JP2004014242A - 電源制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】バッテリの正極側および負極側に設けられたSMRのダメージを均等にしつつ、1回のシステム起動および開始の過程で、両方のSMRの溶着を診断する。
【解決手段】システム起動時には、バッテリ20の正極側および負極側に設けられたSMR30、32のいずれか一方のみをオンにした状態で、電圧Vmに基づいてオフ状態にあるSMRの溶着診断を行い、システム停止時には、先にオンされたSMRのみをオフにした状態で、電圧Vmに基づいてオンされたSMRの溶着診断を行なう。SMRのオンオフの動作順序は、システム起動ごとに交互に入れ替える。
【選択図】 図1
【解決手段】システム起動時には、バッテリ20の正極側および負極側に設けられたSMR30、32のいずれか一方のみをオンにした状態で、電圧Vmに基づいてオフ状態にあるSMRの溶着診断を行い、システム停止時には、先にオンされたSMRのみをオフにした状態で、電圧Vmに基づいてオンされたSMRの溶着診断を行なう。SMRのオンオフの動作順序は、システム起動ごとに交互に入れ替える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気自動車等の電源のオン/オフを行なう電源制御装置に関し、特に電源回路の制御リレーの溶着の診断に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車(ハイブリッド自動車を含む)は、電力を蓄える電池と、電池からの動力で駆動するモータと、を備える。モータと電池との間には、電池からの電力供給を制御するための制御リレーであるシステムメインリレー(以下、SMRという)が設けられている。
【0003】
図4は、従来より電気自動車に用いられているモータ用電源回路の回路構成図である。バッテリ20は、多数の電池セルからなる組電池であり約300Vの出力電圧を有する。バッテリ20の正極は、SMR30を介して、インバータ回路40の一端と接続されている。また、バッテリ20の負極は、SMR32を介して、インバータ回路40の他端と接続されている。このインバータ回路40には、3相交流誘導モータ50が負荷として接続されている。従って、SMR30およびSMR32をオンすることにより、インバータ回路40に電力が供給され、インバータ回路40のスイッチング制御により三相交流が発生する。この3相交流によって3相交流誘導モータ50が駆動し、車両が走行する。
【0004】
インバータ回路40の直流電源側端子間には、放電抵抗60並びにコンデンサ70がそれぞれ接続されている。コンデンサ70は、SMR30およびSMR32をオンすることにより充電される。
【0005】
ドライバーが車両に乗り込み、運転開始のためにキー操作を行うと、電源制御装置(図示せず)によりSMRのオン/オフが制御され、バッテリ20の正極と負極とが負荷側の回路に接続される。また、ドライバーが運転停止のためのキー操作を行なうと、電源制御装置によりSMRのオン/オフが制御され、バッテリ20の正極と負極とが負荷側の回路から切断される。
【0006】
SMRがオン/オフされると、SMRをオンしたときに生じる突入電流、またはSMRをオフしたときに生じる遮断電流によって、SMRの接点間にアークが生じ、SMRが溶着を起こす可能性がある。一旦、SMRが溶着を起こすと、SMRをオフしても通電した状態が継続してしまうため、電力制御を適切に行うことができなくなる。
【0007】
そこで、SMRの溶着防止の観点から、運転開始時または運転停止時にSMR30およびSMR32のオン/オフ動作をするにあたっては、いずれか一方のSMRのオン/オフ動作を他方のオン動作よりも遅らせるとともに、この動作順序を運転開始および運転停止が行なわれるごとに交互に変えることが行なわれる。
【0008】
そして、いずれか一方のSMRがオンされた後、他方のSMRがオフ状態にあるときの負荷側の電圧を検出し、検出された電圧値に基づいて、他方のSMRが溶着しているか否かを診断することが行なわれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにSMRのオン動作時に溶着診断を行う場合には、遅れてオン動作が行われる他方のSMRの溶着診断しか行なうことができないので、両方のSMRの診断が行なわれるには、2回の運転開始が必要であった。
【0010】
すなわち、1回目の運転開始では、いずれか一方のSMRの溶着が検知されない可能性があった。
【0011】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる電源制御システムを提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、バッテリと、前記バッテリの両端子にそれぞれ接続された第1制御リレーおよび第2接続リレーと、前記第1制御リレーおよび前記第2接続リレーそれぞれの前記バッテリと反対側の端子間に接続された負荷と、を含む電源制御システムにおいて、前記第1制御リレーおよび前記第2接続リレーそれぞれの前記バッテリと反対側の端子間の電圧を測定する電圧計と、前記第1制御リレーおよび前記第2接続リレーのオン/オフを制御する電源制御装置と、を備え、前記電源制御装置は、前記負荷への電源供給開始時に、前記第1制御リレーおよび前記第2接続リレーのうちいずれか一方の制御リレーのみをオン状態にし、このときの前記電圧計によって測定された電圧値に基づいて、オフ状態にある他方の制御リレーの溶着を診断し、一方の制御リレーがオン状態になってから所定時間経過後に、他方の制御リレーをオン状態にした後、先にオン状態にされた制御リレーのみをオフ状態にし、このときの前記電圧計によって測定された電圧値に基づいて、オフ状態にある制御リレーの溶着を診断し、前記先にオン状態にされた制御リレーがオフ状態になってから所定時間経過後に後にオン状態にされた制御リレーをオフ状態にし、上記制御リレーの動作順序を、電源供給が開始されるごとに交互に入れ替えることを特徴とする。
【0013】
望ましくは、前記電源制御装置は、前記制御リレーの動作順序を、電源供給が開始されるごとに交互に入れ替える。
【0014】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
図1は、実施形態に係るモータ用電源制御システム10の概略構成図である。図1のモータ用電源回路14に関して、図4に示したモータ用電源回路12の従来例と同様の構成要素については、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。本実施形態におけるモータ用電源回路14には、負荷側の回路に、電圧計80が設けられている。電圧計80による検出結果は、後述する溶着診断部120に送信される。電源制御装置100は、モータ用電源回路14のSMRのオン/オフの制御およびSMRの溶着診断を行なう。
【0017】
電源制御装置100は、リレー制御部110、溶着診断部120、溶着警告部130を備える。
【0018】
リレー制御部110は、ドライバによる運転開始または運転停止のためのキー操作に応じて、SMR30およびSMR32のオン/オフを制御する。SMR30およびSMR32のオン動作は、いずれか一方のSMRがオン動作された後、他方のSMRが所定時間遅れてオン動作されることにより行われる。また、SMR30およびSMR32のオフ動作は、オン動作が先に行なわれた一方のSMRがオフ動作された後、他方のSMRが所定時間遅れてオフ動作されることにより行なわれる。さらに、SMRのオン/オフ動作の順序は、運転開始が行なわれるごとに、交互に入れ替えられる。SMR30およびSMR32のオン/オフの動作タイミングについての情報は、溶着診断部120に送信される。
【0019】
溶着診断部120は、SMR30およびSMR32のオン/オフの動作タイミングについての情報および電圧計80による検出結果(電圧値Vm)に基づいて、SMR30およびSMR32の溶着診断を行なう。
【0020】
溶着警告部130は、溶着診断部120によってSMRの溶着が検知された場合に、ドライバに警告ランプ等の点灯によりSMRが溶着したことを警告する。
【0021】
図2は、モータ用電源制御システム10の動作を示すフローチャートである。
【0022】
ドライバが運転開始のためのキー操作を行なうことにより、システムが起動する。システム起動時(時刻t1)には、まずSMR30がオン状態に切り替えられる(S10)。この状態で、またオフ状態にあるSMR32についての溶着診断が行なわれる(S20)。このとき、SMR32はオフ状態であるので、SMR32が溶着していなければ(SMR32が正常であれば)、図1のAB間(バッテリー側20側)は通電していないので電圧Vmは0Vになるはずである(図3参照)。しかし、もしSMR32が溶着していれば、SMR30をオン状態にすることによって、AB間(バッテリー側20側)が通電することになるので、電圧Vmは0Vではなくなり、コンデンサ70の充電が開始され、電圧Vmは上昇し始める。
【0023】
そこで、SMR32の溶着診断は、時刻t1以降、SMR30がオン状態で、SMR32がオフ状態のときに、電圧Vmが所定の基準電圧、たとえば0Vから上昇しているか否かを調べることにより行なわれる。すなわち、電圧Vmが0Vから上昇していることが検知されると、SMR32が溶着していると診断される。
【0024】
SMR32が溶着していると判定された場合には、警告等ランプの点灯などにより、ドライバに警告が発せられる(S40)。
【0025】
SMR32が正常である場合には、時刻t1から所定時間経過後の時刻t2においてSMR30がオン状態に切り替えられ(S30)、システム起動が完了し、コンデンサ70の充電が開始される。
【0026】
次に、ドライバが運転停止のためのキー操作を行なうことにより、システム停止が行なわれる。システム停止時には、まず時刻t3において、先にオン状態にされたSMR30がオフ状態に切り替えられる(S50)。この状態で、SMR30についての溶着診断が行なわれる(S60)。このとき、SMR32はオン状態であるが、SMR30が溶着していなければ、SMR30がオフ状態になることにより、AB間(バッテリー側20側)の通電が絶たれるので、コンデンサ70の放電に伴って、電圧Vmは減少し始めるはずである(図3参照)。しかし、もしSMR30が溶着していれば、SMR30をオフ状態にしても、実際にはSMR30の接点は通電状態となっているため、コンデンサ70の放電は生じず、電圧Vmはフル充電時のVbのままになる。
【0027】
そこで、SMR30の溶着診断は、時刻t3以降、SMR30がオフ状態で、SMR32がオン状態のときに、電圧Vmが所定の基準電圧、たとえばVbから減少しているか否かを調べることにより行なわれる。すなわち、電圧VmがVbから減少していることが検知されると、SMR30が溶着していると診断される。
【0028】
SMR30が溶着していると判定された場合には、警告等ランプの点灯などにより、ドライバに警告が発せられる(S40)。
【0029】
SMR30が正常である場合には、時刻t3から所定時間経過後の時刻t4においてSMR32がオフ状態に切り替えられ(S70)、システム停止が完了する。
【0030】
このように、システム起動時おけるSMRのオン動作、およびシステム停止時におけるSMRのオフ動作をずらして行い、システム起動時に一方のSMRの溶着診断を行い、システム停止時に他方のSMRの溶着診断を行なうことによって、一回のシステム起動および停止までの一連の動作の中で、両方のSMRの溶着診断を行なうことができる。
【0031】
また、次にシステム起動および停止がされる場合には、上記手順におけるSMR30とSMR32の動作順序を入れ替えて行なう。これによって、常に一方のSMRが遅れてオン/オフ動作されることにより、一方のSMRの接点の消耗の度合いが大きくなり、SMRの寿命が異なってくることを防止することができる。
【0032】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0033】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、一回のシステム起動および停止の動作内で、バッテリの正極側および負極側に設けられた2つのSMRの溶着診断を行なうとともに、両者の消耗度合いを均等することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るモータ用電源制御システム10の概略構成図である。
【図2】モータ用電源制御システム10の動作を示すフローチャートである。
【図3】SMRのオン/オフ状態と、電圧Vmとの関係を示す図である。
【図4】従来より電気自動車に用いられているモータ用電源回路の回路構成図である。
【符号の説明】
10 モータ用電源制御システム、14 モータ用電源回路、20 バッテリ、40 インバータ回路、50 3相交流誘導モータ、60 放電抵抗、70 コンデンサ、80 電圧計、100 電源制御装置、110 リレー制御部、120 溶着診断部、130 溶着警告部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気自動車等の電源のオン/オフを行なう電源制御装置に関し、特に電源回路の制御リレーの溶着の診断に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気自動車(ハイブリッド自動車を含む)は、電力を蓄える電池と、電池からの動力で駆動するモータと、を備える。モータと電池との間には、電池からの電力供給を制御するための制御リレーであるシステムメインリレー(以下、SMRという)が設けられている。
【0003】
図4は、従来より電気自動車に用いられているモータ用電源回路の回路構成図である。バッテリ20は、多数の電池セルからなる組電池であり約300Vの出力電圧を有する。バッテリ20の正極は、SMR30を介して、インバータ回路40の一端と接続されている。また、バッテリ20の負極は、SMR32を介して、インバータ回路40の他端と接続されている。このインバータ回路40には、3相交流誘導モータ50が負荷として接続されている。従って、SMR30およびSMR32をオンすることにより、インバータ回路40に電力が供給され、インバータ回路40のスイッチング制御により三相交流が発生する。この3相交流によって3相交流誘導モータ50が駆動し、車両が走行する。
【0004】
インバータ回路40の直流電源側端子間には、放電抵抗60並びにコンデンサ70がそれぞれ接続されている。コンデンサ70は、SMR30およびSMR32をオンすることにより充電される。
【0005】
ドライバーが車両に乗り込み、運転開始のためにキー操作を行うと、電源制御装置(図示せず)によりSMRのオン/オフが制御され、バッテリ20の正極と負極とが負荷側の回路に接続される。また、ドライバーが運転停止のためのキー操作を行なうと、電源制御装置によりSMRのオン/オフが制御され、バッテリ20の正極と負極とが負荷側の回路から切断される。
【0006】
SMRがオン/オフされると、SMRをオンしたときに生じる突入電流、またはSMRをオフしたときに生じる遮断電流によって、SMRの接点間にアークが生じ、SMRが溶着を起こす可能性がある。一旦、SMRが溶着を起こすと、SMRをオフしても通電した状態が継続してしまうため、電力制御を適切に行うことができなくなる。
【0007】
そこで、SMRの溶着防止の観点から、運転開始時または運転停止時にSMR30およびSMR32のオン/オフ動作をするにあたっては、いずれか一方のSMRのオン/オフ動作を他方のオン動作よりも遅らせるとともに、この動作順序を運転開始および運転停止が行なわれるごとに交互に変えることが行なわれる。
【0008】
そして、いずれか一方のSMRがオンされた後、他方のSMRがオフ状態にあるときの負荷側の電圧を検出し、検出された電圧値に基づいて、他方のSMRが溶着しているか否かを診断することが行なわれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにSMRのオン動作時に溶着診断を行う場合には、遅れてオン動作が行われる他方のSMRの溶着診断しか行なうことができないので、両方のSMRの診断が行なわれるには、2回の運転開始が必要であった。
【0010】
すなわち、1回目の運転開始では、いずれか一方のSMRの溶着が検知されない可能性があった。
【0011】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる電源制御システムを提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、バッテリと、前記バッテリの両端子にそれぞれ接続された第1制御リレーおよび第2接続リレーと、前記第1制御リレーおよび前記第2接続リレーそれぞれの前記バッテリと反対側の端子間に接続された負荷と、を含む電源制御システムにおいて、前記第1制御リレーおよび前記第2接続リレーそれぞれの前記バッテリと反対側の端子間の電圧を測定する電圧計と、前記第1制御リレーおよび前記第2接続リレーのオン/オフを制御する電源制御装置と、を備え、前記電源制御装置は、前記負荷への電源供給開始時に、前記第1制御リレーおよび前記第2接続リレーのうちいずれか一方の制御リレーのみをオン状態にし、このときの前記電圧計によって測定された電圧値に基づいて、オフ状態にある他方の制御リレーの溶着を診断し、一方の制御リレーがオン状態になってから所定時間経過後に、他方の制御リレーをオン状態にした後、先にオン状態にされた制御リレーのみをオフ状態にし、このときの前記電圧計によって測定された電圧値に基づいて、オフ状態にある制御リレーの溶着を診断し、前記先にオン状態にされた制御リレーがオフ状態になってから所定時間経過後に後にオン状態にされた制御リレーをオフ状態にし、上記制御リレーの動作順序を、電源供給が開始されるごとに交互に入れ替えることを特徴とする。
【0013】
望ましくは、前記電源制御装置は、前記制御リレーの動作順序を、電源供給が開始されるごとに交互に入れ替える。
【0014】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
図1は、実施形態に係るモータ用電源制御システム10の概略構成図である。図1のモータ用電源回路14に関して、図4に示したモータ用電源回路12の従来例と同様の構成要素については、同一の符号を付し、適宜説明を省略する。本実施形態におけるモータ用電源回路14には、負荷側の回路に、電圧計80が設けられている。電圧計80による検出結果は、後述する溶着診断部120に送信される。電源制御装置100は、モータ用電源回路14のSMRのオン/オフの制御およびSMRの溶着診断を行なう。
【0017】
電源制御装置100は、リレー制御部110、溶着診断部120、溶着警告部130を備える。
【0018】
リレー制御部110は、ドライバによる運転開始または運転停止のためのキー操作に応じて、SMR30およびSMR32のオン/オフを制御する。SMR30およびSMR32のオン動作は、いずれか一方のSMRがオン動作された後、他方のSMRが所定時間遅れてオン動作されることにより行われる。また、SMR30およびSMR32のオフ動作は、オン動作が先に行なわれた一方のSMRがオフ動作された後、他方のSMRが所定時間遅れてオフ動作されることにより行なわれる。さらに、SMRのオン/オフ動作の順序は、運転開始が行なわれるごとに、交互に入れ替えられる。SMR30およびSMR32のオン/オフの動作タイミングについての情報は、溶着診断部120に送信される。
【0019】
溶着診断部120は、SMR30およびSMR32のオン/オフの動作タイミングについての情報および電圧計80による検出結果(電圧値Vm)に基づいて、SMR30およびSMR32の溶着診断を行なう。
【0020】
溶着警告部130は、溶着診断部120によってSMRの溶着が検知された場合に、ドライバに警告ランプ等の点灯によりSMRが溶着したことを警告する。
【0021】
図2は、モータ用電源制御システム10の動作を示すフローチャートである。
【0022】
ドライバが運転開始のためのキー操作を行なうことにより、システムが起動する。システム起動時(時刻t1)には、まずSMR30がオン状態に切り替えられる(S10)。この状態で、またオフ状態にあるSMR32についての溶着診断が行なわれる(S20)。このとき、SMR32はオフ状態であるので、SMR32が溶着していなければ(SMR32が正常であれば)、図1のAB間(バッテリー側20側)は通電していないので電圧Vmは0Vになるはずである(図3参照)。しかし、もしSMR32が溶着していれば、SMR30をオン状態にすることによって、AB間(バッテリー側20側)が通電することになるので、電圧Vmは0Vではなくなり、コンデンサ70の充電が開始され、電圧Vmは上昇し始める。
【0023】
そこで、SMR32の溶着診断は、時刻t1以降、SMR30がオン状態で、SMR32がオフ状態のときに、電圧Vmが所定の基準電圧、たとえば0Vから上昇しているか否かを調べることにより行なわれる。すなわち、電圧Vmが0Vから上昇していることが検知されると、SMR32が溶着していると診断される。
【0024】
SMR32が溶着していると判定された場合には、警告等ランプの点灯などにより、ドライバに警告が発せられる(S40)。
【0025】
SMR32が正常である場合には、時刻t1から所定時間経過後の時刻t2においてSMR30がオン状態に切り替えられ(S30)、システム起動が完了し、コンデンサ70の充電が開始される。
【0026】
次に、ドライバが運転停止のためのキー操作を行なうことにより、システム停止が行なわれる。システム停止時には、まず時刻t3において、先にオン状態にされたSMR30がオフ状態に切り替えられる(S50)。この状態で、SMR30についての溶着診断が行なわれる(S60)。このとき、SMR32はオン状態であるが、SMR30が溶着していなければ、SMR30がオフ状態になることにより、AB間(バッテリー側20側)の通電が絶たれるので、コンデンサ70の放電に伴って、電圧Vmは減少し始めるはずである(図3参照)。しかし、もしSMR30が溶着していれば、SMR30をオフ状態にしても、実際にはSMR30の接点は通電状態となっているため、コンデンサ70の放電は生じず、電圧Vmはフル充電時のVbのままになる。
【0027】
そこで、SMR30の溶着診断は、時刻t3以降、SMR30がオフ状態で、SMR32がオン状態のときに、電圧Vmが所定の基準電圧、たとえばVbから減少しているか否かを調べることにより行なわれる。すなわち、電圧VmがVbから減少していることが検知されると、SMR30が溶着していると診断される。
【0028】
SMR30が溶着していると判定された場合には、警告等ランプの点灯などにより、ドライバに警告が発せられる(S40)。
【0029】
SMR30が正常である場合には、時刻t3から所定時間経過後の時刻t4においてSMR32がオフ状態に切り替えられ(S70)、システム停止が完了する。
【0030】
このように、システム起動時おけるSMRのオン動作、およびシステム停止時におけるSMRのオフ動作をずらして行い、システム起動時に一方のSMRの溶着診断を行い、システム停止時に他方のSMRの溶着診断を行なうことによって、一回のシステム起動および停止までの一連の動作の中で、両方のSMRの溶着診断を行なうことができる。
【0031】
また、次にシステム起動および停止がされる場合には、上記手順におけるSMR30とSMR32の動作順序を入れ替えて行なう。これによって、常に一方のSMRが遅れてオン/オフ動作されることにより、一方のSMRの接点の消耗の度合いが大きくなり、SMRの寿命が異なってくることを防止することができる。
【0032】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0033】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、一回のシステム起動および停止の動作内で、バッテリの正極側および負極側に設けられた2つのSMRの溶着診断を行なうとともに、両者の消耗度合いを均等することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るモータ用電源制御システム10の概略構成図である。
【図2】モータ用電源制御システム10の動作を示すフローチャートである。
【図3】SMRのオン/オフ状態と、電圧Vmとの関係を示す図である。
【図4】従来より電気自動車に用いられているモータ用電源回路の回路構成図である。
【符号の説明】
10 モータ用電源制御システム、14 モータ用電源回路、20 バッテリ、40 インバータ回路、50 3相交流誘導モータ、60 放電抵抗、70 コンデンサ、80 電圧計、100 電源制御装置、110 リレー制御部、120 溶着診断部、130 溶着警告部。
Claims (2)
- バッテリと、前記バッテリの両端子にそれぞれ接続された第1制御リレーおよび第2接続リレーと、前記第1制御リレーおよび前記第2接続リレーそれぞれの前記バッテリと反対側の端子間に接続された負荷と、を含む電源制御システムにおいて、
前記第1制御リレーおよび前記第2接続リレーそれぞれの前記バッテリと反対側の端子間の電圧を測定する電圧計と、
前記第1制御リレーおよび前記第2接続リレーのオン/オフを制御する電源制御装置と、
を備え、
前記電源制御装置は、前記負荷への電源供給開始時に、前記第1制御リレーおよび前記第2接続リレーのうちいずれか一方の制御リレーのみをオン状態にし、このときの前記電圧計によって測定された電圧値に基づいて、オフ状態にある他方の制御リレーの溶着を診断し、
一方の制御リレーがオン状態になってから所定時間経過後に、他方の制御リレーをオン状態にした後、先にオン状態にされた制御リレーのみをオフ状態にし、このときの前記電圧計によって測定された電圧値に基づいて、オフ状態にある制御リレーの溶着を診断し、
前記先にオン状態にされた制御リレーがオフ状態になってから所定時間経過後に後にオン状態にされた制御リレーをオフ状態にすることを特徴とする電源制御システム。 - 前記電源制御装置は、前記制御リレーの動作順序を、電源供給が開始されるごとに交互に入れ替えることを特徴とする請求項1に記載の電源制御システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002164771A JP2004014242A (ja) | 2002-06-05 | 2002-06-05 | 電源制御システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002164771A JP2004014242A (ja) | 2002-06-05 | 2002-06-05 | 電源制御システム |
Publications (1)
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