JP2004012791A - 補助光投影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】直線が複数並んだ縞模様的な回折パターンを発生させ、高いコントラストを有する焦点検出用パターンとして被写体に投影する補助光投影装置を提供すること。
【解決手段】レーザービーム装置22と、前記レーザービーム装置22からのレーザー光を回折する回折板21とを有し、
前記回折板21は、縦方向と横方向の曲率の異なる矩形状のマイクロレンズ23a、23b、23c、23dを、縦方向と横方向の周期を変えて縦横周期的に配列し、かつ該マイクロレンズ23a、23b、23c、23dの高さを周期的に変化させて形成されており、
該回折板21からの前記レーザー光の回折光パターン20を焦点検出用パターンとして被写体に投影する。
【選択図】 図2
【解決手段】レーザービーム装置22と、前記レーザービーム装置22からのレーザー光を回折する回折板21とを有し、
前記回折板21は、縦方向と横方向の曲率の異なる矩形状のマイクロレンズ23a、23b、23c、23dを、縦方向と横方向の周期を変えて縦横周期的に配列し、かつ該マイクロレンズ23a、23b、23c、23dの高さを周期的に変化させて形成されており、
該回折板21からの前記レーザー光の回折光パターン20を焦点検出用パターンとして被写体に投影する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動焦点検出用の補助光投影装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、カメラ撮影の自動焦点検出に使用される補助光投影装置では、被写体が暗い場合や、コントラストが無い場合は、スリット状の縞模様パターンを被写体に投射し、そのパターンをカメラが検出して自動焦点検出を行う。近年、デジタルカメラの普及に伴い、自動焦点検出の検出エリアが拡大している。このため、補助光投影装置では、事前に配置された自動焦点検出に用いられる縞模様パターンをさらに分割して投射することで、より広い範囲で自動焦点検出できる焦点検出用パターンが用いられている。
【0003】
また、同形状のマイクロレンズを縦横周期的に配列した構造の回折板にレーザービームを照射すると、その配列の周期の逆数に比例した回折角で離散的なスポット状の回折パターンができることが良く知られており、近年この回折パターンを焦点検出用パターンに用いることが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の補助光投影装置では、前者では、フィルムパターンを光源の前面に配置しているために光量が低下し、被写体までの投影距離が短くなってしまうという不都合がある。また、やみくもに分割数を増やし、広い範囲の焦点検出に対応しようとすると、やはり被写体での光量が低下してしまい、複数個のLEDを使う必要が生じたり、LEDに加えるパワーを上げる必要があるなどコストの点、電池寿命が短くなるなどの点で問題となる。
【0005】
また、後者では、一眼レフカメラなどに使用される自動焦点検出装置は1次元のラインセンサーを使用するものが多く、上述の離散的なスポット状の回折パターンではうまく焦点検出ができないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、所望の形状および配列周期のマイクロレンズを用いることによって、直線が複数並んだ縞模様的な回折パターンを発生させ、高いコントラストを有する焦点検出用パターンとして被写体に投影する補助光投影装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、レーザービーム装置と、前記レーザービーム装置からのレーザー光を回折する回折板とを有し、前記回折板は、縦方向と横方向の曲率の異なる矩形状のマイクロレンズを、縦方向と横方向の周期を変えて縦横周期的に配列し、かつ該マイクロレンズの高さを周期的に変化させて形成されており、
該回折板からの前記レーザー光の回折光パターンを焦点検出用パターンとして被写体に投影することを特徴とする補助光投影装置を提供する。
【0008】
また、本発明の補助光投影装置では、前記焦点検出用パターンは、縦方向または横方向の少なくとも一方の前記回折光パターンが実質的に輝線と見なせるように形成されていることが望ましい。
【0009】
【発明の実施形態】
本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0010】
図1は、本発明にかかる補助光投影装置を自動焦点カメラに搭載した概略構成図を示し、図2は本発明の実施の形態にかかる補助光投影装置の投影光学系の概略構成図を示し、図3は本発明の実施の形態にかかる回折板の表面を模式的に示した図である。図4は図3のX−X線に沿った回折板の概略横断面形状を示し、図5は図3のY−Y線に沿った回折板の概略縦断面形状を示す。図6は本実施の形態の回折板による回折光パターンの計算結果を示し、図7は参考として回折板のマイクロレンズの高さを変えなかった場合の回折光パターンの計算結果を示す。
【0011】
図1において、撮影レンズ1は、被写界の光を入射させ、メインミラー3はこの入射された光を不図示のファインダー系と焦点検出系7とに分割する。焦点検出系7への光線はメインミラー3を通過後サブミラー9で反射され、焦点検出手段11に入射し、自動焦点調節のための測距に使用されるとともに、被写体から入射した光の輝度あるいはコントラストが検出される。自動焦点調節は、焦点検出手段11によって被写体の焦点ずれが検出された後、制御手段13を介して不図示のレンズ駆動装置を制御し、焦点調節が行われ合焦が行われる。
【0012】
一方、制御手段13からの入射光の輝度あるいはコントラストの情報は、判定手段15に送られ、被写体の輝度あるいはコントラストが低いと判断された場合には、補助光投影手段17から被写体上に図6に示す焦点検出用パターン20からなる補助光を投影する。この投影された焦点検出用パターン20の反射光を撮像レンズ1、メインミラー3、サブミラー9を介して焦点検出手段11に入射し、焦点検出を行う。合焦点が検出された後、メインミラー3が跳ね上げられ、シャッター18が動作し、フィルムまたはCDD19に被写体像が結像される。このようにして、補助光投影装置Aを搭載した自動焦点カメラが構成されている。
【0013】
なお、補助光投影装置Aは自動焦点カメラに内蔵されていても良いし、自動焦点カメラの外部に、例えば、外付けフラッシュと一体にして配置されても良い。
【0014】
また、制御手段13が判断手段15の機能を有している場合には、判断手段15は特に設けなくても良い。
【0015】
図2において、補助光投影手段17は回折板21とレーザービーム装置22から構成され、回折板21はレーザービーム装置22の被写体側に配置されている。レーザービーム装置22からのレーザー光は、ほぼ垂直に回折板21に入射され、入射された光は回折板21で回折され、その回折光パターンは不図示の被写体に投影される。
【0016】
レーザービーム装置22には、回折板21の充分な領域にレーザー光を照射するように、ビームエキスパンダ等の光学素子が内蔵されていても良い。
【0017】
図3から図5を用いて、本発明の実施の形態にかかる回折板に関し説明する。回折板21はマイクロレンズ23a、23b、23c、23dを縦方向(Y軸)および横方向(X軸)に周期的に配列して形成されている。マイクロレンズ23a〜23dは、縦の長さL1=40μm、横の長さL2=20μmの矩形状で縦横方向に後述する周期で配列されている。また、マイクロレンズ23a〜23dの表面は、縦方向の曲率半径がR1=140μm、横方向の曲率半径R2=90μmの曲面形状を有している。そして、マイクロレンズ23a〜23dの高さは、図3の無地部23a(白部)を基準として次に示す関係をそれぞれ満たしている。
【0018】
無地部23a :ha(基準の高さ)
縦線部23b :hb=ha・0.5・λ/(n−1)
横線部23c :hc=ha・1.0・λ/(n−1)
縦横線部23d :hd=ha・1.5・λ/(n−1)
ここで、λはレーザー光の波長を、nはその波長に対する回折板21の屈折率である。
【0019】
これらマイクロレンズ23a〜23dは、それぞれが縦方向の周期P1=80μm、横方向の周期P2=40μmで、縦横周期的に配列されて回折板21が形成されている。
【0020】
図3に示す回折板21にレーザービーム装置22よりレーザー光を入射したときに形成される回折光パターンの計算結果を角度座標を用いて図6に示す。計算ではレーザー光の波長λ=0.7μm、回折板21の屈折率n=1.5とし、縦方向±5°、横方向±5°の範囲で計算し表示している。この結果より、横方向の回折光パターンのスポット間隔θx1は略2°となり、縦方向の回折光パターンのスポット間隔θy1は略0.5°となる。
【0021】
図6において、縦方向の回折光パターンのスポット間隔が非常に小さく、縦方向の回折光パターンが離散的なスポットパターンから連続して光っている実質的な輝線と見なすことができる。これは、回折光パターンのスポット間隔が非常に小さくなっているため、各スポットの間に光の照射されない部分がなく、光が連続的に繋がってしまうことによる。このような直線が複数並んだ縞模様的な回折光パターンは、ラインセンサーを用いた自動焦点検出装置の焦点検出用パターンとして好適である。
【0022】
参考として、図7にマイクロレンズ23a〜23dの高さを変えない場合について計算した結果を示す。この場合、マイクロレンズ23a〜23dの高さはそれぞれ基準のhaとし、レーザー光の波長λ、回折板21の屈折率nおよびその他の形状は図3の場合と同じとして計算している。
【0023】
図7において、縦方向の回折光パターンのスポット間隔θy2はθy1に比べ略2倍に広がり略1°となっている。これは、マイクロレンズ23a〜23dの配列周期が半分になったことによる。すなわち、マイクロレンズ23a〜23dの高さを変えた場合の周期は、縦方向がP1=80μm、横方向P2=40μmであったのに対し、マイクロレンズ23a〜23dの高さを同じにした場合の周期は、縦方向P1=40μm、横方向P2=20μmであることによる。回折光パターンの回折角θは、θ=λ/Pで示され、波長に比例し、周期P(P1、P2)に反比例することを反映している。
【0024】
このようにスポット間隔が広がってしまうと、回折光パターンのスポットは離散的になり各スポットの間に光の照射されない部分が存在してしまうため、もはや縦方向に実質的に輝線とは見なせなくなり、ラインセンサーを用いた自動焦点検出装置における焦点検出用パターンとして適さないものとなる。
【0025】
以上述べたように、本発明にかかる補助光投影装置は、マイクロレンズ23a〜23dの形状を上述のような形状にすることによって、縦方向の回折光パターンを実質的に輝線とすることができ、ラインセンサーを用いた自動焦点検出装置に好適な高いコントラストの焦点検出用パターンを形成し、被写体に投影することができる。
【0026】
なお、本実施の形態で述べた回折板のマイクロレンズの構成は一例に過ぎず、波長が変わった場合でも、波長の値に応じてマイクロレンズの各パラメータを変更することで同様の作用、効果が期待できる。また、マイクロレンズの配列周期、曲率等を変えることにより、他の形状の回折光パターンを得ることが可能である。
【0027】
また、本実施の形態の説明では、縦方向の回折光パターンを実質的な輝線とした焦点検出用パターンについて説明したが、横方向の回折光パターンを実質的な輝線とすることもマイクロレンズの縦方向と横方向の関係を入れ替えることで可能である。さらにまた、本願回折板の被写体側に、像回転手段を設けることによって、1つの縦方向の回折光パターンを、自動焦点検出装置の縦方向のラインセンサー、横方向のラインセンサーに応じて縦方向、横方向の焦点検出用パターンとして使用することもできる。
【0028】
なお、この実施の形態は例に過ぎず、この構成や形状に限定されるものではない。本発明の範囲内において適宜修正、変更が可能である。
【0029】
【発明の効果】
上述のように、本発明では、所望の形状および周期配列のマイクロレンズを用いることによって、直線が複数並んだ縞模様的な回折パターンを発生させ、高いコントラストを有する焦点検出用パターンとして被写体に投影する補助光投影装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる補助光投影装置を自動焦点カメラに搭載した概略構成図を示す。
【図2】本発明の実施の形態にかかる補助光投影装置の投影光学系の概略構成図を示す。
【図3】本発明の実施の形態にかかる回折板の表面を模式的に示す。
【図4】図3のX−X線に沿った回折板の概略横断面形状を示す。
【図5】図3のY−Y線に沿った回折板の概略縦断面形状を示す。
【図6】図6は本実施の形態の回折板による回折光パターンの計算結果を示す。
【図7】参考として回折板のマイクロレンズの高さを変えなかった場合の回折光パターンの計算結果を示す。
【符号の説明】
1 撮影レンズ
3 メインミラー
7 焦点検出系
9 サブミラー
11 焦点検出部
13 制御手段
15 判定手段
17 補助光投影手段
18 シャッター
19 CCDまたはフィルム
20、20a 焦点検出用パターン(回折光パターン)
21 回折板
23a、23b、23c、23d マイクロレンズ
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動焦点検出用の補助光投影装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、カメラ撮影の自動焦点検出に使用される補助光投影装置では、被写体が暗い場合や、コントラストが無い場合は、スリット状の縞模様パターンを被写体に投射し、そのパターンをカメラが検出して自動焦点検出を行う。近年、デジタルカメラの普及に伴い、自動焦点検出の検出エリアが拡大している。このため、補助光投影装置では、事前に配置された自動焦点検出に用いられる縞模様パターンをさらに分割して投射することで、より広い範囲で自動焦点検出できる焦点検出用パターンが用いられている。
【0003】
また、同形状のマイクロレンズを縦横周期的に配列した構造の回折板にレーザービームを照射すると、その配列の周期の逆数に比例した回折角で離散的なスポット状の回折パターンができることが良く知られており、近年この回折パターンを焦点検出用パターンに用いることが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の補助光投影装置では、前者では、フィルムパターンを光源の前面に配置しているために光量が低下し、被写体までの投影距離が短くなってしまうという不都合がある。また、やみくもに分割数を増やし、広い範囲の焦点検出に対応しようとすると、やはり被写体での光量が低下してしまい、複数個のLEDを使う必要が生じたり、LEDに加えるパワーを上げる必要があるなどコストの点、電池寿命が短くなるなどの点で問題となる。
【0005】
また、後者では、一眼レフカメラなどに使用される自動焦点検出装置は1次元のラインセンサーを使用するものが多く、上述の離散的なスポット状の回折パターンではうまく焦点検出ができないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、所望の形状および配列周期のマイクロレンズを用いることによって、直線が複数並んだ縞模様的な回折パターンを発生させ、高いコントラストを有する焦点検出用パターンとして被写体に投影する補助光投影装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、レーザービーム装置と、前記レーザービーム装置からのレーザー光を回折する回折板とを有し、前記回折板は、縦方向と横方向の曲率の異なる矩形状のマイクロレンズを、縦方向と横方向の周期を変えて縦横周期的に配列し、かつ該マイクロレンズの高さを周期的に変化させて形成されており、
該回折板からの前記レーザー光の回折光パターンを焦点検出用パターンとして被写体に投影することを特徴とする補助光投影装置を提供する。
【0008】
また、本発明の補助光投影装置では、前記焦点検出用パターンは、縦方向または横方向の少なくとも一方の前記回折光パターンが実質的に輝線と見なせるように形成されていることが望ましい。
【0009】
【発明の実施形態】
本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0010】
図1は、本発明にかかる補助光投影装置を自動焦点カメラに搭載した概略構成図を示し、図2は本発明の実施の形態にかかる補助光投影装置の投影光学系の概略構成図を示し、図3は本発明の実施の形態にかかる回折板の表面を模式的に示した図である。図4は図3のX−X線に沿った回折板の概略横断面形状を示し、図5は図3のY−Y線に沿った回折板の概略縦断面形状を示す。図6は本実施の形態の回折板による回折光パターンの計算結果を示し、図7は参考として回折板のマイクロレンズの高さを変えなかった場合の回折光パターンの計算結果を示す。
【0011】
図1において、撮影レンズ1は、被写界の光を入射させ、メインミラー3はこの入射された光を不図示のファインダー系と焦点検出系7とに分割する。焦点検出系7への光線はメインミラー3を通過後サブミラー9で反射され、焦点検出手段11に入射し、自動焦点調節のための測距に使用されるとともに、被写体から入射した光の輝度あるいはコントラストが検出される。自動焦点調節は、焦点検出手段11によって被写体の焦点ずれが検出された後、制御手段13を介して不図示のレンズ駆動装置を制御し、焦点調節が行われ合焦が行われる。
【0012】
一方、制御手段13からの入射光の輝度あるいはコントラストの情報は、判定手段15に送られ、被写体の輝度あるいはコントラストが低いと判断された場合には、補助光投影手段17から被写体上に図6に示す焦点検出用パターン20からなる補助光を投影する。この投影された焦点検出用パターン20の反射光を撮像レンズ1、メインミラー3、サブミラー9を介して焦点検出手段11に入射し、焦点検出を行う。合焦点が検出された後、メインミラー3が跳ね上げられ、シャッター18が動作し、フィルムまたはCDD19に被写体像が結像される。このようにして、補助光投影装置Aを搭載した自動焦点カメラが構成されている。
【0013】
なお、補助光投影装置Aは自動焦点カメラに内蔵されていても良いし、自動焦点カメラの外部に、例えば、外付けフラッシュと一体にして配置されても良い。
【0014】
また、制御手段13が判断手段15の機能を有している場合には、判断手段15は特に設けなくても良い。
【0015】
図2において、補助光投影手段17は回折板21とレーザービーム装置22から構成され、回折板21はレーザービーム装置22の被写体側に配置されている。レーザービーム装置22からのレーザー光は、ほぼ垂直に回折板21に入射され、入射された光は回折板21で回折され、その回折光パターンは不図示の被写体に投影される。
【0016】
レーザービーム装置22には、回折板21の充分な領域にレーザー光を照射するように、ビームエキスパンダ等の光学素子が内蔵されていても良い。
【0017】
図3から図5を用いて、本発明の実施の形態にかかる回折板に関し説明する。回折板21はマイクロレンズ23a、23b、23c、23dを縦方向(Y軸)および横方向(X軸)に周期的に配列して形成されている。マイクロレンズ23a〜23dは、縦の長さL1=40μm、横の長さL2=20μmの矩形状で縦横方向に後述する周期で配列されている。また、マイクロレンズ23a〜23dの表面は、縦方向の曲率半径がR1=140μm、横方向の曲率半径R2=90μmの曲面形状を有している。そして、マイクロレンズ23a〜23dの高さは、図3の無地部23a(白部)を基準として次に示す関係をそれぞれ満たしている。
【0018】
無地部23a :ha(基準の高さ)
縦線部23b :hb=ha・0.5・λ/(n−1)
横線部23c :hc=ha・1.0・λ/(n−1)
縦横線部23d :hd=ha・1.5・λ/(n−1)
ここで、λはレーザー光の波長を、nはその波長に対する回折板21の屈折率である。
【0019】
これらマイクロレンズ23a〜23dは、それぞれが縦方向の周期P1=80μm、横方向の周期P2=40μmで、縦横周期的に配列されて回折板21が形成されている。
【0020】
図3に示す回折板21にレーザービーム装置22よりレーザー光を入射したときに形成される回折光パターンの計算結果を角度座標を用いて図6に示す。計算ではレーザー光の波長λ=0.7μm、回折板21の屈折率n=1.5とし、縦方向±5°、横方向±5°の範囲で計算し表示している。この結果より、横方向の回折光パターンのスポット間隔θx1は略2°となり、縦方向の回折光パターンのスポット間隔θy1は略0.5°となる。
【0021】
図6において、縦方向の回折光パターンのスポット間隔が非常に小さく、縦方向の回折光パターンが離散的なスポットパターンから連続して光っている実質的な輝線と見なすことができる。これは、回折光パターンのスポット間隔が非常に小さくなっているため、各スポットの間に光の照射されない部分がなく、光が連続的に繋がってしまうことによる。このような直線が複数並んだ縞模様的な回折光パターンは、ラインセンサーを用いた自動焦点検出装置の焦点検出用パターンとして好適である。
【0022】
参考として、図7にマイクロレンズ23a〜23dの高さを変えない場合について計算した結果を示す。この場合、マイクロレンズ23a〜23dの高さはそれぞれ基準のhaとし、レーザー光の波長λ、回折板21の屈折率nおよびその他の形状は図3の場合と同じとして計算している。
【0023】
図7において、縦方向の回折光パターンのスポット間隔θy2はθy1に比べ略2倍に広がり略1°となっている。これは、マイクロレンズ23a〜23dの配列周期が半分になったことによる。すなわち、マイクロレンズ23a〜23dの高さを変えた場合の周期は、縦方向がP1=80μm、横方向P2=40μmであったのに対し、マイクロレンズ23a〜23dの高さを同じにした場合の周期は、縦方向P1=40μm、横方向P2=20μmであることによる。回折光パターンの回折角θは、θ=λ/Pで示され、波長に比例し、周期P(P1、P2)に反比例することを反映している。
【0024】
このようにスポット間隔が広がってしまうと、回折光パターンのスポットは離散的になり各スポットの間に光の照射されない部分が存在してしまうため、もはや縦方向に実質的に輝線とは見なせなくなり、ラインセンサーを用いた自動焦点検出装置における焦点検出用パターンとして適さないものとなる。
【0025】
以上述べたように、本発明にかかる補助光投影装置は、マイクロレンズ23a〜23dの形状を上述のような形状にすることによって、縦方向の回折光パターンを実質的に輝線とすることができ、ラインセンサーを用いた自動焦点検出装置に好適な高いコントラストの焦点検出用パターンを形成し、被写体に投影することができる。
【0026】
なお、本実施の形態で述べた回折板のマイクロレンズの構成は一例に過ぎず、波長が変わった場合でも、波長の値に応じてマイクロレンズの各パラメータを変更することで同様の作用、効果が期待できる。また、マイクロレンズの配列周期、曲率等を変えることにより、他の形状の回折光パターンを得ることが可能である。
【0027】
また、本実施の形態の説明では、縦方向の回折光パターンを実質的な輝線とした焦点検出用パターンについて説明したが、横方向の回折光パターンを実質的な輝線とすることもマイクロレンズの縦方向と横方向の関係を入れ替えることで可能である。さらにまた、本願回折板の被写体側に、像回転手段を設けることによって、1つの縦方向の回折光パターンを、自動焦点検出装置の縦方向のラインセンサー、横方向のラインセンサーに応じて縦方向、横方向の焦点検出用パターンとして使用することもできる。
【0028】
なお、この実施の形態は例に過ぎず、この構成や形状に限定されるものではない。本発明の範囲内において適宜修正、変更が可能である。
【0029】
【発明の効果】
上述のように、本発明では、所望の形状および周期配列のマイクロレンズを用いることによって、直線が複数並んだ縞模様的な回折パターンを発生させ、高いコントラストを有する焦点検出用パターンとして被写体に投影する補助光投影装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる補助光投影装置を自動焦点カメラに搭載した概略構成図を示す。
【図2】本発明の実施の形態にかかる補助光投影装置の投影光学系の概略構成図を示す。
【図3】本発明の実施の形態にかかる回折板の表面を模式的に示す。
【図4】図3のX−X線に沿った回折板の概略横断面形状を示す。
【図5】図3のY−Y線に沿った回折板の概略縦断面形状を示す。
【図6】図6は本実施の形態の回折板による回折光パターンの計算結果を示す。
【図7】参考として回折板のマイクロレンズの高さを変えなかった場合の回折光パターンの計算結果を示す。
【符号の説明】
1 撮影レンズ
3 メインミラー
7 焦点検出系
9 サブミラー
11 焦点検出部
13 制御手段
15 判定手段
17 補助光投影手段
18 シャッター
19 CCDまたはフィルム
20、20a 焦点検出用パターン(回折光パターン)
21 回折板
23a、23b、23c、23d マイクロレンズ
Claims (2)
- レーザービーム装置と、
前記レーザービーム装置からのレーザー光を回折する回折板とを有し、
前記回折板は、縦方向と横方向の曲率の異なる矩形状のマイクロレンズを、縦方向と横方向の周期を変えて縦横周期的に配列し、かつ該マイクロレンズの高さを周期的に変化させて形成されており、
該回折板からの前記レーザー光の回折光パターンを焦点検出用パターンとして被写体に投影することを特徴とする補助光投影装置。 - 前記焦点検出用パターンは、縦方向または横方向の少なくとも一方の前記回折光パターンが実質的に輝線と見なせるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の補助光投影装置。
Priority Applications (2)
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