JP4612422B2 - 構造物の施工方法とこれに使用される基礎構造 - Google Patents

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本発明は、軟弱地盤における構造物の施工方法とこれに好適に使用される基礎構造に関する。
直接基礎により支持力が満足できるものの構造物に有害な沈下が生じる可能性がある地盤に対して採用される、構造物の躯体の荷重を支持する直接基礎と不同沈下等を低減する摩擦杭等の沈下低減杭とを併用するパイルドラフト基礎は、例えば特許文献1に示すように公知である。
このような従来のパイルドラフト基礎は、沈下低減杭を施工した後、基礎スラブや基礎梁等の基礎部材を構築し、その後、躯体を構築するものであった。また、これらの基礎部材は、現場打ちの鉄筋コンクリートにより構築されるのが一般的である。
特許第3401567号公報([0009]−[0014]、図1−図2)
そのため、従来のパイルドラフト基礎を採用した構造物では、沈下低減杭を施工した後、更に基礎構造の配筋、型枠設置、コンクリート打設、コンクリート養生、型枠解体等の一連の作業が終了するまで、躯体の構築を開始することができず、工期が長期化していた。特に、躯体が鉄骨造やプレキャスト部材等を用いて構築される場合には、躯体の構築に要する期間に対して、基礎構造の構築に要する期間の方が長くなり、施工期間の短縮化の妨げとなっていた。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、パイルドラフト基礎を採用した構造物の施工に関して、基礎構造の構築と並行して躯体の構築を行う構造物の施工方法とこれに好適に使用される基礎構造を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、地盤中に沈下低減杭を構築する工程と、前記沈下低減杭の直上に柱を立設する工程と、前記立設された柱を利用して躯体を構築する工程と、前記立設された柱と接合される直接基礎を構築する工程とを含む構造物の施工方法であって、前記躯体を構築する工程と前記直接基礎を構築する工程とが、同時期に行われることを特徴としている。
かかる構造物の施工方法は、沈下低減杭の直上に躯体を構成する柱を立設することにより、躯体構築時の荷重を沈下低減杭により負担することが可能となるため、直接基礎が完成する前に、躯体の施工を進行することが可能となる。したがって、直接基礎の構築と、躯体の構築とを並行して進行することが可能なため、大幅な工期短縮が可能となる。また、直接基礎の完成後は、直接基礎が躯体を支持して、沈下低減杭は不同沈下等を低減するため、安定した基礎構造が構築される。ここで、沈下低減杭と、柱は、一体に接合されるものではなく、直接基礎の構築が完成されるまでの間の躯体施工時の荷重に対して必要な固定度が確保されていればよい。
なお、「沈下低減杭の直上に柱を立設する」とは、沈下低減杭の軸方向に柱を立設することであって、沈下低減杭と柱との間に他の部材を介在させる場合もさせない場合も含むものとする。また、「躯体」とは、柱、梁、壁等、構造物の主要部分を示しており、その材質は限定されるものではない。
また、前記柱が、前記直接基礎の少なくとも一部を構成する中間部材を介して前記沈下低減杭の上部に立設されていれば、露出柱脚により構築される構造物に対しても、基礎構造が完成する前に躯体の施工を推進することが可能となり好適である。
また、前記中間部材が、プレハブ部材であって、構造物のフーチング基礎を構成する部材であれば、当該プレハブ部材を沈下低減杭に上載するのみで、フーチング基礎が完成するため、早期施工が可能となり好適である。また、躯体の施工は、このプレハブ部材による支持力と沈下低減杭による支持力とにより、安定した施工が可能となる。ここで、プレハブ部材とは、例えば、コンクリートや鋼材等により所定の形状に予め形成された部材をいい、その材質は限定されるものではない。
また、本発明は、構造物の躯体を支持可能に構築された直接基礎と、前記躯体の柱の直下に設けられて該構造物の沈下を低減する沈下低減杭と、中間部材と、からなる基礎構造であって、前記中間部材は、前記柱の仕様と同等の仕様を有しているとともに前記直接基礎の厚さと同じ高さを有していて、前記沈下低減杭に前記中間部材を介して前記柱が上載されて、前記直接基礎が完成するまでの前記躯体の施工時の荷重を前記沈下低減杭が受け持つことを特徴としている。
なお、前記中間部材の上面の中央には、前記柱を回転可能に上載するために当該柱との設置面積を小さくする凸部が形成されていてもよい。
かかる基礎構造は、沈下低減杭が躯体の荷重を負担して、基礎と躯体との施工を同時期行うことが可能となるため、施工期間が大幅に短縮できる。
ここで、「柱の直下」とは、柱の軸方向に沈下低減杭を構築することであって、沈下低減杭と柱との間に他の部材を介在させる場合もさせない場合も含むものとする。
また、前記沈下低減杭に、前記直接基礎の少なくとも一部を構成する中間部材を介して前記柱が上載されているため、露出柱脚による構造物の施工に関しても、直接基礎の構築と並行して躯体の構築を行うことが可能とな
ここで、沈下低減杭と柱または中間部材とを、分割可能な構造とすれば、杭頭の固定の度合いが緩和され、固定されている場合に比較して杭頭及び杭頭の接合部に作用する曲げモーメントが低下されるため好適である。これにより、基礎部材に発生する応力が低減されて、基礎部材の寸法や鉄筋量、コンクリート強度等の低減が可能となり、好適である。
また、躯体の引き抜き力に対しては、アンカーボルトや中間部材又は柱に形成されたスタッド等により抵抗するなど、公知の方法により行えばよい。
本発明の基礎構造により、パイルドラフト基礎を採用した構造物の施工に関して、基礎構造の構築と並行して躯体の構築を行うことが可能となり、この基礎構造を利用した構造物の施工方法により、構造物の構築に要する施工期間の短縮化が可能となった。
本発明の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
<第1実施形態>
図1(a)は、第1実施形態に係る構造物の全体を示す正面図であり、図1(b)は、第1実施形態に係る基礎構造を示す平面図である。また、図2は、第1実施形態に係る基礎構造の一部を示す断面図、図3は図2の基礎構造の一部分を示す分解斜視図である。また、図4(a)〜(e)は、第1実施形態に係る構造物の施工手順を示す断面図である。さらに、図5(a)〜(c)は、第1実施形態の基礎構造の変形例を示す正面図である。
図1(a)に示すように、第1実施形態に係る構造物1は、構造物1の躯体である上部構造2と、この上部構造2を支持する基礎構造3とから構成されており、N値が10〜20前後の表層支持地盤S1の下にN値が小さい軟弱地盤S2が厚く堆積し、軟弱地盤S2以深にN値30以上の支持地盤S3を有する地盤に構築されている。当該構造物1は、支持地盤S3までの深度が深く、支持杭による杭基礎形式では杭の仕様が大規模になり不経済となるため、直接基礎形式(パイルドラフト基礎)を採用している。ここで、上部構造2は、基礎構造3の上に構築される躯体をいう。
基礎構造3は、上部構造2を支持可能に構築された直接基礎10と、上部構造2の柱40の軸方向下方に設けられて該構造物1の沈下を低減する沈下低減杭20とから構成されたいわゆるパイルドラフト基礎であり、沈下低減杭20には中間部材30(図2参照)を介して柱40が上載されている。
直接基礎10は、図1(a)及び(b)に示すように構造物1に対して所定の位置に配置された複数(第1実施形態では9箇所)のフーチング11と、各フーチング11を連結する基礎梁12とにより構成されており、それぞれのフーチング11には、沈下低減杭20が1本配設されている。ここで、第1実施形態では、直接基礎10としてフーチング11と基礎梁12とから構成された連続フーチング基礎を採用するものとしたが、本発明に係る基礎構造3の直接基礎10の形式は限定されるものではなく、例えばべた基礎や独立フーチング基礎等を採用してもよい。また、フーチング11の数や沈下低減杭20の本数も限定されるものではなく、構造物1の規模や地盤の状況に応じて適宜設定するものとする。
フーチング11の平面寸法は、表層支持地盤S1のN値やせん断強度等の地盤定数に応じて、構造物1から伝達される荷重を支持し得る十分な地盤支持力10aを得ることが可能な大きさとする。なお、表層支持地盤S1が深い場合や、明確な表層支持地盤S1がない場合には、表層地盤を地盤改良することにより人工的に支持地盤を作成する。
また、フーチング11や基礎梁12の部材寸法、鉄筋量、コンクリート強度等の仕様は、後記する沈下低減杭20の当該基礎構造3に発生する応力に対する効果を考慮して決定する。なお、フーチング11の中央の柱40に対応する位置には、中間部材30を内部に配置した状態で、基礎梁12の上面と同じ高さの突出部分が形成されており、フーチング11の断面形状は、略T字を上下に180°回転させた形状(いわゆる逆T字状)を呈している(図2参照)。
沈下低減杭20は、図1及び図2に示すように、現地地盤の土とセメントとの混合体(以下、「ソイルセメント」という場合がある)22に、芯材21としてH形鋼などの鋼材を配置したソイルセメント杭であって、その下端が軟弱地盤S2中に配置される長さを有し、当該沈下低減杭20の周面と地盤との周面摩擦力20aと、先端支持力20bにより構造物1の沈下を低減するいわゆる摩擦杭である。沈下低減杭20の径、長さ、配置間隔等の仕様は、地盤条件や構造物1の規模、及び施工過程を考慮して、有限要素法などの解析法による沈下量の予測結果により決定する。なお、第1実施形態では、沈下低減杭20として、ソイルセメント杭を採用するものとしたが、沈下低減杭20の杭形式は限定されるものではなく、例えば既製コンクリート杭、場所打ちコンクリート杭、鋼管杭、鋼管ソイルセメント杭等、公知の杭形式から適宜選定して採用すればよい。
沈下低減杭20の芯材21の上端には、芯材21を構成するH形鋼の仕様(ウェブ高、フランジ幅)と同形状の鋼板からなる上端板23が一体に接合されており、上端板23の上面には、4本の取付けねじ25が上向きに突出している(図3参照)。
中間部材30は、図2又は図3に示すように、H形鋼からなる部材本体31の上下端に平角鋼板からなる上鋼板32と下鋼板33がそれぞれ接合された鋼材からなり、フーチング11と基礎梁12との厚さの合計と同じ高さを有している。また、部材本体31を構成するH形鋼には、その仕様(ウェブ高、フランジ幅)が、柱40を構成する角形鋼管の仕様と同等のものを使用する。また、本体部材31を構成する鋼材は、H形鋼に限定されるものではなく、例えば角形鋼管を使用するなど、適宜公知の鋼材から選定して採用すればよい。
図3に示すように、上鋼板32の上面(柱40側の面)の中央には、平面視で十字状に形成された凸部34が形成されており、柱40の下端と中間部材30の上端との設置面積を小さくして、柱40を回転可能に上載する。ここで、凸部34の形状寸法は、沈下低減杭20の施工誤差に対して、柱40を垂直に立設することが可能な幅、厚み、形状を有していればよく、十字状に限定されるものではない。また、凸部34の材質も、中間部材30に負荷される上載荷重に対して十分な耐力を有していれば、限定されるものではない。
また、凸部34の上面には、柱40との接合のための接合ねじ35が2本上向きに突出している。なお、第1実施形態では、接合ねじ35を凸部34の上面に溶接接合することにより形成しているが、上鋼板32及び凸部34を貫通する孔を貫通したボルトにより形成する等、接合ねじ35の形成方法は限定されるものではない。
また、下鋼板33には、ボルト孔37が所定の位置に貫通されており、沈下低減杭20の上端に形成された取付けねじ25が挿通可能に形成されている。
柱40は、図3に示すように、角形鋼管からなる柱本体41の下端に、柱本体41の幅よりも大きな幅を有した矩形状の鋼板からなるベースプレート42が一体に接合されており、ベースプレート42の中間部材30の接合ねじ35に対応する位置には、ボルト孔47が形成されている。また、ベースプレート42には、柱本体41よりも外側にアンカー孔44が4箇所形成されており、直接基礎10に埋設されて上部構造2の引き抜き力に抵抗するアンカー45がこのアンカー孔44を貫通してナット46に締着させることにより固定されている。また、柱本体41の下端には、ボルト孔47を挿通した接合ねじ35にナット36を螺合するために工具等の挿入が可能な程度の開口部43が形成されている。ここで、アンカー45及び接合ねじ35の配置、仕様等は、柱脚に期待する固定度や引き抜き力の大きさ等に応じて適宜決定するものとする。ここで、フーチング11に配置されるアンカー45の長さは、柱40に作用する引き抜き力に対して、十分な抵抗力を発揮する定着が確保できる長さとする。
続いて、構造物1の構築方法について、図4を参照して説明する。
構造物1は、地盤中に沈下低減杭20を構築する第一工程と、沈下低減杭20の直上に中間部材30を介して柱40を立設する第二工程と、柱40に接合された直接基礎10を構築する第三工程と、立設された柱40を利用して上部構造2を構築する第四工程とにより構築される。
[第一工程]
まず、図4(a)に示すように、構造物1の柱40が立設される予定の箇所の直下に、沈下低減杭20と中間部材30を公知の施工方法により配置する。この時、沈下低減杭20は、その上端が直接基礎10の床付け面14よりやや突出するように施工されている。また、沈下低減杭20の周囲は、その施工が可能な程度に直接基礎10の床付け面14まで掘削されている。なお、中間部材30は、沈下低減杭20の施工時に予め沈下低減杭20の上端に設置されていても、沈下低減杭20が所定の位置に施工された後に沈下低減杭20の上端に設置してもよい。また、中間部材30の沈下低減杭20への接合は、沈下低減杭20の上方から沈下低減杭20の取付けねじ25が、中間部材30のボルト孔37に挿入されるように吊り下ろした後、ナット24により締着することで行う(図3参照)。
[第二工程]
続いて、図4(b)に示すように、中間部材30の上端に柱40を接合する。柱40の中間部材30への接合は、中間部材30の上方から、中間部材30の接合ねじ35がベースプレート42のボルト孔47(図3参照)に挿入されるようにクレーン等の揚重機械(図示せず)により吊り下ろした後、ナット36により締着することで行う。この時、沈下低減杭20が施工時に傾斜していても、中間部材30の凸部34を利用して柱40の下端を回転させることにより、柱40を垂直に立設する。なお、第1実施形態では、柱40の建て方時の調整を中間部材30の上端にて行うものとしたが、沈下低減杭20の上端に凸部を形成することにより、沈下低減杭20の上端において行ってもよい。
[第三工程]
柱40の中間部材30への接合が完了したら、上部構造2の構築と並行して直接基礎10の施工を行う。直接基礎10の施工は、まず、図4(c)に示すように、中間部材30の周囲の地山を、フーチング11の施工が可能な程度切広げる床付け作業を行い、その床付け面14にフーチング11の下面と地盤とのなじみを良くするための敷き砂利15や捨てコンクリート等の地業を行う。
次に、フーチング11の配筋、型枠(図示せず)を設置した後、コンクリート打設を行い、フーチング11を構築する。この時、ベースプレート42に、フーチング11内において所定の定着長が確保できる長さを有したアンカー45を固定する(図4(d)参照)。なお、第1実施形態では、アンカー45をその厚みが限られたフーチング11の内部で定着させるために、アンカー45の先端にフック加工を施してある。
また、第1実施形態では、フーチング11の構築を2段階に分けて行うものとし、まず、基礎梁12の下面までコンクリート打設してフーチング11の下部を構築し、残りの柱40直下のフーチング11の上部の施工に関しては、基礎梁12のコンクリート打設と同時に行うものとする。この手順で施工を行うことにより、フーチング11の型枠工の一部を省略することが可能となるとともに、基礎梁12の配筋作業を簡略化することが可能となる。なお、この段階で、中間部材30周囲のコンクリート打設を行い、フーチング11を完成させてもよいことはいうまでもない。
フーチング11の下部の養生後、図4(d)に示すように、型枠を撤去し、フーチング11周囲の余掘り部分を埋め戻す。そして、基礎梁12の鉄筋13の配筋を行い、型枠(図示せず)を設置した後、コンクリートを打設して、基礎梁12を構築する。
基礎梁12の構築が完了したら、図4(e)に示すように、凸部34により形成された中間部材30と柱40との間の隙間に、ベースモルタル16を充填することにより、直接基礎10と柱40との接合を行う。
[第四工程]
また、柱40が中間部材30の上端に立設されたら、直接基礎10が完成する前に、引き続きこの柱40を利用して上部構造2の構築を開始する。
以上のように、第1実施形態に係る構造物1は、沈下低減杭20を施工した後、中間部材30を介して沈下低減杭20に柱40を上載するため、直接基礎10の完成を待たずに上部構造2の構築を開始することが可能となり、直接基礎10の構築と並行して上部構造2の施工を行うことで施工期間を大幅に短縮することが可能となる。つまり、直接基礎10が完成するまでの上部構造2の施工時の支持力を、沈下低減杭20の周面摩擦力20aと先端支持力20bにより受け持つことにより、直接基礎10の完成を待たずに上部構造2の施工を開始することができる。また、沈下低減杭20と柱40(中間部材30)とは、取付ボルト25により簡易に接合されているため、上部構造2の施工に伴うすべり力に対する安全性も確保されている。
また、沈下低減杭20の上端への中間部材30の設置に使用する取付けねじ25は、直接基礎10が完成するまでの上部構造2の施工時の荷重に対して必要な強度を有していれば良く、構造物1の構築後の地震時等の付加応力が作用した場合には、取付けねじ25は降伏して直接基礎10と沈下低減杭20とが分離するため、杭頭及び杭頭の接合部に作用する曲げモーメントが低減される。したがって、想定される直接基礎10に発生する応力が低減されるため、直接基礎10の寸法や鉄筋量及びコンクリート強度等の低減が可能となり、好適である。なお、地震時等の水平変位量に関しては、フーチング11底面の摩擦抵抗により低減されている。
また、当該基礎構造3は、直接基礎10の寸法の低減を可能としているため、これに伴い掘削深度が浅くなり、掘削土量の低減が可能となる。
また、構造物1の不同沈下は、沈下低減杭20により低減されるため、構造物1の安全性にも優れている。
また、上部構造2は、アンカー45を介して基礎構造3に接合されているため、地震時等の水平量に伴い生じる柱脚の引き抜き力に対して十分な抵抗力を有している。また、柱脚の接合部に生じる曲げモーメントに関しても、基礎梁12により処理されるため、安全性に優れた構造物1が構築される。
また、上部構造2と中間部材30(直接基礎10)との接合は、一体に固定されているのではなく、ピン接合に近い状態で接合されているため、曲げモーメントの伝達を低減して、柱脚や直接基礎10の破損を防止する。
なお、中間部材30の接合方法や仕様は、前記のものに限定されるものではなく、適宜設定すればよい。例えば図5(a)に示すように、柱40のベースプレート42に接合ねじ35’を下向きに突出させて、中間部材30の上鋼板32に接合ねじ35’に対応したボルト孔(図示せず)を形成することにより、上方から柱40の接合ねじ35’を中間部材30のボルト孔に挿入した後、上鋼板32に下側の面においてナット36により締着する構成としてもよく、接合ねじ35の向きは限定されるものではない。同様に、中間部材30と沈下低減杭20との接合に使用する取付けねじ25の向きも限定されるものではなく、適宜状況に応じて設定すればよい。また、取付けねじ25や接合ねじ35の変わりにボルトを使用してもよいことはいうまでもない。
また、図5(b)に示すように、中間部材30の上鋼板32に広い幅の鋼板を使用することにより、接合ねじを柱本体41の外側で締着する構成とすれば、ナット36の締着作業が容易となり、作業性が向上する。
また、沈下低減杭20と中間部材30との接合方法は、取付けねじ25を利用したものに限定されるものではなく、例えば、沈下低減杭20の一部を構成するH形鋼を、所定の長さ(例えば基礎高さ程度)杭頭部から突出させ、このH形鋼の突出部分のフランジを、杭頭部から所定の長さ(例えば10cm)だけ切断し、必要に応じてウェブプレートを増厚補強するなどして、軸力を伝達させつつ、杭頭部の回転剛性を緩和させる構造としてもよい。
また、沈下低減杭20が既製杭の場合には、沈下低減杭20の杭頭の端板に取付けねじ25を溶接するなど、杭頭において取付け可能な加工を施せばよい。同様に沈下低減杭として場所打ち杭が採用されて場合は、取付けねじ用のアンカーを杭頭に配置するなどの処理を行えばよい。
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態に係る基礎構造の一部を示す断面図、図7は図6の基礎構造の一部分を示す分解斜視図である。また、図8(a)、(b)は、第2実施形態の基礎構造の変形例を示す正面図である。
第2実施形態では、図1(a)に示す構造物1において、上部構造2の柱脚に生じる曲げモーメントが第1実施形態で示した構造物よりも小さく、フーチング11によりこの曲げモーメントが処理可能なため、基礎梁12を省略した構造物1について説明する。
第2実施形態に係る基礎構造3は、図6に示すように、上部構造2を支持可能に構築された直接基礎10と、上部構造2の柱40の軸方向下方に設けられて該構造物1の沈下を低減する沈下低減杭20とから構成されたいわゆるパイルドラフト基礎であり、沈下低減杭20には中間部材30を介して柱40が上載されている。
直接基礎10は、図1(a)及び(b)に示すように、構造物1に対して所定の位置に配置された複数(第2実施形態では9箇所)のフーチング11により構成されており、それぞれのフーチング11には、沈下低減杭20が配設されている。ここで、第2実施形態では、直接基礎10としてフーチング11により構成された独立フーチング基礎を採用するものとしたが、本発明に係る基礎構造3の直接基礎10の形式は限定されるものではなく、例えばべた基礎等を採用してもよい。
なお、フーチング11の詳細については、第1実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。なお、第2実施形態では、中間部材30の高さがフーチング11の高さと同じに形成されているため、フーチング11の断面形状は図6に示すように突出部分を有しておらず矩形状に形成されている。ここで、フーチング11の断面形状は限定されるものではなく、例えば、フーチング11の上面に柱40の直下から外方向に低くなるテーパを有していることにより、長方形に台形を載せたような6角形形状に形成されていてもよい。
また、沈下低減杭20に関しても、第1実施形態で示した内容と同様のものを使用するため、詳細な説明は省略する。
中間部材30は、図6又は図7に示すように、H形鋼からなる部材本体31の上下端に平角鋼板からなる上鋼板32と下鋼板33がそれぞれ接合された鋼材からなり、フーチング11の厚さの合計と同じ高さを有している。また、部材本体31を構成するH形鋼には、その仕様(ウェブ高、フランジ幅)が、柱40を構成する角形鋼管の仕様と同等のものを使用する。また、本体部材31を構成する鋼材は、H形鋼に限定されるものではなく、例えば角形鋼管を使用するなど、適宜公知の鋼材から選定して採用すればよい。
中間部材30の部材本体31の側面(フランジの外面)には、柱40に作用する引き抜き力に抵抗するためのスタッド38が複数形成(第2実施形態では、各面6本)されており、フーチング11との固定度を高めている。
図7に示すように、上鋼板32の上面(柱40側の面)の中央には、十字状に形成された凸部34が形成されており、柱40の下端と中間部材30の上端との設置面積を小さくして、柱40を回転可能に上載する。ここで、凸部34の形状寸法は、沈下低減杭20の施工誤差に対して、柱40を垂直に立設することが可能な幅、厚み、形状を有していればよく、十字状に限定されるものではない。また、凸部34の材質も、中間部材30に負荷される上載荷重に対して十分な耐力を有していれば、限定されるものではない。
また、凸部34の上面には、柱40との接合のための接合ねじ35が4本上向きに突出している。なお、第2実施形態では、接合ねじ35を凸部34の上面に溶接接合することにより形成しているが、上鋼板32及び凸部34を貫通する孔を形成し、この孔にボルトを挿通させることにより形成する等、接合ねじ35の形成方法は限定されるものではない。また、接合ねじ35の配置、仕様等は、柱脚に期待する固定度や引き抜き力の大きさ等に応じて適宜決定するものとする。
また、下鋼板33には、ボルト孔37が所定の位置に貫通されており、沈下低減杭20の上端に形成された取付けねじ25が挿通可能に形成されている。
柱40は、図7に示すように、角形鋼管からなる柱本体41の下端に、柱本体41の幅よりもやや大きな幅を有した矩形状の鋼板からなるベースプレート42が一体に接合されており、ベースプレート42の中間部材30の接合ねじ35に対応する位置には、ボルト孔47が形成されている。また、柱本体41の下端には、ボルト孔47を挿通した接合ねじ35にナット36を螺合するために工具等の挿入が可能な程度の開口部43が形成されている。
第2実施形態に係る構造物1の構築方法は、地盤中に沈下低減杭20を構築する第一工程と、沈下低減杭20の直上に中間部材30を介して柱40を立設する第二工程と、柱40に接合された直接基礎10を構築する第三工程と、立設された柱40を利用して上部構造2を構築する第四工程とにより構築される。なお、第2実施形態に係る構造物1の構築方法は、第三工程における基礎梁の構築とアンカーの設置を要しないこと以外は、第1実施形態で示した手順と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上のように、第2実施形態に係る構造物1は、柱40が柱脚に作用する引き抜き力に対して十分な抵抗力を発現するスタッド38が形成された中間部材30に、引き抜き伝達ボルト(接合ねじ35)を介して接合されているため、地震時等の水平量に伴い生じる柱脚の引き抜き力は、接合ねじ35により中間部材に伝達して抵抗する。また、柱脚の接合部に生じる曲げモーメントに関しても、基礎梁12により処理されるため、安全性に優れた構造物1が構築される。
また、第2実施形態に係る構造物1は、その施工時に、沈下低減杭20を施工した後、中間部材30を介して沈下低減杭20に柱40を上載するため、直接基礎10の完成を待たずに上部構造2の構築を開始することが可能となり、直接基礎10の構築と並行して上部構造2の施工を行うことで施工期間を大幅に短縮することが可能となる。つまり、直接基礎10が完成するまでの上部構造2の施工時の支持力を、沈下低減杭20の周面摩擦力20aと先端支持力20bにより受け持つことにより、直接基礎10の完成を待たずに上部構造2の施工を開始することができる。また、沈下低減杭20と柱40(中間部材30)とは、取付ボルト25により簡易に接合されているため、上部構造2の施工に伴うすべり力に対する安全性も確保されている。
なお、第2実施形態にかかる構造物1のその他の作用効果は、第1実施形態で示したものと同様なため、詳細な説明は省略する。
なお、第2実施形態に係る中間部材30の接合方法や仕様は、前記のものに限定されるものではなく、適宜設定すればよい。例えば、図8(a)に示すように、中間部材30の下鋼板33として、幅の広い鋼板を使用することにより、下鋼板33とスタッド38により引き抜き力を処理する構成としてもよい。
さらに、図8(b)に示すように、部材本体31の周りに上向きに突出部材が配置されるように、幅の広い下鋼板33にスタッド38を配置することにより、下鋼板33とスタッド38により引き抜き力を処理する構成としてもよい。
<第3実施形態>
第3実施形態では、第1実施形態及び第2実施形態において示した構造物1について、上部構造2の柱40を埋め込み柱脚として、中間部材30を介さずに構築した場合について説明する。ここで、図9は、第3実施形態の基礎構造3を示す断面図であって、(a)は連続フーチング基礎によるもの、(b)は独立フーチング基礎によるものを示す。
第3実施形態に係る基礎構造3は、図9(a)に示すように、上部構造2を支持可能に構築された直接基礎10と、上部構造2の柱40の軸方向下方に設けられて該構造物1の沈下を低減する沈下低減杭20とから構成されたいわゆるパイルドラフト基礎であり、沈下低減杭20には柱40が直接上載されている。
直接基礎10は、図1(a)及び(b)に示すように構造物1に対して所定の位置に配置された9箇所のフーチング11と、各フーチング11を連結する基礎梁12とにより構成されており、それぞれのフーチング11には、沈下低減杭20が配設されている。なお、フーチング11の数は、構造物1の規模や地盤状況に応じて適宜設定するものとし、9箇所に限定されるものではない。
ここで、直接基礎10の構成は、第1実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
また、沈下低減杭20の構成についても、第1実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
柱40は、図9(a)に示すように、角形鋼管からなる柱本体41の下端に、柱本体41の幅と同程度の幅を有した矩形状の鋼板からなるベースプレート42が一体に接合されており、ベースプレート42には、沈下低減杭20の取付けねじ25に対応する位置に同じくボルト孔が形成されている。
また、柱40の直接基礎10への埋設部分の外周面には、所定のピッチによりスタッド45が形成されており、柱脚に作用する引き抜き力に対して抵抗可能な構成となっている。
また、柱40の長さは、1階分の長さとし、柱40の上部側面には、上階の柱40との接合時にその傾き等を調節するための図示しないエレクションピースが設置されている。
第3実施形態に係る構造物1の構築方法は、中間部材の配置以外は第1実施形態と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上のように、第3実施形態に係る構造物1は、柱40の直接基礎10への埋設部分外周にはスタッド25が複数所定のピッチで形成されているため、地震時等の水平量に伴い生じる柱脚の引き抜き力に対して十分な抵抗力を有している。また、柱脚の接合部に生じる曲げモーメントに関しても、基礎梁12により処理されるため、安全性に優れた構造物1が構築される。
また、第3実施形態に係る構造物1は、その施工時に、沈下低減杭20を施工した後、この沈下低減杭20に柱40を上載するため、直接基礎10の完成を待たずに上部構造2の構築を開始することが可能となり、直接基礎10の構築と並行して上部構造2の施工を行うことで施工期間を大幅に短縮することが可能となる。つまり、直接基礎10が完成するまでの上部構造2の施工時の支持力を、沈下低減杭20の周面摩擦力20aと先端支持力20bにより受け持つことにより、直接基礎10の完成を待たずに上部構造2の施工を開始することができる。また、沈下低減杭20と柱40とは、取付ボルト25により簡易に接合されているため、上部構造2の施工に伴うすべり力に対する安全性も確保されている。
なお、この他の作用効果については、第1実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
第3実施形態に係る構造物1は、例えば図9(b)に示すように、基礎梁12を有していない独立フーチング基礎においても適用可能であり、その基礎構造は限定されるものではない。
<第4実施形態>
第4実施形態では、図1(a)に示す構造物1の構築について、フーチング11として、プレハブ部材を使用した場合について説明する。
ここで、図10は、第4実施形態に係る基礎構造の一部を示す断面図であって(a)は連続フーチング、(b)は独立フーチングの場合を示す。図11(a)〜(d)は、第4実施形態の基礎構造の施工手順を示す断面図及び平面図である。さらに、図12(a)〜(d)は、第4実施形態のフーチングの変形例を示す図であり、図13(a)〜(d)も同じく第4実施形態のフーチングの変形例を示す図である。
第4実施形態に係る基礎構造3は、図10(a)に示すように、上部構造2を支持可能に構築された直接基礎10と、上部構造2の柱40の軸方向下方に設けられて該構造物1の沈下を低減する沈下低減杭20とから構成されたいわゆるパイルドラフト基礎であり、直接基礎10を構成するフーチング11として、プレキャストコンクリート部材(プレハブ部材)を使用している。
直接基礎10は、図10(a)に示すようにプレキャストコンクリート部材からなるフーチング11と、各フーチング11を連結する現場打ちコンクリートからなる基礎梁12とにより構成されており、それぞれのフーチング11には、沈下低減杭20が配設されている。ここで、第4実施形態では、直接基礎10としてフーチング基礎11と基礎梁12とから構成された連続フーチング基礎を採用するものとしたが、本発明に係る基礎構造3の直接基礎10の形式は限定されるものではなく、例えば図10(b)に示す基礎構造3’のように、基礎梁を有していない独立フーチング基礎等を採用してもよい。
フーチング11の平面寸法は、表層支持地盤S1のN値やせん断強度等の地盤定数に応じて、構造物1から伝達される荷重を支持し得る十分な地盤支持力10aを得ることが可能な大きさとする。なお、表層支持地盤S1が深い場合や、明確は表層支持地盤S1がない場合には、表層地盤に地盤改良を実施することにより人工的に支持地盤を作成する。
また、フーチング11や基礎梁12の部材寸法、鉄筋量、コンクリート強度等の仕様は、後記する沈下低減杭20の当該基礎構造3に発生する応力に対する効果を考慮して決定する。なお、フーチング11には、図10(a)に示すように、柱40を取付けるためのアンカー45が予めその上端が突出した状態で埋設されており、フーチング11の断面形状は、柱40の直下において基礎梁12の上面と同じ高さになる突出部分が形成されており、略T字を上下に180°回転させた形状(いわゆる逆T字状)に形成されている。ここで、フーチング11の断面形状は限定されるものではなく、例えば、図10(b)に示すように、長方形状に形成されていてもよい。また、フーチング11に配置されるアンカー45の長さは、柱40に作用する引き抜き力に対して、十分な抵抗力を発揮する定着が確保できる長さとする。
沈下低減杭20は、第1実施形態で示したものと同様のものを使用するものとして、詳細な説明は省略する。なお、フーチング11は沈下低減杭20の上端に上載するのみとして、フーチング11と沈下低減杭20の当接面は接合されていないが、必要に応じてフーチング11と沈下低減杭20との間に滑り止めアンカー等を配置してもよい。
柱40は、図10(a)に示すように、角形鋼管からなる柱本体41の下端に、柱本体41の幅よりも大きな幅を有した矩形状の鋼板からなるベースプレート42が一体に接合されており、ベースプレート42には、柱本体41よりも外側にアンカー孔(図示せず)が4箇所形成されている。そして、フーチング11のベースプレート42のアンカー孔に対応する位置には、予めその上端が突出した状態でアンカー45が埋設されており、この突出部をアンカー孔に挿通してナット46により締着することでフーチング11と柱40とが接合される。なお、柱40とフーチング11との接合方法はアンカーによるものに限定されるものではなく、例えば、図10(b)に示すように、予め取付け部材45’をフーチング11に埋設しておくことにより、この取付け部材45’に柱40のベースプレートを42固定するなど、適宜適切な方法を選定して行えばよい。
続いて、第4実施形態に係る構造物1の構築方法について、図11を参照して説明する。
かかる構造物1は、地盤中に沈下低減杭20を構築する第一工程と、沈下低減杭20の直上にプレキャストコンクリート部材からなるフーチング11を上載する第二工程と、フーチング11の上部に中間部材30を介して柱40を立設する第三工程と、柱40に接合された直接基礎10を構築する第四工程と、立設された柱40を利用して上部構造2を構築する第五工程とにより構築される。
[第一工程]
まず、図11(a)に示すように、構造物1の柱40が立設される予定の箇所の直下に、沈下低減杭20を公知の施工方法により配置する。この時、沈下低減杭20は、その上端が直接基礎10の床付け面より捨てコンクリート17や敷き砂利15の厚さ分上に位置するように施工されている。また、沈下低減杭20の周囲は、その施工が可能な程度に直接基礎10の床付け面14まで掘削されている。
[第二工程]
次に、沈下低減杭20の上端の周囲を、フーチング11が配置可能なように掘削面を広げて、床付け作業を行い、その床付け面にフーチング11の下面と地盤とのなじみを良くするための敷き砂利15や捨てコンクリート17等の地業を行う(図11(b)参照)。
そして、図11(c)に示すように、フーチング11を沈下低減杭20の上端に上載する。
[第三工程]
続いて、図11(d)に示すように、フーチング11の上端に柱40を接合する。柱40のフーチング11への接合は、フーチング11の上方から、フーチング11に埋設されたアンカー45の突出部分がベースプレート42のアンカー孔に挿入されるようにクレーン等の揚重機械(図示せず)により吊り下ろした後、ナット46により締着することで行う。
[第四工程]
柱40のフーチング11への接合が完了したら、上部構造2の構築と並行して基礎梁11の施工を行う。基礎梁12の施工は、まず、鉄筋の配筋を行い、型枠(図示せず)を設置した後、コンクリートを打設して構築する(図11(d)参照)。
[第五工程]
また、柱40が中間部材30の上端に立設されたら、直接基礎10が完成する前に、引き続きこの柱40を利用して上部構造2の構築を開始する。
以上のように、第4実施形態に係る構造物1は、その施工時に、沈下低減杭20を施工した後、プレキャスト製のフーチング11を設置して、このフーチング11を介して柱40を立設するため、直接基礎10の完成を待たずに上部構造2の構築を開始することが可能となり、直接基礎10の構築と並行して上部構造2の施工を行えば、大幅な施工期間の短縮が可能となる。つまり、直接基礎10が完成するまでの上部構造2の施工時の支持力を、沈下低減杭20の周面摩擦力20aと先端支持力20bにより受け持つことにより、直接基礎10の完成を待たずに上部構造2の施工を開始することができる。
また、沈下低減杭20と直接基礎10とは、一体に結合されていないため、直接基礎10に発生する応力が低減されて、直接基礎10の寸法や鉄筋量及びコンクリート強度等の低減が可能となり、好適である。なお、地震時等の水平変位量に関しては、フーチング11底面の摩擦抵抗により低減されている。
また、基礎構造3は、直接基礎10の寸法の低減を可能としているため、これに伴い掘削深度が浅くなり、掘削土量の低減が可能となる。
また、構造物1の不同沈下は、沈下低減杭により低減されるため、構造物の安全性にも優れている。
また、上部構造2は、アンカー45を介して基礎構造3に接合されているため、地震時等の水平量に伴い生じる柱脚の引き抜き力に対して十分な抵抗力を有している。また、柱脚の接合部に生じる曲げモーメントに関しても、基礎梁12により処理されるため、安全性に優れた構造物1が構築される。
なお、第4実施形態では、フーチング11として、予め完成形に形成されたプレハブ部材を使用するものとしたが、フーチング11の形状が大きいために、その輸送が困難な場合には、フーチング11として分割部材を使用してもよく、例えば図12(a)及び(b)に示すように、沈下低減杭20及び柱40に対応する部分のみをプレハブ部材11aとして、残りの部分を現場打ちによりフーチング11を構築する構成としてもよい。この場合において、現場打ち部分11bの施工は、プレハブ部材11aを介して構築される上部構造2の施工と並行して行うことにより、施工期間の短縮を図るものとする。
また、図12(c)及び(d)に示すように、フーチング11の下端のみをプレハブ部材11a、残りの部分を現場打ちとすることにより、プレハブ部材11aの軽量化を図り、その搬送を容易にしてもよい。
また、図13(a)及び(b)や図13(c)及び(d)のように、フーチング11を3分割や4分割等、複数に分割することにより、プレハブ化されたフーチング11の輸送を可能とする構成としてもよい。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明したが、本発明は前記の実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、沈下低減杭と中間部材、柱又はフーチングとの接合は、直接基礎が完成するまでの間、上部構造の施工が可能な程度に固定されていればよく、必要に応じて、直接基礎の完成後に取付けねじを外すなどして分離してもよい。
また、前記各実施形態では、施工中に沈下低減杭が荷重を負担する躯体として、構造物の地上部分の躯体の荷重を負担する構成としたが、構造物が地下部分にも躯体を有する場合には、沈下低減杭が地下部分の躯体の荷重の一部も同様に負担することはいうまでもない。
また、本発明に係る基礎構造が適用可能な構造物は建築物に限定されるものではなく、あらゆる構造物の基礎として適用可能である。
また、第4実施形態では、プレハブ部材として、プレキャストコンクリート部材を使用するものとしたが、例えば、鋼製部材を使用してもよく、プレハブ部材の材質は限定されるものではない。
(a)は、第1実施形態に係る構造物の全体を示す正面図であり、(b)は、第1実施形態に係る基礎構造を示す平面図である。 第1実施形態に係る基礎構造の一部を示す断面図である。 図2の基礎構造の一部分を示す分解斜視図である。 (a)〜(e)は、第1実施形態の基礎構造の施工手順を示す断面図である。 (a)〜(c)は、第1実施形態の基礎構造の変形例を示す正面図である。 第2実施形態に係る基礎構造の一部を示す断面図である。 図6の基礎構造の一部分を示す分解斜視図である。 (a)、(b)は、第2実施形態の基礎構造の変形例を示す正面図である。 第3実施形態の基礎構造3を示す断面図であって、(a)は連続フーチング基礎によるもの、(b)は独立フーチング基礎によるものを示す。 第4実施形態に係る基礎構造の一部を示す断面図であって(a)は連続フーチング、(b)は独立フーチングの場合を示す。 (a)〜(d)は、第4実施形態の基礎構造の施工手順を示す断面図である。 (a)、(c)は、第4実施形態のフーチングの変形例を示す側断面図であり、(b)、(d)は同平面図である。 (a)、(c)は、第4実施形態のフーチングの変形例を示す側断面図であり、(b)、(d)は同平面図である。
符号の説明
1 構造物
2 上部構造(躯体)
3 基礎構造
10 直接基礎
11 フーチング
12 基礎梁
20 沈下低減杭
30 中間部材
40 柱
S1 表層地盤
S2 軟弱地盤

Claims (5)

  1. 地盤中に沈下低減杭を構築する工程と、
    前記沈下低減杭の直上に柱を立設する工程と、
    前記立設された柱を利用して躯体を構築する工程と、
    前記立設された柱と接合される直接基礎を構築する工程と、を含む構造物の施工方法であって、
    前記躯体を構築する工程と前記直接基礎を構築する工程とが、同時期に行われることを特徴とする、構造物の施工方法。
  2. 前記柱を、前記直接基礎の少なくとも一部を構成する中間部材を介して前記沈下低減杭の上部に立設することを特徴とする、請求項1に記載の構造物の施工方法。
  3. 前記中間部材が、フーチング基礎のプレハブ部材であることを特徴とする、請求項2に記載の構造物の施工方法。
  4. 構造物の躯体を支持可能に構築された直接基礎と、前記躯体の柱の直下に設けられて該構造物の沈下を低減する沈下低減杭と、中間部材と、からなる基礎構造であって、
    前記中間部材は、前記柱の仕様と同等の仕様を有しているとともに前記直接基礎の厚さと同じ高さを有していて、
    前記沈下低減杭に前記中間部材を介して前記柱が上載されて、前記直接基礎が完成するまでの前記躯体の施工時の荷重を前記沈下低減杭が受け持つことを特徴とする、基礎構造。
  5. 前記中間部材の上面の中央に、前記柱を回転可能に上載するために当該柱との設置面積を小さくする凸部が形成されていることを特徴とする、請求項4に記載の基礎構造。
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