JP2004014660A - アクチュエータ - Google Patents

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Masahiro Ota
大田 正弘
Yoshi Sukigara
鋤柄 宜
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Honda Motor Co Ltd
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
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  • Power Engineering (AREA)
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Abstract

【課題】応答性がよく、低い印加磁場で変位量及び発生力が大きく、精密制御可能なアクチュエータを提供する。
【解決手段】超弾性を有する形状記憶弾性部材1と、磁性体2と、磁場発生体3とを有し、磁性体2及び磁場発生体3の一方が固定部で他方が可動部となるように、磁性体2及び磁場発生体3の少なくとも一方は形状記憶弾性部材1に固定されており、もって磁場発生体3から発生する磁場により可動部が駆動されるアクチュエータ。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は形状記憶合金の超弾性を用いるとともに、コイルの磁力により可動部を駆動する高応答性のアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
ロボット、工作機械、自動車等の電磁モータを利用する分野では、駆動システムの軽量化が求められている。しかし電磁モータの出力密度はモータの重量に依存するため、電磁モータを利用したアクチュエータの軽量化には限界がある。そのため、小型軽量化が可能であるとともに、大きな出力が得られるアクチュエータが望まれている。
【0003】
アクチュエータに要求される条件としては、駆動力により可動部は所望の位置に変位し、非動作状態になると可動部は必ず基準位置に戻り、かつ大きな負荷があっても可動部を駆動し得るように大きな出力が得られること等が挙げられる。非動作状態になると可動部が必ず基準位置に戻るためには、可動部の偏圧部材としてバネを使用する必要があるが、バネの反発力が大きいと、バネ力に逆らって可動部を駆動するのに大きな力が必要となる。そのため、僅かな力で変位するバネが望まれる。
【0004】
最近、僅かな力で変位する弾性部材として、超弾性を有する形状記憶合金製バネが注目され、カテーテルのガイドワイヤ等の種々の用途に使用されている。そのため、形状記憶合金製バネをアクチュエータの可動部の偏圧部材に使用する試みがなされている。
【0005】
しかしながら、従来の形状記憶合金製バネを用いたアクチュエータは、形状記憶合金の熱弾性マルテンサイト相変態を利用して温度変化によりバネを変位させる機構を有するので、大きな発生力及び変位量が得られるものの、熱拡散が律速となり応答が遅いという問題がある。
【0006】
また温度変化によりバネを変位させる代わりに磁気により変位させることも考えられる。例えば、Ni−Mn−Ga合金は磁気により相変態することが知られているが、この合金は脆いのでバネに成形するのが困難である。このような困難を克服した磁性形状記憶合金として、特開平11−269611号は、外部磁場エネルギーによりマルテンサイト相変態を誘起する鉄基磁性形状記憶合金(パラジウム含有量が27〜32原子%の鉄−パラジウム系合金、白金含有量が23〜30原子%の鉄−白金系合金等)を提案している。しかしながら、この形状記憶合金は磁気制御のために応答性が良いものの、大きい印加磁場を必要とするという問題がある。
【0007】
さらに形状記憶合金の超弾性を利用したアクチュエータとして、特開平10−223430号は、互いに平行な可動部と可動部に垂直な一対の梁からなるロの字型の形状記憶合金製平行バネと、平行バネを磁力によって駆動するためにその両側に配置された一対の電磁石と、平行バネを磁力によって支持するための永久磁石とを備え、各梁には変形自在となるように幅を狭められたヒンジ部が設けられており、ヒンジ部には永久磁石により引張り力が与えられている磁気駆動ステージを提案している。この磁気駆動ステージは高精度の位置決めが可能であるが、平行バネを利用しているため、変位量が小さい。
【0008】
このほか形状記憶合金の超弾性を利用したアクチュエータとして、特開2000−297566号は、通電されて超弾性を呈する形状記憶合金部材と、該形状記憶合金部材が連結され、バネ構造の前記形状記憶合金部材への通電によって該形状記憶合金部材が縮むことにより、停止位置から所定の動作位置に移動される駆動体と、ロック機構からなる駆動装置を提案している。この駆動装置では、ロック機構により駆動体が動作位置に保持され、形状記憶合金部材に通電されていない時にロック機構が解除されると、可動部に接続された引張りコイルバネにより可動部が停止位置に戻る。この発明の駆動装置は、ロック機構とバネにより位置決めをしているものの、精密な制御が難しいという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、応答性がよく、小さい印加磁場で変位量及び発生力が大きく、精密制御が可能なアクチュエータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者等は、可動部の偏圧部材として超弾性を有する形状記憶弾性部材を使用し、電磁コイルと磁性体との吸引/反発力により可動部を駆動する方式とすることにより、応答性がよく、小さい印加磁場で変位量及び発生力が大きく、精密制御が可能なアクチュエータが得られることを発見し、本発明に想到した。
【0011】
すなわち本発明のアクチュエータは、超弾性を有する形状記憶弾性部材と、磁性体と、磁場発生体とを有し、前記磁性体及び前記磁場発生体の一方が固定部で他方が可動部となるように、前記磁性体及び前記磁場発生体の少なくとも一方は前記形状記憶弾性部材に固定されており、もって前記磁場発生体から発生する磁場により前記可動部が駆動されることを特徴とする。
【0012】
本発明のアクチュエータは、駆動原理に形状記憶弾性部材の超弾性を用い、駆動エネルギー源としてコイルの磁力を用いる。このため高発生力、大変位及び高出力密度が可能である。また磁場により発生する電磁力を駆動エネルギーとするため、熱エネルギー駆動よりもはるかに応答性がよく、ヒータや断熱材が不要であり、変位量が磁場の強さに依存するため、精密な制御が可能である。
【0013】
また本発明のアクチュエータは、形状記憶弾性部材に予備応力が印加されることを特徴とする。形状記憶弾性部材をコイルバネ又は板バネとすることにより、上記予備応力を運動として取り出すことが容易となり、高発生力が可能となる。また形状記憶弾性部材をバネ形状とすることにより、衝撃吸収機能を付加できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のアクチュエータは磁性体及び磁場発生体を有し、磁場発生体が与える磁力によって駆動される。図1〜図7は、磁性体を可動部とし、磁場発生体を固定部とした場合を例にとって、本発明のアクチュエータの原理を示したものである。
【0015】
図1(a)及び(b)の例では、コイルバネ状の形状記憶弾性部材1の一端部1aは基体5に支持されており、形状記憶弾性部材1の他端部1bに円柱状の軟磁性体2が取り付けられている。図1(a)の例では、形状記憶弾性部材1の一端部1aは下側に位置し、その下方で形状記憶弾性部材1の軸線上に1個の磁場発生体3が設けられている。また図1(b)の例では、形状記憶弾性部材1の一端部1aは上側に位置し、軟磁性体2の下方でそれから離隔した形状記憶弾性部材1の軸線上の位置に1個の磁場発生体3が設けられている。いずれの場合も、磁場発生体3の磁極方向は形状記憶弾性部材1の伸縮方向と平行である。磁場発生体3としては、通常の電磁コイルでよい。
【0016】
図1(a)の場合、形状記憶弾性部材1は圧縮コイルバネであり、磁場発生体3への通電により磁場が発生すると、軟磁性体2が磁力により吸引され、形状記憶弾性部材1が圧縮されることにより、軟磁性体2は下方に駆動される。また図1(b)の場合、形状記憶弾性部材1は引張りコイルバネであり、磁場発生体3への通電により磁場が発生すると、軟磁性体2が磁力により吸引されることにより、形状記憶弾性部材1が引張られ、軟磁性体2は下方に駆動される。いずれの場合も、磁場発生体3への通電を停止すると、磁場が消失するので、コイルバネは元の状態に戻る。このように、磁場発生体3への通電をオンオフすることにより、矢印で示す方向に軟磁性体2を駆動することができる。
【0017】
図2(a)及び(b)に示す例は、コイルバネ状の形状記憶弾性部材1の伸縮方向と垂直に一対の電磁コイル等の磁場発生体3が配置されている以外、図1(a)及び(b)に示す例と同じである。一対の磁場発生体3は異なる磁極が対向するように通電される。図2(a)の場合、形状記憶弾性部材1は圧縮コイルバネであり、磁場発生体3への通電により磁場が発生すると、軟磁性体2が磁力により吸引され、形状記憶弾性部材1が圧縮されることにより駆動される。また図2(b)の場合、形状記憶弾性部材1は引張りコイルバネであり、磁場発生体3への通電により磁場が発生すると、軟磁性体2が磁力により吸引されることにより、形状記憶弾性部材1が引張られ、軟磁性体2は下方に駆動される。いずれの場合も、磁場発生体3への通電を停止すると、磁場が消失するので、コイルバネは元の状態に戻る。このように、磁場発生体3への通電をオンオフすることにより、矢印で示す方向に軟磁性体2を駆動することができる。
【0018】
図3に示す例は、一対の電磁コイル等の磁場発生体3に同極が向き合うように通電する以外、図2(a)の例と同じである。
【0019】
図4に示す例は、形状記憶弾性部材1の他端部1bに円柱状の軟磁性体2を取り付ける代わりに、形状記憶弾性部材1に軟磁性被覆層4を設けた以外、図1(a)の例と同じである。また図5は、形状記憶弾性部材1の他端部1bに円柱状の軟磁性体2を取り付ける代わりに、形状記憶弾性部材1に軟磁性被覆層4を設けた以外、図2(a)の例と同じである。いずれの場合も、軟磁性被覆層4は形状記憶弾性部材1全体を覆う必要はなく、少なくとも形状記憶弾性部材1の一部分を被覆していれば良い。
【0020】
図6の例は、板状の形状記憶弾性部材1を片持ち梁状に基体5に取り付け、形状記憶弾性部材1の先端部に軟磁性体2を取り付け、1個の電磁コイル等の磁場発生体3を軟磁性体2の近辺でその変位方向のいずれかの側に配置した構成を有する。なお磁場発生体3は形状記憶弾性部材1の両側に設けても良い。磁場発生体3への通電により磁場が発生すると、軟磁性体2は磁力により吸引され、形状記憶弾性部材1の撓みにより駆動される。図7の例は、板状の形状記憶弾性部材1に軟磁性被覆層4を設けた以外、図6の例と同じである。
【0021】
上記例では、アクチュエータ用磁性体として軟磁性材を利用している。軟磁性体2自身は磁場を発生せず、磁場発生体3が磁場を発生していないときは完全に非駆動状態であるので好ましい。軟磁性体2の配置は限定的ではなく、例えば図1〜3に示すように形状記憶弾性部材1の先端に軟磁性体2を取付けてもよいし、また図4及び5に示すように形状記憶弾性部材1の表面の少なくとも一部を軟磁性材で被覆してもよい。いずれの場合も、軟磁性材としては純鉄、ケイ素鋼、Fe−Ni合金及びFe−Co合金等の軟磁性合金が好ましく、特にFe−Co合金が好ましい。
【0022】
図8〜10は、本発明のアクチュエータの概念図である。図8に示すアクチュエータは、一対のコイルバネ状の形状記憶弾性部材1,1と、それらの先端部の間に固定された電磁コイル等の磁場発生体3と、形状記憶弾性部材1,1の後端部をそれぞれ固定する一対の固定部材9,9と、各固定部材9,9に取り付けられた永久磁石7,7と、形状記憶弾性部材1,1、磁場発生体3及び永久磁石7,7を覆う円筒形カバー8とを有する。磁場発生体3にはコイルバネ状形状記憶弾性部材1,1の先端部を固定するリング10が固定されており、リング10は円筒形カバー8内を移動自在である。従って、磁場発生体3はアクチュエータの可動部として作用する。各永久磁石7,7は、同極が向かい合うように各固定部材9に固定されている。カバー8及びリング10はAl合金、樹脂等の非磁性体からなるのが好ましい。
【0023】
形状記憶弾性部材1として使用するコイルバネは、(イ)一方が圧縮コイルバネで、他方が引っ張りコイルバネの場合、(ロ)両方とも圧縮コイルバネの場合、及び(ハ)両方とも引っ張りコイルバネのいずれでも良い。磁場発生体3のストロークを大きくとるためには、磁場発生体3の初期位置を一方の永久磁石7側にする必要があるが、そのためには圧縮コイルバネと引っ張りコイルバネの組合せとするのが好ましい。
【0024】
図8に示す例では、一対の形状記憶弾性部材1,1はいずれも圧縮バネであるが、勿論これに限定されるものではない。また一対の永久磁石7,7はいずれも内側がS極となっている。図8(a)に示すように、磁場発生体3への通電を停止しているときは、可動部である磁場発生体3に永久磁石7,7による吸引力/反発力が働かないため、磁場発生体3はその両側にある形状記憶弾性部材1,1の弾性力のつりあいにより一対の永久磁石7,7のほぼ真中に停止する。ここで図8(b)に示すように、磁場発生体3への通電により図中右側がN極となる磁場が発生すると、磁場発生体3は図中右側の永久磁石7と引き合い、左側の永久磁石7と反発しあうため、駆動される。磁場発生体3が最大の変位を示すとき、伸長した方の形状記憶弾性部材1は引っ張られた状態でも良いが、両形状記憶弾性部材1,1が磁場発生体3に当接しただけの場合には、磁場発生体3から離れるのを防ぐためになお圧縮状態であるのが好ましい。さらに図8(c)に示すように、磁場発生体3に逆向きに通電すると、磁場発生体3は逆向きの変位を示す。通電を停止すると、磁場発生体3は図8(a)に示す元の位置に戻る。図中の符号Lは可動部である磁場発生体3の変位量(ストローク)を表す。
【0025】
図9に示す例は、一対の永久磁石7の一方が永久磁石7で他方が非磁性体6である以外、図8に示す例と同じである。永久磁石7は内側がS極となっている。図9(a)に示すように磁場発生体3への通電を停止しているときは、可動部である磁場発生体3に永久磁石7による吸引力/反発力が働かないため、磁場発生体3はその両側にある形状記憶弾性部材1,1の弾性力のつりあいにより、非磁性体6と永久磁石7とのほぼ真中に停止する。ここで図9(b)に示すように、磁場発生体3への通電により図中右側がN極となる磁場が発生すると、磁場発生体3は永久磁石7と引き合い、駆動される。また図9(c)に示すように、磁場発生体3への通電を逆向きにすると、図中右側がS極となる磁場が発生し、反発して、駆動される。通電を停止すると、磁場発生体3は図9(a)に示す元の位置に戻る。
【0026】
図10に示す例は、一対の永久磁石7の一方が軟磁性体2であり、他方が非磁性体6である以外、図8に示す例と同じである。図10(a)に示すように、磁場発生体3への通電を停止しているときは、可動部である磁場発生体3に吸引力/反発力が働かないため、磁場発生体3はその両側にある形状記憶弾性部材1,1の弾性力のつりあいにより軟磁性体2と非磁性体6とのほぼ真中に停止する。磁場発生体3への通電により磁場が発生すると、磁場発生体3は軟磁性体2と引き合い、駆動される(図10(b))。
【0027】
図11は、本発明のアクチュエータのさらに別の概念図である。このアクチュエータは、形状記憶弾性部材1と、形状記憶弾性部材1の先端部に固定されたリング10と、リング10に固定された永久磁石7と、コイルバネ状形状記憶弾性部材1の後端部を固定する固定部材9と、固定部材9に取り付けられた電磁コイル等の磁場発生体3と、形状記憶弾性部材1、磁場発生体3及び永久磁石7を覆う円筒形カバー8とを有する。このアクチュエータは、永久磁石7の代わりに軟磁性体を有していてもよいが、以下は便宜上永久磁石7を有している場合について説明する。永久磁石7には形状記憶弾性部材1の先端部を固定するリング10が固定されており、リング10は円筒形カバー8内を移動自在である。従って、永久磁石7はアクチュエータの可動部として作用する。カバー8及びリング10はAl合金、樹脂等の非磁性材からなるのが好ましい。
【0028】
図11に示す例では、形状記憶弾性部材1は圧縮バネであるが、勿論これに限定されるものではない。永久磁石7は磁場発生体3側がS極となっている。図11(a)に示すように、磁場発生体3への通電を停止しているときは、可動部である永久磁石7に磁場発生体3による吸引力/反発力が働かないため、永久磁石7を固定するリング10は円筒形カバー8に設けられたストッパ81に当接し、形状記憶弾性部材1が僅かに圧縮された状態で停止している。ここで図11(b)に示すように、磁場発生体3への通電により図中左側がN極となる磁場が発生すると、永久磁石7は磁場発生体3と引き合い、駆動される。通電を停止すると、永久磁石7は図11(a)に示す元の位置に戻る。図中の符号Lは可動部である永久磁石7の変位量(ストローク)を表す。永久磁石7が図11(a)に示す初期位置にあるとき、形状記憶弾性部材1は負荷を掛けられていない状態でも良いが、形状記憶弾性部材1が永久磁石7に当接しただけの場合には、可動部材のリング10から離れるのを防ぐためになお圧縮状態であるのが好ましい。
【0029】
図12は、本発明のアクチュエータの具体例を示す断面図である。このアクチュエータは、一対のコイルバネ状の形状記憶弾性部材101,102と、それらの先端部の間に固定された電磁コイル等の磁場発生体3を具備する可動部材30と、形状記憶弾性部材1,1の後端部にそれぞれ固定された一対のリング状の永久磁石13a,13bと、可動部材30に固定されたシャフト11と、これらを覆う円筒形カバー8とを有する。
【0030】
図13に示すように、可動部材30は、磁場発生体としての電磁コイル3と、電磁コイル3を支持するボビン20とを有する。ボビン20はプラスチック等の非磁性材からなり、フランジ21aを有するボビン本体部21にフランジ22aを有するボビン接合部22を接合して形成される。
【0031】
図14は図12(a)のA−A拡大断面図であり、図15はボビン20をフランジ21a側から見た図である。図13〜15から明らかなように、各フランジ21a,22aには形状記憶弾性部材101及び102をそれぞれ固定するために切込み21b,22bが設けられている。切込み21b,22bを通った各形状記憶弾性部材101,102の端部は、ボビン本体部21及びボビン接合部22の大径部21d,22dに巻かれ、そこに設けられた穴(図示せず)に嵌められる。このようにして、各形状記憶弾性部材101,102はボビン20に固定される。各フランジ21a,22aの直径は円筒形カバー8より僅かに小さく、ストッパ81,82の内径よりも大きい。
【0032】
ボビン本体部21及びボビン接合部22はそれぞれ環状突起部21c,22cを有し、環状突起部21c,22cを含むボビン20内をシャフト11が貫通している。シャフト11はねじ等の固定部材18,18により環状突起部21c,22cに固定されている。シャフト11はまた形状記憶弾性部材101,102の中心を通って、各リング状永久磁石13a,13bの開口部を貫通し、円筒形カバー8に固定された各ベアリング14,14によって移動自在に支持されている。磁場発生体3が形状記憶弾性部材101,102の軸線方向に駆動されると、シャフト11も同様に駆動される。従って、シャフト11の一端を負荷がかかる駆動部とすることができる。
【0033】
各永久磁石7,7は、同極が向かい合うように円筒形カバー8に固定されている。カバー8はAl合金、樹脂等の非磁性体からなるのが好ましい。円筒形カバー8の内面には、可動部材30の停止位置を確定するためのストッパ81,82が設けられている。各ストッパ81,82はいかなる形状でも良いが、耐久性を考慮して図14に示すような環状フランジであるのが好ましい。なお円筒形カバー8は磁場発生体3のリード線31の引き出し口16を有する。また円筒形カバー8は、磁場発生体3が発生する熱の蓄積を防ぐため、図16に示すように窓15を設けても良い。
【0034】
図12(a)に示すようにフランジ21aがストッパ81に当接する位置を初期位置(磁場がないときの位置)とすると、形状記憶弾性部材101は引っ張りコイルバネで、形状記憶弾性部材102は圧縮コイルバネであるのが好ましい。
【0035】
図12(a)に示す状態で、磁場発生体3への通電により図中右側がS極となる磁場が発生すると、磁場発生体3は永久磁石13bに吸引されるとともに永久磁石13aと反発し、可動部材30は図12(b)に示すように右方向に移動する。これにより、形状記憶弾性部材101は引っ張られ、形状記憶弾性部材102は圧縮される。可動部材30が図12(b)に示す位置からさらに右方向に移動すると、図12(c)に示すようにボビン20のフランジ22aがストッパ82に当接し、停止する。磁場発生体3への通電を停止すると、可動部材30は形状記憶弾性部材101,102の作用により図12(a)に示す停止位置に戻る。
【0036】
図17は図12のアクチュエータにおける可動部材30の駆動力を概略的に示す。図の左端は永久磁石13aの表面に相当し、右端は永久磁石13bの表面に相当し、また81及び82はそれぞれストッパ81,82の位置を表す。
【0037】
曲線Xaは永久磁石13bによる吸引/反発力を表し、曲線Xbは永久磁石13aによる吸引/反発力を表す。曲線Xは、可動部材30が受ける磁力の合力(曲線Xaの吸引/反発力と曲線Xbの吸引/反発力の合計)を表す。各永久磁石13a,13bによる吸引/反発力は、磁石からの距離の2乗に反比例するので、曲線Xa、Xbはそれぞれ永久磁石13a,13b側から急激に減衰する。しかしながら、例えば永久磁石13aから吸引力を受けている場合には永久磁石13bから反発力を受けるので、可動部材30は常に両永久磁石13a,13bの磁力の合力を受けることになる。曲線Xはその様子を示したもので、磁力の合力は各永久磁石13a,13b側が大きく、中央が小さくなっているが、その低下の程度は単独の永久磁石を用いた場合に比べて著しく小さい。その結果、比較的滑らかな磁力曲線となる。Dは可動部材30に掛けられる最大負荷の大きさを表し、負荷がD未満であれば、可動部材30は可動である。
【0038】
直線Yは形状記憶弾性部材101,102の弾性力の合力を表す。形状記憶弾性部材101,102は超弾性であるので、弾性力の合力は磁力の合力に比較して非常に小さい。そのため、形状記憶弾性部材101,102の弾性力は可動部材30の駆動に対する抵抗としてはほとんど無視できる。
【0039】
形状記憶弾性部材101,102の弾性力を無視すると、ストッパ81,82により決まるストローク内において、磁力の合力はストッパ81,82の位置(点A,B)で最大である。ストッパ81,82の位置から中央に移動するにつれて可動部材30が受ける磁力は減少し、中点Cで最小になるが、その変動幅は小さい。
【0040】
図18は、本発明のアクチュエータの別の具体例を示す断面図である。このアクチュエータは、一対のコイルバネ状の形状記憶弾性部材101,102と、それらの先端部の間に固定されたリング状の永久磁石13を具備する可動部材30と、形状記憶弾性部材101,102の後端部の外側にそれぞれ固定された一対の電磁コイル等の磁場発生体3a,3bと、可動部材30に固定されたシャフト11と、一対の形状記憶弾性部材101,102とリング状の永久磁石13とを覆う円筒形カバー8とを有する。
【0041】
図19に示すように、可動部材30は、永久磁石13と、永久磁石13を固定する支持部材17とを具備する。図19(a)は、磁石支持部材17の詳細を示す側面図である。磁石支持部材17はプラスチック等の非磁性材からなり、永久磁石13を固定するための大径部171cと、大径部171cの一端に設けられたフランジ171bと、一対の円筒形ナット172,173を螺合するためのおねじ部171a,171aとを有する。各おねじ部171a,171aの外径は大径部171cの外径より僅かに小さく、かつ表面に各形状記憶弾性部材101,102の末端部を受承するための一対の溝171d,171dを有する。各溝171d,171dの深さは、その中に入れた各形状記憶弾性部材101,102の末端部が各おねじ部171a,171aのネジ溝より僅かに突出する程度に設定するのが好ましい。各おねじ部171a,171aの外側には環状突出部171e,171eが一体的に設けられている。このような構造を有する支持部材17はプラスチックの一体成形品であるのが好ましい。
【0042】
支持部材本体部171の内径は、シャフト11の外径に等しく、支持部材本体部171は環状突出部171e,171eのネジ穴とシャフト11のネジ穴とを貫通するネジ状の固定部材174,174により、シャフト11に固定される。
【0043】
図19(b)に示すように、永久磁石13の内径は支持部材本体部171の大径部171cの外径より僅かに大きく、かつ大径部171cの外径はおねじ部171aの外径より僅かに大きいので、永久磁石13をフランジ171bの逆側から大径部171cまで持ってきて、側面をフランジ171bに当接させた状態で接着剤175により固定するのが好ましい。このようにすることにより、永久磁石13を正確に位置決めすることができる。
【0044】
各形状記憶弾性部材101,102の先端部を各溝171d,171dに入れた状態で、各おねじ部171a,171aにナット172,173を螺合する。上記の通り、各溝171d,171dに入れた各形状記憶弾性部材101,102の末端部は各おねじ部171a,171aのネジ溝より僅かに突出するので、各ナット172,173を螺合すると、各末端部は各ナット172,173のネジ山により強固に固定されることになる。各末端部の固定を確実にするために、各おねじ部171a,171a及び各ナット172,173に相補的なテーパを設けるのが好ましい。
【0045】
図18(a)に示すように円筒形カバー8は両端に筒状突起部83,83を有する。シャフト11は形状記憶弾性部材101,102の中心を通り、円筒形カバー8の筒状突起部83,83に設けられたベアリング14,14によって移動自在に支持される。磁場発生体としての電磁コイル3a,3bは、この筒状突起部83,83に巻かれている。各形状記憶弾性部材101,102の後端部は、それぞれ円筒形カバー8に設けられた引き出し口84,84を通って筒状突起部83,83に巻きつけることにより固定してもよい。磁場発生体3a,3bを円筒形カバー8の外側に配置することにより、これらが発生する熱の蓄積を防ぐことができる。
【0046】
円筒形カバー8の内面には、可動部材30の停止位置を確定するためのストッパ81,82が設けられる。フランジ171bと永久磁石13のうちいずれか外径の大きいほうが、ストッパ81,82に当接されればよいが、当接時の衝撃が永久磁石13に直接かかるのを防止するために、フランジ171bが当接するのが好ましい。またフランジ171bの下端部だけ永久磁石13に接触させ、フランジ171bの上方部を永久磁石13から僅かに離隔させると、当接時の衝撃が永久磁石13にほとんど伝わらないので、好ましい。各ストッパ81,82の形状はいかなる形状でもよいが、耐久性を考慮して環状フランジであるのが好ましい。フランジ171b及び永久磁石13の外径は円筒形カバー8の内径より小さく、フランジ171bの外径と永久磁石13の外径の少なくとも一方は、ストッパ81,82の内径よりも大きい。
【0047】
図18(a)に示すようにフランジ171bの左側がストッパ81に当接する位置を初期位置(磁場がないときの位置)とすると、形状記憶弾性部材101は引っ張りコイルバネで、形状記憶弾性部材102は圧縮コイルバネであるのが好ましい。
【0048】
図18(a)に示す状態で、磁場発生体3a,3bに内側がS極となるように通電すると、永久磁石13は磁場発生体3bに吸引されるとともに磁場発生体3aと反発し、可動部材30は図18(b)に示すように右方向に移動する。これにより、形状記憶弾性部材101は引っ張られ、形状記憶弾性部材102は圧縮される。可動部材30が図18(b)に示す位置からさらに右方向に移動すると、図18(c)に示すようにフランジ171bの右側がストッパ82に当接し、停止する。磁場発生体3a,3bへの通電を停止すると、可動部材30は形状記憶弾性部材101,102の作用により図18(a)に示す停止位置に戻る。
【0049】
図20は、本発明のアクチュエータのさらに別の具体例を示す断面図である。このアクチュエータは、コイルバネ状の形状記憶弾性部材1と、形状記憶弾性部材1の両端部1a,1bに固定された一対の電磁コイル等の磁場発生体3a,3bと、リング状の永久磁石13を具備する固定シャフト110と、各磁場発生体3a,3bの外側に固定された1本以上の出力取り出しロッド19,19と、これらを覆う円筒形カバー8とを有する。
【0050】
磁場発生体3a,3bは、図13に示した例とほぼ同じであるので、相違点のみ以下に説明する。磁場発生体としての電磁コイル3a,3bが巻かれるボビン20,20の外側のフランジ21a,21aはめねじ部21e,21eを有し、おねじ部19aを有する出力取り出しロッド19,19が螺合される。さらに出力取り出しロッド19,19は、ベアリング14,14により円筒形カバー8の環状突出部に移動自在に支持される。各磁場発生体3a,3bは、ボビン20,20の中心を固定シャフト110に支持され、固定シャフト110に沿って移動自在である。出力取り出しロッド19,19は磁場発生体3a,3b一個に付き1本以上固定されていれば良く、安定のために3本以上固定されているのが好ましい。出力取り出しロッド19,19は樹脂、Al等非磁性材からなるのが好ましい。
【0051】
永久磁石13及び永久磁石13の支持部材17は、図19(a)に示す例とほぼ同じであるので、相違点のみ以下に説明する。支持部材17は両端に形状記憶弾性部材1の先端部を固定するためのねじ部を有していない。支持部材17は固定シャフト110に固定される。永久磁石13の外側に配置された形状記憶弾性部材1が伸縮自在であるように、フランジ171b及び永久磁石13の外径は形状記憶弾性部材1の内径よりも小さい。
【0052】
固定シャフト110は一端におねじ部110a、他端に頭部110bを有しており、円筒形カバー8を貫通してナット111に螺合されれば良い。頭部110b及びナット111は、六角等固定しやすい形状であるのが好ましい。固定シャフト110は樹脂、Al等非磁性材からなるのが好ましく、ボビン20,20に対する摩擦抵抗の小さいものからなるのがより好ましい。
【0053】
円筒形カバー8の内面には、磁場発生体3a,3bの停止位置を確定するためのストッパ82,82が設けられている。各ボビン20,20の内側のフランジ22a,22aがストッパ82,82に当接される。各ストッパ82,82の形状はいかなる形状でもよいが、耐久性を考慮して環状フランジであるのが好ましい。外側のフランジ21a,21a及び内側の22a,22aの外径は円筒形カバー8より僅かに小さく、内側のフランジ22a,22aの外径はストッパ82,82の内径よりも大きい。なお円筒形カバー8は一対の磁場発生体3a,3bのリード線31,31の引き出し口16,16を有する。また円筒形カバー8は、磁場発生体3a,3bが発生する熱の蓄積を防ぐため、図16に示すように窓15を設けても良い。
【0054】
図20(a)に示すように外側のフランジ21a,21aが円筒形カバー8の両側の内壁に当接する位置を初期位置(磁場がないときの位置)とすると、形状記憶弾性部材1は圧縮コイルバネであるのが好ましい。このアクチュエータは、一対の磁場発生体3a,3bの一方のみに通電することにより、磁場発生体3a,3bの一方のみを移動させることも可能である。またこのアクチュエータでは、磁場発生体3a,3bへの通電方向により両可動部材の移動方向を種々設定することができる。例えば対向磁極が異極となるように磁場発生体3a,3bに通電すると、永久磁石13との対向磁極が異極の場合には共に吸引され、同極の場合には共に反発する。また対向磁極が同極となるように磁場発生体3a,3bに通電すると、永久磁石13との対向磁極が異極となる可動部材は接近し、永久磁石13との対向磁極が同極となる可動部材は離れるように駆動される。以下便宜上、各磁場発生体3a,3bに異極が対向するように通電する場合について説明する。
【0055】
図20(a)に示す状態で、磁場発生体3aの内側がN極、磁場発生体3bの内側がS極となるように通電すると、各磁場発生体3a,3bは永久磁石13に吸引され、内側に移動する。これにより、形状記憶弾性部材1は圧縮される。磁場発生体3a,3bがさらに内側に移動すると、図20(b)に示すようにフランジ22a,22aがストッパ82,82に当接し、停止する。磁場発生体3a,3bへの通電を停止すると、磁場発生体3a,3bは形状記憶弾性部材1の作用により図20(a)に示す停止位置に戻る。
【0056】
図21は、本発明のアクチュエータのさらに別の具体例を示す断面図である。このアクチュエータは、一対のコイルバネ状の形状記憶弾性部材101,102と、それらの先端部の間に位置する電磁コイル等の磁場発生体3と、形状記憶弾性部材101,102の後端部にそれぞれ固定された一対のリング状永久磁石13a,13bと、永久磁石13a,13bを具備する可動部材30a,30bと、可動部材30a,30bに固定されたシャフト11a,11bと、これらを覆う円筒形カバー8とを有する。磁場発生体3の支持体の各フランジ21a,22aはネジ等の固定部材32により円筒形カバー8に固定されている。それ以外の支持体の形状は、図13に示す例とほぼ同じである。このアクチュエータは、永久磁石13a,13bの代わりに軟磁性体を有していてもよいが、以下は便宜上、永久磁石13a,13bを有している場合について説明する。
【0057】
可動部材30a,30bは、永久磁石13a,13bと、永久磁石13a,13bを固定する支持部材17,17とを具備する。各可動部材30a,30bは、各支持部材17,17が各形状記憶弾性部材101,102を固定するためのおねじ部とナット173,173を内側にのみ有している以外、図19(a)に示す例とほぼ同じである。
【0058】
このアクチュエータでは、異極が対向するように永久磁石13a,13bが配置された場合には両可動部材30a,30bは共に近づくか離れるかするが、同極が対向するように永久磁石13a,13bが配置された場合には両可動部材30a,30bは同じ方向に移動する。以下は便宜上、永久磁石13a,13bの異極が対向する場合について説明する。
【0059】
図21(a)に示すようにシャフト11a,11bは永久磁石13a,13bの開口部を通ってネジ状の固定部材174,174により固定され、円筒形カバー8に設けられたベアリング14,14によって移動自在に支持される。形状記憶弾性部材101,102の先端部は図13に示す例のように、ボビン本体部21及び接合部22の各フランジ21a,22aに設けられた切り込み21b,22bを通ってボビン本体部21及び接合部22の各大径部21d,22dに巻かれる。後端部は19(a)に示す例のように、各支持部材17,17のおねじ部とナット173,173により固定される。なお円筒形カバー8は磁場発生体3のリード線31の引き出し口16を有する。また円筒形カバー8は、磁場発生体3が発生する熱の蓄積を防ぐため、図16に示すように窓15を設けても良い。
【0060】
円筒形カバー8の内面には、可動部材30a,30bの初期位置(磁場がないときの位置)を確定するためのストッパ81,81及び駆動時の停止位置を確定するためのストッパ82,82が設けられる。磁石支持部材17のフランジ171b,171bが、初期位置用ストッパ81,81及び駆動時用ストッパ82,82に当接されるのが好ましい。各初期位置用ストッパ81,81及び駆動時用ストッパ82,82の形状は上記と同じ理由で環状フランジであるのが好ましい。フランジ171b,171bの外径は円筒形カバー8の内径にほぼ等しく、可動部材30a,30bは、円筒形カバー8に沿って移動自在である。
【0061】
図21(a)に示すようにフランジ171b,171bがストッパ81,81に当接する位置を初期位置とすると、形状記憶弾性部材101,102は圧縮コイルバネであるのが好ましい。
【0062】
図21(a)に示す状態で、磁場発生体3に右側がS極となるように通電すると、両永久磁石13a,13bは磁場発生体3に吸引され、両可動部材30a,30bは内側に移動する。これにより、形状記憶弾性部材101,102は圧縮される。可動部材30a,30bがさらに内側に移動すると、図21(b)に示すようにフランジ171b,171bがストッパ82,82に当接し、停止する。磁場発生体3a,3bへの通電を停止すると、可動部材30a,30bは形状記憶弾性部材101,102の作用により図21(a)に示す停止位置に戻る。
【0063】
図22は、本発明のアクチュエータのさらに別の具体例を示す断面図である。このアクチュエータは、コイルバネ状の形状記憶弾性部材1と、形状記憶弾性部材1の両端部1a,1bに固定された一対の可動部材30a,30bと、両可動部材30a,30bに固定されたリング状の永久磁石13a,13bと、電磁コイル等の磁場発生体3を具備する固定シャフト110と、可動部材30a,30bの外側に固定された1本以上の出力取り出しロッド19,19と、これらを覆う円筒形カバー8とを有する。磁場発生体3のボビン20の環状突起部21c,22cは、ネジ等の固定部材32,32により固定シャフト110に固定されている。これ以外の支持体の形状は、図13に示す例とほぼ同じである。このアクチュエータは、永久磁石13a,13bの代わりに軟磁性体を有していてもよいが、以下は便宜上、永久磁石13a,13bを有している場合について説明する。
【0064】
可動部材30a,30bは、図19(a)に示す例とほぼ同じであるので、相違点のみ以下に説明する。各支持部材17,17は各形状記憶弾性部材1を固定するためのおねじ部とナット173,173を内側にのみ有している。各支持部材17,17の各フランジ171b,171bはめねじ部171f,171fを有し、おねじ部19aを有する出力取り出しロッド19,19が螺合される。各支持部材17,17は固定シャフト110に固定されず、可動部材30a,30bは固定シャフト110に沿って移動自在である。
【0065】
出力取り出しロッド19,19、固定シャフト110及び円筒形カバー8の好ましい態様は、図20に示す例とほぼ同じである。
【0066】
円筒形カバー8の内面には可動部材30a,30bの初期位置(磁場がないときの位置)を確定するためのストッパ81,81及び駆動時の停止位置を確定するためのストッパ82,82が設けられる。各初期位置用ストッパ81,81及び駆動時用ストッパ82,82の好ましい態様は、図21に示す例とほぼ同じである。
【0067】
図22(a)に示すようにフランジ171b,171bがストッパ81,81に当接する位置を初期位置(磁場がないときの位置)とすると、形状記憶弾性部材1は圧縮コイルバネであるのが好ましい。このアクチュエータでは、異極が対向するように永久磁石13a,13bが配置された場合には両可動部材30a,30bは共に近づくか離れるかするが、同極が対向するように永久磁石13a,13bが配置された場合には両可動部材30a,30bは同じ方向に移動する。以下は便宜上、永久磁石13a,13bの異極が対向する場合について説明する
【0068】
図22(a)に示す状態で、磁場発生体3に通電すると、永久磁石13a,13bは磁場発生体3に吸引され、可動部材30a,30bは内側に移動する。これにより、形状記憶弾性部材1は圧縮される。両可動部材30a,30bがさらに内側に移動すると、図20(b)に示すようにフランジ171b,171bがストッパ82,82に当接し、停止する。磁場発生体3への通電を停止すると、永久磁石13a,13bは形状記憶弾性部材1の作用により図22(a)に示す停止位置に戻る。
【0069】
本発明のアクチュエータに用いる形状記憶弾性部材はNi−Ti合金等の形状記憶により形成することができる。また永久磁石としては、Sr系又はBa系のフェライト磁石、ネオジウム−鉄−ボロン系磁石、希土類−コバルト系磁石等が挙げられる。
【0070】
【実施例】
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0071】
実施例1
形状記憶弾性部材として、Ni−Ti合金からなるコイルバネを作製した。コイルバネの諸元は以下の通りである。得られたコイルバネに対して公知の熱処理法を施し、超弾性を持たせた。
コイルバネの線径:1 mm。
有効巻数:3。
バネの外径:11±0.1 mm。
自由長さ:52±0.1 mm。
ピッチ:15 mm。
両端共にクローズドエンド3/4座巻:3回。
両端共に無研削。
【0072】
上記コイルバネの一端に、Fe−Co合金(Fe51原子%)からなる円柱状の磁性体2(直径:11 mm,高さ:10 mm)を取り付け、電磁コイル3(巻数:1200,直径:25 mm,長さ:40 mm)を図2(a)に示すように配置して、アクチュエータを作成した。電磁コイル3に通電する電流を増加させて、発生磁場と磁性体2の変位量との関係を求めた。結果を図23に示す。
【0073】
実施例2
円柱状の磁性体の代わりに、コイルバネの全体をFe−Ni合金(Fe44.6原子%)で厚さ200μmに被覆した以外実施例1と同じようにして、アクチュエータを作製した。得られたアクチュエータの構造は、実質的に図5に示すものと同じであった。電磁コイル3に通電する電流を増加させて、発生磁場と磁性体2の変位量との関係を求めた。結果を図24に▲で示す。
【0074】
比較例1
Fe−Pd30(原子%)の組成を有する磁性形状記憶合金からなる実施例1と同じ構造のコイルバネを使用し、実施例1と同様にして図2(a)に示す構造のアクチュエータを作製した。電磁コイル3に通電する電流を増加させて、発生磁場と磁性体2の変位量との関係を求めた。結果を図24に■で示す。
【0075】
実施例1及び2並びに比較例1のアクチュエータについて、印加磁場とコイルバネの最大変位及び変化率を表1に示す。なお変化率は、最大変位を印加磁場で割った値である。
【0076】
【表1】
Figure 2004014660
【0077】
表1より、磁気駆動による比較例1のアクチュエータに比べ、形状記憶弾性部材の超弾性を利用した実施例1及び2のアクチュエータは、小さい印加磁場で変位量及び変化率がいずれも向上していることが分かる。
【0078】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のアクチュエータは、超弾性を有する形状記憶弾性部材と、形状記憶弾性部材の少なくとも一部に配置された磁性体と、磁場発生体とからなり、磁場発生体の磁力で駆動されるので、応答性がよく、小さい印加磁場で変位量及び発生力が大きく、精密制御が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクチュエータの原理の一例を示す概略図であり、(a)は形状記憶弾性部材の上端に磁性体が取り付けられている場合を表し、(b)は形状記憶弾性部材の下端に磁性体が取り付けられている場合を示す。
【図2】本発明のアクチュエータの原理の別の例を示す概略図であり、(a)は形状記憶弾性部材の下端部付近に一対の磁場発生体が設けられている場合を表し、(b)は形状記憶弾性部材の下端の磁性体の付近に一対の磁場発生体が設けられている場合を示す。
【図3】本発明のアクチュエータの原理のさらに別の例を示す概略図であり、一対の磁場発生体の対向磁極が同極性である場合を示す。
【図4】本発明のアクチュエータの原理のさらに別の例を示す概略図であり、形状記憶弾性部材が磁性材で被覆されている場合を示す。
【図5】本発明のアクチュエータの原理のさらに別の例を示す概略図であり、形状記憶弾性部材の下端部付近に一対の磁場発生体が設けられているとともに、形状記憶弾性部材が磁性材で被覆されている場合を示す。
【図6】本発明のアクチュエータの原理のさらに別の例を示す概略図であり、形状記憶弾性部材が片持ち梁状に支持されている場合を示す。
【図7】本発明のアクチュエータの原理のさらに別の例を示す概略図であ、片持ち梁状に支持された形状記憶弾性部材が磁性材で被覆されている場合を示す。
【図8】本発明のアクチュエータの一例を示す概略断面図であり、(a)は磁場発生体が駆動されていない状態を示し、(b)は通電した磁場発生体が一方に駆動された状態を示し、(c)は通電した磁場発生体が他方に駆動された状態を示す。
【図9】本発明のアクチュエータの別の例を示す概略断面図であり、(a)は磁場発生体が駆動されていない状態を示し、(b)は通電した磁場発生体が一方に駆動された状態を示し、(c)は通電した磁場発生体が他方に駆動された状態を示す。
【図10】本発明のアクチュエータのさらに別の例を示す概略断面図であり、(a)は磁場発生体が駆動されていない状態を示し、(b)は通電した磁場発生体が一方に駆動された状態を示す。
【図11】本発明のアクチュエータのさらに別の例を示す概略断面図であり、(a)は永久磁石が駆動されていない状態を示し、(b)は磁場発生体への通電により永久磁石が駆動された状態を示す。
【図12】本発明のアクチュエータの具体例を示す断面図であり、(a)は磁場発生体が駆動されずに、一方のストッパに当接した状態を示し、(b)は通電した磁場発生体が移動している途中を示し、(c)は通電した磁場発生体が他方のストッパに当接した状態を示す。
【図13】図12に示すアクチュエータの可動部材を示す拡大断面図である。
【図14】図12(a)のA−A断面図である。
【図15】可動部材のボビンを一方のフランジ側から見た側面図である。
【図16】図12に示すアクチュエータの外観を示す斜視図である。
【図17】可動部材にかかる駆動力を示すグラフである。
【図18】本発明のアクチュエータの別の具体例を示す断面図であり、(a)は永久磁石が駆動されずに、フランジが一方のストッパに当接した状態を示し、(b)は磁場発生体への通電により永久磁石が移動している途中を示し、(c)はフランジが他方のストッパに当接した状態を示す。
【図19】図18に示すアクチュエータの可動部材を示す図であり、(a)は磁石支持部材本体部の拡大側面図であり、(b)は可動部材を示す拡大断面図である。
【図20】本発明のアクチュエータのさらに別の具体例を示す断面図であり、(a)は通電していない状態を示し、(b)は通電した状態を示す。
【図21】本発明のアクチュエータのさらに別の具体例を示す断面図であり、(a)は通電していない状態を示し、(b)は通電した状態を示す。
【図22】本発明のアクチュエータのさらに別の具体例を示す断面図であり、(a)は通電していない状態を示し、(b)は通電した状態を示す。
【図23】実施例1のアクチュエータにおいて発生磁場と磁性体の変位量との関係を示すグラフである。
【図24】実施例2及び比較例1のアクチュエータにおいて発生磁場とコイルバネの変位量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・形状記憶弾性部材
1a,1b・・・形状記憶弾性部材端部
101,102・・・形状記憶弾性部材
2・・・軟磁性体
20・・・ボビン
21・・・ボビン本体部
21a・・・フランジ
21b・・・切込み
21c・・・環状突起部
21d・・・大径部
21e・・・めねじ部
22・・・ボビン接合部
22a・・・フランジ
22b・・・切込み
22c・・・環状突起部
22d・・・大径部
3,3a,3b・・・磁場発生体
30,30a,30b・・・可動部材
31・・・リード線
32・・・磁場発生体固定部材
4・・・軟磁性被覆層
5・・・基体
6・・・非磁性体
7・・・永久磁石
8・・・円筒形カバー
81,82・・・ストッパ
83・・・筒状突起部
84・・・形状記憶弾性部材の引き出し口
9・・・固定部材
10・・・形状記憶弾性部材固定用リング
11,11a,11b・・・シャフト
110・・・固定シャフト
111・・・ナット
13,13a,13b・・・リング磁石
14・・・ベアリング
15・・・窓
16・・・リード線の引き出し口
17・・・磁石支持部材
171・・・磁石支持部材本体部
171a・・・おねじ部
171b・・・フランジ
171c・・・大径部
171d・・・溝
171e・・・環状突出部
172,173・・・ナット
174・・・固定部材
175・・・接着剤
18・・・シャフト固定部材
19・・・出力取り出しロッド
19a・・・おねじ部
L・・・変位量
A,B・・・ストッパの位置における磁力
C・・・ストロークの中心
D・・・可動部材に可能な最大負荷

Claims (17)

  1. 超弾性を有する形状記憶弾性部材と、磁性体と、磁場発生体とを有し、前記磁性体及び前記磁場発生体の一方が固定部で他方が可動部となるように、前記磁性体及び前記磁場発生体の少なくとも一方は前記形状記憶弾性部材に固定されており、もって前記磁場発生体から発生する磁場により前記可動部が駆動されることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 請求項1に記載のアクチュエータにおいて、前記磁性体は前記形状記憶弾性部材の先端部に取り付けられていることを特徴とするアクチュエータ。
  3. 請求項1に記載のアクチュエータにおいて、前記形状記憶弾性部材の少なくとも一部が前記磁性体により被覆されていることを特徴とするアクチュエータ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のアクチュエータにおいて、前記形状記憶弾性部材はコイルバネ又は板バネであることを特徴とするアクチュエータ。
  5. 一対のリング状磁性体と、両磁性体の間にそれらの軸線方向に沿って移動自在に設けられた可動部材と、前記可動部材に設けられた磁場発生部材と、前記可動部材と両磁性体との間に配置された一対の形状記憶弾性部材と、両磁性体を支持するフレームと、前記可動部材に固定されているとともに、前記リング状磁性体の中央開口部を貫通して前記フレームの両端部に摺動自在に支持されたシャフトとを具備し、前記磁場発生部材に通電することにより前記磁場発生部材と前記磁性体との磁気的吸引力及び反発力を利用して、前記可動部材を駆動させることを特徴とするアクチュエータ。
  6. 一対の磁場発生部材と、両磁場発生部材を具備する可動部材と、両可動部材の間にそれらの移動方向に沿って設けられた磁性体と、両可動部材の間に配置された形状記憶弾性部材と、前記磁性体を固定するとともに両可動部材を摺動自在に支持するシャフトと、前記シャフトを固定するフレームと、各可動部材に設けられ前記フレームに摺動自在に支持された出力取り出しロッドとを具備し、両磁場発生部材に通電することにより両磁場発生部材と前記磁性体との磁気的吸引力及び反発力を利用して、前記可動部材を駆動させることを特徴とするアクチュエータ。
  7. 請求項5又は6に記載のアクチュエータにおいて、前記フレームは、磁性体に近い位置にストッパを具備し、もって前記可動部材の駆動範囲を確定することを特徴とするアクチュエータ。
  8. 一対の磁場発生部材と、両磁場発生部材の間にそれらの軸線方向に沿って移動自在に設けられた可動部材と、前記可動部材に設けられたリング状磁性体と、前記可動部材と両磁場発生部材との間に配置された一対の形状記憶弾性部材と、両磁場発生部材を支持するフレームと、前記可動部材に固定されているとともに、前記フレームの両端部に摺動自在に支持されたシャフトとを具備し、前記磁場発生部材に通電することにより前記磁場発生部材と前記磁性体との磁気的吸引力及び反発力を利用して、前記可動部材を駆動させることを特徴とするアクチュエータ。
  9. 請求項8に記載のアクチュエータにおいて、前記フレームは、各磁場発生部材に近い位置にストッパを具備し、もって前記可動部材の駆動範囲を確定することを特徴とするアクチュエータ。
  10. リング状磁性体を具備し移動自在に設けられた一対の可動部材と、両可動部材の間に設けられた磁場発生部材と、前記磁場発生部材と両磁性体との間に配置された一対の形状記憶弾性部材と、前記磁場発生部材を支持するフレームと、両可動部材に固定されているとともに、両リング状磁性体の中央開口部を貫通して前記フレームの両端部に摺動自在に支持されたシャフトとを具備し、前記磁場発生部材に通電することにより前記磁場発生部材と前記磁性体との磁気的吸引力及び反発力を利用して、前記可動部材を駆動させることを特徴とするアクチュエータ。
  11. 一対の磁性体と、各磁性体を具備する一対の可動部材と、両可動部材の間にそれらの移動方向に沿って設けられた磁場発生部材と、両可動部材の間に配置された形状記憶弾性部材と、前記磁場発生部材を固定するとともに両可動部材を摺動自在に支持するシャフトと、前記シャフトを固定するフレームと、各可動部材に設けられ前記フレームに摺動自在に支持された出力取り出しロッドとを具備し、前記磁場発生部材に通電することにより前記磁場発生部材と前記磁性体との磁気的吸引力及び反発力を利用して、前記可動部材を駆動させることを特徴とするアクチュエータ。
  12. 請求項10又は11に記載のアクチュエータにおいて、前記フレームはストッパを具備し、もって前記可動部材の駆動範囲を確定することを特徴とするアクチュエータ。
  13. 請求項8〜12のいずれかに記載のアクチュエータにおいて、前記可動部材は磁性体を固定する支持部材を具備し、前記支持部材は、前記磁性体を固定するための大径部と、前記大径部の一端に設けられたフランジと、円筒形ナットを螺合するためのおねじ部とを有し、前記おねじ部の表面に前記形状記憶弾性部材の末端部を受承するための一本の溝を有し、前記溝の深さはその中に入れた前記形状記憶弾性部材の末端部が前記おねじ部のネジ溝より僅かに突出する程度に設定されており、前記形状記憶弾性部材の先端部を前記溝に入れた状態で、前記おねじ部に前記ナットを螺合すると、前記形状記憶弾性部材の末端部は強固に固定されることを特徴とするアクチュエータ。
  14. 請求項8〜13のいずれかに記載のアクチュエータにおいて、前記支持部材はプラスチックの一体成形品であることを特徴とするアクチュエータ。
  15. 請求項8〜14のいずれかに記載のアクチュエータにおいて、前記支持部材の前記おねじ部及び前記ナットは相補的なテーパを有することを特徴とするアクチュエータ。
  16. 請求項5〜15のいずれかに記載のアクチュエータにおいて、前記磁性体が永久磁石であることを特徴とするアクチュエータ。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載のアクチュエータにおいて、前記形状記憶弾性部材がNi−Ti合金からなることを特徴とするアクチュエータ。
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