JP2004010810A - 一液性エポキシ樹脂組成物および硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、フリップチップ実装において、予めチップ部品又は配線回路基板の表面に塗布あるいは滴下して配置しておき、次いで、チップ部品と配線回路基板とをバンプで加熱接合することによって、チップ部品と配線回路基板との間隙に封止充填剤を好適に形成することができる無溶剤型の一液性エポキシ樹脂組成物と、それを加熱硬化して得られる硬化物からなる封止充填剤を提供することである。
【解決手段】エポキシ樹脂と、下記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーである酸無水物系硬化剤とを含有してなり、25℃において250ポイズを越える粘度を有する一液性エポキシ樹脂組成物。
【化1】
Figure 2004010810

(式中、Aはテトラカルボン酸残基であり、Bはジアミノポリシロキサン残基である。)
【選択図】     図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、無溶剤型の一液性エポキシ樹脂組成物およびその硬化物に関し、さらに詳しくは、エポキシ樹脂とイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーである酸無水物系硬化剤とを含有してなり、25℃において250ポイズを越える粘度を有し、高温発泡性が抑制され、加熱硬化して得られる硬化物の25℃における引張弾性率が250kg/mm以下であり、チップ部品と配線回路基板との間隙の封止充填剤として好適に使用される一液性エポキシ樹脂組成物、および。該組成物を硬化してなる硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子機器の小型軽量化や薄膜化が進むにつれ、半導体チップ部品を配線回路基板上に実装する方法として、チップ部品と配線回路基板とをバンプで導通させるフリップチップ実装が用いられている。
フリップチップ実装は、チップ部品の電極と配線回路基板の電極部とをハンダや共晶金属からなるバンプで接合する方法であるが、チップ部品と配線回路基板とは熱膨張率が異なるために、使用時の熱膨張や熱収縮によって長期信頼性が不確実になる。このため、フリップチップ実装では、チップ部品と配線回路基板との間隙に例えばエポキシ樹脂組成物のような熱硬化性樹脂組成物からなる封止充填剤を充填し、熱膨張や熱収縮により接合部分に集中する応力歪を吸収、緩和、及び、低減させることによって、信頼性を高めて用いられている。
従来、この充填剤は、まずチップ部品と配線回路基板との電極間を接合し、次いで、その間隙に低粘度の液状樹脂組成物を毛管現象によって注入した後硬化させる方法によって形成されていた。しかし、この方法では、チップ部品と配線回路基板との間隙が更に狭まると、液状樹脂組成物の注入工程の作業効率が低下したり、均一に注入することが難しくなってボイドが発生し易くなったり、更に、充填そのものが困難になるという問題があった。
【0003】
そのため、近年、予め液状樹脂組成物の適量をチップ部品又は配線回路基板の表面の所定位置に塗布あるいは滴下して配置しておき、その後で、チップ部品の電極と配線回路基板の電極部とをバンプで加熱圧着することによって、チップ部品と配線回路基板との間隙に封止充填剤を形成する方法が検討されている。
一方で、電子機器の小型軽量化や薄膜化が進むにつれ、配線回路基板も従来のガラスエポキシなどのリジッドな材料からポリイミドフィルムなどのフレキシブルな材料へと移行しつつある。
このような状況から、フリップチップ実装において、予め液状樹脂組成物の適量をチップ部品又は配線回路基板の表面の所定位置に塗布あるいは滴下して配置しておき、次いで、そのチップ部品と配線回路基板とをバンプで加熱接合することによって、チップ部品と配線回路基板との間隙に封止充填剤を形成する方法に好適に用いることができる封止充填剤が求められていた。すなわち、チップ部品又は配線回路基板の表面に塗布あるいは滴下して所定位置に適当な盛り上りを持った形態で配置することができ、次いで、それらのチップ部品と配線回路基板とを加熱接合する時に、所定位置の範囲を越えて流れ出したり飛び散ったりしないでチップ部品と配線回路基板との間隙を空隙なく充填でき、加熱によって発泡や沸騰や分解がなく、適当な速度でゲル化又は硬化が進行し、更に、硬化物としたときに、弾性率が小さく、電気絶縁性が高く、ポリイミドフィルム及びシリコンウエハーに対する密着性が高く、ハンダや金属共晶などのフラックス処理に耐える耐熱性がある液状樹脂組成物からなる封止充填剤が求められていた。
【0004】
特開平9−153570号公報には、低弾性率充填材料を提供するものとして、ブタジエン系ゴム粒子を含有するものが開示されているが、均一分散が困難であり長期間の信頼性は満足するものではない。
特開2000−198831号公報には、低発泡性のエポキシ樹脂組成物が開示されているが、LSIの封止用に用いられるものであって、低弾性率のものではない。
特開2000−100870号公報には、予め樹脂組成物を配線回路基板の表面に真空雰囲気下で印刷して配置し、次いで、そのチップ部品と配線回路基板とをバンプで加熱接合することによって、チップ部品と配線回路基板との間隙に封止充填剤を形成する半導体部品の製造方法が提案されている。ここでは、アミン系硬化剤等からなる一液性のエポキシ樹脂組成物を用いているが、イミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーである酸無水物系硬化剤を用いることについては、全く言及されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、液状樹脂組成物であって、チップ部品又は配線回路基板の表面に塗布あるいは滴下して指定位置に適当な盛り上りを持った形態で配置することができ、次いで、それらのチップ部品と配線回路基板とを加熱接合する時に、所定位置の範囲を越えて流れ出したり飛び散ったりしないでチップ部品と配線回路基板との間隙を空隙なく充填することができ、加熱時に発泡や沸騰や分解がなく、適当な速度でゲル化又は硬化が進行し、更に、硬化物としたときに、弾性率が小さく、電気絶縁性が高く、ポリイミドフィルム及びシリコンウエハーに対する密着性が高く、ハンダや金属共晶などのフラックス処理に耐える耐熱性がある、新たな無溶剤型の一液性エポキシ樹脂組成物と、それを加熱硬化して得られる硬化物を提供することである。
すなわち、フリップチップ実装において、予めチップ部品又は配線回路基板の表面に塗布あるいは滴下して配置しておき、次いで、チップ部品と配線回路基板とをバンプで加熱接合することによって、チップ部品と配線回路基板との間隙に封止充填剤を好適に形成することができる無溶剤型の一液性エポキシ樹脂組成物と、それを加熱硬化して得られる硬化物からなる封止充填剤を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、エポキシ樹脂と、下記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーである酸無水物系硬化剤とを含有してなり、25℃において250ポイズを越える粘度を有する一液性エポキシ樹脂組成物に関する。
【化2】
Figure 2004010810
(式中、Aはテトラカルボン酸残基であり、Bはジアミノポリシロキサン残基である。)
また、前記一液性エポキシ樹脂組成物において、加熱硬化して得られる硬化物の25℃における引張弾性率が250kg/mm以下であること、200℃での高温発泡性が抑制されたこと、エポキシ樹脂が、2以上の芳香族環を有するエポキシ樹脂、2以上の脂肪族環を有するエポキシ樹脂、2以上の複素環を有するエポキシ樹脂、または、それらの混合物であること、硬化剤が、前記式(1)で示される酸無水物系硬化剤と、フェノール樹脂系硬化剤、及び/又は、2以上の芳香族環あるいは脂肪族環を有する酸無水物系硬化剤とを含んでなり、硬化剤全成分総量でエポキシ基総量に対して1当量以下の濃度で含有されてなること、チップ部品と配線回路基板との間隙の封止充填剤として使用されることに関する。
また、前記一液性エポキシ樹脂組成物を加熱硬化してなる硬化物に関する。
更に、チップ部品と配線回路基板との間隙が前記硬化物によって充填されているフリップチップ実装品に関し、チップ部品と配線回路基板との間隙に充填された前記硬化物の厚さが0.02〜0.5mmであることに関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の好ましい実施形態を列記する。
1)式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーである酸無水物系硬化剤が、A成分とB成分とのモル組成比(A/B)が1.2〜5、好ましくは1.2〜3、特に1.2〜2の範囲内にある前記一液性エポキシ樹脂組成物。
2)25℃における粘度が250ポイズを越えている、好ましくは400ポイズ〜2000ポイズである前記一液性エポキシ樹脂組成物。
3)加熱硬化して得られる硬化物の25℃における引張弾性率が250kg/mm以下、好ましくは200kg/mm以下である前記一液性エポキシ樹脂組成物。
4)200℃に加熱した時に、特に300℃に加熱した時に発泡しない程度に高温発泡性が抑制された前記一液性エポキシ樹脂組成物。
5)エポキシ樹脂が、2以上の芳香環を有するエポキシ樹脂、2以上の脂肪族環を有するエポキシ樹脂(縮合脂環式エポキシ樹脂を含む)、2以上の複素環を有するエポキシ樹脂、または、それらの混合物である前記一液性エポキシ樹脂組成物。
6)エポキシ樹脂が、ビスフェノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、2以上の複素環を有する複素環式エポキシ樹脂、および、それらの混合物からなるからなる前記一液性エポキシ樹脂組成物。
7)硬化剤が、式(1)で示される酸無水物系硬化剤と、フェノール樹脂系硬化剤、及び/又は、2以上の芳香族環あるいは脂肪族環を有する酸無水物系硬化剤(縮合脂環式酸無水物も含む)とを含んでなり、硬化剤全成分総量でエポキシ基総量に対して1当量以下の濃度で含有されている前記一液性エポキシ樹脂組成物。
8)硬化剤が、硬化剤全成分合計100モル%中、式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーが1〜99モル%、特に5〜50モル%であり、フェノール樹脂系硬化剤、及び/又は、2以上の芳香族環あるいは脂肪族環を有する酸無水物系硬化剤(縮合脂環式酸無水物も含む)が99〜1モル%、特に95〜50モル%である前記一液性エポキシ樹脂組成物。
9)さらに、シランカップリング剤、顔料、染料が含有されてなる前記一液性エポキシ樹脂組成物。
10)チップ部品と配線回路基板との間隙の封止充填剤として使用される前記一液性エポキシ樹脂組成物。
11)予めチップ部品又は配線回路基板の表面に塗布あるいは滴下して指定位置に適当な盛り上りを持った平面状に凸状の形態で配置することができ、次いで、それらのチップ部品と配線回路基板とをバンプで加熱接合する時に、所定位置の範囲を越えて流れ出したり飛び散ったりしないでチップ部品と配線回路基板との間隙を空隙なしに充填でき、適当な速度でゲル化又は硬化が進行し、更に、硬化物としたときに、弾性率が小さく、電気絶縁性が高く、ポリイミドフィルム及びシリコンウエハーに対する密着性が高く、ハンダや金属共晶などのフラックス処理に耐える耐熱性がある前記一液性エポキシ樹脂組成物。
12)チップ部品と配線回路基板との間隙を封止充填した前記一液性エポキシ樹脂組成物の加熱硬化物。
13)チップ部品と配線回路基板との間隙が前記一液性エポキシ樹脂組成物の加熱硬化物によって充填されているフリップチップ実装品。
14)チップ部品と配線回路基板との間隙に充填された前記硬化物の厚さが0.02〜0.5mm、特に0.02〜0.05mmであるフリップチップ実装品。
【0008】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂に、硬化剤として少なくとも前記式(1)で示される末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーの酸無水物系硬化剤とを混合して得られる。
【0009】
前記のエポキシ樹脂としては、2以上の芳香族環を有するエポキシ樹脂、2以上の脂肪族環を有するエポキシ樹脂、2以上の複素環を有するエポキシ樹脂、および、それらの混合物が好適である。
特に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジアリルビスフェノールF型エポキシ樹脂、ジアリルビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジアリルビスフェノールAD型エポキシ樹脂などのビスフェノール型エポキシ樹脂、前記ビスフェノール型エポキシ樹脂の芳香族環が水添された水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂などのグリシジルアミン型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂などのビフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂、及び、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンなどが好適である。
エポキシ樹脂が、上記以外のエポキシ樹脂、例えば、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、及び、ヒドロフタル酸などの二塩基酸のジグリシジルエステル類や、ブタンジオールのジグリシジルエーテルなどのエポキシ樹脂では、高温では、特に300℃では激しく発泡するので用いることはできない。
【0010】
本発明において、硬化剤として用いられる前記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーのA成分を与えるテトラカルボン酸二無水物としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物などの対称芳香族テトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸などの非対称芳香族テトラカルボン酸二無水物、前記対称芳香族テトラカルボン酸二無水物や前記非対称芳香族テトラカルボン酸二無水物の水素還元化物、例えばジシクロヘキシル3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物〔3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸テトラメチルを水素還元−加圧加熱加水分解−無水化して得られる。〕、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物などが挙げられる。
【0011】
また、硬化剤として用いられる前記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーのB成分を与えるジアミノポリシロキサンとしては、下記式(3)で示されるジアミノポリシロキサンが挙げられる。
【化3】
N−R−[Si(R)(R)−O−]n−Si(R)(R)−R−NH 式(3)
(但し、式中Rは炭素数2〜6のメチレン基又はフェニレン基からなる2価の炭化水素残基を示し、R、R、RおよびRは炭素数1〜5の低級アルキル基又はフェニル基を示し、nは3〜60の整数を示す。)
【0012】
前記ジアミノポリシロキサンの具体的化合物の例としては、α,ω−ビス(2−アミノエチル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミルプロピル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(4−アミノフェニル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)ポリジメチルシロキサン、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジフェニルシロキサン、α,ω−ビス(4−アミノブチル)ポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。
本発明において、発明の効果を損なわない範囲内でジアミノポリシロキサンの一部を他の種類のジアミンで置き換えてもよい。
【0013】
本発明において、硬化剤として用いられる前記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーのA成分とB成分との組成比(モル比)は、好ましくはA/B=1.2〜5、好ましくは1.2〜3、特に1.2〜2の範囲内にあるものである。
【0014】
前記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーは、好適には、A成分を与えるテトラカルボン酸二無水物を一旦エステル化剤、特に炭素数4以下の一級アルコールを用いて、好適には0.5〜24時間程度還流した後反応混合物を冷却してハーフエステル化し、得られた反応液にB成分を与えるジアミノポリシロキサンを両成分のモル組成比(A/B)が1.2〜5、好ましくは1.2〜3、特に1.2〜2の範囲内となるように加え、不活性ガス流通下、初期においてはハーフエステル化用の一級アルコールを留去し、最終的に130℃以上250℃未満の温度、特に160℃〜210℃にて、0.5〜24時間程度攪拌下に加熱するワンポット反応にて脱水反応させ、次いで、反応混合物を冷却して実質的に溶媒が残存しない反応物として得ることができる。
前記のハーフエステル化剤としては、アルコール性OH基を1個有する化合物、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールエチルエーテル、エチルカルビトールなど、特に炭素数4以下である脂肪族アルコールが挙げられ、それらの中でも一級アルコールが好ましい。前記エステル化剤の使用量は、A成分を与えるテトラカルボン酸二無水物100重量部に対して20〜1000重量部程度が好ましい。
【0015】
本発明のエポキシ樹脂組成物では、硬化剤として、前記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーに加えて、フェノール樹脂系硬化剤、及び/又は、2以上の芳香族環または脂肪族環を有する酸無水物系硬化剤(縮合脂環式酸無水物も含む)を含んだものが好適である。
すなわち、硬化剤が、硬化剤全成分合計100モル%中、式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーが1〜99モル%、特に好ましくは5〜50モル%であり、フェノール樹脂系硬化剤、及び/又は、2以上の芳香族環または脂肪族環を有する酸無水物系硬化剤が99〜1モル%、特に好ましくは95〜50モル%とからなる混合物であると、組成物を適当な粘度に調整するのが容易であって、チップ部品又は配線回路基板の表面に塗布あるいは滴下して、指定位置に適当な盛り上りを持った形態で安定して配置することができ、チップ部品と配線回路基板とを過熱圧着する時に、所定位置の範囲を越えて流れ出したり飛び散ったりしないでチップ部品と配線回路基板との間隙を空隙なく充填することが容易になる。また、高温加熱による発泡や沸騰や分解が抑制され、適当な速度でゲル化や硬化が進行し、更に、硬化物としたときに、弾性率が小さく、電気絶縁性が高く、ポリイミドフィルムやシリコンウエファーに対する密着性が高く、ハンダや金属共晶などのフラックス処理に耐える耐熱性を持った組成物を容易に得る事ができる。
硬化剤が、前記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーに、フェノール樹脂系硬化剤、及び/又は、2以上の芳香族環または脂肪族環を有する酸無水物系硬化剤以外の硬化剤を加えると、高温での発泡を抑制することができなるので好ましくない。
本発明のエポキシ樹脂組成物では、硬化剤として、前記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーとフェノール樹脂系硬化剤、及び/又は、2以上の芳香族環または脂肪族環を有する酸無水物系硬化剤との混合物が特に好適である。
【0016】
本発明のエポキシ樹脂組成物では、硬化剤として、前記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーと、ノボラック型フェノール樹脂またはレゾール型フェノール樹脂との混合物が、加熱時の発泡や沸騰や分解を容易に抑制することができるので、更に好適である。
【0017】
本発明の一液性エポキシ樹脂組成物には、硬化剤として、更に、前記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するオリゴマーのA成分を構成するモノマー成分のテトラカルボン酸二無水物が含まれても構わない。すなわち、前記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するオリゴマーの製造時に、原料として酸A成分を構成するモノマー成分のテトラカルボン酸二無水物を過剰量加えて反応し、オリゴマーと酸二無水物の混合物が得られた場合には、前記混合物を本発明の一液性エポキシ樹脂組成物の硬化剤として用いることができる。
本発明の一液性エポキシ樹脂組成物には、ヒドラジン類やイミダゾール類などの硬化促進剤を含有させてもよい。
更に、他の添加剤、例えば各種消泡剤、シランカップリング剤、無機あるいは有機フィラー、顔料などを所定量含有させてもよい。
【0018】
本発明の一液性のエポキシ樹脂組成物において、各成分の割合は、溶剤を使用しないで室温(25℃)程度の比較的低温で組成物が液状に保たれる割合を基準にして各成分の量が決められる。式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するオリゴマーがこの一液性エポキシ樹脂組成物中5重量%以上であることが好ましく、また、エポキシ樹脂100重量部に対して、式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するオリゴマーを含む酸無水物系硬化剤合計が約100〜500重量部であることが好ましい。また、この一液性エポキシ樹脂組成物では、酸無水物系硬化剤全成分総量は、エポキシ基総量に対して1当量以下、特に0.9〜1当量の濃度で含有されていることが好ましい。前記硬化促進剤を含有させる場合は、エポキシ樹脂量に対して0.1〜10重量部であることが好ましい。
前記シランカップリング剤を含有させる場合には、エポキシ樹脂量に対して0.1〜25重量部程度が好ましい。また、他の添加剤を使用する場合には、公知の一液性エポキシ樹脂組成物に適用される量を基に決めればよい。
【0019】
本発明のエポキシ樹脂組成物の粘度は、25℃において250ポイズ以上、好ましくは400ポイズ以上であり、2000ポイズ以下の粘度を有する。250ポイズ未満の低粘度では、容易に流れ出し易く且つ飛び散り易いので、チップ部品又は配線回路基板の表面に塗布あるいは滴下して配置し次いでチップ部品と配線回路基板とを押圧且つ加熱してフリップチップ実装をおこなうと、配置された一液性エポキシ樹脂組成物は所定領域外に流れ出したり飛び散ったりするので好ましくない。また、本発明のエポキシ樹脂組成物の粘度が2000ポイズを越えると、フリップチップ実装時にチップ部品又は配線回路基板の表面に印刷装置を用いて塗布したりあるいはニードル付きのシリンジから空気圧で押し出して滴下して配置するのが困難になったり長時間が必要になるので好ましくない。
【0020】
本発明の一液性エポキシ樹脂組成物は、予め適量をチップ部品又は配線回路基板の表面の所定位置に塗布あるいは滴下して配置しておき、その後で、チップ部品の電極と配線回路基板の電極部とをバンプで加熱接合するフリップチップ実装に好適に用いることができる。
本発明の一液性エポキシ樹脂組成物を用いたフリップチップ実装の一例について図1によって説明する。尚、本発明の一液性エポキシ樹脂組成物の適用は以下の一例に限定されるものではない。
【0021】
図1(a)で示すように、先ず、基板1に配線回路2が形成された配線回路基板上に本発明の一液性エポキシ樹脂組成物4をニードル3から所定位置に所定量を滴下して、適当な盛り上りを持った形態で配置する。続いて図1(b)で示すように、バンプが設けられたチップ部品用電極を有するチップ部品を、チップ部品のバンプを配線回路基板の電極の位置と整合させて前記チップ部品を前記配線回路基板に押圧する。
そうすると、図1(c)で示すように、押圧された一液性エポキシ樹脂組成物4は、チップ部品の下面と配線回路基板との間隙を水平方向に放射状に流れて、チップ部品と配線回路基板との間隙を空隙なく充填する。言い換えれば、一液性エポキシ樹脂組成物は、押圧後にチップ部品の下面の全領域が充填されるように、位置(通常は該領域の略中心)や量や形状が決められて、印刷あるいは滴下によって配置される。
この工程において、一液性液状のエポキシ樹脂組成物4が、封止充填されるべきチップ部品の下面領域以外へ飛び散ったり流れ出してしまわないことが重要である。本発明において、形態保持性が良好とは、このような工程において、一液性エポキシ樹脂組成物が、適当な盛り上りを持った形態で配置することができ、押圧し加熱接着しても、チップ部品の下面領域以外へ飛び散ったり流れ出してしまわないで、チップ部品と配線回路基板との間隙を空隙なく充填することが容易であることを意味する。
通常は、図1(c)の状態で押圧しながら加熱処理して、前記エポキシ樹脂組成物をゲル化又は硬化を進めると同時に、前記バンプを溶融又は共晶化して電極間を接合する。この加熱温度は、バンプがハンダの場合は、180℃〜240℃程度であり、バンプが金−スズ共晶生成の場合は、285℃〜300℃程度あるいはそれ以上である。このため、前記のエポキシ樹脂組成物が高温での発泡性が抑制されていない場合や前記温度に耐え得る耐熱性がない場合には、ボイドが生じたり、樹脂成分の分解や劣化が起る。
【0022】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、加熱処理後、チップ部品と配線回路基板との間隙を封止充填した硬化物となって、チップ部品と配線回路基板との熱膨張又は収縮によって生ずる影響を緩和する役目を果たす。通常、この硬化物の厚さは、0.02〜0.5mm程度である。例えば、金−スズ共晶で接合する場合は0.02〜0.10mm程度であり、特に0.02〜0.50mm程度であり、例えば、ハンダボールを用いるような場合は0.05〜0.5mm程度である。本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物は、基板材料であるポリイミドフィルム、エポキシ樹脂、及び、シリコンウエハーとの密着強度が良好であり、且つ、25℃における引張弾性率が250kg/mm以下、特に0.1〜200kg/mmであるので、チップ部品と配線回路基板とを信頼性高く接合し、しかも、チップ部品と配線回路基板との熱膨張又は収縮によって生じる影響を緩和する効果が極めて優れている。
硬化物の引張り弾性率が250kg/mmを越えるものは、チップ部品と配線回路基板との熱膨張又は収縮によって生ずる影響を緩和する役目を十分に果たすことができない。また、硬化物とポリイミドフィルム及びシリコンウエハーとの密着強度が低いと、使用中に剥離を起こし易く、チップ部品と配線回路基板とを信頼性高く接合することができなくなる。また、そのために、チップ部品と配線回路基板との熱膨張又は収縮によって生じる影響を緩和する役割を十分果たすことができなくなる。
【0023】
図2に、本発明の一液性エポキシ樹脂組成物を用いたチップ部品を配線回路基板にフリップチップ実装したときの一態様の概略図を示す。図2中、7は本発明の一液性エポキシ樹脂組成物の硬化物、4はチップ部品、1はポリイミドフィルム基板、6はバンプ、2は配線回路である。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって説明する。尚、本発明は該実施例に限定されるものではない。
尚、実施例中の粘度、高温発泡性、硬化物の引張弾性率、硬化物の密着強度の測定および評価は、次のようにおこなった。
【0025】
〔エポキシ樹脂組成物の粘度〕
E型粘度計を用いて25℃で測定した。
〔高温発泡性〕
エポキシ樹脂組成物からなる試料を厚さ0.2mm程度のガラス板上に滴下して配置する。所定温度に加熱した熱板上に、前記の試料を滴下して配置したガラス板を、試料が熱板と接触するように試料面を下にして熱板に重ねる。ガラス板を通して目視によりエポキシ樹脂組成物からなる試料を観察し、発泡が見られないものを○、発泡が見られたものを×と判定した。
〔硬化物の引張弾性率〕
硬化物の引張弾性率は、幅4mmのダンベル状に打ち抜いた試験片について、ASTM D882に準じ、TOYO BOLDWIN社製TENSION UTM5Tを用い、温度25℃、チャック間30mm、引張速度2mm/分の条件で測定した。
〔硬化物の密着強度〕
エポキシ樹脂組成物を、長さ10cm、幅1cm、厚さ25μmのポリイミドフィルム上の中央部へ滴下し、1cm×1cmにへき開した表面に窒化珪素膜を形成したシリコンウエハーを、窒化珪素膜が組成物と接するようにのせ、135℃のホットプレート上で20分間熱処理後、続けて180℃のオーブン中で1時間熱処理し、図3のような試験片を作製した。作製した試験片を、図4に示すように、ポリイミドフィルム面を上面として、シリコンウエハーが上側の押え板より2mm出るように挟み込み、引張試験機によって引張速度2mm/分で90度剥離試験をおこなった。密着強度の評価は、次の通りである。
○:ポリイミドフィルムがシリコンウエハーから剥離せず、シリコンウエハーは破断したもの
×:ポリイミドフィルムがシリコンウエハーから剥離したもの
尚、図3及び図4中、7はエポキシ樹脂組成物の硬化物、20はシリコンウエハー、30はポリイミドフィルム、40は押え板、50は治具、60はスペーサーである。
【0026】
(参考例1)
窒素ガスで置換した四つ口フラスコに、攪拌機、窒素ガス導入管、還流冷却器、共栓を取りつけ、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物(大日本インキ化学工業株式会社製 エピクロン B4400)187gとメタノール300gを入れ、還流した。3時間後、室温まで冷却し、還流冷却器を水分離器付きの還流冷却器に換え、消泡剤(ダウコーニングアジア株式会社製 FSアンチフォームDB−100)0.5g、α,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニングシリコーン株式会社製 アミン当量460)326gを加え、1時間かけてメタノールを留去した。続けて、200℃まで昇温し、水を留去しながら、6時間反応させ、496gの茶褐色の粘稠物を得た。得られた生成物のうち200gをキシレン1リットルに溶解させ水800ミリリットルで3回洗浄した後、200℃で1時間真空乾燥した。
この生成物(以下、SiBと略記することもある。)の80℃での粘度は50ポイズであった。
【0027】
(実施例1)
参考例1で得たSiB108g、ノボラック型フェノール樹脂(明和化成株式会社製 H−5)38gとを80℃で均一になるまで混合した後、室温まで冷却し、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(バンティコ株式会社製、MY790−1)100gと、硬化促進剤(2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフェニルボレート)4gと、シランカップリング剤(信越化学工業株式会社製 KBM303)5gとを加え、ロール混練し、一液性エポキシ樹脂組成物を得た。得られた組成物の粘度は910ポイズであった。
この組成物を試料として、300℃の高温発泡性を評価したが、発泡は見られなかった。
この組成物を135℃でホットプレート上で30分、更に180℃のオーブン中で1時間硬化し、硬化物を得た。この硬化物の引張弾性率は171kg/mmであった。
硬化物の密着強度を測定したところ、○であった。
【0028】
(比較例1)
ブタンジオール型エポキシ樹脂(バンディコ株式会社製 アラルダイトDY026SP)100gと、参考例1で得たSiB140gと、酸無水物硬化剤(ジャパンエポキシレジン株式会社製 エピキュア YH306)141gと、硬化促進剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)1gと、シランカップリング剤(信越化学工業株式会社製 KBM403)7.6gとを室温で攪拌混合し、一液性エポキシ樹脂組成物を得た。この組成物の粘度は3.1ポイズであった。
この組成物を試料として、300℃の高温発泡性を評価したところ、激しく発泡した。
【0029】
【発明の効果】
本発明は以上説明したようなものであるから、以下のような効果を奏する。
すなわち、本発明は、チップ部品又は配線回路基板の表面に塗布あるいは滴下して指定位置に適当な盛り上りを持った形態で配置することができ、次いで、それらのチップ部品と配線回路基板とを加熱接合する時に、所定位置の範囲を越えて流れ出したり飛び散ったりしないでチップ部品と配線回路基板との間隙を空隙なく充填することができ、加熱時に発泡や沸騰や分解がなく、適当な速度でゲル化又は硬化が進行し、更に、硬化物としたときに、弾性率が小さく、電気絶縁性が高く、ポリイミドフィルム及びシリコンウエハーに対する密着性が高く、ハンダや金属共晶などのフラックス処理に耐える耐熱性がある、無溶剤型の一液性エポキシ樹脂組成物と、それを加熱硬化して得られる硬化物を提供すること駕できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一液性エポキシ樹脂組成物を用いたフリップチップ実装の方法を示す概略図である。
【図2】本発明の一液性エポキシ樹脂組成物を用いたチップ部品を配線回路基板にフリップチップ実装したときの一態様を示す概略図である。
【図3】硬化物の密着強度を測定する試験片を示す概略図である。(a)は試験片の平面図であり、(b)は試験片の断面図である。
【図4】硬化物の密着強度を測定する状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1:基板、又は、ポリイミド基板
2:配線回路
3:一液性エポキシ樹脂組成物を供給するためのニードル
4:一液性エポキシ樹脂組成物
5:チップ部品
6:バンプ
7:一液性エポキシ樹脂組成物の硬化物
20:シリコンウエハー
30:ポリイミドフィルム
40:押え板
50:治具
60:スペーサー

Claims (9)

  1. エポキシ樹脂と、下記式(1)で示されるイミド単位を有し末端に酸無水物基を有するイミド系オリゴマーである酸無水物系硬化剤とを含有してなり、25℃において250ポイズを越える粘度を有する一液性エポキシ樹脂組成物。
    Figure 2004010810
    (式中、Aはテトラカルボン酸残基であり、Bはジアミノポリシロキサン残基である。)
  2. 加熱硬化して得られる硬化物の25℃における引張弾性率が250kg/mm以下である請求項1に記載の一液性エポキシ樹脂組成物。
  3. 200℃での高温発泡性が抑制された請求項1〜2のいずれかに記載の一液性エポキシ樹脂組成物。
  4. エポキシ樹脂が、2以上の芳香族環を有するエポキシ樹脂、2以上の脂肪族環を有するエポキシ樹脂、2以上の複素環を有するエポキシ樹脂、または、それらの混合物である請求項1〜3のいずれかに記載の一液性エポキシ樹脂組成物。
  5. 硬化剤が、前記式(1)で示される酸無水物系硬化剤と、フェノール樹脂系硬化剤、及び/又は、2以上の芳香族環あるいは脂肪族環を有する酸無水物系硬化剤とを含んでなり、硬化剤全成分総量でエポキシ基総量に対して1当量以下の濃度で含有されてなる請求項1〜4のいずれかに記載の一液性エポキシ樹脂組成物。
  6. チップ部品と配線回路基板との間隙の封止充填剤として使用される請求項1〜5記載の一液性エポキシ樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の一液性エポキシ樹脂組成物を加熱硬化してなる硬化物。
  8. チップ部品と配線回路基板との間隙が請求項7に記載の硬化物によって充填されているフリップチップ実装品。
  9. チップ部品と配線回路基板との間隙に充填された前記硬化物の厚さが0.02〜0.5mmである請求項8に記載のフリップチップ実装品。
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