JP2004014297A - 感光性誘電体形成用組成物、誘電体および電子部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)無機粒子(B)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂、(C)キノンジアジド基を有する化合物、(D)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物および(E)熱感応性酸発生剤を含有することを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
【発明の技術分野】
本発明は寸法精度の高いパターンを形成するために好適に使用することができる感光性誘電体形成用組成物、これから形成される誘電体および電子部品に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
近年、多層プリント配線基板等に高誘電率層を設け、この層をコンデンサ等に利用する技術が知られている。この高誘電率層は、たとえば、熱硬化性樹脂を溶解させた有機溶剤に高誘電率の無機粉末を添加したものを、熱硬化性樹脂の脆さを補うために、ガラス繊維等の繊維強化材に含浸させ、その後、溶剤を焼成などにより飛散させて硬化させる等の方法により調製されている。しかしながら、従来の方法では、通常、たとえば20以上などの高い誘電率であってかつ薄膜でも低いリーク電流を有する層を得ることは困難であった。
【0003】
また、各種の無機粉末を用いて高誘電率の誘電体層を得る試みもなされ、たとえば、ポリスチレンに無機粉末としてFe3O4、あるいはZnO+カーボンなどを添加すると、高い誘電率の誘電体層を得ることができることが知られている。しかしこのような系では、誘電率を高くすることができても、得られる誘電体層の誘電正接が大きくなるため、交流電場における誘電体層での発熱が大きくなり、誘電体のフィルムを設けた多層プリント配線基板等の劣化、熱応力による接合部の破断等の不良原因となり、半導体基板の信頼性、耐久性が低下し易いという問題点があった。
【0004】
一方、高い誘電率を得るためには、通常、高誘電率の無機粉末を高温で加熱焼成して誘電体層を形成する方法が知られている。しかしながらこの方法は、たとえば1000℃程度の高温で焼成する必要があるため、配線基板上に電子部品が装着されている状態で誘電体層を設ける場合には適用できず、種々の半導体基板の製造プロセスに汎用的に適用できないという問題点があった。
【0005】
さらに、誘電体層の形成方法としてスクリーン印刷法等が知られているが、基板の大型化および高精細化に伴い、パターンの位置精度の要求が非常に厳しくなり、通常の印刷では対応できないという問題があった。
このため、低温焼成により、高い誘電率で、熱損失の小さい誘電体層を提供するとともに、寸法精度の高いパターンを形成しうる感光性誘電体形成用組成物の出現が望まれていた。
【0006】
そこで、本発明者らは、前記問題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の樹脂組成物を含有する感光性誘電体形成用組成物を用いることにより、500℃以下という低温での焼成が可能で、高誘電率かつ低誘電正接であり、薄膜でも低いリーク電流で、なおかつ寸法精度の高いパターンの誘電体を形成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の目的】
本発明は、前記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、熱損失が小さく、低温焼成によって製造可能な高誘電率の誘電体層を寸法精度良く形成できるような感光性誘電体形成用組成物、ならびにこの組成物から形成された誘電体および電子部品を提供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】
本発明に係る感光性誘電体形成用組成物は、
(A)無機粒子、(B)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂、(C)キノンジアジド基を有する化合物、(D)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物、および(E)熱感応性酸発生剤、さらに必要に応じて(F)架橋微粒子を含有することを特徴としている。
【0009】
本発明に係る感光性誘電体形成用組成物によれば、500℃以下の加熱で、誘電率が5以上、好ましくは10以上、誘電正接が0.1以下、静電容量5nF/cm2以上の誘電体を形成することが可能である。
本発明に係る電子部品は、前記感光性誘電体形成用組成物を用いて形成された誘電体を含むことを特徴としている。
【0010】
【発明の具体的説明】
以下、本発明について具体的に説明する。
まず、本発明に係る感光性誘電体形成用組成物の詳細について説明する。
[感光性誘電体形成用組成物]
本発明に係る感光性誘電体形成用組成物は、(A)無機粒子、(B)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂、(C)キノンジアジド基を有する化合物、(D)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物、(E)熱感応性酸発生剤、(F)架橋微粒子および(G)溶剤とから構成される。また、本発明の感光性誘電体形成用組成物は必要に応じ、エポキシ化合物、密着助剤、レベリング剤などのその他の添加剤などを含有することもできる。上記感光性誘電体形成用組成物をロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ビーズミルなどの混練機を用いて混練することにより調製することができる。
【0011】
上記のようにして調製される感光性誘電体形成用組成物は、塗布に適した流動性を有するペースト状の組成物であり、その粘度は、通常10〜50,000mPa・sとされ、好ましくは20〜10,000mPa・sとされることが望ましい。
以下、感光性誘電体形成用組成物を構成する各成分について説明する。
【0012】
(A)無機粒子
本発明において使用する無機粒子は、誘電率が30以上であり、好ましくは50以上、さらに好ましくは70以上である。誘電率は高い分には問題なく、上限値は特に限定されないが、たとえば、30000程度であってもよい。
このような無機粒子としては、金属酸化物からなるものが好ましく用いられ、特にチタン系金属酸化物が好ましい。ここで、「チタン系金属酸化物」とはチタン元素と酸素元素とを必須元素として含む化合物をいう。このようなチタン系金属酸化物としては、結晶構造を構成する金属元素としてチタンを単一で含むチタン系単一金属酸化物と、金属元素としてチタンおよび他の金属元素を含むチタン系複酸化物とを好ましく用いることができる。
【0013】
前記チタン系単一金属酸化物としては、たとえば、二酸化チタン系金属酸化物が挙げられる。このような二酸化チタン系金属酸化物としては、アナターゼ構造またはルチル構造の二酸化チタン系金属酸化物が挙げられる。
前記チタン系複酸化物としては、たとえば、チタン酸バリウム系、チタン酸鉛系、チタン酸ストロンチウム系、チタン酸ビスマス系、チタン酸マグネシウム系、チタン酸ネオジウム系、チタン酸カルシウム系等の金属酸化物が挙げられる。
【0014】
なお、前記「二酸化チタン系金属酸化物」とは、二酸化チタンのみを含む系、または二酸化チタンに他の少量の添加物を含む系を意味し、主成分である二酸化チタンの結晶構造が保持されているものであり、他の系の金属酸化物についても同様である。
また、前記「チタン系複酸化物」とは、チタン系単一金属酸化物と、少なくとも1種の他の金属元素からなる金属酸化物とが複合して生ずる酸化物であり、構造の単位としてオキソ酸のイオンが存在しないものをいう。
【0015】
本発明においては、このような無機粒子を構成するチタン系金属酸化物としては、チタン系単一金属酸化物のうちでは、ルチル構造の二酸化チタン系金属酸化物が好ましく、チタン系複酸化物のうちでは、チタン酸バリウム系金属酸化物を好ましく用いることができる。
これらのうちでは、チタン酸バリウム系金属酸化物を特に好ましく用いることができる。
【0016】
このような無機粒子の平均粒子径は、好ましくは0.005〜2.0μm、さらに好ましくは0.02〜1.0μm、より好ましくは0.02〜0.8μm、特に好ましくは0.02〜0.3μmであることが望ましい。また、このとき重量平均粒子径(Dw)と数平均粒子径(Dn)の比からなるDw/Dnは、好ましくは1.05以上、さらに好ましくは1.1以上、より好ましくは1.2以上、特に好ましくは1.25以上であることが望ましい。Dw/Dnが1.05より小さいと、膜厚を薄くした場合に誘電体粒子のパッキングが悪くリーク電流が大きくなることがある。
【0017】
本発明の無機粒子の形状は、特に制限されるものではないが、球状、粒状、板状、麟片状、ウィスカー状、棒状、フィラメント状などの形状が挙げられる。これらの形状のうち、球状、粒状、片状、鱗片状であることが好ましい。これらの形状の無機粒子は、一種単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0018】
本発明において使用する無機粒子は、たとえば気相法やゾルゲル法、RFプラズマ法などにより合成することができる。気相法で合成した無機粒子を溶剤に分散するには、分散剤を併用して公知の分散方法、ビーズミル、混練法、高圧ホモジナイザーなどにより一次粒子にまで分散させることができる。
感光性誘電体形成用組成物における無機粒子(A)の量は、(A)+(B)+(C)+(D)+(E)+(F)を100質量%としたとき20〜85質量%、好ましくは30〜85質量%、さらに好ましくは40〜85質量%であることが望ましい。
【0019】
( B )フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂;
本発明において用いられるフェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂(以下、「フェノール樹脂(B)」ともいう。)としては、特に限定されないが、ノボラック樹脂が好ましい。このようなノボラック樹脂はフェノール類とアルデヒド類とを触媒の存在下で、縮合させることにより得られる。
【0020】
この際使用されるフェノール類としては、たとえばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、β−ナフトールなどが挙げられる。
【0021】
また、アルデヒド類としてはホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒドなどが挙げられる。このようなノボラック樹脂としては、具体的には、フェノール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、クレゾール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂、フェノール−ナフトール/ホルムアルデヒド縮合ノボラック樹脂などが挙げられる。
【0022】
また、ノボラック樹脂以外のフェノール樹脂(B)としては、ポリヒドロキシスチレンおよびその共重合体、フェノール−キシリレングリコール縮合樹脂、クレゾール−キシリレングリコール縮合樹脂、フェノール−ジシクロペンタジエン縮合樹脂などを挙げることができる。
本発明ではまた、上記フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂以外にフェノール性低分子化合物(以下、「フェノール化合物(b)」ともいう。)を併用することができる。たとえば、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,3−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,4−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタン、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどが挙げられる。これらのフェノール化合物(b)は、フェノール樹脂(B)中に(B)成分の一部として、0〜40質量%、特に0〜30質量%の範囲で含有することができる。
【0023】
フェノール樹脂(B)は、得られる絶縁膜の解像性、熱衝撃性、耐熱性などの観点から、重量平均分子量が2,000以上であることが必要であり、特に2,000〜20,000程度の範囲が好ましい。
本発明の感光性誘電体形成用組成物において、フェノール樹脂(B)の含有量(フェノール化合物(b)を併用する場合は合計量)は、組成物全体((A)+(B)+(C)+(D)+(E)+(F))の10〜50質量%、好ましくは13〜45質量%である。フェノール樹脂(B)の割合がこの範囲であると、得られる感光性絶縁樹脂組成物を用いて形成された膜がアルカリ水溶液による十分な現像性を有している。
【0024】
(C)キノンジアジド基を有する化合物
本発明において用いられるキノンジアジド基を有する化合物(以下、「キノンジアジド化合物(C)」ともいう。)は、フェノール性水酸基を1つ以上有する化合物と1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸または1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル化合物である。前記フェノール性水酸基を1つ以上有する化合物としては特に、限定されないが具体的には下記に示す構造の化合物が好ましい。
【0025】
【化1】
【0026】
(式(1)において、X1〜X10は、それぞれ相互に同一または異なってもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基または水酸基である。但し、X1〜X5の少なくとも1つは水酸基である。また、Aは単結合、O、S、CH2、C(CH3)2、C(CF3)2、C=O、またはSO2である。)
【0027】
【化2】
【0028】
(式(2)において、X11〜X24は、それぞれ相互に同一または異なってもよく、前記X1〜X10の場合と同様である。但し、X11〜X15の少なくとも1つは水酸基である。また、R1〜R4は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。)
【0029】
【化3】
【0030】
(式(3)において、X25〜X39は、それぞれ相互に同一または異なってもよく、前記X1〜X10の場合と同様である。但し、X25〜X29において少なくとも1つは水酸基であり、X30〜X34において少なくとも1つは水酸基である。また、R5は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。)
【0031】
【化4】
【0032】
(式(4)において、X40〜X58は、それぞれ相互に同一または異なってもよく、前記X1〜X10の場合と同様である。但し、X40〜X44において少なくとも1つは水酸基であり、X45〜X49において少なくとも1つは水酸基であり、X50〜X54において少なくとも1つは水酸基である。また、R6〜R8は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基である。)
【0033】
【化5】
【0034】
(式(5)において、X59〜X72は、それぞれ相互に同一または異なってもよく、前記X1〜X10と同様である。但し、X59〜X62において少なくとも1つは水酸基であり、X63〜X67において少なくとも1つは水酸基である。)
このようなキノンジアジド化合物(C)の具体例としては、以下のものが挙げられる。4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,2’,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,4−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]−1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタンなどの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸または1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル化合物。
【0035】
本発明の感光性誘電体形成用組成物においては、キノンジアジド化合物(C)は、フェノール樹脂(B)100質量部に対して10〜50質量部、好ましくは15〜30質量部である。キノンジアジド化合物(C)の配合量が10質量部未満では未露光部の残膜率が低下したり、マスクパターンに忠実な像が得られないことがある。また、キノンジアジド化合物(C)の配合量が50質量部を超えるとパターン形状が劣化したり、硬化時に発泡することがある。
【0036】
(D)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物(硬化剤);
本発明において用いられる分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物(以下、「硬化剤(D)」ともいう。)は、前記フェノール樹脂(B)と反応する架橋剤(硬化剤)として作用するものである。硬化剤(D)としては(ポリ)メチロール化メラミン、(ポリ)メチロール化グリコールウリル、(ポリ)メチロール化ベンゾグアナミン、(ポリ)メチロール化ウレアなどの活性メチロール基の全部または一部をアルキルエーテル化した含窒素化合物を挙げることができる。ここで、アルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基、またはこれらを混合したものを挙げることができ、一部自己縮合してなるオリゴマー成分を含有していてもよい。具体的にはヘキサメトキシメチル化メラミン、ヘキサブトキシメチル化メラミン、テトラメトキシメチル化グリコールウリル、テトラブトキシメチル化グリコールウリルなどを用いることができ、これらの硬化剤(D)は1種単独または2種以上を併用しても構わない。
【0037】
本発明における硬化剤(D)の配合量は前記フェノール樹脂(B)100質量部に対して、1〜100質量部、好ましくは5〜50質量部である。配合量が1質量部未満では硬化が不十分になり、得られる硬化物の電気絶縁性が低下したりすることがあり、100質量部を越えるとパターニング特性が低下したり、耐熱性が低下することがある。
【0038】
(E)熱感応性酸発生剤
本発明において用いられる熱感応性酸発生剤(以下、「酸発生剤(E)」という。)は、適当な熱を加える、たとえば50〜250℃に加熱することによって酸を発生する化合物ならば特に制限されないが、例えばスルホニウム塩やジアゾニウム塩、ハロゲン含有化合物、スルホン酸エステル化合物などが挙げられる。
【0039】
酸発生剤(E)の例としては、たとえばベンジルメチルフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジルメチルフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンジルメチルフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、ベンジルメチルフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ベンジル(4−ヒドロキシフェニル)メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル(4−ヒドロキシフェニル)メチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンジル(4−ヒドロキシフェニル)メチルスルホニウムテトラフルオロボレート、ベンジル(4−ヒドロキシフェニル)メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゼンジアゾニウムテトラフルオロボレート、ベンゼンジアゾニウムトリフルオロメタンスルホネート、ナフタレンジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、ナフタレンジアゾニウムトリフルオロメタンスルホネートなどが挙げられる。
【0040】
本発明における酸発生剤(E)の配合量は前記フェノール樹脂(B)100質量部に対して、0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部である。酸発生剤(E)の配合量が0.1質量部未満では得られる硬化物の耐溶剤性が低下したりすることがあり、10質量部を越えると電気絶縁性が低下することがある。
(F)架橋微粒子
本発明において用いられる架橋微粒子(F)は、該粒子を構成する重合体のTgが0℃以下であれば特に限定されるものではないが、不飽和重合性基を2個以上有する架橋性モノマー(以下、「架橋性モノマー」ともいう。)と、架橋微粒子(F)を構成する共重合体のTgが0℃以下となるように選択される1種以上のその他のモノマー(以下、「その他のモノマー」ともいう。)を共重合したものが好ましく、さらに、その他のモノマーとして架橋微粒子(F)を構成する共重合体のTgが0℃以下となるようなものであって、重合性基以外の官能基、たとえば、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基等の官能基を有するモノマーを共重合したものが好ましく用いられる。
【0041】
架橋性モノマーの例としては、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの重合性不飽和基を複数有する化合物を挙げることができる。なかでも、ジビニルベンゼンが好ましい。
【0042】
本発明において用いられる架橋微粒子(F)を製造する際に用いられる架橋性モノマーは、共重合に用いられる全モノマーに対して1〜20質量%の範囲、より好ましくは2〜10質量%の範囲で用いられる。
その他のモノマーの例としては、ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン、クロロプレン、1,3−ペンタジエンなどのジエン化合物、(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、α−クロロメチルアクリロニトリル、α−メトキシアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、クロトン酸ニトリル、ケイ皮酸ニトリル、イタコン酸ジニトリル、マレイン酸ジニトリル、フマル酸ジニトリルなどの不飽和ニトリル化合物類、(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’−ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、クロトン酸アミド、ケイ皮酸アミド等の不飽和アミド類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン、α−メチルスチレン、o−メトキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノールなどの芳香族ビニル化合物、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、グリコールのジグリシジルエーテルなどと(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどとの反応によって得られるエポキシ(メタ)アクリレートおよび、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとポリイソシアナートとの反応によって得られるウレタン(メタ)アクリレート類、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有不飽和化合物、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、コハク酸−β−(メタ)アクリロキシエチル、マレイン酸−β−(メタ)アクリロキシエチル、フタル酸−β−(メタ)アクリロキシエチル、ヘキサヒドロフタル酸−β−(メタ)アクリロキシエチルなどの不飽和酸化合物、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ(メタ)アクリレート等のアミノ基含有不飽和化合物、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有不飽和化合物、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有不飽和化合物などを例示することができる。これらのその他のモノマーとしては、ブタジエン、イソプレン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、スチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類などが好ましく用いられる。
【0043】
このようなその他のモノマーとしては、少なくとも1種のジエン化合物、具体的にはブタジエンを用いることが好ましい。このようなジエン化合物は、共重合に用いる全モノマーに対して20〜80質量%、好ましくは30〜70質量%の量で用いられることが望ましい。
本発明で用いられる架橋微粒子(F)は、その他のモノマーとしてブタジエンなどのジエン化合物が全モノマーに対して上記のような量で共重合されていると、ゴム状の軟らかい微粒子となり、特に得られる硬化膜にクラック(割れ)が生ずるのを防止でき、耐久性に優れた硬化膜を得ることができる。
【0044】
本発明において架橋微粒子(F)の平均粒子径は、通常30〜500nm、好ましくは40〜200nm、さらに好ましくは50〜120nmであることが好ましい。架橋微粒子(F)の粒径コントロール方法は、特に限定されるものではないが、乳化重合により架橋微粒子(F)を合成する場合、使用する乳化剤の量により、乳化重合中のミセルの数を制御し、粒径をコントロールする方法が例示できる。
【0045】
また、架橋微粒子(F)の配合量は前記フェノール樹脂(B)100質量部に対して、0〜50質量部、好ましくは1〜50質量部、さらに好ましくは5〜30質量部である。架橋微粒子(F)の配合量が50質量部を越えると解像性や得られる硬化膜の耐熱性が低下したり、他成分との相溶性、分散性が低下することがある。感光性誘導体形成用組成物が架橋微粒子を含有すると、得られる硬化膜の熱衝撃性が向上する。
【0046】
(G)溶剤
本発明において用いられる溶剤(G)は、感光性誘電体形成用組成物の取り扱い性を向上させたり、粘度や保存安定性を調節するために添加される。このような溶剤(G)の種類は、特に制限されるものではないが、たとえば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等のプロピレングリコールジアルキルエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、ブチルカルビトール等のカルビトール類;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸イソプロピル等の乳酸エステル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等の他のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;γ−ブチロラクン等のラクトン類などを挙げることができる。これらの溶剤(F)は、1種単独あるいは2種以上を混合して使用することもできる。
【0047】
その他の添加剤
本発明の感光性誘電体形成用組成物中には、その他の添加剤としてエポキシ化合物、密着助剤およびレベリング剤などを含有することができる。また、エポキシ化合物としてはたとえば、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのその他添加剤は得られる感光性誘電体形成用組成物の特性を損なわない程度に含有することができる。
【0048】
[誘電体]
本発明の感光性誘電体形成用組成物を用いることにより、500℃以下の加熱で、誘電率が5以上、好ましくは10以上、誘電正接が0.1以下、静電容量5nF/cm2以上の誘電体を形成することができる。以下に、本発明の誘電体の形成方法および誘電体の物性について詳述する。
【0049】
本発明にかかる感光性誘電体形成用組成物を配線パターン等が施されたシリコンウエハーなどの基板に塗工し、乾燥して溶剤などを揮発させて塗膜を形成する。上記基板材料としては、特に限定されないが、たとえばプリント配線基板、銅張積層板(CCL)、SUS基板、銅箔付きポリイミド基板、セラミクス基板、シリコーンウエハー(W−CSPなど)、アルミナ基板などからなる板状部材が挙げられる。その後所望のマスクパターンを介して露光し、次いで、アルカリ性現像液により現像して、露光部を溶解、除去することにより所望のパターンが形成された塗膜を得ることができる。さらに、コンデンサ特性を発現させるために現像後に加熱処理を行うことにより、硬化膜を得ることができる。
【0050】
感光性誘電体形成用組成物を基板に塗工する方法としては、たとえば、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法、カーテンコート法スクリーン印刷法などの塗布方法を用いることができ、塗布の厚さは、塗布手段、感光性誘電体形成用組成物の固形分濃度や粘度を調節することにより、適宜制御することができる。
【0051】
露光に用いられる放射線としては、たとえば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、g線ステッパー、i線ステッパーなどの紫外線や電子線、レーザー光線などが挙げられ、露光量としては使用する光源や誘電体層の膜厚などによって適宜選定されるが、例えば高圧水銀灯からの紫外線照射の場合、誘電体層の膜厚0.5〜50μmでは、1,000〜20,000J/m2程度である。
【0052】
その後、アルカリ性現像液により現像して、露光部を溶解、除去することによって所望のパターンを形成する。誘電体層に含有される無機粒子は、アルカリ可溶性樹脂により均一に分散されているため、バインダーであるアルカリ可溶性樹脂を溶解させ、洗浄することにより、アルカリ可溶性樹脂が溶解した部分に存在する無機粒子も同時に除去される。この場合の現像方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、浸漬現像法、パドル現像法などを挙げることができ、現像条件としては通常、20〜40℃で1〜10分程度である。
【0053】
前記アルカリ性現像液としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンなどのアルカリ性化合物を濃度が0.1〜10質量%程度になるように水に溶解したアルカリ性水溶液を挙げることができる。前記アルカリ性水溶液には、たとえば、メタノール、エタノールなどの水溶性の有機溶剤や界面活性剤などを適量添加することもできる。なお、アルカリ性現像液で現像した後は、水で洗浄し、乾燥する。
【0054】
さらに、現像後に絶縁膜としての特性を十分に発現させるために加熱処理を行うことによって硬化させることができる。この際、酸発生剤(E)が分解し、酸を発生する。この酸の触媒作用によって硬化剤(D)とフェノール樹脂(B)との硬化反応が促進される。このような硬化条件は特に制限されるものではないが、硬化物の用途に応じて、100〜250℃の温度で、30分〜10時間程度加熱し、塗膜を硬化させることができる。また、硬化を十分に進行させたり、得られたパターン形状の変形を防止するために二段階で加熱することもでき、例えば、第一段階では、50〜100℃の温度で、10分〜2時間程度加熱し、さらに100〜250℃の温度で、20分〜8時間程度加熱して硬化させることもできる。このような硬化条件であれば、加熱設備として一般的なオーブンや、赤外線炉などを使用することができる。
【0055】
<誘電体の物性>
本発明に係る感光性誘電体形成用組成物から得られる誘電体は、誘電率が5以上、好ましくは10以上、さらに好ましくは15以上であることが望ましい。誘電率の上限は特に限定されないが、たとえば200程度であってもよい。また、本発明に係る感光性誘電体形成用組成物から得られる誘電体は、誘電正接が0.1以下、好ましくは0.08以下、さらに好ましくは0.06以下であることが望ましい。誘電正接の下限は特に限定されないが、たとえば0.001程度であってもよい。本発明に係る感光性誘電体形成用組成物から得られる誘電体は、静電容量が静電容量5nF/cm2以上、好ましくは10nF/cm2以上、さらに好ましくは15nF/cm2以上であることが望ましい。静電容量の上限は特に限定されないが、たとえば50nF/cm2以上程度であってもよい。
【0056】
なお、本明細書において、誘電率、誘電正接、静電容量は、JIS K6481(周波数1MHz)に記載の方法により測定した値である。
また、このような誘電体をコンデンサとして使用する場合のリーク電流は好ましくは10−8A/cm2以下、より好ましくは10−9A/cm2以下、更に好ましくは10−10A/cm2以下であることが望ましい。
【0057】
なお、この誘電体の厚さは、好ましくは50μm以下、より好ましくは20μm以下、さらに好ましくは5μm以下であることが望ましい。フィルム厚さの下限は特に限定されないが、通常は0.5μm以上である。
[電子部品]
本発明の誘電体は、500℃以下という低い温度で加熱焼成して得ることができ、誘電率が5以上であり、かつ誘電正接が0.1以下であり、かつ静電容量4nF/cm2であり、薄膜で静電容量の大きなコンデンサ等を形成することができる。また、この誘電体を備えたプリント回路基板、半導体パッケージ、コンデンサ、高周波用アンテナ等の電子部品は、小型でかつ高密度のものとすることができる。
【0058】
【発明の効果】
本発明に係る感光性誘電体形成用組成物を用いると、前記のように500℃以下という低い加熱温度で、しかも0.1以下という誘電正接かつ5nF/cm2以上という高い静電容量の誘電体を形成することができる。
本発明に係る誘電体は、薄膜で高誘電率であるので、プリント回路基板、半導体パッケージ、コンデンサ、高周波用アンテナ等の電子部品等において好適に利用される。
【0059】
本発明に係る電子部品は、前記誘電体を備えることから、小型化、薄膜化することができる。
【0060】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下において「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を示す。
【0061】
【実施例1】
(1)感光性誘電体形成用組成物の調製
表1に示すとおり、(A−1)無機粒子としてチタン酸バリウム粒子150質量部、(B−1)フェノール樹脂100質量部、(C−1)キノンジアジド化合物15質量部、(D−1)硬化剤23質量部、(E−1)酸発生剤2質量部、(F−1)架橋微粒子10質量部、(G−1)乳酸エチル900質量部に溶解し、ビーズミルで混練りした後、ステンレスメッシュ(500メッシュ)および孔径1μmのフィルターで濾過することにより、感光性誘電体形成用組成物を調製した。
【0062】
(2)感光性誘電体形成用組成物の塗布工程
感光性誘電体形成用組成物をCuスパッタ付きシリコンウェハー上にスピンナーを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、厚さ1μmの感光性誘電体層を形成した。
(3)誘電体層の露光工程・現像工程
感光性誘電体層に対して、露光用マスク(500μm角のドットパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。照射量は500mJ/cm2とした。
【0063】
露光工程の終了後、露光処理された感光性誘電体層に対して、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(25℃)を現像液とするシャワー法による現像処理を2分かけて行った。次いで超純水による水洗処理を行い、これにより、紫外線が照射されて可溶化された感光性誘電体層を除去し、パターンを形成した。
【0064】
(4)誘電体層パターンの硬化工程
感光性誘電体層パターンが形成されたシリコンウェハーをオーブン内で200℃の温度雰囲気下で60分間にわたり硬化処理を行った。これにより、シリコンウェハー基板の表面に誘電体パターンが得られた。
得られた誘電体パターンのパターニング特性および誘電体特性については、後述の方法により評価した。結果を表1に示す。
【0065】
【実施例2〜5】
実施例1と同様にして、表1に示した組成の感光性誘電体形成用組成物を調製し、これらの特性を実施例1と同様に測定した。得られた結果を表1に示す。
【0066】
【比較例1〜5】
表2に示す各組成物を調製し、実施例1と同様に物性を測定した。結果を表2に示す。
なお、誘電体パターンのパターニング特性および誘電体特性については以下のようにして評価した。
【0067】
〔パターニング特性〕
実施例1〜5、および比較例1〜5:得られた誘電体パターンについて、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、当該誘電体パターンの幅および高さの測定を行い、幅の精度について、500μm±5μmの範囲にあるものを○、それ以外のものを×として評価した。また、パターンの欠落についての観察を行い、欠落のないものについて○、欠落のあるものについて×として評価した。
【0068】
〔誘電率、誘電正接およびリーク電流〕
実施例1〜5、および比較例1〜5:得られた誘電体パターン上面にアルミ蒸着法により上面電極(厚み;0.5μm)を形成した。
Cuスパッタ付きシリコンウェハー基板側と上面電極の間でLCRメーター(HP4284A、ヒューレットパッカード社製)により1MHzでの誘電率、誘電正接を10点測定してその平均値を求めた。また、銅箔側と電極の間でのリーク電流を絶縁抵抗計(アドバンテスト製)で10点測定してその平均値を求めた。
【0069】
〔耐湿熱性(HAST試験)〕
硬化フィルムについて、121℃、湿度100%、2気圧の条件下で、72時間耐湿熱性試験を行って、試験の前後で赤外線分光測定を実施し、その変化の程度により、耐湿熱性を下記基準で評価した。
○・・・変化がなく耐性が認められる
×・・・変化が大きく耐性が認められない
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
注)表1に記載の組成は、以下のとおりである。
無機粒子
A−1:チタン酸バリウム粒子(商品名「BT−01」、堺化学工業社製、平均粒子径0.1μm)
A−2:チタン酸バリウム粒子(商品名「BT−02」、堺化学工業社製、平均粒子径0.2μm)
フェノール樹脂;
B−1:m−クレゾール/p−クレゾール=60/40(モル比)からなるクレゾールノボラック樹脂(ポリスチレン換算重量平均分子量=8,700)
B−2:m−クレゾール/p−クレゾール=50/50(モル比)からなるクレゾールノボラック樹脂(ポリスチレン換算重量平均分子量=7,500)
B−3:ポリヒドロキシスチレン(丸善石油化学(株)製、商品名;マルカリンカー S−2P)
フェノール化合物;
b−1:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタン
キノンジアジド化合物;
C−1:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エタンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸との2.0モル縮合物
C−2:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸との1.5モル縮合物
硬化剤;
D−1:ヘキサメトキシメチル化メラミン(三井サイテック(株)製、商品名;サイメル300)
D−2:テトラメトキシメチルグルコールウリル(三井サイテック(株)製、商品名;サイメル1174)
酸発生剤;
E−1:ベンジル(4−ヒドロキシフェニル)メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
E−2:ベンジル(4−ヒドロキシフェニル)メチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
架橋微粒子;
F−1:ブタジエン/ヒドロキシブチルメタクリレート/メタクリル酸/ジビニルベンゼン=60/32/6/2(重量%)、平均粒径=65nm
溶剤;
G−1:乳酸エチル
G−2:2−ヘプタノン
Claims (5)
- (A)無機粒子、(B)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂、(C)キノンジアジド基を有する化合物、(D)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物、および(E)熱感応性酸発生剤を含有することを特徴とする感光性誘電体形成用組成物。
- (A)無機粒子、(B)フェノール性水酸基を有するアルカリ可溶性樹脂、(C)キノンジアジド基を有する化合物、(D)分子中に少なくとも2つ以上のアルキルエーテル化されたアミノ基を有する化合物、(E)熱感応性酸発生剤、および(F)架橋微粒子を含有することを特徴とする感光性誘電体形成用組成物。
- 前記架橋微粒子(F)の平均粒径が30〜500nmである、請求項2に記載の感光性誘電体形成用組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の感光性誘電体形成用組成物を用いて形成される誘電体。
- 請求項4に記載の誘電体を含むことを特徴とする電子部品。
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