JP2004013837A - 医療用具のリユース管理システム及び管理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】個々の医療用具1に個別IDをバーコードラベル2として付与し、その個別IDと貸し出し先施設30の施設IDとを関連付けしてDB22に登録し、サーバ21で一元管理する。賃貸・回収業者20は、各施設30からまとめて医療用具1を回収して滅菌業者に一括して滅菌作業を行わせた後、上記バーコードラベル2の個別IDをバーコードリーダ24で読み取ることで、PC23は、上記サーバ21を介して上記DB22よりその個別IDに対応する施設IDを読み出して、各医療用具1の正しい貸し出し先施設30に当該医療用具1を仕分ける。また、上記個別IDに対応する使用実績データから、当該医療用具1が使用限度(耐久)回数に達したときには、当該医療用具1を廃棄品として仕分ける。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生検鉗子等の医療用具のリユース管理を行う管理システム及び管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療用具、特に人体から組織の小片を採取するのに用いられる生検鉗子については、病院等の使用施設毎の特別仕様品が多く、見た目では判別がしづらいものが多い。
【0003】
このような医療用具は、1回の使用で廃棄される所謂使い捨てタイプのものと、滅菌を行うことで複数回使用できるリユースタイプのものとの2種類が存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記リユースタイプの医療用具の滅菌作業自体は、病院等の使用施設が外部の滅菌業者に委託して滅菌作業を行わせることが多い。これは、滅菌作業に要する時間及び人手の節約と、使用施設のスペースの節約のためである。
【0005】
この場合、滅菌作業には特殊な設備が必要であるため滅菌業者の業者数が限られ、一つの滅菌業者が複数の施設の医療用具の滅菌作業を委託されるのが普通である。
【0006】
従って、滅菌業者は、それら複数の施設から医療用具を回収し、施設毎に医療用具をまとめて滅菌した後、元の施設に返却しなければならず、滅菌作業をまとめて行うことができず、作業が煩雑であった。また、施設毎に自ら廻るためコストもかかっていた。
【0007】
一方、上記のようにして滅菌される医療用具を使用する施設では、その医療用具それぞれの使用回数を自ら記録し、使用限度回数に達したか否かを判別して、廃棄するかリユースするかを判定しなければならなかった。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、医療用具の滅菌作業や廃棄/リユース判定に要する作業の煩雑さを解消可能な医療用具のリユース管理システム及び管理方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明による医療用具のリユース管理システムは、
個別の識別情報が機械読み取り可能に付与され、その使用後に滅菌作業を施されることによって予め定められた使用限度回数、複数の納入先施設の内の決められた一つで繰り返して使用可能な医療用具と、
各医療用具について、当該医療用具の上記個別の識別情報と、当該医療用具の納入先施設を特定するため当該施設に割り当てられた施設識別情報とを関連付けて登録すると共に、当該医療用具の使用実績を示す使用実績データを蓄積するデータベースと、
上記納入先施設から回収され滅菌作業の施された医療用具から、上記個別の識別情報を読み取る識別情報読み取り手段と、
上記識別情報読み取り手段で読み取った医療用具の個別の識別情報に対応する使用実績データを上記データベースから読み出し、当該医療用具が上記予め定められた使用限度回数、使用されたか否かを判別する判別手段と、
上記判別手段により、上記医療用具が上記使用限度回数まだ使用されていないと判別されたとき、上記識別情報読み取り手段で読み取った当該医療用具の個別の識別情報に基づいて、対応する上記データベースの当該医療用具の使用実績データを、当該医療用具の使用回数を1回増加させるよう更新すると共に、対応する施設識別情報により当該医療用具の納入先を決定し、且つ、上記判別手段により、上記医療用具が上記使用限度回数、使用されたと判別されたとき、当該医療用具の廃棄を決定する仕分け決定手段と、
を具備することを特徴とする。
【0010】
また、請求項10に記載の発明による医療用具のリユース管理方法は、
個別の識別情報が機械読み取り可能に付与され、その使用後に滅菌作業を施されることによって予め定められた使用限度回数、複数の納入先施設の内の決められた一つで繰り返して使用可能な医療用具のそれぞれについて、データベースに、当該医療用具の上記個別の識別情報と、当該医療用具の納入先施設を特定するため当該施設に割り当てられた施設識別情報とを関連付けて登録すると共に、当該医療用具の使用実績を示す使用実績データを蓄積し、
上記納入先施設から回収され滅菌作業の施された医療用具から、上記個別の識別情報を読み取り、
上記読み取った医療用具の個別の識別情報に対応する使用実績データを上記データベースから読み出し、当該医療用具が上記予め定められた使用限度回数、使用されたか否かを判別し、
上記医療用具が上記使用限度回数まだ使用されていないときには、上記読み取った当該医療用具の個別の識別情報に基づいて、対応する上記データベースの当該医療用具の使用実績データを、当該医療用具の使用回数を1回増加させるよう更新すると共に、対応する施設識別情報により当該医療用具の納入先を決定し、且つ、上記医療用具が上記使用限度回数、使用されたと判別されたときには、当該医療用具の廃棄を決定する、
ことを特徴とする。
【0011】
即ち、請求項1に記載の発明の医療用具のリユース管理システム及び請求項10に記載の発明の医療用具のリユース管理方法によれば、個々の医療用具に個別の識別情報を付与し、その個別の識別情報と納入先施設を特定する施設識別情報とを関連付けしてデータベースに登録し一元管理することで、滅菌業者は使用済みの医療用具を施設毎では無く一括して滅菌作業でき、賃貸・回収業者は、各施設からまとめて回収して滅菌業者に一括して滅菌作業を行わせても、上記個別の識別情報と施設識別情報とにより、各医療用具を正しい施設に再貸出できるようになる。また、個々の医療用具の個別の識別情報から使用限度(耐久)回数に達したか否かを把握できるので、使用限度回数分の使用がなされたリユース品を確実に廃棄できるようになる。このように、医療用具の滅菌作業や廃棄/リユース判定に要する作業の煩雑さを解消可能となる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明による医療用具のリユース管理システムは、請求項1に記載の医療用具のリユース管理システムにおいて、上記仕分け決定手段での決定に従って、各医療用具を仕分けする仕分け手段を更に具備することを特徴とする。
【0013】
即ち、請求項2に記載の発明の医療用具のリユース管理システムによれば、廃棄/リユースの決定に応じて医療用具を仕分けることができる。
【0014】
また、請求項3に記載の発明による医療用具のリユース管理システムは、請求項2に記載の医療用具のリユース管理システムにおいて、上記仕分け手段は、上記仕分け決定手段での決定に従って各医療用具を自動仕分けする自動仕分け手段を含むことを特徴とする。
【0015】
即ち、請求項3に記載の発明の医療用具のリユース管理システムによれば、廃棄/リユースの決定結果に従って自動的に仕分けするので、仕分け作業の煩わしさがない。
【0016】
また、請求項4に記載の発明による医療用具のリユース管理システムは、請求項2に記載の医療用具のリユース管理システムにおいて、上記仕分け手段は、上記仕分け決定手段での決定結果を操作者に通知する通知手段を含むことを特徴とする。
【0017】
即ち、請求項4に記載の発明の医療用具のリユース管理システムによれば、廃棄/リユースの決定結果を操作者に通知するようにしているので、その通知に従って操作者が容易に仕分けを行うことができる。
【0018】
また、請求項5に記載の発明による医療用具のリユース管理システムは、請求項1に記載の医療用具のリユース管理システムにおいて、上記識別情報読み取り手段によって読み取られた上記個別の識別情報に関連付けされた上記施設識別情報を、操作者の認識し易い文字またはパターンに変換して表示する表示手段を更に具備することを特徴とする。
【0019】
即ち、請求項5に記載の発明の医療用具のリユース管理システムによれば、各医療用具の納入先施設が操作者に認識し易い文字またはパターンで表示され、操作者が確認できるので、誤った納入先に納入されるおそれが少ない。
【0020】
また、請求項6に記載の発明による医療用具のリユース管理システムは、請求項1に記載の医療用具のリユース管理システムにおいて、上記識別情報読み取り手段によって読み取られた上記個別の識別情報に関連付けされた上記施設識別情報を印刷するラベル印刷手段を更に具備することを特徴とする。
【0021】
即ち、請求項6に記載の発明の医療用具のリユース管理システムによれば、施設識別情報をラベル印刷するようにしているので、この印刷されたラベルを滅菌済みの医療用具を収納した滅菌袋に貼付することで、当該医療用具の納入先を確認可能となる。
【0022】
また、請求項7に記載の発明による医療用具のリユース管理システムは、請求項1に記載の医療用具のリユース管理システムにおいて、上記仕分け決定手段は、上記識別情報読み取り手段で読み取った医療用具の個別の識別情報が上記データベースに登録されていない時、当該医療用具を在庫品として決定することを特徴とする。
【0023】
即ち、請求項7に記載の発明の医療用具のリユース管理システムによれば、容易に新規の医療用具を追加できる。
【0024】
また、請求項8に記載の発明による医療用具のリユース管理システムは、請求項7に記載の医療用具のリユース管理システムにおいて、上記仕分け決定手段によって上記医療用具の廃棄を決定したとき、上記在庫品とされた医療用具を、上記破棄される医療用具の施設識別情報により示される納入先に納入するものとして決定し、上記データベース上における当該医療用具の個別の識別情報と上記破棄される医療用具の施設識別情報とを関連付ける新規登録手段を更に具備することを特徴とする。
【0025】
即ち、請求項8に記載の発明の医療用具のリユース管理システムによれば、廃棄と決定された医療用具の代替品を容易に提供できる。
【0026】
また、請求項9に記載の発明による医療用具のリユース管理システムは、
個別の識別情報が機械読み取り可能に付与され、その使用後に滅菌作業を施されることによって、複数の納入先施設の内の決められた一つで繰り返して使用可能な医療用具を、上記複数の納入先施設に納入する賃貸者が使用する第1の端末と、
各医療用具について、当該医療用具の上記個別の識別情報と、当該医療用具の納入先施設を特定するため当該施設に割り当てられた施設識別情報とを関連付けて登録すると共に、当該医療用具の使用実績を示す使用実績データを蓄積するデータベースと、
上記第1の端末に接続され、上記納入先施設から回収され滅菌作業の施された医療用具から、上記個別の識別情報を読み取る識別情報読み取り手段と、
上記第1の端末と直接又はネットワークを介して接続され、上記データベースを管理するサーバと、
上記サーバに直接又は上記ネットワークを介して接続され、上記医療用具を上記賃貸者に対し販売する供給者が使用する第2の端末と、
を具備し、
上記賃貸者が使用する第1の端末は、上記識別情報読み取り手段で読み取った医療用具の個別の識別情報に基づいて、対応する上記データベースの当該医療用具の使用実績データを、当該医療用具の使用回数を1回増加させるよう上記サーバに更新させると共に、対応する施設識別情報により当該医療用具の納入先を決定し、
上記供給者が使用する第2の端末は、上記ネットワークを介して上記サーバにより上記データベースにアクセスして、各医療用具の使用実績データを閲覧可能に構成されている、
ことを特徴とする。
【0027】
即ち、請求項9に記載の発明の医療用具のリユース管理システムによれば、供給者の端末からも、各製品(医療用具)が今現在どこの施設にあるのかを、ネットワークを介して容易に把握できるので、トレーサビリティを確保できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0029】
[第1の実施の形態]
図2の(A)は、本発明の第1の実施の形態に係る医療用具のリユース管理システムの実施環境を示す図であり、同図中の矢印は、医療用具の移動方向を表している。
【0030】
ここで、供給企業10は、図2の(B)に示すような生検鉗子等の医療用具1を製造販売する企業である。
【0031】
賃貸・回収業者20は、上記供給企業10から医療用具(生検鉗子)1を購入し、複数の施設30に対してそれを貸し出す業者である。また、各施設30からの使用済みの医療用具1の回収も実施する。なお、各医療用具1は、滅菌作業を行うことで所定回数だけ再利用可能なものである。但し、一つの医療用具1は、必ず同一の施設30に再貸出されるものとなっている。
【0032】
各施設30は、上記賃貸・回収業者20より貸し出された医療用具1を使用する病院などである。
【0033】
滅菌業者40は、上記賃貸・回収業者20が購入した又は回収した医療用具1に滅菌を施す業者である。この場合、上記のように、各医療用具1の貸出先は1対1の関係で決まっているが、この滅菌業者40では、その貸出先毎の医療用具1を他の貸出先と区別して滅菌作業を行うといった必要はなく、全ての貸出先の全ての医療用具1を一括して滅菌作業を施す。滅菌された医療用具1の仕分けは、その滅菌後の医療用具1の納入された上記賃貸・回収業者20で行う。
【0034】
図1の(A)は、本発明の第1の実施の形態に係る医療用具のリユース管理システムの構成を示すブロック図である。
【0035】
即ち、上記賃貸・回収業者20は、サーバ21とデータベース(以下、DBと略記する。)22とを備え、上記医療用具1それぞれが、何時どの施設(病院)30に貸し出されたか、何回使用されたか等の情報を管理するようになっている。また、上記サーバ21には、インターネット等のネットワーク50を介して上記供給企業10のパーソナルコンピュータ(以下、PCと略記する。)11や各施設(病院)30のPC31が接続可能とされ、上記医療用具1についての情報を閲覧できるようになっている。
【0036】
上記賃貸・回収業者20では、また、上記サーバ21に複数のPC23(図では簡略化のため代表して一つのみを示す)が接続されており、上記施設(病院)30への貸し出し時に、当該医療用具1それぞれにバーコードとして付された器具固有番号などの識別情報(以下、個別IDと称する。)を各PC23に接続したバーコードリーダ24により読み取って上記DB22に登録できるようになっている。
【0037】
即ち、上記医療用具(生検鉗子)1の上記供給企業10での製造時、あるいは、上記賃貸・回収業者20の購入時に、上記医療用具(生検鉗子)1には、図2の(B)に示すように、その所定位置に、上記個別IDを示すバーコードの記されたバーコードラベル2が貼付される。なお、このバーコードラベル2は、滅菌業者40での滅菌作業時に剥がれ落ちることがないように、全周にわたって(一部重ね合わせて)貼付したり、熱収縮チューブ等で覆うことで、その固定を堅固なものとする必要が有る。
【0038】
また、上記医療用具(生検鉗子)1は、図1の(B)に示すように、密閉された滅菌袋3内に収納されて、上記滅菌業者40から上記賃貸・回収業者20に返納入庫され、この状態で、上記施設(病院)30への貸し出されるようになっている。このため、上記バーコードラベル2に記されるバーコードは、上記医療用具(生検鉗子)1の円周の1/2以上の長さのパターンとし、当該医療用具(生検鉗子)1が上記滅菌袋3内にどのような向き、回転角度で収納されたとしても、上記滅菌袋3の上面から上記バーコードリーダ24で読み取ることができるようにしている。
【0039】
なお、上記滅菌袋3の上面には、当該医療用具1の種類を示す表記と、滅菌済みであることを示す表記とがなされている。前述したように、上記滅菌業者40では、当該医療用具(生検鉗子)1がどこの施設(病院)30に貸し出されるものであるのか、何回使用されたのかを何ら管理する必要はなく、一括して滅菌作業が行え、滅菌作業後の滅菌袋3に収納された医療用具(生検鉗子)1を一括して上記賃貸・回収業者20に返納すれば良くなっている。上記賃貸・回収業者20では、上記PC23に接続されたバーコードリーダ24で上記滅菌袋3に収納された医療用具(生検鉗子)1に貼付されたバーコードラベル2上のバーコード(個別ID)を読み取ることで、上記サーバ21を介して上記DB22より当該個別IDの医療用具(生検鉗子)1を貸し出すべき施設(病院)30を知ることができる。即ち、上記DB22には、上記個別IDと、当該個別IDの医療用具(生検鉗子)1を貸し出すべき施設(病院)30に割り当てられた施設識別情報(以下、施設IDと称する。)とを関連付けて記憶している。而して、賃貸・回収業者20では、上記施設IDを示すバーコードを記したバーコードラベル4を印刷して、それを上記滅菌袋3の上面所定位置(施設ID貼付位置)5に貼付するようになっている。なお、上記バーコードラベル4には、人の目で見て施設(病院)が認識できるように、施設名も印刷されることが好ましい。
【0040】
図2の(C)は、上記DB22の登録内容の一例を示す図である。即ち、各医療用具1について、その個別IDに対応させて上記施設IDを登録すると共に、当該医療用具1の使用実績データを蓄積している。ここで、使用実績データは、各使用回数での出庫日とその他の情報(備考)とを含む。例えば、個別ID「DT1000001」の医療用具1は、施設ID「HP1200001」の施設(病院)30に、「2002年3月8日」に納入し始め、「2002年5月13日」に使用限度回数(24回)の貸し出しを行い、更に「2002年5月21日」に使用限度回数を超えたことが判明したため廃棄となったものである。この場合、その廃棄日を25回目の使用の出庫日として登録する(使用回数は「24回」)と共に、備考として廃棄の旨を記録しておく。また、個別ID「DT1000002」の医療用具1は、施設ID「HP1011001」の施設30に「2002年5月10日」に納入し始め、「2002年5月18日」に2回目の納入実績があるものである。個別ID「DT1000003」の医療用具1は、既存施設ID「HP1200001」の施設30に上記個別ID「DT1000001」の医療用具1の代替品として納入を開始したものである。個別ID「DT1000004」から「DT1000006」の医療用具1は、未使用品である。
【0041】
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る医療用具のリユース管理システムによるビジネスの流れを説明するフローチャートである。
【0042】
即ち、上記賃貸・回収業者20は、上記供給企業10から新規に仕入れた医療用具(生検鉗子)1に、個別IDを付与するか、上記供給企業10に委託して付与させる(ステップS1)。上記供給企業10は、上記委託がある場合には、対象の医療用具1に個別IDを割り当て、それをバーコードとして記したバーコードラベル2を貼付した上で、上記賃貸・回収業者20へ販売することとなる。
【0043】
そして、上記賃貸・回収業者20は、上記個別IDを付与された医療用具1を、滅菌し滅菌袋3に収納するか、上記滅菌業者40に委託し滅菌させて滅菌袋3に収納させる(ステップS2)。即ち、上記賃貸・回収業者20より委託を受けた滅菌業者40は、委託された医療用具1に対して滅菌作業を行い、滅菌袋3に入れて賃貸・回収業者20へ返納することとなる。つまり、新規に購入した医療用具1は、滅菌作業を施されるので、さらに安全な医療用具として使用できる。
【0044】
そして、上記賃貸・回収業者20は、上記医療用具1に付与された個別IDを当該医療用具1を滅菌袋3に収納したままバーコードリーダ24で読み取り、PC23に繋がれたサーバ21に保存されているDB22と照合し、当該医療用具1が未使用品であるのか、既使用品であるのかを判別する(ステップS3)。
【0045】
ここで、未使用品であれば(ステップS4)、当該医療用具1を、新規顧客のため又は既存施設への代替品として、在庫する(ステップS5)。
【0046】
一方、新規顧客つまり新規の施設(病院)30に医療用具1を販売または貸出しをする時は、上記賃貸・回収業者20は、新規施設IDを上記PC23に繋がれたサーバ21に保存されているDB22に設定する(ステップS6)。即ち、ここでは、リユースタイプのものだけでなく、使い捨てタイプの医療用具1も同様に扱うことができる。つまり、使い捨てタイプの医療用具1では、使用回数の限度を「1回」とすれば良い。
【0047】
そして、上記ステップS5において在庫された在庫品から上記新規施設(病院)30へ引き当てて、その在庫品の個別IDと上記ステップS6で設定した施設IDとの関連付けを上記DB22上で行う(ステップS7)。その後、上記DB22上で、使用回数を1回増やすと共に、上記DB22上で、関連付けされた施設IDを読み取り(ステップS8)、その読み取られた施設ID毎に、医療用具1を仕分けして納入することとなる(ステップS9)。これにより、上記在庫品から引き当てられた医療用具1が上記新規施設(病院)30へ貸し出される。
【0048】
上記医療用具1が納入された各施設(病院)30では、滅菌袋3から医療用具1取り出して、それを使用する(ステップS10)。このとき、医療用具1を取り出した滅菌袋3は廃棄する。また、使用済みの医療用具1は、上記賃貸・回収業者20によって回収される(ステップS11)。
【0049】
こうして各施設(病院)30から回収した使用済みの医療用具1については、上記ステップS2から流れが繰り返される。即ち、上記賃貸・回収業者20は、上記回収した医療用具1を、滅菌し滅菌袋3に収納するか、上記滅菌業者40に委託し滅菌させて滅菌袋3に収納させることになる。
【0050】
そして、上記賃貸・回収業者20は、滅菌袋3に収納された医療用具1の個別IDを読み取ったとき、PC23に繋がれたサーバ21に保存されているDB22と照合して(ステップS3)、当該医療用具1が既使用品であると判別した場合には(ステップS4)、上記DB22から、当該個別IDの医療用具1の使用回数が予め定められた使用回数の限度に達したかの判定を行う(ステップS12)。
【0051】
その判定の結果、まだ使用限度回数に達していないと判別した場合には(ステップS13)、上記ステップS8に進み、DB22上で、使用回数を1回増やすと共に、上記DB22上で、関連付けされた施設IDを読み取る。そして、その読み取られた施設ID毎に、医療用具1を仕分けして納入することとなる(ステップS9)。
【0052】
こうして、医療用具1をその使用限度回数分の賃貸が行われるまで、対応する特定の施設(病院)30に貸し出し、回収、滅菌を繰り返す。
【0053】
而して、当該医療用具1の使用回数が予め定められた使用限度回数に達したならば(ステップS13)、その医療用具1を廃棄品として他と区別して廃棄する(ステップS14)。そして、その廃棄された医療用具の代替として、上記ステップS5において在庫された在庫分を補充する(ステップS15)。つまり、その在庫品の個別IDと上記廃棄品の施設IDとの関連付けを上記DB22上で行う。その後は、上記ステップS8に進んで、上記の動作を繰り返すことになる。
【0054】
このように、回収した使用済みの医療用具1をそのまま廃棄するのではなく、一旦滅菌した上で廃棄するようにしている。これにより、その廃棄される医療用具1は、医療廃棄物ではなく、一般的な産業廃棄物として廃棄できる。
【0055】
図4は、以上のような動作を実施するための上記賃貸・回収業者20のPC23の動作フローチャートを示す図である。なお、ここでは、滅菌済みの医療用具1をベルトコンベア等で搬送しながらバーコードラベル2を読み取り、自動仕分けする場合の説明であるが、勿論、読み取りや仕分けの作業自体を人手によって行っても良い。
【0056】
即ち、まず、搬送されてきた医療用具1の個別IDを、当該PC23に接続された上記バーコードリーダ24で読み取り(ステップST1)、その読み取られた個別IDが上記DB22に登録されているか検索する(ステップST2)。これらステップST1及びステップST2の処理は、上記ステップS3での動作に対応する。
【0057】
ここで、上記読み取った個別IDが上記DB22に登録されていなければ(ステップST3)、上記DB22に、上記読み取った個別IDを登録すると共に(ステップST4)、その使用回数nを0にセットする(ステップST5)。そして、当該医療用具1(を収納した滅菌袋3)を在庫品として仕分ける。これらステップST4乃至ステップST6の処理は、上記ステップS5での動作に対応する。なお、人手で仕分けする場合には、上記ステップST6において、PC23の表示装置(図示せず)に在庫品とすることを指示する表示を行うようにすれば、仕分け担当者がそれを見ることで仕分けが可能となる。
【0058】
また、上記読み取った個別IDが上記DB22に既に登録されている場合には(ステップST3)、上記DB22より当該個別IDに対応する施設IDを読み込む(ステップS7)。そして、上記DB22に登録されている使用回数nと予め決められている使用限度回数Gとを比較する(ステップST8)。このステップST8の処理は、上記ステップS12での動作に対応する。
【0059】
ここで、上記使用回数nが上記使用限度回数Gと等しくない、つまり上記使用回数nが上記使用限度回数Gに達していなければ(ステップST9)、使用回数nを「+1」し(ステップST10)、上記読み込んだ施設IDを上記個別IDと共に該PC23の表示装置(図示せず)に表示する(ステップST11)。これらステップST9及びステップST10と上記ステップST7の処理は、上記ステップS8での動作に対応する。
【0060】
そして、上記読込んだ施設IDを示すバーコードラベル4を印刷して、滅菌袋3の施設ID貼付位置5に貼付した上で(ステップST12)、その貸し出し施設毎に自動仕分けを行うと共に、現在の日付けを上記DB22に最終出庫日として登録する(ステップST13)。これらステップST12及びステップST13の処理は、上記ステップS9での動作に対応する。なお、自動仕分けではなく、人手で仕分けする場合には、上記ステップST11で表示される施設IDを仕分け担当者が見ることで仕分けが可能となる。
【0061】
一方、上記ステップST9において上記使用回数nが上記使用限度回数Gに達したと判別したときには、当該医療用具1(滅菌袋3)を廃棄品として仕分けする(ステップST14)。このステップST14の処理は、上記ステップS14での動作に対応する。なお、自動仕分けではなく、人手で仕分けする場合には、このステップST14において、PC23の表示装置(図示せず)に廃棄品とすることを指示する表示を行うようにすれば、仕分け担当者がそれを見ることで仕分けが可能となる。
【0062】
そして、在庫品として仕分けられている医療用具1を一つ抽出し、その個別IDを上記バーコードリーダ24で読み取る(ステップST15)。その後、上記ステップST7で読込んだ施設IDを、この読み取った個別IDに対応付けて、上記DB22に登録して(ステップST16)、上記ステップST10に進む。これらステップST15及びステップST16の処理は、上記ステップS15での動作に対応する。
【0063】
以上のように、本第1の実施の形態によれば、個々の医療用具1に個別IDを付与し、貸し出しまたは販売時に付与された個別IDと貸し出しまたは販売する施設IDとを関連付けしてDB22に登録し、サーバ21で一元管理することで、滅菌業者40は施設30毎では無く一括して滅菌作業を行え、賃貸・回収業者20は、各施設30からまとめて回収して滅菌業者40に一括して滅菌作業を行わせても、個別IDと施設IDとにより、各医療用具1を正しい施設30に再貸出できるようになる。また、個々の医療用具1の個別IDから使用限度(耐久)回数に達したか否かを把握できるので、使用限度回数分の使用がなされたリユース品を新品と入れ替えることも容易となる。このように、医療用具の滅菌作業や廃棄/リユース判定に要する作業の煩雑さを解消可能となる。
【0064】
また、上記使用限度回数分の使用がなされた医療用具1を廃棄する際、それは施設30から回収されたものそのままではなく、滅菌業者40で滅菌された上で廃棄されるので、医療廃棄物とみなされることは無く、その廃棄が容易であるという利点を備えている。
【0065】
更に、供給企業10のPC11からも、各製品(医療用具1)が何れの施設30に何時貸し出されたのかを容易に把握できる。更に、施設30において使用済みの各製品(医療用具1)を回収業者20へ返却した情報をネットワーク50を介してDB22へ蓄積するようにしておけば、今現在、どこに当該医療用具1が位置しているのかを、ネットワーク50を介してサーバ21にアクセスすることで容易に把握できるので、トレーサビリティの確保という利点もある。
【0066】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0067】
本第2の実施の形態は、図5の(A)に示すように、各施設(病院)30からの使用済みの医療用具1の回収は、賃貸業者20’が行うのではなく、回収・滅菌業者40’が行うようにした場合の例である。
【0068】
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る医療用具のリユース管理システムによるビジネスの流れを説明するフローチャートである。
【0069】
即ち、上記賃貸業者20’は、上記供給企業10から新規に仕入れた医療用具(生検鉗子)1に、個別IDを付与するか、上記供給企業10に委託して付与させる(ステップS1’)。そして、上記賃貸業者20’は、上記個別IDを付与された医療用具1の滅菌を、上記回収・滅菌業者40’に委託する(ステップS2A)。
【0070】
上記賃貸業者20’より委託を受けた回収・滅菌業者40’は、委託された医療用具1に対して滅菌滅菌作業を行い、滅菌袋3に入れて賃貸業者20’へ返納する(ステップS2B)。
【0071】
そして、上記賃貸業者20’は、上記医療用具1に付与された個別IDを当該医療用具1を滅菌袋3に収納したままバーコードリーダ24で読み取り、PC23に繋がれたサーバ21に保存されているDB22と照合し、当該医療用具1が未使用品であるのか、既使用品であるのかを判別する(ステップS3’)。
【0072】
ここで、未使用品であれば(ステップS4’)、当該医療用具1を、新規顧客のため又は既存施設への代替品として、在庫する(ステップS5’)。
【0073】
一方、新規顧客つまり新規の施設(病院)30に医療用具1を販売または貸出しをする時は、上記賃貸業者20’は、新規施設IDを上記PC23に繋がれたサーバ21に保存されているDB22に設定する(ステップS6’)。
【0074】
そして、上記ステップS5’において在庫された在庫品から上記新規施設(病院)30へ引き当てて、その在庫品の個別IDと上記ステップS6’で設定した施設IDとの関連付けを上記DB22上で行う(ステップS7’)。その後、上記DB22上で、使用回数を1回増やすと共に、上記DB22上で、関連付けされた施設IDを読み取り(ステップS8’)、その読み取られた施設ID毎に、医療用具1を仕分けして納入することとなる(ステップS9’)。これにより、上記在庫品から引き当てられた医療用具1が上記新規施設(病院)30へ貸し出される。
【0075】
上記医療用具1が納入された各施設(病院)30では、滅菌袋3から医療用具1取り出して、それを使用する(ステップS10)。このとき、医療用具1を取り出した滅菌袋3は廃棄する。また、使用済みの医療用具1は、上記回収・滅菌業者40’によって回収される(ステップS11’)。
【0076】
こうして各施設(病院)30から回収した使用済みの医療用具1については、上記ステップS2’から流れが繰り返される。
【0077】
そして、上記賃貸業者20’は、滅菌袋3に収納された医療用具1の個別IDを読み取ったとき、PC23に繋がれたサーバ21に保存されているDB22と照合して(ステップS3’)、当該医療用具1が既使用品であると判別した場合には(ステップS4’)、上記DB22から、当該個別IDの医療用具1の使用回数が予め定められた使用回数の限度に達したかの判定を行う(ステップS12’)。
【0078】
その判定の結果、まだ使用限度回数に達していないと判別した場合には(ステップS13’)、上記ステップS8’に進んで、上記DB22上で、使用回数を1回増やすと共に、上記DB22上で、関連付けされた施設IDを読み取る。そして、その読み取られた施設ID毎に、医療用具1を仕分けして納入することとなる(ステップS9’)。
【0079】
こうして、医療用具1をその使用限度回数分の賃貸を行うまで、対応する特定の施設(病院)30に貸し出し、回収、滅菌を繰り返す。
【0080】
而して、当該医療用具1の使用回数が予め定められた使用限度回数に達したならば(ステップS13’)、その医療用具1を廃棄品として他と区別して廃棄する(ステップS14’)。そして、その廃棄された医療用具の代替として、上記ステップS5’において在庫された在庫分を補充する(ステップS15’)。その後は、上記ステップS12’に進んで、上記の動作を繰り返すことになる。
【0081】
以上のように、本第2の実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0082】
以上、実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形や応用が可能なことは勿論である。
【0083】
例えば、リユースされる医療用具1として、生検鉗子を説明したが、それ以外のどのような医療用リユース用具であっても、同様に本発明を適用できる。
【0084】
また、バーコードラベル2に印刷されるバーコード自体は、1次元のバーコードでも、2次元バーコードでも良い。或いは、このバーコードに代えて、レーザーマーキング(刻印)やICタグ貼付などによって個別IDを付与するようにしても良い。ICタグを使用する場合、その読み取りは接触式でも非接触式でも構わない。
【0085】
更に、上記実施の形態では、供給企業10と賃貸・回収業者20又は賃貸業者20’とが別々であったが、供給企業10が賃貸・回収業者20又は賃貸業者20’の機能を同時に果たすものであっても良い。
【0086】
また、サーバ21は、賃貸・回収業者20又は賃貸業者20’に設けるのではなく、上記供給企業10内にあっても良いし、上記供給企業10、賃貸・回収業者20又は賃貸業者20’、及び施設(病院)30とは別体の独立したサービス提供会社等に設け、それらからネットワーク50を介してアクセスできるものとしても良い。
【0087】
更に、本発明は、上記のようなレンタル品のみならず、施設(病院)30が所有する生検鉗子等の医療用具を滅菌するサービスにも応用できる。
【0088】
また、上記DB22の情報登録形式としては、図2の(C)に示したものに限定されるものではなく、必要な情報が登録されていれば、どのような形式であっても良い。例えば、各医療用具毎に使用限度回数が異なる場合には、使用回数に加えて使用限度回数を登録しておく必要がある。即ち、図5の(B)に示すように、各個別IDに対応させて、使用限度回数、使用回数、施設ID、最終出庫日、最終入庫日、等を登録したものとすれば良い。同図において、個別ID「DT100001」の医療用具1は施設ID「HP1200001」の施設(病院)30から5月19日に戻ってきたが使用限度回数に達したため廃棄とし、その代用品として、その施設30に個別ID「DT1000002」の医療用具1が「2002年5月20日」に納入されている。個別ID「DT100003」の医療用具1は、施設ID「HP1011001」の施設30に「2002年5月21日」に納入さている。また、個別ID「DT100004」の医療用具1は、施設ID「HP1200001」の施設30から「2002年5月19日」に賃貸・回収業者20に戻ってきて、滅菌業者40で滅菌処理が施され当該賃貸・回収業者20で滅菌後の在庫品となっている。そして、個別ID「DT100005」及び「DT100006」の医療用具1はそれぞれ未使用品として賃貸・回収業者20に在庫されている。なお、上記最終入庫日については、上記ステップS3(ステップST7)または上記ステップS5(ステップST4)において、上記DB22に登録すれば良い。
【0089】
また、医療用具1の廃棄を使用限度回数に達したか否かにより判定するようにしているが、DB22上での使用回数を1回増やす処理を先に行えば、使用限度回数を超えたか否かにより廃棄判定を行うことになる。
【0090】
このように、フローチャートを用いて説明したようなビジネスの流れやPC323の動作は、適宜修正変更が可能である。
【0091】
また、上記ネットワーク50を介してサーバ21と各施設(病院)30のPC31とが接続されていることから、施設30のPC31からの情報閲覧だけでなく、逆方向、つまりサーバ21側から施設30のPC31への情報の通知も可能である。
【0092】
例えば、図7に示すように、サーバ21は、毎日の所定時刻に、上記DB22より最終出庫日から所定日数を経過した個別IDつまり医療用具1を検索し(ステップST21)、そのようなものが無ければ(ステップST22)、上記DB22に登録されている個別ID全てに対する上記検索処理が終了したか否かを判別し(ステップST23)、まだであれば上記ステップST21に戻る。
【0093】
そして、最終出庫日から所定日数を経過した個別IDが検索されたならば(ステップST22)、それは廃棄済みか否かを判別する(ステップST24)。ここで、廃棄済みであった場合には上記ステップS23に進む。
【0094】
これに対して、検索された個別IDの医療用具1が廃棄済みでない、つまり、施設(病院)30への貸し出し期間が過ぎているにもかかわらず回収されていないという場合には、施設30において使用済みの各製品(医療用具1)を回収業者20へ返却した情報をネットワーク50を介してDB22へ蓄積するようにしておけば、上記DB22より対応する施設IDを読み出して、その施設IDで特定される施設(病院)30のPC31に対し、その個別IDの医療用具1の貸し出し期限が過ぎていることを上記ネットワーク50を介して通知する(ステップST25)。
【0095】
即ち、滅菌袋3の密閉性により、それに収納された医療用具1の滅菌性も保証され、通常この密閉性は半永久的に保たれるように構成されているが、何らかの要因により密閉性が低下するおそれも若干存在するため、医療という安全性がより強く求められる用途に鑑みて、使用の有無にかかわらず貸出日より1ヶ月程度で回収することが好ましい。上記のような警告通知を行うことで、回収漏れを防ぐことができる。
【0096】
また、回収期限を過ぎたものを検索して通知するのではなく、回収予定の医療用具1の個別IDを各施設(病院)30のPC31に毎日通知するようにしても良い。
【0097】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、医療用具の滅菌作業や廃棄/リユース判定にようする作業の煩雑さを解消可能な医療用具のリユース管理システム及び管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1の実施の形態に係る医療用具のリユース管理システムの構成を示すブロック図であり、(B)は医療用具を収納した滅菌袋を示す図である。
【図2】(A)は第1の実施の形態に係る医療用具のリユース管理システムの実施環境を示す図、(B)は医療用具の一例としての生検鉗子を示す図であり、(C)はDBの登録内容の一例を示す図である。
【図3】第1の実施の形態に係る医療用具のリユース管理システムによるビジネスの流れを説明するフローチャートを示す図である。
【図4】賃貸・回収業者のPCの動作フローチャートを示す図である。
【図5】(A)は本発明の第2の実施の形態に係る医療用具のリユース管理システムの実施環境を示す図、(B)はDBの登録内容の別の例を示す図である。
【図6】第2の実施の形態に係る医療用具のリユース管理システムによるビジネスの流れを説明するフローチャートを示す図である。
【図7】サーバから各施設(病院)のPCへ通知を行う動作を説明するフローチャートを示す図である。
【符号の説明】
1 医療用具(生検鉗子)
2 バーコードラベル(個別ID)
3 滅菌袋
4 バーコードラベル(施設ID)
5 施設ID貼付位置
10 供給企業
11,23,31 パーソナルコンピュータ(PC)
20 賃貸・回収業者
20’ 賃貸業者
21 サーバ
22 データベース(DB)
24 バーコードリーダ
30 施設(病院)
40 滅菌業者
40’ 回収・滅菌業者
50 ネットワーク
Claims (10)
- 個別の識別情報が機械読み取り可能に付与され、その使用後に滅菌作業を施されることによって予め定められた使用限度回数、複数の納入先施設の内の決められた一つで繰り返して使用可能な医療用具と、
各医療用具について、当該医療用具の上記個別の識別情報と、当該医療用具の納入先施設を特定するため当該施設に割り当てられた施設識別情報とを関連付けて登録すると共に、当該医療用具の使用実績を示す使用実績データを蓄積するデータベースと、
上記納入先施設から回収され滅菌作業の施された医療用具から、上記個別の識別情報を読み取る識別情報読み取り手段と、
上記識別情報読み取り手段で読み取った医療用具の個別の識別情報に対応する使用実績データを上記データベースから読み出し、当該医療用具が上記予め定められた使用限度回数、使用されたか否かを判別する判別手段と、
上記判別手段により、上記医療用具が上記使用限度回数まだ使用されていないと判別されたとき、上記識別情報読み取り手段で読み取った当該医療用具の個別の識別情報に基づいて、対応する上記データベースの当該医療用具の使用実績データを、当該医療用具の使用回数を1回増加させるよう更新すると共に、対応する施設識別情報により当該医療用具の納入先を決定し、且つ、上記判別手段により、上記医療用具が上記使用限度回数、使用されたと判別されたとき、当該医療用具の廃棄を決定する仕分け決定手段と、
を具備することを特徴とする医療用具のリユース管理システム。 - 上記仕分け決定手段での決定に従って、各医療用具を仕分けする仕分け手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の医療用具のリユース管理システム。
- 上記仕分け手段は、上記仕分け決定手段での決定に従って各医療用具を自動仕分けする自動仕分け手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の医療用具のリユース管理システム。
- 上記仕分け手段は、上記仕分け決定手段での決定結果を操作者に通知する通知手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の医療用具のリユース管理システム。
- 上記識別情報読み取り手段によって読み取られた上記個別の識別情報に関連付けされた上記施設識別情報を、操作者の認識し易い文字またはパターンに変換して表示する表示手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の医療用具のリユース管理システム。
- 上記識別情報読み取り手段によって読み取られた上記個別の識別情報に関連付けされた上記施設識別情報を印刷するラベル印刷手段を更に具備することを特徴とする請求項1に記載の医療用具のリユース管理システム。
- 上記仕分け決定手段は、上記識別情報読み取り手段で読み取った医療用具の個別の識別情報が上記データベースに登録されていない時、当該医療用具を在庫品として決定することを特徴とする請求項1に記載の医療用具のリユース管理システム。
- 上記仕分け決定手段によって上記医療用具の廃棄を決定したとき、上記在庫品とされた医療用具を、上記破棄される医療用具の施設識別情報により示される納入先に納入するものとして決定し、上記データベース上における当該医療用具の個別の識別情報と上記破棄される医療用具の施設識別情報とを関連付ける新規登録手段を更に具備することを特徴とする請求項7に記載の医療用具のリユース管理システム。
- 個別の識別情報が機械読み取り可能に付与され、その使用後に滅菌作業を施されることによって、複数の納入先施設の内の決められた一つで繰り返して使用可能な医療用具を、上記複数の納入先施設に納入する賃貸者が使用する第1の端末と、
各医療用具について、当該医療用具の上記個別の識別情報と、当該医療用具の納入先施設を特定するため当該施設に割り当てられた施設識別情報とを関連付けて登録すると共に、当該医療用具の使用実績を示す使用実績データを蓄積するデータベースと、
上記第1の端末に接続され、上記納入先施設から回収され滅菌作業の施された医療用具から、上記個別の識別情報を読み取る識別情報読み取り手段と、
上記第1の端末と直接又はネットワークを介して接続され、上記データベースを管理するサーバと、
上記サーバに直接又は上記ネットワークを介して接続され、上記医療用具を上記賃貸者に対し販売する供給者が使用する第2の端末と、
を具備し、
上記賃貸者が使用する第1の端末は、上記識別情報読み取り手段で読み取った医療用具の個別の識別情報に基づいて、対応する上記データベースの当該医療用具の使用実績データを、当該医療用具の使用回数を1回増加させるよう上記サーバに更新させると共に、対応する施設識別情報により当該医療用具の納入先を決定し、
上記供給者が使用する第2の端末は、上記ネットワークを介して上記サーバにより上記データベースにアクセスして、各医療用具の使用実績データを閲覧可能に構成されている、
ことを特徴とする医療用具のリユース管理システム。 - 個別の識別情報が機械読み取り可能に付与され、その使用後に滅菌作業を施されることによって予め定められた使用限度回数、複数の納入先施設の内の決められた一つで繰り返して使用可能な医療用具のそれぞれについて、データベースに、当該医療用具の上記個別の識別情報と、当該医療用具の納入先施設を特定するため当該施設に割り当てられた施設識別情報とを関連付けて登録すると共に、当該医療用具の使用実績を示す使用実績データを蓄積し、
上記納入先施設から回収され滅菌作業の施された医療用具から、上記個別の識別情報を読み取り、
上記読み取った医療用具の個別の識別情報に対応する使用実績データを上記データベースから読み出し、当該医療用具が上記予め定められた使用限度回数、使用されたか否かを判別し、
上記医療用具が上記使用限度回数まだ使用されていないときには、上記読み取った当該医療用具の個別の識別情報に基づいて、対応する上記データベースの当該医療用具の使用実績データを、当該医療用具の使用回数を1回増加させるよう更新すると共に、対応する施設識別情報により当該医療用具の納入先を決定し、且つ、上記医療用具が上記使用限度回数、使用されたと判別されたときには、当該医療用具の廃棄を決定する、
ことを特徴とする医療用具のリユース管理方法。
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