JP2004015124A - ダイバシティ切替装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】AGC制御誤差または受信環境による受信性能への影響の低減が可能なダイバシティ切替装置を提供すること。
【解決手段】デジタル変調アナログ信号を無線で受信する複数の無線受信手段101、102、および各無線受信手段101、102、から出力されるベースバンド信号を選択するブランチ判定切替手段70および80を備え、無線受信手段101は、受信アナログ信号を自動利得制御する手段を含み11、31、32、33、ブランチ判定切替手段70および80は、自動利得制御手段11、31、32、33、によって出力された自動利得制御に必要な補償利得の情報に基づいて、各無線受信手段のいずれかが出力する復号信号をベースバンド信号として選択する構成を有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイバシティ切替装置に関し、特に、ベースバンド切換型空間ダイバシティの切替に用いられるダイバシティ切替装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、無線通信装置における受信品質を改善するため、単一のアンテナによる受信ではなく、複数のアンテナを用いて電波を受信し、受信した電波に基づいて得られる受信信号のうちの最も信号レベルの高い信号を出力したアンテナを受信アンテナとして採用する空間ダイバシティ切替装置が知られている。
【0003】
図15は、従来の空間ダイバシティ切替装置の構成の一例を示すブロック構成図である。
図15に示す空間ダイバシティ切替装置1500は、公知のデジタル自動利得制御回路(Auto Gain Control、以下AGCという。)1530、1540を含む無線受信手段1501、1502をアンテナ毎に有する空間ダイバシティ切替装置であり、ダイバシティ切替を実現するアルゴリズムとして、無線受信手段(ブランチともいう。)1501、1502毎の受信電界レベル絶対値を比較する切替アルゴリズムが用いられている。
【0004】
図15に示す空間ダイバシティ切替装置1500は、2つの無線受信手段1501、1502からなるダイバシティ切替装置の一例である。各無線受信手段1501、1502の構成は同一であるため、一つの無線受信手段(以下、この無線受信手段を無線受信手段1501とし、無線受信手段のことをブランチともいう。)の構成についてのみ説明する。
【0005】
aブランチIF段AGCアンプ1511に入力された受信信号は、aブランチIF段AGCアンプ1511によって増幅され、aブランチIF段ADコンバータ1512によりアナログデジタル変換され、aブランチデジタル直交復調/ナイキストフィルタ手段1513によって直交復調され所定のフィルタ処理されて、aブランチ電力変換処理手段1531およびaブランチ復号手段1551に出力される。
【0006】
aブランチ電力変換処理手段1531に入力された直交復調後のI軸成分信号とQ軸成分信号は、I軸成分信号とQ軸成分信号の2乗和の平方根を取ることによって信号レベルの情報を含む受信レベル信号が生成され、aブランチスムージングフィルタ1532によってスムージング処理が施されて平滑化され、対数変換手段1533およびダイバシティ判定手段1570に出力される。
【0007】
一方、aブランチ復号手段1551に入力された直交信号は、aブランチ復号手段1551によって復号処理がなされ、aブランチフレーム同期手段1552によって無線受信手段1502経由で出力される信号との同期をとるためのフレーム同期処理が施される。
【0008】
ダイバシティ判定手段1570は、aブランチスムージングフィルタ1532によって出力された受信レベル信号とbブランチスムージングフィルタ1542によって出力された受信レベル信号とに基づいて、信号レベルの高い方の受信信号に対応する復号信号を選択し、その情報をブランチ切替部1580に出力する。
ブランチ切替手段1580は、ダイバシティ判定手段1570によって選択された復号信号に対応するブランチを外部の装置に接続し、選択された復号信号を外部の装置に出力する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の空間ダイバシティ切替装置では、受信信号の信号レベルを最優先のダイバシティ判定基準とし、デジタルAGCのループ時定数に起因するAGCゲインの更新間隔が大きいことを考慮せずにダイバシティ選択を行っていたため、これに伴い発生するAGC制御誤差を無視してダイバシティ選択してしまい、ループ時定数に起因して劣化確率の高いブランチをダイバシティ選択することがあるという問題があった。
【0010】
また伝搬路においてフェージング、マルチパス等の影響が無視できない環境で用いられる場合、単に受信電界だけで一元的にダイバシティ判定を実施すると誤って劣化傾向にあるブランチを選択してしまうという問題があった。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、AGC制御誤差または受信環境による受信性能への影響の低減が可能なダイバシティ切替装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のダイバシティ切替装置は、デジタル信号に基づいて変調して得られるアナログ信号を無線で受信する複数の無線受信手段、および前記各無線受信手段から出力される復号信号であって外部の装置に出力する信号であるベースバンド信号を選択するブランチ判定切替手段を備え、前記無線受信手段は、前記受信したアナログ信号を所定の増幅率で増幅する増幅手段と、前記増幅手段によって増幅された信号を復調して復調信号を生成する復調手段と、前記復調信号を復号して前記復号信号を生成する復号手段と、前記復調信号の信号レベルを所定の目標レベルにするために必要な利得の絶対値である補償利得に関する利得制御情報を生成し、前記利得制御情報に基づいて前記増幅手段による増幅の増幅率を制御するAGC制御手段とを有し、前記ブランチ判定切替手段は、前記各AGC制御手段が生成する前記利得制御情報に基づいて前記各無線受信手段のいずれかが出力する復号信号をベースバンド信号として選択する構成を有している。この構成により、目標レベルとAGC制御手段が検出した受信信号レベルとの差の絶対値に基づいてベースバンド信号を出力するアンテナ毎の無線受信手段を選択するため、デジタルAGCのループ時定数に起因して劣化確率の高い無線受信手段をダイバシティ選択してしまうことがなく、ループ時定数に起因する影響を回避が可能であり、AGC制御誤差または受信環境による受信性能への影響の低減が可能なダイバシティ切替装置を実現することができる。
【0012】
また、本発明のダイバシティ切替装置は、デジタル信号に基づいて変調して得られるアナログ信号を無線で受信する複数の無線受信手段、および前記各無線受信手段から出力される復号信号であって外部の装置に出力する信号であるベースバンド信号を選択するブランチ判定切替手段を備え、前記無線受信手段は、前記受信したアナログ信号を所定の増幅率で増幅する増幅手段と、前記増幅手段によって増幅された信号を復調して復調信号を生成する復調手段と、前記復調信号を復号して前記復号信号を生成する復号手段と、前記復調信号の信号レベルを所定の目標レベルにするために必要な利得の絶対値である補償利得に関する利得制御情報を生成し、前記利得制御情報に基づいて前記増幅手段による増幅の増幅率を制御するAGC制御手段とを有し、前記ブランチ判定切替手段は、前記利得制御情報に基づいて前記各無線受信手段を異なる複数のグループに分類し、予め決められた優先順位に基づいて1または2の前記グループを候補グループとして選択し、前記候補グループに含まれる各無線受信手段によって生成される前記利得制御情報に基づいて前記ベースバンド信号を選択する構成を有している。この構成により、アンテナ毎の無線受信手段に対する補償利得に応じてグループ分けを行って候補グループを選択するため、ダイバシティ切替において選択される候補としての無線受信手段を限定でき、効率の良い無線受信手段の選択が可能であり、AGC制御誤差または受信環境による受信性能への影響の低減が可能なダイバシティ切替装置を実現することができる。
【0013】
また、本発明のダイバシティ切替装置は、デジタル信号に基づいて変調して得られるアナログ信号を無線で受信する複数の無線受信手段、および前記各無線受信手段から出力される復号信号であって外部の装置に出力する信号であるベースバンド信号を選択するブランチ判定切替手段を備え、前記無線受信手段は、前記受信したアナログ信号を所定の増幅率で増幅する増幅手段と、前記増幅手段によって増幅された信号を復調して復調信号を生成する復調手段と、前記復調信号を復号して前記復号信号を生成する復号手段と、前記復調信号の信号レベルを所定の目標レベルにするために必要な利得の絶対値である補償利得に関する利得制御情報を生成し、前記利得制御情報に基づいて前記増幅手段による増幅の増幅率を制御するAGC制御手段とを有し、前記ブランチ判定切替手段は、前記各復調手段によって出力された復調信号の信号レベルのうち、上位2つの信号レベルの差の絶対値が所定のしきい値を超える場合は、信号レベルが最も高い復調信号に基づいて生成される復号信号を前記ベースバンド信号として選択し、前記上位2つの信号レベルの絶対値の差が所定のしきい値以内の場合は、前記上位2つの信号レベルの時間変化の情報に基づいて前記上位の2つの信号レベルを有する復号信号に基づいて生成される復号信号のいずれかを前記ベースバンド信号として選択する構成を有している。この構成により、受信信号の信号レベルの時間変化を監視するため、信号レベルが低下するアンテナの無線受信手段を予測しながら選択することが可能であり、AGC制御誤差または受信環境による受信性能への影響の低減が可能なダイバシティ切替装置を実現することができる。
【0014】
また、本発明のダイバシティ切替装置は、デジタル信号に基づいて変調して得られるアナログ信号を無線で受信する複数の無線受信手段、および前記各無線受信手段から出力される復号信号であって外部の装置に出力する信号であるベースバンド信号を選択するブランチ判定切替手段を備え、前記無線受信手段は、前記受信したアナログ信号を所定の増幅率で増幅する増幅手段と、前記増幅手段によって増幅された信号を復調して復調信号を生成する復調手段と、前記復調信号を復号して前記復号信号を生成する復号手段と、前記復調信号の信号レベルを所定の目標レベルにするために必要な利得の絶対値である補償利得に関する利得制御情報を生成し、前記利得制御情報に基づいて前記増幅手段による増幅の増幅率を制御するAGC制御手段とを有し、前記ブランチ判定切替手段は、前記利得制御情報に基づいて前記各無線受信手段を異なる複数のグループに分類し、予め決められた優先順位に基づいて1または2の前記グループを候補グループとして選択し、前記候補グループに含まれる各無線受信手段が有する前記AGC制御手段によって生成された利得制御情報に基づいて、下位2つの補償利得の差の絶対値が所定のしきい値を超える場合は、補償利得が最も低い復調信号に基づいて生成される復号信号を前記ベースバンド信号として選択し、前記下位2つの補償利得の絶対値の差が所定のしきい値以内の場合は、前記下位2つの補償利得の時間変化の情報に基づいて前記下位の2つの補償利得を有する復号信号に基づいて生成される復号信号のいずれかを前記ベースバンド信号として選択する構成を有している。この構成により、アンテナ毎の無線受信手段を補償利得に基づいてグループ分けを行うため、アンテナ毎の受信手段を複数備えた場合には、受信信号の信号レベルが高い無線受信手段を効率よく選択することが可能であり、また、信号レベルの時間変化を監視するため、信号レベルの低下が予想されない無線受信手段からのベースバンド信号を選択することが可能なダイバシティ切替装置を実現することができる。
【0015】
また、本発明のダイバシティ切替装置は、デジタル信号に基づいて変調して得られるアナログ信号を無線で受信する複数の無線受信手段、および前記各無線受信手段から出力される復号信号であって外部の装置に出力する信号であるベースバンド信号を選択するブランチ判定切替手段を備え、前記無線受信手段は、前記受信したアナログ信号を所定の増幅率で増幅する増幅手段と、前記増幅手段によって増幅された信号を復調して復調信号を生成する復調手段と、前記復調信号を復号して前記復号信号を生成する復号手段と、前記復調信号の信号レベルを所定の目標レベルにするために必要な利得の絶対値である補償利得に関する利得制御情報を生成し、前記利得制御情報に基づいて前記増幅手段による増幅の増幅率を制御するAGC制御手段とを有し、前記ブランチ判定切替手段は、前記利得制御情報に基づいて前記各無線受信手段を異なる複数のグループに分類し、予め決められた優先順位に基づいて1または2の前記グループを候補グループとして選択し、前記候補グループに含まれる各無線受信手段が有する前記AGC制御手段によって生成された利得制御情報に基づいて、下位2つの補償利得の差の絶対値が所定のしきい値を超える場合は、補償利得が最も低い復調信号に基づいて生成される復号信号を前記ベースバンド信号として選択し、前記下位2つの補償利得の絶対値の差が所定のしきい値以内の場合は、前記下位2つの補償利得の時間変化の情報に基づいて前記下位の2つの補償利得を有する復号信号に基づいて生成される復号信号のいずれかを前記ベースバンド信号として選択し、さらに、前記下位2つの補償利得の時間変化の速度差が所定値以内の場合は、再度、前記下位2つの補償利得のうち、補償利得が最も低い復調信号に基づいて生成される復号信号を前記ベースバンド信号として選択する構成を有している。この構成により、アンテナ毎の無線受信手段を補償利得に基づいてグループ分けを行うため、アンテナ毎の受信手段を複数備えた場合には、受信信号の信号レベルの高い無線受信手段の効率のよい選択が可能であり、また、信号レベルの時間変化を監視するため、信号レベルが低下するアンテナの無線受信手段を予測しながら選択することが可能であり、さらに、受信信号の信号レベルと予め定められた目標レベルとの差分に応じて受信データを出力するアンテナ毎の無線受信手段を選択するため、受信された信号のレベルに応じたアンテナ毎の無線受信手段の選択が可能なダイバシティ切替装置を実現することができる。
【0016】
また、本発明のダイバシティ切替装置は、デジタル信号に基づいて変調して得られるアナログ信号を無線で受信する複数の無線受信手段、前記各無線受信手段から出力される復号信号であって外部の装置に出力する信号であるベースバンド信号を選択するブランチ判定切替手段、および無線受信手段毎に、前記復号信号を対象として誤り検出を行う手段を備え、前記無線受信手段は、前記受信したアナログ信号を所定の増幅率で増幅する増幅手段と、前記増幅手段によって増幅された信号を復調して復調信号を生成する復調手段と、前記復調信号を復号して前記復号信号を生成する復号手段と、前記復調信号の信号レベルを所定の目標レベルにするために必要な利得の絶対値である補償利得に関する利得制御情報を生成し、前記利得制御情報に基づいて前記増幅手段による増幅の増幅率を制御するAGC制御手段とを有し、前記ブランチ判定切替手段は、前記誤りが検出されたときは、前記誤りが検出された復号信号を生成した前記無線受信手段によって出力される復号信号を前記ベースバンド信号として選択せず、前記誤りが検出されない復号信号をダイバシティ切替装置から出力するベースバンド信号の対象として、前記各AGC制御手段が生成する前記利得制御情報に基づいて前記各無線受信手段のいずれかが出力する復号信号をベースバンド信号として選択する構成、または、前記各復調手段によって出力された復調信号の信号レベルのうち、上位2つの信号レベルの差の絶対値が所定のしきい値を超える場合は、信号レベルが最も高い復調信号に基づいて生成される復号信号を前記ベースバンド信号として選択し、前記上位2つの信号レベルの絶対値の差が所定のしきい値以内の場合は、前記上位2つの信号レベルの時間変化の情報に基づいて前記上位の2つの信号レベルを有する復号信号に基づいて生成される復号信号のいずれかを前記ベースバンド信号として選択する構成を有している。この構成により、無線受信手段によって出力されるベースバンド信号の誤り検出する手段手段を設け、誤りが検出されたベースバンド信号をダイバシティ切替装置が出力するベースバンド信号として選択しないため、ダイバシティ切替において選択される候補としての無線受信手段を誤りのないベースバンド信号を出力する無線受信手段に限定でき、効率の良い無線受信手段の選択が可能なダイバシティ切替装置を実現することができる。
【0017】
また、本発明のダイバシティ切替装置は、デジタル信号に基づいて変調して得られるアナログ信号を無線で受信する複数の無線受信手段、前記各無線受信手段から出力される復号信号であって外部の装置に出力する信号であるベースバンド信号を選択するブランチ判定切替手段、および無線受信手段毎に、前記復号信号を対象として誤り検出を行って誤り率を生成する誤り検出手段を備え、前記ブランチ判定切替手段は、さらに、前記誤り率に基づいて前記各無線受信手段を異なる複数のグループに分類し、予め決められた優先順位に基づいて1または2の前記グループを候補グループとして選択し、前記候補グループに含まれる各無線受信手段に対応する誤り検出手段によって生成された誤り率に基づき、下位2つの誤り率の差の絶対値が所定のしきい値を超える場合は、前記下位2つの誤り率のうち最も低い誤り率に対応する復号信号を前記ベースバンド信号として選択し、前記下位2つの誤り率の絶対値の差が所定のしきい値以内の場合は、前記下位2つの誤り率に対応する複合信号の補償利得の情報又は前記下位2つの誤り率に対応する復調信号の信号レベルの情報のいずれかと前記下位2つの誤り率の情報とに基づいて前記下位の2つの誤り率を有する復号信号のいずれかを前記ベースバンド信号として選択する構成を有している。この構成により、無線受信手段によって出力されるベースバンド信号の誤り検出する手段手段を設け、誤り率の少ないベースバンド信号をダイバシティ切替装置が出力するベースバンド信号として選択するため、ダイバシティ切替において選択される候補としての無線受信手段を誤り率の少ないベースバンド信号を出力する無線受信手段に限定でき、安定した効率の良い無線受信手段の選択が可能なダイバシティ切替装置を実現することができる。
【0018】
また、本発明のダイバシティ切替装置は、デジタル信号に基づいて変調して得られるアナログ信号を無線で受信する複数の無線受信手段、前記各無線受信手段から出力される復号信号であって外部の装置に出力する信号であるベースバンド信号を選択するブランチ判定切替手段、および前記ブランチ判定切替手段が生成したベースバンド信号を対象として誤り検出を行う出力信号誤り検出手段を備え、前記無線受信手段は、前記受信したアナログ信号を所定の増幅率で増幅する増幅手段と、前記増幅手段によって増幅された信号を復調して復調信号を生成する復調手段と、前記復調信号を復号して前記復号信号を生成する復号手段と、前記復調信号の信号レベルを所定の目標レベルにするために必要な利得の絶対値である補償利得に関する利得制御情報を生成し、前記利得制御情報に基づいて前記増幅手段による増幅の増幅率を制御するAGC制御手段とを有し、前記ブランチ判定切替手段は、前記出力信号誤り検出手段によって検出された誤り検出の情報にも基づいて前記ベースバンド信号の選択を行う構成を有している。この構成により、ブランチ切替部によって出力されるベースバンド信号の誤り検出する手段手段を設け、検出された誤りに関する情報にも基づいてダイバシティ切替装置が出力するベースバンド信号の選択を判断するため、出力されるベースバンド信号の誤りの情報も考慮され、効率の良い無線受信手段の選択が可能なダイバシティ切替装置を実現することができる。
【0019】
また、本発明のダイバシティ切替装置は、デジタル信号に基づいて変調して得られるアナログ信号を無線で受信する複数の無線受信手段、および前記各無線受信手段から出力される復号信号であって外部の装置に出力する信号であるベースバンド信号を選択するブランチ判定切替手段を備え、前記無線受信手段は、前記受信したアナログ信号を所定の増幅率で増幅する増幅手段と、前記増幅手段によって増幅された信号を復調して復調信号を生成する復調手段と、前記復調信号を復号して前記復号信号を生成する復号手段と、前記復調信号の信号レベルを所定の目標レベルにするために必要な利得の絶対値である補償利得に関する利得制御情報を生成し、前記利得制御情報に基づいて前記増幅手段による増幅の増幅率を制御するAGC制御手段とを有し、前記ブランチ判定切替手段は、前記ベースバンド信号として選択される前記復号信号中に、前記復号信号を生成するためのフレーム同期に用いるユニークワード信号が検出されない場合は、ユニークワード信号が検出された他の復号信号の中から、前記各AGC制御手段が生成する前記利得制御情報に基づいて前記各無線受信手段のいずれかが出力する復号信号をベースバンド信号として選択する構成を有している。この構成により、復号信号中に含まれるユニークワード信号が検出されない場合に、ユニークワード信号が検出されない復号信号に対応するベースバンド信号をダイバシティ切替装置が出力するベースバンド信号として選択しないため、ダイバシティ切替において選択される候補としての無線受信手段を誤りの少ないベースバンド信号を出力する無線受信手段に限定でき、効率の良い無線受信手段の選択が可能なダイバシティ切替装置を実現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100は、アナログ信号を無線で受信し、受信した受信信号のレベルを所定の目標レベルに設定するアンテナ毎の無線受信手段(ブランチともいう。)101、102、無線受信手段101と無線受信手段102とによって受信された受信信号の信号レベルを比較して信号レベルが目標レベルに近い方を選択するダイバシティ判定手段70、および、ダイバシティ判定手段70によって選択された無線受信手段によって得られたベースバンド信号を外部の装置に出力するブランチ切替手段80を備えている。なお、ダイバシティ判定手段70とブランチ切替手段80とによってブランチ判定切替手段が構成されている。
【0021】
無線受信手段101は、アンテナ等によって受信されたアナログ信号を増幅するaブランチIF段AGCアンプ11、増幅されたアナログ信号をサンプリングし、量子化するaブランチIF段ADコンバータ12、量子化された信号を2値のデジタル信号に変換して直交復調し、所定のフィルタ処理を行うaブランチデジタル直交復調/ナイキストフィルタ手段13、aブランチIF段AGCアンプ11によって受信されたアナログ信号のレベルを補償するための補償利得情報を生成するAGC制御手段30、直交復調されたデジタル信号を復号処理するaブランチ復号手段51、および、無線受信手段102と同期させブランチ切替手段80に復号されたデジタル信号を同期出力するaブランチフレーム同期手段52を有している。
【0022】
AGC制御手段30は、aブランチデジタル直交復調/ナイキストフィルタ手段13によって直交復調されて得られた信号成分の2乗和の平方根をとることによって得られた信号であって、復調信号の信号レベルの情報を示す復調合成信号の情報を生成するaブランチ電力変換処理手段31、復調合成信号を平滑化するスムージング処理を行うaブランチスムージングフィルタ32、および、スムージングされた復調合成信号を対数変換して得られる信号レベルと目標レベルとの差分情報を含む補償利得情報を生成するaブランチ対数変換手段33を有している。
【0023】
無線受信手段102は無線受信手段101と同様な処理を行うため、無線受信手段102についての説明を省略する。換言すれば、aブランチIF段AGCアンプ11とbブランチIF段AGCアンプ21、aブランチIF段ADコンバータ12とbブランチIF段ADコンバータ22、aブランチデジタル直交復調/ナイキストフィルタ手段13とbブランチデジタル直交復調/ナイキストフィルタ手段23、AGC制御手段30とAGC制御手段40、aブランチ復号手段51とbブランチ復号手段61、および、aブランチフレーム同期手段52とbブランチフレーム同期手段62は、それぞれ同様の処理を行う。
【0024】
また、AGC制御手段40はAGC制御手段30と同様な処理を行うため、AGC制御手段40についての説明を省略する。換言すれば、aブランチ電力変換処理手段31とbブランチ電力変換処理手段41、aブランチスムージングフィルタ32とbブランチスムージングフィルタ42、および、aブランチ対数変換手段33とbブランチ対数変換手段43は、それぞれ同様の処理を行う。
【0025】
aブランチIF段AGCアンプ11は、アンテナ等によって受信されたアナログ信号s301とaブランチ対数変換手段33によって出力された補償利得情報s333とを入力とし、入力された補償利得情報s333に基づいて入力されたアナログ信号s301を増幅し、増幅されたアナログ信号s311をaブランチIF段ADコンバータ12に出力する手段である。
【0026】
aブランチIF段ADコンバータ12は、aブランチIF段AGCアンプ11によって出力されたアナログ信号s311を入力とし、入力されたアナログ信号s311をサンプリングして多値のデジタル信号に量子化し、量子化された多値のデジタル信号s312をaブランチデジタル直交復調/ナイキストフィルタ手段13に出力する手段である。
【0027】
aブランチデジタル直交復調/ナイキストフィルタ手段13は、aブランチIF段ADコンバータ12によって出力された多値のデジタル信号s312を入力とし、入力された多値のデジタル信号s312を2値のデジタルデータに変換して直交復調し、2値のデジタル信号であるI軸成分信号とQ軸成分信号とを分離し、分離されたI軸成分信号とQ軸成分信号とをナイキストフィルタ処理によってデータ間の帯域幅を狭め、帯域幅を狭めたI軸成分信号s313とQ軸成分信号s314とをaブランチ電力変換処理手段31およびaブランチ復号手段51に出力する手段である。
【0028】
aブランチ電力変換処理手段31は、aブランチデジタル直交復調/ナイキストフィルタ手段13によって出力されたI軸成分信号s313とQ軸成分信号s314とを入力とし、入力されたI軸成分信号s313とQ軸成分信号s314との信号成分の2乗和の平方根などの演算によって受信信号のレベルを示す信号である復調合成信号を生成し、生成した復調合成信号s331をaブランチスムージングフィルタ32に出力する手段である。
【0029】
aブランチスムージングフィルタ32は、aブランチ電力変換処理手段31によって出力された復調合成信号s331を入力とし、入力された復調合成信号s331のノイズを除去するスムージング処理を行い、スムージングされた復調合成信号s332をaブランチ対数変換手段33に出力する手段である。
【0030】
aブランチ対数変換手段33は、aブランチスムージングフィルタ32によって出力された復調合成信号s332を入力とし、入力された復調合成信号s332を対数変換して信号レベルを算出し、算出された信号レベルと予め定められた目標レベルとの差分情報である補償利得を含む補償利得情報を生成し、生成した補償利得情報s333、s334をaブランチIF段AGCアンプ11およびダイバシティ判定手段70に出力する手段である。
【0031】
aブランチ復号手段51は、aブランチデジタル直交復調/ナイキストフィルタ手段13によって出力されたI軸成分信号s313とQ軸成分信号s314とを入力とし、入力されたI軸成分信号s313とQ軸成分信号s314とに基づいて送信側で符号化した信号を復号すると共にクロックを生成し、復号された信号(以下、復号信号という。)s351および生成したクロックをaブランチフレーム同期手段52に出力する手段である。
【0032】
aブランチフレーム同期手段52は、aブランチ復号手段51によって出力された復号信号s351およびクロックを入力とし、入力されたクロックとおよび入力された復号信号に含まれるユニークワードから生成されるデータフレームとに基づいてaブランチ復号手段51によって出力された復号信号s351とbブランチ復号手段61によって出力された復号信号s361とを同期させ、入力されたデータs351をベースバンド信号s352としてブランチ切替手段80に出力する手段である。
【0033】
ダイバシティ判定手段70は、無線受信手段101のaブランチ対数変換手段33によって入力された補償利得情報s334と、無線受信手段102のbブランチ対数変換手段43によって入力された補償利得情報s344とを入力とし、入力された補償利得情報s334、s344に含まれる補償利得の絶対値が少ない方の補償利得情報を出力した無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報を生成し、生成された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370をブランチ切替手段80に出力する手段である。
【0034】
ここで、ダイバシティ判定手段70は、入力された無線受信手段101のaブランチ対数変換手段33によって入力された補償利得情報s334と、無線受信手段102のbブランチ対数変換手段43によって入力された補償利得情報s344とに含まれる補償利得の絶対値が同じ値を示す場合は、何も出力しない。この場合、ダイバシティ判定手段70は、前回に出力した無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370をブランチ切替手段80に出力するのでもよい。
【0035】
ブランチ切替手段80は、ダイバシティ判定手段70によって入力された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370と、無線受信手段101のaブランチフレーム同期手段52によって出力されたデータs352と、無線受信手段102のbブランチフレーム同期手段62によって出力されたデータs362とを入力とし、入力された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370に基づいて、入力された無線受信手段101のaブランチフレーム同期手段52によって出力されたベースバンド信号s352、または無線受信手段102のbブランチフレーム同期手段62によって出力されたベースバンド信号s362を外部の装置に出力する手段である。
【0036】
図2は、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS210で、無線受信手段101のaブランチ対数変換手段33は、復調合成信号s332を対数変換して信号レベルVaを算出し、算出された信号レベルVaと予め定められた目標レベルVtaとの差分の絶対値|Vta−Va|を求める。
【0037】
また、ステップS210で、無線受信手段102のbブランチ対数変換手段43は、復調合成信号を対数変換して信号レベルVbを算出し、算出された信号レベルVbと予め定められた目標レベルVtbとの差分の絶対値の絶対値|Vtb−Vb|を求める。
【0038】
また、ステップS210で、ダイバシティ判定手段70は、|Vta−Va|と|Vtb−Vb|とを比較し処理を分岐し、|Vta−Va|が|Vtb−Vb|より大きい場合は、処理はS221に移り、|Vta−Va|と|Vtb−Vb|とが等しい場合は、処理はステップS222に進み、|Vta−Va|が|Vtb−Vb|より小さい場合は、処理はS223に移る。
【0039】
ステップS221で、ダイバシティ判定手段70は、無線受信手段101から出力されたベースバンド信号s352をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0040】
ステップS222で、ダイバシティ判定手段70は、現在選択されている無線受信手段101から出力されたベースバンド信号s352または無線受信手段102から出力されたベースバンド信号s362をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。なお、ステップS222で、直前に選択されていたベースバンド信号を引き続き出力するのでも良い。
【0041】
ステップS223で、ダイバシティ判定手段70は、無線受信手段102によって出力されたベースバンド信号s362をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0042】
ステップS260で、ブランチ切替手段80は、ステップS221からステップS223までのいずれかのステップで選択されたベースバンド信号を出力信号s380として外部の装置に出力する。
【0043】
なお、上記では、ダイバシティ切替装置100が2つの無線受信手段101、102を備えている例について説明したが、無線受信手段は2つに限られるものではなく、3以上の無線受信手段を備える場合にも同様な処理を行うことができる。その際の処理は、上記の説明から明らかであり、その説明を省略する。
【0044】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置は、目標レベルとAGC制御手段が検出した受信信号レベルとの差の絶対値に基づいてベースバンド信号を出力するアンテナ毎の無線受信手段を選択するため、デジタルAGCのループ時定数に起因して劣化確率の高い無線受信手段をダイバシティ選択してしまうことがなく、ループ時定数に起因する影響を回避することが可能である。
【0045】
以下、本発明の第2の実施の形態について、図面を用いて説明する。
本発明の第2の実施の形態のダイバシティ切替装置は、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100と同様な構成を有するため、図1に示すダイバシティ切替装置100を用いて説明する。なお、本発明の第2の実施の形態のダイバシティ切替装置は、無線受信手段を2、3、4、8等、複数有するものとする。
【0046】
本発明の第2の実施の形態のダイバシティ切替装置は、ダイバシティ判定手段70によって行われる、いずれの無線受信手段によって生成されたベースバンド信号を外部の装置に出力するかについての判定の判定方法が、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置において行われる判定方法と相違する。以下では、本発明の第2の実施の形態のダイバシティ切替装置を構成する構成手段のうち、上記本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100における構成手段と同様の処理を行うものは、その説明を省略する。
【0047】
ダイバシティ判定手段70は、無線受信手段101のaブランチ対数変換手段33によって入力された補償利得情報s334と、無線受信手段102のbブランチ対数変換手段43によって入力された補償利得情報s344とを入力とする。また、ダイバシティ判定手段70には、補償利得の領域を複数のグループに分けた際の各グループが占める補償利得の範囲(以下、補償利得領域という。)に関する情報(以下、補償利得領域情報という。)が入力され、または保持する。なお、これらのグループには優先度が指定されているものとする。
【0048】
ダイバシティ判定手段70は、各無線受信手段によって入力された補償利得情報に含まれる補償利得と上記の補償利得領域情報に基づいて、補償利得情報を出力した無線受信手段を上記の各グループに対応付ける。そして、ダイバシティ判定手段70は、上記の優先度が高い順番に1または複数のグループを候補グループとして選出し、候補グループに含まれる無線受信手段を対象にしてベースバンド信号を出力する無線受信手段を選択し、選択された無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段80に出力する手段である。
【0049】
ここで、図3は、補償利得領域と上記のグループとの対応付けの一例を示す説明図である。
図3において、aブランチ対数変換手段33によって生成された補償利得情報に含まれる補償利得が0を含む領域、すなわち、目標レベルを含む領域を補償利得領域とするグループを優先度1のグループ1とする。次に、グループ1を挟む領域を、優先度1に次ぐ優先度2のグループ2とする。ここで、グループ1及びグループ2は、エラーのない(以下、エラーフリーという。)領域を補償利得領域とするという制限を更に付加するのでも良い。グループ3は、グループ1及びグループ2以外の補償利得領域とし、グループ3の優先度は優先度2に次ぐ優先度3とする。
【0050】
ダイバシティ判定手段70は、入力された補償利得情報s334および補償利得領域情報とに基づいて、補償利得情報s334を出力した無線受信手段101を、優先度が指定された上記のグループに対応付ける。この動作を他の無線受信手段についても行う。以上のようにグループへの対応付けが完了した後、選択の対象のグループを候補グループとして選択する。
【0051】
候補グループの選択は、例えば、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合にグループ1のみを候補グループとして選択し、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合に、グループ1およびグループ2を候補グループとして選択する方法等によるものがある。ただし、候補グループの選択は、ベースバンド信号を出力する無線受信手段の選択候補を限定できるのであれば、他の方法によるものであっても良い。
【0052】
ダイバシティ判定手段70は、選択された候補グループに含まれる無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段80に出力する。
【0053】
ここで、候補グループに複数の無線受信手段が含まれている場合は、例えば、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合、グループ2に含まれる最も小さい補償利得に対応する無線受信手段(以下、候補無線受信手段という。)を抽出し、グループ1に含まれる無線受信手段と候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が所定値以上のときに、グループ1に含まれる無線受信手段の方を選択し、それ以外の場合は、候補無線受信手段を選択するのでもよい。ここで、上記の補償利得の差の判定に用いる所定値は、6dBとすることができるが、他の値でもよい。
【0054】
さらに、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合、グループ1に無線受信手段が含まれないがグループ2に複数の無線受信手段が含まれる場合は、または、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれ、グループ1に含まれる無線受信手段と上記候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が上記所定値未満の場合は、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100と同様に最も小さい補償利得に対応する候補無線受信手段を選択するのでも良い。
【0055】
図4は、本発明の第2の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS430で、ダイバシティ判定手段70は、補償利得領域情報と、無線受信手段101、102を含む各無線受信手段によって出力された補償利得情報とに基づき、各補償利得情報を出力した無線受信手段を上記の優先度が指定されたグループに対応付けし、1つまたは2つの候補グループを選択する。
【0056】
ステップS431で、ダイバシティ判定手段70は、上記補償利得情報とグループの優先度とに基づいて処理を分岐し、上記各候補グループがグループ1またはグループ2である場合、処理はステップS432に進み、1つの候補グループがグループ1またはグループ2であり、他にグループ1またはグループ2である候補グループがない場合、処理はステップ433に移り、上記補償利得の双方が同じグループに対応した場合は、処理はステップS440に移る。
【0057】
ステップS432で、ダイバシティ判定手段70は、上記2つの候補グループに含まれる無線受信手段の内、上記の候補無線受信手段を抽出し、各候補無線受信手段に対応する補償利得の差が6dB以上であるか否かを判断し、補償利得の差が6dB以上であると判断した場合は、処理はステップS434に移り、補償利得の差が6dB以上ないと判断した場合は、処理はS440に進む。
ここで、上記の補償利得の差の判定に用いる値は、6dBとしたが、他の値でもよい。
【0058】
ステップS433で、ダイバシティ判定手段70は、グループ1またはグループ2である候補グループがグループ1であるかグループ2であるかを判断し、候補グループがグループ1であると判断した場合、処理はステップS434に進み、グループ2であると判断した場合は、処理はステップS435に移る。
【0059】
ステップS434で、ダイバシティ判定手段70は、グループ1に含まれる候補無線受信手段によって出力されたベースバンド信号s361をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0060】
ステップS435で、ダイバシティ判定手段70は、グループ2に含まれる候補無線受信手段によって出力されたベースバンド信号s362をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0061】
ステップS440以降では、上記の候補グループは無線受信手段101または無線受信手段102として説明を行う。
ステップS440で、無線受信手段101のaブランチ対数変換手段33は、復調合成信号s332を対数変換して信号レベルVaを算出し、算出された信号レベルVaと予め定められた目標レベルVtaとの差分の絶対値|Vta−Va|を求めると共に、無線受信手段102のbブランチ対数変換手段43は、復調合成信号s342を対数変換して信号レベルVbを算出し、算出された信号レベルVbと予め定められた目標レベルVtbとの差分の絶対値|Vtb−Vb|を求める。
【0062】
また、ステップS440で、ダイバシティ判定手段70は、|Vta−Va|と|Vtb−Vb|とが等しいか否かを判断し、|Vta−Va|と|Vtb−Vb|が等しいと判断した場合、処理はステップS451に進み、|Vta−Va|と|Vtb−Vb|とが等しくないと判断した場合、処理はS452に移る。
【0063】
ステップS451で、ダイバシティ判定手段70は、現在選択されている無線受信手段101から出力されたベースバンド信号s352または無線受信手段102から出力されたベースバンド信号s362をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0064】
ステップS452で、ダイバシティ判定手段70は、|Vta−Va|および|Vtb−Vb|のうち小さい値を示す補償利得を含む補償利得情報を出力した無線受信手段から出力されたベースバンド信号をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0065】
ステップS460で、ブランチ切替手段80は、ステップS434、S435、S451またはS452のいずれかによって選択されたベースバンド信号を外部の装置に出力する。
【0066】
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態のダイバシティ切替装置は、アンテナ毎の無線受信手段に対する補償利得に応じてグループ分けを行って候補グループを選択するため、ダイバシティ切替において選択される候補としての無線受信手段を限定でき、効率の良い無線受信手段の選択が可能である。
【0067】
以下、本発明の第3の実施の形態について、図面を用いて説明する。
本発明の第3の実施の形態のダイバシティ切替装置は、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100と同様な構成を有するため、図1に示すダイバシティ切替装置100を用いて説明する。
【0068】
本発明の第3の実施の形態のダイバシティ切替装置は、ダイバシティ判定手段70によって行われる、いずれの無線受信手段によって生成されたベースバンド信号を外部の装置に出力するかについての判定の判定方法が、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置において行われる判定方法と相違する。以下では、本発明の第3の実施の形態のダイバシティ切替装置を構成する構成手段のうち、上記本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100における構成手段と同様の処理を行うものは、その説明を省略する。
【0069】
aブランチ対数変換手段33は、aブランチスムージングフィルタ32によって出力された復調合成信号s332を入力とし、入力された復調合成信号s332を対数変換して信号レベルを算出し、算出された信号レベルと予め定められた目標レベルとの差分情報である補償利得を含む補償利得情報を生成し、生成した補償利得情報s333をaブランチIF段AGCアンプ11に出力すると共に、上記算出された信号レベルs334をダイバシティ判定手段70に出力する手段である。
【0070】
ダイバシティ判定手段70は、無線受信手段101のaブランチ対数変換手段33によって出力された信号レベルs334と、無線受信手段102のbブランチ対数変換手段43によって出力された信号レベルs344とを入力とする。また、ダイバシティ判定手段70は、信号レベルs334、s344に基づいて、aブランチフレーム同期手段52によって出力されたベースバンド信号s352およびbブランチフレーム同期手段62によって出力されたベースバンド信号s362の各々がエラーフリーか否かを判断し、この判断に基づいてベースバンド信号を出力する無線受信手段を示す情報をブランチ切替手段80に出力する手段である。
【0071】
ダイバシティ判定手段70は、aブランチフレーム同期手段52によって出力されたベースバンド信号s352およびbブランチフレーム同期手段62によって出力されたベースバンド信号s362のいずれか一方がエラーフリーであり、他方がエラーフリーでないと判断した場合、エラーフリーと判断されたベースバンド信号を出力する無線受信手段を示す情報をブランチ切替手段80に出力する。
【0072】
また、ダイバシティ判定手段70は、aブランチフレーム同期手段52によって出力されたベースバンド信号s352およびbブランチフレーム同期手段62によって出力されたベースバンド信号s362のいずれもがエラーフリーでないと判断した場合、または、いずれもがエラーフリーであると判断した場合、信号レベルs334、s344の時間変化を検出し、検出された時間変化の情報に基づいて、ベースバンド信号を出力する無線受信手段を示す情報をブランチ切替手段80に出力する手段である。
【0073】
ここで、上記の時間変化に関しては、例えば、所定の時間間隔で復調合成信号を過去n回にわたって検出し、検出された信号レベルが時間方向に関して単調に減少しているとき、信号レベルは減少する時間変化をしているとする(以下、減少方向にあるという。)。同様に、検出された信号レベルが時間方向に関して単調に増大しているとき、復調合成信号は増大する時間変化をしているとする(以下、増加方向にあるという。)。上記の検出回数であるnは、任意の正の整数であり、nの値は、ダイバシティ切り替えの制御間隔や使用される環境で想定される最も速いフェージング速度に応じて変化させる。
【0074】
上記の検出回数であるnの値の選択に関しては、例えば、数百μsの時間間隔でダイバシティ切り替えを行う構成において、10Hzのドップラフェージングにダイバシティ切替装置が対応することを想定する場合、nの値として2から20までの範囲で、特に5程度で良好な特性が得られる。
【0075】
さらに、ダイバシティ判定手段70は、入力された信号レベルs334、s344の時間変化の情報が共に減少方向である場合または共に増加方向である場合は、ブランチ切替手段80に何も出力しない。この場合、ダイバシティ判定手段70は、直前に出力した無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370をブランチ切替手段80に出力するのでもよい。
【0076】
図5は、本発明の第3の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS540で、ダイバシティ判定手段70は、無線受信手段101のaブランチ対数変換手段33によって出力された信号レベルs334、および無線受信手段102のbブランチ対数変換手段43によって出力された信号レベルs344に基づいて、aブランチフレーム同期手段52によって出力されたベースバンド信号s352およびbブランチフレーム同期手段62によって出力されたベースバンド信号s362の各々がエラーフリーか否かを判断する。
【0077】
ステップS540でベースバンド信号s352およびベースバンド信号s362のいずれもがエラーフリーであると判断した場合、または、いずれもがエラーフリーでないと判断した場合、処理はステップS550に進み、いずれか一方がエラーフリーであり、他方がエラーフリーでないと判断した場合、処理はステップS541に移る。
【0078】
ステップS541で、ダイバシティ判定手段70は、エラーフリーであると判断されたベースバンド信号をブランチ切替手段80によって出力される信号として選択する。したがって、例えば、無線受信手段102によって出力された信号レベルs344に基づいてベースバンド信号s362がエラーフリーと判断され、無線受信手段101によって出力された信号レベルs334に基づいてベースバンド信号s352がエラーフリーでないと判断された場合は、無線受信手段102によって出力されたベースバンド信号s362を、ブランチ切替手段80によって出力される信号として選択する。
【0079】
ステップS540でベースバンド信号s352およびベースバンド信号s362のいずれもがエラーフリーであると判断した場合、または、いずれもがエラーフリーでないと判断した場合、ステップS550で、ダイバシティ判定手段70は、上記双方の信号レベルの時間変化の情報に基づいて処理を分岐し、上記双方の信号レベルが共に減少方向である場合または共に増加方向である場合は、処理はステップS552に進み、上記双方の信号レベルのうちいずれか一方が減少方向である場合は、処理はステップS553に移る。
【0080】
ここで、上記の時間変化に関しては、例えば、所定の時間間隔で信号レベルを過去n回にわたって検出し、検出された信号レベルが時間方向に関して単調に減少しているとき、信号レベルは減少する時間変化をしているとする。なお、図5には、nを5として検出した場合を例にして示されている。
【0081】
ステップS552で、ダイバシティ判定手段70は、現在選択されている無線受信手段101または無線受信手段102から出力されたベースバンド信号をブランチ切替手段80によって出力される信号として選択する。
【0082】
ステップS553で、ダイバシティ判定手段70は、ステップS550で信号レベルの時間変化が減少方向であるとされた信号レベルを出力した無線受信手段によって出力されたベースバンド信号をブランチ切替手段80によって出力される信号として選択する。
【0083】
ステップS560で、ブランチ切替手段80は、ステップS541、S552、およびステップS553のいずれかによって選択されたベースバンド信号を出力信号s380として外部の装置に出力する。
【0084】
なお、上記では、ダイバシティ切替装置が2つの無線受信手段101、102を備えている例について説明したが、無線受信手段は2つに限られるものではなく、3以上の無線受信手段を備える場合にも同様な処理を行うことができる。その際の処理は、上記の説明から明らかであり、その説明を省略する。
【0085】
以上説明したように、本発明の第3の実施の形態のダイバシティ切替装置は、アンテナ毎の無線受信手段に受信された信号のレベルである信号レベルの時間変化に基づいて無線受信手段を選択するため、劣化確率の高い無線受信手段を検出し、劣化確率の高いと検出された無線受信手段を除いたダイバシティ選択が可能である。
【0086】
以下、本発明の第4の実施の形態について、図面を用いて説明する。
本発明の第4の実施の形態のダイバシティ切替装置は、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100と同様な構成を有するため、図1に示すダイバシティ切替装置100を用いて説明する。なお、本発明の第4の実施の形態のダイバシティ切替装置は、無線受信手段を2、3、4、8等、複数有するものとする。
【0087】
本発明の第4の実施の形態のダイバシティ切替装置は、ダイバシティ判定手段70によって行われる、いずれの無線受信手段によって生成されたベースバンド信号を外部の装置に出力するかについての判定の判定方法が、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置において行われる判定方法と相違する。以下では、本発明の第4の実施の形態のダイバシティ切替装置を構成する構成手段のうち、上記本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100における構成手段と同様の処理を行うものは、その説明を省略する。
【0088】
aブランチ対数変換手段33は、aブランチスムージングフィルタ32によって出力された復調合成信号s332を入力とし、入力された復調合成信号s332を対数変換して信号レベルを算出し、算出された信号レベルと予め定められた目標レベルとの差分情報である補償利得を含む補償利得情報を生成し、生成した補償利得情報s333をaブランチIF段AGCアンプ11に出力すると共に、上記算出された信号レベルと生成した補償利得情報とをダイバシティ判定手段70に出力する手段である。
【0089】
ダイバシティ判定手段70は、無線受信手段101のaブランチ対数変換手段33によって入力された補償利得情報および信号レベルと、無線受信手段102のbブランチ対数変換手段43によって入力された補償利得情報および信号レベルとを入力とする。また、ダイバシティ判定手段70には、補償利得の領域を複数のグループに分けた際の各グループが占める補償利得の範囲(以下、補償利得領域という。)に関する情報(以下、補償利得領域情報という。)が入力され、または保持する。なお、これらのグループには優先度が指定されているものとする。
【0090】
ダイバシティ判定手段70は、各無線受信手段によって入力された補償利得情報に含まれる補償利得と上記の補償利得領域情報に基づいて、補償利得情報を出力した無線受信手段を上記の各グループに対応付ける。そして、ダイバシティ判定手段70は、上記の優先度が高い順番に1または複数のグループを候補グループとして選出し、候補グループに含まれる無線受信手段を対象にしてベースバンド信号を出力する無線受信手段を選択し、選択された無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段80に出力する手段である。
【0091】
ここで、図3は、補償利得領域と上記のグループとの対応付けの一例を示す説明図である。
図3において、aブランチ対数変換手段33によって生成された補償利得情報に含まれる補償利得が0を含む領域、すなわち、目標レベルを含む領域を補償利得領域とするグループを優先度1のグループ1とする。次に、グループ1を挟む領域を、優先度1に次ぐ優先度2のグループ2とする。ここで、グループ1及びグループ2は、エラーのない(以下、エラーフリーという。)領域を補償利得領域とするという制限を更に付加するのでも良い。グループ3は、グループ1及びグループ2以外の補償利得領域とし、グループ3の優先度は優先度2に次ぐ優先度3とする。
【0092】
ダイバシティ判定手段70は、入力された補償利得情報s334および補償利得領域情報とに基づいて、補償利得情報s334を出力した無線受信手段101を、優先度が指定された上記のグループに対応付ける。この動作を他の無線受信手段についても行う。以上のようにグループへの対応付けが完了した後、選択の対象のグループを候補グループとして選択する。
【0093】
候補グループの選択は、例えば、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合にグループ1のみを候補グループとして選択し、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合に、グループ1およびグループ2を候補グループとして選択する方法等によるものがある。ただし、候補グループの選択は、ベースバンド信号を出力する無線受信手段の選択候補を限定できるのであれば、他の方法によるものであっても良い。
【0094】
ダイバシティ判定手段70は、選択された候補グループに含まれる無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段80に出力する。
【0095】
ここで、候補グループに複数の無線受信手段が含まれている場合は、例えば、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合、グループ2に含まれる最も小さい補償利得に対応する無線受信手段(以下、候補無線受信手段という。)を抽出し、グループ1に含まれる無線受信手段と候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が所定値以上のときに、グループ1に含まれる無線受信手段の方を選択し、それ以外の場合は、候補無線受信手段を選択するのでもよい。ここで、上記の補償利得の差の判定に用いる所定値は、6dBとすることができるが、他の値でもよい。
【0096】
さらに、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合、グループ1に無線受信手段が含まれないがグループ2に複数の無線受信手段が含まれる場合は、または、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれ、グループ1に含まれる無線受信手段と上記候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が上記所定値未満の場合は、上記双方の信号レベルの時間変化の情報に基づいて、減少方向である信号レベルを含む補償利得情報を出力した無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報を生成し、生成された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370をブランチ切替手段80に出力する。
【0097】
ここで、上記の時間変化の情報は、例えば、所定の時間間隔で信号レベルを過去n回にわたって検出し、検出された信号レベルが時間方向に関して単調に減少しているとき、信号レベルは減少する時間変化をしているとする。
なお、上記の検出回数であるnについての説明は、本発明の第3の実施の形態において記載されているため、その説明を省略する。
【0098】
ここで、ダイバシティ判定手段70は、上記信号レベルの時間変化の情報が共に減少方向である場合または共に増加方向である場合は、何も出力しない。この場合、ダイバシティ判定手段70は、前回に出力した無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370をブランチ切替手段80に出力するのでもよい。
【0099】
図6は、本発明の第4の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS630で、ダイバシティ判定手段70は、補償利得領域情報と、無線受信手段101、102を含む各無線受信手段によって出力された補償利得情報とに基づき、各補償利得情報を出力した無線受信手段を上記の優先度が指定されたグループに対応付けし、1つまたは2つの候補グループを選択する。
以下、処理の流れを、図3に示された補償利得とグループとの対応例を用いて説明する。
【0100】
ステップS631で、ダイバシティ判定手段70は、上記補償利得情報とグループとの対応に基づいて処理を分岐し、上記各候補グループがグループ1またはグループ2である場合、処理はステップS632に進み、1つの候補グループがグループ1またはグループ2であり、他にグループ1またはグループ2である候補グループがない場合、処理はステップS633に移り、上記補償利得の双方が同じグループに対応した場合は、処理はステップS641に移る。
【0101】
ステップS632で、ダイバシティ判定手段70は、上記2つの候補グループに含まれる無線受信手段の内、上記の候補無線受信手段を抽出し、各候補無線受信手段に対応する補償利得の差が6dB以上であるか否かを判断し、補償利得の差が6dB以上であると判断した場合は、処理はステップS634に移り、補償利得の差が6dB以上ないと判断した場合は、処理はS641に進む。
ここで、上記の補償利得の差の判定に用いる値は、6dBとしたが、他の値でもよい。
【0102】
ステップS633で、ダイバシティ判定手段70は、グループ1またはグループ2である候補グループがグループ1であるかグループ2であるかを判断し、候補グループがグループ1であると判断した場合、処理はステップS634に進み、グループ2であると判断した場合は、処理はステップS635に移る。
【0103】
ステップS634で、ダイバシティ判定手段70は、グループ1に含まれる候補無線受信手段によって出力されたベースバンド信号s361をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0104】
ステップS635で、ダイバシティ判定手段70は、グループ2に含まれる候補無線受信手段によって出力されたベースバンド信号s362をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0105】
ステップS641以降では、上記の候補グループは無線受信手段101または無線受信手段102として説明を行う。
ステップS641で、ダイバシティ判定手段70は、ベースバンド信号s352とベースバンド信号s362との信号レベルの時間変化の情報に基づいて処理を分岐し、上記双方の補償利得が共に減少方向である場合または共に増加方向である場合は、処理はステップS652に進み、上記双方の補償利得のうちいずれか一方が減少方向である場合は、処理はステップS653に移る。
【0106】
ここで、上記の時間変化の情報は、例えば、所定の時間間隔で補償利得を過去n回にわたって検出し、検出された信号レベルが時間方向に関して単調に減少しているとき、信号レベルは減少する時間変化をしているとする。なお、図6では、nを5として検出した場合を例にして示されている。
【0107】
ステップS652で、ダイバシティ判定手段70は、現在選択されている無線受信手段101または無線受信手段102から出力されたベースバンド信号s362をブランチ切替手段80における出力信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0108】
ステップS653で、ダイバシティ判定手段70は、ステップS641で信号レベルの時間変化が減少方向であるとされた信号レベルを出力した無線受信手段によって出力されたベースバンド信号をブランチ切替手段80によって出力される信号として選択する。
【0109】
ステップS660で、ブランチ切替手段80は、ステップS634、S635、S652、およびS653のいずれかによって選択されたベースバンド信号を出力信号s380として外部の装置に出力する。
【0110】
以上説明したように、本発明の第4の実施の形態のダイバシティ切替装置は、アンテナ毎の無線受信手段に対する補償利得に応じてグループ分けを行って候補グループを選択するため、ダイバシティ切替において選択される候補としての無線受信手段を限定でるため、ダイバシティ切替において選択される候補としての無線受信手段を予め予測して限定でき、効率の良い無線受信手段の選択が可能である。また、アンテナ毎の無線受信手段に受信された信号のレベルである信号レベルの時間変化に基づいて無線受信手段を選択するため、劣化確率の高い無線受信手段を検出し、劣化確率の高いと検出された無線受信手段を除いたダイバシティ選択が可能である。
【0111】
以下、本発明の第5の実施の形態について、図面を用いて説明する。
本発明の第5の実施の形態のダイバシティ切替装置は、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100と同様な構成を有するため、図1に示すダイバシティ切替装置100を用いて説明する。なお、本発明の第5の実施の形態のダイバシティ切替装置は、無線受信手段を2、3、4、8等、複数有するものとする。
【0112】
本発明の第5の実施の形態のダイバシティ切替装置は、ダイバシティ判定手段70によって行われる、いずれの無線受信手段によって生成されたベースバンド信号を外部の装置に出力するかについての判定の判定方法が、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置において行われる判定方法と相違する。以下では、本発明の第5の実施の形態のダイバシティ切替装置を構成する構成手段のうち、上記本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100における構成手段と同様の処理を行うものは、その説明を省略する。
【0113】
aブランチ対数変換手段33は、aブランチスムージングフィルタ32によって出力された復調合成信号s332を入力とし、入力された復調合成信号s332を対数変換して信号レベルを算出し、算出された信号レベルと予め定められた目標レベルとの差分情報である補償利得を含む補償利得情報を生成し、生成した補償利得情報s333をaブランチIF段AGCアンプ11に出力すると共に、上記算出された信号レベルと生成した補償利得情報とをダイバシティ判定手段70に出力する手段である。
【0114】
ダイバシティ判定手段70は、無線受信手段101のaブランチ対数変換手段33によって入力された補償利得情報および信号レベルと、無線受信手段102のbブランチ対数変換手段43によって入力された補償利得情報および信号レベルとを入力とする。また、ダイバシティ判定手段70には、補償利得の領域を複数のグループに分けた際の各グループが占める補償利得の範囲(以下、補償利得領域という。)に関する情報(以下、補償利得領域情報という。)が入力され、または保持する。なお、これらのグループには優先度が指定されているものとする。
【0115】
ダイバシティ判定手段70は、各無線受信手段によって入力された補償利得情報に含まれる補償利得と上記の補償利得領域情報に基づいて、補償利得情報を出力した無線受信手段を上記の各グループに対応付ける。そして、ダイバシティ判定手段70は、上記の優先度が高い順番に1または複数のグループを候補グループとして選出し、候補グループに含まれる無線受信手段を対象にしてベースバンド信号を出力する無線受信手段を選択し、選択された無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段80に出力する手段である。
【0116】
ここで、図3は、補償利得領域と上記のグループとの対応付けの一例を示す説明図である。
図3において、aブランチ対数変換手段33によって生成された補償利得情報に含まれる補償利得が0を含む領域、すなわち、目標レベルを含む領域を補償利得領域とするグループを優先度1のグループ1とする。次に、グループ1を挟む領域を、優先度1に次ぐ優先度2のグループ2とする。ここで、グループ1及びグループ2は、エラーのない(以下、エラーフリーという。)領域を補償利得領域とするという制限を更に付加するのでも良い。グループ3は、グループ1及びグループ2以外の補償利得領域とし、グループ3の優先度は優先度2に次ぐ優先度3とする。
【0117】
ダイバシティ判定手段70は、入力された補償利得情報s334および補償利得領域情報とに基づいて、補償利得情報s334を出力した無線受信手段101を、優先度が指定された上記のグループに対応付ける。この動作を他の無線受信手段についても行う。以上のようにグループへの対応付けが完了した後、選択の対象のグループを候補グループとして選択する。
【0118】
候補グループの選択は、例えば、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合にグループ1のみを候補グループとして選択し、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合に、グループ1およびグループ2を候補グループとして選択する方法等によるものがある。ただし、候補グループの選択は、ベースバンド信号を出力する無線受信手段の選択候補を限定できるのであれば、他の方法によるものであっても良い。
【0119】
ダイバシティ判定手段70は、選択された候補グループに含まれる無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段80に出力する。
【0120】
ここで、候補グループに複数の無線受信手段が含まれている場合は、例えば、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合、グループ2に含まれる最も小さい補償利得に対応する無線受信手段(以下、候補無線受信手段という。)を抽出し、グループ1に含まれる無線受信手段と候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が所定値以上のときに、グループ1に含まれる無線受信手段の方を選択し、それ以外の場合は、候補無線受信手段を選択するのでもよい。ここで、上記の補償利得の差の判定に用いる所定値は、6dBとすることができるが、他の値でもよい。
【0121】
さらに、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合、グループ1に無線受信手段が含まれないがグループ2に複数の無線受信手段が含まれる場合は、または、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれ、グループ1に含まれる無線受信手段と上記候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が上記所定値未満の場合は、上記双方の信号レベルの時間変化の情報に基づいて、減少方向である信号レベルを含む補償利得情報を出力した無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報を生成し、生成された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370をブランチ切替手段80に出力する。
【0122】
ここで、上記の時間変化の情報は、例えば、所定の時間間隔で信号レベルを過去n回にわたって検出し、検出された信号レベルが時間方向に関して単調に減少しているとき、信号レベルは減少する時間変化をしているとする。
なお、上記の検出回数であるnについての説明は、本発明の第3の実施の形態において記載されているため、その説明を省略する。
【0123】
ここで、ダイバシティ判定手段70は、上記信号レベルの時間変化の情報が共に減少方向である場合または共に増加方向である場合は、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100と同様に最も小さい補償利得に対応する候補無線受信手段を選択するのでも良い。
【0124】
図7は、本発明の第5の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS730で、ダイバシティ判定手段70は、補償利得領域情報と、無線受信手段101、102を含む各無線受信手段によって出力された補償利得情報とに基づき、各補償利得情報を出力した無線受信手段を上記の優先度が指定されたグループに対応付けし、1つまたは2つの候補グループを選択する。
以下、処理の流れを、図3に示された補償利得とグループとの対応例を用いて説明する。
【0125】
ステップS731で、ダイバシティ判定手段70は、上記補償利得情報とグループとの対応に基づいて処理を分岐し、上記各候補グループがグループ1またはグループ2である場合、処理はステップS732に進み、1つの候補グループがグループ1またはグループ2であり、他にグループ1またはグループ2である候補グループがない場合、処理はステップS733に移り、上記補償利得の双方が同じグループに対応した場合は、処理はステップS741に移る。
【0126】
ステップS732で、ダイバシティ判定手段70は、上記2つの候補グループに含まれる無線受信手段の内、上記の候補無線受信手段を抽出し、各候補無線受信手段に対応する補償利得の差が6dB以上であるか否かを判断し、補償利得の差が6dB以上であると判断した場合は、処理はステップS734に移り、補償利得の差が6dB以上ないと判断した場合は、処理はS741に進む。
ここで、上記の補償利得の差の判定に用いる値は、6dBとしたが、他の値でもよい。
【0127】
ステップS733で、ダイバシティ判定手段70は、グループ1またはグループ2である候補グループがグループ1であるかグループ2であるかを判断し、候補グループがグループ1であると判断した場合、処理はステップS734に進み、グループ2であると判断した場合は、処理はステップS735に移る。
【0128】
ステップS734で、ダイバシティ判定手段70は、グループ1に含まれる候補無線受信手段によって出力されたベースバンド信号s361をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0129】
ステップS735で、ダイバシティ判定手段70は、グループ2に含まれる候補無線受信手段によって出力されたベースバンド信号s362をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0130】
ステップS741以降では、上記の候補グループは無線受信手段101または無線受信手段102として説明を行う。
ステップS741で、ダイバシティ判定手段70は、ベースバンド信号s352とベースバンド信号s362との信号レベルの時間変化の情報に基づいて処理を分岐し、上記双方の信号レベルが共に減少方向である場合または共に増加方向である場合は、処理はステップS751に進み、上記双方の信号レベルのうちいずれか一方が減少方向である場合は、処理はステップS742に移る。
【0131】
ここで、上記の時間変化の情報は、例えば、所定の時間間隔で信号レベルを過去n回にわたって検出し、検出された信号レベルが時間方向に関して単調に減少しているとき、信号レベルは減少する時間変化をしているとする。なお、図7では、nを5として検出した場合を例にして示されている。
【0132】
ステップS742で、ダイバシティ判定手段70は、ステップS741で信号レベルの時間変化が減少方向であるとされた信号レベルを出力した無線受信手段によって出力されたベースバンド信号をブランチ切替手段80によって出力される信号として選択する。
【0133】
ステップS751で、無線受信手段101のaブランチ対数変換手段33は、復調合成信号s332を対数変換して信号レベルVaを算出し、算出された信号レベルVaと予め定められた目標レベルVtaとの差分の絶対値|Vta−Va|を求めると共に、無線受信手段102のbブランチ対数変換手段43は、復調合成信号s342を対数変換して信号レベルVbを算出し、算出された信号レベルVbと予め定められた目標レベルVtbとの差分の絶対値|Vtb−Vb|を求める。
【0134】
また、ステップS751で、ダイバシティ判定手段70は、|Vta−Va|と|Vtb−Vb|とが等しいか否かを判断し、|Vta−Va|と|Vtb−Vb|が等しいと判断した場合、処理はステップS752に進み、|Vta−Va|と|Vtb−Vb|とが等しくないと判断した場合、処理はS753に移る。
【0135】
ステップS752で、ダイバシティ判定手段70は、現在選択されている無線受信手段101から出力されたベースバンド信号s352または無線受信手段102から出力されたベースバンド信号s362をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0136】
ステップS753で、ダイバシティ判定手段70は、|Vta−Va|および|Vtb−Vb|のうち小さい値を示す補償利得を含む補償利得情報を出力した無線受信手段から出力されたベースバンド信号をブランチ切替手段80によって出力される信号であるベースバンド信号s380として選択する。
【0137】
ステップS760で、ブランチ切替手段80は、ステップS734、S735、S752またはS753のいずれかによって選択されたベースバンド信号を外部の装置に出力する。
【0138】
以上説明したように、本発明の第4の実施の形態のダイバシティ切替装置は、アンテナ毎の無線受信手段に対する補償利得に応じてグループ分けを行って候補グループを選択するため、ダイバシティ切替において選択される候補としての無線受信手段を限定でるため、ダイバシティ切替において選択される候補としての無線受信手段を予め予測して限定でき、効率の良い無線受信手段の選択が可能である。また、アンテナ毎の無線受信手段に受信された信号のレベルである信号レベルの時間変化に基づいて無線受信手段を選択するため、劣化確率の高い無線受信手段を検出し、劣化確率の高いと検出された無線受信手段を除いたダイバシティ選択が可能である。また、目標レベルとAGC制御手段が検出した受信信号レベルとの差の絶対値に基づいてベースバンド信号を出力するアンテナ毎の無線受信手段を選択するため、デジタルAGCのループ時定数に起因して劣化確率の高い無線受信手段をダイバシティ選択してしまうことがなく、ループ時定数に起因する影響を回避することが可能である。
【0139】
図8は、本発明の第6の実施の形態のダイバシティ切替装置800のブロック構成を示す図である。
ダイバシティ切替装置800は、アナログ信号を無線で受信し、受信した受信信号のレベルを所定の目標レベルに設定するアンテナ毎の無線受信手段101、102、各無線受信手段によって復号されたベースバンド信号の誤り検出と誤り訂正を行うaブランチ誤り検出手段891、bブランチ誤り検出手段892、各無線受信手段によって受信された受信信号の信号レベルの情報と各無線受信手段によって出力されたベースバンド信号の誤りの有無の情報に基づいて無線受信手段を選択するダイバシティ判定手段870、および、ダイバシティ判定手段870によって選択された無線受信手段によって得られたベースバンド信号を外部の装置に出力するブランチ切替手段880を備えている。
なお、本発明の第6の実施の形態のダイバシティ切替装置は、無線受信手段を2、3、4、8等、複数有するものとする。
【0140】
なお、ダイバシティ判定手段870とブランチ切替手段880とによってブランチ判定切替手段が構成されている。また、以下では、各ブランチ対数変換手段によってダイバシティ判定手段870に出力される情報には、補償利得情報以外に、スムージング処理後の復調合成信号の信号レベルについての情報も含まれるものとする。
【0141】
本発明の第6の実施の形態のダイバシティ切替装置800を構成する構成手段のうち、本発明の第5の実施の形態のダイバシティ切替装置を構成する構成手段と同様の処理を行うものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
また、bブランチ誤り検出手段892は、aブランチ誤り検出手段891と同様の処理を行うため、その説明を省略する。
【0142】
aブランチ誤り検出手段891は、無線受信手段101によって出力されたベースバンド信号s352を入力とし、入力されたベースバンド信号s352の誤り率を検出し、検出された誤り率を示す信号s391を生成して、生成された誤り率を示す信号s391をダイバシティ判定手段870に出力するための手段である。
【0143】
また、aブランチ誤り検出手段891は、検出されたベースバンド信号s352の誤り率に応じて、ベースバンド信号s352の誤り訂正を行う。なお、誤り検出および誤り訂正は、CRCチェック、またはブロック符号化誤り訂正などの方式があるが、これらは全て送信側で予め設定された規則に則って行われる。
また、aブランチ誤り検出手段891は、誤り訂正後のベースバンド信号s393をブランチ切替手段880に出力する。
【0144】
ダイバシティ判定手段870は、aブランチ誤り検出手段891およびbブランチ誤り検出手段892によって出力された誤り率を示す信号s391、s392を入力として、入力された誤り率を示す信号s391、s392に応じて誤り発生状況を判定する手段である。また、ダイバシティ判定手段870は、誤り発生状況の判定の結果、片方の無線受信手段で誤りが発生している場合に、誤りが発生していない無線受信手段を示す情報を生成し、生成した誤りが発生していない無線受信手段を示す情報をブランチ切替手段880に出力する。
【0145】
また、ダイバシティ判定手段870は、誤り発生状況の判定の結果、双方の無線受信手段で誤りが発生している判断した場合、または、双方の無線受信手段で誤りが発生していないと判断した場合に、無線受信手段101のa対数変換手段33によって入力された補償利得情報および信号レベルと、無線受信手段102のb対数変換手段43によって入力された補償利得情報および信号レベルとを入力とする。また、ダイバシティ判定手段870には、補償利得の領域を複数のグループに分けた際の各グループが占める補償利得の範囲(以下、補償利得領域という。)に関する情報(以下、補償利得領域情報という。)が入力され、または保持する。なお、これらのグループには優先度が指定されているものとする。
【0146】
ダイバシティ判定手段870は、各無線受信手段によって入力された補償利得情報に含まれる補償利得と上記の補償利得領域情報に基づいて、補償利得情報を出力した無線受信手段を上記の各グループに対応付ける。そして、ダイバシティ判定手段870は、上記の優先度が高い順番に1または複数のグループを候補グループとして選出し、候補グループに含まれる無線受信手段を対象にしてベースバンド信号を出力する無線受信手段を選択し、選択された無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段880に出力する手段である。
【0147】
ここで、図3は、補償利得領域と上記のグループとの対応付けの一例を示す説明図である。
図3において、a対数変換手段33によって生成された補償利得情報に含まれる補償利得が0を含む領域、すなわち、目標レベルを含む領域を補償利得領域とするグループを優先度1のグループ1とする。次に、グループ1を挟む領域を、優先度1に次ぐ優先度2のグループ2とする。ここで、グループ1及びグループ2は、エラーのない(以下、エラーフリーという。)領域を補償利得領域とするという制限を更に付加するのでも良い。グループ3は、グループ1及びグループ2以外の補償利得領域とし、グループ3の優先度は優先度2に次ぐ優先度3とする。
【0148】
ダイバシティ判定手段870は、入力された補償利得情報s334および補償利得領域情報とに基づいて、補償利得情報s334を出力した無線受信手段101を、優先度が指定された上記のグループに対応付ける。この動作を他の無線受信手段についても行う。以上のようにグループへの対応付けが完了した後、選択の対象のグループを候補グループとして選択する。
【0149】
候補グループの選択は、例えば、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合にグループ1のみを候補グループとして選択し、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合に、グループ1およびグループ2を候補グループとして選択する方法等によるものがある。ただし、候補グループの選択は、ベースバンド信号を出力する無線受信手段の選択候補を限定できるのであれば、他の方法によるものであっても良い。
【0150】
ダイバシティ判定手段870は、選択された候補グループに含まれる無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段880に出力する。
【0151】
ここで、候補グループに複数の無線受信手段が含まれている場合は、例えば、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合、グループ2に含まれる最も小さい補償利得に対応する無線受信手段(以下、候補無線受信手段という。)を抽出し、グループ1に含まれる無線受信手段と候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が所定値以上のときに、グループ1に含まれる無線受信手段の方を選択し、それ以外の場合は、候補無線受信手段を選択するのでもよい。ここで、上記の補償利得の差の判定に用いる所定値は、6dBとすることができるが、他の値でもよい。
【0152】
さらに、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合、グループ1に無線手段が含まれないがグループ2に複数の無線受信手段が含まれる場合は、または、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれ、グループ1に含まれる無線受信手段と上記候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が上記所定値未満の場合は、上記双方の補償利得の時間変化の情報に基づいて、減少方向である補償利得を含む補償利得情報を出力した無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報を生成し、生成された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370をブランチ切替手段880に出力する。
【0153】
ここで、上記の時間変化の情報は、例えば、所定の時間間隔で信号レベルを過去n回にわたって検出し、検出された信号レベルが時間方向に関して単調に減少しているとき、信号レベルは減少する時間変化をしているとする。
なお、上記の検出回数であるnについての説明は、本発明の第3の実施の形態において記載されているため、その説明を省略する。
【0154】
ここで、ダイバシティ判定手段870は、上記信号レベルの時間変化の情報が共に減少方向である場合または共に増加方向である場合は、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100と同様に最も小さい補償利得に対応する候補無線受信手段を選択するのでも良い。
【0155】
ブランチ切替手段880は、ダイバシティ判定手段870によって出力された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370と、aブランチ誤り検出手段891によって出力された誤り訂正後のベースバンド信号s393と、92によって出力されたベースバンド信号s394とを入力とする。ブランチ切替手段880は、入力された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370に基づいて、入力された無線受信手段101の誤り訂正後のべースバンド信号s393、または無線受信手段102の誤り訂正後のベースバンド信号s394を外部の装置に出力する手段である。
【0156】
図9は、本発明の第6の実施の形態の段階的空間ダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャートである。
なお、本発明の第5の実施の形態の段階的空間ダイバシティ切替方法における処理と同様の処理を行うステップについては、ダイバシティ判定手段70をダイバシティ判定手段870と読み換えると共に、同様の符号を付しその説明を省略する。
【0157】
ステップS920で、ダイバシティ判定手段870は、aブランチ誤り検出手段891およびbブランチ誤り検出手段892によって出力された誤り率を示す信号s391、s392を入力とし、入力された誤り率を示す信号s391、s392に応じて、誤り発生状況を判定し、上記判定に応じてその後の処理を分岐する。
【0158】
ステップS920で双方の無線受信手段801、802から出力されるベースバンド信号s352、s362に共に誤りが発生していると判断された場合、または共に誤りが発生していないと判断された場合、処理は、ステップS730に進む。
ステップS920で一方の無線受信手段から出力されるベースバンド信号に誤りが発生していると判断された場合、処理は、ステップS921に進む。
【0159】
ステップS921で、ダイバシティ判定手段870は、誤りが発生していない無線受信手段を示す情報を生成し、生成した無線受信手段を示す情報をブランチ切替手段880に出力する。
ステップS960で、ブランチ切替手段880は、ステップS921、S734、S735、S742、S752およびS753のいずれかによって選択されたベースバンド信号を出力信号s380として外部の装置に出力する。
【0160】
以上説明したように、本発明の第6の実施の形態のダイバシティ切替装置は、無線受信手段によって出力されるベースバンド信号の誤り検出する手段を設け、誤りが検出されたベースバンド信号をダイバシティ切替装置が出力するベースバンド信号として選択しないため、ダイバシティ切替において選択される候補としての無線受信手段を誤りのないベースバンド信号を出力する無線受信手段に限定でき、効率の良い無線受信手段の選択が可能である。
【0161】
以下、本発明の第7の実施の形態について、図面を用いて説明する。
なお、本発明の第7の実施の形態のダイバシティ切替装置は、本発明の第6の実施の形態のダイバシティ切替装置800と同様の構成を有するため、本発明の第7の実施の形態のダイバシティ切替装置についての説明は、ダイバシティ切替装置800を用いて説明する。ただし、本発明の第7の実施の形態のダイバシティ切替装置を構成するダイバシティ判定手段の動作は、本発明の第6の実施の形態のダイバシティ判定手段870の動作とは、外部の装置に出力するベースバンド信号の選択のための判定方法が相違する。なお、本発明の第7の実施の形態のダイバシティ切替装置は、無線受信手段を2、3、4、8等、複数有するものとする。
【0162】
ダイバシティ判定手段870は、無線受信手段101のa対数変換手段33によって入力された補償利得情報および信号レベルと、無線受信手段102のb対数変換手段43によって入力された補償利得情報および信号レベルとを入力とする。また、ダイバシティ判定手段870には、補償利得の領域を複数のグループに分けた際の各グループが占める補償利得の範囲(以下、補償利得領域という。)に関する情報(以下、補償利得領域情報という。)が入力され、または保持する。なお、これらのグループには優先度が指定されているものとする。
また、ダイバシティ判定手段870は、aブランチ誤り検出手段891、bブランチ誤り検出手段892によって出力された誤り率を示す信号s391、s392を入力として、入力された2つの誤り率を示す信号に応じて各無線受信手段の誤り発生状況をグループ分けするための手段である。
【0163】
ここで、ダイバシティ判定手段870は、誤り発生状況のグループを、誤りが発生していない場合に、グループ1と判定し、誤りが発生し、誤り率が予め設定された数より少ない場合に、グループ2と判定し、誤りが発生し、誤り率が予め設定された数より多い場合に、グループ3と判定する。
【0164】
また、ダイバシティ判定手段870は、各無線受信手段の誤り発生状況のグループの組み合わせを確認し、一方の無線受信手段の誤り発生状況のグループがグループ1であり、かつ、もう一方の無線受信手段の誤り発生状況のグループがグループ2またはグループ3である場合に、誤り発生状況のグループがグループ1である方の無線受信手段を示す情報をブランチ切替手段880に出力する。
【0165】
また、ダイバシティ判定手段870は、各無線受信手段の誤り発生状況のグループの組み合わせを確認し、一方の無線受信手段の誤り発生状況のグループがグループ2であり、かつ、もう一方の無線受信手段の誤り発生状況のグループがグループ3である場合に、誤り発生状況のグループがグループ2である方の無線受信手段を示す情報をブランチ切替手段880に出力する。
【0166】
また、ダイバシティ判定手段870は、各無線受信手段の誤りの発生状況のグループの組み合わせを確認し、双方の無線受信手段の誤り発生状況が同一である場合に、各無線受信手段によって入力された補償利得情報に含まれる補償利得と上記の補償利得領域情報に基づいて、補償利得情報を出力した無線受信手段を上記の各グループに対応付ける。そして、ダイバシティ判定手段870は、上記の優先度が高い順番に1または複数のグループを候補グループとして選出し、候補グループに含まれる無線受信手段を対象にしてベースバンド信号を出力する無線受信手段を選択し、選択された無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段880に出力する手段である。
【0167】
ここで、図3は、補償利得領域と上記のグループとの対応付けの一例を示す説明図である。
図3において、a対数変換手段33によって生成された補償利得情報に含まれる補償利得が0を含む領域、すなわち、目標レベルを含む領域を補償利得領域とするグループを優先度1のグループ1とする。次に、グループ1を挟む領域を、優先度1に次ぐ優先度2のグループ2とする。ここで、グループ1及びグループ2は、エラーのない(以下、エラーフリーという。)領域を補償利得領域とするという制限を更に付加するのでも良い。グループ3は、グループ1及びグループ2以外の補償利得領域とし、グループ3の優先度は優先度2に次ぐ優先度3とする。
【0168】
ダイバシティ判定手段870は、入力された補償利得情報s334および補償利得領域情報とに基づいて、補償利得情報s334を出力した無線受信手段101を、優先度が指定された上記のグループに対応付ける。この動作を他の無線受信手段についても行う。以上のようにグループへの対応付けが完了した後、選択の対象のグループを候補グループとして選択する。
【0169】
候補グループの選択は、例えば、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合にグループ1のみを候補グループとして選択し、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合に、グループ1およびグループ2を候補グループとして選択する方法等によるものがある。ただし、候補グループの選択は、ベースバンド信号を出力する無線受信手段の選択候補を限定できるのであれば、他の方法によるものであっても良い。
【0170】
ダイバシティ判定手段870は、選択された候補グループに含まれる無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段880に出力する。
【0171】
ここで、候補グループに複数の無線受信手段が含まれている場合は、例えば、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合、グループ2に含まれる最も小さい補償利得に対応する無線受信手段(以下、候補無線受信手段という。)を抽出し、グループ1に含まれる無線受信手段と候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が所定値以上のときに、グループ1に含まれる無線受信手段の方を選択し、それ以外の場合は、候補無線受信手段を選択するのでもよい。ここで、上記の補償利得の差の判定に用いる所定値は、6dBとすることができるが、他の値でもよい。
【0172】
さらに、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合、グループ1に無線手段が含まれないがグループ2に複数の無線受信手段が含まれる場合は、または、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれ、グループ1に含まれる無線受信手段と上記候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が上記所定値未満の場合は、上記双方の補償利得の時間変化の情報に基づいて、減少方向である補償利得を含む補償利得情報を出力した無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報を生成し、生成された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370をブランチ切替手段880に出力する。
【0173】
ここで、上記の時間変化の情報は、例えば、所定の時間間隔で信号レベルを過去n回にわたって検出し、検出された信号レベルが時間方向に関して単調に減少しているとき、信号レベルは減少する時間変化をしているとする。
なお、上記の検出回数であるnについての説明は、本発明の第3の実施の形態において記載されているため、その説明を省略する。
【0174】
ここで、ダイバシティ判定手段870は、上記信号レベルの時間変化の情報が共に減少方向である場合または共に増加方向である場合は、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100と同様に最も小さい補償利得に対応する候補無線受信手段を選択するのでも良い。
【0175】
図10は、本発明の第7の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャートである。
なお、本発明の第5の実施の形態のダイバシティ切替装置における、ディジタルAGC機能を利用した段階的空間ダイバシティ切替処理の流れを示すフローチャートと同様の処理を行うステップは、ダイバシティ判定手段70をダイバシティ判定手段870と読み換えると共に、同様の符号を付しその説明を省略する。
【0176】
ステップS1020で、ダイバシティ判定手段870は、aブランチ誤り検出手段891、bブランチ誤り検出手段892によって出力された誤り率を示す信号s391、s392を入力として、入力された2つの誤り率を示す信号に応じて各無線受信手段の誤り発生状況をグループ分けする。
【0177】
ステップS1021で、ダイバシティ判定手段870は、各無線受信手段の誤り発生状況のグループの組み合わせを確認し、各無線受信手段の誤り発生状況のグループの組み合わせを確認し、組み合わせ結果に応じて、その後の処理を分岐する。
一方の無線受信手段の誤り発生状況のグループがグループ1であり、かつ、もう一方の無線受信手段の誤り発生状況のグループがグループ2またはグループ3である場合に、処理は、ステップS1022に進む。
【0178】
一方の無線受信手段の誤り発生状況のグループがグループ2であり、かつ、もう一方の無線受信手段の誤り発生状況のグループがグループ3である場合に、処理は、ステップS1023に進む。
双方の無線受信手段の誤り発生状況のグループが同一である場合に、処理は、ステップS730に進む。
【0179】
ステップS1022で、ダイバシティ判定手段870は、誤り発生状況のグループがグループ1である方の無線受信手段を示す情報をブランチ切替手段880に出力する。
ステップS1023で、ダイバシティ判定手段870は、誤り発生状況のグループがグループ2である方の無線受信手段を示す情報をブランチ切替手段880に出力する。
【0180】
ステップS1060で、ブランチ切替手段880は、ステップS1022、S1023、S734、S735、S742、S752およびS753のいずれかによって選択されたベースバンド信号を出力信号s380として外部の装置に出力する。
【0181】
以上説明したように、本発明の第7の実施の形態のダイバシティ切替装置は、無線受信手段によって出力されるベースバンド信号の誤り検出する手段を設け、誤り率の少ないベースバンド信号をダイバシティ切替装置が出力するベースバンド信号として選択するため、ダイバシティ切替において選択される候補としての無線受信手段を誤り率の少ないベースバンド信号を出力する無線受信手段に限定でき、安定した効率の良い無線受信手段の選択が可能である。
【0182】
図11は、本発明の第8の実施の形態のダイバシティ切替装置1100のブロック構成を示す図である。
ダイバシティ切替装置1100は、アナログ信号を無線で受信し、受信した受信信号のレベルを所定の目標レベルに設定する無線受信手段101、102、無線受信手段101と無線受信手段102とによって受信された受信信号の信号レベルを比較して信号レベルが目標レベルに近い方を選択するダイバシティ判定手段1170、ダイバシティ判定手段1170によって選択された無線受信手段によって得られたベースバンド信号を外部の装置に出力するブランチ切替手段1180、およびブランチ切替手段1180によって出力されたベースバンド信号の誤り検出と誤り訂正を行う誤り検出手段1190を備えている。
なお、本発明の第8の実施の形態のダイバシティ切替装置は、無線受信手段を2、3、4、8等、複数有するものとする。
【0183】
なお、ダイバシティ判定手段1170とブランチ切替手段1180とによってブランチ判定切替手段が構成されている。
本発明の第8の実施の形態のダイバシティ切替装置1100を構成する構成手段のうち、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100を構成する構成手段と同様の処理を行うものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0184】
ダイバシティ判定手段1170は、無線受信手段101のa対数変換手段33によって入力された補償利得情報および信号レベルと、無線受信手段102のb対数変換手段43によって入力された補償利得情報および信号レベルとを入力とする。また、ダイバシティ判定手段1170には、補償利得の領域を複数のグループに分けた際の各グループが占める補償利得の範囲(以下、補償利得領域という。)に関する情報(以下、補償利得領域情報という。)が入力され、または保持する。なお、これらのグループには優先度が指定されているものとする。
また、ダイバシティ判定手段1170は、誤り検出手段1190によって出力された誤り率を示す信号s391を入力として、入力された誤り率を示す信号に応じて各無線受信手段の誤り発生状況をグループ分けするための手段である。
ここで、ダイバシティ判定手段1170は、誤り発生状況のグループを、誤りが発生していない場合に、グループ1と判定し、誤りが発生し、誤り率が予め設定された数より少ない場合に、グループ2と判定し、誤りが発生し、誤り率が予め設定された数より多い場合に、グループ3と判定する。
【0185】
また、ダイバシティ判定手段1170は、誤り発生状況のグループがグループ3であると判定され、さらに、現在選択されている無線受信手段によって入力された信号レベルの時間変化の情報が単調減少である場合に、現在選択されていない無線受信手段を示す情報を生成し、生成された現在選択されていない無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段1180に出力する。
【0186】
ここで、上記の時間変化の情報は、例えば、所定の時間間隔で信号レベルを検出し、累積された信号レベル情報であって、過去n回連続して信号レベルが減少している場合は、単調減少であるとみなす。
なお、上記の検出回数であるnについての説明は、本発明の第3の実施の形態において記載されているため、その説明を省略する。
【0187】
また、ダイバシティ判定手段1170は、誤り発生状況の判定の結果、双方の無線受信手段で誤りが発生している場合、または、双方の無線受信手段で誤りが発生していない場合、または、誤り発生状況のグループがグループ3であると判定され、さらに、現在選択されている無線受信手段によって入力された補償利得情報に含まれる信号レベルの時間変化の情報が単調減少でない場合に、無線受信手段101のa対数変換手段33によって入力された補償利得情報および信号レベルと、無線受信手段102のb対数変換手段43によって入力された補償利得情報および信号レベルとを入力とする。また、ダイバシティ判定手段1170には、補償利得の領域を複数のグループに分けた際の各グループが占める補償利得の範囲(以下、補償利得領域という。)に関する情報(以下、補償利得領域情報という。)が入力され、または保持する。なお、これらのグループには優先度が指定されているものとする。
【0188】
ダイバシティ判定手段1170は、各無線受信手段によって入力された補償利得情報に含まれる補償利得と上記の補償利得領域情報に基づいて、補償利得情報を出力した無線受信手段を上記の各グループに対応付ける。そして、ダイバシティ判定手段1170は、上記の優先度が高い順番に1または複数のグループを候補グループとして選出し、候補グループに含まれる無線受信手段を対象にしてベースバンド信号を出力する無線受信手段を選択し、選択された無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段1180に出力する手段である。
【0189】
ここで、図3は、補償利得領域と上記のグループとの対応付けの一例を示す説明図である。
図3において、a対数変換手段33によって生成された補償利得情報に含まれる補償利得が0を含む領域、すなわち、目標レベルを含む領域を補償利得領域とするグループを優先度1のグループ1とする。次に、グループ1を挟む領域を、優先度1に次ぐ優先度2のグループ2とする。ここで、グループ1及びグループ2は、エラーのない(以下、エラーフリーという。)領域を補償利得領域とするという制限を更に付加するのでも良い。グループ3は、グループ1及びグループ2以外の補償利得領域とし、グループ3の優先度は優先度2に次ぐ優先度3とする。
【0190】
ダイバシティ判定手段1170は、入力された補償利得情報s334および補償利得領域情報とに基づいて、補償利得情報s334を出力した無線受信手段101を、優先度が指定された上記のグループに対応付ける。この動作を他の無線受信手段についても行う。以上のようにグループへの対応付けが完了した後、選択の対象のグループを候補グループとして選択する。
【0191】
候補グループの選択は、例えば、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合にグループ1のみを候補グループとして選択し、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合に、グループ1およびグループ2を候補グループとして選択する方法等によるものがある。ただし、候補グループの選択は、ベースバンド信号を出力する無線受信手段の選択候補を限定できるのであれば、他の方法によるものであっても良い。
【0192】
ダイバシティ判定手段1170は、選択された候補グループに含まれる無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段1180に出力する。
【0193】
ここで、候補グループに複数の無線受信手段が含まれている場合は、例えば、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合、グループ2に含まれる最も小さい補償利得に対応する無線受信手段(以下、候補無線受信手段という。)を抽出し、グループ1に含まれる無線受信手段と候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が所定値以上のときに、グループ1に含まれる無線受信手段の方を選択し、それ以外の場合は、候補無線受信手段を選択するのでもよい。ここで、上記の補償利得の差の判定に用いる所定値は、6dBとすることができるが、他の値でもよい。
【0194】
さらに、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合、グループ1に無線手段が含まれないがグループ2に複数の無線受信手段が含まれる場合は、または、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれ、グループ1に含まれる無線受信手段と上記候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が上記所定値未満の場合は、上記双方の補償利得の時間変化の情報に基づいて、減少方向である補償利得を含む補償利得情報を出力した無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報を生成し、生成された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370をブランチ切替手段1180に出力する。
【0195】
ここで、上記の時間変化の情報は、例えば、所定の時間間隔で信号レベルを過去n回にわたって検出し、検出された信号レベルが時間方向に関して単調に減少しているとき、信号レベルは減少する時間変化をしているとする。
なお、上記の検出回数であるnについての説明は、本発明の第3の実施の形態において記載されているため、その説明を省略する。
【0196】
ここで、ダイバシティ判定手段1170は、上記信号レベルの時間変化の情報が共に減少方向である場合または共に増加方向である場合は、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100と同様に最も小さい補償利得に対応する候補無線受信手段を選択するのでも良い。
【0197】
ブランチ切替手段1180は、ダイバシティ判定手段1170によって入力された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370と、無線受信手段101のαブランチフレーム同期手段52によって出力されたデータs352と、無線受信手段102のβブランチフレーム同期手段62によって出力されたデータs362とを入力とし、入力された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370に基づいて、入力された無線受信手段101のαブランチフレーム同期手段52によって出力されたベースバンド信号s352、または無線受信手段102のβブランチフレーム同期手段62によって出力されたベースバンド信号s362を誤り検出手段1190に出力する手段である。
【0198】
誤り検出手段1190は、ブランチ切替手段1180によって出力されたベースバンド信号s352またはベースバンド信号s362を入力とし、入力されたベースバンド信号の誤り率を検出し、検出された誤り率を示す信号s391を生成して、生成された誤り率を示す信号s391をダイバシティ判定手段1170に出力するための手段である。
【0199】
また、誤り検出手段1190は、検出されたベースバンド信号の誤り率に応じて、ベースバンド信号の誤り訂正を行う。なお、誤り検出および誤り訂正は、CRCチェック、またはブロック符号化誤り訂正などの方式があるが、これらは全て送信側で予め設定された規則に則って行われる。また、誤り検出手段1190は、誤り訂正後のベースバンド信号s390を外部の装置に出力する。
【0200】
図12は、本発明の第8の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャートである。
なお、本発明の第5の実施の形態のダイバシティ切替装置における、ディジタルAGC機能を利用した段階的空間ダイバシティ切替処理の流れを示すフローチャートと同様の処理を行うステップは、ダイバシティ判定手段70をダイバシティ判定手段1170と読み換えると共に、同様の符号を付しその説明を省略する。
【0201】
ステップS1220で、ダイバシティ判定手段1170は、誤り検出手段1190によって出力されたベースバンド信号の誤り率を示す信号s391を入力として、入力された誤り率を示す信号に応じて各無線受信手段の誤り発生状況をグループ分けする。
【0202】
ステップS1221で、ダイバシティ判定手段1170は、ベースバンド信号の誤り発生状況のグループを確認し、誤り発生状況のグループに応じて、その後の処理を分岐する。
ベースバンド信号の誤り発生状況のグループがグループ1、またはグループ2である場合に、処理は、S730に進む。
ベースバンド信号の誤り発生状況のグループがグループ3の場合に、処理は、S1222に進む。
【0203】
ステップS1222で、ダイバシティ判定手段1170は、現在選択されている無線受信手段によって入力された補償利得情報に含まれる信号レベルの時間変化の情報が単調減少であるか否かを判定し、上記判定結果に応じその後の処理を分岐する。
現在選択されている無線受信手段によって入力された補償利得情報に含まれる信号レベルの時間変化の情報が単調減少である場合に、処理は、ステップS730に進む。
現在選択されている無線受信手段によって入力された補償利得情報に含まれる信号レベルの時間変化の情報が単調減少でない場合に、処理は、ステップS1223に進む。
【0204】
ステップS1223で、ダイバシティ判定手段1170は、現在選択されていない方の無線受信手段を示す情報をブランチ切替手段1180に出力する。
【0205】
ステップS1260で、ブランチ切替手段1180は、ステップS1223、S734、S735、S742、S752およびS753のいずれかによって選択されたベースバンド信号を出力信号s380として外部の装置に出力する。
【0206】
以上説明したように、本発明の第8の実施の形態のダイバシティ切替装置は、ブランチ切替手段によって出力されるベースバンド信号の誤り検出する手段を設け、検出された誤りに関する情報にも基づいてダイバシティ切替装置が出力するベースバンド信号の選択を判断するため、出力されるベースバンド信号の誤りの情報も考慮され、効率の良い無線受信手段の選択が可能である。
【0207】
図13は、本発明の第9の実施の形態のダイバシティ切替装置1300のブロック構成を示す図である。
ダイバシティ切替装置1300は、アナログ信号を無線で受信し、受信した受信信号のレベルを所定の目標レベルに設定する無線受信手段101、102、無線受信手段101と無線受信手段102とによって受信された受信信号の信号レベルを比較して信号レベルが目標レベルに近い方を選択するダイバシティ判定手段1370、ダイバシティ判定手段1370によって選択された無線受信手段によって得られたベースバンド信号を外部の装置に出力するブランチ切替手段1380、およびブランチ切替手段1380によって出力されたベースバンド信号の誤り検出と誤り訂正を行う誤り検出手段1390を備えている。
なお、本発明の第5の実施の形態のダイバシティ切替装置は、無線受信手段を2、3、4、8等、複数有するものとする。
【0208】
なお、ダイバシティ判定手段1370とブランチ切替手段1380とによってブランチ判定切替手段が構成されている。
本発明の第9の実施の形態のダイバシティ切替装置1300を構成する構成手段のうち、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100を構成する構成手段と同様の処理を行うものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0209】
ダイバシティ判定手段1370は、無線受信手段101のa対数変換手段33によって入力された補償利得情報および信号レベルと、無線受信手段102のb対数変換手段43によって入力された補償利得情報および信号レベルとを入力とする。また、ダイバシティ判定手段1370には、補償利得の領域を複数のグループに分けた際の各グループが占める補償利得の範囲(以下、補償利得領域という。)に関する情報(以下、補償利得領域情報という。)が入力され、または保持する。なお、これらのグループには優先度が指定されているものとする。
また、ダイバシティ判定手段1170は、無線受信手段101によって出力されたベースバンド信号s352と無線受信手段102によって出力されたベースバンド信号s362とを入力とし、入力されたベースバンド信号の同期が確立しているか否かの判定を行うための手段である。
【0210】
また、ダイバシティ判定手段1370は、入力された2つのベースバンド信号のいずれかの同期が確立しており、かつ、入力された2つのベースバンド信号のいずれかの同期が確立していない場合に、同期が確立されたベースバンド信号を出力した方の無線受信手段を示す情報をブランチ切替手段1380に出力する。
【0211】
ダイバシティ判定手段1370は、入力された2つのベースバンド信号の双方の同期が確立されている場合に、または、入力された2つのベースバンド信号の双方の同期が確立されていない場合に、誤り検出手段1390によって出力された誤り率を示す信号s391を入力として、入力された誤り率を示す信号に応じて各無線受信手段の誤り発生状況をグループ分けする。
【0212】
ここで、ダイバシティ判定手段1370は、誤り発生状況のグループを、誤りが発生していない場合に、グループ1と判定し、誤りが発生し、誤り率が予め設定された数より少ない場合に、グループ2と判定し、誤りが発生し、誤り率が予め設定された数より多い場合に、グループ3と判定する。
【0213】
また、ダイバシティ判定手段1370は、誤り発生状況のグループがグループ3であると判定され、さらに、現在選択されている無線受信手段によって入力された信号レベルの時間変化の情報が単調減少である場合に、現在選択されていない無線受信手段を示す情報を生成し、生成された現在選択されていない無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段1380に出力する。
【0214】
ここで、上記の時間変化の情報は、例えば、所定の時間間隔で信号レベルを検出し、累積された信号レベル情報であって、過去n回連続して信号レベルが減少している場合は、単調減少であるとみなす。
なお、上記の検出回数であるnについての説明は、本発明の第3の実施の形態において記載されているため、その説明を省略する。
【0215】
また、ダイバシティ判定手段1370は、誤り発生状況の判定の結果、双方の無線受信手段で誤りが発生している場合、または、双方の無線受信手段で誤りが発生していない場合、または、誤り発生状況のグループがグループ3であると判定され、さらに、現在選択されている無線受信手段によって入力された補償利得情報に含まれる信号レベルの時間変化の情報が単調減少でない場合に、各無線受信手段によって入力された補償利得情報に含まれる補償利得と上記の補償利得領域情報に基づいて、補償利得情報を出力した無線受信手段を上記の各グループに対応付ける。そして、ダイバシティ判定手段1370は、上記の優先度が高い順番に1または複数のグループを候補グループとして選出し、候補グループに含まれる無線受信手段を対象にしてベースバンド信号を出力する無線受信手段を選択し、選択された無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段1380に出力する手段である。
【0216】
ここで、図3は、補償利得領域と上記のグループとの対応付けの一例を示す説明図である。
図3において、a対数変換手段33によって生成された補償利得情報に含まれる補償利得が0を含む領域、すなわち、目標レベルを含む領域を補償利得領域とするグループを優先度1のグループ1とする。次に、グループ1を挟む領域を、優先度1に次ぐ優先度2のグループ2とする。ここで、グループ1及びグループ2は、エラーのない(以下、エラーフリーという。)領域を補償利得領域とするという制限を更に付加するのでも良い。グループ3は、グループ1及びグループ2以外の補償利得領域とし、グループ3の優先度は優先度2に次ぐ優先度3とする。
【0217】
ダイバシティ判定手段1370は、入力された補償利得情報s334および補償利得領域情報とに基づいて、補償利得情報s334を出力した無線受信手段101を、優先度が指定された上記のグループに対応付ける。この動作を他の無線受信手段についても行う。以上のようにグループへの対応付けが完了した後、選択の対象のグループを候補グループとして選択する。
【0218】
候補グループの選択は、例えば、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合にグループ1のみを候補グループとして選択し、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合に、グループ1およびグループ2を候補グループとして選択する方法等によるものがある。ただし、候補グループの選択は、ベースバンド信号を出力する無線受信手段の選択候補を限定できるのであれば、他の方法によるものであっても良い。
【0219】
ダイバシティ判定手段1370は、選択された候補グループに含まれる無線受信手段を示す情報s370をブランチ切替手段1380に出力する。
【0220】
ここで、候補グループに複数の無線受信手段が含まれている場合は、例えば、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれる場合、グループ2に含まれる最も小さい補償利得に対応する無線受信手段(以下、候補無線受信手段という。)を抽出し、グループ1に含まれる無線受信手段と候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が所定値以上のときに、グループ1に含まれる無線受信手段の方を選択し、それ以外の場合は、候補無線受信手段を選択するのでもよい。ここで、上記の補償利得の差の判定に用いる所定値は、6dBとすることができるが、他の値でもよい。
【0221】
さらに、グループ1に複数の無線受信手段が含まれる場合、グループ1に無線手段が含まれないがグループ2に複数の無線受信手段が含まれる場合は、または、グループ1に1の無線受信手段が含まれるがグループ2にも無線受信手段が含まれ、グループ1に含まれる無線受信手段と上記候補無線受信手段に対応する補償利得との差の絶対値が上記所定値未満の場合は、上記双方の補償利得の時間変化の情報に基づいて、減少方向である補償利得を含む補償利得情報を出力した無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報を生成し、生成された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370をブランチ切替手段1380に出力する。
【0222】
ここで、上記の時間変化の情報は、例えば、所定の時間間隔で信号レベルを過去n回にわたって検出し、検出された信号レベルが時間方向に関して単調に減少しているとき、信号レベルは減少する時間変化をしているとする。
なお、上記の検出回数であるnについての説明は、本発明の第3の実施の形態において記載されているため、その説明を省略する。
【0223】
ここで、ダイバシティ判定手段1370は、上記信号レベルの時間変化の情報が共に減少方向である場合または共に増加方向である場合は、本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置100と同様に最も小さい補償利得に対応する候補無線受信手段を選択するのでも良い。
【0224】
ブランチ切替手段1380は、ダイバシティ判定手段1370によって入力された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370と、無線受信手段101のαブランチフレーム同期手段52によって出力されたデータs352と、無線受信手段102のβブランチフレーム同期手段62によって出力されたデータs362とを入力とし、入力された無線受信手段101または無線受信手段102を示す情報s370に基づいて、入力された無線受信手段101のαブランチフレーム同期手段52によって出力されたベースバンド信号s352、または無線受信手段102のβブランチフレーム同期手段62によって出力されたベースバンド信号s362を誤り検出手段1390に出力する手段である。
【0225】
誤り検出手段1390は、ブランチ切替手段1380によって出力されたベースバンド信号s352またはベースバンド信号s362を入力とし、入力されたベースバンド信号の誤り率を検出し、検出された誤り率を示す信号s391を生成して、生成された誤り率を示す信号s391をダイバシティ判定手段1370に出力するための手段である。
【0226】
また、誤り検出手段1390は、検出されたベースバンド信号の誤り率に応じて、ベースバンド信号の誤り訂正を行う。なお、誤り検出および誤り訂正は、CRCチェック、またはブロック符号化誤り訂正などの方式があるが、これらは全て送信側で予め設定された規則に則って行われる。また、誤り検出手段1390は、誤り訂正後のベースバンド信号s390を外部の装置に出力する。
【0227】
図14は、本発明の第9の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャートである。
なお、本発明の第8の実施の形態のダイバシティ切替装置における、ディジタルAGC機能を利用した段階的空間ダイバシティ切替処理の流れを示すフローチャートと同様の処理を行うステップは、ダイバシティ判定手段70をダイバシティ判定手段1370と読み換えると共に、同様の符号を付しその説明を省略する。
【0228】
ステップS1410で、ダイバシティ判定手段1370は、無線受信手段101によって出力されたベースバンド信号s352と無線受信手段102によって出力されたベースバンド信号s362とを入力とし、入力されたベースバンド信号の同期が確立しているか否かの判定を行い、上記判定結果に応じてその後の処理を分岐する。
【0229】
入力された2つのベースバンド信号のいずれかの同期が確立しており、かつ、入力された2つのベースバンド信号のいずれかの同期が確立していない場合に、処理は、ステップS1411に進む。
入力された2つのベースバンド信号の双方の同期が確立されている場合に、または、入力された2つのベースバンド信号の双方の同期が確立されていない場合に、処理は、ステップS1220に進む。
【0230】
ステップS1460で、ブランチ切替手段1380は、ステップS1411、S1223、S734、S735、S742、S752およびS753のいずれかによって選択されたベースバンド信号を出力信号s380として外部の装置に出力する。
【0231】
以上説明したように、本発明の第9の実施の形態のダイバシティ切替装置は、復号信号中に含まれるユニークワード信号が検出されない場合に、ユニークワード信号が検出されない復号信号に対応するベースバンド信号をダイバシティ切替装置が出力するベースバンド信号として選択しないため、ダイバシティ切替において選択される候補としての無線受信手段を誤りの少ないベースバンド信号を出力する無線受信手段に限定でき、効率の良い無線受信手段の選択が可能である。
【0232】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、AGC制御誤差または受信環境による受信性能への影響の低減が可能なダイバシティ切替装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替装置の概略のブロック構成を示す図
【図2】本発明の第1の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャート
【図3】本発明の第2の実施の形態のダイバシティ切替装置における補償利得領域とグループとの対応付けの一例を示す説明図
【図4】本発明の第2の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャート
【図5】本発明の第3の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャート
【図6】本発明の第4の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャート
【図7】本発明の第5の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャート
【図8】本発明の第6の実施の形態のダイバシティ切替装置の概略のブロック構成を示す図
【図9】本発明の第6の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャート
【図10】本発明の第7の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャート
【図11】本発明の第8の実施の形態のダイバシティ切替装置の概略のブロック構成を示す図
【図12】本発明の第8の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャート
【図13】本発明の第9の実施の形態のダイバシティ切替装置の概略のブロック構成を示す図
【図14】本発明の第9の実施の形態のダイバシティ切替方法における処理の流れを示すフローチャート
【図15】従来のダイバシティ切替装置の概略のブロック構成を示す図
【符号の説明】
11、1511 aブランチIF段AGCアンプ
12、1512 aブランチIF段ADコンバータ
13、1513 aブランチデジタル直交復調/ナイキストフィルタ手段
21、1521 bブランチIF段AGCアンプ
22、1522 bブランチIF段ADコンバータ
23、1523 aブランチデジタル直交復調/ナイキストフィルタ手段
30、40、1530、1540 AGC制御手段
31、1531 aブランチ電力変換処理手段
32、1532 aブランチスムージングフィルタ
33、1533 aブランチ対数変換手段
41、1541 bブランチ電力変換処理手段
42、1542 bブランチスムージングフィルタ
43、1543 bブランチ対数変換手段
51、1551 aブランチ復号手段
52、1552 aブランチフレーム同期手段
61、1561 bブランチ復号手段
62、1562 bブランチフレーム同期手段52
70、870、1170、1370、1570 ダイバシティ判定手段
80、880、1180、1380、1580 ブランチ切替手段
100、800、1100、1300、1500 ダイバシティ切替装置
101、102、1501、1502 無線受信手段
891 aブランチ誤り検出手段
892 bブランチ誤り検出手段
1190、1390 誤り検出手段
s301 無線受信手段101の受信されたアナログ信号
s302 無線受信手段102の受信されたアナログ信号
s311 無線受信手段101の増幅されたアナログ信号
s312 無線受信手段101の量子化された多値のデジタル信号
s313 無線受信手段101のI軸成分信号
s314 無線受信手段101のQ軸成分信号
s321 無線受信手段102の増幅されたアナログ信号
s322 無線受信手段102の量子化された多値のデジタル信号
s323 無線受信手段102のI軸成分信号
s324 無線受信手段102のQ軸成分信号
s331 無線受信手段101の復調合成信号
s332 無線受信手段101のスムージングされた復調合成信号
s333 無線受信手段101の補償利得情報
s334 無線受信手段101の補償利得情報
s341 無線受信手段102の復調合成信号
s342 無線受信手段102のスムージングされた復調合成信号
s343 無線受信手段102の補償利得情報
s344 無線受信手段102の補償利得情報
s351 無線受信手段101の復号信号
s352 無線受信手段101のベースバンド信号
s361 無線受信手段102の復号信号
s362 無線受信手段102のベースバンド信号
s391、s392 誤り率を示す信号
s393 無線受信手段101の誤り訂正後のベースバンド信号
s394 無線受信手段102の誤り訂正後のベースバンド信号
s370 選択された無線受信手段を示す情報
s380 ベースバンド信号
s390 誤り訂正後のベースバンド信号

Claims (9)

  1. デジタル信号に基づいて変調して得られるアナログ信号を無線で受信する複数の無線受信手段、および前記各無線受信手段から出力される復号信号であって外部の装置に出力する信号であるベースバンド信号を選択するブランチ判定切替手段を備え、前記無線受信手段は、前記受信したアナログ信号を所定の増幅率で増幅する増幅手段と、前記増幅手段によって増幅された信号を復調して復調信号を生成する復調手段と、前記復調信号を復号して前記復号信号を生成する復号手段と、前記復調信号の信号レベルを所定の目標レベルにするために必要な利得の絶対値である補償利得に関する利得制御情報を生成し、前記利得制御情報に基づいて前記増幅手段による増幅の増幅率を制御するAGC制御手段とを有し、前記ブランチ判定切替手段は、前記各AGC制御手段が生成する前記利得制御情報に基づいて前記各無線受信手段のいずれかが出力する復号信号をベースバンド信号として選択することを特徴とするダイバシティ切替装置。
  2. 前記ブランチ判定切替手段は、さらに、前記利得制御情報に基づいて前記各無線受信手段を異なる複数のグループに分類し、予め決められた優先順位に基づいて1または2の前記グループを候補グループとして選択し、前記候補グループに含まれる各無線受信手段によって生成される前記利得制御情報に基づいて前記ベースバンド信号を選択することを特徴とする請求項1記載のダイバシティ切替装置。
  3. デジタル信号に基づいて変調して得られるアナログ信号を無線で受信する複数の無線受信手段、および前記各無線受信手段から出力される復号信号であって外部の装置に出力する信号であるベースバンド信号を選択するブランチ判定切替手段を備え、前記無線受信手段は、前記受信したアナログ信号を所定の増幅率で増幅する増幅手段と、前記増幅手段によって増幅された信号を復調して復調信号を生成する復調手段と、前記復調信号を復号して前記復号信号を生成する復号手段と、前記復調信号の信号レベルを所定の目標レベルにするために必要な利得の絶対値である補償利得に関する利得制御情報を生成し、前記利得制御情報に基づいて前記増幅手段による増幅の増幅率を制御するAGC制御手段とを有し、前記ブランチ判定切替手段は、前記各復調手段によって出力された復調信号の信号レベルのうち、上位2つの信号レベルの差の絶対値が所定のしきい値を超える場合は、信号レベルが最も高い復調信号に基づいて生成される復号信号を前記ベースバンド信号として選択し、前記上位2つの信号レベルの絶対値の差が所定のしきい値以内の場合は、前記上位2つの信号レベルの時間変化の情報に基づいて前記上位の2つの信号レベルを有する復号信号に基づいて生成される復号信号のいずれかを前記ベースバンド信号として選択することを特徴とするダイバシティ切替装置。
  4. 前記ブランチ判定切替手段は、さらに、前記利得制御情報に基づいて前記各無線受信手段を異なる複数のグループに分類し、予め決められた優先順位に基づいて1または2の前記グループを候補グループとして選択し、前記候補グループに含まれる各無線受信手段が有する前記AGC制御手段によって生成された利得制御情報に基づいて、下位2つの補償利得の差の絶対値が所定のしきい値を超える場合は、補償利得が最も低い復調信号に基づいて生成される復号信号を前記ベースバンド信号として選択し、前記下位2つの補償利得の絶対値の差が所定のしきい値以内の場合は、前記下位2つの補償利得の時間変化の情報に基づいて前記下位の2つの補償利得を有する復号信号に基づいて生成される復号信号のいずれかを前記ベースバンド信号として選択することを特徴とする請求項2記載のダイバシティ切替装置。
  5. 前記ブランチ判定切替手段は、さらに、前記下位2つの補償利得の時間変化の速度差が所定値以内の場合は、再度、前記下位2つの補償利得のうち、補償利得が最も低い復調信号に基づいて生成される復号信号を前記ベースバンド信号として選択することを特徴とする請求項4記載のダイバシティ切替装置。
  6. 前記ダイバシティ切替装置は、さらに、無線受信手段毎に、前記復号信号を対象として誤り検出を行う手段を備え、前記ブランチ判定切替手段は、前記誤りが検出されたときは、前記誤りが検出された復号信号を生成した前記無線受信手段によって出力される復号信号を前記ベースバンド信号として選択しないことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のダイバシティ切替装置。
  7. 前記ダイバシティ切替装置は、さらに、無線受信手段毎に、前記復号信号を対象として誤り検出を行って誤り率を生成する誤り検出手段を備え、前記ブランチ判定切替手段は、さらに、前記誤り率に基づいて前記各無線受信手段を異なる複数のグループに分類し、予め決められた優先順位に基づいて1または2の前記グループを候補グループとして選択し、前記候補グループに含まれる各無線受信手段に対応する誤り検出手段によって生成された誤り率に基づき、下位2つの誤り率の差の絶対値が所定のしきい値を超える場合は、前記下位2つの誤り率のうち最も低い誤り率に対応する復号信号を前記ベースバンド信号として選択し、前記下位2つの誤り率の絶対値の差が所定のしきい値以内の場合は、前記下位2つの誤り率に対応する複合信号の補償利得の情報又は前記下位2つの誤り率に対応する復調信号の信号レベルの情報のいずれかと前記下位2つの誤り率の情報とに基づいて前記下位の2つの誤り率を有する復号信号のいずれかを前記ベースバンド信号として選択することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のダイバシティ切替装置。
  8. 前記ダイバシティ切替装置は、さらに、前記ブランチ判定切替手段が生成したベースバンド信号を対象として誤り検出を行う出力信号誤り検出手段を有し、前記ブランチ判定切替手段は、前記出力信号誤り検出手段によって検出された誤り検出の情報にも基づいて前記ベースバンド信号の選択を行うことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のダイバシティ切替装置。
  9. 前記ブランチ判定切替手段は、前記ベースバンド信号として選択される前記復号信号中に、前記復号信号を生成するためのフレーム同期に用いるユニークワード信号が検出されない場合は、ユニークワード信号が検出された他の復号信号の中からベースバンド信号を選択することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のダイバシティ切替装置。
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