の側面から画像データ等を記録するメモリカード9を挿入して装着できる。カードスロット29の挿入口近傍には、メモリカード9へのアクセス中である旨を表示するためのアクセスランプ28が配置される。
【0030】
<2.デジタルカメラの内部構成>
図4は、デジタルカメラ1の主たる内部構成を示すブロック図である。
【0031】
CCD41は、例えば横2560×縦1920の画素からなる撮像素子であり、撮影レンズ3により結像された被写体の光像を画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。CCD41の撮像面はベイヤー配列で各色成分に対応づけられた画素配列となっており、各画素はベイヤー配列に対応するR(赤),G(緑),B(青)のうちの各1色についての輝度成分を検出するように構成されている。
【0032】
CCD41は、画像信号の出力モードとして、横2560×縦1920の全画素を有する画像データを出力するフレームモードと、縦の画素を1/8に間引いた横2560×縦240の画素を有する解像度の低い画像データを出力するドラフトモードとを有している。
【0033】
例えば、デジタルカメラの動作状態が、撮影モードに設定されており、シャッタボタン11が全押し状態とされる前の撮影待機状態であるには、ユーザがEVF22又はLCD23に表示されるライブビュー画像を視認しながらフレーミング等の撮影操作を行うことができるようにするために、ライブビュー用の簡易的な画像データの取得が行われる。そしてこの場合には、ライブビュー用の画像を取得する際の処理の高速化のため、CCD41はドラフトモードに設定され、ライブビュー用に設定される露光時間で連続的に画像データの取得動作が繰り返される。
【0034】
これに対し、シャッタボタン11が全押し操作され、撮影指示が与えられた後においては、記録用の高精細な画像データを取得することが望まれるため、CCD41はフレームモードに設定される。
【0035】
信号処理回路42は、CCD41から出力される画像信号(アナログ信号)に所定の信号処理を施すものである。信号処理回路42は、CDS(相関二重サンプリング)回路、AGC(オートゲインコントロール)回路、A/D変換器等をその内部に有し、CDS回路により画像信号のノイズの低減を行い、AGC回路のゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。さらに、A/D変換器により、各画素ごとのアナログ信号を例えば12ビットのデジタル信号に変換する。
【0036】
なお、信号処理回路42から出力される画像データは、各画素値がベイヤー配列に対応するRGBのうちいずれかの色成分のみを有するベイヤー形式となる。この画像データは、デジタルカメラ1の内部のバスライン45を介して転送され全体制御部50に入力される。
【0037】
タイミングジェネレータ43は、全体制御部50から入力される信号に基づき、CCD41及び信号処理回路42への駆動制御信号を生成し出力するものである。例えば、CCD41の露光時間を規定する、露光動作の開始及び停止を指示するタイミング信号や、画像信号の出力制御信号(ドラフトモードやフレームモードへの出力モードの変更信号を含む)等の信号を生成し、CCD41及び信号処理回路42へ出力する。
【0038】
デジタルカメラ1がライブビュー用の画像データを取得する際には、その取得レートが例えば30fps(frames per second)となるように(1/30秒ごとに画像データを取得するように)、CCD41等に対して駆動制御信号を送出する。
【0039】
レンズ駆動部33は、全体制御部50から入力される信号に基づいて、撮影レンズ3に含まれるレンズ群、及び、入射光量を調節する絞り等の駆動を行う。
【0040】
操作部材10は、上述したシャッタボタン11、ファンクションダイヤル16、メニューボタン18、十字キー19等を含むものであり、ユーザが直接操作入力を行うための操作部材である。また操作部材10にはリモート撮影時に使用されるリモートコントローラも含まれる。操作部材10の操作内容は、信号として全体制御部50に入力される。また、操作部材10によって設定された情報は、全体制御部50内のRAM53等に記憶される。
【0041】
全体制御部50は、デジタルカメラ1の装置全体を統括制御するものであり、マイクロコンピュータを備えて構成されている。具体的には、その本体部であるCPU51、制御プログラム等を記憶するROM52、作業領域となるRAM53を備えており、それぞれをバスライン45によって接続した構成となっている。さらに、全体制御部50は、バスコントローラ54、画像処理部55、ビデオコントローラ56、圧縮部57、メモリカードコントローラ58及びシリアルインターフェース(I/F)59を備えており、これらも同一のバスライン45を介して接続される。
【0042】
バスコントローラ54は、各種画像データを格納する画像メモリ44と接続されており、全体制御部50の各処理部と画像メモリ44との間のバスライン45を介しての転送を制御するものである。バスコントローラ54は、バスライン45を介しての転送の要求が複数存在する場合は、それらを調停してそれぞれの要求を満たすアービトレーション機能を備えている。
【0043】
また、バスコントローラ54は、DMAコントローラとしての機能も有しており、全体制御部50の処理部からの要求に応じて、要求を行った処理部と画像メモリ44と間でCPU51の処理を介さない直接的な画像データの転送(いわゆるDMA転送)を行う。
【0044】
画像処理部55は、CCD41で取得された画像データに対して各種の画像処理を行う専用のチップで構成される。図5は、画像処理部55で実現される機能をそれぞれ機能ブロックとして示す図である。図に示すように、画像処理部55の主たる機能は、データ補正部551、色補間変換部552及びライブビュー画像生成部553として表現される。
【0045】
データ補正部551は、画像データに対して、黒レベル補正、ホワイトバランス補正及びγ補正等の各種補正処理を施す。CPU51により設定されるパラメータに基づいて、画像データごとに適切な補正処理が行われる。
【0046】
色補間変換部552は、ベイヤー形式の画像データの各画素がRGB全ての色成分についてのデータを有するように画素補間処理を行う。さらに、RGB値で表現された各画素値を、輝度成分と色差成分とからなるYCrCb値に変換する。これにより、色補間変換部552からはYCrCb形式の画像データが出力される。
【0047】
ライブビュー画像生成部553は、EVF22又はLCD23にライブビューとして表示するための画像データ(以下、「ライブビュー画像」ともいう。)を生成する。具体的には、EVF22あるいはLCD23で表示可能な解像度に画像データの解像度を変換する。さらに、YCrCb形式で表現される画像データを、YYCrCb形式(二つの輝度成分Yと、色差成分Cr・Cb)に変換する。これにより、隣接する二画素分の画素値がひとつのYYCrCb値(4バイト)で表現されるため、一画素あたりのデータ量は2バイトとなる。
【0048】
図4に戻り、ビデオコントローラ56は、ディスプレイ切り替えレバー17の設定に基づいて、表示すべき画像データをEVF22あるいはLCD23に出力するものである。ライブビュー画像を表示する際には、その画素値(YYCrCb形式)を、再度、RGB値に変換した後、EVF22あるいはLCD23に出力する。この際、ビデオコントローラ56は、EVF22あるいはLCD23のフレームレートを制御する。
【0049】
図6は、ビデオコントローラ56がEVF22に画像データを出力する際に送信する信号の例を示す図である。図に示すように、ビデオコントローラ56は、EVF22に対して、ベースクロックBC、画像データ信号VD及びディスプレイクロックDCの3つの信号を送信する。
【0050】
画像データ信号VDは、送信する画像データの各画素値を示す1画素1色ごとの信号であり、EVF22が面順次表示方式であるため図に示すように、R(赤)の画像を示す信号RS、G(緑)の画像を示す信号GS、B(青)の画像を示す信号BSが順次送信される。このようなRGBのいずれかの画像のみを示す信号を3回送信することにより、1つのフレームが送信される。
【0051】
ベースクロックBCは、画像データ信号VDの各信号ごとの基本信号として送信される。また、ディスプレイクロックDCはフレームの開始を示す信号であり、1フレームごと、すなわち、Rの画像を示す画像データ信号VDの送信開始時点に送信される。従って、ディスプレイクロックDCの周期TはEVF22におけるフレームの更新周期(更新間隔)であり、周期Tの逆数はEVF22のフレームレートとなる。
【0052】
つまり、ビデオコントローラ56は、このディスプレイクロックDCの周期Tを変更することによって、EVF22のフレームレートを変更する。またビデオコントローラ56は、CPU51から指示されるフレームレートを設定するようにも構成される。なお、LCD23のフレームレートも同様にして変更される。
【0053】
また、ビデオコントローラ56は外部モニタ61に対する画像信号の出力を行うようにも構成されており、外部モニタ61に対して画像信号を出力する際には例えばNTSCやPAL等の方式に信号変換を行った後、ビデオ出力端子26を介して画像信号を出力する。
【0054】
図4に戻り、圧縮部57は、記録用の画像データに対して、ファンクションダイヤル16等により設定される「画像圧縮率」に基づいてJPEG方式により圧縮処理を行う。また圧縮部57は、圧縮されてメモリカード9に記録された画像データの伸張処理を行う。
【0055】
メモリカードコントローラ58は、デジタルカメラ1に装着されるメモリカード9とのデータの入出力を制御する。画像データを記録する際には、所定形式の名称を付して、画像ファイルとして記録する。
【0056】
バッテリ62は電池室24に装填されるバッテリであり、全体制御部50やその他上記各部に対して電力供給を行う。またバッテリ62に蓄積された電力量、すなわち残り電力量を検知するためにバッテリ検知回路63が設けられる。
【0057】
バッテリ検知回路63は例えばバッテリ62の供給電圧(バッテリ電圧)を常に監視することによって、バッテリ62に蓄積された電力量を検知する。またバッテリ検知回路63はバッテリ62の残り電力量に関する検知結果を全体制御部50に対して出力するように構成される。そしてデジタルカメラ1は、バッテリ検知回路63の検知により、バッテリ62の残り電力量が低下した場合に、ユーザが撮影操作を行うことを禁止する等の、バッテリチェック機能を有している。
【0058】
上述したタイミングジェネレータ43、レンズ駆動部33、操作部材10及びバッテリ検知回路63は、それぞれシリアルインターフェース59を介して、バスライン45に電気的に接続される。これにより、CPU51は、これらの部材に対して各種信号を送信して制御を行うとともに、これらの部材から出力される各種信号を受信することができる。
【0059】
全体制御部50の各処理部においてそれぞれ処理された画像データは、一旦画像メモリ44に格納される。このため、画像メモリ44には、処理が行われた画像データをそれぞれ格納する領域が確保される。
【0060】
図7は、画像メモリ44に確保される領域を模式的に示す図である。図に示すように画像メモリ44には、CCD41から出力されるベイヤー形式の画像データを格納するRAW画像領域44a、画像処理部55の色補間変換部552から出力されるYCrYb形式の画像データを格納するYCrCb画像領域44b、画像処理部55のライブビュー画像生成部553から出力されるYYCrYb形式のライブビュー画像を格納するライブビュー画像領域44c、及び、圧縮部57から出力されるJPEG形式の画像データを格納する圧縮画像領域44dがそれぞれ確保される。このような画像メモリ44に確保される各領域の割り当ては固定的なものではなく、デジタルカメラ1の動作状態に応じて動的に設定される。
【0061】
全体制御部50によるデジタルカメラ1の統括的な各種制御は、ROM52に記憶される制御プログラムに従って、CPU51が演算動作を行うことにより行われる。このような制御プログラムによって実現される機能としては、デジタルカメラ1の上述した各部の動作制御の他、絞り値やシャッタスピード(CCD41の露光時間)等の露出条件を決定する露出制御、撮影レンズ3のレンズ群の合焦位置を決定するAF制御、画像処理部55における各種パラメータを決定する画像処理制御、被写体輝度の判定動作、バッテリ検知回路63の出力値に基づいたバッテリチェック機能、ユーザによる操作入力が一定時間行われなかった場合に省電力モードへと移行させる機能(オートパワーオフ機能)等が含まれる。
【0062】
なお、このような制御プログラムは、CPU51が記録媒体であるメモリカード(制御プログラムを記憶したもの)9から読み出して、新たにROM52に対して格納(インストール)することも可能とされている。
【0063】
以上のようなデジタルカメラ1においては、ユーザがリアルタイムな被写体像を視認しつつ撮影操作を行う状態である場合には、EVF22又はLCD23に対して被写体のリアルタイムな画像(すなわちライブビュー画像)を忠実に表示させるために、EVF22又はLCD23のフレームレートは例えば最大限のフレームレートに設定される。なお、このときのフレームレートを「基準フレームレート」と呼ぶ。
【0064】
これに対し、デジタルカメラ1において、ユーザがリアルタイムな被写体像を視認しつつ撮影操作を行う状態でない場合には、EVF22又はLCD23に対して表示される画像のフレームレートを基準フレームレートより低下させても、ユーザがデジタルカメラ1を操作する上で特に問題となることはない。そこで、このような場合には、EVF22又はLCD23のフレームレートを低下させ、それによって表示用の画像データのデータ転送量及びデータ処理量を低減させることで、バッテリ62の有効活用を図り、バッテリ62の延命効果をもたらすように構成される。
【0065】
以下、デジタルカメラ1における内部動作について具体的に説明する。
【0066】
<3.撮影モード時における基本動作>
まず、デジタルカメラ1において撮影モードが設定されている場合の基本動作について説明する。図8乃至図11は、デジタルカメラ1の撮影モードにおける基本的な動作の流れを示すフローチャートである。なお、以下の説明においては、ディスプレイ切り替えレバー17により、EVF22にライブビュー表示を行う設定になっているものとするが、LCD23の場合も同様である。
【0067】
図8に示すように、デジタルカメラ1は撮影モードが設定されると、CPU51は、ドライブモードが、「通常撮影」、「セルフタイマ撮影」及び「リモート撮影」のいずれが設定されているかを判定し(ステップST1)、「通常撮影」が設定されている場合にはステップST2に進んで通常撮影を行うための処理シーケンスに移行する。これに対し、「セルフタイマ撮影」又は「リモート撮影」が設定されている場合には、それぞれステップST3,ST4に進み、それぞれの撮影動作を行うための処理シーケンスに移行する。なお、ステップST1の判定処理は、デジタルカメラ1の動作状態を判定することに相当する。
【0068】
通常撮影を行う場合は、図9のフローチャートに移り、EVF22のフレームレートを基準フレームレートに設定し(ステップST21)、ユーザがライブビュー表示を視認しつつフレーミング等の操作を行う際の操作性を向上させる。すなわち、ユーザが被写体のリアルタイムな画像を視認しつつ撮影操作を行う場合には、実際の被写体の動きがライブビュー表示に対して即時に反映されることが望まれるため、通常撮影の場合には、EVF22のフレームレートは比較的高い値に設定される。
【0069】
そしてCCD41がドラフトモードに設定された後(ステップST22)、デジタルカメラ1は撮影待機状態となり、ユーザがEVF22を介して被写体のリアルタイム画像を視認することができるように、ライブビュー動作が行われる(ステップST23)。このライブビュー動作は、シャッタボタン11が半押し状態(S1)とされるまで(ステップST24においてYESと判断されるまで)繰り返される。
【0070】
撮影待機状態において、シャッタボタン11が半押し状態にされると(ステップST24にてYES)、CPU51により露出制御(AE)及び自動合焦制御(AF)が行われるとともに、画像処理部55におけるパラメータが決定される(ステップST25)。この状態で、シャッタボタン11の操作が解除された場合は、再度、撮影待機状態に戻る(ステップST26においてNO)。
【0071】
一方、シャッタボタン11が全押し状態(S2)とされた場合(ステップST26にてYES)は、CCD41がフレームモードに設定され(ステップST27)、続いて、記録用の画像データを取得するための撮影動作が行われる(ステップST28)。
【0072】
次に、セルフタイマ撮影を行う場合について説明する。セルフタイマ撮影を行う場合、ユーザはデジタルカメラ1を三脚等で固定し、動きの少ない被写体又はユーザ自身を撮影するものと考えられる。そのため、セルフタイマ撮影の場合、撮影直前にユーザがEVF22を視認しつつフレーミング等の撮影操作を行う可能性は低いと考えられる。
【0073】
そこで、図10のフローチャートに示すように、デジタルカメラ1の撮影モードとして「セルフタイマ撮影」が設定されている場合、EVF22のフレームレートは基準フレームレートよりも低いフレームレートに設定される(ステップST31)。このようにセルフタイマ撮影時には、EVF22のフレームレートを基準フレームレートよりも低下させることで、EVF22の表示画像を更新するための単位時間あたりのデータ転送量及びデータ処理量を低減することができる。それにより、単位時間あたりに消費されるバッテリ62の電力量を低減することができる。
【0074】
そしてCCD41がドラフトモードに設定された後(ステップST32)、デジタルカメラ1は撮影待機状態となり、ユーザがEVF22を介して被写体のリアルタイム画像を視認することができるように、ライブビュー動作が行われる(ステップST33)。このライブビュー動作は、シャッタボタン11が半押し状態(S1)とされるまで(ステップST34においてYESと判断されるまで)繰り返される。
【0075】
撮影待機状態において、シャッタボタン11が半押し状態にされると(ステップST34にてYES)、CPU51により露出制御(AE)及び自動合焦制御(AF)が行われるとともに、画像処理部55におけるパラメータが決定される(ステップST35)。この状態で、シャッタボタン11の操作が解除された場合は、再度、撮影待機状態に戻る(ステップST36においてNO)。
【0076】
一方、シャッタボタン11が全押し状態(S2)とされた場合(ステップST36にてYES)、CPU51はセルフタイマとして設定された所定時間(数秒程度)が経過するまでタイマカウントを行う(ステップST37)。そして所定時間が経過すると(ステップST37にてYES)、CCD41がフレームモードに設定され(ステップST38)、続いて、記録用の画像データを取得するための撮影動作が行われる(ステップST39)。
【0077】
次に、リモート撮影を行う場合について説明する。リモート撮影を行う場合も、ユーザはデジタルカメラ1を三脚等で固定し、動きの少ない被写体又はユーザ自身を撮影するものと考えられる。そのため、リモート撮影の場合もセルフタイマ撮影の場合と同様に、撮影直前にユーザがEVF22を視認しつつフレーミング等の撮影操作を行う可能性は低いと考えられる。
【0078】
そこで、図11のフローチャートに示すように、デジタルカメラ1の撮影モードとして「リモート撮影」が設定されている場合、EVF22のフレームレートは基準フレームレートよりも低いフレームレートに設定される(ステップST41)。このようにリモート撮影時に、EVF22のフレームレートを基準フレームレートよりも低下させることで、EVF22の表示画像を更新するための単位時間あたりのデータ転送量及びデータ処理量を低減することができる。それにより、単位時間あたりに消費されるバッテリ62の電力量を低減することができる。
【0079】
そしてCCD41がドラフトモードに設定された後(ステップST42)、デジタルカメラ1は撮影待機状態となり、ユーザがEVF22を介して被写体のリアルタイム画像を視認することができるように、ライブビュー動作が行われる(ステップST43)。このライブビュー動作は、操作部材10に含まれるリモートコントローラから撮影指示を受信するまで(ステップST44においてYESと判断されるまで)繰り返される。
【0080】
撮影待機状態において、リモートコントローラから撮影指示を受信すると(ステップST44にてYES)、CPU51により露出制御(AE)及び自動合焦制御(AF)が行われるとともに、画像処理部55におけるパラメータが決定される(ステップST45)。そしてCCD41がフレームモードに設定され(ステップST46)、続いて、記録用の画像データを取得するための撮影動作が行われる(ステップST47)。
【0081】
以上のように、撮影モードにおいて「通常撮影」が設定されている場合、ユーザはEVF22に表示される被写体のリアルタイム画像(ライブビュー画像)を視認しつつ、フレーミング等の撮影操作を行うのが一般的であり、そのような場合には、フレーミング等の操作性を高めるためにEVF22のフレームレートが高い値に設定される。この結果、ユーザは撮影待機状態においてEVF22により被写体のリアルタイムな画像を確認することができ、フレーミング等の撮影操作を適切に行うことができる。
【0082】
これに対し、撮影モードにおいて「セルフタイマ撮影」や「リモート撮影」が設定されている場合、ユーザがEVF22を撮影直前に視認する可能性は少ない。したがって、それらの場合には、被写体の動きを忠実にEVF22の表示画像に反映させることよりも、EVF22にライブビュー表示を行うことによる電力消費量を低減することを優先し、EVF22のフレームレートが「通常撮影」の場合よりも低いフレームレートに設定される。この結果、EVF22に対してライブビュー表示を行うための、データ転送量及びデータ処理量を低減することができ、「セルフタイマ撮影」や「リモート撮影」が設定されている場合には、「通常撮影」が設定されている場合に比べて、単位時間あたりの電力消費量を低減することが可能になる。
【0083】
以下、「通常撮影」におけるライブビュー動作(ステップST23)、及び、「セルフタイマ撮影」や「リモート撮影」におけるライブビュー動作(ステップST33,ST43)での画像データに対する処理内容の相違について説明する。
【0084】
図12は、「通常撮影」のライブビュー動作(ステップST23)における画像データの処理内容を説明するための図である。図12において矢印は、処理される画像データが転送される流れを示し、特に太線で示す矢印は、画像データがバスライン45を介して転送される場合を示している。
【0085】
ドラフトモードに設定されたCCD41で取得されるライブビュー用の画像データ71aは、前述したように、ベイヤー形式で横2560×縦240の画素を有する。この画像データ71aは、CCD41から出力されると、バスライン45を介して画像処理部55に入力される。
【0086】
画像処理部55に入力された画像データ71aは、データ補正部551により所定の補正処理が施され、色補間変換部552によりYCrCb形式に変換される。さらに、ライブビュー画像生成部553により、横320×縦240の画素を有するYYCrCb形式の画像データに変換されることにより、ライブビュー画像71bが生成される。そして、生成されたライブビュー画像71bは、バスライン45を介して転送され、画像メモリ44のライブビュー画像領域44cに格納される。
【0087】
上記のようなCCD41での画像データ71aの取得、及び、画像データ71aからライブビュー画像71bを生成する処理は30fpsで行われる。すなわち、画像メモリ44内のライブビュー画像71bは1/30秒ごとに更新される。
【0088】
画像メモリ44内に格納されたライブビュー画像71bは、ビデオコントローラ56からバスコントローラ54への要求に基づいて、ビデオコントローラ56にバスライン45を介してDMA転送される。したがって、ライブビュー画像71bはCPU51の処理を介さず、上記の画像データ71aの取得及びライブビュー画像71bの生成とは無関係に、直接ビデオコントローラ56に転送される。
【0089】
ビデオコントローラ56に転送されたライブビュー画像71bは、各画素の値がRGB値に変換された後、各色のみの画像が順次にEVF22に出力される。このとき、EVF22のフレームレートは、基準フレームレートである90fpsになるようにビデオコントローラ56によって制御される。すなわちビデオコントローラ56は、EVF22に表示される画像データが1秒間に90回更新(ただし、面順次表示方式であるため各色のみの画像としては、90×3=270回の更新)されるように、ディスプレイクロックDCの周期Tを調節する。なお、この基準フレームレートは、表示デバイスに応じて最適な値に設定すればよい。
【0090】
ビデオコントローラ56は、EVF22に1フレーム分の画像データを出力するごとに、次のライブビュー画像71bの転送をバスコントローラ54へ要求する。したがって、EVF22の基準フレームレートは90fpsであるため、ライブビュー画像71bの画像メモリ44からビデオコントローラ56への転送も90fpsで行われる。
【0091】
次に、図13は、「セルフタイマ撮影」及び「リモート撮影」のライブビュー動作(ステップST33,ST43)における画像データの処理内容を説明するための図である。図13においても矢印は、処理される画像データが転送される流れを示し、特に太線で示す矢印は、画像データがバスライン45を介して転送される場合を示している。
【0092】
「セルフタイマ撮影」や「リモート撮影」においても、通常撮影の場合と同様に、CCD41でライブビュー用の画像データ71aが取得され、かつ、画像処理部55で上述した画像処理が施されて、画像メモリ44のライブビュー画像領域44cにYYCrCb形式の画像データ(ライブビュー画像71b)が格納される。
【0093】
CCD41での画像データ71aの取得、及び、画像データ71aからライブビュー画像71bを生成する処理は30fpsで行われ、画像メモリ44内のライブビュー画像71bは1/30秒ごとに更新される。
【0094】
画像メモリ44内に格納されたライブビュー画像71bは、通常撮影の場合と同様に、ビデオコントローラ56からバスコントローラ54への要求に基づいて、ビデオコントローラ56にバスライン45を介してDMA転送される。
【0095】
ビデオコントローラ56に転送されたライブビュー画像71bは、各画素の値がRGB値に変換された後、各色のみの画像が順次にEVF22に出力される。このとき、EVF22のフレームレートは、基準フレームレートである90fpsよりも低く、例えば45fpsとなるようにビデオコントローラ56によって制御される。すなわちビデオコントローラ56は、EVF22に表示される画像データが1秒間に45回更新(ただし、面順次表示方式であるため各色のみの画像としては、45×3=135回の更新)されるように、ディスプレイクロックDCの周期Tを調節する。
【0096】
ビデオコントローラ56は、EVF22に1フレーム分の画像データを出力するごとに、次のライブビュー画像71bの転送をバスコントローラ54へ要求する。例えば、「セルフタイマ撮影」又は「リモート撮影」におけるEVF22のフレームレートが45fpsであるとすると、ライブビュー画像71bの画像メモリ44からビデオコントローラ56への転送も45fpsで行われる。
【0097】
したがって、「セルフタイマ撮影」又は「リモート撮影」では、ビデオコントローラ56が画像データの転送を要求する処理、及び、画像メモリ44からビデオコントローラ56に対して画像データを転送する処理等が単位時間内に実行される回数を、「通常撮影」の場合よりも少なくすることができる。この結果、「セルフタイマ撮影」又は「リモート撮影」のライブビュー動作において消費されるバッテリ62の電力量を低減することになる。
【0098】
このように、デジタルカメラ1において撮影モードの基本動作を上記のように規定することで、特に「セルフタイマ撮影」や「リモート撮影」で被写体の撮影を行う場合にバッテリ62の消費量を低減することができる。そして、そのとき消費されなかった電力は、次回以降の撮影動作において消費されることになるので、バッテリ62を装填したデジタルカメラ1を携行する場合の撮影可能枚数を増加させることが可能になる。
【0099】
<4.被写体輝度が低い場合の動作>
上記の撮影モード時における基本動作では、「通常撮影」が設定されている場合において被写体が暗い場合には、EVF22に対してライブビュー表示を行ったとしても、その表示画像が暗く、ユーザがフレーミング等の撮影操作を適切に行うことが困難になる。
【0100】
そのため、CPU51は画像メモリ44に格納されるライブビュー画像71bを所定のタイミングで取得して被写体輝度の判定を行い、その判定結果により、被写体が暗いと判断される場合には、ライブビュー用の画像データを取得するためのCCD41の露光時間を長くする。これにより、被写体が暗い場合でも、CCD41から得られる画像を明るくすることができる。
【0101】
被写体が明るい場合、図12に示すように、CCD41から30fpsで画像データが取得されていると仮定する。これに対して被写体が暗い場合、一の画像データを取得するための露光時間を長くすると、CCD41で得られる画像データの被写体輝度は明るくなる反面、CCD41から画像データが取得されるレートは15fps程度に低下する可能性がある。
【0102】
その場合、EVF22のフレームレートを90fpsに設定していたとしても、同一のライブビュー画像71bが繰り返し表示されるだけであり、不必要な画像表示動作が繰り返される回数が増加することになる。そこで、デジタルカメラ1においては、「通常撮影」でライブビュー表示を行う場合でも、CCD41の露光時間が長くなった場合には、EVF22のフレームレートを低下させるように構成される。
【0103】
図14は、ライブビュー用の画像を取得する際の露光時間に応じてフレームレートを設定する場合の通常撮影におけるフローチャートである。
【0104】
この通常撮影においては、まず、CCD41がドラフトモードに設定される(ステップST50)。そしてデジタルカメラ1は撮影待機状態となり、まずCPU51がCCD41から取得される画像データについて被写体輝度の判別を行う(ステップST51)。そしてCPU51は被写体輝度に応じてCCD41の露光動作を規定するための露光時間を設定する(ステップST52)。具体的には、被写体輝度が所定値よりも小さい場合には、被写体輝度が所定値よりも大きい場合よりも露光時間を長く設定する。
【0105】
その後、CPU51はCCD41の露光時間に応じてEVF22のフレームレートを設定する(ステップST53)。例えば、CCD41の露光時間が所定時間よりも短い場合には、EVF22のフレームレートを基準フレームレートとして設定し、CCD41の露光時間が所定時間よりも長い場合には、EVF22のフレームレートを基準フレームレートよりも低いフレームレートに設定する。
【0106】
そしてユーザがEVF22を介して被写体のリアルタイム画像を視認することができるように、ステップST53にて設定されたフレームレートでライブビュー動作が行われる(ステップST54)。このライブビュー動作は、シャッタボタン11が半押し状態(S1)とされるまで(ステップST55においてYESと判断されるまで)繰り返される。
【0107】
撮影待機状態において、シャッタボタン11が半押し状態にされると(ステップST55にてYES)、CPU51により露出制御(AE)及び自動合焦制御(AF)が行われるとともに、画像処理部55におけるパラメータが決定される(ステップST56)。この状態で、シャッタボタン11の操作が解除された場合は、再度、撮影待機状態に戻る(ステップST57においてNO)。
【0108】
一方、シャッタボタン11が全押し状態(S2)とされた場合(ステップST57にてYES)は、CCD41がフレームモードに設定され(ステップST58)、続いて、記録用の画像データを取得するための撮影動作が行われる(ステップST59)。
【0109】
このように、撮影モードの「通常撮影」において、被写体が暗い場合には、CCD41の露光時間を長く設定することにより、CCD41から得られる画像を明るくすることができ、EVF22に対して明るいライブビュー画像71bを表示することが可能になる。そしてその場合に、EVF22のフレームレートを基準フレームレートよりも低下させることで、EVF22に対して同一の画像が繰り返し表示されることを低減することができる。
【0110】
その結果、被写体が暗い場合には、EVF22に表示される画像の更新間隔が長くなり、同一のライブビュー画像71bが画像メモリ44から転送される回数をも低減し、ライブビュー動作(ステップST54)におけるバッテリ62の消費量を低減することができる。そして、そのとき消費されなかった電力は、次回以降の撮影動作において消費されることになるので、バッテリ62を装填したデジタルカメラ1を携行する場合の撮影可能枚数を増加させることが可能になる。
【0111】
<5.バッテリ検知レベルを変更することによる省電力>
バッテリ検知回路63は、バッテリ62のバッテリ電圧VEを検知することにより、バッテリ62の残り電力量を検知するように構成される。そしてCPU51はこのバッテリ電圧VEを取得し、予め定められたバッテリチェック電圧Vcと比較してバッテリ電圧VEがバッテリチェック電圧Vcよりも低い場合には、デジタルカメラ1において撮影動作やEVF22等に対する画像表示動作を禁止する。
【0112】
ところで、デジタルカメラ1は上記のように、撮影待機状態において、EVF22のフレームレートが基準フレームレートよりも低く設定された場合、単位時間あたりに消費する電力量は低減されることになる。そのため、撮影待機状態において、EVF22が基準フレームレートで動作している場合には、記録用となる画像データの撮影動作を行うことができない場合でも、EVF22が基準フレームレートよりも低いフレームレートで動作している場合には、記録用となる画像データの撮影動作を行うことが可能になる場合がある。
【0113】
また、EVF22が基準フレームレートで動作している場合のバッテリチェック電圧と比較して、EVF22が基準フレームレート以下で動作している場合のバッテリチェック電圧をさらに低く設定してもよい。
【0114】
そこで、デジタルカメラ1のCPU51は、バッテリ検知回路63の検知結果に基づく動作として、EVF22を基準フレームレートで動作させる際にバッテリチェック電圧を第1の基準電圧Vaに設定し、EVF22を基準フレームレートよりも低いフレームレートで動作させる際にバッテリチェック電圧を第1の基準電圧Vaよりも低い第2の基準電圧Vbに設定する。
【0115】
まず、バッテリ検知回路63の検知結果に基づく第1の動作について説明する。図15はバッテリ検知回路63の検知結果に基づく第1の動作を示すフローチャートである。
【0116】
CPU51は、バッテリチェック電圧Vcを第1の基準電圧Vaに設定する(ステップST60)。そしてCPU51はバッテリ検知回路63より、バッテリ電圧VEを取得する(ステップST61)。CPU51はバッテリ電圧VEをバッテリチェック電圧Vcと比較し、VE<Vc(=Va)でない場合にはバッテリチェック電圧VcをVaで維持し、バッテリチェックを繰り返す(ステップST62)。
【0117】
そしてVE<Vc(=Va)となった場合には、省電力状態でデジタルカメラ1を動作させるために、EVF22のフレームレートを低下させる(ステップST63)。例えば、VE<Vcとなる前の状態でEVF22が基準フレームレートで動作していた場合には、VE<Vcとなった後の状態ではEVF22が基準フレームレートよりも低いフレームレートで動作するように、フレームレートが低く設定される。これにより、省電力状態で、EVF22等に画像表示を行うことができる。
【0118】
その後、CPU51はバッテリチェック電圧Vcを第1の基準電圧Vaよりも低い第2の基準電圧Vbに設定し、バッテリチェックレベルを低下させる(ステップST64)。そしてCPU51はバッテリ検知回路63より、バッテリ電圧VEを取得する(ステップST65)。CPU51はバッテリ電圧VEをバッテリチェック電圧Vcと比較し、VE<Vc(=Vb)でない場合にはバッテリチェック電圧VcをVbで維持し、バッテリチェックを繰り返す(ステップST66)。
【0119】
VE<Vc(=Vb)となった場合には、省電力状態でも、デジタルカメラ1を適切に動作させることが困難になるため、デジタルカメラ1の機能を停止させる(ステップST67)。ここではデジタルカメラ1による撮影動作や画像表示動作が禁止され、ユーザに対してバッテリ62の交換が促される。
【0120】
ただし、VE<Vcを検知した場合、直ちに機能を停止するのではなく、第1段階としてバッテリ62の残量が少ないことを示す警告表示を行うようにし、その後さらにバッテリ電圧VEの電圧降下が進んだ場合に第2段階として機能を停止するようにしてもよい。すなわち、CPU51はバッテリ電圧VEを監視することで撮影動作及び画像表示動作に必要な電圧が供給可能であるか否かを判断するように構成され、その判断結果に応じて種々の対処動作を行うように実現することができる。
【0121】
このように第1の動作では、デジタルカメラ1においてEVF22が基準フレームレートで動作しており、バッテリ62の電力蓄積量が撮影動作等を行うために十分でなくなってきた場合でも、フレームレートを低下させることで、バッテリチェックレベルを低下させることができ、それによってデジタルカメラ1の動作を継続させるように実現される。したがって、デジタルカメラ1のユーザは、基準フレームレートでライブビュー表示を視認しながら撮影操作を行うことができなくなっても、基準フレームレートよりも低いフレームレートでライブビュー表示を視認しながら撮影操作を行うことができ、デジタルカメラ1における撮影可能枚数を数枚程度増加させることが可能になる。
【0122】
図16は第1の動作を適用した場合のバッテリ電圧の経時的変化を示す図である。図16に示すように、デジタルカメラ1を携行して使用していると、バッテリ電圧VEは次第に減少してくる。例えば、時刻t1よりも前では、EVF22のフレームレートが基準フレームレートである場合、バッテリ62に蓄積された電力の減少率は比較的大きい。
【0123】
そしてバッテリ電圧VEが第1の基準電圧Vaよりも低下すると、EVF22のフレームレートは低く設定され、バッテリチェック電圧Vcは第2の基準電圧Vbに設定される。このとき、バッテリ62に蓄積された電力の減少率はフレームレートが低下する前と比較して小さくなる。
【0124】
この結果、本来なら時刻t1で機能が停止するにもかかわらず、時刻t2までデジタルカメラ1を使用することが可能となり、より多くの画像を撮影することができる。
【0125】
次に、バッテリ検知回路63の検知結果に基づく第2の動作について説明する。図17はバッテリ検知回路63の検知結果に基づく第2の動作を示すフローチャートである。
【0126】
CPU51は、EVF22の現在のフレームレートを検知し(ステップST70)、その検知結果に応じてバッテリチェック電圧Vcを設定する(ステップST71)。例えば、EVF22のフレームレートが基準フレームレートである場合には、第1の基準電圧Vaをバッテリチェック電圧Vcとして設定し、EVF22のフレームレートが基準フレームレートよりも低いフレームレートである場合には、第1の基準電圧Vaよりも低い第2の基準電圧Vbをバッテリチェック電圧Vcとして設定する。
【0127】
そしてCPU51はバッテリ検知回路63よりバッテリ電圧VEを取得し(ステップST72)、バッテリ電圧VEをバッテリチェック電圧Vcと比較する(ステップST73)。その比較の結果、VE<Vc(=Va又はVb)でない場合にはステップST70に戻って、フレームレートに応じたバッテリチェック電圧の設定、及びバッテリチェックを繰り返す(ステップST70〜ST73)。
【0128】
VE<Vc(=Va又はVb)となった場合には、現在のフレームレートでデジタルカメラ1を適切に動作させることが困難になるため、デジタルカメラ1の機能を停止させる(ステップST74)。ここでもデジタルカメラ1による撮影動作や画像表示動作が禁止され、ユーザに対してバッテリ62の交換が促される。また、ここでも、直ちに機能を停止するのではなく、第1段階としてバッテリ62の残量が少ないことを示す警告表示を行うようにし、その後さらにバッテリ電圧VEの電圧降下が進んだ場合に第2段階として機能を停止するようにしてもよい。
【0129】
このように第2の動作では、EVF22のフレームレートに応じてバッテリチェックレベルが変更されるようになっており、デジタルカメラ1においてEVF22が基準フレームレートで動作している場合には基準フレームレートに応じたバッテリチェックレベルが設定される。これに対し、EVF22が基準フレームレートよりも低いフレームレートで動作している場合には基準フレームレートにおいて適用されるバッテリチェックレベルよりも低いレベルが設定される。したがって、EVF22に対して設定されるフレームレートに応じてバッテリ62を有効活用するためのチェックレベルが設定されるようになっている。
【0130】
なお、デジタルカメラ1のバッテリチェック機能として、上記第1及び第2の動作のうちいずれを採用してもよく、また、双方の動作を切り替え可能なようにしてもよい。また、上記のバッテリチェック機能は、「撮影モード」等の主たる動作に対するバックグランド処理として実行されることが好ましい。
【0131】
そして上記第1及び第2の動作のように、EVF22のフレームレートに応じてバッテリチェックレベルを変更することで、バッテリ62の有効活用を行うことが可能になる。
【0132】
<6.オートパワーオフ機能による省電力>
次に、オートパワーオフ機能による省電力について説明する。デジタルカメラ1において省電力モードが有効に設定されている場合に、オートパワーオフ機能が作用する。
【0133】
一般的なオートパワーオフ機能では、ユーザによる操作入力が一定時間行われなかった場合にはEVF等のディスプレイが消灯され、さらに操作入力が一定時間行われなかった場合にはデジタルカメラの電源がオフの状態に遷移する。バッテリの消費を抑制するためには、ディスプレイを消灯するまでの時間を短縮化すればよいが、その場合ユーザはデジタルカメラがどのような状態になっているのかを把握することができず、デジタルカメラの操作性が悪化する。
【0134】
そこで、本実施形態のデジタルカメラ1では、省電力モードへ移行するための条件(省電力モード移行条件)が満たされた場合、まず、EVF22等のフレームレートを低下させることで省電力モードへと移行し、その後さらに、電源をオフ状態にするための条件(電源オフ移行条件)が満たされた場合、デジタルカメラ1の電源をオフにすることが行われる。
【0135】
図18は、省電力モード設定時のオートパワーオフ機能に関する動作を示すフローチャートである。なお、この動作も、「撮影モード」等の主たる動作に対するバックグランド処理として実行される。
【0136】
オートパワーオフ機能が作動すると、CPU51は内部タイマのカウント値をリセットし(ステップST81)、タイマのカウント動作を開始する(ステップST82)。そしてCPU51はユーザが操作部材10に対する何らかの操作を行ったか否かを判断し(ステップST83)、操作があった場合には、再度タイマをリセットしてカウント動作を開始する(ステップST83にてYES)。
【0137】
CPU51には、省電力モード移行条件として、EVF22等のフレームレートを低下させるための所定時間に関する情報が予め格納されている。そしてユーザによる操作入力がなかった場合(ステップST83にてNO)、CPU51はタイマのカウント値(カウント動作開始からの経過時間)が所定時間を経過したか否かを判断する(ステップST84)。所定時間を経過していない場合、すなわち省電力モード移行条件を満たしていない場合には、ステップST83に戻り、ユーザによる操作入力を待機する状態となる。これに対し、所定時間を経過した場合、すなわち省電力モード移行条件を満たした場合には、ステップST84に進み、省電力モードへと移行する。
【0138】
CPU51は省電力モードへと移行すると、EVF22のフレームレートを低下させる(ステップST85)。これにより、EVF22に画像表示を行うための単位時間あたりのデータ転送量等が削減され、バッテリ62の電力消費量を低減することが可能になる。
【0139】
この状態で、次に、電源オフ移行条件の判別が行われる。CPU51には、電源オフ移行条件として、デジタルカメラ1の電源をオフ状態にするための所定時間に関する情報が予め格納されている。
【0140】
そしてCPU51はユーザが操作部材10に対する何らかの操作を行ったか否かを判断し(ステップST86)、操作があった場合には、再度タイマをリセットしてカウント動作を開始する(ステップST86にてYES)。
【0141】
一方、そしてユーザによる操作入力がなかった場合(ステップST86にてNO)、CPU51はタイマのカウント値(カウント動作開始からの経過時間)が所定時間を経過したか否かを判断する(ステップST87)。所定時間を経過していない場合、すなわち電源オフ移行条件を満たしていない場合には、ステップST86に戻り、ユーザによる操作入力を待機する状態となる。これに対し、所定時間を経過した場合、すなわち電源オフ移行条件を満たした場合には、ステップST88に進み、デジタルカメラ1の電源をオフ状態に遷移させる。
【0142】
このようにデジタルカメラ1のオートパワーオフ機能においては、ユーザが最後の操作入力を行ってから所定時間が経過した場合に、EVF22等のフレームレートを低下させて節電状態へと移行し、その後さらに所定時間が経過した場合に、デジタルカメラ1の電源をオフにすることが行われる。このため、省電力モード時には、ディスプレイがいきなり消灯されることはなく、省電力を維持しつつも、ユーザに対してデジタルカメラ1の状態を掲示し続けることができ、デジタルカメラ1の操作性が向上する。このため、バッテリ62の有効活用を図りつつも、操作性の高いデジタルカメラが実現されることになる。
【0143】
<7.白黒表示による省電力>
次に、カラー画像を表示可能なEVF22等に対して白黒表示を行うことにより、省電力を行う技術について説明する。上記説明においては、EVF22等のフレームレートを低下させることによって節電を行う技術について説明したが、ここではフレームレートは変更せずに、画像メモリ44からEVF22に転送する画像データのデータ量を低減させることで、デジタルカメラの負荷を軽減し、それによって節電を行う技術について説明する。
【0144】
CPU51はデジタルカメラ1の負荷を判定するように構成される。例えば、撮影モードにおいて、単写撮影が行われる場合と連写撮影が行われる場合とでは、単位時間におけるデジタルカメラ1の処理負担は相違し、連写撮影の場合が大きくなる。このため、CPU51は、単写撮影時においてデジタルカメラ1の内部処理に発生する負荷を基準負荷とし、定期的にデジタルカメラ1の負荷が基準負荷よりも大きいか否かを判定する。
【0145】
この結果、デジタルカメラの負荷が単写撮影時における基準負荷よりも大きいと判定された場合、CPU51は、EVF22等に対して白黒画像を表示させるための画像データを与えるように制御する。
【0146】
図12に示したように、ライブビュー表示において画像メモリ44にはYYCrCb形式の画像データが格納される。CPU51が白黒表示を指示すると、バスコントローラ54は、画像メモリ44に格納されたライブビュー画像71bをビデオコントローラ56にDMA転送する際、YYCrCbの各データのうち、YY成分(2つの輝度成分値)のみを転送する。この結果、通常一画素あたり2バイトのデータ転送量が、白黒表示の際には一画素あたり1バイトのデータ転送量で画像データを転送することが可能になる。
【0147】
そしてビデオコントローラ56はYY成分の値からEVF22に白黒表示を行うための画像信号を生成して所定のフレームレートで画像表示を行うように構成される。
【0148】
このようにカラー画像を表示可能なEVF22に対して白黒表示を行うための画像データを転送するように構成することで、バスライン45のデータ転送負荷やビデオコントローラ56でのデータ処理負担が軽減し、バッテリ62の消費電力を低減することが可能になる。すなわち、フレームレートを低下させずとも、画像メモリ44からビデオコントローラ56に転送する画像データのデータ量を低減することでも、バッテリ62の有効活用を行うことができるのである。
【0149】
なお、ここに説明したように、EVF22に対して白黒表示を行うためのデータ転送を行うとともに、既述したEVF22のフレームレートを低下させる技術をも適用すれば、さらなる節電効果を得ることができ、バッテリ62の有効活用が図られる。
【0150】
<8.変形例>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0151】
例えば、上記説明では、様々な場合においてEVF22等のフレームレートを低下させる技術について説明したが、EVF22等のフレームレートを低下させることは、デジタルカメラ1の操作性に大きな影響を与えることのない状況、すなわち、デジタルカメラ1の動作状態が、ユーザがライブビュー表示される被写体のリアルタイム画像を視認しつつ被写体の撮影操作を行う動作状態でなければ、どのようなタイミングで行われてもよい。
【0152】
具体例を示すと、デジタルカメラ1がセットアップモード時の案内画面表示等をEVF22等に表示させる場合にフレームレートは低くても構わない。また、通信モード時においてもEVF22等の画面に動画像が表示される状態ではないので、フレームレートは低くても構わない。さらに、再生モード時において静止画像を再生する場合にもフレームレートは低くても構わない。したがって、これらの場合においても、EVF22等のフレームレートを基準フレームレートよりも低くすることで、バッテリ62の有効活用を図ることができるとともに、操作性を悪化させることもない。
【0153】
また、上記説明においては、EVF22等のフレームレートを低下させることによって画像の更新間隔を長くすることを例示したが、例えばフレームレートは一定のままで画像処理部55においてライブビュー画像71bを生成する間隔を長くすることにより、画像の更新間隔を長くするようにしてもよい。
【0154】
また、上記説明においては、デジタルカメラ1に設けられたEVF22やLCD23等の表示装置に対して画像を表示する際の更新間隔の変更について説明したが、上記内容はフレームレートを変更可能な表示手段に対して画像を表示する際に適用することができる。このため、外部モニタ61として、例えばパソコン用のディスプレイが接続されており、そのディスプレイに対して画像を表示する場合にも適用することが可能である。
【0155】
また、上記においては、バッテリ62の電力消費量を低減させるために、フレームレートを低下させることを述べたが、本実施形態のようにEVF22やLCD23等の表示装置が面順次表示式を採用する場合、フレームレートを極端に低下させると、画面にちらつきが生じることが予想されるので、それを防止するためにフレームレートを低下させる場合の下限値を設定しておくことが好ましい。ただし、表示装置が面順次表示方式でない場合、その必要性は低い。
【0156】
なお、上述した内容には、以下の発明概念も含まれる。
【0157】
(1)カラー画像を表示可能な表示装置に対して被写体のリアルタイム画像を表示させつつ、被写体の撮影動作を行うことができるように構成されたデジタルカメラであって、前記デジタルカメラの負荷を判定する判定手段と、前記判定手段において前記デジタルカメラの負荷が通常動作における基準負荷よりも大きいと判定された場合は、前記表示装置に対して白黒画像を表示させるための画像信号を前記表示装置に与える表示制御手段と、を備えるデジタルカメラ。
【0158】
この発明概念により、デジタルカメラの負荷が基準負荷よりも大きくなった場合に、デジタルカメラの負荷を低減することができ、かつ消費される電力を低減することもできる。
【0159】
(2)請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記判断手段が前記撮影動作及び前記画像表示動作に必要な電圧が供給されないと判断した場合に、前記撮影動作及び前記画像表示動作を禁止する動作禁止手段、をさらに備えるデジタルカメラ。
【0160】
この発明概念により、表示画像の更新間隔が長い場合、バッテリの供給電圧が第2の閾値よりも低下するまで動作を継続することができるので、バッテリを有効に活用することができ、デジタルカメラによる撮影可能枚数を増加させることができる。
【0161】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、表示画像の更新間隔が第2の更新間隔に設定された場合、バッテリに蓄積される電力量が、第1の閾値より小さな第2の閾値よりも低下したときに撮影動作及び画像表示動作に必要な電圧が供給されないと判断するように構成されるため、表示画像の更新間隔が長い場合にはバッテリを有効に活用することができ、デジタルカメラによる撮影可能枚数を増加させることができる。
【0162】
請求項2に記載の発明によれば、デジタルカメラの動作状態が、ユーザが表示装置に表示される被写体のリアルタイム画像を視認しつつ被写体の撮影操作を行うための動作状態でない場合には、表示装置における表示画像の更新間隔を長く設定するように構成されるため、デジタルカメラの操作性を低下させることなく、バッテリを有効に活用することができ、デジタルカメラによる撮影可能枚数を増加させることができる。
【0163】
請求項3に記載の発明によれば、省電力モード移行条件が満たされた場合、表示装置における表示画像の更新間隔を、省電力モードへの移行前の更新間隔よりも長く設定するように構成されるため、省電力を行いつつも、ユーザに対してデジタルカメラがどのような状態であるかを認識させることができる。また、省電力モードへの移行により、バッテリを有効に活用することができ、デジタルカメラによる撮影可能枚数を増加させることができる。
【0164】
請求項4に記載の発明によれば、表示装置のフレームレートを変更することによって、表示装置における表示画像の更新間隔を変更するように構成されるため、画像表示動作を行う回数が低減され、単位時間あたりのバッテリ消費量を低減することができる。
【0165】
請求項5に記載の発明によれば、表示装置に表示すべきリアルタイム画像を取得する際の露光時間が所定時間よりも長くなる場合には、その露光時間が所定時間よりも短い場合に比べて、表示装置のフレームレートを低下させるように構成されるため、同一の画像を表示するための画像表示動作が繰り返し行われることを低減し、単位時間あたりのバッテリ消費量を低減することができる。その結果、バッテリを有効活用することができ、デジタルカメラによる撮影可能枚数を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラの要部構成を示す正面図である。
【図2】デジタルカメラの要部構成を示す上面図である。
【図3】デジタルカメラの要部構成を示す背面図である。
【図4】デジタルカメラの主たる内部構成を示すブロック図である。
【図5】画像処理部で実現される機能をそれぞれ機能ブロックとして示す図である。
【図6】ビデオコントローラがEVFに画像データを出力する際に送信する信号の例を示す図である。
【図7】画像メモリに確保される領域を模式的に示す図である。
【図8】デジタルカメラの撮影モードにおける基本的な動作の流れを示すフローチャートである。
【図9】撮影モードの通常撮影における基本的な動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】撮影モードのセルフタイマ撮影における基本的な動作の流れを示すフローチャートである。
【図11】撮影モードのリモート撮影における基本的な動作の流れを示すフローチャートである。
【図12】通常撮影のライブビュー動作における画像データの処理内容を説明するための図である。
【図13】セルフタイマ撮影及びリモート撮影のライブビュー動作における画像データの処理内容を説明するための図である。
【図14】露光時間に応じてフレームレートを設定する場合の通常撮影におけるフローチャートである。
【図15】バッテリ検知回路の検知結果に基づく第1の動作を示すフローチャートである。
【図16】図15に示す第1の動作を適用した場合のバッテリ電圧の経時的変化を示す図である。
【図17】バッテリ検知回路の検知結果に基づく第2の動作を示すフローチャートである。
【図18】省電力モード設定時のオートパワーオフ機能に関する動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
22 電子ビューファインダ(EVF:表示装置)
23 液晶ディスプレイ(LCD:表示装置)
41 CCD(撮像手段)
44 画像メモリ
50 全体制御部
51 CPU(判断手段,動作禁止手段,判定手段,露光時間設定手段)
56 ビデオコントローラ(画像更新間隔変更手段,フレームレート変更手段)
62 バッテリ
63 バッテリ検知回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置に対して画像を表示させることの可能なデジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のデジタルカメラにおいては、取得される画像データの画素数が増大しており、これに伴ってデジタルカメラで処理すべきデータ量も増加している。このようなデータ量の増加は、データ転送やデータ処理の際に、内部動作において消費される電力量を増加させる一つの要因となっている。
【0003】
一般にデジタルカメラにおける内部処理は、デジタルカメラに搭載されるバッテリの電力を利用して行われるように構成されており、デジタルカメラの電力消費量が増加すると、デジタルカメラにおける撮影可能枚数が減少することになる。
【0004】
そのため、デジタルカメラに搭載されるバッテリの有効活用を図り、デジタルカメラにおける撮影可能枚数を増加させるためには、内部動作における消費電力量を低減することが望まれる。
【0005】
例えば、特開2001−238106公報には、デジタルカメラにおいてライブビュー用の画像データを生成する間隔を通常の1/3に間引きする技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記公報記載のデジタルカメラでは、ライブビュー表示を行うディスプレイのフレームレートは固定されている。このため、生成されて内部メモリに格納された画像データを、常に一定のフレームレートで読み出さなければならず、内部バスを介するデータ転送量は大幅には低下しない。
【0007】
したがって、上記公報に開示される技術を適用しても、デジタルカメラの内部処理全体として消費される電力量を低減させることは依然として困難な状況にある。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、バッテリの有効活用を図り、1枚でも多くの画像撮影を行うことの可能なデジタルカメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、バッテリから供給される電力を利用して、被写体の撮影動作及び表示装置に対する画像表示動作を行うように構成されたデジタルカメラであって、前記表示装置における表示画像の更新間隔を、第1の更新間隔と、前記第1の更新間隔よりも長い間隔である第2の更新間隔との間で変更する画像更新間隔変更手段と、前記第1の更新間隔が設定された場合には、前記バッテリから供給される供給電圧が第1の閾値よりも低下したときに前記撮影動作及び前記画像表示動作に必要な電圧が供給されないと判断し、前記第2の更新間隔が設定された場合には、前記バッテリから供給される供給電圧が前記第1の閾値より小さな第2の閾値よりも低下したときに前記撮影動作及び前記画像表示動作に必要な電圧が供給されないと判断する判断手段と、を備えて構成される。
【0010】
請求項2に記載の発明は、バッテリから供給される電力を利用して、被写体の撮影動作及び表示装置に対する画像表示動作を行うように構成されたデジタルカメラであって、前記デジタルカメラの動作状態を判定する判定手段と、前記デジタルカメラの動作状態が、ユーザが前記表示装置に表示される被写体のリアルタイム画像を視認しつつ被写体の撮影操作を行うための動作状態でない場合には、ユーザが前記表示装置に表示される被写体のリアルタイム画像を視認しつつ被写体の撮影操作を行うための動作状態である場合と比較して、前記表示装置における表示画像の更新間隔を長く設定する画像更新間隔変更手段と、を備えて構成される。
【0011】
請求項3に記載の発明は、バッテリから供給される電力を利用して、被写体の撮影動作及び表示装置に対する画像表示動作を行うように構成されたデジタルカメラであって、省電力モード移行条件が満たされたか否かを判定する判定手段と、前記省電力モード移行条件が満たされた場合、前記表示装置における表示画像の更新間隔を、前記省電力モードへの移行前の更新間隔よりも長く設定する画像更新間隔変更手段と、を備えて構成される。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のデジタルカメラにおいて、前記画像更新間隔変更手段は、前記表示装置のフレームレートを変更することによって、前記表示装置における表示画像の更新間隔を変更することを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の発明は、撮影待機状態において、バッテリから供給される電力を利用して、表示装置に被写体のリアルタイム画像を表示するように構成されたデジタルカメラであって、前記撮影待機状態において露光動作を繰り返すことによって、前記表示装置に表示すべき前記リアルタイム画像を取得する撮像手段と、前記撮像手段における前記露光動作を規定するための露光時間を設定する露光時間設定手段と、前記露光時間設定手段によって設定される前記露光時間が所定時間よりも長くなる場合には、前記露光時間が前記所定時間よりも短い場合に比べて、前記表示装置のフレームレートを低下させるフレームレート変更手段と、を備えて構成される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0015】
<1.デジタルカメラの外観構成>
図1乃至図3は、本発明の実施の形態に係るデジタルカメラ1の要部構成を示す図であり、図1乃至図3はそれぞれ正面図、上面図及び背面図に相当する。図1及び図2に示すように、デジタルカメラ1は主としてカメラ本体部2と撮影レンズ3とから構成されている。
【0016】
撮影レンズ3は複数のレンズ群を含むズームレンズとして構成され、その周縁部に設けられるズームリング31を回転させることにより撮影倍率(焦点距離)を変更することが可能とされている。撮影レンズ3にはマクロ切り替えレバー32が設けられており、マクロ切り替えレバー32をスライドさせることによりマクロ撮影が可能となる。
【0017】
図1に示すように、カメラ本体部2の前面には、左端部にグリップ部4、右方上部に内蔵フラッシュ5がそれぞれ設けられ、また、図2に示すように、グリップ部4の上面にはシャッタボタン11が設けられている。シャッタボタン11は銀塩カメラで採用されているような半押し状態(S1状態)と全押し状態(S2状態)とが検出可能な2段階スイッチとなっている。
【0018】
図2に示すように、カメラ本体部2の上面右方には、電源のオン/オフを切り替えるとともに、「撮影モード」、「再生モード」、「通信モード」及び「セットアップモード」の間で動作モードを切り替えるダイヤル式のメインスイッチ15が設けられている。
【0019】
撮影モードは、被写体の撮影を行い画像データ(以下、適宜「画像」ともいう。)を取得しメモリカード9に記録する動作モードである。再生モードは、メモリカード9に記録された画像データを読み出して再生表示する動作モードである。また、通信モードは、カメラ本体部2背面に設けられるUSB端子27を介して外部のコンピュータに画像データを転送する等の通信を行う動作モードである。さらに、セットアップモードは、デジタルカメラ1の各種設定状態(例えば、後述するEVF22やLCD23等の明るさ設定等)をユーザが希望する設定状態に変更操作するための動作モードである。
【0020】
メインスイッチ15の左方には、例えばデジタルカメラ1の撮影動作時に適用される各種の設定情報を表示するデータパネル21が設けられており、ユーザが撮影操作を行う際に、それらの設定情報を容易かつ迅速に把握することができるようにされている。
【0021】
また、デジタルカメラ1の側面上方には、取得される画像データの「露出モード」、「画像圧縮率」、「ホワイトバランス」及び「ドライブモード」等の項目を設定するためのファンクションダイヤル16及びファンクションボタン16aが設けられている。ファンクションダイヤル16によって設定を行う項目にセットした後、ファンクションボタン16aを押下しつつ、グリップ部4上部の選択ダイヤル12を回転させることにより、セットされた項目の設定内容を順次変更することができる。このようにして変更される設定内容は、上記のデータパネル21に反映される。なお、「ドライブモード」の項目では、撮影モード時において、シャッタボタン11が全押し操作された時に記録用の撮影動作を開始する「通常撮影」と、シャッタボタン11の全押し操作から数秒経過した時点で記録用の撮影動作を行う「セルフタイマ撮影」と、リモートコントローラから遠隔操作で、シャッタボタン11の全押しと同様の撮影指示を行う「リモート撮影」との間で設定内容を切り替えることができる。
【0022】
図3に示すように、カメラ本体部2の背面左方には、被写体の画像データのライブビュー表示、記録された画像データの再生表示、及び、セットアップモード時の案内画面表示等を行うための表示装置として、電子ビューファインダ(EVF)22及び液晶ディスプレイ(LCD)23が設けられている。EVF22及びLCD23には、R(赤),G(緑),B(青)の各色を順次に高速表示する面順次表示方式の液晶が採用されている。また、EVF22及びLCD23は、そのフレームレートを変更することが可能であり、フレームレートは必要に応じて変更される。
【0023】
EVF22の表示とLCD23の表示とは、EVF22の右方にあるディスプレイ切り替えレバー17の操作により切り替えを行うことができるようにされている。また、ディスプレイ切り替えレバー17の中央部分は情報表示切り替えボタン17aとなっており、LCD23又はEVF22に画像データが表示されているときに、設定情報等を同時に表示するか否かを切り替えることができるようになっている。
【0024】
また、LCD23の右方にはメニューボタン18及び十字キー19が設けられている。十字キー19は上スイッチ19U、下スイッチ19D、左スイッチ19L及び右スイッチ19Rからなる4連スイッチ、並びに、中央ボタン19Cから構成される。メニューボタン18を押下するとLCD23に設定メニューが表示され、設定メニューを参照しつつ、十字キー19を操作することによって、デジタルカメラ1の基本的な設定を行うことができる。
【0025】
十字キー19の下部には、クイックビュー/消去ボタン20が設けられている。クイックビュー/消去ボタン20は、撮影モードにおいては直前に撮影した画像データの簡易再生表示を行うクイックビューボタンとして機能し、再生モードにおいては再生している画像データをメモリカード9から消去する消去ボタンとして機能する。
【0026】
カメラ本体部2の下部には電池室24が設けられている。電池室24は、電池室解放レバー24aでその蓋が解放され、例えば4本の単三形乾電池等のバッテリが装填される。ユーザがデジタルカメラ1を携行する時は、電池室24に装填されるバッテリが通常の駆動源となり、各部に電力供給が行われる。このため、電池室24に装填されるバッテリの電力容量が、デジタルカメラ1を携行した時の動作可能時間又は撮影可能枚数を規定する一つの要因となる。
【0027】
なお、電池室24の右方に設けられる電源入力端子25を介して供給される外部からの直流電源を駆動源とすることも可能とされている。
【0028】
電源入力端子25の右方には、ビデオ出力端子26が設けられており、外部の表示装置(外部モニタ)に対してビデオ信号を転送して画像を表示させることができるようにされている。
【0029】
また、カメラ本体部2の内部にはカードスロット29が設けられ、カメラ本体部2の側面から画像データ等を記録するメモリカード9を挿入して装着できる。カードスロット29の挿入口近傍には、メモリカード9へのアクセス中である旨を表示するためのアクセスランプ28が配置される。
【0030】
<2.デジタルカメラの内部構成>
図4は、デジタルカメラ1の主たる内部構成を示すブロック図である。
【0031】
CCD41は、例えば横2560×縦1920の画素からなる撮像素子であり、撮影レンズ3により結像された被写体の光像を画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。CCD41の撮像面はベイヤー配列で各色成分に対応づけられた画素配列となっており、各画素はベイヤー配列に対応するR(赤),G(緑),B(青)のうちの各1色についての輝度成分を検出するように構成されている。
【0032】
CCD41は、画像信号の出力モードとして、横2560×縦1920の全画素を有する画像データを出力するフレームモードと、縦の画素を1/8に間引いた横2560×縦240の画素を有する解像度の低い画像データを出力するドラフトモードとを有している。
【0033】
例えば、デジタルカメラの動作状態が、撮影モードに設定されており、シャッタボタン11が全押し状態とされる前の撮影待機状態であるには、ユーザがEVF22又はLCD23に表示されるライブビュー画像を視認しながらフレーミング等の撮影操作を行うことができるようにするために、ライブビュー用の簡易的な画像データの取得が行われる。そしてこの場合には、ライブビュー用の画像を取得する際の処理の高速化のため、CCD41はドラフトモードに設定され、ライブビュー用に設定される露光時間で連続的に画像データの取得動作が繰り返される。
【0034】
これに対し、シャッタボタン11が全押し操作され、撮影指示が与えられた後においては、記録用の高精細な画像データを取得することが望まれるため、CCD41はフレームモードに設定される。
【0035】
信号処理回路42は、CCD41から出力される画像信号(アナログ信号)に所定の信号処理を施すものである。信号処理回路42は、CDS(相関二重サンプリング)回路、AGC(オートゲインコントロール)回路、A/D変換器等をその内部に有し、CDS回路により画像信号のノイズの低減を行い、AGC回路のゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。さらに、A/D変換器により、各画素ごとのアナログ信号を例えば12ビットのデジタル信号に変換する。
【0036】
なお、信号処理回路42から出力される画像データは、各画素値がベイヤー配列に対応するRGBのうちいずれかの色成分のみを有するベイヤー形式となる。この画像データは、デジタルカメラ1の内部のバスライン45を介して転送され全体制御部50に入力される。
【0037】
タイミングジェネレータ43は、全体制御部50から入力される信号に基づき、CCD41及び信号処理回路42への駆動制御信号を生成し出力するものである。例えば、CCD41の露光時間を規定する、露光動作の開始及び停止を指示するタイミング信号や、画像信号の出力制御信号(ドラフトモードやフレームモードへの出力モードの変更信号を含む)等の信号を生成し、CCD41及び信号処理回路42へ出力する。
【0038】
デジタルカメラ1がライブビュー用の画像データを取得する際には、その取得レートが例えば30fps(frames per second)となるように(1/30秒ごとに画像データを取得するように)、CCD41等に対して駆動制御信号を送出する。
【0039】
レンズ駆動部33は、全体制御部50から入力される信号に基づいて、撮影レンズ3に含まれるレンズ群、及び、入射光量を調節する絞り等の駆動を行う。
【0040】
操作部材10は、上述したシャッタボタン11、ファンクションダイヤル16、メニューボタン18、十字キー19等を含むものであり、ユーザが直接操作入力を行うための操作部材である。また操作部材10にはリモート撮影時に使用されるリモートコントローラも含まれる。操作部材10の操作内容は、信号として全体制御部50に入力される。また、操作部材10によって設定された情報は、全体制御部50内のRAM53等に記憶される。
【0041】
全体制御部50は、デジタルカメラ1の装置全体を統括制御するものであり、マイクロコンピュータを備えて構成されている。具体的には、その本体部であるCPU51、制御プログラム等を記憶するROM52、作業領域となるRAM53を備えており、それぞれをバスライン45によって接続した構成となっている。さらに、全体制御部50は、バスコントローラ54、画像処理部55、ビデオコントローラ56、圧縮部57、メモリカードコントローラ58及びシリアルインターフェース(I/F)59を備えており、これらも同一のバスライン45を介して接続される。
【0042】
バスコントローラ54は、各種画像データを格納する画像メモリ44と接続されており、全体制御部50の各処理部と画像メモリ44との間のバスライン45を介しての転送を制御するものである。バスコントローラ54は、バスライン45を介しての転送の要求が複数存在する場合は、それらを調停してそれぞれの要求を満たすアービトレーション機能を備えている。
【0043】
また、バスコントローラ54は、DMAコントローラとしての機能も有しており、全体制御部50の処理部からの要求に応じて、要求を行った処理部と画像メモリ44と間でCPU51の処理を介さない直接的な画像データの転送(いわゆるDMA転送)を行う。
【0044】
画像処理部55は、CCD41で取得された画像データに対して各種の画像処理を行う専用のチップで構成される。図5は、画像処理部55で実現される機能をそれぞれ機能ブロックとして示す図である。図に示すように、画像処理部55の主たる機能は、データ補正部551、色補間変換部552及びライブビュー画像生成部553として表現される。
【0045】
データ補正部551は、画像データに対して、黒レベル補正、ホワイトバランス補正及びγ補正等の各種補正処理を施す。CPU51により設定されるパラメータに基づいて、画像データごとに適切な補正処理が行われる。
【0046】
色補間変換部552は、ベイヤー形式の画像データの各画素がRGB全ての色成分についてのデータを有するように画素補間処理を行う。さらに、RGB値で表現された各画素値を、輝度成分と色差成分とからなるYCrCb値に変換する。これにより、色補間変換部552からはYCrCb形式の画像データが出力される。
【0047】
ライブビュー画像生成部553は、EVF22又はLCD23にライブビューとして表示するための画像データ(以下、「ライブビュー画像」ともいう。)を生成する。具体的には、EVF22あるいはLCD23で表示可能な解像度に画像データの解像度を変換する。さらに、YCrCb形式で表現される画像データを、YYCrCb形式(二つの輝度成分Yと、色差成分Cr・Cb)に変換する。これにより、隣接する二画素分の画素値がひとつのYYCrCb値(4バイト)で表現されるため、一画素あたりのデータ量は2バイトとなる。
【0048】
図4に戻り、ビデオコントローラ56は、ディスプレイ切り替えレバー17の設定に基づいて、表示すべき画像データをEVF22あるいはLCD23に出力するものである。ライブビュー画像を表示する際には、その画素値(YYCrCb形式)を、再度、RGB値に変換した後、EVF22あるいはLCD23に出力する。この際、ビデオコントローラ56は、EVF22あるいはLCD23のフレームレートを制御する。
【0049】
図6は、ビデオコントローラ56がEVF22に画像データを出力する際に送信する信号の例を示す図である。図に示すように、ビデオコントローラ56は、EVF22に対して、ベースクロックBC、画像データ信号VD及びディスプレイクロックDCの3つの信号を送信する。
【0050】
画像データ信号VDは、送信する画像データの各画素値を示す1画素1色ごとの信号であり、EVF22が面順次表示方式であるため図に示すように、R(赤)の画像を示す信号RS、G(緑)の画像を示す信号GS、B(青)の画像を示す信号BSが順次送信される。このようなRGBのいずれかの画像のみを示す信号を3回送信することにより、1つのフレームが送信される。
【0051】
ベースクロックBCは、画像データ信号VDの各信号ごとの基本信号として送信される。また、ディスプレイクロックDCはフレームの開始を示す信号であり、1フレームごと、すなわち、Rの画像を示す画像データ信号VDの送信開始時点に送信される。従って、ディスプレイクロックDCの周期TはEVF22におけるフレームの更新周期(更新間隔)であり、周期Tの逆数はEVF22のフレームレートとなる。
【0052】
つまり、ビデオコントローラ56は、このディスプレイクロックDCの周期Tを変更することによって、EVF22のフレームレートを変更する。またビデオコントローラ56は、CPU51から指示されるフレームレートを設定するようにも構成される。なお、LCD23のフレームレートも同様にして変更される。
【0053】
また、ビデオコントローラ56は外部モニタ61に対する画像信号の出力を行うようにも構成されており、外部モニタ61に対して画像信号を出力する際には例えばNTSCやPAL等の方式に信号変換を行った後、ビデオ出力端子26を介して画像信号を出力する。
【0054】
図4に戻り、圧縮部57は、記録用の画像データに対して、ファンクションダイヤル16等により設定される「画像圧縮率」に基づいてJPEG方式により圧縮処理を行う。また圧縮部57は、圧縮されてメモリカード9に記録された画像データの伸張処理を行う。
【0055】
メモリカードコントローラ58は、デジタルカメラ1に装着されるメモリカード9とのデータの入出力を制御する。画像データを記録する際には、所定形式の名称を付して、画像ファイルとして記録する。
【0056】
バッテリ62は電池室24に装填されるバッテリであり、全体制御部50やその他上記各部に対して電力供給を行う。またバッテリ62に蓄積された電力量、すなわち残り電力量を検知するためにバッテリ検知回路63が設けられる。
【0057】
バッテリ検知回路63は例えばバッテリ62の供給電圧(バッテリ電圧)を常に監視することによって、バッテリ62に蓄積された電力量を検知する。またバッテリ検知回路63はバッテリ62の残り電力量に関する検知結果を全体制御部50に対して出力するように構成される。そしてデジタルカメラ1は、バッテリ検知回路63の検知により、バッテリ62の残り電力量が低下した場合に、ユーザが撮影操作を行うことを禁止する等の、バッテリチェック機能を有している。
【0058】
上述したタイミングジェネレータ43、レンズ駆動部33、操作部材10及びバッテリ検知回路63は、それぞれシリアルインターフェース59を介して、バスライン45に電気的に接続される。これにより、CPU51は、これらの部材に対して各種信号を送信して制御を行うとともに、これらの部材から出力される各種信号を受信することができる。
【0059】
全体制御部50の各処理部においてそれぞれ処理された画像データは、一旦画像メモリ44に格納される。このため、画像メモリ44には、処理が行われた画像データをそれぞれ格納する領域が確保される。
【0060】
図7は、画像メモリ44に確保される領域を模式的に示す図である。図に示すように画像メモリ44には、CCD41から出力されるベイヤー形式の画像データを格納するRAW画像領域44a、画像処理部55の色補間変換部552から出力されるYCrYb形式の画像データを格納するYCrCb画像領域44b、画像処理部55のライブビュー画像生成部553から出力されるYYCrYb形式のライブビュー画像を格納するライブビュー画像領域44c、及び、圧縮部57から出力されるJPEG形式の画像データを格納する圧縮画像領域44dがそれぞれ確保される。このような画像メモリ44に確保される各領域の割り当ては固定的なものではなく、デジタルカメラ1の動作状態に応じて動的に設定される。
【0061】
全体制御部50によるデジタルカメラ1の統括的な各種制御は、ROM52に記憶される制御プログラムに従って、CPU51が演算動作を行うことにより行われる。このような制御プログラムによって実現される機能としては、デジタルカメラ1の上述した各部の動作制御の他、絞り値やシャッタスピード(CCD41の露光時間)等の露出条件を決定する露出制御、撮影レンズ3のレンズ群の合焦位置を決定するAF制御、画像処理部55における各種パラメータを決定する画像処理制御、被写体輝度の判定動作、バッテリ検知回路63の出力値に基づいたバッテリチェック機能、ユーザによる操作入力が一定時間行われなかった場合に省電力モードへと移行させる機能(オートパワーオフ機能)等が含まれる。
【0062】
なお、このような制御プログラムは、CPU51が記録媒体であるメモリカード(制御プログラムを記憶したもの)9から読み出して、新たにROM52に対して格納(インストール)することも可能とされている。
【0063】
以上のようなデジタルカメラ1においては、ユーザがリアルタイムな被写体像を視認しつつ撮影操作を行う状態である場合には、EVF22又はLCD23に対して被写体のリアルタイムな画像(すなわちライブビュー画像)を忠実に表示させるために、EVF22又はLCD23のフレームレートは例えば最大限のフレームレートに設定される。なお、このときのフレームレートを「基準フレームレート」と呼ぶ。
【0064】
これに対し、デジタルカメラ1において、ユーザがリアルタイムな被写体像を視認しつつ撮影操作を行う状態でない場合には、EVF22又はLCD23に対して表示される画像のフレームレートを基準フレームレートより低下させても、ユーザがデジタルカメラ1を操作する上で特に問題となることはない。そこで、このような場合には、EVF22又はLCD23のフレームレートを低下させ、それによって表示用の画像データのデータ転送量及びデータ処理量を低減させることで、バッテリ62の有効活用を図り、バッテリ62の延命効果をもたらすように構成される。
【0065】
以下、デジタルカメラ1における内部動作について具体的に説明する。
【0066】
<3.撮影モード時における基本動作>
まず、デジタルカメラ1において撮影モードが設定されている場合の基本動作について説明する。図8乃至図11は、デジタルカメラ1の撮影モードにおける基本的な動作の流れを示すフローチャートである。なお、以下の説明においては、ディスプレイ切り替えレバー17により、EVF22にライブビュー表示を行う設定になっているものとするが、LCD23の場合も同様である。
【0067】
図8に示すように、デジタルカメラ1は撮影モードが設定されると、CPU51は、ドライブモードが、「通常撮影」、「セルフタイマ撮影」及び「リモート撮影」のいずれが設定されているかを判定し(ステップST1)、「通常撮影」が設定されている場合にはステップST2に進んで通常撮影を行うための処理シーケンスに移行する。これに対し、「セルフタイマ撮影」又は「リモート撮影」が設定されている場合には、それぞれステップST3,ST4に進み、それぞれの撮影動作を行うための処理シーケンスに移行する。なお、ステップST1の判定処理は、デジタルカメラ1の動作状態を判定することに相当する。
【0068】
通常撮影を行う場合は、図9のフローチャートに移り、EVF22のフレームレートを基準フレームレートに設定し(ステップST21)、ユーザがライブビュー表示を視認しつつフレーミング等の操作を行う際の操作性を向上させる。すなわち、ユーザが被写体のリアルタイムな画像を視認しつつ撮影操作を行う場合には、実際の被写体の動きがライブビュー表示に対して即時に反映されることが望まれるため、通常撮影の場合には、EVF22のフレームレートは比較的高い値に設定される。
【0069】
そしてCCD41がドラフトモードに設定された後(ステップST22)、デジタルカメラ1は撮影待機状態となり、ユーザがEVF22を介して被写体のリアルタイム画像を視認することができるように、ライブビュー動作が行われる(ステップST23)。このライブビュー動作は、シャッタボタン11が半押し状態(S1)とされるまで(ステップST24においてYESと判断されるまで)繰り返される。
【0070】
撮影待機状態において、シャッタボタン11が半押し状態にされると(ステップST24にてYES)、CPU51により露出制御(AE)及び自動合焦制御(AF)が行われるとともに、画像処理部55におけるパラメータが決定される(ステップST25)。この状態で、シャッタボタン11の操作が解除された場合は、再度、撮影待機状態に戻る(ステップST26においてNO)。
【0071】
一方、シャッタボタン11が全押し状態(S2)とされた場合(ステップST26にてYES)は、CCD41がフレームモードに設定され(ステップST27)、続いて、記録用の画像データを取得するための撮影動作が行われる(ステップST28)。
【0072】
次に、セルフタイマ撮影を行う場合について説明する。セルフタイマ撮影を行う場合、ユーザはデジタルカメラ1を三脚等で固定し、動きの少ない被写体又はユーザ自身を撮影するものと考えられる。そのため、セルフタイマ撮影の場合、撮影直前にユーザがEVF22を視認しつつフレーミング等の撮影操作を行う可能性は低いと考えられる。
【0073】
そこで、図10のフローチャートに示すように、デジタルカメラ1の撮影モードとして「セルフタイマ撮影」が設定されている場合、EVF22のフレームレートは基準フレームレートよりも低いフレームレートに設定される(ステップST31)。このようにセルフタイマ撮影時には、EVF22のフレームレートを基準フレームレートよりも低下させることで、EVF22の表示画像を更新するための単位時間あたりのデータ転送量及びデータ処理量を低減することができる。それにより、単位時間あたりに消費されるバッテリ62の電力量を低減することができる。
【0074】
そしてCCD41がドラフトモードに設定された後(ステップST32)、デジタルカメラ1は撮影待機状態となり、ユーザがEVF22を介して被写体のリアルタイム画像を視認することができるように、ライブビュー動作が行われる(ステップST33)。このライブビュー動作は、シャッタボタン11が半押し状態(S1)とされるまで(ステップST34においてYESと判断されるまで)繰り返される。
【0075】
撮影待機状態において、シャッタボタン11が半押し状態にされると(ステップST34にてYES)、CPU51により露出制御(AE)及び自動合焦制御(AF)が行われるとともに、画像処理部55におけるパラメータが決定される(ステップST35)。この状態で、シャッタボタン11の操作が解除された場合は、再度、撮影待機状態に戻る(ステップST36においてNO)。
【0076】
一方、シャッタボタン11が全押し状態(S2)とされた場合(ステップST36にてYES)、CPU51はセルフタイマとして設定された所定時間(数秒程度)が経過するまでタイマカウントを行う(ステップST37)。そして所定時間が経過すると(ステップST37にてYES)、CCD41がフレームモードに設定され(ステップST38)、続いて、記録用の画像データを取得するための撮影動作が行われる(ステップST39)。
【0077】
次に、リモート撮影を行う場合について説明する。リモート撮影を行う場合も、ユーザはデジタルカメラ1を三脚等で固定し、動きの少ない被写体又はユーザ自身を撮影するものと考えられる。そのため、リモート撮影の場合もセルフタイマ撮影の場合と同様に、撮影直前にユーザがEVF22を視認しつつフレーミング等の撮影操作を行う可能性は低いと考えられる。
【0078】
そこで、図11のフローチャートに示すように、デジタルカメラ1の撮影モードとして「リモート撮影」が設定されている場合、EVF22のフレームレートは基準フレームレートよりも低いフレームレートに設定される(ステップST41)。このようにリモート撮影時に、EVF22のフレームレートを基準フレームレートよりも低下させることで、EVF22の表示画像を更新するための単位時間あたりのデータ転送量及びデータ処理量を低減することができる。それにより、単位時間あたりに消費されるバッテリ62の電力量を低減することができる。
【0079】
そしてCCD41がドラフトモードに設定された後(ステップST42)、デジタルカメラ1は撮影待機状態となり、ユーザがEVF22を介して被写体のリアルタイム画像を視認することができるように、ライブビュー動作が行われる(ステップST43)。このライブビュー動作は、操作部材10に含まれるリモートコントローラから撮影指示を受信するまで(ステップST44においてYESと判断されるまで)繰り返される。
【0080】
撮影待機状態において、リモートコントローラから撮影指示を受信すると(ステップST44にてYES)、CPU51により露出制御(AE)及び自動合焦制御(AF)が行われるとともに、画像処理部55におけるパラメータが決定される(ステップST45)。そしてCCD41がフレームモードに設定され(ステップST46)、続いて、記録用の画像データを取得するための撮影動作が行われる(ステップST47)。
【0081】
以上のように、撮影モードにおいて「通常撮影」が設定されている場合、ユーザはEVF22に表示される被写体のリアルタイム画像(ライブビュー画像)を視認しつつ、フレーミング等の撮影操作を行うのが一般的であり、そのような場合には、フレーミング等の操作性を高めるためにEVF22のフレームレートが高い値に設定される。この結果、ユーザは撮影待機状態においてEVF22により被写体のリアルタイムな画像を確認することができ、フレーミング等の撮影操作を適切に行うことができる。
【0082】
これに対し、撮影モードにおいて「セルフタイマ撮影」や「リモート撮影」が設定されている場合、ユーザがEVF22を撮影直前に視認する可能性は少ない。したがって、それらの場合には、被写体の動きを忠実にEVF22の表示画像に反映させることよりも、EVF22にライブビュー表示を行うことによる電力消費量を低減することを優先し、EVF22のフレームレートが「通常撮影」の場合よりも低いフレームレートに設定される。この結果、EVF22に対してライブビュー表示を行うための、データ転送量及びデータ処理量を低減することができ、「セルフタイマ撮影」や「リモート撮影」が設定されている場合には、「通常撮影」が設定されている場合に比べて、単位時間あたりの電力消費量を低減することが可能になる。
【0083】
以下、「通常撮影」におけるライブビュー動作(ステップST23)、及び、「セルフタイマ撮影」や「リモート撮影」におけるライブビュー動作(ステップST33,ST43)での画像データに対する処理内容の相違について説明する。
【0084】
図12は、「通常撮影」のライブビュー動作(ステップST23)における画像データの処理内容を説明するための図である。図12において矢印は、処理される画像データが転送される流れを示し、特に太線で示す矢印は、画像データがバスライン45を介して転送される場合を示している。
【0085】
ドラフトモードに設定されたCCD41で取得されるライブビュー用の画像データ71aは、前述したように、ベイヤー形式で横2560×縦240の画素を有する。この画像データ71aは、CCD41から出力されると、バスライン45を介して画像処理部55に入力される。
【0086】
画像処理部55に入力された画像データ71aは、データ補正部551により所定の補正処理が施され、色補間変換部552によりYCrCb形式に変換される。さらに、ライブビュー画像生成部553により、横320×縦240の画素を有するYYCrCb形式の画像データに変換されることにより、ライブビュー画像71bが生成される。そして、生成されたライブビュー画像71bは、バスライン45を介して転送され、画像メモリ44のライブビュー画像領域44cに格納される。
【0087】
上記のようなCCD41での画像データ71aの取得、及び、画像データ71aからライブビュー画像71bを生成する処理は30fpsで行われる。すなわち、画像メモリ44内のライブビュー画像71bは1/30秒ごとに更新される。
【0088】
画像メモリ44内に格納されたライブビュー画像71bは、ビデオコントローラ56からバスコントローラ54への要求に基づいて、ビデオコントローラ56にバスライン45を介してDMA転送される。したがって、ライブビュー画像71bはCPU51の処理を介さず、上記の画像データ71aの取得及びライブビュー画像71bの生成とは無関係に、直接ビデオコントローラ56に転送される。
【0089】
ビデオコントローラ56に転送されたライブビュー画像71bは、各画素の値がRGB値に変換された後、各色のみの画像が順次にEVF22に出力される。このとき、EVF22のフレームレートは、基準フレームレートである90fpsになるようにビデオコントローラ56によって制御される。すなわちビデオコントローラ56は、EVF22に表示される画像データが1秒間に90回更新(ただし、面順次表示方式であるため各色のみの画像としては、90×3=270回の更新)されるように、ディスプレイクロックDCの周期Tを調節する。なお、この基準フレームレートは、表示デバイスに応じて最適な値に設定すればよい。
【0090】
ビデオコントローラ56は、EVF22に1フレーム分の画像データを出力するごとに、次のライブビュー画像71bの転送をバスコントローラ54へ要求する。したがって、EVF22の基準フレームレートは90fpsであるため、ライブビュー画像71bの画像メモリ44からビデオコントローラ56への転送も90fpsで行われる。
【0091】
次に、図13は、「セルフタイマ撮影」及び「リモート撮影」のライブビュー動作(ステップST33,ST43)における画像データの処理内容を説明するための図である。図13においても矢印は、処理される画像データが転送される流れを示し、特に太線で示す矢印は、画像データがバスライン45を介して転送される場合を示している。
【0092】
「セルフタイマ撮影」や「リモート撮影」においても、通常撮影の場合と同様に、CCD41でライブビュー用の画像データ71aが取得され、かつ、画像処理部55で上述した画像処理が施されて、画像メモリ44のライブビュー画像領域44cにYYCrCb形式の画像データ(ライブビュー画像71b)が格納される。
【0093】
CCD41での画像データ71aの取得、及び、画像データ71aからライブビュー画像71bを生成する処理は30fpsで行われ、画像メモリ44内のライブビュー画像71bは1/30秒ごとに更新される。
【0094】
画像メモリ44内に格納されたライブビュー画像71bは、通常撮影の場合と同様に、ビデオコントローラ56からバスコントローラ54への要求に基づいて、ビデオコントローラ56にバスライン45を介してDMA転送される。
【0095】
ビデオコントローラ56に転送されたライブビュー画像71bは、各画素の値がRGB値に変換された後、各色のみの画像が順次にEVF22に出力される。このとき、EVF22のフレームレートは、基準フレームレートである90fpsよりも低く、例えば45fpsとなるようにビデオコントローラ56によって制御される。すなわちビデオコントローラ56は、EVF22に表示される画像データが1秒間に45回更新(ただし、面順次表示方式であるため各色のみの画像としては、45×3=135回の更新)されるように、ディスプレイクロックDCの周期Tを調節する。
【0096】
ビデオコントローラ56は、EVF22に1フレーム分の画像データを出力するごとに、次のライブビュー画像71bの転送をバスコントローラ54へ要求する。例えば、「セルフタイマ撮影」又は「リモート撮影」におけるEVF22のフレームレートが45fpsであるとすると、ライブビュー画像71bの画像メモリ44からビデオコントローラ56への転送も45fpsで行われる。
【0097】
したがって、「セルフタイマ撮影」又は「リモート撮影」では、ビデオコントローラ56が画像データの転送を要求する処理、及び、画像メモリ44からビデオコントローラ56に対して画像データを転送する処理等が単位時間内に実行される回数を、「通常撮影」の場合よりも少なくすることができる。この結果、「セルフタイマ撮影」又は「リモート撮影」のライブビュー動作において消費されるバッテリ62の電力量を低減することになる。
【0098】
このように、デジタルカメラ1において撮影モードの基本動作を上記のように規定することで、特に「セルフタイマ撮影」や「リモート撮影」で被写体の撮影を行う場合にバッテリ62の消費量を低減することができる。そして、そのとき消費されなかった電力は、次回以降の撮影動作において消費されることになるので、バッテリ62を装填したデジタルカメラ1を携行する場合の撮影可能枚数を増加させることが可能になる。
【0099】
<4.被写体輝度が低い場合の動作>
上記の撮影モード時における基本動作では、「通常撮影」が設定されている場合において被写体が暗い場合には、EVF22に対してライブビュー表示を行ったとしても、その表示画像が暗く、ユーザがフレーミング等の撮影操作を適切に行うことが困難になる。
【0100】
そのため、CPU51は画像メモリ44に格納されるライブビュー画像71bを所定のタイミングで取得して被写体輝度の判定を行い、その判定結果により、被写体が暗いと判断される場合には、ライブビュー用の画像データを取得するためのCCD41の露光時間を長くする。これにより、被写体が暗い場合でも、CCD41から得られる画像を明るくすることができる。
【0101】
被写体が明るい場合、図12に示すように、CCD41から30fpsで画像データが取得されていると仮定する。これに対して被写体が暗い場合、一の画像データを取得するための露光時間を長くすると、CCD41で得られる画像データの被写体輝度は明るくなる反面、CCD41から画像データが取得されるレートは15fps程度に低下する可能性がある。
【0102】
その場合、EVF22のフレームレートを90fpsに設定していたとしても、同一のライブビュー画像71bが繰り返し表示されるだけであり、不必要な画像表示動作が繰り返される回数が増加することになる。そこで、デジタルカメラ1においては、「通常撮影」でライブビュー表示を行う場合でも、CCD41の露光時間が長くなった場合には、EVF22のフレームレートを低下させるように構成される。
【0103】
図14は、ライブビュー用の画像を取得する際の露光時間に応じてフレームレートを設定する場合の通常撮影におけるフローチャートである。
【0104】
この通常撮影においては、まず、CCD41がドラフトモードに設定される(ステップST50)。そしてデジタルカメラ1は撮影待機状態となり、まずCPU51がCCD41から取得される画像データについて被写体輝度の判別を行う(ステップST51)。そしてCPU51は被写体輝度に応じてCCD41の露光動作を規定するための露光時間を設定する(ステップST52)。具体的には、被写体輝度が所定値よりも小さい場合には、被写体輝度が所定値よりも大きい場合よりも露光時間を長く設定する。
【0105】
その後、CPU51はCCD41の露光時間に応じてEVF22のフレームレートを設定する(ステップST53)。例えば、CCD41の露光時間が所定時間よりも短い場合には、EVF22のフレームレートを基準フレームレートとして設定し、CCD41の露光時間が所定時間よりも長い場合には、EVF22のフレームレートを基準フレームレートよりも低いフレームレートに設定する。
【0106】
そしてユーザがEVF22を介して被写体のリアルタイム画像を視認することができるように、ステップST53にて設定されたフレームレートでライブビュー動作が行われる(ステップST54)。このライブビュー動作は、シャッタボタン11が半押し状態(S1)とされるまで(ステップST55においてYESと判断されるまで)繰り返される。
【0107】
撮影待機状態において、シャッタボタン11が半押し状態にされると(ステップST55にてYES)、CPU51により露出制御(AE)及び自動合焦制御(AF)が行われるとともに、画像処理部55におけるパラメータが決定される(ステップST56)。この状態で、シャッタボタン11の操作が解除された場合は、再度、撮影待機状態に戻る(ステップST57においてNO)。
【0108】
一方、シャッタボタン11が全押し状態(S2)とされた場合(ステップST57にてYES)は、CCD41がフレームモードに設定され(ステップST58)、続いて、記録用の画像データを取得するための撮影動作が行われる(ステップST59)。
【0109】
このように、撮影モードの「通常撮影」において、被写体が暗い場合には、CCD41の露光時間を長く設定することにより、CCD41から得られる画像を明るくすることができ、EVF22に対して明るいライブビュー画像71bを表示することが可能になる。そしてその場合に、EVF22のフレームレートを基準フレームレートよりも低下させることで、EVF22に対して同一の画像が繰り返し表示されることを低減することができる。
【0110】
その結果、被写体が暗い場合には、EVF22に表示される画像の更新間隔が長くなり、同一のライブビュー画像71bが画像メモリ44から転送される回数をも低減し、ライブビュー動作(ステップST54)におけるバッテリ62の消費量を低減することができる。そして、そのとき消費されなかった電力は、次回以降の撮影動作において消費されることになるので、バッテリ62を装填したデジタルカメラ1を携行する場合の撮影可能枚数を増加させることが可能になる。
【0111】
<5.バッテリ検知レベルを変更することによる省電力>
バッテリ検知回路63は、バッテリ62のバッテリ電圧VEを検知することにより、バッテリ62の残り電力量を検知するように構成される。そしてCPU51はこのバッテリ電圧VEを取得し、予め定められたバッテリチェック電圧Vcと比較してバッテリ電圧VEがバッテリチェック電圧Vcよりも低い場合には、デジタルカメラ1において撮影動作やEVF22等に対する画像表示動作を禁止する。
【0112】
ところで、デジタルカメラ1は上記のように、撮影待機状態において、EVF22のフレームレートが基準フレームレートよりも低く設定された場合、単位時間あたりに消費する電力量は低減されることになる。そのため、撮影待機状態において、EVF22が基準フレームレートで動作している場合には、記録用となる画像データの撮影動作を行うことができない場合でも、EVF22が基準フレームレートよりも低いフレームレートで動作している場合には、記録用となる画像データの撮影動作を行うことが可能になる場合がある。
【0113】
また、EVF22が基準フレームレートで動作している場合のバッテリチェック電圧と比較して、EVF22が基準フレームレート以下で動作している場合のバッテリチェック電圧をさらに低く設定してもよい。
【0114】
そこで、デジタルカメラ1のCPU51は、バッテリ検知回路63の検知結果に基づく動作として、EVF22を基準フレームレートで動作させる際にバッテリチェック電圧を第1の基準電圧Vaに設定し、EVF22を基準フレームレートよりも低いフレームレートで動作させる際にバッテリチェック電圧を第1の基準電圧Vaよりも低い第2の基準電圧Vbに設定する。
【0115】
まず、バッテリ検知回路63の検知結果に基づく第1の動作について説明する。図15はバッテリ検知回路63の検知結果に基づく第1の動作を示すフローチャートである。
【0116】
CPU51は、バッテリチェック電圧Vcを第1の基準電圧Vaに設定する(ステップST60)。そしてCPU51はバッテリ検知回路63より、バッテリ電圧VEを取得する(ステップST61)。CPU51はバッテリ電圧VEをバッテリチェック電圧Vcと比較し、VE<Vc(=Va)でない場合にはバッテリチェック電圧VcをVaで維持し、バッテリチェックを繰り返す(ステップST62)。
【0117】
そしてVE<Vc(=Va)となった場合には、省電力状態でデジタルカメラ1を動作させるために、EVF22のフレームレートを低下させる(ステップST63)。例えば、VE<Vcとなる前の状態でEVF22が基準フレームレートで動作していた場合には、VE<Vcとなった後の状態ではEVF22が基準フレームレートよりも低いフレームレートで動作するように、フレームレートが低く設定される。これにより、省電力状態で、EVF22等に画像表示を行うことができる。
【0118】
その後、CPU51はバッテリチェック電圧Vcを第1の基準電圧Vaよりも低い第2の基準電圧Vbに設定し、バッテリチェックレベルを低下させる(ステップST64)。そしてCPU51はバッテリ検知回路63より、バッテリ電圧VEを取得する(ステップST65)。CPU51はバッテリ電圧VEをバッテリチェック電圧Vcと比較し、VE<Vc(=Vb)でない場合にはバッテリチェック電圧VcをVbで維持し、バッテリチェックを繰り返す(ステップST66)。
【0119】
VE<Vc(=Vb)となった場合には、省電力状態でも、デジタルカメラ1を適切に動作させることが困難になるため、デジタルカメラ1の機能を停止させる(ステップST67)。ここではデジタルカメラ1による撮影動作や画像表示動作が禁止され、ユーザに対してバッテリ62の交換が促される。
【0120】
ただし、VE<Vcを検知した場合、直ちに機能を停止するのではなく、第1段階としてバッテリ62の残量が少ないことを示す警告表示を行うようにし、その後さらにバッテリ電圧VEの電圧降下が進んだ場合に第2段階として機能を停止するようにしてもよい。すなわち、CPU51はバッテリ電圧VEを監視することで撮影動作及び画像表示動作に必要な電圧が供給可能であるか否かを判断するように構成され、その判断結果に応じて種々の対処動作を行うように実現することができる。
【0121】
このように第1の動作では、デジタルカメラ1においてEVF22が基準フレームレートで動作しており、バッテリ62の電力蓄積量が撮影動作等を行うために十分でなくなってきた場合でも、フレームレートを低下させることで、バッテリチェックレベルを低下させることができ、それによってデジタルカメラ1の動作を継続させるように実現される。したがって、デジタルカメラ1のユーザは、基準フレームレートでライブビュー表示を視認しながら撮影操作を行うことができなくなっても、基準フレームレートよりも低いフレームレートでライブビュー表示を視認しながら撮影操作を行うことができ、デジタルカメラ1における撮影可能枚数を数枚程度増加させることが可能になる。
【0122】
図16は第1の動作を適用した場合のバッテリ電圧の経時的変化を示す図である。図16に示すように、デジタルカメラ1を携行して使用していると、バッテリ電圧VEは次第に減少してくる。例えば、時刻t1よりも前では、EVF22のフレームレートが基準フレームレートである場合、バッテリ62に蓄積された電力の減少率は比較的大きい。
【0123】
そしてバッテリ電圧VEが第1の基準電圧Vaよりも低下すると、EVF22のフレームレートは低く設定され、バッテリチェック電圧Vcは第2の基準電圧Vbに設定される。このとき、バッテリ62に蓄積された電力の減少率はフレームレートが低下する前と比較して小さくなる。
【0124】
この結果、本来なら時刻t1で機能が停止するにもかかわらず、時刻t2までデジタルカメラ1を使用することが可能となり、より多くの画像を撮影することができる。
【0125】
次に、バッテリ検知回路63の検知結果に基づく第2の動作について説明する。図17はバッテリ検知回路63の検知結果に基づく第2の動作を示すフローチャートである。
【0126】
CPU51は、EVF22の現在のフレームレートを検知し(ステップST70)、その検知結果に応じてバッテリチェック電圧Vcを設定する(ステップST71)。例えば、EVF22のフレームレートが基準フレームレートである場合には、第1の基準電圧Vaをバッテリチェック電圧Vcとして設定し、EVF22のフレームレートが基準フレームレートよりも低いフレームレートである場合には、第1の基準電圧Vaよりも低い第2の基準電圧Vbをバッテリチェック電圧Vcとして設定する。
【0127】
そしてCPU51はバッテリ検知回路63よりバッテリ電圧VEを取得し(ステップST72)、バッテリ電圧VEをバッテリチェック電圧Vcと比較する(ステップST73)。その比較の結果、VE<Vc(=Va又はVb)でない場合にはステップST70に戻って、フレームレートに応じたバッテリチェック電圧の設定、及びバッテリチェックを繰り返す(ステップST70〜ST73)。
【0128】
VE<Vc(=Va又はVb)となった場合には、現在のフレームレートでデジタルカメラ1を適切に動作させることが困難になるため、デジタルカメラ1の機能を停止させる(ステップST74)。ここでもデジタルカメラ1による撮影動作や画像表示動作が禁止され、ユーザに対してバッテリ62の交換が促される。また、ここでも、直ちに機能を停止するのではなく、第1段階としてバッテリ62の残量が少ないことを示す警告表示を行うようにし、その後さらにバッテリ電圧VEの電圧降下が進んだ場合に第2段階として機能を停止するようにしてもよい。
【0129】
このように第2の動作では、EVF22のフレームレートに応じてバッテリチェックレベルが変更されるようになっており、デジタルカメラ1においてEVF22が基準フレームレートで動作している場合には基準フレームレートに応じたバッテリチェックレベルが設定される。これに対し、EVF22が基準フレームレートよりも低いフレームレートで動作している場合には基準フレームレートにおいて適用されるバッテリチェックレベルよりも低いレベルが設定される。したがって、EVF22に対して設定されるフレームレートに応じてバッテリ62を有効活用するためのチェックレベルが設定されるようになっている。
【0130】
なお、デジタルカメラ1のバッテリチェック機能として、上記第1及び第2の動作のうちいずれを採用してもよく、また、双方の動作を切り替え可能なようにしてもよい。また、上記のバッテリチェック機能は、「撮影モード」等の主たる動作に対するバックグランド処理として実行されることが好ましい。
【0131】
そして上記第1及び第2の動作のように、EVF22のフレームレートに応じてバッテリチェックレベルを変更することで、バッテリ62の有効活用を行うことが可能になる。
【0132】
<6.オートパワーオフ機能による省電力>
次に、オートパワーオフ機能による省電力について説明する。デジタルカメラ1において省電力モードが有効に設定されている場合に、オートパワーオフ機能が作用する。
【0133】
一般的なオートパワーオフ機能では、ユーザによる操作入力が一定時間行われなかった場合にはEVF等のディスプレイが消灯され、さらに操作入力が一定時間行われなかった場合にはデジタルカメラの電源がオフの状態に遷移する。バッテリの消費を抑制するためには、ディスプレイを消灯するまでの時間を短縮化すればよいが、その場合ユーザはデジタルカメラがどのような状態になっているのかを把握することができず、デジタルカメラの操作性が悪化する。
【0134】
そこで、本実施形態のデジタルカメラ1では、省電力モードへ移行するための条件(省電力モード移行条件)が満たされた場合、まず、EVF22等のフレームレートを低下させることで省電力モードへと移行し、その後さらに、電源をオフ状態にするための条件(電源オフ移行条件)が満たされた場合、デジタルカメラ1の電源をオフにすることが行われる。
【0135】
図18は、省電力モード設定時のオートパワーオフ機能に関する動作を示すフローチャートである。なお、この動作も、「撮影モード」等の主たる動作に対するバックグランド処理として実行される。
【0136】
オートパワーオフ機能が作動すると、CPU51は内部タイマのカウント値をリセットし(ステップST81)、タイマのカウント動作を開始する(ステップST82)。そしてCPU51はユーザが操作部材10に対する何らかの操作を行ったか否かを判断し(ステップST83)、操作があった場合には、再度タイマをリセットしてカウント動作を開始する(ステップST83にてYES)。
【0137】
CPU51には、省電力モード移行条件として、EVF22等のフレームレートを低下させるための所定時間に関する情報が予め格納されている。そしてユーザによる操作入力がなかった場合(ステップST83にてNO)、CPU51はタイマのカウント値(カウント動作開始からの経過時間)が所定時間を経過したか否かを判断する(ステップST84)。所定時間を経過していない場合、すなわち省電力モード移行条件を満たしていない場合には、ステップST83に戻り、ユーザによる操作入力を待機する状態となる。これに対し、所定時間を経過した場合、すなわち省電力モード移行条件を満たした場合には、ステップST84に進み、省電力モードへと移行する。
【0138】
CPU51は省電力モードへと移行すると、EVF22のフレームレートを低下させる(ステップST85)。これにより、EVF22に画像表示を行うための単位時間あたりのデータ転送量等が削減され、バッテリ62の電力消費量を低減することが可能になる。
【0139】
この状態で、次に、電源オフ移行条件の判別が行われる。CPU51には、電源オフ移行条件として、デジタルカメラ1の電源をオフ状態にするための所定時間に関する情報が予め格納されている。
【0140】
そしてCPU51はユーザが操作部材10に対する何らかの操作を行ったか否かを判断し(ステップST86)、操作があった場合には、再度タイマをリセットしてカウント動作を開始する(ステップST86にてYES)。
【0141】
一方、そしてユーザによる操作入力がなかった場合(ステップST86にてNO)、CPU51はタイマのカウント値(カウント動作開始からの経過時間)が所定時間を経過したか否かを判断する(ステップST87)。所定時間を経過していない場合、すなわち電源オフ移行条件を満たしていない場合には、ステップST86に戻り、ユーザによる操作入力を待機する状態となる。これに対し、所定時間を経過した場合、すなわち電源オフ移行条件を満たした場合には、ステップST88に進み、デジタルカメラ1の電源をオフ状態に遷移させる。
【0142】
このようにデジタルカメラ1のオートパワーオフ機能においては、ユーザが最後の操作入力を行ってから所定時間が経過した場合に、EVF22等のフレームレートを低下させて節電状態へと移行し、その後さらに所定時間が経過した場合に、デジタルカメラ1の電源をオフにすることが行われる。このため、省電力モード時には、ディスプレイがいきなり消灯されることはなく、省電力を維持しつつも、ユーザに対してデジタルカメラ1の状態を掲示し続けることができ、デジタルカメラ1の操作性が向上する。このため、バッテリ62の有効活用を図りつつも、操作性の高いデジタルカメラが実現されることになる。
【0143】
<7.白黒表示による省電力>
次に、カラー画像を表示可能なEVF22等に対して白黒表示を行うことにより、省電力を行う技術について説明する。上記説明においては、EVF22等のフレームレートを低下させることによって節電を行う技術について説明したが、ここではフレームレートは変更せずに、画像メモリ44からEVF22に転送する画像データのデータ量を低減させることで、デジタルカメラの負荷を軽減し、それによって節電を行う技術について説明する。
【0144】
CPU51はデジタルカメラ1の負荷を判定するように構成される。例えば、撮影モードにおいて、単写撮影が行われる場合と連写撮影が行われる場合とでは、単位時間におけるデジタルカメラ1の処理負担は相違し、連写撮影の場合が大きくなる。このため、CPU51は、単写撮影時においてデジタルカメラ1の内部処理に発生する負荷を基準負荷とし、定期的にデジタルカメラ1の負荷が基準負荷よりも大きいか否かを判定する。
【0145】
この結果、デジタルカメラの負荷が単写撮影時における基準負荷よりも大きいと判定された場合、CPU51は、EVF22等に対して白黒画像を表示させるための画像データを与えるように制御する。
【0146】
図12に示したように、ライブビュー表示において画像メモリ44にはYYCrCb形式の画像データが格納される。CPU51が白黒表示を指示すると、バスコントローラ54は、画像メモリ44に格納されたライブビュー画像71bをビデオコントローラ56にDMA転送する際、YYCrCbの各データのうち、YY成分(2つの輝度成分値)のみを転送する。この結果、通常一画素あたり2バイトのデータ転送量が、白黒表示の際には一画素あたり1バイトのデータ転送量で画像データを転送することが可能になる。
【0147】
そしてビデオコントローラ56はYY成分の値からEVF22に白黒表示を行うための画像信号を生成して所定のフレームレートで画像表示を行うように構成される。
【0148】
このようにカラー画像を表示可能なEVF22に対して白黒表示を行うための画像データを転送するように構成することで、バスライン45のデータ転送負荷やビデオコントローラ56でのデータ処理負担が軽減し、バッテリ62の消費電力を低減することが可能になる。すなわち、フレームレートを低下させずとも、画像メモリ44からビデオコントローラ56に転送する画像データのデータ量を低減することでも、バッテリ62の有効活用を行うことができるのである。
【0149】
なお、ここに説明したように、EVF22に対して白黒表示を行うためのデータ転送を行うとともに、既述したEVF22のフレームレートを低下させる技術をも適用すれば、さらなる節電効果を得ることができ、バッテリ62の有効活用が図られる。
【0150】
<8.変形例>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0151】
例えば、上記説明では、様々な場合においてEVF22等のフレームレートを低下させる技術について説明したが、EVF22等のフレームレートを低下させることは、デジタルカメラ1の操作性に大きな影響を与えることのない状況、すなわち、デジタルカメラ1の動作状態が、ユーザがライブビュー表示される被写体のリアルタイム画像を視認しつつ被写体の撮影操作を行う動作状態でなければ、どのようなタイミングで行われてもよい。
【0152】
具体例を示すと、デジタルカメラ1がセットアップモード時の案内画面表示等をEVF22等に表示させる場合にフレームレートは低くても構わない。また、通信モード時においてもEVF22等の画面に動画像が表示される状態ではないので、フレームレートは低くても構わない。さらに、再生モード時において静止画像を再生する場合にもフレームレートは低くても構わない。したがって、これらの場合においても、EVF22等のフレームレートを基準フレームレートよりも低くすることで、バッテリ62の有効活用を図ることができるとともに、操作性を悪化させることもない。
【0153】
また、上記説明においては、EVF22等のフレームレートを低下させることによって画像の更新間隔を長くすることを例示したが、例えばフレームレートは一定のままで画像処理部55においてライブビュー画像71bを生成する間隔を長くすることにより、画像の更新間隔を長くするようにしてもよい。
【0154】
また、上記説明においては、デジタルカメラ1に設けられたEVF22やLCD23等の表示装置に対して画像を表示する際の更新間隔の変更について説明したが、上記内容はフレームレートを変更可能な表示手段に対して画像を表示する際に適用することができる。このため、外部モニタ61として、例えばパソコン用のディスプレイが接続されており、そのディスプレイに対して画像を表示する場合にも適用することが可能である。
【0155】
また、上記においては、バッテリ62の電力消費量を低減させるために、フレームレートを低下させることを述べたが、本実施形態のようにEVF22やLCD23等の表示装置が面順次表示式を採用する場合、フレームレートを極端に低下させると、画面にちらつきが生じることが予想されるので、それを防止するためにフレームレートを低下させる場合の下限値を設定しておくことが好ましい。ただし、表示装置が面順次表示方式でない場合、その必要性は低い。
【0156】
なお、上述した内容には、以下の発明概念も含まれる。
【0157】
(1)カラー画像を表示可能な表示装置に対して被写体のリアルタイム画像を表示させつつ、被写体の撮影動作を行うことができるように構成されたデジタルカメラであって、前記デジタルカメラの負荷を判定する判定手段と、前記判定手段において前記デジタルカメラの負荷が通常動作における基準負荷よりも大きいと判定された場合は、前記表示装置に対して白黒画像を表示させるための画像信号を前記表示装置に与える表示制御手段と、を備えるデジタルカメラ。
【0158】
この発明概念により、デジタルカメラの負荷が基準負荷よりも大きくなった場合に、デジタルカメラの負荷を低減することができ、かつ消費される電力を低減することもできる。
【0159】
(2)請求項1に記載のデジタルカメラにおいて、前記判断手段が前記撮影動作及び前記画像表示動作に必要な電圧が供給されないと判断した場合に、前記撮影動作及び前記画像表示動作を禁止する動作禁止手段、をさらに備えるデジタルカメラ。
【0160】
この発明概念により、表示画像の更新間隔が長い場合、バッテリの供給電圧が第2の閾値よりも低下するまで動作を継続することができるので、バッテリを有効に活用することができ、デジタルカメラによる撮影可能枚数を増加させることができる。
【0161】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、表示画像の更新間隔が第2の更新間隔に設定された場合、バッテリに蓄積される電力量が、第1の閾値より小さな第2の閾値よりも低下したときに撮影動作及び画像表示動作に必要な電圧が供給されないと判断するように構成されるため、表示画像の更新間隔が長い場合にはバッテリを有効に活用することができ、デジタルカメラによる撮影可能枚数を増加させることができる。
【0162】
請求項2に記載の発明によれば、デジタルカメラの動作状態が、ユーザが表示装置に表示される被写体のリアルタイム画像を視認しつつ被写体の撮影操作を行うための動作状態でない場合には、表示装置における表示画像の更新間隔を長く設定するように構成されるため、デジタルカメラの操作性を低下させることなく、バッテリを有効に活用することができ、デジタルカメラによる撮影可能枚数を増加させることができる。
【0163】
請求項3に記載の発明によれば、省電力モード移行条件が満たされた場合、表示装置における表示画像の更新間隔を、省電力モードへの移行前の更新間隔よりも長く設定するように構成されるため、省電力を行いつつも、ユーザに対してデジタルカメラがどのような状態であるかを認識させることができる。また、省電力モードへの移行により、バッテリを有効に活用することができ、デジタルカメラによる撮影可能枚数を増加させることができる。
【0164】
請求項4に記載の発明によれば、表示装置のフレームレートを変更することによって、表示装置における表示画像の更新間隔を変更するように構成されるため、画像表示動作を行う回数が低減され、単位時間あたりのバッテリ消費量を低減することができる。
【0165】
請求項5に記載の発明によれば、表示装置に表示すべきリアルタイム画像を取得する際の露光時間が所定時間よりも長くなる場合には、その露光時間が所定時間よりも短い場合に比べて、表示装置のフレームレートを低下させるように構成されるため、同一の画像を表示するための画像表示動作が繰り返し行われることを低減し、単位時間あたりのバッテリ消費量を低減することができる。その結果、バッテリを有効活用することができ、デジタルカメラによる撮影可能枚数を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタルカメラの要部構成を示す正面図である。
【図2】デジタルカメラの要部構成を示す上面図である。
【図3】デジタルカメラの要部構成を示す背面図である。
【図4】デジタルカメラの主たる内部構成を示すブロック図である。
【図5】画像処理部で実現される機能をそれぞれ機能ブロックとして示す図である。
【図6】ビデオコントローラがEVFに画像データを出力する際に送信する信号の例を示す図である。
【図7】画像メモリに確保される領域を模式的に示す図である。
【図8】デジタルカメラの撮影モードにおける基本的な動作の流れを示すフローチャートである。
【図9】撮影モードの通常撮影における基本的な動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】撮影モードのセルフタイマ撮影における基本的な動作の流れを示すフローチャートである。
【図11】撮影モードのリモート撮影における基本的な動作の流れを示すフローチャートである。
【図12】通常撮影のライブビュー動作における画像データの処理内容を説明するための図である。
【図13】セルフタイマ撮影及びリモート撮影のライブビュー動作における画像データの処理内容を説明するための図である。
【図14】露光時間に応じてフレームレートを設定する場合の通常撮影におけるフローチャートである。
【図15】バッテリ検知回路の検知結果に基づく第1の動作を示すフローチャートである。
【図16】図15に示す第1の動作を適用した場合のバッテリ電圧の経時的変化を示す図である。
【図17】バッテリ検知回路の検知結果に基づく第2の動作を示すフローチャートである。
【図18】省電力モード設定時のオートパワーオフ機能に関する動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
22 電子ビューファインダ(EVF:表示装置)
23 液晶ディスプレイ(LCD:表示装置)
41 CCD(撮像手段)
44 画像メモリ
50 全体制御部
51 CPU(判断手段,動作禁止手段,判定手段,露光時間設定手段)
56 ビデオコントローラ(画像更新間隔変更手段,フレームレート変更手段)
62 バッテリ
63 バッテリ検知回路
Claims (5)
- バッテリから供給される電力を利用して、被写体の撮影動作及び表示装置に対する画像表示動作を行うように構成されたデジタルカメラであって、
前記表示装置における表示画像の更新間隔を、第1の更新間隔と、前記第1の更新間隔よりも長い間隔である第2の更新間隔との間で変更する画像更新間隔変更手段と、
前記第1の更新間隔が設定された場合には、前記バッテリから供給される供給電圧が第1の閾値よりも低下したときに前記撮影動作及び前記画像表示動作に必要な電圧が供給されないと判断し、前記第2の更新間隔が設定された場合には、前記バッテリから供給される供給電圧が前記第1の閾値より小さな第2の閾値よりも低下したときに前記撮影動作及び前記画像表示動作に必要な電圧が供給されないと判断する判断手段と、
を備えるデジタルカメラ。 - バッテリから供給される電力を利用して、被写体の撮影動作及び表示装置に対する画像表示動作を行うように構成されたデジタルカメラであって、
前記デジタルカメラの動作状態を判定する判定手段と、
前記デジタルカメラの動作状態が、ユーザが前記表示装置に表示される被写体のリアルタイム画像を視認しつつ被写体の撮影操作を行うための動作状態でない場合には、ユーザが前記表示装置に表示される被写体のリアルタイム画像を視認しつつ被写体の撮影操作を行うための動作状態である場合と比較して、前記表示装置における表示画像の更新間隔を長く設定する画像更新間隔変更手段と、
を備えるデジタルカメラ。 - バッテリから供給される電力を利用して、被写体の撮影動作及び表示装置に対する画像表示動作を行うように構成されたデジタルカメラであって、
省電力モード移行条件が満たされたか否かを判定する判定手段と、
前記省電力モード移行条件が満たされた場合、前記表示装置における表示画像の更新間隔を、前記省電力モードへの移行前の更新間隔よりも長く設定する画像更新間隔変更手段と、
を備えるデジタルカメラ。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載のデジタルカメラにおいて、
前記画像更新間隔変更手段は、前記表示装置のフレームレートを変更することによって、前記表示装置における表示画像の更新間隔を変更することを特徴とするデジタルカメラ。 - 撮影待機状態において、バッテリから供給される電力を利用して、表示装置に被写体のリアルタイム画像を表示するように構成されたデジタルカメラであって、
前記撮影待機状態において露光動作を繰り返すことによって、前記表示装置に表示すべき前記リアルタイム画像を取得する撮像手段と、
前記撮像手段における前記露光動作を規定するための露光時間を設定する露光時間設定手段と、
前記露光時間設定手段によって設定される前記露光時間が所定時間よりも長くなる場合には、前記露光時間が前記所定時間よりも短い場合に比べて、前記表示装置のフレームレートを低下させるフレームレート変更手段と、
を備えるデジタルカメラ。
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