JP2020008907A - 医療材料管理システム、医療材料管理方法、およびプログラム - Google Patents

医療材料管理システム、医療材料管理方法、およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2020008907A
JP2020008907A JP2018126418A JP2018126418A JP2020008907A JP 2020008907 A JP2020008907 A JP 2020008907A JP 2018126418 A JP2018126418 A JP 2018126418A JP 2018126418 A JP2018126418 A JP 2018126418A JP 2020008907 A JP2020008907 A JP 2020008907A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
medical material
medical
server
item
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018126418A
Other languages
English (en)
Inventor
記大 吉田
Norihiro Yoshida
記大 吉田
佐藤 達也
Tatsuya Sato
佐藤  達也
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konishi Medical Instr Co Ltd
Konishi Medical Instruments Co Ltd
Original Assignee
Konishi Medical Instr Co Ltd
Konishi Medical Instruments Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konishi Medical Instr Co Ltd, Konishi Medical Instruments Co Ltd filed Critical Konishi Medical Instr Co Ltd
Priority to JP2018126418A priority Critical patent/JP2020008907A/ja
Priority to PCT/JP2019/025144 priority patent/WO2020008951A1/ja
Publication of JP2020008907A publication Critical patent/JP2020008907A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H40/00ICT specially adapted for the management or administration of healthcare resources or facilities; ICT specially adapted for the management or operation of medical equipment or devices
    • G16H40/40ICT specially adapted for the management or administration of healthcare resources or facilities; ICT specially adapted for the management or operation of medical equipment or devices for the management of medical equipment or devices, e.g. scheduling maintenance or upgrades
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
    • G16HHEALTHCARE INFORMATICS, i.e. INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR THE HANDLING OR PROCESSING OF MEDICAL OR HEALTHCARE DATA
    • G16H40/00ICT specially adapted for the management or administration of healthcare resources or facilities; ICT specially adapted for the management or operation of medical equipment or devices
    • G16H40/20ICT specially adapted for the management or administration of healthcare resources or facilities; ICT specially adapted for the management or operation of medical equipment or devices for the management or administration of healthcare resources or facilities, e.g. managing hospital staff or surgery rooms

Abstract

【課題】医療材料の使用の適否を容易に管理する。【解決手段】医療材料を管理する医療材料管理システムであって、前記医療材料には、医療材料に関するデータである医療材料データを記憶するRFIDインレイが取り付けられており、医療材料管理システムは、RFIDインレイから医療材料データを読み取るリーダライタ装置と通信可能なサーバと、サーバと通信可能な情報処理端末と、を備え、サーバは、リーダライタ装置によって読み取られた医療材料データに基づき、対応する医療材料の使用の適否を判定する判定部を有し、情報処理端末は、サーバの判定部による判定結果を表示する表示部と、を有する。【選択図】図8

Description

本発明は、医療材料管理システム、医療材料管理方法、およびプログラムに関する。
従来から、医療材料には様々な情報が付随しており、医療材料と情報を関連付ける方法が知られている。例えば特許文献1には、医療材料またはそのパッケージに、情報の記載された剥離自在な複数のデータラベルを貼り付けたものが開示されている。
特開平10−10978号公報
しかし、例えば患者の手術の場合等、1人の患者の場合であってもその患者に対して医療行為を提供するために使用される医療材料は膨大な数になる場合がある。そのため、医療材料にデータラベルが貼り付けてあったとしても、当該データラベルを基にその医療材料が使用に適しているか否か(例えば、有効期限を過ぎているか否か)を1点ずつ担当者が目視で確認する作業は大変に煩雑である。
そこで、本発明は、医療材料の使用の適否を容易に管理することを目的とする。
本発明のある態様は、医療材料を管理する医療材料管理システムであって、前記医療材料には、医療材料に関するデータである医療材料データを記憶するRFIDインレイが取り付けられており、前記医療材料管理システムは、リーダライタ装置と、前記リーダライタ装置と通信可能な情報処理端末と、を備え、前記リーダライタ装置は、前記医療材料を収容する収容部と、前記収容部に収容された前記医療材料に対応する医療材料データを読み取る読取部と、を有し、前記情報処理端末は、前記リーダライタ装置の読取部によって読み取られた医療材料データに基づき、対応する医療材料の使用の適否を判定する判定部と、前記判定部による判定結果を表示する表示部と、を有する、医療材料管理システムである。
本発明のある態様によれば、医療材料の使用の適否を容易に管理できる。
従来の医療材料管理システムによる作業手順を説明する概略図である。 実施形態の医療材料管理システムによる作業手順を説明する概略図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて、ラベルの発行方法の一例を説明する図である。 ラベルに含まれるRFIDインレイを説明する図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて、ラベルの発行方法の別の例を説明する図である。 図5に示す医療材料管理システムのブロック図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて、ラベルの発行方法のさらに別の例を説明する図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいてマスタ登録、オーダー登録、検品処理、回収処理を行う場合のシステム構成を示す図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて検品処理後の作業を説明する図である。 図8に示す医療材料管理システムのブロック図である。 手術セットマスタデータベースのデータ構成例を示す図である。 オーダーデータベースのデータ構成例を示す図である。 検品データベースのデータ構成例を示す図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいてマスタ登録を行うときのシーケンスチャートである。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいてマスタ登録を行うときの携帯端末の画面遷移を例示する図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいてオーダー登録を行うときのシーケンスチャートである。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいてオーダー登録を行うときの携帯端末の画面遷移を例示する図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいてオーダー登録を行った後の管理装置の画面例を示す図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて検品処理を行うときのシーケンスチャートである。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて検品処理を行うときの携帯端末の画面遷移を例示する図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて検品処理を行うときの携帯端末の画面遷移を例示する図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて検品処理中における管理装置の画面例を示す図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて検品処理が終了した後の携帯端末の画面例を示す図である。 ピッキングリストの一例を示す図である。 ピッキングヘッダの一例を示す図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて検品処理が終了した後の管理装置の画面例を示す図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて回収処理を行うときのシーケンスチャートである。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて回収処理を行うときの携帯端末の画面遷移を例示する図である。 第1の実施形態の医療材料管理システムにおいて回収処理中における管理装置の画面例を示す図である。 第2の実施形態の医療材料管理システムにおけるピッキングヘッダの一例を示す図である。 第2の実施形態の医療材料管理システムにおいて使用されるリストバンドの平面図である。 第2の実施形態の医療材料管理システムのシステム概要を示す図である。
本発明において「医療材料」とは、医療行為の提供に必要な医療機器や器具、医薬品などの物品を意味する。
本発明において「RFIDインレイ」は、比較的近距離の無線通信を行うためのアンテナ付きのICチップであり、RFIDタグ、無線タグともいう。
本発明において「倉庫」とは、医療材料を保管するための保管場所を意味する。
以下、本発明の医療材料管理システムおよび医療材料管理方法の複数の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(1)第1の実施形態
(1−1)医療材料管理システムの概要
先ず、従来の医療材料管理システムと本実施形態の医療材料管理システムの相違について、図1および図2を参照して説明する。図1は、従来の医療材料管理システムによる作業手順を説明する概略図である。図2は、本実施形態の医療材料管理システムによる作業手順を説明する概略図である。
図1に示すように、従来の医療材料管理システムでは、医療材料が物流センターから病院に順次納入され、病院内の倉庫(院内SPD倉庫)の在庫棚(本発明の倉庫の一例)に配置される。
手術室において患者の手術予定が決定されると、手術室において手術予定表が発行され、倉庫に配布される(作業S1)。手術予定表は、手術ごとに、手術予定日時、主治医名、患者情報(患者氏名や患者ID等)、術式、麻酔方法(全身、局所)、ルーム(手術を実施する部屋番号等)、看護師名等の情報が記載されている帳票である。
倉庫の担当者は、手術予定表を端末にオーダー登録する。1回の手術が1オーダーに相当する。次いで、例えば手術3日前に、手術予定表に記載されている術式の手術に必要となる医療材料のリスト(ピッキングリスト)を作成する(作業S2)。ピッキングリストに含まれる医療材料は大量であり、1回の手術で数百点に及ぶ場合もある。そのため、ピッキングリストでは、在庫棚から取り出すべき複数の医療材料をトレイ(容器の一例)単位に分けて記述される。
ピッキング担当者は、例えば手術2日前に、在庫棚からピッキングリストに含まれる医療材料を出庫するピッキング作業(作業S3)を行い、各トレイ内の医療材料に対して目視による検品作業(作業S4)を行う。検品作業では、ピッキングリストの各医療材料の有効期限を確認するとともに、各医療材料の個数が過不足なく在庫棚から取り出されたかどうかを1点ずつ確認する。この確認作業は、例えば2人が対となって行われる。1人が取り出した医療材料を1点ずつ声出しし、もう1人がピッキングリストにチェック内容を記載するといった作業となる。特に、外装品は同じであるが内容物が異なる仕様の医療材料があるため、1点ずつ注視して確認することが必要である。
検品作業で問題がなければ、例えば手術前日に、出庫した医療材料を含む複数のトレイをカートCTに載せ(作業S5)、手術室まで搬送する(作業S6)。手術によっては2以上のカートCTが必要となる場合もある。なお、カートCTの進捗状況は、別の帳票を用いて手書きで行われる。
手術室では、カートCTに載せられている医療材料を使用して患者に対する手術を実施する(作業S7)。手術が終了するとカートCTは再度倉庫に搬送され(作業S8)、各トレイ内の医療材料に対する目視による回収作業が行われる(作業S9)。この回収作業では、カートCT内に残存するすべての医療材料を1点ずつカウントするとともに各医療材料が清潔であるか否かチェックする。さらに、医療材料ごとに使用された数(使用数)をピッキングリストに手書きで記入した後、当該使用数をコンピュータを介してシステムに入力する。医療材料ごとの使用数の情報は、例えば、請求・発注業務や保険請求等に使用される。カートCTに残存する医療材料は、在庫棚に戻される(作業S10)。
それに対して本実施形態の医療材料管理システムでは、図2に示すように、作業S12が追加されるとともに、作業S4a,S9aが従来の作業S4,S9に置き換えられる。
先ず、物流センターから病院に順次納入される医療材料に対して1点ずつ、必要な情報が記録されたRFID(Radio Frequency Identification)ラベルを取り付ける作業が行われ(作業S12)、その後に病院内の倉庫(院内SPD倉庫)の在庫棚に配置される。
作業S4aでは、各トレイ内の医療材料に対する目視による検品作業ではなく、リーダライタ装置を用いた一括スキャンによって検品処理を行う。医療材料ごとにRFIDラベルが取り付けられているため、RFIDラベルに記録されているデータをリーダライタ装置が読み取ることで目視による検品の煩雑な作業が解消される。
作業S9aでは、各トレイ内の医療材料に対する目視による回収作業ではなく、リーダライタ装置を用いた一括スキャンによって回収処理を行う。当該回収処理において読み取られたデータと、検品処理において読み取られたデータとをコンピュータ上で比較することで、手術での医療材料ごとの使用数の情報(使用実績)を得ることができる。
以下の説明において、RFIDラベルを取り付ける対象となる医療材料を「アイテム」という。
複数の物品がセットで1つのパッケージ(袋や箱等)に含まれている場合、当該パッケージにRFIDラベルを取り付ける場合には当該パッケージが1アイテムであり、当該パッケージから複数の物品を取り出して物品ごとにRFIDラベルを取り付ける場合には、1物品が1アイテムとなる。例えば1袋に10本の針が含まれている場合に、当該袋から10本の針を取り出して各針にRFIDラベルを取り付けるときには、1本ずつの針が1アイテムに相当する。要するに、RFIDラベルによって管理の対象となる医療材料の単位が1アイテムに相当する。
(1−2)ラベルの発行
図2に示したように、本実施形態の医療材料管理システムでは、アイテムに対して1点ずつ、必要な情報が記録されたRFIDラベル(以下、単に「ラベル」という。)を取り付ける作業が行われる(図2の作業S12)。
以下では、図3〜図7を参照して、本実施形態の医療材料管理システムにおいてラベルを発行するときの処理について説明する。
図3は、本実施形態の医療材料管理システムにおいて、ラベルの発行方法の一例を説明する図である。図4は、ラベルに含まれるRFIDインレイを説明する図である。図5は、本実施形態の医療材料管理システムにおいて、ラベルの発行方法の別の例を説明する図である。図6は、図5に示す医療材料管理システムのブロック図である。図7は、本実施形態の医療材料管理システムにおいて、ラベルの発行方法のさらに別の例を説明する図である。
図3に示す医療材料管理システム1Aは、プリンタ7(情報処理装置の一例)およびコードリーダ8を含む。
図3に示すように、物流センターから病院に納入されるアイテムIMには、アイテムラベルILが取り付けられている。アイテムラベルILには、アイテム名、メーカー、アイテムの詳細情報(コード番号、アイテム名、有効期限、ロット番号、シリアル番号等)の情報が記載されているとともに、これらの情報を含むコード情報(例えば、バーコードや2次元コード等)が記載されている。
なお、図3は、アイテムに取り付けられているラベルにアイテムの情報が含まれている場合について例示するが、アイテムの情報の取得元はその限りではない。アイテムにラベルが取り付けられていない場合には、アイテム若しくはアイテムの外装品に直接表示されている場合がある。
また、複数のアイテムが梱包された単一のパッケージの表面、あるいは当該パッケージに取り付けられたラベルに、各アイテムの情報が記載されている場合もある。そのため、アイテムに関する情報は、アイテムの包装単位に応じて、個装(最小の包装単位)、販売包装単位(中レベルの包装単位)、元梱包単位(ダンボール等の大レベルの包装単位)のいずれかから取得してもよい。
あるいは、アイテムに関する情報は、アイテムの納品書若しくは請求書の役割を有するオーダーカードやオーダーラベルから取得してもよい。
病院の倉庫では、プリンタ7およびコードリーダ8を準備する。プリンタ7とコードリーダ8は通信可能に配線によって接続されている。
プリンタ7は、RFIDインレイが内蔵されたラベルLを発行する。コードリーダ8は、アイテムラベルILのコード情報を読み取ってプリンタ7に送信する。プリンタ7は、コードリーダ8から受信したコード情報をラベルL内のRFIDインレイに書き込み、発行する。ラベルLの発行に際してプリンタ7は、コード情報に含まれるアイテムの情報をラベルLの印字面に印字してもよい。
図4には、アイテムIMに貼付されたラベルLの一例が示される。ラベルLにはRFIDインレイINLが内蔵される。RFIDインレイINLは、データを記憶するICチップと、RFIDリーダライタと無線通信を行う所定パターンのアンテナとから構成される。以下の説明において、RFIDインレイINLに書き込まれるデータを適宜、「アイテムデータ」(医療材料データの一例)という。
図4に示すように、アイテムデータの一例は、コード番号、アイテム名、ロット番号、有効期限、および、出庫回数の各データを含む。コード番号、アイテム名、ロット番号、有効期限の各データは、アイテムラベルILのコード情報から得られた情報であり、プリンタ7によってRFIDインレイINLに書き込まれる。出庫回数のデータについては後述するが、在庫棚から出庫された回数を意味しており、後述する回収処理において書き込まれる。
図5に示す医療材料管理システム1Bは、ラベルLを発行するための別の構成例を示しており、プリンタ7、コードリーダ8、携帯端末2、および、サーバ5を備える。プリンタ7およびコードリーダ8は、図3に記載されたものと同じである。携帯端末2は、例えばタブレット端末やラップトップ端末等のコンピュータ装置であり、プリンタ7と通信可能に構成されている。サーバ5は、例えばローカルエリアネットワーク(LAN)等のネットワークNWを介して携帯端末2と通信可能に構成されている。携帯端末2とプリンタ7の通信、および、携帯端末2とサーバ5の通信は、無線通信であることが好ましい。
図3に示した構成では、ラベルLのRFIDインレイINLに記録される情報は、概ね、アイテムIMに貼り付けられているアイテムラベルILの内容に限定される。それに対して、図5の医療材料管理システム1Bでは、アイテムIMについてのより詳細なデータを含むデータベースを備えたサーバ5にアクセス可能とし、それによってプリンタ7がアイテムIMに対応するラベルLのRFIDインレイINLにより詳細なデータを書き込むことを可能とする。
図6に示すように、プリンタ7は、制御部71、ストレージ72、モータ駆動部73、ヘッド駆動部74、カッタ駆動部75、RFIDリーダライタ76(書込部の一例)、および、通信部77(データ取得部の一例)を備える。なお、図示しないが、プリンタ7には、1枚のラベルLに切断される前の帯状の連続紙を巻回したロール紙が収容されている。連続紙は、例えば、粘着層を有する複数のラベルが台紙に仮着された状態の連続紙であってもよいし、台紙がないライナーレスラベルであってもよい。
制御部71は、マイクロコンピュータおよびメモリ(RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory))を含み、プリンタ7の動作を制御する。マイクロコンピュータは、プリンタ7の起動時にROMに記憶されているファームウェアを読み出して実行する。
ストレージ72は、例えばSSD(Solid State Drive)等の記憶装置である。ストレージ72には、各ラベルLにアイテムの情報を印字するときの印字フォーマットの情報を格納してもよい。
モータ駆動部73は、プラテンローラ(図示せず)の回転を制御するステッピングモータ(図示せず)を駆動することによって、ロール紙から連続紙を引き出して搬送させる。連続紙とは、後述するカッタによってラベルに切断する前の帯状の印字媒体である。
モータ駆動部73は、制御部21からの搬送要求に応じて、当該搬送要求によって指定される搬送方向(順方向あるいは逆方向)および搬送量で連続紙を搬送させる。指定された搬送方向および搬送量は、例えばステッピングモータの回転方向およびステップ数に対応している。モータ駆動部73は、当該回転方向およびステップ数に基づいてステッピングモータを駆動する。
制御部71は、印字すべき情報に基づき、印字データ(ラベルLに印字される描画データ)を生成し、印字データのライン毎のデータであるラインデータを順次、ヘッド駆動部74に送る。ヘッド駆動部74は、当該ラインデータに基づき、複数の発熱素子を有するサーマルヘッドの各発熱素子に選択的に電流を流す。電流により発熱した発熱素子がプラテンローラによって搬送された連続紙に例えばインクリボンを介して押し当てられると、発熱素子に押し当てられた連続紙の部分が発色することで連続紙に情報が印字される。
カッタ駆動部75はカッタを備え、当該カッタを駆動して、制御部71による制御の下、連続紙のうち印字が行われた部分を切断してラベルLを発行し、図5に示すようにラベルLを排出口から排出する。
RFIDリーダライタ76は、連続紙の各ラベルLに対応するRFIDインレイINLに、各ラベルLに対応するアイテムデータを書き込む。
図6に示すように、携帯端末2は、制御部21、ストレージ22、操作入力部23、表示部24(出力部の例)、および、通信部25を備える。
制御部21は、マイクロコンピュータおよびメモリ(RAM,ROM)を含み、携帯端末2の動作を制御する。携帯端末2には、第1の管理アプリケーションプログラム(以下、単に「第1の管理アプリケーション」という。)がインストールされている。
ストレージ22は、例えばSSD等の記憶装置であり、上記第1の管理アプリケーションが格納されている。制御部21は、ストレージ22から第1の管理アプリケーションを読み出して実行する。制御部21は、第1の管理アプリケーションの実行結果を表示部24に表示する。
操作入力部23は、担当者の操作入力を受け付ける入力インタフェースである。携帯端末2がタブレット端末の場合、操作入力部23に含まれるタッチパネル画面が操作入力部23に対応する。表示部24は、例えば液晶表示パネルと表示駆動回路を有する。
通信部25は、プリンタ7およびサーバ5と通信を行うための通信インタフェースである。
図6に示すように、サーバ5は、制御部51、ストレージ52(記憶部、記憶装置の一例)、および、通信部53を備えるネットワークサーバである。
制御部51は、マイクロコンピュータおよびメモリ(RAM,ROM)を含み、サーバ5の動作を制御する。ストレージ52は、例えばHDD(Hard Disk Drive)等の大容量記憶装置であり、各種データベースが格納されている。各種データベースには、各アイテムのアイテム番号に対応付けてアイテムの詳細データが記述されたアイテムデータベース(図示せず)が含まれる。
制御部51は、携帯端末2からの要求に応じてストレージ52にアクセスし、アイテムデータベースにデータを記憶し、あるいはアイテムデータベースからデータを読み出して携帯端末2に送信する。
なお、アイテムラベルILのコード情報にアイテムIMのシリアル番号が含まれていない場合には、制御部51は、アイテムのシリアル番号を生成し、携帯端末2に送信してもよい。プリンタ7は、生成されたアイテムのシリアル番号を携帯端末2から取得し、RFIDインレイに書き込む。この場合、アイテムデータベースでは、RFIDインレイの固有のID(例えば、UID(Unique ID),TID(Tag ID)等)と、当該RFIDインレイが取り付けられたアイテムのシリアル番号とが対応付けられていることが好ましい。
上記アイテムデータベースに含まれるアイテムの詳細データは、限定するものではないが、例えば以下の項目の少なくとも一部のデータを含む。
・材料区分…例えば、「医療材料」、「医薬品」
・薬事法承認番号…薬事法による医療用具の承認番号および許可番号
・分類名(大分類)…例えば、「治療用器材」、「診断および検査用記載」
・分類名(中分類)…例えば、「ドレ−ン及びドレナ−ジセット」、「造影用器材」
・分類名(小分類)…例えば、「腹部用ドレナ−ジセット」、「血管造影用ガイドワイヤー」
・特徴・用途…例えば、「膵腸吻合法用チューブ」、「ガイドワイヤー」
・素材…例えば、「ポリ塩化ビニル」、「アルミニウム」、「アロイ」、「ポリウレタン」
・課税区分…「課税」、「非課税」
・医療機器クラス分類…例えば、「クラスII、「クラスIV」
・生物由来製品…例えば、「通常品」、「生物由来」
・定価
・償還価格(国が定めた価格)
・保険請求区分…例えば、「条件償還」、「償還価格」
・棚番(例えば、在庫棚の中の配置エリアを示すロケーションデータ)
・特定器材コード(「レセ電算コード」や「支払い基金コード」ともいう。)
・UID(シリアル番号)
・患者ID
・オーダー登録担当ID(オーダー登録を行った担当者のID)
・ピッキング担当ID(検品処理をした担当者のID)
・搬送担当ID(搬送処理をした担当者のID)
・回収担当ID(回収処理をした担当者のID)
・報告担当ID(報告処理をした担当者のID)
・作業日時
・不動日数(在庫棚に停滞したままの状態の継続日数)
・切迫期限(有効期限から所定月または所定日前に設定された期限)
・有効期限
・出庫回数
・ロット番号
・ロケーションID(例えば、グローバルロケーション番号(GLN))
・コード番号
・アイテム名
・製造者名
図5および図6に示す医療材料管理システム1Bでは、プリンタ7の制御部71は、コードリーダ8からコード情報を受信した後、当該コード情報に含まれるコード番号をキーとして詳細なデータを要求する要求メッセージを携帯端末2に送信する。要求メッセージには、要求に係るコード番号が含まれる。
要求メッセージを受信した携帯端末2は、当該要求メッセージをサーバ5に送信する。サーバ5は、要求メッセージに含まれるコード番号をキーとしてアイテムデータベースを検索し、コード番号に対応する詳細データを読み出す。サーバ5は、読み出したアイテムの詳細データを携帯端末2に送信する。携帯端末2は、受信したアイテムの詳細データをプリンタ7に送信する。
プリンタ7の制御部71は、アイテムのアイテムラベルから読み取った情報(コード番号、アイテム名、有効期限、ロット番号、シリアル番号等)のほか、サーバ5から取得した詳細データの少なくとも一部を、アイテムデータとしてラベルLのRFIDインレイINLに書き込むようにRFIDリーダライタ76を制御する。
図7に示す医療材料管理システム1Cは、ラベルLを発行するためのさらに別の構成例を示しており、プリンタ7、コードリーダ8、および、サーバ5を備える。プリンタ7、コードリーダ8、および、サーバ5は、図5に記載されたものと同じである。図5の医療材料管理システム1Bと異なる点は、プリンタ7が携帯端末2を介さずにサーバ5から直接、アイテムの詳細データを取得することである。この場合、詳細なデータを要求する要求メッセージがプリンタ7からサーバ5に送信され、当該要求メッセージに応じてサーバ5からプリンタ7が詳細データを受信する。
プリンタ7は、アイテムラベルから読み取った情報、および必要に応じて、サーバ5から取得した情報をアイテムデータとしてRFIDインレイINLに書き込み、ラベルLを発行する。作業者は、対応するラベルLを各アイテムに貼付し、ラベルLが貼付された各アイテムを在庫棚に配置(保管)する。
上述したように、図5または図7のいずれの構成であってもプリンタ7は、携帯端末2を介して、あるいは直接、サーバ5から、アイテムデータベースに含まれるアイテムの詳細データの少なくとも一部を受信し、受信したデータをRFIDインレイINLに書き込むように構成される。例えば、プリンタ7は、コードリーダ8から得たコード番号あるいはアイテム名を基に詳細データを、携帯端末2を介して、あるいは直接サーバ5に要求し、サーバ5は当該要求に応じて、コード番号あるいはアイテム名に対応する詳細データの一部(例えば、生物由来製品や保険請求区分、ロケーションIDのデータ等)を受信する。プリンタ7は、受信した詳細データの一部をアイテムラベルから読み取った情報とともに、RFIDインレイINLに書き込む。
アイテムに関連する様々なデータをRFIDインレイINLに書込み、当該RFIDインレイINLを含むラベルLをアイテムに貼付することで、病院内の様々な医療行為あるいは医事業務に必要となるデータを適時に収集することが可能となる。
(1−3)マスタ登録、オーダー登録、検品処理、回収処理
次に、マスタ登録、オーダー登録、検品処理、回収処理の各処理(プロセス)を実行する医療材料管理システム1Dについて、図8〜図13を参照して説明する。
図8は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいてマスタ登録、オーダー登録、検品処理、回収処理を行う場合のシステム構成を示す図である。図9は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいて検品処理後の作業を説明する図である。図10は、図8に示す医療材料管理システム1Dのブロック図である。図11は、手術セットマスタデータベースのデータ構成例を示す図である。図12は、オーダーデータベースのデータ構成例を示す図である。図13は、検品データベースのデータ構成例を示す図である。
マスタ登録とは、手術の術式ごとに必要となる複数のアイテム(術式セット)を予め手術セットマスタデータベース(図11参照)に登録(記録)することである。手術セットマスタデータベースは、サーバ5のストレージ52に格納される。
図11に示すように、手術セットマスタデータベースには、手術の術式を識別する術式ID(方式識別情報の例)ごとに、診療科、術式、各トレイ(T1,T2,…)に含まれるべきアイテムとその数量の各フィールドのデータが記述されている。以下の説明では、手術セットマスタデータベースの各レコードのデータ(術式IDごとのデータ)を「マスタデータ」という。後述するように、術式セットごとのマスタ登録は、特定の術式の手術に必要となる複数のアイテムをトレイごとにスキャンしてアイテムデータを読み取ることによって行われる。
特定の手術の術式に対するマスタデータは、同一の術式の手術のオーダーに対する検品処理を行うときの基準となる。いったん特定の手術の術式に対するマスタデータが作成されれば、それ以降、同一の術式の手術のオーダーに対する検品処理において同じマスタデータを参照することができる。マスタデータは随時、編集あるいは消去可能である。
なお、本実施形態ではマスタ登録をトレイ単位で行う場合を例示するが、その限りではない。
オーダー登録とは、手術室から配布される手術予定表を基に、各手術に対するオーダーをオーダーデータベース(図12参照)に登録(記録)することである。オーダーデータベースは、サーバ5のストレージ52に格納される。オーダー登録は、図2の作業S2において行われる処理である。
図12に示すように、オーダーデータベースは、手術を特定するオーダー番号(オーダーNo.)ごとに、手術予定日時(提供日時の例)、診療科、ルーム(手術を実施する部屋番号)、患者を識別する患者ID、主治医を識別するドクターID、術式ID、プロセスステータスの各フィールドのデータが記述されている。以下の説明では、オーダーデータベースの各レコードのデータを「オーダーデータ」(オーダー情報の例)という。
プロセスステータスとは、対応するオーダー番号のオーダーに対するプロセスの状態を示すデータであり、以下の「準備」、「検品」、「搬送」、「回収」、「報告」のいずれかの状態を示す。
・「準備」…術前(つまり、医療行為が前記患者に提供される前)の検品処理の開始前の状態(第1オーダー状態の例)
・「検品」…術前の検品処理の開始後の状態(第2オーダー状態の例)
・「搬送」…術前の検品処理が完了した後、術後に手術に使用されなかったアイテムに対する回収処理を開始する前の状態(第3オーダー状態の例)
・「回収」…術後の回収処理の開始後の状態(第4オーダー状態の例)
・「報告」…術後の回収処理が完了し、医事報告書が提出された状態
検品処理(図2の作業S4a)は、ピッキング担当者がピッキングリストを基に在庫棚からピッキングしたアイテムに対して検品を行う処理である。本実施形態の医療材料管理システム1Dでは、従来の目視による検品作業と異なり、リーダライタ装置3によるスキャン結果を基にした情報処理によって検品を行うため、担当者は従来の目視による煩雑な検品作業から解放される。本実施形態の検品処理については後述する。
本実施形態の医療材料管理システム1Dでは、リーダライタ装置3によるスキャン結果がサーバ5内の検品データベースに保存される。
図13に示すように、検品データベースは、手術を特定するオーダー番号ごとに、各トレイ(T1,T2,…)のスキャン結果(つまり、各アイテムのアイテムデータ)とアイテムステータスのデータが記述されている。検品データベースは、サーバ5のストレージ52に格納される。以下の説明では、検品データベースの各レコードのデータを「検品データ」という。
アイテムステータスとは、アイテムの状態を示すデータであり、以下の「期限切れ」、「期限切迫」、「出庫過多」、「過剰」、「欠品」、「正常」のいずれかの状態を示す。
・「期限切れ」(第1状態の例):現在時刻を基準としてアイテムの有効期限が経過済みである状態
・「期限切迫」(第2状態の例):現在時刻を基準としてアイテムの有効期限が近い(つまり、現在時刻を基準として有効期限までの時間が所定時間以下である)状態
・「出庫過多」(第3状態の例):在庫棚から出庫された回数(出庫回数)が所定値以上の状態
・「過剰」(第4状態の例):マスタデータによって記述されるアイテム数量(つまり、必要となるアイテム数量)よりも、スキャン結果で得られたアイテムの数量が多い(過剰である)状態、または、ピッキングすべきでない別のアイテムが含まれた状態
・「欠品」(第5状態の例):マスタデータによって記述されるアイテム数量よりも、スキャン結果で得られたアイテムの数量が少ない(不足している)状態、または、アイテムが検品されていない状態
・「正常」(第6状態の例):上記のいずれの状態にも該当せず、アイテムに問題がない状態
回収処理(図2の作業S9a)は、手術終了後に手術でのアイテムの使用数をチェックする処理である。本実施形態の医療材料管理システム1Dでは、従来の目視による回収作業と異なり、リーダライタ装置3によるスキャン結果を基にした情報処理によって回収を行うため、担当者は従来の目視による煩雑な回収作業から解放される。本実施形態の検品回収処理については後述する。
図8に示すように、医療材料管理システム1Dは、携帯端末2、リーダライタ装置3、管理装置4、および、サーバ5を備える。携帯端末2およびサーバ5は、図5に示したものと同じである。
携帯端末2、リーダライタ装置3、および管理装置4は、それぞれサーバ5と例えばローカルエリアネットワーク(LAN)等のネットワークNWを介して通信可能である。
リーダライタ装置3は、トレイに配置された複数のアイテムを一括スキャンする装置である。つまり、リーダライタ装置3は、読み書き部32により、トレイに配置された複数のアイテムの各々のRFIDインレイが記憶するアイテムデータを読み取る。なお、リーダライタ装置3は、読み書き部32により、各アイテムのRFIDインレイにデータを書き込むことも可能である。
医療材料管理システム1Dでは、ピッキング担当者は、ピッキングリストにおいてトレイ単位に分けて記述されている複数のアイテムを在庫棚から取り出し(出庫し)、ピッキングリストで指定されているトレイごとにアイテムを配置する。そして、トレイ単位でリーダライタ装置3を使用して、検品処理が行われる。検品処理後には、図9に示すように、複数のトレイT1〜T5がカートCTに載せられて手術室まで搬送される。
医療材料管理システム1Dでは、回収担当者は、手術室から戻されたカートCTに含まれる各トレイを対象として、リーダライタ装置3を使用して回収処理を行う。検品処理の具体的な内容については後述する。
携帯端末2は、個々の担当者が所持し、オーダー登録、検品処理、搬送処理、および回収処理を行うときに使用する端末である。それに対して、管理装置4は、病院内の倉庫(院内SPD倉庫)の壁等に配置され、すべての担当者がオーダーの進捗を視認できるように大型の表示パネルを備えた装置である。
管理装置4は、現在の日付を基準に手術予定日時が近い1または複数のオーダーについて、オーダー内容、プロセスステータス、アイテムステータスが一目で分かるように表示するように構成されている。
図10に示す医療材料管理システム1Dにおいて、携帯端末2およびサーバ5の全体的な構成は、図6に示したものと同じであるため、以下では重複説明は省略する。
医療材料管理システム1Dでは、サーバ5のストレージ52は、手術セットマスタデータベース、オーダーデータベース、および、検品データベースを格納する。
図10に示すように、リーダライタ装置3は、制御部31、読み書き部32、および、通信部33を備える。リーダライタ装置3は、マスタ登録のためにトレイごとにアイテムの一括スキャンを行うとともに、検品処理では、ピッキング担当者によってトレイに準備されたアイテムの一括スキャンを行う。
制御部31は、マイクロコンピュータおよびメモリ(RAM,ROM)を含み、リーダライタ装置3の動作を制御する。
読み書き部32(読取部、書込部の一例)は、検品処理を行うときに制御部31による制御の下、収容部3h(図8参照)に収容されたアイテムに貼付されたラベルのRFIDインレイを読み取る。収容部3hには、複数のアイテムが配置されたトレイが配置される。読み書き部32は、当該トレイ内のアイテムに対応するRFIDインレイから一括してアイテムデータを読み取る。
通信部33は、サーバ5と通信を行うための通信インタフェースである。通信部33は、読み書き部32によるスキャン結果(読み取り結果)をサーバ5に送信する。
図10に示すように、管理装置4は、制御部41、ストレージ42、操作入力部43、表示部44、および、通信部45を備える。
制御部41は、マイクロコンピュータおよびメモリ(RAM,ROM)を含み、管理装置4の動作を制御する。管理装置4には、第2の管理アプリケーションプログラム(以下、単に「第2の管理アプリケーション」という。)がインストールされている。第2の管理アプリケーションと、携帯端末2にインストールされている第1の管理アプリケーションとは、サーバ5の各データベースを参照して、各オーダーの情報、各オーダーのプロセスステータス、各オーダーにおけるアイテムステータスを表示する点では共通するが、後述するように表示態様が異なる。
ストレージ42は、例えばSSD等の記憶装置であり、上記第2の管理アプリケーションが格納されている。制御部41は、ストレージ42から第2の管理アプリケーションを読み出して実行する。制御部41は、第2の管理アプリケーションの実行結果を表示部44に表示する。
操作入力部43は、担当者の操作入力を受け付ける入力インタフェースである。例えば、管理装置4を起動するボタン操作や、第2の管理アプリケーションを読み出す操作等の操作入力を受け付ける。表示部44は、例えば液晶表示パネルと表示駆動回路を有する。
通信部45は、サーバ5と通信を行うための通信インタフェースである。
医療材料管理システム1Dでは、サーバ5の制御部51(判定部の例)は、リーダライタ装置3によるアイテムのスキャン結果に基づいて、当該アイテムが「期限切れ」、「期限切迫」、「出庫過多」、「過剰」、「欠品」、「正常」のうちいずれのアイテムステータスであるか判定する。すなわち、サーバ5の制御部51は、リーダライタ装置3によって読み取られたアイテムデータに基づき、対応するアイテムの使用の適否を判定する。判定結果としてのアイテムステータスは、検品データベースの「アイテムステータス」フィールドに書き込まれる。
さらにサーバ5の制御部51(第2判定部の例)は、オーダーデータベースに記録されている各オーダーが「準備」、「検品」、「搬送」、「回収」、「報告」のいずれのプロセスステータスであるか判定する。判定結果としてのプロセスステータスは、オーダーデータベースの「プロセスステータス」フィールドに書き込まれる。
サーバ5の制御部51は、リーダライタ装置3から送信されるスキャン結果がマスタ登録において行われた場合には、当該スキャン結果を術式IDと対応付けて手術セットマスタデータベースに書き込む。サーバ5の制御部51は、リーダライタ装置3から送信されるスキャン結果が検品処理において行われた場合には、当該スキャン結果をオーダー番号と対応付けて検品データベースに書き込む。
(1−4)各プロセスにおける処理フローおよび表示態様
次に、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいて、各プロセスにおける処理フローと表示態様について、図14〜図29を参照して説明する。
(1−4−1)マスタ登録(図14,図15)
以下、マスタ登録の処理について図14および図15を参照して説明する。図14は、本実施形態の医療材料管理システムにおいてマスタ登録を行うときのシーケンスチャートである。図15は、本実施形態の医療材料管理システムにおいてマスタ登録を行うときの携帯端末の画面遷移を例示する図である。
担当者の操作に基づいて携帯端末2が第1の管理アプリケーションを実行することで、図15の画面g1に示すように、マスタ登録・編集画面が表示される。画面g1には、術式名やトレイID等の入力を行うための入力部i1と、ボタンb1(「クリア」)およびボタンb2(「スキャン」)とが含まれる。入力部i1は、例えば診療科、術式名、トレイの各々をプルダウンメニューから選択可能となるように構成されている。図15の例では、診療科として「消化器外科」、術式名として「胃全摘術セット」、トレイのIDとして「T1」が選択入力されている(図14のステップS20)。ボタンb1(「クリア」)は、入力部i1の選択状態をデフォルト値に変更するためのボタンである。
なお、入力部i1においてトレイごとのロケーションデータ(棚番等、倉庫内の位置に関する情報)を入力できるようにしてもよい。その場合、マスタデータには、各トレイのロケーションデータが含まれる。
入力部i1に対する入力が行われた状態でボタンb2(「スキャン」)を操作すると、携帯端末2はサーバ5にスキャン指示を送信する(ステップS21)。次いで、サーバ5は、リーダライタ装置3に対してスキャン指示を送信する(ステップS22)。スキャン指示には、入力部i1に入力されたデータ(診療科、術式名、トレイIDのデータ)が含まれる。
作業者は、胃全摘術セットにおいてトレイT1に配置すべきすべてのアイテムをトレイT1に載せた後に、トレイT1をリーダライタ装置3の収容部3h内に配置する。すると、自動的に、あるいは所定のリーダライタ装置3に対する操作に応じて、リーダライタ装置3はトレイT1内のすべてのアイテムの一括読み取りを実行し(ステップS23)、スキャン結果の応答をサーバ5に返す(ステップS24)。次いで、サーバ5は、スキャン結果を携帯端末2に送信する(ステップS25)。
携帯端末2はスキャン結果を受信すると、例えば図15の画面g2に示すようにスキャン結果を表示する(ステップS26)。画面g2は、入力部i1に対する入力結果を表示する第1表示領域A11と、登録指示を受け付けるボタンb3(「登録」)を表示する第2表示領域A12と、スキャン結果を表示する第3表示領域A13と、を含む。
画面g2においてボタンb3(「登録」)が操作されると(ステップS27:YES)、携帯端末2は、登録要求(第1要求の例)をサーバ5に送信する(ステップS28)。
登録要求に応じてサーバ5は、ステップS24で受信したスキャン結果を、ステップS21で受信したスキャン指示に含まれる診療科、術式名、トレイIDのデータと関連付けて、手術セットマスタデータベースに記録する(ステップS27)。このとき、未登録の術式名については新たな術式IDが設定され、術式IDと対応付けて、診療科、術式名、トレイID、スキャン結果を含むレコードがマスタデータとして記録される(図11の例では、術式ID:「HC−2」)。
マスタデータの記録が完了すると、サーバ5は、携帯端末2に対して登録結果の応答を返す(ステップS30)。
図14のステップS20〜S27の処理は、同一の術式名に対して必要となる複数のトレイの各々に対して繰り返し行われる。それによって、トレイ単位で順次手術セットマスタデータベースに記録され、術式IDあるいは術式名に対応するマスタデータが作成される。作成されたマスタデータが検品処理において参照される。
(1−4−2)オーダー登録(図16〜図18)
次に、オーダー登録の処理について図16〜図18を参照して説明する。図16は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいてオーダー登録を行うときのシーケンスチャートである。図17は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいてオーダー登録を行うときの携帯端末の画面遷移を例示する図である。図18は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいてオーダー登録を行った後の管理装置の画面例を示す図である。
手術室から手術予定表が配布されると、オーダー登録を行う担当者は、手術予定表を基に、携帯端末2の第1の管理アプリケーション上でオーダーの必要事項を入力する(図16のステップS32)。オーダー入力画面の一例が図17の画面g3である。画面g3には、オーダーの必要事項を入力するための入力部i2と、ボタンb4(「クリア」)およびボタンb5(「登録」)とが含まれる。ボタンb4(「クリア」)は、入力部i2の選択状態をデフォルト値に変更するためのボタンである。なお、手術を特定するオーダー番号(オーダーNo.)は、固有の番号となるように例えばサーバ5によって予め割り当てられる。
画面g3においてオーダーの必要事項を入力した上でボタンb5(「登録」)が操作されると、携帯端末2は、オーダー登録要求(第2要求の例)をサーバ5に送信する(ステップS34)。オーダー登録要求には、入力部i2に対する必要事項の入力データが含まれる。
オーダー登録要求を受信したサーバ5は、オーダー登録要求に含まれる入力データを基に、オーダーデータベース(オーダーDB)に対して新たなレコードを追加する(ステップS36)。図12のオーダーデータベースでは、オーダー番号が「Q12」のレコードが追加された例が示される。オーダー登録を行う段階では、対応する手術は検品開始前の状態であるため、新たなレコードにおいて「プロセスステータス」のフィールドには「準備」が書き込まれる。
サーバ5は、ステップS36において追加したオーダーデータを携帯端末2および管理装置4に送信する(ステップS38,S42)。
携帯端末2は、受信したオーダーデータを図17の画面g4に示す表示態様で表示する(ステップS40)。画面g4は、現時点で処理中のオーダーの一覧を表示する基本画面であり、日付表示部tdとオーダー表示部100aを含む。
オーダー表示部100aは、プロセスステータス表示部101aと詳細表示部102aを有する。プロセスステータス表示部101aには、新たに登録されたオーダーのプロセスステータスが表示される。詳細表示部102aには、新たに登録されたオーダーの詳細な内容が表示される。
日付表示部tdには初期値として現在日付が表示されるが、日付は矢印ボタンdc1,dc2によって変更可能である。日付を変更することで、別の日付のオーダーを表示させることができる。
管理装置4は、受信したオーダーデータを基に1または複数のオーダーについての情報を図18の画面G1に示す表示態様で表示する(ステップS44)。
管理装置4の表示画面には、倉庫内の複数の担当者が現在の進捗状況を確認できるように、日付表示部TDに表示される現在日付を基準として、現時点で処理中の複数のオーダーが表示される。
画面の左部分LA(第2部分の例)は、現在時刻を基準として例えば前日(所定の第2期間内の例)が手術予定日時である1または複数のオーダーを表示する部分である。つまり、画面の左部分LAには、術後のオーダーが表示される。左部分LAは、術後の1または複数のオーダーの進捗状況のパーセント表示P2を含む。パーセント表示P2は、術後のすべてのオーダーのうち、処理が完了しているオーダーの割合を示す。
画面の右部分RA(第1部分の例)は、現在時刻を基準として例えば2日後(所定の第1期間内の例)が手術予定日時である1または複数のオーダーを表示する部分である。つまり、画面の右部分RAには、術前のオーダーが表示される。なお、所定日は任意に設定可能である。右部分RAは、術前の1または複数のオーダーの進捗状況のパーセント表示P1を含む。パーセント表示P1は、術前のすべてのオーダーのうち、処理が完了しているオーダーの割合を示す。
第1期間および第2期間は任意の値に設定することが可能である。
図18の画面G1に示す例では、術前のオーダーとして図17で登録されたオーダーのオーダー表示部100Aと、術後のオーダーのオーダー表示部100Bとが表示される。例えばオーダー表示部100Aは、プロセスステータス表示部101Aと、詳細表示部102Aと、アイテムステータス表示部103Aとを有する。プロセスステータス表示部101Aは、対応するオーダーのプロセスステータスを表示する部分である。詳細表示部102Aは、対応するオーダーのオーダー番号、術式名、術式IDを表示する部分である。アイテムステータス表示部103Aは、対応するオーダーのアイテムステータスを表示する部分である。画面G1が表示される時点では、オーダー番号が「Q12」のオーダーは検品開始前であるため、アイテムステータスは初期値である「正常」となっている。
なお、図16に示した例では、オーダー登録要求に応じて新たなオーダーデータが作成される場合について説明したが、既にオーダーデータベースに含まれる各オーダーデータは、携帯端末2からの要求に応じて更新(編集)あるいは消去されるようにしてもよい。
(1−4−3)検品処理(図19〜図22)
次に、検品処理について図19〜図22を参照して説明する。図19は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいて検品処理を行うときのシーケンスチャートである。図20は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいて検品処理を行うときの携帯端末の画面遷移を例示する図である。図21は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいて検品処理を行うときの携帯端末の画面遷移を例示する図である。図22は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいて検品処理中における管理装置の画面例を示す図である。
携帯端末2が実行する第1の管理アプリケーション上で、検品対象となるオーダー表示部を選択操作すると、図20の画面g5に示すように、トレイリストが表示される。画面g5には、対応するオーダーの術式名の手術に必要となる複数のトレイのいずれかを選択入力するための入力部i3が含まれる。ここで、例えばトレイT1が選択された場合、図20の画面g6が表示される。
画面g6は、術式名と選択されたトレイとともにボタンb6(「スキャン開始」)を表示する第1表示領域A21と、アイテムステータスごとのアイテム数を表示する第2表示領域A22と、選択されたトレイに含まれるべきアイテムリストを表示する第3表示領域A23と、を含む。
第3表示領域A23は、対応する術式名のマスタデータが表示される。ここで、「数量」の欄では、分母がマスタデータに基づく数の値であり、分子がスキャン結果に基づく数の値である。画面g6が表示される時点では、まだスキャンを開始していないため、認識アイテムの数がゼロであり、アイテムリストの中のすべてのアイテムの「数量」の欄の分子の値がゼロとなっている。
なお、アイテムリストを表示するために、携帯端末2は、サーバ5が有する手術セットマスタデータベースにアクセスしてもよい。
また、各アイテムのアイテムデータにロケーションIDが記録されている場合、または、各アイテムが配置されるトレイのロケーションデータ(棚番等)が記録されている場合には、ロケーションIDやロケーションデータを、各アイテムと対応付けて表示してもよい。
画面g6においてボタンb6(「スキャン開始」)が操作されると、携帯端末2はサーバ5にスキャン指示(第3要求の例)を送信する(図19のステップS50)。当該スキャン指示には、少なくとも、オーダー番号、トレイIDのデータが含まれる。次いで、サーバ5は、スキャン指示をリーダライタ装置3に対して送信する(ステップS52)。
作業者は、胃全摘術セットにおいてトレイT1に配置すべきすべてのアイテムをトレイT1に載せた後に、トレイT1をリーダライタ装置3の収容部3h内に配置する。すると、自動的に、あるいは所定のリーダライタ装置3に対する操作に応じて、リーダライタ装置3はトレイT1内のすべてのアイテムの一括読み取りを実行し(ステップS54)、スキャン結果をサーバ5に返す(ステップS56)。なお、ステップS54では、必要に応じて各アイテムにデータを書き込んでもよい。例えば、後述する第3の実施形態では、各アイテムに患者IDが書き込まれる。
サーバ5は、ステップS56で受信したスキャン結果を、オーダー番号に対応する術式IDのマスタデータと照合する(ステップS58)。さらにサーバ5は、受信したスキャン結果を基に検品データベース(検品DB)に新たなレコードを追加する(ステップS60)。
さらにサーバ5は、オーダーデータベースにおいて当該オーダー番号のレコードの「プロセスステータス」フィールドの値を「準備」から「検品」に書き換えるようにして、オーダーデータベース(オーダーDB)を更新する(ステップS61)。なお、最初のトレイに対する検品処理が開始された時点で、プロセスステータスが更新される。
ステップS58で行われる照合は、リーダライタ装置3によって読み取られたアイテムデータと、通信部25によって通知された術式IDに基づいて手術セットマスタデータベースから読み出されたマスタデータとを比較することである。
具体的には、ステップS58では、サーバ5は、マスタデータのうち対応するトレイに含まれるべきアイテムのデータ(コード番号、アイテム名、数量)と、スキャン結果に含まれるアイテムのデータ(コード番号、アイテム名、数量)とを比較し、スキャン結果に含まれるアイテムの過不足の有無を決定する。さらに、サーバ5は、当該過不足の有無と、スキャン結果に含まれる各アイテムの有効期限および出庫回数の値とを基に、アイテムステータスを決定する。アイテムステータスは、「正常」、「期限切れ」、「期限切迫」、「過剰」、「欠品」、「出庫過多」のいずれかの状態である。
サーバ5は、ステップS60において新たに追加したレコードに、受信したスキャン結果に含まれる各アイテムのデータを書き込むとともに、ステップS58で決定した各アイテムのアイテムステータスを書き込む。
サーバ5は、ステップS58で得られた検品結果(マスタデータとの比較結果、各アイテムのアイテムステータス、プロセスステータス等)を携帯端末2および管理装置4に送信する(ステップS62,S66)。
携帯端末2は、受信した検品結果を図21の画面g7に示す表示態様で表示する(ステップS64)。画面g7は、画面g6と同様の表示態様である。
画面g7の第2表示領域A22には、受信した検品結果に基づき、アイテムステータスごとのアイテム数が含まれる。
画面g7の第3表示領域A23には、受信した検品結果に基づき、選択されたトレイに含まれているアイテムのスキャン結果が表示される。第3表示領域A23の「数量」の欄において、分子がスキャン結果に基づく数の値である。画面g7に示す例では、表示されている各アイテムについて、マスタデータにおける数量とスキャン結果に基づく数量とが一致しており、表示されている各アイテムが過不足なくトレイT1に含まれていることがわかる。
第2表示領域A22では、各アイテムステータスの数量をアイテムステータスの優先順位の順番で表示させることが好ましい。
好ましくは、第3表示領域A23は、アイテムステータスが「正常」ではないアイテムが強調表示されるように構成される。例えば、アイテム名が「シリンジ50ml」のアイテムは出庫回数が所定値(例えば、3)以上であるため、アイテムステータスが「出庫過多」であり強調表示されている。アイテムステータスが「出庫過多」である場合には、アイテムの清潔度合いが低い可能性があるため注意喚起される。アイテム名が「丸針」のアイテムの有効期限が近いため、当該アイテムのアイテムステータスは「期限切迫」であり強調表示されている。アイテムの有効期限が近い場合、当該アイテムは使用禁止ではないが、使用しないことが好ましい。
強調表示は、警告出力の一例であるとともに、アイテムステータスに応じて異なる表示態様とする一例である。例えば、アイテムステータスごとに異なる色、模様、若しくは輝度を対応付け、第3表示領域A23のアイテムリストのうちアイテムステータスが「正常」ではないアイテムの行を、当該アイテムステータスに対応付けられた色、模様、若しくは輝度で表示してもよい。
トレイ単位でのアイテムのスキャンは何度でも行うことができる。例えば、アイテムが過剰である場合、あるいはアイテムが欠品である場合等、不要なアイテムをトレイから取り出し、あるいは足りないアイテムを追加して、画面g6のボタンb6(「スキャン開始」)を操作して再度スキャンを行うことができる。あるいは、アイテムステータスが「出庫過多」であるアイテムは、新品のアイテムと取り替えた上で再度スキャンを行うようにすることが好ましい。
図21の画面g8は、現時点で処理中のオーダーの一覧を表示する基本画面である。画面g8に示すように、1トレイでも検品を行った場合には、オーダー表示部100aのプロセスステータス表示部101aが「準備」から「検品」に切り替わるとともに、検品済みのすべてのアイテムが「正常」ではない場合には、「正常」以外のアイテムステータスが表示される。画面g8に示す例では、画面g7で強調表示されていた「出庫過多」の状態のアイテムが「正常」状態のアイテムと取り替えられた結果、「出庫過多」の状態が解消された場合が想定されている。その場合、アイテムステータスが「期限切迫」であるアイテムがトレイ内にあることを示す「切迫」という文字が表示される。
画面g8には、ボタンb7(「搬送」)を含む。ボタンb7(「搬送」)は、すべてのトレイに対するスキャンを行って検品処理が終了した場合に操作されるボタンである。
管理装置4は、受信した検品結果を図22の画面G2に示す表示態様で表示する(ステップS68)。画面G2では、画面G1に対して、オーダー表示部100Aのプロセスステータス表示部101Aが「準備」から「検品」に切り替わり、アイテムステータス表示部103Aではアイテムステータスが「期限切迫」であることが表示される。また、詳細表示部102Aでは、検品の進捗状況が棒状に表示される(図22の例では、「検品中(2/5)」)。検品の進捗状況は、例えば、スキャン対象となるトレイの総数に対するスキャン済みのトレイの数で表される。
なお、画面G2には、他のオーダーとして、術後のオーダーに対するオーダー表示部100Bと、術前のオーダーに対するオーダー表示部100Cとが例示されている。
図19のステップS50〜S68の処理は、同一の術式名に対して必要となる複数のトレイの各々に対して繰り返し行われる。それによって、トレイ単位で順次検品データベースにスキャン結果が記録、更新される。
なお、図19のシーケンスチャートにおいて、リーダライタ装置3はスキャン結果を、携帯端末2を経由してサーバ5に返してもよい。その場合、携帯端末2は、受信したスキャン結果に基づいて、特定のアイテムの使用の適否を判定し、その判定結果を表示してもよい。例えば、「期限切れ」、「期限切迫」、「出庫過多」の状態であるか否かについては、スキャン結果をサーバ5から受信しない場合であっても、スキャン結果に含まれる各アイテムのアイテムデータを基に直ちに判定することができる。
(1−4−4)搬送処理(図23〜図26)
次に、搬送処理について図23〜図26を参照して説明する。図23は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいて検品処理が終了した後の携帯端末の画面例を示す図である。図24は、ピッキングリストの一例を示す図である。図25は、ピッキングヘッダの一例を示す図である。図26は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいて検品処理が終了した後の管理装置の画面例を示す図である。
すべてのトレイの検品が終了し、図21の携帯端末2の画面g8においてボタンb7(「搬送」)が操作されると、図23の画面g9(基本画面)が表示されるとともに、携帯端末2からサーバ5に対してプロセスステータスの変更要求が送信される。当該変更要求に応じてサーバ5は、オーダーデータベースの「プロセスステータス」フィールドの値を「検品」から「搬送」に書き換えるとともに、プロセスステータスの変更を管理装置4に通知する。
携帯端末2の画面g9では、画面g8に対して、オーダー表示部100aのプロセスステータス表示部101aにおいてプロセスステータスが「検品」から「搬送」に切り替わっている。画面g9には、ボタンb8,b9が含まれる。
ボタンb8は、ピッキングリストを出力するためのボタンである。携帯端末2をプリンタ(図示せず)に接続した状態でボタンb8を操作することで、ピッキングリストがプリンタから印字出力される。図24に例示するように、ピッキングリストには、検品処理を経た各トレイT1,T2,…に含まれるアイテムの一覧が記載されている。ピッキングリストは、手術前に手術室に提出される帳票である。図24に例示するピッキングリストでは、1つずつのアイテムに対応して1行にアイテムのロット番号および有効期限を含むように表示する例であるが、その限りではない。同一のアイテム(つまり、同一のコード番号のアイテム)については、まとめて1行で表示し、ロット番号および有効期限の表示に代えて数量を表示してもよい。
ボタンb9は、ピッキングヘッダを出力するためのボタンである。携帯端末2をプリンタ(図示せず)に接続した状態でボタンb9を操作することで、図25に例示するピッキングヘッダがプリンタから印字出力される。ピッキングヘッダは、トレイを収容したカートCT(図9参照)に作業者によって貼付される。カートCTにピッキングヘッダを貼付することで、病院内を搬送されるカートCTがどの手術に使用されるアイテムを収容しているのか認識することができる。
なお、ピッキングリストとピッキングヘッダの出力は、プロセスステータスが「搬送」に切り替えられた場合に自動で行われてもよいし、図23に例示したように手動で(つまり、ボタンに対する操作に応じて)行われてもよい。
管理装置4は、プロセスステータスの変更をサーバ5から通知されると、図26の画面G3に示すように画面を更新する。画面G3では、画面G2に対して、オーダー表示部100Aのプロセスステータス表示部101Aが「検品」から「搬送」に切り替わっている。
(1−4−5)回収処理(図27〜図29)
次に、回収処理について図27〜図29を参照して説明する。図27は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいて回収処理を行うときのシーケンスチャートである。図28は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいて回収処理を行うときの携帯端末の画面遷移を例示する図である。図29は、本実施形態の医療材料管理システム1Dにおいて回収処理中における管理装置の画面例を示す図である。
回収処理では、手術室から搬送された術後のカートCTが対象となる。回収処理においても検品処理と同様、カートCT内のトレイ単位で処理が行われる。
携帯端末2が実行する第1の管理アプリケーション上で、回収対象となるオーダー表示部を選択操作すると、図28の画面g10に示すように、トレイリストが表示される。画面g10には、対応するオーダーの術式名の手術に必要となる複数のトレイのいずれかを選択入力するための入力部i4が含まれる。ここで、例えばトレイT1が選択された場合、画面g11が表示される。
画面g11は、術式名と選択されたトレイとともにボタンb10(「スキャン開始」)を含む。
画面g11においてボタンb10(「スキャン開始」)が操作されると、携帯端末2はサーバ5にスキャン指示を送信する(図27のステップS70)。当該スキャン指示には、少なくとも、オーダー番号、トレイIDのデータが含まれる。次いで、サーバ5は、スキャン指示をリーダライタ装置3に対して送信する(ステップS72)。
作業者は、手術室から搬送されたカートCTからトレイT1を取り出してリーダライタ装置3の収容部3h内に配置する。すると、自動的に、あるいは所定のリーダライタ装置3に対する操作に応じて、リーダライタ装置3はトレイT1内のすべてのアイテムの一括読み取りを実行するとともに、各アイテムに書き込みを行う(ステップS74)。各アイテムに対する書き込みは、各アイテムのアイテムデータ(図4参照)のうち「出庫回数」の値を1つ増加させる処理である。つまり、手術室から返却されたアイテムは手術で使用されずに在庫棚に戻す(再度入庫する)アイテムであるため、在庫棚から出庫された回数(出庫回数)を1つ増加させる。
次いで、リーダライタ装置3は、スキャン結果の応答をサーバ5に返す(ステップS76)。
サーバ5は、ステップS76で受信したスキャン結果を、オーダー番号に対応する検品データと照合し(ステップS78)、手術室で使用されたアイテム(使用実績)を特定する(ステップS80)。さらにサーバ5は、オーダーデータベースにおいて当該オーダー番号のレコードの「プロセスステータス」フィールドの値を「搬送」から「回収」に書き換えるようにして、オーダーデータベース(オーダーDB)を更新する(ステップS82)。なお、最初のトレイに対する回収処理が開始された時点で、プロセスステータスが更新される。
サーバ5は、回収結果(検品データとの比較結果、各アイテムのアイテムステータス、プロセスステータス等)を携帯端末2および管理装置4に送信する(ステップS84,S88)。
携帯端末2は、受信した回収結果を、図28の画面g12に示す表示態様で表示する(ステップS86)。画面g12は、検品時の画面g7と同様の表示態様である。画面g12の第2表示領域A32には、受信した回収結果に基づき、選択されたトレイに含まれているアイテムのスキャン結果が表示される。 第2表示領域A32では、各アイテムステータスの数量をアイテムステータスの優先順位の順番で表示させることが好ましい。
第3表示領域A33は、選択されたトレイに対応するアイテムリストのアイテムごとのスキャン結果が表示される。第3表示領域A33には、各アイテムの有効期限や出庫回数の値が含まれる。第3表示領域A33の「数量」の欄では、分母が検品データに基づく数の値であり、分子がスキャン結果に基づく数の値である。
画面g12に示す例では、例えば、コード番号が「6903」のアイテムは、2個ピッキングをし、リーダライタ装置3によって読み取られたアイテムの数が0個となっている(「0/2」という表示)ため、手術室で全数使い切ったことがわかる。また、コード番号が「3450」のアイテムは、10個ピッキングをし、リーダライタ装置3によって読み取られたアイテムの数が4個となっている(「4/10」という表示)ため、手術室で6個使用されたことがわかる。
なお、「数量」の欄の内容に基づいて、各行の表示態様を異ならせてもよい。例えば、画面g12では、リーダライタ装置3によって少なくとも1個読み取られたアイテムに対応する行を強調表示する例が示される。
「数量」の欄の内容に基づいて各行の表示態様を異ならせる他の方法として、リーダライタ装置3によって少なくとも1個読み取られたアイテムに対応する行を、1個も読み取らなかったアイテムに対応する行と比較して異なる色、模様、若しくは輝度とする方法が挙げられる。
管理装置4は、受信した回収結果に基づいて、表示画面を画面G4に示すように更新する(ステップS90)。
回収処理は術後の処理であるため、オーダー番号が「Q12」のオーダーに対応するオーダー表示部100Aは、画面G4の左部分LAに含まれる。
画面G4では、画面G3に対して、オーダー表示部100Aのプロセスステータス表示部101Aが「搬送」から「回収」に切り替わっている。また、詳細表示部102Aでは、回収の進捗状況が棒状に表示される(図29の例では、「回収中(4/5)」)。回収の進捗状況は、例えば、スキャン対象となるトレイの総数に対するスキャン済みのトレイの数で表される。
図27のステップS70〜S90の処理は、すべてのトレイの各々に対して繰り返し行われる。それによって、トレイ単位で順次使用実績が特定される。特定された使用実績のデータは、医事報告明細書の作成業務や収支分析等を行うために、サーバ5においてオーダー番号と紐付けて記録することが好ましい。
最後に、すべてのトレイ上にあるアイテムを在庫棚に戻す作業(図2の作業S10)を行うことで、1回の手術に対するアイテムの管理が終了する。なお、アイテムのアイテムデータにロケーションIDやロケーションデータが含まれている場合には、図28の画面g12において各アイテムに対応付けてロケーションIDやロケーションデータを表示することが好ましい。それによって、アイテムを、ロケーションIDやロケーションデータによって特定される倉庫内の位置に円滑に返却することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の医療材料管理システムによれば、担当者が所持する携帯端末2や、病院内の倉庫の壁等に配置される大型の表示パネルを備えた管理装置4に、各オーダーのプロセスステータス、および、各オーダーにおけるアイテムステータスが表示されるように構成される。そのため、院内SPDに関わる各担当者は、各オーダーの進捗や、各オーダーに関連するアイテムの使用の適否(つまり、アイテムが正常であるか否か)を直ちに認識することができる。
本実施形態の医療材料管理システムによれば、手術の術式IDごとに、当該手術に必要となる複数のアイテムデータをマスタデータとしてサーバ5に記録するように構成される。そのため、いったんマスタデータが作成されれば、それ以降、同一の術式の手術のオーダーに対する検品処理において同じマスタデータを参照することができるため、検品処理の手間が従来よりも格段に削減される。
本実施形態の医療材料管理システムによれば、検品データをサーバ5に保存し、術後の残りのアイテムを一括スキャンした結果と、当該検品データとを比較することで、アイテムの使用実績が情報処理によって直ちに特定できる。そのため、回収処理の手間が従来よりも格段に削減される。
(2)第2の実施形態
次に、第2の実施形態について、図30〜図32を参照して説明する。図30は、本実施形態の医療材料管理システムにおけるピッキングヘッダの一例を示す図である。図31は、本実施形態の医療材料管理システムにおいて使用されるリストバンドの平面図である。図32は、本実施形態の医療材料管理システムのシステム概要を示す図である。
第1の実施形態において説明したように、プロセスステータスが「検品」から「搬送」に切り替わった後に、ピッキングヘッダがカートに取り付けられる。つまり、ピッキングヘッダが取り付けられる時点では、検品が終了し、手術室に搬送されるアイテムに過不足がないことが判定済みであり、かつ、期限切れのアイテムがカートに含まれていない等、カート内のすべてのアイテムが手術の使用に適することが判定済みである。したがって、当該カート内のアイテムを、目的とする患者に対する医療行為に使用されることが担保できれば、医療事故を確実に防止することができる。
そのために本実施形態の医療材料管理システムでは、カートに貼付されるピッキングヘッダと、患者との間で術前に照合をとるように構成される。
本実施形態では、図23のボタンb9が操作された場合、プリンタに接続された携帯端末2は、当該プリンタに対して図30に示す形式のピッキングヘッダ500を出力するように制御する。なお、第1の実施形態においても述べたように、ピッキングヘッダの出力は、プロセスステータスが「搬送」に切り替えられた場合に自動で行われてもよいし、図23に例示したように手動で(つまり、ボタンに対する操作に応じて)行われてもよい。
図30に示すピッキングヘッダ500(第2記録媒体の一例)は、図25に示したものと比較して、バーコードbc1が追加された点で異なる。バーコードbc1が示す情報には、少なくとも患者ID(第2患者識別情報の一例)が含まれるが、オーダー番号、ルーム、術式ID、ドクターID等の他の情報が含まれていてもよい。図30のピッキングヘッダ500がカートCTに貼付されて手術室まで搬送される。
他方、本実施形態の医療材料管理システムでは、患者に図31のリストバンド9(装着部材の一例)が装着されるように構成される。
図31に示すように、リストバンド9の本体部91(第1記録媒体の一例)には、患者の名前や患者ID等の患者情報91aと、当該患者情報を含むコード情報であるバーコード91bとが印字されている。リストバンド9は、複数設けられている突起92のいずれか2つを孔93に挿入(セット)することで患者の手首に装着するように構成されている。
バーコード91bには、少なくとも患者ID(第1患者識別情報)が含まれるが、オーダー番号、ルーム、術式ID、ドクターID等の他の情報が含まれていてもよい。
図32に示すように、本実施形態の医療材料管理システム1Eは、患者PAに装着されたリストバンド9と、カートCT(搬送部材の一例)に貼付されたピッキングヘッダ500と、看護師等の医療従事者が所持する携帯端末2とを有する。
本実施形態では、携帯端末2は、図6に示した構成に加え、バーコードリーダを備える。バーコードリーダは、ピッキングヘッダ500に含まれるバーコードbc1と、リストバンド9に含まれるバーコード91bとをスキャンして各コードから患者IDを読み出すように構成されている。
本実施形態の医療材料管理システム1Eでは、ピッキングヘッダ500が貼付されたカートCTが手術室に搬送されると、患者PAとの照合が行われる。具体的には、携帯端末2の制御部21は、バーコードbc1から得られた患者IDと、バーコード91bから得られた患者IDとが一致する場合には、照合結果がOKと判断し、一致しない場合には照合結果がNGと判断して表示部24(出力部の一例)に対して警告出力を行う。
本実施形態の医療材料管理システム1Eによれば、手術室に搬送されたカートCTと患者との間で照合を行うため、患者PAの手術のために用意されたアイテムが当該患者に使用されることを確実にすることができる。
なお、図32に示した例では、ピッキングヘッダ500とリストバンド9に設けられたバーコード同士を照合する例を示したが、照合を行うための記録媒体はバーコードに限られず、2次元コードであってもよい。他の記録媒体として、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)、RFID、NFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信を利用する記録媒体を利用してもよい。その場合、ピッキングヘッダとリストバンドのそれぞれに近距離無線通信を利用した記録媒体を取り付け、当該記録媒体に患者IDを記録しておく。そして、ピッキングヘッダとリストバンドの各々に取り付けられた記録媒体と携帯端末2との間で無線通信を行うことにより、携帯端末2においてピッキングヘッダとリストバンドの間の患者IDの照合を行うように構成する。
(3)第3の実施形態
以下、第3の実施形態について説明する。
本実施形態の医療材料管理システムでは、手術の術前の検品処理から術後の回収処理まで、当該手術を受ける患者と、当該手術に使用するアイテムとを紐付けることで、病院内でどの患者向けのアイテムであるのか容易に認識でき、病院内でのトレーサビリティを確保できるようにする。また、回収処理において各アイテムに対応する患者IDが認識できるため、請求額や保険請求額を誤って算出することが防止される。
そのために先ず、検品処理では、リーダライタ装置3がトレイ内のアイテムの一括読み取りを行うとともに、各アイテムに対して患者IDの書き込みを行う。つまり、医療材料データとしてのアイテムデータは、医療材料を用いた医療行為が提供される患者を識別する患者識別情報として患者IDを含む。
携帯端末2は、図20のボタンb6(「スキャン開始」)が操作されると、サーバ5に対してオーダー番号に対応する患者IDを要求する。サーバ5は、オーダーデータベースにおいて、要求に係るオーダー番号に対応するレコードに含まれる患者IDを特定し、携帯端末2に返す。
携帯端末2は患者IDを受信すると、例えば図19のステップS50において、当該患者IDを、各アイテムに取り付けられたラベルのRFIDインレイに書き込むことを含むスキャン指示をサーバ5に送信する。サーバ5は当該スキャン指示をリーダライタ装置3に送信し、スキャン指示に応じてリーダライタ装置3は患者IDをRFIDインレイに書き込む。
術後に手術室から戻されたアイテムは在庫棚に返却されるが、その後に別の患者向けに使用されうるため、当該アイテムのRFIDインレイに書き込まれている患者IDを回収処理において消去する。具体的には、本実施形態の医療材料管理システムでは、図27のステップS72においてリーダライタ装置3が、トレイ内の各アイテムのRFIDインレイが記憶する患者IDを消去する処理(つまり、アイテムデータから患者IDを消去する処理)を行うように構成される。
なお、検品処理から回収処理の間にアイテムのRFIDインレイに記録されるデータは、患者IDに限られない。患者IDに代えて、あるいは患者IDとともに、オーダー番号を記録してもよい。つまり、検品処理においてオーダー番号をRFIDインレイに書き込み、回収処理においてオーダー番号をRFIDインレイから消去してもよい。オーダー番号はオーダーデータベースにおいて患者IDと紐付けられているため、オーダー番号をRFIDインレイに記録しておくことによっても、アイテムを患者IDに対応付けておくことができる。
(4)第4の実施形態
以下、第4の実施形態について説明する。
カートCTを用いてアイテムを手術室に搬送した後、手術室においてアイテムを誤開封し、あるいは破損させて当該アイテムが使用不可となる場合、または、手術室において血液や薬品によってアイテムを汚染された結果、当該アイテムが使用不可となる場合がある。そのようなアイテムをトレイに載せて返却して回収処理を行ったとしたならば、患者に対する請求額や保険請求額が適正な額にならない虞がある。そこで、本実施形態の医療材料管理システムでは、術後に回収処理を行うためにトレイに戻すアイテムと、使用不可となったアイテムとを分離して処理することを特徴とする。
手術において未使用であって再利用可能なアイテムは、手術室まで搬送中に置かれていたトレイに戻され、当該トレイをカートに載せて、手術室外の検品処理の場所まで搬送される。
他方、手術において未使用であって再利用不可能なアイテムに対しては、以下の処理(i), (ii)のいずれかの処理を行うようにする。
(i) 再利用不可能なアイテムを手術室内でRFIDリーダライタ(図示せず)によりスキャンし,スキャン結果を携帯端末2またはサーバ5に送信する。
(ii) 再利用不可能なアイテムを特別管理用のトレイに載せ、手術室外においてリーダライタ装置3が当該トレイを一括スキャンする(一括して読み取る)。そして、リーダライタ装置3はスキャン結果を携帯端末2またはサーバ5に送信する。
(i), (ii)のいずれの処理において、携帯端末2にスキャン結果が送られた場合でも、携帯端末2は、サーバ5にスキャン結果を送信する。サーバ5は、回収処理において図27のステップS80でアイテムの使用実績を特定しているが、携帯端末2から受信した(i)または(ii)のスキャン結果に含まれるアイテムを当該使用実績から除外する(当該アイテムは使用しなかったものとする)処理を行う。それによって、患者に対する適正な請求額や適正な保険請求額を算出することが可能となる。
以上、本発明の医療材料管理システムおよび医療材料管理方法の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。
例えば、上述した各実施形態では、医療行為が手術の場合について説明したが、手術を伴わない他の医療行為についても適用可能である。
上述した実施形態では、図20の画面g5および図28の画面g10に示すように、トレイ単位でアイテムリストを表示する例について説明したが、その限りではない。トレイ単位で処理を行わない場合には、トレイを選択する処理は必要ない。
検品処理時にサーバ5に送信されるスキャン結果(図19のステップS56)および回収処理にサーバ5に送信されるスキャン結果(図27のステップS76)には、各アイテムのRFIDインレイの固有のID(例えば、UID(Unique ID),TID(Tag ID)等)が含まれていてもよい。その場合、検品データベースには、各アイテムに対応付けてRFIDインレイの固有のIDが記録される。
1,1A,1B,1C,1D,1E…医療材料管理システム、2…携帯端末、21…制御部、22…ストレージ、23…操作入力部、24…表示部、25…通信部、3…リーダライタ装置、3h…収容部、31…制御部、32…読み書き部、33…通信部、4…管理装置、41…制御部、42…ストレージ、43…操作入力部、44…表示部、45…通信部、5…サーバ、51…制御部、52…ストレージ、53…通信部、7…プリンタ、71…制御部、72…ストレージ、73…モータ駆動部、74…ヘッド駆動部、75…カッタ駆動部、76…RFIDリーダライタ、77…通信部、8…コードリーダ、9…リストバンド、91…本体部、91a…患者情報、91b…バーコード、92…突起、93…孔、500…ピッキングヘッダ、S1〜S12,S4a,S9a…作業、CT…カート、T1〜T5…トレイ、L…ラベル、IM…アイテム、IL…アイテムラベル、INL…RFIDインレイ、NW…ネットワーク、g1〜12,G1〜G4…画面、i1〜i4…入力部、b1〜b10…ボタン、dc1,dc2…矢印ボタン、td,TD…日付表示部、100a,100A〜100C…オーダー表示部、101a,101A…プロセスステータス表示部、102a,102A…詳細表示部、103A…アイテムステータス表示部、A11,A21,A31…第1表示領域、A12,A22,A32…第2表示領域、A13,A23,A33…第3表示領域、bc1…バーコード、LA…左部分、RA…右部分、PA…患者

Claims (15)

  1. 医療材料を管理する医療材料管理システムであって、前記医療材料には、医療材料に関するデータである医療材料データを記憶するRFIDインレイが取り付けられており、
    前記医療材料管理システムは、
    前記RFIDインレイから前記医療材料データを読み取るリーダライタ装置と通信可能なサーバと、前記サーバと通信可能な情報処理端末と、を備え、
    前記サーバは、
    前記リーダライタ装置によって読み取られた医療材料データに基づき、対応する医療材料の使用の適否を判定する判定部を有し、
    前記情報処理端末は、
    前記サーバの判定部による判定結果を表示する表示部と、を有する、
    医療材料管理システム。
  2. 前記医療材料データは、対応する医療材料の有効期限の情報を含み、
    前記サーバの判定部は、現在時刻を基準として前記有効期限が経過済みである場合に、前記医療材料の使用が適さないと判定する、
    請求項1に記載された医療材料管理システム。
  3. 前記医療材料データは、対応する医療材料の有効期限の情報を含み、
    前記サーバの判定部は、現在時刻を基準として前記有効期限までの時間が所定時間以下である場合に、前記医療材料の使用が適さないと判定する、
    請求項1に記載された医療材料管理システム。
  4. 前記医療材料データは、対応する医療材料が倉庫から出庫された出庫回数の情報を含み、
    前記サーバの判定部は、前記出庫回数が所定値以上である場合に、前記医療材料の使用が適さないと判定する、
    請求項1に記載された医療材料管理システム。
  5. 前記リーダライタ装置は、前記倉庫から出庫された医療材料が前記倉庫に再度入庫される前に、当該医療材料に取り付けられたRFIDインレイが記憶する医療材料データに含まれる出庫回数の値が1増加するように、新たな出庫回数のデータを書き込む書込部を有する、
    請求項4に記載された医療材料管理システム。
  6. 前記サーバは、
    医療行為の方式を識別する方式識別情報と対応付けて、当該方式の医療行為に必要となる医療材料に関するデータである医療材料データを含むデータベースを記憶する記憶部を備え、
    前記情報処理端末は、
    前記サーバから通知された、前記リーダライタ装置の読取部によって読み取られた医療材料データと、前記方式識別情報に基づいて前記データベースから読み出された医療材料データとの比較結果を、前記表示部に表示する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載された医療材料管理システム。
  7. 前記比較結果は、前記リーダライタ装置の読み取り対象である医療材料の数が、前記データベースから読み出された医療材料データによって特定される医療材料の数と比較して、同一であること、過剰であること、または不足であることのいずれかを含む、
    請求項6に記載された医療材料管理システム。
  8. 複数の医療材料が、複数の容器に分散して配置され、
    前記リーダライタ装置の読取部は、容器単位で医療材料データを読み取り、
    前記データベースは、前記方式識別情報と対応付けて、前記複数の容器の各々に関連付けられた容器識別情報と、各容器識別情報に対応する容器に配置された医療材料の医療材料データを含み、
    前記情報処理端末は、容器単位で前記比較結果を表示する、
    請求項6または7に記載された医療材料管理システム。
  9. 前記サーバは、医療行為の方式を識別する方式識別情報と、当該医療行為が患者に対して提供される提供日時と、によって特定される医療行為のオーダーごとに、
    前記医療行為が前記患者に提供される前であって、前記リーダライタ装置が、前記医療行為の提供のために準備された複数の医療材料に対する医療材料データの読み取りを開始する前の状態である第1オーダー状態、
    前記医療行為が前記患者に提供される前であって、前記リーダライタ装置が、前記複数の医療材料に対する医療材料データの読み取りを開始した後の状態である第2オーダー状態、
    前記リーダライタ装置が、前記複数の医療材料に対する医療材料データの読み取りを完了した後、前記複数の医療材料のうち前記医療行為に使用されなかった医療材料に対する医療材料データの読み取りを開始する前の状態である第3オーダー状態、および、
    前記リーダライタ装置が、前記複数の医療材料のうち前記医療行為に使用されなかった医療材料に対する医療材料データの読み取りを開始した後の状態である第4オーダー状態、
    のうちいずれかの状態であるか判定する第2判定部を備え、
    前記情報処理端末は、前記サーバの第2判定部による判定結果に基づいて、オーダーごとに前記いずれの状態であるかを識別可能な表示態様で前記表示部に表示する、
    請求項1に記載された医療材料管理システム。
  10. 前記情報処理端末は、
    提供日時が現在時刻より後の所定の第1期間内にあるオーダーの状態を含む第1部分と、
    提供日時が現在時刻より前の所定の第2期間内にあるオーダーの状態を含む第2部分と、
    を含む表示画面を前記表示部に表示する、
    請求項9に記載された医療材料管理システム。
  11. 前記医療材料データは、対応する医療材料の有効期限の情報と、対応する医療材料が倉庫から出庫された出庫回数の情報と、を含み、
    前記サーバの判定部は、複数の医療材料の各医療材料の医療材料データに基づいて、各医療材料が、
    現在時刻を基準として前記有効期限が経過済みである第1状態、
    現在時刻を基準として前記有効期限までの時間が所定時間以下である第2状態、
    前記出庫回数が所定値以上である第3状態、
    必要となる数に対して過剰である第4状態、
    必要となる数に対して不足している第5状態、および、
    前記第1状態から前記第5状態のいずれの状態でもない第6状態、
    のうちいずれの状態であるか判定し、
    前記情報処理端末は、前記判定部によって判定された前記複数の医療材料の状態の判定結果を前記表示部に表示する、
    請求項1に記載された医療材料管理システム。
  12. 前記情報処理端末は、前記複数の医療材料の中で、前記第1状態から前記第6状態までの各状態に該当する医療材料の数を前記表示部に表示する、
    請求項11に記載された医療材料管理システム。
  13. 前記情報処理端末は、前記複数の医療材料を、前記第1状態から前記第6状態までの各状態に応じて異なる表示態様となるように、前記表示部に表示する、
    請求項11または12に記載された医療材料管理システム。
  14. リーダライタ装置と、情報処理端末と、前記リーダライタ装置および前記情報処理端末と通信可能なサーバとによって、医療材料を管理する医療材料管理方法であって、前記医療材料には、医療材料に関するデータである医療材料データを記憶するRFIDインレイが取り付けられており、
    前記医療材料管理方法は、
    前記リーダライタ装置が、前記医療材料に対応する医療材料データを読み取り、
    前記サーバが、前記リーダライタ装置によって読み取られた医療材料データに基づき、対応する医療材料の使用の適否を判定し、
    前記情報処理端末が、前記サーバによる判定結果を表示する、
    医療材料管理方法。
  15. 医療材料に関するデータである医療材料データを記憶するRFIDインレイが取り付けられた医療材料を管理するサーバにおいて実行されるプログラムであって、前記サーバは、前記医療材料に取り付けられたRFIDインレイにアクセス可能なリーダライタ装置と通信可能であり、
    前記プログラムは、コンピュータに、
    前記リーダライタ装置に前記医療材料に対応する医療材料データの読み取り指示を送信する手段と、
    前記読み取り指示に応じて前記リーダライタ装置から受信する前記医療材料の医療材料データに基づいて、対応する医療材料の使用の適否を判定する手段と、
    を実現させるためのプログラム。
JP2018126418A 2018-07-02 2018-07-02 医療材料管理システム、医療材料管理方法、およびプログラム Pending JP2020008907A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018126418A JP2020008907A (ja) 2018-07-02 2018-07-02 医療材料管理システム、医療材料管理方法、およびプログラム
PCT/JP2019/025144 WO2020008951A1 (ja) 2018-07-02 2019-06-25 医療材料管理システム、医療材料管理方法、およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018126418A JP2020008907A (ja) 2018-07-02 2018-07-02 医療材料管理システム、医療材料管理方法、およびプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020008907A true JP2020008907A (ja) 2020-01-16

Family

ID=69059597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018126418A Pending JP2020008907A (ja) 2018-07-02 2018-07-02 医療材料管理システム、医療材料管理方法、およびプログラム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2020008907A (ja)
WO (1) WO2020008951A1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001198191A (ja) * 2000-01-18 2001-07-24 Tosho Inc 薬品管理システム
JP2004348717A (ja) * 2003-04-28 2004-12-09 Olympus Corp 病院情報システム
JP2007106557A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Seiken Ika Kogyo Kk 病院内医療品追跡システムとこれに用いる医療品ピッキング用カートおよび備品用ラック
JP2011062331A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Panasonic Corp 薬剤管理方法および薬剤管理装置
WO2016051448A1 (ja) * 2014-09-29 2016-04-07 オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス株式会社 製剤管理システム、製剤管理方法及びプログラム
WO2016175276A1 (ja) * 2015-04-28 2016-11-03 サトーホールディングス株式会社 保管庫

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3605797B2 (ja) * 2000-06-08 2004-12-22 敦 木下 患者別手術使用物品管理方法及び該管理システム
JP2002179210A (ja) * 2000-12-13 2002-06-26 Seiji Iwasaki 収納物管理システム
JP2004198043A (ja) * 2002-12-19 2004-07-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 保存制御装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001198191A (ja) * 2000-01-18 2001-07-24 Tosho Inc 薬品管理システム
JP2004348717A (ja) * 2003-04-28 2004-12-09 Olympus Corp 病院情報システム
JP2007106557A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Seiken Ika Kogyo Kk 病院内医療品追跡システムとこれに用いる医療品ピッキング用カートおよび備品用ラック
JP2011062331A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Panasonic Corp 薬剤管理方法および薬剤管理装置
WO2016051448A1 (ja) * 2014-09-29 2016-04-07 オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス株式会社 製剤管理システム、製剤管理方法及びプログラム
WO2016175276A1 (ja) * 2015-04-28 2016-11-03 サトーホールディングス株式会社 保管庫

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020008951A1 (ja) 2020-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050240441A1 (en) Hospital information system and program thereof
US20170098049A1 (en) System and method for tracking medical device inventory
US20030105555A1 (en) Method of issuing medical supplies and dispensing and administering medications through a hand-held device and a device and system for doing the same
US10290368B2 (en) Bulk encoding medical items with wireless identification
US20120041770A1 (en) Systems, methods, and apparatus for provisioning and tracking medical supplies for medical procedures
KR20090085054A (ko) 의료용 제품의 추적을 위한 방법 및 시스템
US20170068929A1 (en) Systems and Methods for Managing Inventory for Health Care Offices
JP2007106557A (ja) 病院内医療品追跡システムとこれに用いる医療品ピッキング用カートおよび備品用ラック
JP2004348717A (ja) 病院情報システム
JP6490639B2 (ja) 医療材料の管理システム、方法およびプログラム
WO2020008950A1 (ja) 医療材料管理システムおよび医療材料管理方法
JP2021015576A (ja) 物品管理システムおよび物品管理方法
JP5134938B2 (ja) 組立作業支援方法及び組立作業支援システム
JP2006092197A (ja) 薬管理システムおよび薬管理システムに用いられる読取装置
JP3605797B2 (ja) 患者別手術使用物品管理方法及び該管理システム
JP2019091499A (ja) 医療材料の管理システム、方法およびプログラム
JP5212960B1 (ja) 調剤管理システム
WO2020008951A1 (ja) 医療材料管理システム、医療材料管理方法、およびプログラム
WO2020008952A1 (ja) 医療材料管理システム、医療材料管理方法、およびプログラム
WO2020008953A1 (ja) 医療材料管理システムおよび医療材料管理方法
JP2021015578A (ja) 物品管理システムおよび物品管理方法
JP2021015577A (ja) 物品管理システムおよび物品管理方法
US20230075566A1 (en) Inventory management system
Mao et al. Device Management
CA2944105A1 (en) Systems and methods for managing inventory for health care organizations

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20190930

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220607

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20221129