JP5541613B2 - 熱伝導性接着剤組成物、接着用シートおよび熱伝導性ダイシング・ダイアタッチフィルム - Google Patents
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Description
(A)エポキシ樹脂と反応性の官能基をポリマー骨格に有するガラス転移点(以下、Tgという場合がある)が95℃以上のポリマー 100質量部
(B)エポキシ樹脂と反応性の官能基をポリマー骨格に有するガラス転移点が-30℃以下の液状ポリマー 10〜100質量部
(C)1分子中にエポキシ基を少なくとも2個有するエポキシ樹脂 50〜400質量部
(D)熱伝導率が10W/mK以上の無機充填剤 1000〜4000質量部
本発明は第三に、基材とその上に設けられた粘着剤層とを有するダイシングフィルムと、該ダイシングフィルムの粘着剤層上に設けられた上記熱伝導性接着剤組成物からなる接着剤層とを備えた熱伝導性ダイシング・ダイアタッチフィルムを提供する。
本発明の接着剤組成物にTgが95℃以上のポリマーが必要となる理由は以下のとおりである。一般的にTgは組成物中に含まれる各成分の体積分率とTgとの積の和となることが知られている。ダイアタッチ時に接着フィルムと基板との間のボイドが少ない状態にするためには、接着フィルムの130〜170℃の少なくとも1点におけるせん断粘度が1×103〜1×105Pa・sの範囲であることが必要であることが実験的に解明されている。前記のせん断粘度を所定の範囲に維持するためには、モノマーに比較して高粘度となるポリマー成分が接着フィルムを構成する組成物に含有されていることと、95℃以上の高Tgを有する成分が該組成物に含まれることとが必要である。(A)成分は1種単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
(但し、Xは上記と同様の意味を示す。)
で表されるテトラカルボン酸二無水物と、下記構造式(4)
H2N−Y−NH2 (4)
(但し、Yは上記と同様の意味を示す。)
で表されるジアミンとを常法に従って、ほぼ等モルで有機溶媒中で反応させることによって得ることができる。
上記式(4)で表されるジアミンのうち、好ましくは1〜80モル%、更に好ましくは1〜60モル%が、下記構造式(5)で表されるジアミノシロキサン化合物であることが、有機溶媒への溶解性、基材に対する接着性、低弾性、柔軟性の点から望ましい。
更に上記式(4)で表されるジアミンのうち、上記式(5)で表されるジアミノシロキサン化合物以外のフェノール性水酸基を有さないジアミンとしては、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−ビス(m−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−ビス(p−アミノフェニルチオエーテル)ベンゼン、1,4−ビス(m−アミノフェニルチオエーテル)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]パーフルオロプロパン等の芳香族環含有ジアミン等が挙げられ、好ましくはp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン等である。
また、本発明においては、接着性の点からポリイミド樹脂のポリマー骨格にフェノール性の水酸基を有することが好ましく、この水酸基の導入は、エポキシ基と高反応性を有するフェノール性の水酸基を有するジアミン化合物を用いることにより得ることができ、このようなジアミンとしては、下記式で表されるものを例示することができる。
(式中、R4は独立に水素原子;フッ素原子、臭素原子、よう素原子などのハロゲン原子;又はアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、トリフルオロメチル基、フェニル基などの非置換もしくは置換の炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、nは0〜5の整数であり、AおよびBの各々は互いに同一でも異なっていてもよい。Rは独立に水素原子、ハロゲン原子又は非置換もしくは置換の一価炭化水素基である。)
また、フェノール性水酸基の導入のためにフェノール性水酸基を有するモノアミンを用いることもでき、下記の構造を例示することができる。
(式中、R4は上記と同じであり、各芳香族環に付いている置換基は全て又は一部同じでも構わないし、全て異なっていても構わない。Dは1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、pは1〜3の整数である。)
本発明の接着剤組成物にTgが-30℃以下の液状ポリマーが必要となる理由は以下のとおりである。ダイシング・ダイアタッチフィルムは一般的に40℃〜90℃でシリコンウエハにラミネートされる。ダイシング・ダイアタッチフィルム中の接着剤組成物が95℃以上の高Tgを有する成分のみを含む場合、高温、高圧、長時間のラミネート条件が必要である。低温、低圧、短時間でのラミネートを実現するために、-30℃以下の低Tgを有する液状ポリマーが該組成物に含まれることが必要である。(B)成分は1種単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
(式中、Gはカルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、及びチオール基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基、R5は2価の有機基、Lは1≦L≦200を満たす整数であり、mは0≦m≦100を満たす整数であり、GとR5は環を形成してもよい。)
ハイカー(Hycar) CTBN 1300×8
ハイカー(Hycar) CTBN 1300×9
ハイカー(Hycar) CTBN 1300×13
ハイカー(Hycar) CTBN 1300×18
ハイカー(Hycar) CTBN 1300×31
ハイカー(Hycar) CTBN 2000×162
(以上、いずれもB.F.グッドリッチ社製)
ハイカー(Hycar) ATBN 1300×16
ハイカー(Hycar) ATBN 1300×21
ハイカー(Hycar) ATBN 1300×35
ハイカー(Hycar) ATBN 1300×42
ハイカー(Hycar) ATBN 1300×45
(以上、いずれもB.F.グッドリッチ社製)
ハイカー(Hycar) ETBN 1300×40(B.F.グッドリッチ社製)
NISSO EPB−13(日本曹達(株)製)
エポリード PB3600(ダイセル化学工業(株)製)
E−1800−6.5((株)日本石油製)
(C)成分のエポキシ樹脂の分子構造、分子量などは特に制限されない。(C)成分のエポキシ樹脂は、ポリスチレン換算の重量平均分子量が、好ましくは100〜10000、より好ましくは100〜1000である。(C)成分は1種単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
(D)成分の無機充填剤の熱伝導率は、通常、10W/mK以上、好ましくは20W/mK以上、特に好ましくは30W/mK以上である。なお、本明細書において熱伝導性は25℃における値である。前記熱伝導率が10W/mK未満では、放熱性が不十分であり、半導体素子及び基板の温度が上昇する可能性がある。なお、熱伝導率の上限は特に制限はないが、典型的には500W/mK以下である。(D)成分の具体例としては、アルミナ粉末、酸化亜鉛粉末、酸化マグネシウム粉末等の酸化物粉末;窒化アルミニウム、6方晶窒化ホウ素、立方晶窒化ホウ素、窒化珪素などの窒化物;アルミニウム粉末、銅粉末、銀粉末、金粉末、金属ケイ素粉末等の金属粉末;ダイヤモンド粉末、カーボンナノチューブ等の炭素系粉末があげられる。(D)成分は1種単独で用いても、2種以上の混合物として用いてもよい。(D)成分の平均粒径は、0.05〜50μmであることが好ましい。
本発明で用いるエポキシ樹脂硬化触媒(E)は特に制限はなく、例えば、リン系触媒、アミン系触媒等が例示される。(E)成分は1種単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
(式中、R6〜R13は水素原子又はフッ素、臭素、よう素などのハロゲン原子、あるいは炭素原子数1〜8のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基、トリフルオロメチル基、フェニル基などの非置換もしくは置換一価炭化水素基であり、総ての置換基が同一でも、おのおの異なっていても構わない。)
本発明の接着剤組成物には、(F)エポキシ樹脂の硬化剤を用いることができる。この硬化剤としては、従来から知られているエポキシ樹脂用の種々の硬化剤を使用することができ、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、メタキシリレンジアミン、メンタンジアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカンなどのアミン系化合物;エポキシ樹脂−ジエチレントリアミンアダクト、アミン−エチレンオキサイドアダクト、シアノエチル化ポリアミンなどの変性脂肪族ポリアミン;ビスフェノールA、トリメチロールアリルオキシフェノール、低重合度のフェノールノボラック樹脂、エポキシ化もしくはブチル化フェノール樹脂或いは“Super Beckcite”1001[日本ライヒホールド化学工業(株)製]、“Hitanol”4010[(株)日立製作所製]、Scado form L.9(オランダScado Zwoll社製)、Methylon 75108(米国ゼネラルエレクトリック社製)などの商品名で知られているフェノール樹脂などの、分子中に少なくとも2個のフェノール性水酸基を含有するフェノール樹脂;“Beckamine”P.138[日本ライヒホールド化学工業(株)製]、“メラン”[(株)日立製作所製]、“U−Van”10R[東洋高圧工業(株)製]などの商品名で知られている炭素樹脂;メラミン樹脂、アニリン樹脂などのアミノ樹脂;式HS(C2H4OCH2OC2H4SS)sC2H4OCH2OC2H4SH(s=1〜10の整数)で示されるような1分子中にメルカプト基を少なくとも2個有するポリスルフィド樹脂;無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸、メチルナジック酸、ドデシル無水こはく酸、無水クロレンディック酸などの有機酸もしくはその無水物(酸無水物)などが挙げられる。上記した硬化剤のうちでもフェノール系樹脂(フェノールノボラック樹脂)が、本発明の組成物に良好な成形作業性を与えるとともに、優れた耐湿性を与え、また毒性がなく、比較的安価であるので望ましいものである。(F)成分の硬化剤は、その使用にあたっては必ずしも1種類に限定されるものではなく、その硬化性能などに応じて2種以上を併用してもよい。
更に、本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を損わない範囲内で、シリカ微粉末、酸化チタン、カーボンブラック、導電性粒子等の(D)成分以外の充填剤、無機系あるいは有機系の顔料、染料等の着色剤、濡れ向上剤、酸化防止剤、熱安定剤等の添加剤などを目的に応じて添加することができる。
本発明の接着剤組成物は、上記(A)〜(D)成分並びに必要に応じて(E)成分、(F)成分及びその他の成分を常法に準じて混合することにより調製することができる。
接着フィルムの膜厚は特に制限はなく、目的に応じ選択することができ、5〜100μm、特に5〜40μmであることが好ましい。また、接着フィルムは、圧力0.01〜10MPa、特に0.1〜2MPaで圧着した後、温度100〜200℃、特に120〜180℃で30分〜5時間、特に1〜4時間で硬化させることが好ましい。
(A)エポキシ樹脂と反応性の官能基をポリマー骨格に有するTgが95℃以上のポリマー
・下記合成例1で得られたフェノール性水酸基を有するポリイミド樹脂
・jER(登録商標)1256(商品名、JER社製、エポキシ基を有するフェノキシ樹脂、重量平均分子量:50000、Tg:100℃)
(A')エポキシ樹脂と反応性の官能基をポリマー骨格に有するTgが-30℃超95℃未満のポリマー(比較用)
・下記合成例2で得られたフェノール性水酸基を有するポリイミド樹脂
(B)エポキシ樹脂と反応性の官能基をポリマー骨格に有するTgが-30℃以下のポリマー
・ATBN 1300x16(商品名、BFグッドリッチ社製、数平均分子量:1800、Tg:-51℃)
・CTBN 1300x31(商品名、BFグッドリッチ社製、数平均分子量:3800、Tg:-66℃)
・E−1800−6.5(商品名、日本石油社製、Tg:-60℃)
(C)1分子中にエポキシ基を少なくとも2個有するエポキシ樹脂
・RE−310S:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名、日本化薬(株)社製、重量平均分子量:600)
(D)熱伝導率が10W/mK以上の無機充填剤
・AO−502(商品名、アドマテックス社製、アルミナ、熱伝導率:27W/mK)
・酸化亜鉛2種(商品名、三井金属(株)社製、酸化亜鉛、熱伝導率:25W/mK)
(D')熱伝導率が10W/mK未満の無機充填剤(比較用)
・SO−C2(商品名、アドマッテクス社製、シリカ、熱伝導率:1.3W/mK)
(E)硬化触媒
・DICY−7(商品名、JER(株)社製、ジシアンジアミド)
[合成例1]
還流冷却器を連結した25mlのコック付き水分定量受器、温度計、及び攪拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに、ジアミンとして下記構造式のジアミノシロキサン(商品名:KF−8010、信越化学社製)44.03質量部と、反応溶媒として2−メチルピロリドン100質量部とを仕込み、80℃で攪拌して、ジアミンを反応溶媒中に分散させた。これに酸無水物である6FDA(2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物)38.72質量部と2−メチルピロリドン100質量部とからなる溶液を滴下し、室温で2時間攪拌して、ジアミンと酸無水物とを反応させることにより、酸無水物リッチのアミック酸オリゴマーを合成した。
で示されるフェノール性水酸基を有する芳香族ジアミン17.25質量部と2−メチルピロリドン100質量部とを、還流冷却器を連結した25mlのコック付き水分定量受器、温度計、及び攪拌器を備えた1Lのセパラブルフラスコに仕込み、芳香族ジアミンを2−メチルピロリドン中に分散させた。これに前出の酸無水物リッチのアミック酸オリゴマーを滴下した後、室温で16時間攪拌し、ポリアミック酸溶液を合成した。その後、この溶液にキシレン25mlを投入してから温度を上げ、約180℃で2時間還流させた。水分定量受器に所定量の水がたまっていること、水の流出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている流出液を除去しながら、180℃でキシレンを除去した。反応終了後、大過剰のメタノール中に得られた反応液を滴下し、ポリマーを析出させ、減圧乾燥して、骨格中にフェノール性の水酸基を有するポリイミド樹脂を得た。フェノール性水酸基の含有量はアミンユニットに対して20モル%であった。また、重量平均分子量は50000であった。
合成例1において、前記ジアミノシロキサンの量を44.03質量部から58.71質量部に変更し、前記芳香族ジアミンの量を17.25質量部から8.63質量部に変更した以外は、合成例1と同様にして、骨格中にフェノール性の水酸基を有するポリイミド樹脂を得た。フェノール性水酸基の含有量はアミンユニットに対して10モル%であった。また、重量平均分子量は60000であった。
[実施例1〜6、比較例1〜6]
(A)成分又は(A')成分をポリマー希釈溶媒(シクロヘキサノン)に下記表1又は2に示す配合量で溶解し、得られた溶液に(B)成分、(C)成分、(D)成分、(D')成分、(E)成分及び後添加溶媒を下記表1又は2に示す配合量で添加し混合して、接着剤組成物を調製した。
前記で得られた接着剤組成物をフッ素シリコーン離型剤で被覆した厚さ38μm、直径8インチのPETフィルム上に塗布し、110℃で10分間加熱乾燥し、厚さ約25μmの接着剤層(以下、接着フィルムという)を備えた接着用シートを作製した。
作製した接着用シートを種々の温度でテクノビジョン社製のフィルムマウンターFM−114を用いて、厚さ75μmの8インチシリコンウエハに貼りつけ、PETフィルムを剥離した。露出した接着フィルムにダイシングフィルムを、接着フィルムとダイシングフィルムの粘着剤層とが接するように、貼りつけ、ディスコ社製のダイサーDAD341を用いて40000rpm、50mm/minで9mm×9mmの大きさにシリコンウエハと接着フィルムとをダイシングした。このようにしてサイシングされたシリコンウエハをピックアップした。接着用シートをシリコンウエハに貼り付ける温度のうち、シリコンウエハのピックアップ時にシリコンウエハと接着フィルムとの間に剥離が発生しない最も低い温度をラミネート温度とした。
ラミネート温度は、ダイシング・ダイアタッチフィルムにおいてダイシングフィルムの機能を担う部分に耐熱性限界が存在するため、室温から80℃以下が好ましい。
前記で得られた9mm×9mmの接着フィルム付シリコンウエハを、表面粗さが5μm以下のBT基板上に、該接着フィルムと該BT基板とが接するように、キャノンマシナリー社製のマルチパーパスダイボンダーBESTEM-D03にて800gf、1secの条件下、種々の温度でダイアタッチした。シリコンウエハ及びBT基板の上に形成される、接着フィルムのフィレット(はみ出し)の幅が0〜500μm以内になる最も低い温度をダイアタッチ温度とした。結果を表1又は2に示す。
前述の接着フィルムを積層し、該接着フィルムからなる厚さ1mm、直径8mmの円盤形状の積層体を作製した。この積層体(フィルム状接着剤組成物)の温度―粘度依存性をHAAKE社のレオメーターMARS IIにて1Hzの周波数、0.2Nの荷重、10℃/分の昇温速度で測定した。前記で得られたダイアタッチ温度でのせん断粘度を表1又は2に示す。
前記接着フィルム付シリコンウエハを前記BT基板上に前述のダイアタッチ温度で前記と同様にダイアタッチし、シリコンウエハ、接着フィルム及びBT基板からなる積層体を作製した。この積層体を175℃に加熱して該接着フィルムを硬化させた後、積層体中の硬化接着フィルムとBT基板との間のボイド層を日立建機社製の超音波探傷装置FineSAT FS100IIで観察し、シリコンウエハに対するボイド層の面積比率をダイ下ボイド面積とした。結果を表1又は2に示す。
接着フィルムと基板との間のボイドは、半導体装置の信頼性低下の原因となるために、ダイ下ボイド面積は5%以下が好ましい。
前述の接着フィルムを積層し、該接着フィルムからなる厚さ50μm、直径12.5mmの円盤形状の積層体を作製した。この積層体を1mm厚さのAl板2枚の間に挟んで175℃に加熱して該接着フィルムを硬化させた後、NETZSCH社のキセノンフラッシュアナライザーLFA 447にてレーザーフラッシュ法で硬化接着フィルムの熱伝導率を測定した。結果を表1又は2に示す。
Claims (11)
- 下記(A)〜(D)成分を含有する熱伝導性接着剤組成物。
(A)エポキシ樹脂と反応性の官能基をポリマー骨格に有するガラス転移点が95℃以上のポリマー 100質量部
(B)エポキシ樹脂と反応性の官能基をポリマー骨格に有するガラス転移点が-30℃以下の液状ポリマー 10〜100質量部
(C)1分子中にエポキシ基を少なくとも2個有するエポキシ樹脂 50〜400質量部
(D)熱伝導率が10W/mK以上の無機充填剤 1000〜4000質量部 - 130〜170℃の少なくとも1点におけるせん断粘度が1×103〜1×105Pa・sである請求項1に係る熱伝導性接着剤組成物。
- 前記(A)成分及び(B)成分中の前記官能基が、カルボキシル基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、フェノール性水酸基、及びチオール基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基である請求項1又は2に係る熱伝導性接着剤組成物。
- 前記(B)成分がエポキシ樹脂と反応性の官能基をポリマー骨格に有するガラス転移点が-30℃以下のジエン系液状ゴムである請求項1〜6のいずれか1項に係る熱伝導性接着剤組成物。
- フィルム状に成形された請求項1〜8のいずれか1項に係る熱伝導性接着剤組成物。
- 基材と、該基材上に設けられた請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱伝導性接着剤組成物からなる接着剤層とを備えた接着用シート。
- 基材とその上に設けられた粘着剤層とを有するダイシングフィルムと、該ダイシングフィルムの粘着剤層上に設けられた請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱伝導性接着剤組成物からなる接着剤層とを備えた熱伝導性ダイシング・ダイアタッチフィルム。
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