JPH11288012A - 結晶保持装置 - Google Patents

結晶保持装置

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JPH11288012A
JPH11288012A JP11027498A JP2749899A JPH11288012A JP H11288012 A JPH11288012 A JP H11288012A JP 11027498 A JP11027498 A JP 11027498A JP 2749899 A JP2749899 A JP 2749899A JP H11288012 A JPH11288012 A JP H11288012A
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JP
Japan
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gas
crystal
holding device
oxygen
nonlinear optical
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JP11027498A
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Kyoichi Deki
恭一 出来
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Ushio Sogo Gijutsu Kenkyusho KK
Original Assignee
Ushio Sogo Gijutsu Kenkyusho KK
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    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/35Non-linear optics
    • G02F1/3501Constructional details or arrangements of non-linear optical devices, e.g. shape of non-linear crystals
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潮解性を有するCLBO、BBO等の非線形
光学結晶を長時間に渡って安定に使用することが可能な
結晶保持装置を提供すること。 【解決手段】 ヒータ5を巻き付けたホルダー本体2、
ヒータボビン3内に非線形光学素子1を設置し、これら
をハウジング10内に収納する。また、ハウジング10
に窓部材13a,13bを有する延長フランジ8a,8
bを取り付け、非線形光学結晶が設置される空間を気密
に保持し、内部に高純度酸素ガスあるいは高純度酸素ガ
スと希ガスとの混合ガスを封入する。なお、延長フラン
ジ8a,8bにガス導入路、ガス排出路を設け、非線形
光学結晶が設置される空間に外部から上記酸素ガスある
いは混合ガスを供給するようにしてもよい。また、外部
から上記ガスを常時導入する場合には窓部材13a,1
3bを設けず、延長フランジ8a,8bの両端を開放し
てもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紫外線を放出する非
線形光学結晶を保持するための結晶保持装置に関し、さ
らに詳細には、非線形光学結晶を長寿命で使用すること
ができる結晶保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、非線形光学結晶を用いた波長変換
により紫外光を発生させ、該紫外光を産業用に応用する
試みがなされている。このような用途に使用される非線
形光学結晶としては、CLBO(Cs i 6 10)、
LBO(Li 3 5 )、BBO(β−Ba
2 4 )、CBO(Cs 3 5 )等が知られている。
これらの結晶は潮解性であり、そのまま空気中に放置す
ると、表面に水和物ができる。表面に水和物があるまま
光が非線形光学結晶に入射すると、そこで急激な熱上昇
が発生し、場合によっては非線形光学結晶にクラック等
のダメージが発生する。
【0003】したがって、上記非線形光学結晶を長時間
に渡って使用するには、通常、非線形光学結晶を気密シ
ール可能な保持装置内に設置し、保持装置内に水分を含
まない特定ガスを封入する必要がある。しかしながら、
上記非線形光学結晶を産業上で使用する用途は、従来、
ほとんどなかったので、上記非線形光学結晶を保持する
結晶保持装置は公表されたものはなく、上記非線形光学
結晶の長寿命化を図るために上記結晶保持装置内に封入
すべきガスも知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであって、その目的とするところは、潮
解性を有するCLBO、BBO等の非線形光学結晶を長
時間に渡って安定に使用することが可能な結晶保持装置
を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記したように、CLB
O、LBO、BBO、CBO等の非線形光学結晶は潮解
性を有し、そのまま空気中に放置すると、表面に水和物
ができ使用出来なくなる。そこで、本発明者らは、気密
シール可能な結晶保持装置内にCLBO結晶を設置し、
その内部に高純度窒素ガスを封入した結晶保持装置を作
製し使用を試みた。これは、CLBO結晶を、低湿度な
雰囲気内に保つためであった。しかし、上記高純度窒素
ガスが封入された結晶保持装置を、例えばNd:YAG
レーザ装置が放出する光の2倍波を入射しその4倍波
(266nm)を放出する波長変換装置に適用したとこ
ろ、CLBO結晶の後端面全体が動作時間の経過ととも
に荒れ、Nd:YAG4倍波出力が動作時間の経過とも
に減少することがわかった。
【0006】次に、高純度アルゴンガスを結晶保持装置
内に封入し、上記と同様にNd:YAG4倍波を放出さ
せた。しかしながら、この場合にも、動作時間の経過と
ともにNd:YAG4倍波出力が減少した。そこで、さ
らに高純度酸素ガスを結晶保持装置内に封入し、上記と
同様にNd:YAG4倍波を放出させた。上記のように
高純度酸素ガスを結晶保持装置内に封入したところ、出
力が低下することなくCLBO結晶を長時間使用するこ
とが可能となった。
【0007】この原因は明らかでないが、その一因は、
CLBO結晶の構成要素である酸素(O)が非線形光学
結晶から抜けてしまうためではないかと考えられる。す
なわち、CLBO等の非線形光学結晶は元来、酸素を含
んでいるが、Nd:YAG4倍波の発生とともに酸素が
結晶から離脱しやすくなり、酸素が結晶から抜けてしま
うためと考えられる。また、CLBO結晶を湿度を低い
状態(35%以下)に保った部屋の大気中にさらした状
態で、上記と同様にNd:YAG4倍波を放出させたと
ころ、高純度酸素ガスを封入した場合と同様、出力の低
下はみられなかった。また、酸素ガスと希ガスの混合ガ
スの場合も同様の効果が得られた。
【0008】いずれにしても、結晶保持装置内に酸素が
封入された状態であれば、CLBO結晶の出力劣化は小
さくなるものと考えられ、これは、酸素と希ガスの混合
ガスの場合であっても同様の効果が得られると考えられ
る。また、酸素を封入する代わりに、気密シール可能な
構造の結晶保持装置にガス導入路とガス導出路を設け、
ガス導入路から酸素もしくは酸素と希ガスの混合ガス
を、間欠的に供給しても同様の効果が得られる。さら
に、一部が開放した結晶保持装置を用いた場合であって
も、ガス導入路から酸素もしくは上記混合ガスを常に導
入し、結晶保持装置内の結晶の周囲が酸素で満たされた
状態になるようにすれば、同様な効果を得ることが可能
である。ガス導入路から酸素もしくは上記混合ガスを供
給する場合には、ガス導入路を、CLBO結晶の紫外線
が放出される側に設けることが望ましい。これは、CL
BO結晶の後端面全体(紫外線が放出される側)が動作
時間の経過とともに荒れるのを効果的に保護するためで
ある。
【0009】以上のことは、CLBO結晶だけでなく、
潮解性を有する前記したLBO、BBO、CBO結晶等
の、一般に化学式”Mx y (B3 5 Z ”で表され
る非線形光学結晶にも適用できるものと考えられる。こ
こで、M,NはCs ,Li 等の原子記号を表し、x,
y,zは整数値である。例えば、M=Cs 、N=Li 、
x=y=1、z=2は場合は、Cs Li B6 10(CL
BO)を表す。
【0010】以上に基づき、本発明においては、次のよ
うにして前記課題を解決する。 (1)紫外線を放出するMx y (B3 5 z の非線
形光学結晶が設置された気密シール可能な構造の保持装
置内に、純粋酸素または酸素と希ガスの混合ガスを封入
する。 (2)紫外線を放出するMx y (B3 5 z もしく
はBBOの非線形光学結晶が設置された保持装置に、上
記非線形光学結晶から紫外線が放出される側にガス導入
路を設けるとともにガス放出路とを設け、該ガス導入路
より、純粋酸素または酸素とガスの混合ガスを常に供給
する。 (3)紫外線を放出するMx y (B3 5 z もしく
はBBOの非線形光学結晶の気密シール可能な構造の保
持装置に、記非線形光学結晶から紫外線が放出される側
にガス導入路を設けるとともにガス放出路とを設け、該
ガス導入路より、純粋酸素または酸素とガスの混合ガス
を間欠的に供給する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施例の結
晶保持装置の構成を示す図であり、同図は、本実施例の
結晶保持装置の断面図である。図1において、1はCL
BO結晶であり、CLBO結晶1は純アルミニウムで形
成されたホルダ本体2中に設置されている。CLBO結
晶1は、上記ホルダ本体2の凹部中に挿入されており、
図示しない板ばね等で押圧され、ホルダ本体2内で移動
しないように保持されている。上記凹部の両端面は開放
しており、一方の端面からCLBO結晶1に光が入射
し、他方の端面から光が放出される。3は純アルミニウ
ムから形成される略円筒状のヒータボビンであり、ヒー
タボビン3の外周には、温度計測用制御用の熱電対4が
取り付けられ、その上に絶縁材料で被覆されたニクロム
線等からなるCLBO結晶加熱用のヒータ5が巻かれて
いる。
【0012】前記CLBO結晶1が設置されたホルダ本
体2は上記ヒータボビン3中に挿入され、ホルダ本体2
はOリング6によりヒータボビン3に固定されている。
ヒータボビン3の両端面には真空用フランジが形成され
ており、真空用フランジと断熱スペーサ7a,7bとが
接する面は気密に保持される。断熱スペーサ7a,7b
は機械加工可能なセラミックスで構成され、断熱効果を
持たせてある。断熱スペーサ7a,7bの中央には光を
通過させる穴7a1,7b1が設けられている。また、
断熱スペーサ7a,7bの両端面には真空用フランジが
形成されており、上記したようにヒータボビン3の真空
用フランジと接する面が気密に保持され、また、後述す
る延長フランジ8a,8bと接する面が気密に保持され
る。前記したヒータ5の外側には断熱材9が巻かれてお
り、断熱材9の厚さは、その外径が断熱スペーサ7a,
7bとほぼ同じ外径となるように選定されている。
【0013】ホルダ本体2が挿入されたヒータボビン
3、断熱材9、断熱スペーサ7a,7bは薄いフッ素樹
脂材で形成された円筒状の断熱スペーサ11内に挿入さ
れ、これら全体が機械加工可能なセラミックスで形成さ
れたハウジング10内に収納される。フッ素樹脂は断熱
材として優れており、これによりCLBO結晶1の効率
良い加熱が可能となる。上記ハウジング10、断熱スペ
ーサ7a,7b、円筒状の断熱スペーサ11は、ハウジ
ングの上面側の角部に取り付けられたネジ12bにより
一体で固定される。
【0014】断熱スペーサ7a,7bの両側には、円筒
状の延長フランジ8a,8bが接続され、延長フランジ
8a,8bは、断熱スペーサ7a,7bを貫通しヒータ
ボビン3に達する止めねじ12aにより固定されてい
る。上記延長フランジ8a,8bは機械加工可能なセラ
ミックスで形成されており、前記したように断熱スペー
サ7a,7bと接する面は気密に保持されている。延長
フランジ8a,8bのそれぞれの他方端には、合成石英
ガラスからなり表面に反射防止膜が形成された前窓13
a、後窓13bが設けられる。前窓13a、後窓13b
は窓押さえ14a,14bにより延長フランジ8a,8
bに気密に取り付けられている。本実施例の結晶保持装
置は、上記のように延長フランジ8a,8b、前窓13
a、後窓13b、断熱スペーサ7a,7b、ヒータボビ
ン3により気密な空間が形成され、この空間内に高純度
酸素ガスが封入されている。
【0015】図2は本実施例の結晶保持装置を波長変換
に適用した場合の構成の一例を示す図である。同図にお
いて、20は本実施例の結晶保持装置であり、結晶保持
装置20内にはCLBO結晶1が設置されており、CL
BO結晶1は前記したヒータ5により加熱され温度制御
されている。21は集光レンズであり、Nd:YAGレ
ーザ装置(図示せず)が出射する光の2倍波を集光レン
ズ21に入射させ、集光レンズ21から出射した光を、
延長フランジ8aの前窓13aから結晶保持装置20内
に入射する。結晶保持装置20内に入射した光はCLB
O結晶1の中央部付近に集光し、CLBO結晶1で波長
変換され、Nd:YAGレーザ装置が出射する光の4倍
波(266nm)が延長フランジ8bの後窓13bから
出射する。
【0016】図3は上記結晶保持装置20内にアルゴン
ガスのみを封入した場合と、高純度酸素ガスを封入した
場合の結晶保持装置20の出力を示す図である。なお、
同図は、アルゴンガスおよび酸素ガスの封入圧力が1気
圧の場合を示しており、横軸は時間(Hours)、縦
軸は上記266nmの光の相対出力(酸素ガス、アルゴ
ンガスを封入した場合の経過時間0のときの出力を1と
した相対出力)を示している。同図から明らかなよう
に、アルゴンガスを封入した場合には、出力の低下が見
られるが、高純度酸素ガスを封入した場合には、出力の
低下がほとんどみられなかった。なお、上記実験は、ア
ルゴン、高純度酸素ガスをそれぞれ結晶保持装置20内
に封入した場合の結果を示しているが、アルゴン等の希
ガスと酸素ガスを混合した場合でも高純度酸素ガスを封
入した場合と同様の効果が得られる。ちなみに、アルゴ
ンガスと酸素ガスの混合比が3:1の場合でも同様な効
果が得られることが確認されており、希ガスと純粋酸素
の混合比が5:1程度まで同様の効果が得られると推察
される。
【0017】図4は本発明の第2の実施例の結晶保持装
置の構成を示す図である。本実施例は、図1に示した結
晶保持装置にガス導入路31とガス放出路32を設けガ
ス導入路31から高純度酸素ガス、もしくは、希ガスと
酸素ガスの混合ガスを連続供給もしくは間欠供給するよ
うにした場合を示している。なお、同図では結晶保持装
置の細部が省略されているが、図示されていない部分は
図1と同様な構成を有する。図4において、30は本実
施例の結晶保持装置であり、結晶保持装置30内にはC
LBO結晶1が設置されており、CLBO結晶1は前記
したヒータ5により加熱され温度制御されている。
【0018】結晶保持装置30の後ろ側(光出射側)の
延長フランジ8bにはガス導入路31が設けられ、ガス
導入路31には開閉バルブV1が設けられている。ま
た、結晶保持装置30の前側(光入射側)の延長フラン
ジ8aにはガス放出路32が設けられ、ガス放出路32
には開閉バルブV2が設けられている。前記酸素ガスも
しくは混合ガスを連続供給する際には、上記開閉バルブ
V1、V2は常時開かれ、ガス導入路31のガス供給口
Aから酸素ガスもしくは混合ガスが結晶保持装置内に連
続的に供給される。また、前記酸素ガスもしくは混合ガ
スを間欠供給する際には、上記開閉バルブV1、V2は
一定時間毎に同期して開閉が繰り返され、ガス導入路3
1のガス供給口Aから供給される酸素ガスもしくは混合
ガスは、間欠的に結晶保持装置内に供給される。
【0019】本実施例の結晶保持装置を波長変換に適用
する場合には、前記図2で説明したように、前窓13a
の前に集光レンズを設け、Nd:YAGレーザ装置(図
示せず)が出射する光の2倍波を集光レンズを介して延
長フランジ8aの前窓13aから結晶保持装置30内に
入射する。結晶保持装置30内に入射した光はCLBO
結晶1の中央部付近に集光し、CLBO結晶1で波長変
換され、Nd:YAGレーザ装置が出射する光の4倍波
(266nm)が延長フランジ8bの後窓13bから出
射する。
【0020】図5は本発明の第3の実施例の結晶保持装
置の構成を示す図である。本実施例は、図1、図4に示
した前窓13a、後窓13bを除去して結晶保持装置の
前側(光入射側)、後ろ側(光出射側)を開放し、前側
の延長フランジ8a、後側の延長フランジ8bにそれぞ
れガス導入路を設けた場合を示している。なお、同図で
は結晶保持装置の細部が省略されているが、図示されて
いない部分は図1と同様な構成を有する。図5におい
て、40は本実施例の結晶保持装置であり、結晶保持装
置40内にはCLBO結晶1が設置されており、CLB
O結晶1は前記したヒータ5により加熱され温度制御さ
れている。
【0021】結晶保持装置40の前側(光入射側)およ
び後ろ側(光出射側)の延長フランジ8a,8bにはガ
ス導入路41,41’が設けられ、ガス導入路41,4
1’には開閉バルブV1,V1’が設けられている。ま
た、延長フランジ8a、8bの両端は開放され、ガス供
給口Aから供給される酸素もしくは混合ガスは、延長フ
ランジ8a、8bの両端の開口部42,42’から外部
に放出される。本実施例においては、上記のようにCL
BO結晶の前側および後側にガス導入路41,41’を
設け、上記開閉バルブV1、V1’を常時開いて、CL
BO結晶の前側および後側に酸素ガスもしくは混合ガス
を連続供給する。これにより、延長フランジ8a、8b
の両端が開放されていても、CLBO結晶の周囲を上記
酸素ガスもしくは混合ガスで満たすことができ、CLB
O結晶の防湿を図るとともに長寿命化を図ることができ
る。本実施例の結晶保持装置を波長変換に適用する場合
には、第2の実施例と同様に、延長フランジ8aの前側
の開口部42から光を結晶保持装置40内に入射し、C
LBO結晶1で波長変換された光を延長フランジ8bの
後ろ側の開口部42’から出射させる。
【0022】ガス導入路およびガス放出路の配置として
は、次のように種々の変形をすることができる。図6は
結晶保持装置が気密シールされている場合のガス導入
路、ガス放出路の配置例を示す図である。同図(a)は
図4に示したガス導入路31、ガス放出路32の配置を
示し、同図(b)はガス導入路31、ガス放出路32を
後端側(光出射側)の延長フランジ8bに設けた例を示
す。また、同図(c)は、ガス導入路31,31’を前
端側および後端側の延長フランジ8a,8bに設け、ガ
ス放出路32を後端側の延長フランジ8bに設けた例を
示し、同図(d)はガス導入路31,31’を前端側お
よび後端側の延長フランジ8a,8bに設け、また、ガ
ス放出路32,32’を前端側および後端側の延長フラ
ンジ8a,8bに設けた場合を示している。
【0023】図7は結晶保持装置の延長フランジ8a,
8bの両端が開放されている場合のガス導入路、ガス放
出路の配置例を示す図である。同図(a)は図5に示し
たガス導入路41,41’の配置を示し、導入されたガ
スは延長フランジ8a,8bの両端の開口部42,4
2’から放出される。同図(b)はガス導入路41を後
ろ側(光出射側)の延長フランジ8bに設け、導入され
たガスを延長フランジ8a,8bの両端の開口部42,
42’から放出させる場合を示し、同図(c)は同図
(b)において、ガス放出路43を後端側(光出射側)
の延長フランジ8bに設けた場合を示している。
【0024】図6、図7に示すように、ガス導入路を少
なくとも後端側(光出射側)の延長フランジ8bに設け
ることにより、非線形光学結晶の後端面(紫外線が放出
される側)に新たなガスを供給することができ、後端面
全体が動作時間の経過とともに荒れるのを効果的に保護
することができる。なお、上記例では、延長フランジ8
a,8bの両端が閉じている場合、および両端が開放し
ている場合について示したが、延長フランジ8a,8b
の一方端が閉じ、他方端が開放していてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、紫外線を放出するMx y (B3 5 z の非線形
光学結晶が設置された保持装置内に、純粋酸素または酸
素と希ガスの混合ガスを封入、もしくは、外部から導入
するようにしたので、潮解性を有する上記非線形光学結
晶の長寿命化を図ることができ、結晶保持装置の出力光
の低下を抑止することができる。また、ガス導入路を設
ける場合に、該ガス導入路を少なくとも非線形光学結晶
から紫外線が放出される側に設けることにより、後端面
全体が紫外線により荒れるのを効果的に保護することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の結晶保持装置の構成を
示す図である。
【図2】本実施例の結晶保持装置を波長変換に適用した
場合の構成の一例を示す図である。
【図3】結晶保持装置内にアルゴンガスのみを封入した
場合と、高純度酸素ガスを封入した場合の出力を示す図
である。
【図4】本発明の第2の実施例の結晶保持装置の概略構
成を示す図である。
【図5】本発明の第3の実施例の結晶保持装置の概略構
成を示す図である。
【図6】第2の実施例の変形例を示す図である。
【図7】第3の実施例の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 CLBO結晶 2 ホルダ本体 3 ヒータボビン 4 熱電対 5 ヒータ 6 Oリング 7a,7b 断熱スペーサ 8a,8b 延長フランジ 9 断熱材 10 ハウジング 11 断熱スペーサ(円筒) 13a 前窓 13b 後窓 20,30,40 結晶保持装置 31,41 ガス導入路 42 開口部 32,43 ガス放出路 V1,V2 開閉バルブ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】以上に基づき、本発明においては、次のよ
うにして前記課題を解決する。 (1)紫外線を放出するMx y (B3 5 z の非線
形光学結晶が設置された気密シール可能な構造の保持装
置内に、純粋酸素または酸素と希ガスの混合ガスを封入
する。 (2)紫外線を放出するMx y (B3 5 z もしく
はBBOの非線形光学結晶が設置された保持装置に、上
記非線形光学結晶から紫外線が放出される側にガス導入
路を設けるとともにガス放出路とを設け、該ガス導入路
より、純粋酸素または酸素とガスの混合ガスを常に供
給する。 (3)紫外線を放出するMx y (B3 5 z もしく
はBBOの非線形光学結晶の気密シール可能な構造の保
持装置に、記非線形光学結晶から紫外線が放出される
側にガス導入路を設けるとともにガス放出路とを設け、
該ガス導入路より、純粋酸素または酸素とガスの混合
ガスを間欠的に供給する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線を放出するMx y (B3 5
    z もしくはBBOの非線形光学結晶の保持装置であっ
    て、 気密シール可能な構造であり、その中に純粋酸素または
    酸素と希ガスの混合ガスが封入されていることを特徴と
    する結晶保持装置。
  2. 【請求項2】 紫外線を放出するMx y (B3 5
    z もしくはBBOの非線形光学結晶の保持装置であっ
    て、 ガス導入路とガス放出路とを備え、 少なくとも上記ガス導入路は上記非線形光学結晶から紫
    外線が放出される側に設けられており、 上記ガス導入路より、純粋酸素または酸素とガスの混合
    ガスが常に供給されていることを特徴とする結晶保持装
    置。
  3. 【請求項3】 紫外線を放出するMx y (B3 5
    z もしくはBBOの非線形光学結晶の保持装置であっ
    て、 気密シール可能な構造であり、 ガス導入路とガス放出路とを備え、 少なくとも上記ガス導入路は上記非線形光学結晶から紫
    外線が放出される側に設けられており、 上記ガス導入路より、純粋酸素または酸素とガスの混合
    ガスが間欠的に供給されていることを特徴とする結晶保
    持装置。
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