JP2004012527A - 光波長変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】非線形光学結晶を気密に維持することができ、しかも非線形光学結晶の放熱を効率よく行うことができる光波長変換素子を提供する。
【解決手段】光波長変換素子10によれば、ホルダ12の貫通孔18の壁面と光透過板30,32の側面30b,32bとの間に形成された隙間の外方側開口部分に接着剤34が充填されているため、ホルダ12と光透過板30,32と接着剤34とによりCLBO結晶24を気密に維持することができる。そして、貫通孔18を通るようにレーザ光が照射されると、このレーザ光は、光透過板30を通ってCLBO結晶24に入射し、波長変換されて光透過板32を通って出射する。このとき、レーザ光の入射によってCLBO結晶24が発熱するが、CLBO結晶24が発した熱は金属製のホルダ12に効率よく吸収されるため、CLBO結晶24の放熱を効率よく行うことができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CLBO結晶等の非線形光学結晶を用いてレーザ光の波長を変換する光波長変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CLBO結晶(セシウム・リチウム・ボレート結晶)を用いた光波長変換素子が高出力レーザ波長変換デバイスとして有望視されている。これは、CLBO結晶が、波長変換効率及び光損傷閾値が高く、しかも結晶育成が容易な非線形光学結晶だからである。ただし、CLBO結晶は潮解性を有しているため、CLBO結晶を用いた光波長変換素子においては、CLBO結晶を気密に維持する必要がある。
【0003】
そのため、例えば特開平4−204923号公報には、次のような光波長変換素子が記載されている。この公報に記載の光波長変換素子は、非線形光学結晶の両端面に接着剤を介して透明板を接合し、非線形光学結晶の側面を接着剤を介して筒状のホルダで覆ったものである。これにより、非線形光学結晶は接着剤により被覆され外気と遮断される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載の光波長変換素子にあっては、レーザ光の照射によって接着剤が劣化することが懸念され、CLBO結晶等、潮解性を有する非線形光学結晶を用いた場合には、外気の侵入によって非線形光学結晶が破壊されるおそれがある。また、非線形光学結晶が接着剤により被覆されているため、レーザ光が入射して非線形光学結晶が発熱した際に非線形光学結晶の放熱が妨げられ、レーザ光の波長変換効率が低下するおそれがある。更に、非線形光学結晶と接着剤とが化学反応を起こしたり、両者間の熱膨張差によって非線形光学結晶に歪みが生じたり(特にCLBO結晶は歪みに弱い)するおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、非線形光学結晶を気密に維持することができ、しかも非線形光学結晶の放熱を効率よく行うことができる光波長変換素子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る光波長変換素子は、レーザ光の波長を非線形光学結晶により変換する光波長変換素子であって、非線形光学結晶が挿入された貫通孔を有する金属製のホルダと、貫通孔内で非線形光学結晶を挟持すると共に、ホルダの端面から一部が突出している一対の光透過部材とを備え、貫通孔の壁面と光透過部材の側面との間に形成された隙間の外方側の開口部分には、接着剤が充填されていることを特徴とする。
【0007】
この光波長変換素子によれば、ホルダの貫通孔の壁面と光透過部材の側面との間に形成された隙間の外方側開口部分に接着剤が充填されているため、ホルダと一対の光透過部材と接着剤とにより非線形光学結晶を気密に維持することができる。そして、ホルダの貫通孔を通るようにレーザ光が照射されると、このレーザ光は、一方の光透過部材を通って非線形光学結晶内に入射し、非線形光学結晶により波長変換され、他方の光透過部材を通って出射する。このとき、レーザ光の入射によって非線形光学結晶が発熱するが、非線形光学結晶が金属製のホルダの貫通孔に挿入されているため、非線形光学結晶が発した熱は効率よくホルダに吸収される。したがって、非線形光学結晶の放熱を効率よく行うことができる。更に、光透過部材の一部がホルダの端面から突出しており、レーザ光が通る光透過部材の端面には接着剤が塗布されないため、接着剤へのレーザ光の照射量が低減される。したがって、レーザ光の照射によって接着剤が劣化するのを防止することができる。
【0008】
本発明に係る光波長変換素子において、端面は、ホルダの端部に形成された凹部の底面であり、凹部には、光透過部材の突出部分の側面を覆って樹脂が充填されていることが好ましい。接着剤が樹脂で覆われるため、接着剤と樹脂との相乗効果によって非線形光学結晶をより気密に維持することができる。
【0009】
また、本発明に係る光波長変換素子において、非線形光学結晶はCLBO結晶であることが好ましい。CLBO結晶は潮解性を有しているが、この光波長変換素子においては、上述したようにCLBO結晶を気密に維持することができる。したがって、波長変換効率及び光損傷閾値が高く、しかも結晶育成が容易というCLBO結晶の特性を有効に発揮することが可能になる。
【0010】
更に、本発明に係る光波長変換素子において、ホルダは、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金により、或いは銅又は銅を主成分とする合金により形成されていることが好ましい。これらの金属は熱伝導率が高い金属であるため、非線形光学結晶からホルダへの放熱をより効率よく行うことが可能になる。また、これらの金属は非線形光学結晶に比べ軟らかいため、ホルダと非線形光学結晶との接触による摩擦傷の発生を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光波長変換素子の好適な一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1及び図2に示すように、光波長変換素子10は、アルミニウム(アルミニウムを主成分とする合金でもよい)により形成された円柱状のホルダ12を有している。このホルダ12の両端面には、円形の凹部14,16がそれぞれ形成されており、凹部14の底面14aと凹部16の底面16aとの間には、断面矩形の貫通孔18が形成されている。このホルダ12の両端部には、ホルダ12のエッジ部分の損傷とレーザ光の直射による樹脂の損傷を防止するための保護キャップ20,22がそれぞれ取り付けられている。保護キャップ20の中央部には光通過孔20aが設けられており、同様に、保護キャップ22の中央部にも光通過孔22aが設けられている。この保護キャップ20の光通過孔20aと保護キャップ22の光通過孔22aとホルダ12の貫通孔18とにより形成された通路をレーザ光が通ることになる。なお、レーザ光の反射を防止するため、ホルダ12及び保護キャップ20,22の表面は、アルマイト処理等により黒染めされている。
【0013】
ホルダ12の貫通孔18には、直方体状に切り出されたCLBO結晶24が挿入されている。このCLBO結晶24は、その側面と貫通孔18の壁面との間において0.1〜0.2mm程度の隙間がもてるように形成されている。これにより、貫通孔18にCLBO結晶24を挿入することができ、更に、ホルダ12とCLBO結晶24との熱膨張差を吸収することもできる。また、ホルダ12がCLBO結晶24に比べ軟らかいアルミニウムにより形成されているため、ホルダ12とCLBO結晶24との接触による摩擦傷の発生を防止することができる。なお、貫通孔18の隅部に半径が0.3〜0.5mmの逃げを設けてもよい。これにより、CLBO結晶24の側面と貫通孔18の壁面との隙間を小さく維持しつつ、CLBO結晶24を貫通孔18に容易に挿入することが可能になる。更に、CLBO結晶24の切り出し加工においては、CLBO結晶24のエッジ部分の面取り加工を省略することも可能になる。
【0014】
更に、ホルダ12の貫通孔18には、CLBO結晶24の凹部14側端面に当接するスペーサ26と、CLBO結晶24の凹部16側端面に当接するスペーサ28とが挿入されている。スペーサ26,28は、アルミニウム(アルミニウムを主成分とする合金でもよい)により厚さ0.2〜0.5mm程度の板状に形成されている。スペーサ26の中央部には、レーザ光が通る光通過孔26aが設けられており、同様に、スペーサ28の中央部にも光通過孔28aが設けられている。なお、レーザ光の反射を防止するため、このスペーサ26,28の表面も、アルマイト処理等により黒染めされている。
【0015】
更に、ホルダ12の貫通孔18には、スペーサ26の凹部14側端面に当接する光透過板(光透過部材)30と、スペーサ28の凹部16側端面に当接する光透過板(光透過部材)32とが挿入されている。光透過板30,32は、石英ガラスにより直方体状に形成され、その側面と貫通孔18の壁面との間において0.1〜0.2mm程度の隙間がもてるように形成されている。これにより、貫通孔18に光透過板30,32を挿入することができ、更に、ホルダ12と光透過板30,32との熱膨張差を吸収することもできる。このようにCLBO結晶24と光透過板30,32との間にスペーサ26,28を介在させるのは、CLBO結晶24と光透過板30,32との直接接触による摩擦傷の発生やレーザ光の干渉歪みの発生を防止することができるからである。なお、光透過板30,32の材料としては、石英ガラスに限らず、入射するレーザ光に対し高い光透過性を有する材料であればよい。
【0016】
そして、光透過板30の外方側の端面30aは、凹部14の底面14aから突出しており、光透過板30の側面30bの突出部分と凹部14の底面14aとにより形成された隅部には接着剤34が充填されている。一方、光透過板32の外方側の端面32aは、凹部16の底面16aから突出しており、光透過板32の側面32bの突出部分と凹部16の底面16aとにより形成された隅部にも接着剤34が充填されている。この接着剤34は、接着性と気密性とを有するものであり、一例として、硬化過程においてガス放出量が極めて少ない接着剤(いわゆる真空用接着剤)がある。このような真空用接着剤は、加熱硬化すると、室温硬化した場合に比べ気密性が向上する。なお、接着剤34の充填作業は、粘性材料の収まりがよい隅部に対して行われ、しかも、ホルダ12の端面付近において行うことができるため、容易に且つ確実に接着剤34を所定の位置に充填することが可能になる。
【0017】
ホルダ12の凹部14,16にはポッティングにより樹脂36が充填され、この樹脂36は、光透過板30,32の側面30b,32bの突出部分を覆っている。樹脂36の材料としては、アルミニウム製のホルダ12と石英ガラス製の光透過板30,32とに対する接着性及び気密性を考慮して、粘性を有する室温硬化型のシリコーン系樹脂を用いた。そして、上述した接着剤34と樹脂36との充填により、図3に示すように、貫通孔18の壁面18aと光透過板30の側面30bとの間に形成された隙間38の外方側の開口部分38aが気密に封止される。同様に、貫通孔18の壁面18aと光透過板32の側面32bとの間に形成された隙間の外方側の開口部分も気密に封止される。なお、樹脂36の材料としては、可撓性を有する加熱硬化型のエポキシ系樹脂も好適である。
【0018】
以上のように構成された光波長変換素子10の防湿性を確認するため、加湿加熱試験を実施し、加湿加熱試験後更にP.C.T(プレッシャークッカーテスト)を実施した。なお、加湿加熱試験は、湿度85%、温度85℃の条件下で被試験対象を96時間放置する試験であり、P.C.Tは、2気圧、湿度85%、温度85℃の条件下で被試験対象を48時間放置する試験である。ここでは、吸湿すると青色から白色に変色(色抜け)するシリカゲルをCLBO結晶24に代えてホルダ12内に配置し、シリカゲルの変色度合いにより防湿性の評価を行った。
【0019】
その結果、加湿加熱試験に続けて実施したP.C.T終了後においてもシリカゲルの変色はまったく見られなかった。これは、ホルダ12と一対の光透過板30,32と接着剤34と樹脂36とにより形成された空間(すなわち、CLBO結晶24が配置される空間)が長期間に亘って極めて優れた気密性を維持し得ることを示している。したがって、光波長変換素子10においては、防湿性を維持するためのメンテナンス等を特に行わなくても、CLBO結晶24を気密に維持し、潮解性を有するCLBO結晶24が外気の侵入によって破壊されるのを防止することができる。なお、光波長変換素子10においては、CLBO結晶24の周囲に形成される隙間が極めて少ないため、CLBO結晶24をパッケージする際に真空引き等を行う必要もない。ただし、CLBO結晶24の防湿性を考慮すると、乾燥空気中或いは窒素雰囲気中においてCLBO結晶24のパッケージを行うことが好ましい。
【0020】
ところで、樹脂36を充填せずに接着剤34のみを充填したものに対しても、加湿加熱試験を実施し、加湿加熱試験後更にP.C.Tを実施した。この場合は、加湿加熱試験に続けて実施したP.C.T終了後においてはシリカゲルの変色が見られたが、加湿加熱試験に続けて実施したP.C.Tにおいて24時間経過後まではシリカゲルの変色は見られなかった。これは、樹脂36を充填せずに接着剤34のみを充填したものも優れた気密性を有しており、光波長変換素子として実用上有効に使用し得ることを示している。
【0021】
そして、上述した光波長変換素子10は、例えば、紫外線レーザ加工装置において、波長532nmのレーザ光を波長266nmのレーザ光に波長変換する高出力レーザ波長変換デバイスとして用いることができる。すなわち、波長532nmのレーザ光が保護キャップ20の光通過孔20aを通るように照射されると、波長532nmのレーザ光は、光透過板30を通りスペーサ26の光通過孔26aを通ってCLBO結晶24内に入射する。このCLBO結晶24内に入射した波長532nmのレーザ光は、CLBO結晶24によって波長266nmのレーザ光に波長変換される。この波長266nmのレーザ光は、スペーサ28の光通過孔28aを通り光透過板32を通って保護キャップ22の光通過孔22aから出射する。
【0022】
このとき、レーザ光の入射によってCLBO結晶24が発熱するが、CLBO結晶24がアルミニウム製のホルダ12の貫通孔18に挿入されているため、CLBO結晶24が発した熱はホルダ12に効率よく吸収される。したがって、CLBO結晶24の放熱を効率よく行うことができ、CLBO結晶24の温度が上昇してレーザ光の波長変換効率が低下するのを防止することができる。更に、レーザ光が通る光透過板30の端面30a及び光透過板32の端面32aには接着剤34が塗布されていないため、レーザ光が通過した際における接着剤34へのレーザ光の照射量が低減される。したがって、レーザ光の照射によって接着剤34が劣化するのを防止することができる。
【0023】
ここで、波長変換特性比較実験について、図4を参照して説明する。図4において、横軸は入射光(波長532nmのレーザ光)の1パルス当たりのエネルギであり、縦軸は出射光(波長266nmのレーザ光)の1パルス当たりのエネルギである。なお、入射光は、ランプ励起QスイッチNd:YAGレーザ(Powerlite 8000EP、パルス幅10ns、繰返し周波数10Hz)から出射された波長1064nmのレーザ光をType IISHG−CLBOデバイスにより波長532nmのレーザ光に波長変換したものである。
【0024】
この波長変換特性比較実験においては、実験対象として、本実施形態に係る光波長変換素子10a,10b、CLBO結晶を真空パッケージ内の真空空間中に配置したもの(以下「真空パッケージ」という)、及びCLBO結晶をパッケージせず空気中に剥き出しにしたもの(以下「リファレンス」という)を用意した。その結果、図4に示すように、光波長変換素子10a,10bは、リファレンスに比べ良好な波長変換特性を示した。これは、CLBO結晶の放熱が空気中に対して行われるリファレンスに比べ、CLBO結晶24の放熱がアルミニウム製のホルダ12に対して行われる光波長変換素子10a,10bのほうが放熱性に優れているためである。そして、真空パッケージは、CLBO結晶の周囲に熱伝達媒体が存在しないため、リファレンスよりも更に悪い波長変換特性を示した。
【0025】
このような光波長変換特性の差は、入射光の強度が高くなるに従って顕著となっている。これは、入射光の強度が高くなるとCLBO結晶の発熱量が増加するため、CLBO結晶の放熱性の差が大きく影響するからである。以上のように、本実施形態に係る光波長変換素子10は、高出力レーザ光の波長変換においてもCLBO結晶24の波長変換効率を良好に維持することができるため、高出力レーザ波長変換デバイスとして好適に用いることができる。
【0026】
ところで、上記波長変換特性比較実験においては、光波長変換素子10a,10bのホルダ12はアルミニウムにより形成されていたが、銅又は銅を主成分とする合金によりホルダ12を形成してもよい。これは、銅又は銅を主成分とする合金も熱伝導率が高い金属だからである。また、ホルダ12の貫通孔18の壁面とCLBO結晶24の側面との隙間にインジウム製のホイール(箔)を挿入すれば、CLBO結晶24の放熱性をより向上させることが可能になる。そして、ホルダ12の外周側面に括れを設けたり、或いは放熱フィンを設けたりしてもよい。これにより、ホルダ12の外周側面の表面積が増加するため、ホルダ12からホルダ12外部(例えば冷媒等)への放熱性を向上させることができ、ひいてはCLBO結晶24の放熱性をより安定化させることが可能になる。なお、ホルダ12を他の金属により形成しても、上記波長変換特性比較実験における真空パッケージやリファレンスに比べCLBO結晶24の放熱を効率よく行うことができる。
【0027】
以上、本発明の好適な一実施形態について詳細に説明したが、本発明は、CLBO結晶を用いた光波長変換素子に限らず、BBOやLBO等、種々の非線形光学結晶を用いた光波長変換素子に適用可能である。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る光波長変換素子は、レーザ光の波長を非線形光学結晶により変換する光波長変換素子であって、非線形光学結晶が挿入された貫通孔を有する金属製のホルダと、貫通孔内で非線形光学結晶を挟持すると共に、ホルダの端面から一部が突出している一対の光透過部材とを備え、貫通孔の壁面と光透過部材の側面との間に形成された隙間の外方側の開口部分には、接着剤が充填されていることを特徴とすることによって、非線形光学結晶を気密に維持することができ、しかも非線形光学結晶の放熱を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る光波長変換素子の斜視図である。
【図2】図1に示す光波長変換素子の縦断面図である。
【図3】図1に示す光波長変換素子の要部を示す拡大断面図である。
【図4】レーザ光の波長変換特性を示す図である。
【符号の説明】
10…光波長変換素子、12…ホルダ、14,16…凹部、14a,16a…底面(ホルダの端面)、18…貫通孔、18a…壁面、24…CLBO結晶(非線形光学結晶)、30,32…光透過板(光透過部材)、30b,32b…側面、34…接着剤、36…樹脂、38…隙間、38a…開口部分。

Claims (5)

  1. レーザ光の波長を非線形光学結晶により変換する光波長変換素子であって、
    前記非線形光学結晶が挿入された貫通孔を有する金属製のホルダと、
    前記貫通孔内で前記非線形光学結晶を挟持すると共に、前記ホルダの端面から一部が突出している一対の光透過部材とを備え、
    前記貫通孔の壁面と前記光透過部材の側面との間に形成された隙間の外方側の開口部分には、接着剤が充填されていることを特徴とする光波長変換素子。
  2. 前記端面は、前記ホルダの端部に形成された凹部の底面であり、前記凹部には、前記光透過部材の突出部分の側面を覆って樹脂が充填されていることを特徴とする請求項1に記載の光波長変換素子。
  3. 前記非線形光学結晶はCLBO結晶であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光波長変換素子。
  4. 前記ホルダは、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金により形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光波長変換素子。
  5. 前記ホルダは、銅又は銅を主成分とする合金により形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光波長変換素子。
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