JP2004014055A - 情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

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服部 恭士
Yoshifumi Kurokawa
黒川 善文
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Abstract

【課題】立ち上がり時間を短縮でき、準備のためのプレスパッタを最少時間で済ませることができ、安定して良好な蒸着膜を有する光情報記録媒体の製造装置及び製造方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも樹脂成形基板と、該基板上に真空成膜によって積層形成される第一保護層、記録層、第二保護層及び反射放熱層を構成要素として含む相変化型光記録媒体の製造方法において、真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の内部に、予め該積層膜の少なくとも1積層以上の積層と同等の成分の膜を堆積させた部品を使用していることを特徴とする相変化型光記録媒体の製造方法。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光記録媒体、特に光ビームを照射することにより記録層材料に相変化を生じさせ、情報の記録・再生を行ない、かつ、書き換えが可能である相変化型光記録媒体の製造方法および光記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レーザー光の照射による記録・再生および消去可能な光記録媒体の一つとして、結晶−非結晶相間あるいは結晶−結晶相間の転移を利用する、いわゆる相変化型光記録媒体がよく知られている。特に、光磁気メモリーでは困難である単一ビームによるオーバーライトが容易であり、記録・再生装置側の光学系もより単純であることなどから、相変化型光記録媒体の需要が高まっており、すでにCD−RW、DVD+RWなどが商品化されている。これらの記録媒体では、より多くの情報をより速く記録することを可能にするために、更なる高密度化や高線速度化が期待されている。
CD−RW等の相変化型光記録媒体は、記録層の上下を誘電体層で挟むという多層構造のものが多い。通常、これらの光記録媒体の作成方法は、ポリカーボネート等の基板上にスパッタリングで各層を堆積させるという作成方法を用いる。
【0003】
この真空装置内部で順番に膜を積層していくスパッタリング方法において、スパッタリングの積層膜形成途中に、真空槽内部に付着した薄膜が剥れたものが付着してしまうと、ディスク上の積層膜内部に異物が形成されるため、完成したディスクには欠陥があり、不良となってしまう。
そこで、特開2000−306276号公報には、スパッタ装置の真空槽内部の防着板表面に、ラメラ構造の金属層を形成することで、真空槽内部に一旦付着した膜が剥れるのを防ぐ方法が提案されている。これにより真空槽内部の防着板への付着膜が剥れにくくなり、歩留良くディスクを生産できるようになった。
【0004】
前述の特開2000−306276号公報に記載の技術により、真空槽内部の防着板への付着膜が剥れにくくなり、歩留良くディスクを生産できるようになった。しかし、スパッタリング中に、この表面積が大きくなったラメラ構造の防着板(以降「溶射シールド」と呼ぶ)へ付着する膜の量は、通常のシールド板に比べて非常に大きいため、シールド板以外の部分にあたるディスクに付着する膜形成速度(スパッタレート)が安定するまでに、非常に長い時間予備膜付着(プレスパッタリング)を行なう必要が生じてしまった。
つまり、ディスクへの膜形成速度(スパッタレート)は、ディスク以外の真空槽内部に存在するシールド板等の部品の表面に、均一に膜付着をさせた後は、スパッタリングターゲットと、膜形成されるディスクがセットされたホルダーの間のコンダクタンスが一定になるため、ディスクに形成されるスパッタレートが安定する。
【0005】
実際に生産に使用する場合に、スパッタレートが安定していないと、目標の膜厚を形成するために、頻繁に膜厚測定を行ない、その都度スパッタ時間などの設定を変更する必要がある。その場合は、連続生産を停止させる必要もあり、生産数量が低下する、作業工数が増す、装置稼動率が低下する等の不具合が続出する。
また、スパッタレートが安定するまでにスパッタ装置にて予備スパッタ(プレスパッタ)を行なう場合は、真空槽内部のシールド板などに予備膜を形成するだけの目的で、生産用の樹脂ディスクをスパッタするため、原材料の樹脂が多量に破棄される。また、プレスパッタ中は製品となるディスク生産がストップするため、稼動率を上げるためにも、プレスパッタは最少時間で済ませることが望ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、立ち上がり時間を短縮でき、準備のためのプレスパッタを最少時間で済ませることができ、安定して良好な蒸着膜を有する光情報記録媒体の製造装置及び製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の(1)「少なくとも樹脂成形基板と、該基板上に真空成膜によって積層形成される第一保護層、記録層、第二保護層及び反射放熱層を構成要素として含む相変化型光記録媒体の製造方法において、真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の内部に、予め該積層膜の少なくとも1積層以上の積層と同等の成分の膜を堆積させた部品を使用していることを特徴とする相変化型光記録媒体の製造方法」、(2)「前記真空成膜を行なう装置の真空槽が少なくとも2個以上存在している真空成膜装置を使用していることを特徴とする前記第(1)項に記載の相変化型光記録媒体の製造方法」、(3)「前記真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の内部に使用している部品に、予め堆積させた堆積層の膜厚が2μm以上、且つ500μm以下であることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の相変化型光記録媒体の製造方法」、(4)「前記基板上に真空成膜によって積層形成される第一保護層、記録層、第二保護層及び反射放熱層のうち少なくとも1層以上の積層膜の成分に、二酸化珪素を少なくとも20重量%以上含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の相変化型光記録媒体の製造方法」、(5)「前記真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の内部に、母材の金属に母材と同じ、又は母材と違う金属のラメラ構造体を有する積層を付着させた部品を使用していることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の相変化型光記録媒体の製造方法」、(6)「前記真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の槽内部の部品に、該真空製膜装置、又は別の真空製膜装置を使った真空製膜による予備膜付着を行なっていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の相変化型光記録媒体の製造方法」、(7)「前記真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の槽内部の部品に、該真空製膜装置とは別の真空製膜装置を使った真空製膜による予備膜付着を行なう場合に、予備膜付着後大気開放を12時間以内にして再度該真空製膜装置の真空槽内に該部品を設置することを特徴とする前記第(6)項に記載の相変化型光記録媒体の製造方法」、(8)「前記真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の槽内部の部品への予備膜付着を、該積層膜の細粒粉を溶剤に溶かした液体を付着後、乾燥させることにより行なっていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の相変化型光記録媒体の製造方法」によって解決される。
【0008】
また、上記課題は、本発明の(9)「前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の製造方法を少なくとも1つ以上使って製造したことを特徴とする相変化型光記録媒体」によって解決される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明を詳細かつ具体的に説明する。
まず、相変化型光ディスク(CD−RW)の製造方法に関して説明する。
図1に示されるように、CD−RWは一般的には幅0.5μm、深さ35nmのグルーブ(1)を有する1.2mm厚のポリカーボネート基板(2)上に、第一保護層(3)、記録層(4)、第二保護層(5)、反射層(6)を枚葉型スパッタ装置によって連続製膜をして、次いで、紫外線硬化樹脂(7)をスピンコートさせてUV照射し硬化した後、記録層を結晶化させる初期化工程を経て製造することができる。
【0010】
図2に、その1例が概念的に示されるように、本発明で使用される真空製膜装置は、真空チャンバーとも称される真空槽(10)と、ホルダキャリア(20)とを有する。ホルダキャリア(20)は、基板ホルダ(22)を真空槽(10)の図中では底部に設けられた開口(11)に基板を移動、例えば公転移動及び/又は進退移動させ、真空槽(10)の開口(11)に基板を適合させて真空製膜に供し、また真空製膜後は真空槽(10)からデイスク基板(21)を他位置に移動させる。
真空槽(10)は、この例では、防着部(13)と外周マスク部(14)を有する外周マスク兼防着部材(15)で構成されており、この外周マスク兼防着部材(15)には、デイスク基板(21)に真空製膜される成分と同等成分の膜が予め堆積された真空製膜層(15a)が設けられている。また、真空槽(10)には、背面にマグネット(16)を有するターゲット(17)が、開口(11)に対向して設けられ、また、スパッタ−ガス等のガスを導入するためのガス導入部(18)、図示してない吸引手段、例えば真空にポンプに連絡し内部ガスを排出のためのガス排出口(19)が設けられている。また、ターゲット(17)の背面にはマグネット軸(16a)により回転されるマグネット(16)が設けられている。
デイスク基板(21)は真空製膜時に、その外周部を外周マスク兼防着部材(15)の外周マスク部(14)でマスクされ、内周部を基板ホルダ(22)の頂部に与えられた内周マスク(24)でマスクされるが、内周マスク(24)にもデイスク基板(21)に真空製膜される成分と同等成分の膜が予め堆積された真空製膜層(24a)が設けられている。基板ホルダ(22)は、ホルダサポート(23)に支承され、モータ(25)により回転される。この例においては、デイスク基板(21)に真空製膜される成分と同等成分の膜が予め堆積された真空製膜層(15a),(24a)は、外周マスク兼防着部材(15)と内周マスク(24)の双方に設けられているが、本発明では、これらのうちの何れか一方のみに設けられているものであっても、無論、それなりの効果が発揮されるので差し支えない。
【0011】
図3に、他の1例として示されるように、本発明においては、真空槽(10)構成部材としての防着部材(31)とは別に、その内表面に、真空製膜される成分と同等成分の膜が予め堆積された真空製膜層保有部材(32)を取り付けたものを用いることができ、また、この真空製膜層保有部材(32)は、防着部部材(31)に取付け取外し自在な構造のものとすることができる。
【0012】
図4には、本発明のさらに他の1例が示される。この例においては、スパッタ製膜室直下までディスク基板(21)を搬送し、基板ホルダ(22)により該ディスク基板(21)を受け、位置出しピン(35)により該ディスク基板位置を決定した後に基板ホルダキャリア(23)により内周マスク(24)及びシールド兼外周マスク部兼防着板(36)に該ディスク基板を押しつけ成膜を行なうことができる。図中の(17)はターゲット、(34)は絶縁体、(16)はマグネットである。この例においては、デイスク基板(21)に真空製膜される成分と同等成分の膜が予め堆積された真空製膜層は、内周マスク(24)とシールド兼外周マスク部兼防着板(36)の双方に設けられているが、本発明では、これらのうちの何れか一方のみに設けられているものであっても、無論、それなりの効果が発揮されるので差し支えない。また、真空製膜層を内周マスク(24)とシールド兼外周マスク部兼防着板(36)の双方に設けることに代えて、これらに取付け取外し自在な構造の真空製膜層保有部材に真空製膜層を設けたものを用いることができる。
【0013】
図5には、本発明のさらに他の1例が示される。この例においては、基板変形の問題を解消するためのものであり、図中の(37)は防着板兼キャリア、(38)は内周マスク兼ディスク基板保持体、(39)はシールド兼防着板である。スパッタ装置真空チャンバー内への導入口であるロードロック室等において、ディスク基板(21)は防着板兼キャリア(37)上の基板ホルダ(22)上に位置出しピン(35)により位置決めされ、内周マスク兼ディスク保持体(38)を介して保持されたキャリア構造体を構成して、スパッタ成膜室直下まで搬送され、ホルダキャリア(23)によりスパッタ成膜室内へ導かれる(図5b)。この例においては、デイスク基板(21)に真空製膜される成分と同等成分の膜が予め堆積された真空製膜層は、内周マスク兼ディスク保持体(38)とシールド兼防着板(39)の双方に設けられているが、本発明では、これらのうちの何れか一方のみに設けられているものであっても、無論、それなりの効果が発揮されるので差し支えない。また、内周マスク兼ディスク保持体(38)とシールド兼防着板(39)の双方に設けることに代えて、これらに取付け取外し自在な構造の真空製膜層保有部材に真空製膜層を設けたものを用いることができる。
【0014】
図6には、上記図2乃至図5に示されるような真空槽チャンバーが少なくとも2個以上存在し、本発明の樹脂成形基板上に真空成膜によって積層形成される第一保護層、記録層、第二保護層及び反射放熱層を構成要素として含む相変化型光記録媒体の製造方法に好適に使用される製造装置の1例が概念的に示される。
本発明においては、無論、このような自公転式枚葉製造装置に限らず、真空槽チャンバーが例えば仕切を介して1列に並んだトンネル真空式の枚葉製造装置とすることができる。
【0015】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。
実施例1
第一保護層および第二保護層にはZnS−SiOを用い、膜厚はそれぞれ86nm、30nmとした。記録層はAg4.0In6.0Sb61.0Te29.0を用い、膜厚は19nmとした。反射放熱層にはAlTi(1.0wt%)を使用し、厚さ140nmとした。その結果、基板/ZnSSiO(83nm)/記録層(19nm)/ZnSSiO(30nm)/AlTi(140nm)という層構成を形成した。
この成膜時の真空槽内に、母材はアルミニウムで、その上にラミラ層として8μmの厚さで、更にアルミニウム溶射処理を施した防着板を装着して、CD−RW基板を作製した。
このように、真空槽内にアルミニウムを溶射したシールド板を使用することにより、シールド板の表面積が飛躍的に大きくなり、付着膜の内部ストレスが分散されることにより、真空槽内部のシールド板からの付着膜剥れは減少し、その結果として、ディスク表面に再付着する異物が減少して、ディスクを歩留良く生産することができるようになった。
【0016】
ところが、ターゲット交換毎に交換する必要があるスパッタ槽内部の、このシールド板に付着できる膜の量が大きくなることにより、ターゲット交換後初期のディスクへのスパッタレートが安定しなくなった。
実際にシールド板に金属を溶射するのは簡単であるが、その表面積を一定にすることは非常に難しく、ターゲット交換毎にスパッタレートを測定し直し、設定変更を行なっていた。
設定変更後生産を再開したところ、シールド板への膜付着が一段落して、スパッタ槽内部のコンダクタンスが安定すると、またスパッタレートが早くなり、もう一度膜厚測定から設定変更を余儀なくされていた。
スパッタレートが安定しないで堆積している膜厚が変動しているのに気付かずに、ディスクを生産し続けるのは危険である。そこで作業効率を考えて、溶射シールド板を使う場合は、通常シールド板を使っていたときよりも、ターゲット交換後のプレスパッタを2倍〜10倍に増やして、請求項6に記載されているように、製造装置でシールド板への膜付着が安定して一段落するまでプレスパッタを長く行ない、スパッタレート安定期間だけディスクを生産することにしていた。
【0017】
実施例2
請求項1に記載のように、枚葉型スパッタ装置の第一保護層と、第二保護層の2種類の真空槽内に、アルミニウム溶射シールド板上に第一保護層と同じZnS−SiOを、別のスパッタ装置でダミー基板を使ってプレスパッタを10KWH分、約5μmの厚さで形成した溶射シールド板をセットしたところ、コンダクタンスが生産中に変化せずに、生産停止せずにターゲット交換まで稼動できた。スパッタレートが途中で変化したときに比べて、もう一度膜厚測定から設定変更する工数及び装置の稼動率低下や、スパッタレートが安定しないで変わっているために発生する不具合品を防止することができた。
【0018】
実施例3
枚葉型スパッタ装置の第一保護層と、第二保護層の2種類の真空槽内に、銅溶射シールド板を使う場合は、溶射シールド板上へのプレスパッタはAl溶射シールド板の場合の半分の5KWH分、約2.5μmの厚さで形成するだけで、コンダクタンスが生産中に変化せずに、生産停止せずにターゲット交換まで稼動できた。
【0019】
実施例4
溶射シールド板に第一保護層と、第二保護層と同じZnS−SiOを形成する方法としては、真空槽内でプレスパッタを行なうと装置が占有されてしまうため、請求項8によると、ZnS−SiOを細粒粉にして有機溶剤に溶かしてシールド板表面に均一に吹き付け、高温でベークし有機溶剤を飛ばし、ガラス状の付着膜にすることも可能である。
【0020】
実施例5
実施例1のようにシールド板への付着膜をプレスパッタにて、別の装置で行なう場合、ダミー基板を使って行なうことにより、原材料の節約と生産装置の稼動率を上げることが可能になる。但し予備膜形成後、シールド板を生産装置にセットする前に、長い間(数時間以上)大気中に放置すると、シールド板からの膜剥がれが生じ易くなるため、大気開放後は12時間以内にシールド板を真空槽内にセットして、真空状態にすることが肝心である。
【0021】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明より明らかなように、本発明の請求項1において、真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の内部に、予め該積層膜の少なくとも1積層以上の積層と同等の成分の膜を堆積させた部品を使用しているため、真空製膜が安定して行なうことができ、相変化型光記録媒体の生産装置を稼動率良く生産に供用できる。また、請求項2の発明において、請求項1の効果に加えて、真空成膜を行なう装置の真空槽が少なくとも2個以上存在している真空成膜装置を使用しているため、一台の製膜装置で一度に相変化型光記録媒体を稼動率良く生産に供用できる。また、請求項3の発明において、請求項1の効果に加えて、真空成膜を行なう装置の真空槽の1箇所以上の内部に使用している部品に、予め堆積させた堆積層の膜厚が2μm以上、且つ500μm以下であるため、相変化型光記録媒体を効率良く製造することができる。また、請求項4の発明において、請求項1の効果に加えて、該基板上に真空成膜によって積層形成される第一保護層、記録層、第二保護層及び反射放熱層のうち少なくとも1層以上の積層膜の成分に、二酸化珪素を少なくとも20重量%以上含むために、発生し易い付着膜の剥がれを防止し、歩留まり良く相変化型光記録媒体を製造することができる。また、請求項5の発明において、請求項1の効果に加えて、真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の内部に、母材の金属に母材と同じ、又は母材と違う金属のラメラ構造体を有する積層を付着させた部品を使用しているため、真空槽内部の付着膜の剥がれを防止し、歩留良く相変化型光記録媒体を製造することができる。また、請求項6の発明において、請求項1の効果に加えて、真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の槽内部の部品に、該真空製膜装置、又は別の真空製膜装置を使った真空製膜による予備膜付着を行なうことにより、新たな部品を製作することなく現状の装置をそのまま使って相変化型光記録媒体を製造することができる。また、請求項7の発明において、請求項1の効果に加えて、真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の槽内部の部品に、該真空製膜装置とは別の真空製膜装置を使った真空製膜による予備膜付着を行なう場合に、予備膜付着後大気開放を12時間以内にして、再度該真空製膜装置の真空槽内に該部品を設置することにより、該真空製膜装置内での該部品からの付着膜の剥がれを防止し、歩留良く相変化型光記録媒体を製造することができる。また、請求項8の発明において、請求項1の効果に加えて、真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の槽内部の部品に予備膜付着を行なう場合に、該積層膜の細粒粉を溶剤に溶かした液体を付着後、乾燥させることにより、該真空製膜装置の稼動率を落とすことなく、歩留良く相変化型光記録媒体を製造することができる。また、請求項9の発明において、請求項1から8のうち、少なくとも1つ以上の製造方法を使って製造することにより、相変化型光記録媒体を歩留良く、安価に安定して製造することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の相変化型光ディスクの断面図である。
【図2】本発明の真空製膜装置の一例を示す図である。
【図3】本発明の真空製膜装置の他の例を示す図である。
【図4】本発明の真空製膜装置の更に他の例を示す図である。
【図5】本発明の真空製膜装置の更に他の例を示す図である。
【図6】本発明の真空製膜装置の更に他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 グルーブ
2 基板
3 第一保護層
4 記録層
5 第二保護層
6 反射層
7 紫外線硬化樹脂
10 真空槽
11 開口
13 防着部
14 外周マスク部
15 外周マスク兼防着部材
15a 真空製膜層
16 マグネット
16a マグネット軸
17 ターゲット
18 ガス導入部
19 ガス排出口
20 ホルダキャリア
21 デイスク基板
22 基板ホルダ
23 ホルダサポート
24 内周マスク
24a 真空製膜層
25 モータ
31 防着部材
32 真空製膜層保有部材
34 絶縁体
35 位置出しピン
36 シールド兼外周マスク部兼防着板
37 防着板兼キャリア
38 内周マスク兼ディスク基板保持体
39 シールド兼防着板

Claims (9)

  1. 少なくとも樹脂成形基板と、該基板上に真空成膜によって積層形成される第一保護層、記録層、第二保護層及び反射放熱層を構成要素として含む相変化型光記録媒体の製造方法において、真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の内部に、予め該積層膜の少なくとも1積層以上の積層と同等の成分の膜を堆積させた部品を使用していることを特徴とする相変化型光記録媒体の製造方法。
  2. 前記真空成膜を行なう装置の真空槽が少なくとも2個以上存在している真空成膜装置を使用していることを特徴とする請求項1に記載の相変化型光記録媒体の製造方法。
  3. 前記真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の内部に使用している部品に、予め堆積させた堆積層の膜厚が2μm以上、且つ500μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の相変化型光記録媒体の製造方法。
  4. 前記基板上に真空成膜によって積層形成される第一保護層、記録層、第二保護層及び反射放熱層のうち少なくとも1層以上の積層膜の成分に、二酸化珪素を少なくとも20重量%以上含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の相変化型光記録媒体の製造方法。
  5. 前記真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の内部に、母材の金属に母材と同じ、又は母材と違う金属のラメラ構造体を有する積層を付着させた部品を使用していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の相変化型光記録媒体の製造方法。
  6. 前記真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の槽内部の部品に、該真空製膜装置、又は別の真空製膜装置を使った真空製膜による予備膜付着を行なっていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の相変化型光記録媒体の製造方法。
  7. 前記真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の槽内部の部品に、該真空製膜装置とは別の真空製膜装置を使った真空製膜による予備膜付着を行なう場合に、予備膜付着後大気開放を12時間以内にして再度該真空製膜装置の真空槽内に該部品を設置することを特徴とする請求項6に記載の相変化型光記録媒体の製造方法。
  8. 前記真空成膜を行なう装置の真空槽の少なくとも1箇所以上の槽内部の部品への予備膜付着を、該積層膜の細粒粉を溶剤に溶かした液体を付着後、乾燥させることにより行なっていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の相変化型光記録媒体の製造方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の製造方法を少なくとも1つ以上使って製造したことを特徴とする相変化型光記録媒体。
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