JP2004011882A - 多段変速機 - Google Patents
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Abstract
【課題】2つの遊星歯車装置を組み合わせた多段変速機を従来の変速段達成の技術思想の枠を超えて作動させることにより、2連遊星歯車式多段変速機の新たな作動局面を展開する。
【解決手段】第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの2つにて互いに連結された状態にて1つの前進変速段を達成し、第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの1つのみにて前記2つの連結のいずれとも異なる組合せにて互いに連結され、第1の遊星歯車装置により変速された回転を第2の遊星歯車装置が更に変速することにより他の1つの前進変速段を達成するように2連遊星歯車式多段変速機を複合作動と直列作動の間に切り換える。
【選択図】 図2
【解決手段】第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの2つにて互いに連結された状態にて1つの前進変速段を達成し、第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの1つのみにて前記2つの連結のいずれとも異なる組合せにて互いに連結され、第1の遊星歯車装置により変速された回転を第2の遊星歯車装置が更に変速することにより他の1つの前進変速段を達成するように2連遊星歯車式多段変速機を複合作動と直列作動の間に切り換える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多段変速機に係り、特に、2つの遊星歯車装置を設け、複数の前進段を達成することのできる車輌用に適した多段変速機に係る。
【0002】
【従来の技術】
一つの遊星歯車装置に於ける3要素、即ちサンギヤ、リングギヤ、キャリアの間の回転角度(従ってまた回転速度)の相対的関係は、それぞれの回転角(または回転速度)を表す座標線を平行に配列した共線図と称される座標系に対し一本の直線を交差させることにより求まる。この場合、遊星歯車装置がシングルピニオン型であるときには、平行座標線の配列は、キャリアの座標線を挟んでその両側にリングギヤの座標線とサンギヤの座標線とが平行に並ぶ形であり、リングギヤの歯数に対するサンギヤの歯数の比をρ(ρ<1)とすると、キャリア座標線よりリングギヤ座標線までの距離とキャリア座標線よりサンギヤ座標線までの距離の比はρ対1である。
【0003】
また、遊星歯車装置がダブルピニオン型であるときには、平行座標線の配列は、キャリア座標線に対しリングギヤ座標線とサンギヤ座標線とが同じ側に位置し、キャリア座標線に対しリングギヤ座標線が隔たる距離とキャリア座標線に対しサンギヤ座標線が隔たる距離の比がρ対1となる。
【0004】
そこで、2つの遊星歯車装置がそれらの3要素のうちの何れか2つにて互いに連結されると、各遊星歯車装置に属する3本の座標線のうちの2本が互いに合体することにより、全体として4本の座標線による座標系が成立する。
【0005】
かかる状況は図3に示す通りである。図3のAは、2つの遊星歯車装置がそれらの3要素の2つにて互いに連結された多段変速機の一例を示している。今、入力軸INに近い側の遊星歯車装置をフロント側遊星歯車装置Pfとし、入力軸より遠い側の遊星歯車装置をリヤ側遊星歯車装置Prとすると(以下、いずれの例においても同様とする)、図示の例ではPfのリングギヤがPrのキャリアと連結され、PfのキャリアがPrのリングギヤと連結されている。Pfのサンギヤ、リングギヤ、キャリアをそれぞれSf、Rf、Cfとし、Prのサンギヤ、リングギヤ、キャリアをそれぞれSr、Rr、Crとすると、かかる2つの回転要素による互いの連結により、図3のCに示す如く共線図におけるSf、Cf、Rfに対応する座標線と、Sr、Cr、Rrに対応する座標線とは、そのうちCfに対する座標線とRrに対する座標線とが1つの座標線に合体し、Rfに対する座標線とCrに対する座標線とが1つの座標線に合体し、全体として4本の座標線よりなる座標系が形成される。
【0006】
かかる2連遊星歯車装置に対して、図3のAに例示する如くいくつかのクラッチとブレーキとが組み合わされ、それらが図3のBに例示する如く作動されると、第1速段〜第4速段の前進用速度段と後進段とが達成される。
【0007】
即ち、まずクラッチC2とブレーキB3が係合される第1速段についてみると、これは入力回転をフロント側サンギヤSfに入力するので、共線図上で見ればSf座標軸上の速度が単位速度1となることを意味する。一方、リヤ側サンギヤSrはブレーキB3により固定されるので、Sr座標軸上の回転速度は0である。従ってこのとき各回転要素の回転状態はSfに対応する座標線上の単位速度1に当たるC2点とSrに対応する座標線上の速度0に当たるB3点とを結ぶ直線上にある。出力はRfとCrとの連結部から取り出されているので、その回転速度はこの直線がRf−Cr座標線と交わる点である点1の値に対応する。図3のBの表に例示する如く、PfおよびPrのリングギヤに対するサンギヤの歯数の比ρfおよびρrがそれぞれ例えば0.33および0.42であるとすると、その値は0.371であり、ギヤ比にすれば2.693である。
【0008】
ブレーキB3が係合されたままクラッチC2に代ってクラッチC1が係合されると(第2速段)、回転入力はフロント側キャリアCfとリヤ側リングギヤRrの結合体に入力される、従ってCf−Rr座標線上の速度が単位速度1となる。このとき2連遊星歯車装置の各回転要素はCf−Rr座標線上の単位速度1のC1点とB3点を結ぶ線上にあり、出力回転部材は点2の速度にて回転する。図3のBの表の例ではギヤ比にして1.420となる。
【0009】
クラッチC1とC2とが共に係合されると(第3速段)、2連遊星歯車装置はロック状態となる。この時には2連遊星歯車装置の各回転要素はすべて一体となって回転し、ギヤ比は1.00となる。
【0010】
クラッチC1とブレーキB1とが係合されると(第4速段)、フロント側キャリアCfとリヤ側リングギヤRrの連結体が駆動され、Cf−Rr座標線上の速度が単位速度値1となり、フロント側サンギヤSfが制動されて回転速度が0となる。このときSf座標線上の速度0のB1点とCf−Rr座標線上の単位速度のC1点を結ぶ直線がRf−Cr座標線を横切る点4が出力回転速度である。これはオーバドライブである。
【0011】
クラッチC2とブレーキB2とが係合されると(後進段)、Sf座標線上の単位速度1のC2点とCf−Rr座標線上の速度0のB2点とを結ぶ直線がRf−Cr座標線を横切る点Rが出力回転速度である。これは逆回転である。
【0012】
以上の如く2つの遊星歯車装置をそれぞれの3要素のうちの2つにて複合することにより、個々の遊星歯車装置によっては得られない高いにギヤ比による低速段を含む2つの前進減速段と直結段と1つのオーバドライブ段と後進段とを得ることができるが、2つの遊星歯車装置の組合せが固定的であると、前進用変速段としては高々4つの変速段しか得られない。これに対し2つの遊星歯車装置の3要素の間の連結をクラッチにて切り換えることにより、より多くの変速段を達成することができる。
【0013】
図4はそのようなものの一つとして、特開平4−19449に記載されている多段変速機の一例を示すものである。この場合、フロント側遊星歯車装置PfのキャリアCfとリヤ側遊星歯車装置PrのサンギヤSrとは常時連結されているが、クラッチC3が連結されてクラッチC4が解放されるときには、フロント側リングギヤRfがリヤ側キャリアCrと連結され、クラッチC3が解放されてクラッチC4が連結されるときには、フロント側リングギヤRfがリヤ側リングギヤRrと連結される。
【0014】
これを共線図でみると、クラッチC3が係合されるか、クラッチC4が係合されるかにより、Cf−Rf−Sf座標とRr−Cr−Sr座標の組合せ方が異なり、かかるクラッチの切り換えにより、共線図は全体として5本の座標線を有するものとなり、それに伴って5種類の前進用変速段が得られようになる。これらの変速段を達成するクラッチおよびブレーキの係合あるいは解放の組み合わせは図4のBに示す通りであり、またフロント側およびリヤ側遊星歯車装置のリングギヤの歯数に対するサンギヤの歯数の比ρfおよびρrがそれぞれ図示の如き値のときには、各変速段に於いて図示の如きギヤ比が得られる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術に於いては、2つの遊星歯車装置の各構成要素間の連結関係を切り換えて変速段を形成するに止まっており、変速段の形成に改善の余地があった。
【0016】
本発明は、2つの遊星歯車装置を備えた多段変速機に於いて新たな変速段を形成することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するものとして、本発明は、各々がサンギヤ、リングギヤ、キャリアなる3要素を有する第1および第2の遊星歯車装置を含み、前記第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの2つにて互いに連結された状態にて1つの前進変速段を達成し、前記第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの1つのみにて前記2つの連結のいずれとも異なる組合せにて互いに連結され、前記第1の遊星歯車装置により変速された回転を前記第2の遊星歯車装置が更に変速することにより他の1つの前進変速段を達成するようになっていることを特徴とする多段変速機を提案するものである。
【0018】
前記他の1つの変速段は、前記第1の遊星歯車装置に於いて3要素の1つを固定し、他の1つを入力回転速度にて回転させ、残る1つを入力回転速度と同方向に入力回転速度より減速された回転速度にて回転させ、前記第2の遊星歯車装置に於いて3要素の1つを入力回転速度にて回転させ、他の1つを前記第1の遊星歯車装置により減速された回転速度にて回転させ、残る1つの要素を同方向の入力回転速度より増速された回転速度にて回転させるものであってよい。
【0019】
或はまた、上記の課題を解決するものとして、本発明は、入力部材と、出力部材と、サンギヤ、リングギヤおよびキャリアを有するシングルピニオン型のフロント側遊星歯車装置と、サンギヤ、リングギヤおよびキャリアを有するダブルピニオン型のリヤ側遊星歯車装置と、第1〜第6のクラッチと、ブレーキとを有し、リヤ側サンギヤが固定され、フロント側リングギヤが出力部材に連結されており、第1のクラッチが入力部材をリヤ側キャリアに選択的に連結し、
第2のクラッチが入力部材をフロント側キャリアに選択的に連結し、第3のクラッチがフロント側リングギヤをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第4のクラッチがフロント側キャリアをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第5のクラッチがフロント側サンギヤをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第6のクラッチがフロント側サンギヤをリヤ側キャリアに選択的に連結し、ブレーキがフロント側キャリアを選択的に制動するようになっており、前記各クラッチによる選択的連結と前記ブレーキによる選択的制動の組み合わせにより前進6段と後進1段を達成するよう構成されていることを特徴とする多段変速機を提案するものである。
【0020】
【発明の作用及び効果】
本発明によれば、第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの2つにて互いに連結された状態にて1つの前進変速段を達成できる。さらに、第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの1つのみにて上述の2つの連結のいずれとも異なる組合せにて互いに連結され、第1の遊星歯車装置により変速された回転を第2の遊星歯車装置が更に変速することにより他の1つの前進変速段を達成できる。よって、2つの遊星歯車装置を備えた多段変速機において新たな変速段を形成することができる。
【0021】
本発明をより具体的に説明すると、2つの遊星歯車装置をそれぞれの3要素のうちの2つが互いに連結されるように組み合わせ、共線図で見てそれぞれの3要素に対応するに合計6本の座標線のうちのそれぞれの2つを互いに合体させ、結果として4本の座標線よりなる共線図が形成されるようにすれば、上記の如く、前進段として、個々の遊星歯車装置によっては得られない高いにギヤ比による低速段を含む4つの変速段を得ることができる。この場合、2つの遊星歯車装置の3要素間の組み合わせとしては、遊星歯車装置がシングルピニオン型であるときには、その順序がサンギヤ(S)−キャリア(C)−リングギヤ(R)またはこの逆(R−C−S)であり、ダブルピニオン型であるときには、その順序がキャリア(C)−リングギヤ(R)−サンギヤ(S)またはこの逆(S−R−C)でありさえすれば、2つの遊星歯車装置が組み合わされたとき各連結に於ける組み合わせがS、R、Cのうちの何と何になるかについては種々可能である。
【0022】
図1はその1つのパターンを示す。図に於いては、一方の遊星歯車装置Pfの3要素をE1f、E2f、E3fにて示し、他方の遊星歯車装置Prの3要素をE1r、E2r、E3rにて示している。E1f、E2f、E3fについては、遊星歯車装置がシングルピニオン型であるときには、Sf−Cf−RfまたはRf−Cf−Sfであり、ダブルピニオン型であるときには、Cf−Rf−SfまたはSf−Rf−Cfである。同様にE1r、E2r、E3rについても、遊星歯車装置がシングルピニオン型であるときには、Sr−Cr−RrまたはRr−Cr−Srであり、ダブルピニオン型であるときには、Cr−Rr−SrまたはSr−Rr−Crである。
【0023】
図1についてみると、上に図4について説明した従来の複合組換え方式によれば、例えば要素E3fとE1rとは常時連結され、要素E1fとE2rがクラッチCbにより連結されるか或いは要素E2fとE2rがクラッチCcにより連結されるかの切換えが行われる。これに対し、本発明によれば、要素E3fとE1rとを直接ではなくクラッチCaを介して連結し、要素E3fがクラッチCdにより要素E2rと連結される新たな連結態様が用いられる。
【0024】
クラッチCaが係合されたままとされることにより要素E3fとE1rとが常時連結され、クラッチCbの係合により要素E1fとE2rが常時連結されたままとされるか、或いはクラッチCcの係合により要素E2fとE2rが常時連結されたままとされれば、図3に例示した要領により1、2、3、4の4つの前進変速段を得ることができ、また、クラッチCbとCcは係合が切り換えられるものとされれば、図4に例示した要領により1、2、3、4、5の5つの前進変速段を得ることができる。しかし、本発明は、これら従来の要領による前進変速段とは別のメカニズムにより他の変速段を得るものである。そのため、要素E3fとE1rとの間にクラッチCaを設け、これを係合させた状態で従来通りの4つの前進変速段を達成し、その他に、クラッチCaを解放し、要素E3fを別のクラッチCdにより要素E2rに繋ぎ変え、以下の要領により新しいタイプの第5速段を達成する。
【0025】
即ち、遊星歯車装置PfとPrとがクラッチCaに代わるクラッチCdにてそれらの3要素の1つのみにて連結された直列連結状態にて、まずPrに於いて要素E3rを固定して要素E1rを入力回転速度にて回転させ(共線図の破線)、要素E2rに入力回転速度より減速されたα点の回転速度を得、これをクラッチCdにてE3fに伝達し、遊星歯車装置Prに於いてはα点の回転速度にてE3fを回転させ、要素E1fを入力回転速度にて回転させることにより、要素E2fに入力回転速度より増速された点5の回転速度に当たる新たなオーバドライブ速度段を得る(共線図の一点鎖線)。尚、以下の実施例にも示す通りα点の回転速度は後進段にも使用できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、可及的に少ないクラッチやブレーキの如き摩擦係合装置により、可及的にコンパクトな構造にて、従来の変速段に加えて上記の原理による新たな変速段を達成する多段変速機を一つの実施例について詳細に説明する。
【0027】
図2のAは上記の如き本発明による多段変速機の一つの実施例の構成を示す概略図である。各部の表示要領は図3および図4に於ける要領と同じである。フロント側遊星歯車装置Pfはシングルピニオン型であり、リヤ側遊星歯車装置Prはダブルピニオン型である。リヤ側サンギヤが固定され、フロント側リングギヤが出力部材に連結されている。第1のクラッチC1が入力部材をリヤ側キャリアに選択的に連結し、第2のクラッチC2が入力部材をフロント側キャリアに選択的に連結し、第3のクラッチC3がフロント側リングギヤをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第4のクラッチC4がフロント側キャリアをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第5のクラッチC5がフロント側サンギヤをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第6のクラッチがフロント側サンギヤをリヤ側キャリアに選択的に連結するようになっている。ブレーキB1がフロント側キャリアを選択的に制動するようになっている。
【0028】
2つの遊星歯車装置はその3要素のうちのいずれに於いても直接には連結されておらず、共線図に於いて座標線を4本とする両者の複合はクラッチを介して行われるようになっている。
【0029】
図2のAに示す如く構成された変速機構は、クラッチC1、C2、C3、C4、C5、C6およびブレーキB1が図2のBの表に示す如き組合せにて係合または解放されることにより、同表に示す如き第1速段〜第6速段(1st〜6th)の6つの前進段と後進段(Rev)とを達成することができる。同表に於いて、○は係合示し、×は解放を示す。またPfおよびPrのそれぞれに於けるリングギヤの歯数に対するサンギヤの歯数の比をρfおよびρrにて表し、その一例として、ρf=0.520、ρr=0.468とすると、各変速段に於けるギヤ比(減速比)およびステップ比は同表に示す通りとなる。
【0030】
図2のBの表に示す如きクラッチまたはブレーキの係合または解放の組み合わせにより図2のAに示す変速機構が作動する態様は、図2のCの共線図に示す通りである。第1速段時にはクラッチC4とC6が係合されるので、共線図はSf−Cr座標線、Cf−Rr座標線、Rf座標線、Sr座標線の4本の座標線にて作動する。かかる状態にてクラッチC1が係合され、リヤ側キャリアCrが入力回転速度にて回転すると、その回転はクラッチC6を経てフロント側サンギヤに伝えられる。リヤ側サンギヤは常時固定されているので、2つの遊星歯車装置の各要素は単位速度1のC1点と速度0のG1点とを結ぶ直線上にある。従って出力部材が連結されたフロント側リングギヤRfの回転速度はRf座標線上の点1の値である。
【0031】
第2速段に於いてはクラッチC3とC6が係合されるので、共線図はSf−Cr座標線、Cf座標線、Rf−Rr座標線、Sr座標線の4本の座標線にて作動する。かかる状態にてクラッチC1が係合され、リヤ側キャリアCrが入力回転速度にて回転すると、その回転はクラッチC6を経てフロント側サンギヤSfに伝えられる。リヤ側サンギヤSrは常時固定されているので、2つの遊星歯車装置の各要素は単位速度1のC1点と速度0のG2点とを結ぶ直線上にある。従って出力部材が連結されたフロント側リングギヤRfの回転速度はRf−Rr座標線上の点2の値となる。
【0032】
第3速段ではクラッチC2、C3、C6とが係合される。クラッチC3とC6が係合されるので、共線図は、第2速段に於けると同じく、Sf−Cr座標線、Cf座標線、Rf−Rr座標線、Sr座標線の4本の座標線にて作動する。かかる状態にてクラッチC2が係合され、フロント側キャリアCfが入力回転速度にて回転すると、リヤ側サンギヤSrは常時固定されているので、2つの遊星歯車装置の各要素は単位速度1のC2点と速度0のG2点とを結ぶ直線上にある。従って出力部材が連結されたフロント側リングギヤRfの回転速度はRf−Rr座標線上の点3の値となる。
【0033】
第4速段で於いては、クラッチC1、C2、C6が係合される。この状態では遊星歯車装置PfとPrとはロックされた状態となり、出力回転部材はに入力回転部材と同じ回転速度にて回転する。第4速段は、少なくとも遊星歯車装置Pfがロックされると共にその3要素のうちの1つが入力部材と結合されればよく、例えばC2、C3およびC6を係合させることによっても達成できる。
【0034】
以上が従来より使用されている2連式遊星歯車装置による変速原理に従った変速段である。尚、図示の実施例ではオーバドライブ変速段は得られないが、程よく減速比が分配された3つの減速段と直結段が得られる。本発明によれば、これに加えて、クラッチC6を解放し、新たにクラッチC5を係合させ、フロント側遊星歯車装置のサンギヤSfをリヤ側遊星歯車装置のリングギヤRrに繋ぎ変え、2つの遊星歯車装置を直列に連結して作動させることにより、新たな変速原理による第5の変速段(オーバドライブ)を得ることができる。
【0035】
即ち、クラッチC6を解放し、クラッチC5を係合させ、フロント側サンギヤSfをリヤ側リングギヤRrに連結した後、クラッチC1係合させてリヤ側キャリアCrを入力回転速度にて回転させると、サンギヤが固定されたリヤ側遊星歯車装置Prに於いてはそのリングギヤRrにα点の回転速度による回転が生ずる(共線図中の破線)。そしてフロント側遊星歯車装置Pfに於いては、クラッチC5を介してフロント側サンギヤSfがα点の回転速度にてを回転され、同時にクラッチC2の係合によりそのキャリアCfが入力回転速度にて回転されるので、そのリングギヤRfは点5の速度にて回転し(共線図中の一点鎖線)、オーバドライブの変速段が得られる。
【0036】
図示の実施例に於いては、更にクラッチC5とC6とを係合させることによりリヤ側遊星歯車装置Prをロック状態とし、これによってフロント側遊星歯車装置PfのサンギヤSfを固定し、クラッチC2を係合させてそのキャリアCfを入力回転速度にて回転させることにより,点6に当たるオーバドライブの第6速段を得ることが行なわれる。
【0037】
また、この実施例に於いては、上記のα点の回転速度が後進段にも用いられている。即ち、後進段に於いては、クラッチC1とC5を係合させることによりフロント側サンギヤをこのα点の回転速度にて回転させ、ブレーキB1を係合させてフロント側キャリアCfを固定することにより、フロント側リングギヤRfにて点Rに当たる逆回転の後進用回転速度が取り出されるようになっている。
【0038】
尚、図のBに示す表に見られる如く、図2の実施例によれば、隣り合う前進速度段の間の切換えに当たっては、2つの摩擦係合装置(この場合すべてクラッチ)の係合を維持し、1つの摩擦係合装置(同じくクラッチ)のみの切換えを行えばよいので、クラッチ切り換えのタイミングの制御が容易であるという大きな利点が得られる。
【0039】
以上の説明より理解される通り、図2の実施例によれば、各々がサンギヤ、リングギヤ、キャリアなる3要素を有する第1および第2の遊星歯車装置(Pr,Pf)を含み、前記第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの2つにて互いに連結(例:SfとCrにて連結、CfとRrにて連結)された状態にて1つの前進変速段(例:第1速段)を達成し、前記第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの1つのみにて前記2つの連結のいずれとも異なる組合せにて互いに連結(例:SfとRrにて連結)され、前記第1の遊星歯車装置(Pr)により変速された回転を前記第2の遊星歯車装置(Pf)が更に変速することにより他の1つの前進変速段(例:第5速段)を達成する多段変速機が得られ、よって、2つの遊星歯車装置を備えた多段変速機において新たな変速段を形成することができる。
【0040】
またこの場合、前記他の1つの変速段は、前記第1の遊星歯車装置(Pr)に於いて3要素の1つ(Sr)を固定し、他の1つ(Cr)を入力回転速度にて回転させ、残る1つ(Rr)を入力回転速度と同方向に入力回転速度より減速された回転速度にて回転させ、前記第2の遊星歯車装置(Pf)に於いて3要素の1つ(Cf)を入力回転速度にて回転させ、他の1つ(Sf)を前記第1の遊星歯車装置により減速された回転速度にて回転させ、残る1つの要素(Rf)を同方向の入力回転速度より増速された回転速度にて回転させるものである。
【0041】
以上に於いては本発明を一つの実施例について詳細に説明したが、かかる実施例について本発明の範囲内にて種々の修正が可能であることは当業者にとって明らかであろう。例えば、上記の実施例に於いては、変速段の切り換えに当たってクラッチやブレーキの如き摩擦係合装置が切換えられるとき、滑らかな切換えを達成するためには、一方の摩擦係合装置が解除され或いは係合されるのに対応して適切なタイミングを保って他方の摩擦係合装置が係合され或いは解除される所謂clutch to clutch制御が行われることが暗黙の前提とされているが、この点に関しワンウェイクラッチを適宜組み込むことによりclutch to clutch制御が自動的に達成されるようにすることは、この分野における周知技術に鑑み、本発明の範囲内に於ける修正である。また図2に解図的に示された多段変速機の構成は、構成要素間の連結関係が図示の通り維持される限り、それらの配置は実機構成上の都合により、種々に修正されてよい。そのような修正の例は本件出願人と同一人の出願に係る特願2002−167606の図8および図9に示されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による2連遊星歯車式多段変速機の切り換え態様の一例を示す共線図。
【図2】本発明による2連遊星歯車式多段変速機の一つの実施例についてその構成の概略とクラッチ/ブレーキ切り換えの態様と共線図を示す図。
【図3】従来の2連遊星歯車式多段変速機の一例についてその構成の概略とクラッチ/ブレーキ切り換えの態様と共線図を示す図。
【図4】公知の2連遊星歯車式多段変速機の一例についてその構成の概略とクラッチ/ブレーキ切り換えの態様と共線図を示す図。
【符号の説明】
Pf,Pr…遊星歯車装置
Sf,Sr…サンギヤ
Rf,Rr…リングギヤ
Cf,Cr…キャリア
C1〜C6…クラッチ
B1…ブレーキ
【発明の属する技術分野】
本発明は、多段変速機に係り、特に、2つの遊星歯車装置を設け、複数の前進段を達成することのできる車輌用に適した多段変速機に係る。
【0002】
【従来の技術】
一つの遊星歯車装置に於ける3要素、即ちサンギヤ、リングギヤ、キャリアの間の回転角度(従ってまた回転速度)の相対的関係は、それぞれの回転角(または回転速度)を表す座標線を平行に配列した共線図と称される座標系に対し一本の直線を交差させることにより求まる。この場合、遊星歯車装置がシングルピニオン型であるときには、平行座標線の配列は、キャリアの座標線を挟んでその両側にリングギヤの座標線とサンギヤの座標線とが平行に並ぶ形であり、リングギヤの歯数に対するサンギヤの歯数の比をρ(ρ<1)とすると、キャリア座標線よりリングギヤ座標線までの距離とキャリア座標線よりサンギヤ座標線までの距離の比はρ対1である。
【0003】
また、遊星歯車装置がダブルピニオン型であるときには、平行座標線の配列は、キャリア座標線に対しリングギヤ座標線とサンギヤ座標線とが同じ側に位置し、キャリア座標線に対しリングギヤ座標線が隔たる距離とキャリア座標線に対しサンギヤ座標線が隔たる距離の比がρ対1となる。
【0004】
そこで、2つの遊星歯車装置がそれらの3要素のうちの何れか2つにて互いに連結されると、各遊星歯車装置に属する3本の座標線のうちの2本が互いに合体することにより、全体として4本の座標線による座標系が成立する。
【0005】
かかる状況は図3に示す通りである。図3のAは、2つの遊星歯車装置がそれらの3要素の2つにて互いに連結された多段変速機の一例を示している。今、入力軸INに近い側の遊星歯車装置をフロント側遊星歯車装置Pfとし、入力軸より遠い側の遊星歯車装置をリヤ側遊星歯車装置Prとすると(以下、いずれの例においても同様とする)、図示の例ではPfのリングギヤがPrのキャリアと連結され、PfのキャリアがPrのリングギヤと連結されている。Pfのサンギヤ、リングギヤ、キャリアをそれぞれSf、Rf、Cfとし、Prのサンギヤ、リングギヤ、キャリアをそれぞれSr、Rr、Crとすると、かかる2つの回転要素による互いの連結により、図3のCに示す如く共線図におけるSf、Cf、Rfに対応する座標線と、Sr、Cr、Rrに対応する座標線とは、そのうちCfに対する座標線とRrに対する座標線とが1つの座標線に合体し、Rfに対する座標線とCrに対する座標線とが1つの座標線に合体し、全体として4本の座標線よりなる座標系が形成される。
【0006】
かかる2連遊星歯車装置に対して、図3のAに例示する如くいくつかのクラッチとブレーキとが組み合わされ、それらが図3のBに例示する如く作動されると、第1速段〜第4速段の前進用速度段と後進段とが達成される。
【0007】
即ち、まずクラッチC2とブレーキB3が係合される第1速段についてみると、これは入力回転をフロント側サンギヤSfに入力するので、共線図上で見ればSf座標軸上の速度が単位速度1となることを意味する。一方、リヤ側サンギヤSrはブレーキB3により固定されるので、Sr座標軸上の回転速度は0である。従ってこのとき各回転要素の回転状態はSfに対応する座標線上の単位速度1に当たるC2点とSrに対応する座標線上の速度0に当たるB3点とを結ぶ直線上にある。出力はRfとCrとの連結部から取り出されているので、その回転速度はこの直線がRf−Cr座標線と交わる点である点1の値に対応する。図3のBの表に例示する如く、PfおよびPrのリングギヤに対するサンギヤの歯数の比ρfおよびρrがそれぞれ例えば0.33および0.42であるとすると、その値は0.371であり、ギヤ比にすれば2.693である。
【0008】
ブレーキB3が係合されたままクラッチC2に代ってクラッチC1が係合されると(第2速段)、回転入力はフロント側キャリアCfとリヤ側リングギヤRrの結合体に入力される、従ってCf−Rr座標線上の速度が単位速度1となる。このとき2連遊星歯車装置の各回転要素はCf−Rr座標線上の単位速度1のC1点とB3点を結ぶ線上にあり、出力回転部材は点2の速度にて回転する。図3のBの表の例ではギヤ比にして1.420となる。
【0009】
クラッチC1とC2とが共に係合されると(第3速段)、2連遊星歯車装置はロック状態となる。この時には2連遊星歯車装置の各回転要素はすべて一体となって回転し、ギヤ比は1.00となる。
【0010】
クラッチC1とブレーキB1とが係合されると(第4速段)、フロント側キャリアCfとリヤ側リングギヤRrの連結体が駆動され、Cf−Rr座標線上の速度が単位速度値1となり、フロント側サンギヤSfが制動されて回転速度が0となる。このときSf座標線上の速度0のB1点とCf−Rr座標線上の単位速度のC1点を結ぶ直線がRf−Cr座標線を横切る点4が出力回転速度である。これはオーバドライブである。
【0011】
クラッチC2とブレーキB2とが係合されると(後進段)、Sf座標線上の単位速度1のC2点とCf−Rr座標線上の速度0のB2点とを結ぶ直線がRf−Cr座標線を横切る点Rが出力回転速度である。これは逆回転である。
【0012】
以上の如く2つの遊星歯車装置をそれぞれの3要素のうちの2つにて複合することにより、個々の遊星歯車装置によっては得られない高いにギヤ比による低速段を含む2つの前進減速段と直結段と1つのオーバドライブ段と後進段とを得ることができるが、2つの遊星歯車装置の組合せが固定的であると、前進用変速段としては高々4つの変速段しか得られない。これに対し2つの遊星歯車装置の3要素の間の連結をクラッチにて切り換えることにより、より多くの変速段を達成することができる。
【0013】
図4はそのようなものの一つとして、特開平4−19449に記載されている多段変速機の一例を示すものである。この場合、フロント側遊星歯車装置PfのキャリアCfとリヤ側遊星歯車装置PrのサンギヤSrとは常時連結されているが、クラッチC3が連結されてクラッチC4が解放されるときには、フロント側リングギヤRfがリヤ側キャリアCrと連結され、クラッチC3が解放されてクラッチC4が連結されるときには、フロント側リングギヤRfがリヤ側リングギヤRrと連結される。
【0014】
これを共線図でみると、クラッチC3が係合されるか、クラッチC4が係合されるかにより、Cf−Rf−Sf座標とRr−Cr−Sr座標の組合せ方が異なり、かかるクラッチの切り換えにより、共線図は全体として5本の座標線を有するものとなり、それに伴って5種類の前進用変速段が得られようになる。これらの変速段を達成するクラッチおよびブレーキの係合あるいは解放の組み合わせは図4のBに示す通りであり、またフロント側およびリヤ側遊星歯車装置のリングギヤの歯数に対するサンギヤの歯数の比ρfおよびρrがそれぞれ図示の如き値のときには、各変速段に於いて図示の如きギヤ比が得られる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術に於いては、2つの遊星歯車装置の各構成要素間の連結関係を切り換えて変速段を形成するに止まっており、変速段の形成に改善の余地があった。
【0016】
本発明は、2つの遊星歯車装置を備えた多段変速機に於いて新たな変速段を形成することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するものとして、本発明は、各々がサンギヤ、リングギヤ、キャリアなる3要素を有する第1および第2の遊星歯車装置を含み、前記第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの2つにて互いに連結された状態にて1つの前進変速段を達成し、前記第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの1つのみにて前記2つの連結のいずれとも異なる組合せにて互いに連結され、前記第1の遊星歯車装置により変速された回転を前記第2の遊星歯車装置が更に変速することにより他の1つの前進変速段を達成するようになっていることを特徴とする多段変速機を提案するものである。
【0018】
前記他の1つの変速段は、前記第1の遊星歯車装置に於いて3要素の1つを固定し、他の1つを入力回転速度にて回転させ、残る1つを入力回転速度と同方向に入力回転速度より減速された回転速度にて回転させ、前記第2の遊星歯車装置に於いて3要素の1つを入力回転速度にて回転させ、他の1つを前記第1の遊星歯車装置により減速された回転速度にて回転させ、残る1つの要素を同方向の入力回転速度より増速された回転速度にて回転させるものであってよい。
【0019】
或はまた、上記の課題を解決するものとして、本発明は、入力部材と、出力部材と、サンギヤ、リングギヤおよびキャリアを有するシングルピニオン型のフロント側遊星歯車装置と、サンギヤ、リングギヤおよびキャリアを有するダブルピニオン型のリヤ側遊星歯車装置と、第1〜第6のクラッチと、ブレーキとを有し、リヤ側サンギヤが固定され、フロント側リングギヤが出力部材に連結されており、第1のクラッチが入力部材をリヤ側キャリアに選択的に連結し、
第2のクラッチが入力部材をフロント側キャリアに選択的に連結し、第3のクラッチがフロント側リングギヤをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第4のクラッチがフロント側キャリアをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第5のクラッチがフロント側サンギヤをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第6のクラッチがフロント側サンギヤをリヤ側キャリアに選択的に連結し、ブレーキがフロント側キャリアを選択的に制動するようになっており、前記各クラッチによる選択的連結と前記ブレーキによる選択的制動の組み合わせにより前進6段と後進1段を達成するよう構成されていることを特徴とする多段変速機を提案するものである。
【0020】
【発明の作用及び効果】
本発明によれば、第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの2つにて互いに連結された状態にて1つの前進変速段を達成できる。さらに、第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの1つのみにて上述の2つの連結のいずれとも異なる組合せにて互いに連結され、第1の遊星歯車装置により変速された回転を第2の遊星歯車装置が更に変速することにより他の1つの前進変速段を達成できる。よって、2つの遊星歯車装置を備えた多段変速機において新たな変速段を形成することができる。
【0021】
本発明をより具体的に説明すると、2つの遊星歯車装置をそれぞれの3要素のうちの2つが互いに連結されるように組み合わせ、共線図で見てそれぞれの3要素に対応するに合計6本の座標線のうちのそれぞれの2つを互いに合体させ、結果として4本の座標線よりなる共線図が形成されるようにすれば、上記の如く、前進段として、個々の遊星歯車装置によっては得られない高いにギヤ比による低速段を含む4つの変速段を得ることができる。この場合、2つの遊星歯車装置の3要素間の組み合わせとしては、遊星歯車装置がシングルピニオン型であるときには、その順序がサンギヤ(S)−キャリア(C)−リングギヤ(R)またはこの逆(R−C−S)であり、ダブルピニオン型であるときには、その順序がキャリア(C)−リングギヤ(R)−サンギヤ(S)またはこの逆(S−R−C)でありさえすれば、2つの遊星歯車装置が組み合わされたとき各連結に於ける組み合わせがS、R、Cのうちの何と何になるかについては種々可能である。
【0022】
図1はその1つのパターンを示す。図に於いては、一方の遊星歯車装置Pfの3要素をE1f、E2f、E3fにて示し、他方の遊星歯車装置Prの3要素をE1r、E2r、E3rにて示している。E1f、E2f、E3fについては、遊星歯車装置がシングルピニオン型であるときには、Sf−Cf−RfまたはRf−Cf−Sfであり、ダブルピニオン型であるときには、Cf−Rf−SfまたはSf−Rf−Cfである。同様にE1r、E2r、E3rについても、遊星歯車装置がシングルピニオン型であるときには、Sr−Cr−RrまたはRr−Cr−Srであり、ダブルピニオン型であるときには、Cr−Rr−SrまたはSr−Rr−Crである。
【0023】
図1についてみると、上に図4について説明した従来の複合組換え方式によれば、例えば要素E3fとE1rとは常時連結され、要素E1fとE2rがクラッチCbにより連結されるか或いは要素E2fとE2rがクラッチCcにより連結されるかの切換えが行われる。これに対し、本発明によれば、要素E3fとE1rとを直接ではなくクラッチCaを介して連結し、要素E3fがクラッチCdにより要素E2rと連結される新たな連結態様が用いられる。
【0024】
クラッチCaが係合されたままとされることにより要素E3fとE1rとが常時連結され、クラッチCbの係合により要素E1fとE2rが常時連結されたままとされるか、或いはクラッチCcの係合により要素E2fとE2rが常時連結されたままとされれば、図3に例示した要領により1、2、3、4の4つの前進変速段を得ることができ、また、クラッチCbとCcは係合が切り換えられるものとされれば、図4に例示した要領により1、2、3、4、5の5つの前進変速段を得ることができる。しかし、本発明は、これら従来の要領による前進変速段とは別のメカニズムにより他の変速段を得るものである。そのため、要素E3fとE1rとの間にクラッチCaを設け、これを係合させた状態で従来通りの4つの前進変速段を達成し、その他に、クラッチCaを解放し、要素E3fを別のクラッチCdにより要素E2rに繋ぎ変え、以下の要領により新しいタイプの第5速段を達成する。
【0025】
即ち、遊星歯車装置PfとPrとがクラッチCaに代わるクラッチCdにてそれらの3要素の1つのみにて連結された直列連結状態にて、まずPrに於いて要素E3rを固定して要素E1rを入力回転速度にて回転させ(共線図の破線)、要素E2rに入力回転速度より減速されたα点の回転速度を得、これをクラッチCdにてE3fに伝達し、遊星歯車装置Prに於いてはα点の回転速度にてE3fを回転させ、要素E1fを入力回転速度にて回転させることにより、要素E2fに入力回転速度より増速された点5の回転速度に当たる新たなオーバドライブ速度段を得る(共線図の一点鎖線)。尚、以下の実施例にも示す通りα点の回転速度は後進段にも使用できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、可及的に少ないクラッチやブレーキの如き摩擦係合装置により、可及的にコンパクトな構造にて、従来の変速段に加えて上記の原理による新たな変速段を達成する多段変速機を一つの実施例について詳細に説明する。
【0027】
図2のAは上記の如き本発明による多段変速機の一つの実施例の構成を示す概略図である。各部の表示要領は図3および図4に於ける要領と同じである。フロント側遊星歯車装置Pfはシングルピニオン型であり、リヤ側遊星歯車装置Prはダブルピニオン型である。リヤ側サンギヤが固定され、フロント側リングギヤが出力部材に連結されている。第1のクラッチC1が入力部材をリヤ側キャリアに選択的に連結し、第2のクラッチC2が入力部材をフロント側キャリアに選択的に連結し、第3のクラッチC3がフロント側リングギヤをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第4のクラッチC4がフロント側キャリアをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第5のクラッチC5がフロント側サンギヤをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第6のクラッチがフロント側サンギヤをリヤ側キャリアに選択的に連結するようになっている。ブレーキB1がフロント側キャリアを選択的に制動するようになっている。
【0028】
2つの遊星歯車装置はその3要素のうちのいずれに於いても直接には連結されておらず、共線図に於いて座標線を4本とする両者の複合はクラッチを介して行われるようになっている。
【0029】
図2のAに示す如く構成された変速機構は、クラッチC1、C2、C3、C4、C5、C6およびブレーキB1が図2のBの表に示す如き組合せにて係合または解放されることにより、同表に示す如き第1速段〜第6速段(1st〜6th)の6つの前進段と後進段(Rev)とを達成することができる。同表に於いて、○は係合示し、×は解放を示す。またPfおよびPrのそれぞれに於けるリングギヤの歯数に対するサンギヤの歯数の比をρfおよびρrにて表し、その一例として、ρf=0.520、ρr=0.468とすると、各変速段に於けるギヤ比(減速比)およびステップ比は同表に示す通りとなる。
【0030】
図2のBの表に示す如きクラッチまたはブレーキの係合または解放の組み合わせにより図2のAに示す変速機構が作動する態様は、図2のCの共線図に示す通りである。第1速段時にはクラッチC4とC6が係合されるので、共線図はSf−Cr座標線、Cf−Rr座標線、Rf座標線、Sr座標線の4本の座標線にて作動する。かかる状態にてクラッチC1が係合され、リヤ側キャリアCrが入力回転速度にて回転すると、その回転はクラッチC6を経てフロント側サンギヤに伝えられる。リヤ側サンギヤは常時固定されているので、2つの遊星歯車装置の各要素は単位速度1のC1点と速度0のG1点とを結ぶ直線上にある。従って出力部材が連結されたフロント側リングギヤRfの回転速度はRf座標線上の点1の値である。
【0031】
第2速段に於いてはクラッチC3とC6が係合されるので、共線図はSf−Cr座標線、Cf座標線、Rf−Rr座標線、Sr座標線の4本の座標線にて作動する。かかる状態にてクラッチC1が係合され、リヤ側キャリアCrが入力回転速度にて回転すると、その回転はクラッチC6を経てフロント側サンギヤSfに伝えられる。リヤ側サンギヤSrは常時固定されているので、2つの遊星歯車装置の各要素は単位速度1のC1点と速度0のG2点とを結ぶ直線上にある。従って出力部材が連結されたフロント側リングギヤRfの回転速度はRf−Rr座標線上の点2の値となる。
【0032】
第3速段ではクラッチC2、C3、C6とが係合される。クラッチC3とC6が係合されるので、共線図は、第2速段に於けると同じく、Sf−Cr座標線、Cf座標線、Rf−Rr座標線、Sr座標線の4本の座標線にて作動する。かかる状態にてクラッチC2が係合され、フロント側キャリアCfが入力回転速度にて回転すると、リヤ側サンギヤSrは常時固定されているので、2つの遊星歯車装置の各要素は単位速度1のC2点と速度0のG2点とを結ぶ直線上にある。従って出力部材が連結されたフロント側リングギヤRfの回転速度はRf−Rr座標線上の点3の値となる。
【0033】
第4速段で於いては、クラッチC1、C2、C6が係合される。この状態では遊星歯車装置PfとPrとはロックされた状態となり、出力回転部材はに入力回転部材と同じ回転速度にて回転する。第4速段は、少なくとも遊星歯車装置Pfがロックされると共にその3要素のうちの1つが入力部材と結合されればよく、例えばC2、C3およびC6を係合させることによっても達成できる。
【0034】
以上が従来より使用されている2連式遊星歯車装置による変速原理に従った変速段である。尚、図示の実施例ではオーバドライブ変速段は得られないが、程よく減速比が分配された3つの減速段と直結段が得られる。本発明によれば、これに加えて、クラッチC6を解放し、新たにクラッチC5を係合させ、フロント側遊星歯車装置のサンギヤSfをリヤ側遊星歯車装置のリングギヤRrに繋ぎ変え、2つの遊星歯車装置を直列に連結して作動させることにより、新たな変速原理による第5の変速段(オーバドライブ)を得ることができる。
【0035】
即ち、クラッチC6を解放し、クラッチC5を係合させ、フロント側サンギヤSfをリヤ側リングギヤRrに連結した後、クラッチC1係合させてリヤ側キャリアCrを入力回転速度にて回転させると、サンギヤが固定されたリヤ側遊星歯車装置Prに於いてはそのリングギヤRrにα点の回転速度による回転が生ずる(共線図中の破線)。そしてフロント側遊星歯車装置Pfに於いては、クラッチC5を介してフロント側サンギヤSfがα点の回転速度にてを回転され、同時にクラッチC2の係合によりそのキャリアCfが入力回転速度にて回転されるので、そのリングギヤRfは点5の速度にて回転し(共線図中の一点鎖線)、オーバドライブの変速段が得られる。
【0036】
図示の実施例に於いては、更にクラッチC5とC6とを係合させることによりリヤ側遊星歯車装置Prをロック状態とし、これによってフロント側遊星歯車装置PfのサンギヤSfを固定し、クラッチC2を係合させてそのキャリアCfを入力回転速度にて回転させることにより,点6に当たるオーバドライブの第6速段を得ることが行なわれる。
【0037】
また、この実施例に於いては、上記のα点の回転速度が後進段にも用いられている。即ち、後進段に於いては、クラッチC1とC5を係合させることによりフロント側サンギヤをこのα点の回転速度にて回転させ、ブレーキB1を係合させてフロント側キャリアCfを固定することにより、フロント側リングギヤRfにて点Rに当たる逆回転の後進用回転速度が取り出されるようになっている。
【0038】
尚、図のBに示す表に見られる如く、図2の実施例によれば、隣り合う前進速度段の間の切換えに当たっては、2つの摩擦係合装置(この場合すべてクラッチ)の係合を維持し、1つの摩擦係合装置(同じくクラッチ)のみの切換えを行えばよいので、クラッチ切り換えのタイミングの制御が容易であるという大きな利点が得られる。
【0039】
以上の説明より理解される通り、図2の実施例によれば、各々がサンギヤ、リングギヤ、キャリアなる3要素を有する第1および第2の遊星歯車装置(Pr,Pf)を含み、前記第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの2つにて互いに連結(例:SfとCrにて連結、CfとRrにて連結)された状態にて1つの前進変速段(例:第1速段)を達成し、前記第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの1つのみにて前記2つの連結のいずれとも異なる組合せにて互いに連結(例:SfとRrにて連結)され、前記第1の遊星歯車装置(Pr)により変速された回転を前記第2の遊星歯車装置(Pf)が更に変速することにより他の1つの前進変速段(例:第5速段)を達成する多段変速機が得られ、よって、2つの遊星歯車装置を備えた多段変速機において新たな変速段を形成することができる。
【0040】
またこの場合、前記他の1つの変速段は、前記第1の遊星歯車装置(Pr)に於いて3要素の1つ(Sr)を固定し、他の1つ(Cr)を入力回転速度にて回転させ、残る1つ(Rr)を入力回転速度と同方向に入力回転速度より減速された回転速度にて回転させ、前記第2の遊星歯車装置(Pf)に於いて3要素の1つ(Cf)を入力回転速度にて回転させ、他の1つ(Sf)を前記第1の遊星歯車装置により減速された回転速度にて回転させ、残る1つの要素(Rf)を同方向の入力回転速度より増速された回転速度にて回転させるものである。
【0041】
以上に於いては本発明を一つの実施例について詳細に説明したが、かかる実施例について本発明の範囲内にて種々の修正が可能であることは当業者にとって明らかであろう。例えば、上記の実施例に於いては、変速段の切り換えに当たってクラッチやブレーキの如き摩擦係合装置が切換えられるとき、滑らかな切換えを達成するためには、一方の摩擦係合装置が解除され或いは係合されるのに対応して適切なタイミングを保って他方の摩擦係合装置が係合され或いは解除される所謂clutch to clutch制御が行われることが暗黙の前提とされているが、この点に関しワンウェイクラッチを適宜組み込むことによりclutch to clutch制御が自動的に達成されるようにすることは、この分野における周知技術に鑑み、本発明の範囲内に於ける修正である。また図2に解図的に示された多段変速機の構成は、構成要素間の連結関係が図示の通り維持される限り、それらの配置は実機構成上の都合により、種々に修正されてよい。そのような修正の例は本件出願人と同一人の出願に係る特願2002−167606の図8および図9に示されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による2連遊星歯車式多段変速機の切り換え態様の一例を示す共線図。
【図2】本発明による2連遊星歯車式多段変速機の一つの実施例についてその構成の概略とクラッチ/ブレーキ切り換えの態様と共線図を示す図。
【図3】従来の2連遊星歯車式多段変速機の一例についてその構成の概略とクラッチ/ブレーキ切り換えの態様と共線図を示す図。
【図4】公知の2連遊星歯車式多段変速機の一例についてその構成の概略とクラッチ/ブレーキ切り換えの態様と共線図を示す図。
【符号の説明】
Pf,Pr…遊星歯車装置
Sf,Sr…サンギヤ
Rf,Rr…リングギヤ
Cf,Cr…キャリア
C1〜C6…クラッチ
B1…ブレーキ
Claims (3)
- 各々がサンギヤ、リングギヤ、キャリアなる3要素を有する第1および第2の遊星歯車装置を含み、前記第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの2つにて互いに連結された状態にて1つの前進変速段を達成し、前記第1および第2の遊星歯車装置が各々の3要素のうちの1つのみにて前記2つの連結のいずれとも異なる組合せにて互いに連結され、前記第1の遊星歯車装置により変速された回転を前記第2の遊星歯車装置が更に変速することにより他の1つの前進変速段を達成するようになっていることを特徴とする多段変速機。
- 前記他の1つの変速段は、前記第1の遊星歯車装置に於いて3要素の1つを固定し、他の1つを入力回転速度にて回転させ、残る1つを入力回転速度と同方向に入力回転速度より減速された回転速度にて回転させ、前記第2の遊星歯車装置に於いて3要素の1つを入力回転速度にて回転させ、他の1つを前記第1の遊星歯車装置により減速された回転速度にて回転させ、残る1つの要素を同方向の入力回転速度より増速された回転速度にて回転させるものであることを特徴とする請求項1に記載の多段変速機。
- 入力部材と、出力部材と、サンギヤ、リングギヤおよびキャリアを有するシングルピニオン型のフロント側遊星歯車装置と、サンギヤ、リングギヤおよびキャリアを有するダブルピニオン型のリヤ側遊星歯車装置と、第1〜第6のクラッチと、ブレーキとを有し、
リヤ側サンギヤが固定され、フロント側リングギヤが出力部材に連結されており、
第1のクラッチが入力部材をリヤ側キャリアに選択的に連結し、
第2のクラッチが入力部材をフロント側キャリアに選択的に連結し、
第3のクラッチがフロント側リングギヤをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、
第4のクラッチがフロント側キャリアをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、第5のクラッチがフロント側サンギヤをリヤ側リングギヤに選択的に連結し、
第6のクラッチがフロント側サンギヤをリヤ側キャリアに選択的に連結し、
ブレーキがフロント側キャリアを選択的に制動するようになっており、
前記各クラッチによる選択的連結と前記ブレーキによる選択的制動の組み合わせにより前進6段と後進1段を達成するよう構成されていることを特徴とする多段変速機。
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