JP2014212903A - 手術用器具の保守管理方法 - Google Patents

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博一 網野
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哲也 上田
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Seiji Nishio
征士 西尾
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Abstract

【課題】資源の消費を抑え、メンテナンス作業の手間を削減することができる手術用器具の保守管理方法を提供する。
【解決手段】使用目的が同じで大きさがそれぞれ異なる手術用器具を含む器具一式を、手術時に手術用器具が使用されたかどうかを示す識別部材を各手術用器具に取り付けて準備する。器具一式が手術で使用されて返却されると、器具一式中の各手術用器具を、該手術用器具の識別部材に基づいて、使用された手術用器具と未使用の手術用器具とに区別する。使用された手術用器具として区別された手術用器具のみを対象にメンテナンスを行う。
【選択図】図6

Description

本発明は、繰り返し使用される手術用器具の保守管理方法に関する。
手術の際に使用される手術用器具は、毎回多数の器具が準備される。不測の事態に備え、同じ器具を複数個準備することや、患者のサイズに合わせるために、サイズ違いの器具を複数個準備するなど、あらゆる可能性を想定して準備される。
しかし、一連の手術においては、準備された手術用器具の全てを使用することは極めて稀である。たとえば、人工股関節の置換手術を例にとると、股関節の骨のサイズの違いにより、寛骨臼側のインプラントのサイズは、40〜60mmまで21種類におよび、これら21種類のインプラントが全て準備される。ただし、手術において実際に使用される人工股関節の臼蓋側のインプラントは、患者の骨に合わせた1つのサイズの1種類のみである。日本人の場合は50mm前後のサイズのインプラントを使用することが最も多い。
また臼蓋側のインプラントを埋入するために寛骨臼を掘削する半球状のカップリーマは、38〜60mmまでの23種類におよび、これら23種類のカップリーマが全て準備される。これらのうち実際に寛骨臼を掘削するために用いるカップリーマは、埋入するインプラントのサイズよりもサイズが小さい3〜4種類程度を使用するのみである。たとえば患者に埋め込まれるインプラントのサイズが50mmの場合には、47mmのカップリーマを用いて患者の寛骨臼を掘り始め、50mmまで1mm刻みにカップリーマのサイズを変えて掘削し、50mmのインプラントを、掘られた寛骨臼の窪みに正確に埋入するという作業が通常行われている。
このように整形外科において、人工関節置換術の手術に用いられる手術用器具は、器具の点数が非常に多く、器具一式で100点以上あるものも少なくない。そのため、一式の値段が非常に高価であり、病院などの医療機関での購入は難しく、インプラント製造メーカーが病院に対して手術の度に、器具一式をケースに収めて病院に貸与する方式で運用されており、一般に貸し出し器具と呼ばれている。
この方式では、インプラント製造メーカー側で、貸し出し前に器具一式を洗浄し、手術の前に貸し出し先の病院へ届け、病院側で貸し出し器具一式の滅菌を行い、手術に使用する。手術終了後、貸し出し器具一式は病院側で洗浄され、製造メーカーへと返却される。この病院側での洗浄の際、手術で使用した器具と一緒に、未使用の器具も洗浄され、全てが洗浄された貸し出し器具一式が元のケースに収められて返却される。そのために製造メーカー側では、返却された器具一式の中から、使用された器具だけを特定することは不可能である。このため製造メーカーに返却された器具一式は、全て使用されたものとみなし、全ての器具について、洗浄、滅菌などの他、外観検査、機能検査などのメンテナンス作業を余儀なくされている。特許文献1に記載されているように、たとえば、超音波洗浄と熱水洗浄とを組合わせて洗浄するなどが必要である。
特開2008−272705号公報
病院から返却された貸し出し器具一式に含まれる個別の器具について、実際に手術で使用された回数、いわば真の使用回数を把握することが困難なために、器具が破損してしまうまでの耐久性を把握すること、特に刃物類の耐久性を把握することが困難である。真の使用回数を知ることができない現状では、器具が使用されたかどうかには関係なく、貸し出し器具として病院への貸し出しを開始してから経過した年数によって器具の寿命を管理する方法しかない。
極端な例では、貸し出し器具一式の中には、一度も手術で使用されることなく、経過年数が所定の年数を越えたがために廃棄される器具も存在し、不必要な資源の消費が生じてしまっている。極端な例ではないとしても、医療機関から返却される度に貸し出し器具一式全てにメンテナンスを施すことになるので、メンテナンスの必要がない未使用の器具にまでメンテナンスを施すことになり、メンテナンス作業に係る労力が不必要に増大してしまう。
本発明の目的は、資源の消費を抑え、メンテナンス作業の手間を削減することができる手術用器具の保守管理方法を提供することである。
本発明は、再使用可能な手術用器具を保守管理する手術用器具の保守管理方法において、
使用目的が同じで大きさがそれぞれ異なる手術用器具を含む器具一式を、手術時に手術用器具が使用されたかどうかを示す識別部材を各手術用器具に取り付けて準備する準備工程と、
準備工程で準備した器具一式が手術での使用に供されて返却された器具一式中の各手術用器具を、該手術用器具の識別部材に基づいて、使用された手術用器具と未使用の手術用器具とに区別する区別工程と、
区別工程で、使用された手術用器具として区別された手術用器具のみを対象にメンテナンスを行うメンテナンス工程と、を含むことを特徴とする手術用器具の保守管理方法である。
また本発明は、区別工程での区別結果に基づいて、手術用器具ごとに、手術で使用されたかどうかを判断し、手術での使用回数を計上して記録する記録工程をさらに含むことを特徴とする。
また本発明は、準備工程において、識別部材は、各手術用器具が手術時に使用されるときに、取り外さなければ使用することができない位置に取り付けられ、
区別工程では、識別部材が取り外されている手術用器具を、使用された手術用器具とし、識別部材が取り外されていない手術用器具を、未使用の手術用器具として区別することを特徴とする。
また本発明は、手術用器具は、人工股関節置換術において、寛骨臼を掘削するためのカップリーマであり、各カップリーマは、それぞれ直径が異なっており、
準備工程において、識別部材は、各カップリーマの、リーマアタッチメントと接続する接続部位に取り付けられることを特徴とする。
本発明によれば、まず準備工程で、使用目的が同じで大きさがそれぞれ異なる手術用器具を含む器具一式を手術で使用するために準備する。このとき、手術時に手術用器具が使用されたかどうかを示す識別部材を各手術用器具に取り付ける。
準備工程で準備した器具一式が手術で使用され、返却されると、区別工程で、返却された器具一式中の各手術用器具を、該手術用器具の識別部材に基づいて、使用された手術用器具と未使用の手術用器具とに区別し、メンテナンス工程で、使用された手術用器具として区別された手術用器具のみを対象にメンテナンスを行う。
識別部材によって、手術で実際に使用された手術用器具と、未使用の手術用器具とを区別することができるので、メンテナンス作業を、使用された手術用器具のみに施せばよいこととなる。
したがって、手術用器具が未使用のまま廃棄されるようなことはなくなり、メンテナンスが必要な手術用器具のみに限定してメンテナンスすればよいので、資源の消費を抑え、メンテナンス作業の手間を削減することができる。
また本発明によれば、記録工程では、区別工程での区別結果に基づいて、手術用器具ごとに、手術で使用されたかどうかを判断し、手術での使用回数を計上して記録する。この記録工程で記録された使用回数を用いることで、手術用器具の廃棄時期などを正確に決定できる。
また本発明によれば、準備工程において、識別部材は、各手術用器具が手術時に使用されるときに、取り外さなければ使用することができない位置に取り付けられる。区別工程では、識別部材が取り外されている手術用器具を、使用された手術用器具とし、識別部材が取り外されていない手術用器具を、未使用の手術用器具として区別する。
これにより、作業者の目視によって、容易に手術用器具が使用されたか未使用であるかを区別することができる。
また本発明によれば、手術用器具は、人工股関節置換術において、寛骨臼を掘削するためのカップリーマであり、各カップリーマは、それぞれ直径が異なっており、準備工程において、識別部材は、各カップリーマの、リーマアタッチメントと接続する接続部位に取り付けられる。
カップリーマを使用するときには、必ずリーマアタッチメントに接続しなければならない。このような接続部位に識別部材を取り付けることで、手術での使用時には、確実に識別部材が取り外されるので、識別部材の有無に基づいて、より正確に手術用器具が使用されたか未使用であるかを区別することができる。
カップリーマ10をリーマアタッチメント11に装着した状態を示す外観図である。 カップリーマ10をリーマアタッチメント11に装着する手順を示す概略図である。 カップリーマ10に識別バンド12を取り付けた状態を示す外観図である。 カップリーマ10に識別キャップ13を取り付けた状態を示す外観図である。 複数のカップリーマ10が収容ケース100に収容された状態を示す外観図である。 本発明の手術用器具の保守管理方法を示す工程図である。
本発明は、貸し出し器具一式が返却されたときに個々の器具が手術に使用されたかどうかを正確に把握することにより、メンテナンスの手間を削減し、器具の耐久性を正確に把握して、器具のメンテナンスに要するエネルギ消費を低減し、器具の廃棄を抑えて、不必要な資源消費の抑制、廃棄コストの削減を実現しようとするものである。
器具が手術に使用されたかどうかを正確に把握するために、本発明では、各器具に対して、使用されたか、未使用であるかを示す識別部材を取り付ける。
識別部材は、その器具が使用されたか、未使用であるかを、作業者が容易に区別できるものであればよく、作業者が目視により区別可能であることが好ましい。識別部材は、器具に取り付けられた状態で、その器具が使用されたこと、または未使用であることを示すようなものであってもよいが、たとえば、器具に識別部材が取り付けられていれば未使用でることを示し、取り外されていれば使用されたことを示す、すなわち識別部材自体に使用状態を表示するような機能は必要なく、識別部材が器具に取り付けられているかどうかが、その器具が使用されたかどうかを直接的に示すものであるのが好ましい。
このような識別部材を用いることで、作業者は、貸し出し器具一式が貸し出し先から返却されたときに、器具一式を目視して、識別部材が取り外されている器具があれば、その器具は手術で使用された器具であると容易に認識することができる。
また、このような識別部材を用いる場合に、器具が使用されたか、未使用であるかを区別する精度をより高くするためには、器具が使用されるときに識別部材が器具から確実に取り外されるようにする必要がある。無作為に器具に識別部材を取り付けただけでは、手術時に識別部材が必ず取り外されるとは限らない。手術時に器具が使用されたにもかかわらず、識別部材が取り外されなければ、識別部材の有無によって、器具の使用、未使用を区別することができなくなる。したがって、識別部材は、器具が手術時に使用されるときに、取り外さなければ使用することができないような位置に取り付ける。
ここで、取り外さなければ使用することができないような位置とは、その器具が患者の身体に直接接触するような器具であれば、患者の身体に直接接触する位置(接触位置)であり、他の器具や手術用装置と接続して使用するような器具であれば、他の器具や手術用装置と接続する位置(接続位置)である。
このような接触位置または接続位置の少なくともいずれかに識別部材を取り付けると、手術時には、識別部材を取り外さない限りは決して使用することができないので、器具が使用されるときに識別部材が器具から確実に取り外される。識別部材が取り外された器具は、手術時に実際に使用されたものとしてメンテナンス作業者が、確実かつ容易に認識できる。
以下では、器具の一例として、人工股関節置換術において、寛骨臼を掘削するためのカップリーマについて説明する。
図1は、カップリーマ10をリーマアタッチメント11に装着した状態を示す外観図である。カップリーマ10は、半球殻形状を有し、その表面に寛骨臼を掘削するための刃部10aが複数設けられている。カップリーマ10は、ロッド状部材であるリーマアタッチメント11の一端部11aに装着され、リーマアタッチメント11の他端部11bがバッテリ式リーマドライバに装着される。リーマドライバは、バッテリからの電力供給により回転駆動力を発生し、リーマアタッチメント11を回転駆動力が伝達して、カップリーマ10を回転軸まわりに回転させる。回転したカップリーマ10を寛骨臼に当接させて寛骨臼を掘削し、人工股関節の骨盤側部材であるシェルを埋め込むための半球状の空間を形成する。カップリーマ10の刃部10aは、半径方向外方に貝殻状に突出した部分で、その先端に切刃が施されている。刃部10aは、カップリーマ10の一部を切り込んで隆起させているので、刃部10aに応じた位置に開口が形成される。リーマアタッチメント11に装着されて回転することにより、寛骨臼を半球状に掘削する。削り屑は開口を通ってカップリーマ10の内側空間に溜まるようになっている。
図2は、カップリーマ10をリーマアタッチメント11に装着する手順を示す概略図である。カップリーマ10をリーマアタッチメント11に装着する場合は、カップリーマ10の装着部近くにあるレバー11cを引き下げて、装着部の可動式爪部を下降させ、カップリーマ10のクロスバー10bを、リーマアタッチメント11の装着部に設けられた十字溝11dに挿入する(図2(a))。十字溝11dは、L字状に切り欠かれているので、クロスバー10bを十字溝11dに挿入した状態でカップリーマ10を回転させ、レバー11cを戻すと、可動式爪部が上昇し、クロスバー10bが十字溝11dに嵌った状態で固定される(図2(b))。
カップリーマ10は、手術時には、このようにしてリーマアタッチメント11に必ず装着されて使用されるので、カップリーマ10の、リーマアタッチメント11と接続するクロスバー10bが、識別部材を取り付けるべき接続位置である。
図3は、カップリーマ10に識別バンド12を取り付けた状態を示す外観図である。上記のように、カップリーマ10に識別部材を取り付けるべき接続位置は、クロスバー10bである。本例では、識別部材として、バンド状の識別バンド12を用いる。識別バンド12は、帯状部分と、この帯状部分の一端部に設けられた挿通環とからなり、いわゆる結束バンドと同様の形状を有する。
たとえば、帯状部分の他端部を刃部10aの開口に挿通させ、クロスバー10bを潜らせた挿通環に帯状部分の他端部を挿通させ、クロスバー10bの交差部分と刃部10aとの間に識別バンド12を張架させて取り付ける。識別バンド12は、挿通環に挿通された帯状部分が、容易に抜けないようにロックされる機構を有していてもよく、ロック機構がなく、単に帯状部材と挿通環との摩擦力によって挿通された状態を保持するようなものであってもよい。
このようにして識別バンド12が取り付けられたカップリーマ10を、図2に示した手順でリーマアタッチメント11に装着しようとしても、張架された識別バンド12がリーマアタッチメント11の装着部と干渉し、装着することができない。したがって、手術時にカップリーマ10を使用する場合には、識別バンド12を取り外さなければならない。
病院から返却された器具一式をメンテナンス作業者が見て、識別バンド12が取り外されているカップリーマ10があれば、そのカップリーマ10は、実際に使用されたものと区別できる。識別バンド12が取り付けられたままのカップリーマ10があれば、そのカップリーマ10は、未使用であると区別できる。
ロック機構のない識別バンド12を用いた場合は、手術時にカップリーマ10を使用するときに、帯状部分を挿通環から引き抜くだけでカップリーマ10から容易に取り外すことができ、ロック機構がる場合には、鋏などで樹脂製の帯状部分を切断してカップリーマ10から容易に取り外すことができる。また、識別バンド12は、オートクレーブによる滅菌処理を施しても、溶融および変形しない耐性のある樹脂材料で構成されることが好ましい。耐性のある樹脂材料としては、たとえば46ナイロンなどが挙げられる。耐性のある樹脂材料で構成された識別バンド12を用いることで、カップリーマ10に識別バンド12を取り付けたまま滅菌処理を繰り返しても問題ない。
識別部材の他の例として、識別キャップを用いることもできる。図4は、カップリーマ10に識別キャップ13を取り付けた状態を示す外観図である。図4(a)は、カップリーマ10をクロスバー10b側から見た図であり、図4(b)は、図4(a)の切断面線A−Aにおける断面図である。
カップリーマ10に識別部材を取り付けるべき接続位置は、クロスバー10bであり、本例では、クロスバー10bの交差部分に識別キャップ13を取り付ける。識別キャップ13は、クロスバー10bのバーの部分に嵌り込む凹部13aとこの凹部13aに連なって凹部13aから離れる方向に突出した突起部13bとからなる。
カップリーマ10に識別キャップ13を取り付けるときは、テーパ状の突起部13bを持って、凹部13aをクロスバー10bの交差部分に押し付けて、凹部13aをバーに嵌め込む。取り外すときは、識別キャップ13の突起部13bを持って引っ張れば、凹部13aがクロスバー10bから離れて、識別キャップ13をカップリーマ10から取り外すことができる。
識別キャップ13が取り付けられたカップリーマ10を、図2に示した手順でリーマアタッチメント11に装着しようとしても、識別キャップ13の突起部13bがリーマアタッチメント11の装着部と干渉し、装着することができない。したがって、手術時にカップリーマ10を使用する場合には、識別キャップ13を取り外さなければならない。
識別キャップ13は、凹部13aがクロスバー10bに嵌り込むために、弾性変形可能な部材からなり、識別バンド12と同様に樹脂材料で構成されることが好ましい。また識別キャップ13もオートクレーブによる滅菌処理を施しても、溶融および変形しない耐性のある樹脂材料で構成されることが好ましく、たとえば46ナイロンなどが挙げられる。
図5は、複数のカップリーマ10が収容ケース100に収容された状態を示す外観図である。手術用器具一式が貸し出される際には、通常専用の収容ケースに収容された状態で貸し出し先まで運搬される。貸し出し先から返却される場合も同様に収容ケースに収容された状態で貸し出し先から運搬される。
収容ケース100には、各カップリーマ10を収容するための凹所が設けられ、この凹所は半球状で、各カップリーマ10のサイズに合わせた大きさとなっている。各カップリーマ10にもサイズが明示されており(たとえば、クロスバー10bにサイズを表す数値が表示されている。)、収容ケース100にも各凹所の近傍に、収容するカップリーマ10のサイズを表す数値が表示されている。
カップリーマ10は、刃部10aが隠れるように、クロスバー10bが露出するように凹所に収容される。したがって、収容ケース100にカップリーマ10が収容された状態で、識別バンド12または識別キャップ13が取り付けられたままであるか、取り外されているかを確認することができる。
図5に示す例は、識別部材として識別バンド12を用いた例であり、貸し出し先から返却された状態を示している。各カップリーマ10のうち、識別バンド12が取り外されているカップリーマ10は、サイズ47,48,49,50(直径が47mm、48mm、49mm、50mm)の4つであり、その他のカップリーマ10には、識別バンド12が取り付けられたままである。このことからサイズ47,48,49,50の4つのカップリーマ10を、使用された器具、その他のカップリーマ10を、未使用の器具として容易に区別することができる。
また、カップリーマ10が、刃部10aが露出するように、クロスバー10bが隠れるように収容されるような収容ケースを使用すると、クロスバー10bが隠れるので、各カップリーマ10を手にとって個別に識別バンド12または識別キャップ13の有無を確認することはできるが、収容ケースに収容されたまま一見して確認することは難しい。
このような場合は、たとえば、収容された状態で露出している刃部10aの開口に挿入する識別ピンを取り付けるようにしてもよい。
識別ピンは、識別バンド12および識別キャップ13と同様の樹脂材料からなり、刃部10aの開口に挿入される挿入部と、開口よりも大きな係止部とで構成される。挿入部は、開口の大きさとほぼ同じ大きさで、開口から抜けないように開口に無理嵌めされる。係止部は、識別ピンを開口に押し込んだときに、反対側に抜けてしまわないようにカップリーマ10の表面に当接するフランジ状の部分である。
刃部10aは、患者の身体に直接接触する接触位置であるので、識別ピンが挿入された状態では、カップリーマ10を使用することができない。カップリーマ10を使用するときには、識別ピンの係止部を持って引き抜く必要がある。
また、収容ケースに収容された状態では、刃部10aが露出しているので、識別ピンが取り付けられたままであるか、取り外されているかを一見して容易に確認することができる。
従来では、いずれの器具が使用されたか、または未使用であるかを区別することができないので、貸し出し先から返却される度に全ての器具についてメンテナンスを行うことが必要であるが、本発明は、使用された器具と未使用の器具とを区別できるので、使用された器具のみをメンテナンスするだけでよい。これにより、器具のメンテナンスに要する時間を大幅に短縮することができ、メンテナンスに要する消費エネルギも大きく低減できる。
なお、使用された器具のメンテナンスとしては、たとえば、異物付着や大きな変形があるかなどの外観検査、部材の嵌合や組合わせの確認を行う機能検査、リーマなどの刃物器具の場合は、刃先が正常であるかなどを触診で判定したり、マイクロスコープなどを用いて観察する検査、器具寸法を測定する寸法検査などがある。
さらに、使用された器具と未使用の器具とが区別可能であることにより、器具の使用履歴として、使用回数を記録することもできる。器具の使用、未使用が不明な場合は、使用回数をカウントすることができないので、貸し出しを開始してからの経過年数によって器具一式を全数廃棄するしかないが、器具の使用、未使用を区別できれば、個別に使用回数を更新することができるので、予め定められた使用回数を超える器具だけを廃棄すればよく、無駄な資源消費を抑えることができる。
図6は、本発明の手術用器具の保守管理方法を示す工程図である。ステップS1では、メンテナンスを終了した器具または新品の器具など未使用として取り扱うことができる器具一式を準備し、各器具に対して識別部材を取り付け、全て未使用を示す状態にして収容ケースに収容する。
上記の例では、識別バンドや識別キャップなどが取り付けられていれば未使用を示すので、全てのカップリーマに対して識別部材を取り付けておく。
ステップS2では、準備した器具一式を貸し出し先の病院などに貸し出す。貸し出し先では、手術時に器具一式の中から一部の器具を使用して手術を行う。使用した器具については、識別部材が使用済みの状態となる。
上記の例では、カップリーマを使用する場合には、識別バンドや識別キャップは取り外される。
ステップS3では、手術の終了後に、貸し出し先で洗浄などがされた器具一式が貸し出し時と同じように、収容ケースに収容されて返却される。
ステップS4では、返却された器具一式の識別部材を確認し、使用された器具と未使用の器具とを区別する。
上記の例では、識別部材が取り外されているカップリーマは使用されたもの、識別部材が取り付けられたままのカップリーマは未使用のものとして区別できる。
ステップS5では、使用された器具として区別された器具に対してのみメンテナンスを行うとともに、使用された器具として区別された器具についての使用回数を1回分増加させて使用履歴を更新する。
メンテナンスが施された器具は、未使用の器具と合わせて、貸し出しのために供される。ステップS1に戻って識別部材が取り付けられ、器具一式が全て未使用状態として準備され、再度貸し出されることになる。
このような工程を何度も繰り返し、器具ごとに使用履歴を更新し、使用回数が予め定める回数を超えた器具があれば、その器具については廃棄する。
なお、上記では、本発明の対象となる手術用器具の一例として、カップリーマについて説明したが、本発明の目的および効果を考慮すれば、本発明の対象はカップリーマに限定されるものではない。本発明の対象となる手術用器具としては、人工股関節用ステムの大腿骨への挿入時に使用されるテーパーリーマ、ブローチ、カルカーリーマなどの他、人工膝関節、人工肘関節などの各種人工関節置換術で使用される手術用器具であって、各種のトライアル部材も含めて、手術の対象となる患者に合わせて適宜交換または選択して使用する手術用器具であればどのような器具であってもよい。
また、識別部材についても、上記の識別バンド、識別キャップおよび識別ピンは、いずれも一例であって、手術用器具への取り付けおよび手術用器具からの取り外しが可能で、手術での使用の有無が識別できるものであれば、材質および形状を問わず、どのような部材であってもよい。
また、上記では、器具一式を医療機関などに貸し出し、返却された器具に対してメンテナンスを施す場合について説明したが、これに限らず、器具一式が医療機関などによって購入され、購入された器具に対して保守サービス、アフターサービスの1つとして有償、無償にかかわらず手術用器具に対してメンテナンスを施す場合についても本発明を適用することができる。
10 カップリーマ
10a 刃部
10b クロスバー
11 リーマアタッチメント
12 識別バンド
13 識別キャップ
100 収容ケース

Claims (4)

  1. 再使用可能な手術用器具を保守管理する手術用器具の保守管理方法において、
    使用目的が同じで大きさがそれぞれ異なる手術用器具を含む器具一式を、手術時に手術用器具が使用されたかどうかを示す識別部材を各手術用器具に取り付けて準備する準備工程と、
    準備工程で準備した器具一式が手術での使用に供されて返却された器具一式中の各手術用器具を、該手術用器具の識別部材に基づいて、使用された手術用器具と未使用の手術用器具とに区別する区別工程と、
    区別工程で、使用された手術用器具として区別された手術用器具のみを対象にメンテナンスを行うメンテナンス工程と、を含むことを特徴とする手術用器具の保守管理方法。
  2. 区別工程での区別結果に基づいて、手術用器具ごとに、手術で使用されたかどうかを判断し、手術での使用回数を計上して記録する記録工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の手術用器具の保守管理方法。
  3. 準備工程において、識別部材は、各手術用器具が手術時に使用されるときに、取り外さなければ使用することができない位置に取り付けられ、
    区別工程では、識別部材が取り外されている手術用器具を、使用された手術用器具とし、識別部材が取り外されていない手術用器具を、未使用の手術用器具として区別することを特徴とする請求項1または2記載の手術用器具の保守管理方法。
  4. 手術用器具は、人工股関節置換術において、寛骨臼を掘削するためのカップリーマであり、各カップリーマは、それぞれ直径が異なっており、
    準備工程において、識別部材は、各カップリーマの、リーマアタッチメントと接続する接続部位に取り付けられることを特徴とする請求項3記載の手術用器具の保守管理方法。
JP2013091790A 2013-04-24 2013-04-24 手術用器具の保守管理方法 Pending JP2014212903A (ja)

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