JP2004014987A - 積層型圧電セラミックス素子 - Google Patents

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Masayuki Kurano
鞍野 正行
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Tokin Corp
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Abstract

【課題】積層型圧電セラミックス素子を連続動作させている場合に生じた一部のショート不良部に起因する積層型圧電セラミックス素子の駆動不良や、落雷等により許容耐電圧を以上の電圧印加による積層型圧電セラミックス素子に加わった場合の積層型圧電セラミックス素子が破損を防止する。
【解決手段】積層型圧電セラミックス素子の外部電極部または内部電極材料に過電流時にまたは過熱時の発熱作用による温度上昇に応じて固有抵抗値が増大して絶縁に変化するPTC特性を有する材料を用いる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加圧により電圧を生じる積層型圧電センサや電圧を加えて変位又は力を生じさせる積層型圧電アクチュエータ等に用いられる積層型圧電セラミックス素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、外部からの応力で電圧を発生したり、電圧の印加により変形する圧電性セラミックスは、圧力センサーや圧電ブザー等に実用化されている。また、近年、センサーの感度向上やアクチュエータの変位特性向上のため、圧電セラミックス層と内部電極層を交互に積層し、内部電極層が一層おきに一対の対向外部電極に接続した構造の積層型圧電セラミックス素子の普及が著しい。
【0003】
例えば、積層型圧電セラミックス素子の積層型圧電アクチュエータとしての用途は、半導体製造用の微小の位置決め装置や特殊なガスの流量を調整するマスフローコントローラのアクチュエータのような産業機器から、変位量を拡大する機構に積層型圧電アクチュエータを組み込み、ワイヤー式ドットプリンターやインチワーム式超音波モータ等の民生機器まで、広い範囲に及んでいる。
【0004】
一般的な構造の積層型圧電セラミック素子としては、特許公開公報平2−285685号に示されるような構造体が知られている。該構造体は、圧電セラミックス層を3層以上と内部電極層を2層以上積層し、内部電極が1層おきに対向電極となるように側面で1層おきに内部電極端部に圧電セラミックス層の最小膜厚以上の深さの溝を形成し、該溝に絶縁体を充填し、その上に一対の外部電極を形成した構造で、外部電極材料としては銀を主成分とする導電性ペーストが使用されていた。
【0005】
しかし、このような外部電極を用いた積層型圧電セラミックス素子を自動車用部品に用いて、積層型圧電セラミックス素子を連続動作させていると、積層型圧電セラミックス素子の伸縮のために外部電極が切断したり、一部のセラミックス層においてショート不良が発生したりすることがある。この際、断線個所やショート層の為に積層型圧電セラミックス素子に充分な駆動電圧が印加できず、積層型圧電セラミックス素子の駆動が不可能となる問題点がある。また、落雷等による誘導電流などが積層型圧電セラミックス素子に加わった場合には、許容される耐電圧を越え、外部電極が焼損し、積層型圧電セラミックス素子が破損する問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述の問題点の一解決策として、特許公開公報平9−270539に示すような波形をした外部電極を従来の外部電極に併設する冗長外部電極が設けられている場合もある。しかし、このような冗長外部電極を併設した積層型圧電セラミックス素子でも、落雷等により誘導電流が素子に加わった場合には、許容される耐電圧を越え、素子が破損することを防止することは出来ないという問題点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明は、連続駆動時のショート発生時でも破壊せず、また落雷等により誘導電流が加わった場合でも破壊しない構造の積層型圧電セラミックス素子を提供することを目的とする。
【0008】
本発明によれば、圧電セラミックス層が3層以上と内部電極層が2層以上積層した積層体で、該積層体の側面に前記内部電極層が1層おきに対向電極となるように該内部電極層を交互に側面に取り出し、または、該積層体の側面に露出した前記内部電極層が1層おきに対向電極となるように、側面上で1層おきに絶縁物で絶縁し、前記内部電極層に接続する一対の外部電極を有する積層型圧電セラミックス素子において、前記一対の外部電極に過電流による温度上昇に応じて固有抵抗が増大して絶縁体に変化するPTC特性を有する材料を用いたことを特徴とする積層型圧電セラミックス素子が得られる。
【0009】
また、本発明によれば、積層型圧電セラミックス素子において、前記内部電極層全体または前記外部電極に接続する近傍の内部電極層に、過電流による温度上昇に応じて固有抵抗が増大して絶縁体に変化するPTC特性を有する材料を用いたことを特徴とする積層型圧電セラミックス素子が得られる。
【0010】
【作用】
本発明に用いられる、PTC特性を有する電極材料としては、酸化亜鉛やチタン酸バリウムを主成分とするセラミックス電極材料や、導電性重合体有機物電極材料が利用できる。これらの電極材料の代表的なPTC特性を図3に示した。図3によれば、温度の上昇に伴い電気抵抗が10−4オームから1010オームに急激に変化することが分かり、導電体が絶縁体に変化することが分かる。
【0011】
PTC特性を有する電極材料を積層型圧電セラミックス素子の外部電極、内部電極またはその一部のいずれかに用いることで、素子を動作させている場合に生じた一部のショート不良部の発熱や、落雷等による誘導電流などが加わった場合の許容耐電圧以上の電圧印加による発熱時に電気抵抗が大きくなり、電極材料が絶縁材料に変化するために積層型圧電セラミックス素子に電流が流れなくなり、積層型圧電セラミックス素子の破損を防止できる。
【0012】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を図を用いて説明する。
【0013】
(実施例1)
図1は、本発明における積層圧電セラミックス素子の一実施の形態の断面図である。図1に示すように、本発明の積層型圧電セラミックス素子は、チタン酸ジルコン酸鉛系圧電セラミックスからなる複数の圧電セラミックス1と銀/パラジウム合金の複数の内部電極2を交互に積層してなる積層圧電セラミックス素子の少なくとも2つの側面において、一層置きに内部電極2の端部がPTC特性を有する外部電極3と接続しており、さらに積層圧電セラミックス素子の長さ方向の端部近傍で前記外部電極上で外部と電気的接続を行うためのリード線4から構成されている。
【0014】
実際に、化学組成がPb(Ni・Nb)0.5Ti0.35Zr0.15の圧電セラミックスと80重量%銀/20重量%パラジウムの内部電極材料と変成酸化亜鉛系PTC外部電極材料を用いて、積層方向長さ10mm、断面形状5×5mmで、セラミックスの厚さが100μm、積層数が65層の積層型圧電アクチュエータを試作した。試作した積層型圧電アクチュエータの周波数100ヘルツでパルス電圧150ボルトの連続印加試験の結果と、落雷等による誘導電流を模擬した直流電圧10キロボルトの高電圧印加試験の結果を表1に示した。比較のため、同じ寸法で従来構造の積層型圧電アクチュエータの試験結果も同表に示した。
【0015】
【表1】
Figure 2004014987
【0016】
(実施例2)
次に、第2の実施例として、実施例1と同じ圧電セラミックスとPTC特性を有する変成BaTiOのセラミックス内部電極材料を用いて、積層方向寸法10mm、断面寸法5×5mm、セラミックス層厚さ100μm、積層数70層の積層型圧電加速度センサーを試作した断面図を図2に示した。図2で、11は圧電セラミックス、12はPTC特性を有する内部電極、13は内部電極露出部のガラス絶縁材料、14は銀の焼き付け外部電極、15は外部電極に接続するリード線をそれぞれ示す。実施例1と同様の試験を行い、結果を表1に示した。
【0017】
表1から、本発明の実施例1の積層型圧電アクチュエータや実施例2の積層型圧電加速度センサーは、従来構造の積層型圧電セラミックス素子に比較し、連続駆動時の不良の発生率が低く、また、落雷等による誘導電流を模擬した高電圧の印加試験における不良発生率が低いことが明らかである。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、素子を動作させている場合に万一ある層でショートが生じた場合でも、そのショート不良部を中心に発熱した部分のみにPTC特性による抵抗値増加を起こすことで、素子不良部への印加電圧をゼロにできるため、残る層での素子の駆動が維持でき、また、落雷等による誘導電流などが素子に加わった場合の許容耐電圧以上の電圧印加による素子の破損を防止できる構造の積層型圧電セラミックス素子の提供が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型圧電セラミックス素子を示す断面図。
【図2】本発明の積層型圧電加速度センサーを示す断面図。
【図3】電極材料の代表的なPTC特性を示す図。
【符号の説明】
1  圧電セラミックス
2  内部電極
3  PTC特性を有する外部電極
4  リード線
11  圧電セラミックス
12  PTC特性を有する内部電極
13  内部電極露出部のガラス絶縁材料
14  銀の焼き付け外部電極
15  外部電極に接続するリード線

Claims (4)

  1. 圧電セラミックス層が3層以上と内部電極層が2層以上積層した積層体で、該積層体の側面に前記内部電極層が1層おきに対向電極となるように該内部電極層を交互に側面に取り出し、該内部電極層に接続する一対の外部電極を有する積層型圧電セラミックス素子において、前記一対の外部電極に過電流による温度上昇に応じて固有抵抗が増大して絶縁体に変化するPTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有する材料を用いたことを特徴とする積層型圧電セラミックス素子。
  2. 圧電セラミックス層が3層以上と内部電極層が2層以上積層した積層体で、該積層体の側面に前記内部電極層が1層おきに対向電極となるように、側面上で1層おきに絶縁物で絶縁し、前記内部電極層に接続する一対の外部電極を有する積層型圧電セラミックス素子において、前記一対の外部電極に過電流時による温度上昇に応じて固有抵抗が増大して絶縁体に変化するPTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有する材料を用いたことを特徴とする積層型圧電セラミックス素子。
  3. 請求項1及び2記載の積層型圧電セラミックス素子において、前記内部電極層に過電流による温度上昇に応じて固有抵抗が増大して絶縁体に変化するPTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有する材料を用いたことを特徴とする積層型圧電セラミックス素子。
  4. 請求項1及び2記載の積層型圧電セラミックス素子において、前記内部電極層のうち前記外部電極に接続する近傍の内部電極層に過電流による温度上昇に応じて固有抵抗が増大して絶縁体に変化するPTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有する材料を用いたことを特徴とする積層型圧電セラミックス素子。
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