JP2004011130A - ジャケット構造体およびその施工方法 - Google Patents

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Hisashi Sekimoto
関本 恒
Akinobu Kishi
岸 明信
Hiroyuki Kamei
亀井 宏之
Makoto Kondo
近藤 誠
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Abstract

【課題】腐食するのを可及的に防ぐと共に、地震等に対する耐久性を高め、またコストダウンを図ること。
【解決手段】杭ガイド兼用主部材11がコンクリートによって形成される。この杭ガイド兼用主部材11は、外周面に防水層が設けられる。この場合、杭ガイド兼用主部材11の靱性を高めるため、杭ガイド兼用主部材11の内周面に鋼材を取り付けたり、内周に鋼材を取り付ける他、外周にも鋼材を取り付けてもよい。コンクリート製の杭ガイド兼用主部材11と、鋼材の支持部材12とが継手部材20によって固定される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば橋脚等を海等の水底地盤に建設するときに設置されるジャケット構造体及びその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
橋脚等を海等の水底地盤に建設するに際し、海底地盤にベタ基礎、杭基礎等が採用されるが、特に、大水深の海域等では、工期短縮化、コスト低廉化等の要求に応じられる杭基礎が有効であり、中でもジャケット基礎は特に有利である。
【0003】
図12に従来のジャケット構造体を示す。同図に示すジャケット構造体1は、複数の杭ガイド兼用主部材2と、その杭ガイド兼用主部材2を支持する支持部材3とで構成されている。このジャケット構造体1は、工場にて製作されると、その後台船4に積載して設置位置まで運搬され、設置位置に到達すると、図示しないクレーンによって吊り上げると共に、ジャケット構造体1のバランスをとりながら徐々に沈められて、海底地盤5にセットされる。
そして、セットされたジャケット構造体1は、図示しない杭打機が杭ガイド兼用主部材2をガイドとして杭を打ち込んだ後、その杭と杭ガイド兼用主部材2とを固定してジャケット構造体1を一体化させることで杭基礎が構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のジャケット構造体1は、杭ガイド兼用主部材2が支持部材3によって支持されているが、杭ガイド兼用主部材2が鋼材によって製作されているので、腐食しやすい問題があった。また腐食しやすいため、地震等のような外力が作用したときの耐久性にも劣るという問題があった。更に、ジャケット構造体1は、工場にて製作され、その後、台船4で運搬されるので、コスト高となる要因となっている。
【0005】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、腐食するのを可及的に防ぐと共に、地震等に対する耐久性を高め、またコストダウンを図ることができるジャケット構造体及びその施工方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、杭ガイド兼用主部材と、該杭ガイド兼用主部材を支持する支持部材とを備えたジャケット構造体において、前記杭ガイド兼用主部材を、コンクリートによって形成することを特徴とする。
【0007】
この発明に係るジャケット構造体によれば、杭ガイド兼用主部材がコンクリートで形成されているので、杭ガイド兼用主部材が腐食するのを防止することができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1記載のジャケット構造体において、前記杭ガイド兼用主部材は、鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリート、プレストレストコンクリートのいずれかからなることを特徴とする。
【0009】
この発明に係るジャケット構造体によれば、杭ガイド兼用主部材が鉄筋コンクリートと鉄骨鉄筋コンクリートとプレストレストコンクリートとのいずれかであるので、靱性を高めることができ、地震等に対する耐久性を高めることもできる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のジャケット構造体において、前記杭ガイド兼用主部材は、表面に防水層が設けられていることを特徴とする。
【0011】
この発明に係るジャケット構造体によれば、防水層が設けられることで、杭ガイド兼用主部材の内部まで水が浸入するのを阻止でき、コンクリートが浸食されて腐食するのを確実に防げる。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1から3記載のジャケット構造体において、前記杭ガイド兼用主部材は、少なくとも内周と外周とのいずれか一方に鋼板を取り付けていることを特徴とする。
【0013】
この発明に係るジャケット構造体によれば、杭ガイド兼用主部材がコンクリートの内外周のいずれか一方に鋼板が取り付けられているので、靱性をより高めることができ、地震等に対する耐久性をいっそう高めることができる。
特にその際、杭ガイド兼用主部材の内周に鋼板が取り付けられると、コンクリートだけで形成した場合に比較し、杭ガイド兼用主部材の内周を滑らかにできるので、杭の打ち込みを良好に行うことができる。杭ガイド兼用主部材の外周に鋼板が取り付けられると、杭ガイド兼用主部材全体の靱性をいっそう高めることができ、耐久性をいっそう高めることができる。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1から4記載のジャケット構造体において、前記支持部材を、コンクリートによって形成することを特徴とする。
【0015】
この発明に係るジャケット構造体によれば、支持部材もコンクリートで形成されることで、杭ガイド兼用主部材と同様に腐食するのを防止できる。
【0016】
請求項6に係る発明は、請求項5記載のジャケット構造体において、前記支持部材は、鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリート、プレストレストコンクリートのいずれかからなることを特徴とする。
【0017】
この発明に係るジャケット構造体によれば、支持部材も靱性を高めることができ、ジャケット構造体全体の耐久性を確実に高めることができる。
【0018】
請求項7に係る発明は、請求項1から6記載のジャケット構造体において、前記杭ガイド兼用主部材を前記支持部材に固定する継手部材を備えることを特徴とする。
【0019】
この発明に係るジャケット構造体によれば、継手部材が杭ガイド兼用主部材と支持部材とを固定するので、継手部材と杭ガイド兼用主部材とを良好に組み立てることができる。
【0020】
請求項8に係る発明は、請求項7記載のジャケット構造体において、前記継手部材は、鋼材によって形成され、前記杭ガイド兼用主部材及び前記支持部材を、固定手段によって互いに固定することを特徴とする。
【0021】
この発明に係るジャケット構造体によれば、継手部材が固定手段によって杭ガイド兼用主部材及び支持部材を固定するので、双方を確実にかつ良好に固定することができる。
【0022】
請求項9に係る発明は、水底地盤に、杭ガイド兼用主部材と該杭ガイド兼用主部材を支持する支持部材とを備えたジャケット構造体を立設するジャケット構造体の施工方法において、予め、コンクリート製からなる前記杭ガイド兼用主部材とコンクリート製若しくは鋼材からなる前記支持部材とをそれぞれ形成すると共に、水底地盤にパイルを打設しておき、前記パイルに、前記杭ガイド兼用主部材を支持部材を介して立設し、次いで、立設された杭ガイド兼用主部材に、支持部材を高さ方向に沿い順次取り付けて、前記ジャケット構造体をパイル上に立設することを特徴とする。
【0023】
この発明に係るジャケット構造体の立設方法によれば、海等の水底地盤に打設されたパイルに杭ガイド兼用主部材を立設し、その杭ガイド兼用主部材に支持部材を順次組み立てるので、ジャケット構造体を良好にかつ確実に施工することができる。
【0024】
請求項10に係る発明は、水底地盤に、杭ガイド兼用主部材と該杭ガイド兼用主部材を支持する支持部材とを備えたジャケット構造体を立設するジャケット構造体の施工方法において、予め、水底地盤にパイルを打設しておき、前記パイルに、ジャケット構造体の前記杭ガイド兼用主部材の下部を挿入しかつ固定して、ジャケット構造体を前記パイル上に立設することを特徴とする。
【0025】
この発明に係るジャケット構造体の施工方法によれば、組立られたジャケット構造体をそのままパイルに固定するだけであるので、水底地盤にジャケットを容易に立設することができる。
【0026】
請求項11に係る発明は、請求項9又は10記載のジャケット構造体の施工方法において、前記パイルは、コンクリート杭、鋼管杭、負の摩擦力低減杭、PRCせん断補強杭、外殻鋼管付きコンクリート杭、プレストレスト鉄筋コンクリート杭、先端拡径PHC杭、JIS強化杭(PHC)、プレテンション方式遠心力高強度プレストレストコンクリート杭のいずれかであることを特徴とする。
【0027】
この発明に係るジャケット構造体の施工方法によれば、パイルが上述したいずれかの材質で形成されるので、パイルと杭ガイド兼用主部材とを確実に固定することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。図1から図6はこの発明の一実施の形態に係るジャケット構造体を示す図であって、図1はジャケット構造体を示す全体図、図2は杭ガイド兼用主部材を示す拡大断面図、図3は杭ガイド兼用主部材の内周に鋼材を取り付けた説明図、図4は図3の杭ガイド兼用主部材の外周に鋼材を取り付けた説明図、図5は杭ガイド兼用主部材と支持部材とをボルトからなる固定手段で固定した要部を示す説明図、図6は杭ガイド兼用主部材と支持部材とを他の固定手段で固定した要部を示す説明図である。図1に示すジャケット構造体10は、複数の杭ガイド兼用主部材11と、これら杭ガイド兼用主部材11を支持する支持部材12とを備えている。そして、海底地盤5(図12参照)の設置位置にセットされると、杭打機(図示せず)が杭ガイド兼用主部材11に沿って杭(図示せず)を海底地盤5に打ち込み、その後、打ち込まれた杭とジャケット構造体10とは互いに固定されて一体化されることで杭基礎が形成される。
【0029】
この実施形態のジャケット構造体10は、杭ガイド兼用主部材11がコンクリートによって形成されている。このようなコンクリート製の杭ガイド兼用主部材11は、図2に示すように、その表面に防水層13が設けられている。防水層13としては、塗膜系又はシート系の防水剤からなっており、杭ガイド兼用主部材11の内部に水が浸入するのを阻止する。
【0030】
この場合、杭ガイド兼用主部材11の靱性を高めるため、例えば図3に示すように、杭ガイド兼用主部材11の内面に鋼板14を取り付けたり、また図4に示すように、内周に鋼板14を取り付ける他、外周にも鋼板15を取り付けてもよい。この場合防水層13は不要である。
なお、杭ガイド兼用主部材11を支持する支持部材12は、本例では鋼材からなっており、図1のように下段の支持部材12A、中段の支持部材12B、上段の支持部材12Cなど強度上の必要本数からなっている。
【0031】
そして、コンクリート製の杭ガイド兼用主部材11と、鋼材の支持部材12とが継手部材20によって固定されている。
継手部材20は、図5に示すように、ガイド挿通部21と、このガイド挿通部21に溶接等によって一体に取り付けられた支持挿通部22とを備え、ガイド挿通部21に杭ガイド兼用主部材11を挿通する一方、支持挿通部22に支持部材12の一端部を挿通し、その状態で互いに後述する固定手段によって固定する。
【0032】
その際、固定手段としては、図5に示すように、例えばガイド挿通部21から杭ガイド兼用主部材11にボルト23を締め付けて固定すると共に、支持挿通部22及び支持部材12を溶接によって固定する。そのため、ガイド挿通部21の所定位置にボルト23の挿通孔(符示せず)が穿設され、また杭ガイド兼用主部材11の所定位置にボルト23と締結するするためのナット27が設けられている。なお、上記溶接の代わりに、支持挿通22及び支持部材12をボルトで固定することもできる。
【0033】
或いは、図6に示すように、ガイド挿通部21及びこれに挿通された杭ガイド兼用主部材11間と、支持挿通部22及びこれに挿入された支持部材12間とに、グラウト25、26をそれぞれ充填して硬化させることで固定するようにしてもよい。この場合、グラウトとしては、樹脂系、セメント系等のいずれでもよく、要は杭ガイド兼用主部材11と支持部材12と継手部材20間を確実に定着させて固定し得る材質であればよい。
【0034】
このような杭ガイド兼用主部材11、及び支持部材12は、ジャケット構造体10を設置する周辺に浮かんでいる台船や浮力タンク上でそれぞれ形成された後、互いに組み立てられることでジャケット構造体10が製作されるようになっている。
【0035】
この実施形態のジャケット構造体10は、上記のように構成されているので、次に、その施工方法の一実施形態を図7から図9を用いて以下に説明する。
施工に際しては、まず、台船上若しくは浮上タンク上に、杭ガイド兼用主部材11及び支持部材12を予め形成しておく一方、図7に示すように、ジャケット構造体10の土台となるパイル30を杭打機によって海底地盤5に打設する。
【0036】
この場合、パイル30は、施工すべき杭ガイド兼用主部材11の取り付け角度に対応する角度で打設されており、材質としては例えば鋼管、コンクリートである。更にはそれら等を混在させたものでもよく、例えば負の摩擦力低減杭(SL杭)、PRCせん断補強杭(せん断補強杭)、外殻鋼管付きコンクリート杭(SC杭)、プレストレスト鉄筋コンクリート杭(PRC杭)、先端拡径PHC杭(ST杭)、JIS強化杭(PHC・JIS強化杭)、プレテンション方式遠心力高強度プレストレストコンクリート杭(PHC杭)のいずれでもよい。
【0037】
そして、海底地盤5のパイル30に対し、図8に示すように杭ガイド兼用主部材11を挿入し、その杭ガイド兼用主部材11の下部をグラウト31で充填することでパイル30に固定する。
このとき、杭ガイド兼用主部材11の下部をパイル30へ挿入するに際し、予め、杭ガイド兼用主部材11に下段の水平部材12Aを継手部材20を介して固定しておき、それらを海中に沈降させてパイル30に連結することで杭ガイド兼用主部材11をそれぞれ立設する。なお、杭ガイド兼用主部材11内にグラウト等の充填剤が入り込まないように注意する必要があるのは当然である。
【0038】
このようにして杭ガイド兼用主部材11が立設された後、その杭ガイド兼用主部材11に対し、図8に鎖線に示すように、中段の支持部材12B、上段の支持部材12Cを継手部材20を介して順次固定し、また下段の支持部材12Aと中段の支持部材12Bと上段の支持部材12Cをそれぞれ鋼製の補強材(図示せず)などで連結し、これによって図9に示すように、パイル30上にジャケット構造体10が立設されることとなる。
【0039】
この施工方法によれば、ジャケット構造体10の設置すべき海上で杭ガイド兼用主部材11及び支持部材12A〜12Cである構成部品を形成しておき、海底地盤5に打設されたパイル30に下段の支持部材12Aを介して杭ガイド兼用主部材11を固定し、次いでその杭ガイド兼用主部材11に残りの支持部材12B、12Cを順次固定することで、パイル30上にジャケット構造体10を立設するように構成したので、ジャケット構造体10を現地で製作して組立ることができる。そのため、従来のように工場で製作して海上等を運搬することが不要になり、ジャケット構造体10を大幅にコストダウンすることができる。なお、本例では予めパイル30を打ち込んでおき後からジャケットを置いていく例を示したが、パイル30は杭ガイド兼用主部材11の内部に沿って打ち込み、ジャケットを組み立てていくことも可能である。
【0040】
そして、このジャケット構造体10によれば、杭ガイド兼用主部材11がコンクリートによって形成されているので、杭ガイド兼用主部材11が錆び付いて腐食するのを防止することができ、耐腐食性を高めることができ、地震などのように外力に対する耐久性をそれだけ高めることもできる。しかも、杭ガイド兼用主部材11の表面には防水層13が設けられ、防水層13が内部に水が浸入するのを阻止するので、杭ガイド兼用主部材11が水によって浸食されて腐食するのも防ぐことができる。
【0041】
また、杭ガイド兼用主部材11は、図4のように内周に鋼板14が取り付けられたり、また図5のように内、外周に鋼板を取り付けられていると、靱性を高めることができ、地震等に対する耐久性をいっそう上げることができる。
【0042】
即ち、杭ガイド兼用主部材11の内周に鋼板14が取り付けられると、コンクリートだけで形成した場合に比較し、コンクリートと鋼材との協働で杭ガイド兼用主部材11の靱性を高め、耐久性を高めることができるのに加え、杭ガイド兼用主部材11の内周面を滑らかにできるので、杭ガイド兼用主部材11によって案内される杭の打ち込みを良好に行うことができる。一方、杭ガイド兼用主部材11の外周に鋼板15が取り付けられると、杭ガイド兼用主部材全体の靱性をいっそう高めることができ、耐久性をいっそう高めることができる。
【0043】
更に、杭ガイド兼用主部材11と支持部材12とは、継手部材20によって互いに固定されるので、杭ガイド兼用主部材11をコンクリートで形成しても、両者11、12を良好に組み立てることができると共に、両者の接合部(格点)に充分な剛性を持たせることができる。
【0044】
図10及び図11は、この発明の第2の実施の形態に係るジャケット構造体を示している。
ところで、杭ガイド兼用主部材11及び支持部材12の双方がコンクリート製である場合、それらを一体的に形成することが考えられるものの、そのようにすると、型構造が極めて複雑となり、労力もかさむおそれがある。
そこで、この実施形態では、支持部材12が杭ガイド兼用主部材11と別個にコンクリートによって形成され、このコンクリート製の支持部材12に、継手部材20を介して杭ガイド兼用主部材11を固定することでジャケット構造体10を構成するようになっている。
【0045】
そのため、固定手段としては、図11に示すように、例えばガイド挿通部21から杭ガイド兼用主部材11にボルト23を締め付けて固定すると共に、支持挿通部22から支持部材12にボルト24を締め付けて固定するようにしている。従って、この実施形態では、ガイド挿通部21、支持挿通部22の双方にボルト23、24の挿通孔(符示せず)が穿設され、また杭ガイド兼用主部材11及び支持部材12にボルト23、24と締結するするためのナット27、28が設けられる。
そして、このジャケット構造体10も、前述した実施形態と同様にしてパイル30に立設されるようになっている。
なお、図10及び図11において、図1から図9と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0046】
この実施形態によれば、杭ガイド兼用主部材11と支持部材12をそれぞれコンクリートで別個に形成するので、型構造が複雑になるのを避けることができ、安価かつ容易に形成することができ、しかもコンクリートであることにより、耐腐食性をより高めることができると共に、コストダウンをいっそう図ることができる。
【0047】
なお、図示実施形態では、杭ガイド兼用主部材11が一般的なコンクリートで形成された例を示したが、これに限らず、例えば、鉄筋コンクリート(RC)、或いは鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)、更にはプレストレストコンクリート(PS)のいずれかで形成すれば、よりいっそう耐久性を高めることができる。
【0048】
また、パイル30に杭ガイド兼用主部材11、支持部材12をそれぞれ組み立ててジャケット構造体10を立設した例を示したが、ジャケット構造体10を予め工場、台船上、その他で組立てて一体的に立設してもよい。更には従来のジャケット構造体を立設することもできる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、杭ガイド兼用主部材がコンクリートで形成されているので、杭ガイド兼用主部材が腐食するのを防止でき、それだけ耐久性を高めることができる結果、防食、耐久性の信頼性を向上できる効果が得られる。
【0050】
請求項2に係る発明によれば、杭ガイド兼用主部材がPS構造、RC構造、SRC構造のいずれかであるので、靱性を高めることができ、地震等に対する耐久性を高めることもできる効果が得られる。
【0051】
請求項3に係る発明によれば、防水層が設けられることで、杭ガイド兼用主部材の内部まで水が浸入するのを阻止でき、コンクリートが浸食されて腐食するのを確実に防げる効果が得られる。
【0052】
請求項4に係る発明によれば、杭ガイド兼用主部材がコンクリートの内外周のいずれか一方に鋼板が取り付けられているので、靱性をより高めることができ、地震等に対する耐久性をいっそう高めることができる効果が得られる。
【0053】
請求項5に係る発明によれば、支持部材もコンクリートで形成されることで、杭ガイド兼用主部材と同様に腐食するのを防止できる効果が得られる。
【0054】
請求項6に係る発明によれば、支持部材も靱性を高めることができ、ジャケット構造体全体の耐久性を確実に高めることができる効果が得られる。
【0055】
請求項7に係る発明によれば、継手部材が杭ガイド兼用主部材と支持部材とを固定するので、継手部材と杭ガイド兼用主部材とを良好に組み立てることができる効果が得られる。
【0056】
請求項8に係る発明によれば、杭ガイド兼用主部材及び支持部材を固定手段で互いに固定するので、双方を確実にかつ良好に固定できる効果が得られる。
【0057】
請求項9に係る発明によれば、海底地盤に打設されたパイルに杭ガイド兼用主部材を立設し、その杭ガイド兼用主部材に支持部材を順次組み立てるので、ジャケット構造体を良好にかつ確実に施工することができる効果が得られる。
【0058】
請求項10に係る発明によれば、組立られたジャケット構造体をそのままパイルに固定するだけであるので、海底地盤にジャケットを容易に立設できる効果が得られる。
【0059】
請求項11係る発明によれば、パイルが鋼材若しくはコンクリートで形成されるので、パイルと杭ガイド兼用主部材とを確実に固定できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係るジャケット構造体を示す全体図である。
【図2】杭ガイド兼用主部材を示す拡大断面図である。
【図3】杭ガイド兼用主部材の内周に鋼材を取り付けた説明図である。
【図4】図3の杭ガイド兼用主部材の外周に鋼材を取り付けた説明図である。
【図5】杭ガイド兼用主部材と支持部材とをボルト及び溶接からなる固定手段で固定した要部を示す説明図である。
【図6】杭ガイド兼用主部材と支持部材とを他の固定手段で固定した要部を示す説明図である。
【図7】ジャケット構造体の施工方法の一実施形態を示す図であって、海底地盤に打設されたパイルに杭ガイド兼用主部材を固定するときの説明図である。
【図8】パイルに固定された杭ガイド兼用主部材に支持部材を順次固定する説明図である。
【図9】パイルにジャケット構造体を立設した状態を示す説明図である。
【図10】この発明の第2の実施の形態に係るジャケット構造体を示す全体図である。
【図11】図10における杭ガイド兼用主部材と支持部材とをボルトからなる固定手段で固定した要部を示す説明図である。
【図12】従来のジャケット構造体を示す運搬時の説明図である。
【符号の説明】
5  海底地盤(水底地盤)
10  ジャケット構造体
11  杭ガイド兼用主部材
12、12A〜12C  支持部材
13  防水層
14、15  鋼板
20  継手部材
23、24  ボルト(固定手段)
25、26  グラウト(固定手段)
30  パイル

Claims (11)

  1. 杭ガイド兼用主部材と、該杭ガイド兼用主部材を支持する支持部材とを備えたジャケット構造体において、
    前記杭ガイド兼用主部材を、コンクリートによって形成することを特徴とするジャケット構造体。
  2. 請求項1記載のジャケット構造体において、
    前記杭ガイド兼用主部材は、鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリート、プレストレストコンクリートのいずれかからなることを特徴とするジャケット構造体。
  3. 請求項1又は2記載のジャケット構造体において、
    前記杭ガイド兼用主部材は、表面に防水層が設けられていることを特徴とするジャケット構造体。
  4. 請求項1から3記載のジャケット構造体において、
    前記杭ガイド兼用主部材は、少なくとも内周と外周とのいずれか一方に鋼板を取り付けていることを特徴とするジャケット構造体。
  5. 請求項1から4記載のジャケット構造体において、
    前記支持部材を、コンクリートによって形成することを特徴とするジャケット構造体。
  6. 請求項5記載のジャケット構造体において、
    前記支持部材は、鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋コンクリート、プレストレストコンクリートのいずれかからなることを特徴とするジャケット構造体。
  7. 請求項1から6記載のジャケット構造体において、
    前記杭ガイド兼用主部材を前記支持部材に固定する継手部材を備えることを特徴とするジャケット構造体。
  8. 請求項7記載のジャケット構造体において、
    前記継手部材は、鋼材によって形成され、前記杭ガイド兼用主部材及び前記支持部材を、固定手段によって互いに固定することを特徴とするジャケット構造体。
  9. 海底地盤に、杭ガイド兼用主部材と該杭ガイド兼用主部材を支持する支持部材とを備えたジャケット構造体を立設するジャケット構造体の施工方法において、
    予め、コンクリート製からなる前記杭ガイド兼用主部材とコンクリート製若しくは鋼材からなる前記支持部材とをそれぞれ形成すると共に、海底地盤にパイルを打設しておき、
    前記パイルに、前記杭ガイド兼用主部材を支持部材を介して立設し、
    次いで、立設された杭ガイド兼用主部材に、支持部材を高さ方向に沿い順次取り付けて、前記ジャケット構造体をパイル上に立設することを特徴とするジャケット構造体の施工方法。
  10. 水底地盤に、杭ガイド兼用主部材と該杭ガイド兼用主部材を支持する支持部材とを備えたジャケット構造体を立設するジャケット構造体の施工方法において、
    予め、水底地盤にパイルを打設しておき、
    前記パイルに、ジャケット構造体の前記杭ガイド兼用主部材の下部を挿入しかつ固定して、ジャケット構造体を前記パイル上に立設することを特徴とするジャケット構造体の施工方法。
  11. 請求項9又は10記載のジャケット構造体の施工方法において、
    前記パイルは、コンクリート杭、鋼管杭、負の摩擦力低減杭、PRCせん断補強杭、外殻鋼管付きコンクリート杭、プレストレスト鉄筋コンクリート杭、先端拡径PHC杭、JIS強化杭、プレテンション方式遠心力高強度プレストレストコンクリート杭のいずれかであることを特徴とするジャケット構造体の施工方法。
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